<<実施例1>>
<写真シール作成装置の外観>
図1および図2は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
写真シール作成装置1は、撮影画像や編集画像を提供するゲーム機である。写真シール作成装置1は、画像をシール紙に印刷したり、画像を利用者の携帯端末上で閲覧可能にしたりすることで、利用者に画像を提供する。写真シール作成装置1は、ゲームセンターなどのアミューズメント施設や店舗に設置される。
写真シール作成装置1の利用者は、主に女子高生や若い女性が中心とされる。写真シール作成装置1において、1組あたり主に2人や3人などの複数人の利用者がゲームを楽しむことができる。もちろん、写真シール作成装置1において、1人の利用者がゲームを楽しむこともできる。
写真シール作成装置1において、利用者は、自身が被写体となって撮影作業を行う。利用者は、編集作業により、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した画像に、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を合成させる。これにより、撮影画像が彩り豊かな画像に編集される。利用者は、編集済みの画像である編集画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。
写真シール作成装置1は、写真作成ゲームを提供する写真作成ゲーム機ということができる。
図1に示すように、写真シール作成装置1は、基本的に、撮影ユニット11と編集ユニット12が接した状態で設置されることによって構成される。撮影ユニット11と編集ユニット12は電気的に接続される。
撮影ユニット11は、人が中に入ることができる程度の大きさを有する箱形状の筐体を有し、事前選択部20、撮影部21、および背景部22から構成される。事前選択部20は、撮影部21の側面に設置される。事前選択部20の前方の空間が、事前選択処理が行われる事前選択空間となる。また、撮影部21と背景部22は所定の距離だけ離して設置される。撮影部21と背景部22の間に形成される空間が、撮影処理が行われる撮影空間となる。
事前選択部20は、事前選択処理として、写真シール作成装置1によって提供されるゲームを紹介するガイダンスを行ったり、撮影空間で行われる撮影処理における各種の設定を行ったりする。事前選択部20には、利用者が代金を投入する硬貨投入口や、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。事前選択部20は、撮影空間の空き状況に応じて、適宜、事前選択空間にいる利用者を撮影空間へと案内する。
撮影部21は、利用者を被写体として撮影するための装置である。撮影部21は、撮影空間に入った利用者の正面に位置する。撮影空間に臨む撮影部21の正面には、カメラや、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。
撮影空間において正面を向いている利用者からみて左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影部21の左側面が側面パネル41Aにより構成され、右側面が側面パネル41Bにより構成される。さらに、撮影部21の正面が正面パネル42により構成される。側面パネル41Aには、上述した事前選択部20が設置される。なお、事前選択部20が、側面パネル41Bに設置されるようにしてもよい。
背景部22は、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bから構成される。背面パネル51は、正面を向いている利用者の背面側に位置する板状の部材である。側面パネル52Aは、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル41Aより横幅の狭い板状の部材である。側面パネル52Bは、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル41Bより横幅の狭い板状の部材である。
側面パネル41Aと側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Aと側面パネル52Aの上部は、板状の部材である連結部23Aによって連結される。側面パネル41Aと側面パネル52Aの下部は、床面に設けた例えば金属製の部材である連結部23A’によって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bも同様に、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Bと側面パネル52Bの上部は、連結部23Bによって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bの下部は、連結部23B’によって連結される。
撮影空間の床には、板状の部材である床材27が敷かれる。
なお、背面パネル51の撮影空間側の面には、例えば緑色のクロマキー用のシートが貼り付けられる。写真シール作成装置1は、クロマキー用のシートを背景として撮影することで、撮影処理や編集処理においてクロマキー合成を行う。これにより、所望の背景画像が、シートが写っている利用者の背景の部分に合成される。
側面パネル41A、連結部23A、および側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口となる。また、側面パネル41B、連結部23B、および側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口となる。
撮影空間の上方には、撮影部21の正面、連結部23A、および連結部23Bに囲まれた天井が形成される。その天井の一部に、天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。
天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて光を照射するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24の内部には、ストロボの他に蛍光灯が設けられている。これにより、天井ストロボユニット24は、撮影空間の照明としても機能する。
編集ユニット12は、撮影画像に編集を施すための装置である。編集ユニット12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル42に接するようにして、撮影ユニット11に連結している。
図1に示される編集ユニット12の構成を正面側の構成とすると、編集ユニット12の正面側と背面側のそれぞれに、編集作業で用いられる構成が設けられる。この構成により、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。
編集ユニット12の正面側は、面61と、面61の上方に形成された斜面62から構成される。面61は、床面に対して垂直で、撮影部21の側面パネル41Aとほぼ平行な面である。斜面62には、編集作業に用いられる構成として、タブレット内蔵モニタやタッチペンが設けられる。斜面62の左側には、照明装置64の一端を支持する柱状の支持部63Aが設けられる。斜面62の右側には、照明装置64の他端を支持する柱状の支持部63Bが設けられる。支持部63Aの上面にはカーテンレール26を支持する支持部65が設けられる。
編集ユニット12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、3本のレール26A乃至26Cを、組み合わせて構成される。3本のレール26A乃至26Cは、上から見たときの形状がコの字状となるように組み合わせられる。平行に設けられるレール26Aとレール26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、レール26Aとレール26Bの他端は、レール26Cの両端にそれぞれ接合される。
カーテンレール26には、編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。そのカーテンにより囲まれる編集ユニット12の正面前方の空間と背面後方の空間が、利用者が編集作業を行う編集空間となる。
後述するが、編集ユニット12の左側面には、印刷済みのシール紙が排出される排出口が設けられる。編集ユニット12の左側面前方の空間が、利用者が印刷済みのシール紙が排出されるのを待つ印刷待ち空間となる。
<利用者の移動について>
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について説明する。
図3は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
利用者は、事前選択部20の前方の空間である事前選択空間A0において硬貨投入口に代金を投入する。次に、利用者は、タッチパネルモニタに表示される画面に従って各種の設定を行う。利用者は、例えば、撮影空間で行われる撮影に関するコースの選択などを事前選択作業として行う。
事前選択作業を終えた利用者は、白抜き矢印#1で示すように、側面パネル41Aと側面パネル52Aの間の出入り口G1から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入る。利用者は、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影作業を行う。
撮影作業を終えた利用者は、白抜き矢印#2で示すように出入り口G1から撮影空間A1を出て編集空間A2−1に移動するか、または、白抜き矢印#3で示すように出入り口G2から撮影空間A1を出て編集空間A2−2に移動する。
編集空間A2−1は、編集ユニット12の正面側の編集空間である。一方、編集空間A2−2は、編集ユニット12の背面側の編集空間である。利用者が編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかは、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は、編集作業を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集作業を行うことができる。
編集作業が終了した後、編集画像の印刷が開始される。印刷が開始されると、編集空間A2−1での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#4で示すように編集空間A2−1から印刷待ち空間A3に移動する。また、編集空間A2−2での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−2から印刷待ち空間A3に移動する。
印刷待ち空間A3に移動した利用者は、印刷が終わるのを待つ。印刷が終了すると、利用者は、編集ユニット12の右側面に設けられた排出口から排出されたシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終える。
次に、各装置の構成について説明する。
<事前選択部の構成>
図4は、事前選択部20の構成例を示す図である。
事前選択部20の上側にはタッチパネルモニタ71が設けられる。タッチパネルモニタ71は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ71は、各種のGUI(Graphical User Interface)を表示し、利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。タッチパネルモニタ71には、利用者の人数の選択などに用いられる画面が表示される。
タッチパネルモニタ71の下方には、スピーカ72が設けられる。スピーカ72は、事前選択処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音などを出力する。スピーカ72に隣接するようにして、利用者が硬貨を入れる硬貨投入返却口73が設けられる。
<撮影部の構成>
図5は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、側面パネル41A、側面パネル41B、および正面パネル42に囲まれるようにして構成される。
正面パネル42の中央よりやや上側には、カメラユニット81が設けられる。カメラユニット81の正面には、カメラ91、タッチパネルモニタ92、および正面ストロボ93が設けられる。
カメラ91は、例えば一眼レフカメラであり、レンズが露出するようにカメラユニット81の内部に取り付けられる。カメラ91は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子を有し、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91は、利用者を被写体として撮影を行う撮影部として機能する。
カメラ91により取り込まれた動画像(以下、ライブビュー画像ともいう)は、タッチパネルモニタ92にリアルタイムで表示される。撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた静止画像は、撮影画像として保存される。
タッチパネルモニタ92は、カメラ91の下方に設けられる。タッチパネルモニタ92は、LCDなどのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ92は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUIを表示し利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。
