JP2018099928A - エアバッグ装置 - Google Patents

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【課題】 エアバッグの展開挙動を安定させ、乗員を確実に保護することができるエアバッグ装置を提供する。【解決手段】 車両シートよりも前方に取り付けられるエアバッグ装置であって、ガスを発生させるインフレータと、上記インフレータから発生するガスにより膨張するエアバッグと、上記インフレータを覆うように上記エアバッグ内に配置されるガス整流部材と、折り畳まれた上記エアバッグ及び上記ガス整流部材を囲繞する保持部材とを備え、上記エアバッグは、ロール状に折り畳まれた第1折部を有し、上記ガス整流部材は、上記インフレータから発生するガスを吐出する開口が各々設けられる第1吐出部及び第2吐出部を有し、上記第1吐出部は、上記第1折部とともにロール状に折り畳まれているエアバッグ装置。【選択図】 図1

Description

本発明は、エアバッグ装置に関する。より詳しくは、車両の前面衝突時における乗員保護に適した、車両シートよりも前方に取り付けられるエアバッグ装置に関するものである。
車両シートよりも前方に取り付けられるエアバッグ装置は、車両の前面衝突時に、乗員よりも前方で膨張し、前方に移動する乗員を受け止めて保護する。
例えば、特許文献1には、エアバッグの展開挙動を安定させることを目的とした助手席用エアバッグ装置が開示されている。この助手席用エアバッグ装置においては、エアバッグの膨張によって発生する引張り力を受けて破断するストラップが、ロール折りされたエアバッグの外周に巻き掛けられている。そして、エアバッグの展開初期において、ストラップに作用する引張り力によって、ロール折りされたエアバッグの未展開部分の浮き上がりが抑制され、未展開部分の展開方向がインストルメントパネルの表面に沿う方向に調整される。
特開2013−22982号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の助手席用エアバッグ装置においては、エアバッグの展開挙動が、ストラップの破断開始の位置によって、特に車両の左右方向でばらつく懸念があるため、エアバッグの展開挙動を安定させる点で改善の余地があった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、エアバッグの展開挙動を安定させ、乗員を確実に保護することができるエアバッグ装置を提供することを目的とするものである。
本発明の一態様は、車両シートよりも前方に取り付けられるエアバッグ装置であって、ガスを発生させるインフレータと、上記インフレータから発生するガスにより膨張するエアバッグと、上記インフレータを覆うように上記エアバッグ内に配置されるガス整流部材と、折り畳まれた上記エアバッグ及び上記ガス整流部材を囲繞する保持部材とを備え、上記エアバッグは、ロール状に折り畳まれた第1折部を有し、上記ガス整流部材は、上記インフレータから発生するガスを吐出する開口が各々設けられる第1吐出部及び第2吐出部を有し、上記第1吐出部は、上記第1折部とともにロール状に折り畳まれているエアバッグ装置である。
本発明によれば、エアバッグの展開挙動を安定させ、乗員を確実に保護することができるエアバッグ装置を提供することができる。
インストルメントパネル内に配置された実施形態のエアバッグ装置の初期状態を示す断面図である。 実施形態のエアバッグ装置の初期状態を示す斜視図である。 実施形態のエアバッグ装置における、エアバッグ及びガス整流部材の折り畳み手順(第1手順)を示す説明図であり、(a)は、エアバッグ及びガス整流部材の平面図であり、(b)は、(a)中の矢印X1方向から見たときのエアバッグ及びガス整流部材の断面図である。 実施形態のエアバッグ装置における、エアバッグ及びガス整流部材の折り畳み手順(第2手順)を示す説明図であり、(a)は、エアバッグ及びガス整流部材の平面図であり、(b)は、(a)中の矢印X1方向から見たときのエアバッグ及びガス整流部材の断面図である。 実施形態のエアバッグ装置における、エアバッグ及びガス整流部材の折り畳み手順(第3手順)を示す説明図であり、(a)は、エアバッグ及びガス整流部材の平面図であり、(b)は、(a)中の矢印X1方向から見たときのエアバッグ及びガス整流部材の断面図であり、(c)は、(a)中の矢印X2方向から見たときのエアバッグ及びガス整流部材の側面図である。 実施形態のエアバッグ装置における、エアバッグ及びガス整流部材の折り畳み手順(第4手順)を示す説明図であり、(a)は、エアバッグ及びガス整流部材の平面図であり、(b)は、(a)中の矢印X2方向から見たときのエアバッグ及びガス整流部材の側面図である。 エアバッグ及びガス整流部材の折り畳み手順を変更した場合に得られる状態を示す断面図である。 ガス整流部材の形状例を示す平面図であり、(a)は、ガス整流部材のインフレータ取付孔とは反対側の面を示し、(b)は、ガス整流部材のインフレータ取付孔側の面を示す。 ガス整流部材の別の形状例を示す図であり、(a)は、ガス整流部材の構成部材を示す平面図であり、(b)は、(a)中の構成部材から形成されたガス整流部材を示す斜視図である。 