JP2018127139A - カーテンエアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エアバッグを、その膨張展開時の揺動を抑制しつつ、乗員と車両側壁との間に確実に膨張展開させることができるカーテンエアバッグ装置を提供する。【解決手段】 インフレータと、エアバッグと、規制部材とを備え、エアバッグは、袋状体を形成するように第1基布と第2基布とが接合された外周接合部と、ガス導入部と、ガス導入部と袋状体の車両長手方向端部との間の外周接合部に囲まれた領域内に配置され、かつ、第1基布と第2基布とが接合された複数の接合部とを有し、複数の接合部は、規制部材と接合された連結接合部を少なくとも含み、規制部材は、車両側壁の下方側に固定された先端部と、先端部よりも上方の連結接合部に第1基布側から接合された基端部とを有し、折り畳まれた状態のエアバッグは、第2基布が外側となるように折り畳まれたロール折部を有し、規制部材は、ロール折部とともに折り畳まれた中間部を有するカーテンエアバッグ装置。【選択図】 図7

Description

本発明は、カーテンエアバッグ装置に関する。より詳しくは、自動車等の車両の緊急時に車両側壁の上方から下方へ膨張展開し、乗員を保護するカーテンエアバッグ装置に関するものである。
カーテンエアバッグ装置は、ルーフサイドレールと天井材との間の空間等に収納され、車両の側面衝突時等の緊急時に、乗員を保護するために、ガスが導入されて膨張したエアバッグを車室内(以下、単に「車内」とも言う。)に展開させる装置である。
例えば、特許文献1には、サイドウインドウと乗員頭部との隙間に円滑かつ安定して展開させることを目的とした頭部保護エアバッグが開示されている。この頭部保護エアバッグにおいては、乗員頭部の側方に配置されるエアバッグの保護膨張部の内圧上昇時に、車内側壁部及び車外側壁部を分離させる仮結合部が設けられている。また、エアバッグの上縁及び下縁における車外側に結合されるベルトが設けられており、エアバッグがベルトとともに車外側にロール折りされている。
特開2005−178729号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の頭部保護エアバッグにおいては、ベルトがエアバッグに結合されているため、エアバッグが膨張してその見かけ長さが短くなると、ベルトの方が膨張したエアバッグよりも見かけ長さが長くなる。その結果、エアバッグのロール折部は、ベルトの可動範囲であれば車幅方向(車両の左右方向)に揺動してしまう。よって、エアバッグの展開方向が制御されにくくなり、エアバッグがコンパクトな状態にロール折りされていても、エアバッグの膨張展開時に、そのロール折部が乗員等と接触する懸念があった。そのため、エアバッグの展開挙動を安定させる点で改善の余地があった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、エアバッグを、その膨張展開時の揺動を抑制しつつ、乗員と車両側壁との間に確実に膨張展開させることができるカーテンエアバッグ装置を提供することを目的とするものである。
本発明の一態様は、車両側壁の上方に内装材に覆われて収納されたカーテンエアバッグ装置であって、ガスを発生させるインフレータと、収納時に折り畳まれており、前記ガスによって前記車両側壁の上方から下方へ向かって膨張展開する袋状体のエアバッグと、前記エアバッグと前記車両側壁とを連結する規制部材とを備え、前記エアバッグは、前記袋状体を形成するように第1基布と第2基布とが接合された外周接合部と、前記エアバッグの上縁に配置され、かつ、前記ガスが導入されるガス導入部と、前記ガス導入部と前記袋状体の車両長手方向端部との間の前記外周接合部に囲まれた領域内に配置され、かつ、前記第1基布と前記第2基布とが接合された複数の接合部とを有し、前記複数の接合部は、前記規制部材と接合された連結接合部を少なくとも含み、前記規制部材は、前記袋状体の前記車両長手方向端部に近接する前記車両側壁の下方側に固定された先端部と、前記先端部よりも上方に位置する前記連結接合部に前記第1基布側から接合された基端部とを有し、収納時に折り畳まれた状態の前記エアバッグは、前記袋状体の下縁から上縁に向かって前記第2基布が外側となるようにロール状に折り畳まれたロール折部を有し、前記エアバッグが折り畳まれた状態において、前記規制部材は、前記基端部と前記先端部との間に、前記ロール折部とともに折り畳まれた中間部を有するカーテンエアバッグ装置である。
本発明によれば、エアバッグを、その膨張展開時の揺動を抑制しつつ、乗員と車両側壁との間に確実に膨張展開させることができるカーテンエアバッグ装置を提供することができる。