正面ストロボ93は、カメラ91の上方に設けられる。正面ストロボ93は、乳白アクリル板よりなる、三日月状の発光面を有する。正面ストロボ93は、カメラ91による撮影に合わせて発光することで、被写体としての利用者の顔付近を正面から照射する。
カメラユニット81の上方には、曲面の発光面を利用者に向けた上ストロボユニット82が設置される。上ストロボユニット82は、利用者の正面上方から、利用者の顔および上半身に光を照射する。
カメラユニット81の下方には、利用者の下半身および足元に光を照射する足元ストロボユニット83が設けられる。
上ストロボユニット82および足元ストロボユニット83は、蛍光灯とストロボ発光可能な照明機器とにより構成される。上ストロボユニット82および足元ストロボユニット83は、撮影空間を明るくして、利用者の操作性や安全性を確保するために、撮影空間内を常時照らすとともに、撮影画像の画質を向上させるために、撮影タイミングでストロボ発光し、被写体となる利用者に光を照射する。
足元ストロボユニット83と側面パネル41Aとの間には、箱状部84が設けられる。また、足元ストロボユニット83と側面パネル41Bとの間には、箱状部85が設けられる。箱状部84,85の上面は、写真シール作成装置1の設置面と略水平な面をなし、撮影作業を行う利用者が手荷物などを置くための荷物置き場として用いられる。
なお、図示はしないが、正面パネル42の例えば天井付近には、スピーカが設けられる。そのスピーカは、撮影処理の案内音声、BGM、効果音などを出力する。
<背景部の構成>
図6は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
背面パネル51の上方には、背面上ストロボ101が設置される。背面上ストロボ101は、背面上方から利用者に光を照射する。
図中、背面パネル51の左方には、背面左ストロボ102が設置される。背面左ストロボ102は、背面右方から利用者を照射する。図中、背面パネル51の右方には、背面右ストロボ103が設置される。背面右ストロボ103は、背面左方から利用者を照射する。
また、背面パネル51の撮影空間A1側(図中、手前側)の面には、クロマキーシート121が貼り付けられる。クロマキーシート121の色は、例えば緑色とされる。
なお、図示はしないが、側面パネル52A,52Bの撮影空間A1側の面の下側(床面側)にも、クロマキーシート121と同様に、クロマキーシートが貼り付けられる。
図7は、床材27を示す斜視図である。説明の便宜上、撮影部21、側面パネル41Aなどの図示を省略している。
床材27の後方寄りの位置には、横長長方形の床シート27Aが、その長辺が背面パネル51と略平行になるように貼り付けられる。図7において、背面パネル51のある方向が撮影空間A1の後方となり、白抜き矢印で示す、撮影部21のある方向が撮影空間A1の前方となる。
床シート27Aの前方寄りには、目印図形28−1乃至28−4が並べて印刷され、その後方に、目印図形28−5乃至28−8が並べて印刷される。2行×4列に配置された目印図形28−1乃至28−8は、それぞれ視覚的に異なる図形であり、全体が例えば黒色で塗りつぶされている。
1行目の目印図形28−1は菱形の目印であり、目印図形28−2はハート型の目印である。目印図形28−3は四つ葉のクローバー型の目印であり、目印図形28−4は正方形の目印である。
また、2行目の目印図形28−5は四枚の花びらからなる花状の目印であり、目印図形28−6は星型の目印である。目印図形28−7は円形の目印であり、目印図形28−8はチューリップの花びら状の目印である。
それぞれの目印図形は、1人の利用者がその両足を載せることが出来るような、略30cm×30cmの範囲内に収まる程度の大きさを有している。それぞれの大きさが異なるようにしてもよい。
後に詳述するように、目印図形28−1乃至28−8は、撮影時の立ち位置を利用者毎に誘導するための目印として用いられる。
例えば、利用者の人数が2人であり、上半身が大きく写る画像を撮影する場合、カメラ91に向かって右側に立っている利用者の立ち位置として、四つ葉のクローバー型の目印図形28−3が指定され、左側に立っている利用者の立ち位置として、ハート型の目印図形28−2が指定される。
目印図形28−1乃至28−8は、それぞれ、利用者の人数、撮影する画像の画角(範囲)などに応じて、最適な立ち位置を指定することができるような位置に印刷されている。なお、最適な立ち位置は、ストロボからの光が被写体に対して十分に照射される位置、カメラ91の撮影範囲から外れない位置、背景と顔の大きさのバランスがよくなる位置等を意味する。
目印図形として、黒色以外の色を付した図形、所定の模様を付した図形、または、色と模様を付した図形を用いるようにしてもよい。目印図形毎に、形状、大きさ、模様、および色のうちの少なくともいずれかを変えるようにすることも可能である。図7に示す目印図形28−1乃至28−8は、色は黒色として同じ色であるが、それぞれ形状を変えた図形である。
<編集ユニットの構成>
図8は、編集ユニット12の正面側(編集空間A2−1側)の構成例を示す図である。
斜面62のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131の左側にはタッチペン132Aが設けられる。タブレット内蔵モニタ131の右側にはタッチペン132Bが設けられる。
タブレット内蔵モニタ131は、タブレットとディスプレイを積層して構成される。タブレットは、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bを用いた操作入力を可能とする。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集作業に用いられる編集画面が表示される。2人の利用者が同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aはタブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン132Bはタブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる。
なお、タッチペン132Aを用いた操作とタッチペン132Bを用いた操作は識別される。適宜、タブレット内蔵モニタ131の左側の表示に対してはタッチペン132Aを用いた操作のみが可能とされ、右側の表示に対してはタッチペン132Bを用いた操作のみが可能とされる。以下、適宜、タッチペン132Aとタッチペン132Bを区別する必要がない場合、まとめてタッチペン132という。
図9は、編集ユニット12の左側面の構成例を示す図である。
編集ユニット12の左側面の下側にはシール紙排出口161が設けられる。編集ユニット12の内部にはプリンタが設けられている。そのプリンタにより、編集空間A2−1の利用者が写る画像、または、編集空間A2−2の利用者が写る画像が所定のレイアウトでシール紙に印刷され、シール紙排出口161から排出される。
<シール紙の例>
図10は、写真シール作成装置1により作成されるシール紙の例を示す図である。
利用者が例えば2人である場合、図10に示すようなレイアウトで写真(編集画像)が印刷されたシール紙が2枚分作成され、利用者に提供される。図10に示すレイアウトは複数種類用意されているレイアウトのうちの1つであり、利用者は好みのレイアウトを選択することができる。
1枚のシール紙には、略名刺サイズの編集画像印刷領域181Aと、横長帯状のおまけ画像印刷領域181Bが形成される。編集画像印刷領域181Aの略左半分には編集画像191−1が大きく印刷され、その右側に、4枚の編集画像191−2乃至191−5が、編集画像191−1より小さいサイズで2行×2列に並べて印刷される。
編集画像191−1乃至191−5は、被写体の顔と上半身が大きく写る画像であるアップ画像に対して編集が施されることによって生成された画像である。実際には、適宜、利用者の背景には、所定の色や柄の画像である背景画像が合成され、利用者の前景には、手書きの文字やスタンプ画像などの前景画像が合成される。
撮影処理においては、アップ画像の他に、頭の上から膝下付近までの広い範囲が写る画像の撮影も行われる。この画像は、例えば、洋服のコーディネートを残しておくために用いられる。以下、適宜、洋服のコーディネートを残しておくためなどに用いられる、アップ画像よりも撮影範囲の広い画像をコーディネート画像という。
アップ画像とコーディネート画像は縦横比が異なる。例えば、アップ画像の横方向の長さと縦方向の長さの比は1:1.2であり、コーディネート画像の横方向の長さと縦方向の長さの比は1:1.5である。この例においては、コーディネート画像は、シール紙には印刷されないものとされている。
おまけ画像印刷領域181Bには、床シート27Aに印刷された目印図形28−1乃至28−8と同じようなシンプルな形状にトリミングされた撮影画像192−1乃至192−5が横に並べて印刷される。おまけ画像印刷領域181Bに印刷されている画像は、例えばはさみで切り取って用いられる。
編集前の画像ではなく、編集済みの画像(編集画像191−1乃至191−5と同じ画像)がトリミングされて撮影画像192−1乃至192−5として印刷されるようにしてもよい。
おまけ画像印刷領域181Bの余白にはシールIDなどが印刷される。シールIDは、写真シール作成装置1からサーバに送信された画像をスマートフォンなどの携帯端末で閲覧するときに利用される。
携帯端末に対する画像の送信は、写真シール作成装置1から送信された画像を携帯端末に取り込む(保存する)ためのWebサイトである画像取得サイトを管理するサーバを介して行われることになる。利用者は、携帯端末に取り込んだ画像をSNSに投稿したり、壁紙に設定したりして利用することができる。以下、適宜、画像取得サイトを管理するサーバを画像取得サイト管理サーバという。
図11は、編集画像のレイヤ構造の例を示す図である。
左端の編集画像P1が編集によって生成される画像である。編集画像P1は、背景画像P11、人物画像P12、前景画像P13の各レイヤの画像から構成される。
図11の例において、背景画像P11は、レンガを重ねた壁面の柄の画像である。前景画像P13は、「Love my friend」の手書き文字の画像とハート型の画像を含む画像である。「Love my friend」の手書き文字の画像は、ペンツールを用いて利用者によって入力されたペン画像である。また、ハート型の画像は、スタンプツールを用いて利用者によって入力されたスタンプ画像である。
このように、編集画像P1は、撮影画像からクロマキー処理によって抽出した人物の領域の画像である人物画像P12を背景画像P11に重ね、その上に前景画像P13を重ねることによって生成される。ペン画像やスタンプ画像を背景画像P11上に入力し、被写体の背景に表示させるようにすることも可能とされる。撮影画像に対しては、前景画像や背景画像が合成されることもあるし、編集処理を経たとしても利用者の操作によっては合成されないこともある。
<写真シール作成装置の内部構成>
図12は、写真シール作成装置1の構成例を示すブロック図である。図12において、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
図12に示すように、写真シール作成装置1は、PC(Personal Computer)部301に対して、事前選択部302、撮影部304、編集部305A,305B、および印刷部306が外部入出力インタフェース303を介して接続されることによって構成される。情報処理部であるPC部301は、例えば編集ユニット12の筐体内部に収納される。
PC部301を構成するCPU(Central Processing Unit)311、ROM(Read Only Memory)312、RAM(Random Access Memory)313は、バス314により相互に接続される。
CPU311は、所定のプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。ROM312は、CPU311が実行するプログラムやデータを記憶する。RAM312は、CPU311が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
バス314には、さらに、入出力インタフェース315が接続される。入出力インタフェース315には、記憶部316、通信部317、およびドライブ318が接続される。
記憶部316は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶部316は、CPU311から供給された各種の設定情報などを記憶する。記憶部316に記憶されている情報はCPU311により適宜読み出される。
通信部317は、インターネットなどのネットワークのインタフェースである。通信部317は、CPU311による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部317は、利用者により選択された画像を、例えば写真シール作成装置1の製造メーカが管理する画像取得サイト管理サーバに送信する。通信部317から送信された画像は、所定の記憶領域が割り当てられて保存され、画像取得サイト管理サーバにアクセスしてきた携帯端末上で表示されたり、その携帯端末にダウンロードされたりする。
ドライブ318には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア319が適宜装着される。ドライブ318によりリムーバブルメディア319から読み出されたプログラムやデータは、CPU311に供給され、記憶部316に記憶されたり、インストールされたりする。
入出力インタフェース315には外部入出力インタフェース303が接続される。PC部301による各部の制御が、外部入出力インタフェース303を介して行われる。
