以下、本発明の一実施形態に係る画像読取装置及び画像形成装置について図面を参照して説明する。尚、以下の実施形態では、本発明における画像読取装置及び画像形成装置を、コピー、スキャナ、ファクシミリ、プリンタ等の機能を備えた複合機に集約した形態を例に説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は本実施の形態における複合機1の内部構成を模式的に示した縦断面図である。複合機1は大きく分けると画像読取装置2と装置本体3とからなる。画像読取装置2は、原稿給紙部21とスキャナ部(第1読取手段)22を備えて構成される。原稿給紙部21はADFを実現するものであり、原稿トレイ211、給紙ローラ212、搬送ドラム213、排紙ローラ214及び排紙トレイ215を有する。原稿トレイ211は原稿が載置される場所であり、原稿トレイ211に載置された原稿は1枚ずつ給紙ローラ212によって取り込まれて搬送ドラム213へ搬送される。搬送ドラム213を経由した原稿は排紙ローラ214によって排紙トレイ215へ排出される。
スキャナ部22は、原稿の画像を光学的に取得して画像データを生成するものであり、プラテンガラス221、光源222、第1ミラー223、第2ミラー224、第3ミラー225、第1キャリッジ226、第2キャリッジ227、結像レンズ228、CCD(Charge Coupled Device)229を有する。また、本実施の形態では、第1読取手段が有する縮小光学系イメージセンサとしてCCD229を用いたものを例に説明するが、CCD以外にCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを用いたものであってもよい。
プラテンガラス221は原稿を載置する場所であり、光源222及び第1ミラー223は第1キャリッジ226によって支持され、第2ミラー224及び第3ミラー225は第2キャリッジ227によって支持されている。
ここで、画像読取装置2の原稿読取方法として、プラテンガラス221上に載置された原稿をスキャナ部22が読み取るフラットベッド読取モードと、原稿をADFによって取り込み、その搬送途中で原稿を読み取るADF読取モードがある。フラットベッド読取モードでは、光源222がプラテンガラス221上に載置された原稿を照射し、主走査方向1ライン分の反射光が第1ミラー223、第2ミラー224、第3ミラー225の順に反射して、結像レンズ228に入射する。結像レンズ228に入射した光はCCD229の受光面で結像される。CCD229は一次元のイメージセンサであり、1ライン分の原稿の画像を同時に処理する。1ライン分の読み取りが終了すると、主走査方向と直交する方向(副走査方向、矢印Y方向)に第1キャリッジ226及び第2キャリッジ227が移動され、次のラインの読み取りが行われる。
ADF読取モードでは、給紙トレイ211に載置された原稿が給紙ローラ212によって1枚ずつ取り込まれ、搬送ドラム213から排紙トレイ215への搬送経路に設けられた読取窓230上を原稿が通過するとき、光源222が原稿を照射し、主走査1ライン分の反射光が第1ミラー223、第2ミラー224、第3ミラー225の順に反射して、結像レンズ228に入射する。結像レンズ228に入射した光はCCD229の受光面で結像される。続いて原稿は原稿給紙部21によって搬送され、次のラインが読み取られる。尚、以下の説明において、特に記載のないものについては、ADF読取モードによって原稿を自動給紙し、画像の読み取りを行うことを前提に説明を行う。
更に、原稿給紙部21は切換ガイド216、反転ローラ217及び反転搬送路218からなる原稿反転機構(反転手段)を有する。1回目のADF読み取りによって表面(原稿の一方の面)が読み取られた原稿を原稿反転機構を用いて反転させて再搬送することによって、再度CCD229に裏面(原稿の他方の面)の読み取りを行わせることができる。この原稿反転機構は、両面読み取り時にのみ動作し、片面読み取り時は動作しない。片面読み取り時及び両面読み取り時において裏面の読み取り後、切換ガイド216は上側に切り替えられ、搬送ドラム213を経た原稿は排紙ローラ214によって排紙トレイ215に排紙される。両面読み取り時における表面読み取り後、切換ガイド216は下側に切り替えられ、搬送ドラム213を経た原稿は反転ローラ217のニップ部へ搬送される。その後、切換ガイド216は上側へ切り替わって反転ローラ217が逆回転することにより、原稿は反転搬送路218を介して搬送ドラム213へ再搬送される。以下、原稿反転機構を用いて原稿の両面を読み取らせるモードを両面反転読取モード又は高画質モードと表記する。
更に、本実施の形態の画像読取装置2は、ADF読取モード時において、上記で説明したように原稿の搬送途中でCCD229によって原稿の表面の読み取りを行わせると同時に、CIS(第2読取手段)231によって原稿の裏面の読み取りを行わせることが可能である。つまり、給紙トレイ211から給紙された原稿は読取窓230上を通過するときにCCD229によって表面が読み取られ、更にCIS231を通過する際に裏面が読み取られる。このようにCCD229とCIS231を用いることでワンパスで原稿の両面の読み取りが可能となる。以下、CCD229とCIS231を用いて原稿の両面を読み取らせるモードを両面同時読取モード又は高速モードと表記する。
