JP2018113731A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】上コア及び下コアに欠損又は割れが生じにくい電力変換装置を得ること。【解決手段】電力変換装置は、コイルパターン31を有し、コイルパターン31に隣接して貫通穴32a,32b,32cが形成されたプリント回路基板30と、プリント回路基板30を両面から挟んで閉磁路を形成する上コア41及び下コア42と、下コア42の底面と接触する筐体ベース11及び筐体カバー12を有する筐体10と、上コア41の上面と接触し、筐体10に熱的に接続された上面板50とを備え、上コア41及び下コア42は、脚部41a,41c,42bを有し、脚部41a,42b,41cが、プリント回路基板30の貫通穴32a,32b,32cに差込まれている。【選択図】図2

Description

本発明は、電力変換用のコイルを備えた電力変換装置に関する。
近年、電子機器の小型化に伴い、電力変換用のトランス及びリアクトルといったコイルは、小型化及び薄型化されている。特許文献1に開示される発明は、コイルパターンが形成されたプリント回路基板に、磁性材のコアをプリント回路基板の両面から挟み込むように取り付けてコイルを構成することで、コイルの小型化及び薄型化を実現している。
コイルパターンが形成されたプリント回路基板を挟むように上コア及び下コアを取り付けてコイルを構成するとき、コイルパターンに対して閉磁路を形成するように上コア及び下コアの位置を決め、さらに上コア及び下コアの位置がずれないように固定する必要がある。
また、放熱器である筐体と接触している下コアと比較すると、上コアは筐体までの距離が長い。また、磁性材料の熱伝導率はフェライトで1から5W/(m・K)と低いことから、上コアの発熱は筐体へ伝わりにくく、放熱されづらい。
特許文献1に開示される発明では、筐体底面に設けた突起物で下コアの位置を決め、プリント回路基板の貫通穴にコアの脚部を貫通させることで上コアの位置を決めているが、筐体に突起物を設ける加工が必要で、製造コストが増加する問題があった。
また、特許文献1に開示される発明では、筐体に固定される筐体カバーに凸部を設け、凸部のばね力で上コアを下コアに押しつけて上コア及び下コアを固定しているが、上コアと筐体カバーとの接触が点接触となるため、上コアに局所的に圧力がかかることで、コアの欠損又は割れが生じる恐れがあり、さらに、上コアと筐体カバーとの接触面積が小さいため、上コアの発熱が筐体に伝わりにくく、上コアの放熱性が悪かった。
特許文献2に開示される発明では、固定部材で上コア及び下コアを覆い、固定部材の端部を、筐体に設けた突起部に引っ掛ける、もしくは筐体に設けた溝に圧入することで、上コア及び下コアの位置決めと固定とを行うとともに、上コア及び下コアの発熱を筐体へ伝えて放熱性を向上させている。
特許第5703744号公報 特許第5042141号公報
しかしながら、特許文献2に開示される発明は、固定部材で上コア及び下コアを覆うため、固定部材から上コア及び下コアに常に圧力が掛かり、上コア及び下コアに欠損又は割れが生じる恐れがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、上コア及び下コアに欠損又は割れが生じにくい電力変換装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、コイルパターン及び貫通穴が形成されたプリント回路基板と、プリント回路基板を両面から挟んで閉磁路を形成する上コア及び下コアと、下コアの底面と接触する筐体ベース及び筐体カバーを有する筐体と、上コアの上面と接触し、筐体に熱的に接続された上面板とを備える。上コア及び下コアは、それぞれ少なくとも一つの脚部を有し、上コアが有する脚部の少なくとも一つ、及び下コアが有する脚部の少なくとも一つが、貫通穴に差込まれている。
本発明によれば、上コア及び下コアに欠損又は割れが生じにくい電力変換装置を得られるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の回路図 実施の形態1に係る電力変換装置のコイルの分解斜視図 実施の形態1に係る電力変換装置のコイルの縦断面図 実施の形態1に係る電力変換装置の変形例を示す縦断面図 本発明の実施の形態2に係る電力変換装置のコイルの縦断面図 実施の形態2に係る電力変換器のコイルの変形例を示す図 本発明の実施の形態3に係る電力変換装置のコイルの縦断面図 実施の形態3に係る電力変換装置のコイルの変形例を示す図 本発明の実施の形態4に係る電力変換装置のコイルの縦断面図 実施の形態5に係る電力変換装置のコイルの縦断面図 本発明の実施の形態6に係る電力変換装置のコイルの縦断面図
以下に、本発明の実施の形態に係る電力変換装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の回路図である。実施の形態1に係る電力変換装置においては、入力端子110のL端子とN端子との間に、入力電圧Vinで交流電圧が印加される。入力端子110のL端子とN端子との間に印加された交流電圧は、1次整流ダイオード104a,104b,104c,104dで整流されたのち、1次平滑コンデンサ601で平滑され、1次平滑電圧Vcが生成される。
