JP2010209859A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】FFV内燃機関の冷間時における燃料の気化を促進させることができる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】車両制御システム1は、燃料噴射手段と、可変動弁手段と、可変動弁制御手段と、アルコール含有率検出手段と、燃料噴射制御手段とによって、エンジン100の運転状態に基づいてネガティブオーバーラップ期間を設け、燃料中のアルコール含有率に基づいてネガティブオーバーラップ期間の前半に燃焼室11a内へ燃料を噴射させることができることから、FFV内燃機関の冷間時における燃料の気化を促進させることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。特に、アルコールとガソリンとを任意の割合で混合した混合燃料を使用する内燃機関の技術に関する。
近年、大気汚染や原油事情の変動に伴い、ガソリン燃料に加えて代替燃料としてのアルコールを同時に使用可能なシステムが実用化されている。このシステムを搭載したFFV(Flexible Fuel Vehicle)では、ガソリン燃料のみならず、ガソリンとアルコールとを任意の割合で混合した燃料で走行することができる。
アルコールはガソリンと比較して蒸気圧が低く気化しにくいため、ガソリンとアルコールとを混合した燃料は、燃料中のアルコール含有率が高いほど気化しにくくなる。そのため、燃料中のアルコール含有率によっては、FFV内燃機関が低温のとき(例えば冷間始動時)に噴射された燃料が気化しきれずに未燃燃料となって排出されてしまうために車両の燃費や排気エミッションが悪化する、といった問題点がある。
このような問題を解決するために、筒内直噴式内燃機関の冷間始動時において、吸気行程中に吸気弁と排気弁との双方が閉弁するネガティブオーバーラップ期間を設け、この期間の後半に燃焼室内に燃料を噴射し、かつ吸気弁の閉弁時期を吸気下死点よりも遅角させて混合気の一部を吸気ポートに戻すことによって、機関冷間時における燃料気化促進および燃焼安定性の向上を図る技術が特許文献1に開示されている。
そして、ジエチルエーテルを燃料として予混合圧縮着火内燃機関を運転するときに、高負荷時には排気行程の上死点前に排気弁を閉弁して吸気行程の上死点後に吸気弁を開弁するネガティブオーバーラップを備えるようにバルブタイミングを変更し、ネガティブオーバーラップ期間に燃焼室内に燃料を直接噴射することで、噴射された燃料を圧縮して高温・高圧とする技術が特許文献2に開示されている。
更に、吸気行程において吸気弁および排気弁の双方を閉じるネガティブオーバーラップ期間を設けて気筒内に多量の内部EGRガスを残留させ、ネガティブオーバーラップ期間中に気筒内に燃料を直接噴射することで、気筒内の温度を高めて予混合気の自己着火を促進させる技術が特許文献3に開示されている。
また、燃料の気化促進に関連する技術として、少なくとも始動時にアルコール含有燃料を使用する内燃機関の始動制御において、クランキング開始から所定時間、燃料噴射を停止しつつ吸気弁または排気弁のリフト量を最小とすることで、シリンダ内の温度を上昇させて燃料の気化を促進させる技術が特許文献4に開示されている。
特開2007−247485号公報 特開2008−286159号公報 特開2008−184970号公報 特開2008−215143号公報
ネガティブオーバーラップ期間中に燃焼室内に燃料を直接噴射する場合、期間のより前半の圧縮行程中に燃料を噴射することで、燃焼室内に噴射された燃料がより圧縮されるために、より大きな燃料の気化促進効果が得られる。
