JP2018105152A - 内燃機関の制御装置及び制御方法 - Google Patents

内燃機関の制御装置及び制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】燃焼に伴う燃焼室内の圧力変動によって機械圧縮比の検出値が変化しても、機械圧縮比機構を無駄に駆動しない内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】複数の気筒を有する内燃機関は、機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構Aを備える。内燃機関の制御装置は、クランク角に対するシリンダブロック2とピストン4との相対位置関係を表す相対位置パラメータの値に基づいて機械圧縮比を検出する圧縮比検出部と、圧縮比検出部によって検出された機械圧縮比が目標機械圧縮比となるようにフィードバック制御する圧縮比制御部とを備える。圧縮比制御部は、可変圧縮比機構をフィードバック制御するにあたり、複数の気筒のうち少なくとも一つの気筒において、筒内圧力が予め定められた所定圧力以上となる期間を含む所定のクランク角範囲内にクランク角があるときに圧縮比検出部によって検出された機械圧縮比を用いない。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の制御装置及び内燃機関の制御方法に関する。
従来から、ピストンが上死点にあるときの燃焼室容積を変更することで、内燃機関の機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備えた内燃機関が知られている。斯かる可変圧縮比機構としては、クランクケースに対してシリンダブロックを相対移動させる機構(例えば、特許文献1)が知られている。
斯かる可変圧縮比機構を備えた内燃機関では、機関負荷や機関回転速度等に基づいて目標機械圧縮比が設定され、この目標機械圧縮比となるように可変圧縮比機構がフィードバック制御される。このような制御を行うにあたっては、可変圧縮比機構において現在の機械圧縮比を検出することが必要となる。特許文献1に記載の内燃機関では、制御軸を回転させることで機械圧縮比が変更されるところ、この制御軸の回転角度を検出することによって現在の機械圧縮比を検出するようにしている。
特開2004−183594号公報
ところで、上述したような可変圧縮比機構では、混合気の燃焼によって燃焼室内の圧力が大きく変化すると、これに伴って機械圧縮比の検出値が変化する。このような機械圧縮比の検出値の変化は、例えば、燃焼室内の圧力の上昇に伴って制御軸に捩れが生じたりシリンダブロックが変形したりすることによって発生する。このように制御軸の捩れやシリンダブロックの変形に伴って機械圧縮比の検出値が変化しても、燃焼室内の圧力の低下と共に制御軸の捩れやシリンダブロックの変形が解消され、その結果、機械圧縮比の検出値は元に戻ることになる。
ここで、機械圧縮比が目標機械圧縮比になるようにフィードバック制御を行う場合、混合気の燃焼に伴って機械圧縮比の検出値が低下すると、それに伴って機械圧縮比が高くなるように機械圧縮比機構が駆動されることになる。しかしながら、その後、燃焼室内の圧力が低下すると、上述したように機械圧縮比の検出値も元に戻ることになる。したがって、混合気の燃焼に伴う機械圧縮比の検出値の低下に合わせて機械圧縮比が高くなるように機械圧縮比機構を駆動させると、無駄に機械圧縮比機構を駆動させることになってしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、燃焼に伴う燃焼室内の圧力変動によって機械圧縮比の検出値が変化しても、機械圧縮比機構を無駄に駆動しない内燃機関の制御装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1)クランクケースに対してシリンダブロックを相対移動させることで機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備える、複数の気筒を有する内燃機関を制御する、内燃機関の制御装置であって、クランク角に対するシリンダブロックとピストンとの相対位置関係を表す相対位置パラメータの値に基づいて機械圧縮比を検出する圧縮比検出部と、前記圧縮比検出部によって検出された機械圧縮比が目標機械圧縮比となるように前記可変圧縮比機構をフィードバック制御する圧縮比制御部と、を備え、上記圧縮比制御部は、前記可変圧縮比機構をフィードバック制御するにあたり、複数の気筒のうち燃焼に伴う筒内圧力の変動によって前記相対位置パラメータの変動が最も大きくなる少なくとも一つの気筒において、前記筒内圧力が予め定められた所定圧力以上となる期間を含む所定のクランク角範囲内にクランク角があるときに前記圧縮比検出部によって検出された機械圧縮比を用いない、内燃機関の制御装置。
(2)前記圧縮比検出部は、前記クランクケースと前記シリンダブロックとの相対位置を検出することによって機械圧縮比を検出するように構成される、上記(1)に記載の内燃機関の制御装置。
(3)前記所定のクランク角範囲は、前記少なくとも一つの気筒における圧縮上死点を基準として0°ATDCから30°ATDCまでの範囲である、上記(1)又は(2)に記載の内燃機関の制御装置。
(4)前記所定のクランク角範囲は、全ての気筒において前記筒内圧力が予め定められた所定圧力以上となる期間を含む、上記(1)又は(2)に記載の内燃機関の制御装置。
(5)前記所定のクランク角範囲は、各気筒における圧縮上死点を基準として0°ATDCから30°ATDCまでの範囲である、上記(4)に記載の内燃機関の制御装置。
(6)前記圧縮比制御部は、前記可変圧縮比機構をフィードバック制御するにあたり、前記所定のクランク角範囲外において設定される特定のクランク角において前記圧縮比検出部によって検出された機械圧縮比のみを用いる、上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
(7)前記特定のクランク角は、720°を気筒数で除算した角度毎に設定される、上記(6)に記載の内燃機関の制御装置。
(8)前記内燃機関は1列に並んだ3つ以上の気筒を有し、前記圧縮比検出部は、前記気筒の列が並んで配置される方向において一方の端部側に位置する気筒に隣接して配置され、前記所定のクランク角範囲は、前記一方の端部側に位置する気筒において前記筒内圧力が予め定められた所定圧力以上となる期間を含む、上記(2)に記載の内燃機関の制御装置。
(9)前記圧縮比制御部は、前記可変圧縮比機構をフィードバック制御するにあたり、機関回転速度がアイドリング回転速度よりも低い所定の基準回転速度未満であるときには、クランク角に無関係に所定の時間間隔で検出された機械圧縮比を用いる、上記(1)〜(8)のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
(10)クランクケースに対してシリンダブロックを相対移動させることで機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備える、複数の気筒を有する内燃機関を制御する、内燃機関の制御方法であって、クランク角に対するシリンダブロックとピストンとの相対位置関係を表す相対位置パラメータの値に基づいて機械圧縮比を検出し、前記検出された機械圧縮比が目標機械圧縮比となるように前記可変圧縮比機構をフィードバック制御し、前記可変圧縮比機構をフィードバック制御するにあたり、複数の気筒のうち燃焼に伴う筒内圧力の変動によって前記相対位置パラメータの変動が最も大きくなる少なくとも一つの気筒において、前記筒内圧力が予め定められた所定圧力以上となる期間を含む所定のクランク角範囲内にクランク角があるときに検出された機械圧縮比を用いない、内燃機関の制御方法。
本発明によれば、燃焼に伴う燃焼室内の圧力変動によって機械圧縮比の検出値が変化しても、機械圧縮比機構を無駄に駆動しない内燃機関の制御装置が提供される。
