JP2018088477A - 基板位置決め装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】所定の位置に基板を正確に位置決めし、且つ基板を位置決めするために基板の周囲に必要なスペースの増大を抑制できる基板位置決め装置を提供する。【解決手段】基板100の搬送される搬送方向に沿って所定の領域を挟んで配置された一対の第1の接触パッド11と、搬送方向に平行な方向から基板100の側面に接触する接触位置と搬送路20を搬送中の基板100と接触しない待機位置との間で、第1の接触パッド11が搬送路20に搭載された基板100の側面と対向する領域の面積が徐々に変化するように、第1の接触パッド11を移動させる第1の移動装置12とを備え、基板100が所定の領域に搬送されたタイミングで、第1の移動装置12が接触位置に第1の接触パッド11を移動させ、一対の第1の接触パッド11によって搬送方向に沿って前後から基板100を挟み込み、基板100を所定の位置に位置決めする。【選択図】図1

Description

本発明は、搬送中の基板を所定の位置に位置決めする基板位置決め装置に関する。
半導体デバイスや太陽電池セルなどに使用される基板についての成膜やエッチングなどの処理が、プロセス処理装置を含む基板処理システムによって行われる(例えば特許文献1参照。)。これらの基板処理システムにおいては、処理対象の基板が搬送路によって搬送される。このとき、基板の外観検査の工程などにおいて、搬送中の基板を所定の位置に正確に位置決めする必要がある。
例えば、基板の周囲に配置した直動アクチュエータで基板を挟み込む方式や、テーパ付きの枠を上下動させて基板を所定の位置に滑り込ませる方式などによって、基板の位置決めがなされている。
国際公開第2015/075817号
しかしながら、直動アクチュエータによって基板を挟み込む方式では、基板の周囲に広いスペースが必要であり、基板処理システムのフットプリントが増大する。また、テーパ付きの枠を上下動させる方式では、基板が所定の位置にうまく滑り込まずに正確な位置決めができない問題が生じていた。
上記問題点に鑑み、本発明は、所定の位置に基板を正確に位置決めし、且つ基板を位置決めするために基板の周囲に必要なスペースの増大を抑制できる基板位置決め装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、搬送路を搬送される基板を所定の位置に位置決めする基板位置決め装置であって、基板の搬送される搬送方向に沿って所定の領域を挟んで配置された一対の第1の接触パッドと、搬送方向に平行な方向から基板の側面に接触する接触位置と搬送路を搬送中の基板と接触しない待機位置との間で、第1の接触パッドが搬送路に搭載された基板の側面と対向する領域の面積が徐々に変化するように、第1の接触パッドを移動させる第1の移動装置とを備え、基板が所定の領域に搬送されたタイミングで、第1の移動装置が接触位置に第1の接触パッドを移動させ、一対の第1の接触パッドによって搬送方向に沿って前後から基板を挟み込み、基板を所定の位置に位置決めする基板位置決め装置が提供される。
本発明によれば、所定の位置に基板を正確に位置決めし、且つ基板を位置決めするために基板の周囲に必要なスペースの増大を抑制できる基板位置決め装置を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る基板位置決め装置の構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る基板位置決め装置の動作を説明するための模式図であり、図2(a)は接触状態を示し、図2(b)は待機状態を示す。 本発明の第1の実施形態に係る基板位置決め装置の配置の例を示す模式的な平面図であり、図3(a)は第1の接触パッドを搬送路の外側に配置した例を示し、図3(b)は第1の接触パッドを搬送路の間に配置した例を示す。 本発明の第1の実施形態に係る基板位置決め装置を適用する基板処理システムの例を示す模式図である。 図4に示した基板処理システムによる基板の搬送方法の例を示す模式図であり、図5(a)は基板を搬送路に配置する方法を示し、図5(b)は基板を基板カセットに格納する方法を示す。 本発明の第1の実施形態に係る基板位置決め装置を使用した外観検査の方法の例を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る基板位置決め装置により位置決めされる基板が搬送される状態の例を示す模式図である。 比較例の基板位置決め装置の構成を示す模式図であり、図8(a)は平面図を示し、図8(b)は側面図を示す。 