しかしながら、特許文献1の技術では、燃焼室内への燃料噴射タイミングをネガティブオーバーラップ期間のより後半の膨張行程に設定している。また、特許文献2の技術では、燃焼室内への燃料噴射タイミングをアルデヒドの生成量で決定しており、特許文献3の技術では、燃焼室内への燃料噴射タイミングを成層燃焼を実現するタイミングとしている。よって、特許文献1〜3の技術では、燃焼室内への燃料の噴射タイミングを、ネガティブオーバーラップ期間のより前半の圧縮行程に設定することが困難であることから、より大きな燃料の気化促進効果を得ることができない、といった問題点がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、FFV内燃機関の冷間時における燃料の気化を促進させることができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の内燃機関の制御装置は、アルコールとガソリンとを任意の割合で混合した燃料を内燃機関の燃焼室内に直接噴射する燃料噴射手段と、前記内燃機関の吸気弁および排気弁のバルブタイミングを所望するタイミングに変更する可変動弁手段と、を備える内燃機関の制御装置であって、前記内燃機関の運転状態に基づいて、前記可変動弁手段によって各気筒の排気行程ないし吸気行程において吸気弁と排気弁との双方が閉弁するネガティブオーバーラップ期間を設ける制御を実行する可変動弁制御手段と、前記燃料中のアルコール含有率を検出するアルコール含有率検出手段と、前記アルコール含有率検出手段の検出結果に基づいて、前記可変動弁制御手段が実行するネガティブオーバーラップ期間の前半に前記燃料噴射手段による燃料噴射を実行させる燃料噴射制御手段と、を備えることを特徴とする。
このような構成とすることにより、FFV内燃機関の冷間時における燃料の気化を促進させることができる。
特に、本発明の内燃機関の制御装置は、前記可変動弁制御手段が、前記アルコール含有率検出手段の検出結果に基づいて、前記ネガティブオーバーラップ期間を変更することを特徴とすることができる。
ネガティブオーバーラップ期間中に燃焼室内に燃料を直接噴射すると、燃料が気化する際に熱を奪うために燃焼室内の温度および圧力が低下することから、内燃機関のポンプ損失が生じる。特に、アルコールはガソリンと比較して気化潜熱が大きいために、燃料中のアルコール含有率が高い場合、燃焼室内の温度および圧力が大きく低下することから内燃機関のポンプ損失が増大する。この場合、本発明の構成によると、燃料中のアルコール含有率に基づいてネガティブオーバーラップ期間を変更することができることから、アルコール含有率が高い場合であっても、燃料の気化を促進しつつ内燃機関のポンプ損失が増大することを抑制することができる。
本発明の内燃機関の制御装置によれば、内燃機関の運転状態に基づいてネガティブオーバーラップ期間を設け、燃料中のアルコール含有率に基づいてネガティブオーバーラップ期間の前半に燃焼室内へ燃料を噴射させることができる。よって、FFV内燃機関の冷間時における燃料の気化を促進させることができる。
実施例の車両制御システムの概略構成を示した構成図である。 可変動弁制御手段によるバルブタイミング制御の一例を示している。 ネガティブオーバーラップ期間のP‐V線図を示している。
以下、本発明を実施するための形態を図面と共に詳細に説明する。
本発明の実施例1について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の内燃機関の制御装置を組み込んだ車両制御システム1の概略構成を示した構成図である。なお、図1にはエンジンの1気筒の構成のみを示している。
図1に示す車両制御システム1は、動力源であるエンジン100を備えており、エンジン100の運転動作を総括的に制御するエンジンECU(Electronic Control Unit)10を備えている。
エンジン100は、車両に搭載される多気筒エンジンであって、各気筒は燃焼室11aを構成するピストン11を備えている。各燃焼室のピストン11はそれぞれコネクティングロッドを介して出力軸であるクランクシャフト12の軸に連結されており、ピストン11の往復運動がコネクティングロッドによってクランクシャフト12の回転へと変換される。
クランクシャフト12の軸の近傍には、クランク角センサ31が設けられている。クランク角センサ31は、クランクシャフト12軸の回転角度を検出するように構成されており、検出結果をエンジンECU10に送信する。それにより、エンジンECU10は、運転時のエンジン回転数や回転角速度など、クランク角に関する情報を取得する。
