JP2018084073A - 無機質板の固定構造、無機質板の固定方法、およびそのための固定具 - Google Patents

無機質板の固定構造、無機質板の固定方法、およびそのための固定具 Download PDF

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Abstract

【課題】無機質板の剥離または脱落を外部から目視で容易に判断することができる無機質板の固定構造、無機質板の固定方法、およびそのための固定具の提供。
【解決手段】固定構造は、被施工面と、接着剤により被施工面に接着された無機質板2と、被施工面と無機質板2とを接続する固定具1と、を備えてなる固定構造であって、固定具1は、無機質板2に係止された係止部112を有する係止部材11と、係止部材11と被施工面とを接続し伸展可能な状態で被施工面と無機質板2との間に挟設された接続部材12と、を有し、無機質板2は、固定具1と、接着剤により形成された接着層と、を介して被施工面に固定され、固定具1のうちで係止部112以外の部分の厚さは、接着層の厚さよりも薄いことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、無機質板、とりわけ薄型で大型の陶磁器板が壁などに固定された固定構造、無機質板を壁などに固定する固定方法、およびそのための固定具に関する。
内装または外装材としてタイルなどの無機質板が広く用いられている。これら無機質板の被施工面への固定は、接着剤やモルタルなどで張り付けることにより行われる。さらに、最近では目地を少なくでき、施工の簡略化や意匠の多様化を実現可能な大型陶磁器板が実用化され広く利用されてきており、このような大型陶磁器板についてもその施工は接着剤などによる張付けが一般的である。
このような無機質板、とくに大型陶磁器板を壁面などに施工する場合、接着剤の経年劣化により無機質板の剥離や割れが発生しても、剥落および剥落に伴う被害を抑止することが必要になる。大型陶磁器板は薄型とされ軽量化されているものが多いが、薄物大型陶磁器板を特に内装材として用いる場合には、剥落および剥落に伴う被害を抑止可能な施工システムが重要になる。
このような施工システムとして、接着剤などによる接着に加えて、特定の構造を有する固定具を用いて無機質板を被施工面に固定することが行われている。特許文献1には、板状建材裏面に円形穴が形成され、掛止金具のコイル状の線状端部が円形穴内に嵌入され且つ円形穴内周面との摩擦力にて固定されている掛止金具付板状建材が開示されている。
しかし、特許文献1に記載された掛止金具付板状建材では、掛止金具自体には遊びがない。そのため、万が一、板状建材と被施工面とを接着する接着剤の機能が無くなり、板状建材が被施工面に接着されていない状態になった場合であっても、板状建材は、被施工面から離れず、掛止金具により被施工面に固定されたままである。そのため、特許文献1に記載された掛止金具付板状建材において、接着剤の機能が無くなったことを外部から見た目で判断することは困難である。
また、特許文献2には、接着剤および留め付け補助具によって壁下地に留め付けられる建築板の施工構造が開示されている。特許文献2に記載された留め付け補助具は、上係止片と、下係止片と、上係止片と下係止片とを連結する連結部と、を備えている。留め付け補助具の下係止片は、建築板の裏面に形成された係止溝に嵌合されている。留め付け補助具の上係止片は、建築板と壁下地との間に形成される接着層の間に係合されている。
しかし、特許文献2に記載された留め付け補助具自体には遊びがない。そのため、万が一、建築板と壁下地とを接着する接着剤の機能が無くなり、建築板が壁下地に接着されていない状態になった場合であっても、建築板は、壁下地から離れず、留め付け補助具により壁下地に固定されたままである。そのため、特許文献2に記載された建築板の施工構造において、接着剤の機能が無くなったことを外部から見た目で判断することは困難である。
例えば建材や建築板としての無機質板と被施工面とを接着する接着剤の機能が無くなった状態において、無機質板に対して外部から衝撃が加わると、無機質板の破片が落下するおそれがある。そのため、接着剤の機能が無くなった場合には、早急な補修対応が必要になる。しかし、接着剤の機能が無くなったことを外部から見た目で判断することが困難である場合には、接着剤の機能が無くなったことに長期間にわたって気付かないおそれがある。そうすると、早急な補修対応を行うことができないおそれがある。
特開平8−68183号公報 特開2010−236262号公報
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、無機質板の剥離または脱落を外部から目視で容易に判断することができる無機質板の固定構造、無機質板の固定方法、およびそのための固定具を提供することを目的とする。
そして、本発明による固定構造は、被施工面と、接着剤により前記被施工面に接着された無機質板と、前記被施工面と前記無機質板とを接続する固定具と、を備えてなる固定構造であって、
前記固定具は、
前記無機質板に係止された係止部を有する係止部材と、
前記係止部材と前記被施工面とを接続し伸展可能な状態で前記被施工面と前記無機質板との間に挟設された接続部材と、
を有し、
前記無機質板は、前記固定具と、前記接着剤により形成された接着層と、を介して前記被施工面に固定され、
前記固定具のうちで前記係止部以外の部分の厚さは、前記接着層の厚さよりも薄いことを特徴とする。
また、本発明による固定方法は、固定具を用いて無機質板を被施工面に固定する固定方法であって、
前記固定具は、
前記無機質板に係止される係止部を有する係止部材と、
一方の端部が前記係止部材に接続された接続部材と、
を有し、
前記係止部を挿入可能な孔または溝を裏面に有する無機質板を用意する工程(i)と、
前記係止部を前記孔または溝に挿入し前記係止部材で前記無機質板を係止する工程(ii)と、
前記接続部材の他方の端部を前記被施工面に締結する工程(iii)と、
前記係止部材で係止された前記無機質板を接着剤により前記被施工面に接着するとともに前記接続部材を伸展可能な状態で前記被施工面と前記無機質板との間に挟設する工程(iv)と、
を含んでなることを特徴とする。
また、本発明による固定具は、上記の前記固定構造に用いられる固定具であって、
前記無機質板に係止される係止部を有する係止部材と、
前記係止部材と前記被施工面とを接続し伸展可能な状態で前記被施工面と前記無機質板との間に挟設される接続部材と、
を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、無機質板の剥離または脱落を外部から目視で容易に判断することができる無機質板の固定構造、無機質板の固定方法、およびそのための固定具を提供することができる。
本発明の実施形態に係る固定構造を説明する斜視図である。 本実施形態に係る固定構造を図1に表した矢印A11の方向からみたときの断面図である。 無機質板の剥離または脱落が生じた状態を例示する断面図である。 本実施形態の変形例に係る固定構造を説明する斜視図である。 接続部材の第1変形例を表す平面図である。 接続部材の第2変形例を表す斜視図である。 接続部材の第3変形例を表す斜視図である。 接続部材の第4変形例を表す斜視図である。 接続部材の第5変形例を表す斜視図である。 本変形例の接続部材が用いられた固定構造を表す断面図である。 接続部材の第6変形例を表す断面図である。 無機質板が被施工面に固定された構造物を表す斜視図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
