JP2018101844A - 画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】読み取りに適さない原稿を搬送前に検出し、不要な搬送を抑制できる画像読取装置を提供する
【解決手段】原稿をセットする原稿トレイと、原稿トレイにセットされている原稿を撮像して撮像データを生成する撮像部と、制御部と、を備え、制御部は、撮像データに基づいて原稿トレイにセットされている原稿が画像読取部による読み取りに適した原稿か否か判断して、判断結果を通知部を介して通知する画像読取装置。
【選択図】図4

Description

本発明は、原稿に形成された画像を読み取る画像読取装置に関し、さらに、画像読取装置を備えた画像形成装置に関する。
画像形成装置には、原稿トレイに積載された複数枚の原稿を一枚ずつ読取位置に搬送し、原稿に形成された画像を読み取る画像読取装置を備えたものがある(例えば、特許文献1等参照)。特許文献1の画像形成装置では、原稿が搬入される部分に原稿の表面画像を順次判定する第1画像判定手段と第2画像判定手段とを有している。第1画像判定手段は、CCD等の反射型センサユニットを含み原稿の一部の領域の画像濃度を検出可能である。そして、第2画像判定手段は、画像読取装置であり、原稿の画像を読み取る。
特許文献1の画像形成装置では、搬送された画像に対して、まず、第1画像判定手段で表面に画像があるか否か判断し、その後、画像があると判断された場合には通常コピーを行う。画像が無いと判断された場合には、第2画像判定手段で再度、原稿の表面の画像の確認を行い、白紙、表に画像あり、裏に画像ありのいずれかに分類して、その後、それらに対応した処理を行っている。例えば、白紙の場合には、画像の読み取りを行わずに原稿を排出し、表に画像ありの場合には通常のコピーに移行し、裏に画像ありの場合には、読み取り画像に鏡像処理を行う。このような構成とすることで、原稿の判定精度を高めている。
特開平9−154014号公報
しかしながら、特許文献1の画像形成装置では、原稿を第1画像判定手段及び第2画像判定手段まで搬送しなくてはならず、搬送された原稿が白紙の場合、白紙の原稿の搬送に要する時間及び電力が無駄になる。
また、ステイプル等で綴じられた原稿がセットされた場合、綴じられた状態の原稿が搬送されてしまう恐れがあり、原稿の詰まり、破損や搬送路、読取装置の故障の原因となり得る。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、読み取りに適さない原稿を搬送前に検出し、不要な原稿の搬送を抑制できる画像読取装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1にかかる、画像読取装置は、原稿をセットする原稿トレイと、読取位置にある前記原稿の画像を読み取るとともに画像データを生成する画像読取部と、前記原稿トレイにセットされている前記原稿を前記読取位置に搬送する原稿搬送部と、前記原稿トレイにセットされている原稿を撮像して撮像データを生成する撮像部と、各種情報を通知する通知部と、制御部と、を備え、制御部は、前記撮像データに基づいて前記原稿トレイにセットされている原稿が前記画像読取部による読み取りに適した原稿か否か判断して、判断結果を前記通知部を介して通知することを特徴とする。
本発明によれば、搬送トレイに配置された状態の原稿が、原稿読取部での読み取りに適しているかいないか判断することができるため、読み取りに適していない原稿が搬送されるのを抑制し、不要な原稿の搬送を抑制することが可能である。
実施形態に係る複合機の一例を示す図である。 実施形態に係る画像読取装置の一例を示す図である。 実施形態に係る原稿搬送部と画像読取部の一例を示す図である。 実施形態に係る画像読取装置で画像を読み取る動作を示すフローチャートである。 原稿がセットされていないことを表示パネルに表示する原稿なし画面である。 白紙原稿があるときに表示パネルに表示する白紙原稿注意画面である。 原稿トレイにセットされている原稿を撮像した撮像データを示す図である。 データベースに記憶された比較画像データを示す図である。 実施形態に係る画像読取装置で画像を読み取る動作の他の例を示すフローチャートである。 原稿が綴じられているときに表示パネルに表示する原稿綴じ警告画面である。 複製が禁止された文書を含む原稿を示す図である。 複製が禁止された文書を含む原稿があるときに表示パネルに表示する読取禁止警告画面である。
以下、図面を参照して、原稿読取装置を備えた画像形成装置として複合機100を例に挙げ、本発明の実施形態を説明する。本実施の形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定せず、単なる説明例にすぎない。
(複合機100)
図1を用いて、実施形態に係る複合機100を説明する。図1は、実施形態に係る複合機100の一例を示す図である。
図1に示すように、複合機100には制御部1(メイン制御基板)、印刷部2、記憶部3が設けられる。また、複合機100は、画像読取部4、原稿搬送部5、操作パネル6、通信部7及び撮像部8を含む。なお、画像読取部4、原稿搬送部5及び撮像部8は画像読取装置を構成する。画像読取装置は、一例であり、この形態に限定されるものではない。
制御部1は、複合機100の全体制御を司る。制御部1は、CPU11を含む。また、複合機100には、ROM、HDDやフラッシュROMのような不揮発性メモリーとRAMのような揮発性のメモリーを含む記憶部3が設けられる。記憶部3は、制御に関するプログラムやデータを記憶する。制御部1は、記憶部3のプログラムやデータを利用して各部を制御する。制御部1は、コピーや送信のようなジョブのときに行われるスキャン、印刷、送信、画像データの記憶を制御する。また、制御部1には、画像読取部4から出力される画像データに基づき画像処理を行う画像処理部12が設けられる。
操作パネル6は、表示パネル61、タッチパネル62、ハードキー63を含む。タッチパネル62は、ユーザーのタッチ位置を検知するためのものである。制御部1は、タッチパネル62の出力に基づき、表示パネル61に表示されたキーやボタンのような操作画像のうち、操作されたものを認識する。ハードキー63は、ジョブの実行開始を指示するためのスタートキーや、数字を入力するためのテンキーを含む。制御部1は、操作パネル6の状態や各種メッセージや設定用画面を表示パネル61に表示させる。また、操作パネル6は、スキャンやコピーのようなジョブに関し、タッチパネル62、ハードキー63に対する設定操作を受け付ける。制御部1は、操作パネル6と通信し設定内容を認識する。