各気筒の燃焼室11aには、それぞれ燃焼室11aと連通する吸気ポート13と、吸気ポート13に連結し、吸入空気を吸気ポート13から燃焼室11aへと導く吸気通路14とが接続されている。更に、燃焼室11aの各気筒には、それぞれ燃焼室11aと連通する排気ポート15と、燃焼室11aで発生した排気ガスをエンジン外へと導く排気通路16が接続されている。また、各気筒に接続された排気通路16は、下流側で合流して一本の合流排気通路17となる。
各気筒の燃焼室11aの吸気通路、排気通路に対応して複数の吸気弁、排気弁が設けられている。図1には吸気通路、排気通路と吸気弁、排気弁をそれぞれ1つずつ示している。燃焼室11aの各吸気ポート13には、それぞれ吸気弁18が配置されており、吸気弁18を開閉駆動させるための吸気カムシャフト20が配置されている。更に、燃焼室11aの各排気ポート15には、それぞれ排気弁19が配置されており、排気弁19を開閉駆動させるための排気カムシャフト21が配置されている。
吸気弁18および排気弁19はクランクシャフト12の回転が連結機構(例えばタイミングベルト、タイミングチェーンなど)により伝達された吸気カムシャフト20および排気カムシャフト21の回転により開閉され、吸気ポート13および排気ポート15と燃焼室11aとを連通・遮断する。なお、吸気弁18、および排気弁19の位相は、クランク角を基準にして表される。
吸気カムシャフト20は可変動弁機構(以下、VVT機構という)である電動VVT機構22を有している。この電動VVT機構22はエンジンECU10の指示により電動モータで吸気カムシャフト20を回転させる。それにより吸気カムシャフト20のクランクシャフト12に対する回転位相が変更されることから、吸気弁18のバルブタイミングが変更される。この場合、吸気カムシャフト20の回転位相は、吸気カム角センサ32にて検出され、エンジンECU10へと出力される。それにより、エンジンECU10は、吸気カムシャフト20の位相を取得することができるとともに、吸気弁18の位相を取得することができる。また、吸気カムシャフト20の位相は、クランク角を基準にして表される。
なお、電動VVT機構22は、本発明の可変動弁手段に相当する。
排気カムシャフト21は油圧VVT機構23を有している。この油圧VVT機構23はエンジンECU10の指示によりオイルコントロールバルブ(以下、OCVという)で排気カムシャフト21を回転させる。それにより排気カムシャフト21のクランクシャフト12に対する回転位相が変更されることから、排気弁19のバルブタイミングが変更される。この場合、排気カムシャフト21の回転位相は、排気カム角センサ33にて検出され、エンジンECU10へと出力される。それにより、エンジンECU10は、排気カムシャフト21の位相を取得することができるとともに、排気弁19の位相を取得することができる。また、排気カムシャフト21の位相は、クランク角を基準にして表される。
なお、油圧VVT機構23は、本発明の可変動弁手段に相当する。
エンジン100の吸気通路14にはエアフロメータ34、スロットルバルブ24およびスロットルポジションセンサ35が設置されている。エアフロメータ34およびスロットルポジションセンサ35は、それぞれ吸気通路14を通過する吸入空気量、およびスロットルバルブ24の開度を検出し、検出結果をエンジンECU10に送信する。エンジンECU10は、送信された検出結果に基づいて吸気ポート13および燃焼室11aへ導入される吸入空気量を認識し、スロットルバルブ24の開度を調整することでエンジン100の運転に必要な吸入空気量を燃焼室11aへ取り込むことができる。
スロットルバルブ24は、ステップモータを用いたスロットルバイワイヤ方式を適用することが好ましいが、例えばステップモータの代わりにワイヤなどを介してアクセルペダル(図示しない)と連動し、スロットルバルブ24の開度が変更されるような機械式スロットル機構を適用することもできる。
