JP2018109215A - 非磁性オーステナイト系ステンレス鋼板および非磁性部材の製造方法 - Google Patents

非磁性オーステナイト系ステンレス鋼板および非磁性部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】冷間鍛造で内部割れが発生せず非磁性が維持され、時効硬化能を有し、携帯型電子機器外装部材に好適な優れた耐食性を有し、優れた鏡面研磨性を呈するオーステナイト系ステンレス鋼板を提供する。【解決手段】質量%で、C:0.003〜0.030%、Si:0.2〜1.0%、Mn:0.5〜2.0%、Ni:12.0〜15.0%、Cr:17.0〜19.0%、Mo:2.0〜4.0%、Cu:0.10%以上1.0%未満、N:0.003〜0.050%、V:0.01〜0.50%、Al:0.0030%以下、Ti:0.0030%以下、Nb:0.010%以下、O:0.0040〜0.0100%、551−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−29(Ni+Cu)−13.7Cr−18.5Mo≦−120、比透磁率1.010以下、非金属介在物の平均粒子径5.0μm以下であるオーステナイト系ステンレス鋼板。【選択図】図2

Description

本発明は、冷間鍛造および切削加工を施して非磁性部材とするための素材である非磁性オーステナイト系ステンレス鋼板に関する。また、そのオーステナイト系ステンレス鋼板を素材に用いる非磁性部材の製造方法に関する。
スマートフォンに代表される携帯型電子機器は小型軽量化や意匠性向上のニーズが高いことから、それらに用いる金属製外装部材の製造には、複雑形状への加工に対応するため、過酷な冷間鍛造を施した後、切削加工により成形する手法が多用されるようになってきた。さらに、デザインによっては、切削加工後に鏡面研磨を施す場合もある。携帯型電子機器の外装部材は、機器に内蔵される地磁気センサー等への悪影響を回避するために非磁性であることが要求される。外装部材としての高強度も要求される。また、携帯型であるため屋外環境で使用されることも多く、屋内での使用を前提とする電子機器用部材と比べ、高い耐食性も要求される。
一般に、加工硬化が小さいことが好まれる冷間鍛造用途や、非磁性であることが好まれる電子機器部材用途には、加工誘起マルテンサイト相の生じにくい安定オーステナイト単相系ステンレス鋼が適しているとされる。例えば特許文献1には、積層欠陥エネルギーが大きく、かつオーステナイト安定度の高い化学組成を有し、加工時にも比較的軟質な特性が維持される冷間鍛造に適したオーステナイト系ステンレス鋼板が記載されている。この鋼板は非金属介在物の組成をMnO−SiO2−Al23系とすることにより、介在物が加工時に亀裂発生の起点となりにくいように配慮してある。しかし、バーリング加工などの二次加工で問題となる拡開先の先端における微少クラックの発生は抑えられるものの、過酷な冷間鍛造で生じる内部割れの防止までには至っていない。また、特許文献1の鋼板は、昨今の携帯型電子機器外装部材に適用するには強度レベルが不十分である。
非磁性に加えて高強度が必要な場合はMn、Nを多く含むオーステナイト系ステンレス鋼が用いられることもある。例えば特許文献2には、15.5〜17.0質量%のMnと、0.42〜0.65質量%のNを含有する非磁性オーステナイト系ステンレス鋼の熱間鍛造製品が開示されている。この鋼は多量のNを含有するため硬質であり、複雑形状の冷間鍛造部材に加工することは困難である。
特許文献3には、オーステナイト系ステンレス鋼において冷間鍛造性を改善し、かつ高強度を付与する技術が開示されている。この技術では、冷間鍛造性を確保するために内部割れの起点となりやすいAl23系やTiNなどの硬質介在物を低減し、加工硬化を抑制するためにCuを2.5質量%以上添加し、さらに高強度化に関しては冷間鍛造後に行う歪取り熱処理においてCuの時効硬化性を利用している。
