JP2007315355A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アルコール混合燃料を使用する内燃機関において始動性を効率的且つ効果的に向上させる。
【解決手段】エンジンシステム10において、ECU100は始動制御処理を実行する。始動制御処理では、エンジン200が始動期間である場合に、燃料中のアルコール濃度に応じて吸気バルブ208のリフト量が決定される。この際、アルコール濃度が高い程リフト量が小さくなるようにリフト量が決定されることにより、アルコールに起因して始動性が低下する分が発熱によって効果的に補償され、始動性が向上する。また、吸気バルブ208の開弁時期は基準特性と比較して遅角され、ポンピングロスによって吸入空気が暖められる。更には、アルコール濃度に応じたリフト量も、係る基準特性におけるリフト量よりも小さい範囲で決定されるため、バルブ面積の減少によって吸入空気の衝突及び干渉が生じ、吸入空気が暖められる。
【選択図】図5
【解決手段】エンジンシステム10において、ECU100は始動制御処理を実行する。始動制御処理では、エンジン200が始動期間である場合に、燃料中のアルコール濃度に応じて吸気バルブ208のリフト量が決定される。この際、アルコール濃度が高い程リフト量が小さくなるようにリフト量が決定されることにより、アルコールに起因して始動性が低下する分が発熱によって効果的に補償され、始動性が向上する。また、吸気バルブ208の開弁時期は基準特性と比較して遅角され、ポンピングロスによって吸入空気が暖められる。更には、アルコール濃度に応じたリフト量も、係る基準特性におけるリフト量よりも小さい範囲で決定されるため、バルブ面積の減少によって吸入空気の衝突及び干渉が生じ、吸入空気が暖められる。
【選択図】図5
Description
本発明は、例えば内燃機関の始動性を向上させるための、内燃機関の制御装置の技術分野に関する。
この種の装置として、バルブのリフト量を変化させるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示された動弁装置(以下、「従来の技術」と称する)によれば、機関低温時に吸気弁のリフト量を小さくし、ポンピング摩擦により混合気を発熱させることによって、始動性を向上させることが可能であるとされている。
従来の技術では、リフト量を変化させるのに伴い、予め設定されたカムプロフィールによって一義的にバルブの開弁期間或いは作用角が変化する。この際、開弁期間を規定する開弁時期によってはポンピング摩擦による発熱が十分に得られないから、実現可能なリフト量は実質的に制限されることとなり、内燃機関の温度を精細に制御することが困難となる。即ち、従来の技術には、内燃機関の始動性を効率的且つ効果的に向上させ難いという技術的な問題点がある。特に、アルコール混合燃料を使用する内燃機関においては、アルコールがガソリンに比較して揮発性が悪く且つ気化潜熱が大きいことに起因して係る問題が顕在化し易い。
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、アルコール混合燃料を使用する内燃機関において始動性を効率的且つ効果的に向上させることが可能な内燃機関の制御装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係る内燃機関の制御装置は、アルコール混合燃料を使用可能であり、且つ吸気弁の開弁特性のうち少なくとも開弁時期、リフト量及び作用角を夫々相互に独立して変化させることが可能な可変動弁手段を備えた内燃機関を制御する、内燃機関の制御装置であって、前記内燃機関の暖機期間における前記リフト量を、前記開弁特性の基準を与える基準開弁特性における前記リフト量よりも小さい範囲で、前記内燃機関における所定種類の機関運転条件に応じて設定するリフト量設定手段と、前記暖機期間において、前記吸気弁の開弁時期が前記基準開弁特性における前記開弁時期と比較して遅角側となるように、且つ前記設定されたリフト量が維持されるように前記可変動弁手段を制御する制御手段とを具備することを特徴とする。
本発明における「内燃機関」とは、燃料の燃焼を動力に変換する機関であって、特に燃料としてエタノールやメタノール等の各種アルコールと例えばガソリンとを混合してなるアルコール混合燃料を使用する機関を包括する概念である。尚、本発明に係る内燃機関は特に、アルコール燃料におけるアルコール濃度が少なくとも単一な値に限定されない、好適にはアルコール濃度が例えば0%から100%の範囲で変化しても動作に支障のない、所謂FFV(Flexible Fuel Vehicle)用の内燃機関として構成される。
また、本発明に係る内燃機関には、燃焼室内に吸入される吸入空気に係る吸入空気量を規定する吸気弁の開弁特性を変化させることが可能な可変動弁手段が備わる。ここで、本発明に係る「可変動弁手段」とは、係る開弁特性のうち少なくとも開弁時期、リフト量及び作用角を夫々相互に独立して変化させることが可能な、例えば電気的、物理的、機械的又は機構的な或いはそれらが適宜組み合わされた手段を包括する概念であり、例えば、少なくとも一部に、所謂「カムバイワイヤ」又は「電磁駆動弁」或いはそれらに準じる機構、装置又はシステム等を含んでいてもよい。