エンジン100の各気筒にはインジェクタ25が装着されている。燃料ポンプ(図示しない)より燃料配管を通じて供給された高圧燃料は、エンジンECU10の指示によりインジェクタ25にてエンジン気筒内の燃焼室11aに噴射供給される。エンジンECU10は、エアフロメータ34およびスロットルポジションセンサ35からの吸入空気量、および吸気カム角センサ32からのカム軸回転位相の情報に基づき、燃料噴射量と噴射タイミングを決定しインジェクタ25に信号を送る。インジェクタ25はエンジンECU10の信号に従って、指示された燃料噴射量・噴射タイミングにて燃焼室11aへ燃料を高圧噴射する。高圧噴射された燃料は霧化し、吸気弁18の開弁時に供給された吸入空気と混合され、エンジン100の燃焼に適した混合ガスとなる。そして、インジェクタ25のリーク燃料は、リリーフ配管を通って燃料タンク(図示しない)へと戻される。
なお、インジェクタ25は、本発明の燃料噴射手段に相当する。
燃料配管には、アルコールセンサ41が設けられている。アルコールセンサ41は、燃料の誘電率の変化から燃料中のアルコール含有率を検出する形式を採用することができる。アルコールセンサ41は、燃料配管内の燃料のアルコール含有率を検出し、結果をエンジンECU10へ送信する。この場合、アルコールセンサ41は、燃料配管に関わらず燃料中のアルコール含有率を検出できる任意の位置に設けることができる。また、アルコールセンサ41に代えて、その他のアルコール含有率検出手段を適用することもできる。
なお、アルコールセンサ41は、本発明のアルコール含有率検出手段に相当する。
ここで、エンジン100の運転に用いられる燃料について説明する。ガソリンと混合するアルコール燃料としては、メタノール(CHOH,沸点64.7℃,密度0.79g・cm−3)、またはエタノール(COH,沸点78.3℃,密度0.79g・cm−3)を適用することができる。本実施例のエンジン100は、エタノールを燃料として使用する。燃焼時の酸素に対する量論係数の違いから、アルコール燃料はガソリン燃料に比べて同一の吸入空気量に対してより多くの燃料を必要とする。そのため、ガソリンとアルコールとを混合した燃料は、燃料中のアルコール含有率によって理論空燃比が異なる。例えば、ガソリン100%燃料の理論空燃比は14.7であるが、アルコール(エタノール)含有率が40%(E40)の場合、理論空燃比は12.3であり、アルコール(エタノール)含有率が85%(E85)の場合は、理論空燃比は9.8である。そして、燃料がエタノール100%のときの理論空燃比は9.0である。
各気筒の燃焼室11aはそれぞれ点火プラグ26を備えており、点火プラグ26の点火タイミングはイグナイタ27によって調整される。吸気ポート13から流入された吸入空気は気筒内でインジェクタ25から噴射された燃料と混合し、ピストン11の上昇運動により燃焼室11a内で圧縮される。エンジンECU10は、クランク角センサ31からのピストン11の位置、および吸気カム角センサ32からのカム軸回転位相の情報に基づき、点火タイミングを決定しイグナイタ27に信号を送る。イグナイタ27はエンジンECU10の信号に従って、指示された点火タイミングでバッテリからの電力を点火プラグ26に通電する。点火プラグ26はバッテリからの電力により点火し、圧縮混合ガスを着火させて、燃焼室11a内を膨張させピストン11を下降させる。この下降運動がコネクティングロッドを介してクランクシャフト12の軸回転に変更されることにより、エンジン100は動力を得る。
燃焼後の排気ガスは、排気弁19が開いた際に排気ポート15、排気通路16を通って合流排気通路17で合流し、浄化触媒28を通過してエンジン100の外部へと排出される。浄化触媒28は、エンジン100の排ガスを浄化するために用いられるもので、例えば三元触媒やNOx吸蔵還元型触媒などが適用される。浄化触媒28は、エンジン100の排気量、使用地域等の違いによって複数個組み合わせて用いられる場合もある。
合流排気通路17には排気温センサ36、A/Fセンサ37、O2センサ38が設けられており、燃焼室11aから排出される排気ガスの温度、空燃比を検出し、その結果をエンジンECU10へと送信する。また、浄化触媒28には触媒温度センサ40が設けられており、浄化触媒28の温度を検出し、その結果をエンジンECU10へと送信する。エンジンECU10は、触媒温度センサ40からの信号を受信することにより、浄化触媒28の温度を認識し、浄化触媒28が活性温度域にあるか否かを判断する。
