JP2018111292A - 加熱装置の製造方法、印刷物の製造方法及びスクリーン印刷装置 - Google Patents

加熱装置の製造方法、印刷物の製造方法及びスクリーン印刷装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板が曲面形状であっても、スクリーン印刷後の塗布液の膜厚がより均一になりやすく、発熱体の抵抗値がばらつきにくい加熱装置の製造方法等を提供できる。
【解決手段】曲面形状の基板110を準備する準備工程と、基板110上に設けられ電流によって発熱する抵抗発熱体120を形成するために、基板110をスクリーンを介してスキージにより押圧し、押圧箇所において基板110の曲面形状を平面形状に変形させつつ、抵抗発熱体120を形成する塗布液をスクリーンを通して基板110に転写させ印刷を行なう発熱体塗布工程と、を含む加熱装置の製造方法。
【選択図】図3

Description

本発明は、加熱装置の製造方法、印刷物の製造方法、スクリーン印刷装置に関する。
特許文献1には、長尺状の基部と、基部の表面側又は内部に、この基部に対して、電気的絶縁状態で形成された、通電発熱する複数の並列配線を有する抵抗発熱配線部及び少なくとも2つの給電用端子部であって、抵抗発熱配線部に電力を供給するために、抵抗発熱配線部を介して一方の端子部及び他方の端子部を電気的に接続する給電用電極部とを備え、抵抗発熱配線部は、抵抗値温度係数が500〜4,400ppm/℃の材料を含み、並列配線は、傾斜した矩形パターンを含むヒータが記載されている。
国際公開2013/073276号
ベルトなどの被加熱部材に押し当てて被加熱部材を加熱する加熱部材を有し、加熱されたベルトと加圧部材との間に設けられたニップ部において記録部材にトナー像を定着する定着装置において、ヒータなどの発熱体を使用することがある。この発熱体は、例えば、発熱体を形成するための塗布液をスクリーン印刷により塗布することで形成することができる。ところがこのとき発熱体の抵抗値が場所によりばらつく場合があり、その結果、発熱量が場所によりばらつき、定着むらが生じることがある。そして特に基板が曲面形状であった場合、これに起因して塗布液の膜厚がばらつきやすく、その結果、発熱体の抵抗値がばらつくことがある。
本発明は、基板が曲面形状であっても、スクリーン印刷後の塗布液の膜厚がより均一になりやすく、発熱体の抵抗値がばらつきにくい加熱装置の製造方法等を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、曲面形状の基板を準備する準備工程と、前記基板上に設けられ電流によって発熱する発熱体を形成するために、当該基板をスクリーンを介して押圧部材により押圧し、押圧箇所において当該基板の曲面形状を平面形状に変形させつつ、当該発熱体を形成する塗布液を当該スクリーンを通して当該基板に転写させ印刷を行なう発熱体塗布工程と、を含む加熱装置の製造方法である。
請求項2に記載の発明は、前記基板は、矩形形状をなし、前記発熱体塗布工程は、前記塗布液を前記基板の長辺方向に沿った方向で印刷することを特徴とする請求項1に記載の加熱装置の製造方法である。
請求項3に記載の発明は、前記基板は、短辺方向の断面が弧形状であることを特徴とする請求項2に記載の加熱装置の製造方法である。
請求項4に記載の発明は、前記発熱体塗布工程は、前記押圧部材を前記スクリーン上で移動させ、前記押圧箇所を移動させつつ印刷を行なうことを特徴とする請求項1に記載の加熱装置の製造方法である。
請求項5に記載の発明は、前記発熱体塗布工程は、前記押圧箇所において弾性変形させることにより前記基板を平面形状に変形させ、前記押圧部材が当該押圧箇所から移動した後は、当該基板は元の形状に戻ることを特徴とする請求項4に記載の加熱装置の製造方法である。
請求項6に記載の発明は、曲面形状の被印刷物を準備する準備工程と、前記被印刷物をスクリーンを介して押圧部材により押圧し、押圧箇所において当該被印刷物の曲面形状を平面形状に変形させつつ、色材を当該スクリーンを通して当該被印刷物に転写させ印刷を行なう工程を含むスクリーン印刷工程と、を含む印刷物の製造方法である。
請求項7に記載の発明は、色材を曲面形状の被印刷物に転写させ印刷を行なうスクリーンと、前記スクリーンを挟み前記被印刷物と対向する位置に配され、当該スクリーンを当該被印刷物側に押圧し、押圧箇所において当該被印刷物の曲面形状を平面形状に変形させつつ、色材を当該スクリーンを通して当該被印刷物に転写させる押圧部材と、を備えるスクリーン印刷装置である。
請求項8に記載の発明は、前記被印刷物を保持する平面形状の保持部をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載のスクリーン印刷装置である。
請求項1に係る発明によれば、基板が曲面形状であっても、スクリーン印刷後の塗布液の膜厚がより均一になりやすく、発熱体の抵抗値がばらつきにくい加熱装置の製造方法が提供できる。
請求項2に係る発明によれば、押圧部材のスクリーンに接触する箇所における波打ちの影響を抑制することができる。
請求項3に係る発明によれば、加熱を行なう対象の形状に応じた加熱装置を作成することができる。
請求項4に係る発明によれば、平面に対し印刷するスクリーン印刷装置を使用して曲面形状の基板に対し印刷を行なうことができる。
