JP2018107203A - 磁気冷凍用材料およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁気冷凍性能に優れ、特に、薄板状の形状とした場合にも高い強度を発揮できる磁気冷凍用材料を提供する。
【解決手段】磁気冷凍用材料10は、Mn、Fe、P、Si、La、およびRuの少なくともいずれかの構成元素から成る磁気作業物質の微粉体1と、この磁気作業物質の微粉体1を結着させて成型体とする成型補助材2と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】磁気冷凍用材料10は、Mn、Fe、P、Si、La、およびRuの少なくともいずれかの構成元素から成る磁気作業物質の微粉体1と、この磁気作業物質の微粉体1を結着させて成型体とする成型補助材2と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、磁気冷凍用材料に関し、特に、各種の磁気冷凍機に搭載した際に優れた冷却性能を発揮すると共に、高い強度を奏する磁気冷凍用材料に関する。
近年、地球温暖化、オゾン層の破壊などの環境問題を引き起こすフロン系ガスを冷媒として用いる従来の気体冷凍方式に代わる新しい磁気冷凍方式が提案されている。この磁気冷凍方式では、磁性体を冷媒(磁気冷凍用材料)とし、その磁気熱量効果つまり等温状態で磁性体の磁気秩序を磁場で変化させた際に生じる磁気エントロピー変化量及び断熱状態で磁性体の磁気秩序を磁場で変化させた際に生じる断熱温度変化を利用する。従って、この磁気冷凍方式によれば、フロンガスを使用することなく冷凍を行うことができ、これまでの気体冷凍方式に比べて冷凍効率が高いという利点がある。
斯かる磁気冷凍方式に用いられる磁気冷凍用材料としては、低い磁場で大きな磁気熱量効果を示す効率の良い材料として、LaFeSi系やMnFePSi系など化合物系の磁気作業物質があり、数種類の元素を混合し焼結または溶融によりバルク(ブロック状)として製造される。
このような磁気冷凍用材料は、磁気作業物質に相転移が発生すること(換言すれば、キュリー温度(Tc)をまたぐことである。なお、キュリー温度とは、各物質の磁性が、強磁性から常磁性に転移する温度を示す)によって、磁気冷凍作用を奏するが、このバルクの磁気冷凍用材料は、磁気冷凍作用が継続して発揮されるに従い、磁気転移の際に結晶が歪む(磁歪)ことによって、割れを生じ、果てには微粉末化してしまうという問題がある。
特に、磁気冷凍システムにおいて、当該磁気冷凍用材料が、熱輸送媒体と熱交換する構成の能動的蓄冷器であるAMR(Active Magnetic Regenerative Refrigeration)部に板状に成型されて配置される場合には、AMR部での磁気冷凍用材料の微粉末化や脱落は、熱交換媒体の流れを妨げるものとなり、熱交換機能が停止してしまうという致命的な欠陥である。
磁気作業物質から熱交換媒体への速やかな熱移動を行わせるためには、磁気作業物質を板状(薄板状)にすることが望ましいと考えられている。
例えば、従来の磁気冷凍用材料として、板状材料のものとすることが提案されている(特許文献1参照)。しかし、磁気冷凍用材料として、磁歪が大きい磁気作業物質(例えば、Fe2P(Mn2P)型結晶構造を持つMnFePSi系磁気作業物質)を用いることが好ましいが、このような磁歪が大きい磁気作業物質では、キュリー温度(Tc)を臨界点として、結晶の格子定数が変化するという特性があるため、キュリー温度(Tc)をまたぐ際に、結晶の格子定数が変化して、相変化(磁歪)で割れてしまう。
また、このような磁気作業物質を用いる場合、バルクの磁気作業物質を切削により薄板状へ加工することは可能ではあるが、磁気冷凍作用を発揮する相変化(磁歪)が1回発生するだけで粉々に崩れてしまう。すなわち、継続的な磁気冷凍作用を発揮することができない。
そのため磁歪が大きい磁気作業物質では、予め破砕した磁気作業物質をAMR部に充填したり、更には冷媒循環の圧力損失を小さくする目的で球状粒子(例えば、スピンメルト法やガスアトマイズ法により作成)に加工した磁気作業物質をAMR部に詰める方法が主流となっている。