尚、吸気弁自体は物理的な構成を有するから、「リフト量」とは厳密には連続的に可変に変化する類のものであるが、本発明においては特に、内燃機関の一サイクルにおける吸気弁のリフト量の最大値を「リフト量」と定義することとする。
尚、本発明に係る可変動弁手段は、吸気弁における上述した開弁特性を変化させ得る限りにおいて、排気弁についても、吸気弁と同様に、又は吸気弁よりも簡素に或いは精細に、その開弁特性を変化させることが可能に構成されていてもよい。
本発明に係る内燃機関の制御装置によれば、その動作時には、例えばECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成されるリフト量設定手段により、内燃機関の暖機期間におけるリフト量(以下、適宜「暖機用リフト量」と称する)が決定される。この際、リフト量設定手段は、暖機用リフト量を、開弁特性の基準を与える基準開弁特性におけるリフト量(以下、適宜「基準リフト量」と称する)よりも小さい範囲で、内燃機関における所定種類の機関運転条件に応じて設定する。
ここで、「暖機期間」とは、例えばエミッション、トルク変動又はドライバビリティ等の観点から、内燃機関を暖機せしめるべきものとして規定される期間を包括する概念であり、例えば内燃機関の始動時を含む始動期間等を指す。
また、「基準開弁特性」とは、吸気弁の開弁特性の基準を与える特性を包括する概念であり、例えば暖機期間の終了後に相当する期間、内燃機関が定常状態にある期間或いは内燃機関が通常の使用に供される期間等における開弁特性を指す。基準開弁特性におけるリフト量は、例えば内燃機関の要求出力、要求トルク若しくは機関回転数、又は必要とされる吸入空気量等に応じて連続的に、段階的に或いは二値的に決定される。
暖機用リフト量を基準リフト量よりも小さい範囲で設定した場合、実際に吸気弁が開弁せしめられる際に、吸気弁を介して燃焼室内に流入する吸入空気同士が相互に干渉し合う比率が高まるため、吸入空気の発熱量は増加し、内燃機関における気筒内温度の上昇を介して内燃機関が早期に暖機せしめられ、内燃機関の始動性が向上する。また、暖機期間、とりわけ始動期間においては総じて要求出力が低いから、吸入空気量は相対的に見て少なくて済み、リフト量を小さくすることによる影響は、実践的にみて顕在化しない程度に抑制され得る。
ここで、暖機用リフト量を決定する指標となる内燃機関の機関運転条件とは、内燃機関の暖機状態或いは内燃機関の暖機性能等、内燃機関において暖機制御の必要性の度合いを規定し得る指標である。従って、機関運転条件に応じて暖機用リフト量を決定するとは、例えば低温始動時等、暖機状態が比較的悪い場合、或いは例えば内燃機関が暖機されにくい状態にある場合等に、それらの度合いに応じて連続的に、多段階に或いは二値的に暖機用リフト量を小さくすること等を指す。尚、このような機関運転条件に応じた暖機用リフト量の設定態様は、予め実験的に、経験的に或いはシミュレーション等に基づいて、内燃機関を効率的且つ効果的に暖機せしめ得るように決定されていてもよい。
一方、暖機期間においては、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成される制御手段の作用により可変動弁手段が制御される。この際、制御手段は、吸気弁の開弁時期が前述した基準開弁特性における開弁時期と比較して遅角側となるように、且つリフト量設定手段により設定された暖機用リフト量が維持されるように可変動弁手段を制御する。
基準開弁特性における開弁時期よりも遅角側に開弁時期が設定された場合、燃焼室内は、基準開弁特性に従って開弁時期が設定されるよりも高い負圧で満たされるから、ピストンのポンピングロスが相対的に増加して熱が発生し、より吸入空気の加熱に供されることとなる。また、負圧が上昇することに伴い、吸気弁の開弁時における吸入空気の流入速度が上昇し、より吸入空気同士の干渉が促進される。
ここで特に、圧縮行程への影響を考えれば、実践的にみて吸気弁の閉弁時期には限界があり、リフト量と作用角との相互関係が一義的である場合、リフト量を暖機用リフト量に設定すれば、実際に開弁時期として採り得る値は対応する作用角によって必然的に決定されてしまう。また、上述したようにポンピングロスによる発熱を暖機に効果的に供するために必要な遅角量を考えれば、結局、リフト量として採り得る範囲は著しく限定されることになる。
しかしながら、本発明に係る可変動弁手段は、開弁時期、リフト量及び作用角が夫々相互に独立して可変であり、例えば内燃機関の暖機に供し得るポンピングロスによる発熱を得られる程度に開弁時期を遅角し、且つ上述したように機関運転条件に応じて適切に設定された暖機用リフト量を実現することが可能となる。この際、更には設定された暖機用リフト量が維持されるため、初爆或いは暖機期間における燃焼に必要な吸入空気量を得るために必要となるリフト量の下限が拡大され、暖機用リフト量として採り得る範囲が拡大される。従って、内燃機関を、個別具体的な機関運転条件に応じて最適に暖機せしめることが可能となる。即ち、本発明に係る内燃機関の制御装置によれば、効率的且つ効果的に内燃機関の始動性を向上させることが可能となるのである。尚、「維持されるように」とは、作用角によって規定される吸気弁の開弁期間の少なくとも一部において固定されることを含む広い概念である。
