JP2018076823A - 内燃機関の点火制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】投入される点火エネルギを着火燃焼に必要な最適値に制御することによって、高効率化が可能な点火制御装置を提供すること。【解決手段】電源部11に接続され、一次コイル41の電流の増減により二次コイル42に点火エネルギを発生させる点火コイル4と、上記点火エネルギの投入により、火花ギャップGに火花放電DCを発生させる点火プラグPと、上記点火プラグの点火動作を制御する点火制御部6と、を備える点火制御装置1であって、上記点火制御部は、内燃機関Eの運転状況に応じた基準点火エネルギE2baseを、上記火花ギャップにおける放電伸び量Lに応じて補正し、放電期間Tdcに投入される必要点火エネルギE2を算出する、点火エネルギ補正部7を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の点火を制御する点火制御装置に関する。
火花点火式の内燃機関は、気筒ごとに設けられる点火プラグに、点火コイルに蓄えられた点火エネルギを投入して火花放電させ、燃焼室内の混合気に点火する。点火プラグの火花ギャップにおける放電を制御する点火制御装置は、運転状態に応じて点火コイルへの通電時間や点火プラグの放電期間を調整することで、燃焼効率の向上を図っている。
例えば、特許文献1には、点火コイルの通電及び点火プラグの放電により、1つの燃焼サイクル中に複数回の点火動作を行う点火装置の点火制御装置が開示されている。この点火制御装置は、内燃機関の運転状態を検出する手段と、運転状態に応じた目標点火エネルギを設定する手段と、設定された目標点火エネルギに応じて、点火プラグの放電期間を一定に保持し、又は増加側に可変に制御する手段を備える。
具体的には、点火プラグに接続された一対の点火コイルに互い違いに通電し、点火プラグの火花放電を繰り返し行うことが可能な点火装置について、放電期間が最適となるように制御する。例えば、目標点火エネルギが第1閾値以下の領域では、放電期間を所定の最適期間に保持し、放電期間に影響しない通電電圧を可変制御する。一方、目標点火エネルギが第1閾値より大きい領域では、放電回数を増加させて、放電期間を増加側に可変制御する。
特開2014−181605号公報
点火制御を効率よく行うには、運転状態に応じた点火エネルギを適切なタイミングで投入することが望ましい。しかしながら、特許文献1の点火制御装置のように、例えば、目標点火エネルギが第1閾値より大きい領域で、放電回数を段階的に増加させる制御を行うと、投入される点火エネルギが過剰となる場合がある。また、点火エネルギが過剰となることで、点火プラグの火花ギャップを形成する電極の消耗が増大する懸念がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、投入される点火エネルギを着火燃焼に必要な最適値に制御することによって、高効率化が可能な点火制御装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、
電源部(11)に接続され、一次コイル(41)の電流の増減により二次コイル(42)に点火エネルギを発生させる点火コイル(4)と、
上記点火エネルギの投入により、火花ギャップ(G)に火花放電(DC)を発生させる点火プラグ(P)と、
上記点火プラグの点火動作を制御する点火制御部(6)と、を備える点火制御装置(1)であって、
上記点火制御部は、内燃機関(E)の運転状況に応じた基準点火エネルギ(E2base)を、上記火花ギャップにおける放電伸び量(L)に応じて補正し、放電期間(Tdc)に投入される必要点火エネルギ(E2)を算出する、点火エネルギ補正部(7)を備える、点火制御装置にある。
点火プラグの火花ギャップに発生する火花放電は、例えば、内燃機関の燃焼室内に形成される気流によって伸び、周囲の混合気にエネルギが伝播して着火燃焼させる。この放電伸び量は、経年による火花ギャップの拡大に伴って大きくなり、火花ギャップから離れることで着火性が向上する。そのため、点火制御部は、内燃機関の運転状態に応じた基準点火エネルギを、点火エネルギ補正部において放電伸び量を基に補正し、実際の火花ギャップの状態に対応する必要点火エネルギを算出する。この必要点火エネルギに基づいて点火制御を行うことで、最適な点火エネルギを投入して、着火性を確保することができる。また、過剰なエネルギが投入されないので、点火プラグの消耗を抑制することができる。
