JP2018083301A - 樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法 - Google Patents

樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018083301A
JP2018083301A JP2016226008A JP2016226008A JP2018083301A JP 2018083301 A JP2018083301 A JP 2018083301A JP 2016226008 A JP2016226008 A JP 2016226008A JP 2016226008 A JP2016226008 A JP 2016226008A JP 2018083301 A JP2018083301 A JP 2018083301A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
hose
rubber composite
rubber
mandrel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016226008A
Other languages
English (en)
Inventor
俊雄 國友
Toshio Kunitomo
俊雄 國友
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichirin Co Ltd
Original Assignee
Nichirin Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichirin Co Ltd filed Critical Nichirin Co Ltd
Priority to JP2016226008A priority Critical patent/JP2018083301A/ja
Publication of JP2018083301A publication Critical patent/JP2018083301A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】本発明は、加熱して曲がりホースに成型した後に、樹脂−ゴム複合曲がりホースを構成する最内層の樹脂チューブに、しわが発生しない樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】未加硫の樹脂−ゴム複合ホースを所定長に切断するステップ12と、マンドレルの軸方向に引張力を加え(ステップ14)、このマンドレルを未加硫の樹脂−ゴム複合ホースに挿入するステップ15と、前記引張力を除くステップ16と、前記引張力を除いたマンドレルが挿入されている前記樹脂−ゴム複合ホースを、予め所定の曲げ形状が付与された曲げ成型用治具としての曲げ成型用外型にセットするステップ17と、このセットした状態で加硫し、製品としての曲がり形状を有した曲がりホースに成型するステップ18と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂層とゴム層とを設けてなる樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法に関し、更に詳しくは、自動車等の車両用エアコン(エアコンディショナー)の冷媒回路等に用いられる樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法に関する。
近年、自動車等の車両の軽量化を目的として、車両用エアコンの冷媒回路等の配管には、アルミニウム合金製配管が使用されているが、コンプレッサ等で発生する振動が、配管を共振させて騒音を引き起こす恐れがある。そこで、配管の共振を抑制するために、樹脂とゴムとからなる複合フレキシブルホースが、配管の途中に組み込まれて使用されている。
このような、車両用エアコンの冷媒回路に用いられる複合フレキシブルホースでは、一般に内管が樹脂層とゴム層とを有する樹脂−ゴム複合構造に構成されている。そして、最内層に設けられた薄い樹脂層で、冷媒に対する耐ガス透過性を確保するとともに、外層のゴムホースで、ホースとしての柔軟性、振動吸収性および耐候性を確保し、更に、前記ゴム層を繊維で補強するための繊維補強層を有するのが通常である。
また、一般的に、車両用エアコンの冷媒用樹脂−ゴム複合ホースの最内層を形成する樹脂としては、主にポリアミド系のものが多用されている。更に、前記冷媒用樹脂−ゴム複合ホースを形成するゴムとしては、ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴムまたはエチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(以下、EPDMと略す)等がある。
しかるに、近年、自動車等車両の軽量化やエンジンルームのコンパクト化等により、配管スペースの狭小化、複雑化が進んでいる。このため、車両用エアコンホースについても例外ではなく、狭いスペースに自由に配管できて、かつ周辺機器と接触することなく、柔軟性に優れることが要求されている。一方、従来のストレート状のホースでは、これを強制的に曲げて装着する必要性が生じ、装着時の作業が難しくなって、場合によっては、周辺機器との接触により装着できない場合が生じる。
従って、これらの要求に応えるために、ホースを曲げた状態で成型加硫する提案がなされている。しかしながら、樹脂−ゴム複合ホースの曲管を製造するには、通常、長尺のゴム製もしくは樹脂製のマンドレルの周囲に、樹脂およびゴムを同時もしくは段階的に重ねて内管とした後、この内管の外側にポリエステル糸等を編み上げて巻き付けた補強層を設け、この補強層の上から外面ゴムを押出被覆する。この場合、ホースがストレートな直管の場合には、そのまま加硫を行い、その後にマンドレルを抜き取れば、加硫済みの樹脂−ゴム複合ホースが得られる。
