JP6689569B2 - ビールテイストアルコール飲料およびその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)麦芽および/または未発芽の麦類を原料の一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料であって、分子量10〜20kDa(ゲル濾過法)のペプチド濃度が0.15mg/ml以上である、ビールテイスト発酵アルコール飲料。
(2)麦芽使用比率が3分の2未満である、上記(1)に記載のビールテイスト発酵アルコール飲料。
(3)全タンパク量に対する分子量10〜20kDaのペプチド量の比率が3.6%よりも大きい、上記(1)または(2)に記載のビールテイスト発酵アルコール飲料。
(4)分子量10〜20kDaのペプチド濃度が0.19mg/ml以上である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のビールテイスト発酵アルコール飲料。
(5)重合度5〜10のα−グルカンの濃度が2.1mg/ml以上である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載のビールテイスト発酵アルコール飲料。
(6)重合度5〜10のα−グルカンの濃度が3.3mg/ml以上である、上記(5)に記載のビールテイスト発酵アルコール飲料。
(7)麦芽および/または未発芽の麦類を原料の一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料に由来する分子量10〜20kDa(ゲル濾過法)の1種または2種以上のペプチドが配合されてなる、ビールテイストアルコール飲料。
(8)分子量10〜20kDaのペプチドが0.15mg/ml以上の濃度となるよう配合される、上記(7)に記載のビールテイストアルコール飲料。
(9)分子量10〜20kDaのペプチドが飲料中の全タンパク量に対して3.6%よりも大きい比率となるよう配合される、上記(7)または(8)に記載のビールテイストアルコール飲料。
(10)麦芽および/または未発芽の麦類を原料の一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料に由来する1種または2種以上の重合度5〜10のα−グルカンがさらに配合されてなる、上記(7)〜(9)のいずれかに記載のビールテイストアルコール飲料。
(11)重合度5〜10のα−グルカンが2.1mg/ml以上の濃度となるよう配合される、上記(10)に記載のビールテイストアルコール飲料。
(12)分子量10〜20kDaの1種または2種以上のペプチドが、α−アミラーゼ/トリプシンインヒビター、セルピン−Z4および非特異的脂質転移タンパク1(non-specific lipid-transfer protein 1)からなる群から選択される1種または2種以上である、上記(7)〜(11)のいずれかに記載のビールテイストアルコール飲料。
(13)麦芽および/または未発芽の麦類を原料の一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料に由来する分子量10〜20kDa(ゲル濾過法)の1種または2種以上のペプチドを配合する工程を含んでなる、ビールテイストアルコール飲料の製造方法。
(14)分子量10〜20kDaのペプチドが0.15mg/ml以上の濃度となるよう配合される、上記(13)に記載のビールテイストアルコール飲料の製造方法。
(15)分子量10〜20kDaのペプチドが飲料中の全タンパク量に対して3.6%よりも大きい比率となるよう配合される、上記(13)または(14)に記載のビールテイストアルコール飲料の製造方法。
(16)麦芽および/または未発芽の麦類を原料の一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料に由来する1種または2種以上の重合度5〜10のα−グルカンをさらに配合する工程を含んでなる、上記(13)〜(15)のいずれかに記載のビールテイストアルコール飲料の製造方法。
(17)重合度5〜10のα−グルカンが2.1mg/ml以上の濃度となるよう配合される、上記(16)に記載のビールテイストアルコール飲料の製造方法。
(18)分子量10〜20kDaの1種または2種以上のペプチドが、α−アミラーゼ/トリプシンインヒビター、セルピン−Z4および非特異的脂質転移タンパク1(non-specific lipid-transfer protein 1)からなる群から選択される1種または2種以上である、上記(13)〜(17)のいずれかに記載のビールテイストアルコール飲料の製造方法。
