JP2018091062A - コンクリート床版の撤去方法及びコンクリート床版の新設方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業の労力を低減しつつコンクリート床版を桁の上面から撤去する。【解決手段】削孔工程によりハンチ部22に孔40が削孔され、亀裂発生工程により孔40を起点としてハンチ部22にスタッドジベル13に到達する亀裂60が発生させられ、ジベル切断工程により亀裂60からハンチ部22の内部のスタッドジベル13が切断され、床版分離工程により亀裂60を境界として桁10からコンクリート床版20が分離される。分離工程後には、桁10の上面11に亀裂60の下のコンクリート床版20及びスタッドジベル13の残部のみが残る。したがって、桁10の上面11のコンクリート21を斫る作業や既設のスタッドジベル13を除去する作業の労力を低減しつつコンクリート床版20を桁10の上面11から撤去することができる。【選択図】図5

Description

本発明は、コンクリート床版の撤去方法及びコンクリート床版の新設方法に関する。
近年、道路等を対象としたコンクリート床版が桁より支持されている橋梁において、車両の大型化や通行車両台数の増加によるコンクリート床版の疲労損傷や、凍結防止剤の散布による塩害劣化が著しくなってきており、コンクリート床版の取替えが求められることが多くなっている。例えば、特許文献1には、硬化材により桁の上面から突出したジベルが包含されることによって桁の上面と接合され、桁の上面との接合部にハンチ部が形成されたコンクリート床版を桁の上面から撤去するための技術が開示されている。特許文献1の技術では、桁の上面から突出したジベルが除去され、コンクリート床版が桁の上面から撤去された後に、桁の上面に鋼床版が設置される。
特公平6‐80244号公報
ところで、コンクリート床版を撤去する際には、例えば、桁の上面の両側にコンクリートカッターを入れることにより桁の上面の両側のコンクリート床版が撤去される。桁の上面の直上のコンクリートをブレーカなどで斫ることにより、桁の上面の直上のコンクリート床版が撤去される。ジベルの本数が多く、ジベルを囲むように鉄筋が配置されていることや、桁の上面の直上のコンクリートを斫る作業は桁を損傷することを避けるために手作業となることから、桁の上面の直上のコンクリートを斫る作業には多大な労力を要している。
また、一般に、新たに設置される床版はプレキャストコンクリート製のプレキャスト床版が多く採用されているが、基準類の改訂によって、プレキャスト床版は既設のコンクリート床版よりも厚さを厚くする必要がある。地上からの道路の路面の高さを変更せずに厚いプレキャスト床版に取り替えるためには、桁の上面とプレキャスト床版との接合部のハンチ部の厚さを薄くする必要がある。そのため、コンクリート床版を撤去した後にプレキャスト床版を新設する際には、既設のジベルが新たに設置するプレキャスト床版の設置やプレキャスト床版と桁の上面の間に注入する無収縮モルタルの流動障害にならないように、既設のジベルをその全長にわたって除去する必要があり、既設のジベルを除去する作業にも多大な労力を要している。
そこで本発明は、労力を低減しつつコンクリート床版を桁の上面から撤去することを目的とする。
本発明は、硬化材により桁の上面から突出したジベルが包含されることによって桁の上面と接合され、桁の上面との接合部にハンチ部が形成されたコンクリート床版を桁の上面から撤去するためのコンクリート床版の撤去方法であって、ハンチ部に孔を削孔する削孔工程と、削孔工程により削孔された孔を起点としてハンチ部にジベルに到達する亀裂を発生させる亀裂発生工程と、亀裂発生工程で発生させた亀裂からハンチ部の内部のジベルを切断するジベル切断工程と、亀裂発生工程で発生させた亀裂を境界として、桁からコンクリート床版を分離する床版分離工程とを備えたコンクリート床版の撤去方法である。
