JP2018084342A - 空調システム - Google Patents
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そして、このような従来の空調システムでは、天井パネルに多数の貫通孔が分散形成されており、天井チャンバーに充満する空調空気が、これら多数の貫通孔を通じて室内空間に流出するように構成されている。以下、この流出状態を「染み出す」等と表現する場合がある。このことで、室内空間は、多数の貫通孔から染み出した空調空気の対流によって空調されることになる。
一方、同文献記載の空調システムの冷房運転時では、空調装置(14)から天井チャンバー(A)に供給された冷気は、その比重が室内空気よりも大きいことから、室内空間から貫通孔を通じて上昇する室内空気(G)に見合った量(E)が、天井チャンバーから貫通孔を通じて室内空間(B)に流出することになる(特許文献1の図2及び段落0030等を参照。)。
前記天井パネルの貫通孔から前記室内空間への空調空気の染み出しにより当該室内空間を空調する空調システムであって、
前記天井チャンバーとその外部との間で送風可能な送風機を備えると共に、
前記送風機の送風状態を変更して、前記天井パネルの貫通孔から前記室内空間への空調空気の染み出し量を調整可能な染み出し量調整手段を備えた点にある。
即ち、天井チャンバーとその外部との間で送風可能な送風機の送風状態を変更すれば、天井チャンバーとその外部との間での空気の流入出状態を変化させることができ、結果、天井チャンバーの内圧を変化させることができる。そして、天井チャンバーの内圧を変化させることで、天井パネルの貫通孔から室内空間への空調空気の染み出し量を調整することができる。
前記染み出し量調整手段が、前記送風機の送風状態を前記天井チャンバー向き非送風状態から前記天井チャンバー向き送風状態に切替えて前記染み出し量を増加可能な手段である点にある。
一方、床下チャンバー4は、床パネル35により室内空間2と区画形成された空間を示しており、この床下チャンバー4に対して竪風路3を通じて連通する天井パネル30の部分に床下チャンバー用送風機25Bが設置されている。また、竪風路3は、室内空間2の壁面に沿って設けられた竪ダクトで構築された風路として構成することができるが、本実施形態では、室内空間2の壁を2重壁構造とし、その内部に形成された空間を竪風路3として利用している。
冷房時においてペリメータゾーン2aが窓Wからの日射等により高温になる場合や、暖房時においてペリメータゾーン2aが窓Wからの伝熱により低温になる場合のように、ペリメータゾーン2aの空調負荷が高い場合には、運転制御装置20は、ペリメータ用送風機25Aの送風状態を、天井チャンバー1からペリメータゾーン2aに向かうペリメータゾーン向き送風状態(図1においてペリメータ用送風機25Aから実線矢印の向きで送風している状態)として、ペリメータ用送風機25Aの運転制御を行う。すると、空調装置10から天井チャンバー1に供給された空調空気SAが、当該ペリメータ用送風機25Aを通じてペリメータゾーン2aに供給されて、当該ペリメータゾーン2aが適切に空調されることになる。
例えば、一部の送風機25の送風状態が上記天井チャンバー向き送風状態であり、他の送風機25が上記天井チャンバー向き非送風状態である場合において、天井チャンバー向き送風状態の送風機25の送風量の合計が、天井チャンバー向き非送風状態の送風機25の送風量の合計を上回ることで、天井パネル30の貫通孔30aから室内空間2への染み出し空気SA1の染み出しが発生することになる。そして、この状態において、染み出し量調整手段21により、少なくとも一部の送風機25の送風方向や送風量などの送風状態を変化させることで、天井チャンバー1の内圧を変化させることができ、それに伴って染み出し空気SA1の染み出し量を増減させることができる。
この躯体蓄熱モードでは、上記ペリメータ用送風機25Aや床下チャンバー用送風機25Bの運転を停止しながら、空調装置10の運転が継続される。このことで、空調装置10から天井チャンバー1に供給された空調空気SAの熱が、天井チャンバー1に面するスラブ40などの躯体に蓄熱されることになり、このように躯体に蓄熱された熱が、室内空間2の空調負荷の上昇に伴って当該室内装置に放射されることで、室内空間2の空調の補助として利用されることになる。
そして、上記躯体蓄熱モードにおいて、この水平フラップ15が最も上方に揺動された上向き姿勢(図3に示す姿勢)とされることで、給気口11から吹出された空調空気SAが水平フラップの上面に沿って流通して、上階のスラブ40の下面に吹き付けられることになる。このことで、空調空気SAの熱を効率良くスラブ40に蓄熱させることができる。
(1)上記実施形態では、空調装置10を天井チャンバー1に設置したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、例えば空調装置を天井チャンバーとは別の場所に設置した場合であっても、当該空調装置の還気口と給気口とが天井チャンバーに配置されていればよい。
2 室内空間
2a ペリメータゾーン
4 床下チャンバー
10 空調装置
11 給気口
12 還気口
21 染み出し量調整手段
25 送風機
25A ペリメータ用送風機
25B 床下チャンバー用送風機
30 天井パネル
30a 貫通孔
35 床パネル
37 ペリメータ用通気口
RA 還気
SA,SA1 空調空気
Claims (5)
- 還気を取込む還気口と空調空気を吹出す給気口とを、多数の貫通孔を有する天井パネルにより室内空間に対して区画形成された天井チャンバーに配置してなる空調装置を備え、
前記天井パネルの貫通孔から前記室内空間への空調空気の染み出しにより当該室内空間を空調する空調システムであって、
前記天井チャンバーとその外部との間で送風可能な送風機を備えると共に、
前記送風機の送風状態を変更して、前記天井パネルの貫通孔から前記室内空間への空調空気の染み出し量を調整可能な染み出し量調整手段を備えた空調システム。 - 前記送風機が、前記外部から前記天井チャンバーに向かう送風を行わない天井チャンバー向き非送風状態と、前記外部から前記天井チャンバーに向かう送風を行う天井チャンバー向き送風状態とで、送風状態を切替自在に構成され、
前記染み出し量調整手段が、前記送風機の送風状態を前記天井チャンバー向き非送風状態から前記天井チャンバー向き送風状態に切替えて前記染み出し量を増加可能な手段である請求項1に記載の空調システム。 - 前記天井チャンバー向き非送風状態として前記天井チャンバーから前記室内空間のペリメータゾーンに向かうペリメータゾーン向き送風状態で送風可能なペリメータ用送風機を、前記送風機として備えた請求項2に記載の空調システム。
- 前記天井チャンバー向き非送風状態として前記天井チャンバーから前記室内空間と床パネルにより区画形成された床下チャンバーに向かう床下チャンバー向き送風状態で送風可能な床下チャンバー用送風機を、前記送風機として備えた請求項2又は3に記載の空調システム。
- 前記床パネルに、前記室内空間のペリメータゾーンに臨むペリメータ用通気口が形成されている請求項4に記載の空調システム。
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2016
- 2016-11-21 JP JP2016225629A patent/JP6936571B2/ja active Active
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