JP2018108881A - ベルトクリーナ - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の四角形棒状ゴム製弾性体を架台の溝に列設したベルトクリーナにおいて、横串で連結しなくても、四角形棒状ゴム製弾性体が溝から抜け出ないようにする。又、高さ調整後に、四角形棒状ゴム製弾性体の架台への固定をコンベアの両サイドから可能にする。又、四角形棒状ゴム製弾性体のチップと戻り側ベルトの間に掻き取り後の付着物がたまらないようにして、長期にわたり掻き取り性能を維持する。【解決手段】架台の長手方向に対向して、四角形棒状ゴム製弾性体の固定用金属板を取り付け、固定用金属板の突起を締め付けボルトで四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けることにより、四角形棒状ゴム製弾性体が抜け出ないようにした。又、四角形棒状ゴム製弾性体のチップ取り付け部をくの字に曲げて、チップと戻り側ベルトの形成する角度を鈍角にし、チップと戻り側ベルトの間への掻き取り後の付着物の堆積を防止した。【選択図】図1
Description
本発明は原材料の輸送に用いるベルトコンベアの戻り側ベルト表面に付着した付着物を掻き取るベルトクリーナであり、ベルトの形状に合わせて掻き取り部の高さ調整を可能にしたベルトクリーナに関するものである。
一般にベルトコンベアは駆動プーリと従動プーリとの間に所定幅のゴム製ベルトをエンドレスに巻き付け、駆動プーリを回転させることによりベルトを両プーリ間で周回運動させるものである。通常搬送物はキャリアベルト(搬送側ベルト)に載せて搬送され、駆動プーリ側で払い出されリターンベルト(戻り側ベルト)となり従動プーリへ戻るが、戻り側ベルト表面に付着した搬送物(ベルトへの付着物)が途中で落下し、戻り側ベルト下に堆積する問題があった。又、付着物はリターンローラやスナッププーリを摩耗させたり、これらのローラに付着し、戻り側ベルトを蛇行させたりする問題があった。
通常、戻り側ベルトの付着物を効率的に掻き落として回収するために、戻り側ベルトの最先端にベルトクリーナを設置している。ベルトクリーナには、固定された掻き板を戻り側ベルトに押し付けることにより付着物を掻き板で掻き取るスクレーパ式、ブラシを戻り側ベルトに接触させるブラシ方式、高圧の流体を吹き付ける洗浄方式などがあるが、構造が簡単で取り換えの容易なスクレーパ方式が多用されている。
コンベアベルトは使用するにつれ徐々に摩耗するが、均一に摩耗するのではなく中央部が選択的に大きく摩耗する。従ってベルトが古くなるとベルト中央部と端部では数ミリの厚み差が生じる。又、機長の長いベルトになると、コストや作業時間の制約の点からベルトの取り換えを全長に渡り一括してやらない場合もあり、中央部が大きく摩耗している古いベルトと摩耗していない新しいベルトが混在することもある。摩耗状態が不均一なベルトに対して、ベルトクリーナの高さ調整は、摩耗の一番大きな部分に合わせることになるが、押圧力はベルトの幅方向で不均一になってしまう。又、ベルトのエンドレス部(繋ぎ部)は経年的に剥離してエンドレス端部が剥がれてくる。この剥がれ部は戻り側ベルト表面から突き出ているのでベルトクリーナの撓み限界を超えるとベルトクリーナを破損する危険性がある。又、ベルトクリーナの押圧力が大きいとベルト摩耗やエンドレスの剥離助長の要因となる。従って、ベルトクリーナはベルト表面の付着物を掻き取るために不可欠であるが、適切な取り付けや使用方法を逸脱するとベルトを破損させ生産障害を起こす場合がある。今まで様々な形状、機能のベルトクリーナが提案されているが未だメンテナンスフリーで掻き取り効率に優れたベルトクリーナは具現化されていない。
スクレーパ式のベルトクリーナに必要な要件は以下である。(1)ベルトクリーナを戻り側ベルトの表面に取り付ける際に、戻り側ベルトの幅方向の凹凸に対して、クリーナの掻き取り部(チップ)を精密に当接できること。(2)チップの摩耗による掻き取り性能の低下に合わせて、チップが追随し、自動的に掻き取り性能を回復できること。(3)戻り側ベルトの強固な付着物やエンドレス部(接続部)の剥離に対して、チップが戻り側ベルトの走行方向に大きく撓んで、障害物を瞬時にやり過ごしてベルトクリーナの破損を回避すると同時に、正常な掻き取り状態に瞬時に復帰できること。(4)長期間にわたり確実に付着物を掻き取れること。(5)チップの寿命が長く、ベルトクリーナの調整周期や取り換え周期が長く、調整や取付け取り外しが容易であること。(6)ベルトクリーナ本体に付着物が付着しない、もしくは付着物の量が極めて少ないこと。以上の特性を満足しようとして従来多種多様のベルトクリーナが提案されているが、満足できる方法は具現化されていない。
特開2013−142027号広報において、ボルトで押さえ板とチップスティックを長溝の受け側板に押し付けて固定する方法が示されている。この方法においては、ボルトを締め込んで、押え板を押し付けるに従って、押し側板がボルトの反力で倒れてしまうので、押し板の剛性で締め付け力が決定されることから、チップスティックを最適な強度で拘束できなかった。
特開2015−036327号広報において、チップスティックの固定部に、戻り側ベルトの幅方向に貫通孔を設け、該貫通孔に串を貫通せしめ、該串の両端に固定部を設け、複数のチップスティックを前記に固定して一体化し、該一体化したチップスティックを長溝部に固定方法が示されている。この方法においては、特定のスティックを交換する場合、一旦チップスティックから串を抜く必要があり、交換時の手間が煩雑であった。又、串の両端のボルトを締めすぎると、チップスティックの上端が扇形に広がり線状の掻き取り残しが発生していた。
特開2002−046851号広報において、ブレードの上端にチップをロウ付けした鋼板製ブレード本体を165°前方に傾けて取り付け、チップがベルトの摩擦力を受けて撓んだ際に、ベルトとチップの角度が90°を保つ方法が示されている。この方法においては、チップとベルトの角度を90°になるよう保持するのは精密な調整が必要であり、困難であった。又チップの取り付け部を曲げているのではなく、鋼板製ブレードを曲げているので、チップと曲がり部分が大きく離れているため、曲がり部に大きなモーメントが作用し、チップの倒れ角度が大きくなり90°の保持は困難であった。
本発明は以下の課題を解決するものである。(1)四角形棒状ゴム製弾性体の交換を容易にする。(2)四角形棒状ゴム製弾性体が架台の溝から抜け出ることがないようにする。(3)四角形棒状ゴム製弾性体の固定作業をベルトコンベアの外側からできるようにする。ベルトクリーナの掻き取り部の高さ調整を、戻り側ベルトの下部に人間が入ることなく可能とする。(4)精密な調整をしなくても、チップとベルトが形成する角度が常に90°以上となるようにして、掻き取り能力を最大限に維持する。(5)掻き取り部(チップ)の摩耗に合わせて、自動的にチップが上昇し、チップと戻り側ベルトの表面が常に適切に当接できるようにする。(6)四角形棒状ゴム製弾性体が戻り側ベルトの突起物を瞬時に回避できるようにする。又、四角形棒状ゴム製弾性体が大きく撓んで、突起物を回避した際にきちんと通常の掻き取り位置に復帰できるようにする。
第1の解決手段は特許請求項1に示すように、複数の四角形棒状ゴム製弾性体が、戻り側ベルトの幅方向に配設された架台の溝に列設されたベルトクリーナにおいて、前記溝は、少なくとも前側板と後側板と底板とフランジと支持パイプから構成されており、前記後側板には、該後側板の長手方向に対向して、固定用金属板が取り付けられており、該固定用金属板は、前記前側板の貫通孔及び前記後側板の貫通孔を同一中心線で貫通する締め付けボルトにて固定され、該固定用金属板の長手方向には突起が設けられており、該突起は、前記後側板の上端近傍で、前記四角形棒状ゴム製弾性体に当接され、前記締め付けボルトで、前記突起が前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体は前記戻り側ベルトの進行方向に対向する方向に前傾し、且つ前記前側板に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体が、前記戻り側ベルトから受ける摩擦力により前記溝から抜け出さないように固定されていることを特徴とするベルトクリーナである。
