JP2018096950A - 製造方法、および、検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】金具の欠陥と汚れとを区別する。【解決手段】主体金具を撮影することによって得られる主体金具の表面の少なくとも一部を含む対象画像を表す画像データを解析することによって、対象画像内において、主体金具の表面上の直線状の欠陥を表す領域の候補である候補領域を特定する。候補領域毎に、候補領域の縁のうちの短手方向側の部分の少なくとも一部を表す複数のエッジ画素を特定する。候補領域毎に、複数のエッジ画素を用いて候補領域の直線性が基準と比べて高いことを含む区別条件が満たされるか否かを判断する。【選択図】 図3

Description

本明細書は、金具の表面を検査する技術に関する。
従来から、点火プラグやセンサなどの金具は、鍛造や切削などの種々の方法で、加工されている。加工時に金具に印加される力によって、金具の表面に欠陥が形成され得る。このような欠陥が形成された金具は、点火プラグなどの装置の製造には用いられず、製造対象から除外されている。このような欠陥を特定する方法としては、蛍光液を浸透させたワークの表面に紫外線を照射することによって得られる蛍光模様を用いる方法などが提案されている。
特開平9−21763号公報 特開2014−66657号公報
ところで、金具の表面には、汚れ(例えば、油など)が付着し得る。欠陥と汚れとを区別することは、容易ではなかった。
本明細書は、欠陥と汚れとを区別することができる技術を開示する。
本明細書は、例えば、以下の適用例を開示する。
[適用例1]
主体金具を含む点火プラグの製造方法であって、
主体金具を撮影することによって前記主体金具の表面の少なくとも一部を含む対象画像を表す画像データを生成し、
前記画像データを解析することによって、前記対象画像内において、前記主体金具の前記表面上の直線状の欠陥を表す領域の候補である候補領域を特定し、
前記候補領域毎に、前記候補領域の縁のうちの短手方向側の部分の少なくとも一部を表す複数のエッジ画素を特定し、
前記候補領域毎に、前記複数のエッジ画素を用いて前記候補領域の直線性が基準と比べて高いことを含む区別条件が満たされるか否かを判断し、
前記区別条件を満たす候補領域が検出されることを含む除外条件が満たされる場合に、前記主体金具を製造対象から除外し、
前記除外条件が満たされない場合に、前記主体金具を用いて点火プラグを組み立てる、
製造方法。
この構成によれば、候補領域の直線性を用いて、欠陥と汚れとを適切に区別できる。そして、欠陥の無い主体金具が製造対象から除外されることを抑制し、そして、欠陥を有する主体金具を用いて点火プラグが製造されることを抑制できる。
[適用例2]
適用例1に記載の製造方法であって、
前記区別条件が満たされるか否かを判断することは、
前記複数のエッジ画素を用いて前記候補領域の前記直線性を示す指標値を算出することと、
前記指標値が、閾値を超える範囲と前記閾値未満の範囲とのうちの、直線性が比較的高いことを示す範囲内にある場合に、前記直線性が前記基準よりも高いと判断することと、
を含む、製造方法。
この構成によれば、指標値と閾値との対比によって、適切な判断が可能である。
[適用例3]
適用例2に記載の製造方法であって、
前記指標値を算出することは、前記候補領域の前記縁のうちの前記短手方向の一方側の部分を表す複数のエッジ画素を近似して得られる第1直線と、前記縁のうちの前記短手方向の他方側の部分を表す複数のエッジ画素を近似して得られる第2直線と、がなす角度を前記指標値として算出すること、を含み、
前記区別条件は、前記指標値である前記角度が前記閾値未満の範囲内にあることを含む、
製造方法。
この構成によれば、候補領域の直線性が高いか否かを適切に判断できる。
[適用例4]
点火プラグの主体金具の表面を検査する検査装置であって、
主体金具を撮影することによって得られる前記主体金具の表面の少なくとも一部を含む対象画像を表す画像データを解析することによって、前記対象画像内において、前記主体金具の前記表面上の直線状の欠陥を表す領域の候補である候補領域を特定する候補領域特定部と、
前記候補領域毎に、前記候補領域の縁のうちの短手方向側の部分の少なくとも一部を表す複数のエッジ画素を特定するエッジ画素特定部と、
前記候補領域毎に、前記複数のエッジ画素を用いて前記候補領域の直線性が基準と比べて高いことを含む区別条件が満たされるか否かを判断する判断部と、
を備える、検査装置。
この構成によれば、候補領域の直線性を用いて、欠陥と汚れとを適切に区別できる。
なお、本明細書に開示の技術は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、金具を含む装置(スパークプラグ、グロープラグ、センサなど)の製造方法、金具の表面の検査方法、金具の表面の検査装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体(例えば、一時的ではない記録媒体)、等の形態で実現することができる。
金具を備える一実施形態としての点火プラグ100の断面図である。 点火プラグ100の製造方法の例を示すフローチャートと、主体金具50を準備する方法の例を示すフローチャートと、である。 主体金具50の表面を検査する方法の例を示すフローチャートである。 主体金具50の表面を検査する検査システムの例の概略図である。 画像の例を示す概略図である。 候補領域の処理の例を示す概略図である。 金具の表面の検査処理の第2実施形態の説明図である。 金具の表面の検査処理の第3実施形態の説明図である。 金具の表面の検査処理の第4実施形態の説明図である。 候補領域を近似する直線を特定する処理の別の実施形態の説明図である。
A.実施形態:
A−1.点火プラグ100の構成:
図1は、金具を備える一実施形態としての点火プラグ100の断面図である。図中には、点火プラグ100の中心軸CL(「軸線CL」とも呼ぶ)と、点火プラグ100の中心軸CLを含む平らな断面と、が示されている。以下、中心軸CLに平行な方向を「軸線CLの方向」、または、単に「軸線方向」または「前後方向」とも呼ぶ。軸線CLに垂直な方向を、「径方向」とも呼ぶ。軸線CLを中心とする円の円周方向を、「周方向」とも呼ぶ。中心軸CLに平行な方向のうち、図1における下方向を先端方向Df、または、前方向Dfと呼び、上方向を後端方向Dfr、または、後方向Dfrとも呼ぶ。先端方向Dfは、後述する端子金具40から中心電極20に向かう方向である。また、図1における先端方向Df側を点火プラグ100の先端側と呼び、図1における後端方向Dfr側を点火プラグ100の後端側と呼ぶ。
点火プラグ100は、軸線CLに沿って延びる貫通孔12(軸孔12とも呼ぶ)を有する筒状の絶縁体10と、貫通孔12の先端側で保持される中心電極20と、貫通孔12の後端側で保持される端子金具40と、貫通孔12内で中心電極20と端子金具40との間に配置された抵抗体73と、中心電極20と抵抗体73とに接触してこれらの部材20、73を電気的に接続する導電性の第1シール部72と、抵抗体73と端子金具40とに接触してこれらの部材73、40を電気的に接続する導電性の第2シール部74と、絶縁体10の外周側に固定された筒状の主体金具50と、一端が主体金具50の先端面55に接合されるとともに他端が中心電極20とギャップgを介して対向するように配置された接地電極30と、を有している。
絶縁体10の軸線方向の略中央には、外径が最も大きな大径部14が形成されている。大径部14より後端側には、後端側胴部13が形成されている。大径部14よりも先端側には、後端側胴部13よりも外径の小さな先端側胴部15が形成されている。先端側胴部15よりもさらに先端側には、縮外径部16と、脚部19とが、先端側に向かってこの順に形成されている。縮外径部16の外径は、前方向Dfに向かって、徐々に小さくなっている。縮外径部16の近傍(図1の例では、先端側胴部15)には、前方向Dfに向かって内径が徐々に小さくなる縮内径部11が形成されている。絶縁体10は、機械的強度と、熱的強度と、電気的強度とを考慮して形成されることが好ましく、例えば、アルミナを焼成して形成されている(他の絶縁材料も採用可能である)。
中心電極20は、金属製の部材であり、絶縁体10の貫通孔12内の前方向Df側の端部に配置されている。中心電極20は、略円柱状の棒部28と、棒部28の先端に接合(例えば、レーザ溶接)された第1チップ29と、を有している。棒部28は、後方向Dfr側の部分である頭部24と、頭部24の前方向Df側に接続された軸部27と、を有している。軸部27は、軸線CLに平行に前方向Dfに向かって延びている。頭部24のうちの前方向Df側の部分は、軸部27の外径よりも大きな外径を有する鍔部23を形成している。鍔部23の前方向Df側の面は、絶縁体10の縮内径部11によって、支持されている。軸部27は、鍔部23の前方向Df側に接続されている。第1チップ29は、軸部27の先端に接合されている。なお、第1チップ29は、省略されてもよい。
