JP2018104670A - 硬化性組成物およびその製造方法、硬化物、ならびにシーリング材 - Google Patents

硬化性組成物およびその製造方法、硬化物、ならびにシーリング材 Download PDF

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Abstract

【課題】組成物中の重合体の粘度が低く、硬化物のモデュラスを最適な範囲に調整しやすく、かつ伸びが良好である硬化性組成物を提供する。【解決手段】アルキレンオキシド単量体に基づく繰り返し単位を含み、反応性ケイ素基または不飽和基である末端基を1分子当り平均2個以上有し、末端基の合計に対する反応性ケイ素基の割合が80〜100モル%、末端基1個当たりの数平均分子量が2,000〜11,000、かつ数平均分子量が9,000超60,000以下である重合体Aと、アルキレンオキシド単量体に基づく繰り返し単位を含み、前記末端基を1分子当り平均1〜1.4個有し、末端基の合計に対する反応性ケイ素基の割合が70〜100モル%、かつ数平均分子量が2,000〜9,000である重合体Bを、重合体A/重合体Bの質量比が80/20〜99/1で含む硬化性組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、反応性ケイ素基を有する重合体を含有し、空気中の湿分により室温で硬化可能な硬化性組成物およびその製造方法、該硬化性組成物の硬化物、ならびに該硬化物からなるシーリング材に関する。
反応性ケイ素基を有する重合体は、室温下で空気中の湿分により、反応性ケイ素基が加水分解または縮合反応してシロキサン結合を形成することにより架橋し、ゴム状の硬化物となることが知られている。
かかる重合体にあっては、一般にその分子量が大きいほど、硬化物の柔軟性は増すが重合体の粘度が高くなり、作業性が悪くなる。硬化物の柔軟性を保ちつつ重合体を低粘度とするために、芳香族カルボン酸エステル類等の可塑剤が添加されることがあるが、このような低分子化合物は硬化物中での移行性が高くブリードアウトの問題がある。
そこで特許文献1では、低分子の可塑剤の代わりに、片末端にのみ反応性ケイ素基を有する重合体を用いることが提案されている。具体的に、特許文献1の実施例には、ポリプロピレントリオールを開始剤とした分岐構造を有し、数平均分子量が18,000であり1分子当たり平均で2.1個のジメトキシメチルシリル基を有するポリオキシプロピレン重合体Aと、直鎖の片末端にのみ反応性ケイ素基を有し、数平均分子量が5,000であり1分子当たり平均で0.8個のジメトキシメチルシリル基を有するポリオキシプロピレン重合体Cを、A/Cの質量比が約56/44または約71/29の割合で混合して用いる方法が記載されている。
特開2011−111525号公報
例えばシーリング材に用いられる硬化性組成物にあっては、硬化物のモデュラスが最適な範囲にあり、かつ伸びが良好であることが求められる。
しかしながら本発明者等の知見によれば、特許文献1に記載の方法で重合体を低粘度化するとモデュラスまたは伸びの低下が大きくなりやすい。
シーリング材等に用いられる硬化性組成物においては、硬化物のモデュラスが低く柔らかすぎる場合には、硬化不良や表面のべたつきの原因となりやすく、モデュラスが高く硬すぎる場合には、伸びが悪くなりやすい。硬化性組成物としては、その硬化物における最適な範囲のモデュラスの達成と伸びの両立が求められる。
本発明は、組成物中の重合体の粘度が低く、硬化物のモデュラスを最適な範囲に調整しやすく、かつ伸びが良好である硬化性組成物、およびその製造方法、該硬化性組成物の硬化物、ならびに該硬化物からなるシーリング材を提供する。
本発明は以下の態様を有する。
[1] 下記重合体Aと下記重合体Bを含み、重合体Aの質量の重合体Bの質量に対する比が80/20〜99/1である硬化性組成物。
重合体A:アルキレンオキシド単量体に基づく繰り返し単位を含み、下式1で表される反応性ケイ素基または不飽和基である末端基を1分子当たり平均で2個以上有し、前記末端基の合計に対する前記反応性ケイ素基の割合が80〜100モル%であり、前記末端基1個当たりの数平均分子量が2,000〜11,000であり、かつ数平均分子量が9,000超60,000以下である重合体A。
重合体B:アルキレンオキシド単量体に基づく繰り返し単位を含み、下式1で表される反応性ケイ素基または不飽和基である末端基を1分子当たり平均で1〜1.4個有し、前記末端基の合計に対する前記反応性ケイ素基の割合が70〜100モル%であり、かつ数平均分子量が2,000〜9,000である重合体B。
−SiX3−a 式1
[式中、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示す。aは1〜3の整数である。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。]
[2] 前記重合体Aの分子量分布が1.8以下であり、前記重合体Bの分子量分布が1.8以下である、[1]の硬化性組成物。
[3] 前記[1]または[2]の硬化性組成物の硬化物。
[4] 前記[3]の硬化物からなる、シーリング材。
[5] 下記工程iと下記工程iiの後、重合体Aと重合体Bを、重合体Aの質量の重合体Bの質量に対する比が80/20〜99/1の割合で混合する、硬化性組成物の製造方法。
工程i:アルキレンオキシド単量体に基づく繰り返し単位を含み、水酸基を1分子当たり平均で2個以上有し、水酸基1個当たりの数平均分子量が2,000〜11,000であり、かつ数平均分子量が9,000超60,000以下である前駆重合体aを準備し、前記水酸基に不飽和基を導入し、該不飽和基の80〜100モル%に下式1で表わされる反応性ケイ素基を導入して、重合体Aを得る工程。
工程ii:アルキレンオキシド単量体に基づく繰り返し単位を含み、水酸基を1分子当たり平均で1〜1.4個有し、かつ数平均分子量が2,000〜9,000である前駆重合体bを準備し、前記水酸基に不飽和基を導入し、該不飽和基の70〜100モル%に下式1で表わされる反応性ケイ素基を導入して、重合体Bを得る工程。
−SiX3−a 式1
[式中、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示す。aは1〜3の整数である。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。]
[6] 工程iにおける前駆重合体aを、アルキレンオキシド開環重合触媒の存在下で、活性水素を1分子当たり平均で2個以上有する開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させて準備する、[5]の硬化性組成物の製造方法。
[7] 工程iiにおける前駆重合体bを、アルキレンオキシド開環重合触媒の存在下で、活性水素を1分子当たり平均で1〜1.4個有する開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させて準備する、[5]または[6]の硬化性組成物の製造方法。
[8] 前記アルキレンオキシド開環重合触媒が、複合金属シアン化物錯体である、[6]または[7]の硬化性組成物の製造方法。
[9] 前記アルキレンオキシド開環重合触媒が、有機配位子としてt−ブチルアルコールが配位した複合金属シアン化物錯体である、[8]の硬化性組成物の製造方法。
本発明の硬化性組成物は、硬化物のモデュラスを最適な範囲に調整しやすく、かつ伸びが良好であり、組成物中の重合体の粘度が低い。
本発明の硬化性組成物は、シーリング材用の硬化性組成物として好適に用いられる。
本発明の硬化性組成物の製造方法によれば、硬化物のモデュラスを最適な範囲に調整しやすく、かつ伸びが良好であり、組成物中の重合体の粘度が低い、硬化性組成物が得られる。
本発明の硬化性組成物の硬化物はモデュラスが最適な範囲であり、かつ伸びが良好である。
本発明の硬化性組成物の硬化物からなるシーリング材はモデュラスが最適な範囲であり、かつ伸びが良好である。
以下の表現や用語の定義は、特に断りのない限り、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
重合体Aおよび重合体Bにおける「不飽和基」とは、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基である。不飽和基には、下記に示す「重合性不飽和基」であるものが含まれる。
「重合性不飽和基」とは、不飽和結合を含む一価の基であって、該不飽和結合部分において、重合が可能な基である。
「活性水素」とは、水酸基、カルボキシル基、第一級アミド基、第二級アミド基、ヒドラジド基およびメルカプト基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基における水素原子である。
「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」とは、アクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステルの一方または両方を意味する。