図1は、本発明の一つの実施形態に係る制御装置が用いられる内燃機関の側面断面図を概略的に示す。 図2は図1に示す可変圧縮比機構の分解斜視図を示す。 図3は図解的に表した内燃機関の側面断面図を示している。 図4は、筒内圧力、圧縮比検出値、目標機械圧縮比、駆動電力の、クランク角に応じた推移を示す図である。 図5は、筒内圧力、圧縮比検出値、圧縮比取込値、目標機械圧縮比、及び駆動電力の、クランク角に応じた推移を示す、図4と同様な図である。 図6は、筒内圧力、圧縮比検出値、圧縮比取込値、目標機械圧縮比及び駆動電力のクランク角に応じた推移を示す、図5と同様な図である。 図7は、可変圧縮比機構のフィードバック制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 図8は、RAMへ圧縮比検出値の取込を行う圧縮比取込制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 図9は、内燃機関の始動判定を行う始動判定制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 図10は、筒内圧力、圧縮比検出値、圧縮比取込値、目標機械圧縮比及び駆動電力のクランク角に応じた推移を示す、図6と同様な図である。 図11は、RAMへ圧縮比検出値の取込を行う圧縮比取込制御の制御ルーチンを示す、図8と同様なフローチャートである。 図12は、機関本体の概略的な部分断面側面図である。 図13は、機関本体の概略的な部分断面側面図である。 図14は、筒内圧力、圧縮比検出値、圧縮比取込値、目標機械圧縮比及び駆動電力のクランク角に応じた推移を示す、図6と同様な図である。 図15は、内燃機関の始動判定を行う始動判定制御の制御ルーチンを示す、図9と同様なフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
<第一実施形態>
≪内燃機関の構成≫
図1は、本発明の第一実施形態に係る制御装置が用いられる、複数の気筒を有する内燃機関の側面断面図を概略的に示す。図1を参照すると、複数の気筒を有する内燃機関の機関本体100は、クランクケース1、シリンダブロック2、シリンダヘッド3、ピストン4、燃焼室5、燃焼室5の頂面中央部に配置された点火プラグ6、吸気弁7、吸気ポート8、排気弁9、排気ポート10を備える。吸気ポート8は吸気枝管11を介してサージタンク12に連結され、各吸気枝管11にはそれぞれ対応する吸気ポート8内に向けて燃料を噴射するための燃料噴射弁13が配置される。なお、燃料噴射弁13は各吸気枝管11に取付けられる代りに各燃焼室5内に配置されてもよい。
サージタンク12は吸気ダクト14を介してエアクリーナ15に連結され、吸気ダクト14内にはアクチュエータ16によって駆動されるスロットル弁17と例えば熱線を用いた吸入空気量検出器(エアフロメータ)18とが配置される。一方、排気ポート10は排気マニホルド19を介して例えば三元触媒を内蔵した触媒コンバータ20に連結され、排気マニホルド19内には空燃比センサ21が配置される。
一方、図1に示した実施形態ではクランクケース1とシリンダブロック2との連結部にクランクケース1とシリンダブロック2とのシリンダ軸線方向の相対距離を変化させることによりピストン4が圧縮上死点に位置するときの燃焼室5の容積を変更可能な可変圧縮比機構Aが設けられている。また、クランクケース1とシリンダブロック2との間には、付勢部材として機能するバネ25が配置されている。バネ25は、クランクケース1から離れる向きにシリンダブロック2を付勢するように構成されている。さらに、図1に示した実施形態では、吸気弁7の開弁時期、閉弁時期及びリフト量のうち少なくとも何れか一つを制御可能な可変バルブタイミング機構Bが設けられている。
電子制御ユニット(ECU)30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35及び出力ポート36を具備する。吸入空気量検出器18の出力信号及び空燃比センサ21の出力信号はそれぞれ対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。
また、アクセルペダル40にはアクセルペダル40の踏込み量に比例した出力電圧を発生する負荷センサ41が接続され、負荷センサ41の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。さらに、入力ポート35にはクランクシャフトが例えば15°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ42が接続される。さらに、シリンダブロック2にはシリンダブロック2とクランクケース1との相対距離を検出するための相対距離センサ43が設けられており、相対距離センサ43の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して点火プラグ6、燃料噴射弁13、スロットル弁駆動用アクチュエータ16、可変圧縮比機構A及び可変バルブタイミング機構Bに接続される。
なお、ECU30並びに負荷センサ41、クランク角センサ42、相対距離センサ43は、内燃機関を制御する制御装置を構成する。制御装置は、機械圧縮比を検出する圧縮比検出部と、可変圧縮比機構Aを制御する圧縮比制御部とを備える。圧縮比検出部は主にECU30及び相対距離センサ43から構成され、圧縮比制御部は主にECU30、負荷センサ41及びクランク角センサ42から構成される。
≪可変圧縮比機構の構成≫
次に、本実施形態の可変圧縮比機構Aの構成について図2及び図3を参照して説明する。図2は図1に示す可変圧縮比機構Aの分解斜視図を示しており、図3は図解的に表した内燃機関の側面断面図を示している。
可変圧縮比機構Aは、図2に示したように、シリンダブロック2の両側壁の下方に互いに間隔を隔てた形成された複数個のブロック側突出部50を備える。各ブロック側突出部50内にはそれぞれ断面円形のブロック側カム挿入孔51が形成されている。これらブロック側カム挿入孔51はシリンダの配列方向に平行になるように同一軸線上に形成される。
また、可変圧縮比機構Aは、クランクケース1の上壁面上に互いに間隔を隔てて形成された複数個のケース側突出部52を備え、ケース側突出部52はそれぞれ対応するブロック側突出部50の間に嵌合せしめられる。これら各ケース側突出部52内にもそれぞれ断面円形のケース側カム挿入孔53が形成されている。これらケース側カム挿入孔53も、ブロック側カム挿入孔51と同様にシリンダの配列方向に平行になるように同一軸線上に形成される。
加えて、図2に示したように、可変圧縮比機構Aは、作用軸として機能する一対のカムシャフト54、55を備える。各カムシャフト54、55上には一つおきに各ケース側カム挿入孔53内に回転可能に挿入されるケース側円形カム58が固定されている。これらケース側円形カム58は各カムシャフト54、55の回転軸線と共軸をなす。一方、各ケース側円形カム58の両側には図3に示したように各カムシャフト54、55の回転軸線に対して偏心配置された偏心軸57が延びており、この偏心軸57上にブロック側円形カム56が偏心して回転可能に取付けられている。図2に示したようにこれらブロック側円形カム56は各ケース側円形カム58の両側に配置されており、これらブロック側円形カム56は対応する各ブロック側カム挿入孔51内に回転可能に挿入されている。
さらに、可変圧縮比機構Aは、駆動モータ(アクチュエータ)59を備える。図2に示したように、各カムシャフト54、55をそれぞれ反対方向に回転させるために、駆動モータ(アクチュエータ)59の回転軸60にはそれぞれ螺旋方向が逆向きの一対のウォームギア61、62が取付けられている。これらウォームギア61、62と噛合するウォームホイール63、64がそれぞれ各カムシャフト54、55の端部に固定されている。本実施形態では駆動モータ59を駆動することによってピストン4が圧縮上死点に位置するときの燃焼室5の容積を広い範囲に亘って変更することができ、よって内燃機関の機械圧縮比を広い範囲に亘って変更することができる。
≪可変圧縮比機構による機械圧縮比の変更方法≫
次に、上述した構成の可変圧縮比機構Aにより機械圧縮比を変更する方法について図3(A)〜図3(C)を参照して詳述する。図3(A)〜図3(C)において、aはケース側円形カム58の中心、bは偏心軸57の中心、cはブロック側円形カム56の中心をそれぞれ示している。なお、本実施形態では、ブロック側円形カム56の直径はケース側円形カム58の直径よりも大きく、よってブロック側円形カム56の中心cと偏心軸57の中心bとの間の距離がケース側円形カム58の中心aと偏心軸57の中心bとの間の距離よりも長い。また、図3(A)、図3(B)、図3(C)にはそれぞれの状態におけるケース側円形カム58の中心aと偏心軸57の中心bとブロック側円形カム56の中心cとの位置関係が示されている。
図3(A)に示したような状態から駆動モータ59を駆動して、ケース側円形カム58が図3(A)において矢印で示したように互いに反対方向に回転するように各カムシャフト54、55を回転させると、偏心軸57が互いに離れる方向に移動する。この偏心軸57の移動に伴ってブロック側円形カム56がブロック側カム挿入孔51内においてケース側円形カム58とは反対方向に回転する。この結果、図3(B)に示したように、偏心軸57の位置が高い位置から中間高さ位置となる。
さらに駆動モータ59を駆動して、ケース側円形カム58が図3(B)において矢印で示したように互いに反対方向に回転するように各カムシャフト54、55を回転させると、偏心軸57がケース側円形カム58内で下方に移動する。この偏心軸57の移動に伴ってブロック側円形カム56がブロック側カム挿入孔51内においてケース側円形カム58と同方向に回転する。この結果、図3(C)に示したように、偏心軸57は最も低い位置となる。