事前選択部302は、事前選択空間A0にいる利用者を対象とした事前選択処理を実現する。事前選択部302は、タッチパネルモニタ71、スピーカ72、および硬貨処理部321から構成される。
タッチパネルモニタ71は、PC部301による制御に従って各種の選択画面を表示し、選択画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号はPC部301に供給され、各種の設定が行われる。
硬貨処理部321は、硬貨投入返却口73への硬貨の投入を検出する。硬貨処理部321は、所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、ゲームの開始を指示する起動信号をPC部301に出力する。
撮影部304は、撮影空間A1にいる利用者を対象とした撮影処理を実現する。撮影部304は、照明装置331、カメラ91、タッチパネルモニタ92、およびスピーカ332から構成される。
照明装置331は、撮影空間A1内の各ストロボユニットであり、PC部301から供給される照明制御信号に従って発光する。
カメラ91は、PC部301によるシャッタ制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像(画像データ)をPC部301に出力する。
編集部305Aは、編集空間A2−1にいる利用者を対象とした編集処理を実現する。編集部305Aは、タブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ341から構成される。編集部305Bは、編集空間A2−2にいる利用者を対象とした編集処理を実現し、編集部305Aと同一の構成を有する。なお、以下、編集部305A,305Bを特に区別しない場合には、単に、編集部305という。
タブレット内蔵モニタ131は、PC部301による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号はPC部301に供給され、編集対象となる撮影画像が編集される。
印刷部306は、プリンタ351を含むように構成される。プリンタ351にはシール紙ユニット352が装着される。
プリンタ351は、内蔵するヘッド361を駆動し、PC部301から供給された印刷データに基づいて、シール紙ユニット352に収納されているロール状のシール紙363に画像を印刷する。また、プリンタ351は、画像を印刷したシール紙363をカッター362によって所定のカット位置でカットして、シール紙排出口161に排出する。
<写真シール作成装置の機能構成例>
図13は、写真シール作成装置1の機能構成例を示すブロック図である。図13に示す機能部のうちの少なくとも一部は、CPU311により所定のプログラムが実行されることによって実現される。
写真シール作成装置1においては、事前選択処理部401、撮影処理部402、編集処理部403、および印刷処理部404が実現される。
事前選択処理部401は、事前選択部302の各部を制御することで、事前選択処理を実行する。事前選択処理により、利用者の人数の選択、背景画像の選択などが行われる。利用者による選択内容を表す情報は撮影処理部402に供給される。
撮影処理部402は、撮影部304の各部を制御することで撮影処理を行う。撮影処理部402は、撮影処理を行うことによって得られた撮影画像のデータを編集処理部403に出力する。撮影処理部402から編集処理部403に対しては、撮影を複数回行うことによって得られた複数枚の撮影画像のデータが供給される。
編集処理部403は、編集部305の各部を制御することで編集処理を行う。編集処理には、撮影画像に写る利用者の目の大きさや肌の明るさを調整する処理、撮影画像に対して編集を施す処理などが含まれる。
写真シール作成装置1が提供するゲームにおける編集処理には、撮影画像を用いて動画像を生成する処理も含まれる。この動画像は、静止画像である撮影画像を合成した各フレーム画像から構成され、例えば7秒間などの再生時間の短い動画像である。
利用者は、ゲームの終了後、画像取得サイト管理サーバにアクセスして動画像を自分の携帯端末に取り込み、SNSに投稿して用いたりすることができる。以下、適宜、撮影画像を用いて生成される動画像を、携帯用ミニ動画という。
編集処理部403は、撮影画像の編集を終えた後、編集画像を所定のレイアウトで配置することによって印刷データを生成し、印刷処理部404に出力する。
印刷処理部404は、プリンタ351に印刷データを出力し、編集画像の印刷を行う。
<撮影処理部の詳細構成>
図14は、撮影処理部402の構成例を示すブロック図である。
撮影処理部402は、撮影制御部411、合成部412、および表示制御部413から構成される。表示制御部413には誘導部421が含まれる。
撮影制御部411は、カメラ91を制御して利用者を被写体として撮影を行う。撮影制御部411は、カメラ91により取り込まれたライブビュー画像用の動画像を表示制御部413に出力する。また、撮影制御部411は、撮影画像の撮影タイミングになったときにカメラ91により撮影された静止画像を合成部412に出力する。
撮影制御部411による静止画像の撮影は例えば6回行われる。1回目から5回目までの撮影がアップ画像の撮影となり、6回目の撮影が例えばコーディネート画像の撮影となる。アップ画像の撮影とコーディネート画像の撮影は、カメラ91のレンズの焦点距離を例えば同じ24mmとして行われる。トリミング範囲を変えることによって、縦横比の異なるアップ画像とコーディネート画像が生成される。
図15は、アップ画像とコーディネート画像の生成の例を示す図である。
図15に示す画像は、焦点距離を24mmとして撮影された静止画像である。枠F1で示す矩形領域が、アップ画像の撮影時にトリミングによって切り出される領域である。撮影制御部411は、枠F1で示す矩形領域をトリミングによって切り出し、アップ画像を生成する。
また、枠F2で示す矩形領域が、コーディネート画像の撮影時にトリミングによって切り出される領域である。撮影制御部411は、枠F2で示す矩形領域をトリミングによって切り出し、コーディネート画像を生成する。
アップ画像とコーディネート画像の撮影前のライブビュー画像の表示も、カメラ91により撮影された動画像の各フレームから、図15において枠F1と枠F2で示す範囲を切り出して得られた画像を用いて行われる。
なお、コーディネート画像よりも撮影範囲が広い、利用者の全身が写る全身画像の撮影が行われるようにすることが可能である。この場合、例えばカメラ91のレンズの焦点距離を10mmに変更して、アップ画像よりも縦長の画像が得られるようにしてもよい。
撮影制御部411は、トリミングによって切り出したアップ画像またはコーディネート画像を撮影画像として合成部412に出力する。
合成部412は、撮影制御部411から供給された撮影画像に対してクロマキー処理を行い、利用者が写っている領域を抽出する。合成部412は、利用者の背景に背景画像を合成し、表示制御部413に出力する。
人物の領域の背景に背景画像が合成された撮影画像は、編集の対象として編集処理部403に供給される。編集処理部403に対しては、背景画像が合成されていない撮影画像も供給される。背景画像が合成されていない撮影画像は、携帯用ミニ動画の生成に用いられる。
表示制御部413は、タッチパネルモニタ92の表示を制御する。例えば、表示制御部413は、撮影に関するガイダンスの画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。また、表示制御部413は、撮影制御部411から供給された情報に基づいて、タッチパネルモニタ92にライブビュー画面を表示させ、撮影が行われた場合、撮影結果の静止画像をタッチパネルモニタ92に表示させる。
表示制御部413の誘導部421は、ライブビュー画像の表示前、タッチパネルモニタ92に誘導画面を表示し、利用者の立ち位置を最適な位置に誘導させる。後に詳述するように、誘導部421による誘導は、利用者毎の立ち位置を指定するようにして行われる。
<編集処理部の詳細構成>
図16は、編集処理部403の構成例を示すブロック図である。
編集処理部403は、撮影画像取得部431、編集制御部432、携帯用ミニ動画生成部433、表示制御部434、印刷データ生成部435、および通信制御部436から構成される。
撮影画像取得部431は、撮影処理部402から出力された撮影画像を取得する。撮影画像取得部431は、5枚のアップ画像と1枚のコーディネート画像に対して、適宜、目の大きさを調整したり、肌の明るさを調整したりするなどの画像処理を施す。撮影画像取得部431は、画像処理によって写りを調整した撮影画像を編集制御部432と携帯用ミニ動画生成部433に出力する。編集制御部432に対しては、背景画像が合成された撮影画像が出力され、携帯用ミニ動画生成部433に対しては、背景画像が合成されていない撮影画像が出力される。
編集制御部432は、利用者による操作に応じて撮影画像の編集を行う。編集制御部432は、編集結果を表す情報を表示制御部434に出力し、編集画面の表示に反映させる。
また、編集制御部432は、適宜、携帯端末に送信する専用の画像である携帯送信用画像を利用者の操作に応じて生成する。編集画面には、携帯送信用画像の作成を行うときに操作されるボタンが用意されている。携帯送信用画像は、トリミングや、フレーム画像などの他の画像を合成する処理を含む各種の画像処理を利用者により選択された撮影画像に施すことによって生成される画像である。携帯送信用画像は、画像取得サイト管理サーバを経由して利用者の携帯端末に送信され、シール紙363には印刷されない。
編集制御部432は、編集が終了した場合、撮影画像や、編集を施して得られた撮影画像である編集画像を印刷データ生成部435と通信制御部436に出力する。編集制御部432から通信制御部436に対しては携帯送信用画像も供給される。
携帯用ミニ動画生成部433は、撮影画像取得部431から供給された撮影画像を用いて携帯用ミニ動画を生成する。携帯用ミニ動画生成部433による携帯用ミニ動画の生成は例えば編集が行われた後に行われる。
携帯用ミニ動画生成部433により生成された携帯用ミニ動画は表示制御部434に出力される。また、携帯用ミニ動画の生成に用いられる情報は携帯用ミニ動画関連情報として通信制御部436に出力される。携帯用ミニ動画関連情報は、外部のサーバにおいて、携帯用ミニ動画生成部433が生成した携帯用ミニ動画と同じ動画像を生成するのに用いられる。
すなわち、写真シール作成装置1から外部のサーバに対しては、通信量を抑える観点から、携帯用ミニ動画はそのままは送信されずに、その生成に用いる情報だけが送信される。
表示制御部434は、タブレット内蔵モニタ131の表示を制御する。例えば、表示制御部434は、撮影画像の編集に用いられる編集画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
印刷データ生成部435は、編集制御部432から供給された編集画像を編集画像印刷領域181Aに所定のレイアウトで配置するとともに、所定の形状にトリミングを行った撮影画像をおまけ画像印刷領域181Bに配置し、印刷データを生成する。印刷データ生成部435は、印刷データを印刷処理部404に出力し、シール紙363に印刷させる。
通信制御部436は、通信部317を制御し、編集制御部432から供給された編集画像と携帯送信用画像を画像取得サイト管理サーバに送信する。また、通信制御部436は、携帯用ミニ動画生成部433から供給された携帯用ミニ動画関連情報などの情報を画像取得サイト管理サーバに送信する。
<携帯用ミニ動画について>
・フレーム画像の構成
図17は、携帯用ミニ動画を構成するフレーム画像の例を示す図である。
携帯用ミニ動画は、7秒などの所定の時間分のフレーム画像から構成される。携帯用ミニ動画のフレームレートが30fps/秒であり、再生時間が7秒間であるとすると、1つの携帯用ミニ動画は210フレームのフレーム画像から構成される。図17に示すように、フレーム画像の形状は正方形である。
フレーム画像451−1は、略同じサイズの9枚の個別画像P31乃至P39が3行×3列に配置されることによって構成される。個別画像P31乃至P39は、撮影によって得られたアップ画像に基づいて生成された画像である。この例においては、コーディネート画像は携帯用ミニ動画には用いられない。なお、コーディネート画像を使用しないのは、膝から上の範囲が写っている画像であるために、人物の部分が小さく見えにくくなるためである。
図18は、個別画像の配置の例を示す図である。
図18に示すように、フレーム画像451−1は、正方形の区画461-1乃至461-9に分けられ、撮影画像が各区画に割り当てられる。区画461-1乃至461-9の左上に示す数字は、各区画に割り当てられる撮影画像が何枚目の撮影画像であるのかを示す。
すなわち、区画461−1乃至461−5には、それぞれ、1枚目〜5枚目のアップ画像が割り当てられ、割り当てられたアップ画像を用いて生成された個別画像が配置される。区画461−6乃至461−9には、それぞれ、1枚目〜4枚目のアップ画像が割り当てられ、割り当てられたアップ画像を用いて生成された個別画像が配置される。撮影処理によって得られるアップ画像は5枚であるから、1枚目〜4枚目のアップ画像については2箇所ずつ割り当てられることになる。
携帯用ミニ動画の再生中、例えば、それぞれの個別画像は、配置された区画内において動いて表示される。個別画像の動きについては後述する。
図17の説明に戻り、個別画像P31,P36は円形の画像であり、個別画像P32,P38は四つ葉のクローバー形の画像である。個別画像P33,P37は角丸菱形の画像であり、個別画像P34,P39は歯車型の画像である。中央の個別画像P35は星型の画像である。それぞれの個別画像は、床シート27Aに印刷された目印図形と同じ形状の画像である。
それぞれの個別画像は、人物が写っている領域を撮影画像から抽出し、抽出した人物の領域の画像である人物画像と、背景画像と、前景フレーム画像とを重ねることによって構成される。個別画像の生成には、編集が施されていない撮影画像が用いられる。
