JP6771987B2 - 鋼合成桁の床版取替工法及びpc床版 - Google Patents

鋼合成桁の床版取替工法及びpc床版 Download PDF

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本発明は、鋼合成桁の床版取替工法及びPC床版に関し、詳しくは、鋼合成桁の床版をPC床版に取り替える鋼合成桁の床版取替工法及びその新設PC床版に関する。
従来、このような鋼合成桁の床版取替工法において、鋼合成桁の床版をプレキャストPC床版等に取り替えることが行われている。例えば、特許文献1には、合成桁の床版をプレキャスト床版で取り替える場合、既設の合成桁の床版を撤去し、プレキャスト床版を架設する際の桁とプレキャスト床版を合成する前に生じる主桁の横倒れを防止するとともに既存の防止対策における欠点を除去することを目的として、プレキャスト床版に形成した箱抜き部を主桁の上フランジ上に位置させて載置し、主桁方向の箱抜き部間を固定点間距離とし、箱抜き部でプレキャスト床版と主桁とを仮固定し、プレキャスト床版の架設完了後に固定を解除して箱抜き部にコンクリートを打設する主桁横倒れ座屈の防止工法が開示されている(特許文献1の請求項1、明細書の段落[0008]〜[0010]、図面の図1、図9等参照)。
しかし、特許文献1に記載された主桁横倒れ座屈の防止工法のように、鋼合成桁の床版取替工法において、鋼合成桁の床版をプレキャストPC床版に取り替える場合、鋼桁とPC床版とを一体化して合成する必要があるため、鋼桁とPC床版を繋ぐスタッドジベルが多数必要となっていた。このため、結果的に、そのスタッド用のPC床版の孔が多くなり、図9に示すように、プレストレスを付与するPC鋼材の配置が困難となるという問題があった。
また、このような問題を解決するべく、スタッドジベルのせん断耐力を高めることにより、スタッドジベル群の設置間隔を拡げて、橋軸方向に配設されるスタッドジベルの本数を減らした発明が知られている。例えば、特許文献2には、鋼合成桁橋の鋼主桁とプレキャストPC床版との接合構造において、鋼主桁の上部フランジに立設された複数本の高強度スタッドジベルのうち、縁端距離の短い2本の高強度スタッドジベルの根元部にコイル状のスプリングでなるスパイラル筋を配設し、これら2つのスパイラル筋と複数本の高強度スタッドジベルとでなるスタッドジベルユニットを、プレキャストPC床版のPC鋼材が存在しない位置に穿設されたスタッドジベル孔に挿通した後、スタッドジベル孔にモルタルを充填・固化して鋼主桁とプレキャストPC床版とを接合させる鋼主桁とプレキャストPC床版の接合構造が開示されている(特許文献1の請求項1、明細書の段落[0012]〜[0014]、図面の図1等参照)。
しかし、特許文献2に記載の鋼主桁とプレキャストPC床版の接合構造は、スタッドジベルのせん断耐力を高めるため、高強度スタッドジベルの根元部にスパイラル筋を配設しなければならず、スパイラル筋の設置に手間が掛かり、作業時間が延長化して作業コストが嵩むという問題があった。また、高強度スタッドジベルとしたり、スパイラル筋を配設したりするのに製造コストも嵩むという問題もあった。
特開平8−218327号公報 特開2005−256430号公報
そこで、本発明は、前述した問題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、鋼合成桁の床版取替の際に取り替えるPC床版のPC鋼材とスタッドが干渉するおそれが少なく、且つ、床版取替作業の作業時間を短縮することができる鋼合成桁の床版取替工法を提供することにある。
第1発明に係る鋼合成桁の床版取替工法は、鋼桁とコンクート床版とが一体となった鋼合成桁の既設コンクート床版をPC床版に取り替える鋼合成桁の床版取替工法であって、前記既設コンクリート床版を解体撤去する床版撤去工程と、スタッドジベルを収容して前記鋼桁と合成するためのスタッド孔が、PC鋼材と他のPC鋼材との間、且つ、橋軸方向にはスタッド1本分の幅ごとに複数成形されて前記PC鋼材が前記スタッド孔には露出していない前記PC床版を前記鋼桁上に設置するPC床版設置工程と、前記PC床版設置工程で設置した前記PC床版の前記スタッド孔内において、前記鋼桁の上面にスタッドジベルを立設するスタッド立設工程と、を備えることを特徴とする。
