JP2018111372A - 揚収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、搭載艇の揚収や投入を行う際の安定感に優れる揚収装置の提供を目的とする。【解決手段】艦船に搭載される搭載艇2を下方から支持可能なシート部材3をワイヤーロープWを介して吊下げて内外へ出入りさせるダビット4と、ワイヤーロープWを繰り出しおよび巻き上げ可能なウィンチ5とを備え、ワイヤーロープWによって、シート部材3を前後左右の四点で吊ることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

この発明は、揚収装置に関する。
揚収装置は、艦船の船体の舷側に開口を設けて内火艇や作業艇といった搭載艇を収容する収容レセスと称される格納スペースに設置されており、この収容レセスから搭載艇を船体外へ振りだして海面へ降下させて着水させたり、海面上の搭載艇を吊り上げて収容レセス内へ揚収させるものである。
従来の揚収装置としては、例えば、四角筒状の枠体からなるフレームと、搭載艇を支持可能であって当該フレームの底部に取り付けされるクレードルと、当該フレームの上部の前後2点に連結されたワイヤーロープと、当該ワイヤーロープの繰り出しおよび巻き上げが可能なウィンチ装置とを備えるものがある(たとえば、特許文献1参照)。
特許第4067121号
ところが、従来の揚収装置では、搭載艇を保持するフレームが、フレーム内に収容された搭載艇の進行方向から見て前後の2点でワイヤーロープによって吊下げ支持されているため、搭載艇の揚収や投入を行う際に風に煽られたりすると大きく揺動してフレームあるいはフレームに保持された搭載艇が艦船に接触してしまう恐れがある。
そこで、本発明は、搭載艇の揚収や投入を行う際の安定感に優れる揚収装置の提供を目的とする。
前記課題を解決するための手段は、艦船に搭載される搭載艇を下方から支持可能なシート部材をワイヤーロープを介して吊下げて内外へ出入りさせるダビットと、前記ワイヤーロープを繰り出しおよび巻き上げ可能なウィンチとを備え、前記ワイヤーロープが、前記シート部材を前後左右の四点で吊ることを特徴とする。
また、前記搭載艇に、前記ワイヤーロープを保持して前記シート部材に対して前記搭載艇を位置決めする位置決め装置を設けるようにしてもよい。この構成によると、搭載艇を適正な位置で揚収できる。
また、前記位置決め装置が、前記搭載艇の舷側の前側に設けられるとともに前後に回動可能な前側アームと、前記搭載艇の舷側の後側に設けられるとともに前後に回動可能な後側アームと、前記前側アームと前記後側アームの基端部同士を連結するリンクロッドとを備え、前記後側アームが前記ワイヤーロープの後側のワイヤーロープに接触して後側に回動すると、前記リンクロッドを介して前記前側アームが後側に回動して、前記前側アームと前記後側アームとで前記ワイヤーロープを保持するようにしてもよい。この構成によると、搭載艇をワイヤーロープ間に進入させるだけでシート部材に対して位置決めできる。
また、前記ダビットが、前記ワイヤーロープを介して前記シート部材を吊持するダビットフレームと、前記ダビットフレームを前記艦船に対して常に水平な状態で揺動可能に支持する一対のダビットアームとを備えるとしてもよい。この構成によると、搭載艇を常に水平状態で昇降できる。
また、前記ワイヤーロープが緩衝部材を有するとしてもよい。この構成によると、緩衝部材によって搭載艇を揚収する際の水切り時に生じる衝撃を緩和できる。
また、前記艦船の船体内を走行可能な走行台車を備え、前記搭載艇が揚収される際に、前記シート部材が前記走行台車に載置されるようにしてもよい。この構成によると、揚収した搭載艇を走行台車に載せて移動できるため、搭載艇の交換が容易にできる。
本発明の揚収装置によれば、搭載艇を支持するシート部材を四点で支えているため、搭載艇の揚収や投入を行う際の揺れを低減できる。
本実施の形態に係る揚収装置において、搭載艇が収容された状態を示す正面図である。 本実施の形態に係る揚収装置において、搭載艇が振りだされた状態を示す正面図である。 本実施の形態に係る揚収装置の平面図であって、搭載船を省略した状態を示す図である。 本実施の形態に係る揚収装置の一部変形例を示す一部拡大正面図である。 位置決め装置により搭載艇がシート部材に対して位置決めされる手順を示す図であって、(A)は搭載艇がワイヤーロープ間に進入する状態を示し、(B)は、搭載艇が位置決めされた状態を示す。 図5(A)の位置決め装置部分を拡大して示す図である。 図5(B)の位置決め装置部分を拡大して示す図である。
