JP2018083636A - 噴出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、操作に伴う液漏れが生じるのを防止して、良好な噴出状態を維持することのできる噴出器を提供する。また、近年、噴出容量が大きい噴出容器が普及しつつあるが、特に、トリガー式噴出器において上記の課題が顕著となるので、そのような容器においても液漏れを防止でき、良好な噴出状態を確保できる噴出器を提供する。【解決手段】本発明の噴出器は、トリガー、噴出部及びボディを備え、ポンプは、噴出方向に向けて開口しボディに連結されたシリンダーと、シリンダーの内周面に沿って摺動するピストンと、シリンダーの開口側に設けられ、ピストンを摺動方向に交差する方向の移動を規制する規制部とを有し、規制部には、シリンダーの開口側に設けられた嵌合凹部に液密に固定する嵌合凸部と、嵌合凸部に形成されピストンの一部を挿通させる挿通孔と、嵌合凸部に形成され挿通孔から離間した位置に設けられた空気置換孔と、が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、噴出器に関するものである。
従来、液体を噴出させる噴出器として、操作レバー(トリガー)を引くことによって液体を噴出させるトリガー式液体噴出器が知られている。このようなトリガー式噴出器は、トリガーを繰り返し牽曳することによって、容器内の液体を加圧、圧送するピストン及びシリンダーよりなるポンプを備えている(特許文献1)。
特開2004−105919号公報
上記のようなトリガー式噴出器においては、使用者によるトリガーの引き方によってトリガーが斜め姿勢とされることがある。この場合、シリンダーとピストンとの間に隙間が生じてしまい、液体が外部に漏れ出して噴出に影響を与えるという問題があった。また、トリガー式に関わらず、ポンプを備える噴出器において、噴出操作に伴う液体の漏れを防ぐ必要がある。
本発明の一つの態様は、上記事情に鑑みてなされたものであり、操作に伴う液漏れが生じるのを防止して、良好な噴出状態を維持することのできる噴出器を提供することを目的とする。また、近年、噴出容量が大きい噴出容器が普及しつつあるが、特にトリガー式噴出器において上記の課題が顕著となるので、そのような容器においても液漏れを防止でき、良好な噴出状態を確保できる噴出器を提供する。
本発明の一態様の噴出器は、容器内に収容された液体組成物を噴出する噴出装置を備える噴出器であって、前記噴出装置は、トリガーと、前記容器内から前記液体組成物を吸引しかつ圧送するポンプと、前記ポンプから押し出された前記液体組成物を噴出する噴出部と、前記ポンプから押し出された前記液体組成物を前記噴出部へと導く送給経路を有するボディと、を備え、前記ポンプは、前記トリガーが操作されることによって前記容器内から前記液体組成物を吸引しかつ圧送するもので、噴出方向に向けて開口し前記ボディに連結されたシリンダーと、前記噴出方向とは軸方向反対側に向けて開口し、前記シリンダーとの間にシリンダー室を形成するとともに、前記シリンダーの内周面に沿って摺動するピストンと、前記シリンダーの前記開口側に設けられ、前記ピストンを前記摺動方向に移動自在に保持するとともに、前記ピストンに接することで前記ピストンの摺動方向に交差する方向の移動を規制する規制部と、を有し、前記規制部には、前記ピストンの一部を挿通させる挿通孔と、前記挿通孔から径方向外側へ離間した位置に設けられた空気置換孔と、前記シリンダーの前記開口側に設けられた嵌合凹部に液密に固定する嵌合凸部と、が設けられていることを特徴とする。
本発明の一態様における噴出器において、前記空気置換孔が、前記挿通孔の周方向へ互いに所定の間隔をおいて複数設けられている構成としてもよい。
本発明の一態様における噴出器において、前記空気置換孔の内周面が前記シリンダーの中心軸に対して傾斜している構成としてもよい。
本発明の一態様における噴出器において、少なくとも前記シリンダーの中心軸よりも下方に位置する前記空気置換孔は、シリンダーとの接合位置よりも挿通孔寄りに設けられている構成としてもよい。
本発明によれば、操作に伴う液漏れが生じるのを防止して、良好な噴出状態を維持することのできる噴出器を提供することを目的とする。また、近年、噴出容量が大きい噴出容器が普及しつつあるが、特に、トリガー式噴出器において上記の課題が顕著となるので、そのような容器においても液漏れを防止でき、良好な噴出状態を確保できる噴出器を提供する。