本発明に係る内燃機関の制御装置の一の形態では、前記制御手段は、前記暖機期間において前記作用角が所定値に維持されるように前記可変動弁手段を制御する。
この態様によれば、暖機期間において吸気弁の作用角が維持されるため、開弁時期が遅角されることによる吸入空気の発熱量の増大効果を担保しつつ制御手段の処理負荷を軽減することが可能となる。
本発明に係る内燃機関の制御装置の他の態様では、前記アルコール混合燃料におけるアルコール濃度を特定する濃度特定手段を更に具備し、前記リフト量設定手段は、前記機関運転条件の少なくとも一部として、前記特定された濃度に応じて前記暖機期間におけるリフト量を設定する。
この態様によれば、先に述べた機関運転条件の少なくとも一部としてアルコール混合燃料中のアルコール濃度が特定され、係るアルコール濃度に応じて暖機用リフト量が設定される。アルコール混合燃料においては、アルコールはガソリンと比較して揮発性が悪く、且つ気化潜熱が大きいため、アルコール混合燃料中のアルコール濃度が高い程、内燃機関は暖機されにくい、即ち暖機性能が低下している状態となる。従って、アルコール濃度に応じて暖機用リフト量を設定することによって、効率的且つ効果的に内燃機関を暖機することが可能となる。
尚、アルコール濃度に応じた暖機用リフト量の設定態様は特に限定されず、例えば予め実験的に、経験的に或いはシミュレーション等に基づいてアルコール濃度が暖機性能に与える影響を補償し得るように決定されていてもよい。
尚、本発明における「特定」とは、例えば電気的、物理的、化学的、機械的又は機構的な検出手段により直接的に又は間接的に検出することに限定されず、例えばこれら直接的に又は間接的に検出された値を例えば電気的な信号又はデータとして取得することを含み、更には、このように取得された信号又はデータ等から予め設定されたアルゴリズムや算出式に基づいて算出又は導出することをも含む広い概念である。
尚、この他の態様では、前記リフト量設定手段は、前記特定された濃度が高い場合に小さくなるように前記暖機期間におけるリフト量を設定してもよい。
アルコール濃度が高い程内燃機関の暖機性能は低下する傾向にあり、このようにアルコール濃度が高い場合に小さくなるように暖機用リフト量が設定される場合には効果的である。尚、「濃度が高い場合に小さくなるように」とは、濃度の増加に応じて連続的に、段階的に或いは二値的に暖機用リフト量を減少せしめることを包括する概念である。
本発明に係る内燃機関の制御装置の他の態様では、前記内燃機関における吸入空気の温度を特定する温度特定手段を更に具備し、前記リフト量設定手段は、前記機関運転条件の少なくとも一部として、前記特定された温度に応じて前記暖機期間におけるリフト量を設定する。
この態様によれば、先に述べた機関運転条件の少なくとも一部として吸入空気の温度(以下、適宜「吸気温」と称する)が特定され、係る吸気温に応じて暖機用リフト量が設定される。吸気温が高い場合、例えば内燃機関における気筒内温度が低下していても暖機状態としては吸気温が低い場合よりは良好であると言える。従って、吸気温に応じて暖機用リフト量を設定することによって、効率的且つ効果的に内燃機関を暖機することが可能となる。
尚、この態様では、前記リフト量設定手段は、前記特定された温度が高い場合に大きくなるように前記暖機期間におけるリフト量を設定してもよい。
吸気温が高い程内燃機関の暖機状態は良好であり、このように吸気温が高い場合に大きくなるように暖機用リフト量が設定される場合には効果的である。尚、「吸気温が高い場合に大きくなるように」とは、吸気温の上昇に応じて連続的に、段階的に或いは二値的に暖機用リフト量を増加せしめることを包括する概念である。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
<実施形態>
以下、適宜図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
以下、適宜図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
<第1実施形態>
<実施形態の構成>
始めに、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るエンジンシステム10の構成について説明する。ここに、図1は、エンジンシステム10のブロック図である。
<実施形態の構成>
始めに、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るエンジンシステム10の構成について説明する。ここに、図1は、エンジンシステム10のブロック図である。
図1において、エンジンシステム10は、ECU100及びエンジン200を備える。