このように、従来の磁気冷凍用材料では、磁歪が大きい磁気作業物質から構成される磁気冷凍用材料を薄板状の形状とした場合に、十分な強度を備えているものは、未だ知られていない。
本発明は、前記課題を解消するためになされたものであり、磁気冷凍性能に優れ、特に、薄板状の形状とした場合にも高い強度を発揮できる磁気冷凍用材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、ある種の磁歪が大きい磁気作業物質を微粉体として、当該微粉体を抱きかかえた結着構造を有する磁気冷凍用材料を新たに見出し、特に板状に成型された場合であっても、高い強度を奏すると共に、熱輸送媒体と高い熱交換率を可能とする新しいタイプの磁気冷凍用材料を見出した。
すなわち、本発明に従えば、Mn、Fe、P、Si、La、およびRuの少なくともいずれかの構成元素から成る磁気作業物質の微粉体と、当該磁気作業物質の微粉体を結着させて成型体とする成型補助材とを備える磁気冷凍用材料が提供される。また、Mn、Fe、P、Si、La、およびRuの少なくともいずれかの構成元素から成る磁気作業物質から構成される磁気冷凍用材料の製造方法において、前記磁気作業物質を粉砕して微粉体を得る粉砕工程と、前記微粉体を、成型補助材と混練し、混練体を得る混練工程と、を含み、前記混練体から磁気冷凍用材料を得ることを特徴とする磁気冷凍用材料の製造方法も提供される。
本発明の実施形態に係る磁気冷凍用材料10は、図1(a)に示すように、Mn、Fe、P、Si、La、およびRuの少なくともいずれかの構成元素から成る磁気作業物質の微粉体1と、この磁気作業物質の微粉体1を結着させて成型体とする成型補助材2とを備える。
本発明で用いられる磁気作業物質としては、Mn、Fe、P、Si、La、およびRuの少なくともいずれかの構成元素から構成されていれば特に限定されず、例えば、MnFeRuPSi系化合物、MnFePGe系化合物、MnFePSi系化合物、およびMnFeSi系化合物を用いることができる。例えば、一般式Mn1.25Fe0.66Ru0.09P0.45Si0.55で表される化合物などを挙げることができる。
本発明で用いられる磁気作業物質の微粉体1としては、微粉状であれば特に限定されず、その粒径は、熱伝導性の観点からできる限り大きい方が望ましいが、20〜500μmであることが好ましい。ここで、この微粉体1の粒径が、20μmより小さい場合には、その粒径の微細さから、粒子間の接点が増加し、接点で生じる熱抵抗が大きくなり、熱を伝える際に律速となりやすく、換言すると、熱伝導性が低下しやすい。また、500μmより大きい場合には、その粒径の大きさから、成型後の磁気冷凍用材料10に割れが生じ易くなりやすい。
また、この成型補助材2は、この磁気作業物質の微粉体1を結着させるものであれば、特に限定されないが、好ましくは、金属粉末又はフッ化炭素ポリマーから成るものである。
この成型補助材2として用いられる金属粉末としては、高熱伝導率の金属であれば特に限定されず、非磁性体であっても、反磁性体であってもよく、例えば、非磁性体としてはスズ(Sn)粉末が、反磁性体としては銅(Cu)粉末が、各々例示される。
この成型補助材2として用いられるフッ化炭素ポリマーとしては、フッ化炭素(CF)骨格を有するポリマーであれば特に限定されないが、取り扱いの容易さから、好ましくは、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(エチレンテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、ECTFE(クロロトリフルオエチレン・エチレン共重合体)から成る群から少なくとも1つが選択されるものであり、1種類を用いてもよく、また複数種類を同時に用いてもよいが、取り扱いの容易さから、このうちPTFEを用いることが好ましい。