図3(A)〜図3(C)を比較するとわかるようにクランクケース1とシリンダブロック2の相対距離はケース側円形カム58の中心aとブロック側円形カム56の中心cとの距離によって定まり、ケース側円形カム58の中心aとブロック側円形カム56の中心cとの距離が大きくなるほどシリンダブロック2はクランクケース1から離れる。すなわち、可変圧縮比機構Aは回転するカムを用いたクランク機構によりクランクケース1とシリンダブロック2との間の相対距離を変化させていることになる。そして、シリンダブロック2がクランクケース1から離れるとピストン4が圧縮上死点に位置するときの燃焼室5の容積は増大する。したがって、各カムシャフト54、55を回転させることによってピストン4が圧縮上死点に位置するときの燃焼室5の容積(以下、「燃焼室容積」という)を変更することができる。
特に、図3に示した例では、図3(A)に示した状態と図3(B)に示した状態との間でシリンダブロック2はクランクケース1に対してΔD1だけ相対移動せしめられ、図3(B)に示した状態と図3(C)に示した状態との間でシリンダブロック2はクランクケース1に対してΔD2だけ相対移動せしめられる。
このようにカムシャフト54、55を回転させることによってピストン4が圧縮上死点に位置するときの燃焼室5の容積を変化させたとしても、圧縮行程時のピストン4の行程容積(ピストン4が吸気下死点から圧縮上死点まで移動するときに変化する燃焼室5の容積)は変化しない。したがって、(燃焼室容積+行程容積)/燃焼室容積で表される機械圧縮比は、上述したように燃焼室容積を変化させることで変化する。すなわち、本実施形態の可変圧縮比機構Aは、駆動モータ59によってカムシャフト54、55を回転させることによって、シリンダブロック2とクランクケース1との相対距離を変化させ、これにより内燃機関の機械圧縮比を変更させることができる。
≪機械圧縮比の制御≫
ところで、機関出力や燃費を考慮した最適な機械圧縮比は機関運転状態(少なくとも機関負荷及び機関回転速度に基づいて定まる内燃機関の状態)に応じて変化する。例えば、機関負荷が低い領域では熱効率を最大化すべく機械圧縮比を高くすることが必要であり、逆に機関負荷が高い領域では機関出力を最大化すべく目標機械圧縮比を低くすることが必要となる。
そこで、本実施形態では、制御装置の圧縮比制御部は、機関運転状態に応じた最適な機械圧縮比を目標機械圧縮比として設定すると共に、実際の機械圧縮比が目標機械圧縮比となるように可変圧縮比機構Aの駆動モータ59を制御するようにしている。
ここで、本実施形態では、相対距離センサ43によってクランクケース1とシリンダブロック2との相対距離が検出されている。そして、内燃機関の機械圧縮比はシリンダブロック2とクランクケース1との相対距離に応じて変化する。このため、相対距離センサ43によって検出された相対距離から内燃機関の機械圧縮比を推定することができる。以下では、このようにして相対距離センサ43によって検出された相対距離に基づいて推定された機械圧縮比を、相対距離センサ43による機械圧縮比の検出値と称する。
したがって、本実施形態では、圧縮比制御部は、相対距離センサ43による機械圧縮比の検出値(すなわち、圧縮比検出部によって検出された機械圧縮比)が目標機械圧縮比となるように可変圧縮比機構A(特にその駆動モータ59)をフィードバック制御しているといえる。
このようにフィードバック制御を行った場合、例えば機関運転状態の変化により目標機械圧縮比が変化すると、相対距離センサ43による機械圧縮比の検出値が変更後の目標機械圧縮比に一致するように、駆動モータ59によってカムシャフト54、55が回転せしめられる。具体的には、目標機械圧縮比が高くなると、クランクケース1とシリンダブロック2との間の距離が短くなるように駆動モータ59によってカムシャフト54、55が回転せしめられ、その結果、機械圧縮比が高くなる。逆に、目標機械圧縮比が低くなると、クランクケース1とシリンダブロック2との間の距離が長くなるように駆動モータ59によってカムシャフト54、55が回転せしめられ、その結果、機械圧縮比が低くなる。
なお、上記実施形態では、機械圧縮比を検出するにあたって、クランクケース1とシリンダブロック2との相対距離を検出する相対距離センサ43が用いられている。ピストン4はクランクケース1に連結されていることを考慮すると、相対距離センサ43は、実質的に、クランク角に対するシリンダブロック2とピストン4との相対位置関係(すなわち、クランク角の変化に基づくシリンダブロックとピストンとの相対位置関係の変化を除外した、シリンダブロック2とピストン4との相対位置関係)を検出していると考えることもできる。
しかしながら、クランク角に対するシリンダブロック2とピストン4との相対位置関係を表す相対位置パラメータに基づいて機械圧縮比を検出することができるものであれば、相対距離センサ43とは別の装置を用いてもよい。斯かる別の装置としては、例えば、ウォームホイール63、64が取り付けられた端部とは反対側の端部においてカムシャフト54、55の回転角度位置を検出する角度センサが挙げられる。
≪機械圧縮比制御の問題点≫
次に、図4を参照して、上述したような機械圧縮比の制御を行った場合の問題点について説明する。図4は、何れかの気筒における燃焼室5内の圧力(筒内圧力)Pと、相対距離センサ43による機械圧縮比の検出値(以下、「圧縮比検出値」ともいう)εsと、目標機械圧縮比εtと、駆動モータ59に供給される駆動電力Dとの、クランク角に応じた推移を示す図である。図4に示した例では、目標機械圧縮比εtが一定に維持されている。
上述したように構成された機関本体100では、複数の気筒のうち何れかの気筒において燃焼室5内で混合気の燃焼が生じると、これに伴ってシリンダブロック2にはクランクケース1から離れる方向(各気筒の軸線方向)に非常に大きな力が加わる。シリンダブロック2にこのような大きな力が加わると、カムシャフト54、55に捩れが生じたり、シリンダブロック2のブロック側突出部が各気筒の軸線方向に変形したりする。
このように燃焼室5内での燃焼に伴ってカムシャフト54、55に捩れが生じた場合、この捩れによってシリンダブロック2はクランクケース1に対して相対的に離れるように移動する。同様に、燃焼室5内での燃焼に伴ってシリンダブロック2のブロック側突出部50が変形した場合にも、この変形によってシリンダブロック2はクランクケース1に対して相対的に離れるように移動する。この結果、圧縮比検出値εsが低下することになる。
その後、筒内圧力Pが低下すると、カムシャフト54、55に生じていた捩れが元に戻り、また、ブロック側突出部50に生じていた変形も元に戻るため、シリンダブロック2はクランクケース1に対して相対的に近づくように移動する。この結果、圧縮比検出値εsは、燃焼室5内において筒内圧力Pが上昇する前の値まで戻ることになる。
この様子を図4に示す。図4からわかるように、各気筒での燃焼はその気筒の圧縮上死点直後に生じることから、筒内圧力Pも各気筒の圧縮上死点直後にピークとなる。例えば、1番気筒の筒内圧力Pは、1番気筒の圧縮上死点(#1TDC)の前においてピストンの上昇に伴って徐々に上昇する。その後、圧縮上死点直後において燃焼が生じ、これに伴って1番気筒の筒内圧力Pは急激に上昇してピークに到達し、その後、ピストンの下降に伴って低下していく。このような筒内圧力Pの変動が各気筒で燃焼が生じる毎に発生する。図4は4気筒の内燃機関の例を示しているが、クランクシャフトが2回転する間に4回の燃焼が生じ、よって約180°クランクシャフトが回転する毎に筒内圧力Pのピークが発生する。
このような各気筒での筒内圧力Pの変動に伴って、カムシャフト54、55には捩れが生じ、またブロック側突出部50には変形が生じる。このため、図4に示したように、各気筒において燃焼が生じる毎に、すなわち各気筒において筒内圧力Pが大きくなる毎に、圧縮比検出値εsが一時的に低下することになる。
ここで、上述したように、本実施形態では、圧縮比検出値εsが目標機械圧縮比εtとなるように可変圧縮比機構Aの駆動モータ59をフィードバック制御している。このため、目標機械圧縮比εtが一定である場合、圧縮比検出値εsが低下すると、圧縮比検出値εsを元に戻すべくその分だけ機械圧縮比を上昇させるように駆動モータ59が駆動せしめられることになる。その結果、図4に示したように、可変圧縮比機構Aの駆動モータ59に供給する駆動電力Dは、圧縮比検出値εsに合わせて変動することになる。