ECU100は、図示せぬCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を含み、エンジン200の動作全体を制御する電子制御ユニットであり、本発明に係る「内燃機関の制御装置」の一例である。ECU100は、ROMに格納されたプログラムを実行することにより、後述する始動制御処理を実行することが可能に構成されている。
エンジン200は、燃料としてアルコール混合燃料を使用可能に構成されたエンジンであり、本発明に係る「内燃機関」の一例である。エンジン200は、シリンダ201内において点火装置202の一部として燃焼室内に一部が露出した点火プラグ(符号は省略)の点火動作により混合気を爆発させると共に、爆発力に応じて生じるピストン203の往復運動を、コネクションロッド204を介してクランクシャフト205の回転運動に変換することが可能に構成されている。尚、点火装置202は、ECU100と電気的に接続されており(制御ラインは省略)、点火装置202に係る点火動作及び点火時期等の点火特性は、ECU100によって制御される構成となっている。以下に、エンジン200の要部構成を、その動作の一部と共に説明する。
シリンダ201内における燃料の燃焼に際し、外部から吸入された空気は吸気管206を通過し、インジェクタ207から噴射された燃料と混合されて前述の混合気となる。燃料は、燃料タンク223に貯留されており、低圧ポンプ225の作用によりデリバリパイプを介してインジェクタ207に圧送供給されている。この際、燃料は、デリバリパイプに設けられたフィルタ224によって不純物が濾過された状態でインジェクタ207に供給される。インジェクタ207は、この供給される燃料を、ECU100の制御に従って吸気管206内に噴射することが可能に構成されている。
尚、本実施形態においてエンジン200に供給される燃料は、ガソリンとエタノールとの混合燃料(即ち、本発明に係る「アルコール混合燃料」の一例)である。エンジン200は、燃料中のアルコール濃度が0%から100%の間で変化しても動作に影響がないように構成されている。燃料中のアルコール濃度は、デリバリパイプに設置されたアルコール濃度センサ227によって検出される。アルコール濃度センサ227は、ECU100と電気的に接続されており、インジェクタ207へ供給される燃料中のアルコール濃度Daは、ECU100によって絶えず把握される構成となっている。
シリンダ201内部と吸気管206とは、吸気バルブ208の開閉によって連通状態が制御されている。シリンダ201内部で燃焼した混合気は排気ガスとなり吸気バルブ208の開閉に連動して開閉する排気バルブ209を通過して排気管210を介して排気される。
吸気管206上には、クリーナ211が配設されており、外部から吸入される空気が浄化される。クリーナ211の下流側(シリンダ側)には、エアフローメータ212が配設されている。エアフローメータ212は、ホットワイヤー式と称される形態を有しており、吸入された空気の質量流量を直接測定することが可能に構成されている。吸気管206には更に、吸入空気の温度である吸気温Tqを検出するための吸気温センサ213が設置されている。吸気温センサ213は、ECU100と電気的に接続されており(制御ラインは省略)、検出された吸気温Tqは、ECU100によって絶えず把握される構成となっている。
吸気管206におけるエアフローメータ212の下流側には、シリンダ201内部への吸入空気量を調節するスロットルバルブ214が配設されている。このスロットルバルブ214には、スロットルポジションセンサ215が電気的に接続されており、その開度が検出可能に構成されている。一方、運転者によるアクセルペダル226の踏み込み量は、アクセルポジションセンサ216によって検出され、ECU100によって把握される構成となっている。ECU100は、係るアクセルペダル226の踏み込み量に基づいてスロットルバルブモータ217の駆動状態を制御し、係るスロットルバルブモータ217によってスロットルバルブ214が駆動される構成となっている。
クランクシャフト205近傍には、クランクシャフト205の回転位置を検出するクランクポジションセンサ218が設置されている。クランクポジションセンサ218は、ECU100と電気的に接続されており、ECU100は、クランクポジションセンサ218によって検出されたクランクシャフト205の回転位置に基づいて、点火装置202に係る点火時期や吸気バルブ208及び排気バルブ209の開閉タイミング等を制御するように構成されている。また、ECU100は、クランクシャフト205の回転位置に基づいてエンジン200の機関回転数Neを算出することが可能に構成されている。
シリンダ201を収容するシリンダブロックには、エンジン200のノック強度を測定可能なノックセンサ219が配設されており、係るシリンダブロック内のウォータージャケット内には、エンジン200の冷却水温度を検出するための水温センサ220が配設されている。