ここで、両面反転読取モード(高画質モード)と両面同時読取モード(高速モード)について説明する。両面反転読取モードでは原稿両面の読み取りが同じイメージセンサ(CCD229)によって行われるため、読み取った表裏面それぞれの画像の画質に差はない。しかし、両面同時読取モードでは原稿の表面はCCD229、裏面はCIS231という異なるイメージセンサで読み取りが行われるため、それぞれのイメージセンサが取得した画像データに基づいて両面印刷を行うと、両面の印刷画像の画質に差が生じてしまう。特にカラー印刷を行うと、読み取った表裏面のそれぞれの画像の画質の差が顕著に表れる。原因としては、スキャナ部22は光源222として冷陰極蛍光管等の白色蛍光ランプを用いていることに対し、CIS231は光源として3色LED等(不図示)を用いている。この光源の違いにより、スキャナ部22による画像読み取りの方が色再現性に優れていることが知られている。また、これら各光源の分光分布の違いによるものの他に、CCD229は複数の受光素子がワンチップ上に形成されてイメージセンサとして構成されているのに対し、CIS231においては複数の固体撮像素子が連結されてイメージセンサとして構成されているため固体撮像素子間に感度のバラつきが生じ、これが画質の差の原因となっていると考えられている。
尚、本実施の形態においては、スキャナ部22は第1読取手段に相当し、CIS231は第2読取手段に相当するものとして説明するが、その逆の構成であっても構わない。更に、第1読取手段及び第2読取手段が同じ光学系イメージセンサで構成されていても構わない。
複合機1の構成の説明に戻る。複合機1は、装置本体3と、装置本体3の左方に配設されたスタックトレイ6とを有している。装置本体3は、複数の給紙カセット461と、給紙カセット461から用紙(記録媒体)を1枚ずつ繰り出して記録部(画像形成手段)40へ搬送する給紙ローラ462と、給紙カセット461から搬送されてきた用紙に画像を形成する記録部40とを備える。更に手差しトレイ471を備え、この手差しトレイ471からは何れの給紙カセットにも収納されていないサイズの用紙や、既に一方の面に画像形成がなされている用紙(裏紙)、OHPシートのような任意の記録媒体が載置可能であり、給紙ローラ472によって1枚ずつ装置本体3内に給紙される。
記録部40は、感光体ドラム43の表面から残留電荷を除電する除電装置421と、除電後の感光体ドラム43の表面を帯電させる帯電装置422と、スキャナ部22で取得された画像データに基づいてレーザ光を出力して感光体ドラム43表面を露光し、感光体ドラム43の表面に静電潜像を形成する露光装置423と、上記静電潜像に基づいて感光体ドラム43上に、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)の各色のトナー像を形成する現像装置44C、44M、44Y、44Kと、感光体ドラム43に形成された各色のトナー画像が転写されて重ね合わせされる転写ドラム49と、転写ドラム49上のトナー像を用紙に転写させる転写装置41と、トナー像が転写された用紙を加熱してトナー像を用紙に定着させる定着装置45とを備えている。なお、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色に対するトナーの供給は、不図示のトナー供給容器(トナーカートリッジ)から行われる。また、記録部40を通過した用紙をスタックトレイ6又は排出トレイ48まで搬送する搬送ローラ463及び464等が設けられている。
用紙の両面に画像を形成する場合は、記録部40によって用紙の一方の面に画像の形成が施された後、この用紙を排出トレイ48側の搬送ローラ463にニップされた状態にする。この状態で搬送ローラ463を逆回転させて用紙をスイッチバックさせ、用紙を用紙搬送路Lに送って記録部40の上流域に再度搬送し、記録部40によって他方の面に画像の形成が施された後、用紙をスタックトレイ6又は排出トレイ48に排出する。
また、装置本体3の前方には、ユーザが操作画面や各種メッセージ等を視認することができる表示部や、種々の操作命令を入力するための操作ボタンを有する操作部5が備えられている。図2は操作部5の正面図の一例である。この操作部5は、表示部51、タッチパネル52、数字キー群53、各種操作ボタン54〜57、機能選択ボタン58等を備える。表示部51は、LCD(Liquid Crystal Display)やELD(Electronic Luminescent Display)等によって構成され、紙サイズ選択、倍率選択、濃度選択等の選択画面が表示される。表示部51はタッチパネル52と一体的に形成されている。タッチパネル52は、ユーザによるタッチ操作がなされたら、タッチ位置を検出して検出信号を後述する制御部へ出力するものである。