図19は、個別画像P31のレイヤ構成を示す図である。図19には、個別画像P31にのみ注目した場合のレイヤ構成が示されている。
最下層の背景レイヤL1は背景画像のレイヤであり、その上の人物レイヤL2は人物画像のレイヤである。最上層の前景フレームレイヤL3は前景フレーム画像のレイヤである。
背景レイヤL1の背景画像は、所定の色の画像などのシンプルな画像である。個別画像の生成には、編集対象となる撮影画像に合成される背景画像とは異なる画像が用いられる。
人物レイヤL2の人物画像は、1枚目の撮影画像を元にして生成された画像である。例えば、1枚目の撮影画像を8ビット(αチャンネル)の白黒画像に変換することで、白色の領域が人物領域として特定される。また、特定された人物領域をマスクとして用いて、撮影画像を対象としたクロマキー処理を行い、人物の領域を抽出して合成することによって、人物が写る24ビット(RGB)の人物画像が生成される。
このとき、顔認識を行い、認識した顔が中央に配置されるように正方形状の領域をトリミングにより切り出して、人物画像が生成されるようにしてもよい。図19において黒で着色して示す背景の部分は透明度が100%となる部分である。
前景フレームレイヤL3の前景フレーム画像は、円形の内側の範囲(図19において黒で着色して示す範囲)の透明度が100%として設定された画像である。
図19に示す各レイヤの画像を重ねることにより、1枚目の撮影画像は、図17に示すような見え方をする個別画像P31となる。フレーム画像451−1は、個別画像P31乃至P39全体の背景画像のレイヤと、人物画像のレイヤと、前景フレーム画像のレイヤとを重ねることによって構成される。
図20は、フレーム画像451−1の背景レイヤL1の例を示す図である。
図20に示すように、背景レイヤL1は、9枚の背景画像を区画461−1乃至461−9に配置することによって構成される。例えば、9枚の背景画像の中には同じ色の画像も含まれるが、隣り合う区画には異なる色の背景画像が配置される。隣り合う区画の背景画像を異なる色の画像にすることにより、動画像全体を見たときにバランスが良い印象を与えることが可能になる。
図21は、フレーム画像451−1の人物レイヤL2の例を示す図である。
図21に示すように、人物レイヤL2は、9枚の人物画像を、図18を参照して説明した順番で区画461−1乃至461−9に配置するレイヤである。詳細には、人物レイヤL2は、図22に示すように9枚のサブレイヤL2−1乃至L2−9から構成される。
図22のサブレイヤL2−1は、1枚目の撮影画像から抽出した人物画像を区画461−1に配置したレイヤである。区画461−1以外の、区画461−2乃至461−9は透明度が100%として設定された区画となる。
サブレイヤL2−2は、2枚目の撮影画像から抽出した人物画像を区画461−2に配置したレイヤである。区画461−2以外の、区画461−1,区画461−3乃至461−9は透明度が100%として設定された区画となる。
サブレイヤL2−3は、3枚目の撮影画像から抽出した人物画像を区画461−3に配置したレイヤである。区画461−3以外の、区画461−1,区画461−2,区画461−4乃至461−9は透明度が100%として設定された区画となる。
サブレイヤL2−4乃至L2−9も、それぞれ、割り当てられた撮影画像から抽出した人物画像を区画461−4乃至461−9に配置したレイヤである。サブレイヤL2−1乃至L2−9を重ねることにより、図21に示すような人物レイヤL2が構成される。隣り合う人物画像が異なる画像になるようにそれぞれの人物画像が配置される。
1枚の人物画像を配置したサブレイヤを9枚重ねて1つの人物画像のレイヤを構成することにより、隣接する区画の動きを考慮する必要がないため、それぞれの人物画像に容易に動きを持たせることが可能になる。
当然、9枚の人物画像を1つのレイヤに配置することによって人物レイヤL2を構成するようにしてもよい。これにより、処理対象となるレイヤの数が少なくなるため、携帯用ミニ動画のデータ量を抑えることができ、処理負担を軽減することが可能になる。
図23は、フレーム画像451−1の前景フレームレイヤL3の例を示す図である。
図23に示すように、前景フレームレイヤL3は、9枚の前景フレーム画像を区画461−1乃至461−9に配置することによって構成される。例えば、9枚の前景フレーム画像の中には同じ形状の画像も含まれるが、隣り合う区画には異なる形状の前景フレーム画像が配置される。
図17に示す1枚のフレーム画像451−1は、図20の背景レイヤL1、図21の人物レイヤL2、および図23の前景フレームレイヤL3を重ねることによって構成される。
以上のように、複数種類の形状の画像が配置されたフレーム画像は、前景フレーム画像を最上層に配置して生成される。すなわち、それぞれの形状にトリミングを行うのではなく、前景フレーム画像を配置することによって、人物画像の見える範囲を制限してフレーム画像が生成されることになる。
これにより、処理の対象となるレイヤの数は多くなるものの、各撮影画像からそれぞれの形状の画像を切り出し、切り出した9枚の画像を合成して1枚のフレーム画像を生成する場合に比べて、処理の負担を軽減することが可能になる。例えば、各撮影画像からそれぞれの形状の画像をトリミングにより切り出す場合、切り出した画像を別途記憶しておく必要があり、その分、動画像全体のデータ量が増加することになる。
各撮影画像からそれぞれの形状の画像を切り出し、切り出した画像を合成して図17に示すようなフレーム画像を生成するようにしてもよい。
・個別画像の動き
図24は、携帯用ミニ動画を構成する他のフレーム画像の例を示す図である。
図24に示すフレーム画像451−2は、フレーム画像451−1とともに同じ携帯用ミニ動画を構成するフレーム画像である。フレーム画像451−1とフレーム画像451−2はそれぞれ異なるタイミングで表示される。上述したように、携帯用ミニ動画の再生中、フレーム画像に配置された個別画像は、それぞれ、所定のパターンで独立に動いて表示される。
図24の例においては、個別画像P31は、区画461−1の中央より僅かに上に移動して表示され、個別画像P35は、個別画像P35の中心を軸にして、フレーム画像451−2の平面上で右に所定の角度だけ傾けて表示されている。個別画像P39は、個別画像P39の中心位置を通る垂直線を軸にして回転して見えるように歪んで表示されている。
図25は、携帯用ミニ動画を構成するさらに他のフレーム画像の例を示す図である。
図25に示すフレーム画像451−3も、フレーム画像451−1,451−2とともに同じ携帯用ミニ動画を構成するフレーム画像である。
図25の例においては、個別画像P33は、個別画像P33の中心を軸にして、フレーム画像451−3の平面上で右に所定の角度だけ傾けて表示され、個別画像P36は、個別画像P36の中心を軸にして、フレーム画像451−3の平面上で左に所定の角度だけ傾けて表示されている。
また、区画461−5に表示されていた個別画像P35は一時的に消え、例えば写真シール作成装置1の機種名を表すロゴの画像に置き換えられている。
このように、携帯用ミニ動画の再生中、それぞれの個別画像は、所定のパターンで動いて見えることになる。
それぞれの個別画像の動きには、上下方向、左右方向などの所定の方向の移動、表示・非表示、所定の軸を中心とした回転などが含まれる。個別画像の動きの非表示は、人物画像の消去によって行われるようにすることが可能である。個別画像の動きに拡大・縮小が含まれ、それぞれの個別画像が、拡大・縮小して表示されるようにしてもよい。
また、人物画像が入れ替わるような動きが含まれるようにしてもよい。例えば、個別画像P31として円形に見える、1枚目のアップ画像を元にして生成された人物画像と、個別画像P35として星型に見える、5枚目のアップ画像を元にして生成された人物画像とが所定のタイミングで入れ替わることにより、区画461−1と区画461−5の個別画像の形状はそのままに、その形状で表示される人物だけが入れ変わって見えることになる。
個別画像の表示位置が入れ替わるようにしてもよいし、背景画像が切り替わるようにしてもよい。
個別画像の動きは、背景画像、人物画像、前景フレーム画像の各レイヤの、対応する位置に配置された画像が同じ動きをとることによって実現される。例えば、個別画像の中心位置を通る垂直線を軸にした回転は、図26、図27に示すようにして行われる。
図26は、個別画像P35を構成する背景画像の回転の例を示す図である。
区画461−5に配置された背景画像は、連続するフレーム画像において、図26の左上の状態を初期状態として、矢印#11乃至#15の先に示すように順に回転して見えるように表示される。区画461−5に配置された人物画像と前景フレーム画像が、背景画像と同じように回転することにより、個別画像P35が回転して表示されることになる。
図27は、個別画像P31を構成する前景フレーム画像の回転の例を示す図である。
区画461−1に配置された前景フレーム画像は、連続するフレーム画像において、図27の左上の状態を初期状態として、矢印#21乃至#25の先に示すように順に回転して表示される。区画461−1に配置された背景画像と人物画像が、前景フレーム画像と同じように回転することにより、個別画像P31が回転して表示されることになる。
1つの携帯用ミニ動画が上述したように210フレームのフレーム画像から構成される場合、編集処理部403の携帯用ミニ動画生成部433は、図26に示すような背景画像のレイヤと、図27に示すような前景フレーム画像のレイヤのデータをそれぞれ210レイヤ分用いて、1つの携帯用ミニ動画を生成することになる。個別画像が配置される区画が9つあり、それぞれの個別画像が独立して動くため、9の9乗通りのパターンの動きを表現することが可能となる。
・テンプレート
携帯用ミニ動画生成部433は、以上のような、個別画像の配置、個別画像の形状(前景フレーム画像の形状)、背景画像の色、および、それぞれの個別画像の動きのパターンを規定するテンプレートを複数種類有している。
テンプレートは、個別画像の配置を表す情報(どの区画に何枚目の撮影画像を割り当てるのかを表す情報)、個別画像の形状を表す情報、背景画像の色を表す情報、個別画像の動きのパターンを表す情報である動きコマンドを含む情報である。
携帯用ミニ動画生成部433は、複数種類のテンプレートの中から選択したテンプレートに従ってそれぞれの撮影画像を区画461−1乃至461−9に割り当て、それぞれの個別画像が動きコマンドに従って動いて見えるように各レイヤの画像を構成するなどして、携帯用ミニ動画を生成することになる。
図28は、個別画像の配置の他の例を示す図である。
図28の例においては、区画461−1乃至461−5には、それぞれ、1枚目〜5枚目のアップ画像が割り当てられ、割り当てられたアップ画像を用いて生成された個別画像が配置される。区画461−6乃至461−9には、それぞれ、4枚目、3枚目、2枚目、1枚目のアップ画像が割り当てられ、割り当てられたアップ画像を用いて生成された個別画像が配置される。
このように、携帯用ミニ動画生成部433が有するテンプレートには、図18に示す配置以外の配置を規定するテンプレートも含まれる。それぞれのテンプレートが規定する内容は、個別画像の配置、個別画像の形状、背景画像の色、個別画像の動きのうちの少なくともいずれかが異なる。
利用者は、以上のように、各フレーム画像に複数の個別画像が略同じサイズで配置され、それぞれの個別画像が独立して所定のパターンで動くような携帯用ミニ動画を自分の携帯端末に取り込んで視聴したり、SNSに投稿して友達に見せたりすることができる。
図29は、携帯用ミニ動画の表示例を示す図である。
写真シール作成装置1の利用を終えた利用者は、携帯端末501を操作して画像取得サイト管理サーバにアクセスし、例えばWebブラウザの画面の表示に従ってパスワードを入力したり、シールIDを入力したりして、自分の画像が保存されているWebページを表示させる。Webページに表示されている携帯用ミニ動画を選択し、再生を指示したとき、図29に示すように、携帯用ミニ動画521が携帯端末501のディスプレイ511に表示される。
複数の個別画像が、同時に、それぞれ独立して動的に表示されるため、何度見ても楽しめる動画像を提供することが可能になる。例えば画像が1枚ずつ順に表示されるようなスライドショー表示の動画像の場合、順に表示される画像だけに注目して見ることができるから1回で全ての画像を見終わってしまうが、携帯用ミニ動画は、動的に表示される画像が複数あるために、繰り返し見ようとする動機が働くことになる。
複数の個別画像が色々な形状で表示され、それぞれの画像の見た目が異なるため、賑やかな印象の、見ていて楽しい動画像を提供することができる。その賑やかな印象は、それぞれの個別画像が同じ小さいサイズで表示されることにもよるものである。個別画像毎にサイズを変更してしまうと、大きい画像が目立ってしまい、賑やかな印象を演出できないだけでなく、画像を均等に確認できないものになってしまうがそのようなことを防ぐことが可能になる。
また、各フレーム画像に9枚の個別画像が配置され、人物が小さく写ることになるため、SNSに投稿しやすい動画像を提供することが可能になる。例えば、4枚の個別画像を2行×2列に配置するとした場合、顔が大きく表示されることになるため、利用者によっては、SNSに投稿することに抵抗を感じる人もいるが、そのようなことを防ぐことが可能になる。
さらに、各フレーム画像に9枚の個別画像が配置されるため、1回のゲームで撮影された5枚のアップ画像を全て用いた動画像を提供することができる。動画像の各フレーム画像に4枚の個別画像が配置されるとした場合、アップ画像の撮影が5回行われるときには用いられないアップ画像が出てしまうが、そのようなことを防ぐことが可能になる。
