JP2018080486A - 太陽電池モジュールの屋根上支持固定構造、支持固定方法及び横桟 - Google Patents
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Abstract
Description
この文献に記載のものは、太陽電池モジュールを屋根上に支持固定するための構造及び方法であって施工の簡易化を図るものである。
その横桟は両側下端部で横桟固定部により固定され、下端部の上方両側には凹所を設け、これらの凹所に太陽電池モジュールの縁部を嵌合することができる。最下段及び最上段に位置する横桟では一方の凹所に太陽電池モジュールの縁部が嵌め込まれ、太陽電池モジュール間に位置する横桟では両側の凹所に前後(流れ方向)に隣接する太陽電池モジュールのそれぞれの縁部が嵌め込まれる。これにより屋根固定金具を屋根の流れ方向に複数個一列に配列して固定し且つこの列を横方向に適宜間隔を保持して複数列配列して固定し、これらの屋根固定金具に横桟を横方向に配列し、これらの横桟の間に太陽電池モジュールを配列させ、これらモジュールの縁部を横桟の凹所に簡単に嵌め込んで固定することができるものである。
そのために本願発明においては、その横桟の構造及びこの横桟の固定手段の改良を行うことをその課題としたのである。
前記横桟固定具は、前記屋根固定金具に載置された横桟の両側で固定できる一対のものからなり、この横桟固定具は、前記屋根固定金具の空間部に位置する螺子頭部から溝条部を挿通する螺子軸部を有し、その上方の押え部を貫通してナット部材により横桟の下端両側部を容易に押圧固定できる。
つまり、本願発明に係る横桟では、当該横桟の上にモジュールを載置して固定できるために、モジュールの横方向の全範囲に渡り、横桟を設けずともモジュールを設置固定することができ、これにより省エネ・省資源に寄与できることとなる。
これにより太陽電池モジュールの流れ方向の位置の微調整を行うのに相応しいものとなるからである。
図1は、本発明の太陽電池モジュールの支持固定構造に係る一実施形態の一部説明図である。
図2は、上記実施形態の軒側の一部を拡大した分解説明図である。
図1では、その最小単位、つまり横2列縦2段の4枚のモジュールを配列した最小単位を図示しており、実際にはこれを縦横複数配列固定して設置されることとなる。
スレート屋根Sの流れ方向に約200mm程度の長さの屋根固定金具10の複数個を一列に配列して固定し、また、その横方向に適宜間隔をおいて略平行に複数列同様にこれら屋根固定金具10を配列する。
上記屋根固定金具10の長手方向と略直交する方向に複数本横桟15が配列固定される。
横桟15の配列個数もモジュールPの設置枚数に応じて決定される。
このスライド金具21付きの横桟固定具20kのスライド金具21上に横桟15を載置して固定することができ、横桟15の位置を微調整することが可能である。これについては後に詳述する。
一番軒側のモジュールPの側面には側面カバー30が、一番棟側のモジュールPの棟側側面には側面カバー30が設けられている。軒側及び棟側の側面カバー30は同じものである。
図3は、上記実施形態に係る屋根固定金具及び横桟固定具を図示した分解説明図である。
この図においても、図中右上が棟側で、左下が軒側となっている。
屋根固定金具10は、長手方向長さが約200mm程度のもので、その上面中央長手方向に溝条部11が設けられ、この溝条部11の下には空間部12が設けられ、その一方端部には、上記空間部12を形成する両側面の壁面の一部を内向きに切り起こしてストッパー部13を設けている。
上記屋根固定金具10の下端両側部には被固定部14が設けられ、この被固定部14を螺子6によりスレート屋根に螺着固定される。
また、この屋根固定金具10には、位置決めのための刻印線kが適宜位置に設けられている。
スレート屋根に固定するに際しては、スペーサー1、2が利用される。
同様に他方の横桟固定具20jも、スペーサー金具4の下方からボルト7の軸部が挿通され、その上に位置して横桟を固定する押え部3、その上方のワッシャを介してナット8によって横桟を締着固定することができる。
この起立部19と横桟の上面部19hとの角部にモジュールの縁部の角部が適合するのである。