数字キー群53は、例えば、複合機1のコピー機能動作中はコピー枚数を、ファクシミリ機能動作中は送信先の電話番号等をユーザが入力するためのものである。節電ボタン54は、複合機1を節電(低電力)モードにするボタンである。スタートボタン55はコピー動作やスキャナ動作等を開始させるボタンであり、ストップ/クリアボタン56はコピー動作やスキャナ動作等の停止、入力操作の取り消しを行うボタンである。リセットボタン57は表示部51の表示や各種設定を初期状態又は標準動作状態にするボタンである。機能選択ボタン58は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能を設定するためのボタンである。
図3は、本実施の形態における複合機1の電気的構成を示すブロック図である。複合機1は、原稿給紙部21、スキャナ部22、CIS231、操作部5、制御部61、画像処理部64、記録部40及びファクシミリ通信部(ファクシミリ通信手段)66を備えて構成される。尚、図1及び図2において説明した構成要素と同じものには同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
原稿給紙部21は、原稿トレイ211に載置された原稿を自動的に取り込んで、CCD229やCIS231による原稿の読み取りが可能なように搬送するものであり、ADFを実現させるものである。スキャナ部22及びCIS231は、原稿の画像を光学的に取得して画像データを生成するものである。
操作部5は、ユーザがコピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能及びプリンタ機能等に関する操作入力を受け付けるものであり、操作入力に応じた操作信号を制御部61へ出力する。図2に示すタッチパネル52、数字キー群53、操作ボタン54〜57、機能選択ボタン58等に相当し、更に操作部5は表示部51を含む。
制御部61は、CPU等によって構成され、入力された指示信号等に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示信号の出力、データ転送等を行って複合機1を統括的に制御するものである。
また、制御部61はモード設定部(モード設定手段)611を有する。モード設定部611は両面反転読取モード又は両面同時読取モードの何れか一方を選択して設定するものであり、予め定められた各種条件に応じて、何れか一方のモードを標準設定(デフォルト設定)にする。本実施の形態では、操作部5におけるファクシミリ機能を動作させるボタン581がユーザによって操作されて複合機1のファクシミリ機能が動作しているときは、モード設定部611によって両面同時読取モードが標準設定される。つまり、複合機1のファクシミリ機能動作中は、原稿トレイ211に原稿が載置されて、ユーザが操作部5を用いて原稿の両面読み取りの指示入力と、ファクシミリ通信の開始を指示する操作を行ったら、制御部611の制御の下、自動的に両面同時読取モードで原稿の両面の読み取りが行われる。
ファクシミリ機能動作中は両面同時読取モードに標準設定する理由は以下の通りである。ファクシミリ通信によって相手先のファクシミリ装置に送信・出力される画像は、ほとんどが白黒画像である。原稿画像がカラーであっても、相手先のファクシミリ装置で出力される画像は白黒画像である場合が多いため、出力される画像の高画質化を求めるケースは少ない。つまり、ファクシミリ機能動作中は表面・裏面の読取画像の画質に差の出る両面同時読取モードで原稿の両面を読み取っても、相手先のファクシミリ装置に出力される画像の画質には何ら問題はなく、むしろ両面反転読取モードでの読み取りに比べて原稿の読取時間の短縮化を図ることができる。従って、ファクシミリ機能動作中は両面同時読取モードを標準設定とすることで、ユーザが読取モードの選択をする必要がなくなり、複合機1の利便性を向上させることができる。
画像処理部64は、画像データに関する各種画像処理を行うものである。例えば、画像処理部64は、スキャナ部22やCIS231によって取得された画像データに対して、レベル補正、ガンマ補正等の補正処理、画像データの圧縮又は伸長処理、拡大又は縮小処理等の画像加工処理を行う。記録部40は、スキャナ部22やCIS231によって取得された画像データに基づいた画像を所定の用紙に印刷するものである。