排気管210には、三元触媒222が設置されている。三元触媒222は、エンジン200から排出されるCO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)、及びNOx(窒素酸化物)を夫々浄化することが可能な触媒である。排気管210における三元触媒222の上流側には、空燃比センサ221が配設されている。空燃比センサ221は、排気管210から排出される排気ガスから、エンジン200の空燃比を検出することが可能に構成されている。
エンジン200では、吸気バルブ208及び排気バルブ209の開弁特性が可変に構成される。
吸気バルブ208の開閉特性のうち、リフト量と作用角は、基本的にクランクシャフ205に連動して回転する吸気カムシャフト228に回転可能に設けられた断面視楕円形状を有する吸気カム229のカムプロフィールによって決定される。但し、本実施形態では特に、吸気カム229と吸気カムシャフト228との相対的な回転位相が、吸気カム229に連結された吸気カム用アクチュエータ230によって自由に変更可能である。吸気カム用アクチュエータ230は、図示せぬ電源ユニットを電力源とする電動アクチュエータであり、吸気カム229に対し、吸気カム229を吸気カムシャフト228に対し相対的に進角、遅角又は固定するための駆動力を付与することが可能に構成される。このため、エンジン200では、吸気カム229のカムプロフィールに何ら制約を受けることなく、吸気バルブ208のリフト量、作用角及び開弁時期が連続的に変化せしめられる。また、吸気カム用アクチュエータ230はECU100と電気的に接続されており、吸気バルブ208におけるリフト量、作用角及び開弁時期を含む開弁特性は、吸気カム用アクチュエータ230を介してECU100により制御される構成となっている。尚、吸気バルブ208の開閉特性を制御するためのこのような駆動機構は、所謂カムバイワイヤと称される電気的なカム駆動機構の一例となっている。
排気バルブ209の開閉特性のうち、リフト量と作用角は、基本的にクランクシャフト205に連動して回転する排気カムシャフト231に回転可能に設けられた断面視楕円形状を有する排気カム232のカムプロフィールによって決定される。但し、本実施形態では特に、排気カム232と排気カムシャフト231との相対的な回転位相が、排気カム232に連結された排気カム用アクチュエータ233によって自由に変更可能である。排気カム用アクチュエータ233は、図示せぬ電源ユニットを電力源とする電動アクチュエータであり、排気カム232に対し、排気カム232を排気カムシャフト231に対し相対的に進角、遅角又は固定するための駆動力を付与することが可能に構成される。このため、エンジン200では、排気カム232のカムプロフィールに何ら制約を受けることなく、排気バルブ209のリフト量、作用角及び開弁時期が連続的に変化せしめられる。また、排気カム用アクチュエータ233はECU100と電気的に接続されており、排気バルブ209におけるリフト量、作用角及び開弁時期を含む開弁特性は、排気カム用アクチュエータ233を介してECU100により制御される構成となっている。尚、排気バルブ209の開閉特性を制御するためのこのような駆動機構は、所謂カムバイワイヤと称される電気的なカム駆動機構の一例となっている。
尚、吸気バルブ208及び排気バルブ209の開弁特性を制御するための機構は、上述したものに限定されない。例えば、吸気バルブ208(以下、特に断りのない限り、排気バルブ209についても同様に適用可能であるとする)をソレノイド等の電磁石による電磁力によって開閉させる、所謂電磁駆動弁のような機構が採用されてもよい。この場合、例えばソレノイドの電磁力を可変に制御することによって、開弁時期、閉弁時期、リフト量、作用角及び開閉速度等、開閉特性を自由に且つ高速に制御することが可能である。
<実施形態の動作>
<始動時における基本制御>
エンジン200は、燃料としてアルコール混合燃料を使用するため、例えば、エンジン200が低温である始動期間(即ち、本発明に係る「暖機期間」の一例)等では、アルコールの揮発性の低さ及び気化潜熱の大きさ等に起因して、始動性の低下が問題となりかねない。このような始動性の低下を防止するために、エンジン200では、係る始動期間において、吸気バルブ208の開弁特性を変化させている。
<始動時における基本制御>
エンジン200は、燃料としてアルコール混合燃料を使用するため、例えば、エンジン200が低温である始動期間(即ち、本発明に係る「暖機期間」の一例)等では、アルコールの揮発性の低さ及び気化潜熱の大きさ等に起因して、始動性の低下が問題となりかねない。このような始動性の低下を防止するために、エンジン200では、係る始動期間において、吸気バルブ208の開弁特性を変化させている。
ここで、図2を参照して、始動期間における吸気バルブ208の基本的な開弁特性について説明する。ここに、図2は、吸気バルブ208の開弁特性の模式図である。
図2において、縦軸及び横軸には、夫々吸気バルブ208のリフト量及びクランク角が表される。始動期間における吸気バルブ208の開弁特性は、図示始動時特性STAとして例示される。即ち、始動時特性STAに従った場合、吸気バルブ208は、吸気TDC(Top Death Center:上死点)と吸気BDC(Bottom Death Center:下死点)との中間付近にあたるクランク角CA1(即ち、本発明に係る「開弁時期」の一例)において開弁を開始し、リフト量LF1(即ち、本発明に係る「暖機用リフト量」の一例)に到達した後、係るリフト量LF1が維持された状態となり、吸気BDCを通過した後に閉弁を開始してクランク角CA2において閉弁する。即ち、その概略形状は、図示する通り略台形状となる。