ところが、カムシャフト54、55に捩れが生じること等によって圧縮比検出値εsが低下していた場合には、駆動モータ59を駆動させなくても、自然に圧縮比検出値εsは元に戻る。したがって、この場合には、駆動モータ59に供給する駆動電力Dを圧縮比検出値εsに合わせて変動させる必要はなく、圧縮比検出値εsに合わせて変動させると無駄に駆動モータ59を駆動させることになってしまう。
≪本実施形態における制御≫
次に、図5を参照して、本実施形態に係る可変圧縮比機構Aの制御手法について説明する。図5は、筒内圧力Pと、圧縮比検出値εsと、相対距離センサ43からECU30のRAM33に取り込まれる機械圧縮比の取込値(以下、「圧縮比取込値」ともいう)εrと、目標機械圧縮比εtと、駆動電力Dとの、クランク角に応じた推移を示す、図4と同様な図である。なお、図5中の白丸は圧縮比検出値εsが取り込まれて圧縮比取込値εrが更新されたタイミングを示している。
図4及び図5からわかるように、圧縮比検出値εsは、各気筒で燃焼が生じて筒内圧力がピークに到達する時期付近、すなわち各気筒の圧縮上死点付近において変動する。しかしながら、その一方で、各気筒の圧縮上死点とその次に燃焼が行われる気筒の圧縮上死点との中間付近の時期においては、いずれの気筒においても筒内圧力Pが比較的低い状態にある。このように、いずれの気筒においても筒内圧力Pが比較的低い状態にある時期においては、圧縮比検出値εsはほとんど変動せず、現在の実際の機械圧縮比を正確に反映した値となっている。
そこで、本実施形態の圧縮比制御部は、いずれの気筒においても筒内圧力が比較的低い状態にあるような特定のクランク角において検出された圧縮比検出値εsを用いて、可変圧縮比機構Aの駆動モータ59を制御することとしている。特に、図5に示したように、本実施形態では、各気筒の圧縮上死点を基準としたクランク角が110°(110°ATDC)となる時期において検出された圧縮比検出値εsを用いて、可変圧縮比機構Aの駆動モータ59を制御することとしている。
具体的には、1番気筒の圧縮上死点を基準としたクランク角が110°ATDCとなった時期t1において、相対距離センサ43による機械圧縮比の検出値である圧縮比検出値εsがECU30のRAM33に取り込まれ、RAM33に保存されている圧縮比取込値εrが更新される。次に、1番気筒の次にピストンが圧縮上死点に到達する3番気筒の圧縮上死点を基準としたクランク角が110°ATDCとなった時期t2(1番気筒の圧縮上死点を基準としたクランク角では290°)において、ECU30のRAM33に圧縮比検出値εsが取り込まれ、圧縮比取込値εrが更新される。換言すると、1番気筒の圧縮上死点を基準としたクランク角が110°ATDCとなった時期t1から3番気筒の圧縮上死点を基準としたクランク角が110°ATDCとなった時期t2までは圧縮比検出値εsは取り込まれない。このため、時期t1から時期t2までの間は、1番気筒が110°ATDCとなった時期t1における圧縮比検出値εsがRAM33に保存され、圧縮比制御部によってフィードバック制御を行うのにこの値が用いられる。
同様に、3番気筒の次にピストンが圧縮上死点に到達する4番気筒の圧縮上死点を基準としたクランク角が110°ATDCになった時期t3(1番気筒の圧縮上死点を基準としたクランク角では470°)において、ECU30のRAM33に圧縮比検出値εsが取り込まれ、圧縮比取込値εrが更新される。その後、4番気筒の次にピストンが圧縮上死点に到達する2番気筒の圧縮上死点を基準としたクランク角が110°ATDCになった時期t4(1番気筒の圧縮上死点を基準としたクランク角では650°)において、ECU30のRAM33に圧縮比検出値εsが取り込まれ、圧縮比取込値εrが更新される。そして、時期t2から時期t3までの間は、3番気筒の圧縮上死点を基準としたクランク角が110°ATDCとなった時期t2における圧縮比検出値εsが圧縮比取込値εrとしてフィードバック制御に用いられる。同様に、時期t3から時期t4までの間は、4番気筒の圧縮上死点を基準としたクランク角が110°ATDCとなった時期t3における圧縮比検出値εsが圧縮比取込値εrとしてフィードバック制御に用いられる。その後、このような操作が繰り返されることになる。
このように、いずれの気筒においても筒内圧力Pが比較的低い状態にあるような特定のクランク角において検出された圧縮比検出値εsを用いて可変圧縮比機構Aの駆動モータ59を制御することにより、筒内圧力Pの変動に伴う圧縮比検出値εsの変動の影響を排除することができる。これにより、無駄に駆動モータ59を駆動させることがなくなり、よって無駄なエネルギの消費を抑制することができるようになる。
また、本実施形態では、予め設定された特定のクランク角において検出された圧縮比検出値εsを用いて可変圧縮比機構Aの駆動モータ59を制御している。筒内圧力Pが比較的低い状態にある場合であってもクランク角が異なれば、実際の機械圧縮比が同一であっても筒内圧力Pの変動に伴って圧縮比検出値εsが多少変化してしまう。本実施形態では、予め設定された特定のクランク角において検出された圧縮比検出値εsが用いられるため、より確実に筒内圧力Pの変動に伴う圧縮比検出値εsの変動の影響を排除することができる。
なお、本明細書では、可変圧縮比機構Aの制御に用いられる圧縮比検出値εsが検出されるクランク角、すなわち圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれて圧縮比取込値εrが更新されるクランク角を、検出クランク角ともいう。上述した実施形態では、各気筒の圧縮上死点を基準としたクランク角が110°ATDCとなった時期、すなわち1番気筒の圧縮上死点を基準としたクランク角が110°、290°、470°及び650°となった時期が、検出クランク角である。
ところで、機関回転速度が遅いときには、単位時間あたりにクランク角が上述した検出クランク角に到達する頻度が少ない。このため、機関回転速度が遅いときに、上述したように検出クランク角において検出された圧縮比検出値のみを用いて可変圧縮比機構Aの制御を行うと、現在の機械圧縮比を的確に把握することができなくなり、その結果、可変圧縮比機構Aの制御を適切に行うことができなくなる。
そこで、本実施形態では、圧縮比制御部は、可変圧縮比機構Aをフィードバック制御するにあたり、機関回転速度がアイドリング回転速度(例えば、700rpm)よりも低い所定の基準回転速度(例えば、200rpm)未満であるときには、検出クランク角における圧縮比検出値ではなく、クランク角に無関係に、検出された圧縮比検出値をできる限り多数用いるようにしている。特に、本実施形態では、機関回転速度が基準回転速度未満であるときには、ECU30において数ms毎に圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれ、圧縮比取込値εrが更新される。したがって、このときには、数ms毎に検出された圧縮比検出値εsが可変圧縮比機構Aの制御に用いられているといえる。すなわち、本実施形態では、圧縮比制御部は、可変圧縮比機構Aをフィードバック制御するにあたり、機関回転速度が基準回転速度未満であるときには、クランク角に無関係に所定の時間間隔(少なくとも、クランク角が或る検出クランク角から次の検出クランク角に到達するまでの時間よりも短い間隔)で検出された機械圧縮比を用いているといえる。
また、上記実施形態では、検出クランク角において検出された圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれて圧縮比取込値εrが更新され、この圧縮比取込値εrが可変圧縮比機構Aの制御に用いられる。この検出クランク角として、各気筒の圧縮上死点を基準としたクランク角が110°ATDCとなる時期が設定されている。上記実施形態では、機関本体100は4気筒であることから、この検出クランク角は180°毎に設定されることになる。4気筒以外の内燃機関を考慮すると、この検出クランク角は、720°を気筒数で除算した角度毎に設定されるということができる。
≪第一実施形態の変形例≫
次に、図6を参照して、上記第一実施形態の制御装置の変形例について説明する。図6は、筒内圧力P、圧縮比検出値εs、圧縮比取込値εr、目標機械圧縮比εt及び駆動電力Dのクランク角に応じた推移を示す、図5と同様な図である。図6においても、図中の白丸は圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれて圧縮比取込値εrが更新されたタイミングを示している。
