JP2018103587A - 印字装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】印字媒体に印刷されるブロックのズレ量を高精度に補正する。【解決手段】先頭ブロックB1の後余白終了地点までの印刷が終了すると、先頭ブロックB1の理論搬送量と、実搬送量とがそれぞれ取得され、理論搬送量と実搬送量との差分から印字媒体40の先頭ブロックB1での搬送時のズレ量が算出される。算出されたズレ量は、補正前先頭ブロックB1aの後余白終了後の印刷位置に、補正量Taとして挿入される。続けて、中間ブロックB2で発生することが予測される搬送時のズレ量が、先頭ブロックB1で算出したズレ量(補正量Ta)に基づいて算出される。算出されたズレ量は等分される。中間ブロックB2の印刷が開始されると、中間ブロックB2の前余白開始前の印刷位置に、等分されたズレ量が補正量Tbとして挿入される。このような補正制御がブロックB毎に実行される。これにより、各ブロックBで生じたズレ量を、当該ブロックBに反映できる。【選択図】図6

Description

本発明は、印字装置に関する。
従来から、サーマルヘッドを用いて印字媒体に印字を行う印字装置が広く利用されている。印字装置は、カセットホルダから送り出される長尺状のチューブやテープ等の印字媒体を搬送するプラテンローラーと、このプラテンローラーにより搬送される印字媒体にブロック単位で文字等を印字するサーマルヘッドとを備えている。
ところで、印字装置では、プラテンローラーとサーマルヘッドとにより印字媒体を挟持した状態で、プラテンローラーの回転により印字媒体を搬送している。そのため、印字媒体に使用される材料によっては、プラテンローラーと印字媒体との間で滑りが発生してしまう場合がある。特に、印字媒体が例えばプラスティック等からなる記名板である場合には、上述した滑りの現象が顕著となる。その結果、所定のピッチ長で構成されるブロック内において、文字の印刷位置がずれて印刷されてしまうという問題があった。
そこで、上述した印刷位置のずれの問題を解消するために、例えば、特許文献1には、プラテンローラーによる入力側の送り量と送り量検出ローラーの出力側の送り量との偏差に基づいて、サーマルヘッドによる印字位置を調整する印字装置が記載されている。
図14は、特許文献1に記載の印字装置における、印字媒体に印字をする場合における印字の位置ずれ補正を説明するための図である。図14に示すように、複数のブロックを印字媒体400に連続で印刷する場合、例えば、先頭ブロックA1での搬送時のズレ量をエンコーダにより検知し、検知したズレ量を等分(1/2)する。次に、先頭ブロックA1の次の中間ブロックA2の前余白および後余白のそれぞれに等分した各ズレ量を挿入することにより、印刷時の位置ずれを補正している。
特開平11−188937号公報
しかしながら、上記特許文献1等に記載の従来の印字装置における位置ズレ補正では以下の(1)から(3)に示す問題がある。
(1)各ブロックでのズレ量を次のブロックに反映させるため、先頭ブロックではズレ量を補正することができないので、先頭ブロック単体で見た場合、自身のズレ量分、先頭ブロックのピッチ長が合わなくなるという問題がある。
(2)ズレ量は、各ブロックのピッチ長と正の相関があるので、各ブロックでのピッチ長が異なれば各ブロックでの搬送時のズレ量も異なる。中間ブロックや最終ブロックでは前のブロックでの補正量を入れ込むことになるので、前後のブロック間でピッチ長が異なる場合、各ブロックでのピッチ長が合わなくなるという問題がある。
(3)最終ブロックでのズレ量は補正量を入れ込むブロックがない。そのため、最終ブロックでのズレ量は補正されないことになるので、最終ブロックでのズレ量分、印刷するブロックの全長が合わなくなるという問題がある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、印字媒体に印刷されるブロックのズレ量を高精度に補正することができる印字装置を提供することにある。
本発明に係る印字装置は、印字媒体を搬送する搬送部と、前記搬送部により搬送される前記印字媒体に、印字情報が印刷される印字領域と、前記印字領域よりも前記印字媒体の搬送方向の下流側に設けられる第1の余白と、前記印字領域よりも前記印字媒体の搬送方向の上流側に設けられる第2の余白とを有するブロック単位で印字情報を印刷する印字部と、前記印字部により前記印字情報が印刷される前記印字媒体の搬送距離を検出する検出部と、前記搬送部により搬送される前記印字媒体の理論上の搬送距離と前記検出部により検出される前記印字媒体の搬送距離とから前記ブロックの搬送距離の差を算出し、算出した前記差を当該ブロック中に反映させる制御部と、を備えるものである。
前記制御部は、前記差を前記ブロックの前記第2の余白に反映させることができる。
前記制御部は、前記差を前記ブロックの前記印字領域に反映させることができる。
前記ブロックは、第1のブロックと、当該第1のブロックよりも搬送方向の上流側に設けられる第2のブロックとを有し、前記制御部は、前記第1のブロックでの搬送距離の差を前記第2のブロックの前記第1の余白に反映させることができる。
本発明によれば、各ブロックで生じた搬送時の搬送距離の差であるズレ量をズレ量が発生した当該ブロック内に反映させることができるので、ブロック毎の距離精度を向上させることができる。