第2の解決手段は特許請求項2に示すように、前記四角形棒状ゴム製弾性体の自由側端末には耐摩耗性材料からなるチップが取り付けられており、前記自由側端末は、前記チップの下端近傍から、前記戻り側ベルトの進行方向に対向する方向にくの字に曲げられて、1段曲げ部を形成しており、且つ、前記固定用金属板の前記突起が前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けられ、押し付け力が付加されることにより、該四角形棒状ゴム製弾性体が前記戻り側ベルトの進行方向に対向する方向に斜めに曲げられて、2段曲げ部を形成しており、前記戻り側ベルトの進行方向の摩擦力による曲げ力が前記チップに作用した際に、前記1段曲げ部と前記2段曲げ部に、前記戻り側ベルトの進行方向に対して対向する方向にそれぞれ第1のモーメントと第2のモーメントを生じせしめることにより、前記戻り側ベルトと前記チップが形成する角度が常に垂直もしくは鈍角であることを特徴とするベルトクリーナである。
第3の解決手段は特許請求項3に示すように、前記四角形棒状ゴム製弾性体の自由側端末には耐摩耗性材料からなるチップが取り付けられており、前記四角形棒状ゴム製弾性体の前記チップの取り付け部は、前記チップの下端近傍から、前記戻り側ベルトの進行方向に対向する方向にくの字に曲げられて前記1段曲げ部が形成されていることを特徴とする四角形棒状ゴム製弾性体である。
第4の解決手段は特許請求項4に示すように、前記四角形棒状ゴム製弾性体の前記戻り側ベルトの幅方向に貫通孔が設けられ、該貫通第孔に可撓性のある連結棒が貫通されて、前記四角形棒状ゴム製弾性体が連結され、前記溝底に可撓性のある薄板が敷設され、前記溝底に複数の高さ調整ボルトが回転自在に取り付けられ、前記高さ調整ボルトで前記薄板と前記四角形棒状ゴム製弾性体の固定側端末を押し上げて、前記四角形棒状ゴム製弾性体の高さを調整した後、前記固定用金属板が前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体が前記架台に固定されていることを特徴とするベルトクリーナである。
第5の解決手段は特許請求項5に示すように、前記四角形棒状ゴム製弾性体の固定側端末に、前記四角形棒状ゴム製弾性体の中心軸方向に平滑円柱の固定用軸が取り付けられており、該固定用軸は、前記架台の前記底板に設けた保持用ガイド穴に挿入され、前記四角形棒状ゴム製弾性体を垂直に保持しており、且つ、前記固定用軸には、スプリングが挿入されており、前記四角形棒状ゴム製弾性体は前記スプリングにより上方に押し上げられており、前記四角形棒状ゴム製弾性体を戻り側ベルトに押し付けることにより、前記スプリングを縮めて、前記四角形棒状ゴム製弾性体の高さを調整した後、前記固定用金属板を前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けて、前記四角形棒状ゴム製弾性体が前記架台に固定されていることを特徴とするベルトクリーナである。
第6の解決手段は特許請求項6に示すように、前記架台の前記フランジには、前記戻り側ベルトの幅方向に貫通孔が設けられ、該貫通孔にはネジが設けられ、該ネジにはスラストボルトが回転自在に取り付けられており、該スラストボルトを前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けて、前記四角形棒状ゴム製弾性体のスラスト方向の動きを固定した前記架台の前記フランジには、前記戻り側ベルトの幅方向に貫通孔が設けられ、該貫通孔にはネジが設けられ、該ネジには前記戻り側ベルトの幅方向にスラストボルトが回転自在に取り付けられており、該スラストボルトを前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けて、前記四角形棒状ゴム製弾性体のスラスト方向の動きを固定した後、前記固定用金属板を前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けて、前記四角形棒状ゴム製弾性体が前記架台に固定されていることを特徴とするベルトクリーナである。
第7の解決手段は特許請求項7に示すように、前記四角形棒状ゴム製弾性体と前記スラストボルトの間に、前記締め付けボルトを内挿するスペーサリングが挿入されており、該スペーサリングが前記スラストボルトで前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けられた後、前記固定用金属板が前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けられて、前記四角形棒状ゴム製弾性体が前記架台に固定されていることを特徴とするベルトクリーナである。
第1の解決手段による効果は以下である。(1)四角形棒状ゴム製弾性体は、架台の溝に挿入されているだけなので、任意の四角形棒状ゴム製弾性体を溝から容易に引き抜いて交換できる。(2)四角形棒状ゴム製弾性体は、前側板固定用金属板を締め付けボルトで締め付けて、固定用金属板の突起を四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けることにより強固に固定できる。(3)締め付けボルトは架台の両端側に設けられているので、コンベア架台の下に人間が入ることなく、コンベアの機側から締め付けボルトを締めることにより、簡単に安全に四角形棒状ゴム製弾性体を架台に固定できる。(4)四角形棒状ゴム製弾性体は、戻り側ベルトの摩擦力により常に戻り側ベルトの進行方向に弾性的に撓んでいるので、戻り側ベルトの凹凸や強固な付着物に対して柔軟に追随できる。大きな付着物に対しては、瞬間的に大きく撓むことが可能であり、戻り側ベルトやクリーナ自体を損傷することなく回避できる。(5)固定用金属板は締め付けボルトで締め付けられる際、弾性変形して四角形棒状ゴム製弾性体を押し付けるので、締め付けボルトが振動で緩んで、押し付け力が低下することはない。
第2の解決手段による効果は以下である。(1)四角形棒状ゴム製弾性体は、戻り側ベルトの進行方向に対向する方向に固定用金属板で押し付けられ、且つ、チップ取り付け部がくの字に曲げられているので、チップとベルトと形成する角度は常に90°以上を確保できることから、チップと戻り側ベルトの間に掻き取り後の付着物が堆積することなく、効率のよい掻き取り性能を維持できる。(2)1段曲げ部と2段曲げ部は、断面形状が一様な四角形棒状ゴム製弾性体の剛体ラーメン構造となっており、四角形棒状ゴム製弾性体を撓ませまいとする弾性力による抗力により抵抗モーメントが生じるので、強い掻き取り力を発揮できる。(3)四角形棒状ゴム製弾性体に1段曲げ部を形成し、固定用金属板の押し付け力により、後側板の上端部の作用点に2段曲げ部が形成され、単純な断面形状の四角形棒状ゴム製弾性体の曲げ強度を向上できるので、掻き取り性能を高めることができる。