(19)麦芽および/または未発芽の麦類を原料の一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料に由来する分子量10〜20kDa(ゲル濾過法)の1種または2種以上のペプチドを有効成分として含んでなる、ビールテイストアルコール飲料の風味改善剤。
(20)麦芽および/または未発芽の麦類を原料の一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料に由来する分子量10〜20kDa(ゲル濾過法)の1種または2種以上のペプチドを添加する工程を含んでなる、ビールテイストアルコール飲料の風味改善方法。
(1)ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造
大麦麦芽、ホップ、酵素製剤を用いて、インフュージョン法にてビールテイスト発酵アルコール飲料を製造した。
上記(1)で得られた発酵液を0.45μmフィルターで濾過し、濾過済み発酵液を計量して凍結乾燥した。乾燥物を100mM NaCl溶液で溶解して5倍濃縮液を調製し、分画用サンプルとした。サンプルは、以下の条件にてゲル濾過分画を行った。
サンプル注入量: 5ml
溶離液組成:100mM NaCl
流速:2.5mL/min(流速一定)
検出波長:215nm
分取:0.29cv(カラム・ボリューム)から19.1ml(フラクション0)、
その後0.35cvから5mlずつ分画(フラクション1〜51)
上記(2)で得られた各画分は、固相抽出カラム(画分A1、A2、Bは、Bond Elute C18 EWP、画分C、D、E、F、GはBond Elute C18を使用、Agilent technologies社製)にて吸着処理を行い、脱塩水で洗浄した後、50%エタノール水溶液にて溶出して、濃縮乾固を行い、これを脱塩水にて復水し、濃縮液とした。これをペプチド画分とした。また、固相抽出カラムの素通り画分は、さらにアニオン・カチオン・イオン交換樹脂(アンバーライトIR120HおよびアンバーライトXE583、オルガノ社製)にて脱塩後、少量の活性炭にて脱臭処理し、濃縮乾固を行い、これを脱塩水にて復水し、濃縮液とした。これをα−グルカン画分とした。
上記(3)のゲル濾過分画によって得られたペプチド画分のタンパク定量は市販のキット(DCプロテインアッセイ、Bio−Rad社製)を用いたLowry法で行った。まず、上記分画液を50μL採って遠心乾固し、超純水10μLを加えて再溶解して分析サンプルとした。そこにA液を50μL加えて撹拌し、続いてB液を400μL加えて攪拌した。室温で15分発色反応を行った後、96ウェルプレートに350μL移して750nmの吸光度を測定した。得られた吸光度と予め作成した検量線に基づき、ペプチド量を算出した。なお、検量線はBSA(ウシ血清アルブミン)を用いて作成した。
上記(3)で得られたα−グルカン画分中に含まれるα−グルカンの定量は、グルコアミラーゼと緩衝液(最終濃度10U/ml、100mM酢酸Na pH4.5)を添加して40℃一晩反応させた後、市販のグルコースC−IIテストワコー(和光純薬製)にてグルコースとして測定した。また、含まれるα−グルカンの鎖長分布状況は、グルコアミラーゼ処理を行わず、MCI−gel CK02ASカラム(20×250mm)およびコロナCAD検出器により、評価した。具体的には、以下の条件のようにして重合度(鎖長)を分析した。移動度の標準品として、G1〜G7マルトオリゴ糖およびアミロースDP17を用いた。
移動相:MQ水
流速:1.0mL/min
カラム温度:85℃
検出器:コロナCAD
これらの分画・精製サンプルを、大麦と大麦麦芽を使用した市販の麦芽使用比率49%未満のビール系アルコール飲料に、その飲料に含まれる各画分量の50%上乗せとなるよう添加し(図1および図2参照)、5名のパネルにより官能評価を行った。
(1)ビールテイストアルコール飲料の製造
パイロットプラントでビールテイストアルコール飲料の製造を行った。ビールテイストアルコール飲料の使用原料中の麦芽比率は50%未満および25%未満とした。
60℃の湯100質量部に対して、コーングリッツ27.1質量部と大麦麦芽2.1質量部を投入して5分保持後78℃に昇温して5分保持してさらに100℃に昇温して30分保持したものをA醪とした。また、別の釜で、50℃の湯246.4質量部に大麦麦芽27.1質量部、大麦45.0質量部、酵素製剤を投入して50分保持したものをB醪とした。得られたA醪とB醪を直ちに混合させて65℃とした。その後、65℃で100〜140分保持した後、78℃に昇温して5分保持した後、濾過して麦汁を得た。
