JP2018109309A - サッシ改修方法およびサッシ防水構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】防水性能を確保しつつ容易な施工で開口サイズが変わらないサッシを設置する。
【解決手段】既存サッシ10の周りのモルタル外壁20を切除するモルタル外壁切除工程と、既存サッシ10を取り外す既存サッシ取外工程と、既存サッシ10を取り外した開口部の内周面の下辺部26aおよび両側辺部26bの下端部に防水性塗布材を塗布して防水パン部30を形成する防水パン部形成工程と、開口部に新設サッシ50を設置する新設サッシ設置工程と、新設サッシ50の周りのうち上辺部54cおよび両側辺部54bの、新設サッシ50の周縁部からモルタル切除部分にかけて防水性塗布材を塗布して防水シール部60を形成する防水シール部形成工程と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、モルタル外壁におけるサッシ改修方法およびサッシ防水構造に関する。
モルタル外壁に設置されたサッシを交換するには、従来、サッシ周りのモルタルを、ラスおよび防水紙とともにグラインダー等の電動工具で切除する。その後、モルタルの端部をケレン等で除去して既存ラスと既存防水紙を一定幅で露出させる。そして、サッシを交換した後、新たなサッシ周りで、新たに防水紙を敷設する。新たな防水紙は、モルタルを除去した部分にまで被せて、新設の防水紙の周縁部を既設の防水紙に重ねる。そして、新設の防水紙の周囲に防水テープを張り付けた後、新設の防水紙上にラスを張り付け、その上にモルタルを塗り付ける。
しかしながら、前記の施工方法では、既存の防水紙を露出させるのが困難で、多くの施工手間と時間を要していた。さらに、既存の防水紙が経年劣化している場合が多く、既設の防水紙と新たな防水紙を重ねて防水層を形成しても防水性能を確保できないことがあった。そこで、近年では、たとえば特許文献1に示すようなサッシ交換方法が採用される場合があった。特許文献1のサッシ交換方法は、既存サッシの内側部分(障子)のみを撤去し、外側の周囲の既存サッシ枠を残し、残置された既存サッシ枠の内側に、カバー式の新規サッシを取り付ける方法である。このサッシ交換方法によれば、サッシ障子の交換工事のみで済み、モルタル外壁の工事は不要であるので、施工手間と時間および廃棄物処理量を大幅に短縮できる。
特許第5285344号公報
特許文献1のサッシ交換方法では、既存サッシ枠の内側に新規サッシのサッシ枠が設けられるため、サッシの有効開口サイズが大幅に小さくなるという問題があった。また、サッシ形状が特殊であるため、サッシの単価が高い。さらに、一部のサッシのみを交換した場合には、未交換サッシよりもサッシ額縁形状が小さくなるため、窓相互のバランスや美観が損なわれる。
そこで、本発明は、前記の問題を解決するためになされたものであり、防水性能を確保しつつ容易な施工で開口サイズが変わらないるサッシ改修方法およびサッシ防水構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための本発明は、既存サッシの周りのモルタル外壁を切除するモルタル外壁切除工程と、前記既存サッシを取り外す既存サッシ取外工程と、前記既存サッシを取り外した開口部の内周面の下辺部および両側辺部の下端部に防水性塗布材を塗布して防水パン部を形成する防水パン部形成工程と、前記開口部に新設サッシを設置する新設サッシ設置工程と、前記新設サッシの周りのうち上辺部および両側辺部の、前記新設サッシの周縁部からモルタル切除部分にかけて防水性塗布材を塗布して防水シール部を形成する防水シール部形成工程と、を備えたことを特徴とするサッシ改修方法である。