第3解決手段による効果は以下である。(1)チップ取り付け部にくの字の1段曲げ部を形成しているのでラーメン構造により、戻り側ベルトの進行方向の摩擦力を受けた際に弾性力の抗力による抵抗モーメントを生じせしめることができる。(2)四角形棒状ゴム製弾性体を架台の溝に収納することにより、四角形棒状ゴム製弾性体の固定用金属板による押圧部に2段曲げ部が形成され、戻り側ベルトの摩擦力に対する抗力が生じ、曲げ抵抗モーメントにより、撓み抵抗力をアップできるので掻き取り性能を向上させることができる。(3)四角形棒状ゴム製弾性体の単純な構造にくの字の曲げ部を形成することによりラーメン構造となり、曲げモーメントが形成され、戻り側ベルトの摩擦力に対する撓み剛性が高まり、掻き取り性能を向上できる。
第4解決手段による効果は以下である。(1)四角形棒状ゴム製弾性体の前記戻り側ベルトの幅方向に貫通孔を設け、該貫通孔に可撓性のある連結棒を貫通せしめて、四角形棒状ゴム製弾性体を連結するとともに、溝底に可撓性のある薄板を敷設し、高さ調整ボルトで薄板を押し上げることにより、薄板と連結棒が同時に円弧状に撓み、複数の前記四角形棒状ゴム製弾性体の固定側端末端面を押し上げるので、少数の高さ調整ボルトで複数の四角形棒状ゴム製弾性体の自由側端末を滑らかな円弧状に形成できる。(2)高さ調整ボルトで四角形棒状ゴム製弾性体の高さを調整後、固定用金属板を四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けて、コンベアの機側から容易に四角形棒状ゴム製弾性体を架台に固定できる。
第5解決手段による効果は以下である。(1)四角形棒状ゴム製弾性体の自由側端末を戻り側ベルトの表面に押し付けると、スプリングが撓むことにより、自動的に四角形棒状ゴム製弾性体と戻り側ベルトを精密に当接できる。(2)四角形棒状ゴム製弾性体が摩耗するにつれて、四角形棒状ゴム製弾性体がスプリングにより押し上げられ、自動的に四角形棒状ゴム製弾性体と戻り側ベルトが適切な当接状態に維持される。(3)固定側端末に固定用軸が取り付けられ、固定用軸は底板の保持用ガイド穴に挿入されているので、四角形棒状ゴム製弾性体を垂直に且つ強固に架台に取り付けることができる。(4)四角形棒状ゴム製弾性体と固定用軸が一体となっているので、固定用軸を底板の保持用ガイド穴に挿入するだけで、四角形棒状ゴム製弾性体と架台を正確に且つ簡単に組立てることができる。(5)前記四角形棒状ゴム製弾性体を戻り側ベルトに押し付け、前記スプリングを縮めて、前記四角形棒状ゴム製弾性体の高さを調整した後、前記固定用金属板を前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けることにより、ベルトコンベアの機側から、前記四角形棒状ゴム製弾性体の高さ調整と高さ調整後の固定ができる。
第6解決手段による効果は以下である。(1)架台の溝の長手方向に、四角形棒状ゴム製弾性体を固定しているので、戻り側ベルトの摩擦力で四角形棒状ゴム製弾性体が、戻り側ベルトの幅方向(スラスト方向)へ倒れるのを防止可能となった。(2)四角形棒状ゴム製弾性体をスラスト方向に押し付けることにより、隣り合う四角形棒状ゴム製弾性体同士間に隙間がなくなり、隣り合うチップ同士を精密にセットできる。
第7の解決手段による効果は以下である。(1)スペーサリングにより、スラストボルトの長さを短くできる。(2)締め付けボルトをスペーサリングに内挿しているので、締め付けボルトとスペーサリングが互いに干渉しないので、フランジへのスラストボルトの取り付け高さを任意に設定できる。(3)スペーサリングは薄板で形成されているので弾力性があり、四角形棒状ゴム製弾性体や倒れ防止板に作用するスラスト力の振動を吸収し緩和することができる。(4)スラストボルトだけで、四角形棒状ゴム製弾性体や倒れ防止板を押し付けると、1点だけで押し付けるので、戻り側ベルトのスラスト力により倒れ防止板が傾く問題があるが、スペーサリングは面で戻り側ベルトの側面を押し付けるので、倒れ防止板が傾くことはない。
本発明の実施形態を請求項1〜請求項7及び図1〜図10に基づいて説明する。
第1の解決手段は特許請求項1に示すように、複数の四角形棒状ゴム製弾性体20が、戻り側ベルト30の幅方向に配設された架台40の溝40aに列設されたベルトクリーナ10において、前記溝40aは、少なくとも前側板41と後側板42と底板43とフランジ44と支持パイプ45から構成されており、前記後側板42には、該後側板42の長手方向に対向して、固定用金属板50が取り付けられており、該固定用金属板50は、前記前側板41の貫通孔41a及び前記後側板42の貫通孔42aを同一中心線で貫通する締め付けボルト51にて固定され、該固定用金属板50の長手方向には突起50aが設けられており、該突起50aは、前記後側板42の上端近傍42bで、前記四角形棒状ゴム製弾性体20に当接され、前記締め付けボルト51で、前記突起50aが前記四角形棒状ゴム製弾性体20に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体20は前記戻り側ベルト30の進行方向に対向する方向に前傾し、且つ前記前側板41に押し付けられ、該四角形棒状ゴム製弾性体20が、前記戻り側ベルト30から受ける摩擦力により前記溝40aから抜け出さないように固定されていることを特徴とするベルトクリーナ10である。
図1に示すように、複数の四角形棒状ゴム製弾性体20が架台40の溝40aに列設されているベルトクリーナ10であり、四角形棒状ゴム製弾性体20の自由側端末20aには耐摩耗性材料からなるチップ80が取り付けられている。架台40の溝40aは、前側板41と後側板42及び底板43及びフランジ44及び支持パイプ45で構成されている。前側板41は戻り側ベルト30の進行方向に対して上流側、後側板42は戻り側ベルト30の進行方向に対して下流側に位置している。フランジ44は前側板41と後側板42と底板43を結合しており支持パイプ45に連結されている。支持パイプ45はベルトクリーナ10を支持するための取り付け基部46に取り付けられている。取り付け基部46は例えば、ベルトコンベアの架台47などに溶接やボルトで固定される。
図2に示すように、架台40の後側板42に対向して固定用金属板50が取り付けられている。固定用金属板50は、前側板41と後側板42と固定用金属板50に設けられた同一中心線からなる貫通孔41aと42aと50cを貫通する締め付けボルト51にて取り付けられ、ナット52で締め付けられる。締め付けボルト51は溝40aの両側に2カ所設ける。締め付けボルト51を溝40aの両側に設けることにより、コンベア架台の外側から締め付け作業が可能であり、コンベアベルト下部における危険な作業を解消できる。四角形棒状ゴム製弾性体20は戻り側ベルト30摩擦力Fを受けて、戻り側ベルト30の進行方向に倒される。そのため、固定用金属板50は戻り側ベルト30の進行方向に対して下流側にある後側板42に取り付けて、四角形棒状ゴム製弾性体20の倒れを支えると共に、四角形棒状ゴム製弾性体20を前側板41に押し付けて拘束し、四角形棒状ゴム製弾性体20が溝40aから抜け出すのを防止する。固定用金属板50は四角形棒状ゴム製弾性体20にあらかじめ押圧力を付加することにより、四角形棒状ゴム製弾性体20を戻り側ベルト30の進行方向とは逆の方向に前傾させることにより、四角形棒状ゴム製弾性体20の撓み剛性を高めることができる。
図3に示すように、固定用金属板50の突起50aの押し付け面50bは後側板42の上端42b近辺において、四角形棒状ゴム製弾性体20を押し付ける。固定用金属板50の貫通孔50cは長孔にすることにより、四角形棒状ゴム製弾性体20の押し付け部Cを上下方向に変えることができる。四角形棒状ゴム製弾性体20の押し付け部Cの位置を変えることにより、四角形棒状ゴム製弾性体20の撓み剛性を調整できる。押し付け部Cの位置を高くすると、四角形棒状ゴム製弾性体20の前傾量が大きくなり、戻り側ベルト30の摩擦力による倒れを小さくできる。