発明の基本態様
図1および図2に示される本発明による態様の一つは固定構造に関し、本固定構造は、被施工面3と、接着剤により被施工面3に接着された無機質板2と、被施工面3と無機質板2とを接続する固定具1と、を備えてなる。また、本発明のまた別の態様は、固定具1を用いて無機質板2を被施工面3に固定する固定方法に関する。また、本発明のまた一つの別の態様は、被施工面3と、接着剤により被施工面3に接着された無機質板2と、を接続する固定具1に関する。そして、固定具1は、伸展可能な接続部材12を備え、この接続部材12の存在を介して無機質板2は被施工面3に固定される。ここで、図3に示されるような、無機質板2と被施工面3との間の接着がその機能を失い、無機質板2が被施工面3から剥離する事態に至っても、伸展可能な接続部材12を備える固定具1が依然として無機質板2を被施工面3に接続した状態とし脱落を防ぐ。これと同時に、無機質板2が被施工面3から離れ被施工面3に保持された状態は外部から容易に目視で確認することでき、つまり接着の機能が無くなったことに容易に気付くことができ、早急な補修対応を可能にする。このように、本発明は、無機質板2の剥落および剥落に伴う被害を抑止することができるとの優れた利点を有するものである。
以下、定義を述べた後、本発明による固定構造、固定方法、および固定具のさらに詳細を説明する。
定義
無機質板
本発明による固定構造、固定方法またはそのための固定具によって、後記する被施工面に固定される無機質板は、例えば陶磁器、石、またはガラスからなるものである。本発明の一つの態様によれば、無機質板は、平板として、外装または内装の壁、床、天井の仕上げ材や、キャビネット面材やカウンターの仕上げ材に好ましく用いられる。従って、無機質板は、好ましくは意匠が施された化粧面と、被施工面に張り付けられる裏面とを備える。また、その大きさは限定されないが、本発明による固定方法は、後記するとおり、無機質板の被施工面への二重化された固定方法とすることができることから、比較的大型の無機質板、とりわけ薄型で大型の無機質板に対して好ましく適用される。本発明の一つの態様によれば、無機質板は短辺300mmを超えるものであり、900cmを超える面積を有するものである。無機質板の短辺の長さは、好ましくは600mm以上、より好ましくは900mm以上である。
さらに本発明による固定構造、固定方法またはそのための固定具は、比較的薄い無機質板に好ましく適用できる。薄い無機質板に適用されるに際し、後記する無機質板の被施工面への二重化された固定方法の一つである接着に用いられる接着剤により、無機質板と被施工面との間に形成される接着層の厚さが薄い方が好ましい。大型の陶磁器板では軽量化のため、例えば厚さは3mm以上15mm程度まで、好ましくは10mm程度まで、より好ましくは8mm程度までとされる。
本発明において無機質板は、その表面に釉薬層を有していてもよい。釉薬の成分は特に限定されない。釉薬層の形成は、成形後に施釉し、成形体と一体的に焼成するか、または、焼成体(仮焼体)に施釉した後に焼成するか、いずれかの方法を用いてもよい。さらに、施釉の前後に乾燥工程を設けてもよい。
孔または溝
本発明による固定構造、固定方法またはそのための固定具によって、後記する被施工面に固定される無機質板は、孔または溝を有し、好適には、非貫通孔または溝を一方の面(裏面)、すなわち施工面に有する。非貫通とは、施工面から深さ方向に掘り下げられて孔または溝が形成されるが、化粧面にまで至らない状態を意味する。孔または溝の幅は、施工面からの深さよりも大であってもよく、小であってもよい。孔または溝の施工面に沿った長さが幅に対して大であり、かつ、その幅が5mm程度までのものをスリットと称する。
スリット
本発明による固定構造、固定方法またはそのための固定具が適用される無機質板は、孔または溝の一態様としてスリットを裏面に有する。本発明において、無機質板が有するスリットとは、溝、典型的には深さ方向に所定の長さを有する凹条を意味する。スリットは、裏面から深さ方向に向かって形成されるが、化粧面にまで至らない状態であることが好ましい。例えば、図1に示す態様によれば、無機質板2は、孔または溝の一態様としてスリット22を有する。スリット22は、無機質板2の裏面21から深さ方向に所定の傾斜角をつけて形成されている。スリットの形成は、切削、堀削、あるいは成形などにより行われてよい。
但し、孔または溝は、スリットには限定されない。例えば、裏面を正面視したときの孔の形状は、円形、矩形、楕円、三角形、四角形、または多角形様であってもよい。また、溝とは、スリットの幅よりも大きい幅を有する線状の凹部を意味するが、孔と溝とは、本発明において明確に区別される必要はなく、例えば楕円の非貫通孔が横長に形成されて溝と解されるような形状であってもよい。後記する係止部材の係止部が挿入かつ係止可能である限りにおいて、孔または溝と呼ぶ。また、溝はその端において閉じずに、無機質板の端部にまで至り、その側面に凹みを形成するものであってよいが、無機質板の強度を維持する観点からは、その端は閉じて、無機質板の端部にまで溝が至らない構成が好ましいと考えられる。
孔または溝の深さ方向の形状は、施工面に対して垂直とされた形状であってもよく、また入り口、すなわち開口部の開口面積よりも孔の奥における開口面積が大とされた、アリ穴、つまり逆ハの字の形状であってもよい。また、入り口部より深さ方向に一定の距離の間、開口面積が変化せず、さらに深い位置では開口面積を入り口の開口面積より大とされた形状であってもよい。
無機質板の強度等への影響からすると、非貫通孔または溝の深さは、無機質板の深さ方向、すなわち裏面から化粧面へ向かう方向の距離換算で無機質板の厚さのほぼ半分乃至それ以下とされることが望ましい。本発明による固定構造、固定方法またはそのための固定具は、とりわけこのような薄い無機質板における比較的浅い非貫通孔または溝に対して有利に用いられる。具体的には、例えば、非貫通孔または溝の一態様として設けられたスリットの深さが1mm以上5mm以下であるような無機質板に対して有利に用いられる。また、スリットの幅(つまり、条に沿った方向を垂直断面視したときの幅)は固定具1の係止部が挿入かつ係止可能である限りにおいて特に制限されないが、無機質板の裏面とスリットとのなす角が鋭角であることが好ましい。これにより、裏面とスリットのなす角が鋭角になる側を上方に向けて施工することで、係止部の係止力が高まる。また、スリットの長さ(つまり、条に沿った方向の長さ)は無機質板の強度が確保できる限りにおいて、特に限定されない。また、スリットはその端が無機質板の端部に達していないことが好ましい。殊に薄型で大型の無機質板は、スリットを起点として割れが生じやすくなるため、例えば図1に示すように、スリット端が無機質板の端部から離れていることが好ましい。
被施工面
本発明において、外装もしくは内装の壁、または建築物の垂直面または傾斜面であって、本発明による固定構造、固定方法またはそのための固定具によって無機質板が固定される表面を「被施工面」という。また、被施工面の内側に配置される、柱などの躯体や、間柱、ライトゲージスチール(LGS)等のスタッド、またはパネルフレームなどを「下地」という。