ファクシミリ通信部66は、ファクシミリ動作に必要な動作制御を行うものであり、ファクシミリ通信に必要なデータの調整を行う。例えば、ファクシミリ通信部66は、CODEC(COmpresser-DECompressor)、MODEM(MOdulator-DEModulator)及びNCU(Network Control Unit)等を有する(不図示)。NCUはデータを送受信する相手、即ち相手先のファクシミリ装置との電話回線を通じた接続を制御するものである。MODEMはCODECを通じて送られるデジタルの送信信号をアナログの変調信号へ変換すると共に、NCUを通じて入力されるアナログの変調信号である受信信号を復調し、デジタル信号へ変換するものである。スキャナ部22、CIS231において取得された画像データはファクシミリ通信部66を介して外部のファクシミリ装置へ送信することができ、また、通信先からファクシミリ通信部66を介して受信した画像データを記録部40を用いて用紙に印刷することができる。
図4及び5は、表示部51の画面例を示したものであり、図6は複合機1のファクシミリ機能動作中の処理の流れの一例を示したフローチャートである。本実施の形態におけるファクシミリ機能動作中の処理の流れを図4〜6を用いて説明する。
ファクシミリ機能動作中、制御部61は図4に示すような標準画面を表示部51に表示させると共に、モード設定部611は両面同時読取モードに標準設定する(図6のステップS11)。そしてユーザによる数字キー53からのファクシミリ送信先の電話番号の入力(ステップS12;YES)、スタートボタン55の押下(ステップS13;YES)が行われると、このスタートボタン55の押下までに両面送信ボタン512の押下がユーザによってなされたか否かを制御部61が判別する(ステップS14)。
両面送信ボタン512とは、原稿の両面に形成された画像をそれぞれファクシミリ送信したいときに選択するボタンである。ユーザによって図4に示す送信設定ボタン511が押下されたら、制御部61は図5に示すような送信設定画面を表示部51に表示させる。この送信設定画面ではファクシミリ送信に関する各種送信設定を行うことができ、この送信設定画面で表示される両面送信ボタン512をユーザが押下することにより、原稿の両面の画像が読み取られてファクシミリ送信される設定となる。
両面送信ボタン512の押下がなされていたら(ステップS14;YES)、制御部61は原稿給紙部21に原稿トレイ211に載置された原稿を取り込ませ、CCD229及びCIS231に両面同時読取モードで原稿の両面の画像を読み取らせる(ステップS15)。そして制御部61はスキャナ部22及びCIS231によって取得された画像データをファクシミリ通信部66へ転送し、ファクシミリ通信部66が相手先のファクシミリ装置へ画像データを送信する処理を行う(ステップS17)。
一方、ユーザによる両面送信ボタン512の押下がなく、スタートボタン55の押下がなされたら(ステップS14;NO)、制御部61は原稿給紙部21に原稿トレイ211に載置された原稿を取り込ませ、スキャナ部22に原稿の表面の画像を読み取らせる(ステップS16)。そして制御部61はスキャナ部22によって取得された画像データをファクシミリ通信部66へ転送し、ファクシミリ通信部66が相手先のファクシミリ装置へ画像データを送信する処理を行う(ステップS17)。
以上説明したように、出力される画像の画質にこだわるケースが少ないファクシミリ機能動作中は両面同時読取モードを標準設定とすることにより、ユーザがファクシミリ送信の度に読取モードを選択する手間を省くことができ、操作の煩雑さを改善することができると共に、複合機1の利便性を向上させることができる。
〔第2の実施の形態〕
第1の実施の形態では、ファクシミリ機能動作中は両面同時読取モードが標準設定される複合機1について説明した。第2の実施の形態では、原稿トレイに載置された原稿の枚数に応じて両面反転読取モード又は両面同時読取モードの何れか一方が設定される複合機100について説明する。
図7は、第2の実施の形態における複合機100の内部構成を模式的に示した断面図である。図7に示す複合機100において、図1に示す複合機1と同様の構成要素については同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
複合機100は、大きく分けると画像読取装置200と装置本体3とからなる。画像読取装置200の有する原稿給紙部21には原稿トレイ211に載置された原稿の重量を測定する原稿重量センサ219が配設されている。
原稿重量センサ219はその上端部が原稿トレイ211の原稿載置面に位置するように設置され、原稿トレイ211に原稿が載置されると、原稿重量センサ219の上端部がその原稿の全重量を支持し、原稿の重量を検出する構造となっている。また原稿重量センサ219は、検出した重量を後述する制御部へ出力する。
原稿重量センサ219としては、例えばロードセルが使用される。ロードセルの詳しい構造については周知の技術であるため説明を省略する。尚、原稿重量センサ219としてロードセルを用いる理由は、原稿用紙1枚の微小な重量を検出可能なためによるが、原稿重量センサ219の構成はロードセルに限定されるものではなく、原稿用紙1枚の微小な重量を検出可能なセンサであれば他のセンサであってもよい。