図4に示すように、固定用金属板50は種々の態様が可能である。例えば、図4(a)に示すように、JIS G 3192のアングルの片側辺を適宜長さに切断して突起部50aを形成したり、金属板を曲げたりすることにより突起部50aを形成できる。又、突起部を形成することで、固定用金属板50の戻り側ベルト30の進行方向の曲げに対する剛性を高めることができる。図4(b)は、垂直の金属板の中間に突起50aを溶接して形成し、固定用金属板50の戻り側ベルト30の進行方向に対する曲げ剛性を高めたものである。図4(c)は、突起50aに垂直金属を溶接し、戻り側ベルト30の進行方向に対する固定用金属板50の曲げ剛性をさらに高めたものである。図4(d)は、突起50aの先端部50bを面取りし、面圧を高めて先端部50bの食い込みを高めたものである。又、固定用金属板50の下部に支点突起50dを設けている。この支点突起50dを支点にして、突起50aが四角形棒状ゴム製弾性体20を確実に押し付けられるようにしている。図4(e)は、金属板をアーチ状に曲げて、突起50aと支点突起50dを形成して、固定用金属板50に成形したものである。固定用金属板をアーチ状に成形することにより、固定用金属板50の剛性が向上し、支点突起50dを支点にして、突起50aを四角形棒状ゴム製弾性体20に強く押し付けることができる。固定用金属板50は板バネとしての機能を有しており、四角形棒状ゴム製弾性体20の動きに合わせて柔軟に押し付け力を付加できる。
固定用金属板50の材質は、鉄板、SUS板などを使用できる。図4(a)に示すように、固定用金属板50の厚みtは5〜9mmである。突起50aの長さbは8〜15mmである。固定用金属板50の長さhは20〜60mmである。後側板42と固定用金属板50の間には締め付け代Sを設ける。締め付け代Sを調整することにより、固定用金属板50による四角形棒状ゴム製弾性体20の押し付け力や前傾量を調整できる。
四角形棒状ゴム製弾性体20は自由側端末20bを戻り側ベルト30に押圧するための押圧力が必要であるとともに戻り側ベルト30の微妙な凹凸に柔軟に追随する必要がある。そのため、四角形棒状ゴム製弾性体20はゴムを使用する。ゴムには例えば天然ゴムや合成天然ゴム、スチレン、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムなどが使用できる。
四角形棒状ゴム製弾性体20の横断面は、図2に示すように四角形である。四角形棒状ゴム製弾性体20の戻り側ベルト30の幅方向の幅W1と戻り側ベルト30の進行方向の幅W2は、10〜30mmがよい。幅W1は10mm以下であると剛性が弱く掻き取り能力が小さくなる。30mmより大きくなると剛性が大きくなり、戻り側ベルト30の進行方向への撓みが小さくなり、小さな凹凸に柔軟に追随しなくなるとともに、戻り側ベルト30の幅方向の小さな凹凸に対して精密に当接性できなくなり掻き取り性能が低下する。従って、四角形棒状ゴム製弾性体20の戻り側ベルト30の進行方向に対する剛性をアップする場合は、幅W2を幅W1よりも大きくするのがよい。四角形棒状ゴム製弾性体20の長さLは50〜300mmがよい。図2に示すように、長さLは前側板41の上面41bから四角形棒状ゴム製弾性体20の自由側端末20aまでの長さである。50mmより短いと撓みが小さすぎて戻り側ベルト30への追随性が低下する。300mmより長いと撓み量が大きすぎて掻き取り力が低下する。
従来のベルトクリーナは、幅100〜500mm程度のゴム弾性板もしくは金属板などにチップを取り付けた掻き板が主流であり、掻き板の幅が広すぎるため、チップ全面が戻り側ベルト30表面に均一当接することは不可能であり、掻き取り残しが生じていた。又、掻き取り残しを解消するために掻き板を戻り側ベルト30に無理に接触させようとすると押圧力が大きくなるので、戻り側ベルト30を摩耗させたり、エンドレス部の剥がれ(突起物)を助長したりしてベルトを損傷させていた。この問題を解決するには、四角形棒状ゴム製弾性体20の幅W1をできるだけ小さくして、四角形棒状ゴム製弾性体20の自由側端末20aが均一に戻り側ベルト30表面を押圧するとともに、ベルト30の突起物に対しては瞬時に回避し、回避後は瞬時に通常位置に復帰できることが不可欠である。
図9に詳細を示すように、四角形棒状ゴム製弾性体20の自由側端末20aには、掻き取り性能を高めたり、四角形棒状ゴム製弾性体20の摩耗に対する寿命を延長したりするために、耐磨耗性のチップ80を取付けるのが望ましい。チップ80は、戻り側ベルト30の進行方向に対向する側面20bに、補強板82を挟んでボルト81で取り付けられている。チップ80を四角形棒状ゴム製弾性体20に取り付ける方法は、この他にもいろいろな態様があり、例えば、金型成形法により、チップ80を四角形棒状ゴム製弾性体20に埋め込んだ取り付け方法などがある。
チップ80の材質はセラミックスや超硬合金やサーメットを使用できる。セラミックスには、例えばアルミナ、窒化ケイ素、ジルコニア、炭化ケイ素などを使用できる。超硬合金には、例えばWC−Co系合金、WC−TiC−Co系合金、WC−TaC−TaC−Co系合金などを使用できる。サーメットはTiCやTiN、NbCを主成分とし、Co、Ni、Mo等の金属との複合材料の焼結品が使用できる。
第2の解決手段は特許請求項2に示すように、前記四角形棒状ゴム製弾性体20の自由側端末20aには耐摩耗性材料からなるチップ80が取り付けられており、前記自由側端末20aは、前記チップ80の下端80a近傍から、前記戻り側ベルト30の進行方向に対向する方向にくの字に曲げられて、1段曲げ部Cを形成しており、且つ、前記固定用金属板50の前記突起50aが前記四角形棒状ゴム製弾性体20に押し付けられ、押し付け力F1が付加されることにより、該四角形棒状ゴム製弾性体20が前記戻り側ベルト30の進行方向に対向する方向に斜めに曲げられて、2段曲げ部Aを形成しており、前記戻り側ベルト30の進行方向の摩擦力Fによる曲げ力が前記チップ80に作用した際に、前記1段曲げ部Cと前記2段曲げ部Aに、前記戻り側ベルト30の進行方向に対して対向する方向にそれぞれ第1のモーメントM1と第2のモーメントM2を生じせしめることにより、前記戻り側ベルト30と前記チップ80が形成する角度θ1が常に垂直もしくは鈍角であることを特徴とするベルトクリーナ10である。
図8に、戻り側ベルト30の摩擦力Fや固定用金属板50による押し付け力F1を受けた際の四角形棒状ゴム製弾性体20の形状変化を模式的に表している。A点は四角形棒状ゴム製弾性体20と後側板42の上端42bとの接点であり2段曲げ部である。B点は四角形棒状ゴム製弾性体20と固定用金属板50の突起50aの先端50bの接点である。C点は1段曲げ部であり、チップ80の下端80a近傍に形成されている。D点はチップ80と戻り側ベルト30の接点である。
図8は、四角形棒状ゴム製弾性体20を片側固定の梁モデルとして表したものである。図8(a)、(b)、(c)は、四角形棒状ゴム製弾性体20の自由側端末20aを戻り側ベルト30の進行方向に対向する方向にくの字に曲げた場合を模式的に表したものである。図8(a)は、四角形棒状ゴム製弾性体20に戻り側ベルト30の摩擦力Fや固定用金属板50の押がし付け力F1が作用していない状態を表している。図8(b)は、固定用金属板50の突起50a先端50bを押し付けて、四角形棒状ゴム製弾性体20に押し付け力F1を付加したときの状態を表している。押し付け力F1により、四角形棒状ゴム製弾性体20を戻り側ベルト30の進行方向に対向する方向に傾斜させて、戻り側ベルト30の摩擦力に対して撓み抵抗力を生じさせることができる。図8(c)は、四角形棒状ゴム製弾性体20に押し付け力F1、及びチップ80に戻り側ベルト30の進行方向の摩擦力Fが付加された状態を示している。