この構成によれば、硬化材により桁の上面から突出したジベルが包含されることによって桁の上面と接合され、桁の上面との接合部にハンチ部が形成されたコンクリート床版を桁の上面から撤去するためのコンクリート床版の撤去方法において、削孔工程によりハンチ部に孔が削孔され、亀裂発生工程により削孔工程で削孔された孔を起点としてハンチ部にジベルに到達する亀裂が発生させられ、ジベル切断工程により亀裂発生工程で発生させた亀裂からハンチ部の内部のジベルが切断され、床版分離工程により亀裂発生工程で発生させた亀裂を境界として桁からコンクリート床版が分離される。分離工程後には、桁の上面に亀裂発生工程で発生させた亀裂の下のコンクリート床版及びジベルの残部のみが残る。したがって、桁の上面の直上のコンクリートを斫る作業や既設のジベルを除去する作業の労力を低減しつつコンクリート床版を桁の上面から撤去することができる。
この場合、ジベル切断工程の前に、桁に対してコンクリート床版を固定する治具を設置する治具設置工程をさらに備えることが好適である。
この構成によれば、ジベル切断工程の前に、治具設置工程により桁に対してコンクリート床版を固定する治具が設置されるため、ジベル切断工程と床版分離工程との間もコンクリート床版により形成される道路を通行止めにする必要がなく、通行止めの期間を短縮することができる。
また、本発明は、本発明のコンクリート床版の撤去方法の床版分離工程の後に、ジベル切断工程で切断されたジベルの残部を除去せずに、桁の上面の周縁部にシール材を設置するシール材設置工程と、シール材設置工程の後に、超高強度繊維補強コンクリートにより形成された新たなプレキャスト床版をシール材設置工程で設置されたシール材を介して桁の上面に配置する新床版配置工程と、新床版配置工程の後に、桁の上面と、プレキャスト床版と、シール材とで囲まれた空間に充填材を充填して固化させる充填工程とを備えたコンクリート床版の新設方法である。
この工程によれば、新床版配置工程により、既設のコンクリート床版よりも薄くすることができる超高強度繊維補強コンクリートにより形成された新たなプレキャスト床版がシール材を介して桁の上面に配置されるため、シール材設置工程では、ジベル切断工程で切断されたジベルの残部を除去する必要が無く、充填工程では、ジベルの残部が充填材の流動障害とはならない。そのため、ジベルの残部を除去する労力を低減しつつ新たな床版を新設することができる。
本発明のコンクリート床版の撤去方法によれば、労力を低減しつつコンクリート床版を桁の上面から撤去することができる。また、本発明のコンクリート床版の新設方法によれば、ジベルの残部を除去する労力を低減しつつ新たな床版を新設することができる。
(A)は実施形態に係るコンクリート床版の撤去方法及びコンクリート床版の新設方法が適用される橋梁を示す側面図であり、(B)は(A)のα線による断面図である。 (A)は削孔工程後の橋梁を示す側面図であり、(B)は(A)のβ線による断面図である。 (A)は亀裂発生工程後の橋梁を示す側面図であり、(B)は(A)のδ線による断面図である。 (A)は削孔工程後の図2(A)のγ線による断面図であり、(B)は亀裂発生工程で用いられるクサビの背面図であり、(C)は亀裂発生工程で用いられるクサビの側面図であり、(D)は亀裂発生工程で用いられるクサビの正面図であり、(E)は(A)の孔の両側から一対のクサビが挿入された状態を示す図であり、(F)は(E)のε線による断面図であり、(G)は(E)のクサビの挿入が進行した状態を示す図であり、(H)は(G)のζ線による断面図であり、(I)は(G)のクサビの挿入が進行した状態を示す図であり、(J)は(I)のη線による断面図である。 (A)は治具設置工程後の橋梁を示す側面図であり、(B)は(A)のθ1線による断面図である。 図5(A)のθ2線による断面図である。 (A)はジベル切断工程後の橋梁を示す側面図であり、(B)は(A)のι線による断面図である。 (A)は床版分離工程後の橋梁を示す側面図であり、(B)は(A)のκ線による断面図である。 (A)はシール材設置後の橋梁を示す側面図であり、(B)は(A)のλ線による断面図である。 (A)は新床版配置工程後の橋梁を示す側面図であり、(B)は(A)のμ線による断面図である。 (A)は充填工程後の橋梁を示す側面図であり、(B)は(A)のν線による断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るコンクリート床版の撤去方法及びコンクリート床版の新設方法について、図面を用いて詳細に説明する。図1(A)及び図1(B)に示すように、本実施形態に係るコンクリート床版の撤去方法及びコンクリート床版の新設方法は、鋼桁等の桁10のフランジ12の上面11に既存のRC床版等のコンクリート床版20が設置された橋梁1に適用される。橋梁1は、合成桁橋であっても、非合成桁橋であってもよい。
桁10のフランジ12の上面11からは、スタッドジベル13等のジベルが突出している。コンクリート床版20は、コンクリート床版20を形成するコンクリート21等の硬化材により桁10の上面11から突出したスタッドジベル13等のジベルが包含されることによって桁10の上面11と接合されている。なお、ジベルとは、上記のスタッドジベル13の他に、棒状の鉄筋からなる鉄筋ジベルや、棒状の鉄筋がU字状に湾曲させられたU字状鉄筋の棒状の鉄筋の両端部が上面11に固定されたU字状鉄筋ジベル等が含まれる。
コンクリート床版20では、桁10の上面11との接合部30にハンチ部22が形成されている。ハンチ部22は、桁10の上面11によって支持される被支持面23と、被支持面23よりも上方の床版下面24とを連結する面を含む。なお、ハンチ部とは、桁の上面とコンクリート床版との接合部において、桁の上面によって支持されるコンクリート床版の被支持面と、被支持面よりも上方のコンクリート床版の床版下面とを連結する面を有する部位を意味し、被支持面と床版下面とを連結する面の角度は、水平方向に対して0°よりも大きく90°未満の角度であってもよく、水平方向に対して90°の角度であってもよい。つまり、ハンチ部22には、被支持面と床版下面とを連結する面が傾斜せずに垂直方向に平行な物が含まれる。
本実施形態のコンクリート床版の撤去方法は、上述したようなコンクリート床版20を桁10の上面11から撤去するための方法である。以下、本実施形態のコンクリート床版の撤去方法の各工程について説明する。
図2(A)及び図2(B)に示すように、ハンチ部22に孔40を削孔する削孔工程が行われる。削孔工程においては、ハンチ部22のコンクリート21にリーマを適用することにより、ハンチ部22に孔40を削孔することができる。孔40の大きさは、後述する亀裂発生工程において、亀裂を発生させるために、孔40に膨張性の薬剤やジャッキやクサビ等を挿入可能な程度の大きさである。孔40の大きさは、例えば、孔40の内径が15〜25[mm]程度であり、孔40の内径が20[mm]にできる。
孔40が削孔される位置は、例えば、孔40の内面がスタッドジベル13等のジベルに接しない程度の水平方向の余裕距離を隔てたジベルの近傍であって、桁10の上面11に孔40の内面が接しない程度の垂直方向の余裕距離を隔てた上面11の近傍が好ましい。孔40は、スタッドジベル13のそれぞれについて複数削孔される。なお、孔40が削孔される位置は、スタッドジベル13等のジベルの位置に関わらず、ハンチ部22における橋軸方向に一定間隔の複数の位置でもよい。削孔工程は、コンクリート床版20により形成される道路の通行止めをせずに行うことができる。
図3(A)及び図3(B)に示すように、削孔工程により削孔された孔40を起点としてハンチ部22にスタッドジベル13等のジベルに到達する亀裂60を発生させる亀裂発生工程が行われる。亀裂発生工程においては、孔40の中に膨張性の薬剤やジャッキやクサビ等が挿入されることにより、スタッドジベル13等のジベルを引き伸ばし、孔40を起点とした亀裂60を発生させることができる。