エンジンECU10は、演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、プログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)と、データ等を記憶するRAM(Random Access Memory)やNVRAM(Non Volatile RAM)と、を備えるコンピュータである。エンジンECU10は、クランク角センサ31、吸気カム角センサ32、エアフロメータ34、スロットルポジションセンサ35、排気温センサ36、水温センサ39等の検出結果を読み込み、スロットルバルブ24の動作、吸気弁18および排気弁19の開閉タイミング、インジェクタ25の動作、点火プラグ26の点火時期など、エンジン100の運転動作を統合的に制御する。
また、エンジンECU10は、A/Fセンサ37およびO2センサ38の検出結果に基づいて燃焼室11aの燃焼情報を取得し、最適な燃焼状態となるように気筒内への燃料噴射量を調整するフィードバック(以下、F/Bと略記する)制御を実行する。この制御を実行することにより、エタノールとガソリンとを任意の割合で混合した燃料を使用する場合でも、エンジン100の運転に適した空燃比となるよう燃料噴射量を補正することができる。
そして、エンジンECU10は、エンジン100の運転状態に基づいて、各気筒の排気行程ないし吸気行程において吸気弁18と排気弁19との双方が閉弁するネガティブオーバーラップ期間を設け、期間の前半に燃焼室11a内に燃料を噴射させる制御を実行する。
以下に、エンジンECU10が実行する制御について説明する。図2は、可変動弁制御手段によるバルブタイミング制御の一例を示している。エンジンECU10の制御は、エンジンの始動要求がされると、すなわちイグニッションスイッチがONにされると開始する。まず、エンジンECU10は、クランク角センサ31、排気温センサ36、水温センサ39、図示しない油温センサが検出するエンジン回転数、負荷、排気温度、エンジン冷却水温、潤滑油温の少なくとも1つからエンジン100の運転状態が冷間運転であるか否かを判断する。エンジン100の運転状態が冷間運転であると判断する場合、エンジンECU10は、吸気弁18の開弁タイミングを所定量遅角させるよう電動VVT機構22に指令し、かつ排気弁19の閉弁タイミングを所定量進角させるよう油圧VVT機構23に指令する。ここで、バルブタイミング変更の所定量は、エンジン100の運転状態に応じて設定することができるが、例えば、回転数2000[rpm]程度,低負荷領域においてはバルブタイミング変更の所定量はゼロからピストン上死点±60[deg](ネガティブオーバーラップ期間120[deg])の間で設定することができる。
この制御を実行することで、エンジン100の運転状態が冷間運転の場合、すなわちエンジン100が低温の場合に、吸気弁18および排気弁19を所定期間閉弁させて燃焼室11a内の残留ガス(内部EGR)量を増加させることができることから、燃焼室11a内の温度を上昇させることができる。
つづいて、エンジンECU10は、アルコールセンサ41の検出結果に基づいて燃料中のエタノール含有率を検出する。この場合、エンジンECU10は、アルコールセンサ41の検出結果によらずに、クランク角センサ31、A/Fセンサ37、O2センサ38、および図示しない筒内圧センサ等の少なくとも1つの検出結果に基づいて燃料中のエタノール含有率を検出してもよい。
燃料中のエタノール含有率の検出後に、エンジンECU10は、検出した燃料中のエタノール含有率が第1しきい値以上であるか否かを判断する。ここで、第1しきい値とは、エンジン100の冷間時に燃焼室11a内に噴射された燃料が気化しきれずに未燃燃料となって排出されるおそれがあるエタノール含有率を適用する。例えば、ガソリン単体燃料よりも蒸気圧が低くなるエタノール含有率40[%]を第1しきい値として適用することができる。
エンジンECU10は、検出した燃料中のエタノール含有率が第1しきい値以上であると判断した場合に、ネガティブオーバーラップ期間の前半に燃焼室11a内へ燃料を噴射するようインジェクタ25に指令する制御を実行する。
