JP2018106138A - 透明スクリーン - Google Patents

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Keisuke Murata
敬介 村田
忍 荒田
Shinobu Arata
忍 荒田
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Abstract

【課題】本発明は、投影された映像の鮮鋭性および透明スクリーンの透明性を保ちつつ、直接透過光を抑制することのできる、光散乱性被膜を有する透明スクリーンを提供することを課題とする。【解決手段】基材と、該基材上に、少なくとも、投影された映像を表示する光散乱性被膜と、可視光透過率の入射光角度依存性を制御する光制御膜を有することを特徴とする透明スクリーン。【選択図】図3

Description

本発明は、投影機から投影された投射光を、観察者に映像として視認可能に表示する光散乱性被膜が形成された透明スクリーンに関する。
街の商業ビルのショウウインドウや、案内板等に、光透過性を保持したまま広告等の情報を投影表示する透明スクリーンが、建築物分野において近年注目を集めている。また、建築物の分野だけでなく、自動車のフロントガラスに位置情報等を投影するディスプレイとしての透明スクリーンの利用も近年盛んに研究されており、自動車分野でも注目を集めている。
なかでも、透明な分散媒体中に光散乱体を分散させた光散乱性被膜と、ガラス基材等の基材とを含む物品が、スクリーンの透明性や、映像の鮮鋭性、視野角の広さの観点から注目されている。そして、光散乱性被膜の検討例としては、特許文献1、2、3のような、ダイヤモンドやシリカ等の微粒子が分散した樹脂被膜が知られている。
特許文献4には、支持体と、バインダー成分及び光拡散性粒子からなる光拡散層を有する透過型スクリーンが記載されている。
特許文献5には、プロジェクタと、透過型スクリーンと、プロジェクタからの直接光を遮断する直接光遮断手段として2つの偏光板とを備える画像表示装置が記載されている。
特許文献6には、光制御膜の積層体及びそれを用いたプロジェクション用スクリーンが記載されている。
特許文献7には、光制御フィルムを用いたプロジェクション用スクリーンが記載されている。
特開2016−177245号公報 再公表WO2008−016088号公報 特開2011−113068号公報 特開2005−24942号公報 特開2007−148376号公報 特開2009−157250号公報 特開2012−145693号公報
近年の透明スクリーンに関する研究から、透明性を維持したままにスクリーンに映像を表示することが可能となってきている。しかし、その反面、映像を投影するための投影機からの直接透過光(スクリーンが透明である故に、スクリーン上に映る像として寄与せずにスクリーンを通り抜けてしまう光)が新たに問題となる(図1参照)。そのため例えば、透明性の高い透明スクリーンをコンビニエンスストア等の建築物の窓に設置した場合、直接透過光の問題から、図1の配置ではなく、図2のようにスクリーンに投影する投射光は斜め上あるいは斜め下に向けることが多い。映像を見る観測者は、通常はスクリーンに対して正対した位置にいることが想定される(図2の観測者1の位置)。しかし、そうであっても、透明スクリーンを透過した直接透過光が、コンビニエンスストア等の駐車場や歩道、道路等の建築部の外部にも投射されて、自動車の運転者や歩行者等の視野に入ってしまうことや、輝度の高い投影機からの直接透過光が直接目に入って眩しいこと(図2の観測者2)があり、安全上問題となる。これは、従来の透過率の極めて低い透明スクリーンや、光沢度の極めて低い、あるいはヘーズの極めて高い透明スクリーンでは問題とならなかったことである。
しかし、単純に投射光の強度を下げたり、透明スクリーンの透過率を下げたりする方法では、投影された映像の鮮鋭性が低下してしまう。また、特許文献7のように、ある特定の偏光を利用する方法では、しない場合に比べると、一般的に透過率が大きく下がってしまう。
そこで、本発明は、投影された映像の鮮鋭性および透明スクリーンの透明性を保ちつつ、直接透過光を抑制することのできる、光散乱性被膜を有する透明スクリーンを提供することを課題とする。
発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、基材と、該基材上に、少なくとも、投影された映像を表示する光散乱性被膜と、可視光透過率の入射光角度依存性を制御する光制御膜を有することを特徴とする透明スクリーンとすることで、前記課題が解決出来ることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の透明スクリーンは、以下の発明を含む。
[発明1]
基材と、該基材上に、少なくとも、