ブリッジ型に接続された1次MOSFET(Metal-Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)105a,105b,105c,105dが1次平滑電圧Vcを順次にスイッチングすることで、1次電圧VTがトランス107に印加される。なお、MOSFETは、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタである。
制御回路602は、1次MOSFET105a,105b,105c,105dの制御信号を生成する。トランス107の2次電圧が、2次整流ダイオード106a,106b,106c,106dで全波整流され、平滑リアクトル108及び2次平滑コンデンサ603で平滑されることにより、出力端子111に出力電圧Voが出力される。
2次電圧電流検出回路604は、出力電圧Vo及び出力電流Ioを検出し、フォトカプラ605を介して、制御回路602にフィードバック信号を伝達する。
制御回路602は、2次電圧電流検出回路604から伝達されたフィードバック信号に基づいて制御信号のパルス幅を変更することにより、出力電圧Vo及び出力電流Ioが目標値となるように制御する。
トランス107又は平滑リアクトル108に使用するコイル20について、以下で説明する。
図2は、実施の形態1に係る電力変換装置のコイルの分解斜視図である。図3は、実施の形態1に係る電力変換装置のコイルの縦断面図であり、図2中のIII-III線に沿った断面を示す。図2に示すように、実施の形態1に係る電力変換装置のコイル20は、筐体ベース11及び筐体カバー12を備える筐体10と、コイルパターン31及び貫通穴32a,32b,32cが形成されたプリント回路基板30と、U型の上コア41及びT型の下コア42を備えたコア40と、を備える。
図2に示すように、コア40は、U型の上コア41及びT型の下コア42を備える。上コア41は、コア40の両側に脚部41a,41cを有する。下コア42は、コア40の中央に脚部42bを有する。
プリント回路基板30には、電力変換装置を構成する電子回路部品が実装される。なお、構成の理解を容易にするために、図2では、コイル20以外の電子回路部品の図示を省略している。実施の形態1に係る電力変換装置では、プリント回路基板30の両表面にコイルパターン31を形成し、コイルパターン31の中心及び両側には、貫通穴32a,32b,32cを形成している。貫通穴32a,32b,32cには、上コア41の脚部41a,41c及び下コア42の脚部42bが差し込まれる。貫通穴32a,32b,32cの形状及び寸法は、脚部41a,42b,41cが貫通できればよく、脚部41a,42b,41cの形状に合わせて変更可能である。プリント回路基板30は、不図示の固定部材で筐体10と固定される。固定部材には、ねじを例示できるがこれに限定されない。プリント回路基板30には、ガラスエポキシを用いたFR−4(Flame Retardant type 4)を使用できるが、これに限定されない。
コイル20は、上コア41が有する脚部41a,41cを、プリント回路基板30の貫通穴32a,32cにそれぞれ貫通させ、かつ、下コア42が有する脚部42bを、プリント回路基板30の貫通穴32bに貫通させて、コイルパターン31を挟むようにコア40を取り付けることで形成されている。コア40には、フェライトを材料としたコアを使用している。コア40には、PC40材を適用できるが、これに限定されない。なお、図3では、上コア41と下コア42との間にコアギャップと称される間隙を設けた構造を図示しているが、コアギャップを無くして接触させてもよい。また、上コア41と下コア42との間にコアギャップを設ける場合、空気以外に、紙又はポリエステルテープによってコアギャップを設けてもよい。コアギャップの扱いについては、後述する他の実施の形態においても同様である。
図3に示すように、下コア42の長辺の幅を上コア41の長辺の幅よりも長くするか、又は、下コア42の短辺の幅を上コア41の短辺の幅よりも長くすることで、コア40がプリント回路基板30の沿面方向に振動したとき、上コア41と下コア42との位置がずれて閉磁路の有効断面積が減少するのを防ぐとともに、下コア42と筐体ベース11との接触面積が増えるため、下コア42の発熱が筐体10へと伝わりやすくなり、下コア42の放熱性が向上する。
下コア42はT型であるため、脚部42bをプリント回路基板30への差し込み方向に対して垂直に切断したときの断面が円形であるか、又は、断面の長辺がプリント回路基板30の貫通穴32bの最小幅より短いと、下コア42がプリント回路基板30と平行に回転する可能性がある。したがって、下コア42は、脚部42bの断面を正方形又は長方形とし、かつ脚部42bの断面の正方形の一辺又は長方形の長辺をプリント回路基板30の貫通穴32bの最小幅よりも長くすることにより、プリント回路基板30と平行に回転することを防止できる。
図2に示すように、筐体10は、上面が開口面であり、内部にプリント回路基板30、コア40及び上面板50を収容する筐体ベース11と、筐体ベース11の上面に取り付けられる筐体カバー12とを備えている。なお、筐体ベース11は、底面以外の少なくとも一面が開口面となっていればよく、筐体ベース11の開口面が二面以上の場合には、筐体カバー12は、筐体ベース11の各開口面を覆う形状であればよい。
筐体ベース11は、熱伝導性に優れる金属で作られ、筐体ベース11の内部には、上面板50を取り付ける支柱61,62が設けられている。ここでいう熱伝導性に優れる金属は、アルミニウムを例示できるが、筐体ベース11の材料はアルミニウムに限定されない。支柱61,62の各上面には、上面板50を取り付けるためのねじ穴63a,63b,64a,64bが形成されている。