その結果、高い着火性による安定燃焼を維持できるので、リーン限界を向上させて燃費を低減し、プラグ消耗を抑制して耐久性を向上させる。以上のごとく、上記態様によれば、投入される点火エネルギを着火燃焼に必要な最適値に制御することによって、高効率化が可能な点火制御装置を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、エンジンの点火制御装置の回路構成図。 実施形態1における、点火プラグの火花ギャップにおける放電伸び量を説明するための要部拡大図。 実施形態1における、点火制御装置を含むエンジン点火システムの全体構成図。 実施形態1における、エンジン点火システムの検出信号及び制御信号の伝達系を示す概略構成図。 実施形態1における、火花ギャップと放電伸び量の関係を示す図。 実施形態1における、放電期間とリーン限界A/Fの関係を示す図。 実施形態1における、A/Fを変化させたときの火花ギャップと二次エネルギの関係を示す図。 実施形態1における、放電伸び量と一次電圧の関係を示す図。 実施形態1における、放電伸び量と放電効率の関係を示す図。 実施形態1における、点火制御装置の点火制御部において実施される点火制御処理のタイムチャート図。 実施形態1における、点火制御装置の点火制御部において実施される点火制御処理のフローチャート図。 実施形態1における、点火制御部の点火エネルギ補正部において実施される必要点火エネルギ算出処理のフローチャート図。 実施形態1における、点火制御部の点火エネルギ補正部において実施される放電効率更新処理のフローチャート図。 実施形態1における、火花放電時の一次電圧と二次電圧と二次電流の波形の一例を示す図。 実施形態2における、A/Fを変化させたときの火花ギャップと放電期間の関係を示す図。 実施形態2における、点火制御装置の点火制御部において実施される点火制御処理のタイムチャート図。 実施形態2における、点火制御装置の点火制御部において実施される点火制御処理のフローチャート図。 実施形態3における、点火制御装置の点火制御部において実施される点火制御処理のフローチャート図。 実施形態3における、火花ギャップの変化と点火時期の関係を説明するための図。 実施形態3における、放電期間を変更したときのクランク角度と燃焼質量割合の関係を示す図。 実施形態4における、エンジンの点火制御装置の回路構成図。 実施形態4における、点火制御装置の点火制御部において実施される点火制御処理のフローチャート図。
(実施形態1)
点火制御装置に係る実施形態1について、図1〜図14を参照して説明する。
図1において、点火制御装置1は、内燃機関に設けられる点火プラグPの点火を制御する装置であり、電源部11に接続され、一次コイル41の電流の増減により二次コイル42に点火エネルギを発生させる点火コイル4を備える。また、点火エネルギの投入により、火花ギャップGに火花放電DCを発生させる点火プラグPと、点火プラグPの点火動作を制御する点火制御部6が設けられ、点火制御部6は、点火エネルギ補正部7を備える。電源部11は、バッテリ10と昇圧回路2と補助電源3とを備える。点火プラグPは、点火コイル4の二次コイル42に接続されており、一次コイル41には点火用開閉素子5が接続されている。
図2に示すように、点火プラグPは、対向する中心電極P1と接地電極P2を備え、軸方向X(すなわち、図の上下方向)における両電極の先端間の空間を、火花ギャップGとしている。ここでは、中心電極P1の先端に針状の電極チップを設けた構成としており、火花ギャップGは、電極チップの先端面と、平面状の接地電極の対向面との間に設けられる。あるいは、接地電極P2の対向面に針状の電極チップを有する構成とすることもできる。燃焼室内において、火花ギャップGに生起する火花放電DCは、周囲の混合気流によって側方へ伸び、その放電伸び量Lは、火花ギャップGの中点と火花放電DCの先端との距離で定義される。