他の比較例の基板位置決め装置の構成を示す模式図であり、図9(a)は平面図を示し、図9(b)は側面図を示す。 本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係る基板位置決め装置の構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る基板位置決め装置の構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態の第3の変形例に係る基板位置決め装置の構成を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る基板位置決め装置の構成を示す模式図である。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであることに留意すべきである。また、以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施形態は、構成部品の構造、配置などを下記のものに特定するものでない。この発明の実施形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
(第1の実施形態)
図1に示す本発明の第1の実施形態に係る基板位置決め装置10は、搬送路20を搬送される基板100を所定の位置に位置決めする。搬送路20は、例えばベルトコンベアなどである。なお、基板100は、半導体デバイスや太陽電池セルに使用されるシリコン基板やガラス基板などである。
基板位置決め装置10は、基板100の搬送される搬送方向に沿って所定の領域を挟んで配置された一対の第1の接触パッド11と、第1の接触パッド11を移動させる第1の移動装置12とを備える。図1において、基板100が搬送される搬送方向を矢印Mで示した。
一対の第1の接触パッド11は、前面接触パッド111と後面接触パッド112からなる。前面接触パッド111は前方移動装置121によって移動され、後面接触パッド112は後方移動装置122によって移動される。第1の移動装置12は、前方移動装置121と後方移動装置122の総称である。
第1の移動装置12は、搬送方向に平行な方向から基板100の側面に接触する接触位置と、搬送路20を搬送中の基板100と接触しない待機位置との間で、第1の接触パッド11を移動させる。このとき、第1の接触パッド11が搬送路20に搭載された基板100の側面と対向する領域の面積が徐々に変化するように、第1の移動装置12が第1の接触パッド11を移動させる。
即ち、待機位置から接触位置に移動する第1の接触パッド11が基板100の側面に近づくにつれて、第1の接触パッド11の基板100と対向する領域の面積が徐々に増大する。一方、接触位置から待機位置に移動する第1の接触パッド11が基板100の側面から離れるにつれて、第1の接触パッド11の基板100と対向する領域の面積が徐々に減少する。
図1において、接触位置に配置された状態(以下において「接触状態」という。)の第1の接触パッド11を実線で示し、待機位置に配置された状態(以下において「待機状態」という。)の第1の接触パッド11を破線で示している。図1に示すように、第1の接触パッド11の待機位置が基板100の下方に設定されている。搬送路20を搬送中の基板100は、待機状態の第1の接触パッド11の上方を通過する。このため、搬送中の基板100と第1の接触パッド11とが接触することはない。この場合の接触状態の第1の接触パッド11を図2(a)に示し、待機状態の第1の接触パッド11を図2(b)に示す。
図2(a)に示すように、接触位置に配置された前面接触パッド111は、搬送方向の前方から基板100の搬送方向に向いた側面(以下において、「前側面」という。)と接触する。また、接触位置に配置された後面接触パッド112は、基板100の前側面と対向する側面(以下において、「後側面」という。)と接触する。
基板100の位置決めの際には、第1の移動装置12は、一対の第1の接触パッド11に挟まれた所定の領域に基板100が搬送されたタイミングで、接触位置に第1の接触パッド11を移動させる。これにより、一対の第1の接触パッド11によって搬送方向に沿って前後から基板100を挟み込む。その結果、基板位置決め装置10は、所定の位置に基板100を正確に位置決めできる。基板100が位置決めされる位置を含む所定の領域を挟んで、一対の第1の接触パッド11が配置されている。
なお、基板100の前側面及び後側面に接触した第1の接触パッド11によって基板100に押し力が加わることにより、基板100の位置が微調整され、基板100が所定の位置に位置決めされる。このときに基板100が回転しないように、前面接触パッド111が基板100に加える押し力の向きと後面接触パッド112が基板100に加える押し力の向きとが一直線上になることが好ましい。