この制御を実行することで、ネガティブオーバーラップ期間の前半、すなわちピストンの圧縮行程に燃焼室11a内に燃料を噴射させて、噴射された燃料を燃焼室11a内でより圧縮して高温・高圧化することができる。よって、内燃機関の冷間時において、燃料中のエタノール含有率が高い場合でも、燃焼室11a内に噴射された燃料を適切に気化させることができる。この場合、ネガティブオーバーラップ期間のより前半に燃料噴射タイミングを設けることで、より大きな燃料の気化促進効果を得ることができる。よって、エンジンECU10は、燃料中のエタノール含有率、またはエンジン100の運転状態に基づいて、エタノール含有率がより高い場合、またはエンジン100がより低温の場合に、燃料噴射タイミングをネガティブオーバーラップ期間のより前半に設定するよう制御することもできる。
エンジンECU10は、クランク角センサ31、排気温センサ36、水温センサ39、図示しない油温センサの少なくとも1つの検出結果に基づいて、エンジン100の運転状態を認識する。そして、エンジンECU10は、エンジン100が排出する未燃燃料(HC)の濃度が排気ガス基準値以下となる運転状態、すなわちエンジン100の温度が噴射された燃料が充分に気化できるほど高温であると判断すると、上記の制御を終了し、通常のバルブタイミングおよび燃料噴射タイミングに移行する。この場合、エンジンECU10は、A/Fセンサ37、O2センサ38の検出結果に基づいて、エンジン100のHC排出濃度を判断することもできる。
このように、本発明の制御を実行することにより、エンジン100の冷間時において、燃料中のエタノール含有率が高い場合であっても、燃焼室11a内に噴射された燃料を適切に気化させることができることから、車両の燃費および排気エミッションが悪化することを抑制することができる。
なお、エンジンECU10は、本発明の可変動弁制御手段、燃料噴射制御手段に相当する。
以上のように、本実施例の車両制御システム1は、燃料噴射手段と、可変動弁手段と、可変動弁制御手段と、アルコール含有率検出手段と、燃料噴射制御手段とによって、内燃機関の運転状態に基づいてネガティブオーバーラップ期間を設け、燃料中のアルコール含有率に基づいてネガティブオーバーラップ期間の前半に燃焼室内へ燃料を噴射させることで、FFV内燃機関の冷間時における燃料の気化を促進させることができる。
つづいて、本発明の実施例2について説明する。本実施例の車両制御システム2は、可変動弁制御手段が、アルコール含有率検出手段の検出結果に基づいてネガティブオーバーラップ期間を変更する点で車両制御システム1と相違している。
本実施例の車両制御システム2は、実施例1と同様に車両内部にエンジンECU10を備えている。このエンジンECU10が、アルコール含有率検出手段の検出結果に基づいてネガティブオーバーラップ期間を変更する制御を実行する。
図3は、ネガティブオーバーラップ期間のP‐V線図を示している。ネガティブオーバーラップ期間中に燃焼室内に燃料を直接噴射すると、燃料の気化熱によって燃焼室内の温度および圧力が低下することにより、内燃機関のポンプ損失が生じる。特に、アルコールはガソリンと比較して気化潜熱が大きいために、燃料中のアルコール含有率が高い場合、燃焼室内に噴射された燃料が気化する際に燃焼室内の熱が大きく奪われる。よって、燃焼室内の温度および圧力が大きく低下し、内燃機関のポンプ損失が増大することから車両の燃費が悪化してしまう。
そのため、燃料中のアルコール含有率に基づいて、吸気弁の開弁タイミングを進角させてネガティブオーバーラップ期間を短縮し、燃焼室内に空気を吸入させて低下した圧力を上昇させて回復させることで、燃料の気化を促進しつつ内燃機関のポンプ損失が増大することを抑制する。
以下に、エンジンECU10が実行する制御について説明する。エンジンECU10の制御は、エンジンの始動要求がされると、すなわちイグニッションスイッチがONにされると開始する。実施例1と同様に、エンジンECU10は、エンジン100の運転状態に基づいてネガティブオーバーラップ期間を設定し、燃料中のエタノール含有率を検出する。つづいて、エンジンECU10は、検出した燃料中のエタノール含有率が第1しきい値以上であると判断した場合に、ネガティブオーバーラップ期間の前半に燃焼室11a内へ燃料を噴射するようインジェクタ25に指令する制御を実行する。
この場合、エンジンECU10は、検出した燃料中のエタノール含有率に基づいて、設定したネガティブオーバーラップ期間を変更する制御を実行する。