摩擦力F及び押し付け力F1により、1段曲げ部CにはモーメントM1、2段曲げ部AにはモーメントM2が生じる。このため、A点からC点にかけて、四角形棒状ゴム製弾性体20は戻り側ベルト30の進行方向に対向する方向に突き出たような撓み形状となる。又、チップ80と戻り側ベルト30の形成する角度θ1は鈍角を形成する。θ1が鈍角の場合、旋盤で切削するときのように、掻き取り後の付着物の剥離具合が良好となり、掻き取り効率が高くなる。
図8(d)は、四角形棒状ゴム製弾性体20の自由側端末20aにくの字状の曲がりがなく、固定用金属板50による押し付け力が付加されない場合を示している。図8(e)は、チップ80に摩擦力Fが作用して、四角形棒状ゴム製弾性体20が撓んだ状態を示している。チップ80と戻り側ベルト30の形成する角度θ2は鋭角となる。このような場合は、掻き取り後の付着物がチップ80と戻り側ベルト30の間に詰まってしまうので掻き取り効率が低下する。
特許文献3の発明は、チップを戻り側ベルトの進行方向に対向する方向に傾けているが、本願のようにチップの付け根から曲げているのではなく、チップから遠いブレード本体脚部であるため撓み抵抗が小さくなり、図8(e)に示すモデルと同様となり、チップ80とベルトの形成する角度θ2は鋭角となるので、チップ80と戻り側ベルト30の間に掻き取り後の付着物が堆積し、掻き取り効率が低下する問題がある。
第3の解決手段は特許請求項3に示すように、前記四角形棒状ゴム製弾性体20の自由側端末20aには耐摩耗性材料からなるチップ80が取り付けられており、前記四角形棒状ゴム製弾性体20の前記チップ80の取り付け部は、前記チップ80の下端80a近傍から、前記戻り側ベルト30の進行方向に対向する方向にくの字に曲げられていることを特徴とする四角形棒状ゴム製弾性体20である。
図9は、自由側端末20a、すなわちチップの取り付け部をくの字に曲げて、チップの直下に1段曲げ部Cを形成して、チップ80を取り付けた場合の四角形棒状ゴム製弾性体20を示している。チップ80はボルト81によって四角形棒状ゴム製弾性体20に固定されている。チップ80と四角形棒状ゴム製弾性体20の間には補助板82を挿入して、チップ80の剛性を補助するのが望ましい。
四角形棒状ゴム製弾性体20の中心軸20cと、くの字状の自由側端末20aの曲げ角度θ3は5〜15度が適している。θ3が5度より小さいと、チップ80と戻り側ベルト30の形成する角度θ1が鋭角となり、掻き取り能力が低下する。又、チップ80と戻り側ベルト30の間に掻き取り後の付着物が堆積し、チップ80と戻り側ベルト30の当接性が低下しさらなる掻き取り性能低下を来す。θ3が15度より大きいと、チップ80が戻り側ベルト30を損傷する危険性や強固な付着物やエンドレスのめくれなどを瞬時に回避できなくなる恐れがある。
四角形棒状ゴム製弾性体20のチップ80を取り付けている自由側端末20aをくの字に曲げることにより、1段曲げ部Cを形成しているのでラーメン構造により、戻り側ベルト30の進行方向の摩擦力を受けた際に弾性力の抗力による抵抗モーメントを生じせしめることができる。このため、チップ80と戻り側ベルト30の形成する角度θ1を鈍角に形成することができる。又、四角形棒状ゴム製弾性体20を架台40の溝40aに収納することにより、溝固定部に2段曲げ部Aが形成され、1段曲げ部Cとの相乗効果で、戻り側ベルト30の摩擦力に対する抗力が生じ、曲げ抵抗モーメントにより、撓み抵抗力をアップできるので掻き取り性能を向上させることができる。又、四角形棒状ゴム製弾性体20の単純な棒状構造にくの字のラーメン構造を取り入れることにより、大きな曲げ抵抗を生じさせることができ、その反発力により掻き取り性能を飛躍的に向上できる。
四角形棒状ゴム製弾性体20の自由側端末20aをくの字に形成する方法は各種ある。例えば、四角形棒状ゴム製弾性体20の自由側端末20aを治具などで矯正し、くの字に曲げた状態で常温、又は高温環境に放置してクリープさせる方法がある。又、ゴム板をくの字に切断加工する方法や、くの字の金型で成形して製造する方法もある。
第4の解決手段は特許請求項4に示すように、前記四角形棒状ゴム製弾性体20の前記戻り側ベルト30の幅方向に貫通孔20dが設けられ、該貫通第孔20dに可撓性のある連結棒71が貫通されて、前記四角形棒状ゴム製弾性体20が連結され、前記溝底43aに可撓性のある薄板70が敷設され、前記溝底40aに複数の高さ調整ボルト60が回転自在に取り付けられ、前記高さ調整ボルト60で前記薄板70と前記四角形棒状ゴム製弾性体20の固定側端末20eが押し上げられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体20の高さが調整された後、前記固定用金属板50が前記四角形棒状ゴム製弾性体20に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体20が前記架台40に固定されていることを特徴とするベルトクリーナ10である。
図5は、四角形棒状ゴム製弾性体20を固定用金属板50で架台40に固定し、高さ調整ボルト60と高さ調整用の薄板70を設けたベルトクリーナ10の正面を部分断面した図である。四角形棒状ゴム製弾性体20は固定用金属板50で架台40に固定されている。底板43には、薄板70が敷設されている。高さ調整ボルト60を上昇せしめて、薄板70を上昇させると、高さ調整ボルト60を頂点として、複数の四角形棒状ゴム製弾性体20の固定側端末20eが同時に押し上げられる。即ち、1本の高さ調整ボルト60で複数の四角形棒状ゴム製弾性体20を滑らかな円弧状に押し上げることができる。連結棒71は、凸円弧状に撓んで、四角形棒状ゴム製弾性体20が戻り側ベルト30の幅方向に広がらないように拘束する。四角形棒状ゴム製弾性体20の高さ調整後、固定用金属板50の締め付けボルト51を締め付けて、固定用金属板50の突起50aを四角形棒状ゴム製弾性体20に押し付けて、四角形棒状ゴム製弾性体20を架台40に固定する。
図6に示すように、倒れ防止板21を設ける場合は、架台40に列設した四角形棒状ゴム製弾性体20の両側に取り付ける。倒れ防止板21の戻り側ベルト30の幅方向の幅W3は、四角形棒状ゴム製弾性体20の幅W1よりも広いので、戻り側ベルト30の幅方向、即ちスラスト方向の剛性が大きく、倒れ防止板21の1点をスラストボルト90で押し付けた際に、四角形棒状ゴム製弾性体20には均一な押し付け力が伝達され、四角形棒状ゴム製弾性体20がスラスト方向に倒れるのを防止できる。又、戻り側ベルト30が蛇行した際に、戻り側ベルト30が四角形棒状ゴム製弾性体20の範囲からはみ出しても、倒れ防止板21で支持できることから、戻り側ベルト30の損傷を防止することができる。倒れ防止板21で四角形棒状ゴム製弾性体20のスラスト方向の倒れを防止できるので、隣り合う四角形棒状ゴム製弾性体20の隙間が広がることがないので、筋状の掻き取り残しを防止できる。
四角形棒状ゴム製弾性体20の両側に倒れ防止板21を設けて、四角形棒状ゴム製弾性体20と倒れ防止板21を固定用金属板50で架台40に固定し、高さ調整ボルト60と高さ調整用敷板70とスラストボルト90を設けたベルトクリーナ10の正面を部分断面した図である。スラストボルト90は、四角形棒状ゴム製弾性体20や倒れ防止板21のスラスト方向の動きを拘束するためのものである。高さ調整ボルト60や高さ調整用敷板70の高さ調整により、四角形棒状ゴム製弾性体20の高さを調整し、四角形棒状ゴム製弾性体20の高さ調整後、スラストボルト90軽く締め付けて、倒れ防止板21と四角形棒状ゴム製弾性体20の戻り側ベルト30の幅方向の動きを拘束する。スラストボルト90は、隣り合う四角形棒状ゴム製弾性体の隙間を解消する程度に軽く押し付ければよい。その後、固定用金属板50の締め付けボルト51で、四角形棒状ゴム製弾性体20を架台40に固定し、戻り側ベルト30の摩擦力で溝40aから抜け出ないようにする。