本発明における新設サッシとは、既存サッシと交換して新たに設置する新規のサッシと、既存サッシをそのまま用いて新たに設置し直すサッシの両方を含む。前記サッシ改修方法によれば、防水性塗布材を塗布して防水パン部および防水シール部を形成しているので、下地と密着した止水性の高い防水層を容易に形成することができる。また、防水パン部上に新設サッシを設置して、新設サッシの上辺部と両側辺部の三方に防水シール部を形成しているので、十分な防水性能を確保することができる。また、既存サッシを取り外して新設サッシを取り付けているので、新設サッシは既存サッシと同サイズとなるので、建物の窓のバランスを壊すことはない。
本発明にかかるサッシ改修方法では、前記新設サッシ設置工程の前に、前記防水パン部の下辺部に水切り板を設置する水切り板設置工程を、さらに備えたことが好ましい。このような方法によれば、防水性能をより一層高くすることができる。
また、本発明にかかるサッシ改修方法では、前記防水パン部形成工程では、前記防水性塗布材の塗布前に下地の不陸調整を行うことが好ましい。このような方法によれば、防水パン部が平坦になるので、止水性と美観を高めることができる。
さらに、本発明にかかるサッシ改修方法では、前記防水シール部形成工程の後に、前記新設サッシの周りの上辺部および両側辺部を覆う三方枠を設置する三方枠設置工程を、さらに備えたことが好ましい。このような方法によれば、三方枠で防水シール部に雨水が浸入するのを防ぐことができるので、止水性を高めることができる。また、美観を向上させることもできる。
また、本発明にかかるサッシ改修方法では、前記モルタル外壁切除工程では、前記既存サッシの外枠の外周端縁に沿って既存防水層とともにモルタル外壁を切除することが好ましい。このような方法によれば、モルタル外壁の切除量を最小限にできるとともに、防水性塗布材の塗布量も最小限にできる。
前記課題を解決するための第二の本発明は、モルタル外壁の既存サッシに替えて設置された新設サッシの周りのサッシ防水構造であって、前記新設サッシが取り付けられた開口部の下辺部および両側辺部の下端部に塗布された防水性塗布材からなる防水パン部と、前記新設サッシの周りの上辺部および両側辺部の、前記新設サッシの周縁部から前記開口部の内周面にかけて塗布された防水性塗布材からなる防水シール部と、を備えたことを特徴とする。
前記サッシ防水構造によれば、防水性塗布材を塗布して防水パン部および防水シール部を形成しているので、下地と密着した止水性の高い防水層を容易に形成することができる。また、防水パン部上に新設サッシが設置され、新設サッシの上辺部と両側辺部の三方に防水シール部が形成されているので、十分な防水性能を確保することができる。また、新設サッシは、既存サッシに替えて設置されているので、既存サッシと同サイズとすることができる。
本発明に係るサッシ改修方法およびサッシ防水構造によれば、防水性能を確保しつつ容易な施工で開口サイズが変わらないサッシを設置することができる。
サッシ改修前の既存サッシが取り付けられたモルタル外壁を示した一部破断斜視図である。 本発明の実施形態に係るサッシ改修方法の既存サッシ取外工程を示した斜視図である。 本発明の実施形態に係るサッシ改修方法の防水パン部形成工程を示した斜視図である。 本発明の実施形態に係るサッシ改修方法の新設サッシ設置工程を示した斜視図である。 本発明の実施形態に係るサッシ改修方法の防水シール部形成工程を示した斜視図である。 本発明の実施形態に係るサッシ改修方法の三方枠設置工程を示した斜視図である。 本発明の実施形態に係るサッシ防水構造の下辺部を示した断面図である。 本発明の実施形態に係るサッシ防水構造の上辺部を示した断面図である。 本発明の実施形態に係るサッシ防水構造の側辺部を示した断面図である。
本発明の実施形態に係るサッシ改修方法およびサッシ防水構造について、図面を参照して詳細に説明する。本実施形態では、モルタル外壁の既存サッシを別途の新設サッシに交換する場合を例に挙げて、サッシ改修方法を説明する。