エアバッグ及びガス整流部材の連結方法を示す説明図であり、(a)は、エアバッグ及びガス整流部材の平面図であり、(b)は、(a)中の線分A−A’に対応する部分の断面図である。 エアバッグ及びガス整流部材の別の連結方法を示す説明図であり、(a)は、エアバッグ及びガス整流部材の平面図であり、(b)は、(a)中の線分B−B’に対応する部分の断面図である。 実施形態のエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動に関し、膨張開始前の初期状態を示す断面図である。 実施形態のエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動に関し、膨張開始直後の状態を示す断面図である。 実施形態のエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動に関し、第2折部が膨張して一部が一体化した後の状態を示す断面図である。 実施形態のエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動に関し、第2折部が膨張して全体が一体化した後の状態を示す断面図である。 実施形態のエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動に関し、第1折部が保持部材から引き出された直後の状態を示す断面図である。 実施形態のエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動に関し、第1折部の折り畳みが解け始めた後の状態を示す断面図である。 実施形態のエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動に関し、第1折部の折り畳みが更に解けた後の状態を示す断面図である。 実施形態のエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動に関し、膨張完了後の状態を示す断面図である。 実施形態のエアバッグ装置の変形例を示す図であり、(a)は、ステアリング・ホイールの側面図であり、(b)は、ステアリング・ホイールの平面図であり、(c)は、(b)中の線分C−C’に対応する部分の断面図である。
実施形態のエアバッグ装置について、図面を参照して以下に説明する。
(1)エアバッグ装置の初期状態
エアバッグ装置の初期状態について、図1及び図2を参照して以下に説明する。図1は、インストルメントパネル内に配置された実施形態のエアバッグ装置の初期状態を示す断面図である。図2は、実施形態のエアバッグ装置の初期状態を示す斜視図である。
エアバッグ装置10は、助手席よりも前方に位置するインストルメントパネル2の乗員側の面(上面)の内側に配置されている。エアバッグ装置10は、インフレータ(ガス発生装置)11、エアバッグ12、ガス整流部材13、及び、保持部材15を少なくとも備えている。ここで、エアバッグ装置10の初期状態とは、インフレータ11の着火前、すなわち、エアバッグ12の膨張開始前の状態を意味する。
インフレータ11は、車両の前面衝突時に作動する。まず、車両に搭載された衝突検知センサが車両の前面衝突を検知すると、衝突検知センサから送られた信号をECU(Engine Control Unit)が演算し、衝突のレベルが判定される。判定された衝突のレベルがエアバッグ12を膨張させる場合に該当すると、インフレータ11が着火され、燃焼による化学反応でガスが発生する。発生したガスは、インフレータ11のガス噴出孔から、ガス整流部材13を介して、エアバッグ12内に放出される。
インフレータ11の種類は特に限定されず、例えば、ガス発生剤を燃焼させて発生するガスを利用するパイロ式インフレータ、圧縮ガスを利用するストアード式インフレータ、ガス発生剤を燃焼させて発生するガスと圧縮ガスとの混合ガスを利用するハイブリッド式インフレータ等が挙げられる。
エアバッグ12は、袋状であり、インフレータ11の作動前において、インストルメントパネル2の乗員側の面(上面)の内側に配置された保持部材15内に、ガス整流部材13とともに折り畳まれて収納されている。エアバッグ12は、ロール状に折り畳まれた第1折部12aと、タック状に折り畳まれた第2折部12b1、12b2、12b3と、両端折り畳み部12cとを有している。
エアバッグ12の材料としては、例えば、ナイロン66、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の糸が挙げられる。エアバッグ12は、耐熱性の向上、気密性の向上等を図るために、シリコン等の無機物で表面が被覆されていてもよい。