図3に示すように、内燃機関は、例えば、車両用ガソリンエンジン(以下、エンジンと称する)であり、点火プラグPは、エンジンEの気筒E1内に設けられる燃焼室101に臨んでいる。点火プラグPは、エンジンEの各部を制御するエンジン用電子制御装置(以下、ECUと称する)100に接続される。図1に示すように、点火制御部6は、ECU100の一部を構成しており、点火制御を行う。点火制御部6に設けられる点火エネルギ補正部7は、エンジンEの運転状況に応じた基準点火エネルギE2baseを、火花ギャップGにおける放電伸び量Lに応じて補正し、放電期間Tdcに投入される必要点火エネルギE2を算出する。
具体的には、点火エネルギ補正部7は、一次コイル41を流れる一次電圧V1を検出する一次電圧検出部としての一次電圧検出回路71と、一次電圧V1から放電伸び量Lを推定する放電伸び量推定部72と、推定された放電伸び量Lから放電効率ηを算出する放電効率算出部73と、基準点火エネルギE2baseと放電効率ηとから必要点火エネルギE2を算出する必要点火エネルギ算出部74とを備える。
点火制御部6は、算出された必要点火エネルギE2に基づいて、昇圧回路2の昇圧用ドライバ22と点火用開閉素子5に、点火信号IGtを出力する。また、補助電源3の補助電源用ドライバ31に、エネルギ投入期間信号IGwを出力する。これら指令信号により、点火プラグPへの点火動作が行われる。まず、点火信号IGtにより点火用開閉素子5が駆動されると、点火コイル4に一次コイル41と二次コイル42の巻線比に応じた高電圧が発生し、点火プラグPに火花放電DCを発生可能となる。また、昇圧用ドライバ22の駆動により昇圧回路2のキャパシタ23に蓄えられたエネルギを、補助電源用ドライバ31の駆動によって点火コイル4へ投入することができる。点火制御部6による点火制御の詳細については、後述する。
図3に示すエンジンEの点火システムにおいて、燃焼室101には、スロットルバルブTHを介して吸気通路102に導入される空気と、燃料噴射弁INJから噴射される燃料とが予混合された、混合気が導入される。燃焼室101は、気筒E1の内側を往復動するピストン104にて構成される。燃焼室101と吸気通路102及び排気通路103の間には、それぞれ吸気バルブVin及び排気バルブVexが設けられ、吸気通路102と排気通路103とは、図示しないEGRバルブを備えるEGR通路にて連結される。ピストン104に連結されるクランク軸105には、クランク角センサS1が設けられ、吸気通路102には、吸気圧センサS2、吸気温センサS3及びエアフローセンサS4が設けられる。これらセンサS1〜S4の検出結果は、ECU100に入力される。
図4に示すように、ECU100には、さらに、図示しないアクセル開度センサS5の他、燃焼圧センサ、水温センサ、大気圧センサ等の各種センサが接続される。ECU100は、これら各種センサの検出結果から知られる、エンジンEの運転状態に基づいて、最適なエンジン燃焼状態となるように、点火制御装置1を含むエンジン各部を制御する。具体的には、運転状態に応じた燃料噴射量及び燃料噴射時期で、燃料噴射弁INJを駆動し、燃料噴射を制御する。また、スロットルバルブTHに連結されるTHアクチュエータや、EGRバルブのEGRアクチュエータを駆動して、吸気量、EGR量を制御する。
以下に、点火制御装置1の構成について詳述する。図1において、点火コイル4は、一次コイル41と二次コイル42と整流素子43とを備えている。一次コイル41と二次コイル42はコアを介して磁気結合されており、一次コイル41への通電後、二次コイル42を流れる一次電流I1が遮断されるときに、二次コイル42に高い二次電圧V2(例えば、−20〜−50kV程度)が発生する。一次コイル41は、両端のうちの一端が、電源部11のバッテリ10の正極側に接続され、両端のうちの他端は、点火用開閉素子5を介して接地される。バッテリ10は、例えば、車載バッテリ等であり、12V程度の端子電圧を有する直流電源が用いられる。バッテリ10の負極は接地されている。
二次コイル42は、両端のうちの一端が、点火プラグPに接続され、両端のうちの他端は、整流素子43及び二次電流検出抵抗12を介して接地されている。整流素子43はダイオードで構成され、アノード側が二次コイル42に接続し、カソード側が接地されるように設けられて、二次コイル42に流れる二次電流I2を整流している。