一方、このような始動期間に該当しない、例えば定常期間における吸気バルブ208の開弁特性が、図示基準特性BSE(破線参照)として示される。基準特性BSEに従った場合、吸気バルブ208は、吸気TDC付近から開弁を開始し、リフト量LFmax(LFmax>>LF1)に到達した後、閉弁を開始して、概ねクランク角CA2において閉弁する。このように、始動時特性STAは、開弁時期が基準特性BSEと比較して遅角されている。
ここで、図3を参照して、開弁時期を遅角することによる効果について説明する。ここに、図3は、エンジン200のPV線の模式図である。
図3において、縦軸及び横軸には、夫々シリンダ201の筒内圧P及びシリンダ201内壁とピストン203上面とによって規定される体積Vとが表される。図2における基準特性BSEに従って吸気バルブ208の開弁特性が制御された場合、PV線は、図示基準PV線(実線)のような軌跡を辿る。即ち、吸気行程(図示点線で囲われた部分)初期における筒内圧Pは、大気圧未満の負圧P0である。
一方で、図2における始動時特性STAに従って吸気バルブ208の開弁特性が制御された場合、PV線は、吸気行程に係る部分が、図示始動PV線(破線)の如く変化する。即ち、吸気バルブ208の開弁時期が遅角されるため、吸気行程初期においては未だ吸気バルブ208を閉じたままであり、筒内圧Pは、負圧P1(P0>P1)まで低下する。従って、始動時特性STAに従った場合、ポンピングロスPLS、即ち図示斜線部分に相当する負の仕事量が発生する。このポンピングロスPLSは、熱に変換され、吸入空気の発熱に供される。従って、吸入空気が加熱され、エンジン200の暖機が促進されることによってエンジン200の始動性が向上する。
図2に戻り、始動時特性STAでは、リフト量も基準特性BSEと比較して小さく制御されている。このようにリフト量が小さく制御された場合、吸気バルブ208を介して吸入される吸入空気に係る吸入空気量を規定するバルブ有効面積が小さくなるため、吸気バルブ208の開口部分において、吸入空気同士の衝突及び干渉が発生する。このような衝突及び干渉により、シリンダ201内に導かれる吸入空気の温度が上昇し、エンジン200の暖機が促進せしめられる。
ここで特に、始動時特性STAでは、吸気カム用アクチュエータ230の作用によって、吸気バルブ208の開弁期間の一部においてリフト量LF1が維持される。従って、必要な発熱量を効率的且つ効果的に得ることが可能となっている。また、吸気バルブ208の開閉に係る開閉速度は、吸気カム用アクチュエータ230の作用によって基準特性BSEと同等に制御されている。
ここで特に、本実施形態の比較例として、吸気バルブ208のリフト量と作用角とが一義的な関係を有する場合の開弁特性を比較特性CMP(細い破線)として示す。比較特性CMPは、例えば、吸気カムのカムプロフィールを吸気カムシャフトのシャフト方向に連続的に変化させること等によって得られる。この場合、リフト量と作用角とは、選択された一のカムプロフィールにより一義的な関係となるため、比較特性CMPは、リフト量を所望の値で維持することが困難となり、図示の通り放物線状となる。このように、リフト量を最適値(ここでは、LF1)に固定できず、また作用角の自由度が低いため、上述したように開弁時期を基準特性に対し遅角せしめた場合、比較特性CMPにおけるリフト量はLF1’(LF1’>LF1)となる。尚、この際、ポンピングロスは始動時特性STAに従った場合よりも小さくなるため、吸入空気の加熱に供される発熱量は小さくなり暖機の効果が停滞する。
また、この際、設定されたリフト量に到達するまでの時間が遅いため、吸気行程における最大負圧は、図3に示すP1よりも高く(即ち、圧力としては低く)なり、例えばクランクシャフトを収容するクランクケース等からの潤滑油の逆流等が懸念される。更に、上述した吸入空気同士の衝突及び干渉による発熱効果を得ようとする場合、リフト量は小さい程良いが、比較特性CMPに従った場合、リフト量をピークに固定できないため、吸入空気量を担保する必要から実現可能なリフト量が始動時特性STAに従った場合よりも大きくなり、暖機の効果が阻害される。このように、始動時特性STAに従った場合には、エンジン200の始動性を効率的且つ効果的に向上させることが可能となる。
<始動制御処理の詳細>
本実施形態では、始動期間における吸気バルブ208の開弁特性を上述した始動時特性STAの如く制御することによって、エンジン200を効率的且つ効果的に暖機することが可能であるが、既に述べたように、エンジン200の暖機性能は、燃料中のアルコール濃度によって変化するため、始動期間における吸気バルブ208の開弁特性が固定された場合、真に効率的に始動性を向上させることが困難である。また、必要以上の熱量、即ち本来不要な発熱を生じさせることによって、エンジン200の燃費が低下する懸念もある。そこで、本実施形態では、ECU100が、ROMに格納されたプログラムに従って始動制御処理を実行することによって、効率的且つ効果的な始動性の向上が実現されている。ここで、図4を参照して、始動制御処理の詳細について説明する。ここに、図4は、始動制御処理のフローチャートである。