本明細書における数平均分子量(以下、「Mn」と記す。)および重量平均分子量(以下、「Mw」と記す。)は、展開溶媒がテトラヒドロフラン(THF)である、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定によって得られるポリスチレン換算分子量である。分子量分布は、MwとMnより算出した値であり、Mnに対するMwの比率である。
「〜」で表される数値範囲は、「〜」の前後の数値をそれぞれ下限値、上限値とする数値範囲を示す。
本発明の硬化性組成物は重合体Aと重合体Bを含む。
<重合体A>
重合体Aは、アルキレンオキシド単量体(以下、単に「アルキレンオキシド」ともいう。)に基づく繰り返し単位を含み、反応性ケイ素基または不飽和基である末端基を1分子当たり平均で2個以上有する。
重合体Aは、アルキレンオキシドに基づく繰り返し単位からなる直鎖または分岐鎖を有し、該直鎖または分岐鎖の全末端に、反応性ケイ素基または不飽和基である末端基を有する重合体が好ましい。該直鎖または分岐鎖と前記末端基との間に2価の連結基が存在してもよい。前記不飽和基としては、アリル基が好ましい。
前記反応性ケイ素基は下式1で表わされる1価の基である。ケイ素原子に結合している水酸基または加水分解性基がシロキサン結合を形成して架橋構造を形成する。
−SiX3−a 式1
[式中、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示す。aは1〜3の整数である。aが1の場合、複数のRは互いに同一でも異なっていてもよい。aが2以上の場合、複数のXは互いに同一でも異なっていてもよい。]
前記aは1または2であることが好ましく、aは2であることがより好ましい。
前記Rとしては、炭素数1〜20の炭化水素基、α−クロロアルキル基およびトリオルガノシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種であってよい。
炭素数1〜20の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基が好ましく、メチル基、エチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基がより好ましく、メチル基またはエチル基がさらに好ましい。
α−クロロアルキル基としては、α−クロロメチル基が挙げられる。トリオルガノシロキシ基としては、Rがメチル基、エチル基、フェニル基等であるR SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基等が挙げられる。
前記Rとしては、重合体の硬化性と安定性のバランスが良いことから、メチル基およびエチル基が好ましく、硬化物の硬化速度が速い点で、α−クロロメチル基が好ましい。化合物の入手が容易であることからメチル基がより好ましい。
前記Xとしての加水分解性基は特に限定されず、従来公知の加水分解性基であればよい。例えばハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種であってよい。塩素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。加水分解性が穏やかで取扱いやすいという観点からアルコキシ基がより好ましい。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基が好ましく、メトキシ基またはエトキシ基がより好ましい。アルコキシ基がメトキシ基またはエトキシ基であると、シロキサン結合を速やかに形成し硬化物中に架橋構造を形成させることが容易であり、硬化物の物性値が良好となりやすい。
反応性ケイ素基の具体例としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジイソプロポキシメチルシリル基、α−クロロメチルジメトキシシリル基、α−クロロメチルジエトキシシリルが挙げられる。シロキサン結合を速やかに形成し硬化物中に架橋構造を形成させることが容易であり、硬化物の物性値が良好となりやすいため、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基が好ましく、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基がより好ましい。
重合体Aは、下記工程iにより得られるものが好ましい。
工程i:アルキレンオキシドに基づく繰り返し単位を含み、水酸基を1分子当たり平均で2個以上有する前駆重合体aを準備し、前記水酸基に不飽和基を導入し、該不飽和基に上式1で表わされる反応性ケイ素基を導入して、重合体Aを得る工程。
前駆重合体aの水酸基の平均個数の上限は、硬化物の柔軟性を保持する点で4以下が好ましく、3以下がより好ましい。
前駆重合体aは、アルキレンオキシド開環重合触媒の存在下で、活性水素を1分子当たり平均で2個以上有する開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて製造することが好ましい。この方法によれば、アルキレンオキシドに基づく繰り返し単位からなる直鎖または分岐鎖を有し、該直鎖または分岐鎖の末端に水酸基を有する前駆重合体aが得られる。
開始剤は、活性水素を2個以上有する化合物である。水酸基を2個以上有する化合物が好ましい。前記開始剤における活性水素は、水酸基に基づくものであることが好ましい。
水酸基を2個有する化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールが挙げられる。プロピレングリコール、ジプロピレングリコールが好ましい。
水酸基を3個以上有する開始剤としてはグリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ソルビトール、ペンタエリスリトール等が挙げられる。グリセリンが好ましい。
また、前記水酸基を2個以上有する化合物とアルキレンオキシドとで合成したポリオキシアルキレンポリオールを開始剤として用いてもよい。
開始剤は1種類を単独で使用してもよく2種類以上を併用してもよい。
前記水酸基を2個以上有する化合物と反応させるアルキレンオキシドは、炭素数が2〜20であることが好ましい。具体的にはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等が挙げられる。エチレンオキシド、プロピレンオキシドが好ましく、プロピレンオキシドがより好ましい。アルキレンオキシドは1種類を単独で使用してもよく2種類以上を併用してもよい。2種以上のアルキレンオキシドからなる直鎖または分岐鎖において、該アルキレンオキシドの付加順番は特に限定されず、ブロック状でもよくランダム状でもよい。
アルキレンオキシド開環重合触媒としては、複合金属シアン化物錯体、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、有機アルミニウム化合物等の遷移金属化合物とポルフィリンを反応させて得られる金属ポルフィリン錯体、ホスファゼン等が挙げられる。重合体Aの分子量分布が小さくなりやすい点で複合金属シアン化物錯体が好ましい。
複合金属シアン化物錯体は公知のものを使用できる。水中でハロゲン化金属塩とアルカリ金属シアノメタレートとを反応させて得られる反応生成物(以下、触媒骨格という)に有機配位子を配位させて製造されるものが好ましい。例えば特開2011−178955号公報の段落[0020]に記載されている複合金属シアン化物錯体を用いることができる。
複合金属シアン化物錯体としては、ハロゲン化亜鉛とアルカリ金属シアノコバルテートとを反応させて得られる触媒骨格に、有機配位子としてt−ブチルアルコールを配位させた複合金属シアン化物錯体が好ましい。
前駆重合体aの水酸基に不飽和基を導入する方法としては、前駆重合体aの水酸基をアルコラート化して得られるアルコキシル基と、塩化メタリルや塩化アリル等の不飽和基含有ハロゲン化炭化水素とを反応させる方法、または前駆重合体aの水酸基と反応しうる官能基および不飽和基を有する化合物を反応させ、エステル結合、ウレタン結合、カーボネート結合等を含む連結基を介して導入する方法が挙げられる。
前駆重合体aの水酸基に導入された不飽和基に反応性ケイ素基を導入して重合体Aを得る方法は、反応性ケイ素基を1個有するシリル化剤と、前駆重合体aの不飽和基とを直接または間接的に反応させる方法が用いられる。例えば特開2011−178955号公報の段落[0016]に記載されている方法を用いることができる。
好ましくは、前駆重合体aの水酸基に導入された不飽和基とシリル化剤を触媒の存在下で反応させる方法を用いることができる。シリル化剤としては、下式2で表される水素化ケイ素化合物が好ましい。式2中のX、R、aは上式1と同じである。
HSiX3−a 式2
