当業者であれば、慣例に従い、以下で説明する上述した図面の様々な特徴は必ずしも縮尺通りに示されておらず、図面の様々な特徴及び要素の寸法は、本明細書で説明する本開示の実施形態をより明確に示すように拡大又は縮小することができると認識し理解するであろう。
以下、添付図面に示す本開示の代表的な実施形態を詳細に参照する。これらの実施形態については、説明した実施形態を当業者が実施できるほど十分に詳細に説明するが、これらの例は限定的なものではないと理解されたい。むしろ、本開示は、説明する実施形態の要旨及び範囲に含めることができる代替例、修正例及び同等物も対象とすることが意図される。説明する実施形態の要旨及び範囲から逸脱することなく、他の実施形態を使用することも、変更を行うこともできると理解されたい。
以下の開示は、付属電子装置との使用に適したホスト電子装置に関する。このホスト電子装置は、耐食性が高く、わずかなスペースしか必要とせず、見た目に美しい物理コネクタを含むことができる。いくつかの実施形態では、ホスト電子装置が、ホスト電子装置の外面と同一平面上にある、又はホスト電子装置の外面からわずかに引っ込んだ1又は2以上の接点を有する外部物理コネクタを含むことができる。この外面は、平面又は曲面とすることができ、接点の外面は、この外面の輪郭に一致する輪郭を含むことができる。例えば、筺体を金属又は別の導電性材料で形成したいくつかの実施形態では、コネクタ内の接点を非導電性材料が取り囲んで、各接点を他の接点及び電子装置のハウジングから電気的に絶縁することができる。
図1に、本開示のいくつかの実施形態による電子システム100を示す。システム100は、付属品とホストとの間でデータ、電力又はこれらの両方を共有するために付属電子装置120に接続できるホスト電子装置110を含む。具体的には、例えばケーブルコネクタ130により、ホスト装置110上の1又は2以上の接点112を付属装置120の1又は2以上の接点122に電気的に接続することができる。本開示の他の実施形態では、ケーブルコネクタ130とは異なるコネクタを用いてホスト装置110の接点112を付属装置120の接点122に直接電気的に接続することもできる。本開示のさらに他の実施形態では、ホスト装置110と付属装置120との間の1又は2以上の光学的接続をサポートする1又は2以上の光学接点を含めることもできる。
ホスト電子装置110の接点112と付属電子装置120の接点122との間の直接接続を容易にするために、接点112は、ホスト装置110に組み込まれた表面実装コネクタの一部として、装置110の外面に位置して装置110の筺体と同一平面上に存在し、又はこの筺体に対して限定量だけ引っ込むことができる。以下の図に、接点112を含む表面実装コネクタのいくつかの例を示し、これらについて説明する。
図2は、本開示のいくつかの実施形態による電子装置200の等角図である。電子装置200は、図1に示すホスト電子装置110とすることができる多くの異なるタイプの電子装置のうちの代表的な電子装置である。いくつかの実施形態では、電子装置200が、スマートフォンなどのモバイル通信装置である。図2に示す実施形態では、電子装置200がタブレットコンピュータ装置である。電子装置200は、様々な形状及びサイズとすることができる。また、電子装置200は、キャビティを形成する筺体202を含むこともでき、この筺体202は、バッテリ、1又は2以上のプロセッサ、1又は2以上のコンピュータ可読メモリ、無線インターフェイスなどの、装置200のキャビティ内の様々な内部構成部品を取り囲んで保護するように設計される。いくつかの実施形態では、筺体202が、アルミニウムなどの金属又は別の導電性材料で形成される。
電子装置200は、ビジュアルコンテンツを提示するように設計されたディスプレイアセンブリ204を含むこともできる。いくつかの実施形態では、ディスプレイアセンブリ204が、受け取ったタッチ入力に従って電子装置200へのコマンドを生成するように設計されたタッチ感知層を含む。さらに、いくつかの実施形態では、ディスプレイアセンブリ204が、ディスプレイアセンブリ204との静電結合に基づいて入力を生成するように設計された静電容量式タッチ感知層を含む。ディスプレイアセンブリ204上には、透明材料で作製された外側保護層206を重ね合わせて接着剤又はその他の手段を用いて筺体202に取り付けることにより、ディスプレイと、筺体によって形成されるキャビティとを覆うようにすることができる。外側保護層206は、ガラス又は同様の材料で作製することができ、従ってカバーガラスと呼ばれることもある。いくつかの実施形態では、電子装置200が、ディスプレイアセンブリ204及び/又は外側保護層206に加わる力の量を検出するように設計された力検出センサ(図示せず)をさらに含むことができる。
電子装置200は、電子装置への(例えば、ディスプレイアセンブリ204上に表示するビジュアルコンテンツを変更する)コマンドに対応する入力を受け取るように設計されたボタン208などの1又は2以上の入力ボタンを含むことができる。さらに、いくつかの実施形態では、電子装置200が、別の装置から電力及び/又はデータを受け取るように設計されたレセプタクルコネクタ210を含む。例えば、装置200には、電子装置200の内部構成部品、及び/又は電子装置200内に配置された1又は2以上の電源(図示せず)に電力を供給するために、コネクタ210を通じて電源(図示せず)からの電力を供給することができる。レセプタクルコネクタ210は、内部にレセプタクルコネクタの接点が存在するキャビティを含むことができる。
電子装置200は、コネクタ210とは別に、装置200の外面に位置する接点領域211内に1又は2以上の電気接点をさらに含むことができる。これらの電気接点は、(図5に示す)付属装置500などの付属装置に関連する対応する接点に電気的に結合するように設計される。接点212は、接点112が装置110と装置120との間の電気通信を可能にするのと同様に、電子装置200と付属装置500との間の電気通信を可能にすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、接点212が、装置200と装置500との間のデータ交換を可能にする1又は2以上のデータ接点を含むことができる。接点212は、付属装置による電子装置200への電力供給、或いは付属装置による装置200及び/又は接地接点からの電力引き出しを可能にする1又は2以上の電力接点を含むこともできる。
接点212は、ハウジング202の外面と実質的に同一平面上に存在することができる。すなわち、いくつかの実施形態では、通常はコネクタ210などのレセプタクルコネクタにとって必要であるが、それ以外の場合にはほこり又はその他のデブリが集まる原因となり得るハウジング202の露出された開口部又はその他のタイプのキャビティ内に接点212が形成されない。代わりに、接点212を装置ハウジング202の連続する外面の一部とすることにより、ハウジング202に標準コネクタを組み込んだ場合よりも接点が目立ちにくくなり、電子装置200の見た目の美しさにとって有益となり得る。本明細書では、接点の外面が周囲のハウジング面と同じ高さに存在する(例えば同じ平面内に存在する)場合、並びに各個々の接点212の外面が周囲のハウジング202の外面から1ミリメートル又はそれ未満などの限定量だけ引っ込んでいる場合、接点212がハウジング202の外面と「実質的に同一平面上にある」と言うことができる。他の実施形態では、接点212が、周囲のハウジング外面から0.5mm又はそれ未満だけ引っ込み、さらに他の実施形態では、接点212が、周囲のハウジング外面から0.25mm又はそれ未満だけ引っ込む。接点が周囲のハウジング202の外面と実質的に同一平面上にある場合には、接点を取り囲むハウジング外面の一部と接点の外面との間に連続する滑らかな移行部が存在するように接点と外部ハウジングとを組み合わせることができる。