例えば、図4(A)に示すように、削孔工程後に削孔された内径が20[mm]の孔40に対して、図4(B)、図4(C)及び図4(D)に示すような外径が19[mm]のクサビ41が用意される。クサビ41は先端42及び末端43を有する円柱状の金属材であり、円形の端面を有する末端43と半円形の端面を有する先端42とをつなぐテーパ面44を有する。図4(E)及び図4(F)に示すように、孔40の両方の開口部から、一対のクサビ41の先端42のそれぞれが、テーパ面44のそれぞれが上下方向に対向しつつ互いに当接するように挿入される。図4(G)及び図4(H)示すように、一対のクサビ41の挿入が進行すると、互いのテーパ面44によって一対のクサビ41を上下方向に離隔させる反力が生じ、亀裂60が発生する。図4(I)及び図4(J)示すように、一対のクサビ41の挿入がさらに進行すると、亀裂60が拡大する。このようにして、クサビ41により孔40を起点とした亀裂60を発生させることができる。
亀裂60は、例えば、スタッドジベル13及び桁10の上面11の近傍の孔40を起点とし、厳密には上面11と一体化していないために比較的に割れ易いコンクリート床版20の被支持面23の近傍を伸びることが予想される。したがって、削孔工程により削孔された孔を起点としてハンチ部にジベルに到達する亀裂を発生させるとは、少なくとも削孔工程により削孔された孔を起点としてジベルに到達する亀裂を発生させることを意味し、削孔された孔以外の部位では、コンクリート床版の桁の上面により支持される被支持面等の外面で終端する亀裂を発生させることを含む。
亀裂60の幅は、後述するジベル切断工程において、スタッドジベル13等のジベルをガス切断やレーザー切断等の溶断やワイヤソー等の接触式の工具により切断することが可能な大きさである。亀裂発生工程は、コンクリート床版20により形成される道路の通行止めをせずに行うことができる。しかし、亀裂60の幅だけコンクリート床版20により形成される道路の路面が上昇する可能性がある。そのため、亀裂60の幅は、道路上の車両の走行に支障のない範囲の大きさにすることが好ましい。
図5(A)、図5(B)及び図6に示すように、後述するジベル切断工程の前に、桁10に対してコンクリート床版20を固定する治具50を設置する治具設置工程が行われる。治具50は、桁固定部51、床版固定部52及びリブ53を有する。治具50は、鋼板等により製造されている。桁固定部51は、桁10にボルト54により固定される。床版固定部52は、コンクリート床版20の床版下面24にボルト54により固定される。リブ53は、桁固定部51と床版固定部52との間に作用する圧縮応力及び引張応力に対して治具50を補強する。
治具設置工程は、亀裂発生工程の後であって後述するジベル切断工程の前に行われることが好ましい。しかし、治具50が設置されたまま孔40の削孔が可能であれば、削孔工程の前に行われてもよい。また、治具50が設置されたまま亀裂60を発生させることが可能であれば、亀裂発生工程の前に行われてもよい。治具設置工程は、コンクリート床版20により形成される道路の通行止めをせずに行うことができる。
図7(A)及び図7(B)に示すように、亀裂発生工程で発生させた亀裂60からハンチ部22の内部のスタッドジベル13等のジベルを切断するジベル切断工程が行われる。ジベル切断工程においては、亀裂60からハンチ部22の内部のスタッドジベル13等のジベルにガス切断やレーザー切断等の溶断を適用することにより、ジベルを切断することができる。亀裂60により、溶断により溶融したジベルの金属が滞留し、溶断の障害になることが防止される。亀裂60からスタッドジベル13等のジベルがワイヤソー等の接触式の工具により切断されてもよい。ジベル切断工程は、コンクリート床版20により形成される道路の通行止めをせずに行うことができる。
図8(A)及び図8(B)に示すように、コンクリート床版20により形成される道路の通行止めを行い、治具設置工程で設置された治具50を除去した後、亀裂発生工程で発生させた亀裂60を境界として、桁10からコンクリート床版20を分離する床版分離工程が行われる。床版分離工程においては、例えば、クレーン等によりコンクリート床版20を上方に吊り上げることにより、桁10からコンクリート床版20を分離することができる。