投影された映像を表示する光散乱性被膜と、
可視光透過率の入射光角度依存性を制御する光制御膜を有することを特徴とする透明スクリーン。
[発明2]
入射光角度をθ(−90°<θ<90°)、可視光透過率をTVIS(θ)としたときに、
TVIS(0°)≧50%、
かつ、
TVIS(θ)≦35%であるθの範囲が30°以上であることを特徴とする、発明1に記載の透明スクリーン。
[発明3]
入射光角度をθ(−90°<θ<90°)、可視光透過率をTVIS(θ)、ヘーズをH(θ)としたときに、
TVIS(0°)≧50%、
かつ、
H(θ)≧50%であるθの範囲が30°以上であることを特徴とする、発明1または2に記載の透明スクリーン。
[発明4]
前記基材がガラス基材である、発明1〜3のいずれかに記載の透明スクリーン。
[発明5]
複層ガラスからなる透明スクリーンであって、該複層ガラスは、
所定距離を隔てて対向する第一のガラス基材と、第二のガラス基材と、
前記第一のガラス基材と前記第二のガラス基材との間に密閉された中空層と、
前記第一のガラス基材上に形成された、投影された映像を表示する光散乱性被膜を備える光散乱性被膜と、
前記第二のガラス基材上に形成された、可視光透過率の入射光角度依存性を制御する光制御膜を有することを特徴とする透明スクリーン。
[発明6]
店舗用またはショウウインドウ用であることを特徴とする、発明1〜5のいずれかに記載の透明スクリーン。
[発明7]
光散乱性被膜による映像投影システムであって、前記映像投影システムは、
映像投影機と、
前記映像投影機から投影された映像を表示する光散乱性被膜を有する発明1〜6に記載の透明スクリーンとを備えることを特徴とする、映像投影システム。
[発明8]
光散乱性被膜による映像投影システムであって、前記映像投影システムは、
映像投影機と、
前記映像投影機から投影された映像を表示する光散乱性被膜を有する請求項1〜6に記載の透明スクリーンを含む窓とを備え、
前記映像投影機は室内側に配置され、
前記映像投影機から投影され、前記透明スクリーンを含む窓を透過して室外に透過した透過光が、前記光制御膜の可視光透過率の入射光角度依存性に応じて減衰している、映像投影システム。
[発明9]
光散乱性被膜による映像投影システムであって、前記映像投影システムは、
映像投影機と、
前記映像投影機から投影された映像を表示する光散乱性被膜を有する請求項2〜6に記載の透明スクリーンとを備え、
前記映像投影機からの入射光角度θ(−90°<θ<90°)が、前記可視光透過率TVIS(θ)が35%以下の角度であることを特徴とする、映像投影システム。
[発明10]
光散乱性被膜による映像投影システムであって、前記映像投影システムは、
映像投影機と、
前記映像投影機から投影された映像を表示する光散乱性被膜を有する請求項2〜6に記載の透明スクリーンを含む窓とを備え、
前記映像投影機は室内側に配置され、
前記映像投影機からの入射光角度θ(−90°<θ<90°)が、前記可視光透過率TVIS(θ)が35%以下の角度であり、
前記映像投影機から投影され、前記透明スクリーンを含む窓を透過して室外に透過した透過光が、前記光制御膜の可視光透過率の入射光角度依存性に応じて減衰している、映像投影システム。
本発明によって、投影された映像の鮮鋭性および透明スクリーンの透明性を保ちつつ、直接透過光を抑制することで、安全上問題になりにくい透明スクリーンを提供することが出来る。
投影機と、一般的な透明スクリーンと、直接透過光と、観測者の位置関係に関する模式図である。 投影機と、一般的な透明スクリーンと、直接透過光と、散乱光と、観測者の位置関係に関する模式図である。 投影機と、本発明の透明スクリーンと、直接透過光と、散乱光と、観測者の位置関係に関する模式図である。 直接透過光が抑制される(カットされる)角度領域に関する模式図である。 本発明の透明スクリーンと、プロジェクタからの投射光の入射光角度θ及びφについての模式図である。 各実施例と比較例における、プロジェクタからの投射光の入射光角度θと、可視光透過率TVIS(θ)の関係を示す図である。 各実施例と比較例における、プロジェクタからの投射光の入射光角度φと、可視光透過率TVIS(φ)の関係を示す図である。
<透明スクリーン>
本発明の透明スクリーンは、基材と、該基材上に、少なくとも、投影された映像を表示する光散乱性被膜と、可視光透過率の入射光角度依存性を制御する光制御膜を有することを特徴とする透明スクリーンである。
なお、基材と、該基材上に、投影された映像を表示する光散乱性被膜を有し、該光散乱性被膜上に可視光透過率の入射光角度依存性を制御する光制御膜とを有する透明スクリーンでもよいし、
基材と、該基材上に、可視光透過率の入射光角度依存性を制御する光制御膜を有し、該光制御膜上に、投影された映像を表示する光散乱性被膜を有する透明スクリーンでもよい。