以下に、図面を参照しながら本実施の形態について説明する。いくつかの図面を通して付された同じ符号は、同じ部品を示す。
図1,図2に示すように、本実施の形態に係る揚収装置1は、艦船の船体Sの舷側に設けられた収容レセスRに設置されており、艦船に搭載される搭載艇2を下方から支持可能なシート部材3と、艦船に設けられワイヤーロープWを介して吊下げたシート部材3を内外へ出入りさせるダビット4と、ワイヤーロープWを繰り出しおよび巻き上げ可能なウィンチ5を備える。
次に各部について詳細に説明する。収容レセスRは、艦船の船体Sの側面である舷側に開口を設けて船体S内に設けられた搭載艇2を格納する格納室である。
また、図1,図2に示すように、この収容レセスRの床10には、走行レール20と、シート部材3を載置可能であって走行レール20上を走行可能な走行台車21が設けられている。
本例のシート部材3は、図3に示すように、互いに平行に延びる一対のサイドフレーム31,31と、サイドフレーム31よりも短尺であって、これらのサイドフレーム31,31の各端部を連結する一対の連結フレーム32,32を備えて、矩形枠状に形成されている。また、本例の連結フレーム32は、搭載艇2の船底に沿うようにV字状になっている。
さらに、連結フレーム32,32間には、補強フレーム33が架け渡されており、シート部材3の荷重強度を高めている。
加えて、図1,図2,図3に示すように、連結フレーム32の補強フレーム33との連結部にはそれぞれ連結フレーム32から上方へ突出するように設けられたC型の台座部34が設けられており、各台座部34の上面にはゴムなどの弾性体で形成されたクッション部35が設けられている。これにより、シート部材3に搭載艇2を載せても、搭載艇2の船底が傷つかないようになっている。さらに、本例では、搭載艇2の船底に沿う形状の連結フレーム32の四カ所に設けられた台座部34およびクッション部35によって、搭載艇2を四点支持しているため、搭載艇2をガタなく支持できる。
なお、図3に示す本例のシート部材3では、二本の補強フレーム33が設けられているが、補強フレーム33の数は特に限定されず、シート部材3において搭載艇2を支持できる強度が担保されていれば、補強フレーム33を省略してもよい。
また、図1,2に示すように、収容レセスRの床10には、ダビット4が設置されている。本例のダビット4は、ダビットフレーム6と、当該ダビットフレーム6を支持するとともにダビットフレーム6を収容レセスR内外へ振り出し可能なダビットアーム7と、ダビットアーム7を駆動させる駆動源としての油圧シリンダ8とを備えるとともに、ワイヤーロープWを介してシート部材3を前後左右の四点で吊っている。
本例のダビットフレーム6は、図3に示すように、互いに平行に延びる一対の短手フレーム11,11と、これらの短手フレーム11,11間に架け渡されて設けられる一対の長手フレーム12,12とを備えて、枠状に形成されている。また、本例のダビットフレーム6は、図3中上下にそれぞれ設けられ各長手フレーム12から短手フレーム11に向かってそれぞれ斜めに架け渡される第一補強ビーム22と、図3中上下にそれぞれ設けられ長手フレーム12,12間に架け渡される第二補強ビーム23を備えており、ダビットフレーム6の荷重強度が補強されている。
また、図3に示すように、図中上側の短手フレーム11の長手フレーム12,12と連結する位置の外側部には、ウィンチ5,5がそれぞれ並べて設けられている。
さらに、各長手フレーム12,12の内側部には、ウィンチ5と同じ方向に回転可能なシーブ9が、長手フレーム12の長手方向に沿って所定の間隔で二つずつ並べて設けられている。
ここで、本例のウィンチ5は、ワイヤーロープWが巻き回されたドラムを二つ備えて、一つのウィンチ5で二本のワイヤーロープWの繰り出しと巻き上げをできるようになっており、各ウィンチ5から各シーブ9に、ワイヤーロープWがそれぞれ掛け回されている。これにより、ダビット4は、ダビットフレーム6の前後左右の四点から吊り下げられたワイヤーロープWを介してシート部材3を吊っている。なお、本例では、二つのウィンチ5で計四本のワイヤーロープWを繰り出しているが、一本のワイヤーロープW毎にウィンチ5を一つずつ設置するようにしてもよい。