車両に取り付けられた実施形態のカーテンエアバッグ装置の初期状態を示す模式図である。 図1中のカーテンエアバッグ装置の展開状態を示す模式図である。 図2中の線分A1−A2に対応する部分の断面模式図である。 実施形態のカーテンエアバッグ装置の収納時におけるエアバッグの折り畳み手順を示し、図1中の線分X1−X2に対応する部分の断面模式図である。 実施形態のカーテンエアバッグ装置の収納時においてエアバッグが折り畳まれた状態を示し、図1中の線分X1−X2に対応する部分の断面模式図である。 実施形態のカーテンエアバッグ装置の収納時におけるエアバッグの折り畳み手順を示し、図1中の線分Y1−Y2に対応する部分の断面模式図である。 実施形態のカーテンエアバッグ装置の収納時においてエアバッグが折り畳まれた状態を示し、図1中の線分Y1−Y2に対応する部分の断面模式図である。 実施形態のカーテンエアバッグ装置の展開状態において、収納時に形成されるロール折部及びフリップ折部の位置を示す模式図である。 実施形態のカーテンエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動を示し、図1中の線分X1−X2に対応する部分の断面模式図である。 実施形態のカーテンエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動を示し、図1中の線分Y1−Y2に対応する部分の断面模式図である。 変形例のカーテンエアバッグ装置の収納時においてエアバッグが折り畳まれた状態を示し、図1中の線分X1−X2に対応する部分の断面模式図である。 変形例のカーテンエアバッグ装置の収納時においてエアバッグが折り畳まれた状態を示し、図1中の線分Y1−Y2に対応する部分の断面模式図である。
実施形態のカーテンエアバッグ装置について、図面を参照して以下に説明する。
(1)カーテンエアバッグ装置の構成
まず、カーテンエアバッグ装置の初期状態について、図1を参照して以下に説明する。図1は、車両に取り付けられた実施形態のカーテンエアバッグ装置の初期状態を示す模式図である。なお、図1では、車両側壁を車内側から見た状態が図示されている。ここで、カーテンエアバッグ装置の初期状態とは、エアバッグが膨張展開を開始する前の状態を意味する。
カーテンエアバッグ装置1は、車両50の車内側の側壁(以下、単に「車両側壁」とも言う。)の上方に内装材に覆われて収納されている。カーテンエアバッグ装置1は、車内の乗員に視認されないように、車両側壁と内装材との間に形成された空間(車両側壁の収納部)に収納されているが、図1では、説明の便宜上、カーテンエアバッグ装置1が特化して図示されている。
車両側壁は、座席に着座した乗員の側方に位置する車体部分であれば特に限定されず、サイドドア、ピラー、サイドウインドウ等を総称している。車両側壁としては、車両上方のルーフサイドレール51、車両前方のフロントピラー(Aピラー)52、車両中央のセンターピラー(Bピラー)53、車両後方のリアピラー(Cピラー)(図示せず)等が挙げられる。なお、図1では、車両側壁のうち、車両後方部分及び車両下方部分の図示が省略されている。本明細書では、フロントピラー52の中央よりも上側を車両側壁の上方とし、フロントピラー52の中央よりも下側を車両側壁の下方とする。
内装材は、車両側壁を覆う部材であれば特に限定されず、例えば、ルーフサイドレール51を覆う天井材51A、フロントピラー52を覆うフロントピラートリム52A、センターピラー53を覆うセンターピラートリム53A、リアピラーを覆うリアピラートリム(図示せず)等が挙げられる。
カーテンエアバッグ装置1は、ガスを発生させるインフレータ10と、エアバッグ(カーテンエアバッグ)20と、エアバッグ20と車両側壁とを連結する規制部材(テザー)30とを備えている。なお、図1では、規制部材30は、エアバッグ20とともに折り畳まれているため、その末端に位置し、車両側壁との連結に用いられる先端部36のみが図示されている。
インフレータ10は、シリンダー状(円柱状)のガス発生装置であり、車両長手方向の一端にガス噴出孔を有している。ガス噴出孔は、筒状に縫合されて形成されたエアバッグ20のガス導入部21に挿入されている。
インフレータ10は、車両50の緊急時(例えば、車両50の側面衝突時)に作動する。例えば、車両50に搭載された衝突検知センサが車両50の側面衝突を検知すると、衝突検知センサから送られた信号をECU(Engine Control Unit)が演算し、衝突のレベルが判定される。判定された衝突のレベルがエアバッグ20を膨張させる場合に該当すると、インフレータ10が着火され、燃焼による化学反応でガスが発生する。インフレータ10から発生したガスは、インフレータ10のガス噴出孔から、エアバッグ20のガス導入部21を通じて、エアバッグ20の内部に導入される。
インフレータ10の種類は特に限定されず、例えば、ガス発生剤を燃焼させて発生するガスを利用するパイロ式インフレータ、圧縮ガスを利用するストアード式インフレータ、ガス発生剤を燃焼させて発生するガスと圧縮ガスとの混合ガスを利用するハイブリッド式インフレータ等が挙げられる。
エアバッグ20は、インフレータ10から発生したガスが導入されるガス導入部21を有している。ガス導入部21は、インフレータ10から発生したガスが漏れ出さないように、挿入されたインフレータ10とともにバンド11で締め付けられている。インフレータ10は、センターピラー53の上方で、ルーフサイドレール51に取り付けられている。一方、エアバッグ20のガス導入部21は、エアバッグ20の上縁(車両高さ方向の上端)に配置されている。ガス導入部21が車両50の前後方向の中央付近に配置されていることから、エアバッグ20の内部では、車両50の前後方向の中央付近から前端へ向かうガスの流れと、車両50の前後方向の中央付近から後端へ向かうガスの流れとが生じることになる。