印刷部2は、給紙部2a、搬送部2b、画像形成部2c、定着部2dを含む。給紙部2aは、用紙を供給する。搬送部2bは、用紙を搬送し、印刷済み用紙を機外に排出する。画像形成部2cは、画像データに基づきトナー像を形成し、搬送される用紙にトナー像を転写する。定着部2dは、転写されたトナー像を用紙に定着させる。制御部1は印刷部2の動作を制御する。
通信部7は、PCのようなコンピューター200、サーバー300及びFAX装置400等と、有線及び(又は)無線ネットワーク、公衆回線等を介して通信可能に接続される。また、これら以外の機器であって、画像データのやり取りを行う機器が接続される場合もある。
(画像読取装置)
次に、図1〜図3を用いて、画像読取装置を説明する。図2、図3は、画像読取装置の一例を示す図である。なお、以下の説明において、上下、左右と説明する場合、図2を基準とする。
図2に示すように、画像読取装置は、画像読取部4と、原稿搬送部5と、撮像部8とを備える。図2に示すように、画像読取部4は箱形の筐体を有する。そして、画像読取部4の上面左側に、透明板状の送り読み取り用コンタクトガラス41が設けられる。画像読取部4の上面かつ、送り読み取り用コンタクトガラス41の右側に、透明板状の載置読取用コンタクトガラス42が配される。載置読取用コンタクトガラス42は、書籍のような原稿がセットされる。言い換えると、載置読取用コンタクトガラス42は、1ページ分の原稿をセットするテーブルとして機能する。原稿搬送部5に原稿がセットされていないとき、画像読取部4は、載置読取用コンタクトガラス42にセットされた原稿に光を照射し、反射に基づき原稿の表面を読み取って画像データを生成する(以下、載置読取用コンタクトガラス42にセットされた原稿の読み取りを「テーブル読み取り」と称する。)。
つまり、制御部1は、原稿搬送部5に原稿がセットされているとき原稿搬送部5が搬送する原稿を読み取る(以下、「送り読み取り」と称する)を画像読取部4に行わせ、原稿搬送部5に原稿がセットされていないときテーブルにセットされた原稿を読み取るテーブル読み取りを画像読取部4に行わせて、画像読取部4に原稿の画像データを生成させる。
図3に示すように、画像読取部4には、画像読取部4の動作の制御を行う読取制御部40が設けられる。読取制御部40は、基板上にCPU、メモリー、集積回路等が実装された構成を含む。読取制御部40は、制御部1からの指示、信号を受け、原稿の読み取りを行う。なお、読取制御部40を設けず、制御部1が画像読取部4の制御、処理を行うようにしてもよい。
図2に示すように、画像読取部4は、筐体内に、読取ユニット4a、ワイヤー43、巻取ドラム44を含む。読取ユニット4aはワイヤー43で巻取ドラム44に接続される。巻取ドラム44は、正逆回転する巻取モーター45(図3参照)により回転する。テーブル読み取りのとき、読取制御部40は、巻取ドラム44を回転させ、読取ユニット4aを水平方向に移動させる。送り読み取りのとき、読取制御部40は、送り読み取り用コンタクトガラス41の下方に読取ユニット4aを固定する。
図3に示すように、画像読取部4内には、読取ユニット4a、AFE部4b、画像データ処理部4cが設けられる。読取ユニット4aは、CIS方式で原稿を読み取るユニットである(CCD式のものでもよい)。読取ユニット4aは、ランプ4d、レンズ4e、イメージセンサー4fを含む。
ランプ4dは、LEDや冷陰極管のような光源であり、主走査方向に沿って光を原稿に照射する。読取制御部40は、原稿読み取りのとき、ランプ4dを点灯させる。また、読取制御部40は、原稿読み取りの終了にあわせ、ランプ4dを消灯させる。
イメージセンサー4fは、主走査方向に沿って受光素子が並べられたラインセンサーである。イメージセンサー4fは、複数色分のラインセンサーを含むカラー対応のものでもよいし、白黒読み取り用のラインセンサーのみを含むモノクロ式のものでもよい。レンズ4eは、原稿の反射光をイメージセンサー4fの各受光素子に導く。
イメージセンサー4fの各受光素子は、1ラインの読み取り期間(電荷蓄積期間)中、受光量が多いほど、大きな電圧を出力する。イメージセンサー4f(読取ユニット4a)の各受光素子が出力するアナログ信号は、AFE部4b(Analog Front End)に入力される。AFE部4bは、各受光素子のアナログ信号を処理し、各受光素子のアナログ信号をディジタル値に変換する回路である。AFE部4bは、オフセット処理、増幅処理を行ってアナログ信号を調整し、A/D変換を行う。AFE部4bは、各受光素子の出力に基づくアナログ信号を8ビットや10ビットのディジタル値に変換する。
画像データ処理部4cは、AFE部4bで生成されたディジタル値を並べ、ページ単位の画像データを生成する。このとき、画像データ処理部4cは、シェーディング補正のような読み取りに起因する画像の濃度の歪みを補正する処理を行う。画像データ処理部4cにより生成された各ページの画像データは、記憶部3に送信される。コピーや送信のようなジョブを実行するとき、記憶部3に記憶された画像データが読み出される。画像処理部は、操作パネル6での設定に合わせた画像処理を読み出された画像データに対して行う。例えば、画像処理部は、送信ジョブのとき、PDFやjpegのような設定されたファイル形式への変換処理を行う。
図2に示すように、原稿搬送部5は、画像読取部4の上方に設けられる。原稿搬送部5は、画像読取部4に対し上下方向に開閉し、セットされている原稿Dcを送り読み取り用コンタクトガラス41(読取位置)に向けて搬送する。また、原稿搬送部5は原稿を上方から押さえるカバーとして機能する。原稿搬送部5は、原稿搬送方向上流側から順に、原稿トレイ51、給紙ユニット52、原稿搬送路53、複数の搬送ローラー対54、排出ローラー対55及び排出トレイ56を含む。
図3に示すように、原稿搬送部5は、原稿搬送部5の動作の制御を行う原稿搬送制御部50を含む。原稿搬送制御部50は、基板上にCPU、制御用のプログラム、データ等を記憶するメモリー等が実装された構成を含む。原稿搬送制御部50は、制御部1や読取制御部40と通信可能に接続される。原稿搬送制御部50は、制御部1や読取制御部40からの原稿搬送開始の指示を受け、原稿搬送部5での原稿搬送の動作制御を行う。また、原稿搬送部5には、原稿搬送制御部50に制御される、給紙モーター57と、搬送モーター58とを備えている。