本発明の透明スクリーン面への投射光の入射光角度をθ(−90°<θ<90°)、可視光透過率をTVIS(θ)としたときに、TVIS(0°)≧50%が好ましく、TVIS(0°)≧60%がより好ましく、TVIS(0°)≧70%がさらに好ましい。TVIS(0°)が高いほうが、透明スクリーンの背面がより透けて見えることになるので、透明スクリーンに映し出す映像との融合など、透明スクリーンとしての特性が活かしやすい。
また、本発明の透明スクリーンは、TVIS(θ)≦35%であるθの範囲が30°以上であることが好ましく、40°以上がより好ましく、50°以上がさらに好ましい。図4を用いて説明すると、実線矢印で示した方向では可視光透過率は高く、透明スクリーンとしての透明性と映像の鮮鋭性との両立を果たす。一方、破線矢印で示した方向を前述の可視光透過率の低い角度領域とすると、プロジェクタなどの投影機からの直接透過光は十分低減されて眩しさを感じなくなる。つまり、可視光透過率の低い領域となる入射光角度で入射するように、投影機からの入射光方向を設定することで、直接透過光をカットすることができ、かつ、透明スクリーンに投影された映像を視認することができる。前述のように、透明スクリーンの観測者は通常スクリーンに正対した位置から映像を見ることが多いため、図4のように特定の斜め入射方向が可視光透過率の低い領域となるようにした場合、観測者から透明スクリーン越しに透けて見える背面も同時に十分視認でき、好ましい。TVIS(θ)≦35%であるθの範囲が30°未満であると、短焦点プロジェクタなどを投影機として用いた場合に、レンズで大きく広げられた直接透過光を除去しきれないおそれがある。一方、TVIS(θ)≦35%であるθの範囲が90°超となると、透明スクリーンとして背面を透かして視認できる領域が狭くなってくる問題がある。
図5を用いて説明すると、大型の透明スクリーンを店舗用の窓ガラスやショウウインドウ等としてX―Z平面の配置で用いた場合、投影機からの投射光の入射方向はZ軸方向からθ傾いた角度とすることが多い。θが前述の可視光透過率TVIS(θ)≦35%である角度領域である本発明では、直接透過光の問題は見られない。一方で、前記可視光透過率TVIS(θ)≦35%である角度領域に対して垂直な方向(Φ方向)の角度依存性は小さいほうが好ましい。なぜなら、透明スクリーンを視認する通行人等は、Φ方向に移動するため、TVIS(φ)の角度Φの依存性がガラス等の基材と大きく異なる場合、透明スクリーン越しに見えるはずの背景の見え方が通常と異なり(例えばある位置からのみ不透明となるなど)、違和感が生じる。TVIS(φ)の角度Φの依存性がガラス等の基材と大きく異ならなければ、そのような違和感はなく、かつ投影された映像は視認できて、通行人等のアイキャッチが期待できる配置にしやすい。
本発明の透明スクリーン面への投射光の入射光角度をθ(−90°<θ<90°)、ヘーズをH(θ)としたときに、H(θ)≧50%であるθの範囲が30°以上であることが好ましく、40°以上がより好ましく、50°以上がさらに好ましい。H(θ)≧50%であると、直接透過光が散乱されて眩しさが低下する。図3の観測者2の位置では、直接透過光はカットされるものの、映像を見ることが出来ないとも思われがちであるが、実際には、前述の角度領域で高いヘーズを示すために、強い光散乱、多重散乱が起こり、結果として図3の観測者2の位置からも、鮮鋭な映像を見ることができる。H(θ)≧50%であるθの範囲が30°未満であると、短焦点プロジェクタなどを投影機として用いた場合に、レンズで大きく広げられた直接透過光を除去しきれないおそれがある。一方、H(θ)≧50%であるθの範囲が90°超となると、ヘーズが高く白っぽく見える領域が広くなってくるため、透明スクリーンとしての透明性に問題が出てくる。
なお、可視光透過率やヘーズの角度依存性を利用した技術応用として、ディスプレイや窓ガラスの覗き見防止等のための、視界制御技術がある。例えば、携帯端末のディスプレイ等に視界制御のための層を設けることで、携帯端末の映像を使用者以外の者が隣から覗き見ることができなくなる。しかし本発明の透明スクリーンでは、前述のように、直接透過光のみをカットし、投影された映像は広い視野角で見ることができる点が大きく異なる。特に透明スクリーンをショウウインドウや窓として、広告等の情報を投影表示する場合、多くの観察者に映像を認識させる必要があるため、映像が見られない特定の位置は無いあるいはより少ない方が好ましい。
<基材>