ガス整流部材(ディフューザー)13は、インフレータ11を覆うようにエアバッグ12内に配置されており、インフレータ11のガス噴出孔から吐出されるガスを受け止め、エアバッグ12内の所望の位置に誘導するための部材である。インフレータ11の作動前において、ガス整流部材13は、インストルメントパネル2の乗員側の面(上面)の内側に配置された保持部材15内に、エアバッグ12とともに折り畳まれて収納されている。ガス整流部材13は、エアバッグ12内に配置された状態で、開口14aが設けられた第1吐出部13aを一端に有しており、開口14bが設けられた第2吐出部13bを他端に有している。開口14a及び開口14bは、インフレータ11から発生するガスを吐出するものである。第1吐出部13aは、エアバッグ12の第1折部12aとともにロール状に折り畳まれている。第2吐出部13bは、エアバッグ12の第2折部12b1とともに折り畳まれている。このような構成によれば、インフレータ11から発生するガスは、第1吐出部13a(開口14a)によってエアバッグ12の第1折部12a内に誘導され、第2吐出部13b(開口14b)によってエアバッグ12の第2折部12b1内に誘導される。このように、ガス整流部材13は、インフレータ11から発生するガスを整流するガス整流機能を有している。
ガス整流部材13の材料としては、例えば、ナイロン66、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の糸が挙げられる。ガス整流部材13は、耐熱性の向上を図るために、シリコン等の無機物で表面が被覆されていてもよい。
保持部材15は、折り畳まれたエアバッグ12及びガス整流部材13を囲繞するものである。保持部材15は、例えば、乗員側の面(上面)に、エアバッグ12の膨張を許容するスリット(開口)15bが設けられた布製ハウジングであってもよい。この場合、保持部材15としては、図2に示すように、複数のスリット15bが断続的に設けられたものが好ましく用いられる。スリット15b間の部分は、エアバッグ12の膨張時に破断する。
保持部材15の反乗員側の面(下面)には、インフレータ取付孔が設けられており、そのインフレータ取付孔には、インフレータ11の噴出孔が挿入されている。ガス整流部材13の反乗員側の面(下面)の内側には、インフレータ取付孔が設けられた金属製の挟込プレート(図示せず)が配置されている。挟込プレートには、インフレータ取付孔の周囲に、下方に向けて突出する複数(例えば、4本)のボルト15aが立設されている。エアバッグ12、ガス整流部材13、保持部材15、金属製ハウジング31、及び、インフレータ11のフランジ部11aは、ボルト15aを貫通させてナットで締結させることによって、各々が固定されている。
金属製ハウジング31は、側壁に設けられた複数のフック32によって、インストルメントパネル2の乗員側の面(上面)の内側に向けて突出した周壁4に取り付けられている。金属製ハウジング31は、反乗員側の面(下面)から突出した取付部33によって、車体に取り付けられている。
エアバッグ装置10の他の構成要素については、従来公知のエアバッグ装置と同様の構成要素を適宜用いることができる。
(2)エアバッグ及びガス整流部材の折り畳み手順
エアバッグ12及びガス整流部材13の折り畳み手順の一例を示しつつ、エアバッグ12及びガス整流部材13の構成の詳細について、図3〜6を参照して以下に説明する。図3〜6において、Fは、エアバッグ装置10が助手席よりも前方に取り付けられたときの反乗員側(車両前方側)を示し、Rは、エアバッグ装置10が助手席よりも前方に取り付けられたときの乗員側(車両後方側)を示す。
(第1手順)
図3は、実施形態のエアバッグ装置における、エアバッグ及びガス整流部材の折り畳み手順(第1手順)を示す説明図であり、(a)は、エアバッグ及びガス整流部材の平面図であり、(b)は、(a)中の矢印X1方向から見たときのエアバッグ及びガス整流部材の断面図である。図3に示すように、エアバッグ12の反乗員側Fをタック状に折り畳むことで、第2折部12b1、12b2、12b3が形成される。ガス整流部材13の第2吐出部13bは、エアバッグ12の第2折部12b1とともに折り畳まれている。ここで、エアバッグ12の反乗員側Fをタック状に折り畳む回数は特に限定されない。
図3では、エアバッグ12の反乗員側Fをタック状に折り畳んだ状態を示したが、エアバッグ12の反乗員側Fを蛇腹状に折り畳んでも、図3と同様の機能を有する第2折部を形成することができる。この場合も、エアバッグ12の反乗員側Fを蛇腹状に折り畳む回数は特に限定されない。
ガス整流部材13には、インフレータ取付孔16が設けられており、エアバッグ12の第2折部12b1に設けられたインフレータ取付孔と位置が合わされている。ガス整流部材13は、インフレータ取付孔16にインフレータ11の噴出孔が挿入されることによって、インフレータ11を覆うように配置される。これにより、インフレータ11から発生するガスを、ガス整流部材13を介して、エアバッグ12内に放出することができる。ガス整流部材13のインフレータ取付孔16(エアバッグ12のインフレータ取付孔)は、ガス整流部材13内に配置された金属製の挟込プレート(図示せず)から突出する複数(例えば、4本)のボルト15aに囲まれた領域に設けられており、図3(b)では、図示された2本のボルト15aの間に位置する。
(第2手順)
図4は、実施形態のエアバッグ装置における、エアバッグ及びガス整流部材の折り畳み手順(第2手順)を示す説明図であり、(a)は、エアバッグ及びガス整流部材の平面図であり、(b)は、(a)中の矢印X1方向から見たときのエアバッグ及びガス整流部材の断面図である。図4に示すように、エアバッグ12の乗員側Rを、インフレータ取付孔側の表面を内側に巻き込むようにロール状に折り畳み、第2折部12b3に重ねることで、第1折部12aが形成される。ガス整流部材13の第1吐出部13aは、エアバッグ12の第1折部12aとともに折り畳まれている。ここで、エアバッグ12の乗員側Rをロール状に折り畳む回数は特に限定されない。