図1に示した基板位置決め装置は、搬送路20を駆動する駆動装置21と第1の移動装置12とを制御する制御装置30を備える。制御装置30は、位置決め対象の基板100が所定の領域に搬送されたタイミングで駆動装置21を制御して搬送路20を停止させる。そして、制御装置30は、搬送路20の停止に対応させて第1の移動装置12を制御し、第1の接触パッド11を待機位置から接触位置まで移動させる。これにより、基板100が位置決めされる。所定の時間を経過した後、制御装置30は、第1の移動装置12を制御して第1の接触パッド11を接触位置から待機位置まで移動させる。そして、第1の接触パッド11が待機位置まで移動したタイミングに対応させて、制御装置30が駆動装置21を制御し、搬送路20に基板100の搬送を再開させる。
なお、基板100が所定の領域に搬送されたタイミングで第1の移動装置12が第1の接触パッド11を移動させるのに、他の方法を用いてもよい。例えば、第1の移動装置12が、搬送路20が停止したことを検出して、第1の接触パッド11を移動させる。
図1に示した基板位置決め装置10では、矢印Rで示したように第1の接触パッド11が回転することによって、第1の接触パッド11の接触状態と待機状態とが切り替わる。
即ち、第1の移動装置12が、基板100と接触する部分から離間した位置を回転中心とし、搬送路20の基板が搭載される基板搭載面の面法線方向及び搬送方向とそれぞれ直交する回転軸で、第1の接触パッド11を回転させる。例えば、図1に示したように、基板100と接触する部分から離間した第1の接触パッド11の端部に接続された第1の移動装置12が回転する。これにより、第1の接触パッド11の接触状態と待機状態とが切り替わる。
図1に示したように回転によって移動するため、接触状態では第1の接触パッド11は搬送方向に平行な方向から基板100の前側面及び後側面に接触する。このため、基板100は、第1の接触パッド11が配置された位置によって定義される所定の位置に正確に位置決めされる。
また、第1の移動装置12が第1の接触パッド11を回転させることにより、第1の接触パッド11が上下方向に移動する。つまり、接触状態では、上方に移動した第1の接触パッド11が基板100の側面に対向して配置される。一方、待機状態では、第1の接触パッド11が基板搭載面よりも下方に配置される。その結果、搬送路20を搬送中の基板100が第1の接触パッド11と接触することが回避される。
接触位置において第1の接触パッド11が基板100の側面と接触するように、第1の接触パッド11は搬送路20に近接して配置される。例えば、図3(a)に示すように、第1の接触パッド11を搬送路20の外側に配置する。或いは、図3(b)に示すように、2列に分割した搬送路20の間に第1の接触パッド11を配置してもよい。なお、基板100に欠けや割れが生じないように、第1の接触パッド11が基板100と面接触することが好ましい。このため、基板100の大きさに対応して、第1の接触パッド11を配置する位置が調整される。
また、図3(a)及び図3(b)に示すように、基板位置決め装置10は、搬送方向と直交する方向に沿って所定の領域を挟んで配置された一対の第2の接触パッド13を更に備える。一対の第2の接触パッド13は、右面接触パッド131と左面接触パッド132からなる。接触位置に配置された右面接触パッド131は、搬送方向に向いて基板100の右側の側面(以下において、「右側面」という。)と接触する。また、接触位置に配置された左面接触パッド132は、基板100の右側面と対向する側面(以下において、「左側面」という。)と接触する。
基板100が所定の領域に搬送されたタイミングで、第2の接触パッド13が移動し、右側面と左側面から基板100を左右から挟み込む。これにより、基板100が所定の位置に位置決めされる。
例えば、図3(a)及び図3(b)に矢印Dで示すように、第2の移動装置14が、第2の接触パッド13を基板100と接触する接触位置と基板100と接触していない待機位置との間で直線的に移動させる。このとき、第1の移動装置12を制御するタイミングに合わせて、制御装置30が第2の移動装置14を制御する。第2の移動装置14には、直動アクチュエータなどが使用される。
図3(a)及び図3(b)に示したように、右面接触パッド131は右方移動装置141によって移動され、左面接触パッド132は左方移動装置142によって移動される。第2の移動装置14は、右方移動装置141と左方移動装置142の総称である。
