JP2018102288A - ビールテイスト発酵アルコール飲料およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]麦芽使用比率が50%以上であるビールテイスト発酵アルコール飲料であって、外観最終発酵度(%)と、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率(ここで、「α−グルカンの枝分かれ量」は、飲料をプルラナーゼ処理した場合の還元糖量(ppm)をプルラナーゼ未処理の場合の還元糖量(ppm)から差し引いた値である)とが、下記(A)、(B)および(C):
(A)外観最終発酵度が、87%以上90%以下であり、かつ、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率が、230以下である、
(B)外観最終発酵度が、79%以上87%未満であり、かつ、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率が、280以下である、
(C)外観最終発酵度が、79%未満であり、かつ、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率が、450以下である、
のいずれか一つを満たす、発酵アルコール飲料。
[2]前記(B)において、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率が、270以下である、上記[1]に記載の飲料。
[3]外観最終発酵度(%)から外観発酵度(%)を差し引いた値が3未満である、上記[1]または[2]に記載の飲料。
[4]オールモルトビールである、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の飲料。
[5]麦芽使用比率が50%以上であるビールテイスト発酵アルコール飲料の製造方法であって、外観最終発酵度(%)と、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率(ここで、「α−グルカンの枝分かれ量」は、飲料をプルラナーゼ処理した場合の還元糖量(ppm)をプルラナーゼ未処理の場合の還元糖量(ppm)から差し引いた値である)とを、下記(A)、(B)および(C):
(A)外観最終発酵度が、87%以上90%以下であり、かつ、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率が、230以下である、
(B)外観最終発酵度が、79%以上87%未満であり、かつ、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率が、280以下である、
(C)外観最終発酵度が、79%未満であり、かつ、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率が、450以下である、
のいずれか一つを満たすように調整することを含んでなる方法。
外観最終発酵度(%)={(S−F)/S}×100・・・(1)
α−グルカンの枝分かれ量(ppm)=[プルラナーゼ処理サンプルの還元糖量(ppm)]−[プルラナーゼ非処理サンプルの還元糖量(ppm)]・・・(2)
外観発酵度(%)={(S−E)/S}×100・・・(3)
[101]麦芽使用比率が50%以上であるビールテイスト発酵アルコール飲料であって、外観最終発酵度(%)が90%以下であり、かつ、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率が280以下である(ここで、「α−グルカンの枝分かれ量」は、飲料をプルラナーゼ処理した場合の還元糖量(ppm)をプルラナーゼ未処理の場合の還元糖量(ppm)から差し引いた値である)、発酵アルコール飲料。
[102]外観最終発酵度(%)が、88%以下である、上記[101]に記載の飲料。
[103]真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率が、270以下である、上記[101]または[102]に記載の飲料。
[104]外観最終発酵度(%)から外観発酵度(%)を差し引いた値が3未満である、上記[101]〜[103]のいずれかに記載の飲料。
[105]オールモルトビールである、上記[101]〜[104]のいずれかに記載の飲料。