特開2002−371339号公報 特開2009−30139号公報 特開2013−163834号公報
特許文献3の技術によれば、冷間鍛造で割れを生じることなく、強度の高い電子機器外装部材を製造することができる。しかし、屋外環境で使用することの多い携帯型電子機器外装部材としては耐食性が必ずしも十分でない。また、介在物形態を制御していることから鏡面デザイン向けにも対応は可能であるものの、製造ロットによっては鏡面研磨性にばらつきがあり、生産効率の低下を招くことがあった。磁性に関しては、特許文献3の鋼では部材成形後の透磁率を1.15以下とすることができるので、電子機器の設計によっては外装部材として適用できる。しかし、電子機器の設計自由度を高めるために、透磁率が1.010以下である非磁性の外装部材が求められる場合も多く、更なる非磁性維持性能の向上が望まれる。
本発明の課題は、過酷な冷間鍛造によっても内部割れの発生がなく、時効硬化を利用した高強度化が可能であることに加え、冷間鍛造後も非磁性が維持され、屋外で使用する携帯型電子機器の外装部材に好適な優れた耐食性を有し、好ましくは安定して優れた鏡面研磨性を呈するオーステナイト系ステンレス鋼板を提供することにある。また、その鋼板を素材に用いて、冷間鍛造を含む工程により、寸法精度が高くかつ強度の高い非磁性部材を得る製造方法を提供することにある。
上記課題を達成するため、本発明では、質量%で、C:0.003〜0.030%、Si:0.2〜1.0%、Mn:0.5〜2.0%、P:0.040%以下、S:0.010%以下、Ni:12.0〜15.0%、Cr:17.0〜19.0%、Mo:2.0〜4.0%、Cu:0.10%以上1.0%未満、N:0.003〜0.050%、V:0.01〜0.50%、Al:0.0030%以下、Ti:0.0030%以下、Nb:0.010%以下、O:0.0040〜0.0100%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、下記(1)式で定義されるA値が−120以下である化学組成を有し、比透磁率が1.010以下であり、圧延方向および板厚方向に平行な断面(L断面)に観察される非金属介在物の平均粒子径が5.0μm以下である、冷間鍛造および切削加工部材用非磁性オーステナイト系ステンレス鋼板が提供される。
A値=551−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−29(Ni+Cu)−13.7Cr−18.5Mo …(1)
ここで、(1)式の元素記号の箇所には質量%で表される当該元素の含有量値が代入される。
上記の各元素のうち、P、S、Al、Ti、Nbについては含有量下限値を規定していないが、検出限界以下に低い値や、仮に0%であっても本発明の効果は得られる。すなわち、これらの元素は必須含有元素ではなく、0%から各元素の上限既定値までの範囲の分析値となるように含有量が調整されていればよい。「冷間鍛造および切削加工部材用」とは、冷間鍛造工程と、その後に行われる切削加工工程を含むプロセスで製造される部材に用いることを意味する。冷間鍛造および切削加工部材の好適な対象として、例えば携帯型電子機器外装部材が挙げられる。
前記非金属介在物としては、MnO−SiO2−Al23系の酸化物系介在物や、TiN系介在物が挙げられる。
〔非金属介在物の平均粒子径の求め方〕
L断面の顕微鏡観察画像において、ある非金属介在物の圧延方向の長さを、その介在物の粒子径と定義する。平均粒子径は、L断面に無作為に設けた複数の観察視野において、各視野内に粒子の全体が確認される全ての介在物を測定対象として上記の粒子径を求め、その加算平均値によって定めることができる。ただし、粒子径が0.5μm未満の介在物は平均値算出の対象から除外し、平均値算出の対象とする介在物の総数は50個以上とする。