エアバッグ20は、袋状体であり、車両長手方向に沿って、ルーフサイドレール51、フロントピラー52、及び、リアピラーに配置されている。そして、エアバッグ20は、棒状に折り畳まれ、膨張時に破断可能なラッピング材(図示せず)で巻かれた状態で収納されている。車両50の緊急時には、インフレータ10から発生したガスがエアバッグ20の内部に導入されることで、エアバッグ20が膨張し、その折り畳みが解ける。そして、膨張したエアバッグ20から加わる力によって内装材が押し開けられると、エアバッグ20は車内に降下して更に膨張し、車両側壁の上方から下方へ向かってカーテン状に膨張展開する。その結果、膨張展開したエアバッグ20が、車両50の前後方向に沿って車両側壁を車内側から覆うため、車内の乗員は、頭部を中心に保護される。
次に、カーテンエアバッグ装置の展開状態について、図1に加えて図2、3も参照して以下に説明する。図2は、図1中のカーテンエアバッグ装置の展開状態を示す模式図である。図3は、図2中の線分A1−A2に対応する部分の断面模式図である。
エアバッグ20は、袋状体を形成するように第1基布26と第2基布27とが接合された外周接合部23を有している。
カーテンエアバッグ装置1を車両50に取り付けたときの、車両50に対する第1基布26及び第2基布27の位置関係は特に限定されない。具体的には、図1〜3に示すように、第1基布26が車外側に位置し(すなわち、車両側壁に隣接し)、かつ、第2基布27が車内側に位置していてもよいし、これとは逆に、第1基布26が車内側に位置し、かつ、第2基布27が車外側に位置していてもよい(すなわち、車両側壁に隣接していてもよい)。本実施形態では、第1基布26が車外側に位置し、第2基布27が車内側に位置する場合を例示する。
第1基布26及び第2基布27としては、例えば、ナイロン66、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の糸で織られた布が用いられる。第1基布26及び第2基布27は、耐熱性の向上、気密性の向上等を図るために、シリコン等の無機物で表面が被覆されていてもよい。なお、第1基布26及び第2基布27は、各々が独立した基布であってもよいし、1枚の基布を2つ折りにして作製される、同一の基布の対向する部分であってもよい。
外周接合部23は、エアバッグ20が気密性を有する袋状体となるように、ガス導入部21を除いて第1基布26と第2基布27とが環状に接合された部分であり、エアバッグ20の膨張部分の外縁形状を規定する。第1基布26と第2基布27との接合方法は特に限定されず、例えば、縫合、接着、溶着、それらの組み合わせ等が挙げられる。中でも、気密性及び接合強度の観点から、縫合及び接着の併用が好ましい。
エアバッグ20は、ガス導入部21と袋状体の車両長手方向端部との間の外周接合部23に囲まれた領域内に配置され、かつ、第1基布26と第2基布27とが接合された複数の接合部24を有している。また、複数の接合部24は、規制部材30(後述する基端部35)と接合された連結接合部24aを少なくとも含んでいる。接合部24によれば、膨張時のエアバッグ20の車幅方向における厚みを部分的に規制し、エアバッグ20の膨張形状を制御することができる。これにより、膨張時のエアバッグ20の内部容量及び厚みが調整され、乗員(主に、頭部)の保護性能を高めることができる。一方、接合部24及びその近傍では、エアバッグ20の膨張展開時にガスが通過しにくくなる。エアバッグ20において、ガス導入部21から車両長手方向端部に向かうガスの流れが抑制されると、特に、ガス導入部21に近い領域では、エアバッグ20の上部が接合部24の影響で充分に膨張しないまま、エアバッグ20の下部が膨張し始めることがある。この場合、従来のカーテンエアバッグ装置では、エアバッグが車両側壁の収納部に引っかかり、車内に降下しにくくなる懸念があった。これに対して、本実施形態のカーテンエアバッグ装置1によれば、規制部材30を用いて、内装材が適切に押し開けられるように、膨張展開中のエアバッグ20の形状及び位置を規制することができる。
エアバッグ20には、複数の固定布(タブ)22がエアバッグ20の上縁から突出するように接合されている。固定布22は、例えば、ボルト、クリップ等を用いて、ルーフサイドレール51及びフロントピラー52に固定される。
エアバッグ20には、車両長手方向端部に開口25が設けられている。より詳細には、エアバッグ20において、開口25は、外周接合部23に囲まれた領域よりも車両長手方向端部側に設けられている。開口25は、図2、3に示すように、エアバッグ20の外縁において第1基布26及び第2基布27を貫通するスリットであってもよいし、第1基布26に両端を接合した帯状部材(ベルト)により形成された空間であってもよい。また、開口25の数は特に限定されず、図2に示すように1つのみであってもよいし、複数であってもよい。
規制部材30は、エアバッグ20と車両側壁とを連結する紐状体であり、先端部36と、基端部35と、基端部35と先端部36との間に位置する中間部37とを有している。