図1に示すように、既存サッシ10が取り付けられているモルタル外壁20は、下地板21と防水シート22とラス網23とモルタル層24とを備えてなる。下地板21は、合板または木製の長尺板材(木摺板)からなり、図示しない間柱またはスタッド(縦枠)間に架け渡されている。下地板が木摺板の場合、下地板は複数設けられており、隙間をあけて互いに平行になるように並列されている。防水シート22は、複数の下地板21,21・・と隙間も含んで外壁面全体を覆うように敷設されている。ラス網23は、防水シート22を覆うように敷設されている。モルタル層24は、防水シート22上に、ラス網23を埋め込むようにモルタルを塗り付けて形成されている。モルタル外壁20の既存サッシ10の取付位置には、矩形の開口枠25(図2参照)が埋設されている。開口枠25の内側には、下地板21、防水シート22、ラス網23およびモルタル層24は形成されていない。開口枠25の室外側表面は、下地板21に覆われている(図7乃至図9参照)。既存サッシ10の下側には水切り板13が設けられている。なお、水切り板は設けられていない場合もある。
本実施形態に係るサッシ改修方法は、モルタル外壁切除工程と、既存サッシ取外工程と、防水パン部形成工程と、水切り板設置工程と、新設サッシ設置工程と、防水シール部形成工程と、三方枠設置工程と、を備えている。
モルタル外壁切除工程は、既存サッシ10の周りのモルタル外壁20を切除する工程である。モルタル外壁20の切除は、グラインダー等の電動工具を用いて行う。モルタル外壁切除工程では、既存サッシ10の外枠11(図2参照)の外周端縁に沿って、モルタル外壁20を切断する。外枠11は、サッシを開口枠25の室外側表面の下地板21に固定するための部位であって、サッシ本体12の外周縁から外側に向かってリブ状に延出している。外枠11は、下地板21に当接していて、ビスまたは釘を介して取り付けられている。外枠11は、モルタル外壁20に埋設されている。モルタル外壁20の切断位置は、外枠11(図2参照)の外周端縁に接触しない部分である。具体的な切断位置は、たとえばサッシ本体12の外周面から約45mm離れた部分(図1中、破線にて示したライン)であって、切除幅は、従来のサッシ交換時のモルタル外壁切除幅よりも小さい。その後、切断した部分のサッシ本体12寄りのモルタル外壁20を除去し、外枠11と下地板21を露出させる。
既存サッシ取外工程は、モルタル外壁20から既存サッシ10を取り外す工程である。図2に示すように、既存サッシ10は、外枠11やサッシ本体12に取り付けられているビスまたは釘を外して、下地板21から取り外す。既存サッシ10を取り外した後に、水切り板13を、下地板21から取り外す。
防水パン部形成工程は、既存サッシ10を取り外した開口部(開口枠25およびモルタル外壁20の切断端面にて囲まれた部分)の下部に、防水パン部30を形成する工程である。図3に示すように、防水パン部30は、前記開口部の内周面の四辺のうち、下辺部26aおよび両側辺部26b,26bの下端部に形成する。防水パン部形成工程では、まず、開口枠25の表面およびモルタル外壁20の切断端面および表面に、養生テープ31を貼り、目張りを行う。養生テープ31は、側辺部26bの下端から上方約30cmの位置に貼るとともに、モルタル外壁20の表面の、切断端面から約15mm離れた位置に貼る。その後、開口枠25の表面、下地板21の表面、モルタル外壁20の切断端面および表面に、パテ材(図示せず)を塗り、下地を平坦にする不陸調整および下地処理を行う。パテ材は、防水性塗布材の下地処理用のもの(たとえば、EIFSJAPAN株式会社製ガーディアン・ジョイント・シーラント(GJS))を用いる。
下地処理は、まず、下地を乾燥させて洗浄した後に、モルタルの切断端面を平滑に削るとともに、防水シートや釘などの破損部分を除去して平滑にする。そして、ハケやヘラを使って、GJSを養生テープ31の内側に塗る。その後、面材のジョイント部、出隅、入隅、隙間、穴などにシート材を貼って段差をなくす。シート材は、たとえばEIFSJAPAN株式会社製ファブリックメッシュを用いる。これにて下地処理が完了する。