50℃の湯100質量部に対して、大麦麦芽15.0質量部、大麦18.7質量部、酵素製剤を投入して70分保持後65℃に昇温して130分保持してさらに78℃に昇温して5分保持した後、濾過して麦汁を得た。
50℃の湯100質量部に対して、大麦30.4質量部と大麦麦芽3.0質量部、酵素製剤を投入して60分保持後60℃に昇温して20分保持してさらに70〜80℃に昇温して40分保持したものをA醪とした。別の釜で50℃の湯62.5質量部に大麦麦芽34.2質量部、酵素製剤を投入し20分保持したものをB醪とした。得られたA醪およびB醪を直ちに混合し、AB混合醪として65℃にして100分保持し、78℃に昇温して5分保持後、濾過して麦汁を得た。
50℃の湯100質量部に対して、大麦麦芽6.8質量部、大麦26.3質量部、酵素製剤を投入して60分保持後65℃に昇温して100分保持してさらに78℃に昇温して10分保持した後、濾過して麦汁を得た。
50℃の湯100質量部に対して、コーングリッツ30.4質量部と大麦麦芽2.8質量部を投入して5分保持後78℃に昇温して5分保持してさらに100℃に昇温して40分保持したものをA醪とした。また、別の釜で、50℃の湯148.0質量部に大麦麦芽4.8質量部、大麦50.4質量部、酵素製剤を投入して60分保持した後、さらに70℃に昇温させて30分保持したものをB醪とした。また、さらに別の釜で、50℃の湯140.0質量部に大麦麦芽25.2質量部、酵素製剤を投入して30分保持したものをC醪とした。得られたB醪とC醪を直ちに混合し60℃として15分保持したものをD醪とした。得られたA醪とD醪を直ちに混合し65℃として80分保持し、さらに78℃に昇温して10分間保持した後、濾過して麦汁を得た。
60℃の湯100質量部に対して、コーングリッツ27.1質量部と大麦麦芽2.5質量部を投入して10分保持後100℃に昇温して30分保持したものをA醪とした。また、別の釜で、50℃の湯246.4質量部に大麦麦芽15.7質量部、大麦45.0質量部、酵素製剤を投入して45分保持したものに、大麦麦芽11.1質量部、酵素製剤を投入して25分保持したものをB醪とした。得られたA醪とB醪を直ちに混合させて65℃とした。その後、65℃で100分保持後78℃に昇温して5分保持した後、濾過して麦汁を得た。
(ア)糖類分析用サンプルの調製
ビール製品、試験醸造設備で製造した製品サンプルを計量し、30%(v/v)アセトニトリル/70%(v/v)水溶液で50倍に希釈した物を定量用サンプルとした。
HPLC条件は表5の通りであった。
使用機器:1200 Series (Agilent technologies社製)
カラム:ACQUITY UPLC BEH Amide 2.1mm×50mm(粒径1.7μm)(Waters社製)
移動相A:95%(v/v)アセトニトリル水+0.1%(v/v)ギ酸+10mMギ酸アンモニウム
移動相B:水+0.1%(v/v)ギ酸+10mMギ酸アンモニウム
注入量:5μL
カラム温度:55℃
サンプル温度:20℃
グラジェント条件・流速:
マルトペンタオース(Maltopentaose)、マルトヘキサオース(Maltohexaose)およびマルトヘプタオース(Maltoheptaose)については東京化成社より標準品を購入し、マルトオクタオース(Maltooctaose)、マルトノナオース(Maltononaose)およびマルトデカオース(Maltodecaose)についてはElicityl SA社より標準品を購入し、質量分析器条件を設定した。購入した標準品は50%(v/v)アセトニトリル/50%(v/v)水/0.1%(v/v)ギ酸/10mMギ酸アンモニウム溶液を用いて100ppmに調整し、ABSciex社製3200Qtrapに直接導入法にて注入し、各種パラメータの最適化を行った。
上記(ウ)で設定した分析条件のもとで実試料の分析を行った。マトリックスに濃度の異なる標準品を添加した5点の試料を分析し、その結果から最小二乗法による直線近似にて検量線を作成し、傾きのみを用いて定量を行った。各試料には定量用試料に加えて濃度既知の標準品を別途添加した試料を分析し、回収率が75%以上135%以下である事を確認した。結果は表6に示される通りであった。
(ア)ゲル濾過分画用のサンプル調製