本発明による固定構造
本発明による固定構造は、被施工面と、接着剤により前記被施工面に接着された無機質板と、前記被施工面と前記無機質板とを接続する固定具と、を備えてなる固定構造であって、
前記固定具は、
前記無機質板に係止された係止部を有する係止部材と、
前記係止部材と前記被施工面とを接続し伸展可能な状態で前記被施工面と前記無機質板との間に挟設された接続部材と、
を有し、
前記無機質板は、前記固定具と、前記接着剤により形成された接着層と、を介して前記被施工面に固定され、
前記固定具のうちで前記係止部以外の部分の厚さは、前記接着層の厚さよりも薄いことを特徴とする。
本発明による固定構造に用いられる固定具について以下に説明する。
固定具
本発明による固定具1は、無機質板2、好ましくは大型無機質板、より好ましくは薄物大型無機質板を被施工面3に固定するために用いられるものであり、係止部材11と、接続部材12と、を有する。図2に表したように、無機質板2は、固定具1により被施工面3に固定されている。本発明の好ましい態様によれば、固定具1は金属を加工してなる金具である。金具は良好な強度を有し、施工性を向上させる。また、固定具1が金具であることにより、無機質板2との良好な係止力、被施工面3との良好な固定力が確保される。
係止部材
係止部材11は、係止部112を有し、好適には、係止部本体111と、係止部112と、を有する。係止部112は、係止部本体111の両端部に設けられ、図1に表した矢印A1のように、無機質板2の裏面21に形成されたスリット22に挿入され係止可能とされている。具体的には、図1に表したように、係止部112は、第1係止部112aと、第2係止部112bと、を有する。第1係止部112aは、係止部本体111の一方の端部に設けられ、無機質板2の裏面21に形成されたスリット22のうちの第1スリット221に係止可能とされている。第2係止部112bは、係止部本体111の他方の端部に設けられ、無機質板2の裏面21に形成されたスリット22のうちの第2スリット222に係止可能とされている。そして、図1に表した矢印A1のように、まず無機質板2の裏面21に対して垂直方向に係止部112をスリット22に挿入し、続いてスリット22同士の間隔が広がる方向に係止部材11をスライドさせることで、係止部材11が無機質板2に係止される。なお、無機質板2に対する係止部材11の係止態様は、図1に表した態様だけには限定されない。
係止部材11は板状物であり、好ましくは金属板を加工してなる板である。係止部材11は、板状物であることにより、変形しにくく、良好な強度を有する。さらに、施工時の作業が容易となる。
なお、図1および図2に表した係止部材11の形態は、一例であり、係止部材11が無機質板2に係止される限りにおいて、これだけには限定されない。例えば、係止部112およびスリット22が延びる方向は、図1に表した方向に対して略垂直方向(例えば水平方向)に延びていてもよい。あるいは、係止部112は、第1係止部112aと、第2係止部112bと、を有することには限定されず、1つの係止部として形成されていてもよい。
接続部材
接続部材12は、係止部材11と、被施工面3と、の間に設けられ、係止部材11と被施工面3とを接続する。図1に表した接続部材12は、好ましくは金属板を加工してなる板状物であり、具体的には帯状の板材(帯材)である。また、接続部材12は、板状物であることにより、変形しにくく、良好な強度を有する。さらに、施工時の作業が容易となる。
接続部材12は、一方の端部122において係止部材11に連結されている。例えば、図1に表したように、接続部材12は、折り返して形成された一方の端部122において係止部材11に引っ掛けられている。なお、接続部材12は、係止部材11に一体的に設けられていてもよく、接着剤やロウ付けにより係止部材11に接着されていてもよく、リベットで係止部材11に留められていてもよい。また、接続部材12は、一方の端部122とは反対側の他方の端部123に設けられた孔124を有する。図1に表したように、固定部品14が接続部材12の孔124を通して被施工面3に結合され、接続部材12の他方の端部123が被施工面3に締結されることにより、無機質板2が固定具1を介して被施工面3に固定される。
図1に表したように、接続部材12は、一方の端部122と他方の端部123との間に設けられた伸展部121を有する。伸展部121は、引張荷重を受けると、その引張荷重を受ける前よりも長くなる。図2に表したように、接続部材12は、伸展可能な状態で被施工面3と無機質板2との間に挟設されている。具体的には、接続部材12の伸展部121は、無機質板2が接着剤により被施工面3に接着された状態において折り畳まれてなる帯材であって、引張荷重を受けると展開する帯材である。伸展部121が伸展した状態の詳細については、後述する。また、接続部材12は複数の部材で構成されてなるものであってもよく、例えば、伸展部121と被施工面3に締結される部分とが異なる部材で構成されてなるものであってもよい。
接着剤による固定手段と、固定具による固定手段と、の2つの手段を用いて無機質板を被施工面に固定する固定方法においては、無機質板と被施工面との間に適用される接着剤および固定具は互いの効果を阻害しないことが望ましく、とりわけ薄物大型無機質板の固定にあっては、接着剤の使用量を少なくして、薄い接着層を形成することが好ましい。固定具において、係止部以外の部分が無機質板と被施工面との間に収まるような、とりわけ薄物大型無機質板への適用度が高い、厚さの薄い固定具とすることで、接着層の接着力を阻害することなく、自身の固定力を発揮しながら、無機質板と被施工面との間に安定して高い固定強度を確保することができる。
本発明によれば、本発明による固定具1は、無機質板2を被施工面3に固定するために、接着剤とともに用いられる。すなわち、無機質板2は、固定具1と、接着剤により形成された接着層4と、を介して被施工面3に固定される。後述するように、無機質板2は、接着剤を被施工面3または無機質板2の裏面21に、好ましくは全面塗布して、被施工面3に張り付けられる。接着剤からなる接着層4により、無機質板2は接着という手段によって被施工面3に固定される。
このとき、図2に表したように、固定具1の係止部112を除いた部分、すなわち固定具1の、係止部112を除いた係止部材11(係止部本体111)と接続部材12とからなる部分の厚さが、接着層4の厚さよりも薄い。張り付け後の接着層4の厚さよりも、固定具1の係止部112を除いた部分の厚さを薄くすることにより、無機質板2と被施工面3との間に固定具1を収めることが可能となる。また、固定具1の係止部112を除いた部分の厚さを接着層4の厚さより薄くすることにより、被施工面3に固定された無機質板2の上側にある固定具1を覆うように、他の無機質板2を張り付けることが可能となる。なお、後述するように、被施工面3に締結された接続部材12の他方の端部123は、係止部材11で係止された無機質板2の裏面21が被施工面3に対向した領域に設けられることが好ましい。言い換えれば、固定具1は、その固定具1の係止部材11で係止された無機質板2の範囲内において、無機質板2と被施工面3との間に挟設されることが好ましい。