原稿トレイ51は、複数枚の原稿Dcを積層してセット可能な形状を有している。原稿トレイ51にセットされている原稿Dcは、給紙ユニット52によって、上から順に1枚ずつ原稿搬送部53に給送される。ここで、給紙ユニット52について説明する。給紙ユニット52は、給紙ローラー52a、ピックアップローラー52b及び給紙モーター57を含む。
給紙ローラー52aは、給紙モーター57によって回転される。給紙ローラー52aは原稿Dcと接触した状態で回転されることで、原稿Dcを原稿搬送路53に送り出す(給送する)。そのため、給紙ローラー52aの少なくとも外周面は、原稿Dcとの間に原稿Dcを給送するための摩擦力を発生できる材料及び(又は)形状を有している。
給紙ローラー52aとピックアップローラー52bとは、給紙モーター57によって回転される。ピックアップローラー52bは、原稿トレイ51にセットされている複数枚の原稿Dcの内最上に位置する原稿と接触する。
一方、給紙モーター57からの駆動力で給紙ローラー52aが回転すると、ピックアップローラー52bも回転する。原稿トレイ51に原稿Dcがセットされている場合、回転しているピックアップローラー52bが原稿Dcを繰り出して、給紙ローラー52aに送る。そして、給紙ローラー52aは、原稿Dcを原稿搬送路53まで搬送させる。
図2に示すように、原稿搬送路53は、原稿Dcが移動する方向に沿って延びる。原稿Dcは、原稿搬送路53に沿って搬送されて、送り読み用コンタクトガラス41に搬送される。また、送り読み取りが完了した原稿Dcは、原稿搬送方向において、送り読み用コンタクトガラス41の下流側に配された原稿搬送路53に沿って搬送される。
原稿搬送路53には、原稿Dcの搬送方向の上流側から、複数個(ここでは4個)の搬送ローラー対54が配される。なお、複合機100の原稿搬送部5では、4個の搬送ローラー対を備えているが、これに限定されない。例えば、原稿搬送部53の長さ及び搬送する原稿Dcの長さに応じて、原稿Dcを正確に搬送可能な搬送ローラー対の数を採用することができる。
搬送ローラー対54は、2個のローラーを互いに接触させている。そして、2個のローラーの接触部分(ニップ部)で原稿Dcを挟み、ローラーを回転させることで、原稿Dcを搬送する。複数個の搬送ローラー対54は、それぞれ、搬送モーター58によって回転されている。なお、各搬送ローラー対54は、同期して回転する。ここで、同期して回転するとは、回転数が同じであることを含む。また、一部回転数が異なる場合でも、回転の開始/停止のタイミング、回転数が変動するタイミング、変動の比率が同じであることを含む。
また、原稿搬送部5は、排出ローラー対55を備えている。排出ローラー対55は、原稿搬送方向において最も下流に配された搬送路ローラー対54の原稿搬送方向において下流側に配されている。排出ローラー対55も、搬送モーター58によって回転されている。排出ローラー対55によって、送られた原稿Dcは、原稿排出トレイ56に排出される。排出ローラー対55は、搬送ローラー対54と同期して回転する。そのため、排出ローラー対55は、搬送モーター58から駆動力が直接伝達されず、搬送ローラー対54の回転軸から駆動力が伝達される構成であってもよい。
図3に示すように給紙モーター57及び搬送モーター58は、原稿搬送制御部50に接続され、原稿搬送制御部50によって制御される。原稿搬送部5は、原稿セットセンサーS1のようなセンサーを含む。原稿セットセンサーS1は、原稿トレイ21に設けられる。原稿セットセンサーS1は、透過型光センサーや反射型光センサーのようなトレイにセットされている原稿Dcの有無に応じて出力が変化するセンサーである。搬送制御部20は、原稿セットセンサーS1の出力に基づき原稿トレイ21にセットされている原稿Dcがあるか否かを認識する。
図3に示すように、撮像部8は、制御部1からの指示、信号を受け、原稿トレイ51にセットされている原稿Dcの表面を撮像する。撮像部8は、いわゆる、デジタルカメラであり、図3に示すように、撮像素子81と、撮像データ生成部82とを備える。また、撮像部8は、レンズ、絞り等の撮像素子81に光を導く光学ユニット(不図示)を備える。光学ユニットを用いることで、撮像部8は、原稿トレイ51に近接して配置されていても、原稿トレイ51にセットされている1枚の原稿Dcを1枚の撮像データとして生成することができる。なお、1枚の原稿Dcを複数の部分に分割して、撮像データを生成するようにしてもよい。
撮像素子81は、イメージセンサー4fと同様に、受光量によって、出力電圧が変化する受光素子を備えている。撮像素子81は、イメージセンサー4fとは異なり、受光素子を平面に2次元配列している。すなわち、撮像素子81は、1回の露光で平面状の露光データを取得することができる。光学ユニットを通過した撮像光は、撮像素子81に結像する。これにより、撮像素子81に設けられた受光素子は、受光量に応じた電圧信号を、撮像データ生成部82に出力する。
撮像部8は、撮像データ生成部82で生成した撮像データを、制御部1に送信する。詳細は後述するが、撮像部8で撮像された撮像データは、原稿トレイ51にセットされている原稿Dcの表面に描画オブジェクトの情報があるかないかを判断するためのデータである。なお、描画オブジェクトとは、原稿Dcの表面に表示された、文字、画像等であって、画像読取部4で読み取りを行う対象を広く指す。
コピーや送信のような原稿を読み取るジョブの実行指示が操作パネル6になされたとき(スタートキーが操作されたとき)、制御部1は、原稿Dcの読み取り指示を原稿搬送制御部50に送信する。原稿搬送制御部50は、原稿セットセンサーS1の出力を確認し、原稿トレイ51に原稿Dcが存在する否かを検知する。原稿トレイ51に原稿Dcがあるとき、原稿搬送制御部50は給紙モーター57及び搬送モーター58を駆動させ、給紙ローラー52a、ピックアップローラー52b、搬送ローラー対54及び排出ローラー対55を回転させる。
給紙ローラー52aの回転によって、ピックアップローラー52bは原稿トレイ51の原稿Dcを繰り出す。そして、給紙ローラー52aは、ピックアップローラー52bが繰り出した原稿Dcを、原稿搬送路53に給送する。原稿搬送路53に給送された原稿Dcは、停止することなく、搬送ローラー対54と接触し、原稿搬送路53に沿って搬送される。