図4に、基板位置決め装置10が適用される基板処理システムの例を示す。図4に示した基板処理システムは、基板100を基板キャリア(図示略)に移載する基板移載装置1と、基板キャリアに装着された基板100を処理対象とするプロセス処理装置2とを備える。プロセス処理装置2において、基板100に対して成膜処理、エッチング処理、スパッタ処理などが行われる。
図4に示した基板処理システムでは、プロセス処理装置2での処理が行われた処理済の基板100を搭載した基板キャリアが、搬送装置3によって基板移載装置1に搬送される。そして、基板移載装置1によって、処理済の基板100が基板キャリアから回収され、未処理の基板100が基板キャリアに装着される。その後、未処理の基板100を装着した基板キャリアが、搬送装置3によって基板移載装置1からプロセス処理装置2に搬送される。
基板移載装置1は、第1の搬送路201に配置された基板100を基板キャリアに装着し、基板キャリアに装着された基板100を第2の搬送路202に配置する。基板移載装置1は、ロボットアームなどを使用して、図4に矢印で示した基板100の移動を行う。
図4に示すように、第1の搬送路201及び第2の搬送路202は、基板カセット4に接続されている。基板カセット4に格納された未処理の基板100が第1の搬送路201に供給され、第2の搬送路202に配置された処理済みの基板100が基板キャリアに格納される。
基板カセット4から第1の搬送路201に基板100を供給する方法の例を、図5(a)に示す。また、第2の搬送路202から基板カセット4に基板100を格納する方法の例を、図5(b)に示す。ここで、基板カセット4が矢印のように図面の縦方向に動作するのと合わせて、第1の搬送路201及び第2の搬送路202が図面の横方向に移動する。これにより、図5(a)に示すように、基板100が基板カセット4から搬出されて第1の搬送路201に供給される。また、図5(b)に示すように、基板100が第2の搬送路202から移動して基板カセット4に格納される。
基板位置決め装置10は、例えば、図4に示した第2の搬送路202の破線で囲んだ領域Aにおいて行われる基板100の外観検査に使用される。図6に、基板100の外観検査に基板位置決め装置10を使用した例を示す。この検査工程では、プロセス処理装置2による処理が行われた後の基板100の外観が検査される。例えば、基板100に欠けや割れが発生しているか否かが検査される。また、プロセス処理装置2によって基板100に膜が形成された場合には、膜が均一に形成されたか否かを基板100の色の分布などに基づき検査する。
図6に示した外観検査では、基板カセット4に格納される前の基板100が撮像装置51によって撮影され、撮影された画像を用いて検査装置52によって基板100の外観検査が行われる。このとき、所定の位置に基板100が正確に位置決めされていないと、正確な検査ができない。図1に示した基板位置決め装置10によれば、基板100を正確に所定の位置に位置決めし、その所定の位置で画像が取得される期間、基板100を保持する。これにより、正確な外観検査が可能である。
ところで、図7に示すように搬送路20に複数の基板100が配置される場合には、隣接する基板100同士の間隔Wは狭い方が好ましい。間隔Wを狭くすることによって、基板処理システムのサイズを小さくできることや、基板100の移動に要する時間が短縮されて処理効率が向上するなどの効果がある。
例えば、156mm角の矩形の基板100の場合に、間隔Wを9mm程度にする。そして、基板100の外観検査のためなどに、所定の位置として例えば160mm角の矩形の範囲に基板100を位置決めすることが望まれる。
図1に示した基板位置決め装置10では、第1の接触パッド11が搬送方向に平行な方向から基板100の側面に接触することにより、基板100が所定の位置に正確に位置決めされる。このとき、第1の接触パッド11が上下方向に移動するため、搬送路20の基板搭載面の上に露出する第1の接触パッド11の領域が徐々に増大する。つまり、接触位置の直前になるまで第1の接触パッド11は基板搭載面の上に現れない。したがって、間隔Wを狭くすることができる。
なお、基板100の位置決めに要する時間は、基板100の位置決めを伴う工程の処理時間以下であることが、工程の効率化のために好ましい。例えば、検査装置52による外観検査を1枚の基板100について1秒で行うためには、基板100の位置決めに要する時間も1秒にする。これにより、画像を取得された基板100の検査をしている間に、次に搬送されてきた基板100の位置決めが完了する。これにより、検査を効率よく行える。