ここで、上記第一実施形態では、検出クランク角は各気筒の圧縮上死点を基準として110°ATDCとなった時期とされていることから、クランク角180°あたりに一回、圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれて、圧縮比取込値εrが更新される。しかしながら、圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれて圧縮比取込値εrが更新されるタイミングは、必ずしもクランク角180°あたりに一回である必要はない。したがって、例えば、図6に示したように、クランク角180°あたりに二回(或いはそれ以上の回数)、圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれて、圧縮比取込値εrが更新されてもよい。図6に示した例では、各気筒の圧縮上死点を基準として70°ATDC及び130°ATDCとなる時期において、圧縮比検出値εsのRAM33への取り込みが行われている。
ただし、検出クランク角は、いずれの気筒においても筒内圧力が比較的低い状態にあるようなクランク角である必要がある。したがって、検出クランク角は、いずれの気筒においても筒内圧力が予め定められた所定の基準圧力(例えば、筒内圧力の低下によって元に戻るような圧縮比検出値の変動が生じるような圧力)未満となるようなクランク角であることが必要である。このため、本実施形態の変形例では、検出クランク角は、全ての気筒において筒内圧力が予め定められた所定の基準圧力以上となる期間を含む所定のクランク角範囲外に設定される。
具体的には、所定のクランク角範囲は、例えば、各気筒の圧縮上死点を基準として0°ATDCから30°ATDCまでの範囲を意味する。この場合、検出クランク角は、各気筒の圧縮上死点を基準として0°ATDCから30°ATDCまでの範囲外において設定されることになる。また、所定のクランク角範囲は、好ましくは、各気筒の圧縮上死点を基準として−10°ATDCから40°ATDCまでの範囲とされる。より好ましくは、所定のクランク角範囲は、各気筒の圧縮上死点を基準として−20°ATDCから50°ATDCまでの範囲(図6で網掛けされた範囲)とされる。この場合、検出クランク角は、各気筒の圧縮上死点を基準として−20°ATDCから50°ATDCまでの範囲外(図6で網掛けされていない範囲)において設定されることになる。
≪フローチャートを用いた制御の説明≫
次に、図7〜図9を参照して、本実施形態に係る可変圧縮比機構Aの具体的な制御について説明する。図7は、可変圧縮比機構Aのフィードバック制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。図示した制御ルーチンは一定時間間隔(例えば、4ms)で実行される。
まず、ステップS11では、機関運転状態に基づいて目標機械圧縮比εtが算出される。具体的には、機関負荷及び機関回転速度と最適な目標機械圧縮比εtとの関係が予め求められ、マップとしてECU30のROM32に保存される。このマップでは、基本的に、機関負荷が高くなるほど目標機械圧縮比εtが低くなるように、且つ機関回転速度が高くなるほど目標機械圧縮比εtが高くなるように設定される。そして、ステップS11では、負荷センサ41によって検出された機関負荷とクランク角センサ42によって検出された機関回転速度とに基づいて、予め設定された上記マップを用いて、目標機械圧縮比εtが算出される。
次いで、ステップS12では、図8を参照して後述する圧縮比取込制御によってECU30のRAMに取り込まれた圧縮比取込値εrから目標機械圧縮比εtを減算して圧縮比差Δεが算出される(Δε=εr−εt)。次いで、ステップS13では、積分制御に用いるために、下記式(1)に基づいて圧縮比差Δεの積算値ΣΔεが算出される。加えて、微分制御に用いるために、下記式(2)に基づいて前回算出された圧縮比差Δεと今回算出された圧縮比差Δεとの差Δε’が算出される。なお、下記式(1)及び(2)においてnは計算回数を示しており、nが付されたパラメータは今回の制御ルーチンにおいて算出された値を、n−1が付されたパラメータは前回の制御ルーチンにおいて算出された値を示している。
ΣΔεn=ΣΔεn-1+Δεn …(1)
Δε’=Δεn−Δεn-1 …(2)
次いで、ステップS14では、下記式(3)に基づいて、可変圧縮比機構Aの駆動モータ59に供給される駆動電力Dが算出され、制御ルーチンが終了せしめられる。可変圧縮比機構Aの駆動モータ59には算出された駆動電力Dの値に応じた電力が供給される。
n=Dn-1+Kp・Δεn+Ki・ΣΔεn+Kd・Δε’n …(3)
なお、式(3)において、Kpは比例定数、Kiは積分定数、Kpは微分定数をそれぞれ示している。したがって、本制御ルーチンは、圧縮比取込値εrに基づいて可変圧縮比機構Aの駆動モータ59をPID制御した場合を示している。しかしながら、圧縮比取込値εrに基づくフィードバック制御は必ずしもPID制御でなくてもよく、P制御、PI制御等、一般的に用いられるフィードバック制御手法であれば如何なる制御手法によってフィードバック制御が行われてもよい。
図8は、RAM33へ圧縮比検出値の取込を行う圧縮比取込制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。図示した制御ルーチンは一定時間間隔(例えば、4ms)で実行される。
図8に示したように、まず、ステップS21では、始動フラグFrがONになっているか否かを検出する。始動フラグFrは、機関回転速度が基準回転速度以上になって内燃機関が始動したと判定されたときにONとされ、それ以外のときにOFFとされるフラグであり、図9に示した始動判定制御において設定される。ステップS21において、機関回転速度が基準回転速度未満であって、始動フラグFrがOFFにセットされていると判定された場合、ステップS23へと進む。
ステップS23では、今回の制御ルーチンの実行時において相対距離センサ43によって検出された機械圧縮比の検出値εsがRAM33に取り込まれて、この検出値εsに圧縮比取込値εrが更新される。したがって、始動フラグFrがOFFにセットされている間は、制御ルーチンが実行されるたびにステップS23において圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれて、圧縮比取込値εrが更新されることになる。このため、始動フラグFrがOFFにセットされていると判定された場合には、制御ルーチンの実行時間間隔(本実施形態では4ms)に等しい時間間隔で、圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれて、圧縮比取込値εrが更新されることになる。
一方、ステップS21において、始動フラグFrがONになっていると判定された場合、ステップS22へと進む。ステップS22では、現在のクランク角が検出クランク角であるか否かが判定される。ステップS22において、現在のクランク角が検出クランク角でないと判定された場合には制御ルーチンが終了する。一方、ステップS22において、現在のクランク角が検出クランク角であると判定された場合には、ステップS23へと進み、このときの圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれて、圧縮比取込値εrが更新される。したがって、始動フラグFrがONになっていると判定された場合には、現在のクランク角が検出クランク角である場合にのみ圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれて、圧縮比取込値εrが更新されることになる。このようにして、RAM33に取り込まれた圧縮比取込値εrは、上述した図7のステップS12において用いられる。
図9は、内燃機関の始動判定を行う始動判定制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。図示した制御ルーチンは、一定時間間隔(例えば、4ms)で実行される。
図9に示したように、まず、ステップS31では、現在、始動フラグFrがOFFになっているか否かが判定される。始動フラグFrがOFFになっていると判定された場合、ステップS32へと進む。ステップS32では、機関回転速度Neが基準回転速度Neref以上であるか否かが判定される。機関回転速度Neが基準回転速度Neref未満であると判定された場合には、始動フラグFrはOFFのままとされて、制御ルーチンが終了せしめられる。
一方、機関回転速度が上昇して、ステップS31において機関回転速度Neが基準回転速度Neref以上であると判定された場合には、ステップS33へと進む。ステップS33では、始動フラグFrがONにセットされて、制御ルーチンが終了せしめられる。
一方、ステップS32において、現在、始動フラグFrがONになっていると判定された場合には、ステップS34へと進む。ステップS34では、機関回転速度Neが基準回転速度Neref未満であるか否かが判定される。ステップS34において、機関回転速度Neが基準回転速度Neref以上であると判定された場合には、始動フラグFrはONのままとされて、制御ルーチンが終了せしめられる。一方、機関停止等によって機関回転速度が低下して、ステップS34において、機関回転速度Neが基準回転速度Neref未満であると判定された場合には、ステップS35へと進む。ステップS35では、始動フラグFrがOFFにセットされて、制御ルーチンが終了せしめられる。