前駆重合体aの水酸基に不飽和基を導入し、該不飽和基の一部または全部に反応性ケイ素基を導入する。前駆重合体aの全部の水酸基に不飽和基を導入してもよい。前駆重合体aの全部の水酸基に不飽和基を導入した場合、重合体Aの反応性ケイ素基または不飽和基である末端基の数は、前駆重合体aの水酸基の数と同じである。
重合体Aの反応性ケイ素基または不飽和基である末端基の数は、1分子当たりの平均で2個以上であり、2〜4個が好ましく、2〜3.8個がより好ましい。重合体Aの反応性ケイ素基または不飽和基である末端基の数は、1分子あたりの平均で2個未満であると、硬化物のモデュラスが低下しやすい。重合体Aにおける1分子あたりの平均の末端基の数は大きいほど硬化物のモデュラスを好適な範囲に調整しやすい。前駆重合体aの水酸基の数の好ましい態様についても、上記と同様である。
重合体Aの1分子当たりの反応性ケイ素基の平均個数と、不飽和基の平均個数はNMR分析を用いた公知の方法でも測定できる。
例えば、重合体Aの1分子当たりの反応性ケイ素基の平均個数は、重合体A中の反応性ケイ素基の濃度[mol/g]を測定し、「該反応性ケイ素基の濃度[mol/g]×重合体AのMn」の式に当てはめることにより算出される。
重合体Aにおけるシリル化率は、重合体Aの反応性ケイ素基の数と不飽和基である末端基の数との合計に対する重合体Aの反応性ケイ素基の数の割合(単位:モル%)である。
重合体Aにおけるシリル化率は80〜100モル%であり、85〜99モル%が好ましく、88〜98モル%がより好ましい。
重合体Aの2種以上を混合して用いる場合、該2種以上の重合体全体における平均のシリル化率が前記の範囲内であればよい。シリル化率が80モル%未満であると、硬化物のモデュラスは低下して硬化物は柔らかくなりやすく、かつ伸びは低下しやすくなる。シリル化率は高いほど好ましい。
重合体Aのシリル化率をNMR分析によって測定する場合には、重合体Aの反応性ケイ素基の数と不飽和基の数をNMR分析によって測定し、これらの合計に対する反応性ケイ素基の数として求めることができる。
シリル化率は、不飽和基と反応させるシリル化剤の量によって調整可能である。
特に、前駆重合体aの水酸基をアルコラート化した後、塩化メタリルまたは塩化アリルを用いて不飽和基を導入すると、高いシリル化率が得られやすい。
重合体AのMnは9,000超60,000以下であり、9,200〜55,000が好ましく、9,500〜50,000がより好ましく、9,900〜45,000がさらに好ましい。該Mnが9,000以下であると硬化物のモデュラスを好適な範囲に調整しにくく、伸びが悪くなりやすい。上限値より大きいと重合体Aの粘度が高くなりやすい。
前駆重合体aと重合体Aとは、末端基の一部または全部が異なるだけであり、前駆重合体aのMnは、重合体AのMnとほぼ同じである。前駆重合体aのMnは9,000超60,000以下が好ましく、9,200〜55,000がより好ましく、9,500〜50,000がさらに好ましく、9,900〜45,000が特に好ましい。
重合体Aの末端基1個当たりのMnは2,000〜11,000であり、3,000〜11,000が好ましく、3,500〜10,000がより好ましく、4,000〜9,900がさらに好ましい。該末端基1個当たりのMnが前記範囲の下限値よりも小さいと硬化物のモデュラスを好適な範囲に調整しにくく、また伸びが良好となりにくい。上限値よりも大きいと硬化性組成物中の重合体の粘度が高くなりやすい。
前駆重合体aの水酸基1個当たりのMnは、重合体Aの末端基1個当たりのMnとほぼ同じある。前駆重合体aの水酸基1個当たりのMnは2,000〜11,000が好ましく、3,000〜11,000がより好ましく、3,500〜10,000がさらに好ましく、4,000〜9,900が特に好ましい。該Mnが上記範囲内であると硬化物のモデュラスを好適な範囲に調整しやすく、伸びが良好となりやすく、上記範囲外であると硬化性組成物の粘度が高くなりやすく、硬化物のモデュラスを調整しにくく伸びが悪化しやすい。
重合体AのMw/Mnは1.8以下が好ましく、1.6以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましい。重合体Aの分子量分布は小さいほど硬化性組成物の粘度が低くなりやすい。
前駆重合体aの分子量分布は、重合体Aの分子量分布と同様であることが好ましい。
重合体Aの粘度は、1〜25Pa・sが好ましく、2〜20Pa・sがより好ましく、3〜15Pa・sがさらに好ましい。重合体Aの粘度が上記範囲内であると、硬化性組成物の粘度を低くすることができ、作業性に優れるため好ましい。
<重合体B>
重合体Bは、アルキレンオキシドに基づく繰り返し単位を含み、反応性ケイ素基または不飽和基である末端基を1分子当たり平均で1〜1.4個有する。
重合体Bの全末端のうち、反応性ケイ素基または不飽和基が結合していない末端には、アルキル基等の不活性な有機基が結合していることが好ましい。
重合体Bは、アルキレンオキシドに基づく繰り返し単位からなる直鎖を有し、該直鎖の片方の末端基または両方の末端基が、反応性ケイ素基または不飽和基を有する重合体であるのが好ましい。該直鎖と前記末端基との間に2価の連結基が存在してもよい。
硬化性組成物中に同時に存在する重合体Aと重合体Bの不飽和基は同じであってもよく、異なっていてもよい。
反応性ケイ素基は重合体Aにおける反応性ケイ素基と同様であり、好ましい態様も同様である。硬化性組成物中に同時に存在する重合体Aと重合体Bの反応性ケイ素基は同じであってもよく、異なっていてもよい。
重合体Bは、下記工程iiにより得られるものが好ましい。
工程ii:アルキレンオキシドに基づく繰り返し単位を含み、水酸基を1分子当たり平均で1〜1.4個有する前駆重合体bを準備し、前記水酸基に不飽和基を導入し、該不飽和基に上式1で表わされる反応性ケイ素基を導入して、重合体Bを得る工程。
前駆重合体bは、アルキレンオキシド開環重合触媒の存在下で、活性水素を1分子当たり平均で1〜1.4個有する開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて製造することが好ましい。
開始剤として活性水素を1個または2個有するものを用いることが好ましく、この場合には、アルキレンオキシドに基づく繰り返し単位からなる直鎖を有し、該直鎖の片末端または両末端に水酸基を有する前駆重合体bが得られる。
前駆重合体bは、アルキレンオキシドに基づく繰り返し単位からなる直鎖を有し、前記直鎖の一方の末端に水酸基を有し、他方の末端に不活性な有機基を有する前駆重合体を含むことが好ましい。不活性な有機基とは、炭素数1〜18の直鎖または分岐の脂肪族炭化水素基であり、炭素数2〜12の直鎖または分岐のアルキル基が好ましく、炭素数3〜8の直鎖または分岐のアルキル基がより好ましく、n−ブチル基がさらに好ましい。不活性な有機基は、反応性ケイ素基が導入されない。
前記開始剤は、水酸基を1個または2個有する化合物が好ましい。
水酸基を2個有する化合物は、前駆重合体aの開始剤と同様であり、好ましい態様も同様である。
水酸基を1個有する化合物としては、直鎖または分岐の炭化水素基を有する1価のアルコールが好ましい。具体的には、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、2-ブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキサノール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデカノール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。
また、前記水酸基を1個以上有する化合物とアルキレンオキシドとで合成したポリオキシアルキレンモノオールを開始剤として用いてもよい。
開始剤は1種類を単独で使用してもよく2種類以上を併用してもよい。
アルキレンオキシド、およびアルキレンオキシド開環重合触媒は、前駆重合体aと同様である。前駆重合体aの合成に用いたアルキレンオキシドと、前駆重合体bの合成に用いたアルキレンオキシドとは同じであってもよく、異なっていてもよい。
工程iiでは、前駆重合体bの水酸基に不飽和基を導入し、該不飽和基の一部または全部に反応性ケイ素基を導入する。前駆重合体bの水酸基に不飽和基を導入する方法、水酸基を導入された不飽和基に反応性ケイ素基を導入して重合体Bを得る方法は、工程iに準ずる方法を用いることができる。前駆重合体bの水酸基の全部に不飽和基を導入してもよい。前駆重合体bの水酸基の全部に不飽和基を導入した場合、重合体Bにおける反応性ケイ素基または不飽和基である末端基の数は、前駆重合体bの水酸基の数および開始剤の活性水素の数と等しい。
重合体Bにおける反応性ケイ素基または不飽和基である末端基の数は、1分子当たりの平均で1〜1.4個であり、1〜1.35個が好ましく、1〜1.3個がより好ましい。重合体Bにおける反応性ケイ素基または不飽和基である末端基の数が1分子あたりの平均で1個未満であると、硬化物のモデュラスが上がりやすく、かつ伸びが低下しやすい。1.4個より大きいと、硬化物のモデュラスが低下しやすく、かつ伸びが低下しやすい。