また、本例では、ダビット4にウィンチ5を設けているが、艦船側、つまり収容レセスR内にウィンチ5を設けてもよい。その場合、ダビット4側には、シーブ9のみを設けておき、艦船側のウィンチ5によってシーブ9に掛け回されたワイヤーロープWの繰り出しおよび巻き上げがされる。
また、上述したように、ダビット4は、ワイヤーロープWを介してシート部材3を吊っている。具体的には開示はしないが、ワイヤーロープWの先端にはフックが設けられており、当該フックをシート部材3の四隅に設けられたリング状の取付部に引っ掛けて、ワイヤーロープWとシート部材3を連結している。
なお、図3では、理解を容易にするために、搭載艇2を省略しているが、実際には、ここでもシート部材3に搭載艇2は保持されている。
戻って、ダビットアーム7は、図1,図2に示すように、各短手フレーム11,11の図中右端の下部に連結される一組の第一ダビットアーム7a,7aと、第一ダビットアーム7aよりも図中左側の各短手フレーム11,11に設けられる一組の第二ダビットアーム7b,7bを備えてダビットフレーム6に対して左右一対に設けられている。そして、一組の第一ダビットアーム7a,7aと、一組の第二ダビットアーム7b,7bは、上端が各短手フレーム11の下部に、下端が床10にそれぞれヒンジ連結されており、平行リンクを構成してダビットフレーム6を艦船に対して常に水平な状態で揺動可能に支持している。
さらに、油圧シリンダ8は、収容レセスRの床10と第一ダビットアーム7aとの間にヒンジ連結されており、伸縮することでダビットアーム7を駆動してダビットフレーム6を揺動するようになっている。具体的には、油圧シリンダ8が最収縮状態であると、図1に示すように、ダビットアーム7が収容レセスR内に引き込まれた状態とされ、ダビットフレーム6にワイヤーロープWを介して吊られているシート部材3が収容レセスR内に引き込まれた状態とされる。反対に油圧シリンダ8が最伸長状態になると、ダビットアーム7が図1の状態から反時計回りに回転して、図2に示すように、シート部材3を収容レセスRの外へ平行に振り出すようになっている。なお、本例では、ダビット4の駆動に際して駆動源として油圧シリンダ8を利用しているが、電動や他の流体を用いた直動型のアクチュエータを用いてもよい。
したがって、搭載艇2を収容レセスRから海へ投入する場合には、まずダビット4によりワイヤーロープWを介して吊下げられたシート部材3に搭載艇2を載置した状態で、シート部材3をダビット4により収容レセスR外に振り出してから、ウィンチ5によって四本のワイヤーロープWを同期させて繰り出して搭載艇2を着水させる。そして、搭載艇2が着水した後も、ワイヤーロープWを繰り出すと搭載艇2は海面上に浮き、シート部材3は海中へ沈むので、シート部材3と搭載艇2を分離できる。これにより、搭載艇2を収容レセスRから海へ投入できる。
また、反対に海面上の搭載艇2を収容レセスRに収容する場合には、まずシート部材3を収容レセスRの外に振り出してシート部材3が海中に沈むまでワイヤーロープWを繰り出す。そして、搭載艇2をワイヤーロープW間に進入させて、海中に沈んでいるシート部材3の上まで搭載艇2を移動させた後、ウィンチ5によって四本のワイヤーロープWを同期させて巻き上げて、水を切りながら搭載艇2をシート部材3で掬い上げるようにして持ち上げる。ここで、本例のシート部材3には、クッション部35が設けられているため、搭載艇2を持ち上げる際の衝撃が吸収される。それから、シート部材3をダビット4により収容レセスR内に引き込んで、走行台車21に載置して収容する。その後、シート部材3からワイヤーロープWを取り外せば、走行台車21によってシート部材3に支持された搭載艇2を走行レール20に沿って移動できる。
なお、ダビット4は、シート部材3を収容レセスR内外へ平行に出入りさせるものであれば本例の構成には特に限定されない。図示しないが、例えば、ダビット4をモータにより伸縮可能なブームとし、当該ブームの先端にワイヤーロープを介して前後左右の四点でシート部材3を吊り下げて、ブームを伸縮させることによってシート部材3を収容レセスR内外に出入りさせるようにしてもよい。