本発明の一実施の形態に係る印刷装置の外観構成例を示す斜視図である。 印刷装置の内部構成例を示す斜視図である。 印刷装置の内部構成例を示す平面図である。 印字媒体に印刷されるブロックの構成例を示す図である。 印刷装置の機能構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の形態に係る印字媒体の搬送距離のズレを補正する補正制御を説明するための図である。 本発明の第1の形態に係る印字媒体の搬送距離のズレを補正する補正制御を行う場合における印刷装置の動作例を示すフローチャートである。 本発明の第2の形態に係る印字媒体の搬送距離のズレを補正する補正制御を説明するための図である。 本発明の第2の形態に係る印字媒体の搬送距離のズレを補正する補正制御を行う場合における印刷装置の動作例を示すフローチャートである。 本発明の第3の形態に係る印字媒体の搬送距離のズレを補正する補正制御を説明するための図である。 本発明の第4の形態に係る印字媒体の搬送距離のズレを補正する補正制御を行う場合における印刷装置の動作例を示すフローチャートである。 本発明の第4の形態に係る印字媒体の搬送距離のズレを補正する補正制御を説明するための図である。 本発明の第4の形態に係る印字媒体の搬送距離のズレを補正する補正制御を行う場合における印刷装置の動作例を示すフローチャートである。 従来における印字媒体の搬送距離のズレを補正する補正制御を説明するための図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
[印字装置100の外観構成例]
図1は本発明の一実施の形態に係る印字装置100の外観構成の一例を示す平面図である。図1に示すように、印字装置100は、印字媒体40に文字等を印刷する装置であり、平面的に見て略矩形状からなる筐体10を備えている。印字媒体40としては、例えば、チューブや、テープ、記名板、ラベル等を用いることができる。以下では、印字媒体40として記名板を用いる場合について説明する。
筐体10の中央部の右側には、表示部30が設けられている。表示部30は、例えば液晶ディスプレイから構成され、印刷する文書の作成や作成した文書の位置、ピッチ長等を調整するための設定画面や、作成した文書のイメージ画面等を表示する。
筐体10の下部側には、操作部32が設けられている。操作部32は、文字キーや、数字キー、電源キー等の複数のキーにより構成され、ユーザーにより押下されたキーの入力情報を受け付ける。筐体10の中央部の左側には、筐体10に対して開閉可能に構成されたカセットカバー34が設けられている。カセットカバー34は、例えばインクリボンカセットや、テープカセット、印字媒体40を筐体10内にセットする際にユーザーにより開閉操作される。
筐体10の左側の側面部には、カッタボタン36が設けられている。カッタボタン36は、印刷の終了に伴うユーザーの押下操作に基づいて、印字媒体40を所定の長さで全カットする。また、筐体10の右側の側面部には、印字媒体40を筐体10内に挿入するための挿入口38が設けられている。
[印字装置100の内部構成例]
図2は印字装置100を構成する筐体10の内部構成の一例を示す斜視図であり、図3はその平面図である。図2および図3に示すように、印字装置100は、ローラー12と、検出部の一例であるエンコーダ14と、押さえローラー16と、搬送部の一例であるプラテンローラー18と、印字部の一例であるサーマルヘッド20とを備えている。
ローラー12は、プラテンローラー18よりも印字媒体40の搬送方向Dの上流側に設けられ、印字媒体40の搬送に合わせて従動回転する。
エンコーダ14は、ローラー12の回転軸に取り付けられ、印字媒体40の実際の搬送距離を検出する。エンコーダ14は、例えば、円周方向に等間隔で形成された複数のスリットを有するホイールと、ホイールに光を射出する発光部と、発光部から射出されてスリットを透過する光を受光する受光部とを有している。
押さえローラー16は、ローラー12に対向して配置され、印字媒体40をローラー12との間で挟持(支持)した状態で従動回転する。
プラテンローラー18は、図示しない駆動モータの駆動に基づいて回転することで印字媒体40を搬送方向Dに沿って搬送する。
サーマルヘッド20は、プラテンローラー18に対向して配置されると共に、プラテンローラー18に対して圧接および離間可能に構成されている。このサーマルヘッド20は、長手方向に沿って配列された複数の発熱体を有し、印刷時においてプラテンローラー18に圧接した状態で画像データに対応する発熱体を選択的に加熱することでプラテンローラー18により搬送される印字媒体40の表面に文字等を印刷する。
[印字媒体40の先頭ブロックB1等の構成例]
図4は、ブロックBの構成の一例を示している。図4に示すように、印字媒体40には、ブロックB毎の単位で文字等が印刷される。本実施の形態では、ブロックBとして、2つの先頭ブロックB1および中間ブロックB2を用いた場合について説明する。各先頭ブロックB1および中間ブロックB2のピッチ長Pは、同一の長さとすることもできるし、異なる長さとすることもできる。また、ブロックBは少なくとも1個以上で構成される。
先頭ブロックB1は、文字等が印刷される印字領域T1と、印字領域T1よりも搬送方向Dの下流側に設けられる前余白T2と、印字領域T1よりも搬送方向Dの上流側に設けられる後余白T3とから構成されている。印字領域T1、前余白T2および後余白T3の搬送方向Dの長さは、任意の長さで設定できる。他の中間ブロックB2・・・等についても先頭ブロックB1と同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。なお、文字等は印字情報に相当し、前余白は第1の余白に相当し、後余白は第2の余白に相当している。
[印字装置100のブロック構成例]
図5は、印字装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、印字装置100は、装置全体の動作を制御するための制御部(マイコン)50を備えている。制御部50は、例えばCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を有し、ROMに格納されるプログラムをROMから読み出して実行することにより印字装置100の各部を制御して印字媒体40の搬送ズレ補正を含む印刷処理を実現する。