接点212は、対応するコネクタが接点212に結合して電気的に接続するように整列させることができるハウジング202のキャビティ内又はハウジング202の他の露出開口部内に位置しないので、いくつかの実施形態では、電子装置200が、コネクタの結合を容易にする整列機構を含む。いくつかの特定の実施形態では、この整列機構が、筺体202の側壁に沿って接点領域211の両側に配置された第1の整列磁石アレイ214及び第2の整列磁石アレイ216を含むことができる。第1の磁石アレイ214及び第2の磁石アレイ216の各々は、これらのアレイを後述する付属電子装置の対応する磁石アレイに磁気的に結合させる磁極配置を有する複数の磁石を含むことができる。電子装置200は、この複数の磁気結合によって形成される磁気回路により、図5に示す付属装置500などの付属電子装置に磁気的に結合し、接点212を付属電子装置の接点と整列させることができる。他の実施形態では、整列機構が、さらに少ない又はさらに多くの磁石又は磁性部品、或いは他のタイプの整列構造を含むことができる。
図3に、本開示の実施形態による装置筺体の接点領域300を示す。接点領域300は、例えば図2に示す接点領域211とすることができる。この例では、接点領域300が、各々が周囲の装置筺体310の外面に位置してこの外面と実質的に同一平面上にある(接点312a、312b及び312cとして示す)3つの個々の接点312を含む。しかしながら、本開示の実施形態は、いずれかの特定数の接点に限定されるわけではなく、他の実施形態は、接点領域300内に3つよりも少ない接点又は3つよりも多くの接点を含むこともできる。接点312の各々は、接点212と同様又は同一とすることができ、装置筺体310は、例えば電子装置200のハウジング202とすることができる。いくつかの実施形態では、装置筺体310を金属又は同様の導電性材料で作製することができ、この場合、各個々の接点312の各接点312と装置筺体310との間の外縁部を絶縁リング320が取り囲むことができる。絶縁リング320は、プラスチック又は別の非導電性材料で作製することができ、接点312を装置筺体310から電気的に絶縁することができる。本開示のこれらの及びその他の実施形態では、接点312及び絶縁リング320が、周囲の装置筺体310の表面と実質的に同一平面上に存在することができる。これらの表面は、曲面とすることも、実質的に平面とすることも、或いは他の外形を有することもできる。いくつかの実施形態では、接点312及び絶縁リング320が限定量だけ引っ込んでいる場合、接点の外面と、絶縁リングの外面と、装置ハウジングの外面とが組み合わさって、接点及び/又は絶縁リングの領域内にわずかに窪んだ連続する滑らかな外面を形成し、図3に示すように接点領域内に横並びの3つの窪みを形成するように、接点の外面と周囲の絶縁リングの外面とを組み合わせることができる。
図4は、図3の線A−A’に沿って切り取った接点領域300の一部の側面断面図である。この例には、接点構造400を示す。接点構造400は、装置筺体310内の開口部内に位置して開口部を満たす個々の接点312(例えば、接点312a〜312cの1つ)を含む。接点312と、接点を取り囲む装置筺体310との間には、プラスチック絶縁リング320が存在する。プラスチックリング320は、これらの3つの構成部品間に間隙が形成されないように、装置筺体310及び接点312の両方にしっかりと当接する。さらに、図4から明らかなように、基本的に接点構造400の外面は、この図の最も上側の筺体310の部分から、絶縁リング320の上部、接点312、絶縁リング320の下部、及びこの図の最も下側の筺体310の部分まで連続する(ユーザが触った時に)滑らかな曲面である。
やはり図4に示すように、接点312にはフレキシブル回路基板420を接続することができ、接点312は、ブラケット410を用いて装置筺体310内の適所に固定することができる。本開示の様々な実施形態では、様々な接着剤を用いてこれらの構造を適所に固定することができる。具体的には、接点312は、接着層430を用いてプラスチック絶縁体320に固定することができる。接着層430は、プラスチック絶縁体320を装置筺体310に固定するために使用することもできる。また、ブラケット410を装置筺体310内の適所に固定するためにも接着層430を使用することができる。
以下、図14〜図52に関連して、本開示の実施形態による接点構造400のさらなる詳細、並びに接点構造400の代わりにホスト電子装置に組み込むことができる接点及び接点構造の例について説明する。しかしながら、これらのさらなる詳細及び例を説明する前に、図1に示す付属電子装置120を代表する電子装置の実施形態の等角図である図5を参照する。従って、電子装置500は、図1に示すホスト電子装置110又は図2に示すホスト電子装置200などのホスト電子装置に接続することができる。付属装置500は、キーボードアセンブリ504に結合したカバー502を含む。カバー502は、付属装置500と共に使用できる装置110又は装置200などの電子装置に重なり合って電子装置を覆うようなサイズ及び形状を有することができる。いくつかの実施形態では、カバー502が、パネル又はセグメントと呼ぶこともできる複数の区分を含む。例えば、図5に示すように、カバー502は、第1のセグメント506、第2のセグメント508及び第3のセグメント510を含むことができる。第1のセグメント506、第2のセグメント508及び第3のセグメント510の各々は、他のセグメントに対して移動自在又は回転自在とすることができる。この点において、カバー502は、折り畳み式カバーと呼ぶことができる。さらに、図5に示すように、第3のセグメント510は、キーボードアセンブリ504を第1のセグメント506及び第2のセグメント508上に折り重ねた際に、キーボードアセンブリ504が第3のセグメント510に対して大まかに同一平面上又は同じ高さに存在するように、第1のセグメント506及び第2のセグメント508に対して隆起させ、又は持ち上げることができる。
第1、第2及び第3のセグメントの各々は、マイクロファイバなどのファブリック層512、又は一般に表面的な強化をもたらしながら、付属キーボード500と共に動作するように設計されたホスト電子装置のディスプレイアセンブリ(例えば、図2に示すディスプレイ204)に損傷を与えることもないいずれかの材料によってカバーし、又は覆うことができる。また、これらのセグメントの各々は、ファブリック層512の下側に配置される、ガラス繊維などの材料で形成された剛性パネルを含むこともできる。さらに、上述したセグメントは、付属キーボードと協働するように設計された電子装置を下支え位置に位置付けることができるカバー502の折り畳み構成を定めるように折り畳むことができる。