16枚の個別画像を4行×4列に配置した場合、個別画像のサイズが小さくなりすぎてしまい、画像の確認が難しくなる。また、1回のゲームで撮影されるアップ画像が5枚であるから、同じ画像が少なくとも3箇所に配置した動画像となってしまい、似たような画像が多くあることによって完成度が低下してしまう。9枚の個別画像を3行×3列に配置することにより、そのようなことをも防ぐことが可能になる。
当然、各フレーム画像に、4枚の個別画像が2行×2列に配置されるようにしてもよいし、16枚の個別画像が4行×4列に配置されるようにしてもよい。また、縦方向に並ぶ個別画像の数と横方向に並ぶ個別画像の数は同じ数でなくてもよく、各フレーム画像に配置される個別画像の数と、配置の仕方は適宜変更可能である。
<写真シール作成装置の動作>
ここで、図30のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の動作について説明する。
ステップS1において、事前選択処理部401は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを、硬貨処理部321から供給される起動信号に基づいて判定し、硬貨が投入されたと判定するまで待機する。硬貨が投入されたとステップS1において判定された場合、処理はステップS2に進む。
ステップS2において、事前選択処理部401は、事前選択部302を制御することで、事前選択処理を行う。事前選択処理により、例えば、利用者の人数の選択、メイクの内容の選択、撮影画像に合成する背景画像の選択などが行われる。いずれの選択も、タッチパネルモニタ71に表示される画面を用いて行われる。
人数の選択は、例えば、2人、3人以上、カップルの3種類の中からいずれかを選択するようにして行われる。選択画面には、それぞれの人数を選択するときに押下されるボタンが表示される。いずれの人数を選択した場合であっても、生成される携帯用ミニ動画は1種類である。
メイクの選択は、例えば、抜け感メイク、いろちメイク、オルチャンメイクの3種類の中からいずれかを選択するようにして行われる。選択画面には、それぞれのメイク内容を選択するときに押下されるボタンが表示される。ここでの選択結果に応じて、撮影画像に写る利用者の唇、目、頬などの顔の器官に対して特定のテクスチャーを施すような画像処理が行われる。携帯用ミニ動画は、ここでの選択結果が反映された撮影画像を用いて生成される。
背景画像の選択は、シール紙363に印刷したときに人物の背景に写る背景、または前景となる画像の選択である。後述するように動物の耳などが合成される5枚目の撮影画像に対しても、ここで選択された背景画像が合成される。
一方、携帯用ミニ動画の生成に用いられる撮影画像にはテンプレートで規定する背景画像が合成されるため、ここでの選択結果は、携帯用ミニ動画の生成に用いられる撮影画像には反映されない。これにより、シール紙363に印刷された画像と見栄えの異なる画像が動いて見える携帯用ミニ動画を提供することが可能になる。
ステップS3において、撮影処理部402は、撮影部304を制御することで、撮影処理を行う。例えば、撮影処理部402は、カメラ91により取り込まれた動画像に基づいてライブビュー画面をタッチパネルモニタ92に表示させ、撮影空間A1にいる利用者を被写体として撮影を行う。撮影処理の詳細については図31のフローチャートを参照して後述する。
ステップS4において、編集処理部403は、編集空間A2−1と編集空間A2−2のうち、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間に対応する編集部305を制御することで、編集処理を行う。
例えば、編集処理部403は、タブレット内蔵モニタ131に編集画面を表示させ、撮影処理により得られた撮影画像に対して利用者に編集作業を行わせる。編集画面には、編集対象の撮影画像とともに、撮影画像に合成する合成用画像を選択するときに操作されるボタンなどが表示される。編集処理部403は、利用者の操作に応じて合成用画像を合成することによって撮影画像の編集を行い、編集画像を生成する。
撮影画像の編集後、編集処理部403は、分割数の選択に用いられる画面、画像取得サイト管理サーバに送信する画像の選択に用いられる画面などの各種の画面をタブレット内蔵モニタ131に表示する。編集処理部403は、各画面に対する利用者の操作に応じて各種の処理を行う。編集処理の詳細については図36のフローチャートを参照して後述する。
ステップS5において、印刷処理部404は、プリンタ351を制御することで、印刷処理を行う。印刷処理部404は、編集処理部403により生成された印刷データをプリンタ351に出力してシール紙363に印刷させる。
印刷が終了した場合、ステップS6において、プリンタ351は、カッター362で切り離したシール紙363をシール紙排出口161に排出する。
写真シール作成装置1の利用者の各グループに対しては、以上のような一連の処理からなる写真作成ゲームが提供される。あるグループの利用者に続けて他のグループの利用者が写真シール作成装置1の利用を開始した場合、写真シール作成装置1の利用を先に始めた利用者の写真作成ゲームと、後から始めた利用者の写真作成ゲームとが適宜並行して行われることになる。適宜、写真シール作成ゲームを単にゲームともいう。
<撮影処理>
次に、図31のフローチャートを参照して、図30のステップS3において行われる撮影処理について説明する。
ステップS11において、撮影処理部402の誘導部421(図14)は、タッチパネルモニタ92に誘導画面を表示させ、目印図形を指定することによって、利用者毎の立ち位置を誘導する。
図32は、誘導画面の表示例を示す図である。
タッチパネルモニタ92の中央上方には、「必ず足元にある(ハート型)と(四つ葉のクローバー型)の上に立ってね!」のメッセージ601が表示される。「()」は、その括弧内の図形の画像がメッセージ中に含まれることを表す。
メッセージ601は、カメラ91に向かって左側に立つ利用者の立ち位置として、床シート27Aの前方に印刷されたハート型の目印図形28−2の上を指定するとともに、カメラ91に向かって右側に立つ利用者の立ち位置として、四つ葉のクローバー型の目印図形28−3の上を指定するメッセージである。
図7を参照して説明したように、床材27に貼り付けられた床シート27Aには、ハート型の目印図形28−2と四つ葉のクローバー型の目印図形28−3を含む、異なる形状の8種類の目印図形が印刷されている。メッセージ601は、床シート27A上の目印図形を指定することによって、利用者毎の立ち位置を誘導するものである。
なお、この例においては、利用者が2人であるものとされている。目印図形28−2と目印図形28−3は、2人で撮影した場合に、写りが最適になるような位置に印刷されている。ここで、写りが最適な状態とは、撮影時のフラッシュ光が人物の顔にあたる状態、アップ画像に写る人物の領域の位置および面積と、背景の領域の位置および面積とのバランスが適した状態になっていることをいう。
メッセージ601の下には、目印図形画像611−1乃至611−8を含む、横長長方形の撮影空間画像602が表示される。撮影空間画像602は、撮影空間A1において、床材27の目印図形28−1乃至28−8を含む範囲を真上から見た状態を表す画像である。撮影空間画像602に含まれる目印図形画像611−1乃至611−8は、それぞれ、目印図形28−1乃至28−8と同じ形状の画像であり、目印図形28−1乃至28−8の配置と同じ配置で表示される。
目印図形画像611−1乃至611−8のうち、立ち位置として指定された目印図形28−2を表す目印図形画像611−2と、目印図形28−3を表す目印図形画像611−3は、例えば赤色で強調表示される。図32において、目印図形画像611−2,611−3に斜線を付して示していることは強調表示されていることを表す。
立ち位置として指定されていない、言い換えると、立つことが禁止された位置の目印図形を表す目印図形画像611−1,611−4乃至611−8は例えば黒色で表示される。
これにより、2人の利用者は、目印図形画像611−2によって表されるハート型の目印図形28−2と、目印図形画像611−3によって表される四つ葉のクローバー型の目印図形28−3の位置が立ち位置として指定されていることを容易に確認することができる。利用者は、このような誘導に従って、立ち位置を調整することになる。
利用者が3人以上である場合(事前選択処理時に利用者の人数として3人以上が選択されている場合)、以上のような利用者毎の立ち位置の誘導は行われない。
立ち位置の誘導が行われた後、図31のステップS12において、表示制御部413は、ライブビュー画面の表示を開始する。すなわち、撮影制御部411によりカメラ91が制御され、動画像の取り込みが開始される。カメラ91により取り込まれた動画像は、表示制御部413に出力され、ライブビュー画面の表示に用いられる。
図33は、ライブビュー画面の表示例を示す図である。
ライブビュー画面の略中央にはライブビュー表示領域621が配置される。ライブビュー表示領域621には、カメラ91により取り込まれた動画像がライブビュー画像として表示される。
図33の例においては、上述したようにして立ち位置を調整した2人の利用者の顔と上半身が写るライブビュー画像が表示されている。ライブビュー表示領域621の右側には、撮影までのカウントダウンを表す数字が表示される。
利用者は、撮影が行われる前、このようにして表示されるライブビュー画像を見て、ポーズを確認することができる。
撮影のタイミングになったとき、ステップS13において、撮影制御部411は、アップ画像の撮影を行う。すなわち、撮影制御部411は、撮影によって得られた画像から、図15を参照して説明したような範囲の画像を抽出し、アップ画像を生成する。撮影制御部411により生成されたアップ画像に対しては、背景画像の合成などが合成部412により適宜行われる。背景画像が合成されたアップ画像は表示制御部413に供給され、撮影結果としてタッチパネルモニタ92に表示される。
ステップS14において、撮影制御部411は、アップ画像の撮影を5回行ったか否かを判定する。アップ画像の撮影が5回終わったと判定されるまで、ステップS13に戻り、ライブビュー画面が所定の時間表示された後、アップ画像の撮影が繰り返し行われる。
例えば、5枚目のアップ画像の撮影は、利用者の顔を認識し、頭の部分に動物の耳の画像を合成したり、顔の部分に動物の鼻の画像を合成したりした合成画像を得るような撮影となる。合成画像は、編集の対象となり、編集が適宜施されてシール紙363に印刷されるものの、携帯用ミニ動画の生成には用いられない。5枚目のアップ画像については、動物の鼻の画像などが合成されていない状態で、携帯用ミニ動画の生成に用いられる。
画像の合成が行われた合成画像を含む5枚のアップ画像を用いて携帯用ミニ動画が生成されるようにしてもよい。
一方、アップ画像の撮影が5回終わったとステップS14において判定された場合、処理はステップS15に進む。
ステップS15において、誘導部421は、タッチパネルモニタ92に誘導画面を表示させ、コーディネート画像用の立ち位置に誘導する。
図34は、ステップS15において表示される誘導画面の例を示す図である。
タッチパネルモニタ92の中央上方には、「一番後ろの(円形)と(星型)の所まで下がってね!」のメッセージ631が表示される。メッセージ631は、カメラ91に向かって左側に立つ利用者の立ち位置として、床シート27Aの後方に印刷された星型の目印図形28−6の上を指定するとともに、カメラ91に向かって右側に立つ利用者の立ち位置として、円形の目印図形28−7の上を指定するメッセージである。
メッセージ631は、床シート27A上の目印図形を指定することによって、利用者毎の立ち位置を、それまでのアップ画像の撮影時の立ち位置から下げ(カメラ91から離し)、より広い範囲を画角に含めることができる位置に立ち位置を誘導するものである。
ここでの立ち位置の誘導も、立ち位置とする目印図形を、利用者毎に指定することによって行われることになる。目印図形28−6と目印図形28−7は、コーディネート画像の撮影を2人で行った場合に、写りが最適になるような位置に印刷されている。
メッセージ631の下には、カメラ91側から見た撮影空間A1の様子を表す撮影空間画像632が表示される。撮影空間画像632には2人の人物H1,H2が写っており、その足元には、目印図形画像611−1乃至611−8が表示される。撮影空間画像632に写る人物H1,H2は例えばモデルの人である。
撮影空間画像632に含まれる目印図形画像611−1乃至611−8も、それぞれ、目印図形28−1乃至28−8と同じ形状の画像であり、目印図形28−1乃至28−8をカメラ91側から見たときの配置と同じ配置で表示される。
図34において右側に写る人物H1(カメラ91に向かって左側に立つ利用者を想定したモデルの人)は、星型の目印図形28−6を表す目印図形画像611−6の上に立っており、左側に写る人物H2(カメラ91に向かって右側に立つ利用者を想定したモデルの人)は、円形の目印図形28−7を表す目印図形画像611−7の上に立っている。
目印図形画像611−1乃至611−8のうち、立ち位置として指定された目印図形を表す目印図形画像611−6と目印図形画像611−7は、例えば赤色で強調表示される。立ち位置として指定されていない、言い換えると、立つことが禁止された位置の目印図形を表す目印図形画像611−1乃至611−5,611−8は、例えば黒色で表示される。
これにより、2人の利用者は、目印図形画像611−6によって表される星型の目印図形28−6と、目印図形画像611−7によって表される円形の目印図形28−7の位置が立ち位置として指定されていることを容易に確認することができる。利用者は、このような誘導に従って、立ち位置を調整することになる。
図35は、利用者が3人以上である場合(事前選択処理時に利用者の人数として3人以上が選択されている場合)に表示される誘導画面の例を示す図である。
この場合、タッチパネルモニタ92の中央上方には、メッセージ631として「一番後ろまで下がってね!」が表示される。すなわち、利用者が3人以上である場合、利用者全体の立ち位置を指定することは行われるが、立ち位置を利用者毎に指定することは行われない。