[106]麦芽使用比率が50%以上であるビールテイスト発酵アルコール飲料の製造方法であって、外観最終発酵度(%)を90%以下に調整し、かつ、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率を280以下に調整する(ここで、「α−グルカンの枝分かれ量」は、飲料をプルラナーゼ処理した場合の還元糖量(ppm)をプルラナーゼ未処理の場合の還元糖量(ppm)から差し引いた値である)ことを含んでなる方法。
(1)ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造
パイロットプラントでオールモルトビールテイスト発酵アルコール飲料の製造を行った。具体的には以下のように糖化工程を実施して麦汁を得た。
62℃の湯100質量部に対して、大麦麦芽40質量部、プルラナーゼ製剤以外の酵素製剤を投入して40分保持後、78℃に昇温して5分保持した後、濾過して麦汁を得た。62℃保持中に、一部の醪を別の釜に移送し、熱処理した後に元の釜に返送した。
62℃の湯100質量部に対して、大麦麦芽40質量部、市販のプルラナーゼ製剤31U/kg大麦麦芽およびその他の酵素製剤を投入して40分保持後、78℃に昇温して5分保持した後、濾過して麦汁を得た。62℃保持中に、一部の醪を別の釜に移送し、熱処理した後に元の釜に返送した。
62℃の湯100質量部に対して、大麦麦芽40質量部、市販のプルラナーゼ製剤155U/kg大麦麦芽(サンプル番号2の5倍量)およびその他の酵素製剤を投入して40分保持後、78℃に昇温して5分保持した後、濾過して麦汁を得た。62℃保持中に、一部の醪を別の釜に移送し、熱処理した後に元の釜に返送した。
外観最終発酵度(AAL:Apparent Attenuation Limit)は、アルコライザー(アントンパール社)を用いて原麦汁エキスを測定し、ビール醸造用酵母を添加して製品中の資化性糖を全て消費したのち外観エキスを測定し、BCOJビール分析法8.11最終発酵度に基づいて算出した。
外観発酵度(AA:Apparent Attenuation)は、アルコライザー(アントンパール社)を用い、ASBC Methods of Analysis “ALCOHOL” G. BY NEAR-INFRARED AND ORIGINAL EXTRACT CONTENT記載のAlcolyzer法に従って算出した。
プルラナーゼ活性は、水溶性基質Red Pullulan(メガザイム社製)を用いて測定した。すなわち、酢酸緩衝液(0.2M 酢酸ナトリウム、pH5.0)で適宜希釈した酵素サンプル1mLと、0.5mLの基質液(2g/100mL Red Pullulan−0.5M 塩化カリウム)を試験管に入れ、混合した後、40℃で10分加温した。続いて2.5mLの95%エタノールを加えてよく攪拌し、室温で10分静置した後、3000Gで10分、遠心分離した。次いで、上澄み液を3mL採取して、分光光度計で510nmの吸光度を測定した。吸光度測定のブランクとしては、酵素サンプルの代わりにMilli−Q(商標)水(以下、「MQ水」という)を用いて、上記サンプル希釈液の吸光度測定と同様の手順によりMQ水と基質液とを混合、加温、遠心分離し、吸光度を測定した。プルラナーゼ活性値は、購入した基質に添付された検量線を用いて算出した。
(ア)プルラナーゼ反応
上記(1)で得られた各サンプル飲料(サンプル番号1〜3)につきプルラナーゼ処理群とプルラナーゼ非処理群を調製した。すなわち、各サンプル飲料を計量し、プルラナーゼ処理群にはプルラナーゼ試薬(PULLULANASE M2、メガザイム社製)を0.018U/mLとなるよう加えて混合し、プルラナーゼ非処理群には処理群で用いたプルラナーゼ試薬と同量のMQ水を加えて混合し、60℃で24時間反応後、酵素を熱失活して、プルラナーゼ処理サンプルとプルラナーゼ非処理サンプルを得た。
ソモギネルソン法(学会出版センター 生化学実験法25 澱粉・関連糖質酵素実験法12頁記載)を改良し、上記(5)(ア)で得られたプルラナーゼ処理サンプルおよびプルラナーゼ非処理サンプルの還元糖を分析した。試験管に0.5mLの各サンプルと0.5mLのソモギー銅液を混合し、100℃で20分加熱したのち、冷却して0.5mLのネルソン試薬を加えて混合した。続いて11mLのMQ水を加えて混合し、3000rpmで10分遠心した後、分光光度計を用いて上澄み液の650nmの吸光度を測定した。検量線作成のため、50〜500ppmグルコース水溶液を用いてプルラナーゼ処理サンプルおよびプルラナーゼ非処理サンプルの吸光度測定手順と同様に反応および測定を実施し、検量線を作成した。検量線を用いてグルコース相当の還元糖量を算出し、前記式(2)に基づきプルラナーゼ処理サンプルおよびプルラナーゼ非処理サンプルの還元末端量の差を計算し、これをα−グルカンの枝分かれ量(ppm)とした。