前記非金属介在物のうち、酸化物系介在物のAl23平均濃度がMnO、SiO2およびAl23に占める質量割合換算で30質量%以下であることが好ましい。「MnO、SiO2およびAl23に占める質量割合換算」とは、酸化物系介在物のMn、SiおよびAlの含有率をそれぞれMnO、SiO2およびAl23の単独酸化物の質量割合に換算することによって定まるMnO、SiO2およびAl23の合計質量に占める質量割合を意味する。すなわち、Al23の質量%は、上記MnO、SiO2およびAl23の合計質量に占めるAl23の質量割合である。
また本発明では、上記のオーステナイト系ステンレス鋼板に冷間鍛造を施す工程、前記冷間鍛造後に300〜500℃で1時間以上保持する熱処理を施す工程、前記熱処理後に切削加工を施す工程、を有する非磁性部材の製造方法が提供される。前記切削加工後に鏡面研磨を施す工程を加えることができる。
前記製造方法で得られる非磁性部材は、比透磁率が例えば1.010以下である。この非磁性部材の好適な具体例として携帯型電子機器外装部材が挙げられる。
本発明によれば、過酷な冷間鍛造によっても内部割れの発生がなく、歪取り熱処理での時効硬化を利用した高強度化が可能であり、冷間鍛造後も非磁性が維持され、かつ屋外で使用する携帯型電子機器の外装部材に好適な優れた耐食性を有するオーステナイト系ステンレス鋼板が実現できた。このオーステナイト系ステンレス鋼板を素材に用いると、複雑形状の電子機器外装部材などを製造する際に、ニアネットシェイプの冷間鍛造が可能であるため、その後の切削しろを少なくすることができる。しかも、その切削を経て製造される部材は、上記の各特性(内部割れなし、高強度、非磁性、高耐食性)を具備するとともに、冷間鍛造での残留応力が時効処理を兼ねた歪取り熱処理で除去されているので、高い寸法精度も確保される。さらに、介在物制御によって酸化物系介在物の組成を十分にコントロールした場合には、優れた鏡面研磨性が安定して得られる。
冷間鍛造に供するための試験片形状を示した図。 冷間鍛造品の形状を示した図。 図2中に示したA断面およびB断面の形状を、切削後の最終製品の断面形状とともに示した図。
〔鋼の化学組成〕
本発明では以下のように化学組成が調整されたオーステナイト系ステンレス鋼を適用する。以下、鋼組成における「%」は特に断らない限り質量%を意味する。
Cは、侵入型元素であり加工硬化および歪時効により高強度化に寄与する。また、オーステナイト相を安定化させる元素であり非磁性の維持に有効である。本発明では0.003%以上のC含有量を確保する。ただし、過度のC含有は鋼を硬質化させ冷間鍛造性を低下させる要因となる。C含有量は0.030%以下に制限される。
Siは、製鋼過程において鋼の脱酸剤として用いられる元素である。特に、酸化物系介在物の組成を、Al23の質量割合が後述のように低減されたMnO−SiO2−Al23系とするためには、Si脱酸が極めて有効である。また、Siは歪取り熱処理において時効硬化性を向上させる作用を有する。これらの作用を十分に得るためには0.2%以上のSi含有量とすることが効果的である。一方、Siは固溶強化作用が大きく、かつ積層欠陥エネルギーを低下させて加工硬化を大きくする作用を有するので、過度のSi含有は冷間鍛造性を低下させる要因となる。そのためSi含有量は1.0%以下に制限される。
Mnは、MnOとして酸化物系介在物を構成する元素である。特に、酸化物系介在物の組成を、Al23の質量割合が後述のように低減されたMnO−SiO2−Al23系とするためには、Mn含有量の確保が有効である。また、Mnは固溶強化作用が小さく、かつオーステナイト生成元素であり加工誘起マルテンサイト変態を抑制させる作用を有するので、冷間鍛造性の確保と非磁性の維持には有効な元素である。これらの作用を十分発揮させるためには、Mn含有量を0.5%以上とすることが有利であり、0.65%以上とすることがより好ましい。ただし、過剰のMn含有は耐食性低下の要因となる。Mn含有量は2.0%以下に制限され、1.0%未満とすることがより好ましい。
Pは、耐食性を低下させる元素であり、0.040%以下とする必要がある。ただし、過度のP低減は製鋼負荷を増大させる要因となる。P含有量は例えば0.001%以上の範囲で調整すればよい。