点火用開閉素子5には、公知のスイッチング素子、例えばIGBT(すなわち、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)等のパワートランジスタ(すなわち、図中のPTr2)が用いられる。点火用開閉素子5は、コレクタが一次コイル41に接続され、エミッタが接地されており、ゲートへ入力される信号に基づきスイッチング動作する。点火用開閉素子5がオン状態となったときは、一次コイル41から接地側への電流の流れが許容され、オフ状態となったときは、一次コイル41から接地側への電流の流れが遮断される。
電源部11の昇圧回路2は、エネルギ蓄積用インダクタ20と、昇圧用開閉素子21と、昇圧用ドライバ22と、キャパシタ23と、第1整流素子24とを備える。補助電源3は、昇圧回路2を含んで構成され、補助用開閉素子30と、補助用ドライバ31と、第2整流素子32とを備えている。補助電源3は、補助用開閉素子30のスイッチング動作により、昇圧回路2のキャパシタ23に蓄積されたエネルギを、点火コイル4の一次コイル41に投入する。
昇圧回路2は、DC−DCコンバータであり、バッテリ電圧を昇圧してキャパシタ23を充電する。エネルギ蓄積用インダクタ20は、バッテリ10に一次コイル41と並列に接続されており、キャパシタ23は、昇圧用開閉素子21と第1整流素子24を介して並列に接続されている。キャパシタ23には、所定のキャパシタンスを有するコンデンサが用いられる。昇圧用開閉素子21には、公知のスイッチング素子、例えばMOSFET(すなわち、電界効果型トランジスタ)等のパワートランジスタ(すなわち、図中のPTr1)が用いられる。昇圧用開閉素子21は、ドレインがエネルギ蓄積用インダクタ20に接続され、ソースが接地されており、ゲートへ入力される信号に基づきスイッチング動作する。
昇圧用開閉素子21は、昇圧用ドライバ22からの入力信号により駆動されて、エネルギ蓄積用インダクタ20への電流の供給と遮断を所定の周期で切り換える。第1整流素子24はダイオードで構成され、アノード側がエネルギ蓄積用インダクタ20と昇圧用開閉素子21の間に接続し、カソード側がキャパシタ23に接続されて、エネルギ蓄積用インダクタ20からの電流を整流している。
補助用開閉素子30は、公知のスイッチング素子、例えばMOSFET等のパワートランジスタであり、ドレインがエネルギ蓄積用インダクタ20と昇圧用開閉素子21の間に接続され、ソースが一次コイル41と点火用開閉素子5との間に接続されている。補助用開閉素子30は、ゲートへ入力される信号に基づきスイッチング動作し、オン状態のとき、補助電源3から一次コイル41側への電流の流れを許容し、オフ状態のとき、補助電源3から一次コイル41側への電流の流れを遮断する。第2整流素子32はダイオードで構成され、アノード側が補助用開閉素子30のソースに接続し、カソード側が一次コイル41と点火用開閉素子5との間に接続されて、補助電源3から投入される電流を整流している。
補助用開閉素子30は、補助用ドライバ31からの入力信号により駆動されて、キャパシタ23から点火コイル4の一次コイル41と点火用開閉素子21との接続点へのエネルギの投入と停止とを所定の周期で切り換える。これにより、補助電源3は、昇圧回路2によって昇圧されキャパシタ23に蓄積されたエネルギを、一次コイル41の接地側へ重畳的に投入することができる。すなわち、二次コイル42に発生した二次電圧V2を点火プラグPに印加して火花放電させ、その放電期間Tdc中に、さらに補助電源3からエネルギを投入して、二次コイル42に流れる二次電流I2を増加することができる。
ここで、図5に示すように、火花ギャップGに発生する火花放電DCの放電伸び量L(単位:mm)は、火花ギャップGの大きさ(単位:mm)に比例して大きくなる。また、燃焼室101内の気流の流速を変更したとき(例えば、筒内流速:15m/s、20m/s、25m/s)、流速が大きいほど、放電伸び量Lは大きくなる。これに伴い、電流値が大きく設定され(例えば、二次電流値:120mA、200mA、250mA)、放電期間Tdc(例えば、4ms)に投入される点火エネルギが大きくなる(例えば、二次エネルギ:240mJ、400mJ、500mJ)。つまり、放電伸び量Lが大きいほど、火花放電DCの吹き消えが抑制され、着火性が向上する。なお、エンジンEの負荷条件は同じであり(すなわち、4気筒2.5Lエンジン、負荷0.5MPa)、点火プラグPは、中心電極P1及び接地電極P2の両方に電極チップを有するタイプを用いた。