上記(1)で得られたオールモルトビールテイスト発酵アルコール飲料(サンプル番号1〜3)を訓練されたパネラー5名による官能評価に供した。評価項目1として、口に含んだ後に時間とともに変化する「味の厚み」を、飲み始め、飲み込んだ直後および余韻(飲み込んで数秒経過した後)の3つの時点において1点(弱い)〜9点(強い)の9段階で評価を行い、パネラー5名の評価スコアの平均値を計算した。ここで、「味の厚み」とは、味の強さや飲み応えをいう。
(1)ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造
ラボスケールでオールモルトビールテイスト発酵アルコール飲料の製造を行った。具体的には以下のように糖化工程を実施して麦汁を得た。
65℃の湯100質量部に対して、大麦麦芽33.7質量部、プルラナーゼ製剤以外の酵素製剤(市販のβグルカナーゼ製剤を0.05g/kg大麦麦芽)を投入して30分保持後した後、78℃に昇温して30分保持した後、濾過して麦汁を得た。
プルラナーゼ製剤も加えて糖化した以外はサンプル番号4と同様の手順に従って麦汁を得た。使用したプルラナーゼ製剤および該製剤の生産菌並びに添加量は以下の通りであった。すなわち、サンプル番号5は市販のプルラナーゼ製剤A(クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)由来)を103U/kg大麦麦芽で添加し、サンプル番号6は市販のプルラナーゼ製剤B(バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)由来)を58U/kg大麦麦芽で添加した。
外観最終発酵度(%)、外観発酵度(%)、プルラナーゼ活性、α−グルカンの枝分かれ量(ppm)および真正エキス(°P)の分析は例1(2)〜(5)に記載の手順に従って実施した。
上記(1)で得られたオールモルトビールテイスト発酵アルコール飲料(サンプル番号4〜6)を訓練されたパネラー4名による官能評価に供した。「後味のすっきり度」の算出は、例1(6)に記載された手順に従って行った。
(1)ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造
パイロットプラントでオールモルトビールテイスト発酵アルコール飲料の製造を行った。具体的には以下のように糖化工程を実施して麦汁を得た。
60℃の湯100質量部に対して、大麦麦芽32.6質量部、プルラナーゼ製剤以外の酵素製剤を投入して30分保持した。60℃保持中に、一部の醪を別の釜に移送し、熱処理した後に元の釜に返送した。返送後65℃で30分保持してから78℃に昇温して5分保持した後、濾過して麦汁を得た。65℃保持中に、一部の醪を別の釜に移送し、熱処理した後に元の釜に返送した。
62℃の湯100質量部に対して、大麦麦芽40質量部、市販のプルラナーゼ製剤31U/kg大麦麦芽およびその他の酵素製剤を投入して40分保持後、78℃に昇温して5分保持した後、濾過して麦汁を得た。62℃保持中に、一部の醪を別の釜に移送し、熱処理した後に元の釜に返送した。
2種類の市販のビールテイスト発酵アルコール飲料をサンプル番号10および11のビールテイスト発酵アルコール飲料として用いた。
外観最終発酵度(%)、外観発酵度(%)、プルラナーゼ活性、α−グルカンの枝分かれ量(ppm)および真正エキス(°P)の分析は例1(2)〜(5)に記載の手順に従って実施した。
上記(1)および(2)で得られたビールテイスト発酵アルコール飲料(サンプル番号7〜11を官能評価に供した。官能評価は例1(6)に記載された評価項目、手順および基準に従って行った。
分析値および官能評価の結果を表3および図2に示す。なお、例1および例2で評価したサンプル番号1〜4についての分析値および官能評価結果も併せて示す。
(1)市販のビールテイスト発酵アルコール飲料の準備
2種類の市販のビールテイスト発酵アルコール飲料をサンプル番号12および13のビールテイスト発酵アルコール飲料として用いた。
サンプル番号13のビールテイスト発酵アルコール飲料に対し、市販プルラナーゼ製剤AをDEAEクロマトグラフィーで分画精製してプルラナーゼの精製度を高めた酵素を0.018U/mL添加した。40℃で1時間反応し、その後酵素を熱失活させて、サンプル番号14の飲料を得た。
外観最終発酵度(%)、外観発酵度(%)、プルラナーゼ活性、α−グルカンの枝分かれ量(ppm)および真正エキス(°P)の分析は例1(2)〜(5)に記載の手順に従って実施した。