Sは、MnSを形成して耐食性を劣化させる要因となるので、0.010%以下に制限される。ただし、過度の脱Sは製鋼負荷を増大させる要因となる。S含有量は例えば0.0005%以上の範囲で調整すればよい。
Niは、オーステナイト生成元素であり、オーステナイト単相組織を得るため、および加工誘起マルテンサイト変態を抑制するために極めて有効である。ただし、多量のNi含有はコスト増につながる。種々検討の結果、本発明ではNi含有量を12.0%以上15.0%以下の範囲に調整した鋼を対象とする。
Crは、耐食性を向上させる元素である。携帯型電子機器の外装部材に適した耐食性を確保するために、本発明ではCr含有量が17.0%以上の鋼を対象とする。ただし、多量のCr含有は冷間鍛造性を低下させる要因となる。Cr含有量の上限は19.0%に制限される。
Moは、ステンレス鋼の耐食性向上に有効な元素である。本発明では、上記のCr含有量を確保した上で、Moを2.0%以上含有させる。多量のMo添加はコスト増になる。Mo含有量は4.0%以下とし、3.0%以下に管理してもよい。
Cuは、オーステナイト相の加工硬化を抑制し、冷間鍛造性の向上に有効であることが知られている。また、冷間鍛造後に行われる歪取り熱処理の加熱温度域で時効硬化をもたらす元素であることが知られている。特許文献3の技術ではCuを2.5%以上含有させることによりそれらの作用を発揮させ、冷間鍛造性と高強度化の両立を実現している。しかし、そのような多量のCu含有は耐食性を低下させる要因となるため、携帯型電子機器外装部材に適する耐食性レベルを狙う本発明では、Cuの多量添加を避ける必要がある。種々検討の結果、Cu含有量は0.10%以上1.0%未満の範囲に制限される。Cu含有量を特許文献3より低減することにより弱められる上記Cuの作用(加工硬化抑制、時効硬化性発現)は、Niなど他のオーステナイト生成元素の添加量増大や、後述のV添加によって十分に賄えることがわかった。
Nは、Cと同様に侵入型元素であり加工硬化および歪時効により高強度化に寄与する。また、オーステナイト相を安定化させる元素であり非磁性の維持に有効である。本発明では0.003%以上のN含有量を確保する。ただし、過度のN含有は鋼を硬質化させ冷間鍛造性を低下させる要因となる。N含有量は0.050%以下に制限される。
Vは、冷間鍛造後に行う歪取り熱処理の加熱において時効硬化能を高める作用があることが確認された。そのため、Cu含有量を上記のように制限している本発明においてVは重要な役割を果たす。時効硬化作用を十分に発揮させるためには0.01%以上のV含有量を確保する必要があり、0.05%以上とすることがより好ましい。多量のV含有はコスト増につながるので、0.50%以下の範囲でVを含有させる。
Alは、酸素親和力がSi、Mnに比べて高く、0.0030%以上のAl含有量となると冷間鍛造での内部割れの起点となる粗大な酸化物系介在物が形成されやすくなる。また、粒子径が例えば5μm以下と比較的小さい酸化物系介在物であっても、Al23の質量割合が30%を超えるような硬質の介在物となりやすく、鏡面研磨の際にかき疵を発生させやすくなる。したがって、Al含有量は0.0030%以下に制限される。過度に低Al化することはコスト増となるので、Al含有量は例えば0.0001%以上の範囲で調整すればよい。
Tiは、Nと反応してTiN系介在物を形成する元素である。TiNは冷間鍛造の内部割れの起点となり、また鏡面研磨性低下の要因となる。検討の結果、Ti含有量は0.0030%以下に制限する必要がある。溶製時に、原料スクラップや前チャージで使用した取鍋から許容量を超えるTiが混入しないように生産管理を厳しく行うこと等によって、Ti含有量を0.0030%以下に低減することができる。過度に低Ti化することはコスト増となるので、Ti含有量は例えば0.0001%以上の範囲で調整すればよい。
Nbは、CやNと反応してNb炭窒化物(Nb(C,N))を形成する。Nb炭窒化物は鏡面研磨性を劣化させる要因となる。検討の結果、Nb含有量は0〜0.010%であれば特に問題はない。