紐状体(規制部材30)は、第1テザー31と第3テザー33とが互いに連結されて構成されており、直線状の全体形状を有している。第1テザー31側の一端には基端部35が位置し、第3テザー33側の他端には先端部36が位置している。また、第1テザー31と第3テザー33との連結部には、第2テザー32が更に取り付けられていてもよい。規制部材30は、紐状体に限定されず、例えば、帯状体であってもよい。
先端部36は、袋状体(エアバッグ20)の車両長手方向端部に近接するフロントピラー52の下方側に固定されている。先端部36の固定方法は特に限定されず、例えば、ボルト、クリップ等を用いた固定方法が挙げられる。先端部36の固定箇所は、フロントピラー52の下方側に限定されず、車両後方のリアピラーの下方側であってもよい。
基端部35は、先端部36よりも上方に位置するエアバッグ20の連結接合部24aに、第1基布26側から接合されている。このような構成によれば、規制部材30のエアバッグ20への取り付けを連結接合部24aの形成と同時に行うことができるため、生産性の点で有利である。基端部35と連結接合部24aとの接合方法は特に限定されず、例えば、縫合、接着、溶着、それらの組み合わせ等が挙げられ、中でも縫合が好ましい。例えば、基端部35と連結接合部24aとを縫合する場合、図3に示すように、規制部材30(第1テザー31)、第1基布26、及び、第2基布27の3つの布を縫合すればよい。
上述したように、エアバッグ20を、規制部材30を介して車両側壁の一部であるフロントピラー52に連結することで、エアバッグ20の膨張時には、規制部材30にテンション(張力)が発生し、エアバッグ20の膨張形状及び車両前後方向(車両長手方向)への移動を制御することができる。また、規制部材30の基端部35がエアバッグ20の連結接合部24aに接合されているため、テンションが掛かる規制部材30の基端部35の強度を高めることができる。更に、規制部材30が基端部35で第1基布26に接合されているため、第1基布26が車外側に位置する場合は、膨張したエアバッグ20が車外側へ突出及び移動することを抑制することができる。
規制部材30(中間部37)は、エアバッグ20の開口25を通過している。このような構成によれば、エアバッグ20の膨張及び移動の自由度をある程度確保しつつ、規制部材30がガイドとなって膨張時のエアバッグ20の位置及び形状を確実に規制することができる。
規制部材30としては、高強度で伸びにくいものが好ましく用いられ、例えば、ナイロン66、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の糸で織られた布が挙げられる。規制部材30は、耐熱性の向上等を図るために、シリコン等の無機物で表面が被覆されていてもよい。また、第1テザー31、第2テザー32、及び、第3テザー33は、同じ材料で形成されたものであってもよいし、異なる材料で形成されたものであってもよい。
カーテンエアバッグ装置1の他の構成要素については、従来公知のカーテンエアバッグ装置と同様の構成要素を適宜用いることができる。
(2)エアバッグの折り畳まれ方
カーテンエアバッグ装置1の収納時(初期状態)における、エアバッグ20の折り畳まれ方について、図4〜8を参照して以下に説明する。図4は、実施形態のカーテンエアバッグ装置の収納時におけるエアバッグの折り畳み手順を示し、図1中の線分X1−X2に対応する部分の断面模式図である。図5は、実施形態のカーテンエアバッグ装置の収納時においてエアバッグが折り畳まれた状態を示し、図1中の線分X1−X2に対応する部分の断面模式図である。図6は、実施形態のカーテンエアバッグ装置の収納時におけるエアバッグの折り畳み手順を示し、図1中の線分Y1−Y2に対応する部分の断面模式図である。図7は、実施形態のカーテンエアバッグ装置の収納時においてエアバッグが折り畳まれた状態を示し、図1中の線分Y1−Y2に対応する部分の断面模式図である。図8は、実施形態のカーテンエアバッグ装置の展開状態において、収納時に形成されるロール折部及びフリップ折部の位置を示す模式図である。なお、図4〜7では、車両前後方向から見た状態が図示されている。また、図6、7中の規制部材30としては、図2中の第1テザー31が図示されており、第2テザー32は省略されている。これは、以降で示される、図1中の線分Y1−Y2に対応する部分の断面図についても同様である。
(第1手順)
図4(a)及び図6(a)に示すように、袋状体のエアバッグ20を、下縁から上縁に向かって、第2基布27が外側となるように車外側にロール状に折り畳み、巻き取る。ここで、エアバッグ20をロール状に折り畳む回数は特に限定されず、1回のみであってもよいし、図4(a)及び図6(a)に示すように複数回(例えば、6回)であってもよい。
(第2手順)
図4(b)及び図6(b)に示すように、巻き取ったロールの下半分を、ロールの巻き取り方向とは逆方向である車内側に折り曲げることで、U字状の断面を有するロール折部29が形成される。
(第3手順)
図4(c)及び図6(c)に示すように、エアバッグ20を、その上縁とロール折部29との間で、第2基布27が内側となるように車内側に折り返し、すなわち、蛇腹状に折り畳み、折り畳み余剰部Eを設ける。ここで、エアバッグ20を折り返す(蛇腹状に折り畳む)回数は特に限定されず、図4(c)及び図6(c)に示すように1回のみであってもよいし、複数回であってもよい。