制御部50には、表示部30、操作部32、USBインターフェース54、メモリ52、搬送モータ60、カットモータ62、エンコーダ14およびサーマルヘッド20のそれぞれがバスを介して接続されている。
表示部30は、制御部50の制御に基づいて設定画面等を表示する。操作部32は、ユーザーにより押下されたキーに対応する操作信号を生成して制御部50に出力する。
USBインターフェース54は、筐体10に設けられた挿入口38に挿入されたUSBメモリから、印字媒体40に印刷する文書を読み出してメモリ52等に記憶する。なお、USBインターフェース54には、外付けのHDD(Hard Disk Drive)やコンピュータ等を取り付けることもできる。また、USBメモリ以外にも、他の半導体メモリ等のインターフェースを採用することもできる。
メモリ52は、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等の半導体メモリから構成され、エンコーダ14で検出されたスリットの開閉の切り替わりカウントや、印字動作を実行するプログラム等を格納している。
搬送モータ60は、例えばステッピングモータから構成され、制御部50から図示しないドライバを経由して供給される駆動信号に基づいて駆動し、プラテンローラー18を回転させる。
カットモータ62は、例えばDCモータから構成され、制御部50から図示しないドライバを経由して供給される駆動信号に基づいて駆動し、図示しないカッタを動作させる。
エンコーダ14は、ローラー12の回転に連動して動作するスリットの開閉の切り替わり数をカウントし、カウント結果を制御部50に供給する。また、エンコーダ14により検出されるスリットの開閉の切り替わり数は、メモリ52に記憶される。
サーマルヘッド20は、制御部50から供給される駆動信号に基づいて所定の発熱体を駆動し、印字媒体40に所定の文字等を印刷する。
[搬送補正の概要]
図6は、第1の実施の形態に係る印字媒体40の搬送時のズレ量を補正する補正制御を説明するための図である。なお、図6では、3つの先頭ブロックB1,中間ブロックB2、最終ブロックB3を印字媒体40に連続して印刷する場合について説明するが、印字媒体40に印刷するブロックBの個数はこれに限定されるものではない。
ブロックBの印字媒体40への印刷の開始に伴い、印字媒体40がプラテンローラー18等により搬送方向Dに沿って搬送される。
先頭ブロックB1の後余白終了地点までの印刷が終了すると、先頭ブロックB1の搬送モータ60のステップ数に基づく理論上の搬送量(以下、理論搬送量という)と、エンコーダ14により検出される先頭ブロックB1の実際の搬送量(以下、実搬送量という)とがそれぞれ取得され、理論搬送量と実搬送量との差分から印字媒体40の先頭ブロックB1での搬送時のズレ量が算出される。なお、実搬送量は、印字媒体40の滑り等により理論上のピッチ長も短くなる。本実施の形態では、この場合における先頭ブロックB1を補正前先頭ブロックB1aと呼ぶ。
算出されたズレ量は、補正前先頭ブロックB1aの後余白終了後の印刷位置に補正量Taとして挿入される。これにより、補正前先頭ブロックB1aに当該ブロックB1で生じたズレ量が反映され、補正前先頭ブロックB1aを理論上の先頭ブロックB1と同一のピッチ長に補正することができる。
続けて、中間ブロックB2で発生することが予測される搬送時のズレ量が、先頭ブロックB1で算出したズレ量(補正量Ta)に基づいて算出される。先頭ブロックB1で算出されたズレ量は等分(1/2)され、等分された一方のズレ量が次の中間ブロックB2の前余白に挿入される補正量Tbとされる。
中間ブロックB2の印刷の開始に伴い、算出された補正量Tbは、中間ブロックB2の前余白開始前の印刷位置に挿入される。なお、補正量Tbの挿入位置は、中間ブロックB2の前余白終了後の印刷位置であっても良い。
中間ブロックB2の印刷が終了すると、先頭ブロックB1から中間ブロックB2の理論搬送量とエンコーダ14により検出された先頭ブロックB1から中間ブロックB2の実搬送量とがそれぞれ取得され、理論搬送量と実搬送量との差分から印字媒体40の先頭ブロックB1から中間ブロックB2での搬送時のズレ量が算出される。なお、エンコーダ14により検出される中間ブロックB2の実際のピッチ長は、印字媒体40の滑り等により理論上のピッチ長も短くなる。本実施の形態では、この場合における中間ブロックB2を補正前中間ブロックB2aと呼ぶ。
算出されたズレ量は、補正前中間ブロックB2aの後余白終了後の印刷位置に補正量Tcとして挿入される。これにより、補正前中間ブロックB2aに当該ブロックで生じたズレ量が反映され、補正前中間ブロックB2aを理論上の中間ブロックB2と同一のピッチ長に補正することができる。
続けて、最終ブロックB3で発生することが予測される搬送時のズレ量が、先頭ブロックB1から中間ブロックB2で算出したズレ量(補正量Tb,Tc)に基づいて算出される。先頭ブロックB1から中間ブロックB2で算出されたズレ量は等分され、等分された一方のズレ量は次の最終ブロックB3の前余白に挿入される補正量Tdとされる。
最終ブロックB3の印刷の開始に伴い、中間ブロックB2で算出された補正量Tdは、最終ブロックB3の前余白開始前の印刷位置に挿入される。なお、補正量Tdの挿入位置は、最終ブロックB3の前余白終了後の印刷位置であっても良い。
最終ブロックB3の印刷が終了すると、最終ブロックB3の理論搬送量とエンコーダ14により検出された最終ブロックB3の実搬送量とがそれぞれ取得され、理論搬送量と実搬送量との差分から印字媒体40の最終ブロックB3での搬送時のズレ量が算出される。なお、実搬送量は、印字媒体40の滑り等により理論上のピッチ長(搬送距離)も短くなる。本実施の形態では、この場合における最終ブロックB3を補正前最終ブロックB3aと呼ぶ。