また、筐体ベース11の底面の内側で、下コア42の底面の四隅が接する箇所には、凹部65a,65b,65c,65dが形成されており、下コア42の底面の四隅と筐体ベース11とが直接接触しないようになっている。下コア42の底面の四隅と筐体ベース11とが直接接触しないようにすることで、下コア42がプリント回路基板30の沿面方向に振動してずれたとき、筐体ベース11との摩擦で下コア42の底面の四隅に加わる応力を減らし、下コア42の欠損及び割れを防ぐことができる。図2には、凹部65a,65b,65c,65dは丸穴が図示されているが、下コア42の底面の四隅と筐体ベース11が接触しなければ、凹部65a,65b,65c,65dの形状に制限はなく、例えば、多角形状の穴であっても、丸穴と同様の効果が得られるのは言うまでもない。
筐体ベース11は、筐体10の内部に収容された発熱体と熱的に結合され、放熱に寄与する。筐体ベース11の表面に、ヒートシンク又は放熱機構を形成してもよい。
筐体カバー12は、熱伝導性に優れる金属で作られ、溶接又はねじ締めといった手法で筐体ベース11に固定される。ここでいう熱伝導性に優れる金属には、アルミニウムを例示できるが、筐体カバー12の材料はアルミニウムに限定されない。
筐体カバー12は、表面にヒートシンク又は放熱機構を形成してもよく、筐体10の内部に収容された発熱体と熱的に結合され、放熱に寄与する。
上面板50は、熱伝導性に優れる金属が材料に用いられている。ここでいう熱伝導性に優れる金属には、アルミニウムを例示できるが、上面板50の材料はアルミニウムに限定されない。図2に示すように、上面板50には、貫通穴51a,51b,51c,51dが形成されている。図3に示すように、上面板50は、上コア41の上面41uと放熱部材80aを介して接し、貫通穴51a,51b,51c,51dにねじといった固定部材71a,71b,71c,71dがねじ穴63a,63b,64c,64dにねじ止めされることにより、支柱61,62に固定される。上面板50の表面にはヒートシンク又は放熱機構が形成されてもよい。上コア41の上面41uと上面板50とを接触させ、上コア41の発熱を、上面板50を介して筐体10に伝え、筐体10から放熱することで、上コア41の放熱性を高めることができる。
上面板50を備えない構成において、コア40の材料をフェライトとし、上コア41をI型、下コア42をE型コアとすると、筐体10と接触する下コア42と比べて、上コア41は、筐体10からの距離が下コア42の脚部42bの分だけ長くなる。フェライトの熱伝導率は1から5W/(m・K)程度であり、熱伝導率が236W/(m・K)であるアルミニウムといった金属の熱伝導率と比べると低い。したがって、上コア41と下コア42とが接触する場合は、上コア41と下コア42との間に接触熱抵抗が生じる。一方、上コア41と下コア42との間にコアギャップを設けた場合は、上コア41と下コア42との間に、空気、紙又はポリエステルテープといった熱伝導率が0.03から0.3W/(m・K)程度の物質が介在するため、上コア41の熱は下コア42を介して筐体10に伝わりにくく、放熱性が悪いため、結果的に下コア42の発熱よりも上コア41の発熱の方が大きくなる。
実施の形態1に係る電力変換装置のコイル20は、図3に示すように、上コア41が有する脚部41a,41cを、プリント回路基板30の貫通穴32a,32cにそれぞれ貫通させ、かつ、下コア42が有する脚部42bをプリント回路基板30の貫通穴32bに貫通させて、コイルパターン31を挟むようにコア40を取り付けたプリント回路基板30を、不図示の固定部材で筐体10と固定する。さらに、コイル20は、上コア41の上面41uと接するよう上面板50と支柱61,62とを固定部材71a,71b,71c,71dで固定して構成される。なお、プリント回路基板30の固定位置に特段の制約は無く、支柱61,62はプリント回路基板30を貫通してもよいし、プリント回路基板30を貫通しなくてもよい。
上コア41と下コア42との間にコアギャップを設けると、コアギャップから漏れ磁束が生じ、漏れ磁束がプリント回路基板30のコイルパターン31a,31b,31c,31dに鎖交することで、コイルパターン31a,31b,31c,31dが誘導加熱されて発熱する。
コアギャップとコイルパターン31a,31b,31c,31dとの距離を長くすることで、コイルパターン31a,31b,31c,31dに鎖交する漏れ磁束を減らし、誘導加熱によるコイルパターン31a,31b,31c,31dの発熱を抑制できる。
図3に示すように、上コア41と下コア42の脚部42bとの間にコアギャップを設ける場合、コアギャップからプリント回路基板30を離してプリント回路基板30を固定することで、誘導加熱によるコイルパターン31a,31b,31c,31dの発熱を抑えられる。プリント回路基板30とコアギャップとを離してプリント回路基板30を固定する際、プリント回路基板30のコイルパターン31a,31b,31c,31dと下コア42とを電気的に絶縁する必要がある場合は、コイルパターン31a,31b,31c,31dと下コア42との間にクリアランスを設け、接触しないようにする。下コア42は筐体10と同電位であるため、コイルパターン31a,31b,31c,31dが筐体10と同電位になるときは、クリアランスは不要である。
