JP6238616B2 - ハゼ式折板屋根用の面状物品固定金具 - Google Patents
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Description
押え部材と中間固定部材とを螺子によって締着して、押え部材が面状物品の縁部を押圧し、面状物品が押え部材とはぜ部挟持部材との間で固定されるのである。
即ち、このハゼ部挟持部材は、面状物品の流れ方向設置範囲の全体でなく、その支持部の適宜範囲のみであっても、折板屋根への荷重負担は軽減されうることが判明したのである。
また、そのための固定金具の軽量化、固定金具の構成部材の簡素化、組み付けの容易化、更には固定金具の構成部材の汎用化もその課題とするものである。
また、これら下方部材と上方部材とを下方から挿通する螺子を前記押え部材と締着することにより、押え部材とハゼ部挟持部材の載置部との間で簡単に面状物品の縁部を固定することができる。
即ち、ハゼ部挟持部材の載置部の上面部の両側縁を更に下方に折曲してそれぞれ下向延長部を形成し、スライド部材の下方部材は、上方開口の横断面略コ字形状を有し、両側の起立部が前記載置部の溝条部の両側の上面部に当接し、前記スライド部材の上方部材は、下向き開口の横断面略コ字形状を有し、この上方部材の両側面部は、前記ハゼ部挟持部材の長手方向と直交する方向に配置され、且つ、上方部材の両側面部の下縁にはそれぞれ2つの切欠部を設け、これらの切欠部がハゼ部挟持部材の載置部の上面部と側面部と下向延長部に適合するようにしたものである。
また、上記のように、これらの切欠部は、載置部の下向延長部等に嵌り込み、施工時には螺子の締着に際し回転防止機能を発揮する。
尚、この第1の発明は、並列されたソーラーパネル等の面状物品の端部に位置する面状物品の縁部を固定するための固定金具を念頭においているが、隣接するソーラーパネルの間に配置する固定金具もその範囲に含まれている。
この範囲内のハゼ部挟持部材として実施することにより、面状物品の屋根部への荷重負担が十分に保障されるのである。
図1は、本発明に係る固定金具を用いてソーラーパネル(太陽電池モジュール)の2枚をハゼ式折板屋根の流れ方向に列設した状態を示す説明図である。
勿論、これらのソーラーパネルは、屋根の流れ方向に3つ以上、及び、屋根の流れ方向と直交する方向に2以上縦横に複数列並列させて設置することができるものである。
この図から良く解る通り、ソーラーパネルSは、ハゼ式折板屋根Rの突条部T及びハゼ部Hに載置された固定金具A及び固定金具Bにより固定され設置される。
他方、固定金具Bは、隣接するソーラーパネルS同士の間に配置され、両方のソーラーパネルSの端部を支持し固定できるものである。
これらの二種類の固定金具A、Bにより、面状物品の縁部が固定される。
基本的には、これら固定金具A、Bにおいては、その上方のスライド部材及び押え部材の形態が異なり、その下端のハゼ部挟持部材は共通の同じ構成のものを使用できる。
尚、ハゼ式折板屋根Rとしては、丸ハゼや角ハゼの各種のものがあるが、これらの何れのタイプのハゼ式折板屋根にも本発明に係る固定金具は適用することができる。
即ち、このハゼ部挟持部材10、10は、それぞれ、その下端の基礎部11と、その上のハゼ式折板屋根のハゼ部を抱持するハゼ部抱持部12と、このハゼ部抱持部12から上方に起立する起立部13と、その上に形成された載置部14とから成る。
またこれにより、このハゼ部挟持部材10、10の基礎部111、11は、セルフドリリング・タッピングネジ等によりハゼ式折板屋根上に固定される必要はない。
この載置部14、14は、上方開口の横断面略コ字形状を有し、この両側の起立部の両側縁部が内向き水平方向に折曲されて上面部14u、14uを成し、この上面部14u、14uの両側縁部が更に下方に折曲して下向延長部14s、14sを形成している。
つまり、この載置部14の上面には、上面部14u、14uが2本のレールのように形成され、これにより後に説明するスライド部材及び押え部材の組み付けが便利となるのである。
スライド部材20は、ハゼ部挟持部材10、10の載置部14、14の内部に配置される下方部材20sと、載置部14、14の上面に位置する上方部材20uとから成る。
また、この上方部材20uの両側面部20v、20vの下端縁部には、それぞれ2個の切欠部20j、20jが設けられ、これらの切欠部20j、20jがハゼ部挟持部材1010の載置部14、14の上面部14u、14uと適合する。
これにより、スライド部材20の上方部材20uが載置部14、14の2つの上面部14u、14uに沿ってその長手方向にガイドされ移動させることができるのである。