第1実施形態のトリガー式噴出器を示す断面図。 第1実施形態のトリガー式噴出器の往復ピストンを示す部分拡大図。 (a)は、リング部材の概略構成を示す正面図、(b)は、(a)のA−A’線に沿う断面図。 トリガー式噴出器1のトリガー31を引いた時の様子を示す図。 (a)は、第2実施形態のリング部材20の全体構成を示す平面図、(b)は、(a)のB−B’線に沿う断面図。 (a)は、第3実施形態のリング部材33の全体構成を示す平面図、(b)は、(a)のC−C’線に沿う断面図。 (a)は、第4実施形態のリング部材40の全体構成を示す平面図、(b)は、(a)のD−D’線に沿う断面図。 (a)は、第5実施形態のリング部材50の全体構成を示す平面図、(b)は、(a)のE−E’線に沿う断面図。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る噴出器の一例として、トリガー式噴出器の構成について説明する。
なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
なお、説明においてはXYZ座標系を設定し、このXYZ座標系を参照しつつ各部材の位置関係を説明する。この際、鉛直方向をZ軸方向、水平方向のうちピストン30(図1参照)の摺動する方向をY軸方向、Y軸方向及びZ軸方向と直交する方向をX軸方向とする。また、以下の説明において、噴出方向とは、液体組成物が外部に噴出される向きのうち主となる向きを意味しており、本実施形態においては、+Y向きである。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態のトリガー式噴出器の各部について説明する。
図1は、第1実施形態のトリガー式噴出器を示す断面図である。図2は、第1実施形態のトリガー式噴出器の往復ピストンを示す部分拡大図である。図3(a)は、リング部材の概略構成を示す正面図である。図3(b)は、図3(a)のA−A’線に沿う断面図である。
トリガー式噴出器(噴出器)1は、図1に示すように、液体組成部を収容する容器21と、この容器21の首部21aに取り付けられる噴出装置2と、を備えている。噴出装置2は、容器21に収容された液体組成物を噴出するためのものである。
トリガー式噴出器1は、トリガー31で作動される往復ポンプ(ポンプ)3を噴出装置2に内蔵している。トリガー式噴出器1は、トリガー31の操作に連動して往復ポンプ3を作動させることにより、容器21内の液体組成物を吸い上げて噴出させる。容器21の形状は、液体組成物を収容できる範囲内において、特に限定されず、どのような形状であってもよい。
噴出装置2は、送液チューブ23、バルブ部24、往復ポンプ3、ボディ4、液体ガイド栓体27、ノズル部材(噴出部)26、トリガー31を備えている。
送液チューブ23は、容器21内の液体組成物を吸引、送液するためのもので、一端が容器21内に配置され、他端側がボディ4に取り付けられたバルブ部24に接続されている。
往復ポンプ3は、バルブ部24と接続されたシリンダー29と、シリンダー29との間にシリンダー室29aを形成するとともにシリンダー29の内周面29fに沿って摺動するピストン30と、ピストン30の一部を挿通させピストン30をその摺動方向に移動自在に保持するリング部材(規制部)9と、を有し、ボディ4に連結されている。往復ポンプ3は、シリンダー29に隣接したトリガー31が操作されることによって、容器21内から液体組成物を吸引し、バルブ部24を介してボディ4側へ加圧、圧送する。
ボディ4は、合成樹脂(例えば、PP、PE、Ny、PET、PS、POM、PAN、ABS等)により成形されたもので、内部にバルブ部24と往復ポンプ3とを有する。ボディ4の上部には、バルブ部24内とシリンダー29内とを連通させる通液路(送給経路)25と、通液路25が形成された筒状の通液部38と、を有する。ボディ4には、通液部38の先端に液体ガイド栓体27が嵌着されており、液体ガイド栓体27の先端にノズル部材26が装着されている。また、ボディ4の外側には、合成樹脂成型されたカバー5が被着されている。
次に、各構成要素の具体的な構成について述べる。
往復ポンプ3は、図1及び図2に示すように、噴出方向に向けて開口した円筒状のシリンダー29と、噴出方向とは軸方向反対側に向けて開口し、シリンダー29に内装されたピストン30と、を備えている。