第2発明に係る鋼合成桁の床版取替工法は、第1発明において、前記スタッド立設工程では、前記鋼桁にスタッドジベルをボルト止めすることでスタッドジベルを前記鋼桁の上面に立設することを特徴とする。
第3発明に係る鋼合成桁の床版取替工法は、第2発明において、前記スタッド立設工程では、緩み止めナットを用いて前記鋼桁にスタッドジベルをボルト止めすることを特徴とする。
第4発明に係る鋼合成桁のPC床版は、PC鋼材によりプレストレスが付与され、鋼桁上にスタッドジベルで一体化されて設置される鋼合成桁のPC床版であって、前記スタッドジベルを収容して前記鋼桁と合成するためのスタッド孔が、前記PC鋼材間にスタッド1本ごと個別に設けられて前記PC鋼材が前記スタッド孔には露出していないことを特徴とする。
第1発明〜第3発明によれば、鋼合成桁の床版取替の際に取り替えるPC床版のPC鋼材とスタッドが干渉するおそれが少なくなる。このため、PC鋼材を傷つけるおそれが少なくなるとともに、床版取替作業の作業時間を短縮することができる。よって、鋼合成桁の床版取替工事の工費を削減することができる。
特に、第2発明によれば、鋼桁にスタッドジベルをボルト止めするので、スタッド溶接打撃試験を行わなくて済み、試験時間や結果を受けて再溶接する時間を削減することができる。このため、床版取替作業の作業時間を短縮して床版取替工事の工費を削減することができる。
特に、第3発明によれば、緩み止めナットを用いてスタッドジベルを鋼桁にボルト止めするので、振動でボルトが緩むおそれが少なく、耐久性が向上する。
第4発明によれば、鋼合成桁に設置するPC床版のPC鋼材とスタッドが干渉するおそれが少なくなる。このため、PC鋼材を傷つけるおそれが少なくなるとともに、床版設置作業の作業時間を短縮することができる。よって、鋼合成桁のPC床版設置作業の工費を削減することができる。
本発明の第1実施形態に係る鋼合成桁のPC床版を示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係る鋼合成桁のPC床版を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る床版取替工法の各工程を示すフローチャートである。 同上の床版取替工法で取替作業を行う前の既存の鋼合成桁を示す鉛直断面図である。 同上の床版取替工法の床版撤去工程を示す工程説明図である。 同上の床版取替工法のPC床版設置工程を示す工程説明図である。 同上の床版取替工法のスタッド立設工程を示す工程説明図である。 同上の床版取替工法の充填材充填工程を示す工程説明図である。 従来のPC床版の問題点を示す平面図である。
以下、本発明に係る床版取替工法を実施するための一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
先ず、図1、図2を用いて、本発明の実施形態に係る床版取替工法により既設コンクート床版から取り替える新設のPC床版について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る鋼合成桁のPC床版を示す平面図である。
[第1実施形態]
第1実施形態に係る鋼合成桁のPC床版1は、矩形厚板状の鉄筋コンクリートからなる床版本体10と、その床版本体10内に挿通されたPC鋼材11などから構成され、PC鋼材11により予めプレストレスが付与されたプレテンション方式のプレキャストPC床版である。よって、PC床版1は、プレストレスの作用により、PC鋼材11に沿った長手方向に大きなスパンをとった大判のプレキャスト床版となっている。
但し、本発明に係るPC床版は、プレテンション・ポストテンション併用のプレキャストPC床版や、ポストテンション方式のプレキャストPC床版であってもよいことは云うまでもない。要するに、本発明に係るPC床版は、PC鋼材によりプレストレスが付与され、鋼桁上にスタッドジベルで一体化されて設置される鋼合成桁のPC床版であれば本発明を適用することができる。
また、図1に示すように、第1実施形態に係る鋼合成桁のPC床版1の床版本体10には、鋼桁G1の上フランジG10の上面に立設されたスタッドジベル(頭付きスタッド)SJを収容して鋼桁G1と合成するためのスタッド用の孔であるコッター12が、スタッドジベルSJ1本ごと個別に設けられている。なお、鋼桁G1については後述する。