本実施形態では、始動期間における吸気バルブ208の開弁特性を上述した始動時特性STAの如く制御することによって、エンジン200を効率的且つ効果的に暖機することが可能であるが、既に述べたように、エンジン200の暖機性能は、燃料中のアルコール濃度によって変化するため、始動期間における吸気バルブ208の開弁特性が固定された場合、真に効率的に始動性を向上させることが困難である。また、必要以上の熱量、即ち本来不要な発熱を生じさせることによって、エンジン200の燃費が低下する懸念もある。そこで、本実施形態では、ECU100が、ROMに格納されたプログラムに従って始動制御処理を実行することによって、効率的且つ効果的な始動性の向上が実現されている。ここで、図4を参照して、始動制御処理の詳細について説明する。ここに、図4は、始動制御処理のフローチャートである。
図4において、ECU100は、始めにエンジン200が始動期間であるか否かを判別する(ステップA10)。始動期間であるか否かの判別基準は特に限定されないが、例えばエンジン200の始動後経過時間が所定時間以内である場合や、エンジン200の機関回転数の変動量が所定の基準を満たさない場合等に、エンジン200が始動期間であると判別される。エンジン200が始動期間ではない場合(ステップA10:NO)、ECU100は始動制御処理を終了する。
エンジン200が始動期間にある場合(ステップA10:YES)、ECU100は、アルコール濃度センサ227によって検出される燃料中のアルコール濃度Daを取得する(ステップA11)。アルコール濃度Daを取得すると、ECU100は、予めROMに格納された、アルコール濃度Daとリフト量との対応関係を表すマップに従って、取得されたアルコール濃度Daに対応するリフト量を取得し、吸気バルブ208の開弁特性を決定する(ステップA12)。尚、この際、アルコール濃度Daが高い程リフト量が小さくなるように、即ち、より吸入空気が発熱せしめられるようにリフト量が決定される。
尚、本実施形態においては、吸気バルブ208のリフト量のみをアルコール濃度Daに応じて変化させ、作用角及び開弁時期は始動期間において固定される。従ってマップにはリフト量のみが設定されているが、マップの形態は必ずしもこのようなものに限定されず、アルコール濃度Daに応じて作用角及び開弁時期等が適宜定められていてもよい。
吸気バルブ208の開弁特性が決定されると、ECU100は、係る決定された開弁特性に従って吸気バルブ208の動作を制御する(ステップA13)。尚、開弁時期及び作用角は、予め実験的に、経験的に或いはシミュレーション等に基づいて、暖機効果が十分に得られ且つ吸気カム用アクチュエータ230が過負荷とならない範囲で決定されている。このように吸気バルブ208の開弁特性が制御されると、ECU100は処理をステップA10に戻し、一連の処理を繰り返す。
ここで、図5を参照して、始動制御処理の効果について説明する。ここに、図5は、吸気バルブ208の開閉特性の他の模式図である。尚、同図において、図2と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図5において、始動時特性STAは、図4におけるステップA12に係る処理によって決定されたリフト量に応じて変化する。即ち、アルコール濃度Daが比較的低い領域では、リフト量はLF3(LF3>LF1)に制御され、アルコール濃度がDaが上昇するのに応じて、リフト量は段階的にLF2(LF3>LF2>LF1)、LF1、LFmin(LFmin<LF1)に制御される。リフト量LFminは、吸入空気量を担保し得る最小のリフト量である。尚、図5では、図面の煩雑化を防ぐ目的からリフト量が4段階に制御されているが、リフト量を変化させる態様は無論何ら限定されず、アルコール濃度Daに応じてより多段階に或いは連続的に制御されてもよい。このようなリフト量の設定基準は、予め実験的に、経験的に或いはシミュレーション等に基づいて、始動性の向上に対する寄与に有意な差が生じる範囲内で精細に決定されていてもよい。
このように、本実施形態に係るエンジンシステム10によれば、始動制御処理により、始動期間において、吸気バルブ208のリフト量が基準特性と比較して小さい範囲で燃料中のアルコール濃度に応じて変化するように、且つ吸気バルブ208の開弁時期が遅角されるように、吸気カム用アクチュエータ230が制御されるため、エンジン200を常に最適に暖機せしめることが可能となり、始動性を効率的且つ効果的に向上させることが可能となるのである。
<第2実施形態>
吸気バルブ208のリフト量は、アルコール濃度Daのみならず、他の指標値に基づいて決定してもよい。ここで、図6を参照して、そのような本発明の第2実施形態に係る始動制御処理について説明する。ここに、図6は、第2実施形態に係る始動制御処理のフローチャートである。尚、同図において、図4と重複する箇所には、同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