算出されたズレ量は、補正前最終ブロックB3aの後余白終了後の印刷位置に、補正量Teとして挿入される。これにより、補正前最終ブロックB3aに当該ブロックで生じたズレ量が反映され、補正前最終ブロックB3aを理論上の最終ブロックB3と同一のピッチ長に補正することができる。
[印字装置100の動作例]
図7は、第1の実施の形態に係る各ブロックBの搬送時のズレ量の補正を行う場合における印字装置100の動作の一例を示すフローチャートである。本フローチャートは搬送モータ60の1ステップ中の処理を示し、S100〜S210で1ライン分(1ドット分)の処理に相当する。S100〜S210を繰り返し処理することで、ブロックB内の印字が行われる。制御部50は、ROM等のメモリに格納されたプログラムを読み出して実行することにより、以下の図7に示す処理を実現する。
ステップS100において、制御部50は、搬送モータ60を1ステップ駆動する。これにより、操作部32やUSBメモリ等から入力された文字等の画像データのうち1ドット(1ライン)分の画像が印字媒体40に印刷され印字媒体40が搬送される。または、補正の為の余白データの1ドット分印字媒体が搬送される。ステップS100が終了したら、ステップS110に進む。
ステップS110において、制御部50は、印刷中(搬送中)の印字媒体40の印刷位置が先頭ブロックB1の前余白の先端部であるか否かを判断する。ここで、本実施の形態において、先頭ブロックB1の前余白の先端部とは、実行するブロックBに付加されているコマンドが先頭ブロックを示すコマンドであり、かつ、エンコーダ14でスリットの開閉が最初に検出される搬送位置を意味している。制御部50は、印字媒体40の印刷位置が先頭ブロックB1の前余白の先端部であると判断した場合、ステップS120に進む。
ステップS120において、制御部50は、搬送モータ60のステップ数のカウンタをリセットする。ステップS120が終了したら、ステップS130に進む。
ステップS130において、制御部50は、S120と同様に、エンコーダ14の切り替わり数のカウンタをリセットする。ステップS130が終了したら、ステップS140に進む。
一方、ステップS110において、制御部50は、印字媒体40の印刷位置が先頭ブロックB1の前余白の先端部ではないと判断した場合、搬送モータ60のステップ数のカウンタおよびエンコーダ14の切り替わり数のカウンタをリセットせずに、ステップS140に進む。
ステップS140において、制御部50は、印字媒体40の搬送距離の補正中であるか否かを判断する。制御部50は、印字媒体40の搬送距離の補正中でないと判断した場合、ステップS150に進む。
ステップS150において、制御部50は、搬送モータ60のステップ数のカウンタをインクリメントする。これにより、印字媒体40の各ブロックBにおける理論上の搬送距離を正確に検出することができる。ステップS150が終了したら、ステップS160に進む。
一方、ステップS140において、制御部50は、印字媒体40の搬送距離の補正中であると判断した場合、ステップS160に進む。これは、印字媒体40の搬送距離の補正時における補正量(ズレ量)をカウントに含めてしまうと、本来加算するべきではないステップ数を理論上のステップ数に加算することとなり、各ブロックBのピッチ長を正確に検出することができないからである。
ステップS160において、制御部50は、エンコーダ14でスリットの開閉の切り替わりが検出されたか否かを判断する。制御部50は、エンコーダ14でスリットの開閉の切り替わりが検出されたと判断した場合、ステップS170に進む。
ステップS170において、制御部50は、エンコーダ14で検出されるスリットの開閉の切り替わり数のカウンタをインクリメントする。これにより、エンコーダ14の切り替わり数を搬送モータのステップ数に換算することで、印字媒体40の実際の搬送距離を得ることができる。ステップS170が終了したら、ステップS180に進む。
一方、ステップS160において、制御部50は、エンコーダ14でスリットの開閉の切り替わりが検出されてないと判断した場合、ステップS180に進む。
ステップS180において、制御部50は、印字媒体40の印刷位置を判断する。例えば、制御部50は、搬送モータ60の現在のステップ数から印字媒体40の理論上の搬送位置を判断する。制御部50は、印字媒体40の印刷位置が先頭ブロックB1以外のブロックBの前余白終了時点であると判断した場合、ステップS190に進む。
ステップS190において、制御部50は、印刷中のブロックの前余白に挿入する補正量(図6の補正量Tb,Td)を算出する。補正量は、以下に示す式(1)により算出することができる。
補正量=(直前ブロック補正量×(当ブロックのピッチ長/直前ブロックのピッチ長)×1/2)・・・(1)
上記式(1)において、直前ブロックは、当ブロックの搬送方向Dの下流側に隣接するブロックとする。また、上記式(1)の直前ブロック補正量は、以下に示す式(2)により算出することができる。
直前ブロック補正量=直前ブロックの前余白補正量+直前ブロックの後余白補正量
・・・(2)
ステップS190が終了したら、ステップS200に進む。
また、ステップS180において、制御部50は、印字媒体40の印刷位置がブロックBの後余白終了時点であると判断した場合、ステップS220に進む。
ステップS220において、制御部50は、印刷中のブロックBの後余白に挿入する補正量(図6の補正量Ta,Tc,Te)を算出する。補正量は、以下に示す式(3)により算出することができる。
補正量=理論搬送量−実搬送量・・・(3)
理論搬送量:搬送モータ60のステップ数