前駆重合体bの水酸基の数および開始剤の活性水素の数の好ましい範囲についても、重合体Bにおける反応性ケイ素基または不飽和基である末端基の数の好ましい範囲と同様である。
重合体Bの1分子当たりの反応性ケイ素基の平均個数と、不飽和基の平均個数はNMR分析を用いた公知の方法でも測定できる。
重合体Bにおけるシリル化率は、重合体Bの反応性ケイ素基の数と不飽和基である末端基の数との合計に対するに対する反応性ケイ素基の数の割合(単位:モル%)である。
重合体Bにおけるシリル化率は70〜100モル%であり、80〜99モル%が好ましく、85〜98モル%がより好ましい。シリル化率が70モル%未満であると、硬化物の伸びが低下しやすい。重合体Bにおけるシリル化率は大きいほど、硬化物の伸びが良好となりやすい。
重合体Bの2種以上を混合して用いる場合、該2種以上の重合体全体における平均のシリル化率が前記範囲内であればよい。
重合体Bにおけるシリル化率をNMR分析によって求める場合は、重合体Aと同様に測定できる。
前駆重合体bの水酸基をアルコラート化した後、塩化メタリルまたは塩化アリルを用いて不飽和基を導入すると、高いシリル化率が得られやすい。
重合体BのMnは2,000〜9,000であり、2,200〜8,500が好ましく、2,500〜8,000がより好ましく、2,800〜7,900がさらに好ましい。該Mnが2,000未満であると硬化物の伸びが低下しやすく、9,000以上であると硬化性組成物の粘度が高くなりやすい。
前駆重合体bと重合体Bとは末端基の一部または全部の構造が異なるだけであるため、前駆重合体bのMnは重合体BのMnとほぼ同じである。前駆重合体bのMnは2,000〜9,000が好ましく、2,200〜8,500がより好ましく、2,500〜8,000がさらに好ましく、2,800〜7,900が特に好ましい。該Mnが上記下限値より小さいと硬化物の伸びは良好となりやすい。上記上限値より大きいと硬化性組成物の粘度は高くなりやすく、硬化物の伸びは低下しやすい。
重合体AのMnと重合体BのMnの差は、硬化物の伸びとモデュラスを好適な範囲としながら、硬化性組成物の粘度を低くしやすいため、1,000以上であることが好ましく、2,000以上がより好ましく、3,000以上がさらに好ましい。
重合体BのMw/Mnは1.8以下が好ましく、1.6以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましい。重合体Bの分子量分布は小さいほど硬化性組成物の粘度は下がりやすい。
前駆重合体bの分子量分布は、重合体Bの分子量分布と同様であることが好ましい。
重合体Bの粘度は、0.1〜15Pa・sが好ましく、0.2〜10Pa・sがより好ましく、0.5〜8Pa・sがさらに好ましい。重合体Bの粘度が上記範囲内であると、硬化性組成物の粘度を低くすることができ、作業性に優れるため好ましい。
<重合体C>
本発明の硬化性組成物は、重合体Aおよび重合体B以外に、反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(以下、重合体Cという。)の1種以上を含んでもよい。重合体Cは、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(以下、「単量体C」という。)に基づく単位を含み、アルキレンオキシド単量体に基づく単位を含まない重合体である。
重合体Cは硬化物の機械強度向上、ならびに硬化性組成物および硬化物の耐候性向上に寄与する。例えば、屋外で使用されるシーリング材等に適用された場合、硬化物が長期間紫外線に暴露されたときに表面に亀裂が生じるのを抑制するのに有効である。
重合体Cは、下式3で表される単量体Cに基づく繰り返し単位を含む主鎖を有し、下式4で表される反応性ケイ素基を少なくとも側鎖に有する重合体であることが好ましい。
CH=CRCOOR 式3
式中、Rは水素原子またはメチル基、Rは炭素数1〜30の直鎖または分岐のアルキル基を示す。
−SiX3−a 式4
式中のR、Xおよびaは、上式1におけるR、Xおよびaとそれぞれ同義であり、好ましい態様も同様である。
硬化性組成物中に同時に存在する重合体A、重合体Bおよび重合体Cの反応性ケイ素基は、互いに同じであっても異なっていてもよい。
重合体Cは、上式3で表される単量体Cの1種または2種以上に基づく繰り返し単位からなる単独重合体または共重合体であってもよく、上式3で表される単量体Cの1種または2種以上に基づく繰り返し単位と、単量体C以外の重合性不飽和基含有単量体の1種または2種以上に基づく繰り返し単位からなる共重合体であってもよい。
重合体Cは、単量体Cに基づく繰り返し単位として、上式3のRが、炭素数が1〜8の直鎖または分岐のアルキル基または炭素数が10以上の直鎖または分岐のアルキル基であるものを含むことが好ましい。
炭素数が1〜8の直鎖または分岐のアルキル基としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルが好ましい。
炭素数が10以上の直鎖または分岐のアルキル基としては、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸エイコサニル、(メタ)アクリル酸ドコサニル、(メタ)アクリル酸ヘキサコサニル等が挙げられる。(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ドコサニルが好ましい。
重合体Cは、単量体Cに基づく繰り返し単位として、炭素数が1〜8の直鎖または分岐のアルキル基を持つ単量体Cに基づく繰り返し単位として、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチルおよび(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルからなる群より選ばれる少なくとも一種に基づく繰り返し単位と、炭素数が10以上の直鎖または分岐のアルキル基を持つ単量体Cに基づく繰り返し単位として、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシルおよび(メタ)アクリル酸ドコサニルからなる群より選ばれる少なくとも一種に基づく繰り返し単位とを組み合わせて用いる含むことが好ましい。(メタ)アクリル酸ブチルと(メタ)アクリル酸オクタデシルの組み合わせ、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルと(メタ)アクリル酸オクタデシルの組み合わせ、および(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルと(メタ)アクリル酸オクタデシルとの組み合わせからなる群より選ばれる少なくとも一種の組み合わせに基づく繰り返し単位を含むことがより好ましい。重合体Cが、単量体Cとしてこのような上記組み合わせに基づく繰り返し単位を含むことにより、重合体Cの重合体Aおよび重合体Bに対する相溶性が向上し、得られる硬化性組成物の硬化後の強度等の特性が向上しやすい。
炭素数が1〜8の直鎖または分岐のアルキル基を持つ単量体Cと炭素数が10以上の直鎖または分岐のアルキル基を持つ単量体Cとを併用する場合において、その比は特に制限されないが、炭素数が1〜8の直鎖または分岐のアルキル基を持つ単量体Cの質量の炭素数が10以上の直鎖または分岐のアルキル基を持つ単量体Cの質量に対する比は、95/5〜40/60であることが好ましく、95/5〜50/50であることがより好ましい。上記数値範囲内であれば、重合体Cの重合体Aおよび重合体Bに対する相溶性が向上しやすい。
上式4で表される反応性ケイ素基を導入する方法としては、該反応性ケイ素基を有する連鎖移動剤や開始剤を用いる方法、該反応性ケイ素基と重合性不飽和基を含有する単量体を併用し、上式3で表される単量体Cと反応させる方法等が挙げられる。少なくとも高分子鎖の側鎖に上式4で表される反応性ケイ素基を導入する観点から、該反応性ケイ素基と重合性不飽和基を含有する単量体を併用し、上式3で表される単量体Cと反応させる方法が好ましい。
該反応性ケイ素基と重合性不飽和基を含有する単量体としては、ビニルシランまたは反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸が好ましい。
ビニルシランとしては、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、トリス(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン等が挙げられる。