シリンダー29の内部には、ピストン30との間に形成された環状のシリンダー室29aが設けられている。シリンダー室29aは、シリンダー29の内側だけでなくピストン30の内側にも形成され、バルブ部24を介して容器21から供給される液体組成物を収容可能となっている。シリンダー室29aの最大容積(図1の状態における容積)は、一度のトリガー31の操作でノズル部材26から噴出する液体組成物の量以上である。
シリンダー29のバルブ部24側(−Y側)の壁部には、ピストン30側(+Y側)に向けて突出する軸部29bが設けられている。軸部29bの外周を覆うようにして、シリンダー29内にピストン30が内装されている。また、シリンダー29の円筒状の側壁の一部である底部側には、シリンダー29内の残圧及び液体を気液導入路14へと導く、気液導入孔29cが形成されている。気液導入路14は、シリンダー29とボディ4との間に形成される空間からなり、容器21内と連通している。具体的に気液導入路14は、ボディ4の下部に形成された連通孔4aと、バルブ部24の底部に形成された連通孔24gと、を介して容器21内と連通している。
ピストン30は、前方側が中実で後方側が中空とされた主部30aと、主部30aの開口側の外周面に設けられたフランジ部30bと、フランジ部30bの周縁に亘って設けられたシール部30cと、を有する。ピストン30は、主部30a内にシリンダー29の軸部29bを挿入させるようにして組み込まれている。
シール部30cは、シリンダー29の内周面29fに密接した状態で設けられ、シリンダー29の内周面29fに沿って摺動する。シール部30cには、ピストン30の摺動方向(Y軸方向)中央部分に、径方向内側に凹む凹部30eが設けられている。
凹部30eは、シリンダー室29a内からシリンダー29の内周面29fを伝わって流出してきた液体組成物を確保し、気液導入孔29cへと流出させる機能を果たす部分である。ピストン30の先端部は、トリガー31の背面側に係合されており、トリガー31と連動して前後方向(Y軸方向)に摺動できるようになっている。
リング部材9は、シリンダー29の先端側に装着され、シリンダー29の開口側を閉塞している。リング部材9の中央には、ピストン30の主部30aを挿通させる挿通孔9aが設けられている。挿通孔9aは、ピストン30の主部30aにおける最外径よりも若干大きい径をなし、ピストン30の摺動を阻害することのない大きさとなっている。挿通孔9aの内周面がピストン30の主部30aに摺接することにより、摺動方向に交差する方向へのピストン30の移動が規制され、シリンダー29内においてピストン30がガタつくことなく保持される。これにより、使用者によってトリガー31が斜めに傾けられた状態で引かれた場合でも、シリンダー29に対するピストン30の横ズレが抑えられることとなり、相互間に隙間が生じることが防止され、往復ポンプ3内の液体組成物が外部に漏れ出てしまうのを抑えられる。
また、リング部材9には、挿通孔9aから径方向外側へ離間した位置に空気置換孔9bが設けられている。空気置換孔9bは、挿通孔9aよりも小さく、軸方向で同一の径をなす孔である。本実施形態では、2つの空気置換孔9bが挿通孔9aの上下に配置されているが、配置位置や個数は適宜変更が可能である。また、軸方向から見た空気置換孔9bの形状についても、円形状に限られず、大きさ(面積)も適宜設定できる。
本実施形態のリング部材9は、上述した挿通孔9a、空気置換孔9b及び嵌合凸部9cを主として構成されている。嵌合凸部9cは、嵌合部9c1と、嵌合部9c1の一端側から径方向外側へ突出する凸部9c2と、を有している。挿通孔9a及び空気置換孔9bは、嵌合凸部9cのうち、嵌合部9c1の厚さ方向を貫通する貫通孔である。
嵌合部9c1は、シリンダー29の内周面29fに沿って嵌合し、凸部9c2はシリンダー29の開口側の内周面29fに連続して設けられた嵌合凹部29dに嵌合する。本実施形態では、嵌合凹部29dが開口側へ向かって部分的に拡径されたテーパー形状とされているため、リング部材9をシリンダー29の軸方向へ押し込むだけで、嵌合凸部9cの凸部9c2が嵌合凹部29dのテーパー部分に液密に当接する。嵌合部材のうちのいずれか一方をテーパー形状としておくことで、部材どうしを液密に嵌合させることができるとともに各部材の寸法設定も容易になる。