請求項5に係る発明によれば、基板を元の曲面形状に戻すことができる。
請求項6に係る発明によれば、被印刷物が曲面形状であっても、スクリーン印刷後の色材の膜厚がより均一になりやすい印刷物の製造方法が提供できる。
請求項7に係る発明によれば、被印刷物が曲面形状であっても、スクリーン印刷後の色材の膜厚がより均一になりやすいスクリーン印刷装置が提供できる。
請求項8に係る発明によれば、平面に対し印刷するスクリーン印刷装置を使用して曲面形状の被印刷物に対し印刷を行なうことができる。
画像形成装置の概略断面図である。 画像形成装置における定着ユニットの断面図である。 本実施の形態に係るソリッドヒータを説明する図である。 図3のIV−IV断面図である。 ソリッドヒータの製造方法の一例を説明するフローチャートである。 本実施の形態でスクリーン印刷を行なうために使用するスクリーン印刷装置について示した図である。 (a)〜(b)は、本実施の形態のスクリーン印刷装置でスクリーン印刷を行なう印刷箇所について拡大した図である。 スクリーン印刷装置を用いてスクリーン印刷を行なう手順について説明したフローチャートである。 (a)〜(b)は、本実施形態のスクリーン印刷装置を使用した場合の抵抗発熱体の抵抗値のばらつきの程度の例を示した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
<画像形成装置1>
図1は、画像形成装置1の概略断面図である。図示の画像形成装置1は、画像データに基づいて画像を印刷する電子写真式のカラープリンタである。
画像形成装置1は、本体ケース90の内部に、用紙P(記録媒体の一例)が収容された用紙収容部40と、用紙Pに画像を形成する画像形成部10と、用紙収容部40から画像形成部10を通って本体ケース90の用紙排出口96まで用紙Pを搬送する搬送部50とを備えている。また、画像形成装置1は、画像形成装置1全体の動作を制御する制御部31と、例えばパーソナルコンピュータ(PC)3や画像読取装置(スキャナ)4等と通信を行って画像データを受信する通信部32と、通信部32にて受信された画像データに対して画像処理を施す画像処理部33とを備えている。
用紙収容部40は、用紙Pを収容する。
搬送部50は、用紙収容部40から、画像形成部10を通って用紙排出口96まで延びた用紙Pの搬送路51と、用紙Pを搬送路51に沿って搬送する搬送ローラ52とを備えている。搬送部50は、用紙Pを矢印C方向に搬送する。
画像形成部10は、予め定められた間隔で配置された4つの画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kを備えている。なお、以下、画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kをそれぞれ区別しないときは、画像形成ユニット11と表記する。各画像形成ユニット11はそれぞれ、静電潜像を形成してトナー像を保持する感光体ドラム12、感光体ドラム12の表面を予め定めた電位で帯電する帯電器13、帯電器13によって帯電された感光体ドラム12を各色の画像データに基づき露光するLED(Light Emitting Diode)プリントヘッド14、感光体ドラム12の表面に形成された静電潜像を現像する現像器15、転写後の感光体ドラム12の表面を清掃するドラムクリーナ16を備えている。
4つの画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kは、現像器15に収納されるトナーを除いて同様に構成され、イエロー(Y)のトナーを収容した現像器15を備えた画像形成ユニット11Yはイエローのトナー像を形成する。同様に、マゼンタ(M)のトナーを収容した現像器15を備えた画像形成ユニット11Mはマゼンタのトナー像を形成し、シアン(C)のトナーを収容した現像器15を備えた画像形成ユニット11Cはシアンのトナー像を形成し、黒(K)のトナーを収容した現像器15を備えた画像形成ユニット11Kは黒のトナー像を形成する。
また、画像形成部10は、各画像形成ユニット11の感光体ドラム12に形成された各色のトナー像が重畳されるように多重転写される中間転写ベルト20と、各画像形成ユニット11にて形成された各色のトナー像を中間転写ベルト20に順次静電転写(一次転写)する一次転写ロール21とを備えている。さらに、画像形成部10は、中間転写ベルト20の表面に各色のトナー像が重畳して転写された重畳トナー像を用紙Pに一括して静電転写(二次転写)する二次転写部Tの二次転写ロール22と、用紙Pに二次転写された重畳トナー像を定着させる定着ユニット60(定着部の一例及び定着装置の一例)とを備えている。
画像形成装置1は、制御部31による動作の制御の下で、次のプロセスによる画像形成処理を行う。すなわち、PC3やスキャナ4から送出された画像データは、通信部32にて受信され、画像処理部33により予め定めた画像処理が施された後、各色の画像データとなって、対応する色の各画像形成ユニット11に送られる。そして、例えば黒のトナー像を形成する画像形成ユニット11Kでは、感光体ドラム12が矢印A方向に回転しながら帯電器13により予め定めた電位で帯電される。