反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸としては、(メタ)アクリル酸−3−(メチルジメトキシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸−3−(トリメトキシシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸−3−(トリエトキシシリル)プロピル等が挙げられる。単量体Cと良好に反応する点で、反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸が好ましく、(メタ)アクリル酸−3−(トリメトキシシリル)プロピルが好ましい。前記化合物は1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
重合体Cは、前記以外の重合性不飽和基を含有する単量体として、特開2002−69288号公報の段落0062および段落0063に例示される単量体を併用することができる。
重合体Cは、従来公知の方法で重合することができる。例えば、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、リビングラジカル重合等の方法で製造することができる。重合体Cは、ラジカル重合で製造することが好ましく、その形態は、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、バルク重合のいずれであってもよい。
上記重合に用いられる開始剤や分子量調整剤などは、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。また、重合温度や圧力等の重合条件については、重合に供する単量体の種類や開始剤の10時間半減温度などによって適宜調整して実施することができる。
重合体Cを構成する前記単量体は、重合体C以外の本発明の硬化性組成物成分の存在下で重合しても、非存在下で重合してもよい。重合体Cを構成する前記単量体は、重合体A、重合体Bまたは、重合体Aおよび重合体Bの存在下で重合することができる。この場合には、硬化性組成物中における重合体Cの分散性が向上しやすい。重合体A、重合体B以外の、硬化性組成物の構成成分の存在下で前記単量体を重合して重合体Cを得た後、重合体A、重合体B等と混合してもよい。硬化性組成物の構成成分の非存在下で前記単量体を重合させて、重合体Cを得てもよい。
重合体CのMnは500〜50,000が好ましく、1,000〜40,000がより好ましく、2,000〜30,000がさらに好ましい。分子量分布(Mw/Mn)に特に制限はないが、1.0〜5.0が好ましい。より好ましくは1.1〜3.5であり、1.3〜3.5が特に好ましい。
重合体Cの反応性ケイ素基の数は、硬化物の架橋密度を適正な範囲として、硬化物の伸びを確保するため、1分子当たりの平均で0.05〜4個が好ましく、0.1〜3個がより好ましく、0.15〜2個がさらに好ましい。
重合体Cとしては、市販品を用いることもできる。市販品としては、例えば東亜合成社製のARUFON US−6000シリーズ(例えば、US−6110、US−6120等、いずれも製品名)、綜研化学社製のアクトフロー NEシリーズ(例えば、NE−1000、NE−3000、いずれも製品名)、カネカ社製のXMAP(製品名)等を用いることができる。
硬化性組成物が、重合体A、重合体Bと重合体Cを含有する場合、重合体Aおよび重合体Bの総量を100質量部としたときに、重合体Cが0.1〜250質量部であることが好ましく、1〜200質量部であることがより好ましく、5〜150質量部であることがさらに好ましい。重合体Cの含有量が前記範囲の下限値以上であると重合体Cの添加効果が充分に得られやすく、硬化物の機械強度ならびに硬化性組成物および硬化物の耐候性が向上しやすい。前記範囲の上限値以下であると、作業性の低下と硬化性組成物が硬化した硬化物の伸びの低下を抑制しやすい。
<可塑剤>
本発明の硬化性組成物は、重合体A、重合体Bおよび重合体Cの他に、可塑剤を含有することができる。可塑剤を含有することにより、硬化性組成物の粘度やスランプ性および硬化物の引張り強度、伸び等の機械特性が調整される。
可塑剤としては、特開2015−183185号公報、特開2012‐102154号公報に記載の化合物を任意に用いることができる。可塑剤としては、フタル酸エステル、アジピン酸エステル等の比較的低分子の可塑剤;パラフィン炭化水素やイソパラフィン炭化水素などの炭化水素化合物;およびMnが1,000以上の高分子可塑剤が好ましい。
フタル酸エステルとしては、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジイソノニル等が挙げられ、フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)が好ましい。
硬化物の表面のべたつきを改善する観点から、パラフィン炭化水素の炭素数は、6以上が好ましく、8〜18がより好ましい。
硬化物の表面のべたつきを改善する観点から、イソパラフィン炭化水素の炭素数は6〜24が好ましく、8〜18がより好ましい。
市販品のパラフィン炭化水素としては、例えば、JX日鉱日石エネルギー社製N−11(製品名)などが好ましく、イソパラフィン炭化水素としては、出光興産社製IPソルベント‐2028(製品名)、エクソンモービル社製アイソパーシリーズ(アイソパーH、アイソパーM等、いずれも製品名)などが好ましい。
Mnが1,000以上の高分子可塑剤として、ポリオキシプロピレンポリオールなどのポリオキシアルキレンポリオール、無溶剤型アクリルポリマーが挙げられる。
該ポリオキシアルキレンポリオールの水酸基1個当たりのMnは500〜20,000が好ましく、1,000〜12,000がより好ましい。分子量が低すぎると熱や降雨により可塑剤が経時的に流出し、表面のひび割れが起こりやすくなったり、表面が汚染されやすくなる。また、分子量が高すぎると粘度が高くなり、作業性が悪くなりやすい。該ポリオキシアルキレンポリオールは市販品を用いることができる。市販品としては、例えば、旭硝子社製のプレミノールS3011、プレミノールS4012、プレミノールS4013F(いずれも製品名)が挙げられる。
アルキレンオキシド単量体に基づく繰り返し単位を含む重合体の末端の1個以上にアリル基をもつアリルポリオキシアルキレン重合体であって、Mnが500〜20,000であるものを可塑剤として用いることができる。
可塑剤として用いられるアリルポリオキシアルキレン重合体は、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのいずれか一方または両方に基づく構成単位を有するものが好ましく、プロピレンオキシドに基づく構成単位のみからなるものがより好ましい。
該アリルポリオキシアルキレン重合体は、前述の前駆重合体aまたはbの水酸基に不飽和基を導入する方法と同様の方法で得ることができる。
アリルポリオキシアルキレン重合体としては、作業性と物性との両立の観点から、Mnは1,000〜15,000が好ましく、2,000〜14,000がより好ましい。
無溶剤型アクリルポリマーのMnは1,000〜10,000が好ましい。市販品の無溶剤型アクリルポリマーとしては、例えば東亜合成株式会社製の、ARUFON UPシリーズ(例えばUP−1000、UP−1080、UP−1110、UP−1150、UP−1170等、いずれも製品名)が挙げられる。
可塑剤は、1種類を用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。高分子可塑剤のみを用いてもよく、高分子可塑剤と低分子の可塑剤とを併用してもよい。
硬化性組成物において、可塑剤の合計の含有量は、重合体A、重合体Bおよび重合体Cの合計100質量部に対して20〜180質量部が好ましく、40〜150質量部がより好ましい。上記範囲の下限値以上であれば可塑剤としての効果を発現しやすく、上限値以下であれば、硬化物の機械強度を保ちやすい。
<その他の成分>
本発明の硬化性組成物は、必要に応じて、硬化性組成物において公知の成分を含むことができる。具体的には硬化触媒、助触媒、充填材、チクソ性付与剤、安定剤、接着性付与剤、難燃剤、硬化性調整剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤、溶剤、防かび剤等の添加剤が挙げられる。硬化性組成物は、これらの各種添加剤を1種類以上含んでもよい。
このような添加剤成分を含む硬化性組成物を調整する方法は特に制限されず、硬化性組成物の製造途中または製造後の適当な時期に、添加剤成分を一度に、または何回かに分けて添加すればよい。
硬化触媒としては、特開2011−178955号公報の段落[0041]〜[0046]に記載の硬化触媒の1種以上を使用できる。硬化触媒の添加量は、重合体Aと重合体Bの合計100質量部に対して、0.01〜15.0質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましい。上記範囲の下限値以上であると、硬化反応が充分に進行しやすくなり、上限値以下であると、硬化時に局部的な発熱や発泡が生じず、良好な硬化物が得られやすい。