原稿Dcは、画像読取部4の上面に設けられた送り読み取り用コンタクトガラス41の上側を通過する。原稿Dcが送り読み取り用コンタクトガラス41の上側を通過するとき、搬送されている原稿Dcの表面を読み取る。
送り読み取り用コンタクトガラス41の上方を通過した原稿Dcは、排出ローラー対55によって原稿排出トレイ56に排出される。なお、排出ローラー対55は、原稿排出トレイ56よりも上方に配置されており、排出ローラー対55で排出された原稿は、原稿排出トレイ56に積層される。
原稿搬送部5において、送り読み取り用コンタクトガラス41に送られる原稿が長方形である場合、その一辺が主走査方向と平行であることが好ましい。しかしながら、原稿は、給紙ユニット52から給送された段階で、或いは、原稿搬送路53内を搬送される過程で、傾いてしまう場合がある。原稿搬送部5において原稿Dcは、ピックアップローラー52bに繰り出されてから、原稿排出トレイ56に排出されるまで停止されない。そこで、画像データ処理部4cが、画像読取部4からの画像データを確認し、画像データに傾きがある場合には、画像データの傾きを補正するスキュー補正処理を行う。なお、スキュー補正処理は、制御部1の画像処理部12で行うようにしてもよい。
(原稿読取動作)
次に、実施形態にかかる複合機100における原稿読取動作の詳細について説明する。通常、原稿読取部4及び原稿搬送部5を用いて、送り読み取りを行う場合、原稿Dcを原稿トレイ51にセットし、実行指示が操作パネル6になされることで開始される。そして、原稿トレイ51にセットされている原稿Dcを、ピックアップローラー52bで繰り出し、給紙ローラー52aで原稿搬送路53に給送する。そして、原稿Dcは、原稿搬送路53に配置された複数の搬送ローラー対54で送り読み取り用コンタクトガラス41の上方に搬送され、読取ユニット4aで原稿Dc上の描画オブジェクトが読み取られる。そして、描画オブジェクトが読み取られた原稿Dcは、原稿排出トレイ56に排出される。
(第1実施例)
原稿トレイ51に複数枚の原稿Dcをセットする場合、表面に描画オブジェクトが存在しない原稿(以下、「白紙原稿」と称する)が混在する場合がある。白紙原稿は、読取を行う対象(描画オブジェクト)が無いので、原稿搬送部5による搬送や画像読取部4による画像の読み取りに要する時間及び電力が無駄になる場合が多い。そのため、複合機100では、撮像部8を利用して、白紙原稿が搬送される前に、ユーザーに白紙原稿であることを通知する機能を有する。
以下に、複合機100における、原稿Dcの読み取りの動作について、図4、図5、図6を参照して説明する。図4は、複合機100において原稿搬送部5で原稿Dcの読み取りを行う動作を示すフローチャートである。図5は、原稿が配置されていないときに表示パネル61に表示する原稿なし画面である。図6は、白紙原稿があるときに表示パネル61に表示する白紙原稿注意画面である。なお、本実施例では、原稿トレイr51にセットされている複数の原稿に、白紙原稿が含まれる場合について説明する。すなわち、本実施例では、白紙原稿が、原稿読取に適していない原稿である。
複合機100では、操作パネル6に設けられたスタートボタン(不図示)が操作される(押される)ことで、原稿の読み取りが開始される(ステップS101)。スタートボタンが操作された(ステップS101の)後、制御部1は、原稿トレイ51に原稿がセットされているか否か確認する(ステップS102)。なお、原稿トレイ51に原稿がセットされているか否かについては、原稿セットセンサーS1からの信号に基づいて、原稿搬送制御部50で判断し、その結果を制御部1に送っている。すなわち、制御部1は、原稿搬送制御部50に対して、原稿トレイ51に原稿がセットされているか否かの確認を指示して、その結果を受信して、原稿トレイ51に原稿がセットされているか否かを判断する。
原稿トレイ51に原稿が無い場合(ステップS102でNoの場合)、制御部1は、表示パネル61に、図5に示すような原稿なし画面91を表示し(ステップS103)、スタートボタンの操作受付の確認に戻る(ステップS101に戻る)。
ここで、原稿なし画面91について説明する。図5に示すように、原稿なし画面91には、状態メッセージ911と、詳細メッセージ912と、OKキーK1とが含まれる。状態メッセージ911は、現在の状態を示すメッセージである。原稿なし画面91では、「原稿がありません」の文字列を表示する。これにより、ユーザーに対して、原稿読み取りが停止している状態を明確に伝えることが可能である。また、詳細メッセージ912は、状態メッセージよりもさらに詳細な情報やその後ユーザーの操作を促す内容の文字列である。原稿なし画面91では、「原稿トレイに原稿をセットしてください」の文字列を表示する。これにより、ユーザーは、原稿の読み取りを行うために、何をすべきか容易に理解することが可能である。
操作パネル6において、表示パネル61は、タッチパネル62を兼ねている。すなわち、表示パネル61に表示されたキーにタッチすることで、タッチパネル62の操作が可能となっている。そこで、原稿なし画面91には、OKキーK1が表示される。OKキーK1が表示されている部分をユーザーの指等が接触することで、OKの入力が実行される。原稿なし画面91は、スタートボタンが押されたときに、原稿トレイ51に原稿がセットされていないときに表示するものとしているが、それに限定されない。例えば、原稿トレイ51に原稿がセットされていないとき、常に原稿なし画面91が表示されるようにしてもよい。
図4に戻り、原稿の読み取りの動作の説明を続ける。原稿トレイ51に原稿がセットされている場合(ステップS102でYesの場合)、制御部1は、撮像部8を用いて原稿トレイ51にセットされている原稿のうち最も上の原稿Dcを撮像する(ステップS104)。そして、撮像部8に備えられた撮像データ生成部82で撮像データが生成され、制御部1は撮像部8から撮像データを取得する(ステップS105)。