その後、画像処理部33から送信された黒の画像データに基づきプリントヘッド14が感光体ドラム12を走査露光する。これにより、感光体ドラム12の表面には黒の画像データに対応した静電潜像が形成される。感光体ドラム12上に形成された黒の静電潜像は現像器15により現像され、感光体ドラム12上に黒のトナー像が形成される。同様に、画像形成ユニット11Y、11M、11Cは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各トナー像を形成する。
各画像形成ユニット11の感光体ドラム12に形成された各色のトナー像は、一次転写ロール21により矢印B方向に移動する中間転写ベルト20上に順次静電転写され、中間転写ベルト20上に、各色のトナー像が重畳された重畳トナー像が形成される。
中間転写ベルト20が矢印B方向へ移動することにより、中間転写ベルト20上の重畳トナー像は二次転写部T(転写部の一例)に送られる。重畳トナー像が二次転写部Tに送られると、そのタイミングに合わせて、用紙収容部40の用紙Pが、搬送部50の搬送ローラ52により、搬送路51に沿って矢印C方向に搬送される。そして、中間転写ベルト20上に形成された重畳トナー像は、二次転写部Tにて二次転写ロール22が形成する転写電界により、搬送路51に沿って搬送されてきた用紙P上に一括して静電転写される。
その後、重畳トナー像が静電転写された用紙Pは、搬送路51に沿って定着ユニット60まで搬送される。定着ユニット60に搬送された用紙P上の重畳トナー像は、定着ユニット60によって熱および圧力を受け、用紙P上に定着される。そして、定着された重畳トナー像が形成された用紙Pは、搬送路51に沿って矢印C方向に搬送され、本体ケース90の用紙排出口96から排出され、用紙を載せる用紙積載部95に積載される。
一方、一次転写後に感光体ドラム12に残存しているトナー及び二次転写後に中間転写ベルト20に残存しているトナーは、それぞれドラムクリーナ16、およびベルトクリーナ25によって除去される。
画像形成装置1による、用紙Pに画像を印刷する処理が、印刷の枚数に対応したサイクルだけ繰り返し実行される。
<定着ユニット60>
図2は、画像形成装置1における定着ユニット60の断面図である。
定着ユニット60は、ヒータユニット70と加圧ロール80(加圧部材の一例)とを備えている。ヒータユニット70及び加圧ロール80は、いずれも図2の紙面奥行き方向に軸が延びた円柱状に構成されている。
ヒータユニット70は、循環する(回転する)定着ベルト78(被加熱部材の一例及びベルト部材の一例)と、定着ベルト78が移動する方向において断面が弧形状に湾曲するように形成され、発熱するソリッドヒータ71(加熱部材の一例及び加熱装置の一例)とを備えている。なお、ソリッドヒータ71は、定着ベルト78が循環する方向において表面が弧形状であればよい。
以下では、ソリッドヒータ71は、熱容量を小さくするために、板状の部材であるとして説明する。
定着ベルト78は、無端の円筒形状で、その内周面がソリッドヒータ71の外周面に接して配置されている。定着ベルト78は、ソリッドヒータ71に接することにより加熱される。
定着ベルト78は、原形が円筒形状の無端のベルト部材で構成され、例えば原形(円筒形状)時の直径が30mm、幅方向の長さが300mmに形成されている。後述するように、定着ベルト78は、加圧ロール80に押圧されて変形する。ここで、原形とは、加圧ロール80により押圧されていない状態、すなわち、変形していない状態をいう。
定着ベルト78は、基材層と、基材層の上に被覆された離型層とからなる。基材層は、定着ベルト78全体としての機械的強度を形成する耐熱性のシート状部材で構成される。基材層としては、例えば、ポリイミド樹脂からなる厚さ60μm〜200μmのシートが用いられる。また、定着ベルト78の温度分布をより均一にするためにアルミニウム等からなる熱伝導フィラーをポリイミド樹脂中に含有させてもよい。
離型層は、用紙P上に保持された未定着のトナー像と直接接触するため、離型性の高い材質が使用される。例えばPFA(テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、シリコーン共重合体、又は、これらの複合層等が用いられる。離型層の厚さとしては、薄すぎると、耐摩耗性の面で充分でなく、定着ベルト78の寿命を短くする。その一方で、厚すぎると、定着ベルト78の熱容量が大きくなりすぎ、ウォームアップタイムが長くなる。そこで、離型層の厚さは、耐摩耗性と熱容量とのバランスを考慮し、1μm〜50μmとするのがよい。
なお、基材層と離型層との間に、シリコーンゴム等による弾性層が含まれてもよい。
加圧ロール80は、定着ベルト78に対向するように配置され、定着ベルト78に従って図2の矢印D方向に、例えば140mm/sのプロセススピードで回転する。そして、加圧ロール80とソリッドヒータ71とにより定着ベルト78を挟み込んだ状態でニップ部(定着加圧部)Nを形成する。
加圧ロール80は、例えば、直径18mmの中実のステンレス製あるいはアルミニウム製コア(円柱状芯金)と、コアの外周面に被覆された例えば厚さ5mmのシリコーンスポンジ等の耐熱性弾性体層と、さらに例えば厚さ50μmのカーボン配合のPFA等の耐熱性樹脂被覆または耐熱性ゴム被覆による離型層とが積層されて構成される。そして、押圧バネ(不図示)により、例えば25kgfの荷重で定着ベルト78を介してソリッドヒータ71を押圧している。
搬送部50(図1参照)によりニップ部Nに搬送されてきた用紙Pは、ニップ部Nにおいて、定着ベルト78により加熱されるとともに、定着ベルト78をソリッドヒータ71と加圧ロール80とにより加圧され、用紙Pに保持された未定着の重畳トナー像が用紙Pに定着される。