(第4手順)
図4(d)及び図6(d)に示すように、図4(c)及び図6(c)に示した折り畳み余剰部Eを、ロール折部29の下部に巻き付ける(重ねる)ことで、フリップ折部(蛇腹折部)28が形成される。
以上のように、エアバッグ20を、第2基布27が外側となるようにロール状に折り畳んだ後、第2基布27が内側となるように折り返す(蛇腹状に折り畳む)ことで、フリップ折部28がロール折部29の外側に配置された折り畳み状態が得られる。つまり、図5、7に示すように、収納時に折り畳まれた状態のエアバッグ20は、袋状体の下縁から上縁に向かって第2基布27が外側となるようにロール状に折り畳まれたロール折部29と、袋状体の上縁とロール折部29との間で、第2基布27が内側となるように折り返されたフリップ折部28とを有している。ここで、フリップ折部28は設けられていなくてもよいが、設けられていることが好ましい。フリップ折部28は、ガスが流入した部分から折り畳みが解けていくために膨張展開が早い(膨張速度が速い)のに対して、ロール折部29は、ガスの下流側がロール折部29の中心部分側に配置されているため、フリップ折部28と比較して折り畳みが解けにくい。よって、エアバッグ20の膨張展開の初期段階においては、接合部24及びその近傍を除けば、上縁に設けられたフリップ折部28の膨張展開が優先的に進行する。これにより、エアバッグ20の上縁がガスの流路となり、ガス導入部21に対して近い側(ガスの上流側)から遠い側(ガスの下流側)に向かって順次、エアバッグ20の上縁を早期に膨張させることができる。
図5に示すように、エアバッグ20のロール折部29の上端部に位置する第1基布26には、規制部材30の基端部35が接合されている。より詳細には、図8も参照すると、ロール折部29において、第2基布27は外側となるようにロール状に折り畳まれており、規制部材30の基端部35は、上述したように、エアバッグ20の連結接合部24aに第1基布26側から接合されている。よって、規制部材30の基端部35において、折り畳まれた状態のエアバッグ20の断面を見ると、図5に示すように、ロール折部29の内側から規制部材30(基端部35)、第1基布26、及び、第2基布27という位置関係になっており、規制部材30は、より内側に位置するロール折部29の部分と隣接している。なお、規制部材30の基端部35は、フリップ折部28の上端部に位置する第1基布26に接合されていてもよい。
図7に示すように、規制部材30の中間部37は、エアバッグ20のロール折部29とともに折り畳まれている。つまり、図8も参照すると、エアバッグ20が折り畳まれた状態において、規制部材30は、基端部35と先端部36との間に、ロール折部29とともに折り畳まれた中間部37を有している。よって、規制部材30の中間部37において、折り畳まれた状態のエアバッグ20の断面を見ると、図7に示すように、ロール折部29の内側から規制部材30(中間部37)、第1基布26、及び、第2基布27という位置関係になっており、規制部材30は、より内側に位置するロール折部29の部分と隣接している。
エアバッグ20のロール折部29及びフリップ折部28は、エアバッグ20が折り畳まれた状態において互いに区別される部分であって、一体的に形成されたものである。そのため、エアバッグ20は、複雑な形状を有していなくてもよい。本実施形態では、規制部材30を利用してエアバッグ20の展開挙動を効果的に制御しており、エアバッグ20の形状、内部構造等によってエアバッグ20の展開挙動を制御する場合と比較して、エアバッグ20の生産性に優れている。
(3)エアバッグの展開挙動
エアバッグ20の展開挙動について、図9、10を参照して以下に説明する。図9は、実施形態のカーテンエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動を示し、図1中の線分X1−X2に対応する部分の断面模式図である。図10は、実施形態のカーテンエアバッグ装置におけるエアバッグの展開挙動を示し、図1中の線分Y1−Y2に対応する部分の断面模式図である。なお、図10で示された断面は、エアバッグ20の固定布22がフロントピラー52に固定された位置に対応している。
(初期状態)
図9(a)及び図10(a)に示すように、カーテンエアバッグ装置1の初期状態において、折り畳まれた状態のエアバッグ20は、車両側壁(ルーフサイドレール51及びフロントピラー52)と内装材(天井材51A及びフロントピラートリム52A)との間に形成された空間、すなわち、車両側壁の収納部に収納されている。
(膨張展開開始)
カーテンエアバッグ装置1が、例えば、車両50の側面衝突を検知して作動すると、インフレータ10からガスが発生する。そして、インフレータ10から発生したガスが、エアバッグ20の上縁に配置されているガス導入部21に導入されると、規制部材30の基端部35が接合されている部位よりもガスの上流側では、フリップ折部28とロール折部29の上端部(外周部分)とが膨張し、それらの折り畳みが解ける。その結果、エアバッグ20の折り畳みが解けた部分によって、内装材(天井材51A及びフロントピラートリム52A)が押し開けられ、車両側壁の収納部から車内に通じる開口が形成される。その後、ロール折部29がその外周部分側から中心部分側へと順次膨張しながら、エアバッグ20は押し開けられた開口から車内へと膨張展開し始める。このような膨張展開の流れについて、以下に詳しく説明する。