O含有量が低くなると、Mn、Si等が酸化しにくくなり、介在物におけるAl23の比率が高くなることから、O含有量は40ppm(0.0040%)以上に制御する必要がある。ただし、O含有量が過度に高いと粒子径5μmを超える粗大な介在物が形成されやすくなることから、O含有量は100ppm(0.0100%)以下の範囲に制御する。80ppm以下に制御することがより好ましい。
下記(1)式で定まるA値はオーステナイト相の安定度を示す指標である。A値が小さいほどオーステナイト相が安定であり、加工誘起マルテンサイト相が生成しにくくなり、冷間鍛造性の向上および非磁性の維持に有利となる。種々検討の結果、ここではA値が−120以下と低い化学組成を採用する。
A値=551−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−29(Ni+Cu)−13.7Cr−18.5Mo …(1)
ここで、(1)式の元素記号の箇所には質量%で表される当該元素の含有量値が代入される。
〔金属組織〕
上記のように化学組成が調整されたオーステナイト単相系ステンレス鋼は、通常の鋼板製造工程や、その後の冷間鍛造工程で加工誘起マルテンサイト相が生成しないので、加工誘起マルテンサイト相に起因する磁性化は回避される。ただし、溶製時に高温でδフェライト相が生成することがあり、これが残存すると透磁率1.010以下の非磁性が得られない。また、製品中にδフェライト相が異相として混在していると、鏡面研磨品の外観を損なう場合もある。したがって、冷間鍛造に供する素材である鋼板の段階で、δフェライト相が消失している必要がある。δフェライト相は強磁性であるため、その存在有無は透磁率によって評価することができる。すなわち、鋼板の段階で透磁率が1.010以下であれば、δフェライト相が十分に消失しているとみなすことができる。
鋼板に存在する粗大な非金属介在物は、冷間鍛造での内部割れの起点となり、また鏡面研磨性を低下させる要因となる。本発明の対象鋼に見られる非金属介在物の代表的なものとして、MnO−SiO2−Al23系の酸化物系介在物と、TiN系介在物が挙げられる。Nbを含有する鋼ではNb炭窒化物系の介在物が生成することもある。発明者らの検討によれば、鋼板の圧延方向および板厚方向に平行な断面(L断面)に観察される非金属介在物の平均粒子径が5.0μm以下であるような粒子径分布になっていれば、ニアネットシェイプへの厳しい冷間鍛造においても介在物起因の内部割れの問題は回避される。
一方、美麗な鏡面研磨表面を得るためには、非金属介在物の平均粒子径を上述のように小さくすることに加え、酸化物系介在物を軟質化させることが極めて有効である。具体的には、MnO−SiO2−Al23系介在物に占めるAl23の割合を30質量%以下に低減することによって、鏡面研磨時のかき疵が顕著に抑制される。
〔鋼板の製造方法〕
上記の化学組成および金属組織を有するオーステナイト系ステンレス鋼板は、一般的なステンレス鋼板製造プロセスを利用して製造することができる。ただし、Ti含有量を厳しく制限する必要から、溶製過程では前述のように原料スクラップの管理や前鍋の管理をしっかり行うことが重要である。
工業的規模での溶製過程で酸化物系介在物の組成をAl23含有量30質量%以下にコントロールするためには、精錬においてAl脱酸ではなくSi脱酸を採用することが重要である。その際、真空下あるいは非酸化性雰囲気下で塩基性スラグを形成し、Siを添加して強制脱酸することが好ましい。例えば特開2002−206148号公報に開示されているように、スラグ塩基度CaO/SiO2を1.4〜3.0の範囲に調整する方法が採用できる。脱酸用に添加するSi合金は、Al含有量が例えば0.01質量%以下と低いものを使用することが好ましい。このようにして、工業的規模での溶製において、Al23含有量30質量%以下の低融点化されたMnO−SiO2−Al23系介在物にコントロールできる。この種の酸化物系介在物は軟質であるため、熱間圧延などの工程で分断され、微細化する。一方、大型のTiN系介在物の形成を防止するためには、上述のように原料スクラップや前鍋の管理を厳しく行い、混入するTiの含有量を0.003%以下にすることが重要である。