本発明に用いられる基材の例としては、耐候性などの耐久性などの性質を有するものであれば、特に限定されることなく、各種の基材を使用することができる。透明基材としては、典型的には、ガラス基板であるが、ガラス材料としては、強化ガラスや、フィルム付着ガラス、合わせガラスなどが挙げられ、材質からは、ソーダ石灰ガラスやアルミノシリケイトガラス、硼珪酸ガラス、無アルカリガラスなど、各種のガラス材料を板状にして使用することができる。その他の透明基材としては、プラスチック製の樹脂板やフィルム基材、例えば、ポリカーボネート樹脂や、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ポリアミド樹脂、その他のプラスチック製の透明基材を使用することできる。耐候性などの耐久性の点からは、プラスチック製の透明基材よりも、ガラス等の金属酸化物の透明基材が好ましい。また、用途によっては、網入りガラスや強化ガラス、耐熱強化ガラス、防犯ガラス、熱線吸収ガラス、熱線反射ガラス、低放射膜つきガラスを用いてもよい。
本発明に用いられる基材の大きさは、用途に応じて、適宜決められるものである。また、板厚は、用途に応じて、例えば、使用される態様において必要とされる強度などに応じて通常設定される。具体的には、通常1mm〜30mmの板厚のものが用いられる。表面が平坦な基材だけでなく、表面に凹凸がある基材やパターンを形成した基材でも良い。表面に凹凸がある基材やパターンを形成した基材では、光散乱性に加えて表面の凹凸やパターンによる光学反射の効果も得られ、表面が平坦な基材とは異なる外観を得ることが出来る。例えば見る角度によって色が変わる、ホログラムのような外観を得られ、意匠性を高めることができる。
基材は、平板状でも、曲面形状でも良い。曲面形状の基材とは、三次元的に予め曲げられた凸面側と凹面側を有する基材であり、その曲率半径は0.5m〜3mのものを用いる。また、好ましくは0.9m〜2.6mとしてもよい。また、三次元的に曲げられた基材は、基材の面の中央部と周縁部とで曲率半径が異なることがあり、その場合は一般的に周縁部の方が曲率半径が小さくなる。また、基材の縦方向と横方向とでも曲率半径が異なることがある。
基材としてガラス基材を用いる場合は、光散乱性被膜や光制御膜との密着性を確保するために、酸化セリウム等で予め充分に研磨し、表面の汚れ等を丁寧に除去しておくことが好ましい。
<光散乱性被膜>
本発明で用いられる、投影された映像を表示する光散乱性被膜は、前記基材または後述の光制御膜上に形成されており、透明な分散媒体中に光散乱体を分散させた被膜である。透明な分散媒体に適切に分散された光散乱体が、投影機からの投射光を広い角度で散乱することで、透明スクリーンとして映像を表示することができる。光散乱性被膜は、基材または光制御膜上に、塗布液を塗布・乾燥して形成しても良いし、フィルムを貼付するのでもよい。
前記透明な分散媒体の例としては、有機高分子や無機高分子等が挙げられる。有機高分子としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ジアセチルセルロース樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等があげられる。また、無機高分子としては、ケイ素や、チタン、ジルコニウム、鉄、亜鉛、錫、ハフニウム、タングステンなどの原子を中心として、酸素原子を介して、網目状に高分子化した無機酸化物高分子であり、例えば、シリカ等のケイ素酸化物や、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ハフニウム、酸化タングステンなどの原料又は出発材料を挙げることができ、またこれらを混合して用いることもできる。
前記光散乱体の例としては、中空シリカビーズ、中空樹脂ビーズなどの低屈折率粒子や、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化すず、チタン酸バリウム、ダイヤモンドなどの高屈折率粒子等があげられる。このなかでは、酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子やダイヤモンド粒子が、屈折率が高く光散乱性が強いため、光散乱性被膜の光散乱体として使用する上で、透明性と映像の鮮鋭性を両立できる点で好ましい。
<光制御膜>
本発明で用いられる光制御膜は、基材や被膜の表面に塗布液を塗布・乾燥して形成しても良いし、フィルムを貼付するのでもよい。主にフィルムを貼付する場合は、飛散防止機能や紫外線カット機能、防犯機能、電磁遮蔽機能などのほかの機能を合わせ持った多層構造としてもよい。
前記光制御膜は、代表的には、屈折率が異なる少なくとも2種類の光重合可能なモノマー又はオリゴマーを含有する組成物に対して、線状光源を用いて活性エネルギー線を一定の方向から照射して硬化させることで、組成物内に相分離を誘起させることにより製造される。生成した光制御膜は、屈折率の異なる樹脂が相分離して、特定の方向に層構造を形成しており、製造時の活性エネルギー線の照射方向に対応する特定の角度範囲の入射光のみを選択的に散乱することによって該角度方向にのみ不透明となる。散乱強度および角度依存性は、用いる組成物および照射光の入射光角度を変えることによって制御できる。活性エネルギー線としては、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、LED、ショートアークランプ、無電極水銀ランプ等の光源などが用いられる。