特に、この成型補助材2がフッ化炭素ポリマーから成る場合には、このフッ化炭素ポリマーの網目構造に、この磁気作業物質の微粉体1が結着されて成ることが好ましい。実際のSEM像で説明すると、図1(b)に示すように、磁気作業物質の微粉体1がこのフッ化炭素ポリマーの網目構造(白い線で現れている)に絡まれるように結着される。このような構成によって、このフッ化炭素ポリマーの網目構造に、磁気作業物質の微粉体1が網目構造内に高密度に充填されて結着されることから、熱交換媒体と磁気作業物質とが直に接触できる構成となり、継続的な使用においても高い強度を維持しつつ、高い熱交換性を発揮することができる。
すなわち、熱伝導率が小さい樹脂バインダーとしての成型補助材2が、磁気作業物質の表面を覆わない繊維状のネットワークで磁気作業物質を板状に固定し脱落させなくすることから、熱伝導率の低下が極力抑えられることとなり、キュリー温度(Tc)をまたいでも割れない板状の磁気作業物質の板材を得ることができる。
また、この成型補助材2がフッ化炭素ポリマーから成る場合には、この成型補助材2中に、炭素原子が含有されることから、本来的に備わっている伝熱効率が、繊維方向に良好であり、冷凍効率が向上する効果が得られるものである。
このようにして得られた磁気冷凍用材料10は、高い強度の板状で成型することができ、図1(c)に示すように、複数の磁気冷凍用材料10を積層配置し、その両端を蓋100で固定したAMRを構成することができる。このようなAMRのスケールとしては、特に限定されないが、厚さ2mm以下で、磁気冷凍用材料10の隙間0.1mm〜2mmで、全長が20cm程度のものとして構成することができる。このように、高い強度を維持しつつ、板状に成型して、積層できることから、熱交換媒体の圧力損失を小さくすることができ、成績係数(COP:Coefficient Of Performance)を向上させることができる。
次に、この磁気冷凍用材料10を得るための製造方法を、図2(a)のフローチャート図に従って説明する。
図2(a)に示すように、先ず、前記磁気作業物質を粉砕して微粉体1を得る(S1:粉砕工程)。この粉砕に際しては、市販の粉砕機を使用することができる。また、粉砕する粒径は、20〜500μmとすることが好ましい。
次に、この微粉体1を、前記成型補助材2と混練し、混練体を得る(S2:混練工程)。この混練体から磁気冷凍用材料10が得られる。この成型補助材2としては、この磁気作業物質の微粉体1を結着させるものであれば、特に限定されないが、上述した金属粉末又はフッ化炭素ポリマーから成るものを用いることが好ましい。
この成型補助材2として、金属粉末を用いる場合には、用いる金属粉末の種類や特性に応じた混練を行うことが望ましい。例えば、金属粉末に非磁性体であるスズ(Sn)粉末を用いる場合には、混練体をプレス加工して成型体とすることが望ましいが、金属粉末に反磁性体である銅(Cu)粉末を用いる場合には、混練体を焼成して成型体とすることが望ましい。
また、この成型補助材2として、上述のフッ化炭素ポリマーを用いる場合には、当該フッ化炭素ポリマーが溶液中に分散された分散液(水分散物:ディスパージョン)(例えば、PTFEディスパージョン)を用いて、混練を行うことが望ましい。
さらに、図2(b)に示すように、この成型補助材2にフッ化炭素ポリマーを用いる場合には、より硬度を増強させるために、フッ化炭素ポリマーの混練により得られた混練体を焼成することが望ましい(S3:焼成工程)。この焼成温度については、特に限定されないが、より強固な網目構造を形成させるという観点から、好ましくは、フッ化炭素ポリマーの融点近傍であり、例えば、PTFEを用いる場合には、PTFEの融点近傍に相当する320℃〜380℃(例えば375℃)で焼成することが好ましい。
この焼成により繊維状(蜘蛛糸状)のフッ化炭素ポリマーの交点を結着し、この結着により網目構造を形成し、この網目構造中に、前記微粉体1が(フッ化炭素ポリマーの繊維状の構造内に絡めとられるように)固定されて一体成型することができる。すなわち、このフッ化炭素ポリマーの網目構造に、この磁気作業物質の微粉体1が結着された状態が形成される。