これを実現するため、上述したように、固定具1の係止部材11および接続部材12は金属板を加工してなる板状物とされ、係止部材11が無機質板2の裏面21に面で接することが可能となるとともに、接続部材12が被施工面3に面で接することが可能となる。これにより、無機質板2と固定具1との係止力が確保されるとともに、被施工面3と固定具1との固定力が確保される。
さらに、固定具1の係止部112を除いた部分の厚さを接着層4の厚さより薄くすることにより、接着層4の接着力が良好に維持される。つまり、薄型の固定具1とすることにより、接着剤による接着が阻害されることがない。
接着層4の厚さは、本発明による固定構造、固定方法または固定具1がとりわけ薄型の大型無機質板に好ましく適用されることから、薄いことが好ましい。接着層4の厚さは、例えば0.5mm以上5mm以下、好ましくは1.3〜1.7mmとされる。
接着剤としては、無機質板2を被施工面3に接着可能なものであれば限定されないが、合成高分子系の接着剤が好ましい。合成高分子系の接着剤としては、エポキシ系、シリコン系、ウレタン系、アクリル系などが好適に用いられる。これらの接着剤は、常温で液状またはペースト状の接着剤、ホットメルト接着剤、テープ状に成形されたもの、のいずれも好適に使用可能である。
本発明の一つの態様によれば、無機質板2は大型で重いため、例えば図2に表したように、無機質板2の所望な部分、好ましくは下端部と被施工面3との間に、無機質板2の荷重を受けるための荷重受け部品6(例えば、金具)を配置してもよい。これにより、固定具1の係止部112に掛かる荷重が荷重受け部品6に分散され、無機質板2をより確実または安定に係止することが可能となる。荷重受け部品6の厚さは、例えば0.8〜1.2mmとされる。
なお、図1に表した例では、ひとつの固定具1がひとつの無機質板2に係止されている。但し、ひとつの無機質板2に係止される固定具1の数は、ひとつには限定されず複数であってもよい。この場合には、例えば、固定具1は、同一方向(例えば水平方向)に並んで配置される。これによれば、複数の固定具1は、複数の固定具1が並んで配置された方向において無機質板2を安定して係止することが可能になる。
図3は、無機質板の剥離または脱落が生じた状態を例示する断面図である。図3(a)は、無機質板2が荷重受け部品6に支持された状態で被施工面3から剥離した状態を例示している。図3(b)は、無機質板2が荷重受け部品6から外れた状態で被施工面3から脱落した状態を例示している。図3(a)および図3(b)は、本実施形態に係る固定構造を図1に表した矢印A11の方向からみたときの断面図に相当する。
図1および図2に関して前述したように、無機質板2は、固定具1と、接着剤により形成された接着層4と、を介して被施工面3に固定されている。ここで、接着層を形成する接着剤の経年劣化により、接着剤の機能が無くなり、無機質板が被施工面に接着されていない状態になることがある。接着剤の機能が無くなった状態において、無機質板に対して外部から衝撃が加わると、無機質板の破片が落下するおそれがある。そのため、接着剤の機能が無くなった場合には、早急な補修対応が必要になる。しかし、接着剤の機能が無くなったことを外部から見た目で判断することが困難である場合には、接着剤の機能が無くなったことに長期間にわたって気付かないおそれがある。そうすると、早急な補修対応を行うことができないおそれがある。
これに対して、本実施形態に係る固定構造では、接続部材12は、伸展可能な状態で被施工面3と無機質板2との間に挟設されている。具体的には、図1および図2に表したように、接続部材12の伸展部121は、無機質板2が接着剤により被施工面3に接着された状態において折り畳まれている。そして、図3(a)に表した矢印A2のように、無機質板2が被施工面3から剥離すると、接続部材12は、引張荷重を受けて展開する。つまり、接続部材12の伸展部121は、引張荷重を受けて、その引張荷重を受ける前よりも長くなる。あるいは、図3(b)に表した矢印A3のように、無機質板2が荷重受け部品6から外れ被施工面3から脱落すると、接続部材12は、引張荷重を受けて展開する。つまり、接続部材12の伸展部121は、引張荷重を受けて、その引張荷重を受ける前よりも長くなる。
そのため、無機質板2の剥離または脱落が生ずると、無機質板2は、被施工面3から離れ、固定具1により被施工面3に保持された状態になる。これにより、無機質板2および無機質板2の破片が落下することを抑えることができる。また、無機質板2が被施工面3から離れ被施工面3に保持された状態を外部から目視で確認することできるため、無機質板2の剥離または脱落を外部から目視で容易に判断することができる。そして、接着剤の機能が無くなったことに比較的短期間で気付くことができ、早急な補修対応を行うことができる。これにより、無機質板2の剥落および剥落に伴う被害を抑止することができる。
本発明による固定方法
本発明による固定方法は、固定具を用いて無機質板を被施工面に固定する固定方法であって、
前記固定具は、
前記無機質板に係止される係止部を有する係止部材と、
一方の端部が前記係止部材に接続された接続部材と、
を有し、
前記係止部を挿入可能な孔または溝を裏面に有する無機質板を用意する工程(i)と、
前記係止部を前記孔または溝に挿入し前記係止部材で前記無機質板を係止する工程(ii)と、
前記接続部材の他方の端部を前記被施工面に締結する工程(iii)と、
前記係止部材で係止された前記無機質板を接着剤により前記被施工面に接着するとともに前記接続部材を伸展可能な状態で前記被施工面と前記無機質板との間に挟設する工程(iv)と、
を含んでなることを特徴とする。
本発明による固定方法を、工程ごとに以下説明する。
無機質板を用意する工程(i)
本発明による固定方法は、裏面21に孔または溝が形成された無機質板2を用意する工程(i)を含む。図1〜図3に示す態様では、孔または溝の一態様としてスリット22が形成されている。スリット22の形成は、固定具1の係止部112とスリット22との良好な係止が実現可能となるように行われる。その方法は特に制限されず、公知の方法が用いられる。スリット22の形成は施工現場にて行なってもよいが、工場で予め形成しておくことが望ましい。これにより、精度が担保される。
固定具の係止部材で無機質板を係止する工程(ii)
本発明による固定方法は、孔または溝に固定具1の係止部112を挿入して、係止部材11で無機質板2を係止する工程(ii)を含む。図1〜図3に示す態様では、孔または溝の一態様としてスリット22が形成されているため、工程(ii)では、スリット22に固定具1の係止部112を挿入して、係止部材11で無機質板2を係止する。これにより、係止部材11は無機質板2の裏面21に係止される。
接続部材の他方の端部を被施工面に締結する工程(iii)
本発明による固定方法は、接続部材12の他方の端部123を被施工面3に締結する工程(iii)を含む。この接続部材12の他方の端部123の被施工面3への締結は、公知の手段や方法により行うことができ、例えば固定部品14(図1参照)を接続部材12の孔124を通して被施工面3に打ち込み、ねじ込み等することにより行うことができる。被施工面3の内側にLGS等が配置されている場合には、好ましくはLGS等に到達するように固定部品14を打ち込みまたはねじ込む。このとき、例えば図3(a)に表したように、被施工面3に対する接続部材12の他方の端部123の締結は、接続部材12の伸展部121が伸展した状態で行われる。工程(iii)により、無機質板2が固定具1を介して被施工面3に固定される。