棒部28は、外層21と、外層21の内周側に配置された芯部22と、を有している。外層21は、芯部22よりも耐酸化性に優れる材料(例えば、ニッケルを主成分として含む合金)で形成されている。ここで、主成分は、含有率(重量パーセント(wt%))が最も高い成分を意味している。芯部22は、外層21よりも熱伝導率が高い材料(例えば、純銅、銅を主成分として含む合金、等)で形成されている。第1チップ29は、軸部27よりも放電に対する耐久性に優れる材料(例えば、イリジウム(Ir)、白金(Pt)等の貴金属)を用いて形成されている。中心電極20のうち第1チップ29を含む先端側の一部分は、絶縁体10の軸孔12から前方向Df側に露出している。なお、芯部22は、省略されてもよい。
端子金具40は、軸線CLに平行に延びる棒状の部材である。端子金具40は、導電性材料を用いて形成されている(例えば、鉄を主成分として含む金属)。端子金具40は、前方向Dfに向かって順番で並ぶ、キャップ装着部49と、鍔部48と、軸部41と、を有している。軸部41は、絶縁体10の軸孔12の後方向Dfr側の部分に挿入されている。キャップ装着部49は、絶縁体10の後端側で、軸孔12の外に露出している。
絶縁体10の軸孔12内において、端子金具40と中心電極20との間には、電気的なノイズを抑制するための抵抗体73が配置されている。抵抗体73は、導電性材料(例えば、ガラスと炭素粒子とセラミック粒子との混合物)を用いて形成されている。抵抗体73と中心電極20との間には、第1シール部72が配置され、抵抗体73と端子金具40との間には、第2シール部74が配置されている。これらのシール部72、74は、導電性材料(例えば、金属粒子と抵抗体73の材料に含まれるものと同じガラスとの混合物)を用いて形成されている。中心電極20は、第1シール部72、抵抗体73、第2シール部74によって、端子金具40に電気的に接続されている。
主体金具50は、軸線CLに沿って延びる貫通孔59を有する筒状の部材である。主体金具50の貫通孔59には、絶縁体10が挿入され、主体金具50は、絶縁体10の外周に固定されている。主体金具50は、導電材料(例えば、主成分である鉄を含む炭素鋼等の金属)を用いて形成されている。絶縁体10の前方向Df側の一部は、貫通孔59の外に露出している。また、絶縁体10の後方向Dfr側の一部は、貫通孔59の外に露出している。
主体金具50は、工具係合部51と、胴部52と、を有している。工具係合部51は、点火プラグ用のレンチ(図示せず)が嵌合する部分である。胴部52は、主体金具50の先端面55を含む部分である。胴部52の外周面には、内燃機関(例えば、ガソリンエンジン)の取付孔に螺合するためのネジ部57が形成されている。ネジ部57は、軸線CLの方向に延びる雄ねじが形成された部分であり、螺旋状のネジ山と螺旋状のネジ溝とを有している(図示省略)。
主体金具50の工具係合部51と胴部52との間の外周面には、径方向外側に突き出たフランジ状の鍔部54が形成されている。胴部52のネジ部57と鍔部54との間には、環状のガスケット90が配置されている。ガスケット90は、例えば金属の板状部材を折り曲げることによって形成されており、点火プラグ100がエンジンに取り付けられた際に押し潰されて変形する。このガスケット90の変形によって、点火プラグ100と(具体的には、鍔部54の前方向Df側の面)、エンジンと、の隙間が封止され、燃焼ガスの漏出が抑制される。なお、ガスケット90が省略されてもよい。この場合、鍔部54は、直接に、エンジンの点火プラグ100用の取付孔を形成する部分(例えば、エンジンヘッド)に接触してよい。
主体金具50の胴部52には、先端側に向かって内径が徐々に小さくなる縮内径部56が形成されている。主体金具50の縮内径部56と、絶縁体10の縮外径部16と、の間には、先端側パッキン8が挟まれている。本実施形態では、先端側パッキン8は、例えば、鉄製の板状リングである(他の材料(例えば、銅等の金属材料)も採用可能である)。
主体金具50の工具係合部51より後端側には、薄肉のカシメ部53が形成されている。また、鍔部54と工具係合部51との間には、薄肉の座屈部58が形成されている。主体金具50の工具係合部51からカシメ部53にかけての内周面と、絶縁体10の後端側胴部13の外周面との間には、円環状のリング部材61,62が挿入されている。さらにこれらのリング部材61,62の間には、タルク70の粉末が充填されている。点火プラグ100の製造工程において、カシメ部53が内側に折り曲げられて加締められると、座屈部58が圧縮力の付加に伴って外向きに変形(座屈)し、この結果、主体金具50と絶縁体10とが固定される。タルク70は、この加締め工程の際に圧縮され、主体金具50と絶縁体10との間の気密性が高められる。また、パッキン8は、絶縁体10の縮外径部16と主体金具50の縮内径部56との間で押圧され、そして、主体金具50と絶縁体10との間をシールする。
接地電極30は、金属製の部材であり、棒状の本体部37と、本体部37の先端部34に取り付けられた第2チップ39と、を有している。本体部37の他方の端部33(基端部33とも呼ぶ)は、主体金具50の先端面55に接合されている(例えば、抵抗溶接)。本体部37は、主体金具50に接合された基端部33から先端方向Dfに向かって延び、中心軸CLに向かって曲がって、先端部34に至る。第2チップ39は、先端部34の後方向Dfr側の部分に固定されている(例えば、レーザ溶接)。接地電極30の第2チップ39と、電極20の第1チップ29とは、ギャップgを形成している。すなわち、接地電極30の第2チップ39は、中心電極20の第1チップ29の前方向Df側に配置されており、第1チップ29とギャップgを介して対向している。第2チップ39は、本体部37よりも放電に対する耐久性に優れる材料(例えば、イリジウム(Ir)、白金(Pt)等の貴金属)を用いて形成されている。なお、第2チップ39は、省略されてもよい。
本体部37は、外層31と、外層31の内周側に配置された内層32と、を有している。外層31は、内層32よりも耐酸化性に優れる材料(例えば、ニッケルを主成分として含む合金)で形成されている。内層32は、外層31よりも熱伝導率が高い材料(例えば、純銅、銅を主成分として含む合金、等)で形成されている。なお、内層32は、省略されてもよい。
A−2.プラグの製造方法:
図2(A)は、点火プラグ100の製造方法の例を示すフローチャートである。S100では、主体金具50が準備される。後述するように、金具の表面から欠陥(すなわち、傷)が検出されることを含む除外条件を満たす金具は、製造対象から除外され、除外条件を満たさない金具が、点火プラグ100の製造のために準備される。S110では、主体金具50以外の他の部材が準備される。例えば、絶縁体10と、中心電極20と、シール部72、74と抵抗体73とのそれぞれの粉末材料と、端子金具40と、棒状の接地電極30と、が準備される。これらの部材を準備する方法としては、公知の種々の方法を採用可能である(詳細な説明を省略する)。なお、金具の準備(S100)と他の部材の準備(S110)とは、互いに独立に行われる。
S120では、準備された部材を用いて、点火プラグ100が組み立てられる。例えば、先ず、絶縁体10と中心電極20と端子金具40とを有する組立体が作成される。例えば、絶縁体10の後方向Dfr側の開口から中心電極20が挿入される。中心電極20は、絶縁体10の縮内径部11に支持されることにより、貫通孔12内の所定位置に配置される。次に、第1シール部72、抵抗体73、第2シール部74のそれぞれの材料粉末の投入と投入された粉末材料の成形とが、部材72、73、74の順番に、行われる。粉末材料は、絶縁体10の後方向Dfr側の開口から貫通孔12内に投入される。次に、絶縁体10を、部材72、73、74の材料粉末に含まれるガラス成分の軟化点よりも高い所定温度まで加熱し、所定温度に加熱した状態で、絶縁体10の後方向Dfr側の開口から、端子金具40の軸部41を貫通孔12に挿入する。この結果、部材72、73、74の材料粉末が圧縮および焼結されて、部材72、73、74が形成される。そして、端子金具40が、絶縁体10に固定される。また、主体金具50には、接地電極30が接合される(例えば、抵抗溶接)。