吸気バルブ208のリフト量は、アルコール濃度Daのみならず、他の指標値に基づいて決定してもよい。ここで、図6を参照して、そのような本発明の第2実施形態に係る始動制御処理について説明する。ここに、図6は、第2実施形態に係る始動制御処理のフローチャートである。尚、同図において、図4と重複する箇所には、同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図6において、エンジン200が始動期間にある場合(ステップA10:YES)、ECU100は、吸気温センサ213によって検出される吸気温Tqを取得する(ステップB10)。吸気温Tqを取得すると、ECU100は、ROMに格納されたマップを参照して、吸気温Tqに応じた吸気バルブ208のリフト量を取得し、吸気バルブ208の開弁特性を決定する(ステップB11)。
ここで、吸気温Tqは、高ければそれだけエンジン200が暖機されているとみなしてよいから、ステップB11に係る処理では、吸気温Tqが高い程リフト量が高くなるように、連続的又は段階的にリフト量が設定される。このように、第2実施形態によれば、暖機状態を規定する吸気温Tqに応じて始動期間におけるリフト量が設定されるため、第1実施形態と同様に、効率的且つ効果的にエンジン200の始動性を向上させることが可能となる。
尚、第1実施形態及び第2実施形態は、相互に相容れないものではなく、無論一の始動制御処理中に、アルコール濃度Da及び吸気温Tqに応じて最適なリフト量が決定されてもよい。この際、リフト量を決定するためのマップは、アルコール濃度Da及び吸気温Tqを変数とする二次元マップとして構成されていてもよいし、夫々相互に独立したマップに基づいて決定されたリフト量を、相互間の重み付け等に応じて適宜補正すること等によって、最終的に、その都度最適なリフト量が算出されてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う内燃機関の制御装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
10…エンジンシステム、100…ECU、200…エンジン、201…シリンダ、202…点火装置、208…吸気バルブ、213…吸気温センサ、227…アルコール濃度センサ、228…吸気カムシャフト、229…吸気カム、230…吸気カム用アクチュエータ。
Claims (6)
- アルコール混合燃料を使用可能であり、且つ吸気弁の開弁特性のうち少なくとも開弁時期、リフト量及び作用角を夫々相互に独立して変化させることが可能な可変動弁手段を備えた内燃機関を制御する、内燃機関の制御装置であって、
前記内燃機関の暖機期間における前記リフト量を、前記開弁特性の基準を与える基準開弁特性における前記リフト量よりも小さい範囲で、前記内燃機関における所定種類の機関運転条件に応じて設定するリフト量設定手段と、
前記暖機期間において、前記吸気弁の開弁時期が前記基準開弁特性における前記開弁時期と比較して遅角側となるように、且つ前記設定されたリフト量が維持されるように前記可変動弁手段を制御する制御手段と
を具備することを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記制御手段は、前記暖機期間において前記作用角が所定値に維持されるように前記可変動弁手段を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記アルコール混合燃料におけるアルコール濃度を特定する濃度特定手段を更に具備し、
前記リフト量設定手段は、前記機関運転条件の少なくとも一部として、前記特定された濃度に応じて前記暖機期間におけるリフト量を設定する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記リフト量設定手段は、前記特定された濃度が高い場合に小さくなるように前記暖機期間におけるリフト量を設定する
ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記内燃機関における吸入空気の温度を特定する温度特定手段を更に具備し、
前記リフト量設定手段は、前記機関運転条件の少なくとも一部として、前記特定された温度に応じて前記暖機期間におけるリフト量を設定する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記リフト量設定手段は、前記特定された温度が高い場合に大きくなるように前記暖機期間におけるリフト量を設定する
ことを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
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2006
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