一方、ホースが曲がり形状を呈している曲がり管の場合は、長尺のストレートのマンドレルを抜き取った後に、この未加硫ホースを短尺に寸法切断し、所定の曲がり形状を有する金属製マンドレルを、前記未加硫ホースに挿入して加硫する方法で、曲がりホースを製造することになる。
この製造方法は、内管がゴムの場合は特に問題がなく、広く一般的に採用されている工法であるが、最内層に熱可塑性樹脂を使用する場合、曲がり形状のマンドレルを挿入する際に、樹脂とゴムの界面に剥離が生じたり、成型加硫後に、金属製マンドレルを抜き取る作業時に、内管樹脂表面に傷を生じさせる。
そこで、最内層(樹脂チューブ表面)に傷のない高品質の樹脂−ゴム複合曲がりホースを、低コストで製造する方法として、内側に金型マンドレルを挿入するための中空部を有する可撓性チューブと、この可撓性チューブの外周に被覆されたゴム層とから構成された曲がりホース成型用マンドレルを採用し、この曲がりホース成型用マンドレルの外径と、前記曲がりホース成型用マンドレルが挿入される未加硫の樹脂−ゴム複合ホースの内径との隙間を、直径で0.2〜0.5mmの範囲とする構成の技術が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
特許第4280280号公報
しかし、上記特許文献1に開示された技術では、未加硫の樹脂−ゴム複合ホースの内径と、曲がりホース成型用マンドレルの外径との隙間が、直径で0.2〜0.5mmの範囲で存在するため、曲がりホースに成型後に、樹脂−ゴム複合曲がりホースを構成する最内層の樹脂チューブに、しわが多発するといった問題点があった。
本発明の目的は、加熱して曲がりホースに成型した後に、樹脂−ゴム複合曲がりホースを構成する最内層の樹脂チューブに、しわが発生しない樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法を提供することにある。
この目的を達成するために、第1発明に係る樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法は、
樹脂チューブの外側に複数のゴム層と、この複数のゴム層間に介在する補強層とが被覆された、樹脂−ゴム複合ホースを所定長に切断する工程と、
前記樹脂−ゴム複合ホースの内径よりも大きな外径を有したゴム製のマンドレルの両端に軸方向の引張力を加え、このマンドレルの外径を前記樹脂−ゴム複合ホースの内径よりも小さくする工程と、
外径が、前記樹脂−ゴム複合ホースの内径よりも小さくなった前記マンドレルを、切断された前記樹脂−ゴム複合ホースに挿入した後、前記引張力を除く工程と、
前記引張力を除いたマンドレルが挿入されている前記樹脂−ゴム複合ホースを、予め所定の曲げ形状が付与された曲げ成型用治具にセットした状態で加熱し、製品としての曲がり形状を有した曲がりホースに成型する工程と、
を有することを特徴とするものである。
また、第2発明に係る樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法は、第1発明に係る樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法において、前記マンドレルのゴム硬度が、JIS K6253規格に準拠した50A〜90Aであることを特徴とするものである。
また、第3発明に係る樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法は、第1発明または第2発明に係る樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法において、前記引張力が加えられる前の前記マンドレルの外径が、前記樹脂−ゴム複合ホースの内径の110%以下であることを特徴とするものである。
また、第4発明に係る樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法は、第1発明〜第3発明の何れか1つの発明に係る樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法において、前記引張力が加えられる前のマンドレルの端には、前記引張力を加えるための牽引部が設けられていることを特徴とするものである。
また、第5発明に係る樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法は、第1発明〜第4発明の何れか1つの発明に係る樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法において、前記引張力を除いたマンドレルが挿入されている前記樹脂−ゴム複合ホースを、前記曲げ成型用治具にセットする前に、予熱することを特徴とするものである。
以上のように、本発明に係る樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法は、
樹脂チューブの外側に複数のゴム層と、この複数のゴム層間に介在する補強層とが被覆された、樹脂−ゴム複合ホースを所定長に切断する工程と、
前記樹脂−ゴム複合ホースの内径よりも大きな外径を有したゴム製のマンドレルの両端に軸方向の引張力を加え、このマンドレルの外径を前記樹脂−ゴム複合ホースの内径よりも小さくする工程と、
外径が、前記樹脂−ゴム複合ホースの内径よりも小さくなった前記マンドレルを、切断された前記樹脂−ゴム複合ホースに挿入した後、前記引張力を除く工程と、
前記引張力を除いたマンドレルが挿入されている前記樹脂−ゴム複合ホースを、予め所定の曲げ形状が付与された曲げ成型用治具にセットした状態で加熱し、製品としての曲がり形状を有した曲がりホースに成型する工程と、
を有しているため、
加熱して曲がりホースに成型した後に、樹脂−ゴム複合曲がりホースを構成する最内層の樹脂チューブに、しわが発生しない樹脂−ゴム複合曲がりホースを提供することが可能である。