基板位置決め装置10との比較のために、図8(a)及び図8(b)に示す比較例の基板位置決め装置について検討する。この比較例の基板位置決め装置では、図8(a)に示すように、接触部15aと接触部15aを移動させる移動部15bからなる直動アクチュエータ15によって基板100を位置決めする。図8(a)に示したように基板100の4辺から直動アクチュエータ15によって基板100を挟み込む方式の場合には、以下のような問題が生じる。
即ち、図8(a)に示した基板位置決め装置では、接触部15aが矢印で示したように直動するためのスペースが必要である。このため、図1に示した基板位置決め装置10よりも、基板100の周囲に必要なスペースが広い。したがって、基板100の間隔Wが広くなる。
更に、搬送方向に配置された図8(b)に示した直動アクチュエータ15が搬送路20を搬送中の基板100と接触するのを防止するために、直動アクチュエータ15を移動させる必要がある。例えば、直動アクチュエータ15を上方或いは下方に移動させる。このため、直動アクチュエータ15を移動させるために、位置決めを伴う工程に要する時間が増大する。
なお、図3(a)や図3(b)に示したように第2の接触パッド13の移動に直動アクチュエータを使用しても、搬送方向に配置される場合とは異なり、搬送中の基板100との接触を避けるために直動アクチュエータを移動させる必要はない。また、基板100の右方や左方に広いスペースを用意しても、基板100の間隔Wに影響しない。
他の比較例として、図9(a)及び図9(b)に、テーパ付きの枠16を用いて基板100を所定の位置に位置決めする方式の基板位置決め装置を示す。この比較例の基板位置決め装置は、搬送路20に配置した枠16の内側に基板100が搬送された状態で、図9(b)に矢印で示したように枠16を上下動させ、基板100を所定の位置に滑り込ませて基板100を位置決めするものである。図9(b)に、所定の位置に配置された基板100を実線で示したが、実際には、図9(b)に破線で示すように所定の位置に基板100が滑り込まないことがある。
図8(a)、図8(b)や図9(a)、図9(b)に示した比較例とは異なり、図1に示した基板位置決め装置10では、基板100の位置決めに必要なスペースが小さく、且つ、所定の位置に基板100を正確に位置決めできる。また、直動アクチュエータ15を移動させる場合と比べて、短時間で第1の接触パッド11を移動させることができる。このため、位置決めを伴う工程に要する時間の増大が抑制される。
以上に説明したように、本発明の第1の実施形態に係る基板位置決め装置10では、接触位置と待機位置との間で、基板100の側面と対向する領域の第1の接触パッド11の面積が徐々に変化する。このため、基板位置決め装置10によれば、所定の位置に基板100を正確に位置決めし、且つ基板100を位置決めするために基板100の周囲に必要なスペースの増大を抑制できる。更に、基板位置決め装置10によれば、基板100の位置決めに要する時間の増大を抑制することができる。
<第1の変形例>
図1に示した基板位置決め装置10では、第1の接触パッド11の待機位置が搬送路20に搭載された基板100の下方に設定されている。
しかし、図10に側面図を示すように、第1の接触パッド11の待機位置が、搬送路20に搭載された基板100の上方に設定されてもよい。図10に示した基板位置決め装置10では、第1の接触パッド11が待機位置から接触位置まで徐々に下降しながら基板100に近づく。そして、搬送方向に平行な方向から、前面接触パッド111が基板100の前側面に接触し、後面接触パッド112が基板100の後側面に接触する。
図10に示した基板位置決め装置10によっても、接触状態において基板100を所定の位置に正確に位置決めし、且つ、第1の接触パッド11を短時間で接触位置と待機位置との間で移動させることができる。なお、搬送路20の上方に撮像装置51が配置されるなど、搬送路20の上方に広い空間を確保することなどを考慮する場合には、図1に示したように待機位置を搬送路20の下方に設定することが好ましい。
<第2の変形例>
上記では、第1の接触パッド11の待機位置が搬送路20の下方や上方に設定された例を示した。しかし、第1の接触パッド11の待機位置は搬送方向に設定されていなければよく、例えば搬送路20の左右に待機位置を設定してもよい。即ち、図11に平面図を示すように、搬送路20の左右に回転中心を設定し、基板搭載面の面法線方向に平行な回転軸によって第1の接触パッド11を回転させてもよい。
図11に示した基板位置決め装置10では、第1の接触パッド11が待機位置から接触位置まで移動するのに伴い、搬送路20の側方から第1の接触パッド11が搬送路20の基板搭載面の内側に徐々に現れる。そして、搬送方向に平行な方向から、前面接触パッド111が基板100の前側面に接触し、後面接触パッド112が基板100の後側面に接触する。