以上の構成により、ハゼ部挟持部材10、10の載置部14、14内にスライド部材20の下方部材20sを配置し、その上方部材20uを載置部14、14の上面部14u、14uに適合させて配置し、下方からボルトBをそれぞれの螺子挿通孔20h、20iに挿通させ、ソーラーパネルは載置部14上に載置させ、このソーラーパネルの縁部の角部に押え部材30を接合して、前記ボルトBのネジ部端部からナット等を締着することにより、ソーラーパネルをハゼ部挟持部材10、10上に固定することができる。
このスライド部材40と押え部材50は、隣接するソーラーパネル同士の間に配置されてこれら両ソーラーパネルの両縁部を共に固定することができるものである。
このスライド部材40は、下方開口の横断面略コ字形状を有し、上面部40uの両側から下向きに延長する両側面部40s、40sが設けられ、この両側面部40s、40sはハゼ部挟持部材10の長手方向と直交する方向に配置される。
この切欠部40kがハゼ部挟持部材10の載置部14の上面部14uと下向延長部14sと適合するのである。
これにより、切欠部40k、40kを含む下方部分は、載置部14、14の内部に位置し、それよりも上方の部分は、載置部14、14の上方の外部に位置することとなる。
以上の構成により、ハゼ部挟持部材10、10上に列設・載置された2枚のパネルの間にスライド部材40が配置され、その下方からボルトBが挿通され、パネルの両縁部を共に押圧するように押え部材50を配置し、前記ボルトBのネジ部を押え部材50の螺子挿通孔50hに挿通し、ナット等を締着して両ソーラーパネルの両縁部を共に固定することができるのである。
尚、このハゼ部挟持部材10の長手方向長さは、屋根への荷重負担や取り付け上の便宜のために、約150mmから300mm程度の範囲内が好ましい。
図3(A)に図示したものが、上記図2(C)に図示したものの横断面図である。
これらのハゼ部挟持部材10、10は、その起立部13、13に設けた螺子挿通孔13h、13hにボルト・ナット等の締着手段を用いて相互に定着され、固定される。
この下方部材20sは、平面視において矩形形状でなく、その上辺と下辺が略30度傾斜して設けられている。
このように、スライド部材の下方部材20sは、上方開口の横断面略コ字形状であって、平面視は、必ずしも矩形形状でなくともよい。
このような構成により、両側の起立部20k、20kがハゼ部挟持部材の載置部の両上面部の裏面に当接することができるのである。
また、上記のように上辺と下辺とを30度傾斜させたのは、この下方部材20sを載置部の溝条部の上から(その端部からでなく)挿入できるようにし、挿入後回転させて載置部の内部に配置させることを容易にしたものである。
この図面から良く解る通り、この上方部材20uは、下向き開口の横断面略コ字形状(図5(C)参照)を有し、その両側面部20v、20vの下端縁部には切欠部20j、20jを有している。
図6は、図2(A)において既に説明した押え部材の詳細を図示したものであり、その(A)が平面図、その(B)が背面図、その(C)が側面図である。
図6(C)において、上面部30uの図中右側の側縁部30eの部分がソーラーパネルの縁部を押圧することができる。
上記側縁部30eの隅角部は、下方に折曲されて爪部のように形成されており、これにより太陽光モジュールのフレームに食い込み導電性を確保できる。
また、この押え部材の上面部30uの部分には、その下方方向に突出する2つの突起部が設けられている。これらの突起部は、位置決めガイド機能を発揮する
これらの図から良く解る通り、このスライド部材40は、下向き開口の横断面略コ字形状(図7(C)参照)を有し、その上面部40uの略中央部には螺子挿通孔40hが形成され、その両側(図7(A)では上側と下側)には下方に延長する両側面部40s、40sが設けられ、この両側面部40s、40sは、ハゼ部挟持部材の長手方向と直交する方向に配置される。
これら全部で4ヶ所の切欠部40kは、その正面側及び背面側で、左右の切欠部の形状を少し異ならせ、これらの切欠部40kに適合するハゼ部挟持部の載置部の上面部と下向延長部の形状に適切に適合するように形成している。
つまり、ガイド部材40をハゼ部挟持部材の載置部において滑らかに移動できるように構成しているのである。
更に、この構成により、スライド部材と押え部材を螺子により締め付ける際に、回り止め機能をも発揮するのである。
この押え部材50は、平面視略矩形形状を有し、その略中央部には螺子挿通孔50hを有する。
uの横幅(側面部40s同士の幅)と同一である。
このように、この押え部材50は、列設されたソーラーパネルの間で、隣り合うソーラーパネルの両縁部を同時に共に押圧することができることとなるのである。
尚、この押え部材50のそれぞれの側縁部50sの両隅角部は、下方に折曲され爪部を形成している。この爪部の構成は、図6に示した押え部材と同様で、太陽電池モジュールの枠部に食い込み、導電性(アース)を確保できるのである。
本発明に係る固定金具においては、その下端のハゼ部挟持部材と、スライド部材と、その上端の押え部材から構成されている。