メッセージ631の下には、利用者が2人である場合と同様に撮影空間画像632が表示されるが、撮影空間画像632に含まれる目印図形画像611−1乃至611−8は、全て例えば黒色で表示され、いずれの目印図形画像も強調表示されない。このように、利用者が3人以上である場合、利用者全体の立ち位置が指定される。
立ち位置の誘導が行われた後、図31のステップS16において、表示制御部413は、ライブビュー画面の表示を開始する。ライブビュー画面の構成は、図33を参照して説明した構成と同じである。ライブビュー表示領域621には、利用者の頭の上から膝下付近までが写るライブビュー画像が表示される。
撮影のタイミングになったとき、ステップS17において、撮影制御部411は、コーディネート画像の撮影を行う。すなわち、撮影制御部411は、撮影によって得られた画像から、図15を参照して説明したような範囲の画像を抽出し、コーディネート画像を生成する。コーディネート画像に対しては、背景画像の合成などが合成部412により適宜行われる。背景画像が合成されたコーディネート画像は表示制御部413に供給され、撮影結果としてタッチパネルモニタ92に表示される。
ステップS18において、表示制御部413は、案内画面をタッチパネルモニタ92に表示させることによって、6回の撮影を終えた利用者に対して編集空間A2への移動を案内する。その後、図30のステップS3に戻り、それ以降の処理が行われる。撮影処理によって得られた5枚のアップ画像と1枚のコーディネート画像に対しては、メイクの選択内容に応じた画像処理が合成部412により適宜施された後、編集処理部403に出力される。
このように、撮影処理においては、携帯用ミニ動画の生成に用いるためだけの画像の撮影は行われない。
以上のように、床材27に印刷された目印図形を指定することにより、利用者毎に、撮影する画像の画角に応じた適切な位置に誘導することが可能になる。適切な立ち位置に誘導することにより、よい写りの画像を撮影することができる。ポップな印象の目印図形が立ち位置として指定されるため、利用者としても、心理的な抵抗感なく、立ち位置を自然に変えることができる。
・利用者が3人の場合
利用者が3人以上である場合、アップ画像の撮影前には立ち位置の誘導は行われず、コーディネート画像の撮影前には利用者全員に対する立ち位置の誘導が行われるものとしたが、3人以上である場合においても、利用者毎の立ち位置が指定されるようにしてもよい。
利用者が3人である場合、例えばアップ画像の撮影前の立ち位置の誘導の方法としては、以下の2パターンの方法が考えられる。
(1)パターン1
ハート型の目印図形28−2、四つ葉のクローバー型の目印図形28−3、および、円形の目印図形28−7と星型の目印図形28−8の中間位置を指定して、前に2人、後ろに1人が立つように誘導するパターン。
(2)パターン2
菱形の目印図形28−1とハート型の目印図形28−2の中間位置、ハート型の目印図形28−2と四つ葉のクローバー型の目印図形28−3の中間位置、および、クローバー型の目印図形28−3と正方形の目印図形28−4の中間位置を指定して、3人が横並びで立つように誘導するパターン。
例えばパターン1の場合、「前の人は足元にある(ハート型)と(四つ葉のクローバー型)の上に立ってね。後ろの人は(円形)と(星型)の間に立ってね。」などのメッセージが誘導画面に表示されることになる。
目印図形と目印図形の間に立たせることは、立ち位置を直接的に指定しているのではないため、目印図形の上に立たせる場合と比較すると誘導の効果が弱いと考えられる。よって、効果のある誘導しか行わないようにするために、上述したように、利用者が2人である場合だけ、利用者毎の誘導が行われるようにしてもよい。
・利用者が1人の場合
この場合、例えばアップ画像の撮影前、ハート型の目印図形28−2と四つ葉のクローバー型の目印図形28−3の中間位置を指定して、立ち位置の誘導が行われる。利用者が1人である場合、2人である場合よりアップ画像に写る人物の領域が狭くなる。人物がより大きく写るアップ画像を得ることが出来るようにするために、ハート型の目印図形28−2と四つ葉のクローバー型の目印図形28−3の中間位置の前方の位置を立ち位置として指定するようにしてもよい。
このように、目印図形の位置を基準にして、目印図形のない位置を立ち位置として指定することも可能である。
・被写体がX人の場合(Xは任意の自然数)
立つことを禁止する領域を利用者に示すため、立ち位置として指定する領域以外の領域が必要になる。つまり、領域の数としては、利用者毎の最適な立ち位置となるXの領域と少なくとも1以上の領域が床材27に形成される。
例えば4人の利用者の立ち位置を誘導する場合、それぞれの利用者に立ち位置として指定する4つの領域と、立つことを禁止する1つの領域との5つの領域が必要になる。
<編集処理>
次に、図36のフローチャートを参照して、図30のステップS4において行われる編集処理について説明する。
各種の編集機能の説明画面が表示された後、ステップS31において、編集処理部403の表示制御部434(図16)は、目の大きさ・明るさ選択画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
目の大きさ・明るさ選択画面は、撮影画像に写る利用者の目の大きさと肌の明るさの選択に用いられる画面である。目の大きさ・明るさ選択画面には、例えば、5種類の目の大きさの中から所定の大きさを選択するためのボタンと、5種類の肌の明るさの中から所定の明るさを選択するためのボタンが表示される。
撮影画像取得部431は、目の大きさを規定するパラメータを設定し、目の大きさ・明るさ選択画面において選択された大きさになるようにそれぞれの撮影画像に写る利用者の目の大きさを調整する。また、撮影画像取得部431は、肌の明るさを規定するパラメータを設定し、選択された明るさになるようにそれぞれの撮影画像に写る利用者の肌の明るさを調整する。
上述したメイクの選択内容が反映されるだけでなく、ここで目の大きさと肌の明るさが調整された撮影画像を用いて携帯用ミニ動画が生成される。
なお、利用者の人数として2人、またはカップルが選択された場合、利用者毎に、好きな目の大きさを選択することができるようにしてもよい。この場合においても、利用者毎に個別に選択させると画像としてのバランスがおかしくなるため、肌の明るさについては、利用者毎に選択することが禁止される。
ステップS32において、表示制御部434は、名前入力画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
名前入力画面は、利用者による名前の入力に用いられる画面である。名前入力画面には、名前の入力に用いるキーボードなどが表示される。入力された名前は、例えば、スタンプ画像の生成に用いられる。
ステップS33において、表示制御部434は、編集画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
編集画面は、編集対象となる撮影画像の編集に用いられる画面である。編集画面には、編集対象となる撮影画像と、編集に用いられるスタンプ画像やペン画像などの各種の編集ツール(合成用画像)が表示される。
図37は、タブレット内蔵モニタ131に表示される編集画面の例を示す図である。
編集画面は、基本的に、主な構成が左右対称に設けられることによって構成される。左半分の領域は、タブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられる領域である。右半分の領域は、タブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる領域である。このような編集画面の構成により、主に2人の利用者が同時に編集作業を行うことができる。なお、図37に示される編集画面上の各領域を囲む破線は、画面に実際に表示されるものではない。
編集画面の左半分の領域の中央上方には、サムネイル表示領域711Lが設けられる。サムネイル表示領域711Lは、撮影画像を表すサムネイル画像の表示領域である。サムネイル画像は、例えば、背景画像が合成された撮影画像をそれぞれ縮小することによって生成される。利用者(タブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者)は、サムネイル表示領域711Lに表示されているサムネイル画像を選択することによって、編集対象とする撮影画像を選択する。
図37の例では、5枚のアップ画像のサムネイル画像P51乃至P55と、1枚のコーディネート画像のサムネイル画像P56が、サムネイル表示領域711Lに並べて表示されている。
左半分の領域の略中央には編集領域712Lが設けられる。編集領域712Lは、サムネイル画像を用いて選択された編集対象となる撮影画像の表示領域である。利用者は、タッチペン132Aを用いて編集ツールを選択し、編集領域712Lに表示された撮影画像の編集を行うことができる。
編集領域712Lの下方には、横長長方形の領域である編集パレット713Lが表示される。編集パレット713Lは、編集領域712Lに表示されている撮影画像に合成されるペンツール(ペン画像)、スタンプツール(スタンプ画像)などの各種の編集ツール(合成用画像)の選択に用いられるボタンなどが表示される領域である。
編集パレット713Lの上方には、編集ツールのカテゴリの選択に用いられる5種類のタブが表示される。編集パレット713Lの右には、編集ツールの種類の選択に用いられる6種類のタブが表示される。利用者は、編集パレット713Lに表示させる編集ツールの種類とカテゴリを、これらのタブを用いて切り替えることができる。
編集領域712Lの左方には化粧ツール領域714Lが表示される。化粧ツール領域714Lには、編集対象の撮影画像に写る利用者の唇の色などを調整するときに操作されるボタンが表示される。
編集領域712Lの右方には、修正ツール選択領域715Lが形成される。修正ツール選択領域715Lは、消しゴムツールの選択に用いられるボタン、「戻る」ボタン、「進む」ボタン、「最初から」ボタンなどが縦に並んで表示される領域である。
消しゴムツールは、合成された編集ツールを消すときに用いられるツールである。「戻る」ボタンおよび「進む」ボタンは、編集ツールの選択操作を1つ戻す、または、1つ進めるときに操作されるボタンであり、「最初から」ボタンは、編集ツールの選択操作を全てキャンセルし、いずれの編集もされていない状態に戻すときに操作されるボタンである。また、修正ツール選択領域715Lには、「1set戻る」ボタンも表示される。「1set戻る」ボタンを押すことにより、所定の時間の間に合成された編集ツールをまとめて消すことができる。
修正ツール選択領域715Lの右方には、携帯送信用画像を作成するときに操作される作成ボタン716Lが表示される。図37の編集画面に表示されている「ケータイおまけ」の文字は携帯送信用画像を表す。作成ボタン716Lが押下された場合、携帯送信用画像の作成画面が編集画面に重ねて表示される。
修正ツール選択領域715Lの上方には、編集処理を終了するときに操作される終了ボタン717Lが表示される。
タブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる右半分の領域には、上述した左半分の領域の構成と同じ構成が、位置を対称にして配置される。
撮影画像の編集は、このような編集画面を用いて行われる。なお、携帯用ミニ動画は編集の対象とはならないため、携帯用ミニ動画を表すサムネイル画像などは編集画面には表示されない。
図36のステップS34において、編集制御部432は、利用者の操作に応じて、編集対象となる撮影画像に編集を施す。編集が施されることによって生成された編集画像は印刷データ生成部435に供給される。
終了ボタンが操作されるなどして編集が終了した場合、ステップS35において、表示制御部434は、分割数選択画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
分割数選択画面は、シールレイアウトの選択に用いられる画面である。シールレイアウトは、1枚の写真シールに配置される編集画像の枚数や位置、大きさを決定するレイアウト(配置パターン)である。シール紙363には、ここで利用者により選択されたシールレイアウトに従って配置された編集画像が印刷される。
ステップS36において、印刷データ生成部435は、利用者により選択されたレイアウトで編集画像を配置することによって印刷データを生成する。生成された印刷データは印刷処理部404に供給され、編集画像の印刷に用いられる(図30のステップS5)。
ステップS37において、表示制御部434は、携帯用ミニ動画の紹介画面を表示した後、テンプレート選択用のミニゲームの画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
上述したように、携帯用ミニ動画は、複数用意されるテンプレートの中から選択された1つのテンプレートに基づいて生成される。携帯用ミニ動画の生成に用いる1つのテンプレートが、ここで行われるミニゲームの結果に応じて選択される。
図38は、ミニゲーム画面の例を示す図である。
図38に示すミニゲーム画面は、ミニゲームとしてルーレットゲームを採用した場合に表示される画面である。図38のミニゲーム画面には、ルーレット画像731と、ルーレット盤731Aの回転を止めるときに押下されるストップボタン732が表示される。ルーレット盤731Aには、目印図形で採用されている図形と同様の図形が表示される。
ミニゲーム画面が表示された後、ルーレット盤731Aが回転して表示される。利用者は、タッチペン132を用いて、所定のタイミングでストップボタン732を押下する。ストップボタン732が押下されてから所定時間の後にルーレット盤731Aの回転が停止し、所定の図形が選択される。