<第二実施形態>
≪第二実施形態における制御≫
次に、図10及び図11を参照して、第二実施形態に係る内燃機関の制御装置について説明する。第二実施形態に係る制御装置の構成は、基本的に第一実施形態に係る制御装置と同様であり、以下では、第一実施形態に係る制御装置と異なる部分を中心に説明する。
第一実施形態に係る制御装置では、予め設定した検出クランク角において検出された圧縮比検出値εsを用いて可変圧縮比機構Aの制御が行われている。具体的には、第一実施形態に係る制御装置では、検出クランク角において検出された圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれて圧縮比取込値εrが更新される。
しかしながら、検出クランク角の1サイクル当たりの設定数が多くない場合(例えば、図5に示したように1サイクル当たりの検出クランク角の設定数が4つであるような場合)には、1サイクル当たりの圧縮比検出値εsの取込頻度が低く、圧縮比取込値εrの更新頻度が低下する。このため、例えば、可変圧縮比機構Aを駆動して機械圧縮比を変更している期間中等においては、可変圧縮比機構Aの制御に用いられる圧縮比取込値εrと実際の機械圧縮比との間に差ができてしまう。
このように圧縮比検出値εsの取込頻度が低いことによる圧縮比取込値εrにおける誤差を考慮すると、いずれの気筒においても筒内圧力が比較的低い状態にあるときには、圧縮比検出値εsの取込頻度を高くして、圧縮比取込値εrの更新頻度を増大させることが好ましい。そこで、本実施形態では、圧縮比制御部は、可変圧縮比機構Aをフィードバック制御するにあたり、全ての気筒において筒内圧力が予め定められた所定の基準圧力以上となる期間を含む所定のクランク角範囲外においては、検出された圧縮比検出値をできる限り多数用いるようにしている。
特に、本実施形態では、クランク角が上記所定のクランク角範囲外にあるときには、ECU30において数ms毎に圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれ、圧縮比取込値εrが更新される。したがって、本実施形態では、数ms毎に検出された圧縮比検出値εsが可変圧縮比機構Aの制御に用いられているといえる。すなわち、本実施形態では、圧縮比制御部は、可変圧縮比機構をフィードバック制御するにあたり、クランク角が上記所定のクランク角範囲外にあるときには、クランク角に無関係に所定の時間間隔(例えば、ECU30による制御ルーチンの実行間隔、またはその数倍の時間間隔)で検出された機械圧縮比を用いているといえる。
図10は、筒内圧力P、圧縮比検出値εs、圧縮比取込値εr、目標機械圧縮比εt及び駆動電力Dのクランク角に応じた推移を示す、図6と同様な図である。図10において、圧縮比取込値εrの実線は数ms毎に圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれて圧縮比取込値εrが更新されているときを、圧縮比取込値εrの破線は圧縮比検出値εsのRAM33への取り込みが行われておらず、よって圧縮比取込値εrが更新されていないときをそれぞれ示している。
図10は、所定のクランク角範囲を、各気筒の圧縮上死点を基準として−20°ATDCから50°ATDCとした場合を示している。したがって、図10からわかるように、クランク角が各気筒の圧縮上死点を基準として−20°ATDCから50°ATDCの範囲内にあるときには、圧縮比検出値εsはRAM33に取り込まれない。このため、この間、圧縮比取込値εrは、クランク角が各気筒の圧縮上死点を基準として−20°ATDCになる直前に更新された値に維持される。一方、クランク角が各気筒の圧縮上死点を基準として−20°ATDCから50°ATDCの範囲外にあるときには、ECU30によって制御ルーチンが実行される毎に圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれ、これに伴って圧縮比取込値εrが更新される。
本実施形態では、いずれの気筒においても筒内圧力が比較的低い状態にあるとき(すなわち、クランク角が、全ての気筒において筒内圧力が所定の基準圧力以上となる期間を含む所定のクランク角範囲外にあるとき)には、高い頻度で圧縮比検出値の取込が行われる。これにより、可変圧縮比機構Aの制御に用いられる圧縮比取込値εrと実際の機械圧縮比との間に差ができてしまうのを抑制することができ、目標機械圧縮比への制御速度を高めることができる。
なお、図10に示した例では、所定のクランク角範囲を、各気筒の圧縮上死点を基準として−20°ATDCから50°ATDCとしている。しかしながら、所定のクランク角範囲は、上記第一実施形態の変更例と同様に設定される。したがって、所定のクランク角範囲は、各気筒の圧縮上死点を基準として0°ATDCから30°ATDCまでの範囲とされてもよいし、各気筒の圧縮上死点を基準として−10°ATDCから40°ATDCまでの範囲とされてもよい。
≪フローチャートを用いた制御の説明≫
次に、図11を参照して、本実施形態に係る可変圧縮比機構Aの具体的な制御について説明する。可変圧縮比機構Aのフィードバック制御は本実施形態においても図7に示した制御ルーチンと同様な制御ルーチンで制御が行われるため、説明を省略する。同様に、内燃機関の始動判定を行う始動判定制御に関しても本実施形態においても図9に示した制御ルーチンと同様な制御ルーチンで制御が行われるため、説明を省略する。
図11は、RAM33へ圧縮比検出値の取込を行う圧縮比取込制御の制御ルーチンを示す、図8と同様なフローチャートである。図示した制御ルーチンは一定時間間隔(例えば、4ms)で実行される。
図11に示したように、まず、ステップS41では、始動フラグFrがONになっているか否かを検出する。ステップS41において、機関回転速度が基準回転速度未満であって、始動フラグFrがOFFにセットされていると判定された場合、ステップS43へと進む。ステップS43では、今回の制御ルーチンの実行時において相対距離センサ43によって検出された機械圧縮比の検出値εsがRAM33に取り込まれて、この検出値εsに圧縮比取込値εrが更新される。
一方、ステップS41において、始動フラグFrがONになっていると判定された場合、ステップS42へと進む。ステップS42では、現在のクランク角が更新停止領域外にあるか否か、すなわち現在のクランク角が上記所定のクランク角範囲外にあるか否かが判定される。ステップS42において、現在のクランク角が更新停止領域内(上記所定のクランク角範囲内)にあると判定された場合には制御ルーチンが終了する。一方、ステップS42において、現在のクランク角が更新停止領域外にあると判定された場合には、ステップS43へと進み、このときの圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれて、圧縮比取込値εrが更新される。したがって、始動フラグFrがONになっていると判定された場合には、現在のクランク角が更新停止領域外にある場合にのみ圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれて、圧縮比取込値εrが更新されることになる。このようにして、RAM33に取り込まれた圧縮比取込値εrは、上述した図7のステップS12において用いられる。
<第三実施形態>
次に、図12〜図15を参照して、第三実施形態に係る内燃機関の制御装置について説明する。第三実施形態に係る制御装置の構成は、基本的に第一実施形態及び第二実施形態に係る制御装置と同様であり、以下では、第一実施形態及び第二実施形態に係る制御装置と異なる部分を中心に説明する。
ところで、図4に示した例は、筒内圧力Pの変動に伴う圧縮比検出値εsの変動が、全ての気筒について同様に生じた場合を示している。しかしながら、燃焼室5内で混合気の燃焼が生じたことによる筒内圧力Pの変動が各気筒において同様に生じた場合であっても、これに伴う圧縮比検出値εsの変動は各気筒間で異なることがある。以下では、図12及び図13を参照して、斯かる現象について説明する。
図12及び図13は、機関本体100の概略的な部分断面側面図である。図12は、2番気筒において燃焼が生じて2番気筒の筒内圧力が高い場合を示しており、図13は、4番気筒において燃焼が生じて4番気筒の筒内圧力が高い場合を示している。図12及び図13では、説明及び概念を分かりやすくするために、ブロック側円形カム56及びケース側円形カム58は省略されている。