ニップ部Nにおいて、加圧ロール80に接する用紙Pは、加圧ロール80の矢印D方向への回転によって矢印C方向に送られ、この用紙Pの移動により、用紙Pに接する定着ベルト78が従動し、定着ベルト78は矢印E方向(進行方向)に回転する。
<ソリッドヒータ71>
定着ベルト78の加熱には、ハロゲンランプや電磁誘導による方法などが用いられてきた。しかし、これらの方法は、定着ベルト78が予め定められた温度に達するまでに要する時間(スタンバイ時間)が長く、消費電力が大きく、構成が複雑であった。
以下に説明するソリッドヒータ71は、構成が簡単である。また、ソリッドヒータ71は、熱容量が小さいため、スタンバイ時間を設けることを要しないことから、利便性が向上する。すなわち、定着ユニット60にソリッドヒータ71を用いることで、低コスト及び低消費電力が図れる。
<ソリッドヒータ71>
図3は、本実施の形態に係るソリッドヒータ71を説明する図である。図3は、図2における矢印IIIの方向から見たソリッドヒータ71の上面図である。また図4は、図3のIV−IV断面図である。
なお、ソリッドヒータ71は、図2で示したように定着ベルト78が移動する方向において断面が弧形状であるが、図3に示すソリッドヒータ71は、説明の便宜上、平面状に図示するとともに後述する保護層170を除いた状態で図示している。
まず図3により、ソリッドヒータ71の上面構造を説明する。ソリッドヒータ71は、複数の抵抗発熱体120(発熱体の一例)と、これらを接続する配線140と、配線140と接続された端子150と、これらを支持する基板110とを備えている。抵抗発熱体120、配線140及び端子150は、基板110の一方の表面に設けられている。
抵抗発熱体120は、例えば、Pdの比率が高いAgPdなどで構成されている。抵抗発熱体120は、電流を流すことにより発熱する。
図示するように抵抗発熱体120は、ジグザグ形状(つづら折り形状)に形成される。このようにすることでソリッドヒータ71は、抵抗発熱体120が形成される箇所においてより均一に発熱を行なうことができ、温度分布がより均一になる。また図示する抵抗発熱体120は、軸方向(紙面左右方向)に6分割され、それぞれが発熱するようにジグザグ形状のパターンが形成されている。ここでは、分割された抵抗発熱体120のそれぞれをセルRと言い、R1〜R6として図示している。セルR1〜R6は、ソリッドヒータ71の長辺方向(主走査方向)に沿って順に配列する。セルRは、ソリッドヒータ71のそれぞれの端部に位置するセルR1、R6については、台形形状となっている。また端部を除く中央部に位置するセルR2〜R5では、平行四辺形形状となっている。なお抵抗発熱体120のパターンの幅は、例えば、0.7mmである。
配線140は、例えばPdの比率が低いAgPdなどで構成されている。配線140は、図3の紙面において上側の配線141と、下側の配線142とを有している。
なお図3では、配線140を141(140)、142(140)などと表記する。なお、配線141、142をそれぞれ区別しない場合は、配線140と表記する。
端子150は、保護層170(後述する図4参照。)を設けず、表面を露出させた配線140(配線141、142)の一部である。端子150は、配線141の端部に設けられた端子151と、配線142に接続される端子152とからなる。図3では、端子150を151(150)、152(150)と表記する。
端子150は、電流を供給する電線(ワイヤ)との接続が容易なように、配線140が幅広に構成されている。
そして、端子151と端子152との間に電圧を印加して電流を流すことで、抵抗発熱体120に電流が流れる。そして、抵抗発熱体120が発熱する。
なお、端子151と端子152との間に印加される電圧は、例えばAC100Vである。
次に、図4の断面図により、ソリッドヒータ71の断面構造を説明する。ソリッドヒータ71の基板110上には、一様に絶縁層160が設けられている。そして、絶縁層160上に、抵抗発熱体120、配線140(配線141、142)が設けられている。なお詳しくは、後述するが、基板110には、取り付け部110aが設けられている。
そして、抵抗発熱体120及び配線140上に、保護層170が設けられている。
保護層170の表面(基板110から遠い側)は、後述するように、凹凸が抑制されたなだらかで且つ滑らかな(平滑化された)形状になっている。
ここで、基板110は、例えば、ステンレス鋼(SUS)で構成されている。そして、基板110は、矩形形状をなすとともに、ソリッドヒータ71の形状に合わせ加工されている。即ち、基板110は、定着ベルト78が移動する方向(短辺方向、副走査方向)において断面が弧形状に湾曲するように曲面形状で形成されている。また基板110は、軸方向と交差する方向(紙面上下方向)に曲率を有する曲面形状となるように形成されていると言ってもよい。
この曲面形状の曲率は一定であってもよいし、また、例えば、軸方向と交差する方向の端部(紙面上部および下部)では曲率を大きくし、端部以外の中央部では曲率を小さくしてもよい。即ち、軸方向と交差する方向の中央部では端部よりも、より平面に近い形状としてもよい。
なお、基板110は、ステンレス鋼(SUS)以外の、アルミニウム、銅などの金属材料で構成されてもよい。またセラミック材料で構成されてもよい。さらに耐熱性のプラスチック材料で構成されてもよい。