制御部1は、撮像データに対して画像処理を行い、撮像データに文字、画像等の描画オブジェクトが含まれているか否か確認する(ステップS106)。撮像データに文字、画像等の描画オブジェクトが含まれているか否かの確認について説明する。撮像データは、画素ごとの輝度の情報を有している。例えば、撮像データに描画オブジェクトが含まれていない場合、すなわち、白紙の画像データの場合、全ての画素の輝度が同一又はほぼ同一である。一方、描画オブジェクトが含まれている場合、描画オブジェクトの部分は、白紙の部分に比べて輝度が低くなる。このような、画素の輝度の変化を確認して撮像データに描画オブジェクトが含まれているか否か確認する。例えば、記憶部3に白紙のときの画素の輝度値(基準値とする)を予め記憶しておき、ある画素の輝度値と基準値との差分値を計算し、差分値が閾値を超えたときに、描画オブジェクトを含むと判断できる。なお、この処理は、確認方法の一つであり、これ以外の方法を用いて、判断を行ってもよい。
画像データに描画オブジェクトがないと判断した場合(ステップS106でNoの場合)、制御部1は、図6に示すような、表示パネル61に白紙原稿注意画面92を表示する(ステップS107)。
ここで、図6に示す、白紙原稿注意画面92について説明する。白紙原稿注意画面92には、状態メッセージ921と、詳細メッセージ922と、OKキーK1と、キャンセルキーK2とが含まれる。詳細な文字列は異なるが、状況メッセージ921は状況メッセージ911と、詳細メッセージ922は詳細メッセージ912と同様の内容を表示する。すなわち、状態メッセージ921は、現在の状態を示し、白紙原稿注意画面92では、「注意 原稿が白紙です」の文字列を表示する。これにより、原稿トレイ51にセットされている複数の原稿のうち最も上の原稿Dcが白紙であることをユーザーに知らせることができる。
また、詳細メッセージ922は、状態メッセージよりもさらに詳細な情報やその後ユーザーの操作を示す。白紙原稿注意画面92では、「原稿トレイの原稿を確認してください」の文字列を表示する。さらに、「白紙の原稿を取り除き、OKキーを押したのち、再度、スタートボタンを押してください」、「白紙の原稿ではない場合又は白紙の原稿でもよい場合は、キャンセルキーを押してください」とのユーザーがとり得る作業を示す文字列を表示する。このように表示することで、ユーザーは、現在の状態及び次に行う作業を容易に認識できる。また、OKキーK1及びキャンセルキーK2は、タッチパネル62を用いた操作キーである。それぞれ、詳細メッセージ922で示す動作が割り当てられており、ユーザーが触れることで、動作が実行される。
なお、以下の説明において、「注意」及び「警告」と称する場合があるが、大まかに、「注意」は、原稿Dcが白紙等で画像読取部4による読み取りには適していないが、原稿の破損、画像読取部4や原稿搬送部5の故障又は破損を発生させにくいものであるときに表示される。また、「警告」は、原稿Dcが綴じられていたり、複製禁止であったり等、画像読取部4による読み取りに適しておらず、原稿の破損、画像読取部4や原稿搬送部5の故障又は破損を発生させたり、読み取りを行うことが禁止されている場合等に表示される。すなわち、「注意」は、ユーザーに対してセットされている原稿が「警告」を行う場合よりも軽度の不都合があるときに通知し、「警告」は、ユーザーに重度の被害が及ぶ可能性があることを通知するものである。そのため、「注意」はユーザーに対する認知が目的であり、通知後に読み取りが可能である。一方、「警告」は、ユーザーに読み取りの再考を促しており、セットされている状態での原稿の読み取りは行わない。また、「注意」、「警告」以外の通知を行ってもよい。
図4に戻り、原稿の読み取りの動作の説明を続ける。そして、制御部1は、白紙注意原稿画面92を表示した後に、ユーザーによる操作パネル6の操作を確認する。すなわち、ユーザーによって原稿の読み取りを継続するか否かのいずれが選択されたかを確認する(ステップS108)。ユーザーによって、OKキーK1が押されたとき、制御部1はユーザーによって原稿の読み取りの中止が選択されたと判断し(ステップS108でNo)、制御部1は、スタートボタンの操作受付の確認(ステップS101)に戻る。
例えば、撮像データから描画オブジェクトを確認できなかったが、実際の原稿Dcには、描画オブジェクトが表示されている場合がある。また、連続した文書の読込において、白紙のページを挟みたい場合がある。このような場合には、ユーザーによって原稿の読み取りの再開が要求される。また、白紙でない原稿Dcがセットされている場合にも原稿の読み取りが行われる。
つまり、ステップS108において、ユーザーがキャンセルキーK2を押すか(ユーザーによって原稿の読み取りの継続が選択された)又は撮像データに描画オブジェクトが含まれていた場合(ステップS106でYesの場合)、制御部1は、原稿搬送部5に対して原稿搬送の開始の指示を送る。原稿搬送制御部50は、原稿搬送の開始の指示に従って原稿搬送を開始する(ステップS109)。そして、読取制御部40は、送り読み取り用コンタクトガラス41の上方を通過する原稿Dcの描画オブジェクトを読み取る(ステップS110)。そして、原稿読取部4は、原稿Dcの読取画像データを生成し、記憶部3に蓄積する(ステップS111)。
そして、制御部1は、読取画像データを記憶部3に記憶した後に、原稿トレイ51における原稿Dcの有無の確認(ステップS102に戻る)。このようにして、原稿トレイ51に積層してセットされている複数枚の原稿Dcを1枚ずつ、白紙であるか否か確認した後に、読み取り(搬送)を行うことができる。また、原稿トレイ51にセットされた複数の原稿Dcがすべて読み取られて、原稿トレイ51に原稿Dcが無くなると、制御部1は、スタートボタンの操作受付の確認を継続する。しかしながら、これに限定されず、制御部1は、一定期間、スタートボタンが操作されない場合には、システムを省電力モード(或いは、給紙モード)にする制御を行ってもよい。
画像読取装置をこのような構成とすることで、白紙の原稿が画像読取部4(の送り読み取り用コンタクトガラス41の上方の読取位置)に搬送されたり、白紙の原稿の読み取りを行ったり等の無駄な動作を省くことが可能である。
そして、制御部1は、記憶部3に記憶された読取画像データに基づいて、プリント、メール送信等のジョブを実行することが可能である。
(第2実施例)
実施形態にかかる画像読取装置の他の動作について説明する。第1実施例では、撮像データに画像処理を施すことで、原稿トレイ51にセットされている原稿Dcの描画オブジェクトの有無を判断している。これ以外にも、描画オブジェクトが含まれた比較画像データを蓄積したデータベースを記憶部3に備えておき、撮像データと比較画像データとを比較することで、原稿Dcが読取に適しているが否か判断してもよい。