溶製時に生成したδフェライト相は、熱間圧延、冷間圧延、焼鈍の工程を経ることで消失化に向かうが、目標板厚が厚い場合など、冷間圧延、焼鈍の回数が少ないときには完全に消失せずに残存することがある。そのため、必要に応じて熱間圧延の前にスラブの段階で冷間または熱間での軽度な圧延や鍛造を施しておく手法や、熱間圧延時に合金元素の拡散に伴ってδフェライト相の消失を促進させる手法などを採用することが有効である。
冷間鍛造に供するための焼鈍鋼板の板厚は、例えば1.0〜8.0mmとすることができる。
〔非磁性部材の製造方法〕
上述のようにして得られたオーステナイト単相系ステンレス鋼板に対して、冷間鍛造、歪取り熱処理、切削を順次施し、必要に応じて研磨等で表面仕上を行うことによって、携帯型電子機器外装部材などの非磁性部材を得ることができる。冷間鍛造では、切削しろができるだけ少なくなるようにニアネットシェイプの形状とすることが効率的である。冷間鍛造後は、そのまま切削を施すと残留応力によって部品形状が崩れてしまうので、切削前に歪取り熱処理を施す。本発明の対象鋼は所定量のVを含有させる組成に調整されているので、歪取り熱処理の加熱を利用して時効硬化を進行させることができる。この熱処理では残留応力の除去と時効硬化が進行するので、最終的に寸法精度の高い高強度部品を得ることができる。
時効処理を兼ねた歪取り熱処理は300〜500℃の温度に加熱して行うことが望ましい。300℃より低温では歪の除去が不十分となりやすく、また時効硬化も進行しにくい。500℃を超えると適正な時効温度域を外れて高強度化の効果が十分に得られない。熱処理の雰囲気は、酸化スケールの生成を抑制するために真空(1×10-3Pa以下)や、H2とN2の混合ガス雰囲気を採用することができる。大気雰囲気で熱処理を行い、何らかの方法で酸化スケールを除去してもよい。加熱保持時間(材料温度が300〜500℃の範囲にある時間)は1時間以上とすることが望ましい。あまり長時間の加熱は不経済となるので、通常、6時間以内の範囲で加熱保持時間を設定すればよい。
〔実施例1〕
表1に示す鋼を真空溶解炉で溶製し、得られた鋳片に常温で鍛造を施すことにより厚さ50mmのスラブとした。表1の鋼のうちA1については、鋳片に鍛造を施さずに切削によって厚さ50mmに調整したスラブも用意した。この鍛造を受けていなA1のスラブを用いた例をA1’と表示する。A1’を含めた各スラブを1230℃で2時間加熱したのち常法にて熱間圧延して厚さ4.0mmの熱延鋼板とし、1100℃で均熱1分の熱延板焼鈍を施し、酸洗し、板厚2.0mmまで冷間圧延し、1100℃で均熱1分の焼鈍を施し、酸洗して、板厚2.0mmの冷延焼鈍鋼板を得た。
Figure 2018109215
(非金属介在物の平均粒子径)
各冷延焼鈍鋼板のL断面について倍率500倍で無作為に選んだ100視野のSEM観察を行い、前掲の「非金属介在物の平均粒子径の求め方」に従い非金属介在物の平均粒子径を求めた。
(酸化物系介在物のAl23平均濃度)
試料鋼板の圧延方向と板厚方向に平行な断面(L断面)についてSEM観察を行い、L断面内に存在する酸化物系介在物の粒子から無作為に30個の粒子を選択してEDX(エネルギー分散型X線分析)により組成分析を行った。個々の介在物のAl、SiおよびMnの含有率をそれぞれ単独酸化物Al23、SiO2およびMnOの質量割合に換算し、そのAl23の質量割合の値を30個の酸化物系介在物について平均することによって当該鋼板における酸化物系介在物のAl23平均濃度を求めた。
(冷延焼鈍鋼板の比透磁率)
冷延焼鈍鋼板から採取した直径5mm、板厚2mmのサンプルについて、試料振動型磁力計(理研電子株式会社製、BHV525)を用いて掃引速度1000エルステッド/分で1000エルステッドの磁場を加えて磁化させ、そこで得られた磁場−磁化曲線の傾きより透磁率を求め、真空の透磁率4π×10-7H/mで除して比透磁率とした。各例とも試験数n=5で測定を行い、5個全てのサンプルにおいて比透磁率が1.010以下であった例No.を○評価、それ以外を×評価とし、○評価を合格と判定した。