例えば、スライド部材のおいては、これをツーピースのものとして、或いはワンピースのものとして実施することができ、押え部材においても、ソーラーパネルの縁部を押圧固定することのできる形態として横断面L字型、或いは平面視矩形形状の板状体等を利用することができる。
そして、下端のハゼ部挟持部材の長手方向長さも適宜長さに特定して、ソーラーパネルの荷重を折板屋根の支持部分で良好に受けることができるように構成している。
また、ハゼ部挟持部材の基礎部の折板屋根との接合面には、防水シール材を接合して設けることができる。
この防水シール材としては、ブチルシール、シリコンコーキング、更にはEPDM等を使用することができる。これにより当該基礎部からの雨水等の侵入を防止できる。
11 基礎部
12 ハゼ部抱持部
13 起立部
14 載置部
14u 上面部
14s 下向延長部
14m 溝条部
20 スライド部材
20u 上方部材
20s 下方部材
20h 20i 螺子挿通孔
20k 起立部
20v 側面部
20j 切欠部
30 押え部材
30u 上面部
30h 螺子挿通孔
40 スライド部材
40h 螺子挿通孔
40k 切欠部
40s 側面部
40u 上面部
50 押え部材
50h 螺子挿通孔
50s 側縁部
Claims (3)
- ソーラーパネル等の面状物品をハゼ式折板屋根上に取り付け固定するための固定金具であって、
折板屋根の突条部及びハゼ部を両側から挟持する左右一対のハゼ部挟持部材(10, 10)と、これら左右一対のハゼ部挟持部材(10, 10)の上端部で、ハゼ部挟持部材(10, 10)の長手方向にその固定位置を変更できるスライド部材(20)と、このスライド部材(20)の上方に位置する面状物品の縁部を押圧、固定する押え部材(30)とからなり、
前記それぞれのハゼ部挟持部材(10)は、その下端の折板屋根の突条部に沿うように接合する基礎部(11)と、この基礎部(11)から上方に延長して折板屋根のハゼ部を抱持するハゼ部抱持部(12)と、このハゼ部抱持部(12)から上方に延長する起立部(13)と、この起立部(13)の上端に設けられた載置部(14)とから成り、前記起立部同士(13, 13)を接合し、螺子等の締着手段によってこれら左右のハゼ部挟持部材(10, 10)が相互に締着されて折板屋根に取り付け、固定され、
これにより、前記載置部(14, 14)は、上方開口の横断面略コ字形状を成し、その両側縁が内側方向に折曲して延長する上面部(14u, 14u)を形成し、これら上面部(14u, 14u)の間で長手方向に溝条部(14m)が形成され、
スライド部材(20)は、前記載置部(14, 14)の内部に配置される下方部材(20s)と載置部(14,14)の上面に位置する上方部材(20u)とから成り、これら下方部材(20s)と上方部材(20u)には前記載置部(14, 14)の溝条部(14m)を挿通するように配置された螺子が挿通しており、
これにより、ソーラーパネル等の面状物品の縁部を前記ハゼ部挟持部材(10, 10)の載置部(14, 14)に載置し、前記スライド部材(20)の下方部材(20s)と上方部材(20u)を挿通する螺子によって押え部材(30)を締着することにより、面状物品の縁部がハゼ部挟持部材(10, 10)の載置部(14, 14)と押え部材(30)との間で挟持され固定され、
前記ハゼ部挟持部材(10, 10)の載置部(14, 14)の上面部(14u, 14u)の両側縁が更に下方に折曲してそれぞれ下向延長部(14s, 14s)を形成し、
前記スライド部材(20)の下方部材(20s)は、上方開口の横断面略コ字形状を有し、両側の起立部(20k, 20k)が前記載置部(14, 14)の上面部(14u, 14u)に当接し、
前記スライド部材(20)の上方部材(20u)は、下向き開口の横断面略コ字形状を有し、この上方部材(20u)の両側面部(20v, 20v)は、前記ハゼ部挟持部(10)の長手方向と直交する方向に配置され、且つ、上方部材(20u)の両側面部(20v, 20v)の下縁にはそれぞれ2つの切欠部(20j, 20j)を設け、これらの切欠部(20j, 20j)がハゼ部挟持部(10, 10)の載置部(14, 14)の上面部(14u, 14u)と側面部と下向延長部(14s, 14s)に適合することを特徴とするハゼ式折板屋根用の面状物品固定金具。 - ハゼ部挟持部材(10, 10)の長手方向長さを約150mmから300mmの範囲内としたことを特徴とする請求項1に記載のハゼ式折板屋根用の面状物品固定金具。
- 前記ハゼ部挟持部材(10, 10)の基礎部(11, 11)の裏面のハゼ式折板屋根との接合面に防水シール材を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のハゼ式折板屋根用の面状物品固定金具。
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