本発明の実施形態1に係る樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法を説明するための工程図である。 同実施形態1に係る未加硫の樹脂−ゴム複合ホースの部分切断図である。 図1に示すステップ14の前の未加硫の樹脂−ゴム複合ホースとマンドレルとの位置関係を模式的に説明するための斜視図である。
本発明者は、如何にすれば、加熱して曲がりホースに成型した後に、樹脂−ゴム複合曲がりホースを構成する最内層の樹脂チューブに、しわが発生しない樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法を実現することができるのか鋭意研究を行った。その結果、以下に説明するような構成を採用することで、初めて目的を達成できることを見出した。
(本発明の樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法)
すなわち、本発明の樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法は、
樹脂チューブの外側に複数のゴム層と、この複数のゴム層間に介在する補強層とが被覆された、樹脂−ゴム複合ホースを所定長に切断する工程と、
前記樹脂−ゴム複合ホースの内径よりも大きな外径を有したゴム製のマンドレルの両端に軸方向の引張力を加え、このマンドレルの外径を前記樹脂−ゴム複合ホースの内径よりも小さくする工程と、
外径が、前記樹脂−ゴム複合ホースの内径よりも小さくなった前記マンドレルを、切断された前記樹脂−ゴム複合ホースに挿入した後、前記引張力を除く工程と、
前記引張力を除いたマンドレルが挿入されている前記樹脂−ゴム複合ホースを、予め所定の曲げ形状が付与された曲げ成型用治具にセットした状態で加熱し、製品としての曲がり形状を有した曲がりホースに成型する工程と、を有する構成を採用する。
以下、本発明の実施形態1について、図1〜図3を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法を説明するための工程図、図2は、同実施形態1に係る未加硫の樹脂−ゴム複合ホースの部分切断図、図3は、図1に示すステップ14の前の未加硫の樹脂−ゴム複合ホースとマンドレルとの位置関係を模式的に説明するための斜視図である。
本実施形態1においては、樹脂チューブの外側に複数のゴム層と、この複数のゴム層間に介在する補強層とが、被覆された樹脂−ゴム複合ホースとして、例えば、未加硫の樹脂−ゴム複合ホースを用いて説明する。また、同実施形態1においては、予め所定の曲げ形状が付与された曲げ成型用治具として、例えば、前記未加硫の樹脂−ゴム複合ホースを嵌合させるための所定の曲げ形状の溝を有した金属製の外型を用いて説明する。
先ず、図2に示すような未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4を準備する。未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4は、内径φAの樹脂チューブ1aの外側に内面ゴム層1bを設けた内管1と、この内管1の外側に設けられた繊維補強層2と、この繊維補強層2の外側に被覆された外面ゴム層3とからなる。前記ゴム層は、内面ゴム層1bと外面ゴム層3に限定されることなく、その中間に中間ゴム層を有する場合もあり、また、前記繊維補強層2が複数層ある場合もある。
ここで、前記樹脂チューブ1aとしては、通常ポリアミド樹脂が多用されている。このようなポリアミド樹脂は、PA6、PA66、PA6とPA66との共重合物、PA11、PA12、PA11とPA12との共重合物、変性物、ブレンド物、およびポリアミド樹脂にオレフィンをブレンドしたもの等が適している。
次に、ゴム層について、以下詳細に説明する。前記内面ゴム層1bのゴム材質としては、ブチルゴムが好ましい。このブチルゴムは、イソブチレンとイソプレンの共重合体であって、耐熱、耐寒、耐候性、耐薬品性および耐屈曲亀裂性に優れる上、ガス透過性が低いという特性を有するゴムであるからである。前記ブチルゴムは、塩素化ブチルゴムや臭素化ブチルゴム等のハロゲン化ブチルゴムでも良い。
また、前記外面ゴム層3や中間ゴム層のゴム材質としては、ブチルゴムやEPDMが好ましい。このブチルゴムは、上述したように極めてガス透過性が小さく、反発弾性が低いという性質を持ち、耐熱性、耐候性に優れているからである。
また、EPDMは、同様に耐熱性、耐候性、耐オゾン性に優れるためである。このようなゴム層の加硫に要する加熱温度と加熱時間は、使用されるゴム原料の架橋特性によって多少の違いはあるが、上述したようなゴム材質の場合は、160℃前後の温度で、40分程度の加熱時間が必要である。
次に、繊維補強層2について説明すると、複数本の補強糸を引き揃えて内面ゴム層1bの外周面に、交差させて編み込みしつつ巻き付け構成されてなる。前記補強糸は、複数本のポリエステル糸を加撚して構成されたものが強度上好ましい。
図2において、内径φAの樹脂チューブ1a(以下、「内径φAのホース」とも称す)を有した通常50〜100m程度の長尺な未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4(以下、単に「ホース4」とも言う)を供給する(図1のステップ11)。
次に、上記長尺な未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4を、製品長さに合わせて0.2〜2m程度の所定長に寸法切断する(図1のステップ12)。