第5の解決手段は特許請求項5に示すように、前記四角形棒状ゴム製弾性体20の固定側端末に、前記四角形棒状ゴム製弾性体の中心軸20c方向に平滑円柱の固定用軸22が取り付けられており、該固定用軸22は、前記架台40の前記底板43に設けた保持用ガイド穴43bに挿入され、前記四角形棒状ゴム製弾性体20を垂直に保持しており、且つ、前記固定用軸22には、スプリング23が挿入されており、前記四角形棒状ゴム製弾性体20は前記スプリング23により上方に押し上げられており、前記四角形棒状ゴム製弾性体20が戻り側ベルト30に押し付けられることにより、前記スプリング23が縮められ、前記四角形棒状ゴム製弾性体20の高さが調整された後、前記固定用金属板50が前記四角形棒状ゴム製弾性体20に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体20が前記架台40に固定されていることを特徴とするベルトクリーナ10である。
図10に示すように、四角形棒状ゴム製弾性体20を戻り側ベルト30にスプリング23の弾性力で押し付けると、戻り側ベルト30の凹凸に合わせて、スプリング23が縮み、四角形棒状ゴム製弾性体20が戻り側ベルト30に精密に当接するので、自動的に四角形棒状ゴム製弾性体20の高さを設定することができる。この後、締め付けボルト51を締め付けて、固定用金属板50を四角形棒状ゴム製弾性体20に押し付けることにより、四角形棒状ゴム製弾性体20を架台40に確実に固定することができる。戻り側ベルト30の進行方向の摩擦力により、四角形棒状ゴム製弾性体20は戻り側ベルト30の進行方向に引っ張られるが、四角形棒状ゴム製弾性体20は固定用金属板50と前側板41に強固に挟まれているので、架台40の溝40aから抜け出ることはない。
本ベルトクリーナ10を戻り側ベルト30に対してセットする手順は、まず、架台40を戻り側ベルト30の表面に当接するまで押し上げる。次に、戻り側ベルトの凹凸に対応して、それぞれ四角形棒状ゴム製弾性体に取り付けられたスプリング23が固定用軸22をガイドにして圧縮され、四角形棒状ゴム製弾性体20を戻り側ベルト30に押し付ける。スプリング23が撓むことにより、戻り側ベルト30の幅方向の凹凸に対して、四角形棒状ゴム製弾性体20は適切な押し付け力で戻り側ベルト30に精密に当接することができる。この後、固定用金属板50と前側板41で四角形棒状ゴム製弾性体20を強固に挟むことにより、四角形棒状ゴム製弾性体20が架台40に固定される。この方法により、作業者が戻り側ベルト30の下部に入らなくても、四角形棒状ゴム製弾性体20の高さ調整と架台への固定が可能であり、安全面や環境面でベルトクリーナ10の取り付け作業を大幅に改善できる。
四角形棒状ゴム製弾性体20に取り付けた平滑な円柱形の固定用軸22は、炭素鋼、SUS、チタン、銅などの金属棒やプラスチックなどの樹脂が使用できる。固定用軸22の径は3〜10mmがよい。3mmより細いと、戻り側ベルト30の摩擦力によるスラスト力や水平力で曲がる恐れがある。又、10mmより太いと、架台40の底板43の保持用ガイド穴43bの径が大きくなり、底板43の剛性が低下する問題がある。固定用軸は平滑な円柱形であり、底板に設けた保持用ガイド穴を円滑に摺動することが必要である。
四角形棒状ゴム製弾性体20への固定用軸22の取付け方法は、四角形棒状ゴム製弾性体20に穴を設けて、固定用軸22を挿入し、接着剤で接合することができる。又、四角形棒状ゴム製弾性体20を金型で成形する際に、固定用軸22を予め金型にセットすることにより、四角形棒状ゴム製弾性体20と固定用軸22を一体的に成形することができる。
スプリング23の内径は4〜12mmがよい。4mmより細いと、固定用軸22と接触し伸縮の障害となる。12mmより太いと隣り合うスプリング23と干渉し、伸縮の障害となる。スプリング22の伸縮量は5〜30mmがよい。5mm以下であると、戻り側ベルト30の表面の凹凸量よりも小さくなり精密な当接ができない。30mmより大きいと、戻り側ベルト30の進行方向の摩擦力で四角形棒状ゴム製弾性体20がすっぽ抜ける問題が生じる。スプリング23の材質はステンレスやバネ鋼が適している。
四角形棒状ゴム製弾性体20に取り付けた固定用軸22にスプリング23を挿入して、底板43の保持用ガイド穴43bに挿入することにより、四角形棒状ゴム製弾性体20の高さ調整を簡単にしかも精密にすることができる。保持用ガイド穴43bを架台40の底板43に正確に穿孔することにより、四角形棒状ゴム製弾性体20を高精度で架台40の溝40aに列設できる。保持用ガイド穴43bと固定用軸22のクリアランスは、0.1〜1.0mmが望ましい。0.1mmより小さいと、保持用ガイド穴43bと固定用軸22の摩擦によりスプリング23の伸縮に障害が生じる。1.0mmより大きいと、固定用軸22を垂直に保持できなくなる。クリアランスを小さく保持することにより、四角形棒状ゴム製弾性体20を略垂直に保つとともに、ガタつきやスラスト方向への倒れを防止することができる。
第6の解決手段は特許請求項6に示すように、前記架台40の前記フランジ44には、前記戻り側ベルト30の幅方向に貫通孔44aが設けられ、該貫通孔44aにはネジ91が設けられ、該ネジ91にはスラストボルト90が回転自在に取り付けられており、該スラストボルト90が前記四角形棒状ゴム製弾性体20に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体20のスラスト方向の動きが固定された後、前記固定用金属板50が前記四角形棒状ゴム製弾性体20に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体20が前記架台40に固定されていることを特徴とするベルトクリーナ10である。
図6,図10は、架台40の両側に、貫通孔44aを有するフランジ44を設け、フランジ44にナット91を取り付けてネジ91を形成し、スラストボルト90を螺合させたベルトクリーナ10を断面した正面図である。ネジ91は貫通孔44aに直接タップして形成してもよいが、図6、図10に示すように、ナット91を溶接してネジ91を形成してもよい。フランジ44は前側板41、後側板42、底板43を一体化するように溶接固定する。
四角形棒状ゴム製弾性体20は、戻り側ベルト30の幅方向即ちスラスト方向に、戻り側ベルト30から常時強い摩擦力(スラスト力)を受ける。そのため、四角形棒状ゴム製弾性体20の自由側端末20aは、スラスト方向に揺動し、隣り合う四角形棒状ゴム製弾性体20の間に隙間が発生する。この隙間が大きくなると、戻り側ベルト30の表面に筋状の掻き取り残しが発生し、掻き取り性能が低下する。スラストボルト90は四角形棒状ゴム製弾性体20がスラスト方向に揺動する現象を防止できるので、筋状の掻き取り残しが発生しない。
図10に示すように、四角形棒状ゴム製弾性体20の隣り合う隙間にスペーサ24を挿入してもよい。スラストボルト90でスラスト方向に押し付けると、四角形棒状ゴム製弾性体20同志が強く接触して、溝40a外の揺動部25の揺動運動が阻害される問題がある。スペーサ24を挿入することにより、溝40a内の固定部26は互いに押し付けられてスラスト方向の動きが固定されるが、溝40a外の揺動部25には隙間が残るので、四角形棒状ゴム製弾性体20の揺動部25は円滑に揺動運動することができる。
第7の解決手段は特許請求項7に示すように、前記四角形棒状ゴム製弾性体20と前記スラストボルト90の間に、前記締め付けボルト51を内挿するスペーサリング92が挿入されており、該スペーサリング92が前記スラストボルト90で前記四角形棒状ゴム製弾性体20に押し付けられた後、前記固定用金属板50が前記四角形棒状ゴム製弾性体20に押し付けられて、前記四角形棒状ゴム製弾性体20が前記架台40に固定されていることを特徴とするベルトクリーナ10である。