図8は、本実施の形態における複合機100の電気的構成を示すブロック図である。複合機100は、原稿給紙部21、スキャナ部22、CIS231、操作部5、制御部61、画像処理部64、記録部40及び原稿重量センサ219を備えて構成される。以下、第1の実施の形態において図3を用いて説明した複合機1の電気的構成と異なる部分についてのみ説明する。
原稿重量センサ219は原稿トレイ211に載置された原稿の重量を測定し、測定結果を制御部61へ出力する。制御部61は出力された測定結果を基に載置された原稿の枚数を算出する。ここで原稿の枚数を算出する方法の一例を説明する。まず、原稿重量センサ219は原稿トレイ211に原稿が載置されていない状態にあるときの初期重量を測定し、測定結果を制御部61へ出力する。制御部61はその重量を初期重量W0として内部に有するメモリ(不図示)等に記憶する。この初期重量W0の測定は、ユーザによって複合機100の操作が行われていないときや、複合機100が節電モードになっているとき等に行えばよい。次に、原稿トレイ211に原稿が載置されると、原稿重量センサ219は原稿の重量を測定し、測定した重量を制御部61へ出力する。制御部61はその重量を測定重量W1とし、測定重量W1と初期重量W0の差を求めて原稿重量W2を算出する。つまり、
W2=W1−W0 ・・・(1)
となる。
次に、制御部61は、原稿のサイズを検出する原稿サイズ検出センサ(不図示)による検出結果に基づいて、原稿基準重量テーブル613から検出された原稿サイズに対応する基準重量W3を抽出する。原稿基準重量テーブル613は、一般的に用いられているコピー用紙の1枚あたりの重量を用紙サイズ別に記憶しているものである。この原稿基準重量テーブル613は複合機100の工場出荷時に予め制御部61に記憶されていてもよいし、ユーザによって各基準重量W3の入力又は変更が適宜なされてもよい。また原稿基準重量テーブル613は、制御部61内ではなく、複合機100が有する他の記憶媒体(不図示)に記憶されていてもよい。更に、一般的に用いられるコピー用紙の重量の他に、OHPシートや厚紙など、特殊な記録媒体に対する1枚あたりの重量データが記憶されていてもよい。
原稿サイズ検出センサは原稿トレイ211の原稿載置面の所定位置に複数配設されており、原稿の長さ及び幅等を検出して、検出結果を制御部61に出力する周知のセンサである。制御部61は原稿サイズ検出センサの検出結果に基づいて原稿トレイ211に載置された原稿のサイズを判別し、原稿基準重量テーブル613から基準重量W3を読み出す。
続いて制御部61は原稿重量W2を基準重量W3で割り、原稿枚数Pを算出する。つまり、
P=W2/W3 ・・・(2)
となる。尚、本実施の形態における枚数検出手段は原稿重量センサ219と制御部61に相当する。
制御部61は更にモード設定部612を有する。モード設定部612は予め定められた各種条件に応じて、両面反転読取モード又は両面同時読取モードの何れのモードで両面読み取りを行うかを選択して設定するものであり、本実施の形態では、原稿トレイ211に載置された原稿の枚数が1枚のときは両面反転読取モード、2枚以上のときは両面同時読取モードに設定する。これにより、原稿枚数が複数枚のときは読取時間の短い両面同時読取モードで自動的に原稿読み取りが行われるため、ユーザによる操作の手間を省くことができ、複合機100の利便性を高めることができる。
尚、本実施の形態では原稿1枚のときは両面反転読取モード、2枚以上(複数枚)のときは両面同時読取モードとして説明するが、例えば、原稿1枚又は2枚のときは両面反転読取モード、3枚以上のときは両面同時読取モードとする等、読取モードの決定条件となる原稿枚数は上記に限定しない。しかし、原稿枚数が多いときに自動的に両面同時読取モードに設定されることにより、ユーザは少ない操作で読取時間の短縮化を図ることができる等の効果を享受することができるため、スキャナ部22やCIS231の画像読取速度、原稿給紙部21の原稿搬送速度等の複合機100の各種仕様に応じて、両面同時読取モードに設定される原稿の枚数を適宜設定する必要がある。
図10、11及び12は、表示部51の画面例を示したものであり、図13は複合機100のコピー処理の流れの一例を示したフローチャートである。本実施の形態におけるコピー処理の流れを図10〜13を用いて説明する。複合機100のコピー機能が選択されているとき、制御部61は図10に示すような標準画面を表示部51に表示させる。そして制御部61は原稿の両面読み取りが設定されたか否かを判別する(ステップS31)。画像読取装置2に原稿の両面読み取りを行わせたいとき、ユーザは図10における機能リストキー521を押下する。すると制御部61は図11に示すような機能リスト画面を表示部51に表示させる。更にユーザによって両面/分割キー522が押下されると、制御部61は図12に示すような両面/分割画面を表示部51に表示させる。