この横桟15の上面部19hにおいて、その起立部19寄りに溝部19mが形成されているが、この溝部19mは水みちである。即ち、雨水等の水分を横桟15の端部に流れ落ちるようにしたいわば排水溝又は排水路である。
また、この溝部19mは、側面カバー30を取り付ける際には、この側面カバー30の下面に設けた突起30tと嵌合することができる。
より詳しくは、横断面形状が台形で、上面と、下面と、図中右側の鉛直面と、左側の斜面とからなり、この斜面は、斜め下方に延長する延長部30eが設けられている。
詳細は後の図で再度説明する。
このモジュール固定金具25は、下段及び上段に位置するモジュールの縁部の両上角部を、又は、モジュールの縁部の上角部と側面カバーとを上から押圧固定出来るものである。
押え部28の下面には突条部28tが設けられ、この突条部28tの両側部がモジュールの縁部上角部等を押圧固定することができる構成である。
このアース金具29の形状は、上記押え部28の下面に適切に接合する形状を有し、その下面に接合された状態で固定される。
先ず、スレート屋根の上にスペーサー1、2を載置して、屋根固定金具10を螺着して固定する。
図中右側の棟側から横桟固定具20jと20kを屋根固定金具10の空間部12内に嵌入させる。
その後、軒側の横桟固定具20jを締着して横桟15を固定できる。
同左側角部には、側面カバー30を嵌め込み、上記モジュールPの縁部と共にモジュール固定金具25によって上方から押圧して固定することができる構成である。
尚、一番上の軒側の構成は、この図6と左右対称の構成となる。
上記上面と下面にはそれぞれその長手方向に突起30tを有しており、これらの突起30tは、モジュール固定金具25の押え部28の下面に設けた溝部28m及び横桟15に設けた溝部19mと嵌合できる。
これにより、側面カバー30は、モジュール固定金具25と横桟15に適切に嵌合し、その位置決めが行われ、ズレてしまうことがない。
図8は、同じく上記実施形態に係る支持固定構造の中段部の構成を示す組立説明図である。
モジュール固定金具25は、その下端のナット部材27を横桟15の溝条部の下の空間部内にその端部から予め嵌入させておくのである。
これらの図から解る通り、スペーサーとしては2種類のものを使用している。
即ち、それぞれのスペーサーA、Bは、板状のものから成り、軒側を棟側よりも薄く形成して、A配置に図示した通り、これらのスペーサーA、Bを流れ方向に並べた際にはその両底面が面一となるようなものである。
つまり、A配置の場合は、スレート屋根の平面上に載置させることができ、B配置の場合は、スレート屋根の段差部分の上に載置して、屋根固定金具10を平らに配設し固定することができることとなるのである。
図1においては、本発明の一最小単位の設置例を図示しているが、この最小単位を横方向に複数列、また流れ方向に複数段配列し設置することができる。
上記のように、横方向に多数列、上下方向に多数段設ける際に、横桟は、連続的に横方向一列に配設することもできるが、横桟の間に間隔を置いて配設することもできる。
本発明の場合には、横桟上にモジュールを載置して固定することができるからである。 これにより省資源にも寄与できる。
屋根固定金具の長手方向長さ、幅及び高さも適宜必要に応じて設定することができる。
ストッパー部も切り起こし以外の構造を採用することができる。要は、嵌入された横桟固定具が下方に抜け落ちなければよい。
スライド金具の構成も自由に設計変更することできるが、要するに屋根固定金具の上面長手方向に設けられた溝条部の両側に適切に係合して長手方向にスライドできる構成であればよい。
この横桟上に載置されたモジュールを押圧固定するモジュール固定金具も、普通は1本の横桟の2箇所で固定しているが、その固定位置も自由に設計変更可能である。
同様に、横桟上に載置したモジュールを固定するモジュール固定金具の固定位置も必要に応じて自由に設定することができる。
3 押え部
7 ボルト部材
8 ナット部材
10 屋根固定金具
11 溝条部
12 空間部
13 ストッパー部
14 被固定部
15 横桟
16溝条部
17 空間部
18 側部
19 起立部
19h 上面部
19m 溝部
20(20j、20k) 横桟固定具
21 スライド金具
25 モジュール固定金具
26 ボルト部材
27 ナット部材