本実施例において、制御部1は、記憶部3に設けられたデータベースから比較用の比較画像データを呼び出し、撮像データと比較して原稿Dcの判定を行う。ここで、撮像データと比較画像データついて図面を参照して説明する。図7は、原稿トレイ51にセットされている原稿Dcを撮像した撮像データPDcを示す。図8は、データベースに記憶された比較画像データQdを示す。
図7に示すように、撮像データPDcには、原稿Dcを綴じる綴じ部材であるステイプル針の画像Pstと、文字の描画オブジェクトPchと、画像の描画オブジェクトPoが含まれている。一方、図8に示すように、比較画像データQdには、ステイプル針の画像Qstと、文字の描画オブジェクトQchと、画像の描画オブジェクトQpoとが含まれる。そして、制御部1は、撮像データPDcと、比較画像データQdとを比較する。
これにより、制御部1は、撮像データPDcには、文字の画像オブジェクトPch及び画像の描画オブジェクトPoが含まれていると判断するとともに、ステイプル針の画像Pstが含まれていると判断する。なお、ここでは、比較画像データQdとして、1つデータにステイプル針、文字、画像を含んでいるが、それぞれ、1つを含む比較画像データを用意しておき、ステイプル針の画像、文字の描画オブジェクト、画像の描画オブジェクトをそれぞれ検出するようにしてもよい。なお、画像の比較については、既知の画像検出方法を採用している。また、本実施例では、綴じ部材としてステイプル針を挙げているが、これに限定されない。画像処理によって、綴じ部材の有無を確認するためクリップ、リング等で綴じられている場合でも確認することが可能である。
以上のように、画像データを比較することで、原稿Dcにおける描画オブジェクトの有無以外にも、原稿Dcを綴じる綴じ部材(ここでは、ステイプル針)を確認する、すなわち、原稿Dcが綴じられていることを確認することが可能となる。このような、本実施例では、画像を比較した結果を用いて、原稿トレイ51にセットされている原稿Dcが画像読取装置による読み取りに適しているか否か判断している。
図9は、実施形態に係る画像読取装置の読み取る動作の他の例をフローチャートである。なお、図9に示すフローチャートでは、図4に示すフローチャートのステップS105とステップS106の間に、原稿Dcが綴じられているか否かの確認及び綴じられている時の処理のステップが追加されている。図9に示すフローチャートにおいて図4に示すフローチャートと実質上同じステップについての詳細な説明は省略する。
図9に示すように、制御部1は、ステップS101〜ステップS105の動作を経て、原稿トレイ51にセットされている原稿Dcの撮像データPDcを取得している。そして、制御部1は、記憶部3に設けられたデータベースから比較画像データQdを呼び出す(ステップS201)。制御部1は、撮像データPDcと比較画像データQdとを比較する(ステップS202)。
そして、制御部1は、撮像データPDcと比較画像データQdとを比較し、撮像データPDcにステイプル針の画像Pstが含まれるか否か確認し、原稿Dcが読取に適しているか、すなわち、綴じられているか確認する(ステップS203)。原稿Dcが綴じられている場合(ステップS203でNoの場合)、制御部1は、図10に示すような、表示パネル61に綴じ原稿警告画面93を表示する(ステップS204)。
ここで、図10に示す、綴じ原稿警告画面93について説明する。綴じ原稿警告画面93には、状態メッセージ931と、詳細メッセージ932と、OKキーK1とが含まれる。詳細な文字列は異なるが、状況メッセージ931は状況メッセージ911と、詳細メッセージ932は詳細メッセージ912と同様の内容を表示する。すなわち、状態メッセージ931は、現在の状態を示し、綴じ原稿警告画面では、「警告 原稿が綴じられています」の文字列を表示する。これにより、制御部1は、ユーザーに原稿Dcがステイプル針等で綴じられていることを知らせる。
また、詳細メッセージ932は、状態メッセージよりもさらに詳細な情報やその後ユーザーの操作を示す。綴じ原稿警告画面93では、「原稿トレイの原稿を確認してください」の文字列を表示する。さらに、「綴じられた原稿を取り除いた後、読取可能な原稿をセットしてください」とのユーザーがとり得る作業を示す文字列を表示する。このように表示することで、ユーザーは、現在の状態及び次に行う作業を容易に認識できる。これにより、ユーザーは、原稿の読み取りを行うために、何をすべきか容易に理解することが可能である。
図9に戻り、原稿Dcの読み取りの動作の説明を続ける。原稿トレイ51にセットされている原稿Dcが綴じられている場合、綴じられた原稿Dcを原稿搬送部5で搬送してしまうと、原稿Dcの詰まりや破損、原稿読取部4及び原稿搬送部5の故障や破損の原因となる。そこで、制御部1は、原稿の読み取りを中止して、スタートボタンの操作受付の確認(ステップS101)に戻る。なお、綴じられた原稿Dcが取り除かれずにスタートボタンが押された場合には、ステップS203、S204の流れが繰り返されて、原稿の搬送が行われない。
また、綴じられた原稿でないことが確認された場合(ステップS203でYesの場合)、制御部1は、セットされている原稿Dcが白紙原稿か否か確認する(ステップS106)。なお、ステップS106以降は、図4に示す動作と同じであるため詳細は省略する。
以上のように、実施形態に示す画像読取装置では、綴じられた原稿を読み取りに適さない原稿として検出し、その後、綴じられた原稿がセットされている間は、読み取りを行わない。このようにすることで、原稿の詰まりや破損、原稿読取部4及び原稿搬送部5の故障や破損を抑制することができる。なお、本実施例において、撮像データに含まれる綴じ部材(ステイプル針)の有無を画像処理(比較画像データとの比較)で判断している。そのため、本実施例では、撮像データとして、比較が同データと比較して、描画オブジェクトを確認できる程度に精細な画像であることが好ましい。
(第3実施例)