次に、所定長に寸法切断された未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4よりは多少長い円柱状のゴム製のマンドレル5(図3参照)を供給する(図1のステップ13)。この時点では、マンドレル5の外径φB>ホース4の内径φAである。すなわち、マンドレル5によって、ホース4を構成する樹脂チューブ1aの内側から圧力を加えるために(後記、図1のステップ16参照)、マンドレル5の軸方向に引張力が加えられる前の外径φBは、少なくともホース4の内径φAよりも大きく、かつ、この内径φAの110%以下である必要がある。また、マンドレル5のゴム硬度は、JIS K6253規格に準拠した50A〜90Aである。ゴム硬度が50Aより小さい場合は、曲がりホースに成型(後記、図1のステップ18参照)後に、樹脂−ゴム複合曲がりホースを構成する最内層の樹脂チューブに、しわが発生するのを防止できない。また、ゴム硬度が90Aより大きい場合は、未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4に挿入する前のマンドレル5の外径φBの縮径が、そもそもできない。ゴム硬度として、好ましくは、75A〜85Aである。
ここで、図3に示すように、マンドレル5の両端5aには、例えば、金具6aが取り付けられ、これらの金具6aには、それぞれワイヤー6bが結び付けられている。そして、この金具6aとワイヤー6bとにより、牽引部6が構成されている。また、例えば、マンドレル5の左端に取付けられたワイヤー6bは、未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4に挿入されており、マンドレル5の右端に取付けられたワイヤー6bは、固定用治具(図示せず)に締結されている。
次に、図3に示すような状態において、ワイヤー6bにより、マンドレル5の軸方向に引張力を加える(図1のステップ14)。この時点では、マンドレル5の外径φB<ホース4の内径φAである。
次に、マンドレル5の外径φB<ホース4の内径φAの状態のマンドレル5を、未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4に挿入する(図1のステップ15)。マンドレル5の外径φB<ホース4の内径φAの状態であるため、マンドレル5を、未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4に容易に挿入できる。したがって、マンドレル5を挿入する場合に、未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4の樹脂チューブ1aの内側に、傷を生じさせることがない。
次に、マンドレル5を未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4に挿入した後、マンドレル5の軸方向に加えられた引張力を除く(図1のステップ16)。この時点では、マンドレル5の外径φB=ホース4の内径φAである。これにより、マンドレル5の外側から、未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4の樹脂チューブ1aの内側に、予め圧力を加えておくことが可能である。
次に、引張力を除いたマンドレル5が挿入されている未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4を、予め所定の曲げ形状が付与された曲げ成型用外型(図示せず)にセットする(図1のステップ17)。ここで、マンドレル5が挿入されている未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4を、予め所定の曲げ形状が付与された曲げ成型用治具としての曲げ成型用外型にセットされた状態とは、例えば、未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4が、曲げ成型用外型に嵌め合わされ、固定された状態を言う。
次に、引張力を除いたマンドレル5が挿入されている未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4を、曲げ成型用外型にセットした状態で、所定の温度で所定時間加熱して加硫する(図1のステップ18)。これにより、未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4が、製品としての曲がり形状を有した樹脂−ゴム複合曲がりホースに成型される。
そして、冷却が完了後、曲がり形状を有した樹脂−ゴム複合曲がりホースを曲げ成型用外型から外す(図1のステップ19)。
次に、曲がり形状を有した樹脂−ゴム複合曲がりホースに挿入されているマンドレル5の右端に取付けられた牽引部6を構成するワイヤー6bにより、マンドレル5の軸方向に引張力を加える(図1のステップ20)。マンドレル5の軸方向に右端から引張力が加えられたことにより、全体的に、マンドレル5の外径φB<ホース4の内径φAの状態になる。
そして、マンドレル5が樹脂−ゴム複合曲がりホースの右端側から抜取られ(図1のステップ21)、樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造が完成する(図1のステップ22)。
上述した、本発明の樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法によれば、加熱して曲がりホースに成型した後に、樹脂−ゴム複合曲がりホースを構成する最内層の樹脂チューブに、しわが発生しない樹脂−ゴム複合曲がりホースを製造することができる。
(実施形態2)
本実施形態は、図1に示す工程図(すなわち、実施形態1に係る樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法を説明するための工程図)のステップ16とステップ17との間に、引張力を除いたマンドレル5が挿入されている未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4を、曲げ成型用外型にセットする前に、予熱するステップをさらに備えたものである。このステップを備えたことにより、実施形態1による作用効果に加えて、未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4を構成する最内層の樹脂チューブ1aに、より柔軟性が付与されることで、樹脂チューブ1aのしわの発生を、より確実に防止することができる。