また、図3に示すように、上コア41の脚部41a,41cと下コア42との間にコアギャップを設けるとき、コアギャップから離してプリント回路基板30を固定することで、誘導加熱によるコイルパターン31a,31b,31c,31dの発熱を抑えられる。コアギャップから離してプリント回路基板30を固定する際、プリント回路基板30の各コイルパターン31a,31b,31c,31dと上コア41とを電気的に絶縁する必要がある場合は、コイルパターン31a,31b,31c,31dと上コア41との間にクリアランスを設け、接触しないようにする。上コア41は筐体10と接触した下コア42と同電位であるため、コイルパターン31a,31b,31c,31dが筐体10と同電位になるときは、クリアランスは不要である。
また、上面板50及び筐体10の材料に、アルミニウムといった導体を用いることで、上面板50と筐体10とで二重にシールドを形成でき、プリント回路基板30から筐体10の外へ流出する電磁波を低減できる。
上コア41と上面板50との間に放熱部材80aとなるシリコーングリスを塗布することで、上コア41の上面41uの表面及び上面板50の表面における面粗さの凹凸を埋め、上コア41の上面41uと上面板50との間の接触熱抵抗を小さくできる。なお、上コア41と上面板50との間に放熱部材80aを介在させず、上コア41の上面41uと上面板50とを直に接触させてもよい。
また、上コア41又は上面板50の公差に起因して上コア41と上面板50との間に間隙が生じる場合、上コア41と上面板50との間に放熱部材80aとなる放熱シートを挿入することで、間隙を埋めて上コア41の熱を上面板50へ伝導することができる。なお、放熱シートを放熱部材80aとし、上コア41と上面板50との間に挿入して用いる場合には、放熱シートを押し潰して使用することで、放熱シートの熱伝導率がさらに高くなり、上コア41の放熱性を高めることができる。
図3において、上コア41と下コア42との体積が同じで、上コア41の脚部41aと脚部41cの各断面積が等しいと仮定すると、下コア42の脚部42bを通る磁束は、上コア41の脚部41a,41cに均等に2分される。さらに、コア40の鉄損はコア40における磁束密度に比例し、磁束が鎖交する断面積に反比例する。したがって、下コア42の脚部42bにおける鉄損は、上コア41の脚部41a,41cの各鉄損の和と等しくなる。
上コア41と下コア42とで、体積及び鉄損が等しいとき、放熱面積は一つの脚部42bを有する下コア42よりも、二つの脚部41a,41cを有する上コア41の方が大きくなるため、下コア42の発熱は上コア41の発熱よりも大きくなる。
T型のコアとU型のコアとを組み合せてコア40を形成するとき、放熱面積が小さいT型のコアの方がU型のコアよりも発熱が大きくなるため、筐体10と直接接触し上コア41よりも放熱性が高い下コア42にT型のコアを、上コア41にU型のコアを使用することが望ましい。
また、コイル20を組み立てるとき、下コア42を筐体ベース11上に配置した後、プリント回路基板30に設けられた貫通穴32bを下コア42の脚部に嵌め込むように組み立てるが、下コア42の脚部が少ないほど、プリント回路基板30を嵌め込むときの組立性がよいので、下コア42に脚部を一つ有するT型のコアを、上コア41に脚部を二つ有するU型のコアを使用することが望ましい。
実施の形態1に係る電力変換装置では、プリント回路基板30に両面基板を用いているが、パターン層が2層以上の多層基板を使用してもよい。プリント回路基板30の基板材料は、ガラスエポキシに限らず、紙フェノール又はセラミックでもよい。プリント回路基板30に形成されるコイルパターン31の形状は、図2に示す形状に限定されない。コイル20はリアクトルに限らず、コイルパターン31を複数層形成し、コア40で磁気結合して、トランスを構成してもよい。
コア40の材料はフェライトに限らず、センダストといった鉄粉を焼結した材料を用いてもよい。
上コア41の長辺の幅を下コア42の長辺の幅よりも長くするか、又は上コア41の短辺の幅を下コア42の短辺の幅よりも長くした場合でも、コア40がプリント回路基板30の沿面方向に振動したとき、上コア41と下コア42との位置がずれて閉磁路の有効断面積が減少することを防ぐことができ、さらに上コア41と上面板50との接触面積が増えることで、上コア41の発熱が上面板50を介して筐体10へと伝わり易くなり、上コア41の放熱性が高くなる。
筐体10を構成する筐体ベース11及び筐体カバー12の材料はアルミニウムに限らず、銅、鉄又はステンレスといった材料を使用してもよい。
支柱61,62は、上面板50と筐体10とを熱的に結合できれば、筐体10の一部でなくてもよく、金属スペーサ又は金属ブロックといった部材に置き換えてもよい。
例えば、支柱61,62を、一方の端部が雄ねじの第1の金属スペーサと、一方の端部が雌ねじの第2の金属スペーサとを用いて構成するとき、プリント回路基板30上に設けた貫通穴に第1の金属スペーサの雄ねじを挿入後、プリント回路基板30の雄ねじの挿入方向と対向する面側に第2の金属スペーサを配置し、プリント回路基板30の両面を挟むように第1の金属スペーサの雄ねじと第2の金属スペーサの雌ねじとをねじ締めして固定し、さらに第1の金属スペーサと筐体10、及び第2の金属スペーサと上面板50とをそれぞれ固定することで、上面板50と筐体10とは熱的に結合され、さらにプリント回路基板30は筐体10と上面板50とに固定される。
上面板50の材料はアルミニウムに限らず、銅、鉄又はステンレスといった材料を使用してもよい。
上面板50と筐体10とを固定する固定部材71a,71b,71c,71dはねじに限らず、例えば、リベットを用いてもよい。固定部材71a,71b,71c,71dにリベットを用いる場合には、支柱61,62には、ねじ穴63a,63b,64c,64dの代わりに貫通穴を設ければ良い。