エアバッグ20の膨張展開が、ガス導入部21に対して近い側(ガスの上流側)から遠い側(ガスの下流側)に向かって進行すると、規制部材30の基端部35が接合されている部分の周囲が膨張し始める。この際、エアバッグ20のガス導入部21側(ガスの上流側)の膨張部分の車幅方向における厚みが増大することに伴って、エアバッグ20の車両長手方向の見かけ長さが短くなる。その結果、先端部36が車両側壁(フロントピラー52)の下方側に固定されている規制部材30は、先端部36よりも上方に位置する連結接合部24a(エアバッグ20)に第1基布26側から接合されている基端部35を介して、ガス導入部21側(ガスの上流側)へ引っ張られることになる。このように、エアバッグ20の形状が変化することに伴って、規制部材30には、基端部35から先端部36にわたってテンションが発生する。
図9(a)に示すようなガス導入部21に対して近い側(ガスの上流側)の部位において、エアバッグ20の膨張展開が進行し、規制部材30にテンションが発生すると、図9(b)に示すように規制部材30の折り畳みが緩むことで、規制部材30よりも内側に位置するロール折部29の部分は、折り畳まれた状態で規制部材30に押される。その結果、エアバッグ20は、規制部材30から加わる力によって天井材51Aを押し開け、車内へ移動する。
一方、図10(a)に示すようなガス導入部21に対して遠い側(ガスの下流側)の部位において、規制部材30にテンションが発生した直後の段階では、規制部材30の中間部37がロール折部29とともに折り畳まれているため、エアバッグ20は、その状態を維持したままガス導入部21側(ガスの上流側)に引っ張られる(外観は変わらない)。この際、規制部材30は先端部36を介して車両側壁(フロントピラー52)の下方側に固定されているため、規制部材30及びロール折部29は、車両前後方向に沿って相対移動する。更に、ロール折部29の外周部分に取り付けられている基端部35と、ロール折部29の内側を通っている先端部36との間で、規制部材30にテンションが発生するため、袋状体(エアバッグ20)の車両長手方向端部に向かうにつれてロール折部29のより内側に巻き込まれている規制部材30は巻き締まる。その後、エアバッグ20が膨張し始めると、図10(b)に示すように、規制部材30の中間部37よりも内側に位置するロール折部29の部分は、折り畳まれた状態で、その内側に向かって規制部材30に押圧される(巻き締められる)。そして、膨張し始めたエアバッグ20は、フロントピラートリム52Aを押し開け、ロール折部29がコンパクトな状態で車内へ移動する。
図9(b)及び図10(b)は、エアバッグ20が天井材51A及びフロントピラートリム52Aを押し開けて車内へ膨張展開し始める際の様子を示している。ここで、ガス導入部21に対して近い側(ガスの上流側)の部位を示した図9(b)は、インフレータ10の作動から10〜12ms後の状態を示し、ガス導入部21に対して遠い側(ガスの下流側)の部位を示した図10(b)は、インフレータ10の作動から17〜19ms後の状態を示している。
(膨張展開中)
車両側壁の収納部から車内に降下したエアバッグ20は、図9(c)及び図10(c)に示すように、車内で更に膨張展開し、ロール折部29の折り畳みが更に解ける。この際、規制部材30にはテンションが発生しているため、膨張したエアバッグ20は車内側に押され、エアバッグ20の展開位置が制御される。
図9(c)及び図10(c)は、エアバッグ20が車内でカーテン状に膨張展開する際の様子を示している。ここで、ガス導入部21に対して近い側(ガスの上流側)の部位を示した図9(c)は、インフレータ10の作動から17〜19ms後の状態を示し、ガス導入部21に対して遠い側(ガスの下流側)の部位を示した図10(c)は、インフレータ10の作動から18〜20ms後の状態を示している。
本実施形態では、規制部材30の中間部37がロール折部29とともに折り畳まれている。そのため、規制部材30の中間部37よりもガス導入部21側(ガスの上流側)に位置する膨張したエアバッグ20は、規制部材30を車外側に押圧し、それに対抗する力として、規制部材30には車内側向きのテンションが発生する。また、規制部材30の中間部37は、ロール折部29とともに折り畳まれていることで巻き締まるため、規制部材30の中間部37がロール折部29に巻き込まれている間は、ロール折部29の内側に向かってテンションが発生する。一方、ロール折部29の折り畳みが緩み、規制部材30の中間部37がロール折部29に巻き込まれた状態から解放されると、中間部37には、上述した作用によって車内側向きのテンションが発生する。以上のように、規制部材30の中間部37がロール折部29に巻き込まれている間は、テンションが発生して車両側壁に沿った最短経路を通ろうとする規制部材30によって、規制部材30の中間部37よりも内側に位置するロール折部29の部分が押されて(巻き締められて)、その膨張が規制され、かつ、規制部材30がガイドとなってロール折部29の展開方向が制御される一方で、規制部材30の中間部37よりも外側に位置するエアバッグ20の部分の膨張は規制されない(自由に膨張可能である)。これにより、エアバッグ20が膨張してロール折部29の折り畳みが緩むと、規制部材30と、より内側に位置するロール折部29の部分との位置関係が変化しながら、エアバッグ20の膨張展開が進行する。