例えば、一般的に機密書類等では、画像読取を含む複製が禁止されていることがほとんどである。図11は、複製が禁止された文書を含む原稿を示す図である。図11に示すような機密事項を含む原稿Sc等では、原稿Scの視認しやすい位置に、複製を禁止する或いは書類の秘密保持を要することを示すアイコン(ここでは、「複製禁止」の文字アイコン)Icが設けられている。制御部1は、撮像データにアイコンIcの画像が含まれているときには、読み取りを中断する。そのため、本実施例に示す複合機1では、記憶部3のデータベースに複製を禁止するアイコンの画像データが蓄積されている。なお、図11に示す原稿Scでは、「複製禁止」の文字を示すアイコンを用いているが、これに限定されるものではなく、図柄で禁止や注意を示すアイコンを用いてもよい。
本実施例における読取動作について図面を参照して説明する。なお、読取動作は、ステップS201〜S204の詳細が異なる以外、図9に示すフローチャートと同じであるため、図9に示すフローチャートを参照して説明する。
図9に示すステップS105で撮像データを取得した後、ステップS201にて、制御部1は、記憶部3から複製を禁止するアイコンの画像データを比較画像データとして取得する。そして、ステップS202にて、制御部1は、画像データに含まれる描画オブジェクトと比較画像データとを比較する。そして、ステップS203にて、制御部1は、画像データの描画オブジェクトに複製を禁止するアイコンの画像と一致する又はほぼ一致する画像が含まれるか否か確認する。画像データの描画オブジェクトに複製を禁止するアイコンの画像と一致する又は略一致する画像が含まれる場合(ステップS203でYesの場合)、ステップS204で、制御部1は、図12に示す読込禁止警告画面94を表示パネル61に表示する。
ここで、図12に示す、読取禁止警告画面94について説明する。読取禁止警告画面94には、状態メッセージ941と、詳細メッセージ942と、OKキーK1とが含まれる。詳細な文字列は異なるが、状況メッセージ941は状況メッセージ911と、詳細メッセージ942は詳細メッセージ912と同様の内容を表示する。すなわち、状態メッセージ941は、現在の状態を示し、読取禁止警告画面94では、「警告 複製禁止です」の文字列を表示する。これにより、制御部1は、ユーザーに原稿Scが複製禁止の原稿であることを知らせる。
また、詳細メッセージ942は、状態メッセージよりもさらに詳細な情報やその後ユーザーの操作を示す。読取禁止警告画面94では、「原稿トレイの原稿を確認してください」の文字列を表示する。さらに、「複製禁止原稿の読み取りを実行しようとしています」との文字列を表示する。このように表示することで、ユーザーは、現在の状態及びその理由を容易に認識できる。これにより、ユーザーは、原稿Scの読み取りを行うために、何をすべきか容易に理解することが可能である。
なお、その後の動作については、第2実施例と同じである。このように、撮像データと比較画像データを比較する構成とすることで、複製が禁止されている原稿Scの複製を防ぐことができ、複合機1を介して機密事項が外部に漏れるのを抑制することが可能である。なお、本実施例では、精細な撮像データを生成してしまうと、撮像データ自体が、機密事項を含むデータになる恐れがある。そのため、撮像データは、撮像データに含まれるアイコンIcの画像を判別可能且つ文書の中身が確認できない程度の精細さとする。
なお、複製が禁止されてはいないが、複製には注意を要する原稿もあり得る。その場合、禁止とは異なるアイコンが用いられる。そのため、制御部1は、撮像データに含まれるアイコンの画像から、原稿の読み取りが禁止なのか、読み取りに注意を要するのか確認する。制御部1は、読み取りが禁止されている場合には、読み取りを行わない。また、制御部1は、読み取りに注意を要する場合には、表示パネル61に読み取りに注意が必要である旨の画面(例えば、「注意 複製には気を付けてください」とうのメッセージ)を表示して、ユーザーに注意を喚起した後に、ユーザーの操作によって、読み取りを行う又は読み取りを中止するようにしてもよい。
綴じ部材の画像をアイコンの画像として記憶しておき、同様の方法で、画像データに含まれる綴じ部材の画像を確認するようにしてもよい。
また、本実施例にかかる画像読取装置を用いるときに、或る画像又は文字列を比較画像データとして撮像データと比較し、所定の文字列を含む原稿のみ読み取る又は読み取らないようにすることも可能である。
上述の各実施例では、制御部1による、画像読取部4での読み取りに適した原稿であるか否かの判断結果の通知を行う通知部として、表示パネル61を用いているが、これに限定されない。例えば、スピーカー等の音声を出力可能な機器で、通知を行うようにしてもよい。なお、表示パネル61とスピーカーとの両方で行うようにしてもよい。また、表示パネル61とは別途設けられたランプ等の点灯又は点滅等で通知を行うようにしてもよい。また、撮像部8は、原稿トレイ51の上方に設けられ、原稿トレイ51に載置された原稿の上面を撮影しているがこれに限定されない。例えば、原稿トレイ51の底面を透光性を有する材料で形成し、撮像部8が原稿トレイ51にセットされている原稿の下面を撮像するようにしてもよい。
本発明にかかる画像読取装置の一例は、原稿をセットする原稿トレイ51と、読取位置にある原稿Dcの画像を読み取るとともに画像データを生成する画像読取部4と、原稿トレイ51にセットされている原稿Dcを読取位置に搬送する原稿搬送部5と、原稿トレイ51にセットされている原稿Dcを撮像して撮像データを生成する撮像部8と、各種情報を通知する通知部61と、制御部1と、を備え、制御部1は、撮像データに基づいて原稿トレイ51にセットされている原稿Dcが画像読取部4による読み取りに適した原稿か否か判断して、判断結果を通知部61を介して通知することを特徴とする。
このように構成することで、画像読取部での読取に適していない原稿が、原稿搬送部で搬送されてしまうのを抑制することが可能である。これにより、無駄な原稿搬送を削減して、無駄な時間又は電力の消費を抑制することが可能である。また、綴じられている原稿等についても搬送前に確認できるので、原稿自体の破損や画像読取装置の破損等を抑制することができる。さらに、複製が禁止されている、情報の共有が制限されている原稿の複製がとられるのを抑制することができ、機密情報が外部に漏れるのを抑制することが可能である。
上記構成において、制御部1が、原稿トレイ51にセットされている原稿Dcが画像読取部4による読み取りに適していないと判断したときに、制御部1は、原稿搬送部5による原稿の搬送を停止するとともに、通知部61を利用して原稿トレイ51にセットされている原稿Dcが画像読取部41による読み取りに適していないことの通知を行ってもよい。