近年、エンジンEの高効率化のために、高EGR、リーン燃焼が進められており、混合気流が高流速となる傾向にある。この場合、図5より、流速が大きいほど高効率となるため、エンジンEの燃焼に必要な点火エネルギは小さくなる。あるいは、同じ点火エネルギで、空燃比(すなわち、A/F)をよりリーン側とすることができる。同様に図5より、火花ギャップGの大きさ、すなわち放電伸び量Lが大きいほど、必要な点火エネルギは小さくなる、あるいは、空燃比を大きくすることができる。この関係を図6に示すと、縦軸のリーン限界A/F、すなわちリーン燃焼が可能な空燃比は、横軸の放電期間Tdc、すなわち点火エネルギの拡大と共に大きくなる。また、放電伸び量Lが変化すると(例えば、平均放電伸び量L5.8mm、6.1mm、6.5mm)、リーン限界A/Fも変化する。
このとき、放電伸び量Lが大きいほど、リーン限界A/Fも大きくなり、放電期間Tdcの拡大と共に急増した後、徐々に収束する。そのときリーン限界A/Fが最大となる点は、放電伸び量Lが大きいほど、放電期間Tdcが長くなる側にシフトしている。放電期間Tdcがさらに長くなると、リーン限界A/Fはむしろ低下する。言い換えれば、放電伸び量Lに応じた最適な放電期間Tdcが存在し、それ以上のエネルギを投入しても、リーン限界A/Fの向上に寄与しない。また、所定のリーン限界A/Fとするために必要な放電期間Tdcは、放電伸び量Lによって変化し、放電伸び量Lが大きくなるほど、放電期間Tdcを短縮又は点火エネルギを低減可能となる。
図7に示すように、複数の空燃比条件において、火花ギャップGと二次コイル42側で発生する二次エネルギの関係を調べたところ、火花ギャップGの拡大に伴い、燃焼に必要な二次エネルギは小さくなることが判明した。特に、理論空燃比(すなわち、ストイキA/F14.7)よりリーン側の空燃比(例えば、A/F26.7〜27.4)では、空燃比が大きくなるほど、二次エネルギの低減幅が大きくなる。つまり、空燃比27.4までのエンジン運転を可能とするためには、火花ギャップGが1.1mmでは800mJ程度の放電エネルギが必要となるのに対して、火花ギャップGが1.2mmでは600mJ程度、1.3mmでは450ml程度でよいことがわかる。
したがって、エンジンEの運転時間の経過に伴う火花ギャップGの拡大に合わせて、投入するエネルギを可変させることにより、最小限の点火エネルギで効率よく放電を維持できる。具体的には、火花ギャップGの大きさと相関がある放電伸び量Lを、一次コイル41の一次電圧V1との関係を用いて推定することができる。図8に示すように、放電伸び量Lの大きさ(単位:mm)は、一次コイル41の一次電圧V1(単位:V)に比例して大きくなるので、一次電圧検出回路71の検出結果から、放電伸び量Lの大きさを知ることができる。一次電圧検出回路71は、例えば、公知のピークホールド回路であり、火花放電DCに伴う一次電圧V1のピーク値を保持する。
また、図9に示すように、放電伸び量Lと放電効率ηには相関があり、さらに、エンジンEの負荷に応じて変化する。このとき、放電効率ηは、火花ギャップGへの投入エネルギEgapと、混合気への伝熱エネルギEgasの比率:Egas/Egapで表され、点火プラグPの電極P1、P2間における冷損が大きいほど、放電効率ηは低下する。具体的には、負荷が一定のとき、投入される点火エネルギに対する放電効率η(単位:%)は、放電伸び量Lが大きくなるにつれて向上する。また、エンジンEの負荷が変化したとき(例えば、0.2MPa、0.5MPa、0.8MPa)、負荷が大きくなるほど、放電効率ηは向上する。
この関係を用いて、放電伸び量Lから放電効率ηを算出し、この放電効率ηと、エンジンEの運転状態に応じて決定される基本点火エネルギE2baseとを用いて、必要点火エネルギE2を算出することができる。具体的には、放電伸び量Lが大きくなり、放電効率ηが大きくなるほど、必要点火エネルギE2が小さくなるようにする。この必要点火エネルギE2を満たすように、放電期間Tdcに投入されるエネルギを可変制御することで、高効率化が可能になる。その結果、燃費が向上し点火プラグPの消耗を抑制することができる。
次に、点火制御装置1の作動について、図10のタイムチャートを参照しながら説明する。ここでは、横軸の時間軸を共通として、(a)点火信号IGt、(b)エネルギ投入期間信号IGw、(c)昇圧用開閉素子21(すなわち、PTr1)、(d)点火用開閉素子5(すなわち、PTr2)、(e)一次電流I1、(f)一次電圧V1、(g)二次電圧V2、(h)二次電流I2、(i)必要点火エネルギE2について、それぞれの時間変化を示している。