(膨張展開完了)
エアバッグ20の膨張展開が図9(c)及び図10(c)に示した状態よりも進行すると、規制部材30がロール折部29に巻き込まれた状態から解放され、エアバッグ20は、図9(d)及び図10(d)に示すような状態となり、膨張展開が完了する。ここで、図9(d)及び図10(d)はいずれも、インフレータ10の作動から27〜29ms後の状態を示している。
本実施形態によれば、以上のように、エアバッグ20の折り畳み方と規制部材30とを利用することによって、ロール折部29の折り畳みが解けるタイミング及びロール折部29の展開方向、すなわち、エアバッグ20の展開挙動を効果的に制御しているため、エアバッグ20が内装材(天井材51A及びフロントピラートリム52A)等に引っかかることなく、適切なタイミングで膨張展開することができる。更に、エアバッグ20の膨張展開時に、規制部材30の中間部37が、中間部37よりも内側に位置するロール折部29の部分をその内側に向かって押すため、テンションが掛かった規制部材30がガイドとなることで、ロール折部29の車幅方向の揺動が抑制され、ロール折部29は、乗員と車両側壁との間に確実に膨張展開することができる。その結果、車内の乗員は、エアバッグ20によって、頭部を中心に確実に保護される。
本実施形態において、規制部材30の基端部35は、先端部36よりも上方に位置するエアバッグ20の連結接合部24aに、第1基布26側から接合されている。図2、3に示すように、規制部材30の基端部35がエアバッグ20の連結接合部24aに接合されていることで、基端部35は、車両側壁の収納部内でのエアバッグ20の膨張時の大きさを抑制し、エアバッグ20は、車両側壁の収納部から車内へとスムーズに膨張展開することができる。また、エアバッグ20が丸く膨張しようとすることで車幅方向における厚みが増大するのに対して、規制部材30は基端部35から先端部36まで最短距離を通るように真っ直ぐになろうとするため、基端部35が連結接合部24aに接合されていると、規制部材30に発生するテンションを大きくすることができる。
本実施形態において、規制部材30の中間部37の幅は、ロール折部29の一周分よりも短いことが好ましい。ここで、規制部材30の中間部37の幅は、図2に示した展開状態を基準に規定される幅Wで表される。具体的には、規制部材30の中間部37の幅Wは、図2に示すように、規制部材30がエアバッグ20に取り付けられた展開状態で、エアバッグ20をロール状に折り畳む方向、すなわち、袋状体の下縁から上縁に向かう方向における中間部37の長さを指す。規制部材30の中間部37の幅Wは、図7中では、中間部37を示す曲線の長さに相当する。図2では、規制部材30の中間部37の幅Wが基端部35側から先端部36側まで一定である場合(中間部37の幅Wが一義的に決まる場合)が例示されているが、一定でなくてもよい(途中で細くなったり、太くなったりしていてもよい)。規制部材30の中間部37の幅Wが基端部35側から先端部36側まで一定ではない場合(中間部37の幅Wが複数存在する場合)は、基端部35と先端部36との間の最大幅がロール折部29の一周分よりも短いことが好ましい。また、規制部材30の中間部37の幅Wと比較されるロール折部29の一周分は、中間部37と隣接する第1基布26を含むロールの一周分を指し、図7中では、点線の長さに相当する。具体例としては、規制部材30の中間部37の幅Wが63.4mmであり、ロール折部29の一周分が100mmである場合が挙げられる。
図7に示すように、規制部材30の中間部37の幅がロール折部29の一周分よりも短いことで、ロール折部29は、その膨張展開が阻害されず、乗員と車両側壁との間に早期に膨張展開することができる。一方、規制部材30の中間部37の幅がロール折部29の一周分よりも長い場合、中間部37が巻き締まると、中間部37よりも内側に位置するロール折部29の部分は、中間部37に完全に包まれることになる。この場合、規制部材30の中間部37よりも外側に位置するエアバッグ20の部分が膨張しても、ロール折部29の折り畳みが緩みにくいため、ロール折部29の膨張展開が遅くなり、その結果、エアバッグ20の完全展開が遅くなる。
本実施形態において、エアバッグ20には、車両長手方向端部に開口25が設けられており、規制部材30は、開口25を通過していることが好ましい。図2及び図3に示すように、規制部材30がエアバッグ20に設けられた開口25を通過していることで、エアバッグ20が丸く膨張したときに、規制部材30から離れていかないように規制され、規制部材30に発生するテンションを大きくすることができる。更に、膨張展開途中だけではなく、膨張展開完了後においても、エアバッグ20の車幅方向の揺動を抑制することができる。