28 押え部
28m 溝部
29 アース金具
30 側面カバー
30t 突起
k 刻印線
P 太陽電池モジュール
S スレート屋根
Claims (13)
- 屋根の流れ方向に配設される屋根固定金具と、この屋根固定金具と略直交方向に配設される横桟と、この横桟を前記屋根固定金具に固定する横桟固定具と、前記横桟に載置される太陽電池モジュールの縁部を前記横桟に固定するモジュール固定金具とからなり、前記屋根固定金具を屋根の流れ方向に複数個一列に配列して固定し且つこの列を横方向に適宜間隔を保持して複数列配列して固定し、これらの屋根固定金具に横桟を略直交方向に複数列配列して固定し、これらの横桟の上に太陽電池モジュールの縁部を載置し、当該太陽電池モジュールの縁部を前記モジュール固定金具によって固定することにより複数の太陽電池モジュールを屋根上に縦横に配列固定できる支持固定構造において、
前記屋根固定金具は、長尺状の本体部の上面中央長手方向に溝条部が設けられ、その下方には空間部が設けられ、その下端両側部が被固定部とされ、
前記横桟固定具は、前記屋根固定金具に載置された横桟の両側で固定できる一対のものからなり、この横桟固定具は、前記屋根固定金具の空間部に位置する螺子頭部から溝条部を挿通する螺子軸部を有し、その上方の押え部を貫通してナット部材により横桟の下端両側部を押圧固定でき、これら一対の横桟固定具の内の一方の横桟固定具にはスライド金具が組み込まれ、このスライド金具が前記屋根固定金具の溝条部の両側縁を抱持して長手方向にスライドさせることができ、
前記横桟は、長尺状のものから形成されて、その上面長手方向略中央には溝条部が形成され、その下方には空間部が設けられ、前記溝条部の両側縁には上方に延長する起立部が形成されて、この両起立部と上面部との角部に太陽電池モジュールの縁部の下角部を合致させて横桟上に載置させることができ、
前記モジュール固定金具は、前記横桟の溝条部の両側の下面と太陽電池モジュールの縁部の上面とを挟持固定することができることを特徴とする太陽電池モジュールの屋根上支持固定構造。 - 前記横桟を複数個横方向に一列に配列するに際して、前記横桟の間に所定の間隔を設けることができることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュールの屋根上支持固定構造。
- 前記屋根固定金具の一方端にストッパー部を設け、このストッパー部が、その溝条部の下の空間部を形成する両側面の壁面の一部を内側方向に切り起こすことによって形成し、この屋根固定金具は、前記ストッパー部を軒側にして配設固定し、これにより前記横桟固定具が、屋根固定金具の軒側に抜け落ちることがないようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池モジュールの屋根上支持固定構造。
- 前記一対の横桟固定具の一方に組み込まれたスライド金具が、前記屋根固定金具の溝条部の両縁部を上下から抱持できる係合部が設けられ、これら両係合部が前記溝条部の両縁部をスライドし、このスライド金具の上に横桟を載置してスライドさせることができることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の太陽電池モジュールの屋根上支持固定構造。
- スライド金具が組み込まれた横桟固定具を、一番軒側の屋根固定金具においては棟側に配置し、中間部及び一番棟側に位置する屋根固定金具においては軒側に配置することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の太陽電池モジュールの屋根上支持固定構造。
- モジュール固定金具は、ボルト部材とナット部材と、前記ボルト部材の軸部が挿通し、太陽電池モジュールの縁部を押圧する押え部とから成り、更に前記押え部の下にアース金具を介在させたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の太陽電池モジュールの屋根上支持固定構造。
- 最下段の軒側の太陽電池モジュールの側面、モジュール固定金具及び横桟の軒側側面を被覆する側面カバーと、最上段の棟側の太陽電池モジュールの側面、モジュール固定金具及び横桟の棟側側面を被覆する側面カバーを設けたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の太陽電池モジュールの屋根上支持固定構造。