固定部品14は、後記する接着剤である第一の固定手段の機能が失われたときにも無機質板2を固定することができる強度、つまり二重化された固定手段としての強度を有するものであれば特に限定されず、例えば、タッピンねじ、ドリリングねじ、釘、リベットなどが挙げられる。固定部品14の頭部の形状は、固定具1全体の厚みを考慮して適宜決定すればよく、特に限定されないが、低頭形状などで不陸とならない形状が好ましい。
図2に表したように、被施工面3に締結された接続部材12の他方の端部123は、係止部材11で係止された無機質板2の裏面21が被施工面3に対向した領域に設けられることが好ましい。言い換えれば、固定具1は、その固定具1の係止部材11で係止された無機質板2の範囲内において、無機質板2と被施工面3との間に挟設されることが好ましい。これによれば、無機質板2の固定構造の補修を行うときに、被施工面3から剥離または脱落した無機質板2に隣接した無機質板2を被施工面3から剥離させなくともよい。そのため、無機質板2の固定構造の補修をより容易に行うことができる。
無機質板を被施工面に接着する工程(iv)
本発明による固定方法は、係止部材11で係止された無機質板2を接着剤により被施工面3に接着するとともに接続部材12を伸展可能な状態で被施工面3と無機質板2との間に挟設する工程(iv)を含む。接着は、例えば接着剤を用いて行われる。接着剤は無機質板2の裏面21および被施工面3の少なくともいずれかに塗布され、好ましくは全面に塗布される。接着剤が全面に塗布された場合には、接着面積が最大となるので無機質板2の剥離を抑えることができる。また、伸展部121が接着層4に埋設される状態となるので、接着層4への水の浸入が起こりにくく、接着層4の劣化を抑えることができる。接着剤の塗布は、工程(ii)と工程(iii)との間に行われることが好ましい。例えば、現場施工においては、ペースト状の接着剤を櫛目鏝を用いて、無機質板2の裏面21および被施工面3の少なくともいずれかに塗付する。また、接着剤の使用量が多くならないように塗布して、厚さの薄い接着層4を形成することが好ましい。これにより、強い接着力を得ることが可能となる。
接着剤が無機質板2の裏面21および被施工面3の少なくともいずれかに塗付された状態において、無機質板2を被施工面3に張り付ける。このとき、被施工面3に対する無機質板2の張り付けは、接続部材12の伸展部121が収縮されながら行われる。すなわち、作業者は、予め無機質板2の張り付け位置を特定した後に、つまり位置合わせをした後に、伸展した状態の伸展部121を縮めながら無機質板2を被施工面3に張り付ける。これにより、図2に表したように、固定具1の接続部材12は、伸展可能な状態で被施工面3と無機質板2との間に挟設される。そして、固定具1の係止部112を除いた部分の厚さが接着層4の厚さよりも薄いため、固定具1の接続部材12は、伸展可能な状態で接着層4に埋設される。
本発明による固定方法によれば、工程(iii)における固定具1による固定手段と、工程(iv)おける接着剤による固定手段と、の二つの固定手段により、無機質板2と被施工面3とが固定される。経時的な劣化などで接着力が十分でなくなった場合でも、固定具1を用いた固定手段が存在するため、剥落や、剥落に伴う被害を防ぐことができる。すなわち、本発明によれば、無機質板2の被施工面3への二重化された固定方法が提供される。
さらに、本発明による固定方法によれば、無機質板2の剥離または脱落が生ずると、無機質板2は、被施工面3から離れ、固定具1により被施工面3に保持された状態になる。これにより、無機質板2が被施工面3から離れ被施工面3に保持された状態を外部から目視で確認することできる。そのため、無機質板2の剥離または脱落を外部から目視で容易に判断することができる。そして、接着剤の機能が無くなったことに比較的短期間で気付くことができ、早急な補修対応を行うことができる。これにより、無機質板2の剥落および剥落に伴う被害を抑止することができる。
前記工程(ii)、前記工程(iii)および前記工程(iv)は、前記工程(i)の後工程で実施される。なお、前記工程(ii)と、接着剤を無機質板2の裏面21に塗布する工程と、はこの順に実施されてもよく、この逆の順に実施されてもよい。
接続部材12の他方の端部123を、係止部材11で係止された無機質板2の裏面21が被施工面3に対向した領域の被施工面3に締結する場合には、前記工程(i)、前記工程(ii)、前記工程(iii)および前記工程(iv)がこの順に実施されてもよく(以下、実施形態1という)、あるいは、前記工程(i)、前記工程(iii)、前記工程(ii)および前記工程(iv)がこの順で実施されてもよい(以下、実施形態2という)。一方で、接続部材12の他方の端部123を、係止部材11で係止された無機質板2の裏面21が被施工面3に対向した領域の外側(例えば無機質板2の上側)の被施工面3に締結する場合には、前記実施形態1、または前記実施形態2が実施されてもよく、さらに、前記工程(i)、前記工程(ii)、前記工程(iv)、および前記工程(iii)がこの順で実施されてもよい(以下、実施形態3という)。
なお、上記工程(i)および(ii)が予め実施された状態で工場から出荷され、現場で工程(iii)および(iv)を実施する態様も、本発明に含まれる。
実施形態1では、接続部材12の他方の端部123を、係止部材11で係止された無機質板2の裏面21が被施工面3に対向した領域に設けることができる点で好ましい。また、接続部材12の他方の端部123を被施工面3に締結する工程(iii)と、無機質板2を被施工面3に接着する工程(iv)と、がこの順に実施されるため、接着剤の塗付を工程(iii)の前に予め行っておくことが好ましい。下地の不陸調整やスリット位置の精度が高い施工においてはこの実施形態1を採用することが可能である。
実施形態2では、接続部材12の他方の端部123を被施工面3に締結する工程(iii)の後工程で、固定具1の係止部材11で無機質板2を係止する工程(ii)が実施される。工程(ii)を行う際には、予め無機質板2の張り付け位置を決定しておくことが好ましい。そして、無機質板2が係止された後、接着工程(iv)により無機質板2を張り付ける。この実施形態は、伸展部の広がりが小さい固定具を用いる場合に有効である。
実施形態3では、無機質板2を被施工面3に接着する工程(iv)と、接続部材12の他方の端部123を被施工面3に締結する工程(iii)と、がこの順に実施されるため、殊に現場施工においては、目地通りを美しく仕上げることができる点で好ましい。
本発明の一つの態様によれば、固定具1の係止部材11で無機質板2を係止する工程(ii)と、接続部材12の他方の端部123を被施工面3に締結する工程(iii)と、の間に、例えば無機質板2の下端部と被施工面3との間に、無機質板2の荷重を受けるための荷重受け部品(例えば、金具)6を施工してもよい。これにより、接着による第一の固定力が弱まり無機質板2が剥離したときに、スリット22に荷重が集中するのを分散して破損を防ぐことができる。さらに、場合によっては、固定具1で係止されている無機質板2の上部が被施工面3の手前側に浮き上がる、つまり無機質板2が傾くことで剥離を視認できるので、速やかに修理に着手できる。なお、固定具1の係止部材11が荷重受け部品6の位置に重複する場合は、荷重受け部品6は好ましくは後施工とされる。
