JP2018109311A - 地山状況予測方法および坑内撮影装置 - Google Patents
地山状況予測方法および坑内撮影装置 Download PDFInfo
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Abstract
Description
切羽前方の地山状況を予測する方法として、例えば特許文献1には、定点カメラで切羽を正面から適宜撮影し、複数の撮影画像により地質パターンを分析し、この地質パターンを用いて切羽前方の地山状況を予測するトンネル前方地質判定システムが開示されている。
このような観点から、本発明は、迅速に位置合わせを行うことを可能とし、かつ、切羽近傍において歪みの少ない画像を安全に取得することを可能とした地山状況予測方法および坑内撮影装置を提案することを課題とする。
かかる地山状況予測方法によれば、撮影手段とトンネル壁面との位置関係により距離ひずみを修正するため、トンネルの中心軸に坑内撮影装置が配置されていない場合であっても、より高精度に地山状況を予測することができる。
架台本体51は、回転体54を介して、台車2に取り付けられている。すなわち、架台本体51は、台車2に対して鉛直軸を中心に回転可能である。架台本体51には、レーザー光照射手段3、撮影手段6、距離計7および照明手段8が上載されている。レーザー光照射手段3は、架台本体51に固定されている。また、架台本体51には、サーボモータ52が固定されている。サーボモータ52の出力軸は、台座53を回転可能に支持している。本実施形態では、サーボモータ52の前後に二つの台座53,53が配設されている。切羽側の台座53には撮影手段6および距離計7が搭載されており、坑口側の台座53には照明手段8が搭載されている。すなわち、サーボモータ52を駆動させると、台座53が水平軸を中心に回転するとともに、台座53に上載された撮影手段6、距離計7および照明手段8が水平軸(トンネル軸と平行な軸)を中心に回転する。なお、支持架台5の構成は限定されるものではない。例えば、台座53を回転させる駆動手段はサーボモータに限定されるものではなく、例えば、ステッピングモータを使用してもよい。また、台座53を手動で回転させる場合には、サーボモータ(駆動手段)52は省略してもよい。また、台座53は、必ずしも複数ある必要はなく、1つのみであってもよい。
位置合わせ作業では、坑内撮影装置1を所定の位置に配置する。まず、レール21をトンネル坑内に敷設する。このとき、レール21の先端は、切羽近傍に位置させる。なお、台車2が、地盤面を直接走行する車輪を備えている場合には、レール21を敷設する必要はない。次に、台車2をレール21に沿って摺動させることにより、坑内撮影装置1を切羽近傍に配置する。台車2の移動は、操作手段4を押し引きすることにより行う。次に、レーザー光照射手段3によりトンネルTの周壁面に向けてレーザー光を照射する。そして、図2(a)および(b)に示すように、トンネルTの周壁面に照射されたレーザー光の線Lが既設の鋼製支保工TSと平行になるようにレーザー光照射手段3の向きを調整する。レーザー光照射手段3の向きの調整は、操作手段4を介して鉛直軸(回転体54)を中心にレーザー光照射手段3を回動させることにより行う。レーザー光照射手段3の向きを調整したら、坑内撮影装置1の前後位置の調整を行う。前後位置の調整は、レーザー光の線Lが素掘り部分と既設の支保工(吹付けコンクリート又は鋼製支保工TS)の前端縁との境界に配置されるように(重なるように)坑内撮影装置1をトンネル軸方向に沿って移動させることのより行う。坑内撮影装置1を所定の位置に配置したら、坑内撮影装置1を固定する。
予測作業では、展開写真により亀裂GCの存在および連続性を確認するとともに、地層の変化(地層G1と地層G2との境界)を確認することで、切羽前方の地山状況を予測する。
また、坑内撮影装置1の位置決めは、トンネル壁面に照射されたレーザー光の線Lを既設の支保工(吹付けコンクリート又は鋼製支保工TS)の先端縁に重ね合わせることにより行うため、目視により簡易に行うことができる。そのため、位置合わせ作業及び撮影作業に要する時間を削減し、ひいては、工期短縮化を図ることができる。
また、撮影手段とトンネル壁面との位置関係により距離ひずみを修正するため、トンネルの中心軸に坑内撮影装置1が配置されていない場合であっても、より高精度に地山状況を予測することができる。
さらに、3次元的な展開写真を利用することで、より高精度な地山予測が可能となる。
前記実施形態では、距離計7のより坑壁までの距離を測定して距離ひずみの補正を行う場合について説明したが、トンネルの中心に坑内撮影装置を据え付けることが可能であれば、距離計を利用した距離測定は省略してもよい。
前記実施形態では、レーザー光照射手段3(支持架台5)が鉛直軸を中心に回転可能である場合について説明したが、レーザー光照射手段3(支持架台5)は、必ずしも鉛直軸を中心に回転可能である必要はない。
レーザー光照射手段3の構成は限定されるものではなく、例えば、回転するポリゴンミラーを用いてレーザー光をトンネルTの周壁面に照射してレーザー光の光跡によりトンネルの周壁面にレーザー光の線を表示するものであってもよい。
また、前記実施形態では、レーザー光の線Lが素掘り部分と既設の支保工(吹付けコンクリート又は鋼製支保工TS)の端縁との境界に配置されるように坑内撮影装置1の前後位置を調整したが、レーザー光照射手段3の前後位置は、支保工との位置関係に応じて適宜調整すればよい。例えば、レーザー光の線Lと支保工の端縁との間隔が所定の範囲内に収まるように坑内撮影装置1の前後位置を調整してもよい。
2 台車
3 レーザー光照射手段
4 操作手段
5 支持架台
6 撮影手段
7 距離計
L レーザー光の線
T トンネル
Claims (5)
- レーザー光照射手段と撮影手段とを備える坑内撮影装置を所定の位置に配置する位置合わせ作業と、
前記撮影手段を利用してトンネル壁面を撮影する撮影作業と、
撮影された画像を利用して展開写真を作成する写真加工作業と、
前記展開写真を利用して切羽前方の地山状況を予測する予測作業と、を備える地山状況予測方法であって、
前記位置合わせ作業では、レーザー光照射手段によりトンネル周壁面に向けてレーザー光を照射し、トンネル壁面に照射されたレーザー光の線と既設の支保工との位置関係に応じて坑内撮影装置の向きおよび前記坑内撮影装置の位置を修正することを特徴とする、地山状況予測方法。 - 前記撮影作業では、素掘り部分の撮影とともに、前記撮影手段からトンネル壁面までの距離を測定し、
前記写真加工作業では、前記距離の測定値を利用して撮影された画像の距離ひずみの補正を行うことを特徴とする、請求項1に記載の地山状況予測方法。 - トンネル周壁面に向けてレーザー光を照射するレーザー光照射手段と、
前記レーザー光照射手段の切羽側に配設された撮影手段と、
前記撮影手段を支持する支持架台と、
前記レーザー光照射手段の坑口側に設けられた操作手段と、を備える坑内撮影装置であって、
前記レーザー光照射手段は、少なくともトンネル軸方向に沿って移動可能であり、
前記撮影手段は、前記支持架台によって水平軸を中心に回転可能に支持されており、
前記支持架台は、前記レーザー光照射手段に固定されていることを特徴とする坑内撮影装置。 - 前記撮影手段とトンネル壁面との距離を測定する距離計を備えていることを特徴とする、請求項3に記載の坑内撮影装置。
- 前記レーザー光照射手段は、鉛直軸を中心に回転可能であることを特徴とする、請求項3または請求項4に記載の坑内撮影装置。
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