このような構成によって、このフッ化炭素ポリマーの網目構造に、磁気作業物質の微粉体1が網目構造内に高密度に充填されて結着されることから、熱交換媒体と磁気作業物質が直接的に接触することができることとなり、継続的な使用においても高い強度を維持しつつ、高い熱交換性を発揮することができる。
また、フッ化炭素ポリマー分散液の配合量は、特に限定されないが、磁気冷凍用物質の全体積に対して、10〜40体積%であることが好ましく、より好ましくは、20〜40体積%である。
このようにして成型されて得られた磁気冷凍用材料10は、板状に成型された場合でも、従来とは異なり、磁気冷凍作用を伴う磁気転移が発生した後でも割れ難いという高い強度が発揮されることが確認されている(後述の実施例参照)。
なお、本実施形態に係る磁気冷凍用材料10は、磁気作業物質に、さらに、ニッケル(Ni)や銅(Cu)の無電解メッキを施してもよい。この場合には、強度がさらに高められ、割れの発生を一層抑制することができ、磁気冷凍用材料10の板からの微粉体の脱落を一層抑制することが可能となる。また、メッキを施すことにより、耐食性も向上させることができる。
本実施形態に係る磁気冷凍用材料10の用途としては、磁気冷凍機のAMRであり、冷凍庫、冷蔵庫等の家電製品、ガス液化産業、超伝導素子、家庭用および車載用のエアコンなど広範に及ぶ。
以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
原料のマンガン、鉄、ルテニウム、リン、およびシリコンを、遊星ボールミルで均質に粉砕混合し、カーボン製容器に充填した後、1100(℃)で焼結し、2℃/分の条件で室温まで徐冷した。この焼結体を線源がFeKαのX線回折装置で40kV,20mAの出力でX線回折データを取得し、計算値と比較したところ、Fe2P構造でMnFeRuPSiが結晶化していることが確認できた。なお、計算値はRietveld解析プログラム「RIETAN」に格子定数と結晶構造データを入力しX線パターンをシミュレートした。
原料のマンガン、鉄、ルテニウム、リン、およびシリコンを、遊星ボールミルで均質に粉砕混合し、カーボン製容器に充填した後、1100(℃)で焼結し、2℃/分の条件で室温まで徐冷した。この焼結体を線源がFeKαのX線回折装置で40kV,20mAの出力でX線回折データを取得し、計算値と比較したところ、Fe2P構造でMnFeRuPSiが結晶化していることが確認できた。なお、計算値はRietveld解析プログラム「RIETAN」に格子定数と結晶構造データを入力しX線パターンをシミュレートした。
次に、得られた焼結体(磁気作業物質)を32μm程度となるように微粉末化し、バインダー(成型補助材)としてPTFEディスパージョンを微粉体(磁気作業物質)に対して20体積%添加した後、混練し、金型を使って板状にプレス成型した後、PTFEの融点近く(375℃)で焼成したところ、硬い板に加工することができた。
また、得られた焼結体(磁気作業物質)を32μm程度となるように微粉末化し、バインダーとして1μmの銅粉末を微粉体に対して40体積%添加した後、混練し、金型を使い室温で板状にプレス成型した後、750℃で焼成したところ、硬い板に加工することができた。
また、得られた焼結体(磁気作業物質)を32μm程度となるように微粉末化し、バインダーとして38μm以下のスズ粉末を微粉体に対して20体積%添加した後、混練し、金型を使って室温で板状にプレス成型したところ、硬い板に加工することができた。
上記の結果から、本実施例に係る磁気冷凍用材料は、バインダーとして、スズ、銅、PTFEのいずれを用いた場合でも、磁気冷凍性能に優れ、特に、薄板状の形状とした場合にも、高い強度を発揮できることが確認された。
(実施例2)
また、上記実施例1と同じ手順に従って、バインダーとしてPTFEを用いた場合に、磁気作業物質の微粉体の粒径(μm)と、PTFEの配合率(vol%)を変動させて得られた磁気冷凍用材料の熱拡散率mm2/sを測定した結果(表中のカッコ内は熱伝導率(W/mK)を示す)を以下に示す。
また、上記実施例1と同じ手順に従って、バインダーとしてPTFEを用いた場合に、磁気作業物質の微粉体の粒径(μm)と、PTFEの配合率(vol%)を変動させて得られた磁気冷凍用材料の熱拡散率mm2/sを測定した結果(表中のカッコ内は熱伝導率(W/mK)を示す)を以下に示す。