また、上述したように、本例の揚収装置1では、ワイヤーロープWがシート部材3を前後左右の四点で吊っている。この構成によると、従来のように前後二点のワイヤーロープで吊持する場合に比べて、搭載艇2の投入や揚収作業中にシート部材3が動揺しづらくなる。そのため、搭載艇2の投入や揚収を行う際に、シート部材3が風に煽られたり、艦船が波によって揺られたりしても、シート部材3あるいはシート部材3に載置された搭載艇2が艦船に接触する可能性が大幅に低減される。
その上、本例のシート部材3は、ワイヤーロープWによって前後左右の四点で吊られているため、ワイヤーロープWによってシート部材3に載置された搭載艇2の舷側がガイドされる。したがって、シート部材3に搭載艇2の舷側をガイドするガイド部を設ける必要がない。
さらに、本例の揚収装置1では、ワイヤーロープWによって四点支持されたシート部材3で抱え込むようにして搭載艇2を保持して、ウィンチ5によってワイヤーロープWを繰り出しおよび巻上げすることで、搭載艇2の投入と揚収がされる。したがって、本例の揚収装置1によれば、搭載艇2の投入および揚収時に搭載艇2に人が乗って作業をする必要がないため、搭載艇2が遠隔操作可能な無人機であっても、搭載艇2の投入および揚収ができる。
また、本例のシート部材3は、枠状に形成されている。そのため、海中に沈められても受圧面積が少なく、波の影響を受けにくい。したがって、本例のシート部材3は海中でも動きにくく、搭載艇2をシート部材3の上に進入させやすい。
また、上述したように、本例のダビット4において、ダビットアーム7は、シート部材3をワイヤーロープWを介して吊持するダビットフレーム6を艦船に対して常に水平な状態で揺動可能に支持している。そのため、本例の揚収装置1によれば、搭載艇2を常に水平状態で昇降させられる。これにより、搭載艇2を投入あるいは揚収する際に搭載艇2の船体が安定する。
また、図4に示すように、ワイヤーロープWが、緩衝部材40を介してシート部材3に連結されるとしてもよい。この構成によると、搭載艇2を揚収する際の水切り時の衝撃を緩和できるため、搭載艇2を保護できる。ここで、緩衝部材40としては、ウィンチ5とシート部材3との間に発生する水切り時の衝撃を吸収できるものであればよく、図4では伸縮時に自身の伸縮を妨げる減衰力を発揮するテレスコピック型の液圧ダンパとされているが、ゴムやバネなどの弾性部材であってもよい。
なお、本例では緩衝部材40はワイヤーロープWとシート部材3の間に設けられているが、緩衝部材40が設けられる位置は、揚収装置1が搭載艇2を揚収する際、つまりワイヤーロープWが最も繰り出された状態で、ウィンチ5に巻き取られていない部分であればよく、ワイヤーロープWとシート部材3の間には限定されない。
また、本例の揚収装置1では、搭載艇2を収容レセスR内に収容する際に、シート部材3を収容レセスR内に設けられた走行台車21に載置している。
従来は、搭載艇を交換する際には、収容レセス内にクレーンを入れて搭載艇をクレーンで吊って運んでいたが、艦船の中は揺れるため、交換作業が困難であった。対して、この構成によると、本例の搭載艇2を別の搭載艇と交換しようとする場合には、シート部材3からワイヤーロープWを取り外せば、搭載艇2を走行台車21に載置した状態で移動できるため、別の搭載艇が格納されている格納庫まで、容易に運搬できる。したがって、上記構成によれば、搭載艇2の交換が容易になる。
また、図1,図2に示すように、本例のワイヤーロープWの先端側はゴム製の保護カバー30で保護されており、搭載艇2をワイヤーロープW間に進入させる際に誤って接触させてしまっても、ワイヤーロープWが搭載艇2を傷つけないようになっている。なお、本例では、保護カバー30は、ゴム製であるが、搭載艇2と接触しても搭載艇2を傷つけないようなものであれば材質は特に限定されない。
あるいは、前述した緩衝部材40をゴム製として、緩衝部材40が搭載艇2の舷側の傷つきを防止する保護カバー30の機能を兼ねるようにしてもよい。このようにすると、保護カバー30の構成を省略できる。
つづいて、本例の搭載艇2には、海中に沈ませたシート部材3の上まで搭載艇2を移動させる際に、搭載艇2をシート部材3に対して位置決め可能な位置決め装置Fが設けられている。
本例の位置決め装置Fは、図5に示すように、搭載艇2の左右舷側の上縁の前後にそれぞれ設けられ、搭載艇2の進行方向に対して前後に回動可能な回動式アーム13,14と、前側アーム13と前側アーム14を接続するリンクロッド15を備える。ここで、前側アーム13と前側アーム14の前後の位置は、シート部材3を前後左右の四点で吊持するワイヤーロープWのうち前後(図6中左右)のワイヤーロープWの位置に対応している。