図4は、実施の形態1に係る電力変換装置の変形例を示す縦断面図である。図4に示すように、実施の形態1に係る電力変換装置の上面板50は、筐体カバー12を兼用してもよい。
実施の形態1で構成したコイル20では、上コア41が有する脚部41a,41cを、プリント回路基板30の貫通穴32a,32cにそれぞれ貫通させることで、上コア41の位置を決め、固定できる。また、下コア42が有する脚部42bを、プリント回路基板30の貫通穴32bに貫通させることで、下コア42の位置を決め、固定できる。
したがって、特許文献1とは異なり、筐体10に下コア42の位置決め及び固定に用いる突起物を設ける必要はなく、また特許文献2とは異なり、追加の固定部材及び、固定部材と筐体とを引っ掛けて固定するための筐体10への加工が不要となる。
特許文献1のように、筐体に突起物を設けて位置決めと固定をする方法であると、下コアがプリント回路基板の沿面方向に振動したときに、下コアの底面の四隅と突起物とがぶつかることで、下コアの欠損又は割れが生じる恐れがあった。また、筐体カバー又は上面板に突起物を設けて上コアの位置決めと固定とを行う方法でも、下コアの場合と同様に、上コアの欠損又は割れが生じる恐れがある。実施の形態1に係る電力変換装置のコイル20では、筐体10に突起物を設ける必要がないため、下コア42が突起物にぶつかって欠損又は割れが生じることはない。実施の形態1に係る電力変換装置のコイル20では、筐体カバー12又は上面板50に突起物を設ける必要がないため、上コア41が突起物にぶつかって欠損又は割れが生じることはない。
特許文献2のように、コア全体を固定部材で覆うとき、コアと固定部材との間にクリアランスを設けると固定が不十分となり、クリアランスを設けないと固定部材からコアに常に圧力が加わるためコアの欠損又は割れが生じる恐れがあった。実施の形態1に係る電力変換装置のコイル20では、コア40の脚部41a,42b,41cとプリント回路基板30の貫通穴32a,32b,32cとの嵌合によってコア40の位置決めと固定を行っているため、コア40とプリント回路基板30との固定が不十分になったり、プリント回路基板30からの圧力でコア40に欠損又は割れが生じたりすることがない。
特許文献1に開示される発明は、筐体カバーの一部を絞り加工などでなだらかに下に凸になるよう加工し、凸部のばね力で上コアを抑えつけることで、上下コアを固定するとともに、上コアの発熱を、筐体を介して放熱しているが、筐体カバーと上コアとは点接触するため、上コアの一部に圧力が集中し、上コアの欠損又は割れが生じる恐れがある。さらに、特許文献1に開示される発明は、筐体カバーと上コアとの接触面積が小さいため、上コアの発熱が筐体へと伝わりにくかった。実施の形態1に係る電力変換装置のコイル20では、上コア41と上面板50とは面で接しており、上面板50が上コア41を抑える力が分散して上コア41の一部に集中しないため、上コア41の欠損又は割れが生じることはない。さらに、実施の形態1に係る電力変換装置のコイル20は、上コア41と上面板50とが面で接触するため、上コア41の発熱が上面板50を介して筐体10へと伝わり易く、放熱性が高くなっている。
特許文献2のように、コア全体を固定部材で覆うとき、上コアをI型、下コアをE型とすると、プリント回路基板に脚部が差込まれた下コアは位置決め及び固定がなされるが、I型の上コアは位置が定まらない。したがって、固定部材で上下コアと筐体とを固定する際に、上コアの位置がずれて固定が不十分になる可能性があり、かつ、固定部材で覆ってしまうと、上コアがずれたことを確認する術がなかった。実施の形態1に係る電力変換装置では、上コア41及び下コア42の各々の脚部41a,42b,41cがプリント回路基板30の貫通穴32a,32b,32cに差込まれることで、上コア41及び下コア42が位置決め及び固定されるため、コア40の位置ずれが生じる恐れがない。
特許文献2に開示される発明は、筐体の底面に1対のスリットを設け、上コア及び下コアを覆う固定部材の両端部を筐体のスリットに圧入して固定する場合、圧入用の装置が別途必要になるのに加え、メンテナンス又は修理の際、コアの取り外しが困難であった。実施の形態1に係る電力変換装置のコイル20では、上面板50とプリント回路基板30とをねじ締めなどで固定することで、圧入用の装置が不要となり、またメンテナンス又は修理の際にコア40を容易に取り外すことができる。
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2に係る電力変換装置のコイルの縦断面図である。図6は、実施の形態2に係る電力変換器のコイルの変形例を示す図である。実施の形態2に係る電力変換装置のコイル20は、コア40以外は、実施の形態1に係る電力変換装置のコイル20と同じ構成であるため、同一箇所には同一符号を使用し、重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる点について説明する。
図5に示すように、実施の形態2に係る電力変換装置では、コア40は、F型の上コア41と、同じくF型の下コア42とを備える。上コア41は、コア40の一方の端部及び中央に脚部41b,41cを有する。下コア42は、コア40の一方の端部及び中央に脚部42a,42bを有する。