パイロットプラントで製造した製品サンプルおよび市販品は、計量して凍結乾燥した。乾燥物を50mMリン酸緩衝液(150mM NaCl含む)で溶解して2.5倍濃縮液を調製し、分画用サンプルとした。
HPLCゲル濾過分画の条件は以下の通りであった。
<HPLCゲル濾過分画条件>
カラム:Superdex 75 10/300(GEヘルスケア社製)
サンプル注入量:100μL
溶離液組成:50mMリン酸、20%(v/v)アセトニトリル、150mM NaCl
流速:0.5mL/分(流速一定)
検出波長:215nm
分画プログラム:
上記HPLCゲル濾過分画条件記載のカラム、溶離液、流速、検出波長において、分子量既知のペプチドを0.1〜5mg/mLで適宜超純水に溶解したものを50μL注入してHPLC分析を行い、保持時間を確認した(表8)。その保持時間、分子量から検量線(図4)を作成し、分子量範囲と分画範囲を決定した。
タンパク定量は、実施例1に記載のLowry法により行った。なお、得られた吸光度とBSA濃度から検量線を作成し、分画液のペプチド量(BSA換算)を計算し、分画液量、濃縮倍率から、当該画分の製品相当ペプチド濃度(mg/ml)を算出した。
10〜20kDaペプチド濃度は、上記HPLCゲル濾過分画における、検量線から決定した分子量10〜20kDaの範囲である画分3に含まれるタンパク濃度を、製品相当ペプチド濃度(mg/ml)に換算して求めた。また、10〜20kDaペプチド量が全タンパク量の中に占める比率、すなわち10〜20kDaのペプチド比率は、以下の算出式にて求めた。
10〜20kDaのペプチド比率(%)=10〜20kDaペプチド量(mg/製品ml)/全タンパク量(mg/製品ml)×100
製造して得られたビールテイストアルコール飲料に関して、6名の訓練されたパネラーによって官能評価した。また、市販品のビールテイストアルコール飲料に関して、8名の訓練されたパネラーによって官能評価した。評価項目は以下のとおりとした。
市販のビール、発泡酒、新ジャンル飲料など、ビールテイスト発泡性アルコール飲料について、重合度が5〜10のα−グルカン濃度および10〜20kDaのペプチド濃度と、官能評価との相関係数(R2乗)を評価した。重合度が5〜10のα−グルカン濃度、10〜20kDaのペプチド濃度の分析方法は実施例2に示した通り。二つの成分の両方を加味した数値は、重合度が5〜10のα−グルカン濃度(mg/ml)と10〜20kDaのペプチド濃度(mg/ml)を乗じたものとして計算した。官能評価は、10名の訓練されたパネラーによって、「味の調和」、すなわちビールらしさに関わる味の調和を指標として、0〜10の11段階の幅で、0を全く感じない、10を評価者の認識の中でこれ以上感じたことがない、として評価した。
(1)ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造と分画精製物の調製および分析
実施例1に記載と同様の方法で、実施例2に記載のサンプル1(麦芽67%以上の市販ビール製品)およびサンプル7(麦芽50%未満の試験醸造製品)から、ペプチド画分(プレ、A1、A2、B、C)およびα−グルカン画分(B、C)を調製した。10〜20kDaペプチド量の定量と、重合度5〜10のα−グルカン(マルトオリゴ糖)量の分析についても、実施例2に記載した方法と同様の方法で行った。調製した分画・精製サンプルを、以下の市販製品および試醸品に、表12に示した量となるように添加し、6名のパネルにより官能評価を行った。また、精製した画分プレ、A1+A2およびB+Cを、サンプルNo.4に、表13に示した量となるように添加し、同様に6名のパネルにより官能評価を行った。
官能評価の項目は実施例2と同様にした。すなわち、評価項目1として、ビールらしい味わい(ビールにあるような柔らかくスムーズなテクスチャーが感じられる、調和がとれている)を1点(ビールらしくない)〜9点(ビールらしい)の9段階で官能評価した。また、評価項目2として、口内に残るざらつき(渋みや舌に残るざらざらした感触といった雑味)を1点(弱い)〜9点(強い)の9段階で官能評価した。官能結果および分析結果は表12並びに図8および図9に示される通りであった。
本実施例では2D−PAGEおよびMALDI−TOF−MSによりビールらしい味わいに寄与するタンパク質の同定を試みた。
Claims (6)
- 麦芽および/または未発芽の麦類を原料の一部とし、かつ、麦芽使用比率が3分の2未満であるビールテイスト発酵アルコール飲料であって、
該飲料が、麦芽および/または未発芽の麦類を原料の一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料に由来する分子量10〜20kDa(ゲル濾過法)のペプチド画分を含んでなり、