空気置換孔9bは、ピストン30とリング部材9との間に形成される空間K(図2)と外部空間とを連通させている。トリガー31が操作されると、ピストン30の摺動に伴い空気置換孔9bを通じて空間K内に空気が流出入し、シリンダー29の開口側にリング部材9を設けた構成であってもピストン30の移動がスムーズに行われる。空気置換孔9bは、液体組成物が外部へ漏れ出すおそれのない位置に配置されている。空気置換孔9bは、気体のみの流出入を可能にしたものであり、仮に空間K内に流入した液体組成物があったとしても空気置換孔9bから外部へ液体組成物が漏れ出すことはない。
具体的には、リング部材9に設けられた複数の空気置換孔9bのうち、シリンダー29の中心軸Oよりも下側となる一方の空気置換孔9bが、空間内の液体組成物が空気置換孔9bから外部へ漏れ出すことのない高さTに設定されている。つまり、空気置換孔9bは、リング部材9におけるシリンダー29との接合位置(嵌合位置)よりも挿通孔9a寄りに設けられている。径方向における空気置換孔9bの高さTは、空気置換孔9bの内周面9eと嵌合部9c1の外周面9dとの間隔に相当する。
ピストン30は、使用者がトリガー31を握る、または緩めるといった操作をすることにより、シリンダー29の軸部29bが突出する水平方向(Y軸方向)に沿って、摺動する。具体的には、使用者がトリガー31を握って容器21に接近させる(図1に示す矢印方向に動かす)ことにより、ピストン30がバルブ部24側(−Y側)に移動する。また、トリガー31を緩めることにより、ばね片13の段発力によってピストン30がトリガー31側(+Y側)に移動する。
トリガー31は、回転軸Aを中心として揺動可能に設けられている。トリガー31は、操作されていない状態において、噴出方向(+Y向き)に向かうに従って、鉛直方向下方側(−Z側)に向かって延びている。トリガー31は、復帰バネ6を介してボディ4に連結されており、トリガー31の操作に応じて水平基板12から垂下したばね片13が弾性変形する。復帰バネ6の水平基板12は、トリガー31の操作によりばね片13が変形することで大きな力を受けるが、トリガー31の引き動作が解除されると同時にばね片13に弾発力を発揮させる機能を果たす。
トリガー31の操作によって、シリンダー29内のピストン30をY軸方向に往復させることで、シリンダー室29aの容積を変化させ、容器21内の液体組成物をノズル部材26へと移送することができる。
次に、トリガー式噴出器1の操作時の様子について図1及び図4を参照して述べる。
図4は、トリガー式噴出器1のトリガー31を引いた時の様子を示す図である。
使用者がトリガー31を操作する前の状態では、図1で示したように、ばね片13が復帰姿勢にあり、往復ポンプ3のピストン30はシリンダー29の開口側に位置している。
使用者によってトリガー31が容器21側へと引かれると、図4に示すように、トリガー31によってピストン30が押圧されてシリンダー29の奥へと移動し、シリンダー室29aの容積が減少する。この際、ピストン30とリング部材9との間に形成される空間Kが拡がり、リング部材9に設けられた複数の空気置換孔9bを通じて空間K内に空気が流入する。
次に、トリガー31に加える力を緩めると、復帰バネ6のばね片13の弾発力により、トリガー31とピストン30とが元の位置(図1で示す位置)に戻され、シリンダー室29aの容積が増加する。これに伴い、空間K内の空気がリング部材9の空気置換孔9bから外部へと排出される。同時に、容器21内に収容された液体組成物が送液チューブ23を介して吸い上げられて、バルブ部24を介してシリンダー室29a内に流入する。
次に、再度トリガー31に対して容器21に接近する方向に力を加えると、上述と同様にピストン30が移動し、シリンダー室29aの容積が減少する(図4)。そのため、シリンダー室29a内に収容されていた液体組成物が押し出され、シリンダー室29aを介して通液路25側へと流出する。通液路25内に押し出された液体組成物は、液体ガイド栓体27を介してノズル部材26に供給され、前方側(+Y側)へと噴出される。
この際、ピストン30とリング部材9との間に微小な隙間があると、トリガー31の操作によってこの隙間から液体組成物が気泡になって噴き出るおそれがある。具体的には、ピストン30の後退時に、ピストン30の主部30aの外周面に付着した液体組成物が、泡状となって空間K内の空気と共に外部へ噴出されてしまうことがある。