光制御膜の製造に用いられる光重合可能なモノマー又はオリゴマーは、分子内に、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基などの重合可能な官能基を少なくとも1個有する化合物である。
モノマーとしては例えば、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリプロピレングリコールアクリレート、エトキシポリエチレングリコールアクリレート、エトキシポリプロピレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリプロピレングリコールアクリレート、エトキシフェニルフェノールアクリレート、2−アクリロイルオキシエチルサクシネート、イソステアリルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソアミルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、フェノキシエチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、リン酸2−アクリロイルオキシエチル、イソシアナートアクリレート、ビフェニルアクリレート、ナフチルアクリレート、アントラシルアクリレート、ベンジルフェニルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、フェニルカルビトールアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、ω−ヒドロキシヘキサノイルオキシエチルアクリレート、アクリロイルオキシエチルサクシネート、アクリロイルオキシエチルフタレート、トリブロモフェノキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレートや、これらのアクリレートに対応するメタクリレートなどが挙げられる。
また、オリゴマーとしては例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリオールポリアクリレート、変性ポリオールポリアクリレート、イソシアヌル酸骨格のポリアクリレート、メラミンアクリレート、ヒダントイン骨格のポリアクリレート、ポリブタジエンアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレートなどのアクリレートや、これらのアクリレートに対応するメタクリレートなどが挙げられる。
前記光制御膜を形成した市販のフィルムとしては、住友化学「ルミスティー」、リンテック「ウインコス(X−1515、Y−2555、Z−2555、W−0055)」、巴川製紙所「ライトコントロールフィルム」、信越ポリマー「VC−FILM」、大日本印刷の視野角制御フィルムなどが挙げられる。
<その他>
なお、基材と光散乱性被膜の間、基材と光制御膜の間、光散乱性被膜と光制御膜の間に、他の被膜を含んでいても良い。他の被膜としては、エチレン酢酸ビニルやポリビニルブチラールなどの合わせガラス中間膜に用いられる樹脂や、金属膜、金属酸化物膜、金属窒化物膜などの薄膜やその積層体などが挙げられる。特に反射率の高い被膜を、光散乱性被膜と光制御膜の間に設けることで、映像投影機側から見た映像の鮮鋭性が増強する。例えば、酸化チタン薄膜やアルミニウム薄膜、銀薄膜、ステンレス薄膜などが挙げられる。被膜は、塗布液を塗布・乾燥して形成しても良いし、フィルムを貼付するのでもよい。
本発明の透明スクリーンを合わせガラスとすることもできる。第一のガラス基材に光散乱性被膜と光制御膜を設け、第二のガラス基材は通常のガラスとして、第一のガラス基材と第二のガラス基材で中間膜を挟みこむことで、合わせガラスの構成となり、安全面で利点がある。また、第一のガラス基材に光散乱性被膜を設け、第二のガラス基材に光制御膜を設けて、同様に合わせ構造としてもよい。中間膜の構造を多層化し、そのうちの一層を光散乱性被膜、および/または、光制御膜とすることも可能である。例えば、第一のガラス基材に光散乱性被膜を設け、第二のガラス基材は通常のガラスとし、中間膜をポリビニルブチラール/光制御膜/ポリビニルブチラールとすることなどが挙げられる。