次に、主体金具50に絶縁体10を含む上記の組立体が固定される。具体的には、主体金具50の貫通孔59内に、先端側パッキン8と、組立体と、リング部材62と、タルク70と、リング部材61とが配置され、そして、主体金具50のカシメ部53を内側に折り曲げるように加締めることによって、主体金具50に絶縁体10が固定される。そして、棒状の接地電極30を曲げることによって、ギャップgの距離が調整される。以上により、点火プラグ100が完成する。
図2(B)は、図2(A)のS100での主体金具50を準備する方法の例を示すフローチャートである。S200では、筒状の金属部材が準備され、筒状の金属部材の外形が、主体金具50の形に成形される。外形を成形する方法としては、種々の方法を採用可能である。例えば、主体金具50の外周面の形状は、鍛造によって成形され得る。また主体金具50の内周面の形状は、切削によって成形され得る。
S210では、準備された主体金具50の表面が検査される。後述するように、主体金具50の表面において、傷などの欠陥の有無が検査される。S220では、予め決められた除外条件が満たされるか否かが判断される。除外条件は、例えば、主体金具50の表面から1以上の欠陥が検出されることである。除外条件が満たされる場合(S220:Yes)、その主体金具50は、不採用であり、製造対象から除外される(S240)。除外条件が満たされない場合(S220:No)、その主体金具50は、製造対象として採用される(S230)。このように、本実施形態では、主体金具50の表面の検査の結果、除外条件を満たさない主体金具50が、点火プラグ100の製造に用いられる部材として、準備される。
図3は、図2(B)のS210での主体金具50の表面を検査する方法の例を示すフローチャートである。図4は、主体金具50の表面を検査する検査システムの例の概略図である。本実施形態では、検査システム1000は、検査装置105と、デジタルカメラ200と、を含んでいる。
検査装置105は、例えば、パーソナルコンピュータである(例えば、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ)。検査装置105は、プロセッサ110と、揮発性記憶装置120と、不揮発性記憶装置130と、画像を表示する表示部140と、ユーザによる操作を受け入れる操作部150と、インタフェース190と、を有している。これらの要素は、バスを介して互いに接続されている。
プロセッサ110は、データ処理を行う装置であり、例えば、CPUである。揮発性記憶装置120は、例えば、DRAMであり、不揮発性記憶装置130は、例えば、フラッシュメモリである。不揮発性記憶装置130は、プログラム132を格納している。プロセッサ110は、プログラム132を実行することによって、主体金具50の表面を検査する(詳細は後述)。プロセッサ110は、プログラム132の実行に利用される種々の中間データを、記憶装置(例えば、揮発性記憶装置120、不揮発性記憶装置130のいずれか)に、一時的に格納する。
表示部140は、画像を表示する装置であり、例えば、液晶ディスプレイである。操作部150は、ユーザによる操作を受け取る装置であり、例えば、表示部140上に重ねて配置されたタッチパネルである。ユーザは、操作部150を操作することによって、種々の指示を検査装置105に入力可能である。
インタフェース190は、他の装置と通信するためのインタフェースである(例えば、USBインタフェース)。デジタルカメラ200は、このインタフェース190に接続されている。
デジタルカメラ200は、図示しない撮像素子(例えば、CCD、CMOSなどの半導体素子)を備え、撮像素子を用いて撮影した画像を表す画像データを生成する装置である。デジタルカメラ200は、支持部材(図示省略)に支持されている。ユーザは、デジタルカメラ200の支持部材を動かすことによって、別の支持部材(図示省略)に支持された主体金具50を向くように、デジタルカメラ200の向きと位置とを調整できる。
図3のS300では、主体金具50(図4)の表面のうちの検査対象の部分が、デジタルカメラ200の撮影可能範囲内に収まるように、主体金具50とデジタルカメラ200とのそれぞれの位置と向きとが調整される。検査対象の部分は、例えば、ネジ部57や鍔部54の表面である。主体金具50とデジタルカメラ200とのそれぞれの位置と向きとが調整された後、ユーザは、検査装置105の操作部150を操作することによって、検査処理の開始指示を入力する。検査装置105のプロセッサ110は、入力された指示に応じて、プログラム132に従って、続く処理を開始する。
S305では、プロセッサ110は、デジタルカメラ200に撮影指示を送信する。デジタルカメラ200は、指示に応じて主体金具50を撮影し、主体金具50の表面のうち検査対象の部分(以下、対象部分とも呼ぶ)を含む対象画像を表す画像データを生成する。
図5(A)は、対象画像の例を示す概略図である。ここでは、主体金具50の表面の対象部分に、刻印500が形成され、汚れ400が付着し、欠陥300が形成されていることとする。欠陥300と汚れ400とは、主体金具50の製造時に、生じ得る。例えば、主体金具50の外形の成形時には、主体金具50に工具(例えば、成形型や切削刃)によって力が印加される。このような力の印加に起因して、主体金具50の表面に、欠陥が生じ得る。また、主体金具50の製造時には、工具などの動く部材から、油(例えば、切削油など)などの異物が飛び散り得る。このような異物が主体金具50の表面に付着し得る。また、工具などの種々の部材が、主体金具50に接触する。このような他の部材との接触に起因して、主体金具50の表面に、異物が付着し得る。このような異物が、汚れの原因となり得る。図5(A)の例では、対象画像IM1は、主体金具50の表面の、刻印500と汚れ400と欠陥300とを、表している。
デジタルカメラ200は、生成した画像データを、検査装置105に送信する。プロセッサ110は、デジタルカメラ200からの画像データを取得する。なお、画像データのデータ形式としては、任意の形式を採用可能である。画像データは、例えば、赤R、緑G、青Bの3色成分の階調値で複数の画素のそれぞれの色を表すビットマップデータである。図示を省略するが、図5(A)の対象画像IM1は、横方向Dxと、横方向Dxに垂直な縦方向Dyと、沿って格子状に配置された複数の画素によって、表される。
図3のS310では、プロセッサ110は、画像データを用いる平滑化処理を行う。図5(B)は、対象画像IM1(図5(A))に平滑化処理を行って得られる平滑化画像IM2の例を示している。平滑化処理は、画像内の位置の変化に対する階調値の変化を滑らかにする処理である。平滑化処理としては、公知の処理を採用可能である。例えば、平滑化フィルタ(例えば、ガウシアンフィルタ)を用いて、階調値が平滑化される。このような平滑化処理によって、欠陥や汚れのような小さいノイズが除去される。平滑化フィルタは、欠陥や汚れを除去できるように、予め、決定されている。本実施形態では、平滑化処理は、画像データの全ての色成分に、行われる。図5(B)の平滑化画像IM2では、大きい刻印500は除去されずに残り、小さい欠陥300と汚れ400とが除去されている。
図3のS320では、プロセッサ110は、差分画像を生成する。具体的には、元の対象画像の階調値から、平滑化画像の同じ画素の階調値を、色成分毎に減算することによって、差分画像が生成される。図5(C)は、差分画像の例を示している。この差分画像IM3は、対象画像IM1(図5(A))と平滑化画像IM2(図5(B))との差分を表している。この差分画像IM3は、刻印500を表さずに、欠陥300と汚れ400とを表している。このように、差分画像は、平滑化処理で除去された要素を表す。平滑化処理では除去されない要素は、差分を取ることによって、除去される。
図3のS330では、プロセッサ110は、差分画像の二値化処理を実行する。二値化処理は、各画素の階調値を、二値化する処理である。二値化処理としては、公知の処理を採用可能である。例えば、各画素の階調値(ここでは、RGBの階調値)を用いて輝度値を算出し、輝度値と予め決められた閾値とを比較することによって、階調値が二値化される。二値化処理によって、画像を表す複数の画素は、背景を表す背景画素と、背景以外のオブジェクトを表すオブジェクト画素と、に分類される。例えば、輝度値が閾値以上の画素が、背景画素に分類され、輝度値が閾値未満の画素が、オブジェクト画素に分類される。図5(D)は、差分画像IM3(図5(C))に二値化処理を行って得られる二値画像IM4の例を示している。二値画像IM4の複数の画素は、欠陥300または汚れ400を表すオブジェクト画素と、背景BGを表す背景画素と、に分類されている。