(第3手順)
図5は、実施形態のエアバッグ装置における、エアバッグ及びガス整流部材の折り畳み手順(第3手順)を示す説明図であり、(a)は、エアバッグ及びガス整流部材の平面図であり、(b)は、(a)中の矢印X1方向から見たときのエアバッグ及びガス整流部材の断面図であり、(c)は、(a)中の矢印X2方向から見たときのエアバッグ及びガス整流部材の側面図である。図5に示すように、第2折部12b3、12b2、12b1を、第1折部12aを覆うように、第1折部12aの反乗員側Fに順に折り重ねる。なお、図5(c)では、図5(a)、(b)に示すように折り畳まれたエアバッグ12及びガス整流部材13を、矩形状に簡略化して示している。
(第4手順)
図6は、実施形態のエアバッグ装置における、エアバッグ及びガス整流部材の折り畳み手順(第4手順)を示す説明図であり、(a)は、エアバッグ及びガス整流部材の平面図であり、(b)は、(a)中の矢印X2方向から見たときのエアバッグ及びガス整流部材の側面図である。図6に示すように、ガス整流部材13よりも車両側方側に位置するエアバッグ12の両端を、各々、第2折部12b1の上(第1折部12aとは反対側)に折り重ねて、両端折り畳み部12cを設ける。
以上のようにして折り畳まれたエアバッグ12及びガス整流部材13を、保持部材15内に収納することで、図1に示すような状態が得られる。
エアバッグ12及びガス整流部材13の折り畳み手順に関しては、上述した手順(第1手順、第2手順、第3手順、及び、第4手順の順番)に特に限定されず、例えば、上述した手順に対して第3手順と第4手順とを入れ替えてもよい。具体的には、上述した第2手順において第1折部12aを形成した後に、ガス整流部材13よりも車両側方側に位置するエアバッグ12の両端を、各々、第1折部12aの上に折り重ねて、両端折り畳み部12cを設ける(第4手順)。次に、第2折部12b1、12b2、12b3を、第1折部12a及び両端折り畳み部12cを覆うように適宜折り重ねる。その結果、図7に示すような状態が得られる。図7は、エアバッグ及びガス整流部材の折り畳み手順を変更した場合に得られる状態を示す断面図である。図7において、Fは、エアバッグ装置10が助手席よりも前方に取り付けられたときの反乗員側(車両前方側)を示し、Rは、エアバッグ装置10が助手席よりも前方に取り付けられたときの乗員側(車両後方側)を示す。
エアバッグ12において、第1折部12aと、第2折部12b1、12b2、12b3と、両端折り畳み部12cとは、エアバッグ12が折り畳まれた状態において互いに区別される部分であって、一体的に形成されたものである。そのため、エアバッグ12は、複雑な形状を有していなくてもよい。本実施形態では、エアバッグ12及びガス整流部材13の折り畳み方とガス整流部材13のガス整流機能とを利用して、エアバッグ12の展開挙動を効果的に制御しており、エアバッグ12の形状、内部構造等によってエアバッグ12の展開挙動を制御する場合と比較して、エアバッグ12の生産性に優れている。
ガス整流部材13は、第1吐出部13a(開口14a)及び第2吐出部13b(開口14b)を有するものであれば、その形状は特に限定されない。ガス整流部材13の形状は、例えば、図3(a)に示すように外形が矩形状(点線部)であってもよく、それ以外の形状であってもよい。ガス整流部材13の形状例について、図8及び図9を参照して以下に説明する。
図8は、ガス整流部材の形状例を示す平面図であり、(a)は、ガス整流部材のインフレータ取付孔とは反対側の面を示し、(b)は、ガス整流部材のインフレータ取付孔側の面を示す。図8に示すように、ガス整流部材13はシート状部材で構成されており、このシート状部材を折り畳むことで、開口14aが設けられた第1吐出部13aと、開口14bが設けられた第2吐出部13bとが形成される。ここで、開口14a、14bは、ガスを吐出可能なものであれば、その形状は特に限定されない。開口14a、14bの具体例としては、図8に示すように、ガス整流部材13の組み付け時に、シート状部材を折り畳んで形成した連通孔であってもよいし、シート状部材の一対の端部同士を向かい合わせて形成したスリット部分であってもよい。他の具体例としては、シート状部材自体に形成した孔、スリット等の開口部分であってもよい。
ガス整流部材13には、エアバッグ12の膨張時に、インフレータ11から発生するガスを車両側方側へ吐出する補助開口17が設けられていてもよい。補助開口17によれば、エアバッグ12の膨張時に、第2折部12b1、12b2、12b3と両端折り畳み部12cとが均一に膨張することを助けるため、エアバッグ12の内圧が局所的に上昇し過ぎるのを防止することができる。その結果、エアバッグ12が硬くなり過ぎるのを防止することができるため、乗員に対する衝撃が適切に緩和される。
ガス整流部材13を構成するシート状部材は、1枚の基布であってもよく、インフレータ11から発生するガスに対する耐熱性の向上を図るために、複数の基布が互いに接合された部分を含むものであってもよい。複数の基布が互いに接合された部分は、インフレータ取付孔16付近の領域(例えば、領域AR)に優先的に配置されることが好ましい。複数の基布の接合方法としては特に限定されず、例えば、縫合、接着、溶着等が挙げられ、中でも縫合が好ましい。