図11に示した基板位置決め装置10によっても、接触状態において基板100を所定の位置に正確に位置決めするとともに、第1の接触パッド11を短時間で接触位置と待機位置との間で移動させることができる。
<第3の変形例>
図3(a)及び図3(b)では、第2の接触パッド13を直動アクチュエータによって移動させる例を示した。しかし、第2の接触パッド13を第1の接触パッド11と同様に回転させることによって、接触状態と待機状態とを切り替えてもよい。
図12に、第2の接触パッド13を回転させることで移動させる基板位置決め装置10の例を示す。図12は、搬送方向から見た側面図である。図12では、接触状態の第2の接触パッド13を実線で示し、待機状態の第2の接触パッド13を破線で示している。基板100を所定の位置に位置決めする場合、図12に示した第2の接触パッド13は、以下のように動作する。即ち、基板100が所定の領域に搬送されたタイミングで、一対の第2の接触パッド13が回転しながら搬送方向と直交する方向に沿って移動し、基板100の側面に第2の接触パッド13が接触して基板100を左右から挟み込む。つまり、右面接触パッド131が基板100の右側面と接触し、左面接触パッド132が基板100の左側面と接触する。なお、図12では第1の接触パッド11の図示を省略している。
上記の第2の接触パッド13の移動は、第2の接触パッド13の基板100と接触する部分から離間した位置を回転中心とし、基板搭載面の面法線方向と直交し且つ搬送方向と平行な回転軸で第2の接触パッド13が回転することにより実現される。例えば、図12に示したように、基板100と接触する部分から離間した第2の接触パッド13の端部に接続された第2の移動装置14が回転する。これにより、第2の接触パッド13の接触状態と待機状態とが切り替わる。
なお、図10に示した第1の接触パッド11と同様に、第2の接触パッド13の待機位置を基板100の上方に設定してもよい。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る基板位置決め装置10は、図13に示すように、第1の移動装置12が、待機位置と接触位置との間で、第1の接触パッド11を搬送方向に平行な方向にスライドさせながら上下方向に移動させる。つまり、図13に矢印Sで示すように、第1の接触パッド11が搬送方向に沿って斜めに上下動する。図13において、接触状態の第1の接触パッド11を実線で示し、待機状態の第1の接触パッド11を破線で示している。
図13に示した基板位置決め装置10は、第1の移動装置12が第1の接触パッド11を斜めに移動させる点が、第1の移動装置12が第1の接触パッド11を回転させる図1に示した基板位置決め装置10と異なる。その他の構成については、第1の実施形態と同様である。
図13に示した基板位置決め装置10では、第1の接触パッド11が待機位置から接触位置に移動する場合には、第1の接触パッド11が搬送方向に平行な方向にスライドしながら徐々に上昇する。一方、第1の接触パッド11が接触位置から待機位置に移動する場合には、第1の接触パッド11が搬送方向に平行な方向にスライドしながら徐々に下降する。
このように、第1の接触パッド11が上下方向に移動することにより、接触状態では第1の接触パッド11が基板100の側面に接触する一方で、待機状態では搬送路20を搬送中の基板100と第1の接触パッド11が接触しない。このとき、第1の接触パッド11が徐々に上昇したり下降したりするため、接触位置の直前になるまで第1の接触パッド11は搬送路20の基板搭載面の上に現れない。このため、搬送路20に隣接して配置された基板100同士の間隔Wを狭くして、位置決めのために基板100の周囲に必要なスペースの増大を抑制することができる。
本発明の第2の実施形態に係る基板位置決め装置10によれば、正確に所定の位置に基板を位置決めし、且つ、位置決めのために基板100の周囲に必要なスペースの増大を抑制することができる。更に、短時間で第1の接触パッド11をスライドさせることができるため、位置決めを伴う工程に要する時間の増大が抑制される。
図13に示した基板位置決め装置10においても、第2の接触パッド13を配置してもよい。このとき、第2の接触パッド13は、直動アクチュエータを使用して直線的に移動させてもよいし、回転させながら移動させてもよい。或いは、図13に示した第1の接触パッド11と同様に、第2の接触パッド13を搬送方向と直交する方向に沿ってスライドさせながら上下方向に移動させてもよい。また、第1の接触パッド11や第2の接触パッド13の待機位置が、搬送路20に搭載された基板100の上方に設定されてもよい。他は、第1の実施形態と実質的に同様であるので、重複した記載を省略する。
(その他の実施形態)