原稿が読取に適していないときにだけ通知を行うため、読み取りが可能な原稿を用いているときには、従来の画像読取装置と同じ操作感で使用が可能である。これにより、ユーザーが違和感を覚えにくい。
上記構成において、原稿トレイ51には、画像が形成された面を上方に向けた複数の原稿が積層されてセットされ、原稿搬送部5は、原稿トレイ51にセットされている複数の原稿Dcのうち最も上の原稿から順に1枚ずつ搬送し、撮像部8は、原稿トレイ51にセットされている複数枚の原稿Dcのうち、最も上の原稿を撮像するようにしてもよい。
このようにすることで、撮像部8の取り付けが簡単であるとともに、原稿トレイ51にセットされている原稿が読み取りに適していないと判断されたとき、読み取りに適していない原稿が最も上にあるため、ユーザーによる原稿の確認が容易である。
上記構成において、撮像部8が、原稿の全体を1画像とする撮像データを生成可能であってもよい。
上記構成において、制御部1が、撮像データに描画オブジェクトが含まれているか否か判断し、描画オブジェクトが含まれていない場合に画像読取部4による読み取りに適していない原稿であると判断してもよい。
このようにすることで、白紙の原稿が原稿搬送部5で搬送され、画像読取部4で読み取られるのを抑制することが可能である。これにより、白紙の原稿の読み取りに用いられる無駄な時間及び電力を省くことができる。
上記構成において、制御部1は、撮像データから原稿Dcが綴じられているか否か判断し、綴じられていると判断したときに画像読取部4による読み取りに適していない原稿であると判断してもよい。
このようにすることで、原稿が詰まったり、破損したりするのを抑制することが可能である。また、綴じられている原稿が送られることによる、画像読取部4及び原稿搬送部5の故障や破損を抑制することが可能である。
上記構成において、描画オブジェクトを含む比較画像データが記憶されたデータベースをさらに備えており、制御部1は、データベースに記憶された比較画像データと、撮像データとを比較して読取に適した原稿か否か判断してもよい。
このようにすることで、原稿の判断の精度を高めることが可能である。また、原稿の一部に含まれる描画オブジェクトを検出することが可能であるため、白紙や綴じられている以外、例えば、複製禁止等の特定のオブジェクトの表示の有無、特定の文字や画像が含まれていることを基準として、読み取りに適しているか否か判断することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は、給紙装置やこれを備えた画像形成装置に利用可能である。
100 複合機(画像形成装置) 1 制御部
2 印刷部(ジョブ実行部) 4 画像読取部
41 送り読み取り用コンタクトガラス(読込位置)
42 載置読取用コンタクトガラス(テーブル)
5 原稿搬送部 51 原稿トレイ
52a 給紙ローラー 52b ピックアップローラー
53 原稿搬送路 54 搬送ローラー対
6 操作パネル 61 表示パネル
8 撮像部 81 撮像素子
82 撮像データ生成部

Claims (8)

  1. 原稿をセットする原稿トレイと、
    読取位置にある前記原稿の画像を読み取るとともに画像データを生成する画像読取部と、
    前記原稿トレイにセットされている前記原稿を前記読取位置に搬送する原稿搬送部と、
    前記原稿トレイにセットされている原稿を撮像して撮像データを生成する撮像部と、
    各種情報を通知する通知部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記撮像データに基づいて前記原稿トレイにセットされている原稿が前記画像読取部による読み取りに適した原稿か否か判断して、判断結果を前記通知部を介して通知することを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記制御部が、前記原稿トレイにセットされている原稿が前記画像読取部による読み取りに適していないと判断したときに、
    前記制御部は、
    前記原稿搬送部による原稿の搬送を停止するとともに、前記通知部を利用して前記原稿トレイにセットされている原稿が前記画像読取部による読み取りに適していないことの通知を行う請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記原稿トレイには、画像が形成された面を上方に向けた複数の原稿が積層されてセットされ、
    前記原稿搬送部は、前記原稿トレイにセットされている複数の原稿のうち最も上の原稿から順に1枚ずつ搬送し、
    前記撮像部は、前記原稿トレイにセットされている複数枚の原稿のうち、最も上の原稿を撮像する請求項1又は請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記撮像部は、原稿の全体を1画像とする撮像データを生成可能である請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像読取装置。
  5. 前記制御部は、前記撮像データに描画オブジェクトが含まれているか否か判断し、描画オブジェクトが含まれていない場合に前記画像読取部による読み取りに適していない原稿であると判断する請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像読取装置。
  6. 前記制御部は、前記撮像データから前記原稿が綴じられているか否か判断し、綴じられていると判断したときに前記画像読取部による読み取りに適していない原稿であると判断する請求項1から請求項5のいずれかに記載の画像読取装置。
  7. 描画オブジェクトを含む比較画像データが記憶されたデータベースをさらに備えており、
    前記制御部は、前記データベースに記憶された前記比較画像データと、前記撮像データとを比較して前記画像読取部による読み取りに適した原稿か否か判断する請求項1から請求項6のいずれかに記載の画像読取装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の画像読取装置と、
    前記画像読取装置で読み取った画像データに基づいてシートに画像を形成する画像形成部とを備えた画像形成装置。
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