床版分離工程で桁10から分離されたコンクリート床版20は、コンクリートカッターで細分化することにより、クレーン等により容易に撤去することが可能になる。分離工程後には、桁10の上面11に亀裂発生工程で発生させた亀裂60の下のコンクリート床版20及びスタッドジベル13等のジベルの残部のみが残る。コンクリート床版20の残部は、ブレーカ等により除去される。
以下、本実施形態のコンクリート床版の新設方法について説明する。図9(A)及び図9(B)に示すように、本実施形態のコンクリート床版の撤去方法の床版分離工程の後に、ジベル切断工程で切断されたスタッドジベル13等のジベルの残部を除去せずに、桁10の上面11の周縁部にシール材70を設置するシール材設置工程が行われる。
シール材70は、例えば、シールスポンジ等をその端部に含む型枠板等を適用することができる。シール材70の桁10の上面11からの高さは、例えば、コンクリート床版20により形成されていた道路の路面の上面からの高さから、新設するコンクリート床版の厚さを減算した高さである。なお、図9(A)及び図9(B)に示すように、ジベル切断工程で切断されたスタッドジベル13等のジベルの残部が無い桁10の上面11の位置に、新たなスタッドジベル14等のジベルが新設されてもよい。
図10(A)及び図10(B)に示すように、シール材設置工程の後に、超高強度繊維補強コンクリート81により形成された新たなプレキャスト床版80をシール材設置工程で設置されたシール材70を介して桁10の上面11に配置する新床版配置工程が行われる。超高強度繊維補強コンクリートとは、土木学会発行の「設計・施工指針(案)」に材料及び製法が規定された超高強度繊維補強コンクリートを意味する。
なお、図10(A)及び図10(B)に示すように、桁10の上面11に新たなスタッドジベル14等のジベルが新設される場合は、プレキャスト床版80が新設されたスタッドジベル14等をその内面で囲繞するずれ止め用孔部82を有し、当該ずれ止め用孔部82の内面が新設されたスタッドジベル14等を囲繞するようにプレキャスト床版80が桁10の上面11に配置されてもよい。
図11(A)及び図11(B)に示すように、新床版配置工程の後に、桁10の上面11と、プレキャスト床版80と、シール材70とで囲まれた空間に無収縮モルタル90等の充填材を充填して固化させる充填工程が行われる。図11(A)及び図11(B)に示すように、桁10の上面11に新たなジベルが新設され、プレキャスト床版80がずれ止め用孔部82を有する場合には、ずれ止め用孔部82に膨張コンクリート又は無収縮モルタルが充填されてもよい。
本実施形態によれば、コンクリート床版20を形成するコンクリート21等の硬化材により桁10の上面11から突出したスタッドジベル13等のジベルが包含されることによって桁10の上面11と接合され、桁10の上面11との接合部30にハンチ部22が形成されたコンクリート床版20を桁10の上面11から撤去するためのコンクリート床版の撤去方法において、削孔工程によりハンチ部22に孔40が削孔され、亀裂発生工程により削孔工程で削孔された孔40を起点としてハンチ部22にスタッドジベル13に到達する亀裂60が発生させられ、ジベル切断工程により亀裂発生工程で発生させた亀裂60からハンチ部22の内部のスタッドジベル13が切断され、床版分離工程により亀裂発生工程で発生させた亀裂60を境界として桁10からコンクリート床版20が分離される。分離工程後には、桁10の上面11に亀裂発生工程で発生させた亀裂60の下のコンクリート床版20及びスタッドジベル13の残部のみが残る。したがって、桁10の上面11の直上のコンクリート21を斫る作業や既設のスタッドジベル13を除去する作業の労力を低減しつつコンクリート床版20を桁10の上面11から撤去することができる。