次に、下地上に、防水性塗布材を塗布することで、防水パン部30(図3中、ドットにて示している)を形成する。防水性塗布材は、アクリル系ポリマーからなり、たとえば、EIFSJAPAN株式会社製ガーディアンを用いる。この防水性塗布材は、浸透性・接着性に優れ、あらゆる素材に追従してそのまま塗ることができる、優れた密着性を備えた液体塗料である。防水性塗布材は、調湿機能で結露を防ぎ、24℃で300%、−18℃で400%の伸縮性を備えている。このような性能のガーディアンを塗布することで、塗布面が一体になった防水パン部30を形成することができる。
水切り板設置工程は、防水パン部30の下辺部32に水切り板40を設置する工程である。水切り板40は、立上り部41aを下地板21の表面部分の防水パン部30に当接させて、仮止めしておく。水切り板40は、下記の新設サッシ設置工程において、新設サッシ50と同時にビスまたは釘止めする。
新設サッシ設置工程は、既存サッシ10を取り外した開口部に新設サッシ50を設置する工程である。図4に示すように、新設サッシ50は、アルミニウム合金またはステンレス合金等の軽量金属および塩ビ製樹脂からなる。新設サッシ50は、既存サッシ10の外枠11と略同形状の外枠51を備えている。外枠51は、サッシ本体52の外周縁から外側に向かってリブ状に延出している。図5に示すように、新設サッシ50を開口部に嵌め込んで、外枠51を、下地板21の表面に当接させる。そして、外枠51を下地板21にビスまたは釘止めすることで、新設サッシ50を下地板21に固定する(図8および図9参照)。図7に示すように、サッシ本体52の下端部と水切り板40の上面との間には、シーリング材53aを充填する。なお、水切り板40の下面とモルタル外壁20との間には、シーリング材は充填されない。
防水シール部形成工程は、新設サッシ50の周りに防水シール部60を形成する工程である。図5に示すように、防水シール部60は、新設サッシ50の周りのうち、上辺部54cおよび両側辺部54bの三辺に形成する。防水シール部60は、新設サッシ50の周縁部の外枠51からモルタル切除部分(モルタル外壁20の切断端面)にかけて防水性塗布材を塗布することで形成する。防水性塗布材は、防水パン部30の塗布材と同様のアクリル系ポリマー(たとえば、EIFSJAPAN株式会社製ガーディアン)を用いる。図8および図9に示すように、防水性塗布材は、外枠51の基端部から先端部、下地板21の表面、モルタル外壁20の切断端面まで繋がるように塗布する。このように、防水性塗布材を塗布することで、防水シール部60は、外枠51と下地板21との接続部の隙間、および下地板21とモルタル外壁20との隙間を塞ぐことになる。
三方枠設置工程は、新設サッシ50の周りのうち、上辺部54cおよび両側辺部54b,54bを覆う三方枠70を設置する工程である。図6に示すように、三方枠70は、新設サッシ50と同等のアルミニウム合金や塩ビ製樹脂やウレタン系またはセメント系の外部造作材からなる。三方枠70がアルミニウム合金製の場合、三方枠70は、上枠71aと一対の縦枠71b,71bとを備えている。
上枠71aは、図8に示すように、新設サッシ50の上辺部54cの外周面にビス止めされている。上枠71aの下端部前面(室外側)には、突条72が形成されている。この突条72を新設サッシ50のサッシ本体52の上端前面に当接させて上枠71aの位置決めを行う。上枠71aの外側後面には、リップシール73が設けられている。このリップシール73をモルタル外壁20の表面に当接させる。上枠71aとモルタル外壁20間には隙間が形成されるが、三方枠70の固定後に、隙間にシーリング材74を充填する。
縦枠71bは、図9に示すように、新設サッシ50の側辺部54bの外周面にビス止めされている。縦枠71bのサッシ内側端部前面(室外側)には、突条72が形成されている。この突条72を新設サッシ50のサッシ本体52の側端前面に当接させて縦枠71bの位置決めを行う。縦枠71bの外側後面には、リップシール73が設けられている。このリップシール73をモルタル外壁20の表面に当接させる。縦枠71bとモルタル外壁20間には隙間が形成されるが、三方枠70の固定後に、隙間にシーリング材74を充填する。なお、図7乃至図9において、符号55は、サッシの室内側に設けられる内枠を示す。内枠55は、新設サッシ50を取り付けた後に施工される。