両面/分割画面では、原稿の片面を読み取って片面印刷するキー523、原稿の片面を読み取って両面印刷するキー524、原稿の両面を読み取って片面印刷するキー525、原稿の両面を読み取って両面印刷するキー526、見開き原稿を読み取って片面印刷するキー527、見開き原稿を読み取って両面印刷するキー528等の設定キーが表示される。原稿の両面読み取りが必要なキー525及び526がユーザによって押下されたら、制御部61は原稿重量センサ219による重量測定の結果に基づいて原稿の枚数を算出する。その枚数が2枚以上のとき(ステップS32;YES)、モード設定部612は読取モードを両面同時読取モードに設定し(ステップS33)、枚数が1枚のとき(ステップS32;NO)、モード設定部612は読取モードを両面反転読取モードに設定する(ステップS34)。
そしてユーザによってスタートボタン55の押下がなされたら(ステップS35;YES)、制御部61は画像読取装置2に対して原稿の画像読み取り処理を行わせる(ステップS36)。ここでユーザによって原稿の両面読み取りの操作指示が行われていた場合は、モード設定部612によって設定された読取モードに従って両面読み取りが行われる。続いて、制御部61は画像読取装置2によって取得された画像データの画像処理を画像処理部64に行わせ、処理後の画像データに基づいた画像の印刷を記録部40に行わせて(ステップS37)、処理を終了する。
以上説明したように、原稿が2枚以上のときはモード設定部612によって両面同時読取モードに設定されることにより、ユーザが複合機100を用いて複数枚の原稿の両面読み取りをさせようとするとユーザによる選択なしで読取時間の短い両面同時読取モードで画像読み取りが行われるため、ユーザにとって最適な読取モードで自動的に処理が行われることになる。これにより、ユーザが読取モードを選択する手間を省くことができ、複合機100の利便性を向上させることができる。
また、原稿の枚数を検出する方法は、上記に示した原稿の重量を基に枚数を算出する方法に限定されるものではなく、原稿の枚数が所定枚数以上であるか否かを検出可能な方法であれば何れの方法でもよい。他の方法として、例えば、原稿トレイ211の原稿載置面の原稿の有無が検出可能な位置に原稿検知センサを配設する。この原稿検知センサは光学的又は機械的に原稿の有無を検知し、検知信号を制御部61に出力するものである。ユーザによってスタートボタン55の押下がなされ、1枚目の原稿が給紙ローラ212によって取り込まれた直後、原稿検知センサが原稿トレイ211に原稿が有ることを示す検知信号を出力していたら、原稿トレイ211に載置された原稿は2枚以上であるため、モード設定部612は読取モードを両面同時読取モードに設定する。一方、1枚目の原稿が給紙ローラ212によって取り込まれた直後、原稿検知センサが原稿トレイ211に原稿がないことを示す検知信号を出力したら、原稿は既に取り込まれた原稿のみ(つまり1枚)であるため、モード設定部612は読取モードを両面反転読取モードに設定する。
〔第3の実施の形態〕
第2の実施の形態では、原稿トレイ211に載置された原稿が2枚以上のときは両面同時読取モードが設定される複合機100について説明した。第3の実施の形態では、ユーザ毎の過去の使用履歴に基づいて両面反転読取モード又は両面同時読取モードの何れか一方のモードが設定される複合機110について説明する。尚、本実施の形態における複合機110の内部構成は図1に示す複合機1の内部構成と同様であるため、説明を省略する。
図14は、本実施の形態における複合機110の電気的構成を示すブロック図である。複合機110は、原稿給紙部21、スキャナ部22、CIS231、操作部5、制御部(識別手段)61、画像処理部64、記録部40及びメモリ(記憶手段)部67を備えて構成される。以下、第1の実施の形態において図3を用いて説明した複合機1の電気的構成と異なる部分についてのみ説明する。
メモリ部67は、制御部61が複合機110全体を制御するために必要な各種プログラムやデータ等を記憶するものであり、例えば半導体メモリ等で構成されている。メモリ部67は、少なくとも個人認証テーブル671、個人履歴情報テーブル672及び全体履歴情報テーブル673を記憶する。図15は個人認証テーブル671のデータ構成を示した図である。個人認証テーブル671には、各ユーザに割り当てられている個人IDとパスワードが記憶されている。各個人IDとパスワードは対応付けられて記憶されており、操作部5よりユーザによって個人IDとパスワードが入力された場合に個人認証処理を行う際に用いられる。
図16は個人履歴情報テーブル672のデータ構成を示した図である。個人履歴情報テーブル672には、複合機110の過去の操作履歴が個人ID毎に記憶されており、過去の操作履歴として、少なくとも操作日時と両面読み取りをした際の読取モードが対応付けられて記憶されている。この他にも、画質、倍率、コピー濃度、印刷用紙サイズ等、各種画像読取設定及び印刷設定等の内容が記憶されてもよい。ユーザが後述する図19に示すような個人認証画面において個人IDとパスワードを入力し、制御部61によって個人認証が正常に行われた後、ユーザの操作履歴が個人ID毎に個人履歴情報テーブル672へ逐次記憶される。