絶縁層160は、基板110がステンレス鋼(SUS)などの導電性の金属材料などで構成された場合に、抵抗発熱体120、配線140(配線141、142)と基板110とが電気的に短絡することを抑制する。なお、基板110がセラミック材料などの絶縁性の材料で構成されていれば、絶縁層160を設けなくともよい。
絶縁層160は、基板110がステンレス鋼(SUS)などの耐熱性の金属材料である場合、例えば、ガラス材料で構成される。絶縁層160は、ガラス材料で構成された場合、アンダーグレイズと表記されることがある。
保護層170は、抵抗発熱体120、配線140などが、定着ベルト78と直接接触することを抑制する。即ち、保護層170は、抵抗発熱体120および配線140を覆うように設けられ、抵抗発熱体120および配線140を保護する。例えば、定着ベルト78とソリッドヒータ71とを円滑に摺動させるために、ソリッドヒータ71と定着ベルト78との間に、シリコーンオイルなどの潤滑材を供給することがある。この場合、保護層170を設けないと、抵抗発熱体120、配線140などにおいて電気的な短絡が生じるおそれがある。
保護層170は、基板110がステンレス鋼(SUS)などの耐熱性の金属材料である場合、例えば、ガラス材料で構成される。保護層170は、ガラス材料で構成された場合、オーバーグレイズと表記されることがある。
絶縁層160、保護層170は、ガラス材料で構成される場合、ガラス粒子を分散させたガラスペーストを塗布し、ガラスペーストを加熱により軟化(溶融)及び流動(粘性流動)させて形成される。すなわち、絶縁層160、保護層170は、ガラス粒子が軟化(溶融)により一体化して、より緻密な構造となるとともに、表面は、粘性流動により凹凸が抑制されたなだらかで且つ滑らかな(平滑化された)形状になっている。
絶縁層160は、例えば、厚さが40μm〜100μmである。これに対して、抵抗発熱体120、配線140の厚さは、10μm〜30μmである。
<ソリッドヒータ71の製造方法>
図5は、ソリッドヒータ71の製造方法の一例を説明するフローチャートである。
まず基板110を作成する(ステップ101:基板作成工程)。具体的には、基板110は、例えば、ステンレス鋼(SUS)板をソリッドヒータ71の形状に切り抜き、断面が弧形状に湾曲するようにプレス加工することで得られる。
次に基板110上に、絶縁層160を形成する(ステップ102:絶縁層形成工程)。
絶縁層形成工程によりガラス材料で構成された絶縁層160が形成される。またガラス材料は、ガラスペーストの塗布によって形成される。
ガラスペーストは、ガラス材料の微粒子(ガラス粒子)と、ガラス粒子を懸濁しておくバインダと、ガラスペーストの粘度を調整する溶剤とを含んでいる。ガラス粒子は、予め定められた温度で軟化するように組成が調整されたガラスの粒子である。バインダは、エチルセルロースなどで構成され、ガラス粒子の凝集を抑制する。
絶縁層160を形成するためのガラスペーストは、スクリーン印刷などによって基板110上に塗布される。
そして、ガラスペーストの流動性により表面をなだらかに(平坦化)するために、予め定められた時間放置する(レべリング)。その後、溶媒を蒸発させるため、溶媒が蒸発する温度に設定された電気炉(オーブン)などにより乾燥させる。
その後、塗布されたガラスペーストを、ガラス粒子が溶融又は軟化して一体化するように焼成する。すなわち、ガラスペーストに含まれるガラス粒子の特性によって予め定められた温度で、焼成する。ここでは、空気など酸素を含む雰囲気(酸素雰囲気)で焼成することで、エチルセルロースなどのバインダが燃焼してCOになって除去される。さらに、ガラス粒子が軟化(溶融)して一体化し、緻密なガラス膜となる。
そして基板110上であって絶縁層160上に抵抗発熱体120を形成する(ステップ103:発熱体形成工程)。
発熱体形成工程において、例えば、Pdの比率が高いAgPdで構成された抵抗発熱体120が形成される。
抵抗発熱体120は、例えば、スクリーン印刷によりPdの比率が高いAgPdを含む抵抗発熱体用ペーストを塗布することで形成される。
抵抗発熱体用ペーストは、ガラスペーストと同様に、AgPd、バインダ、溶媒などを含んでいる。なお、絶縁層160との接着性を向上させるために、ガラス粒子を含んでもよい。
スクリーン印刷された抵抗発熱体用ペーストは、レべリングのために予め定められた時間放置された後、溶媒を蒸発させるために、予め定められた温度のオーブンなどで乾燥される。
その後、予め定められた温度で焼成することで抵抗発熱体120が形成される。
次に、基板110上であって絶縁層160上に配線140を形成する(ステップ104:配線形成工程)。
配線形成工程において、例えば、Agの比率が高いAgPdで構成された配線140(配線141、142)が形成される。
配線140は、例えば、スクリーン印刷によりAgの比率が高いAgPdを含む配線用ペーストを塗布することで形成される。
配線用ペーストは、抵抗発熱体用ペーストと同様に、AgPd、バインダ、溶剤などを含んでいる。なお、絶縁層160との接着性を向上させるために、ガラス粒子を含んでもよい。
スクリーン印刷された配線用ペーストは、レべリングの後、溶媒を蒸発させるために乾燥される。
その後、配線用ペーストを焼成することで、配線140(配線141、142)が形成される。