このコッター12は、スタッドジベルSJを1本ずつ個別に収容し、スタッドジベルSJから所定距離離間する大きさの径からなる円筒形の孔である。コッター12は、無収縮モルタル等の充填材が充填されて、PC床版1に作用する曲げ応力やせん断応力を、スタッドジベルSJを介して鋼桁G1に伝達して鋼桁G1と合成一体化させる機能を有している。
このように、第1実施形態に係る鋼合成桁のPC床版1によれば、PC床版1のコッター12を各スタッドジベルSJに対応させて個別に設けて1個あたりの径を小さくすることができる。これにより、スタッドジベルの数を低減してスタッドジベル1本ごとに負担するせん断力を増加させることなく、コッター12を配置することができる。このため、PC鋼材11の数も低減することなく、PC鋼材11間に必要なかぶり厚さを確保したうえコッター12を配置することができる。
したがって、第1実施形態に係る鋼合成桁のPC床版1によれば、図9に示したように、PC鋼材がコッター内で露出してしまうことがなく、プレストレスの強力な張力が付与されたPC鋼材11を傷つけるおそれが少なくなる。このため、安全性が向上するとともに、傷つけないように安全に考慮しながらスタッドを立設する手間を省いて作業効率を向上させることもできる。
[第2実施形態]
次に、図2を用いて、本発明の第2実施形態に係る鋼合成桁のPC床版1’について説明する。本実施形態に係る鋼合成桁のPC床版1’が、前述の第1実施形態に係る鋼合成桁のPC床版1と相違する点は、コッターの形状だけであるので、その点について主に説明し、同一構成は同一符号を付し、説明を省略する。図2は、本発明の第2実施形態に係る鋼合成桁のPC床版を示す平面図である。
第2実施形態に係る鋼合成桁のPC床版1’は、図2に示すように、第1実施形態に係る鋼合成桁のPC床版1と同様に、矩形厚板状の鉄筋コンクリートからなる床版本体10’と、その床版本体10’内に挿通されたPC鋼材11などから構成され、PC鋼材11により予めプレストレスが付与されたプレテンション方式のプレキャストPC床版である。
また、図2に示すように、第2実施形態に係る鋼合成桁のPC床版1’の床版本体10’には、鋼桁G1の上フランジG10の上面に立設されたスタッドジベルSJを2本ずつ収容して鋼桁G1と合成するためのコッター12’が設けられている。
このコッター12’は、スタッドジベルSJを2本収容する大きさ、且つ、橋軸直角方向Xに沿った長孔形状の孔となっている。また、このコッター12’は、橋軸方向Yにおいては、スタッドジベルSJ1本分に応じた幅しかない。このため、第1実施形態に係る鋼合成桁のPC床版1と同様に、PC鋼材11の数を低減することなく、PC鋼材11間にコッター12’を配置することができる。
このように、第2実施形態に係る鋼合成桁のPC床版1’によれば、前述のPC床版1の作用効果に加え、スタッドジベルSJ及びPC鋼材11の本数を低減することなく、コッター12’の数を低減することができる。このため、コッター12’に充填材を充填する作業手間を減らして作業時間を短縮することができる。
[床版取替工法]
次に、図3〜図8を用いて、本発明の実施形態に係る鋼合成桁の床版取替工法について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る鋼合成桁の床版取替工法の各工程を示すフローチャートである。図3に示すように、本実施形態に係る床版取替工法は、(1)〜(4)の各工程を行って、鋼桁とコンクート床版とが一体となった鋼合成桁K1の既設コンクート床版SCをPC床版1(1’)に取り替えて鋼合成桁K1’とする工法である。次に、実施形態に係る床版取替工法の各工程について説明する。
先ず、取替作業を行う前の既存の鋼合成桁について簡単に説明する。図4は、本実施形態に係る床版取替工法で取替作業を行う前の既存の鋼合成桁K1を橋軸方向Yに直交する鉛直断面で切断した状態を示す鉛直断面図である。図示する既存の鋼合成桁K1は、主桁である鋼桁G1と、鉄筋コンクリート製の既設コンクリート床版CSと、から主に構成され、鋼桁G1の上面に溶植されたスタッドジベルSJで鋼桁G1とコンクート床版CSとが一体となった鋼合成桁である。
この鋼桁G1は、所定寸法の厚板鋼板同士を溶接して組み立てたI形断面鋼板であり、上フランジG10と、下フランジG11と、これらを繋ぐウェブG12など、から構成されている。この上フランジG10は、既設コンクリート床版CSと一体として算定されるため、一般的には、下フランジG11より幅が小さいものとなっている。