図17は全体履歴情報テーブル673のデータ構成を示した図である。全体履歴情報テーブル673には、個人認証がなされなかったユーザによる複合機110の過去の操作履歴、又は個人認証の有無に関係なく複合機110を使用した全ユーザの過去の操作履歴が記憶されている。操作履歴の記憶内容は図16と同様であるが、この他の各種画像読取設定及び印刷設定等の内容が記憶されてもよい。
図18及び19は、表示部51の画面例を示したものであり、図20は複合機110のコピー処理の流れの一例を示したフローチャートである。本実施の形態におけるコピー処理の流れを図18〜20を用いて説明する。複合機110のコピー機能が選択されているとき、制御部61は図18に示すような標準画面を表示部51に表示させる。そして制御部61は原稿の両面読み取りが設定されたか否かを判別する(ステップS51)。画像読取装置2に原稿の両面読み取りを行わせたいときの操作方法は第2の実施の形態において図10〜12を用いて説明した操作方法と同様であるため、説明を省略する。
表示部51に図18に示す画面が表示されているときに、ユーザによって個人認証キー531が押下されると、制御部61は図19に示すような個人IDをパスワードを入力するための画面を表示部51に表示させる。ユーザが数字キー53等を用いて個人IDとパスワードを入力すると、入力された文字がスペース521及び522にそれぞれ表示される。次にユーザによってOKキー523が押下されると、制御部61は個人認証テーブル671に基づいて入力された個人IDとパスワードの認証処理を行う。ここで、ユーザが個人IDとパスワードの入力を中止したい場合は中止キー524が押下され、制御部61は表示部51の画面を図18に示す画面に戻す。
個人認証が正常に行われた場合(ステップS52;YES)、制御部61は入力された個人IDに対応する個人履歴情報を個人履歴情報テーブル672から読み出す(ステップS53)。ユーザが個人認証を行わなかった、個人認証テーブル671に記憶されていない個人IDが入力された、又は入力された個人IDに対してパスワードが合致しなかった等、個人認証が行われなかった場合(ステップS52;NO)、制御部61は全体履歴情報テーブル673をメモリ部67から読み出す(ステップS54)。
そして制御部61は読み出した個人履歴情報又は全体履歴情報テーブル673に記憶されている内容に基づいて、両面反転読取モード及び両面同時読取モードの使用回数をそれぞれ計数し、計数結果を比較する(ステップS55)。両面反転読取モードの使用回数が両面同時読取モードの使用回数以上の場合(ステップS55;YES)、モード設定部613は読取モードを両面反転読取モードに設定する(ステップS56)。一方、両面反転読取モードの使用回数が両面同時読取モードの使用回数未満の場合(ステップS55;NO)、モード設定部613は読取モードを両面同時読取モードに設定する(ステップS57)。
上記で説明したように、個人履歴情報又は全体履歴情報テーブル673に記憶されている内容に基づいて両面反転読取モード及び両面同時読取モードの使用回数をそれぞれ単純に計数して比較して読取モードを設定する方法の他に、直近の操作から所定回数遡った操作内容(例えば、過去10回の操作内容)に基づいてそれぞれの読取モードの使用回数を計数したり、所定の期間内(例えば、過去1ヶ月間)の操作内容に基づいてそれぞれの読取モードの使用回数を計数したりして読取モードを設定してもよい。また、上記では両面反転読取モードと両面同時読取モードの回数が同じ場合は両面反転読取モードが設定されるように説明したが、両面同時読取モードが設定されるようにしてもよいし、ユーザが何れかの読取モードを選択可能なようにしてもよい。
そしてユーザによってスタートボタン55の押下がなされたら(ステップS58;YES)、制御部61は画像読取装置2に対して原稿の画像読み取り処理を行わせる(ステップS59)。ここでユーザによって原稿の両面読み取りの操作指示が行われていた場合は、モード設定部613によって設定された読取モードに従って両面読み取りが行われる。続いて、制御部61は画像読取装置2によって取得された画像データの画像処理を画像処理部64に行わせ、処理後の画像データに基づいた画像の印刷を記録部40に行わせて(ステップS60)、処理を終了する。
以上説明したように、各ユーザの操作履歴に基づいて両面反転読取モード又は両面同時読取モードの何れか一方が設定されることにより、ユーザの好みに合う読取モードが自動的に設定される。従って、ユーザが読取モードを選択する手間を省くことができ、操作の煩雑さを改善することができると共に、複合機110の利便性を向上させることができる。
〔第4の実施の形態〕
第3の実施の形態では、各ユーザの操作履歴に基づいて両面反転読取モード又は両面同時読取モードの何れか一方が設定される複合機110について説明した。第4の実施の形態では、画像形成が施される用紙の裏面に既に画像が形成されている場合、即ち裏紙が使用される場合は両面同時読取モードを設定する複合機120について説明する。