次に、保護層170を形成する(ステップ105:保護層形成工程)。
保護層形成工程において、抵抗発熱体120、および配線140上に保護層170が形成される。
保護層170を形成するためには、絶縁層160を形成したのと同様のガラスペーストが使用できる。そしてこのガラスペーストをスクリーン印刷などによって、抵抗発熱体120、および配線140上に塗布する。
スクリーン印刷されたガラスペーストは、レべリングの後、溶媒を蒸発させるために乾燥される。
その後、ガラスペーストを焼成することで、保護層170が形成される。
<スクリーン印刷の説明>
上述したように基板110は、プレス加工等により湾曲している。そのため外周面は、曲面形状となり、曲面上にスクリーン印刷を行なう必要がある。
そのため本実施の形態のスクリーン印刷装置200は、以下の構成を有する。
図6は、本実施の形態でスクリーン印刷を行なうために使用するスクリーン印刷装置について示した図である。
図示するスクリーン印刷装置200は、通常は、平面形状の被印刷物に印刷を行なうものである。このスクリーン印刷装置200は、スクリーン210と、スクリーン保持部220と、スキージ230と、スキージ保持部240と、基板保持部250とを備える。また図6では、スクリーン印刷装置200を構成するものではないが、基板110についても併せて図示している。この基板110は、長辺方向(主走査方向、図3参照)が図中左右方向に沿った方向になるように配される。また短辺方向(副走査方向、図3参照)が紙面奥行き方向に沿った方向になるように配される。
スクリーン210は、塗布液を基板110に転写させ印刷を行なう。スクリーン210は、ポリエステルやシルク、ステンレス等のメッシュ状の布等に感光膜が積層した構造となっている。感光膜は、感光液を印刷を行ないたいパターンに合わせたマスクを介して露光することで形成される。これにより露光された箇所は硬化しメッシュ上に残存して感光膜となる。対して露光されなかった箇所は、硬化せず、その後の現像工程によって除去される。その結果、露光されなかった箇所にメッシュが露出した開口部(不図示)が存在する。そのため塗布液は、この開口部においてメッシュ間の隙間を通り、基板110側に移動することができる。また感光膜が積層する非開口部(不図示)では、塗布液は、基板110側に移動することができない。なおここで塗布液は、例えば、発熱体形成工程(図5のステップ103)で抵抗発熱体120を形成するための抵抗発熱体用ペーストであり、図6ではTpとして図示している。
スクリーン保持部220は、スクリーン210を保持する部材であり、例えば、木材、アルミ材等からなる四角形状の枠体である。この場合、スクリーン210は、スクリーン保持部220により四角形の四辺方向に張力を加えられ、しわが生じない状態で保持される。
スキージ230は、押圧部材の一例であり、スクリーン210を基板110側に押圧し、塗布液をスクリーン210を通して基板110に転写させる。図示するようにスキージ230は、スクリーン210を挟み基板110と対向する位置に配される。
スキージ保持部240は、スキージ230を保持する。このときスキージ保持部240は、予め定められた角度(スキージ角度θ)をなすように、スキージ230を移動方向上流側に傾け保持する。これは、スキージ保持部240は、スキージ230をスクリーン210と接触する一端に対し、他端をスクリーン210の移動方向上流側に位置するように保持すると言うこともできる。
またスキージ保持部240は、印刷を行なう際に、矢印F方向に移動する。これによりスキージ230がスクリーン210を押圧しつつ同様に矢印F方向に移動する。その結果、スクリーン210に形成された開口部のパターンに従い、塗布液が基板110に転写する。なおこれは、スキージ230をスクリーン210上で移動させ、押圧箇所を移動させつつ印刷を行なう、と言うこともできる。
また本実施の形態では、塗布液を基板110の長辺方向に沿った方向で印刷する。これによりスキージ230のスクリーン210に接触する箇所における波打ちの影響を抑制することができる。つまりスキージ230のスクリーン210に接触する箇所は、厳密に直線状に作成することは困難であり、曲線状の波打ち形状となりやすい。そのためスキージ230のスクリーン210に対する押圧力にばらつきが生じ、塗布液の塗布量にばらつきが生じやすい。このばらつきが生じる方向は、図では紙面奥行き方向となる。そこで塗布液を基板110の長辺方向に沿った方向(矢印F方向)で印刷する。これによりスキージ230の波打ちが生じる方向が、基板110の短辺方向となる。その結果、スキージ230の波打ちが生じる方向に対し、基板110に印刷する範囲はより小さくてすみ、スキージ230に波打ちが生じていたとしてもその影響を受けにくい。
基板保持部250は、保持部の一例であり、基板110を保持する。基板保持部250は、平面形状をなし、スクリーン印刷装置200の動作中に基板110が動かないように固定する。このとき基板110の取り付け部110aを利用し、基板110を基板保持部250にはめ込むことで基板110を保持する。
図7(a)〜(b)は、本実施の形態のスクリーン印刷装置200でスクリーン印刷を行なう印刷箇所について拡大した図である。なお図7(a)〜(b)は、図6のVII方向から印刷箇所を見た場合を示している。このうち図7(a)は、スキージ230によりスクリーン210を押圧する前の状態を示した図である。また図7(b)は、スキージ230によりスクリーン210を押圧した状態を示した図である。即ち、印刷は、図7(b)の状態で行なう。