次に、本実施形態の変形例に係る固定構造について説明する。
なお、本変形例の固定構造の構成要素が、図1〜図3に関して前述した実施形態に係る固定構造の構成要素と同様である場合には、重複する説明は適宜省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図4は、本実施形態の変形例に係る固定構造を説明する斜視図であり、本変形例の係止部材11Aが無機質板2に係止された状態を表している。なお、図4に表した例では、2つの固定具1Aが無機質板2に係止されているが、ひとつの無機質板2に係止される固定具1の数は特には限定されない。
固定具
本変形例による固定具1Aは、無機質板2を被施工面3に固定するために用いられるものであり、係止部材11Aと、接続部材12Aと、を有する。
係止部材
係止部材11Aは、係止部を有し、好適には、係止部本体111と、係止部と、を有する。図4では、係止部材11Aの係止部は、スリット22に挿入されているため表されていないが、図1および図2に関して前述した係止部112と同様である。係止部材11Aは板状物であり、好ましくは金属板を加工してなる板である。係止部材11Aは、孔114を有する。その他の構造は、図1および図2に関して前述した係止部材11の構造と同様である。
接続部材
接続部材12Aは、係止部材11Aと、被施工面3と、の間に設けられ、係止部材11Aと被施工面3とを接続する。図4に表した接続部材12Aは、係止部材11Aとは別体として設けられており、好ましくは線状物であり、具体的には線材である。また、接続部材12Aは、線状物であることにより、良好な強度を有する。さらに、施工時の作業が容易となる。
接続部材12Aの一方の端部122は、一方の端部122において係止部材11Aに連結されている。例えば、接続部材12Aの一方の端部122は、係止部材11Aの孔114に通され、任意の連結方法により係止部材11Aに取り付けられている。また、接続部材12Aの一方の端部122とは反対側の他方の端部123は、リング状に形成され、孔124を有する。固定部品14が接続部材12Aの他方の端部123に形成された孔124を通して被施工面3に結合され、接続部材12Aの他方の端部123が被施工面3に締結されることにより、無機質板2が固定具1Aを介して被施工面3に固定される。
図4に表したように、接続部材12Aは、一方の端部122と他方の端部123との間に設けられた伸展部121Aを有する。伸展部121Aは、引張荷重を受けると、その引張荷重を受ける前よりも長くなる。具体的には、接続部材12Aの伸展部121Aは、無機質板2が接着剤により被施工面3に接着された状態において弛緩されてなる線材であって、引張荷重を受けると少なくとも一部が張った状態になる線材である。
本変形例に係る固定構造では、接続部材12Aは、伸展可能な状態で被施工面3と無機質板2との間に挟設されている。具体的には、図4に表したように、接続部材12Aの伸展部121Aは、無機質板2が接着剤により被施工面3に接着された状態において弛緩されている。そして、無機質板2が被施工面3から剥離したり脱落したりすると、接続部材12の少なくとも一部は、引張荷重を受けて張った状態になる。つまり、接続部材12Aの伸展部121Aは、引張荷重を受けて、その引張荷重を受ける前よりも長くなる。
これにより、無機質板2の剥離または脱落が生ずると、無機質板2が被施工面3から離れ被施工面3に保持された状態を外部から目視で確認することできる。そのため、無機質板2の剥離または脱落を外部から目視で容易に判断することができる。そして、接着剤の機能が無くなったことに比較的短期間で気付くことができ、早急な補修対応を行うことができる。これにより、無機質板2の剥落および剥落に伴う被害を抑止することができる。
次に、接続部材の変形例について説明する。図5は、接続部材の第1変形例を表す平面図である。
本変形例の接続部材12Bは、係止部材11と、被施工面3と、の間に設けられ、係止部材11と被施工面3とを接続する。接続部材12Bは、好ましくは金属板を加工してなる板状物である。接続部材12Bの一方の端部122は、任意の手段により係止部材11に連結されている。例えば、接続部材12Bの一方の端部122は、折り返して係止部材11に引っ掛けられていてもよく、接着剤やロウ付け等により係止部材11に接着されていてもよく、ねじやリベットなどの締結部材により係止部材11に締結されていてもよい。また、接続部材12Bの一方の端部122とは反対側の他方の端部123は、孔124を有する。固定部品14が接続部材12Bの他方の端部123に形成された孔124を通して被施工面3に結合され、接続部材12Bの他方の端部123が被施工面3に締結されることにより、無機質板2が固定具を介して被施工面3に固定される。
図5に表したように、接続部材12Bは、一方の端部122と他方の端部123との間に設けられた伸展部121Bを有する。伸展部121Bは、引張荷重を受けると、その引張荷重を受ける前よりも長くなる。具体的には、接続部材12Bの伸展部121Bは、渦巻き状に形成された板材であり、切り込み125を有する。つまり、伸展部121Bは、切り込み125が設けられた板材であって、引張荷重を受けると切り込み125により形成された長尺部分が展開し広がることで拡張する板材である。すなわち、伸展部121Bが引張荷重を受けると、切り込み125が開いた状態になる。
接続部材12Bは、伸展可能な状態で被施工面3と無機質板2との間に挟設されている。具体的には、伸展部121Bの切り込み125は、無機質板2が接着剤により被施工面3に接着された状態において閉じている。そして、無機質板2が被施工面3から剥離したり脱落したりすると、伸展部121Bの切り込み125が開いた状態(広がった状態)になる。つまり、接続部材12Bの伸展部121Bは、引張荷重を受けて、その引張荷重を受ける前よりも長くなる。
本変形例によれば、無機質板2が接着剤により被施工面3に接着された状態において伸展部が折り畳まれているわけではないため、固定具の厚さをより薄くすることができるとともに、接着層4の厚さをより薄くすることができる。
図6は接続部材の第2変形例、図7は接続部材の第3変形例、図8は接続部材の第4変形例をそれぞれ表す斜視図である。
図6〜図8に表した第2〜4変形例の接続部材12C、12D、12Eは、係止部材11と、被施工面3と、の間に設けられ、係止部材11と被施工面3とを接続する。接続部材12C、12D、12Eは、好ましくは金属板を加工してなる板状物である。接続部材12C、12D、12Eの一方の端部122は、任意の手段により係止部材11に連結されている。例えば、接続部材12C、12D、12Eの一方の端部122は、折り返して係止部材11に引っ掛けられていてもよく、接着剤やロウ付け等により係止部材11に接着されていてもよく、ねじやリベットなどの締結部材により係止部材11に締結されていてもよい。また、接続部材12C、12D、12Eの一方の端部122とは反対側の他方の端部123は、孔124を有する。固定部品14が接続部材12C、12D、12Eの他方の端部123に形成された孔124を通して被施工面3に結合され、接続部材12C、12D、12Eの他方の端部123が被施工面3に締結されることにより、無機質板2が固定具を介して被施工面3に固定される。