以上のサッシ改修方法によって形成されたサッシ防水構造1は、モルタル外壁20の既存サッシ10に替えて設置された新設サッシ50の周りの防水構造である。サッシ防水構造1は、防水パン部30と水切り板40と防水シール部60と三方枠70とを備えている。
防水パン部30は、前記したように、下地に、防水性塗布材を塗布することで形成されている。防水パン部30は、新設サッシ50が取り付けられた開口部の下辺部全体と、両側辺部の下端部(下端から約30cmの範囲)に形成されている。防水パン部30は、開口枠25の表面(内周面および外側面)から、モルタル外壁20の切断端面および表面約1cm幅の部分まで渡って、面が連続して一体に形成されている。
水切り板40は、防水パン部30の下辺部32にビス止めされている。水切り板40は、立上り部41aと水切り本体部41bとを備えている。立上り部41aは、防水パン部30に当接させてビスまたは釘止めされている。水切り本体部41bは外側下方に向かって傾斜しており、その先端部は下方に垂れ下がっている。水切り板40の両端は、左右両側のモルタル外壁20の切断端面近傍まで延在している。
防水シール部60は、新設サッシ50の周りのうち、上辺部54cおよび両側辺部54bに防水性塗布材を塗布することで形成されている。防水シール部60は、新設サッシ50の周縁部の外枠51からモルタル切除部分(モルタル外壁20の切断端面)にかけて形成されている。防水シール部60は、外枠51と下地板21との接続部の隙間、および下地板21とモルタル外壁20との隙間を覆っている。防水シール部60は、外枠51の基端部から先端部、下地板21の表面、モルタル外壁20の切断端面まで繋がるように、面が連続して一体に形成されている。
三方枠70は、新設サッシ50の周りのうち、上辺部54cおよび両側辺部54b,54bを覆う部位であって、前記したように上枠71aと一対の縦枠71b,71bとを備えた門型形状を呈している。上枠71aは、前記のように、新設サッシ50の上辺部54cの外周面にビス止めされている(図8参照)。縦枠71bは、新設サッシ50の側辺部54bの外周面にビス止めされている(図9参照)。
以下に、本実施形態に係るサッシ改修方法およびサッシ防水構造による作用効果を説明する。係るサッシ改修方法によれば、防水性塗布材を塗布することで防水パン部30および防水シール部60を形成しているので、下地と密着した止水性の高い防水層を容易に形成することができる。つまり、出隅や入隅であっても、各面に防水層を密着することができる。防水性塗布材は、伸縮性が高いので、地震時などに変形がおきても破断することはない。
さらに本実施形態では、防水パン部30について、下地の不陸調整を行って下地処理をしているので、防水パン部30厚さを一定にできるとともに、表面の平坦度を高めることができる。
また、防水パン部30上に新設サッシ50を設置して、新設サッシ50の上辺部54cと両側辺部54b,54bの三方に防水シール部60を形成しているので、十分な防水性能を確保することができる。具体的には、モルタル外壁20の表面から新設サッシ50の上辺部54cと両側辺部54b,54bに流れる雨水は、防水シール部60に沿って下方に流れ落ちる。このとき、防水シール部60は、外枠51と下地板21とモルタル外壁20の切断端面を連続して覆っているので、雨水が外枠51と下地板21との間に浸入するのを防止できる。
防水シール部60に沿って流れ落ちた雨水は、防水パン部30に沿って外側に流される。本実施形態では、防水パン部30上に水切り板40が設けられているので、雨水は水切り板40によっても外側に流される。したがって、止水性能がより一層高くなっている。
また、防水パン部30に新設サッシ50の下側から吹きこんだ雨水は、防水パン部30の段差部分で堰き止められて、室内側に浸入することはない。
さらに、本実施形態では、新設サッシ50の周りに三方枠70を設置しているので、防水シール部60に雨水が浸入するのを防ぐことができる。したがって、止水性をより一層高めることができるとともに、サッシの美観を向上させることもできる。