基板110は曲面形状であるため、図7(a)に示すように、スキージ230によりスクリーン210を押圧する前は、基板110と平面形状の基板保持部250との間は離間し、隙間である空隙部Qが生じる。対して図7(b)に示すように、スキージ230によりスクリーン210を押圧した状態では、スキージ230による押圧力がスクリーン210を介して基板110に作用する。即ち、基板110をスクリーン210を介してスキージ230により押圧する状態となる。その結果、押圧箇所において基板110の曲面形状を平面形状に変形させることができる。この状態では、空隙部Qが消失し、押圧箇所において基板110と基板保持部250とは密着する状態となる。
本実施の形態では、この図7(b)の状態で、基板110に塗布液をスクリーン210を介して転写し、印刷を行なう。なおこの変形は、弾性変形である。そのため基板110は、スキージ230による押圧力により、押圧箇所においていったん平面形状に変形するが、スキージ230が押圧箇所から移動した後は、基板110は元の形状に戻る。即ち、図7(b)の状態から図7(a)の状態に戻る。つまり図7(b)の状態となるのは、上述した押圧箇所だけであり、他の箇所では、図7(a)に示すように、基板110と基板保持部250とは離間しており、空隙部Qが生じている。なお、基板110の弧形状の中心における空隙部Qの高さは、例えば、0.3mm〜1.5mmである。
基板110が弾性変形し、図7(b)の状態にするためには、例えば、基板110の弾性係数、スキージ230の押圧力、スキージ230の硬さ、スキージ230の移動速度などの条件に依存し、これらの条件を予め定められた関係にすることが好ましい。
次にスクリーン印刷装置200の動作について説明する。
図8は、スクリーン印刷装置200を用いてスクリーン印刷を行なう手順について説明したフローチャートである。以下、図6〜図8を主に用いて説明を行なう。
なおここでは発熱体形成工程において塗布液として抵抗発熱体用ペーストを塗布する場合、即ち図5のステップ103の場合を例に採り説明を行なう。
まず基板110を準備する(ステップ201:準備工程)。この基板110は、上述したように外周面に曲面形状を有する。なおこの基板110には、図5のステップ102により、既に絶縁層160が形成されているものとする。
次に基板110を基板保持部250に保持する(ステップ202:基板保持工程)。
そして図示しないスクレッパーと呼ばれる金属ブレードを用いて、発熱体を形成する塗布液である抵抗発熱体用ペーストTpをスクリーン210上に薄く塗布する。その後、スキージ230をスクリーン210上の矢印F方向に移動させることによって、抵抗発熱体用ペーストTpをスクリーン210を通して基板110上に塗布する。(ステップ203:発熱体塗布工程)。
このとき図8で説明したように、スキージ230は、基板110をスクリーン210を介して押圧するため、押圧箇所において基板110を曲面形状から平面形状に変形させる。そしてこの状態で、塗布液がスクリーン210を通して基板110上に転移し、基板110に転写されてスクリーン印刷が行なわれる。
そして基板110を基板保持部250から取り外し、スクリーン保持部220や基板保持部250を上述した矢印F方向とは逆方向に動かし、元の位置に戻す(ステップ204:基板取り外し工程)。
以上説明した例では、図2に示した定着ユニット60を用い、ソリッドヒータ71の基板110は全体が曲面形状であったが、これに限られるものではない。例えば、押圧によって平面形状になる基板であれば、一部のみが曲面形状で構成されているものであってもよい。また、「弧形状」とは、全体が弧形状である形状のみを意味するものではなく、少なくとも一部が弧形状であるものも含む。
図9(a)〜(b)は、本実施形態のスクリーン印刷装置200を使用した場合の抵抗発熱体120の抵抗値のばらつきの程度の例を示した図である。
このうち図9(a)は、抵抗発熱体120の抵抗値のばらつきの程度を表により示したものであり、図9(b)は、抵抗発熱体120の抵抗値をプロットしたものである。
ここでは図9(a)に示すように、スクリーン印刷装置200を使用し、基板110に対して、No.1〜No.5で示す5回の塗布を行ない、その結果、基板110上に作成された抵抗発熱体120の抵抗値を測定している。なお、このときスキージ230の移動速度は、40mm/sとしている。
このうちNo.1〜No.3は、比較のために、平面形状の基板110を用意し、そこに抵抗発熱体120を形成した場合を示す。またNo.4〜No.5は、図4で示した断面が弧形状の基板110を用意し、そこに抵抗発熱体120を形成した場合を示す。このとき、基板110の幅は28mm、弧形状の曲率半径はR=100mmとしている。
そしてR1〜R6は、図3で示したセルR1〜セルR6における抵抗値を示す。なお数値の単位は、Ωである。
また平均値は、セルR1〜セルR6における抵抗値の平均値である。なお数値の単位は、Ωである。さらにmax値は、セルR1〜セルR6における抵抗値の最大値であり、min値は、セルR1〜セルR6における抵抗値の最小値である。そしてmax(%)は、max値が平均値からばらついた程度を表し、min(%)は、min値が平均値からばらついた程度を表わす。