図6〜図8に表したように、接続部材12C、12D、12Eは、一方の端部122と他方の端部123との間に設けられた伸展部121C、121D、121Eを有する。伸展部121C、121D、121Eは、引張荷重を受けると、その引張荷重を受ける前よりも長くなる。具体的には、接続部材12C、12D、12Eの伸展部121C、121D、121Eは、櫛歯状に形成された複数の切り込み125を有する。櫛歯状の複数の切り込み125は、互いに向かい合って交互に配置されている。図6に表した接続部材12Cでは、伸展部121Cに設けられた複数の切り込み125は、図6において略横方向に延びている。図7および図8に表した接続部材12D、12Eでは、伸展部121D、121Eに設けられた複数の切り込み125は、図7および図8において略縦方向に延びている。伸展部121C、121D、121Eは、引張荷重を受けると複数の切り込み125により形成された長尺部分が展開し広がることで拡張する板材である。すなわち、伸展部121C、121D、121Eが引張荷重を受けると、切り込み125が開いた状態になる。
接続部材12C、12D、12Eは、伸展可能な状態で被施工面3と無機質板2との間に挟設されている。具体的には、伸展部121C、121D、121Eの切り込み125は、無機質板2が接着剤により被施工面3に接着された状態において閉じている。そして、無機質板2が被施工面3から剥離したり脱落したりすると、伸展部121C、121D、121Eの切り込み125が開いた状態(広がった状態)になる。つまり、接続部材12C、12D、12Eの伸展部121C、121D、121Eは、引張荷重を受けて、その引張荷重を受ける前よりも長くなる。
図6〜図8に表した第2〜4変形例によれば、図5に関して前述した第1変形例の効果と同様の効果が得られる。
図9は接続部材の第5変形例を表す斜視図であり、図10は本変形例の接続部材が用いられた固定構造を表す断面図であり、図10は本変形例に係る固定構造を図1に表した矢印A11の方向からみたときの断面図に相当する。
本変形例の固定具1Fは、係止部材11と、接続部材12Fと、を有する。接続部材12Fは、係止部材11と、被施工面3と、の間に設けられ、係止部材11と被施工面3とを接続する。接続部材12Fは、複数の部材が互いに連結されたジョイント構造の伸展部121Fを有する。図9に表した例では、伸展部121Fは、第1部材126aと、第2部材126bと、第3部材126cと、第4部材126dと、を有する。第1部材126aは、第2部材126bに連結され、第2部材126bと、第3部材126cと、第4部材126dと、を収納することができる。第2部材126bは、第3部材126cに連結され、第3部材126cと、第4部材126dと、を収納することができる。第3部材126cは、第4部材126dに連結され、第4部材126dを収納することができる。
第1部材126aは、任意の固定方法により係止部材11に対して回動自在に連結されている。第4部材126dは、任意の固定方法により被施工面3に対して回動自在に連結されている。伸展部121Fは、引張荷重を受けると、その引張荷重を受ける前よりも長くなる。具体的には、伸展部121Fは、引張荷重を受けると、図9に表した矢印A4のように、第1〜4部材126a、126b、126c、126dのうちの少なくともいずれかが、第1〜4部材126a、126b、126c、126dのうちの少なくとも他のいずれかに対してスライドすることで伸展可能とされてなる。
接続部材12Fは、伸展可能な状態で被施工面3と無機質板2との間に挟設されている。具体的には、図10(a)に表したように、第2〜4部材126b、126c、126dは、無機質板2が接着剤により被施工面3に接着された状態において第1部材126aに収納されている。すなわち、伸展部121Fは、無機質板2が接着剤により被施工面3に接着された状態において収縮している。そして、図10(b)に表したように、無機質板2が被施工面3から剥離したり脱落したりすると、第2〜4部材126b、126c、126dのうちの少なくともいずれかがスライドし、第1部材126aから引き出される。これにより、伸展部121Fが伸展する。つまり、接続部材12Fの伸展部121Fは、引張荷重を受けて、その引張荷重を受ける前よりも長くなる。
本変形例の固定具1Fは、複数の部材が互いに連結されたジョイント構造の接続部材12Fを有するため、無機質板2と被施工面3との間に高い固定強度を確保し、無機質板2および無機質板2の破片が落下することをより確実に抑えることができる。また、伸展部121Fの各部材がスライドすることで、無機質板2が被施工面3から離れ被施工面3に保持された状態を外部から目視で確認することできる。そのため、無機質板2の剥離または脱落を外部から目視で容易に判断することができる。
図11は、接続部材の第6変形例を表す断面図であり、本変形例に係る固定構造を図1に表した矢印A11の方向からみたときの断面図に相当する。
本変形例の固定具1Gは、係止部材11と、接続部材12Gと、を有する。接続部材12Gは、係止部材11と、被施工面3と、の間に設けられ、係止部材11と被施工面3とを接続する。接続部材12Gは、複数の部材が互いに連結されたジョイント構造の伸展部121Gを有する。図11に表した例では、伸展部121Gは、第1部材127aと、第2部材127bと、第3部材127cと、を有する。第1部材127aは、第1軸127dにおいて係止部材11に対して回動自在に軸支されている。第2部材127bは、第2軸127eにおいて第1部材127aに対して回動自在に軸支され、長手方向に沿って延びた孔127gを有する。第3部材127cは、上述した固定部品により被施工面3に締結されている。第3部材127cに設けられた第3軸127fが第2部材127bの孔127gに対して移動可能な状態で嵌まり合っているため、第2部材127bは、第3部材127cの第3軸127fに対してスライド可能とされてなる。
伸展部121Gは、引張荷重を受けると、その引張荷重を受ける前よりも長くなる。具体的には、伸展部121Gは、引張荷重を受けると、図11(b)に表したように、第1部材127aが第1軸127dを中心として回動するとともに、第2部材127bが第2軸127eを中心として回動し第3部材127cの第3軸127fに対してスライドすることで、伸展可能とされてなる。
接続部材12Gは、伸展可能な状態で被施工面3と無機質板2との間に挟設されている。具体的には、図11(a)に表したように、第1部材127aと、第2部材127bと、第3部材127cと、は無機質板2が接着剤により被施工面3に接着された状態において被施工面3および無機質板2の裏面21と平行に並んで配置されている。そして、図11(b)に表したように、無機質板2が被施工面3から剥離したり脱落したりすると、第1部材127aが第1軸127dを中心として回動するとともに、第2部材127bが第2軸127eを中心として回動し第3部材127cの第3軸127fに対してスライドする。これにより、伸展部121Gが伸展する。つまり、接続部材12Gの伸展部121Gは、引張荷重を受けて、その引張荷重を受ける前よりも長くなる。