カバー502は、ホスト電子装置110又はホスト電子装置200などのホスト電子装置を受け取って付属装置500に固定するように設計された取り付け機構514をさらに含むことができる。取り付け機構514は、付属装置500の取り付け先であるホスト電子装置内に配置された複数の磁石と磁気的に結合するように整列できる複数の磁石又は磁石のアレイ(図5には図示せず)を含むことができる。さらに、付属装置500は、ホスト装置110又は200などのホスト電子装置の電気接点に電気的に結合するように設計された、付属品接点構造515内の1又は2以上の電気接点を含むことができる。一般に、接点構造515内の電気接点数は、付属装置500がペアを成すように製造された対応する接点領域300内の接点数に等しい。いくつかの実施形態では、例えば図5に示すように、付属品接点構造515が、接点312a、312b及び312cとそれぞれ整列して電気的に結合することができる3つの接点516a、516b及び516cを含む。しかしながら、本開示の実施形態は、付属品接点構造515内のいずれかの特定の接点数に限定されるわけではなく、様々な実施形態では、3つよりも多くの又は3つよりも少ない接点を含むこともできる。付属品接点構造515のさらなる詳細については、本出願の後半で少なくとも図6及び図7に関連して説明する。
取り付け機構514は、カバー502の外面に沿って延びて取り付け機構514の周囲を包み込んで取り付け機構514の頂面又は上面を定める外部層518又は外側層を介してカバー502に結合することができる。いくつかの実施形態では、外部層518が、取り付け機構514及びカバー502の多少の柔軟性を可能にするポリマー系の低弾性エラストマ材料を含む。さらに、外部層518は、ポリウレタンとコールタールとの混合物を含むことができ、様々な色を有することができる。また、外部層518を形成する材料は、他の構成部品への比較的高い接着性をさらに含むことができ、さらに耐摩耗性とすることもできる。これに関連して、外部層518は、取り付け機構514との係合時に電子装置の動きを制限できる比較的大きな摩擦係数を含むことができる。取り付け機構514は、摩擦係数を小さくするために、電気接点を取り囲む第1の層522及び第2の層524を含むことができる。第1の層522及び第2の層524は、電子装置と取り付け機構514との間の整列及び結合を容易にすることができる、取り付け機構514に対するさらに小さな摩擦係数を含むことができる。
キーボードアセンブリ504は、キーボード技術において一般的に知られているQWERTY配列に従って配置されたキー526を含むことができる。しかしながら、他の実施形態では、キー526が、言語又は方言に従って異なる構成を含むこともできる。キーボードアセンブリ504は、キー526を受け取るプリント基板(図示せず)を含むことができる。キーボードアセンブリ504は、キーボードアセンブリ504の頂面530を横切って配置され頂面530から突出する保持機構528をさらに含むことができる。保持機構528は、カバー502が特定の折り畳み構成にある時に、取り付け機構514又は取り付け機構514の少なくとも一部を受け取るように設計することができる。保持機構528は、取り付け機構514、及び取り付け機構514に固定された電子装置のための機械的停止部を提供することができる。
図5に示すように、保持機構528は、頂面530から突出する環状構成を含む。しかしながら、他の実施形態では、保持機構528が、上述した機械的停止部を提供する2又は3以上の不連続な特徴部を含む。さらに、他の実施形態では、頂面530が、保持機構528内の位置に、取り付け機構514の一部を頂面530の下部に位置付けるトラフ又は「谷部」を含む。また、保持機構528は、取り付け機構514内の磁石に磁気的に結合するように設計された、機械的停止部と組み合わさって取り付け機構514の動きをさらに制限する磁石アレイを含むこともできる。取り付け機構514のさらなる詳細については、以下で図8及び図9に関連して説明する。
次に、本開示のいくつかの実施形態による付属品接点構造515の簡略斜視図である図6を参照する。図6に示す接点構造515は、隆起部610を含む(図7にも示す)接点ハウジング605を含むことができる。隆起部610は、付属装置のハウジングの一部とすることも、或いは、例えば取り付け機構514の外面とすることもできる、図7に示す筺体620などの装置筺体の開口部内に位置し、この開口部を通って延びることができる。付属品接点構造515は、3つの個々の接点516a、516b及び516cも含み、これらの各々は、金属又は別の導電性材料で作製することができる。接点構造の隆起部610は、個々の各接点516a、516b及び516cのための別個の開口部を含むことができる。
接点516a〜516cは、接点構造515が、筺体620に収容された電子装置内の大容積を消費することなくコネクタの接点を提供できるようにする薄型接点とすることができる。様々な実施形態では、接点516a〜516cをばね式接点とすることもできる。例えば、接点516a〜516cは、これらを押圧又は圧迫することができて離した時に元の位置に戻ることができるように、ばね、可撓性アーム又はその他の可撓性構造によって付勢することができる。ばね式接点は、対応するコネクタ内の接点との間に一定量の弾性コンプライアンスをもたらすことにより、複数の接点516a〜516cと、ホスト電子装置200の接点312a〜312cなどの第2の装置上の第2のコネクタの対応する接点との間の電気的接続部を形成する支援を行うことができる。
図7は、図6に示す点線の平面に沿って切り取った、本開示のいくつかの実施形態による接点構造515の簡略垂直断面図である。接点構造515は、ハウジング又は筺体620を有する付属電子装置内に位置することができる。上述したように、接点構造515のカバー210の隆起部610は、装置筺体620の開口部内に位置することができる。接点構造515の接点ハウジング605は、接触部分622a、622b及び622cをそれぞれ有する接点516a、516b及び516c(例えば、図8に示す開口部548)を支持することができる。これらの接触部分622a、622b及び622cは、可撓性レバーアーム624a、624b及び624cの端部にそれぞれ取り付けることができる。各可撓性アームは、第2の端部において終端し、接点ハウジング605内のノッチ又は溝に挿入できる返し部を含むことができる。具体的には、可撓性レバーアーム624aは返し部626aを含み、可撓性アーム624bは返し部626bを含み、可撓性アーム624cは返し部626cを含むことができる。いくつかの実施形態では、中央接点が、その周囲にインサート成形された接点ハウジング605を有し、従って返し部626bを不要とすることができる。
組み立て時には、接触部分622bを含む中央接点を、コネクタハウジング605の底部の開口部に挿通することができる。接触部分622bは、コネクタハウジング605内に深く押し込まれることがある。場合によっては、接触構造622bが、隆起部610の頂面よりも下方に押し込まれることもある。この時、接触部分622bが横方向にずれると、接触部分622bは、接点ハウジング605の開口部から出てくることができなくなる。従って、接触部分622bの下方には、底部停止部630が存在することができる。底部停止部630は、接触部分622bを押圧できる深さを制限することにより、接点構造515への起こり得る損傷を防ぐことができる。他の実施形態では、中央接点が、その周囲にインサート成形された接点ハウジング605を有し、従って底部停止部630を不要とすることができる。