図9は、ガス整流部材の別の形状例を示す図であり、(a)は、ガス整流部材の構成部材を示す平面図であり、(b)は、(a)中の構成部材から形成されたガス整流部材を示す斜視図である。図9(a)に示すように、ガス整流部材13の構成部材として、2枚の基布18a、18bが用いられる。そして、2枚の基布18a、18bの外周部分(開口14bに対応する部分は除く)を互いに連結することで、連結部19aが形成される。その結果、図9(b)に示すようなガス整流部材13が得られる。2枚の基布18a、18bの連結方法としては特に限定されず、例えば、縫合、接着、溶着等が挙げられ、中でも縫合が好ましい。
エアバッグ12及びガス整流部材13は、互いに連結されていてもよく、互いに連結されていなくてもよい。エアバッグ12及びガス整流部材13の連結方法について、図10及び図11を参照して以下に説明する。
図10は、エアバッグ及びガス整流部材の連結方法を示す説明図であり、(a)は、エアバッグ及びガス整流部材の平面図であり、(b)は、(a)中の線分A−A’に対応する部分の断面図である。まず、ガス整流部材13の構成部材として、1枚の基布を準備する。そして、図10に示すように、1枚の基布を筒状にして、その両端をインフレータ取付孔16とは反対側で互いに連結する(例えば、縫合する)ことで、連結部19bが形成される。その結果、ガス整流部材13が得られる。筒状の基布の両端に設けられた開口は、第1吐出部13aの開口14a、及び、第2吐出部13bの開口14bとして利用される。そして、ガス整流部材13は、インフレータ11(インフレータ取付孔16)の周囲でエアバッグ12と連結され、連結部19cが形成される。
図11は、エアバッグ及びガス整流部材の別の連結方法を示す説明図であり、(a)は、エアバッグ及びガス整流部材の平面図であり、(b)は、(a)中の線分B−B’に対応する部分の断面図である。まず、ガス整流部材13の構成部材として、1枚の基布を準備する。そして、図11に示すように、1枚の基布をエアバッグ12のインフレータ取付孔の周囲に連結することで、連結部19dが形成される。その結果、ガス整流部材13が得られる。エアバッグ12と基布との間に設けられた開口は、第1吐出部13aの開口14a、第2吐出部13bの開口14b、及び、補助開口17として利用される。
エアバッグ12及びガス整流部材13の連結方法としては特に限定されず、例えば、縫合、接着、溶着等が挙げられ、中でも縫合が好ましい。
(3)エアバッグの展開挙動
エアバッグ12の展開挙動について、図12〜19を参照して以下に説明する。図12〜19において、矢印Fは反乗員側(車両前方側)を示し、矢印Rは乗員側(車両後方側)を示し、矢印Uは車両上方側を示し、矢印Dは車両下方側を示す。
(初期状態)
図12は、実施形態のエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動に関し、膨張開始前の初期状態を示す断面図である。エアバッグ装置10の膨張開始前の初期状態は、図1〜6を参照して既に説明した通りである。図12に示すような初期状態において、エアバッグ12内にガスが入り少し膨張すると、両端折り畳み部12cがリッド3側に移動し、リッド3を押して保持部材15及びリッド3のティアラインを割り、その結果、リッド3の展開ドアが開くことによって、車室と連通する開口が形成されることになる。
(膨張開始)
図13は、実施形態のエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動に関し、膨張開始直後の状態を示す断面図である。エアバッグ装置10が車両1の前面衝突を検知して作動すると、まず、インフレータ11からガスが発生する。そして、図13に示すように、インフレータ11から発生したガスは、ガス整流部材13内で充満し、第1吐出部13a及び第2吐出部13bに向かって流れる。この際、エアバッグ12の第1折部12aとガス整流部材13の第1吐出部13aとは、一緒にロール状に折り畳まれた状態で保持部材15によって囲繞されている。また、エアバッグ12のうち、タック状(又は蛇腹状)に折り畳まれた第2折部12b1、12b2、12b3においては、ガスが流入した部分から折り畳みが解けていくために膨張速度が速いのに対して、ロール状に折り畳まれた第1折部12aにおいては、ガスの下流側が第1折部12aの中心に巻き込まれているため、第2折部12b1、12b2、12b3と比較して折り畳みが解けにくい。以上により、エアバッグ12の第1折部12aの折り畳みが解かれるまでの期間、ガス整流部材13の第1吐出部13aへのガスの流入が阻害されるため、ガスは、ガス整流部材13の第2吐出部13b(開口14b)から優先してエアバッグ12内へ吐出される。その結果、図13に示すように、エアバッグ12の第1折部12a以外の部分(例えば、第2折部12b1、12b2、12b3)が、車室内に向かって膨張し始める。同時に、第1折部12aは、膨張した第1折部12a以外の部分によって保持部材15側に押されるため、第1折部12aの膨張は抑制される。ここで、第1折部12a以外の部分が膨張すると、両端折り畳み部12cも膨張することになるため、上述したようにリッド3を押し開き、車室内に飛び出した両端折り畳み部12cは、車室内で膨張し始める。