本実施形態では、このような液漏れの対策として、リング部材9に複数の空気置換孔9bを設けた。本実施形態では、挿通孔9aとは別にこれに連通しない空気置換孔9bを設けることによって、これら複数の空気置換孔9bを通じて、空間Kと外部との間で、ピストン30の摺動に伴う空気の流動が効果的に行われるようにした。これにより、トリガー31の操作時に、ピストン30とリング部材9との間の微小な隙間から外部へ液体組成物が噴き出てしまうのを防止することができる。
よって、本実施形態によれば、トリガー操作に伴う液漏れが生じるのを防止して、良好な噴出状態を維持することのできるトリガー式噴出器1を提供することができる。また、近年、噴出容量が大きい容器21が普及しつつあるが、そのような容器21を備えた構成においても、外部への液漏れを防止でき、良好な噴出状態を確保できる。
なお、上述したリング部材9の形状は一例であり、適宜変更が可能である。さらに、嵌合凸部9cの凹凸形状も図示した形状に限られず、シリンダー29の開口側にリング部材9が液密に固定される構成であればよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態のリング部材20の構成について説明する。
以下に示す本実施形態のリング部材20の基本構成は、上記第1実施形態と略同様であるが、空気置換孔22の構成において異なる。
図5(a)は、第2実施形態のリング部材20の全体構成を示す平面図である。
図5(b)は、(a)のB−B’線に沿う断面図である。
図5(a)に示すように、本実施形態のリング部材20には、挿通孔9aよりも上方に1つの空気置換孔22が設けられている。空気置換孔22は、挿通孔9aに沿って湾曲した細い孔形状である。軸回りにおける空気置換孔22の開口幅W1および径方向における空気置換孔22の開口幅W2は、適宜設定される。
本実施形態の構成によれば、リング部材20の軸回りに沿う開口幅の広い空気置換孔22を設けたことにより空気の流動性が向上し、ピストン30とリング部材9との間の微小な隙間において気泡がより生じにくくなり、隙間から外部への液体組成物の漏れ防止効果を高めることができる。また、挿通孔9aよりも上側に位置しているため、空間K内の液体組成物が空気置換孔22から漏れ出すことがない。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態のリング部材33の構成について説明する。
以下に示す本実施形態のリング部材33の基本構成は、上記第1実施形態と略同様であるが、空気置換孔34の構成において異なる。
図6(a)は、第3実施形態のリング部材33の全体構成を示す平面図である。
図6(b)は、(a)のC−C’線に沿う断面図である。
図6(a)に示すように、本実施形態のリング部材33には、挿通孔9aの周方向に互いに所定の間隔をおいて4つの空気置換孔34が設けられている。各空気置換孔34は、シリンダー29の軸方向から見て、挿通孔9aの外周に倣うようにして略1/4円弧の輪郭形状を含み、大きく開口している。
また、図6(b)に示すように、少なくともシリンダー29の中心軸Oよりも下位側の空気置換孔34は、シリンダー29内の液体組成物が外部へ漏れ出すことのない高さTに位置している。空気置換孔34は、リング部材33におけるシリンダー29との接合位置(嵌合位置)よりも挿通孔9a寄りに設けられている。径方向における空気置換孔34の高さTは、空気置換孔34の内周面34aと嵌合部9c1の外周面9dとの間隔に相当する。
本実施形態の構成によれば、個々の空気置換孔34の開口面積を広く確保することで、トリガー操作時の空気抵抗を大幅に低減させることができ、操作性が向上する。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態のリング部材40の構成について説明する。
以下に示す本実施形態のリング部材40の基本構成は、上記第1実施形態と略同様であるが、空気置換孔41の構成において異なる。
図7(a)は、第4実施形態のリング部材40の全体構成を示す平面図である。
図7(b)は、(a)のD−D’線に沿う断面図である。
図7(a)に示すように、本実施形態のリング部材40には、挿通孔9aを介して対向する2つの空気置換孔41が設けられている。これら2つの空気置換孔41は、挿通孔9aの上下に配置されている。各空気置換孔41は、図7(b)に示すように、シリンダー29の中心軸Oに対して各内周面41aが傾斜しており、外方へ向かって漸次拡径している。空気置換孔41の傾斜面は、金型成形時の抜き勾配として機能する。本実施形態では、外方へ向かって拡径した孔形状とされているが、逆に、噴出方向とは反対側に向かって拡径した孔形状としてもよい。