図10に示すように、倒れ防止板21とスラストボルト90の間にスペーサリング92を挿入する。スペーサリングは図10に示すように、金属板や樹脂などの薄板をリング状に形成して、締め付けボルト51をリングの内側に取り込んで形成することができる。スペーサリング92により、スラストボルト90の長さを短くできる。又、締め付けボルト51をスペーサリング92に内挿しているので、締め付けボルト51とスペーサリング92が互いに干渉しないので、フランジ44へのスラストボルト90の取り付け高さを任意に設定できる。又、スペーサリング92は薄板で形成されているので弾力性があり、倒れ防止板21に作用するスラスト力の振動を吸収し緩和することができる。又、スラストボルト90だけで倒れ防止板21を押し付けると、1点だけで押し付けるので、戻り側ベルト30のスラスト力により倒れ防止板21が傾く問題があるが、スペーサリング92は面で戻り側ベルト30の側面を押し付けるので、倒れ防止板21が傾くことはない。
10:ベルトクリーナ
20:四角形棒状ゴム製弾性体
20a:(四角形棒状ゴム製弾性体の)自由側端末
20b:(四角形棒状ゴム製弾性体の戻り側ベルトの進行方向に対向する)側面
20c:中心軸
20d:貫通孔
20e:(四角形棒状ゴム製弾性体の)固定側端末
21:倒れ防止板
22:固定用軸
23:スプリング
24:スペーサ
25:揺動部
26:固定部
30:戻り側ベルト
40:架台
40a:溝
41:前側板
41a:(前側板の)貫通穴
42:後側板
42a:(後側板の)貫通穴
42b:後側板の上端
43:底板
43a:(底板の)貫通穴
43b:(底板の)保持用ガイド穴
44:フランジ
44a:貫通孔
45:支持パイプ
46:ベルトクリーナ取付け基部
47:ベルトコンベア架台
50: 固定用金属板
50a:突起
50b:先端
50c:貫通穴
50d:(支点用)突起
51:締め付けボルト
52:ナット
60:高さ調整ボルト
61:ナット
70:薄板
71:連結棒
80:チップ
80a:(チップ)下端
81:ボルト
82:補強板
90:スラストボルト
91:ナット
92:スペーサリング
W1:(戻り側ベルトの幅方向の四角形棒状ゴム製弾性体の)幅
W2:(戻り側ベルトの進行方向の四角形棒状ゴム製弾性体の)幅
W3:(倒れ防止板の)幅
L:四角形棒状ゴム製弾性体の長さ
t:固定用金属板の厚み
h:固定用金属板の長さ
b:固定用金属板の突起の長さ
s:固定用金属板の締め付け代
A:2段曲げ部
B:固定用金属板の突起先端の作用点
C:1段曲げ部
D;チップと戻り側ベルトの接点
F:戻り側ベルトの摩擦力
F1:固定用金属板の押し付け力
M1:C点に作用する第1のモーメント
M2:A点に作用する第2のモーメント
θ1:チップと戻り側ベルトの形成する角度(鈍角)
θ2:チップと戻り側ベルトの形成する角度(鋭角)
θ3:四角形棒状ゴム製弾性体の曲げ角度
20:四角形棒状ゴム製弾性体
20a:(四角形棒状ゴム製弾性体の)自由側端末
20b:(四角形棒状ゴム製弾性体の戻り側ベルトの進行方向に対向する)側面
20c:中心軸
20d:貫通孔
20e:(四角形棒状ゴム製弾性体の)固定側端末
21:倒れ防止板
22:固定用軸
23:スプリング
24:スペーサ
25:揺動部
26:固定部
30:戻り側ベルト
40:架台
40a:溝
41:前側板
41a:(前側板の)貫通穴
42:後側板
42a:(後側板の)貫通穴
42b:後側板の上端
43:底板
43a:(底板の)貫通穴
43b:(底板の)保持用ガイド穴
44:フランジ
44a:貫通孔
45:支持パイプ
46:ベルトクリーナ取付け基部
47:ベルトコンベア架台
50: 固定用金属板
50a:突起
50b:先端
50c:貫通穴
50d:(支点用)突起
51:締め付けボルト
52:ナット
60:高さ調整ボルト
61:ナット
70:薄板
71:連結棒
80:チップ
80a:(チップ)下端
81:ボルト
82:補強板
90:スラストボルト
91:ナット
92:スペーサリング
W1:(戻り側ベルトの幅方向の四角形棒状ゴム製弾性体の)幅
W2:(戻り側ベルトの進行方向の四角形棒状ゴム製弾性体の)幅
W3:(倒れ防止板の)幅
L:四角形棒状ゴム製弾性体の長さ
t:固定用金属板の厚み
h:固定用金属板の長さ
b:固定用金属板の突起の長さ
s:固定用金属板の締め付け代
A:2段曲げ部
B:固定用金属板の突起先端の作用点
C:1段曲げ部
D;チップと戻り側ベルトの接点
F:戻り側ベルトの摩擦力
F1:固定用金属板の押し付け力
M1:C点に作用する第1のモーメント
M2:A点に作用する第2のモーメント
θ1:チップと戻り側ベルトの形成する角度(鈍角)
θ2:チップと戻り側ベルトの形成する角度(鋭角)
θ3:四角形棒状ゴム製弾性体の曲げ角度
第1の解決手段は特許請求項1に示すように、複数の四角形棒状ゴム製弾性体が、戻り側ベルトの幅方向に配設された架台の溝に列設されたベルトクリーナにおいて、前記架台は、少なくとも前側板と後側板と底板から構成されており、前記後側板には、該後側板の長手方向に対向して、固定用金属板が取り付けられており、該固定用金属板は、前記前側板の貫通孔及び前記後側板の貫通孔を同一中心線で貫通する締め付けボルトにて固定せしめてあり、該固定用金属板の長手方向に突起が設けられており、該突起は、前記後側板の上端近傍で、前記四角形棒状ゴム製弾性体に当接され、前記締め付けボルトで、前記突起が前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体は前記戻り側ベルトの進行方向に対向する方向に前傾し、且つ前記前側板に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体が、前記戻り側ベルトから受ける摩擦力により前記溝から抜け出さないように固定されていることを特徴とするベルトクリーナである。
第4の解決手段は特許請求項4に示すように、前記四角形棒状ゴム製弾性体の前記戻り側ベルトの幅方向に貫通孔が設けられ、該貫通孔に可撓性のある連結棒が貫通されて、前記四角形棒状ゴム製弾性体が連結され、前記溝底に可撓性のある薄板が敷設され、前記溝底に複数の高さ調整ボルトが回転自在に取り付けられ、前記高さ調整ボルトで前記薄板と前記四角形棒状ゴム製弾性体の固定側端末を押し上げて、前記四角形棒状ゴム製弾性体の高さが調整された後、前記固定用金属板が前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けられて、前記四角形棒状ゴム製弾性体が前記架台に固定されていることを特徴とするべルトクリーナである。
第6の解決手段は特許請求項6に示すように、前記架台のフランジには、前記戻り側ベルトの幅方向に貫通孔が設けられ、該貫通孔にはネジが設けられ、該ネジには前記戻り側ベルトの幅方向にスラストボルトが回転自在に取り付けられており、該スラストボルトが前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体のスラスト方向の動きが固定された後、前記固定用金属板が前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体が前記架台に固定されていることを特徴とするベルトクリーナである。