(実施例)
図2に示した断面構成を有し、内径φA=12.0mm、厚さ0.15mmのPA6からなる樹脂チューブ1aの外側に、ブチルゴムからなる内面ゴム層1b、繊維補強層2、EPDMからなる外面ゴム層3を順次形成した、外径19.0mmの未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4を、図1の工程に従って、先ず0.8mに寸法切断した。次に、未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4の内径φAよりも大きな外径φB=12.4mmを有したゴム製のマンドレル5の両端5aに軸方向の引張力を加え、このマンドレル5の外径φBを未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4の内径φA=12.0mmよりも小さくする。次に、外径φBが未加硫の樹脂−ゴム複合ホースの内径φA=12.0mmよりも小さくなったマンドレル5を、切断された未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4に挿入した後、前記引張力を除いた。
そして、引張力を除いたマンドレル5が挿入されている未加硫の樹脂−ゴム複合ホース4を、予め所定の曲げ形状が付与された曲げ成型用外型に嵌め合わし、固定した状態にセットし、そのままの状態で加硫缶に装填し、温度160℃で40分間保持して加硫した。
そして、冷却が完了後、曲がり形状を有した樹脂−ゴム複合曲がりホースを、曲げ成型用外型から外した。
次に、曲がり形状を有した樹脂−ゴム複合曲がりホースに挿入されているマンドレル5の右端に取付けられた牽引部6を構成するワイヤー6bにより、マンドレル5の軸方向に引張力を加えた。
そして、マンドレル5の外径φB<樹脂−ゴム複合曲がりホースの内径φAの状態となったところで、マンドレル5を樹脂−ゴム複合曲がりホースの右端側から抜取り、製品としての樹脂−ゴム複合曲がりホースが得られた。この製品としての樹脂−ゴム複合曲がりホースを軸方向に沿って分割し、樹脂−ゴム複合曲がりホースを構成する最内層の樹脂チューブを目視観察したところ、何ら、しわが発生していないことが判明した。
なお、本実施形態1および2においては、製品としての曲がり形状を有した曲がりホースに成型する前の樹脂−ゴム複合ホースとして、未加硫の樹脂−ゴム複合ホースを例に説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、半加硫の樹脂−ゴム複合ホースや、加硫した樹脂−ゴム複合ホースを適用することも可能である。
また、本実施形態1および2においては、予め所定の曲げ形状が付与された曲げ成型用治具として、マンドレルが挿入されている樹脂−ゴム複合ホースを嵌合させ、固定するための溝を有した外型を例に説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、前記マンドレルが挿入されている樹脂−ゴム複合ホースを沿わせるための所定の曲げ形状に加工された金属棒、および、前記マンドレルが挿入されている樹脂−ゴム複合ホースを入れるための製品としての所定の曲がり形状が姿彫りされた金型のうちの何れかを適用することも可能である。すなわち、予め所定の曲げ形状が付与された曲げ成型用治具としては、マンドレルが挿入されている樹脂−ゴム複合ホースを加熱し、製品としての曲がり形状を有した樹脂−ゴム複合曲がりホースを成型できるものであれば、様々な形態の治具が適用可能である。
また、本実施形態1および2においては、牽引部6として、マンドレル5の両端5aに取り付けた金具6aと、これらの金具6aに結び付けられたワイヤー6bとから構成された例について説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、マンドレル5の両端5aにワイヤーを直接取り付ける構成や、マンドレル5の両端5aに金具だけを取り付ける構成等、マンドレル5を軸方向に引っ張るための様々な形態が適用可能である。また、牽引部6は、必ずしもマンドレル5の両端ともに設ける必要はなく、一端だけでも構わない。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施形態に記載された、作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
1 内管
1a 樹脂チューブ
1b 内面ゴム層
2 補強層(繊維補強層)
3 外面ゴム層
4 未加硫の樹脂−ゴム複合ホース
5 マンドレル
5a マンドレル5の両端
6 牽引部
6a 金具
6b ワイヤー
11〜22 樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造ステップ

Claims (5)

  1. 樹脂チューブの外側に複数のゴム層と、この複数のゴム層間に介在する補強層とが被覆された、樹脂−ゴム複合ホースを所定長に切断する工程と、
    前記樹脂−ゴム複合ホースの内径よりも大きな外径を有したゴム製のマンドレルの両端に軸方向の引張力を加え、このマンドレルの外径を前記樹脂−ゴム複合ホースの内径よりも小さくする工程と、
    外径が、前記樹脂−ゴム複合ホースの内径よりも小さくなった前記マンドレルを、切断された前記樹脂−ゴム複合ホースに挿入した後、前記引張力を除く工程と、
    前記引張力を除いたマンドレルが挿入されている前記樹脂−ゴム複合ホースを、予め所定の曲げ形状が付与された曲げ成型用治具にセットした状態で加熱し、製品としての曲がり形状を有した曲がりホースに成型する工程と、