エンジンECU10は、検出した燃料中のエタノール含有率に基づいて、ネガティブオーバーラップ期間中に燃焼室11a内へ燃料を噴射することによって低下する筒内圧力を推定する。そして、エンジンECU10は、推定した筒内圧力の低下量に応じて吸気弁18の開弁タイミングを進角させてネガティブオーバーラップ期間を短縮することで、筒内圧力の低下量に応じた空気を燃焼室11a内に早急に吸入させる。
そして、実施例1と同様に、エンジンECU10は、エンジン100が排出するHC濃度が排気ガス基準値以下となる運転状態、すなわちエンジン100の温度が噴射された燃料が充分に気化できるほど高温であると判断すると、上記の制御を終了し、通常のバルブタイミングおよび燃料噴射タイミングに移行する。
このように、燃料中のアルコール含有率に基づいて吸気弁18の開弁タイミングを進角させてネガティブオーバーラップ期間を短縮し、燃焼室11a内に早急に空気を吸入させて低下した圧力を回復させることで、エンジン100のポンプ損失が増大することを抑制することができる。よって、本発明の制御を実行することにより、エンジン100の冷間時において、燃料中のエタノール含有率が高い場合であっても、未燃燃料の排出およびポンプ損失の増大を抑制することができることから、車両の燃費および排気エミッションが悪化することを抑制することができる。
以上のように、本実施例の車両制御システム2は、可変動弁制御手段が、アルコール含有率検出手段の検出結果に基づいてネガティブオーバーラップ期間を変更することにより、ネガティブオーバーラップ期間中の燃料噴射によって低下した筒内圧力を早急に回復させることができることから、燃料中のアルコール含有率が高い場合であっても、燃料の気化を促進しつつ内燃機関のポンプ損失が増大することを抑制することができる。
上記実施例は本発明を実施するための一例にすぎない。よって本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 車両制御システム
10 エンジンECU(可変動弁制御手段,燃料噴射制御手段)
11 ピストン
11a 燃焼室
12 クランクシャフト
13 吸気ポート
14 吸気通路
15 排気ポート
16 排気通路
17 合流排気通路
18 吸気弁
19 排気弁
20 吸気カムシャフト
21 排気カムシャフト
22 電動VVT機構(可変動弁手段)
23 油圧VVT機構(可変動弁手段)
24 スロットルバルブ
25 インジェクタ(燃料噴射手段)
26 点火プラグ
27 イグナイタ
28 浄化触媒
31 クランク角センサ
32 吸気カム角センサ
33 排気カム角センサ
34 エアフロメータ
35 スロットルポジションセンサ
36 排気温センサ
37 A/Fセンサ
38 O2センサ
39 水温センサ
40 触媒温度センサ
41 アルコールセンサ(アルコール含有率検出手段)
100 エンジン

Claims (2)

  1. アルコールとガソリンとを任意の割合で混合した燃料を内燃機関の燃焼室内に直接噴射する燃料噴射手段と、前記内燃機関の吸気弁および排気弁のバルブタイミングを所望するタイミングに変更する可変動弁手段と、を備える内燃機関の制御装置であって、
    前記内燃機関の運転状態に基づいて、前記可変動弁手段によって各気筒の排気行程ないし吸気行程において吸気弁と排気弁との双方が閉弁するネガティブオーバーラップ期間を設ける制御を実行する可変動弁制御手段と、
    前記燃料中のアルコール含有率を検出するアルコール含有率検出手段と、
    前記アルコール含有率検出手段の検出結果に基づいて、前記可変動弁制御手段が実行するネガティブオーバーラップ期間の前半に前記燃料噴射手段による燃料噴射を実行させる燃料噴射制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記可変動弁制御手段は、前記アルコール含有率検出手段の検出結果に基づいて、前記ネガティブオーバーラップ期間を変更することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。

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