第1の解決手段は特許請求項1に示すように、複数の四角形棒状ゴム製弾性体20が、戻り側ベルト30の幅方向に配設された架台40の溝40aに列設されたベルトクリーナ10において、前記架台40は、少なくとも前側板41と後側板42と底板43から構成されており、前記後側板42には、該後側板42の長手方向に対向して、固定用金属板50が取り付けられており、該固定用金属板50は、前記前側板41の貫通孔41a及び前記後側板42の貫通孔42aを同一中心線で貫通する締め付けボルト51にて固定され、該固定用金属板50の長手方向には突起50aが設けられており、該突起50aは、前記後側板42の上端近傍42bで、前記四角形棒状ゴム製弾性体20に当接され、前記締め付けボルト51で、前記突起50aが前記四角形棒状ゴム製弾性体20に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体20は前記戻り側ベルト30の進行方向に対向する方向に前傾し、且つ前記前側板41に押し付けられ、該四角形棒状ゴム製弾性体20が、前記戻り側ベルト30から受ける摩擦力により前記溝40aから抜け出さないように固定されていることを特徴とするベルトクリーナ10である。
第4の解決手段は特許請求項4に示すように、前記四角形棒状ゴム製弾性体20の前記戻り側ベルト30の幅方向に貫通孔20dが設けられ、該貫通孔20dに可撓性のある連結棒71が貫通されて、前記四角形棒状ゴム製弾性体20が連結され、前記溝底43aに可撓性のある薄板70が敷設され、前記溝底40aに複数の高さ調整ボルト60が回転自在に取り付けられ、前記高さ調整ボルト60で前記薄板70と前記四角形棒状ゴム製弾性体20の固定側端末20eが押し上げられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体20の高さが調整された後、前記固定用金属板50が前記四角形棒状ゴム製弾性体20に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体20が前記架台40に固定されていることを特徴とするベルトクリーナ10である。
第6の解決手段は特許請求項6に示すように、前記架台40のフランジ44には、前記戻り側ベルト30の幅方向に貫通孔44aが設けられ、該貫通孔44aにはネジ91が設けられ、該ネジ91にはスラストボルト90が回転自在に取り付けられており、該スラストボルト90が前記四角形棒状ゴム製弾性体20に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体20のスラスト方向の動きが固定された後、前記固定用金属板50が前記四角形棒状ゴム製弾性体20に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体20が前記架台40に固定されていることを特徴とするベルトクリーナ10である。
Claims (7)
- 複数の四角形棒状ゴム製弾性体が、戻り側ベルトの幅方向に配設された架台の溝に列設されたベルトクリーナにおいて、前記溝は、少なくとも前側板と後側板と底板とフランジと支持パイプから構成されており、前記後側板には、該後側板の長手方向に対向して、固定用金属板が取り付けられており、該固定用金属板は、前記前側板の貫通孔及び前記後側板の貫通孔を同一中心線で貫通する締め付けボルトにて固定せしめてあり、該固定用金属板の長手方向に突起が設けられており、該突起は、前記後側板の上端近傍で、前記四角形棒状ゴム製弾性体に当接され、前記締め付けボルトで、前記突起が前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体は前記戻り側ベルトの進行方向に対向する方向に前傾し、且つ前記前側板に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体が、前記戻り側ベルトから受ける摩擦力により前記溝から抜け出さないように固定されていることを特徴とするベルトクリーナ。
- 前記四角形棒状ゴム製弾性体の自由側端末には耐摩耗性材料からなるチップが取り付けられており、前記自由側端末は、前記チップの下端近傍から、戻り側ベルトの進行方向に対向する方向にくの字に曲げられて、1段曲げ部を形成されており、且つ、前記固定用金属板の前記突起が前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けられ、押し付け力が付加されることにより、該四角形棒状ゴム製弾性体が前記戻り側ベルトの進行方向に対向する方向に斜めに曲げられて、2段曲げ部が形成されており、前記戻り側ベルトの進行方向の摩擦力による曲げ力が前記チップに作用した際に、前記1段曲げ部と前記2段曲げ部に、前記戻り側ベルトの進行方向に対して対向する方向にそれぞれ第1のモーメントと第2のモーメントが生じることにより、前記戻り側ベルトと前記チップが形成する角度が常に垂直もしくは鈍角であることを特徴とする請求項1記載のベルトクリーナ。
- 前記四角形棒状ゴム製弾性体の自由側端末には耐摩耗性材料からなるチップが取り付けられており、前記四角形棒状ゴム製弾性体の前記チップの取り付け部は、前記チップの下端近傍から、前記戻り側ベルトの進行方向に対向する方向にくの字に曲げられて前記1段曲げ部が形成されていることを特徴とする請求項2記載の四角形棒状ゴム製弾性体。
- 前記四角形棒状ゴム製弾性体の前記戻り側ベルトの幅方向に貫通孔が設けられ、該貫通第孔に可撓性のある連結棒が貫通されて、前記四角形棒状ゴム製弾性体が連結され、前記溝底に可撓性のある薄板が敷設され、前記溝底に複数の高さ調整ボルトが回転自在に取り付けられ、前記高さ調整ボルトで前記薄板と前記四角形棒状ゴム製弾性体の固定側端末を押し上げて、前記四角形棒状ゴム製弾性体の高さが調整された後、前記固定用金属板が前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けられて、前記四角形棒状ゴム製弾性体が前記架台に固定されていることを特徴とする請求項1記載のべルトクリーナ。
- 前記四角形棒状ゴム製弾性体の固定側端末に、前記四角形棒状ゴム製弾性体の中心軸方向に平滑円柱の固定用軸が取り付けられており、該固定用軸は、前記架台の前記底板に設けた保持用ガイド穴に挿入され、前記四角形棒状ゴム製弾性体を垂直に保持しており、且つ、前記固定用軸には、スプリングが挿入されており、前記四角形棒状ゴム製弾性体は前記スプリングにより上方に押し上げられており、前記四角形棒状ゴム製弾性体が戻り側ベルトに押し付けられることにより、前記スプリングが縮められ、前記四角形棒状ゴム製弾性体の高さが調整された後、前記固定用金属板が前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体が前記架台に固定されていることを特徴とする請求項1記載のベルトクリーナ。
- 前記架台の前記フランジには、前記戻り側ベルトの幅方向に貫通孔が設けられ、該貫通孔にはネジが設けられ、該ネジには前記戻り側ベルトの幅方向にスラストボルトが回転自在に取り付けられており、該スラストボルトが前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体のスラスト方向の動きが固定された後、前記固定用金属板が前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体が前記架台に固定されていることを特徴とする請求項1又は請求項4又は請求項5記載のベルトクリーナ。
- 前記四角形棒状ゴム製弾性体と前記スラストボルトの間に、前記締め付けボルトを内挿するスペーサリングが挿入されており、該スペーサリングが前記スラストボルトで前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けられた後、前記固定用金属板が前記四角形棒状ゴム製弾性体に押し付けられて、前記四角形棒状ゴム製弾性体が前記架台に固定されていることを特徴とする請求項1又は請求項4又は請求項5又は請求項6記載のベルトクリーナ。
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