図3のS340では、プロセッサ110は、二値画像の複数のオブジェクト画素をグループ化する。本実施形態では、プロセッサ110は、「2つのオブジェクト画素の間の距離が閾値以下である場合には、2つのオブジェクト画素が同じグループに属する」という条件下で、複数のオブジェクト画素を1以上のグループに分類する。本実施形態では、2個の画素の間の距離は、各画素の中心位置の間の距離である。また、距離の閾値は、1.5画素分の距離である。この場合、1つのオブジェクト画素を中心とする、「横方向Dxの3画素」×「縦方向Dyの3画素」の9個の画素位置のオブジェクト画素が、中心のオブジェクト画素と同じグループに属すると判断される。図5(D)の例では、複数のオブジェクト画素は、欠陥300を表すオブジェクト画素のグループと、汚れ400を表すオブジェクト画素のグループとに、分類される。各グループによって表される領域は、欠陥を表す領域の候補である(候補領域とも呼ぶ)。候補領域は、汚れ400などの欠陥以外の要素を表し得る。プロセッサ110は、グループ化によって、候補領域を特定する。なお、距離の閾値は、1.5画素分の距離と比べて、長くてもよく、短くてもよい。
図3のS350では、プロセッサ110は、S340で特定された候補領域から、未処理の候補領域を、処理対象の候補領域として選択する(対象候補領域、または、単に、対象領域とも呼ぶ)。
図6は、候補領域の処理の例を示す概略図である。図6(A)〜図6(C)は、欠陥300を表す候補領域300Aの処理の例を示し、図6(D)〜図6(F)は、汚れ400を表す候補領域400Aの処理の例を示している。図6(A)には、欠陥300を表す候補領域300Aが示され、図6(D)には、汚れ400を表す候補領域400Aが示されている。
図6(A)、図6(D)に示すように、欠陥300は、汚れ400と比べて、直線性が高い。すなわち、欠陥300の形状は、直線状であり、汚れ400の形状は、直線とは異なっている。この理由は、以下の通りである。上述したように、欠陥は、主体金具50に力が印加されることによって、形成される。主体金具50に印加される力は、主体金具50の形状を所定の形状に成形するための力であるので、力の方向は、無秩序に変化したりせず、目標の形状に適した特定の方向を向いている。このような特定の方向を向く力によって形成される欠陥は、主体金具50の形状と力の方向とに応じて決まる方向(例えば、力の方向と同じ方向)に延びる。この結果、直線状の欠陥が形成され得る。一方、汚れは、油などの異物が偶然に主体金具50の表面に付着して形成されるものであり、その形状は、無秩序に決まり得る。汚れの形状は、例えば、曲がった部分を含み得る。このように、汚れの形状は、欠陥の形状と比べて、直線性が低くなりやすい。本実施形態では、このような直線性の違いを利用して、候補領域が欠陥を表すか否かが判断される。以下、直線状の欠陥が、対象画像IM1(図5(A))内で縦方向Dyにおおよそ平行に延びるように、デジタルカメラ200の方向が調整されていることとして、説明する。
図3のS360では、プロセッサ110は、対象領域の縁の少なくとも一部を表す複数のエッジ画素を特定する。本実施形態では、プロセッサ110は、先ず、候補領域を近似する直線を特定する。図6(A)、図6(D)には、候補領域300A、400Aをそれぞれ近似する近似直線310、410が示されている。近似直線を特定する方法としては、公知の種々の方法を採用可能である。プロセッサ110は、例えば、最小二乗法によって、候補領域の複数の画素の配置を近似する直線を特定できる。
次に、プロセッサ110は、近似直線が縦方向Dyに平行になるように候補領域を回転させる。図6(B)、図6(E)には、回転済の候補領域300A、400Aが示されている。回転済の候補領域300A、400Aの近似直線310、410は、いずれも、縦方向Dyに平行である。プロセッサ110は、回転済の候補領域の横方向Dxの反対方向側(図中では、左方向側)の縁を表す複数の画素を、エッジ画素として特定する。以下、横方向Dxを、+Dx方向とも呼び、横方向Dxの反対方向を、−Dx方向とも呼ぶ。図6(B)、図6(E)の左部には、候補領域300A、400Aの一部分を表す複数の画素Pが、拡大して示されている。図中のハッチングが付された画素Pは、候補領域300A、400Aを構成するオブジェクト画素である。図中のハッチングの無い画素Pは、背景を表す背景画素である。プロセッサ110は、候補領域300A、400Aの−Dx方向側の縁を表す複数の画素を、エッジ画素Pe1として特定する。図中では、エッジ画素Pe1は、太線で示されている。このようなエッジ画素Pe1は、−Dx方向の隣の画素が背景画素であるオブジェクト画素である。
候補領域の近似直線(例えば、近似直線310、410)は、縦方向Dyに平行であるので、候補領域は、おおよそ縦方向Dyに延びている、と言える。このように、候補領域の長手方向としては、候補領域を近似する近似直線に平行な方向を採用してよい。そして、縦方向Dyに垂直な+Dx方向と−Dx方向とは、候補領域の長手方向に垂直な方向、すなわち、双方向の短手方向を示している。従って、本実施形態で特定される複数のエッジ画素は、候補領域の縁のうちの短手方向側の部分の一部(具体的には、−Dx方向側の部分)を表している。
図3のS370では、プロセッサ110は、候補領域の直線性を示す指標値を算出する。図6(C)、図6(F)は、本実施形態の指標値Ix1の概要を示している。図6(C)、図6(F)には、図6(B)、図6(E)に示す複数のエッジ画素Pe1が、拡大して示されている。また、図中には、位置差dxの絶対値が示されている。位置差dxは、縦方向Dyの位置が隣合う2個のエッジ画素Pe1の間の横方向Dxの位置の差である(単位は、画素)。例えば、dx=ゼロは、2個のエッジ画素Pe1の間で、横方向Dxの位置が同じであることを示している。dx=1は、2個のエッジ画素Pe1の間で、横方向Dxの位置が1画素分だけ異なることを示している。指標値Ix1は、縦方向Dyに並ぶ複数のエッジ画素Pe1から得られる複数の位置差dxの絶対値の合計値を、エッジ画素Pe1の総数NPe1で除算して得られる値である。
指標値Ix1が小さいことは、複数のエッジ画素Pe1の横方向Dxの位置がおおよそ同じであること、すなわち、回転済の候補領域の形状が、横方向Dxに垂直な縦方向Dyに沿って延びる直線に近いことを示している。一方、指標値Ix1が大きいことは、複数のエッジ画素Pe1の横方向Dxの位置が大きく変化すること、すなわち、回転済の候補領域の形状が、曲がった部分を含んでおり、直線とは異なっていることを示している。このように、指標値Ix1は、候補領域の直線性を示している(指標値Ix1が小さいほど、直線性が高い)。
上述したように、欠陥を表す候補領域の形状は、直線状になり易い。従って、複数のエッジ画素Pe1から得られる複数の位置差dxは、ゼロに近い値になり易い。この結果、指標値Ix1は、小さい値になる。一方、汚れを表す候補領域の形状は、直線とは異なり、曲がった部分を含み得る。従って、複数のエッジ画素Pe1から得られる複数の位置差dxは、ゼロよりも大きな値になり易い。この結果、指標値Ix1は、大きい値になる。
図3のS380では、プロセッサ110は、指標値が基準よりも高い直線性を示すことを含む区別条件が満たされるか否かを判断する。本実施形態では、図6(C)、図6(F)で説明した指標値Ix1が、閾値Th1未満である場合に、直線性が、閾値Th1によって表される基準よりも高いと判断される。そして、区別条件は、指標値Ix1が閾値Th1未満であることである。なお、閾値Th1は、適切な判断ができるように、種々の欠陥の画像に基づいて予め決定されることが好ましい(例えば、閾値Th1は、ゼロよりも大きい)。
区別条件が満たされる場合(S380:Yes)、S390で、プロセッサ110は、対象領域が欠陥を表すと特定し、S410へ移行する。
区別条件が満たされない場合(S380:No)、S400で、プロセッサ110は、対象領域が欠陥を表していないと特定し、S410へ移行する。
S410では、プロセッサ110は、全ての候補領域の処理が完了したか否かを判断する。未処理の候補領域が残っている場合(S410:No)、プロセッサ110は、S350へ移行して、未処理の候補領域の処理を行う。全ての候補領域の処理が完了した場合(S410:Yes)、S420で、プロセッサ110は、候補領域が欠陥を表すか否かの判断結果(すなわち、区別条件が満たされるか否かの判断結果)を表す結果情報を、記憶装置(例えば、検査装置105の記憶装置(ここでは、揮発性記憶装置120と不揮発性記憶装置130とのいずれか))に格納する。そして、プロセッサ110は、図3の処理(すなわち、図2(B)のS210)を、終了する。結果情報は、例えば、候補領域毎の判断結果を表している。また、結果情報は、区別条件を満たす候補領域の総数を表してもよい。図2のS220では、ユーザは、記憶装置に格納された結果情報を参照することによって、除外条件が満たされるか否かを判断できる。S220の判断は、検査装置105のプロセッサ110によって行われてもよい。