実搬送量:(エンコーダ14の切り替わり数×エンコーダ14のスリット間隔)/搬送モータ60のステップ数の間隔
ステップS220が終了したら、ステップS200に進む。
ステップS200において、制御部50は、算出した印字媒体40のブロックBでの補正量をセットする。これにより、補正量に相当する搬送モータ60のステップ数分、各ブロックB内に余白が挿入されるので、ブロックBの実搬送量を理論搬送量に合わせることができる。ステップS200が終了したら、ステップS210に進む。
一方、ステップS180において、制御部50は、印字媒体40の印刷位置が先頭ブロックB1以外のブロックBの前余白終了時点、およびブロックBの後余白終了時点以外であると判断した場合、印字媒体40の印字位置が印字領域T1であると判断できるので、補正量を算出せずにステップS210に進む。
ステップS210において、制御部50は、入力された文字等の全ての印刷が終了したか否かを判断する。制御部50は、全ての印刷が終了していないと判断した場合、ステップS100に戻り、残りの印刷を実行する。一方、全ての印刷が終了したと判断した場合、一連の印刷処理を終了する。
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、各ブロックBで生じた搬送時のズレ量を、ズレ量が発生した当該ブロックB内に反映させることができるので、ブロックB毎の距離精度を向上させることができる。
また、搬送モータ60を構成するステッピングモータでは、ズレ量を算出させる際にどうしても1ステップ分の誤差が生じることが知られている。上述した特許文献1に開示されるブロックBの搬送距離のズレ量の補正制御では、各ブロックBのズレ量を次のブロックBに反映させる制御であるため、ズレ量がブロック数分累積するという問題がある。これに対し、第1の実施の形態によれば、先頭ブロックB1から印刷中のブロックBまでの搬送距離のズレ量を、各ブロックB内に反映させるため、ズレ量の誤差が累積せず、常に搬送モータ60の1ステップ内の誤差に収めることができる。その結果、印刷するブロックBの全長の距離精度をより向上させることができる。
また、第1の実施の形態によれば、ブロックBの後余白のみ補正するのではなく、直前のブロックBのズレ量に基づいて当該ブロックBのズレ量を予測し、その予測したズレ量を前余白に挿入するので、ブロックB内の印刷位置が前側に偏ることなく、中央部に印刷することができる。これにより、印字位置の正確化を図ることができ、印字媒体40に印字される文字等の見栄えも向上させることができる。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態では、各ブロックB1で印刷する文字や文字間にも補正用の余白を挿入する点において上記第1の実施の形態等と相違している。なお、第2の実施の形態において、第1の実施の形態と実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[搬送補正の概要]
図8は、第2の実施の形態に係る各ブロックの搬送距離のズレを補正する補正方法を説明するための図である。以下では、1つの先頭ブロックB1内に、印字情報として「■HEFH■」からなる文字列を印刷する場合について説明する。
印字媒体40への印刷の開始に伴い、印字媒体40がプラテンローラー18等により搬送方向Dに沿って搬送される。印字媒体40が搬送されると、先頭ブロックB1の先端部から現在位置までの理論搬送量と、エンコーダ14により検出された先頭ブロックB1の先端部から現在位置までの実搬送量とがそれぞれ取得され、理論搬送量と実搬送量との差分から印字媒体40の先頭ブロックB1での搬送時のズレ量が算出される。例えば、ズレ量は、エンコーダ14のスリットの開閉の所定の切り替わり回数毎に算出しても良いし、搬送モータ60の所定のステップ数毎に算出するようにしても良い。
先頭ブロックB1でのズレ量が予め設定された閾値を超えたと判断された場合、ズレ量に対応する補正量が先頭ブロックB1内に挿入される。例えば、印刷中の先頭ブロックB1の前余白位置Tfや、文字位置Tg,Th、文字間位置Ti、後余白位置Tjに補正量(余白)が挿入される。なお、文字位置Tg,Thに補正量を挿入すると、文字が搬送方向Dに若干伸びてしまうので、文字以外の前余白位置Tf等に補正量を挿入することが好ましい。本フローチャートは搬送モータ60の1ステップ中の処理を示し、S300〜S410で1ライン分(1ドット分)の処理に相当する。
[印字装置100の動作例]
図9は、第2の実施の形態に係る各ブロックBのズレ量の補正を行う場合における印字装置100の動作の一例を示すフローチャートである。制御部50は、ROM等のメモリに格納されたプログラムを読み出して実行することにより、以下の図9に示す処理を実現する。なお、ステップS300〜S370までの処理については、第1の実施の形態の図7に示したS100〜S170の処理と共通するため詳細な説明については省略し、ステップS380以降の処理について詳しく説明する。
ステップS380において、制御部50は、印字媒体40の先端部から現在の印刷位置までの理論搬送量および実搬送量をそれぞれ取得し、これらの差分から印字媒体40の現在の印刷位置でのズレ量を逐次算出する。例えば、制御部50は、エンコーダ14でのスリットの開閉の切り替わりを1回または規定回数、検出する毎にズレ量を算出する。ステップS380が終了したら、ステップS390に進む。なお、ズレ量の算出については、上述した式(3)を用いることができる。
ステップS390において、制御部50は、算出したズレ量と予め設定されている閾値とを比較し、ズレ量が閾値以上であるか否かを判断する。閾値は、例えばメモリ52に記憶されており、搬送モータ60の1ステップまたは複数のステップ(規定値)に設定される。制御部50は、ズレ量が閾値以上であると判断した場合、ステップS400に進む。