コンクリート床版20の撤去及び新設を行う際には、コンクリート床版20により形成される道路の通行止めが行われる期間を最小にすることが求められる。このため、通行止めが開始されたら、直ちにコンクリート床版20を撤去する必要がある。したがって、スタッドジベル13等のジベルの切断は、コンクリート床版20により形成される道路に車両等が通行している間に行われることが望ましい。本実施形態によれば、ジベル切断工程の前に、治具設置工程により桁10に対してコンクリート床版20を固定する治具50が設置されるため、ジベル切断工程と床版分離工程との間もコンクリート床版20により形成される道路を通行止めにする必要がなく、通行止めの期間を短縮することができる。
また、新床版配置工程により、既設のコンクリート床版20よりも薄くすることができる超高強度繊維補強コンクリートにより形成された新たなプレキャスト床版80がシール材70を介して桁10の上面11に配置されるため、シール材設置工程では、ジベル切断工程で切断されたスタッドジベル13等のジベルの残部を除去する必要が無く、充填工程では、ジベルの残部が無収縮モルタル90等の充填材の流動障害とはならない。そのため、ジベルの残部を除去する労力を低減しつつ新たな床版を新設することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく様々な形態で実施される。例えば、削孔工程での削孔や亀裂発生工程での亀裂や治具設置工程での治具の態様は、適宜変更することができる。また、本実施形態のコンクリート床版の撤去方法の床版分離工程の後に、超高強度繊維補強コンクリートにより形成されていないRC床版等のコンクリート床版が新設されてもよい。超高強度繊維補強コンクリートにより形成されていないコンクリート床版の厚さを厚くする必要がある場合には、ジベル切断工程で切断されたスタッドジベル13等のジベルの残部が除去される。ジベルの残部は短いため、ジベルの残部を除去するための労力は低減される。
1…橋梁、10…桁、11…上面、12…フランジ、13,14…スタッドジベル、20…コンクリート床版、21…コンクリート、22…ハンチ部、23…被支持面、24…床版下面、30…接合部、40…孔、41…クサビ、42…先端、43…末端、44…テーパ面、50…治具、51…桁固定部、52…床版固定部、53…リブ、54…ボルト、60…亀裂、70…シール材、80…プレキャスト床版、81…超高強度繊維補強コンクリート、82…ずれ止め用孔部、90…無収縮モルタル。

Claims (3)

  1. 硬化材により桁の上面から突出したジベルが包含されることによって前記桁の前記上面と接合され、前記桁の前記上面との接合部にハンチ部が形成されたコンクリート床版を前記桁の前記上面から撤去するためのコンクリート床版の撤去方法であって、
    前記ハンチ部に孔を削孔する削孔工程と、
    前記削孔工程により削孔された前記孔を起点として前記ハンチ部に前記ジベルに到達する亀裂を発生させる亀裂発生工程と、
    前記亀裂発生工程で発生させた前記亀裂から前記ハンチ部の内部の前記ジベルを切断するジベル切断工程と、
    前記亀裂発生工程で発生させた前記亀裂を境界として、前記桁から前記コンクリート床版を分離する床版分離工程と、を備えたコンクリート床版の撤去方法。
  2. 前記ジベル切断工程の前に、前記桁に対して前記コンクリート床版を固定する治具を設置する治具設置工程をさらに備えた、請求項1に記載のコンクリート床版の撤去方法。
  3. 請求項1又は2に記載のコンクリート床版の撤去方法の前記床版分離工程の後に、前記ジベル切断工程で切断された前記ジベルの残部を除去せずに、前記桁の前記上面の周縁部にシール材を設置するシール材設置工程と、
    前記シール材設置工程の後に、超高強度繊維補強コンクリートにより形成された新たなプレキャスト床版を前記シール材設置工程で設置された前記シール材を介して前記桁の前記上面に配置する新床版配置工程と、
    前記新床版配置工程の後に、前記桁の前記上面と、前記プレキャスト床版と、前記シール材とで囲まれた空間に充填材を充填して固化させる充填工程と、を備えたコンクリート床版の新設方法。
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