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
上記では、基板100の外観検査に基板位置決め装置10を適用する例を示した。しかし、検査以外の、例えば基板100を基板カセット4に収納する作業や、ロボットアームによって基板100を基板キャリアに装着する作業などにおいても、基板100の位置決めは必要である。これらの作業にも、本発明は適用可能である。
また、上記では基板100が矩形状である場合を例示的に説明したが、基板100が他の形状であってもよい。例えば、コーナー部が面取りされた基板や、矩形状以外の多角形や円形状の基板であってもよい。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことはもちろんである。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
10…基板位置決め装置
11…第1の接触パッド
12…第1の移動装置
13…第2の接触パッド
14…第2の移動装置
20…搬送路
21…駆動装置
30…制御装置
51…撮像装置
52…検査装置
100…基板
111…前面接触パッド
112…後面接触パッド
121…前方移動装置
122…後方移動装置
131…右面接触パッド
132…左面接触パッド
141…右方移動装置
142…左方移動装置
201…第1の搬送路
202…第2の搬送路

Claims (8)

  1. 搬送路を搬送される基板を所定の位置に位置決めする基板位置決め装置であって、
    前記基板の搬送される搬送方向に沿って所定の領域を挟んで配置された一対の第1の接触パッドと、
    前記搬送方向に平行な方向から前記基板の側面に接触する接触位置と、前記搬送路を搬送中の前記基板と接触しない待機位置との間で、前記第1の接触パッドが前記搬送路に搭載された前記基板の前記側面と対向する領域の面積が徐々に変化するように、前記第1の接触パッドを移動させる第1の移動装置と
    を備え、
    前記基板が前記所定の領域に搬送されたタイミングで、前記第1の移動装置が前記接触位置に前記第1の接触パッドを移動させ、一対の前記第1の接触パッドによって前記搬送方向に沿って前後から前記基板を挟み込み、前記基板を前記所定の位置に位置決めすることを特徴とする基板位置決め装置。
  2. 前記第1の移動装置が、前記第1の接触パッドが前記基板の前記側面に近づくにつれて、前記第1の接触パッドが前記基板の前記側面と対向する領域の面積が徐々に増大するにように、前記第1の接触パッドを移動させることを特徴とする請求項1に記載の基板位置決め装置。
  3. 前記第1の移動装置が、前記基板と接触する部分から離間した位置を回転中心とし、前記搬送路の前記基板が搭載される基板搭載面の面法線方向及び前記搬送方向とそれぞれ直交する回転軸で、前記第1の接触パッドを回転させることにより、前記接触位置と前記待機位置との間で前記第1の接触パッドを移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板位置決め装置。
  4. 前記第1の移動装置が、前記接触位置と前記待機位置との間で、前記第1の接触パッドを前記搬送方向と平行にスライドさせながら上下方向に移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板位置決め装置。
  5. 前記搬送方向と直交する方向に沿って、前記所定の領域を挟んで配置された一対の第2の接触パッドを更に備え、
    前記基板が前記所定の領域に搬送されたタイミングで、一対の前記第2の接触パッドが前記搬送方向と直交する方向に沿って前記基板を挟み込むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の基板位置決め装置。
  6. 前記第2の接触パッドが、前記基板と接触する部分から離間した位置を回転中心とし、前記搬送路の前記基板が搭載される基板搭載面の面法線方向と直交し且つ前記搬送方向と平行な回転軸で回転することを特徴とする請求項5に記載の基板位置決め装置。
  7. 前記待機位置が、前記搬送路に搭載された前記基板よりも下方であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の基板位置決め装置。
  8. 前記所定の位置が前記基板の画像を撮像する位置であり、前記画像を用いて前記基板の外観検査が行われることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の基板位置決め装置。
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