(1)床版撤去工程
先ず、本実施形態に係る床版取替工法では、既設コンクリート床版CSを既設のスタッドジベルSJごと解体撤去する床版撤去工程を行う。図5は、本実施形態に係る床版取替工法の(1)床版撤去工程を示す工程説明図であり、図4と同様の鉛直断面で示している。
具体的には、本工程では、コールピックハンマーや油圧ブレーカーなどの斫り機等を用いて、既設のスタッドジベルSJの周りのコンクリートを斫り取って既設のスタッドジベルSJを溶断したり、スタッドジベルSJを根本から切断したりして、鋼桁G1と既設コンクリート床版CSとを切り離す。そして、ダイヤモンドカッターや斫り機等を用いて、既設コンクリート床版CSを揚重可能な大きさに切断・分割して、撤去・搬出する。
(2)PC床版設置工程
次に、本実施形態に係る床版取替工法では、図6、図3に示すように、前述の第1実施形態に係るPC床版1を鋼桁G1に載置して所定の位置に据え付けるPC床版設置工程を行う。図6は、本実施形態に係る床版取替工法のPC床版設置工程を示す工程説明図であり、図4と同様の鉛直断面で示している。具体的には、本工程では、ラフタークレーン等の揚重装置を用いて鋼桁G1の所定の位置に新設のPC床版1を架け渡して設置する。
また、前述のように、本工程で設置するPC床版1は、予めプレストレスが付与されたプレテンション方式のプレキャストPC床版である。よって、PC床版1は、プレストレスの作用により、PC鋼材に沿った長手方向に大きなスパンをとった大判のプレキャスト床版とすることができる。このため、本工程で載置するPC床版1の吊上げ吊り降ろし回数を削減して本工程の作業時間を短縮することができる。
なお、本工程において、PC床版1の代わりに前述の第2実施形態に係るPC床版1’設置してもよいことは云うまでもない。その場合は、PC床版1’のコッター12’の数がPC床版1のコッター12の数より半減している(図1、図2参照)。このため、後工程の充填材充填工程において、コッター12’に充填材を充填する作業手間を減らして作業時間を短縮することができる。
(3)スタッド立設工程
次に、本実施形態に係る床版取替工法では、図7、図3に示すように、鋼桁G1の上面に新設のスタッドジベルSJ’を立設するスタッド立設工程を行う。図7は、本実施形態に係る床版取替工法のスタッド立設工程を示す工程説明図であり、スタッドジベル付近の一部を拡大して示している。
具体的には、本工程では、形鋼用超硬ドリルマシンなどの削孔機を用いて、前工程で載置したPC床版1のコッター12の中心位置を中心として、スタッドジベルSJ’を構成するスタッドボルトSBを挿通するボルト孔h1を、鋼桁G1の上フランジG10に削孔する。そして、緩み止めナットN1を用いて上フランジG10にスタッドボルトSBをボルト止めすることでスタッドジベルSJ’を鋼桁G1の上面に立設する。
この緩み止めナットN1は、図7の拡大図のナット断面部分に示すように、ハードロック工業株式会社製のハードロック(登録商標)ナットなどの楔の原理を利用した緩み防止機構を有したナットである。このように、本工程では、緩み止めナットN1を用いてスタッドジベルSJを鋼桁G1の上フランジG10にボルト止めするので、振動でボルトが緩むおそれが少なく、耐久性が向上する。なお、ロックファスナー社製のナイロンナットなど樹脂リングと嵌合してボルト接合が緩むのを防止するナット、その他の緩み防止機構を有するボルトとナットの組合せであっても構わない。また、単純にダブルナットとしてもよい。
本工程では、前述のように、PC床版1やPC床版1’では、PC鋼材11がコッター12(コッター12’)内で露出してしまうことがない。このため、本工程において、新設のスタッドジベルSJ’を立設する際にも、プレストレスの強力な張力が付与されたPC鋼材11を傷つけるおそれが少なくなる。このため、安全性が向上するとともに、傷つけないように安全に考慮しながらスタッドを立設する手間を省いて作業効率を向上させることができる。
以上のように、本工程では、通常のようにスタッド溶接ではなく、乾式のボルト止めでスタッドジベルSJ’を鋼桁G1の上面に立設する。このため、本工程終了後すぐに後工程を開始することができ、作業時間を短縮することができる。その上、スタッド溶接でスタッドジベルを立設する場合と比べて、スタッド溶接打撃試験を行わなくて済み、試験時間や結果を受けて再溶接する時間を削減することができる。このため、床版取替作業の作業時間をさらに短縮して床版取替工事の工費を削減することができる。