本実施形態の構成によれば、リング部材40を金型成形するにあたって、成形品を離型する方向に抜き勾配を設けておくことにより、成形品を金型からスムーズに取り出すことができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態のリング部材50の構成について説明する。
以下に示す本実施形態のリング部材50の基本構成は、上記第1実施形態と略同様であるが、空気置換孔51の構成において異なる。
図8(a)は、第5実施形態のリング部材50の全体構成を示す平面図である。
図8(b)は、(a)のE−E’線に沿う断面図である。
図8(a),(b)に示すように、本実施形態のリング部材50には、挿通孔9aの周方向へ互いに所定の間隔をおいて多数の空気置換孔51が設けられている。ここでは、16個の空気置換孔9bが設けられているが、空気置換孔51の数は適宜変更できる。各空気置換孔51は、中心軸Oからの位置がそれぞれ等しい。
本実施形態の構成によれば、外部への液体組成物の漏れを抑制しつつ、多数の空気置換孔51によりトリガー操作時における空気の流動性を高めることができる。
なお、本実施形態の空気置換孔9bは、シリンダー29の軸方向で等しい孔径となっているが、先の第4実施形態のように、外方へ向かって漸次拡大(縮小)する孔径とされていてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、先の各実施形態において述べたリング部材の取り付け状態は、図示した状態に限られず、空気置換孔の位置が軸回りにずれた姿勢でシリンダー29に取り付けられていてもよい。
また、先にも述べたが、空気置換孔の形状、数、位置等については特に限定されず、適宜変更が可能である。
1…トリガー式噴出器(噴出器)、2…噴出装置、3…往復ポンプ(ポンプ)、4…ボディ、9…リング部材(規制部)、9a…挿通孔、9b,22,34,41,51…空気置換孔、9c…嵌合凸部、9e,34a,41a…内周面、21…容器、25…通液路(送給経路)、26…ノズル部材(噴出部)、29…シリンダー、29a…シリンダー室、29d…嵌合凹部、30…ピストン、30e…凹部、31…トリガー、9c2…凸部、O…中心軸、T…高さ

Claims (4)

  1. 容器内に収容された液体組成物を噴出する噴出装置を備える噴出器であって、
    前記噴出装置は、
    トリガーと、
    前記容器内から前記液体組成物を吸引しかつ圧送するポンプと、
    前記ポンプから押し出された前記液体組成物を噴出する噴出部と、
    前記ポンプから押し出された前記液体組成物を前記噴出部へと導く送給経路を有するボディと、を備え、
    前記ポンプは、前記トリガーが操作されることによって前記容器内から前記液体組成物を吸引しかつ圧送するもので、
    噴出方向に向けて開口し前記ボディに連結されたシリンダーと、
    前記噴出方向とは軸方向反対側に向けて開口し、前記シリンダーとの間にシリンダー室を形成するとともに、前記シリンダーの内周面に沿って摺動するピストンと、
    前記シリンダーの前記開口側に設けられ、前記ピストンを前記摺動方向に移動自在に保持するとともに、前記ピストンに接することで前記ピストンの摺動方向に交差する方向の移動を規制する規制部と、を有し、
    前記規制部には、
    前記ピストンの一部を挿通させる挿通孔と、
    前記挿通孔から径方向外側へ離間した位置に設けられた空気置換孔と、
    前記シリンダーの前記開口側に設けられた嵌合凹部に液密に固定する嵌合凸部と、
    が設けられていることを特徴とする噴出器。
  2. 前記空気置換孔が、前記挿通孔の周方向へ互いに所定の間隔をおいて複数設けられている、請求項1に記載の噴出器。
  3. 前記空気置換孔の内周面が前記シリンダーの中心軸に対して傾斜している、請求項1または2に記載の噴出器。
  4. 少なくとも前記シリンダーの中心軸よりも下方に位置する前記空気置換孔は、シリンダーとの接合位置よりも挿通孔寄りに設けられている、請求項1から3のいずれか一項に記載の噴出器。
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