また、図6に示すように、本例の回動式アーム13(14)は、それぞれ搭載艇2の舷側の上縁に固定される基部13a(14a)と、基部13a(14a)に第一ピン13d(14d)を介して搭載艇2の進行方向に対して前後に回動可能に連結されたアーム部13b(14b)を備え、各アーム部13b(14b)にはそれぞれ凹溝13c(14c)が設けられている。ここで、前側アーム部13bと後側アーム部14bは、それぞれの凹溝13c,14cが互いに対向するように取り付けられている。
そして、リンクロッド15は、前側アーム部13bと後側アーム部14bの基端部同士を連結している。この際、前側アーム部13bの基端部と後側アーム部13bの基端部は、リンクロッド15の左右端に対してそれぞれ第二ピン13e,14eを介して搭載艇2の進行方向に対して前後に回動可能に連結されている。
つまり、前側アーム部13bと後側アーム部14bは、基部13a,14aとリンクロッド15の端部の二箇所でピンを介して連結されている。
この構成によると、後側アーム部14bの先端側が第一ピン14dを軸にして後方向(図6中左方向)に回転した場合、後側アーム部14bの基端部は前方向(図6中右方向)に回転する。ここで、後側アーム部14bの基端部は、上述したようにリンクロッド15の端部とピン結合されているため、後側アーム部14bの回転運動は、リンクロッド15の直線運動に変換される。そして、リンクロッド15が前方向に直線運動すると、リンクロッド15が前側アーム部13bの基端部を押す。すると、今度はリンクロッド15の直線運動が、第一ピン13dと第二ピン13eによって、前側アーム部13bの回転運動に変換されて、前側アーム部13bの先端側が後方向(図6中左方向)に回転する。
反対に前側アーム部13bの先端側が前方向(図6中右方向)に回転した場合には、上記したものと丁度逆の動きをして、後側アーム部14bの先端が前方向(図6中右方向)に回転する。
したがって、本例の前側アーム13と前側アーム14は、リンクロッド15を介して、互いに連動して回転するリンク機構を構成している。
次に上述した本例の位置決め装置Fの作動について詳細に説明する。まず、図5(A)に示すように、位置決め装置Fを設けた搭載艇2を、海中に沈ませたシート部材3を前後左右の四点で吊持するワイヤーロープW間に進入させる。
ここで、搭載艇2の船首側である前側に設けられた前側アーム13は、搭載艇2がシート部材3に対して位置決めされていないときには、図5(A),図6に示すように、前側アーム部13bの先端が船首側を向いており、搭載艇2の舷側から突出しないようになっている。そのため、搭載艇2をワイヤーロープW間に進入させる際には、前側アーム部13bは、ワイヤーロープWに干渉しない。
そして、搭載艇2が所定の位置まで前進して進入すると、搭載艇2の進行方向に対して後側(図中左側)のワイヤーロープWが、搭載艇2の舷側から突出するように設けられている後側アーム部14bの凹溝14cに引っ掛かる。すると、図5(B),図7に示すように、後側アーム部14bの先端側が後側のワイヤーロープWに押されて第一ピン14dを軸にして後方向に回転するため、後側アーム部14bの基端部に連結されたリンクロッド15に前側アーム部13bの基端部が押されて、前側アーム部13bが第一ピン13dを軸にして後方向に回転して、搭載艇2の進行方向に対して前側(図中右側)のワイヤーロープWに前側アーム部13bの凹溝13cが引っ掛かる。
これにより、図5(B),図7に示すように、前側アーム14が後側(図中左側)のワイヤーロープWをキャッチした後、前側(図中右側)のワイヤーロープWが前側アーム13によって保持されるため、前後の回動式アーム13,14で各ワイヤーロープWが保持されてロックされ、搭載艇2が適正位置で位置決めされる。
また、位置決め装置Fのロックを解除して搭載艇2をシート部材3から発進させる場合には、搭載艇2を後進させればよい。搭載艇2を後進させると、前側アーム14から後側のワイヤーロープWが外れ、前側アーム部13bが前側のワイヤーロープWによって押し開かれるため、位置決め装置Fのロックが解除される。