点火制御部6は、上記した各種センサの検出値から知られるエンジンEの運転状態に応じて、点火信号IGtを生成し、所定のタイミングで、昇圧回路2及び点火用開閉素子5に出力する。また、エネルギ投入期間信号IGwを生成し、所定のタイミングで、補助電源3に出力する。まず、図10の時刻t1にて点火信号IGtがハイレベル(すなわち、図中のH)に立ち上がると、点火信号IGtがローレベル(すなわち、図中のL)に立ち下がる時刻t2までの間、点火用開閉素子5がオンとなる。これにより、一次コイル41に一次電流I1が通電される。
また、点火信号IGtがハイレベルとなっている間に、昇圧用ドライバ22から昇圧用開閉素子21に駆動パルスが印加される。これにより、所定の期間、所定の周期で昇圧用開閉素子21のオンオフが切り換えられる。この間はエネルギ投入期間信号IGwはローレベルであり、補助電源3は駆動されないので、キャパシタ23の電圧はステップ状に上昇し、昇圧用開閉素子21のオンオフ回数に応じたエネルギが蓄積される。
時刻t2にて点火信号IGtがローレベルになると、点火用開閉素子5がオフとなり、一次コイル41の一次電流I1が遮断される。このとき、一次コイル41に自己誘電作用による一次電圧V1が発生し、二次コイル42の二次電圧V2が上昇する。この二次電圧V2が、点火プラグ7の火花ギャップGに印加されて、火花放電DCが発生し、二次コイル42に二次電流I2が流れる。
その後、所定のディレイ時間TDが経過した時刻t3にて、エネルギ投入期間信号IGwがハイレベルに立ち上がると、補助用ドライバ31から補助用開閉素子30に駆動パルスが印加される。これにより、所定のエネルギ投入期間Twの間、所定の周期で補助用開閉素子30のオンオフが切り換えられ、一次コイル41の接地側に、キャパシタ23に蓄積されたエネルギが投入される。この投入エネルギによる一次コイル41の通電に伴い、一次電流I1が流れ、二次コイル42の二次電流I2が重畳される。これにより、時刻t2で放電が開始してから時刻t4で終了するまでの放電期間Tdcの間、放電を継続するためのエネルギを効率よく投入することができる。
ここで、図中に実線で示すエネルギ投入期間Twと、これを含む放電期間Tdcに点火プラグ7に投入される必要点火エネルギE2は、点火プラグPの消耗が小さい初期に適合させたものであり、例えば、基準点火エネルギE2baseとほぼ同等とすることができる。基準点火エネルギE2baseは、火花ギャップGの初期値に適合するように決定された値であり、一般に、点火コイル4の二次電圧V2及び二次電流I2と、点火プラグPに内蔵される抵抗体の抵抗値である、内蔵抵抗値R1を用いて、下記式1で表される。
式1:E2base=∫(V2−R1・I2)・I2dt
式中、(V2−R1・I2)は、火花ギャップGに実際に印加される電圧であり、基準点火エネルギE2baseは、この電圧と二次電流I2との積を時間t(例えば、放電期間Tdc:時刻t2〜時刻t4)について積分した値として与えられる。
一方、図中に点線で示すエネルギ投入期間Twと必要点火エネルギE2は、消耗が進んだ点火プラグPに適合させたものである。上述したように、火花ギャップGが経年変化により拡大していくと、放電伸び量Lが大きくなり着火性が向上する。これに伴い、上記図8に示したように、必要点火エネルギE2は減少することになる。
具体的には、放電期間Tdcは一定としたまま、図中に点線で示すように、エネルギ投入期間Twを短縮する。すなわち、必要点火エネルギE2が減少するほど、ディレイ時間TDを長くして、補助電極3からのエネルギ投入の開始を、時刻t3から時刻t31に遅らせる。これにより、放電期間Tdc中にエネルギが追加投入されるタイミングが遅くなり、初期に適合させた値よりエネルギ密度が低下する。補助電極3からのエネルギ投入が開始されると、エネルギ密度が上昇する。このように、放電期間Tdcに対してエネルギ投入期間Twを可変させることで、火花ギャップGの変化に応じた、所望の必要点火エネルギE2を投入することができる。