ステップS400において、制御部50は、算出したズレ量に応じた補正量をセットする。これにより、補正量に相当する搬送モータ60のステップ数分、ブロックB内に余白や文字の一部(ライン)が挿入されるので、ブロックBの実搬送量を理論搬送量に合わせることができる。ステップS400が終了したら、ステップ410に進む。
一方、ステップS390において、制御部50は、ズレ量が閾値未満であると判断した場合、搬送距離の補正を行う必要がないので、ステップS410に進む。
ステップS410において、制御部50は、入力された文字列(文章)の全ての印刷が終了したか否かを判断する。制御部50は、全ての印刷が終了していないと判断した場合、ステップS300に戻り、残りの印刷を実行する。一方、全ての印刷が終了したと判断した場合、一連の印刷処理を終了する。
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、各ブロックBで生じた搬送時のズレ量を、ズレ量が発生した当該ブロックB内に反映させることができるので、ブロックB毎の距離精度を向上させることができる。
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態では、最終ブロックB3の後余白に当該ブロックBでの搬送時のズレ量を補正する補正用の余白を挿入する点において、上記第1の実施の形態等と相違している。なお、第3の実施の形態において、第1の実施の形態と実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[搬送補正の概要]
図10は、第3の実施の形態に係る印字媒体40の搬送時のズレ量を補正する補正制御を説明するための図である。なお、図10では、3つの先頭ブロックB1,中間ブロックB2、最終ブロックB3を印字媒体40に連続して印刷する場合について説明するが、印字媒体40に印刷するブロックBの個数はこれに限定されるものではない。
印字媒体40への印刷の開始に伴い、印字媒体40がプラテンローラー18等により搬送方向Dに沿って搬送される。先頭ブロックB1の印刷が終了すると、先頭ブロックB1の理論搬送量とエンコーダ14により検出された先頭ブロックB1の実搬送量とがそれぞれ取得され、理論搬送量と実搬送量との差分から印字媒体40の先頭ブロックB1での搬送時のズレ量が算出される。また、算出されたズレ量は等分される。等分された一方のズレ量は次の中間ブロックB2の前余白に挿入される補正量Tkとされ、等分された他方のズレ量は次の中間ブロックB2の後余白に挿入される補正量Tlとされる。
続けて、中間ブロックB2の印刷が開始されると、中間ブロックB2の前余白開始前の印刷位置に、補正量Tkが挿入される。また、補正前中間ブロックB2aの後余白終了後の印刷位置に、補正量Tlが挿入される。これにより、先頭ブロックB1での搬送距離のズレを中間ブロックB2にて補正することができる。
中間ブロックB2の印刷が終了すると、中間ブロックB2の理論搬送量とエンコーダ14により検出された中間ブロックB2(補正前中間ブロックB2a)の実搬送量とがそれぞれ取得され、理論搬送量と実搬送量との差分から印字媒体40の中間ブロックB2での搬送時のズレ量が算出される。また、算出されたズレ量は等分され、等分された一方のズレ量は次の最終ブロックB3の前余白に挿入される補正量Tmとされ、等分された他方のズレ量は次の最終ブロックB3の後余白に挿入される補正量Tnとされる。
続けて、最終ブロックB3の印刷が開始されると、最終ブロックB3の前余白開始前の印刷位置に補正量Tmが挿入される。また、補正前最終ブロックB3aの後余白終了後の印刷位置に補正量Tnが挿入される。これにより、中間ブロックB2での搬送距離のズレ量を最終ブロックB3に反映させて補正することができる。
また、最終ブロックB3の印刷が終了すると、最終ブロックB3の理論搬送量とエンコーダ14により検出された最終ブロックB3(補正前最終ブロックB3a)の実搬送量とがそれぞれ取得され、理論搬送量と実搬送量との差分から印字媒体40の最終ブロックB3での搬送時のズレ量が算出される。算出されたズレ量は、補正量Toとして、最終ブロックB3の補正量Tnの挿入後の印刷位置に挿入される。これにより、最終ブロックB3に自身のブロックのズレ量も反映され、全てのブロックBのピッチ長を理論上のピッチ長に補正することができる。
[印字装置100の動作例]
図11は、第3の実施の形態に係る各ブロックBのズレ量の補正を行う場合における印字装置100の動作の一例を示すフローチャートである。制御部50は、ROM等のメモリに格納されたプログラムを読み出して実行することにより、以下の図11に示す処理を実現する。なお、ステップS500〜S570の処理については、第1の実施の形態の図7に示したS100〜S170の処理と共通するため詳細な説明については省略し、ステップS580からの処理について説明する。本フローチャートは搬送モータ60の1ステップ中の処理を示し、S500〜S620で1ライン分(1ドット分)の処理に相当する。
ステップS580において、制御部50は、印字媒体40の印刷位置を判断する。制御部50は、印字媒体40の印刷位置が先頭ブロックB1以外のブロックBの前余白終了時点であると判断した場合、ステップS590に進む。
ステップS590において、制御部50は、印刷中のブロックBの前余白に挿入するための補正量(ズレ量)を算出する。補正量は、上述した式(3)により算出することができる。ステップS590が終了したら、ステップS600に進む。