本発明の透明スクリーンを複層ガラスとすることもできる。第一のガラス基材に光散乱性被膜と光制御膜を設け、第二のガラス基材は通常のガラスとして、所定距離を隔てて対向させ、前記第一のガラス基材と前記第二のガラス基材との間に密閉された中空層を設けてもよい。また、第一のガラス基材に光散乱性被膜を設け、第二のガラス基材に光制御膜を設けて、同様に複層ガラスとしてもよい。
<映像投影システム>
本発明の映像投影システムは、光散乱性被膜による映像投影システムであって、前記映像投影システムは、映像投影機と、前記映像投影機から投影された映像を表示する光散乱性被膜を有する前記透明スクリーンとを備えることを特徴とする、映像投影システムである。映像投影機からの入射光角度θ(−90°<θ<90°)が、前記可視光透過率TVIS(θ)が35%以下の角度である場合に、直接透過光がカットでき、安全面での問題がなくなることで、映像投影システムを利用できる環境の選択肢が広がる。
また、本発明の映像投影システムは、光散乱性被膜による映像投影システムであって、前記映像投影システムは、映像投影機と、前記映像投影機から投影された映像を表示する光散乱性被膜を有する前記透明スクリーンを含む窓とを備え、前記映像投影機は室内側に配置され、前記映像投影機から投影され、前記透明スクリーンを含む窓を透過して室外に透過した透過光が、前記光制御膜の可視光透過率の入射光角度依存性に応じて減衰している、映像投影システムであることが好ましい。さらに、映像投影機からの入射光角度θ(−90°<θ<90°)が、前記可視光透過率TVIS(θ)が35%以下の角度である場合に、直接透過光がカットでき、安全面での問題がなくなることで、映像投影システムを利用できる環境の選択肢が広がるので、より好ましい。加えて、前記透明スクリーンの基材がガラス基材であると、室外側がガラス基材となるように配置する映像投影システムとすることができる(図3)。環境として厳しい室外側をガラス基材とすることで耐久性が十分担保されるため、より好ましい。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。しかしながら、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。
実施例により本発明を具体的に説明する。本実施例および比較例で得られた透明スクリーンは、以下に示す方法により品質評価を行った。
[可視光透過率:TVIS(θ)]
透明スクリーンに対して入射光角度θ(−90°<θ<90°)で光を入射させて測定した透過スペクトルから、JIS R3106:1998に従って可視光透過率TVIS(θ)を計算した。測定装置には、日本分光社の分光光度計V670を用いた。
TVIS(0°)≧50%のものは、透明性が良好であると判定した。
TVIS(θ)≦35%の角度領域は、例えば、実施例1なら、θ=30°、40°、50°、60°、70°、80°でTVIS(θ)≦35%なので、25〜85°の領域でTVIS(θ)≦35%を満たすと概算し、60°(=85°―25°)と見積もった。
[可視光透過率:TVIS(φ)]
透明スクリーンに対して入射光角度Φ(−90°<Φ<90°)で光を入射させて測定した透過スペクトルから、JIS R3106:1998に従って可視光透過率TVIS(Φ)を計算した。測定装置には、日本分光社の分光光度計V670を用いた。なお、Φ方向はθ方向と垂直となるように設定した。
[ヘーズ]
透明スクリーンのヘーズは、JIS K7136の規格に準拠して、ヘーズメーター(スガ試験機製、HZ−T)を用いて測定した。ヘーズの角度依存性は、分光ヘーズメーター(SH7000、日本電色工業製)を用いて、付属の角度変更アタッチメントを用いて、透明スクリーンに対してある角度θで光を入射させて測定した。
H(θ)≧50%の角度領域は、例えば、実施例1なら、θ=30°、40°、50°、60°°でH(θ)≧50%なので、25〜65°の領域でH(θ)≧50%と概算し、40°(=65°―25°)と見積もった。
[官能評価]
市販のプロジェクタを用いて、透明スクリーンに対して入射光角度θ=45°(φ=0°)で光を入射して映像を透明スクリーンに投影し、透明スクリーンに正対した位置(透明スクリーンを介して、プロジェクタと反対の位置)から目視にて、下記官能評価を行った。
[映像の鮮鋭性]
1:投影された映像が極めてはっきりと見える
2:投影された映像が見える
3:映像が見えない、もしくはほとんど見えない
評価1及び2を合格とした。
[直接透過光の眩しさ]
1:直接透過光が眩しくない
2:直接透過光が眩しい
評価1を合格とした。
[実施例1]
(基材の準備)
100mm角で板厚4.0mmのクリア系のフロートガラス板の表面を酸化セリウムで研磨した後、イオン交換水で洗浄後、乾燥させてガラス基材を準備した。
(光散乱性被膜形成用塗布液の調製)