実施の形態2では、上コア41が有する脚部41b,41cを、プリント回路基板30に設けられた貫通穴32b,32cにそれぞれ差し込み、なおかつ、下コア42が有する脚部42a,42bを、プリント回路基板30に設けられた貫通穴32a,32bにそれぞれ貫通させて、コイルパターン31を挟むようにコア40を取り付けることでコイル20を形成している。
実施の形態2に係る電力変換装置のコイル20では、上コア41が有する脚部41b,41cを、プリント回路基板30の貫通穴32b,32cにそれぞれ差し込むことで、上コア41は位置決めされ、固定される。また、下コア42が有する脚部42a,42bを、プリント回路基板30の貫通穴32a,32bに貫通させることで、下コア42は位置決めされ、固定される。したがって、実施の形態2では、特許文献1及び特許文献2とは異なり、筐体10への加工なしにコア40の位置決め及び固定が可能であることは、実施の形態1と同様である。
上コア41の脚部41bと下コア42の脚部42bとの間には、図6に示すように間隙を設けてもよいし、図5に示すように間隙を設けなくてもよい。上コア41の脚部41bと下コア42の脚部42bとの間に間隙を設ける際は、プリント回路基板30の貫通穴32bを貫通穴32b1,32b2で分けて設けてもよい。上コア41の脚部41bと下コア42の脚部42bとの間に間隙を設けることで、間隙を設けない場合と比べてコア40の放熱面積が増えるため、コア40の発熱を抑制できる。
また、図5に示すように、上コア41の脚部41bと下コア42の脚部42bとの間に間隙を設けない場合、上コア41と下コア42とがプリント回路基板30の沿面方向に振動したときに、上コア41の脚部41bと下コア42の脚部42bとが衝突し、上コア41と下コア42の欠損又は割れが生じる恐れがあったが、図6に示すように、上コア41の脚部41bと下コア42の脚部42bとの間に間隙を設けることにより、上コア41の脚部41bと下コア42の脚部42bとの衝突を防ぐことができ、上コア41及び下コア42の欠損及び割れを防ぐことができる。
実施の形態2では、上コア41及び下コア42に同一形状のF型のコアを使用することで、コア40の品種を統一できるため、部品点数の削減及びコスト低減につながる。
上コア41にF型のコアを使用することで、二つの脚部41b,41cがプリント回路基板30の貫通穴32b,32cに差し込まれ、位置決めと固定がなされ、かつ下コア42にF型のコアを使用することで、二つの脚部42a,42bがプリント回路基板30の貫通穴32a,32bに差し込まれ、位置決めと固定がなされるため、脚部が1つのT型のコアを使用する実施の形態1とは異なり、コアが回転しない。
実施の形態3.
図7は、本発明の実施の形態3に係る電力変換装置のコイルの縦断面図である。実施の形態3に係る電力変換装置のコイル20は、コア40及び上面板50以外は、実施の形態1又は実施の形態2に係る電力変換装置のコイル20と同じ構成であるため、同一箇所には同一符号を使用し、重複する説明を省略する。以下、実施の形態1,2と異なる点について説明する。
図7に示すように、実施の形態3においては、コア40は、E型の上コア41と、E型の下コア42とを備える。上コア41は、コア40の両側及び中央に脚部41a,41b,41cを有する。下コア42は、コア40の両側及び中央に脚部42a,42b,42cを有する。
上面板50には、上コア41の脚部を差し込むための穴52a,52b,52cを設けている。
実施の形態3では、上コア41が有する脚部41a,41b,41cを、上面板50に設けられた穴52a,52b,52cにそれぞれ差し込み、かつ、下コア42が有する脚部42a,42b,42cを、プリント回路基板30に設けられた貫通穴32a,32b,32cにそれぞれ貫通させて、コイルパターン31を挟むようにコア40を取り付けることでコイル20を形成している。
実施の形態3に係る電力変換装置のコイル20では、上コア41が有する脚部41a,41b,41cを、上面板50の穴52a,52b,52cにそれぞれ差し込むことで、上コア41は位置決めされ、固定される。また、下コア42が有する脚部42a,42b,42cを、プリント回路基板30の貫通穴32a,32b,32cに貫通させることで、下コア42は位置決めされ、固定される。したがって、実施の形態3では、特許文献1及び特許文献2と異なり、筐体10への加工なしにコア40の位置決め及び固定が可能であることは、実施の形態1と同様である。
上コア41が有する脚部41a,41b,41cの各側面と、上面板50の穴52a,52b,52cとの間に間隙が生じるとき、この間隙を放熱部材80b,80cで埋めてもよい。例えば、上コア41が有する脚部41a,41b,41cの各側面と、上面板50の穴52a,52b,52cとの間に、放熱部材80b,80cとなる放熱シートを挿入することで間隙を埋めて、上コア41の側面からも上面板50へ熱が伝わり、放熱性が向上する。なお、後述する他の実施の形態においても、間隙を埋めてもよい。
特許文献1では、筐体に固定される筐体カバーに凸部を設け、凸部のばね力で上コアを下コアに押しつけることで、上コアと下コアとを固定しているが、固定対象の上コアは筐体カバーに覆われて視認できず、凸部が正確な位置で上コアと接触しているか分からないため、上コアの位置がずれた場合には、コアの固定が不十分になる恐れがある。
一方、実施の形態3に係る電力変換装置のコイル20では、上面板50の穴52a,52b,52cを通して上コア41の位置を視認できる。したがって、上コア41の脚部41a,41b,41cを、上面板50の穴52a,52b,52cに確実に差し込むことが可能なため、コイル20の組立時に、上コア41のずれの確認及び修正が不要で、組立性が向上する。