ステップS600において、制御部50は、算出した補正量のうち印刷中のブロックBの前余白に挿入していない残りの補正量があるか否かを判断する。制御部50は、ブロックBの前余白に挿入していない残りの補正量があると判断した場合、ステップS610に進む。
ステップS610において、制御部50は、搬送モータ60を1ステップ駆動することで、算出した補正量に応じた余白をブロックBの前余白に挿入する。ステップS610が終了したら、ステップS600に戻る。
一方、ステップS600において、制御部50は、算出した補正量のうち印刷中のブロックBの前余白に挿入していない残りの補正量がないと判断した場合、ステップS620に進む。
また、ステップS580において、制御部50は、印字媒体40の印刷位置がブロックBの後余白終了時点であると判断した場合、ステップS630に進む。
ステップS630において、制御部50は、印刷中のブロックBの後余白に挿入するための補正量(ズレ量)を算出する。補正量は、上述した式(3)により算出することができる。ステップS630が終了したら、ステップS640に進む。
ステップS640において、制御部50は、算出した補正量のうち印刷中のブロックBの後余白に挿入していない残りの補正量があるか否かを判断する。制御部50は、ブロックBの後余白に挿入していない残りの補正量があると判断した場合、ステップS650に進む。
ステップS650において、制御部50は、搬送モータ60を1ステップ駆動することで、算出した補正量に応じた余白をブロックBの後余白に挿入する。ステップS650が終了したら、ステップS640に戻る。
一方、ステップS640において、制御部50は、算出した補正量のうち印刷中のブロックBの後余白に挿入していない残りの補正量がないと判断した場合、ステップS620に進む。
また、ステップS580において、制御部50は、印字媒体40の印刷位置が最終ブロックB3以外の後白終了時点であると判断した場合、ステップS660に進む。
ステップS660において、制御部50は、印刷中の最終ブロックB以外の後余白に挿入するための補正量(ズレ量)を算出する。補正量は、上述した式(3)により算出することができる。ステップS660が終了したら、ステップS670に進む。
ステップS670において、制御部50は、算出した補正量のうち印刷中の最終ブロックB以外の後余白に挿入していない残りの補正量があるか否かを判断する。制御部50は、印刷中の最終ブロックB以外の後余白に挿入していない残りの補正量があると判断した場合、ステップS680に進む。
ステップS680において、制御部50は、搬送モータ60を1ステップ駆動することで、算出した補正量に応じた余白を印刷中の最終ブロックB以外の後余白に挿入する。ステップS680が終了したら、ステップS670に戻る。
一方、ステップS670において、制御部50は、算出した補正量のうち印刷中のブロックBの印刷中の最終ブロックB以外の後余白に挿入していない残りの補正量がないと判断した場合、ステップS620に進む。
さらに、ステップS580において、制御部50は、印字媒体40の印刷位置が、先頭ブロックB1以外のブロックBの前余白終了時点、ブロックBの後余白終了時点、および最終ブロックB3以外の後白終了時点以外であると判断した場合、ステップS620に進む。つまり、印字媒体40の印刷位置が文字または文字間である場合には、補正量としての余白を挿入せずに、ステップS620に進む。第3の実施の形態では、このような補正制御を繰り返し実行する。
以上説明したように、第3の実施の形態によれば、最終ブロックB3で生じた搬送時のズレ量を最終ブロックB3内の後余白に入れ込むので、印字媒体40に印刷する全体のブロックBのピッチ長を、理論搬送量に合わせることができる。
<第4の実施の形態>
第4の実施の形態では、先頭ブロックB1の前余白にも補正用の余白を挿入する点において、上記第1の実施の形態等と相違している。なお、第4の実施の形態において、第1の実施の形態と実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[搬送補正の概要]
図12は、第4の実施の形態に係る印字媒体40の搬送時のズレ量を補正する補正制御を説明するための図である。なお、図では、3つの先頭ブロックB1,中間ブロックB2、最終ブロックB3を印字媒体40に連続して印刷する場合について説明するが、印字媒体40に印刷するブロックBの個数はこれに限定されるものではない。
第4の実施の形態では、印字媒体40への印刷の開始前に、印字媒体40の空送りが行われる。以下では、空送りが行われる印字媒体40の区間を空送りブロックBaと呼ぶ。空送りブロックBaは、最終的に捨て部分となる。
印字媒体40の空送りが終了すると、空送りブロックBaの搬送モータ60のステップ数から得られる理論搬送量とエンコーダ14により検出された空送りブロックBaの実搬送量とがそれぞれ取得され、理論搬送量と実搬送量との差分から印字媒体40の空送りブロックBaでの搬送時のズレ量が算出される。空送りブロックBaで算出されたズレ量に基づき、先頭ブロックB1のピッチ長から先頭ブロックB1で発生する予測のズレ量を算出する。先頭ブロックで発生する予測のズレ量は等分され、等分された一方のズレ量は次の先頭ブロックB1の前余白に挿入される補正量Tpとされる。
先頭ブロックB1の印刷が開始されると、先頭ブロックB1の前余白開始前の印刷位置に補正量Tpが挿入される。なお、補正量Tpの挿入位置は、先頭ブロックB1の前余白終了後の印刷位置であっても良い。
先頭ブロックB1の印刷が終了すると、空送りブロックBaから先頭ブロックB1の理論搬送量とエンコーダ14により検出された空送りブロックBaから先頭ブロックB1(補正前先頭ブロックB1a)の実搬送量とがそれぞれ取得され、理論搬送量と実搬送量との差分から印字媒体40の先頭ブロックB1での搬送時のズレ量が算出される。ズレ量は、先頭ブロックB1の後余白に挿入される補正量Tqとされる。