得られた結果から、磁気作業物質の微粉体は、粒径20μmより大きく、且つ、PTFEの配合率が10vol%以上のものが、高い熱伝導性を発揮したことが確認された。また、磁気作業物質の微粉体(粒径20μm以下)をPTFE微量で結着させたものは、熱伝導性の数値が低過ぎたために測定不可であった。
さらに、上記の磁気冷凍用材料について、磁気転移による割れが発生するか否かを確認した結果を以下に示す。
得られた結果から、上記の磁気冷凍用材料について、磁気作業物質の微粉体をPTFEの10vol%〜40vol%で結着させたものは、いずれも磁気転移によっても割れないという高い強度が発揮されたことが確認された。これに対して、比較例の磁気作業物質の単純焼結体(バインダー無し)は、従来から知られているように、磁気転移によって割れたことが確認されたことから、本実施例に係る上記の磁気冷凍用材料は、従来に比べて強度が格段に高いことが確認された。
1 微粉体
2 成型補助材
10 磁気冷凍用材料
100 蓋
2 成型補助材
10 磁気冷凍用材料
100 蓋
Claims (9)
- Mn、Fe、P、Si、La、およびRuの少なくともいずれかの構成元素から成る磁気作業物質の微粉体と、
当該磁気作業物質の微粉体を結着させて成型体とする成型補助材と、
を備えることを特徴とする
磁気冷凍用材料。 - 請求項1に記載の磁気冷凍用材料において、
前記成型補助材が、金属粉末又はフッ化炭素ポリマーから成ることを特徴とする
磁気冷凍用材料。 - 請求項2に記載の磁気冷凍用材料において、
前記成型補助材が前記フッ化炭素ポリマーから成り、当該フッ化炭素ポリマーの網目構造に、前記磁気作業物質の微粉体が結着されて成ることを特徴とする
磁気冷凍用材料。 - 請求項2または請求項3に記載の磁気冷凍用材料において、
前記フッ化炭素ポリマーが、PTFE、ETFE、FEP、PFA、PVDF、PCTFE、およびECTFEから成る群から少なくとも1つが選択されることを特徴とする
磁気冷凍用材料。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の磁気冷凍用材料において、
前記磁気作業物質の微粉体の粒径が、20〜500μmであることを特徴とする
磁気冷凍用材料。 - Mn、Fe、P、Si、La、およびRuの少なくともいずれかの構成元素から成る磁気作業物質から構成される磁気冷凍用材料の製造方法において、
前記磁気作業物質を粉砕して微粉体を得る粉砕工程と、
前記微粉体を、成型補助材と混練し、混練体を得る混練工程と、
を含み、
前記混練体から磁気冷凍用材料を得ることを特徴とする
磁気冷凍用材料の製造方法。 - 請求項6に記載の磁気冷凍用材料の製造方法において、
前記成型補助材が、金属粉末又はフッ化炭素ポリマーから成ることを特徴とする
磁気冷凍用材料の製造方法。 - 請求項7に記載の磁気冷凍用材料の製造方法において、
前記フッ化炭素ポリマーの混練により成る混練体を焼成し、当該焼成により繊維状のフッ化炭素ポリマーの交点を結着し、当該結着により網目構造を形成し、当該網目構造中に、前記微粉体が固定されて一体成型されることを特徴とする
磁気冷凍用材料の製造方法。 - 請求項7または8に記載の磁気冷凍用材料の製造方法において、
前記フッ化炭素ポリマーが、PTFE、ETFE、FEP、PFA、PVDF、PCTFE、およびECTFEから成る群から少なくとも1つが選択されることを特徴とする
磁気冷凍用材料の製造方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020152930A (ja) * | 2019-03-18 | 2020-09-24 | 大電株式会社 | 磁気冷凍材料 |
JP2021097150A (ja) * | 2019-12-18 | 2021-06-24 | 大電株式会社 | 磁気冷凍材料 |
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