上記(1)および(2)で得られたビールテイスト発酵アルコール飲料(サンプル番号12〜14を官能評価に供した。官能評価は例1(6)に記載された評価項目、手順および基準に従って行った。
分析値および官能評価の結果を表4および図3に示す。なお、例2で評価したサンプル番号5および6についての分析値および官能評価結果も併せて示す。
(1)ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造
パイロットプラントでオールモルトビールテイスト発酵アルコール飲料(サンプル番号15)の製造を行った。具体的には以下のように糖化工程を実施して麦汁を得た。69.5℃の湯100質量部に対して、大麦麦芽38.5質量部、プルラナーゼ製剤以外の酵素製剤を投入して50分保持した。その後78℃に昇温して10分保持した後、濾過して麦汁を得た。
サンプル番号15のビールテイスト発酵アルコール飲料に対し、市販プルラナーゼ製剤AをDEAEクロマトグラフィーで分画精製してプルラナーゼの精製度を高めた酵素をサンプル番号16の飲料については0.011U/mL、サンプル番号17の飲料については0.023U/mL添加した。40℃で1時間反応し、その後酵素を熱失活させて、サンプル番号16および17の飲料を得た。
外観最終発酵度(%)、外観発酵度(%)、プルラナーゼ活性、α−グルカンの枝分かれ量(ppm)および真正エキス(°P)の分析は例1(2)〜(5)に記載の手順に従って実施した。
上記(1)および(2)で得られたビールテイスト発酵アルコール飲料(サンプル番号15〜17を官能評価に供した。官能評価は例1(6)に記載された評価項目、手順および基準に従って行った。
分析値および官能評価の結果を表5および図4に示す。
(1)ビールテイスト発酵アルコール飲料の調製
例1のビールテイスト発酵アルコール飲料(サンプル番号3)を被添加サンプル飲料として用いて、残糖(AAL−AA)レベルが調整されたビールテイスト発酵アルコール飲料を調製した。ビールテイスト発酵アルコール飲料に酵母が資化できるDP1〜DP3の糖の比率が約83質量%(固形分換算)の市販糖液を表6に示す添加量となるように添加し、各種糖液添加量のビールテイスト発酵アルコール飲料(サンプル番号18〜21)を調製した。
外観最終発酵度(%)、外観発酵度(%)、プルラナーゼ活性、α−グルカンの枝分かれ量(ppm)および真正エキス(°P)の分析は例1(2)〜(5)に記載の手順に従って実施した。
上記(1)で得られたビールテイスト発酵アルコール飲料を訓練されたパネラー4名による官能評価に供した。「後味のすっきり度」の算出は、例1(6)に記載された手順に従って行った。
(1)ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造
パイロットプラントでオールモルトビールテイスト発酵アルコール飲料の製造を行った。具体的には以下のように糖化工程を実施して麦汁を得た。
65℃の湯100質量部に対して、大麦麦芽33.7質量部、プルラナーゼ製剤以外の酵素製剤を投入して30分保持後した後、78℃に昇温して5分保持した後、濾過して麦汁を得た。
市販のプルラナーゼ製剤103U/kg大麦麦芽も加えて糖化した以外はサンプル番号22と同様の手順に従って麦汁を得た。
上記(1)で得られたオールモルトビールテイスト発酵アルコール飲料を計量して凍結乾燥した。乾燥物を100mMの塩化ナトリウム溶液で溶解して5倍濃縮液を調製し、分画用サンプルとした。
HPLCゲル濾過分画の条件は以下の通りであった。
カラム:Hiload Superdex 30pg 26/600(GEヘルスケア社製)
サンプル注入量:5mL
溶離液組成:100mM NaCl
流速:2.5mL/分(流速一定)
検出波長:215nm
分取:0.29cv(カラム・ボリューム)から19.1mL(フラクション0)、その後0.35cvから5mLずつ分画(フラクション1〜33)
上記(2)で得られた各画分は、固相抽出カラム(画分A1およびA2は、Bond Elute C18 EWP、画分B、CおよびDはBond Elute C18を使用、Agilent technologies社製)にて吸着処理を行った。素通り画分をさらにアニオン・カチオン・イオン交換樹脂(アンバーライトIR120HおよびアンバーライトXE583、オルガノ社製)にて脱塩後、少量の活性炭にて脱臭処理し、濃縮乾固を行い、これを脱塩水にて復水し、濃縮液とした。これをα−グルカン画分とした。