助触媒としては、国際公開第16/031913号パンフレットに記載の助触媒の1種以上を使用できる。助触媒としては、硬化性組成物の硬化速度が速く、硬化物の良好な機械物性が得られることから、アミン、カルボン酸、またはリン酸が好ましく、アミンがより好ましい。助触媒の添加量は、重合体Aと重合体Bの合計100質量部に対して、0.01〜15質量部が好ましく、0.1〜5質量部が特に好ましい。上記範囲の下限値以上であると、硬化反応が充分に進行しやすくなり、上限値以下であると、硬化時に局部的な発熱や発泡が生じず、良好な硬化物が得られやすい。
充填材としては、特開2011−178955号公報の段落[0047]に記載の充填材の1種以上を使用できる。充填材の添加量は、重合体Aと重合体Bの合計100質量部に対して、1〜1,000質量部が好ましく、10〜400質量部がより好ましく、50〜300質量部がさらに好ましい。
チクソ性付与剤としては、特開2011−111525号公報の段落[0086]に記載のチクソ性付与剤の1種以上を使用できる。チクソ性付与剤の添加量は、重合体Aと重合体Bの合計100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましい。
安定剤としては、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤等が例として挙げられ、具体例としては、特開2011−111525号公報の段落[0087]〜[0090]に記載の安定剤の1種以上を使用できる。
安定剤は1種でもよく2種以上を組み合わせてもよい。特に、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤のうち2種以上を組み合わせることにより、それぞれの特徴を生かして全体として安定性を向上させることができる。
酸化防止剤、光安定剤および紫外線吸収剤の添加量は、各々に重合体Aと重合体Bの合計100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、0.2〜5質量部がより好ましい。
接着性付与剤としては、(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシラン、アミノ基を有するシラン、エポキシ基を有するシラン、カルボキシル基を有するシラン等の有機シランカップリング剤;イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)プロピルトリメトキシチタネート、3−メルカプトプロピルトリメトキチタネート等の有機金属カップリング剤;エポキシ基を有する化合物が挙げられる。これらは1種でもよく2種以上を組み合わせてもよい。
有機シランカップリング剤、有機金属カップリング剤の添加量は、各々に重合体Aと重合体Bの合計100質量部に対して0.1〜30質量部が好ましい。
エポキシ基を有する化合物としては、特開2014−227427号公報の段落[0076]〜[0077]に記載の化合物が挙げられる。エポキシ基を有する化合物は1分子中に1個以上のエポキシ基を有するものであって、エポキシ樹脂またはエポキシ基含有シリコン化合物等が挙げられる。硬化性、接着強度、被着体汎用性、耐水性、耐久性および作業性等のバランスの点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂またはエポキシ基含有シリコン化合物が好ましい。
エポキシ樹脂の添加量は、重合体Aと重合体Bの合計100質量部に対して100質量部以下が好ましく、5〜80質量部がより好ましい。
<硬化性組成物>
本発明の硬化性組成物は、重合体Aと重合体Bを含み、重合体Aの質量の重合体Bの質量に対する比は、80/20〜99/1である。
本発明の硬化性組成物は、前記工程iと前記工程iiで重合体Aおよび重合体Bをそれぞれ調製し、重合体A、重合体Bおよび必要に応じた任意成分を、重合体Aの質量の重合体Bの質量に対する比が80/20〜99/1となるように混合する工程を経て製造される。
本発明によれば、前記特定の重合体Aと前記特定の重合体Bを前記特定の質量比で混合して用いることにより、組成物中の重合体の粘度が低く、硬化物のモデュラスおよび伸びが良好である硬化性組成物が得られる。
重合体Aと重合体Bの合計に対して、重合体Bが1質量%未満であると添加効果が充分に得られず、20質量%を超えると硬化物のモデュラスおよび伸びの低下が大きくなる。
重合体Aの質量の重合体Bの質量に対する比は80/20〜95/5が好ましく、80/20〜90/10がより好ましい。上記範囲内であると重合体を配合したときの粘度や硬化組成物の粘度を低くしやすく、硬化物のモデュラスを好適な範囲に調整しやすく、伸びが良好となりやすい。
硬化性組成物に対する重合体Aと重合体Bの合計の質量の割合は、5〜40質量%が好ましく、10〜35質量%がより好ましく、15〜30質量%がさらに好ましい。前記範囲内であれば、硬化物がもろくなりにくく、配合剤の効果が発現しやすいことから好ましい。
本発明の硬化性組成物から分離された重合体Aおよび重合体BについてGPC法による分子量分布曲線(微分分子量分布曲線、X軸はポリスチレン換算分子量を示す。)を測定すると、ポリスチレン換算分子量が2,000以上の領域に2つのピークが得られる。これら2つのピークの間の極小点を通りX軸に垂直な直線と該直線よりも高分子量側のピークとX軸とで囲まれた部分が重合体Aの画分、前記直線と該直線よりも低分子量側のピークとX軸とで囲まれた部分が重合体Bの画分とみなして、それぞれのMnおよび含有量(質量比)の測定、NMRによる末端基の分析等を行うことができる。
本発明の硬化性組成物から、重合体Aおよび重合体Bを分離する方法としては、例えば、両親媒性の溶媒に硬化性組成物を滴下して、析出した成分をデカンテーション、濾過、遠心分離等の一般的な方法で分離して取り除く方法等が挙げられる。両親媒性の溶媒としては、アルコール、アセトン等の重合体Aおよび重合体Bを良く溶解する溶媒であれば、特に限定されない。例えば、硬化性組成物に重合体Cが含まれる場合、メタノール中に硬化性組成物を滴下すると、重合体Cが析出する。メタノール中に分散または溶解した重合体Aおよび重合体Bについて、必要により、濃縮などの方法を用いて重合体Aおよび重合体Bを回収した後に、上記の方法に従って、Mnおよび含有量(質量比)の測定、NMR分析による末端基の分析等を行うことができる。
本発明の硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合して密封保存し、施工後空気中の湿気により硬化する1成分型として調製することができる。また、主剤として、重合体Aおよび重合体Bを含む配合液を準備し、これとは別に、硬化剤組成物として、重合体Aおよび重合体Bを含まない、硬化触媒、充填材、水等の成分を配合しておき、該硬化剤組成物と主剤を使用前に混合する、2成分型として調製することもできる。2成分型の場合、主剤と硬化剤組成物を混合する際に、トナー等の着色剤を添加して混合してもよい。
1成分型の場合は、水分を含有する配合成分を予め脱水乾燥するか、また配合混練中に減圧等により脱水するのが好ましい。
2成分型の場合は、配合剤中には若干の水分が含有されていてもゲル化の心配は少ないが、長期間の貯蔵安定性を必要とする場合には公知の方法で脱水乾燥するのが好ましい。
1成分型の硬化性組成物または2成分型の主剤に、貯蔵安定性を向上させるため、脱水剤を添加することができる。脱水剤としては、メタノール、エタノール等の低級アルコール;n−プロピルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン等が挙げられる。
脱水剤として、アルコキシシランを添加する場合、その添加量は、重合体Aと重合体Bの合計100質量部に対して、0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部の範囲が好ましい。
本発明の硬化性組成物の粘度は、0.5〜19Pa・sが好ましく、1〜18Pa・sがより好ましく、1.5〜17Pa・sがさらに好ましい。硬化性組成物の粘度が上記範囲内であると、施工時の作業性に優れるため好ましい。
硬化性組成物がシーリング材用の硬化性組成物である場合、硬化物であるシーリング材のモデュラス(50%伸長したときの応力、「M50」ともいう。)が低く、柔らかすぎる場合には、表面のべたつきの原因となりやすい。一方、M50が高く、硬すぎるものであれば伸びが悪くなりやすい。硬化性組成物としては、M50が実用上好ましい範囲でありながら、伸びが良い硬化物が得られることが求められる。硬化物におけるM50は配合により調整することもできる。
本発明の硬化性組成物は、M50が実用上好ましい範囲であり、伸びが良好な硬化物を得ることができる。本発明の硬化性組成物によれば、例えば、後述の実施例に示されるように、配合物中に重合体Cを含まない場合は、M50が0.10〜0.4N/mmであり、かつ伸びが耐熱養生で400〜1,000%である硬化物を、また配合物中に重合体Cを含む場合は、M50が0.10〜0.4N/mmでかつ伸びが標準養生で300〜1,000%である硬化物を得ることができる。