ガス整流部材13において、第1吐出部13aの開口14aは、エアバッグ12の第1折部12aの内部で、第1折部12aの先端付近に位置していてもよく、それ以外の場所に位置していてもよい。ただし、開口14aの位置が第1折部12aの先端から離れ過ぎると、エアバッグ12の膨張開始時において、第1折部12aの膨張が抑制されにくくなることがある。第1折部12aの膨張を抑制する観点から、開口14aは、エアバッグ12の膨張開始前の初期状態において、第1折部12a(最外周部分)と保持部材15とが対向する部分よりも第1折部12aの先端側に位置することが好ましい。
ガス整流部材13において、第2吐出部13bの開口14bは、エアバッグ12の第2折部12b1の内部で、第2折部12b1の先端付近に位置していてもよく、それ以外の場所に位置していてもよい。ただし、開口14bの位置が第2折部12b1の先端から離れ過ぎると、エアバッグ12の膨張開始時において、第1折部12a以外の部分(例えば、第2折部12b1)の膨張速度が遅くなり過ぎることがある。
(膨張進行中)
図14は、実施形態のエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動に関し、第2折部が膨張して一部が一体化した後の状態を示す断面図である。図15は、実施形態のエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動に関し、第2折部が膨張して全体が一体化した後の状態を示す断面図である。図16は、実施形態のエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動に関し、第1折部が保持部材から引き出された直後の状態を示す断面図である。図17は、実施形態のエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動に関し、第1折部の折り畳みが解け始めた後の状態を示す断面図である。図18は、実施形態のエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動に関し、第1折部の折り畳みが更に解けた後の状態を示す断面図である。
エアバッグ12において、第1折部12a以外の部分の膨張が図13に示した状態よりも進むと、図14に示すように、第2折部12b2、12b3が一体化し、1つの膨張部が形成される。そして、第1折部12a以外の部分の膨張が更に進むと、図15に示すように、第2折部12b1もその膨張部と一体化する。この際も、第1折部12aは、膨張した第1折部12a以外の部分によって保持部材15側に押されるため、第1折部12aの膨張は依然として抑制されている。次に、第1折部12a以外の部分の膨張が更に進むと、図16に示すように、第1折部12aは、保持部材15から引き出されるように車室内へ移動する。これにより、第1折部12aは保持部材15によって囲繞されなくなるため、第1折部12aは自由に膨張可能な状態となる。具体的には、まず、ガス整流部材13の第1吐出部13aとエアバッグ12(第1折部12a)との間に隙間が形成されることによって、その隙間にガスが流入し、第1折部12aの折り畳みが解け始める。そして、第1吐出部13a(開口14a)が配置されている部分まで第1折部12aの折り畳みが解けると、図17及び図18の順に示すように、第1吐出部13a(開口14a)から、乗員側に加えて車両下方側にもエアバッグ12内にガスが吐出され、第1折部12aの折り畳みが一気に(急激に)解ける。これにより、エアバッグ12全体が膨張可能な状態となる。ここで、図17及び図18において、開口14aのスリット部分は点線で示されている。
(膨張完了)
図19は、実施形態のエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動に関し、膨張完了後の状態を示す断面図である。図19において、開口14aのスリット部分は点線で示されている。エアバッグ12の膨張が図18に示した状態よりも進むと、エアバッグ12は、図19に示すような状態まで膨張し、完全展開する。
本実施形態によれば、エアバッグ12において、以上のように、第1折部12aが膨張するよりも前に、第1折部12a以外の部分が車室内に向かって膨張するため、その展開位置が定まる。よって、第1折部12aは、膨張した第1折部12a以外の部分に囲まれた位置で膨張することになるため、第1折部12aが膨張する際に生じる揺動(例えば、第1折部12aの折り畳みが解ける際の回転揺動)が抑制され、エアバッグ12の展開挙動が安定する。これにより、エアバッグ12の膨張時に、エアバッグ12が乗員側へ急激に突出することを抑制することができ、従来よりも優れた安全性が実現される。また、エアバッグ12の膨張時における揺動(例えば、車両の上下方向、左右方向、前後方向の揺動)も抑制される。その後、エアバッグ12の揺動が抑制され、かつ、展開挙動が安定した状態で、第1折部12aが一気に膨張し、エアバッグ12が完全展開するため、乗員を確実に保護することができる。以上のように、第1折部12a以外の部分と第1折部12aとが、エアバッグ12の内圧が維持された状態で順に膨張するため、エアバッグ12は、膨張完了後も安定した展開状態となる。