以上のように、本実施形態では、デジタルカメラ200を用いて主体金具50を撮影することによって、主体金具50の表面の少なくとも一部を含む対象画像を表す画像データが生成される(図3:S305)。検査装置105のプロセッサ110は、この画像データを解析することによって、対象画像内において、直線状の欠陥を表す領域の候補である候補領域を特定する(S310〜S340)。プロセッサ110は、候補領域毎に、候補領域の縁のうちの短手方向側の部分の少なくとも一部を表す複数のエッジ画素を特定する(S360)。そして、プロセッサ110は、候補領域毎に、複数のエッジ画素を用いて候補領域の直線性が基準と比べて高いことを含む区別条件が満たされるか否かを判断する(S370、S380)。プロセッサ110は、区別条件を満たす候補領域を、欠陥を表す領域であると特定する(S380:Yes、S390)。プロセッサ110は、区別条件を満たさない候補領域を、欠陥を表す領域ではないと特定する(S380:No、S400)。このように候補領域の直線性を用いて、候補領域が欠陥を表すか否かが判断されるので、欠陥と汚れとを適切に区別できる。
さらに、図2(B)のS220で説明したように、区別条件を満たす候補領域(すなわち、欠陥を表すと特定される候補領域)が検出されることを含む除外条件が満たされるか否かが、判断される。そして、除外条件を満たす主体金具50は、製造対象から除外される(S220:Yes、S240)。除外条件を満たさない主体金具50は、製造対象として採用され(S220:No、S230)、点火プラグ100の製造に利用される。従って、欠陥の無い主体金具50が誤って製造対象から除外されることを抑制できる。また、欠陥を有する主体金具50を用いて点火プラグ100が製造されることを抑制できる。
また、図3のS370、図6(C)、図6(F)で説明したように、検査装置105のプロセッサ110は、複数のエッジ画素Pe1を用いて、候補領域の直線性を示す指標値Ix1を算出する。そして、S380では、プロセッサ110は、指標値Ix1を、閾値Th1と比較する。ここで、プロセッサ110は、指標値Ix1が、閾値Th1を超える範囲と閾値Th1未満の範囲とのうちの、直線性が比較的高いことを示す範囲(ここでは、閾値Th1未満の範囲)内にある場合に、直線性が、閾値Th1によって表される基準よりも高いと判断する。このように、指標値Ix1と閾値Th1との対比によって、適切な判断が可能である。
B.金具の表面の検査処理の第2実施形態:
図7は、金具の表面の検査処理の第2実施形態の説明図である。図7(A)、図7(B)は、欠陥300を表す候補領域300Aの処理の例を示し、図7(C)、図7(D)は、汚れ400を表す候補領域400Aの処理の例を示している。図6の実施形態との差異は、2点ある。第1の差異は、図3のS360で、検査装置105(図4)のプロセッサ110は、候補領域を回転させずに、エッジ画素Pe1を特定する点である。第2の差異は、指標値Ix2が、位置差dxの差分ddxを用いて算出される点である。図3の検査処理の他の部分は、上記の第1実施形態の検査処理の対応する部分と、同じである(同じ部分の説明を省略する)。
図3のS360では、プロセッサ110は、候補領域を回転させずに、複数のエッジ画素Pe1を特定する。図7(A)、図7(C)には、候補領域300A、400Aと、候補領域300A、400Aの一部分を表す複数の画素Pとが、示されている。図6(B)、図6(E)の第1実施形態と同様に、候補領域300A、400Aの−Dx方向側の縁を表す複数の画素が、エッジ画素Pe1として特定される。図中では、エッジ画素Pe1が、太線で示されている。本実施形態においても、候補領域300A、400Aは、縦方向Dyにおおよそ平行に延びる。従って、特定される複数のエッジ画素Pe1は、候補領域300A、400Aの縁のうちの短手方向の一方側(ここでは、−Dx方向側)の部分を表している。
図3のS370では、プロセッサ110は、複数のエッジ画素Pe1を用いて、候補領域の直線性を示す指標値を算出する。図7(B)、図7(D)は、本実施形態の指標値Ix2の概要を示している。図7(B)、図7(D)には、図7(A)、図7(C)に示す複数のエッジ画素Pe1が、拡大して示されている。また、図中には、位置差dxの絶対値と、差分ddxの絶対値と、が示されている。
本実施形態では、プロセッサ110は、図6(C)、図6(F)の実施形態と同様に、複数のエッジ画素Pe1から、複数の位置差dxを算出する。プロセッサ110は、さらに、複数の位置差dxから、複数の差分ddxを算出する(2次差分ddxとも呼ぶ)。2次差分ddxは、縦方向Dyの位置が隣合う2個の位置差dxの絶対値の間の差である(位置差dxの縦方向Dyの位置は、位置差dxの算出に用いられる2個のエッジ画素Pe1の間の縦方向Dyの位置である)。例えば、ddx=ゼロは、2個の位置差dxの絶対値が同じであることを示している。ddx=1は、2個の位置差dxの絶対値の間の差が、1であることを示している。2次差分ddxは、複数のエッジ画素Pe1によって表されるグラフ(縦方向Dyの位置の変化に対する横方向Dxの位置の変化を表すグラフ)の2階微分に相当する。指標値Ix2は、縦方向Dyに並ぶ複数の位置差dxから得られる複数の2次差分ddxの絶対値の合計値を、エッジ画素Pe1の総数NPe1で除算して得られる値である。
指標値Ix2が小さいことは、複数のエッジ画素Pe1によって表されるグラフの傾きがおおよそ一定であること、すなわち、候補領域の形状が直線に近いことを示している。一方、指標値Ix2が大きいことは、複数のエッジ画素Pe1によって表されるグラフの傾きが大きく変化すること、すなわち、候補領域の形状が、曲がった部分を含んでおり、直線とは異なっていることを示している。このように、指標値Ix2は、候補領域の直線性を示している(指標値Ix2が小さいほど、直線性が高い)。
図3のS380では、プロセッサ110は、指標値Ix2が、閾値Th2未満である場合に、直線性が、閾値Th2によって表される基準よりも高いと判断する。また、区別条件は、指標値Ix2が閾値Th2未満であることである。第2実施形態の検査処理(図3)の結果は、図2(B)のS220において、第1実施形態の検査処理の結果と同様に、用いられる。なお、閾値Th2は、適切な判断ができるように、種々の欠陥の画像に基づいて予め決定されることが好ましい(例えば、閾値Th2は、ゼロよりも大きい)。
以上のように、プロセッサ110は、複数のエッジ画素Pe1を用いて、候補領域の直線性を示す指標値Ix2を算出する(図3:S360、S370)。そして、S380では、プロセッサ110は、指標値Ix2を閾値Th2と比較する。ここで、プロセッサ110は、指標値Ix2が、閾値Th2を超える範囲と閾値Th2未満の範囲とのうちの、直線性が比較的高いことを示す範囲(ここでは、閾値Th2未満の範囲)内にある場合に、直線性が、閾値Th2によって表される基準よりも高いと判断する。このように、指標値Ix2と閾値Th2との対比によって、適切な判断が可能である。
C.金具の表面の検査処理の第3実施形態:
図8は、金具の表面の検査処理の第3実施形態の説明図である。図8(A)は、欠陥300を表す候補領域300Aの処理の例を示し、図8(B)は、汚れ400を表す候補領域400Aの処理の例を示している。図6、図7の実施形態との差異は、2点ある。第1の差異は、図3のS360で、検査装置105(図4)のプロセッサ110は、−Dx方向側のエッジ画素Pe1と、+Dx方向側のエッジ画素Pe2と、の両方を特定する点である。なお、候補領域は、回転されない。第2の差異は、指標値Ix3は、位置差dxではなく、距離dcを用いて算出される点である。図3の検査処理の他の部分は、上記の各実施形態の検査処理の対応する部分と、同じである(同じ部分の説明を省略する)。
図3のS360では、プロセッサ110は、候補領域を回転させずに、複数のエッジ画素Pe1、Pe2を特定する。図8(A)、図8(B)には、候補領域300A、400Aと、候補領域300A、400Aの一部分を表す一部の領域における複数のエッジ画素Pe1、Pe2とが、示されている。候補領域300A、400Aの−Dx方向側の縁を表す複数の画素が、エッジ画素Pe1として特定される。特定される複数のエッジ画素Pe1は、図7(A)、図7(C)のエッジ画素Pe1と、同じである。本実施形態では、更に、候補領域300A、400Aの+Dx方向側の縁を表す複数の画素が、エッジ画素Pe2として特定される。複数のエッジ画素Pe2は、+Dx方向の隣の画素が背景画素であるオブジェクト画素である。本実施形態においても、候補領域300A、400Aは、縦方向Dyにおおよそ平行に延びる。従って、複数のエッジ画素Pe1は、候補領域300A、400Aの縁のうちの短手方向の一方側(ここでは、−Dx方向側)の部分を表し、複数のエッジ画素Pe2は、縁のうちの短手方向の他方側(ここでは、+Dx方向側)の部分を表している。