本発明の硬化性組成物は、シーリング材(建築用弾性シーリング材、複層ガラス用シーリング材等。)、封止剤(ガラス端部の防錆・防水用封止剤、太陽電池裏面封止剤等。)、密封剤(建造物用密封剤、船舶用密封剤、自動車用密封剤、道路用密封剤等。)、接着剤(電気絶縁材料(電線・ケーブル用絶縁被覆剤)等。)の分野に用いられる硬化性組成物として有用である。特に屋外に曝されるシーリング材などの、硬化物のモデュラスが実用上好適な範囲でありながら良好な伸びが要求される用途に好適である。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<測定方法>
[Mnおよび分子量分布]
東ソー製HLC−8220GPCを用い、THFを溶離液として、ポリスチレン換算のMwとMnを測定し、これらを用いて分子量分布(Mw/Mn)の値を算出した。
[開始剤の水酸基換算分子量]
アルコールにアルキレンオキシドを重合させた末端が水酸基である開始剤の分子量は、JIS K 1557に基づいて算出された水酸基価より、「56100/(開始剤の水酸基価)×開始剤の活性水素の数」の式に基づいて算出した。
[粘度]
試料を1mL採取し、E型粘度計(東機産業社製、製品名:RE80型)を用いて、測定温度25℃、ローターNo.4の条件で粘度を測定した。校正用標準液としては、JS14000(日本グリース社製、製品名)を用いた。
[引張特性の評価(H型試験)]
JIS A 1439の建築用シーリング材の試験方法に準拠してH型試験体を作製し引張特性試験を行った。
具体的には、作製したH型試験体を温度23℃、湿度50%で7日間養生し、更に温度50℃、湿度65%で7日間養生を行った。この作成条件を「標準」と示す。得られた硬化物について、テンシロン試験機にてH型試験を行い、M50(単位:N/mm)、最大点凝集力(単位:N/mm)、最大点伸び(単位:%)を測定した。
また、作製したH型試験体を前記「標準」の条件で養生した後、温度90℃、湿度65%で7日間養生を行った。この条件を「耐熱」と示す。得られた硬化物について、テンシロン試験機にてH型試験を行い、前記M50、最大点凝集力、最大点伸びを測定した。
M50の値は小さいほど硬化物が柔らかいことを示し、最大点凝集力の値は大きいほど硬化物の引張強度が高いことを示し、最大点伸びの値は大きいほど硬化物の伸びが良いことを示す。
<重合体の合成>
(合成例1:重合体A1)
プロピレングリコールを開始剤とし、配位子がt−ブチルアルコールの亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体(以下、TBA−DMC触媒という。)の存在下に、プロピレンオキシドの重合を行って、プロピレンオキシドに基づく繰り返し単位からなる直鎖の両末端に水酸基を有する前駆重合体a1を得た。
前駆重合体a1のMnは18,000、水酸基1個当たりのMnは9,000、分子量分布は1.02であった。
続いて、前駆重合体a1の水酸基に対して1.05倍当量のNaOCHのメタノール溶液を添加して水酸基をアルコラート基に変換した。次に、加熱減圧によりメタノールを留去し、さらに前駆重合体a1の水酸基量に対して過剰量の塩化アリルを添加してアルコラート基をアリル基に変換した。これにより前駆重合体a1の全末端にアリル基を導入した。
次に、塩化白金酸六水和物の存在下、前駆重合体a1の水酸基がアリル基に変換された重合体のアリル基に対して0.73倍モルのジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加し、70℃にて5時間反応させた。これにより、ジメトキシメチルシリル基を有する直鎖構造のポリオキシプロピレン重合体(重合体A1を得た。
重合体A1の1分子当たりの末端基(ジメトキシメチルシリル基とアリル基の合計、以下同様。)の平均個数は2、Mnは18,000、末端基1個当たりのMnは9,000、分子量分布は1.02であった。NMR分析により測定したシリル化率は90%であった。重合体A1の粘度は7.6Pa・sであった。
(合成例2:重合体A2)
合成例1における前駆重合体を、下記前駆重合体a2−1と下記前駆重合体a2−2を重量比6対4で混合した混合物に変更する以外は合成例1と同様にして重合体A2を得た。
前駆重合体a2−1としては、プロピレングリコールを開始剤として、TBA−DMC触媒の存在下にポリプロピレンオキシドを付加重合して得られた前駆重合体であって、Mnは21,000、水酸基1個当たりのMnは10,500、分子量分布は1.02であるものを用いた。
前駆重合体a2−2としては、プロピレングリコールを開始剤として、TBA−DMC触媒の存在下にポリプロピレンオキシドを付加重合して得られた前駆重合体であって、Mnは14,000、水酸基1個当たりのMnは7,000、分子量分布は1.02であるものを用いた。
重合体A2の1分子当たりの末端基の平均個数は2、Mnは18,000、末端基1個当たりのMnは9,000、分子量分布は1.2であった。NMR分析により測定したシリル化率は90%であった。重合体A2の粘度は8Pa・sであった。
(合成例3:重合体A3)
グリセリンを開始剤とする他は、合成例1と同様にして、分岐構造を有する前駆重合体a3を得た。前駆重合体a3のMnは20,100、水酸基1個当たりのMnは6,700、分子量分布は1.02であった。
続いて、合成例1における前駆重合体a1の変わりに、前駆重合体a3を用いる他は、合成例1と同様にして、前駆重合体a3の水酸基にアリル基を導入して、次いで、得られた重合体のアリル基に対して0.73倍モルのジメトキシメチルシランをシリル化剤を反応させて、ジメトキシメチルシリル基を有する分岐構造のポリオキシプロピレン重合体(重合体A3)を得た。
重合体A3の1分子当たりの末端基の平均個数は3、Mnは20,100、末端基1個当たりのMnは6,700、分子量分布は1.02であった。NMR分析により測定したシリル化率は84%であった。重合体A3の粘度は6.3Pa・sであった。
(合成例4:重合体B1)
t−ブタノールにプロピレンオキシドを開環重合させて得られたポリオキシプロピレンモノオール(水酸基換算分子量5,000)を開始剤とし、TBA−DMC触媒の存在下に、プロピレンオキシドの重合を行って、プロピレンオキシドに基づく繰り返し単位からなる直鎖の片末端に水酸基を有する前駆重合体b1を得た。
前駆重合体b1のMnは7,400、分子量分布は1.03であった。
続いて、前駆重合体b1の水酸基に対して1.05倍当量のNaOCHのメタノール溶液を添加して水酸基をアルコラート基に変換した。次に、加熱減圧によりメタノールを留去し、さらに前駆重合体b1の水酸基量に対して過剰量の塩化アリルを添加してアルコラート基をアリル基に変換した。これにより前駆重合体b1の水酸基の全部をアリル基に変換した。
次に、塩化白金酸六水和物の存在下、前駆重合体b1の水酸基がアリル基に変換された重合体のアリル基に対して0.76倍モルのジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加し、70℃にて5時間反応させた。これにより、ジメトキシメチルシリル基を有する直鎖構造のポリオキシプロピレン重合体(重合体B1)を得た。
重合体B1の1分子当たりの末端基の平均個数は1、Mnは7,400、分子量分布は1.03であった。NMR分析により測定したシリル化率は92%であった。重合体B1の粘度は1.5Pa・sであった。
(合成例5:重合体B2)
TBA−DMC触媒の変わりに、配位子がグライムの亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体を用いる他は、合成例4と同様にして、前駆重合体b2を得た。前駆重合体b2のMnは6,700、分子量分布は1.1であった。
続いて、前駆重合体b2の水酸基に対して1.2倍当量のNaOCHのメタノール溶液を添加する他は、合成例4と同様にして、前駆重合体b2の水酸基の全部をアリル基に変換して、次いで、得られた重合体のアリル基に対して0.76倍モルのジメトキシメチルシランをシリル化剤として反応させた。これにより、ジメトキシメチルシリル基を有する直鎖構造のポリオキシプロピレン重合体(重合体B2)を得た。
重合体B2の1分子当たりの末端基の平均個数は1、Mnは6,700、分子量分布は1.1であった。NMR分析により測定したシリル化率は95%であった。重合体B2の粘度は1.9Pa・sであった。
(合成例6:重合体X1)
合成例1において、シリル化剤の添加量を、前駆重合体a1の水酸基がアリル基に変換された重合体のアリル基に対して0.64倍モルに変更した以外は、合成例1と同様にして重合体X1を得た。
重合体X1の1分子当たりの末端基の平均個数は2、Mnは18,000、末端基1個当たりのMnは9,000、分子量分布は1.02であった。NMR分析により測定したシリル化率は79%であった。重合体X1の粘度は7.6Pa・sであった。
(合成例7:重合体X2)
合成例1と同様の手順で、Mnが26,000、水酸基1個当たりのMnが13,000、分子量分布が1.1である前駆重合体x2を得た。前駆重合体x2の水酸基をアリル基に変換して、次いで、得られた重合体のアリル基に対して0.675倍モルのジメトキシメチルシランを反応させる以外は、合成例1と同様の手順で、重合体X2を得た。