また、本実施形態では、既存サッシ10の外枠11の外周端縁の近傍で、外周端縁に沿ってモルタル外壁20を切除しているので、モルタル外壁20の切除量を最小限にできるとともに、防水性塗布材の塗布量も最小限にできる。したがって、施工手間と費用を低減することができる。
また、本実施形態では、既存サッシ10を取り外して、新設サッシ50を取り付けているので、サッシの開口サイズが小さくなることはない。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。たとえば、前記実施形態では、新設サッシ50の周りの上辺部54cおよび両側辺部54b,54bに三方枠70を設けているが、これに限定されるものではない。たとえば、三方枠を設けずに、新設サッシ50の周囲の溝部分に、防水シール部60を覆うように樹脂製のモールを設置してもよいし、モルタルを充填してモルタル外壁を形成してもよい。
また、前記実施形態では、モルタル外壁の既存サッシを別途の新設サッシに交換する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。新設サッシ設置工程で新たに設置するサッシとしては、既存サッシ取外工程で一旦取り外した既存サッシをそのまま用いてもよい。また、既存サッシは、清掃やメンテナンスを行ってから用いてもよい。
1 サッシ防水構造
10 既存サッシ
11 外枠
12 サッシ本体
20 モルタル外壁
25 開口枠
26a 下辺部
26b 側辺部
30 防水パン部
40 水切り板
50 新設サッシ
51 外枠
52 サッシ本体
54b 側辺部
54c 上辺部
60 防水シール部
70 三方枠

Claims (6)

  1. 既存サッシの周りのモルタル外壁を切除するモルタル外壁切除工程と、
    前記既存サッシを取り外す既存サッシ取外工程と、
    前記既存サッシを取り外した開口部の内周面の下辺部および両側辺部の下端部に防水性塗布材を塗布して防水パン部を形成する防水パン部形成工程と、
    前記開口部に新設サッシを設置する新設サッシ設置工程と、
    前記新設サッシの周りのうち上辺部および両側辺部の、前記新設サッシの周縁部からモルタル切除部分にかけて防水性塗布材を塗布して防水シール部を形成する防水シール部形成工程と、を備えた
    ことを特徴とするサッシ改修方法。
  2. 前記新設サッシ設置工程の前に、前記防水パン部の下辺部に水切り板を設置する水切り板設置工程を、さらに備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載のサッシ改修方法。
  3. 前記防水パン部形成工程では、前記防水性塗布材の塗布前に下地の不陸調整を行う
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサッシ改修方法。
  4. 前記防水シール部形成工程の後に、前記新設サッシの周りの上辺部および両側辺部を覆う三方枠を設置する三方枠設置工程を、さらに備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のサッシ改修方法。
  5. 前記モルタル外壁切除工程では、前記既存サッシの外枠の外周端縁に沿って既存防水層とともにモルタル外壁を切除する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のサッシ改修方法。
  6. モルタル外壁の既存サッシに替えて設置された新設サッシの周りのサッシ防水構造であって、
    前記新設サッシが取り付けられた開口部の下辺部および両側辺部の下端部に塗布された防水性塗布材からなる防水パン部と、
    前記新設サッシの周りの上辺部および両側辺部の、前記新設サッシの周縁部から前記開口部の内周面にかけて塗布された防水性塗布材からなる防水シール部と、を備えた
    ことを特徴とするサッシ防水構造。
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