図3のS370では、プロセッサ110は、複数のエッジ画素Pe1、Pe2を用いて、候補領域の直線性を示す指標値を算出する。本実施形態では、プロセッサ110は、先ず、候補領域を近似する直線を特定する。図8(A)、図8(B)には、候補領域300A、400Aをそれぞれ近似する近似直線310、410が示されている。これらの近似直線310、410の特定方法は、図6(A)、図6(D)の実施形態と同様に、種々の方法を採用可能である。
次に、プロセッサ110は、複数のエッジ画素のそれぞれに関して、近似直線とエッジ画素との間の距離を、算出する。図8(A)、図8(B)には、距離dcの例が示されている。距離dcは、エッジ画素の中心位置と近似直線との間の最短距離である。このような距離dcは、近似直線310、410に垂直な方向の距離である。プロセッサ110は、複数のエッジ画素Pe1、Pe2から得られる複数の距離dcの合計値を、エッジ画素Pe1、Pe2の総数NPe12で除算することによって、指標値Ix3を算出する。
指標値Ix3が小さい場合には、複数のエッジ画素Pe1、Pe2のそれぞれの距離dcが小さいので、複数のエッジ画素Pe1、Pe2は、近似直線の近くに配置されている。すなわち、候補領域の形状は、近似直線に沿って延びる直線に近い。一方、指標値Ix3が大きい場合には、複数のエッジ画素Pe1、Pe2のそれぞれの距離dcが大きいので、複数のエッジ画素Pe1、Pe2は、近似直線から離れた位置に配置されている。この場合、候補領域の形状は、近似直線に沿って延びる直線と異なっている。候補領域は、例えば、曲がった部分を含み得る。このように、指標値Ix3は、候補領域の直線性を示している(指標値Ix3が小さいほど、直線性が高い)。
図3のS380では、プロセッサ110は、指標値Ix3が、閾値Th3未満である場合に、直線性が、閾値Th3によって表される基準よりも高いと判断する。また、区別条件は、指標値Ix3が閾値Th3未満であることである。第3実施形態の検査処理(図3)の結果は、図2(B)のS220において、上記の各実施形態の検査処理の結果と同様に、用いられる。なお、閾値Th3は、適切な判断ができるように、種々の欠陥の画像に基づいて予め決定されることが好ましい(例えば、閾値Th3は、ゼロよりも大きい)。
以上のように、プロセッサ110は、複数のエッジ画素Pe1、Pe2を用いて、候補領域の直線性を示す指標値Ix3を算出する(図3:S360、S370)。そして、S380では、プロセッサ110は、指標値Ix3と閾値Th3とを比較する。ここで、プロセッサ110は、指標値Ix3が、閾値Th3を超える範囲と閾値Th3未満の範囲とのうちの、直線性が比較的高いことを示す範囲(ここでは、閾値Th3未満の範囲)内にある場合に、直線性が、閾値Th3によって表される基準よりも高いと判断する。このように、指標値Ix3と閾値Th3との対比によって、適切な判断が可能である。
D.金具の表面の検査処理の第4実施形態:
図9は、金具の表面の検査処理の第3実施形態の説明図である。図9(A)は、欠陥300を表す候補領域300Aの処理の例を示し、図9(B)は、汚れ400を表す候補領域400Aの処理の例を示している。図6、図7、図8の実施形態との差異は、図3のS370で、検査装置105(図4)のプロセッサ110は、−Dx方向側の縁を表すエッジ画素Pe1の配置を近似する第1直線と、+Dx方向側の縁を表すエッジ画素Pe2の配置を近似する第2直線と、がなす角度を、指標値Ix4として算出する点である。図3の検査処理の他の部分は、上記の各実施形態の対応する部分と、同じである(同じ部分の説明を省略する)。
図3のS360では、図8の実施形態と同様に、プロセッサ110は、候補領域を回転させずに、候補領域の−Dx方向側の縁を表す複数のエッジ画素と、候補領域の+Dx方向側の縁を表す複数のエッジ画素と、を特定する。図9(A)、図9(B)には、候補領域300A、400Aと、候補領域300A、400Aの一部分を表す一部の領域における複数のエッジ画素Pe1、Pe2とが、示されている。候補領域300A、400Aの−Dx方向側の縁を表す複数のエッジ画素Pe1と、候補領域300A、400Aの+Dx方向側の縁を表す複数のエッジ画素Pe2とが、特定される。これらのエッジ画素Pe1、Pe2は、図8の実施形態のエッジ画素Pe1、Pe2と、同じである。
図3のS370では、プロセッサ110は、−Dx方向側の複数のエッジ画素Pe1の配置を近似する第1直線と、+Dx方向側の複数のエッジ画素Pe2の配置を近似する第2直線とを、特定する。図9(A)、図9(B)には、候補領域300A、400Aのエッジ画素Pe1、Pe2から特定される第1直線L1と第2直線L2とが示されている。近似直線の特定方法としては、図6(A)、図6(D)の近似直線310、410を特定する方法と同様に、公知の種々の方法を採用可能である(例えば、最小二乗法)。次に、プロセッサ110は、第1直線L1と第2直線L2とがなす角度Angを、指標値Ix4として算出する。角度Angとしては、2本の直線L1、L2によって形成される2つの角度のうちの小さい角度が、採用される。
指標値Ix4(すなわち、角度Ang)が小さい場合には、2本の直線L1、L2がおおよそ平行であるので、候補領域の形状は、2本の直線L1、L2によって挟まれる直線状の領域に近い。一方、指標値Ix4(すなわち、角度Ang)が大きい場合には、2本の直線L1、L2が平行ではない。−Dx方向側の複数のエッジ画素Pe1を辿るライン(すなわち、縁)と、+Dx方向側の複数のエッジ画素Pe2を辿るラインとは、互いに異なる方向に延びる部分を含んでいる。すなわち、候補領域は、複雑に曲がった部分を含み得る。このように、指標値Ix4は、候補領域の直線性を示している(指標値Ix4が小さいほど、直線性が高い)。
図3のS380では、プロセッサ110は、指標値Ix4が、閾値Th4未満である場合に、直線性が、閾値Th4によって表される基準よりも高いと判断する。また、区別条件は、指標値Ix4が閾値Th4未満であることである。第4実施形態の検査処理(図3)の結果は、図2(B)のS220において、上記の各実施形態の検査処理の結果と同様に、用いられる。なお、閾値Th4は、適切な判断ができるように、種々の欠陥の画像に基づいて予め決定されることが好ましい(例えば、閾値Th4は、ゼロよりも大きく、5度程度であってよい)。
以上のように、図3のS370では、プロセッサ110は、候補領域の縁のうちの短手方向の一方側(ここでは、−Dx方向側)の部分を表す複数のエッジ画素Pe1を近似して得られる第1直線L1と、候補領域の縁のうちの短手方向の他方側(ここでは、+Dx方向側)の部分を表す複数のエッジ画素Pe2を近似して得られる第2直線L2とを、特定する。そして、プロセッサ110は、2本の直線L1、L2がなす角度Angを指標値Ix4として算出する。また、S380では、プロセッサ110は、指標値Ix4(すなわち、角度Ang)が閾値Th4未満の範囲にある場合に、直線性が、閾値Th4によって表される基準よりも高いと判断する。このように、指標値Ix4と閾値Th4との対比によって、適切な判断が可能である。
E.候補領域の近似直線の特定処理の別の実施形態:
図10は、候補領域を近似する直線を特定する処理の別の実施形態の説明図である。図10(A)、図10(B)には、候補領域300A、400Aが、それぞれ示されている。本実施形態では、プロセッサ110(図4)は、候補領域を含む最小矩形領域を用いて、近似直線を特定する。図10(A)、図10(B)に破線で示す最小矩形領域300B、400Bは、それぞれ、候補領域300A、400Aを含む最小矩形領域を示している。
最小矩形領域は、候補領域の全体を包含する矩形領域のうちの面積(例えば、画素数)が最小の矩形領域である。このような最小矩形領域は、候補領域の全体を包含する矩形領域であって、矩形領域から候補領域を除いた残りの部分の面積が最小であるような矩形領域である。換言すれば、最小矩形領域は、候補領域に外接する最小の矩形領域である。図10(A)の最小矩形領域300Bは、候補領域300Aを包含する最小の矩形領域であり、図10(B)の最小矩形領域400Bは、候補領域400Aを包含する最小の矩形領域である。