重合体X2の1分子当たりの末端基の平均個数は2、Mnは26,000、末端基1個当たりのMnは13,000、分子量分布は1.1であった。NMR分析により測定したシリル化率は90%であった。重合体X2の粘度は20Pa・sであった。
(合成例8:重合体X3)
合成例3と同様の手順で、Mnが20,100、水酸基1個当たりのMnが6,700、分子量分布が1.02である前駆重合体x3を得た。前駆重合体x3の水酸基をアリル基に変換して、次いで、得られた重合体のアリル基に対して0.55倍モルのジメトキシメチルシランを反応させる以外は、合成例3と同様の手順で、重合体X3を得た。
重合体X3の1分子当たりの末端基の平均個数は3、Mnは20,100、末端基1個当たりのMnは6,700、分子量分布は1.02であった。NMR分析により測定したシリル化率は57%であった。重合体X3の粘度は6.3Pa・sであった。
(合成例9:可塑剤S1)
プレミノールS3011(旭硝子社製、製品名、Mn14,000、末端基1個当たりのMn4,700)の水酸基に対して1.05倍当量のNaOCHのメタノール溶液を添加して水酸基をアルコラート基に変換した。次に、加熱減圧によりメタノールを留去し、さらにプレミノールS3011の水酸基量に対して過剰量の塩化アリルを添加してアルコラート基をアリル基に変換した。これによりプレミノールS3011の水酸基の全部をアリル基に変換し、可塑剤S1を得た。
(合成例10:重合体C1)
メタクリル酸メチルの134.0g、アクリル酸−n−ブチルの693.1g、メタクリル酸ステアリルの173.0g、3−メタクリロイルオキシプロピルジメトキシシランの23.1g、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル(製品名:V65、和光純薬株式会社製)の5.2gを混合し、単量体混合液を調整した。
攪拌機付きの反応器にて、有機溶剤としてヘキサンの125gを仕込み、約80℃に昇温した。反応容器の内温を約80℃に保ち、窒素雰囲気下で攪拌しながら、前記単量体混合液を2時間かけて滴下して重合させた。次いで、130℃、減圧下において2時間脱溶媒を行い、反応性ケイ素基としてジメトキシシリル基を有する重合体Cを合成した。重合体CのMnは18,480であった。
<硬化性組成物の調製>
(例1〜19)
表2に各重合体のシリル化率と末端基1個あたりのMnを示す。
表3および4に示す(単位:質量部)、重合体A、重合体B、比較重合体および可塑剤に、表1に示す配合1(単位:質量部)を添加して、硬化性組成物を調製した。該硬化性組成物を用いたH型試験は上記の方法により行った。結果を表3および4に示す。表3および4中の「重合体の粘度」の欄の記載は、各例において、重合体A、重合体Bおよび比較重合体を表3および4に示す通りに配合したものの粘度を上記の測定方法により測定した値である。例1〜6および16は実施例であり、例7〜15および17〜19は比較例である。
表1および表3に記載の添加剤は以下の通りである。
充填材:
白艶化CCR(膠質炭酸カルシウム、白石工業社製、製品名)。
ホワイトンSB(重質炭酸カルシウム、白石カルシウム工業社製、製品名)。
チクソ性付与剤:
ディスパロン#6500(水添ひまし油系チクソ性付与剤、楠本化成社製、製品名)。
脱水剤:
KBM−1003(ビニルトリメトキシシラン、信越化学社製、製品名)。
接着性付与剤:
KBM−403(3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学社製、製品名)。
KBM−603(3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、信越化学社製、製品名)。
安定剤:
IRGANOX1010(ヒンダードフェノール系酸化防止剤、BASF社製、製品名)。
TINUVIN326(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、BASF社製、製品名)。
硬化触媒:ジブチルスズジラウレート。
可塑剤:
可塑剤S2(プレミノールS3011、ポリオキシアルキレンポリオール、旭硝子社製、製品名)。
Figure 2018104670
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表3に示されるように、重合体Aと重合体Bを本発明の割合で配合した例1〜6は、重合体の粘度が低く、硬化物が適度な硬さ(M50)を持ち、かつ伸びが良好であった。例13は、重合体の粘度が高かったため、硬化物の評価は行わなかった。
例1、2、および7〜10を対比すると、重合体Bの混合比率が多くなると、硬化性組成物の粘度は低下し、硬化物は柔らかくなり、伸びは低下する傾向がみられた。
表4において、配合に重合体Cを含む場合において比較すると、例17〜19と比べて、例16では硬化物の硬さと伸びが良好であった。

Claims (9)

  1. 下記重合体Aと下記重合体Bを含み、重合体Aの質量の重合体Bの質量に対する比が80/20〜99/1である硬化性組成物。
    重合体A:アルキレンオキシド単量体に基づく繰り返し単位を含み、下式1で表される反応性ケイ素基または不飽和基である末端基を1分子当たり平均で2個以上有し、前記末端基の合計に対する前記反応性ケイ素基の割合が80〜100モル%であり、前記末端基1個当たりの数平均分子量が2,000〜11,000であり、かつ数平均分子量が9,000超60,000以下である重合体A。
    重合体B:アルキレンオキシド単量体に基づく繰り返し単位を含み、下式1で表される反応性ケイ素基または不飽和基である末端基を1分子当たり平均で1〜1.4個有し、前記末端基の合計に対する前記反応性ケイ素基の割合が70〜100モル%であり、かつ数平均分子量が2,000〜9,000である重合体B。
    −SiX3−a 式1
    [式中、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示す。aは1〜3の整数である。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。]
  2. 前記重合体Aの分子量分布が1.8以下であり、前記重合体Bの分子量分布が1.8以下である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 請求項1または2に記載の硬化性組成物の硬化物。
  4. 請求項3に記載の硬化物からなる、シーリング材。
  5. 下記工程iと下記工程iiの後、重合体Aと重合体Bを、重合体Aの質量の重合体Bの質量に対する比が80/20〜99/1の割合で混合する、硬化性組成物の製造方法。
    工程i:アルキレンオキシド単量体に基づく繰り返し単位を含み、水酸基を1分子当たり平均で2個以上有し、水酸基1個当たりの数平均分子量が2,000〜11,000であり、かつ数平均分子量が9,000超60,000以下である前駆重合体aを準備し、前記水酸基に不飽和基を導入し、該不飽和基の80〜100モル%に下式1で表わされる反応性ケイ素基を導入して、重合体Aを得る工程。
    工程ii:アルキレンオキシド単量体に基づく繰り返し単位を含み、水酸基を1分子当たり平均で1〜1.4個有し、かつ数平均分子量が2,000〜9,000である前駆重合体bを準備し、前記水酸基に不飽和基を導入し、該不飽和基の70〜100モル%に下式1で表わされる反応性ケイ素基を導入して、重合体Bを得る工程。
    −SiX3−a 式1
    [式中、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示す。aは1〜3の整数である。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。]
  6. 工程iにおける前駆重合体aを、アルキレンオキシド開環重合触媒の存在下で、活性水素を1分子当たり平均で2個以上有する開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させて準備する、請求項5に記載の硬化性組成物の製造方法。
  7. 工程iiにおける前駆重合体bを、アルキレンオキシド開環重合触媒の存在下で、活性水素を1分子当たり平均で1〜1.4個有する開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させて準備する、請求項5または6に記載の硬化性組成物の製造方法。
  8. 前記アルキレンオキシド開環重合触媒が、複合金属シアン化物錯体である、請求項6または7に記載の硬化性組成物の製造方法。
  9. 前記アルキレンオキシド開環重合触媒が、有機配位子としてt−ブチルアルコールが配位した複合金属シアン化物錯体である、請求項8に記載の硬化性組成物の製造方法。
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