なお、本例では、前側アーム13と前側アーム14をリンクロッド15で連結して、前側アーム13と前側アーム14が互いに連動して回転駆動するようにしているが、各回動式アーム13,14をそれぞれ電動モータなどで駆動するようにしてもよい。
ただし、位置決め装置Fの構造は、搭載艇2がワイヤーロープW間に進入する際に、ワイヤーロープWを保持してシート部材3に対して搭載艇2を位置決めできる構成であれば、上述したものには限定されない。
このように、本例の搭載艇2は、ワイヤーロープWを保持してシート部材3に対して搭載艇2を位置決めする位置決め装置Fが設けられている。そのため、搭載艇2を揚収する際に、搭載艇2をシート部材3に対して適正な位置に位置決めできる。したがって、波で揺れている中、搭載艇2をシート部材3に対して適正な位置まで操縦する手間がなくなり、揚収作業の効率が向上する。
また、本例の位置決め装置Fによれば、搭載艇2をワイヤーロープW間に進入させるだけで位置決めでき、搭載艇2に人が乗って作業をする必要がないため、搭載艇2が遠隔操作可能な無人機であっても、揚収作業が効率的にできる。
加えて、上述した本例の揚収装置1では、位置決め装置Fにより搭載艇2とシート部材3がロックされているため、搭載艇2がシート部材3に拘束されており、搭載艇2の揚収あるいは投入作業中における搭載艇2の落下が防止される。
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱なく改造、変形及び変更ができるのは当然である。
1・・・揚収装置、2・・・搭載艇、3・・・シート部材、4・・・ダビット、5・・・ウィンチ、6・・・ダビットフレーム、7・・・ダビットアーム、13・・・前側アーム、14・・・後側アーム、15・・・リンクロッド、21・・・走行台車、40・・・緩衝部材、F・・・位置決め装置、S・・・船体、W・・・ワイヤーロープ

Claims (6)

  1. 艦船に搭載される搭載艇を下方から支持可能なシート部材と、
    前記艦船に設けられてワイヤーロープを介して吊下げた前記シート部材を内外へ出入りさせるダビットと、
    前記ワイヤーロープを繰り出しおよび巻き上げ可能なウィンチとを備え、
    前記ワイヤーロープが、前記シート部材を前後左右の四点で吊る
    ことを特徴とする揚収装置。
  2. 前記搭載艇に、前記ワイヤーロープを保持して前記シート部材に対して前記搭載艇を位置決めする位置決め装置を設ける
    ことを特徴とする請求項1に記載の揚収装置。
  3. 前記位置決め装置が、
    前記搭載艇の舷側の前側に設けられるとともに前後に回動可能な前側アームと、
    前記搭載艇の舷側の後側に設けられるとともに前後に回動可能な後側アームと、
    前記前側アームと前記後側アームの基端部同士を連結するリンクロッドとを備え、
    前記後側アームが前記ワイヤーロープの後側のワイヤーロープに接触して後側に回動すると、前記リンクロッドを介して前記前側アームが後側に回動して、前記前側アームと前記後側アームとで前記ワイヤーロープを保持する
    ことを特徴とする請求項2に記載の揚収装置。
  4. 前記ダビットが、前記ワイヤーロープを介して前記シート部材を吊持するダビットフレームと、前記ダビットフレームを前記艦船に対して常に水平な状態で揺動可能に支持する一対のダビットアームとを備える
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の揚収装置。
  5. 前記ワイヤーロープが緩衝部材を有する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の揚収装置。
  6. 前記艦船の船体内を走行可能な走行台車を備え、
    前記搭載艇が揚収される際に、前記シート部材が前記走行台車に載置される
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の揚収装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110525608A (zh) * 2019-08-22 2019-12-03 江苏省镇江船厂(集团)有限公司 救生筏和专用吊机的布置型式及救生筏架支撑装置
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