(冷間鍛造)
各冷延焼鈍鋼板から図1に示す形状の試験片を採取し、その試験片に図1中に示した矢印方向にプレス荷重を付与して冷間鍛造を施し、図2に示す形状の冷間鍛造品を得た。鍛造は200tonの油圧プレスで行った。鍛造中に焼鈍は入れていない。図3に、図2中に示したA断面およびB断面の形状を示す。得られた冷間鍛造品のA断面について顕微鏡観察を行い、内部割れの発生有無を調べた。内部割れの発生が認められなかったものを○評価、認められたものを×評価とし、○評価を合格とした。
(歪取り熱処理、切削、鏡面研磨)
上記冷間鍛造品に、真空引きした雰囲気中で時効硬化を伴う450℃で2時間の歪取り熱処理を施した後、図3に示す切削しろの部分をCNC切削機を用いて切削除去して製品形状に成形し、切削品を得た。その後、切削品をバフ研磨にて鏡面に仕上げ、鏡面研磨品を得た。各冷延焼鈍鋼板から同じ工程で作製した100個の鏡面研磨品について目視にて外観検査を行い、同一の基準で疵の問題がない美麗な表面外観を呈しているかどうかを判定した。100個中90個以上が疵の問題がない美麗な表面外観を呈していると判定された例No.を○評価、それ以外を×評価とし、○評価を合格とした。
(鏡面研磨品の比透磁率)
上記の冷間鍛造、歪取り熱処理、切削、鏡面研磨の工程を経てえられた鏡面研磨品から無作為に各例5個のサンプルを抽出し、図3のA断面に相当する面およびB断面に相当する面について、上記と同様の方法で比透磁率を測定した。5個全てのサンプルにおいてA断面相当面およびB断面相当面の両方とも比透磁率が1.010以下であった例No.を○評価、それ以外を×評価とし、○評価を合格と判定した。
(時効硬化能)
時効硬化能については、板厚2.0mmの上記冷延焼鈍鋼板を板厚1.0mmまで冷間圧延した材料(これを「50%圧延品」と呼ぶ。)と、その50%圧延品に上記歪取り焼鈍と同様に450℃で2時間の熱処理を付与した材料(これを「50%圧延−熱処理品」と呼ぶ。)を作製し、熱処理前後の材料の表面硬さをビッカース硬さ計にて測定し、熱処理によって20HV以上の硬化が認められた例No.を○評価、それ以外を×評価とし、○評価を合格と判定した。なお、本発明例の50%圧延−熱処理品の表面硬さは350〜380HVの範囲にあった。
(耐食性)
前記50%圧延−熱処理品の表面をバフ研磨にて鏡面に調製した、評価面積10mm角の試験片について、液温30℃の人工海水中で、ポテンシォスタットにより自然電位から掃引速度20mV/minにて電位を制御し、孔食が発生する電位(孔食電位)を測定した。各例とも試験数n=10にて測定を行い、10個の試験片の孔食電位の平均値が300mV vs. SCE以上であった例No.を○評価、それ未満であった例No.を×評価とし、○評価を合格と判定した。
これらの結果を表2に示す。
Figure 2018109215
本発明例の鋼板は、冷間鍛造で内部欠陥の発生がなく、歪取り熱処理によって時効硬化させることができ、成形後も非磁性を維持し、鏡面研磨性に優れ、耐食性にも優れるので、携帯型電子機器外装部材に好適である。
A1’は比較のためにδフェライト相が残存する工程を採用した例である。冷間鍛造に供する前の冷延焼鈍鋼板の段階で、δフェライト相の存在により非磁性を呈していない。冷間鍛造後もδフェライト相は残存し、最終的な鏡面研磨品において非磁性が得られなかった。また、マトリックスのオーステナイト相中に異相であるδフェライト相が混在していることにより鏡面研磨性が悪かった。B1はC含有量が高いので鋼が過度に硬質化し、冷間鍛造で内部割れが生じた。B2はSi含有量が低いので時効硬化能が不十分であった。B3はMo含有量が少ないので耐食性に劣った。B4はCu含有量が多いので耐食性に劣った。B5はVを添加していないので時効硬化能が不十分であった。B6はAl含有量が高いので粗大な酸化物系介在物が形成され、冷間鍛造で内部割れが生じた。鏡面研磨性も悪かった。B7はTi含有量が高いので硬質で粗大なTiN系介在物が生成し、冷間鍛造で内部割れが発生した。B8はO含有量が低く、Al23比率が高いために鏡面研磨性に劣った。B9はA値が高くオーステナイト安定度が低いので冷間鍛造で加工誘起マルテンサイト変態が起こり、非磁性が得られなかった。