(4)充填材充填工程
次に、本実施形態に係る床版取替工法では、図8、図3に示すように、PC床版1のコッター12内に無収縮モルタルなどの充填材Dを充填する充填材充填工程を行う。
本工程で使用する充填材Dとしては、無収縮モルタルの他、一般的なコンクリートやモルタルなどの水和反応により硬化するセメント硬化物を用いることができる。但し、コッター12(12’)のスタッドジベルSJ’との隙間が狭いため、粗骨材がないモルタルが好ましく、硬化時の乾燥収縮が極めて少ない無収縮モルタルがさらに好ましい。また、コスト面を考慮しなければ、充填材として樹脂等を用いることも可能である。
本工程を行った後、図3に示すように、充填材が硬化するまでの養生期間をとって、PC床版1上にアスファルト舗装を施すなど、その他の必要な作業を行って本実施形態に係る床版取替工法の床版取替作業(鋼合成桁K1の鋼合成桁K1’への更新作業)が終了する。
以上説明した本実施形態に係る床版取替工法によれば、鋼合成桁の床版取替の際に取り替えるPC床版1のPC鋼材11とスタッドジベルSJ’が干渉するおそれが少なくなる。このため、PC鋼材11を傷つけるおそれが少なくなるとともに、床版取替作業の作業時間を短縮することができる。よって、鋼合成桁K1の床版取替工事の工費を削減することができる。
また、本実施形態に係る床版取替工法によれば、鋼桁G1にスタッドジベルSJ’をボルト止めするので、スタッド溶接打撃試験を行わなくて済み、試験時間や結果を受けて再溶接する時間を削減することができる。このため、床版取替作業の作業時間を短縮して床版取替工事の工費を削減することができる。
以上、本発明の実施形態に係る鋼合成桁のPC床版及び本発明の実施形態に係る鋼合成桁の床版取替工法について詳細に説明したが、前述した又は図示した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたって具体化した一実施形態を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
1,1’ :PC床版
10,10’ :床版本体
11 :PC鋼材
12,12’ :コッター(スタッド孔)
D :充填材
SJ’ :(新設の)スタッドジベル
SB :スタッドボルト(スタッドジベル)
N1 :緩み止めナット(スタッドジベル)
K1,K1’ :鋼合成桁
G1 :鋼桁(主桁)
G10 :上フランジ
h1 :ボルト孔
G11 :下フランジ
G12 :ウェブ
CS :既設コンクリート床版
SJ :(既設の)スタッドジベル

Claims (4)

  1. 鋼桁とコンクート床版とが一体となった鋼合成桁の既設コンクート床版をPC床版に取り替える鋼合成桁の床版取替工法であって、
    前記既設コンクリート床版を解体撤去する床版撤去工程と、
    スタッドジベルを収容して前記鋼桁と合成するためのスタッド孔が、PC鋼材と他のPC鋼材との間、且つ、橋軸方向にはスタッド1本分の幅ごとに複数成形されて前記PC鋼材が前記スタッド孔には露出していない前記PC床版を前記鋼桁上に設置するPC床版設置工程と、
    前記PC床版設置工程で設置した前記PC床版の前記スタッド孔内において、前記鋼桁の上面にスタッドジベルを立設するスタッド立設工程と、を備えること
    を特徴とする鋼合成桁の床版取替工法。
  2. 前記スタッド立設工程では、前記鋼桁にスタッドジベルをボルト止めすることでスタッドジベルを前記鋼桁の上面に立設すること
    を特徴とする請求項1に記載の鋼合成桁の床版取替工法。
  3. 前記スタッド立設工程では、緩み止めナットを用いて前記鋼桁にスタッドジベルをボルト止めすること
    を特徴とする請求項2に記載の鋼合成桁の床版取替工法。
  4. PC鋼材によりプレストレスが付与され、鋼桁上にスタッドジベルで一体化されて設置
    される鋼合成桁のPC床版であって、
    前記スタッドジベルを収容して前記鋼桁と合成するためのスタッド孔が、前記PC鋼材
    間にスタッド1本ごと個別に設けられて前記PC鋼材が前記スタッド孔には露出していないこと
    を特徴とする鋼合成桁のPC床版。
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