この例においては、テンプレートと図形が対応付けられている。ルーレットで選択された図形に対応するテンプレートが、携帯用ミニ動画の生成に用いられる。
テンプレートを選択するために行われるミニゲームを、ルーレットゲーム以外のゲームとすることが可能である。複数種類のミニゲームが用意されており、その中から利用者に選択させるようにしてもよいし、ミニゲームの種類がランダムに選択されるようにしてもよい。
図36の説明に戻り、ステップS38において、携帯用ミニ動画生成部433は、ミニゲームの結果に応じて、複数用意されるテンプレートの中から1つのテンプレートを選択する。
ステップS39において、携帯用ミニ動画生成部433は、選択したテンプレートを用いて、携帯用ミニ動画を生成する。すなわち、携帯用ミニ動画生成部433は、撮影画像取得部431から供給されたそれぞれの撮影画像を、選択したテンプレートの規定に従ってフレーム画像の各区画に割り当てる。また、携帯用ミニ動画生成部433は、各区画の個別画像がテンプレートの規定(動画コマンド)に従って動いて見えるように、各レイヤの画像を構成し、携帯用ミニ動画を生成する。
携帯用ミニ動画生成部433により生成された携帯用ミニ動画は表示制御部434に供給される。携帯用ミニ動画生成部433から通信制御部436に対しては、携帯用ミニ動画のデータ自体は供給されずに、携帯用ミニ動画の生成に用いられる情報が供給される。
ステップS40において、表示制御部434は、携帯用ミニ動画の作成結果をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
図39は、作成結果表示画面の例を示す図である。
図39の例においては、携帯端末の外観を表す外観画像741が画面中央に表示され、そのディスプレイ部分に、ステップS39において生成された携帯用ミニ動画741Aが表示される。携帯用ミニ動画741Aは、それぞれの個別画像が上述したように動いて見える動画像である。
所定の1フレームのフレーム画像が作成結果表示画面に表示され、携帯用ミニ動画の作成結果が静止画像として表示されるようにしてもよい。
このように、写真シール作成装置1においては、携帯用ミニ動画として1種類の動画像のみが生成される。複数用意されているテンプレートに基づいて複数種類の携帯用ミニ動画を生成し、その中から1つを利用者に選択させる場合に比べて、写真シール作成装置1の処理負担を軽減することが可能になる。
また、携帯用ミニ動画の生成に用いられるテンプレートがミニゲームによって選択され、好みのテンプレートを利用者に選択させないようにすることにより、どのテンプレートを用いた携帯用ミニ動画が作られるのかを利用者は楽しみにすることができる。好きなテンプレートがあった場合、そのテンプレートが選択されるまで、写真シール作成装置1のゲームを繰り返す必要があるため、写真シール作成装置1のプレイ回数が向上することが期待できる。
ステップS41において、表示制御部434は、送信画像選択画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。編集画像(5枚のアップ画像と1枚のコーディネート画像)、および携帯送信用画像は、画像取得サイト管理サーバに送信される。
利用者は、画像取得サイトを利用するためには会員登録を行う必要があり、会員には有料会員と無料会員がある。有料会員は画像取得サイト管理サーバに送信された全ての画像を自分の携帯端末にダウンロードすることができるのに対して、無料会員は1枚の画像だけを自分の携帯端末にダウンロードすることができる。送信画像選択画面は、無料会員が、自分の携帯端末にダウンロードする画像を選択するのに用いられる画面である。送信画像選択画面において選択された画像の情報は通信制御部436に供給される。
なお、携帯用ミニ動画は、有料会員、無料会員のいずれの会員であっても携帯端末に取り込むことが可能とされる。送信画像選択画面には、携帯用ミニ動画を表すサムネイル画像が静止状態で表示される。携帯用ミニ動画を表すサムネイル画像の近傍には、選択しないでも携帯端末に取り込むことができる旨を伝えるメッセージが表示される。
携帯端末に送信する画像が選択された後、タブレット内蔵モニタ131にはメールアドレスの入力画面が表示される。利用者は、入力画面に表示されたキーボードを操作して自分のメールアドレスを入力する。ここで入力されたメールアドレス宛てに、画像取得サイト管理サーバから電子メールが送信され、画像の保存先が通知される。メールアドレスの入力は制限時間内に行うことが必要とされる。
ステップS42において、通信制御部436は、編集画像とともに、携帯用ミニ動画生成部433から供給された携帯用ミニ動画関連情報を画像取得サイト管理サーバに送信する。画像取得サイト管理サーバに対しては、写真シール作成装置1の機器ID、撮影日時、送信画像選択画面からどの画像が選択されたのかを表す情報なども送信される。
図40は、画像取得サイト管理サーバに送信される情報の例を示す図である。
画像取得サイト管理サーバに対しては、編集済みの5枚のアップ画像、編集済みの1枚のコーディネート画像、および、編集時に作成された携帯送信用画像が送信される。また、携帯用ミニ動画関連情報として、5枚のアップ画像、人物マスク画像、顔座標情報、テンプレート情報、および動きコマンドが送信される。
携帯用ミニ動画関連情報として送信される5枚のアップ画像は、携帯用ミニ動画生成部433において携帯用ミニ動画の生成に用いられたアップ画像と同じ画像である。
人物マスク画像は、携帯用ミニ動画の生成時に、人物画像を生成するために携帯用ミニ動画生成部433により生成されたマスク画像である。
顔座標情報は、携帯用ミニ動画の生成時に、顔認識によって携帯用ミニ動画生成部433により認識された利用者の顔の位置を表す情報である。
テンプレート情報は、携帯用ミニ動画の生成に携帯用ミニ動画生成部433が用いたテンプレート(ミニゲームによって選択されたテンプレート)を表す識別情報である。動画コマンドは、テンプレート情報によって指定されるようにしてもよいし、テンプレート情報とは別に送信されるようにしてもよい。
サーバにおいては、これらの情報に基づいて、携帯用ミニ動画生成部433が生成した携帯用ミニ動画と同じ動画像が生成される。携帯用ミニ動画関連情報は、携帯用ミニ動画の生成用のデータである。
ステップS43において、表示制御部434は、案内画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させることによって、編集作業を終えた利用者に対して、印刷待ち空間A3への移動を案内する。印刷待ち空間A3への移動の案内は、スピーカ341から音声を出力することによっても行われる。その後、図30のステップS4に戻り、それ以降の処理が行われる。
以上の処理により、写真シール作成装置1は、繰り返し見たくなるような動画像を利用者に提供することができる。
<システム構成>
図41は、画像提供システムの構成例を示す図である。
図41の画像提供システムは、写真シール作成装置1、携帯端末501、画像取得サイト管理サーバ1001、画像記憶サーバ1002、および携帯用ミニ動画生成サーバ1003が、インターネット1004を介して接続されることによって構成される。図41には、写真シール作成装置1と携帯端末501がそれぞれ1台しか示されていないが、さらに多くの写真シール作成装置1と携帯端末501が画像提供システムには含まれる。
画像取得サイト管理サーバ1001は、画像取得サイトを管理し、アクセスしてきた携帯端末501に対して画像を送信する。
画像記憶サーバ1002は、写真シール作成装置1から画像取得サイト管理サーバ1001に対して送信された画像を記憶するストレージサーバである。
携帯用ミニ動画生成サーバ1003は、画像取得サイト管理サーバ1001から送信されてきた携帯用ミニ動画関連情報に基づいて、写真シール作成装置1において生成されたものと同じ携帯用ミニ動画を生成する。携帯用ミニ動画生成サーバ1003は、写真シール作成装置1が携帯用ミニ動画の生成に用いるモジュール(プログラム)と同じモジュールを有している。携帯用ミニ動画生成サーバ1003により生成された携帯用ミニ動画は画像記憶サーバ1002に送信され、記憶される。
図42は、携帯用ミニ動画の提供に関する情報の送受信の例を示す図である。
まず、写真シール作成装置1から画像取得サイト管理サーバ1001に対して携帯用ミニ動画関連情報が送信される。画像取得サイト管理サーバ1001に送信された携帯用ミニ動画関連情報は携帯用ミニ動画生成サーバ1003に転送される。
携帯用ミニ動画生成サーバ1003においては、携帯用ミニ動画関連情報に基づいて携帯用ミニ動画の生成が行われ、生成された携帯用ミニ動画が画像記憶サーバ1002に送信される(アップロードされる)。
画像記憶サーバ1002においては、携帯用ミニ動画生成サーバ1003により生成された携帯用ミニ動画に対して所定の領域が割り当てられ、保存される。画像記憶サーバ1002から携帯用ミニ動画生成サーバ1003に対しては、保存領域のURLが通知され、そのURLが画像取得サイト管理サーバ1001に転送される。
画像取得サイト管理サーバ1001においては、携帯用ミニ動画生成サーバ1003から送信されてきた携帯用ミニ動画の保存先を表すURLが、利用者のパスワード、シールIDなどとともに紐付けて管理される。利用者のパスワード、シールIDに対しては、写真シール作成装置1から送信された他の画像の保存先を表すURLなども紐付けて管理される。
例えば、利用者が携帯端末501を操作して画像取得サイト管理サーバ1001にアクセスし、パスワードとシールIDを入力したとき、携帯端末501のディスプレイ511には、携帯用ミニ動画を表す静止画像が表示される。静止画像を押下するなどして携帯用ミニ動画の再生を指示した場合、画像取得サイト管理サーバ1001において管理されているURLに基づいて画像記憶サーバ1002に対するアクセスが行われ、画像記憶サーバ1002に保存されている携帯用ミニ動画が携帯端末501に送信されて、再生される。
なお、シール紙に印刷される16桁のシールIDは、1回のゲームにおいて2つ生成される。2つのシールIDをID A、ID Bとすると、電子メールアドレスを入力した1人目の利用者に対してはID Aがシール紙に印刷して通知され、2人目の利用者に対してはID Bがシール紙に印刷して通知される。電子メールアドレスを入力した3人目の利用者に対してはID Aがシール紙に印刷して通知され、4人目の利用者に対してはID Bがシール紙に印刷して通知される。1人目と2人目にID A、ID Bが割り当てられるのは、通常は、2人目までが電子メールアドレスの入力を行うためである。
このように、携帯用ミニ動画の生成は、画像取得サイトを管理する画像取得サイト管理サーバ1001とは異なる携帯用ミニ動画生成サーバ1003において行われる。
写真シール作成装置1において生成された携帯用ミニ動画をそのまま画像取得サイト管理サーバ1001に送信しないで、その生成に用いる情報だけを送信することにより、ネットワークの負荷が大きくなりデータ送信に遅延が生じるのを防ぐことができる。
当然、写真シール作成装置1において生成された携帯用ミニ動画がそのまま画像取得サイト管理サーバ1001に送信され、管理されるようにしてもよい。画像取得サイト管理サーバ1001が管理する画像取得サイトにアクセスしてきた携帯端末501に対しては、写真シール作成装置1により生成され、管理されていた携帯用ミニ動画が提供される。
携帯用ミニ動画の生成が携帯用ミニ動画生成サーバ1003において正常に行われたか否かを表す情報が写真シール作成装置1に対して送信されるようにしてもよい。また、携帯用ミニ動画の生成が携帯用ミニ動画生成サーバ1003において正常に行われなかった場合、写真シール作成装置1に対して、ファイルの内容が正しくない、または、ファイルが不足していることが通知されるようにしてもよいし、携帯用ミニ動画生成サーバ1003において不具合が生じていることが通知されるようにしてもよい。
なお、画像取得サイト管理サーバ1001、画像記憶サーバ1002、携帯用ミニ動画生成サーバ1003が有する以上の機能は、1つの装置において実現されるようにしてもよいし、さらに多くの装置で分散して実現されるようにしてもよい。
携帯用ミニ動画生成サーバ1003において、携帯用ミニ動画に音声データが付加され、利用者に提供されるようにしてもよい。付加される音声データは、写真シール作成装置1においてゲーム中に再生される音声データと同じ音声データであってもよいし、異なる音声データであってもよい。
<<実施例2>>
・実施例2−1
以上においては、誘導画面に目印図形を表示して立ち位置を誘導するものとしたが、ライブビュー画面の表示時に、立ち位置とする目印図形を利用者毎に指定し、立ち位置を誘導するようにしてもよい。
図43は、コーディネート画像の撮影時のライブビュー画面の表示例を示す図である。
ライブビュー画面の略中央に形成されたライブビュー表示領域621には、カメラ91により取り込まれた、撮影空間A1にいる2人の利用者H11,H12の全身が映るライブビュー画像が表示される。利用者H11,H12の足元には、床シート27Aに印刷された目印画像28−1乃至28−8が映っている。図43の例においては、図33の表示より大きなライブビュー表示領域621がライブビュー画面に形成されている。
ライブビュー表示領域621の上には、「一番後ろの(円形)と(星型)の所まで下がってね!」のメッセージ631が表示され、利用者H11の立ち位置として、床シート27Aの後方に印刷された星型の目印図形28−6の上が指定されるとともに、利用者H12の立ち位置として、円形の目印図形28−7の上が指定されている。
このようなライブビュー画面を表示させることによって、利用者毎の立ち位置を指定することが可能である。
図44は、コーディネート画像の撮影時のライブビュー画面の他の表示例を示す図である。