図12及び図13に示した例では、複数の気筒が並んで配置される方向(以下、「気筒配列方向」という)において機関本体100の一方の側面に相対距離センサ43が配置されている。特に、図12及び図13に示した例では、複数の気筒は、図中の左側から右側に向かって1番気筒から4番気筒まで配置される。したがって、図12及び図13に示した例では、相対距離センサ43は、4番気筒に隣接して配置されている。
ここで、図12に示したように、4気筒のうちの中央の二つの気筒の一方である2番気筒で燃焼により筒内圧力が高くなった場合、2番気筒に近接して配置されるブロック側突出部50のブロック側カム挿入孔51を介してカムシャフト54、55に上向きの力が加わる。そして、2番気筒に近接して配置されるブロック側突出部50は、気筒配列方向のほぼ中央に位置する。この結果、カムシャフト54、55には大きなモーメントは発生せず、カムシャフト54、55には図12に示した断面において回転する方向の力はほとんど作用しない。このため、カムシャフト54、55には全体的に上向きの力が作用し、ブロック側突出部50のブロック側カム挿入孔51とカムシャフト54、55(ブロック側円形カム56)との間には上方にクリアランスが生じる。加えて、ケース側突出部52のケース側カム挿入孔53とカムシャフト54、55(ケース側円形カム58)との間には下方にクリアランスが生じる。
一方、図13に示したように、4気筒のうち側方の二つの気筒の一方である4番気筒で燃焼により筒内圧力が高くなった場合、4番気筒に近接して配置されるブロック側突出部50のブロック側カム挿入孔51を介してカムシャフト54、55に上向きの力が加わる。そして、4番気筒に近接して配置されるブロック側突出部50は、気筒配列方向の端部に位置する。この結果、カムシャフト54、55には4番気筒側で上向きに1番気筒側で下向きに移動しようとするモーメントが発生する。このため、ケース側突出部52のケース側カム挿入孔53とカムシャフト54、55(ケース側円形カム58)との間には、4番気筒側において下方にクリアランスが生じ、1番気筒側において上方にクリアランスが生じるように、カムシャフト54、55が傾斜することになる。加えて、カムシャフト54、55には全体的に上向きの力も作用しているため、ブロック側突出部50のブロック側カム挿入孔51とカムシャフト54、55(ブロック側円形カム56)との間には上方にクリアランスが生じる。この結果、シリンダブロック2はカムシャフト54、55の傾斜に合わせて、図13に矢印Xで示した方向に僅かに傾斜することになる。
上述したように、図12及び図13に示した例では、機関本体100の一方の側面に相対距離センサ43が配置されている。したがって、2番気筒において燃焼により筒内圧力が高くなってもシリンダブロック2は傾斜しないため相対距離センサ43によって検出される相対距離はそれほど変化しない。一方、4番気筒において燃焼により筒内圧力が高くなった場合にはシリンダブロック2が傾斜するため相対距離センサ43によって検出される相対距離が大きく変化する。
≪第三実施形態における制御≫
図14は、筒内圧力P、圧縮比検出値εs、圧縮比取込値εr、目標機械圧縮比εt及び駆動電力Dのクランク角に応じた推移を示す、図6と同様な図である。図14において、圧縮比取込値εrの実線は数ms毎に圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれて圧縮比取込値εrが更新されているときを、圧縮比取込値εrの破線は圧縮比検出値εsのRAM33への取り込みが行われておらず、よって圧縮比取込値εrが更新されていないときをそれぞれ示している。
図14は、図12及び図13を参照して説明したように、一部の気筒における燃焼により筒内圧力が高くなった場合にのみ、シリンダブロック2が僅かに傾斜するような場合を示している。図12及び図13に示したように、4番気筒において燃焼により筒内圧力が高くなると、それによってシリンダブロック2が傾斜して相対距離センサ43によって検出される相対距離が長くなり、その結果、圧縮比検出値εsが小さくなる。また、1番気筒において燃焼により筒内圧力が高くなると、それによってシリンダブロック2が図12及び図13に示した方向と逆方向に傾斜して、相対距離センサ43によって検出される相対距離が短くなり、その結果、圧縮比検出値εsが大きくなる。
一方、2番気筒及び3番気筒において燃焼により筒内圧力が高くなった場合には、シリンダブロック2は傾斜せず、よって相対距離センサ43によって検出される相対距離は筒内圧力の上昇の前後でほとんど変化しない。その結果、圧縮比検出値εsもほとんど変化しない。
そこで、本実施形態では、圧縮比制御部は、1番気筒において筒内圧力が予め定められた所定の基準圧力以上となる期間及び4番気筒において筒内圧力が予め定められた所定の基準圧力以上となる期間を含む所定のクランク角範囲内に現在のクランク角があるときには、圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれないようにしている。加えて、現在のクランク角が上記所定のクランク角範囲外にあるときには、数ms毎に圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれて、圧縮比取込値εrが更新されるようにしている。
具体的には、図14に示した例では、所定のクランク角範囲は、1番気筒の圧縮上死点を基準として−20°ATDCから50°ATDCまでの範囲、及び4番気筒の圧縮上死点を基準として−20°ATDCから50°ATDCまでの範囲、を意味する。したがって、図14からわかるように、クランク角が1番気筒及び4番気筒の圧縮上死点を基準として−20°ATDCから50°ATDCの範囲内にあるときには、圧縮比検出値εsはRAM33に取り込まれない。このため、この間、圧縮比取込値εrは、クランク角が1番気筒及び4番気筒の圧縮上死点を基準として−20°ATDCになる直前に更新された値に維持される。
一方、クランク角が1番気筒及び4番気筒の圧縮上死点を基準として−20°ATDCから50°ATDCの範囲外にあるときには、ECU30によって制御ルーチンが実行される毎に圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれ、これに伴って圧縮比取込値εrが更新される。
このように、本実施形態では、燃焼により筒内圧力が高くなった場合に圧縮比検出値εsが大きく変化する気筒についてのみ、筒内圧力が高い間に圧縮比検出値εsを取り込まないようにしている。逆に言えば、燃焼により筒内圧力が高くなった場合であっても圧縮比検出値εsが大きく変化しない気筒については、筒内圧力が高い間であっても圧縮比検出値εsを取り込むようにしている。このため、本実施形態によれば、確実に筒内圧力Pの変動に伴う圧縮比検出値εsの変動の影響を排除しつつ、圧縮比検出値εsの取込頻度を高く維持することができ、よって目標機械圧縮比への制御速度を高めることができる。
なお、図14に示した例では、所定のクランク角範囲を、特定の気筒(図14に示した例では1番気筒と4番気筒)の圧縮上死点を基準として−20°ATDCから50°ATDCとしている。しかしながら、所定のクランク角範囲は、上記第一実施形態の変更例や第二実施形態と同様に設定される。したがって、所定のクランク角範囲は、特定の気筒の圧縮上死点を基準として0°ATDCから30°ATDCまでの範囲とされてもよいし、特定の気筒の圧縮上死点を基準として−10°ATDCから40°ATDCまでの範囲とされてもよい。
≪第三実施形態の変形例≫
次に、上記第三実施形態の制御装置の変形例について説明する。上記第三実施形態では、1番気筒及び4番気筒において燃焼により筒内圧力が高くなったときに、相対距離センサ43によって検出される相対距離が筒内圧力の上昇の前後で変化する場合を想定している。しかしながら、相対距離センサ43(相対距離センサ43の代わりに角度センサを用いた場合には角度センサ)の配置位置や、機関本体100の具体的な構成等に応じて、圧縮比検出値に大きな影響を及ぼす気筒は変わる。
例えば、気筒配列方向において一方の端部側に位置する1番気筒のみ燃焼により筒内圧力が高くなったときに、圧縮比検出値εsが筒内圧力の上昇の前後で変化し、それ以外の気筒については燃焼により筒内圧力が高くなっても圧縮比検出値εsは筒内圧力の上昇の前後で変化しない場合もある。この場合には、圧縮比制御部は、1番気筒において筒内圧力が予め定められた所定の基準圧力以上となる期間を含む所定のクランク角範囲内に現在のクランク角があるときには、圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれないようにしている。加えて、現在のクランク角が上記所定のクランク角範囲外にあるときには、数ms毎に圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれて、圧縮比取込値εrが更新されるようにしている。