実施の形態3によれば、上コア41及び下コア42に同一形状のE型のコアを使用することで、構成部品の品種を統一できるため、部品点数の削減及びコスト低減につながる。
下コア42にE型のコアを使用することで、複数の脚部42a,42b,42cがプリント回路基板30の貫通穴32a,32b,32cに差し込まれ、位置決めと固定がなされるため、T型のコアを使用する実施の形態1とは異なり、下コア42が回転しない。
図8は、実施の形態3に係る電力変換装置のコイルの変形例を示す図である。図8に示すように、上コア41の脚部41a,41b,41cを上面板50の穴52a,52b,52cに差し込むとき、脚部41a,41b,41cは上面板50を完全に貫通しなくてもよい。一例を挙げると、上コア41の脚部41a,42b,41cの差し込み方向の長さが、上面板50の厚みより短くてもよい。すなわち、上コア41の脚部41a,41b,41cが上面板50の穴52a,52b,52cに引っかかっていればよい。
上面板50に設ける穴52a,52b,52cは、完全に貫通してもよいし、貫通しなくてもよい。例えば、図8に示すように、上面板50におけるコア40と対向する面に凹部を設けて、上コア41の脚部41a,41b,41cを凹部にはめ込むようにして上コア41の位置決め及び固定を行ってもよい。
実施の形態4.
図9は、本発明の実施の形態4に係る電力変換装置のコイルの縦断面図である。実施の形態4に係る電力変換装置のコイル20は、コア40及び上面板50以外は、実施の形態3におけるコイル20と同じ構成であるため、同一箇所には同一符号を使用し、重複する説明を省略する。以下、実施の形態4と異なる点について説明する。
図9に示すように、実施の形態4においては、コア40は、U型の上コア41と、E型の下コア42とを備える。上コア41は、コア40の両側に脚部41a,41cを有する。下コア42は、コア40の両側及び中央に脚部42a,42b,42cを有する。
上面板50には、上コア41の脚部41a,41cを差し込むための穴52a,52cが形成されている。
実施の形態4においては、上コア41が有する脚部41a,41cを、上面板50に設けられた穴52a,52cにそれぞれ差し込み、かつ、下コア42が有する脚部42a,42b,42cを、プリント回路基板30に設けられた貫通穴32a,32b,32cにそれぞれ貫通させて、コイルパターン31を挟むようにコア40を取り付けることでコイル20を形成している。
実施の形態4に係る電力変換装置のコイル20では、上コア41が有する脚部41a,41cを、上面板50の穴52a,52cにそれぞれ差し込むことで、上コア41は位置決めされ、固定される。また、下コア42が有する脚部42a,42b,42cを、プリント回路基板30の貫通穴32a,32b,32cに貫通させることで、下コア42は位置決めされ、固定される。したがって、実施の形態4に係る電力変換装置では、実施の形態1,2と同様に、筐体10に加工をせずに、コア40の位置決め及び固定ができる。
実施の形態4に係る電力変換装置は、実施の形態3と比べると、上コア41の中央の脚部41bがなくなることで、上コア41の上面41uと上面板50との接触面積が増加する。したがって、実施の形態4に係る電力変換装置は、上面板50への伝熱性を実施の形態3に係る電力変換装置よりも高められる。
実施の形態5.
図10は、実施の形態5に係る電力変換装置のコイルの縦断面図である。実施の形態5に係る電力変換装置のコイル20は、コア40及び上面板50以外は、実施の形態4のコイル20と同じ構成であるため、同一箇所には同一符号を使用し、重複する説明を省略する。以下、実施の形態4と異なる点について説明する。
図10に示すように、実施の形態5においては、コア40は、T型の上コア41と、E型の下コア42とを備える。上コア41は、コア40の中央に脚部41bを有する。下コア42は、コア40の両側及び中央に脚部42a,42b,42cを有する。
上面板50には、上コア41の脚部を差し込むための穴52bが形成されている。
実施の形態5においては、上コア41が有する脚部41bを、上面板50に設けられた穴52bに差し込み、かつ、下コア42が有する脚部42a,42b,42cを、プリント回路基板30に設けられた貫通穴32a,32b,32cにそれぞれ貫通させて、コイルパターン31を挟むようにコア40を取り付けることでコイル20を形成している。
実施の形態5に係る電力変換装置のコイル20では、上コア41が有する脚部41bを、上面板50の穴52bに差し込むことで、上コア41は位置決めされ、固定される。また、下コア42が有する脚部42a,42b,42cを、プリント回路基板30の貫通穴32a,32b,32cに貫通させることで、下コア42は位置決めされ、固定される。したがって、実施の形態5では、実施の形態1,2と同様に、筐体10に加工をせずに、上下コア40の位置決め及び固定ができる。
上コア41にT型のコアを使用するとき、脚部41bの上面板50の穴52bへの差し込み方向に対して垂直に切断したときの断面が円形の場合、もしくは、脚部41bの上面板50の穴52bへの差し込み方向に対して垂直に切断したときの断面の長辺が上面板50の穴52bの最小幅より短い場合に、上コア41が垂直方向に回転する恐れがあるが、脚部41bの断面が長方形で、なおかつ、脚部41bの断面の長辺が、上面板50の穴52bの最小幅より長ければ、上コア41の回転を防ぐことが可能である。
実施の形態6.