また、本実施形態によれば、エアバッグ12及びガス整流部材13の折り畳み方と、ガス整流部材13のガス整流機能とを利用して、エアバッグ12の展開挙動を制御することができるため、エアバッグ装置10を複雑な構造にしなくてもよい。よって、エアバッグ装置10は、安全性に加えて生産性にも優れている。
本実施形態において、エアバッグ装置10は、車両シートよりも前方に取り付けられるものである。エアバッグ装置10は、例えば、助手席よりも前方に取り付けられて助手席の乗員を保護するものであってもよく、運転席よりも前方に取り付けられて運転席の乗員を保護するものであってもよい。助手席よりも前方のエアバッグ装置は、インストルメントパネルの内側に取り付けられることが好ましい。運転席よりも前方のエアバッグ装置は、ステアリング・ホイールの内側に取り付けられることが好ましい。
本実施形態のように、エアバッグ12は、(ロール状に折り畳まれた第1折部12aに加えて)タック状又は蛇腹状に折り畳まれた第2折部12b1を更に有し、第1吐出部13aは、ガス整流部材13の一端に配置され、第2吐出部13bは、ガス整流部材13の他端に配置され、かつ、第2折部12b1とともに折り畳まれていることが好ましい。第2吐出部13bが、タック状又は蛇腹状に折り畳まれた第2折部12b1とともに折り畳まれている場合、インフレータ11から発生したガスが第2吐出部13bに向かって流れ、第2折部12b1の折り畳みが解けることができる。そのため、第2吐出部13bへのガスの流入が阻害されず、ガスは第2吐出部13b(開口14b)から優先してエアバッグ12内へ吐出される。以上により、第2折部12b1を第1折部12aよりも先に膨張させることができるため、エアバッグ12の展開挙動を確実に制御することができる。
本実施形態では、エアバッグ12が、ロール状に折り畳まれた第1折部12aに加えて、タック状又は蛇腹状に折り畳まれた第2折部12b1(12b2、12b3)を更に有している構成を示したが、第2折部はロール状に折り畳まれたものであってもよい。第2折部がロール状に折り畳まれたものである場合について、ステアリング・ホイールの内側に取り付けられたエアバッグ装置を例示しつつ、図20を参照して以下に説明する。図20は、実施形態のエアバッグ装置の変形例を示す図であり、(a)は、ステアリング・ホイールの側面図であり、(b)は、ステアリング・ホイールの平面図であり、(c)は、(b)中の線分C−C’に対応する部分の断面図である。図20において、矢印Fは反乗員側(車両前方側)を示し、矢印Rは乗員側(車両後方側)を示し、矢印Uは車両上方側を示し、矢印Dは車両下方側を示す。
図20に示すように、ステアリング・ホイール5のカバー6の内側には、エアバッグ装置10が取り付けられており、エアバッグ12及びインフレータ11は、固定部7によって固定されている。
本変形例において、エアバッグ12は、(ロール状に折り畳まれた第1折部12aに加えて)ロール状に折り畳まれた第2折部12bを更に有し、第1吐出部13aは、ガス整流部材13の一端に配置され、第2吐出部13bは、ガス整流部材13の他端に配置され、インフレータ11から第1吐出部13aの開口14aまでの長さは、インフレータ11から第2吐出部13bの開口14bまでの長さよりも長いことが好ましい。すなわち、図20に示すように、エアバッグ12は、ロール状に折り畳まれた第1折部12aと、ロール状に折り畳まれた第2折部12bとを有している。ガス整流部材13は、エアバッグ12内に配置された状態で、開口14aが設けられた第1吐出部13aを一端に有しており、開口14bが設けられた第2吐出部13bを他端に有している。第1吐出部13aは、エアバッグ12の第1折部12aとともにロール状に折り畳まれている。ここで、インフレータ11から第1吐出部13aの開口14aまでの長さは、インフレータ11から第2吐出部13bの開口14bまでの長さよりも長くされている。これにより、第1吐出部13aへのガスの流入が阻害されやすくなる。よって、エアバッグ12において、第2折部12bを第1折部12aよりも先に膨張させることができるため、エアバッグ12の展開挙動を確実に制御することができる。ここで、インフレータ11から第1吐出部13a(第2吐出部13b)の開口14a(開口14b)までの長さとは、インフレータ11から、開口14a(開口14b)のインフレータ11から最も離れた部分までの長さを意味する。
本実施形態において、第1吐出部13aの開口14aは、第1折部12aの膨張時に、インフレータ11から発生するガスを車両下方側へ吐出する部分を含むことが好ましい。ガス整流部材13の第1吐出部13aとエアバッグ12との間に隙間が形成されて、インフレータ11から発生したガスが第1吐出部13a(開口14a)からもエアバッグ12内へ吐出されるとき、開口14aがガスを車両下方側へ吐出する部分(例えば、図8及び図17に示した開口14aのスリット部分)を含むことで、図17〜19に示す期間に、エアバッグ12の第1折部12aは、車両下方側に向かって膨張することが促進される。その結果、第1折部12aの揺動が更に抑制されるため、エアバッグ12の展開挙動が更に安定し、乗員をより確実に保護することができる。インフレータ11から発生するガスを車両下方側へ吐出する部分の具体例としては、図8及び図17に示した開口14aのスリット部分のように、ガス整流部材13の組み付け時に基布の一対の端部同士を向かい合わせて形成した開口部分であってもよいし、ガス整流部材13の基布自体に形成した孔、スリット等の開口部分であってもよい。以上のような構成は、上述した変形例においても同様に好ましい。