図21は、第4の実施の形態における複合機120の内部構成を模式的に示した断面図である。図21に示す複合機120において、図1に示す複合機1と同様の構成要素については同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
複合機120は大きく分けると画像読取装置2と装置本体300とからなる。複数の給紙カセット461に積載された用紙は、給紙ローラ462によって1枚ずつ取り出され、給紙搬送路498を介して画像を形成する記録部40へ搬送される。手差しトレイ471に載置された用紙も給紙ローラ472によって装置本体300内に取り込まれ、給紙搬送路498を介して記録部40へ搬送される。
裏紙検出部499は、画像形成が施される(以下、単に「印刷される」と表記する)用紙の裏面の画像形成状態(印字状態)を検出するものであり、記録部40の上流側である例えば給紙搬送路498の搬送路上において用紙の印刷面と反対の面に対向する位置に設置される。裏紙検出部499は、光学的、物理的に用紙の印字状態を検出可能なものであればよく、例えばCISやCCD等のイメージセンサであってもよい。また、前記のようなイメージセンサを用いる場合、裏面の画像を白黒画像として読み取るモノクロイメージセンサであればよく、後述する裏紙判別の処理が可能な程度の解像度であればよい。このようなイメージセンサを用いることにより、裏紙検出を安価に実現することができる。以下、本実施の形態ではCISが裏紙検出部499として用いられることとして説明する。裏紙検出部499は、用紙が給紙搬送路498を通過する際に用紙の裏面の画像を読み取り、画像データを後述する制御部へ出力する。
図22は、本実施の形態における複合機120の電気的構成を示すブロック図である。複合機120は、原稿給紙部21、スキャナ部22、CIS231、操作部5、制御部61、画像処理部64、記録部40及び裏紙検出部499を備えて構成される。以下、第1の実施の形態において図3を用いて説明した複合機1の電気的構成と異なる部分についてのみ説明する。
裏紙検出部499は、上記で説明したように、装置本体300内において記録部40の上流側に配置され、印刷前の用紙の裏面の印字状態を検出するものであり、例えばCIS等によって構成される。
制御部61は、モード設定部614及び裏紙判別部615を有する。裏紙判別部615は裏紙検出部499より出力された画像データに基づいて、用紙が裏紙であるか否かを判別する。判別方法としては、例えば裏紙検出部499より出力された画像データの各画素の輝度情報等に基づいて黒画素を計数し、黒画素が所定数より多い場合は裏紙であると判別する。尚、本実施の形態における裏紙判別手段は裏紙検出部499裏紙判別部615に相当する。
モード設定部614は、裏紙判別部615の判別結果に応じて読取モードを選択して設定するものであり、裏紙判別部615が印刷する用紙が裏紙であると判別したときは両面同時読取モードに設定する。ここで、印刷用紙として裏紙を使用するということは、原稿のテスト印刷や、印刷された用紙を社内用又は私用として用いる等、印刷された画像の画質にこだわらない場面が多いと考えられる。従って、裏紙が使用される場合は読取モードとして両面同時読取モードが設定されることにより、ユーザによる読取モードの選択操作をなくすことができる。
図23は複合機120のコピー処理の流れの一例を示したフローチャートである。まず制御部61はユーザによって原稿の両面読み取りが設定されたか否かを判別する(ステップS71)。ユーザによって両面読み取りが設定されると(ステップS71;YES)、裏紙判別部615は裏紙検出部499から出力された画像データに基づいて印刷用紙が裏紙であるか否かを判別する(ステップS72)。裏紙判別部615が印刷用紙が裏紙であると判別した場合(ステップS72;YES)、モード設定部614は読取モードを両面同時読取モードに設定する(ステップS73)。一方、印刷用紙が裏紙でなかった場合は(ステップS72;NO)、モード設定部614は読取モードを両面反転読取モードに設定する(ステップS74)。尚、印刷用紙が裏紙でなかった場合は、ユーザが何れかの読取モードを選択可能なようにしてもよい。
そしてユーザによってスタートボタン55の押下がなされたら(ステップS75;YES)、制御部61は画像読取装置2に対して原稿の画像読み取り処理を行わせる(ステップS76)。ここで原稿の両面読み取りが行われる場合は、モード設定部614によって設定された読取モードに従って両面読み取りが行われる。続いて、制御部61は画像読取装置2によって取得された画像データの画像処理を画像処理部64に行わせ、処理後の画像データに基づいた画像の印刷を記録部40に行わせて(ステップS77)、処理を終了する。
以上説明したように、印刷用紙が裏紙である場合はモード設定部614が自動的に両面同時読取モードに設定することにより、ユーザが読取モードを選択する手間を省くことができ、操作の煩雑さを改善することができると共に、複合機120の利便性を向上させることができる。