続けて、算出された補正量Tqは、補正前先頭ブロックB1aの後余白終了後の印刷位置に挿入される。これにより、補正前先頭ブロックB1aを理論上のピッチ長と同一の長さに補正することができる。
なお、それ以降の中間ブロックB2での補正量Tr,Tsの補正や、最終ブロックB3での補正量Tt,Tuの補正制御は、上述した第1の実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
[印字装置100の動作例]
図13は、第4の実施の形態に係る各ブロックのズレ量の補正を行う場合における印字装置100の動作の一例を示すフローチャートである。制御部50は、ROM等のメモリに格納されたプログラムを読み出して実行することにより、以下の図13に示す処理を実現する。なお、ステップS700〜S770の処理については、第1の実施の形態の図1に示したS100〜S170の処理と共通するため詳細な説明については省略し、ステップS780からの処理について説明する。本フローチャートは搬送モータ60の1ステップ中の処理を示し、S700〜S810で1ライン分(1ドット分)の処理に相当する。
ステップS780において、制御部50は、印字媒体40の印刷位置を判断する。制御部50は、印字媒体40の印刷位置がブロックBの前余白終了時点であると判断した場合、ステップS790に進む。
ステップS790において、制御部50は、印刷中のブロックBの前余白に挿入する補正量(図12の補正量Tp,Tr,Tt)を算出する。補正量は、上述した式(1)により算出することができる。ステップS790が終了したら、ステップS800に進む。
ステップS800において、制御部50は、算出した印字媒体40のブロックBでの補正量をセットする。これにより、補正量に相当する搬送モータ60のステップ数分、各ブロックB内に余白が挿入されるので、ブロックBの実搬送量を理論搬送量に合わせることができる。ステップS800が終了したら、ステップS810に進む。
一方、ステップS780において、制御部50は、印字媒体40の印刷位置がブロックBの後余白終了時点であると判断した場合、ステップS820に進む。
ステップS820において、制御部50は、印刷中のブロックBの後余白に挿入する補正量(図12の補正量Tq,Ts,Tu)を算出する。補正量は、上述した式(3)により算出することができる。ステップS820が終了したら、ステップS830に進む。
ステップS830において、制御部50は、算出した印字媒体40のブロックBでの補正量をセットする。これにより、補正量に相当する搬送モータ60のステップ数分、各ブロックB内に余白が挿入されるので、ブロックBの実搬送量を理論搬送量に合わせることができる。ステップS830が終了したら、ステップS810に進む。第4の実施の形態では、このような補正制御が繰り返し実行される。
以上説明したように、第4の実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。また、第4の実施の形態によれば、印字媒体40を印刷を行う前に空送りし、空送りブロックBaのズレ量に基づいて先頭ブロックB1のズレ量を予測し、その予測したズレ量を先頭ブロックB1の前余白にも挿入するので、先頭ブロックB1内の印刷位置が前側に偏ることなく、中央部に印刷することができる。これにより、全てのブロックBにおいて、印字位置の正確化を図ることができる。
なお、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能である。また、上記の実施形態で説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。そのような変更または改良、省略した形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
14 エンコーダ(検出部)
18 プラテンローラー(搬送部)
20 サーマルヘッド(印字部)
40 印字媒体
50 制御部
100 印字装置
B ブロック
T1 印字領域
T2 前余白(第1の余白)
T3 後余白(第2の余白)

Claims (4)

  1. 印字媒体を搬送する搬送部と、
    前記搬送部により搬送される前記印字媒体に、印字情報が印刷される印字領域と、前記印字領域よりも前記印字媒体の搬送方向の下流側に設けられる第1の余白と、前記印字領域よりも前記印字媒体の搬送方向の上流側に設けられる第2の余白とを有するブロック単位で印字情報を印刷する印字部と、
    前記印字部により前記印字情報が印刷される前記印字媒体の搬送距離を検出する検出部と、
    前記搬送部により搬送される前記印字媒体の理論上の搬送距離と前記検出部により検出される前記印字媒体の搬送距離とから前記ブロックの搬送距離の差を算出し、算出した前記差を当該ブロック中に反映させる制御部と、
    を備えることを特徴とする印字装置。
  2. 前記制御部は、前記差を前記ブロックの前記第2の余白に反映させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の印字装置。
  3. 前記制御部は、前記差を前記ブロックの前記印字領域に反映させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の印字装置。
  4. 前記ブロックは、第1のブロックと、当該第1のブロックよりも搬送方向の上流側に設けられる第2のブロックとを有し、
    前記制御部は、前記第1のブロックでの搬送距離の差を前記第2のブロックの前記第1の余白に反映させる
    ことを特徴とする請求項2に記載の印字装置。
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