該ペプチド画分に含まれるペプチドの飲料中の濃度(ペプチドの合計量)が0.15mg/ml以上0.31mg/ml以下であり、
全タンパク量(mg/mL)に対する前記ペプチドの量(mg/mL)の比率が4.3%以上8.0%以下であり、
該飲料が、麦芽および/または未発芽の麦類を原料の一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料に由来する重合度5〜10のα−グルカン画分を含んでなり、
該α−グルカン画分に含まれる重合度5〜10のα−グルカンの飲料中の濃度(α−グルカンの合計量)が3.3mg/ml以上13.0mg/ml以下であり、
前記ペプチド画分が、大麦由来のα−アミラーゼ/トリプシンインヒビター、大麦由来のセルピン−Z4および大麦由来の非特異的脂質転移タンパク1を少なくとも含むものである、ビールテイスト発酵アルコール飲料。 - 分子量10〜20kDa(ゲル濾過法)のペプチド画分に含まれるペプチドの飲料中の濃度(ペプチドの合計量)が0.19mg/ml以上である、請求項1に記載のビールテイスト発酵アルコール飲料。
- 麦芽および/または未発芽の麦類を原料の一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料に由来する分子量10〜20kDa(ゲル濾過法)のペプチド画分と、麦芽および/または未発芽の麦類を原料の一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料に由来する重合度5〜10のα−グルカン画分とが配合されてなる、麦芽使用比率が3分の2未満であるビールテイストアルコール飲料であって、
前記ペプチド画分が、該ペプチド画分に含まれるペプチドの飲料中の濃度(ペプチドの合計量)が0.15mg/ml以上0.31mg/ml以下の濃度となり、かつ、全タンパク量(mg/mL)に対する前記ペプチドの量(mg/mL)の比率が4.3%以上8.0%以下の比率となるように配合されてなり、
前記α−グルカン画分が、該α−グルカン画分に含まれる重合度5〜10のα−グルカンの飲料中の濃度(α−グルカンの合計量)が3.3mg/ml以上13.0mg/ml以下の濃度となるよう配合されてなり、
前記ペプチド画分が、大麦由来のα−アミラーゼ/トリプシンインヒビター、大麦由来のセルピン−Z4および大麦由来の非特異的脂質転移タンパク1を少なくとも含むものである、ビールテイストアルコール飲料。 - 分子量10〜20kDa(ゲル濾過法)のペプチド画分に含まれるペプチドの飲料中の濃度(ペプチドの合計量)が0.19mg/ml以上の濃度となるように、前記ペプチド画分が配合されてなる、請求項3に記載のビールテイストアルコール飲料。
- 麦芽および/または未発芽の麦類を原料の一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料に由来する分子量10〜20kDa(ゲル濾過法)のペプチド画分を発酵前の発酵前液、発酵中の発酵液または発酵後の発酵液に配合する工程と、麦芽および/または未発芽の麦類を原料の一部とするビールテイスト発酵アルコール飲料に由来する重合度5〜10のα−グルカン画分を発酵前の発酵前液、発酵中の発酵液、あるいは発酵後の発酵液に配合する工程とを含んでなる、ビールテイストアルコール飲料の製造方法であって、
前記ペプチド画分を、該ペプチド画分に含まれるペプチドの飲料中の濃度(ペプチドの合計量)が0.15mg/ml以上0.31mg/ml以下の濃度となり、かつ、全タンパク量(mg/mL)に対する前記ペプチドの量(mg/mL)の比率が4.3%以上8.0%以下の比率となるように配合し、
前記α−グルカン画分を、該α−グルカン画分に含まれる重合度5〜10のα−グルカンの飲料中の濃度(α−グルカンの合計量)が3.3mg/ml以上13.0mg/ml以下の濃度となるよう配合し、
前記ペプチド画分が、大麦由来のα−アミラーゼ/トリプシンインヒビター、大麦由来のセルピン−Z4および大麦由来の非特異的脂質転移タンパク1を少なくとも含むものである、製造方法。 - 分子量10〜20kDa(ゲル濾過法)のペプチド画分に含まれるペプチドの飲料中の濃度(ペプチドの合計量)が0.19mg/ml以上の濃度となるように、前記ペプチド画分が配合される、請求項5に記載のビールテイストアルコール飲料の製造方法。
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