次に、本開示のいくつかの実施形態による取り付け機構514の様々な構成部品の分解図を示す図8を参照する。例えば、取り付け機構514は、第1の磁石アレイ532及び第2の磁石アレイ534を含むことができる。いくつかの実施形態では、第1のアレイ532及び第2のアレイ534が、組み立て前に互いに位置合わせされた(ネオジム磁石などの)複数の磁石を含む。図8に示す実施形態では、第1のアレイ532及び第2のアレイ534が非磁化材料の組成物で形成され、取り付け機構514の組み立て前に磁化される。第1のアレイ532及び第2のアレイ534は、カメラ/センサアセンブリ(図示せず)の下方に配置し、電気接点516a〜516cと電子装置(図示せず)との間の所望の整列に従って磁化機(図示せず)と位置合わせすることができる。これにより、電子装置の磁気整列を向上させるカスタム磁化が可能になる。
図8には、第1のアレイ532及び第2のアレイ534が複数の磁化領域を有することも示している。例えば、第1のアレイ532は、第1の磁化領域536と、第1の磁化領域536に隣接する第2の磁化領域538とを含むことができる。また、これらの磁化領域は、異なる磁気領域又は異なるサイズの磁気領域を含むこともできる。当業者であれば分かるように、一般に磁石は、「北」向きの極性、すなわちN極と、「南」向きの極性領域、すなわちS極とを有する磁極配置を含み、磁場線は、N極からS極への方向に延びる。また、当業者であれば、磁石のN極は磁石のS極に磁気的に引き付けられ、2つのN極又は2つのS極は互いに磁気的に反発することができると理解する。これに関連して、第1のアレイ532及び第2のアレイ534の隣接する磁気領域は、磁場線を逆向きに生じるように設計された磁極配置を含むことができる。例えば、図8に示す第1の磁化領域536は、頂面がN極を有し、頂面とは逆側の底面(図示せず)がS極を有することを示す、第1の方向に延びる(点線で示す)磁場線を含む。これとは逆に、第2の磁化領域538は、頂面がS極を有し、頂面と逆側の底面(図示せず)がN極を有することを示す、第1の方向とは反対の第2の方向に延びる(点線で示す)磁場線を含む。このパターンは、第1のアレイ及び第2のアレイの磁化領域の代表とすることができる。さらに、他の実施形態では、このパターンが逆になり、第1の磁化領域536及び第2の磁化領域538が、図8に示すものとは逆向きの磁場線を含む。また、第1の磁化領域536を第2の磁化領域538より小さくすることもできる。同様に、ただし補完的に、装置200の磁石アレイ214及び216内でも磁極配置を用いて、取り付け機構と装置200との磁気結合を容易にすることもできる。
また、図8に示すように、電気接点構造515をフレキシブル回路アセンブリ535上に配置することができ、第1のアレイ532及び第2のアレイ534の下方に磁気分路537を配置することもできる。磁気分路537は、第1のアレイ532及び第2のアレイ534に磁気的に引き付けられる軟鋼を含む金属で形成することができる。また、磁気分路537は、第1のアレイ及び第2のアレイの磁場方向を、取り付け機構が付属装置500を固定する電子装置200内の磁石アレイ214及び216などのホスト電子装置内の磁石に向かう方向に変化させることもできる。取り付け機構514は、ステンレス鋼を含むことができる金属層(図示せず)を含む保護部品540をさらに含むことができる。この金属層を外側コーティング542が覆って、美的な仕上げをもたらすことができる。いくつかの実施形態では、外側コーティング542が、ポリウレタンに熱可塑性物質を加えたものを含むフォトサーモプラスチック(「PTP」)材料を含む。
取り付け機構514は、複数の追加的な特徴部を含んだり、受信することができる。例えば、電子装置からキーボードアセンブリ500(図5に図示)のコネクタ(図示せず)に(或いはこの逆)に、電気信号を運ぶように設計された導電性ファブリック544である。導電性ファブリック544は、保護部品540の周囲に巻き付いてフレキシブル回路アセンブリ535に電気的に結合するとともに、接点構造515内の個々の電気接点516のうちの1つ又は2つ以上(すなわち、接点516a〜接点516cのうちの1つ又は2つ以上)に電気的に結合することができる。いくつかの実施形態では、導電性ファブリック544が、(導電性ファブリック544の)全体にわたって導電性である。図8に示す実施形態では、導電性ファブリック544が、接点516a〜516cのうちのそれぞれの接点に電気的に結合する3つの電気的に独立した信号トレース(図示せず)を含む導電性領域546を含む。また、取り付け機構514の周囲には外部層518を巻き付け、第1の層522及び第2の層522と組み合わせて取り付け機構の頂面を定めることもできる。図示のように、外部層518は、各個々の電気接点516が電子装置の電気接点に結合できるようにする開口部548を含むことができる。
図9は、図8に示す様々な構成部品を共に組み立てた取り付け機構514の、図8に示す点線に沿った断面図である。図示のように、外側コーティング542によって取り囲まれた金属層552は、大まかにU字形であるが、取り付け機構514の所望の形状に従って様々とすることができる。また、外部層518及び導電性ファブリック544は、保護部品540の周囲に大まかに巻き付き、外部層518は、(図8に示す第1のアレイ532又は第2のアレイ534のいずれかの)磁石554を覆って延び、導電性ファブリック544は、磁石554と磁気分路537との間で磁石554の下方に延びる。また、導電性ファブリック544は、導電性ファブリック544の保護カバーをさらに提供する化粧層556によって覆うこともできる。化粧層556は、PTPを含むことができる。
また、化粧層556は、取り付け機構514の上部に接着固定することもできる。例えば、外側コーティング542の(半分未満の)一部のみに沿って、化粧層556と外側コーティング542との間の接着層558が延びることができる。これにより、取り付け機構の(矢印560で示す)時計回り及び/又は反時計回りの動きをさらに容易にすることができる。また、具体的に図示してはいないが、図9に示して説明した複数の特徴部は、共に接着固定することもできる。
次に、表面1000(例えば、デスクトップ)上に存在する、電子装置200に結合した付属装置500の側面図である図10を参照する。図5に示すように、付属装置500は、キーボードアセンブリ504を電子装置200と共に使用できる折り畳み構成にある。折り畳み構成では、付属装置500の取り付け機構514が、カバー502をキーボードアセンブリ504の保持機構528に結合する。同時に、取り付け機構514は、付属装置500をホスト電子装置200にも結合して、ホスト装置200の接点領域300が付属装置500の接点構造515に結合して電気的に接続されるようにする。図示のように、この折り畳み構成は、折り畳まれて電子装置200の三角支持を形成する第1のセグメント506、第2のセグメント508及び第3のセグメント510を含むことができる。さらに、電子装置200は、第3のセグメント510に当接することができる。