ガラス容器に、光散乱体として平均粒子径200nmの酸化ジルコニウム粒子(0.20g)、イオン交換水(9.80g)を添加し、超音波洗浄槽にて25℃で10分間超音波分散した後に、1晩攪拌して、酸化ジルコニウム粒子の分散液A(酸化ジルコニウム濃度:2質量%)を準備した。
次に、ガラス容器に、エタノール(68.70g)、イオン交換水(15.77g)、テトラエトキシシラン(TEOS、8.59g)、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTMS、3.66g)、1規定硝酸(0.78g)を添加し、更に、上記酸化ジルコニウム粒子分散液A(2.50g)を添加して、室温(20℃)で2時間攪拌して、光散乱性被膜形成用塗布液A(全固形分濃度5.0質量%、全固形分中の酸化ジルコニウム粒子濃度1.0質量%)を得た。
なお、ここで、全固形分は、(1)酸化ジルコニウム粒子+(2)TEOSのうちSiO2換算分+(3)GPTMSのうちR−SiO3/2換算分(Rは、3−グリシジルオキシプロピル基)として計算した。
(光散乱性被膜の形成された基材の作製)
基材の表面に、前記光散乱性被膜形成用塗布液Aをスピンコート法にて500rpmの回転速度で塗布した後、260℃の電気炉内で10分間焼成し、光散乱性被膜の形成されたガラス基材を作製した。
(光制御膜の形成された基材の作製)
光散乱性被膜上に、光制御膜が設けられた市販の視野角制御フィルム(Y−2555、リンテック製)を貼付した。視野角が制御される方向(フィルムに形成されている斜めの層構造の方向)を図5のθとなるようにし、それと面内垂直な方向をΦとした。
上述のようにして得られた透明スクリーンを、市販のプロジェクタを用いて投影したところ、映像が広視野角で視認できることを確認した。これを、上記の評価方法に記載した要領で評価したところ、映像は確認できつつ、直接透過光の眩しさは十分抑えられていた。
[実施例2]
光散乱性被膜形成用塗布液Aの調合において、全固形分濃度5.0質量%、全固形分中の酸化ジルコニウム粒子濃度4.0質量%(エタノール(68.92g)、イオン交換水(8.44g)、テトラエトキシシラン(TEOS、8.33g)、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTMS、3.55g)、1規定硝酸(0.76g)、酸化ジルコニウム粒子分散液A(10.00g))として光散乱性被膜を作製した以外は、実施例1と同様にした。プロジェクタを用いて映像を投影したところ、映像がはっきりと確認できつつ、直接透過光の眩しさは十分抑えられていた。
[実施例3]
(光散乱性被膜形成用塗布液の調製)において、光散乱性被膜形成用塗布液Aの代わりに後述の光散乱性被膜形成用塗布液Bを用い、それ以外は実施例1と同様に実施した。
(実施例3における光散乱性被膜形成用塗布液の調製)
ダイヤモンド粒子(ビジョン開発製、平均粒子径250nm、粒径分布150〜550nm)5gとメタノール95gを、超音波ホモジナイザーを用いて20℃で1時間分散し、5質量%のダイヤモンド粒子分散液(a)を用意した。さらにポリビニルピロリドン(PVP、キシダ化学製、重量平均分子量36万)をメタノールに溶解し、20質量%のPVP溶液(b)を用意した。
次に、ダイヤモンド粒子分散液(a)20g、PVP溶液(b)22.5g、メタノール7.5gを、超音波ホモジナイザーを用いて20℃で20分間分散し、PVPによってダイヤモンド粒子の表面を修飾した被修飾粒子の分散液B(ダイヤモンド濃度:2質量%)を得た。さらに、前記分散液B35.0gに、メタノール31.6g、オルトケイ酸テトラエチル16.4g、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン6.5g、イオン交換水9.4g、1規定硝酸1.1gを添加して、室温(20℃)で2時間攪拌して、光散乱性被膜形成用塗布液B(全固形分濃度12.5質量%、全固形分中のダイヤモンド粒子濃度5.4質量%)を得た。
なお、ここで、全固形分は、(1)ダイヤモンド粒子+(2)TEOSのうちSiO2
換算分+(3)GPTMSのうちR−SiO3/2換算分(Rは、3−グリシジルオキシプロピル基)として計算した。
[比較例1]
実施例1で準備したガラス基材にプロジェクタを用いて映像を投影したところ、映像は見えず、直接透過光が眩しかった。
[比較例2]
光制御膜を設けない以外は、実施例1と同様にした。プロジェクタを用いて映像を投影したところ、映像は確認できたものの、直接透過光が眩しかった。
[比較例3]
光散乱性被膜を設けない以外は、実施例1と同様にした。プロジェクタを用いて映像を投影したところ、透明スクリーンに正対した位置からは映像はほとんど確認できなかったが、直接透過光は抑えられていた。
[比較例4]
光制御膜を設けない以外は、実施例2と同様にした。プロジェクタを用いて映像を投影したところ、映像がはっきりと確認できたものの、直接透過光が眩しかった。