図44の例においては、ライブビュー画像に映っている床シート27Aに印刷された目印画像のうち、立ち位置として指定された星型の目印図形28−6と円形の目印図形28−7の位置には、赤色などで強調表示された目印図形画像611−6,611−7がそれぞれ表示される。すなわち、カメラ91により撮影された動画像に映る星型の目印図形28−6と円形の目印図形28−7の位置には、目印図形画像611−6,611−7がそれぞれ合成され、ライブビュー画像として表示される。
このように、立ち位置として指定する目印図形の位置に所定の画像を合成し、立ち位置として指定する目印図形を強調することも可能である。
図45は、アップ画像の撮影時のライブビュー画面の表示例を示す図である。
図45に示すように、アップ画像の撮影時においても、利用者H11,H12の全身と目印画像28−1乃至28−8を含む撮影空間A1の動画像をライブビュー画面に表示して、立ち位置を誘導するようにしてもよい。このとき、図45に示すように枠画像F21を表示し、アップ画像としてトリミングにより切り出される範囲を提示することが可能である。枠画像F21は、大きさ、位置を変えずに固定して表示される。
ライブビュー表示領域621の上には「必ず足元にある(ハート型)と(四つ葉のクローバー型)の上に立ってね!」のメッセージ601が表示されている。2人の利用者は、このようなライブビュー画面を見て、今の立ち位置から、アップ画像の撮影時の立ち位置とするハート型の目印図形28−2と四つ葉のクローバー型の目印図形28−3の上に移動することになる。
図43、図44に示すコーディネート画像の撮影時においても、トリミングにより切り出される範囲を表す枠画像をライブビュー画像に合成して表示するようにしてもよい。
・実施例2−2
立ち位置を指定するための目印として、所定の形状の図形を用いるものとしたが、目印は、視覚的に違いを表現できるものであればどのようなものであってもよい。
図46は、床シート27Aの例を示す図である。
図46は床シート27Aを上方から見た平面図であり、白抜き矢印で示す上方向がカメラ91の方向に相当する。図47乃至図53においても同様である。
図46の例においては、床シート27Aに印刷されたドット(白抜き小円形)の数で立ち位置を指定するようになされている。床シート27Aには、1つのドット、2つのドット、3つのドット、4つのドットがそれぞれ所定の間隔を空けて印刷されている。立ち位置として指定する領域として、1つのドットの近傍の領域、2つのドットの近傍の領域、3つのドットの近傍の領域、4つのドットの近傍の領域の4つの領域が形成される。
この場合、アップ画像の撮影時には、例えば2つのドットの近傍の領域と3つのドットの近傍の領域が利用者毎の立ち位置として指定される。
・実施例2−3
図47は、床シート27Aの他の例を示す図である。
図47の例においては、床シート27Aに印刷された線の種類で立ち位置を指定するようになされている。床シート27Aには、所定の長さの実線、所定の長さの点線、所定の長さの一点鎖線、所定の長さの二点鎖線の4種類の線がそれぞれ所定の間隔を空けて印刷されている。立ち位置として指定する領域として、実線の近傍の領域、点線の近傍の領域、一点鎖線の近傍の領域、二点鎖線の近傍の領域の4つの領域が形成される。
この場合、アップ画像の撮影時には、例えば点線の近傍の領域と一点鎖線の近傍の領域が利用者毎の立ち位置として指定される。
・実施例2−4
素材が異なる領域を床材27に複数形成し、硬度を指定して立ち位置を誘導するようにしてもよい。この場合、例えば、ウレタンなどを用いた柔らかい領域と塩化ビニル樹脂などを用いた固い領域が床材27に形成される。
例えば、柔らかい領域が、立ち位置として適した領域として指定され、硬い領域が、立ち位置としてふさわしくない領域(禁止領域)として指定される。
踏み心地が異なる領域を床材27に複数形成し、感触を指定して立ち位置を誘導するようにしてもよい。この場合、例えば、凹凸がない平面の領域と凹凸のある領域が床材27に形成される。
例えば、凹凸がない平面の領域が、立ち位置として適した領域として指定され、凹凸がある領域が禁止領域として指定される。
・実施例2−5
利用者が立っている領域に応じて音声を変更し、音声によって立ち位置を誘導するようにしてもよい。この場合、例えば、カメラ91により撮影された画像を解析することによって利用者の顔の位置が認識され、顔の位置に基づいて、利用者が立っている領域が特定される。また、各領域に設けられた感圧センサーの出力に基づいて、利用者が立っている領域が特定されるようにしてもよい。
利用者が立っている領域がカメラ91から700mm離れた領域であると特定された場合、カメラ91から600mm離れた領域が立ち位置として適した領域であるときには、「あと半歩前に来てね!」等の音声によって、立ち位置の誘導が行われる。
・実施例2−6
利用者の人数に応じて誘導の内容を変更してもよい。上述したように、2人で撮影することを前提とする場合は、8個の目印図形が用意され、その中から立ち位置として指定する目印が選択される。
同様に、3人で撮影することを前提とする場合、9個の目印図形が用意され、その中から立ち位置として指定する目印が選択される。3個の目印図形の領域が撮影に適した領域として指定され、6個の目印図形の領域が禁止領域として指定される。
4人で撮影することを前提とする場合、12個の目印図形が用意され、その中から立ち位置として指定する目印が選択される。4個の目印図形の領域が撮影に適した領域として指定され、8個の目印図形の領域が禁止領域として指定される。
禁止領域を指定するのに用いられる目印図形が、撮影に適した領域を指定するのに用いられる目印図形の数の2倍程度用意されていると、立ち位置をより制限した形で指定することが可能となり、誘導の効果が高まりやすくなる。
このように、床シート27Aに印刷する目印図形の数は任意に変更可能である。
・実施例2−7
図48は、床シート27Aの他の例を示す図である。
図48の例においては、床シート27A全体が、縦に並ぶ4つの区画に分けられている。帯状の各区画の長手方向(横方向)の長さは、床シート27Aの長手方向の長さと同じ長さになる。各区画には、それぞれ異なる色が付される。図48において各区画に異なる柄を付していることは、それぞれの区画が異なる色の区画であることを表す。
このように、横方向に色分けすることにより、所定の1色を指定して、横並びになるように立ち位置を誘導することが可能になる。
・実施例2−8
図49は、床シート27Aの他の例を示す図である。
図49の例においては、床シート27A全体が、横に並ぶ4つの区画に分けられている。縦長長方形の各区画の短手方向(縦方向)の長さは、床シート27Aの短手方向の長さと同じ長さになる。各区画には、それぞれ異なる色が付される。
このように、縦方向に色分けすることにより、「各色の一番前に立ってね!」などのメッセージを用いて、利用者毎に立ち位置を誘導することが可能になる。
・実施例2−8
図50は、床シート27Aの他の例を示す図である。
図50の例においては、床シート27A全体が、図48の場合と同様に縦に並ぶ4つの区画に分けられている。各区画には、それぞれ異なる模様(柄)が付される。
このように、色ではなく、模様を用いて視覚的に区画を表現することも可能である。この場合においても、所定の1つの模様を指定して、横並びになるように立ち位置を誘導することが可能になる。
・実施例2−8
図51は、床シート27Aの他の例を示す図である。
図51の例においては、床シート27A全体が、3行×4列に並ぶ12個の区画に分けられている。各区画には、それぞれ異なる模様が付される。
このように、各区画を細分化することにより、より細かい精度で立ち位置を指定することが可能になる。
・実施例2−10
図52は、床シート27Aの他の例を示す図である。
図52の例においては、床シート27Aの前方の縁に沿って、小円形の目印図形29−1乃至29−8が所定の間隔を空けて横に並べて印刷されている。目印図形29−1,29−3,29−5,29−7は赤色の目印であり、目印図形29−2,29−4,29−6,29−8は青色の目印である。赤色の目印と青色の目印が交互に並んでいることになる。
例えば利用者の人数が2人である場合、左足のつま先を赤色の目印に合わせ、右足のつま先を青色の目印に合わせることが指定され、立ち位置の誘導が行われる。
この誘導に応じて、図53Aに示すように、カメラ91に向かって左側に立つ利用者Aは、自分の左足のつま先を赤色の目印図形29−3に合わせ、右足のつま先を青色の目印図形29−4に合わせるように立ち位置を変える。また、右側に立つ利用者Bは、自分の左足のつま先を赤色の目印図形29−5に合わせ、右足のつま先を青色の目印図形29−6に合わせるように立ち位置を変える。
また、利用者の人数が3人である場合、2人である場合と反対に、左足のつま先を青色の目印に合わせ、右足のつま先を赤色の目印に合わせることが指定され、立ち位置の誘導が行われる。
この誘導に応じて、図53Bに示すように、カメラ91に向かって左側に立つ利用者Aは、自分の左足のつま先を青色の目印図形29−2に合わせ、右足のつま先を赤色の目印図形29−3に合わせるように立ち位置を変える。中央に立つ利用者Bは、自分の左足のつま先を青色の目印図形29−4に合わせ、右足のつま先を赤色の目印図形29−5に合わせるように立ち位置を変える。右側に立つ利用者Cは、自分の左足のつま先を青色の目印図形29−6に合わせ、右足のつま先を赤色の目印図形29−7に合わせるように立ち位置を変える。
このように、2種類の目印を交互に用意することにより、片足分の精度で、より細かい立ち位置の誘導を行うことが可能になる。
・実施例2−11
床材27にLEDなどの発光体を設け、光によって立ち位置を誘導するようにしてもよい。
図54は、床材27を示す斜視図である。
図54の例においては、床材27に8個のLEDが埋め込まれ、発光部1101が形成される。8個のLEDは、平面視において、カメラ91の光軸に直交せず、斜めに配列して設けられている。誘導部421は、発光部1101を構成するLEDを点灯・点滅させることで、利用者の立ち位置を誘導する。
・実施例2−12
立ち位置として禁止する領域を、発光部1101による点灯・点滅によって指定するようにしてもよい。
<<実施例3:撮影処理に関する変形例>>
・実施例3−1
撮影画像に写る顔を検出するなどして利用者の立ち位置を特定し、特定した立ち位置が最適な立ち位置ではない場合、撮り直しを行うようにしてもよい。これにより、写りのよい撮影画像を得ることが可能になる。
また、撮影画像に写る顔を検出し、顔のサイズが閾値のサイズより小さい場合に撮り直しを行うようにしてもよい。
・実施例3−2
各利用者を識別するための撮影である識別撮影を行う場合、通常撮影(上述した撮影画像の撮影)のときには立ち位置の誘導を行わないで、識別撮影のときにのみ、立ち位置の誘導を行うようにしてもよい。
また、通常撮影のときと識別撮影のときとで、誘導の内容を変更するようにしてもよい。例えば、通常撮影のときには、上述したように、ハート型の目印図形28−2と四つ葉のクローバー型の目印図形28−3が2人の利用者のそれぞれの立ち位置として指定され、識別撮影のときには、菱形の目印図形28−1とハート型の目印図形28−2の間の位置と、四つ葉のクローバー型の目印図形28−3と正方形の目印図形28−4の間の位置が2人の利用者のそれぞれの立ち位置として指定される。
識別撮影によって得られた画像に対しては、顔認識が施され、それ以降、どの利用者がどこに写っているのかが特定される(顔識別が行われる)。顔識別を精度よく行うためには、2人の利用者の顔がある程度離れて写っている画像を用いた方が好ましい。
顔識別の結果は、例えば、目の大きさの調整などの画像処理を利用者毎に行うことができるようになっている場合、調整対象となる顔の特定に用いられる。目の大きさの調整時、それぞれの撮影画像に写る顔が識別され、ある利用者が目の大きさを選択することに応じてその利用者の目に対して画像処理が施される。
識別撮影によって得られた画像を用いた顔識別が正常に実行できないと、そのような画像処理を適切に行うことができなくなる。立ち位置を誘導することによって適切な識別撮影を行うことにより、そのような不具合を回避することが可能になる。
・実施例3−3
通常の撮影画像と印象が異なる画像の撮影である特別撮影を行う場合、その特別撮影の画角に応じて、立ち位置の誘導を行うようにしてもよい。特別撮影には、コラージュ画像の撮影、ピン撮影、動画像の撮影などが含まれる。コラージュ画像は、複数の撮影画像を組み合わせて作成される1枚の撮影画像である。ピン撮影は、利用者が1人で写る画像を得るための撮影である。
例えば、コラージュ画像の画角が全身画像の画角と同じであれば、通常の全身画像を撮影するときに行われる誘導と同じ誘導がコラージュ画像の撮影時にも行われることになる。
・実施例3−4
見本となるポーズを提示して撮影を行う場合、提示するポーズに応じて、誘導の内容を変更するようにしてもよい。例えば、ポーズをとった利用者が画角に収まるように立ち位置の誘導が行われる。立ち位置の誘導を撮影前に行うポーズと、行わないポーズとがそれぞれ設定されるようにしてもよい。
<<実施例4:事前選択処理に関する変形例>>
利用者の人数が選択された後、選択された人数に対応した目印図形が事前選択処理時に予め指定されるようにしてもよい。
例えば、利用者の人数が2人として選択された場合、一方の利用者に対しては、ハート型の目印図形28−2が立ち位置であることが指定され、他方の利用者に対しては、四つ葉のクローバー型の目印図形28−3が立ち位置であることが指定される。
また、利用者の人数が3人として選択された場合、1人目の利用者に対しては、ハート型の目印図形28−2が立ち位置であることが指定され、2人目の利用者に対しては、四つ葉のクローバー型の目印図形28−3が立ち位置であることが指定され、3人目の利用者に対しては、円形の目印図形28−7が立ち位置であることが指定される。
このように、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。