図10に示す構成では、電子装置300への入力又はコマンドを生成し、電子装置200の(図2に示す)ディスプレイアセンブリ204の(複数の斜線で示す)ビジュアルコンテンツを変更するために、キーボードアセンブリ504を入力装置として使用することができる。この理由の1つは、カバー502と共に折り畳まれてカバー内を延びる、拡大図に示す導電性ファブリック544にある。
図10には示していないが、取り付け機構514を保持機構128内又はその付近に配置した際には、キーボードアセンブリ504の保持機構528の下方に配置された1又は2以上の磁石アレイが、取り付け機構514の第1のアレイ532及び第2のアレイ534内の磁石に結合する。これに関連して、第1のアレイ532及び第2のアレイ534内の各磁石は、保持機構528の下方の1又は2以上の磁石アレイ内の磁石(図示せず)に磁気的に結合する磁極配置を含むことができる。これにより、保持機構528は、取り付け機構514と、取り付け機構514に結合された電子装置300とを同時に固定できるようになる。いくつかの実施形態では、保持機構528の下方の1又は2以上の磁石アレイ内の磁石の組み合わせ数が、第1のアレイ532及び第2のアレイ534内の磁石の組み合わせ数に等しい。
取り付け機構514に関連する磁気結合、並びに保持機構528及び電子装置200の両方をさらに明確に示すために、説明するような整列磁石を含む取り付け機構514及び保持機構528の一部に沿って切り取った、図10の点線で示す部分の拡大部分断面図である図11を参照する。図11に示すように、取り付け機構514は保持機構528内に位置し、この保持機構は、取り付け機構514のための機械的停止部として使用される。また、図示のように、取り付け機構514は、(図2に示す)第1の磁石アレイ214及び第2の磁石アレイ216の一部とすることができる磁石1102にそれぞれ磁気的に結合した(図8に示す)第1の磁石アレイ532又は第2の磁石アレイ534の一部とすることができる磁石554を含むこともできる。磁場線は、矢印付きの点線で示す。取り付け機構514内の磁石554は、キーボードアセンブリ504内の磁石アレイの一部である磁石1104にさらに磁気的に結合することができる。この磁気結合は、保持機構528との組み合わせによって、取り付け機構514及び電子装置200を固定位置に維持することができる。
上述したように、付属装置が図10に示す折り畳み状態にあり、取り付け機構514が保持機構528と正しく位置合わせされて保持機構528内に固定されている場合には、各接点516にアクセスして、ホスト装置200の一部であるそれぞれの接点212に電気的に結合することができる。この接続シーケンスを図12及び図13に示しており、これらの各々は、図11に示す同じ図10の拡大部分断面図を表すものであるが、整列磁石を介したものではなく、(電子装置200の)接点212及び接点516(例えば、付属装置500の接点516a〜516cのうちの1つ)である結合し合う接点対を介したものである。具体的に言えば、図12には、接点212が接点516から離れており、従って未だ接点516と結合していない状態のホスト電子装置200を示している。図12に示すように、接点516は、取り付け機構514の外面1202の上方にわずかに突出する。
図13に示すように、電子装置200が取り付け機構514に接近して、磁石1102及び554が装置200を取り付け機構に引き寄せると、接点516は、接点212に物理的及び電気的に接続されるようになる。接点516は、可撓性レバーアーム(例えば、図7に関連して説明したレバーアーム624a〜624cのうちの1つ)に取り付けられており、従って装置200がその完全に嵌め込まれた位置に達して、装置200の外面1204が接触面1205において取り付け機構514の外面1202に物理的に接触するまで、(矢印1302で示すように)接点212によって取り付け機構の筺体620に押し込まれる。
再び接点212の詳細に注目して、図4に示す接点312の実施形態を示す図14を接点212の一例として参照する。図14に示す接点312は、前面1404から浮上する接触部分1402を含むことができる。接点312は、フレキシブル回路基板320に接続できる後方傾斜部分1406をさらに有することができる。接点312は、機械加工、鍛造、プリント法、エッチング法、スタンピング法又はその他の方法によって形成することができる。本開示の他の実施形態では、接点312を深絞り成形法によって形成することができる。
図15に、本開示の実施形態によるプラスチック絶縁体1500を示す。この例では、プラスチック絶縁体1500が、接点312を受け入れるための開口部1502を定める(図3にも示す)リング320を含む。後面1504は接着剤で覆うことができ、接点312は、これらの位置でプラスチック絶縁体1500に接合することができる。
図16〜図18には、本開示の実施形態による一連の接点の組み立て方法を示す。図16において、本開示の実施形態によるフレキシブル回路基板420に複数の接点312を結合することができる。フレキシブル回路基板420上の接点は、はんだ付け、レーザー、スポット、又は抵抗溶接、或いはその他の方法によって接点312の後部1406に取り付けることができる。この例では、フレキシブル回路基板420が3つの部分を有することができ、これらの各々は、接点312の傾斜部分1406に接続される。フレキシブル回路基板420のフレキシブル回路基板トレースと装置筺体310(図4に図示)との間には、ESD保護を行うようにダイオード1610を接続することができる。この例では、フレキシブル回路基板420を接点312の後部1406に取り付ける際に高柔軟性を与えるように、図示のようにフレキシブル回路基板420を3つの部分に分割することができる。接点312は、プラスチック絶縁体1500の開口部1502と位置合わせすることができる。
図17において、(図16に示す)プラスチック絶縁体1500の接点312を含むバレルを、装置筺体310の開口部1702と位置合わせすることができる。プラスチック絶縁体1500は、適所に接着することができる。図18において、装置筺体310のノッチ1802の適所にブラケット1810を接着することができる。
本開示の様々な実施形態では、これらの及びその他の接点構造の異なる部分を様々な材料で形成することができる。例えば、ブラケット1810及びプラスチック絶縁体1500は、プラスチック、LPS、或いはその他の非導電性材料又は導電性材料などの同じ材料又は異なる材料で形成することができる。接点312は、金、金めっき銅、金めっきニッケル、金ニッケル合金、及びその他の材料などの非腐食性材料で形成することができる。
本開示の様々な実施形態では、これらの及びその他の接点構造の異なる部分を様々な方法で形成することができる。例えば、ブラケット1810及びプラスチック絶縁体1500は、射出成形又はその他の成形法、プリント法、或いはその他の技術を用いて形成することができる。接点312は、機械加工、スタンピング、鋳造、鍛造、又はプリント法によって形成することも、或いは深絞り成形法を使用することなどの異なる方法で形成することもできる。プラスチック絶縁体1500は、射出成形を用いて接点312の周囲に形成することができる。