このような最小矩形領域(例えば、最小矩形領域300B、400B)を特定する方法としては、公知の種々の方法を採用可能である。例えば、以下に説明するように、横方向Dxに平行な2辺と縦方向Dyに平行な2辺とで構成される最小矩形領域の候補(候補最小領域と呼ぶ)を用いて、最小矩形領域を特定してもよい。候補最小領域は、候補領域を構成する複数の画素のうち、最も+Dx方向側の画素を通る縦方向Dyに平行な辺と、最も−Dx方向側の画素を通る縦方向Dyに平行な辺と、最も+Dy方向側の画素を通る横方向Dxに平行な辺と、最もーDy方向側の画素を通る横方向Dxに平行な辺と、で囲まれる矩形領域である。プロセッサ110(図4)は、候補領域を複数の角度で回転させ、複数の回転後の候補領域のそれぞれの候補最小領域を特定する。例えば、ゼロ度から360度までの全範囲を所定の角度(例えば、5度)で均等に分割して得られる複数の角度で、候補領域が回転される。そして、プロセッサ110は、特定された複数の候補最小領域のうちの最も面積(例えば、画素数)の小さい矩形領域を、回転前の候補領域に合うように逆回転させ、この逆回転によって得られる矩形領域を、最小矩形領域として採用する。
プロセッサ110は、最小矩形領域の2つの短辺のそれぞれの中点を通る直線を、候補領域を近似する直線として、採用する。このような直線は、最小矩形領域の中心線であり、最小矩形領域の長手方向に延びている。図10(A)の近似直線310Bは、最小矩形領域300Bの短辺301Bの中点301mと別の短辺302Bの中点302mとを通る直線である。図10(B)の近似直線410Bは、最小矩形領域400Bの短辺401Bの中点401mと別の短辺402Bの中点402mとを通る直線である。このような近似直線は最小矩形領域の中心線であるので、近似直線は、最小矩形領域に内接する候補領域を近似している、と言える。そして、近似直線に平行な方向を、候補領域の長手方向として採用してよい。
以上、説明した本実施形態の近似直線の特定処理は、上記の各実施形態(例えば、図6(A)、図6(D)の実施形態、図8(A)、図8(B)の実施形態など)に適用してよい。
F.変形例:
(1)図6、図7の実施形態において、指標値Ix1、Ix2は、候補領域の縁のうち短手方向の他方側(具体的には、+Dx方向側)の部分を表すエッジ画素を用いて、算出されてもよい。また、指標値Ix1、Ix2は、候補領域の縁のうちの短手方向の一方側(例えば、+Dx方向側)の部分を表すエッジ画素と、縁のうちの短手方向の他方側(例えば、−Dx方向側)の部分を表すエッジ画素と、の両方を用いて算出されてもよい。また、図6の実施形態において、候補領域を近似する近似直線(例えば、候補領域300A、400Aを近似する近似直線310、410)は、候補領域の全ての画素ではなく、候補領域の縁を表す複数のエッジ画素(例えば、縁の全周を表す複数のエッジ画素)を用いて、特定されてもよい。ここで、エッジ画素としては、候補領域を表す注目画素のうち、注目画素を囲む8個の画素(すなわち、注目画素に隣接する8個の画素)のうちの少なくとも1つが背景画素であるような注目画素を採用可能である。また、図8の実施形態において、指標値Ix3は、候補領域の縁のうちの双方向の短手方向の一方側の部分を表すエッジ画素(例えば、+Dx方向側のエッジ画素と、−Dx方向側のエッジ画素と、の一方)のみを用いて算出されてもよい。
なお、直線状の欠陥は、主体金具50の表面上で、種々の方向に延び得る。検査装置105(図4)のプロセッサ110は、図7、図8、図9の実施形態において、図6(B)、図6(E)の実施形態と同様に、候補領域を近似する近似直線(より一般的には、候補領域の延びる方向)が縦方向Dyに平行になるように候補領域を回転させ、回転済の候補領域を用いて指標値Ix2、Ix3、Ix4を算出してもよい。
なお、候補領域の縁のうちの短手方向側の部分を特定する方法としては、種々の方法を採用可能である。例えば、図7(A)、図7(C)の実施形態のように、欠陥の延びる方向が、対象画像内の予め決められた方向(例えば、縦方向Dy)におおよそ平行であることが、予め分かっている場合がある。この場合、プロセッサ110(図4)は、図7(A)、図7(C)の実施形態と同様に、候補領域の縁のうち、予め決められた方向に交差する方向側(例えば、予め決められた方向に垂直な方向側)の部分を、縁のうちの短手方向側の部分として用いればよい。
また、プロセッサ110は、対象画像を表す画像データを解析することによって、候補領域の縁のうちの短手方向側の部分を特定してもよい。例えば、プロセッサ110は、画像データを解析することによって候補領域の延びる方向を特定してよい(延伸方向と呼ぶ)。この場合、プロセッサ110は、候補領域の縁のうちの延伸方向に交差する方向側(例えば、延伸方向に垂直な方向側)の部分を、縁のうちの短手方向側の部分として採用できる。候補領域の延びる方向(すなわち、延伸方向)を特定する方法としては、種々の方法を採用可能である。例えば、図6、図10の実施形態と同様に、プロセッサ110は、候補領域を近似する直線を算出し、算出された直線の延びる方向を、候補領域の延伸方向として採用してよい。また、プロセッサ110は、候補領域に含まれる複数の画素から任意に選択される2個の画素で構成される複数の画素ペアのうちの、2個の画素の間の距離が最も遠い画素ペアである最遠ペアを特定し、最遠ペアの一方の画素から他方の画素へ向かう方向を、候補領域の延伸方向として採用してよい。
いずれの場合も、縁のうちの特定方向側の部分を表すエッジ画素を特定する方法としては、種々の方法を採用可能である。例えば、候補領域を表す注目画素のうち、注目画素を囲む8個の画素(すなわち、注目画素に隣接する8個の画素)のうちの注目画素から見て特定方向側の画素が背景画素であるような注目画素を、縁のうちの特定方向側の部分を表すエッジ画素として採用してよい。
(2)候補領域の直線性の高さを示す指標値としては、上記の指標値Ix1〜Ix4(図6〜図9)に代えて、候補領域の直線性の高さに応じて変化する他の任意の値を採用してよい。例えば、図8(A)、図8(B)の複数の距離dcの最大値を、指標値として採用してよい。この場合、プロセッサ110(図4)は、指標値が閾値未満である場合に、直線性が高いと判断できる。また、上記の指標値(例えば、指標値Ix1〜Ix4のいずれか)の逆数が、指標値として用いられてもよい。この場合、指標値が大きいほど、直線性が高いと言える。プロセッサ110は、指標値が閾値を超える場合に、直線性が高いと判断できる。また、候補領域の最大外径に対する、候補領域の縁の全周を表す複数のエッジ画素の総数の割合(エッジ画素数/最大外径)を、指標値として採用してよい。最大外径は、任意の方向に沿って外径を測定する場合の最大値である。候補領域が曲がった部分を含む場合には、エッジ画素の総数が増大するので、指標値が大きくなる。従って、指標値が小さいほど、直線性が高いと言える。いずれの場合も、直線状の欠陥と汚れとの間では、候補領域の輪郭(すなわち、縁)のうちの短手方向側の部分の形状が大きく異なる場合が多い。従って、縁のうちの短手方向側の部分の少なくとも一部を表す複数のエッジ画素を用いて指標値を算出すれば、適切な指標値を算出できる。なお、指標値の算出に用いられる複数のエッジ画素は、縁のうちの短手方向側の部分の一部または全体を表してよく、また、縁のうちの長手方向側の部分を表すエッジ画素を含んでもよい。
(3)候補領域を、欠陥を表す領域であると特定するための区別条件は、候補領域の直線性が基準より高いことを含む種々の条件であってよい。すなわち、区別条件は、「指標値が閾値未満であること」と「指標値が閾値を超えていること」とのうちの直線性が高いことを示す条件に加えて、他の条件を含んでもよい。例えば、区別条件は、候補領域の大きさ(例えば、総画素数)が、予め決められた上限未満であることを、含んでもよい。これによれば、欠陥ではない大きい要素(例えば、刻印)が、誤って、欠陥と判断されることを抑制できる。また、区別条件は、候補領域の大きさが、予め決められた下限を超えていることを、含んでもよい。これによれば、欠陥ではない小さい要素(例えば、小さい汚れ)が、誤って、欠陥と判断されることを抑制できる。また、区別条件は、複数種類の指標値が、それぞれ、直線性が基準よりも高いことを示すこと、を含んでもよい。例えば、区別条件は、「Ix1<Th1、かつ、Ix2<Th2、かつ、Ix3<Th3、かつ、Ix4<Th4(図6〜図9)」という条件を含んでもよい。
(4)金具を、プラグの製造に用いずに、製造対象から除外するための除外条件は、区別条件を満たす候補領域が検出されることを含む種々の条件であってよい。例えば、除外条件は、区別条件を満たす候補領域の総数が、N以上(Nは1以上の整数)であることを含んでもよい。ここで、値Nは2以上であってもよい。