上記(3)で得られたα−グルカン画分中に含まれるα−グルカンの定量は、グルコアミラーゼと緩衝液(リゾプス由来精製酵素、最終濃度10U/mL、生化学バイオビジネス社製、100mM酢酸Na pH4.5)を添加して40℃一晩反応させた後、市販のグルコースC−IIテストワコー(和光純薬社製)にてグルコースとして測定した。各画分中のα−グルカン含量は表9の通りであった。また、含まれるα−グルカンの鎖長分布状況は、グルコアミラーゼ処理を行わず、MCI−gel CK02ASカラム(20×250mm)およびコロナCAD検出器により、評価した。具体的には、以下の条件のようにして重合度(DP)(鎖長)を分析した。移動度の標準品として、G1〜G7マルトオリゴ糖およびアミロースDP17を用いた。
移動相:MQ水
流速:1.0mL/分
カラム温度:85℃
検出器:コロナCAD
上記(3)で得られた各分画・精製サンプルを、市販の糖質オフビールテイストアルコール飲料に、サンプル番号22および23の飲料に含まれる各画分含量の150%の含量となるよう添加し、各種画分添加ビールテイストアルコール飲料(サンプル番号24〜33)を調製し、訓練されたパネラー5名による官能評価に供した。α―グルカンの味の違いをわかりやすくするために、添加先の飲料は、元々糖質含量の少ない糖質オフのビールテイストアルコール飲料を用いた。官能評価は、後味がすっきりする:○、後味がややすっきりする:△、後味がすっきりしない:×で評価し(後味のすっきり評価)、精製元サンプル(サンプル番号22および23)のプルラナーゼの使用有無による後味のすっきりの差を確認した。
上記(5)で得られた各種画分添加ビールテイストアルコール飲料(サンプル番号24〜33)の枝分かれ量および真正エキスの分析は例1(5)に記載の手順に従って実施した。
分析値および官能評価の結果を表9に示す。
Claims (5)
- 麦芽使用比率が50%以上であるビールテイスト発酵アルコール飲料であって、外観最終発酵度(%)と、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率(ここで、「α−グルカンの枝分かれ量」は、飲料をプルラナーゼ処理した場合の還元糖量(ppm)をプルラナーゼ未処理の場合の還元糖量(ppm)から差し引いた値である)とが、下記(A)、(B)および(C):
(A)外観最終発酵度が、87%以上90%以下であり、かつ、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率が、230以下である、
(B)外観最終発酵度が、79%以上87%未満であり、かつ、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率が、280以下である、
(C)外観最終発酵度が、79%未満であり、かつ、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率が、450以下である、
のいずれか一つを満たす、発酵アルコール飲料。 - 前記(B)において、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率が、270以下である、請求項1に記載の飲料。
- 外観最終発酵度(%)から外観発酵度(%)を差し引いた値が3未満である、請求項1または2に記載の飲料。
- オールモルトビールである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の飲料。
- 麦芽使用比率が50%以上であるビールテイスト発酵アルコール飲料の製造方法であって、外観最終発酵度(%)と、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率(ここで、「α−グルカンの枝分かれ量」は、飲料をプルラナーゼ処理した場合の還元糖量(ppm)をプルラナーゼ未処理の場合の還元糖量(ppm)から差し引いた値である)とを、下記(A)、(B)および(C):
(A)外観最終発酵度が、87%以上90%以下であり、かつ、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率が、230以下である、
(B)外観最終発酵度が、79%以上87%未満であり、かつ、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率が、280以下である、
(C)外観最終発酵度が、79%未満であり、かつ、真正エキス(°P)に対するα−グルカンの枝分かれ量(ppm)の比率が、450以下である、
のいずれか一つを満たすように調整することを含んでなる方法。
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