本実施形態において、第1折部12aは、インフレータ取付孔側の表面を内側に巻き込むようにロール状に折り畳まれていることが好ましい。エアバッグ12の第1折部12aは、ガスの流入によって折り畳みが解けるとき、ロール状に折り畳まれた方向(巻き込み方向)に膨張する。そのため、第1折部12aは、車室内に向かって膨張するとき、ロール状部分の折り畳みが解けることでインストルメントパネル2に向かって膨張する(例えば、図18)。第1折部12aがインストルメントパネル2に向かって膨張するため、エアバッグ12の揺動(例えば、浮き上がり、バウンド等)がより抑制され、展開挙動がより安定する。ここで、第1折部12aが、インフレータ取付孔側の表面を内側に巻き込むようにロール状に折り畳まれている場合(例えば、図12)、第1折部12aは折り返し部分(例えば、図12中の点線で囲まれた部分)を有し、ガス整流部材13の第1吐出部13aは、第1折部12aのロール状部分に配置されることになる。そのため、インフレータ11から発生したガスが第1吐出部13aに向かって流れる際、第1折部12aの折り返し部によって、ガスの流れが阻害される。一方、エアバッグ12の第2折部12b1は、保持部材15の内壁に沿って折り畳まれており、ガスの流れを阻害するような部分(例えば、第1折部12aの折り返し部分)が設けられていない。そのため、インフレータ11から発生したガスは、ガス整流部材13の第2吐出部13b(開口14b)からエアバッグ12内へスムーズに吐出される。以上のような構成は、上述した変形例においても同様に好ましい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に記載された内容に限定されるものではない。実施形態に記載された各構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜削除されてもよいし、追加されてもよいし、変更されてもよいし、組み合わされてもよい。
1:車両
2:インストルメントパネル
3:リッド
4:周壁
5:ステアリング・ホイール
6:カバー
7:固定部
10:エアバッグ装置
11:インフレータ
11a:フランジ部
12:エアバッグ
12a:第1折部
12b、12b1、12b2、12b3:第2折部
12c:両端折り畳み部
13:ガス整流部材(ディフューザー)
13a:第1吐出部
13b:第2吐出部
14a、14b:開口
15:保持部材
15a:ボルト
15b:スリット(開口)
16:インフレータ取付孔
17:補助開口
18a、18b:基布
19a、19b、19c、19d:連結部
31:金属製ハウジング
32:フック
33:取付部

Claims (4)

  1. 車両シートよりも前方に取り付けられるエアバッグ装置であって、
    ガスを発生させるインフレータと、
    前記インフレータから発生するガスにより膨張するエアバッグと、
    前記インフレータを覆うように前記エアバッグ内に配置されるガス整流部材と、
    折り畳まれた前記エアバッグ及び前記ガス整流部材を囲繞する保持部材とを備え、
    前記エアバッグは、ロール状に折り畳まれた第1折部を有し、
    前記ガス整流部材は、前記インフレータから発生するガスを吐出する開口が各々設けられる第1吐出部及び第2吐出部を有し、
    前記第1吐出部は、前記第1折部とともにロール状に折り畳まれていることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 請求項1に記載のエアバッグ装置であって、
    前記エアバッグは、タック状又は蛇腹状に折り畳まれた第2折部を更に有し、
    前記第1吐出部は、前記ガス整流部材の一端に配置され、
    前記第2吐出部は、前記ガス整流部材の他端に配置され、かつ、前記第2折部とともに折り畳まれていることを特徴とするエアバッグ装置。
  3. 請求項1に記載のエアバッグ装置であって、
    前記エアバッグは、ロール状に折り畳まれた第2折部を更に有し、
    前記第1吐出部は、前記ガス整流部材の一端に配置され、
    前記第2吐出部は、前記ガス整流部材の他端に配置され、
    前記インフレータから前記第1吐出部の前記開口までの長さは、前記インフレータから前記第2吐出部の前記開口までの長さよりも長いことを特徴とするエアバッグ装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のエアバッグ装置であって、
    前記第1吐出部の前記開口は、前記第1折部の膨張時に、前記インフレータから発生するガスを車両下方側へ吐出する部分を含むことを特徴とするエアバッグ装置。
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