    を有することを特徴とする樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法。
  2. 前記マンドレルのゴム硬度は、JIS K6253規格に準拠した50A〜90Aであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法。
  3. 前記引張力が加えられる前の前記マンドレルの外径が、前記樹脂−ゴム複合ホースの内径の110%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法。
  4. 前記引張力が加えられる前のマンドレルの端には、前記引張力を加えるための牽引部が設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法。
  5. 前記引張力を除いたマンドレルが挿入されている前記樹脂−ゴム複合ホースを、前記曲げ成型用治具にセットする前に、予熱することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法。





JP2016226008A 2016-11-21 2016-11-21 樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法 Pending JP2018083301A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016226008A JP2018083301A (ja) 2016-11-21 2016-11-21 樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016226008A JP2018083301A (ja) 2016-11-21 2016-11-21 樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018083301A true JP2018083301A (ja) 2018-05-31

Family

ID=62236807

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016226008A Pending JP2018083301A (ja) 2016-11-21 2016-11-21 樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018083301A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102848590B (zh) 橡胶软管的制造方法、橡胶软管及带有端子配件的橡胶软管
MXPA02010394A (es) Metodo para elaborar tubos termoplasticos curvos.
JP6310447B2 (ja) 成型ゴムホースの製造方法
JP2006097716A (ja) 高耐圧振動吸収ホース及びその製造方法
JP2006029449A (ja) 高耐圧振動吸収ホース及びその製造方法
US20060220379A1 (en) High-pressure resistant vibration absorbing hose and manufacturing method of the same
US20160040806A1 (en) Molded hose with fabric layer
JP4280282B2 (ja) 樹脂−ゴム複合曲がりホース成型方法
US20090126821A1 (en) High-pressure rubber hose and method and apparatus for producing the same
JP4871805B2 (ja) 曲がりホース成型用金型及びこれを用いた曲がりホースの製造方法
JP4280280B2 (ja) 曲がりホース成型用マンドレル
JP2018083301A (ja) 樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法
DE102014110747A1 (de) Mehrschichtiges Blasformrohr mit säurebeständiger Innenschicht
JP4069141B2 (ja) 樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法
JP4069140B2 (ja) 樹脂−ゴム複合曲がりホースの製造方法
JP4512839B2 (ja) プロテクター被覆成型曲がりホースの製造方法
JP5252774B2 (ja) アクリル系ゴム材料及び成型ホース
JP4428600B2 (ja) 成型ホースの製造方法
JPH04299129A (ja) 曲りホースの製造方法
JP2005103910A (ja) 未加硫ホース成形用マンドレルおよびそのマンドレルを使用した曲がりホースの製造方法
JP2010127464A (ja) 水道用フレキシブルホースの屈曲成形方法
JP4132985B2 (ja) ゴムホースの製造方法
JPH0516261A (ja) 膨張収縮マンドレル及びそのマンドレルを使用した成形ホースの製造方法
JP5117780B2 (ja) ゴム成形物の製造方法
JP2006175602A (ja) 繊維補強ゴム成形体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191025

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201022

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210309