図19は、図3の接点構造に使用できる別の接点構造1900の側面断面図である。この例では、接点1912を装置筺体310の開口部内に配置することができる。接点1912と装置筺体310との間には、プラスチック絶縁体1920を配置することができ、接点構造1900の外面は、基本的に筺体、絶縁リング及び接点にわたって連続する(ユーザが触った時に)滑らかな曲面とすることができる。接点1912には、後部1914においてフレキシブル回路基板1920が接続することができる。接点1912は、任意のブラケット(図示せず)を用いて装置筺体310の適所に固定することができるが、本開示の他の実施形態では、接点1912及び絶縁体1920を適所に接着又は別様に固定することもできる。本開示の様々な実施形態では、様々な接着剤を用いてこれらの構造を適所に固定することができる。具体的には、接点1912は、接着層を用いてプラスチック絶縁体1920に固定することができる。接着層は、プラスチック絶縁体1920を装置筺体310に固定するために使用することもできる。また、任意のブラケットを装置筺体310内の適所に固定するためにも接着層を使用することができる。支持体1910は、フレキシブル回路基板1920の機械的支持を行うことができる。支持体1910は、(図22の下方に示す)ESDダイオードを含むことができる。
図20に、図19の接点構造を示す。この例では、深絞り成形法において後面2002に力を加えて接点1912を形成することができる。上述したように、接点1912は、フレキシブル回路基板に結合できる後方傾斜要素1914を含むことができる。本開示の他の実施形態では、接点1912を、機械加工、鍛造、プリント法、エッチング法、スタンピング法、又はその他の方法によって形成することができる。
図21に、本開示の実施形態によるプラスチック絶縁体2100内の図20の接点を示す。この例では、プラスチック絶縁体2100が、接点1912を受け入れる開口部2122を有することができる。リング状絶縁体2120からは、後方接触部分1914が延びることができる。
図22に、本開示の実施形態による組み立てた接点構造を示す。本開示の実施形態によるフレキシブル回路基板420に、絶縁体2120内の複数の接点1912(図示せず)を結合することができる。フレキシブル回路基板420上の接点は、はんだ付け、レーザー、スポット、又は抵抗溶接、或いはその他の方法によって(図19に示す)接点1912の後部1914に取り付けることができる。この例では、フレキシブル回路基板420が3つの部分を有することができ、これらの各々は、接点1912の後部1914に接続される。フレキシブル回路基板420のフレキシブル回路基板トレースと装置筺体310との間には、ESD保護を行うようにダイオード1610を接続することができる。この例では、フレキシブル回路基板420を接点1912の後部1914に取り付ける際に高柔軟性を与えるように、図示のようにフレキシブル回路基板420を3つの部分に分割することができる。
図23は、図3の接点構造に使用できる別の接点構造2300の側面断面図である。この例では、装置筺体310の開口部に接点2312を配置することができる。接点2312と装置筺体310との間には、プラスチック絶縁体2320を配置することができ、図23から明らかなように、接点構造2300の外面は、基本的に筺体、絶縁リング及び接点にわたって連続する(ユーザが触った時に)滑らかな曲面とすることができる。後部2314では、ブリッジ要素2315が、フレキシブル回路基板2320を接点2312に接続することができる。接点2312は、任意のブラケット(図示せず)を用いて装置筺体310の適所に固定することができるが、本開示の他の実施形態では、接点2312及び絶縁体2320を適所に接着又は別様に固定することもできる。本開示の様々な実施形態では、様々な接着剤を用いてこれらの構造を適所に固定することができる。具体的には、接点2312は、接着層を用いてプラスチック絶縁体2320に固定することができる。接着層は、プラスチック絶縁体2320を装置筺体310に固定するために使用することもできる。また、任意のブラケットを装置筺体310内の適所に固定するためにも接着層を使用することができる。支持体1910は、フレキシブル回路基板1920の機械的支持を行うことができる。支持体2310は、(図26の下方に示す)ESDダイオードを含むことができる。
図24に、図23の接点を示す。この例では、深絞り成形法において表面2402に力を加えて接点2312を形成することができる。上述したように、接点2312は、フレキシブル回路基板に結合できる後方傾斜要素2314を含むことができる。本開示の他の実施形態では、接点2312を、機械加工、鍛造、プリント法、エッチング法、スタンピング法、又はその他の方法によって形成することができる。
図25に、本開示の実施形態によるプラスチック絶縁体2500内の図20の接点を示す。この例では、プラスチック絶縁体2500が、接点2312を受け入れる開口部2522を有することができる。絶縁体2500からは、後部接触部分2314が延びることができる。
図26に、本開示の実施形態による組み立てた接点構造を示す。本開示の実施形態によるフレキシブル回路基板2320に、絶縁体2520内の複数の接点2312(図示せず)を結合することができる。フレキシブル回路基板2320上の接点は、はんだ付け、レーザー、スポット、又は抵抗溶接、或いはその他の方法によって(図23に示す)接点2312の後部2314に取り付けることができる。フレキシブル回路基板2320のフレキシブル回路基板トレースと装置筺体310との間には、ESD保護を行うようにダイオード1610を接続することができる。この例では、フレキシブル回路基板320をブリッジ要素2315に取り付ける際に柔軟性が得られるように、フレキシブル回路基板を接点2312の裏側に沿って横方向に導くことができる。
図27に、本開示の実施形態による別の接点を示す。この接点2712は、前面2713から浮上する接触部分を含むことができる。接点2712は、フレキシブル回路基板320に接続できる後方傾斜部分2714をさらに有することができる。接点2712は、機械加工、鍛造、プリント法、エッチング法、スタンピング法又はその他の方法によって形成することができる。本開示の他の実施形態では、接点2712を深絞り成形法によって形成することができる。
図28に、本開示の実施形態によるプラスチック絶縁体内の図27の接点を示す。この例では、プラスチック絶縁体2820が、接点2712を受け入れる開口部2822を有することができる。絶縁体2820からは、後部接触部分2714(図示せず)が延びることができる。
図29〜図34に、本開示の実施形態による別の接点構造の形成方法を示す。図29において、キャリア2910の端部に複数の接点2712をスタンピングすることができる。各接点2712は、後方傾斜部分2714を含むことができる。これらの接点は、ブラスト加工してめっきすることができる。図30において、接点2712が、装置筺体内に配置された時に有する特別な関係と同じ特別な関係を互いに有することができるように、キャリア2910の一部2911をダミーキャリア3000上に分割して配置することができる。図31において、接点2712の周囲にプラスチック絶縁体2820を形成することができる。本開示の他の実施形態では、プラスチック絶縁体2820を別個のステップで形成して、接点2712の周囲に配置することができる。本開示のこれらの及びその他の実施形態では、1つのプラスチック絶縁体2820の代わりに、各々が接点2712の1つを取り囲む3つのプラスチック絶縁体又は絶縁体を使用することもできる。プラスチック絶縁体2820は、接点2712に接着又は別様に固定することができる。ダミーキャリア3000は、除去することができる。