本実施形態において、収納時に折り畳まれた状態のエアバッグ20は、袋状体の上縁とロール折部29との間で、第2基布27が内側となるように折り返されたフリップ折部28を有していることが好ましい。図5、7に示すように、収納時に折り畳まれた状態のエアバッグ20がロール折部29に加えてフリップ折部28を有していることで、エアバッグ20の膨張展開の初期段階においては、接合部24及びその近傍を除けば、上縁に設けられたフリップ折部28の膨張展開が優先的に進行する。これにより、エアバッグ20の上縁がガスの流路となり、ガス導入部21に対して近い側(ガスの上流側)から遠い側(ガスの下流側)に向かって順次、エアバッグ20の上縁を早期に膨張させることができる。
本実施形態のように、膨張したエアバッグ20の展開位置を車内側に規制することで、車両50の斜め衝突時における乗員(主に、頭部)の保護性能を高める効果も期待できる。スモールオーバーラップ等の斜め衝突時には、フロントピラー52が大きく損傷したり、斜め衝突で生じる慣性力によって、エアバッグ20が車外側に向かって膨張展開したりすることがある。この場合、従来のカーテンエアバッグ装置では、エアバッグの下縁がベルトライン(ドアトリムの上縁)よりも車外側(窓の外)に出てしまう懸念があり、乗員(主に、頭部)を適切に保護することができなかった。これに対して、本実施形態のカーテンエアバッグ装置1によれば、エアバッグ20が車内側に向かって膨張展開するように設定されており、車両50の斜め衝突時においても乗員(主に、頭部)を適切に保護することができる。
本発明は、上記実施形態に記載された内容に限定されるものではない。実施形態に記載された各構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜削除されてもよいし、追加されてもよいし、変更されてもよいし、組み合わされてもよい。
例えば、エアバッグ20が折り畳まれた状態の断面は、図11、12に示すものであってもよい。図11は、変形例のカーテンエアバッグ装置の収納時においてエアバッグが折り畳まれた状態を示し、図1中の線分X1−X2に対応する部分の断面模式図である。図12は、変形例のカーテンエアバッグ装置の収納時においてエアバッグが折り畳まれた状態を示し、図1中の線分Y1−Y2に対応する部分の断面模式図である。なお、図11、12では、車両前後方向から見た状態が図示されている。図11、12に示すように、フリップ折部28は、ロール折部29の下部に巻き付けられていなくてもよい。また、ロール折部29は、U字状に折り曲げられていなくてもよい。本変形例によっても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
1:カーテンエアバッグ装置
10:インフレータ
11:バンド
20:エアバッグ(カーテンエアバッグ)
21:ガス導入部
22:固定布(タブ)
23:外周接合部
24:接合部
24a:連結接合部
25:開口
26:第1基布
27:第2基布
28:フリップ折部(蛇腹折部)
29:ロール折部
30:規制部材(テザー)
31:第1テザー
32:第2テザー
33:第3テザー
35:基端部
36:先端部
37:中間部
50:車両
51:ルーフサイドレール
51A:天井材
52:フロントピラー(Aピラー)
52A:フロントピラートリム
53:センターピラー(Bピラー)
53A:センターピラートリム
E:折り畳み余剰部
W:中間部の幅

Claims (3)

  1. 車両側壁の上方に内装材に覆われて収納されたカーテンエアバッグ装置であって、
    ガスを発生させるインフレータと、
    収納時に折り畳まれており、前記ガスによって前記車両側壁の上方から下方へ向かって膨張展開する袋状体のエアバッグと、
    前記エアバッグと前記車両側壁とを連結する規制部材とを備え、
    前記エアバッグは、前記袋状体を形成するように第1基布と第2基布とが接合された外周接合部と、前記エアバッグの上縁に配置され、かつ、前記ガスが導入されるガス導入部と、前記ガス導入部と前記袋状体の車両長手方向端部との間の前記外周接合部に囲まれた領域内に配置され、かつ、前記第1基布と前記第2基布とが接合された複数の接合部とを有し、
    前記複数の接合部は、前記規制部材と接合された連結接合部を少なくとも含み、
    前記規制部材は、前記袋状体の前記車両長手方向端部に近接する前記車両側壁の下方側に固定された先端部と、前記先端部よりも上方に位置する前記連結接合部に前記第1基布側から接合された基端部とを有し、
    収納時に折り畳まれた状態の前記エアバッグは、前記袋状体の下縁から上縁に向かって前記第2基布が外側となるようにロール状に折り畳まれたロール折部を有し、
    前記エアバッグが折り畳まれた状態において、前記規制部材は、前記基端部と前記先端部との間に、前記ロール折部とともに折り畳まれた中間部を有することを特徴とするカーテンエアバッグ装置。
  2. 請求項1に記載のカーテンエアバッグ装置であって、
    前記中間部の幅は、前記ロール折部の一周分よりも短いことを特徴とするカーテンエアバッグ装置。
  3. 請求項1又は2に記載のカーテンエアバッグ装置であって、
    前記エアバッグには、前記車両長手方向端部に開口が設けられており、
    前記規制部材は、前記開口を通過していることを特徴とするカーテンエアバッグ装置。
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