- 最下段に位置する横桟の両端部分、中間部に位置する横桟の両端部分、及び最上段に位置する横桟の両端部分を被覆する端面カバーをそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の太陽電池モジュールの屋根上支持固定構造。
- 請求項1に記載の太陽電池モジュールの屋根上支持固定構造において使用される横桟であって、
この横桟は、長尺状のものから形成されて、その上面長手方向略中央には溝条部が形成され、その下方には空間部が設けられ、前記溝条部の対向する両側縁に上方に延長する起立部が形成されて、この両起立部と上面部との角部に太陽電池モジュールの縁部の下角部を合致させて横桟上に載置させることができ、
その下端両側部で一対の横桟固定具によって屋根固定金具に固定されることを特徴とする太陽電池モジュールの屋根上支持固定構造に用いられる横桟。 - 前記側面カバーは、モジュール固定金具に沿う鉛直面と上面と下面と軒側側面又は棟側側面を被覆する斜面とを有し、当該斜面は下方に延長する延長部を有し、前記上面と下面には突起を設け、これらの突起がモジュール固定金具の対応位置に設けられた溝部と相互に係合して側面カバーの位置決めとズレ止めが行われることを特徴とする請求項7に記載の太陽電池モジュールの屋根上支持固定構造。
- スレート屋根のような屋根に段差がある場合に、当該屋根と屋根固定金具との間に、軒側と棟側とで厚みの異なる2種類のスペーサーを用意して、これらのスペーサーを屋根の流れ方向に配置することにより、屋根固定金具を段差のある屋根上に平らに載置し固定できることを特徴とする請求項1乃至8又は10の何れか1項に記載の太陽電池モジュールの屋根上支持固定構造。
- 屋根の流れ方向に配設される屋根固定金具と、この屋根固定金具と略直交方向に配設される横桟と、この横桟を前記屋根固定金具に固定する横桟固定具と、前記横桟に載置される太陽電池モジュールの縁部を前記横桟に固定するモジュール固定金具とからなり、前記屋根固定金具を屋根の流れ方向に複数個一列に配列して固定し且つこの列を横方向に適宜間隔を保持して複数列配列して固定し、これらの屋根固定金具に横桟を略直交方向に複数列配列して固定し、これらの横桟の上に太陽電池モジュールの縁部を載置し、当該太陽電池モジュールの縁部を前記モジュール固定金具によって固定することにより複数の太陽電池モジュールを屋根上に縦横に配列固定できる支持固定方法において、
前記屋根固定金具は、長尺状の本体部の上面中央長手方向に溝条部が設けられ、その下方には空間部が設けられ、その下端両側部が被固定部とされ、
前記横桟固定具は、前記屋根固定金具に載置された横桟の両側で固定できる一対のものからなり、この横桟固定具は、前記屋根固定金具の空間部に位置する螺子頭部から溝条部を挿通する螺子軸部を有し、その上方の押え部を貫通してナット部材により横桟の下端両側部を押圧固定でき、これら一対の横桟固定具の内の一方の横桟固定具にはスライド金具が組み込まれ、このスライド金具が前記屋根固定金具の溝条部の両側縁を抱持して長手方向にスライドさせることができ、
前記横桟は、長尺状のものから形成されて、その上面長手方向略中央には溝条部が形成され、その下方には空間部が設けられ、前記溝条部の両側縁には上方に延長する起立部が形成されて、この両起立部と上面部との角部に太陽電池モジュールの縁部の下角部を合致させて横桟上に載置させることができ、
前記モジュール固定金具は、前記横桟の溝条部の両側の下面と太陽電池モジュールの縁部の上面とを挟持固定することができ、
前記一方の横桟固定具に組み込まれたスライド金具の上に前記横桟を載置して横桟の取り付け固定位置を微調整して固定でき、その後他方の横桟固定具にて横桟を固定できることを特徴とする特徴とする太陽電池モジュールの屋根上支持固定方法。 - 前記横桟の両側のそれぞれの上面部の起立部側に溝部を長手方向の全体に設け、この溝部を雨水等の水分を排水できる排水路と成したことを特徴とする請求項9に記載の横桟。
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