図32において、フレキシブル回路基板320を、例えばはんだ付けによって接点2712の後部傾斜要素2714に取り付けることができる。接点2712は、プラスチック絶縁体2820によって絶縁することができる。図33において、接点2712を装置筺体310内の開口部3302に位置合わせすることができる。プラスチック絶縁要素2820は、装置筺体310のノッチ3304に嵌まり込むように配置して適所に接着することができる。図34において、装置筺体310のノッチ3304内の接点2712の背後にブラケットを配置して、接点2712を適所に固定することができる。ブラケット3410は、接点2712を装置筺体310さらに固定するように適所に接着することもできる。
図35に、本開示の実施形態による装置筺体の接点領域3500を示す。この例では、接点領域3500が、装置筺体3530の表面に3つの接点3512を含む。接点3512の外縁部は、接点3512と装置筺体3530との間に配置できる、プラスチック絶縁体3520によって形成された絶縁リングによって取り囲むことができる。図35に示すように、接点3512、及びプラスチック絶縁体3520によって形成された絶縁リングは、周囲の装置筺体3530の表面と実質的に同一平面上に存在することができる。これらの表面は、曲面とすることも、実質的に平面とすることも、或いは他の外形を有することもでき、接点、絶縁リング及び周囲外面を組み合わせて、接点領域3500が組み込まれた装置の連続する滑らかな外面を形成することができる。
図36は、図35の接点構造として使用できる接点構造の側面断面図である。この例でも、接点3512は、装置筺体3530の開口部内に位置することができる。接点3512と装置筺体3530との間には、プラスチック絶縁体3520を配置することができる。接点3512の表面及びプラスチック絶縁体3520の表面は、装置筺体3530の表面と実質的に同一平面上に存在することができる。これらの表面は、曲面とすることも、実質的に平面とすることも、或いは他の外形を有することもできる。プラスチック絶縁体3520と装置筺体3530との間には、シリコーンガスケット又はその他のシール3610を配置することができる。シリコーンガスケット3610は、電子装置内に液体、湿気又はデブリが侵入するのを防ぐことができる。接点3512は、フレキシブル回路基板3620上のトレースにはんだ付け又は別様に取り付けることができる接触部分3513を含むことができる。フレキシブル回路基板3620は、熱活性化薄膜又は熱活性化接着剤3630を用いてプラスチック絶縁体3520に固定することができる。接点3512は、タブ3515(これらのうちの1つを接触部分3513とすることができる)及びハンドル3514をさらに含むことができる。フレキシブル回路基板3620の背後には、接点3512を装置筺体3530内の適所に保持できるようにブラケット3640を配置することができる。
本開示の様々な実施形態では、接点構造内の接点の表面が、接点を収容する装置の表面と少なくとも実質的に同一平面上に存在することが望ましいと考えられる。しかしながら、このコネクタ構造の様々な構成部品の各サイズは、これらの構成部品に関連する製造公差を有する。これらの公差が積み重なると、1又は2以上の接点の表面が装置の表面と同一平面上に存在しなくなる恐れがある。従って、本開示の実施形態は、これらの公差によって生じ得る誤差を考慮するようにシム又はその他の調整機構を使用することができる。以下の図に一例を示す。
図37は、図35の接点構造として使用できる別の接点構造の側面断面図である。この例でも、接点3512は、装置筺体3530の開口部内に位置することができる。接点3512と装置筺体3530との間には、プラスチック絶縁体3520を配置することができる。接点3512の表面及びプラスチック絶縁体3520の表面は、装置筺体3530の表面と実質的に同一平面に存在し、或いは表面に対して限度量だけ引っ込むことができる。接点3512の表面、プラスチック絶縁体3520の表面、及び装置筺体3530の表面は、曲面とすることも、実質的に平面とすることも、或いは他の外形を有することもできる。プラスチック絶縁体3520と装置筺体3530との間には、シリコーンガスケット又はその他のシール3610を配置することができる。シリコーンガスケット3610は、電子装置内に液体、湿気又はデブリが侵入するのを防ぐことができる。接点3512は、フレキシブル回路基板3620上のトレースにはんだ付け又は別様に取り付けることができる接触部分3513を含むことができる。フレキシブル回路基板3620は、熱活性化薄膜又は熱活性化接着剤3630を用いてプラスチック絶縁体3520に固定することができる。接点3512は、タブ3515(これらのうちの1つを接触部分3513とすることができる)及びハンドル3514をさらに含むことができる。フレキシブル回路基板3620の背後には、接点3512を装置筺体3530内の適所に保持するようにブラケット3640を配置することができる。
この場合も、接点3512の表面及びプラスチック絶縁体3520の表面は、装置筺体3530の表面と実質的に同一平面上に存在することが望ましいと考えられる。しかしながら、このコネクタ構造の様々な構成部品の各サイズは、これらの構成部品に関連する製造公差を有する。これらの公差が積み重なると、1又は2以上の接点3512の表面が装置の表面3530と同一平面上に存在しなくなる恐れがある。従って、本開示の実施形態は、シム3710を使用することができる。シム3710は、異なるサイズを有する一連のシムから選択することができる。シム3710は、接点3512の表面及びプラスチック絶縁体3520の表面が装置筺体3530の表面と実質的に同一平面上に存在するように、このコネクタ構造内の異なる構成部品のサイズの累積公差を補償するように選択されたサイズを有することができる。
図38に、本開示の実施形態による接点構造の一部を示す。この接点構造部分は、プラスチック絶縁体3520で取り囲まれた複数の接点3512を含むことができる。
図39は、本開示の実施形態による接点構造の分解図である。(図38に示す)接点3512は、プラスチック絶縁体3520に収容して装置筺体3530の開口部内に配置することができる。プラスチック絶縁体3520と装置筺体3530との間には、シリコーンガスケット又はその他のシール3610を配置することができる。シリコーンガスケット3610は、電子装置内に液体、湿気又はデブリが侵入するのを防ぐことができる。接点3512は、フレキシブル回路基板3620上のトレースにはんだ付け又は別様に取り付けることができる(図37に示す)接触部分3513を含むことができる。フレキシブル回路基板3620は、熱活性化薄膜又は熱活性化接着剤(図示せず)を用いてプラスチック絶縁体3520に固定することができる。フレキシブル回路基板3620の背後には、接点3512を装置筺体3530内の適所に保持できるようにブラケット又はカウリング3640を配置することができる。プラスチック絶縁体3520と装置筺体3530との間には、シム3710を配置することができる。シム3710は、異なるサイズを有する一連のシムから選択することができる。シム3710は、接点3512の表面及びプラスチック絶縁体3520の表面が装置筺体3530の表面と実質的に同一平面上に存在するように、このコネクタ構造内の異なる構成部品のサイズの累積公差を補償するように選択されたサイズを有することができる。