(5)候補領域を特定する方法は、図3で説明した方法に代えて、他の種々の方法であってよい。例えば、予め準備された欠陥を表す画像を用いるパターンマッチングによって、候補領域を特定してもよい。
(6)エッジ画素を特定する方法は、図3で説明した方法に代えて、他の種々の方法であってよい。例えば、公知のエッジ検出フィルタ(例えば、ソーベルフィルタ)を画像データに適用することによって、エッジ画素を特定してもよい。
(7)主体金具50(図1)の表面のうちの検査対象の部分は、ネジ部57や鍔部54の表面に代えて、他の任意の部分であってよい。例えば、ネジ部57が形成される前の胴部52の外周面が、検査対象であってもよい。また、主体金具50の貫通孔59の内周面の少なくとも一部が、検査対象であってもよい。また、互いに主体金具50の異なる部分を表す複数の対象画像が、全体として、検査対象の部分を表してもよい。例えば、図3のS300、S305では、複数回の撮影が行われる。複数回の撮影の間で、主体金具50の表面のうちの対象画像に含まれる部分(すなわち、デジタルカメラ200の撮影可能範囲内に含まれる部分)が、互いに異なっている。S310〜S340では、プロセッサ110は、複数の画像データのそれぞれを解析することによって、複数の対象画像から、候補領域を特定する。S350〜S410では、プロセッサ110は、複数の対象画像から特定された候補領域のそれぞれの処理を行う。これによれば、検査対象の部分が広い場合であっても、適切な検査が可能である。
(8)検査対象の金具は、図1に示す点火プラグ100の主体金具50に代えて、他の種々の装置の金具であってよい。例えば、内燃機関を有する動力システム(例えば、内燃機関と吸気パイプと排気パイプとを含むシステム)に取り付けられるスパークプラグ、グロープラグなどの点火プラグ、ガスセンサ(例えば、酸素濃度センサ)などの装置の金具が、検査対象であってよい。そして、そのような装置の製造方法に、図2、図3で説明した製造方法を適用してよい。
(9)図4の検査装置105は、パーソナルコンピュータとは異なる種類の装置であってもよい。例えば、検査装置105は、デジタルカメラに組み込まれていてもよい。また、ネットワークを介して互いに通信可能な複数の装置(例えば、コンピュータ)が、検査装置によるデータ処理の機能を一部ずつ分担して、全体として、検査装置の機能を提供してもよい(これらの装置を備えるシステムが検査装置に対応する)。
上記各実施形態において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部あるいは全部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図3のS310〜S340の機能を、専用のハードウェア回路によって実現してもよい。
また、本発明の機能の一部または全部がコンピュータプログラムで実現される場合には、そのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体(例えば、一時的ではない記録媒体)に格納された形で提供することができる。プログラムは、提供時と同一または異なる記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)に格納された状態で、使用され得る。「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、メモリーカードやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種ROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスクドライブ等のコンピュータに接続されている外部記憶装置も含み得る。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
8...先端側パッキン、10...絶縁体、11...縮内径部、12...軸孔(貫通孔)、13...後端側胴部、14...大径部、15...先端側胴部、16...縮外径部、19...脚部、20...中心電極、21...外層、22...芯部、23...鍔部、24...頭部、27...軸部、28...棒部、29...第1チップ、30...接地電極、31...外層、32...内層、33...基端部、34...先端部、37...本体部、39...第2チップ、40...端子金具、41...軸部、48...鍔部、49...キャップ装着部、50...主体金具、51...工具係合部、52...胴部、53...カシメ部、54...鍔部、55...先端面、56...縮内径部、57...ネジ部、58...座屈部、59...貫通孔、61、62...リング部材、70...タルク、72...第1シール部、73...抵抗体、74...第2シール部、90...ガスケット、100...点火プラグ、105...検査装置、110...プロセッサ、120...揮発性記憶装置、130...不揮発性記憶装置、132...プログラム、140...表示部、150...操作部、190...インタフェース、200...デジタルカメラ、300...欠陥、300A...候補領域、310...近似直線、400A...候補領域、500...刻印、1000...検査システム、g...ギャップ、P...画素、L1...第1直線、L2...第2直線、BG...背景、CL...中心軸(軸線)、dc...距離、Df...先端方向(前方向)、Dx...横方向、dx...位置差、Dy...縦方向、IM1...対象画像、IM2...平滑化画像、IM3...差分画像、IM4...二値画像、Pe1、Pe2...エッジ画素、Th1−Th4...閾値、Ix1−Ix4...指標値、Ang...角度、Dfr...後端方向(後方向)、ddx...差分

Claims (4)

  1. 主体金具を含む点火プラグの製造方法であって、
    主体金具を撮影することによって前記主体金具の表面の少なくとも一部を含む対象画像を表す画像データを生成し、
    前記画像データを解析することによって、前記対象画像内において、前記主体金具の前記表面上の直線状の欠陥を表す領域の候補である候補領域を特定し、
    前記候補領域毎に、前記候補領域の縁のうちの短手方向側の部分の少なくとも一部を表す複数のエッジ画素を特定し、
    前記候補領域毎に、前記複数のエッジ画素を用いて前記候補領域の直線性が基準と比べて高いことを含む区別条件が満たされるか否かを判断し、
    前記区別条件を満たす候補領域が検出されることを含む除外条件が満たされる場合に、前記主体金具を製造対象から除外し、
    前記除外条件が満たされない場合に、前記主体金具を用いて点火プラグを組み立てる、
    製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法であって、
    前記区別条件が満たされるか否かを判断することは、
    前記複数のエッジ画素を用いて前記候補領域の前記直線性を示す指標値を算出することと、
    前記指標値が、閾値を超える範囲と前記閾値未満の範囲とのうちの、直線性が比較的高いことを示す範囲内にある場合に、前記直線性が前記基準よりも高いと判断することと、
    を含む、製造方法。
  3. 請求項2に記載の製造方法であって、
    前記指標値を算出することは、前記候補領域の前記縁のうちの前記短手方向の一方側の部分を表す複数のエッジ画素を近似して得られる第1直線と、前記縁のうちの前記短手方向の他方側の部分を表す複数のエッジ画素を近似して得られる第2直線と、がなす角度を前記指標値として算出すること、を含み、
    前記区別条件は、前記指標値である前記角度が前記閾値未満の範囲内にあることを含む、
    製造方法。
  4. 点火プラグの主体金具の表面を検査する検査装置であって、
    主体金具を撮影することによって得られる前記主体金具の表面の少なくとも一部を含む対象画像を表す画像データを解析することによって、前記対象画像内において、前記主体金具の前記表面上の直線状の欠陥を表す領域の候補である候補領域を特定する候補領域特定部と、
    前記候補領域毎に、前記候補領域の縁のうちの短手方向側の部分の少なくとも一部を表す複数のエッジ画素を特定するエッジ画素特定部と、
    前記候補領域毎に、前記複数のエッジ画素を用いて前記候補領域の直線性が基準と比べて高いことを含む区別条件が満たされるか否かを判断する判断部と、
    を備える、検査装置。
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