図11は、本発明の実施の形態6に係る電力変換装置のコイルの縦断面図である。実施の形態6に係る電力変換装置のコイルは、放熱部材80d,80e,80f,80g以外は、図3に示した実施の形態1に係る電力変換装置のコイル20と同じ構成であるため、同一箇所には同一符号を使用し、重複する説明を省略する。
図11に示すように、実施の形態6では、上コア41とプリント回路基板30のコイルパターン31a,31bとの間に放熱部材80d,80eが挿入されており、かつ下コア42とプリント回路基板30のコイルパターン31c,31dとの間に放熱部材80f,80gが挿入されている。放熱部材80d,80e,80f,80gには、放熱シートを適用できるが、これに限定されない。
放熱部材80d,80e,80f,80gを設けることにより、上コア41及び下コア42は、プリント回路基板30に設けられたコイルパターン31a,31b,31c,31dに放熱部材80d,80e,80f,80gを介して熱的に接続されるため、コア40の熱を放熱する面積をコイルパターン31a,31b,31c,31dに拡げることができる。
コイルパターン31a,31b,31c,31dの一部が筐体10と電気的及び熱的に接続される場合は、コア40の発熱が放熱部材80d,80e,80f,80gを介してコイルパターン31a,31b,31c,31dに伝わり、さらに筐体10に伝わって放熱されるため、コア40の放熱性が向上する。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
本発明の電力変換装置は、上記の各実施の形態に限定されず、電力変換装置を構成するコイル20で、上コア41及び下コア42がそれぞれ一つ以上の脚部を有し、上下コアの各一つ以上の脚部が、プリント回路基板30の貫通穴32a,32b,32c、又は、上面板50の穴52a,52b,52cのいずれかに差し込まれていれば、上記の各実施の形態に示した形態以外でも、適用可能である。
その他、上記各実施の形態において例示した筐体ベース、筐体カバー、プリント回路基板、コイルパターン、プリント回路基板の貫通穴、上下コア、上面板、上面板の貫通穴、支柱、上面板と筐体を固定する固定部材、及び放熱部材の材料、形状、寸法、数量及び配置は、実施の形態で例示したものに限定されない。
10 筐体、11 筐体ベース、12 筐体カバー、20 コイル、30 プリント回路基板、31,31a,31b,31c,31d コイルパターン、32a,32b,32c,51a,51b,51c,51d 貫通穴、52a,52b,52c 穴、40 コア、41 上コア、41a,41b,41c,42a,42b,42c 脚部、41u 上面、42 下コア、50 上面板、52a,52b,52c 穴、61,62 支柱、63a,63b,64a,64b ねじ穴、65a,65b,65c,65d 凹部、71a,71b,71c,71d 固定部材、80a,80b,80c,80d,80e,80f,80g 放熱部材、104a,104b,104c,104d 1次整流ダイオード、105a,105b,105c,105d 1次MOSFET、106a,106b,106c,106d 2次整流ダイオード、107 トランス、108 平滑リアクトル、110 入力端子、111 出力端子、601 1次平滑コンデンサ、602 制御回路、603 2次平滑コンデンサ、604 2次電圧電流検出回路。

Claims (6)

  1. コイルパターン及び貫通穴が形成されたプリント回路基板と、
    前記プリント回路基板を両面から挟んで閉磁路を形成する上コア及び下コアと、
    前記下コアの底面と接触する筐体ベース及び筐体カバーを有する筐体と、
    前記上コアの上面と接触し、前記筐体に熱的に接続された上面板とを備え、
    前記上コア及び下コアは、それぞれ少なくとも一つの脚部を有し、
    前記上コアが有する前記脚部の少なくとも一つ、及び前記下コアが有する前記脚部の少なくとも一つが、前記貫通穴に差込まれていることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記筐体カバーと前記上面板とが一体であることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. コイルパターン及び貫通穴が形成されたプリント回路基板と、
    前記プリント回路基板を両面から挟んで閉磁路を形成する上コア及び下コアと、
    前記下コアの底面と接触する筐体ベース及び筐体カバーを有する筐体と、
    前記上コアの上面と接触し、前記筐体に熱的に接続され、穴が形成された上面板とを備え、
    前記上コア及び下コアは、それぞれ少なくとも一つ脚部を有し、
    前記上コアが有する前記脚部の少なくとも一つが前記上面板の穴に差し込まれ、かつ前記下コアが有する前記脚部の少なくとも一つが、前記プリント回路基板の貫通穴に差込まれていることを特徴とする電力変換装置。
  4. 前記上コアと前記上面板との間に放熱部材が介在していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  5. 前記上コア及び前記下コアのうち、いずれか一方の長辺の幅が他方の長辺の幅よりも長いか、又は、いずれか一方の短辺の幅が他方の短辺の幅よりも長いことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  6. 前記上コア及び前記下コアと、前記コイルパターンとの間に放熱部材が介在していることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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