本変形例の固定具1Gは、複数の部材が互いに連結されたジョイント構造の接続部材12Gを有するため、図9〜図10(b)に関して前述した固定具1Fの効果と同様の効果が得られる。
構造物
図12は、無機質板が被施工面に固定された構造物を表す斜視図であり、本構造物は、本発明による固定構造を備えた構造物であって、被施工面3と、接着剤により被施工面3に接着された無機質板2と、被施工面3と無機質板2とを接続する固定具1と、を備えてなる構造物である。
図12に表したように、被施工面3に締結された接続部材12の他方の端部123は、係止部材11で係止された無機質板2の裏面21が被施工面3に対向した領域に設けられている。言い換えれば、固定具1は、その固定具1の係止部材111で係止された無機質板2の範囲内において、無機質板2と被施工面3との間に挟設されている。これによれば、無機質板2の固定構造の補修を行うときに、被施工面3から剥離または脱落した無機質板2に隣接した無機質板2を被施工面3から剥離させなくともよい。そのため、無機質板2の固定構造の補修をより容易に行うことができる。
なお、ひとつの無機質板2に係止される固定具1の数は特には限定されず、ひとつであってもよく、3つ以上であってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。上記実施形態の構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせたりすることができる。
1、1A、1F、1G・・・固定具、 2・・・無機質板、 3・・・被施工面、 4・・・接着層、 5・・・下地、 6・・・荷重受け部品、 11、11A・・・係止部材、 12、12A、12B、12C、12D、12E、12F、12G・・・接続部材、 14・・・固定部品、 21・・・裏面、 22・・・スリット、 111・・・係止部本体、 112・・・係止部、 112a・・・第1係止部、 112b・・・第2係止部、 114・・・孔、 121、121A、121B、121C、121D、121E、121F、121G ・・・伸展部、 122・・・一方の端部、 123・・・他方の端部、 124・・・孔、 125・・・切り込み、 126a・・・第1部材、 126b・・・第2部材、 126c・・・第3部材、 126d・・・第4部材、 127a・・・第1部材、 127b・・・第2部材、 127c・・・第3部材、 127d・・・第1軸、 127e・・・第2軸、 127f・・・第3軸、 127g・・・孔、 221・・・第1スリット、 222・・・第2スリット、 A1、A2、A3、A4、A11・・・矢印

Claims (14)

  1. 被施工面と、接着剤により前記被施工面に接着された無機質板と、前記被施工面と前記無機質板とを接続する固定具と、を備えてなる固定構造であって、
    前記固定具は、
    前記無機質板に係止された係止部を有する係止部材と、
    前記係止部材と前記被施工面とを接続し伸展可能な状態で前記被施工面と前記無機質板との間に挟設された接続部材と、
    を有し、
    前記無機質板は、前記固定具と、前記接着剤により形成された接着層と、を介して前記被施工面に固定され、
    前記固定具のうちで前記係止部以外の部分の厚さは、前記接着層の厚さよりも薄いことを特徴とする固定構造。
  2. 前記接続部材は、引張荷重を受けると前記引張荷重を受ける前よりも長くなる伸展部を有することを特徴とする請求項1に記載の固定構造。
  3. 前記伸展部は、前記無機質板が前記接着剤により前記被施工面に接着された状態において折り畳まれてなる帯材であって前記引張荷重を受けると展開する帯材であることを特徴とする請求項2に記載の固定構造。
  4. 前記伸展部は、前記無機質板が前記接着剤により前記被施工面に接着された状態において弛緩されてなる線材であって前記引張荷重を受けると少なくとも一部が張った状態になる線材であることを特徴とする請求項2に記載の固定構造。
  5. 前記伸展部は、切り込みが設けられた板材であって前記引張荷重を受けると前記切り込みにより形成された長尺部分が展開し広がることで拡張する板材であることを特徴とする請求項2に記載の固定構造。
  6. 前記伸展部は、複数の部材が互いに連結されたジョイント構造を有し、前記引張荷重を受けると前記複数の部材のうちの少なくともいずれかの部材が前記複数の部材のうちの少なくとも他のいずれかの部材に対してスライドすることで伸展可能とされてなることを特徴とする請求項2に記載の固定構造。
  7. 前記被施工面に締結された前記接続部材の端部は、前記係止部材で係止された前記無機質板の裏面が前記被施工面に対向した領域に設けられたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の固定構造。
  8. 固定具を用いて無機質板を被施工面に固定する固定方法であって、
    前記固定具は、
    前記無機質板に係止される係止部を有する係止部材と、
    一方の端部が前記係止部材に接続された接続部材と、
    を有し、
    前記係止部を挿入可能な孔または溝を裏面に有する無機質板を用意する工程(i)と、
    前記係止部を前記孔または溝に挿入し前記係止部材で前記無機質板を係止する工程(ii)と、
    前記接続部材の他方の端部を前記被施工面に締結する工程(iii)と、
    前記係止部材で係止された前記無機質板を接着剤により前記被施工面に接着するとともに前記接続部材を伸展可能な状態で前記被施工面と前記無機質板との間に挟設する工程(iv)と、
    を含んでなることを特徴とする固定方法。
  9. 前記工程(iii)は、前記係止部材で係止された前記無機質板の裏面が前記被施工面に対向する領域に、前記被施工面に締結される前記接続部材の端部を設ける工程を含んでなることを特徴とする請求項8に記載の固定方法。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の前記固定構造に用いられる固定具であって、
    前記無機質板に係止される係止部を有する係止部材と、
    前記係止部材と前記被施工面とを接続し伸展可能な状態で前記被施工面と前記無機質板との間に挟設される接続部材と、
    を備えたことを特徴とする固定具。
  11. 前記接続部材は、引張荷重を受けると前記引張荷重を受ける前よりも長くなる伸展部を有することを特徴とする請求項10に記載の固定具。
  12. 前記伸展部は、前記無機質板が前記接着剤により前記被施工面に接着されるときに折り畳まれてなる帯材であって前記引張荷重を受けると展開する帯材であることを特徴とする請求項11に記載の固定具。
  13. 前記伸展部は、前記無機質板が前記接着剤により前記被施工面に接着されるときに弛緩されてなる線材であって前記引張荷重を受けると少なくとも一部が張った状態になる線材であることを特徴とする請求項11に記載の固定具。
  14. 前記伸展部は、切り込みが設けられた板材であって前記引張荷重を受けると前記切り込みにより形成された長尺部分が展開し広がることで拡張する板材であることを特徴とする請求項11に記載の固定具。

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