[比較例5]
基材のクリア系のフロートガラス板を、グリーン系のフロートガラス板として可視光透過率を低くした以外は、実施例1と同様にした。プロジェクタを用いて映像を投影したところ、映像は確認できたものの、直接透過光が眩しかった。
各実施例及び各比較例の評価結果を表1、表2、図6、図7に示す。なお、「−」は未成膜を示す。
表1から分かるように、実施例1〜3は、基材と、該基材上に、少なくとも、投影された映像を表示する光散乱性被膜と、可視光透過率の入射光角度依存性を制御する光制御膜を有することを特徴とする透明スクリーンであり、これらの透明スクリーンに映像を投影した場合、投影された映像の鮮映性は良好で、また、安全上の問題は生じにくくすることが出来た。
本発明の透明スクリーンは、投影された映像の鮮映性を保ちつつ、安全上の問題が生じにくいため、コンビニエンスストアの窓ガラスや、街の商業ビルのショウウインドウや案内板に広告等を表示する透明スクリーンとして用いることが出来る。

Claims (10)

  1. 基材と、該基材上に、少なくとも、
    投影された映像を表示する光散乱性被膜と、
    可視光透過率の入射光角度依存性を制御する光制御膜を有することを特徴とする透明スクリーン。
  2. 入射光角度をθ(−90°<θ<90°)、可視光透過率をTVIS(θ)としたときに、
    TVIS(0°)≧50%、
    かつ、
    TVIS(θ)≦35%であるθの範囲が30°以上であることを特徴とする、請求項1に記載の透明スクリーン。
  3. 入射光角度をθ(−90°<θ<90°)、可視光透過率をTVIS(θ)、ヘーズをH(θ)としたときに、
    TVIS(0°)≧50%、
    かつ、
    H(θ)≧50%であるθの範囲が30°以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載の透明スクリーン。
  4. 前記基材がガラス基材である、請求項1〜3のいずれかに記載の透明スクリーン。
  5. 複層ガラスからなる透明スクリーンであって、該複層ガラスは、
    所定距離を隔てて対向する第一のガラス基材と、第二のガラス基材と、
    前記第一のガラス基材と前記第二のガラス基材との間に密閉された中空層と、
    前記第一のガラス基材上に形成された、投影された映像を表示する光散乱性被膜を備える光散乱性被膜と、
    前記第二のガラス基材上に形成された、可視光透過率の入射光角度依存性を制御する光制御膜を有することを特徴とする透明スクリーン。
  6. 店舗用またはショウウインドウ用であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の透明スクリーン。
  7. 光散乱性被膜による映像投影システムであって、前記映像投影システムは、
    映像投影機と、
    前記映像投影機から投影された映像を表示する光散乱性被膜を有する請求項1〜6に記載の透明スクリーンとを備えることを特徴とする、映像投影システム。
  8. 光散乱性被膜による映像投影システムであって、前記映像投影システムは、
    映像投影機と、
    前記映像投影機から投影された映像を表示する光散乱性被膜を有する請求項1〜6に記載の透明スクリーンを含む窓とを備え、
    前記映像投影機は室内側に配置され、
    前記映像投影機から投影され、前記透明スクリーンを含む窓を透過して室外に透過した透過光が、前記光制御膜の可視光透過率の入射光角度依存性に応じて減衰している、映像投影システム。
  9. 光散乱性被膜による映像投影システムであって、前記映像投影システムは、
    映像投影機と、
    前記映像投影機から投影された映像を表示する光散乱性被膜を有する請求項2〜6に記載の透明スクリーンとを備え、
    前記映像投影機からの入射光角度θ(−90°<θ<90°)が、前記可視光透過率TVIS(θ)が35%以下の角度であることを特徴とする、映像投影システム。
  10. 光散乱性被膜による映像投影システムであって、前記映像投影システムは、
    映像投影機と、
    前記映像投影機から投影された映像を表示する光散乱性被膜を有する請求項2〜6に記載の透明スクリーンを含む窓とを備え、
    前記映像投影機は室内側に配置され、
    前記映像投影機からの入射光角度θ(−90°<θ<90°)が、前記可視光透過率TVIS(θ)が35%以下の角度であり、
    前記映像投影機から投影され、前記透明スクリーンを含む窓を透過して室外に透過した透過光が、前記光制御膜の可視光透過率の入射光角度依存性に応じて減衰している、映像投影システム。
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