したがって、第三実施形態及びその変形例に係る制御装置は、内燃機関は1列に並んだ3つ以上の気筒を有し、圧縮比検出部は、複数の気筒の列が並んで配置される方向において一方の端部側に位置する気筒に隣接して配置され、所定のクランク角範囲は、一方の端部側に位置する気筒において筒内圧力が予め定められた所定圧力以上となる期間を含むように構成されているといえる。
また、上記第三実施形態では、クランク角が上記所定のクランク角範囲外にあるときには、ECU30において数ms毎に圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれ、圧縮比取込値εrが更新されるようにしている。しかしながら、第一実施形態及びその変形例と同様に、クランク角が上記所定のクランク角範囲外に設定された検出クランク角にあるときに、ECU30において圧縮比検出値εsがRAM33に取り込まれ、圧縮比取込値εrが更新されるようにしてもよい。
≪フローチャートを用いた制御の説明≫
次に、図15を参照して、本実施形態に係る可変圧縮比機構Aの具体的な制御について説明する。可変圧縮比機構Aのフィードバック制御は本実施形態においても図7に示した制御ルーチンと同様な制御ルーチンが行われる。また、RAM33へ圧縮比検出値の取込を行う圧縮比取込制御は本実施形態においても図11に示した制御ルーチンと同様な制御ルーチンが行われる。
図15は、内燃機関の始動判定を行う始動判定制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。図示した制御ルーチンは、一定時間間隔(例えば、4ms)で実行される。
図15に示したように、まず、ステップS51では、現在、始動フラグFrがOFFになっているか否かが判定される。始動フラグFrがOFFになっていると判定された場合、ステップS52へと進む。ステップS52では、気筒判別が完了しているか否かが判定される。気筒判別は、クランクシャフトが2回転して1サイクルが完了することになるため、現在のクランクシャフトが1サイクルのうちの1回転目なのか2回転目なのかを判別することによって行われる。このような気筒判別を行うことによって、特定の気筒について圧縮上死点を基準としたクランク角を検出することができるようになる。気筒判別が完了していないと判定された場合には、始動フラグFrはOFFのままとされて、制御ルーチンが終了せしめられる。
一方、ステップS52において気筒判別が完了したと判定された場合には、ステップS53へと進む。ステップS53では、始動フラグFrがONにセットされて、制御ルーチンが終了せしめられる。
また、ステップS51において、現在、始動フラグFrがONになっていると判定された場合には、ステップS54へと進む。ステップS54では、内燃機関が停止されたか否かが判定される。ステップS54において、内燃機関が停止されていないと判定された場合には、始動フラグFrはONのままとされて、制御ルーチンが終了せしめられる。一方、ステップS54において、内燃機関が停止されたと判定された場合には、ステップS55へと進む。ステップS55では、始動フラグFrがOFFにセットされて、制御ルーチンが終了せしめられる。
<全実施形態のまとめ>
以上に説明した上記第一実施形態から上記第三実施形態をまとめて表現すると、圧縮比制御部は、可変圧縮比機構Aをフィードバック制御するにあたり、複数の気筒のうち燃焼に伴う筒内圧力の変動によって相対位置パラメータの変動が最も大きくなる少なくとも一つの気筒において、筒内圧力が予め定められた所定圧力以上となる期間を含む所定のクランク角範囲内にクランク角があるときに圧縮比検出部によって検出された機械圧縮比を用いないようにしているといえる。加えて、所定のクランク角範囲は、上記少なくとも一つの気筒における圧縮上死点を基準として0°ATDCから30°ATDCまでの範囲とされるのが好ましい。
1 クランクケース
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
6 点火プラグ
13 燃料噴射弁
30 電子制御ユニット(ECU)
43 相対距離センサ
54、55 カムシャフト
59 駆動モータ
60 回転軸
A 可変圧縮比機構
B 可変バルブタイミング機構

Claims (10)

  1. クランクケースに対してシリンダブロックを相対移動させることで機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備える、複数の気筒を有する内燃機関を制御する、内燃機関の制御装置であって、
    クランク角に対するシリンダブロックとピストンとの相対位置関係を表す相対位置パラメータの値に基づいて機械圧縮比を検出する圧縮比検出部と、
    前記圧縮比検出部によって検出された機械圧縮比が目標機械圧縮比となるように前記可変圧縮比機構をフィードバック制御する圧縮比制御部と、を備え、
    上記圧縮比制御部は、前記可変圧縮比機構をフィードバック制御するにあたり、複数の気筒のうち燃焼に伴う筒内圧力の変動によって前記相対位置パラメータの変動が最も大きくなる少なくとも一つの気筒において、前記筒内圧力が予め定められた所定圧力以上となる期間を含む所定のクランク角範囲内にクランク角があるときに前記圧縮比検出部によって検出された機械圧縮比を用いない、内燃機関の制御装置。
  2. 前記圧縮比検出部は、前記クランクケースと前記シリンダブロックとの相対位置を検出することによって機械圧縮比を検出するように構成される、請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記所定のクランク角範囲は、前記少なくとも一つの気筒における圧縮上死点を基準として0°ATDCから30°ATDCまでの範囲である、請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記所定のクランク角範囲は、全ての気筒において前記筒内圧力が予め定められた所定圧力以上となる期間を含む、請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記所定のクランク角範囲は、各気筒における圧縮上死点を基準として0°ATDCから30°ATDCまでの範囲である、請求項4に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記圧縮比制御部は、前記可変圧縮比機構をフィードバック制御するにあたり、前記所定のクランク角範囲外において設定される特定のクランク角において前記圧縮比検出部によって検出された機械圧縮比のみを用いる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記特定のクランク角は、720°を気筒数で除算した角度毎に設定される、請求項6に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記内燃機関は1列に並んだ3つ以上の気筒を有し、
    前記圧縮比検出部は、前記気筒の列が並んで配置される方向において一方の端部側に位置する気筒に隣接して配置され、
    前記所定のクランク角範囲は、前記一方の端部側に位置する気筒において前記筒内圧力が予め定められた所定圧力以上となる期間を含む、請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  9. 前記圧縮比制御部は、前記可変圧縮比機構をフィードバック制御するにあたり、機関回転速度がアイドリング回転速度よりも低い所定の基準回転速度未満であるときには、クランク角に無関係に所定の時間間隔で検出された機械圧縮比を用いる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  10. クランクケースに対してシリンダブロックを相対移動させることで機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備える、複数の気筒を有する内燃機関を制御する、内燃機関の制御方法であって、
    クランク角に対するシリンダブロックとピストンとの相対位置関係を表す相対位置パラメータの値に基づいて機械圧縮比を検出し、
    前記検出された機械圧縮比が目標機械圧縮比となるように前記可変圧縮比機構をフィードバック制御し、
    前記可変圧縮比機構をフィードバック制御するにあたり、複数の気筒のうち燃焼に伴う筒内圧力の変動によって前記相対位置パラメータの変動が最も大きくなる少なくとも一つの気筒において、前記筒内圧力が予め定められた所定圧力以上となる期間を含む所定のクランク角範囲内にクランク角があるときに検出された機械圧縮比を用いない、内燃機関の制御方法。
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