そしてmax(%)とmin(%)がともに4%以内であるものを合格であるとした。つまりR1〜R6で示した抵抗値が、全て平均値に対し±4%以内である場合に合格となる。またmax(%)とmin(%)がともに2%以内であるものについて、さらに好ましい結果であるとした。
この場合、No.1〜No.5で示すものについて合格であることがわかる。またこれらはさらに好ましい結果となっていることがわかる。つまり基板110が平面形状であっても曲面形状であっても、スクリーン印刷後の塗布液の膜厚がほぼ均一であり、抵抗発熱体120の抵抗値がばらつきにくいことがわかる。
以上説明した形態によれば、基板が曲面形状であっても、スクリーン印刷後の塗布液の膜厚がより均一になりやすく、発熱体の抵抗値がばらつきにくいソリッドヒータ71を製造することができる。また平面に印刷を行なうスクリーン印刷装置200を使用して、曲面形状の基板110に印刷を行なうことができ、曲面スクリーン印刷装置を使用する必要がない。
なお上述した例では、抵抗発熱体120を形成する発熱体形成工程において、塗布液として抵抗発熱体用ペーストを基板110にスクリーン印刷で塗布する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、絶縁層形成工程でガラスペーストを基板110にスクリーン印刷で塗布する場合など他の工程でも使用できる。
また上述した例では、ソリッドヒータ71を製造するときにスクリーン印刷を用いる場合について説明をしたが、これに限られるものではなく、曲面に対しスクリーン印刷を行なう場合であれば、他の場合にも適用が可能である。例えば、本実施の形態のスクリーン印刷装置200を缶体などの曲面形状の被印刷物に対してスクリーン印刷を行なう装置として用いてもよい。この場合、スクリーン印刷装置200は、インク等の色材を曲面形状の被印刷物に転写させ印刷を行なうスクリーン210と、スクリーン210を挟み被印刷物と対向する位置に配され、スクリーン210を被印刷物側に押圧し、押圧箇所において被印刷物の曲面形状を平面形状に変形させつつ、色材をスクリーン210を通して被印刷物に転写させるスキージ230(押圧部材の一例)と、を備えるスクリーン印刷装置であると把握することができる。
さらにこのスクリーン印刷装置200により印刷物を製造する方法は、曲面形状の被印刷物を準備する準備工程と、被印刷物をスクリーン210を介してスキージ230(押圧部材の一例)により押圧し、押圧箇所において被印刷物の曲面形状を平面形状に変形させつつ、色材をスクリーン210を通して被印刷物に転写させ印刷を行なう工程を含むスクリーン印刷工程と、を含む印刷物の製造方法と把握することができる。
1…画像形成装置、10…画像形成部、11、11K、11C、11M、11Y…画像形成ユニット、40…用紙収容部、50…搬送部、60…定着ユニット、70…ヒータユニット、71…ソリッドヒータ、78…定着ベルト、80…加圧ロール、110…基板、120…抵抗発熱体、140…配線、150…端子、160…絶縁層、170…保護層

Claims (8)

  1. 曲面形状の基板を準備する準備工程と、
    前記基板上に設けられ電流によって発熱する発熱体を形成するために、当該基板をスクリーンを介して押圧部材により押圧し、押圧箇所において当該基板の曲面形状を平面形状に変形させつつ、当該発熱体を形成する塗布液を当該スクリーンを通して当該基板に転写させ印刷を行なう発熱体塗布工程と、
    を含む加熱装置の製造方法。
  2. 前記基板は、矩形形状をなし、
    前記発熱体塗布工程は、前記塗布液を前記基板の長辺方向に沿った方向で印刷することを特徴とする請求項1に記載の加熱装置の製造方法。
  3. 前記基板は、短辺方向の断面が弧形状であることを特徴とする請求項2に記載の加熱装置の製造方法。
  4. 前記発熱体塗布工程は、前記押圧部材を前記スクリーン上で移動させ、前記押圧箇所を移動させつつ印刷を行なうことを特徴とする請求項1に記載の加熱装置の製造方法。
  5. 前記発熱体塗布工程は、前記押圧箇所において弾性変形させることにより前記基板を平面形状に変形させ、前記押圧部材が当該押圧箇所から移動した後は、当該基板は元の形状に戻ることを特徴とする請求項4に記載の加熱装置の製造方法。
  6. 曲面形状の被印刷物を準備する準備工程と、
    前記被印刷物をスクリーンを介して押圧部材により押圧し、押圧箇所において当該被印刷物の曲面形状を平面形状に変形させつつ、色材を当該スクリーンを通して当該被印刷物に転写させ印刷を行なう工程を含むスクリーン印刷工程と、
    を含む印刷物の製造方法。
  7. 色材を曲面形状の被印刷物に転写させ印刷を行なうスクリーンと、
    前記スクリーンを挟み前記被印刷物と対向する位置に配され、当該スクリーンを当該被印刷物側に押圧し、押圧箇所において当該被印刷物の曲面形状を平面形状に変形させつつ、色材を当該スクリーンを通して当該被印刷物に転写させる押圧部材と、
    を備えるスクリーン印刷装置。
  8. 前記被印刷物を保持する平面形状の保持部をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載のスクリーン印刷装置。
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