これらの接点3512及びプラスチック絶縁体3520を含む接点構造部分は、様々な方法で形成することができる。以下の図に一例を示す。
図40〜図43に、本開示の実施形態による接点構造の一部の製造方法を示す。図40において、接点3512をコイニング加工することができる。コイニング加工により、タブ3513及びハンドル3514を適所に残すことができる。接点3512は、キャリア4000の端部に形成することができる。キャリア4000は、開口部4010を含むことができる。図41において、キャリア4100を準備することができる。キャリア4100内には、隆起端部を有する開口部4010をスタンピングすることができる。図42において、キャリア4000をキャリア4100に固定することができる。具体的には、開口部4110の隆起端部をキャリア4000の開口部4010内に配置することができる。図43において、接点3512の周囲にプラスチック絶縁体3520を形成することができる。本開示の他の実施形態では、プラスチック絶縁体3520を他の場所に形成し、接点3512に接着又は別様に固定することができる。ハンドル3514(図示せず)を残してキャリア構造を除去することができる。
図44〜図47に、本開示の実施形態による接点構造の一部の別の製造方法を示す。図44において、接点3512を旋削又は機械加工することができる。図45において、キャリア4500をスタンピングすることができる。キャリア4500は、パドル4510を含むことができる。図46において、キャリア4500のパドル4510に接点3512を取り付けることができる。図47において、接点3512の周囲にプラスチック絶縁体3520を形成することができる。本開示の他の実施形態では、プラスチック絶縁体3520を他の場所に形成した後に、接着剤又はその他の技術を用いて接点3512に固定することができる。この場合も、ハンドル3514(図示せず)を残してキャリア4500を除去することができる。
図48〜図52に、本開示の実施形態による接点構造の一部の別の製造方法を示す。図48において、接点3512及び第1のキャリア4700を、旋削、機械加工又はコイニング加工、或いはその他の方法で形成することができる。図49において、第2のキャリア4900をスタンピング又は他の方法で形成することができる。第2のキャリア4900は、パドル4910を含むことができる。図50において、スポット、レーザー、又は抵抗溶接、或いはその他の方法によって第2のキャリア4900のパドル4910に接点3512を取り付けることができる。図51において、第1のキャリア4700を取り外し、接点3512を研磨、ブラスト加工してめっきすることができる。図52において、オーバーモールド工程又はその他の工程を用いて接点3512の周囲にプラスチック絶縁体3520を形成することができる。本開示の他の実施形態では、プラスチック絶縁体3520を他の場所に形成した後に、接着剤又はその他の技術を用いて接点3512に固定することができる。この場合も、ハンドル3514(図示せず)を残してキャリア4900を除去することができる。
本開示の実施形態は、耐食性の高い接点を提供することができる。これらの接点は、接点の周囲の装置筺体の色に一致する上部プレートを含むことができる。この上部プレートは、0.25〜1.0ミクロン、0.5〜1.0ミクロン、0.5〜0.85ミクロン、又は0.75〜0.85ミクロンの厚みとすることができ、或いは別の厚みを有することもできる。露出された接点表面では、上部プレートの下方に金めっき層が存在することができる。他の接点部分では、上部プレートを省いて金めっき層を第1の層とすることができる。この層は、0.01〜0.5ミクロン又は0.05〜0.1ミクロンの厚みとすることができ、或いは別の厚みを有することもできる。1.0、2.0、3.0、又は4.0ミクロンの範囲の厚みの銅層を使用することもできる。この銅層の上方には、任意のパラジウム層を使用することができる。この層は、0.15〜0.2ミクロン、1.0〜1.5ミクロン、又は1.0〜2.0ミクロンの厚みとすることができ、或いは別の厚みを有することもできる。フレキシブル回路基板に接点をはんだ付けできる領域内の金層と銅層との間には、任意のSnCu層を使用することができる。この任意のSnCu層は、4ミクロン、5ミクロン及び6ミクロンの間の厚み、例えば4〜6ミクロン又は5〜6ミクロンの厚みとすることができるが、本開示の実施形態に一致する他の厚みを有することもできる。本開示の別の実施形態は、1.0ミクロン、2.0ミクロン、1.0〜2.0ミクロン、2.0〜3.0ミクロン、3.0ミクロン又は4.0ミクロンの範囲の厚みの銅の基層を含むことができる。この銅層の上方には、パラジウム層を使用することができる。この層は、0.15〜0.2ミクロン、1.0〜1.5ミクロン、又は1.0〜2.0ミクロンの厚み、或いは別の厚みを有することができる。このパラジウム層上には、金フラッシュめっきを配置することができる。この後に、接点の周囲の装置筺体の色に一致する上部プレートが存在することができる。この上部プレートは、0.25〜1.0ミクロン、0.5〜1.0ミクロン、0.5〜0.85ミクロン、又は0.75〜0.85ミクロンの厚みとすることができ、或いは別の厚みを有することもできる。他の接点部分は、銅層を有することができ、10分の1ミクロン、10分の2ミクロン又は10分の3ミクロンの範囲のさらに薄いPd層の後に金フラッシュめっきを使用することができる。
本開示の様々な実施形態では、これらの接点構造及びその他の接点構造の異なる部分を様々な材料で形成することができる。例えば、ブラケット3640及びプラスチック絶縁体1720は、プラスチック、LPS、或いはその他の非導電性又は導電性材料などの同じ又は異なる材料で形成することができる。接点1712は、金、金めっき銅、金めっきニッケル、金ニッケル合金、及びその他の材料などの非腐食性材料で形成することができる。また、本開示の様々な実施形態では、これらの及びその他の接点構造の異なる部分を様々な方法で形成することができる。例えば、ブラケット3640及びプラスチック絶縁体3520は、射出成形又はその他の成形、プリント法、或いはその他の技術を用いて形成することができる。接点3512は、機械加工、スタンピング、鋳造、鍛造、又はプリント法によって形成することも、或いは異なる方法で形成することもできる。プラスチック絶縁体3520は、射出成形又はその他の技術を用いて接点312の周囲に形成することができる。
上記の説明では、説明した実施形態を完全に理解できるように、説明目的で特別な用語を使用した。しかしながら、当業者には、説明した実施形態を実施するためにこれらの具体的な詳細は必要でないことが明らかであろう。従って、本明細書で説明した具体的な実施形態についての上述の説明は、例示及び説明目的で行ったものである。これらの説明は、包括的であることや、或いはこれらの実施形態を開示した正確な形態に限定することを意図したものではない。当業者には、上記の教示に照らして多くの修正及び変形が可能であることが明らかであろう。