〔実施例2〕
実施例1の例No.A1で作製した冷間鍛造品(熱処理前のもの)および50%圧延品を用いて、それらに250〜600℃の範囲の熱処理を施した。冷間鍛造品については、熱処理後に実施例1と同様の切削を施し、残留応力の除去の程度を、得られた切削品の「反り」の発生量によって調べた。ここでは切削品の形状が図3に示した製品形状に対し、長辺方向で0.1mm以上たわんだものを「反り発生」と評価した。50%圧延品については、上記温度範囲での熱処理を施して「50%圧延品−熱処理品」を作製し、実施例1と同様に熱処理前後の表面硬さを測定し、熱処理によって20HV以上の硬化が認められたものを○評価、それ以外を×評価とした。結果を表3に示す。
Figure 2018109215
本発明例のものは冷間鍛造後に行う熱処理条件を適正範囲とすることによって時効処理を兼ねた歪取り熱処理が実現できた。A1−1は熱処理時間が短かったので時効硬化が不十分であった。A1−6は熱処理温度が低かったので冷間鍛造での加工歪が残留し、切削品に反りが生じた。また、時効硬化も得られなかった。A1−7は熱処理温度が高かったので時効硬化が得られなかった。

Claims (7)

  1. 質量%で、C:0.003〜0.030%、Si:0.2〜1.0%、Mn:0.5〜2.0%、P:0.040%以下、S:0.010%以下、Ni:12.0〜15.0%、Cr:17.0〜19.0%、Mo:2.0〜4.0%、Cu:0.10%以上1.0%未満、N:0.003〜0.050%、V:0.01〜0.50%、Al:0.0030%以下、Ti:0.0030%以下、Nb:0.010%以下、O:0.0040〜0.0100%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、下記(1)式で定義されるA値が−120以下である化学組成を有し、比透磁率が1.010以下であり、圧延方向および板厚方向に平行な断面(L断面)に観察される非金属介在物の平均粒子径が5.0μm以下である、冷間鍛造および切削加工部材用非磁性オーステナイト系ステンレス鋼板。
    A値=551−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−29(Ni+Cu)−13.7Cr−18.5Mo …(1)
    ここで、(1)式の元素記号の箇所には質量%で表される当該元素の含有量値が代入される。
  2. 前記非金属介在物のうち、酸化物系介在物のAl23平均濃度がMnO、SiO2およびAl23に占める質量割合換算で30質量%以下である請求項1に記載の非磁性オーステナイト系ステンレス鋼板。
  3. 前記冷間鍛造および切削加工部材が携帯型電子機器外装部材である請求項1に記載の非磁性オーステナイト系ステンレス鋼板。
  4. 請求項1に記載のオーステナイト系ステンレス鋼板に冷間鍛造を施す工程、前記冷間鍛造後に300〜500℃で1時間以上保持する熱処理を施す工程、前記熱処理後に切削加工を施す工程、を有する非磁性部材の製造方法。
  5. 請求項1に記載のオーステナイト系ステンレス鋼板に冷間鍛造を施す工程、前記冷間鍛造後に300〜500℃で1時間以上保持する熱処理を施す工程、前記熱処理後に切削加工を施す工程、前記切削加工後に鏡面研磨を施す工程、を有する非磁性部材の製造方法。
  6. 前記非磁性部材は、比透磁率が1.010以下である請求項4または5に記載の非磁性部材の製造方法。
  7. 前記非磁性部材は、携帯型電子機器外装部材である請求項4または5に記載の非磁性部材の製造方法。
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