このとき、点火制御部6で実行される点火制御処理を、図11のフローチャートを用いて説明する。図11において、点火制御処理が開始されると、まず、ステップS1において、上記図3に示した各種センサの検出結果から知られるエンジン運転状態に基づいて、エンジンEの要求トルクを算出する。要求トルクは、クランク角センサS1の検出値に基づいて取得されるエンジン回転速度や、アクセル開度センサS2にて検出されるアクセル開度を用い、予め記憶したマップ等を参照して算出することができる。
ステップS2では、点火プラグPの点火時期と、基準点火エネルギE2baseを決定する。点火時期は、ステップS1で算出された要求トルクに基づく負荷と、その他のエンジン運転状態に応じた最適な点火時期となるように、マップ等を参照して算出することができる。上述したように、基準点火エネルギE2baseは、火花ギャップGの拡大が考慮されない初期の点火プラグPを備えるエンジンEに適合するように、エンジン運転状態ごとに決定された点火エネルギ値であり、同様に、マップ等を参照して算出することができる。
ステップS3では、基準点火エネルギE2baseを、火花ギャップGの拡大を考慮した放電効率ηを用いて補正することで、必要点火エネルギE2を算出する。具体的には、図12に示すように、まず、ステップS31で基準点火エネルギE2baseを読み込み、次に、ステップS31で放電効率ηを読み込む。ここで、放電効率ηは、後述するステップ8において算出される値であり、前回の点火制御処理時に、放電伸び量Lに基づいて算出された値が予め記憶されている。上記図9に示したように、火花ギャップGの拡大に伴い、放電伸び量Lが大きくなり着火性が向上することから、例えば、放電伸び量Lが大きいほど、放電効率ηが大きくなるように設定される。
次いで、ステップS33で、これら基準点火エネルギE2baseと放電効率ηとを用い、放電効率ηの向上によるエネルギの余剰分を考慮して、必要点火エネルギE2を算出する。すなわち、必要点火エネルギE2は、基準点火エネルギE2baseと放電効率ηの関数f(E2base,η)として表される。
上述したように、火花ギャップGの拡大に伴い、初期よりも放電効率ηが大きくなると電極間における損失が小さくなるために、実際に必要な点火エネルギは減少する。例えば、基準点火エネルギE2baseに対応する初期放電効率がη0であるとき、向上した放電効率ηとの比に応じて、下記式2のように、必要点火エネルギE2を小さくすることができる。
式2:E2=E2base×(η0/η);ただし、η>η0
さらに、ステップS4で、算出された必要点火エネルギE2に基づいて、エネルギ投入期間Twが決定される。これらに応じて、点火信号IGtがハイレベルとなる点火用開閉素子5のオン時間、エネルギ投入期間信号IGwがハイレベルとなる補助用開閉素子30のオン時間、ディレイ時間TDが算出される。このとき、上記したように、放電期間Tdcは一定であり、ディレイ時間TDが長くなって、エネルギ投入期間Twが短くなることで、放電期間Tdcに投入される総エネルギを減少させるように設定する。
そして、ステップS5で、所定のタイミングで点火信号IGtを発信し、点火用開閉素子5をオンすると共に、昇圧回路2の昇圧用開閉素子21をオンとする。これにより、一次コイル41が通電されると共に、昇圧回路2のキャパシタ23にエネルギが蓄積される。次いで、ステップS6で、点火信号IGtがローレベルとなって点火用開閉素子5がオフされると、一次電流I1が遮断されて二次コイル42に発生する高い二次電圧V2が、点火プラグPに印加されて火花放電DCが開始される。
その後、ステップS7で、所定のディレイ時間TDが経過したか否かを判定し、肯定判定されたらステップS8へ進む。否定判定された場合は、肯定判定されるまで、ステップS7を繰り返す。ステップS8では、放電効率ηの更新処理を行い、また、ステップS9へ進んで、エネルギ投入期間信号IGwをハイレベルとし、補助用開閉素子30をオンして、補助電源3からのエネルギ投入を開始する。所定のエネルギ投入期間Twが経過したら、ステップS10へ進んで、エネルギ投入期間信号IGwをローレベルとし、補助用開閉素子30をオフして、この処理を一旦終了する。
図13に示すように、ステップS8の放電効率ηの更新処理では、基準点火エネルギE2baseを算出するための放電効率ηを、エネルギ投入を開始する前の一次電圧V1に基づいて算出する。まず、ステップS81では、点火用開閉素子5がオフとなった後、補助用開閉素子30がオンとなってエネルギ投入を開始するまでの間、すなわちディレイ時間TDの間に、一次電圧検出回路71にて一次電圧V1のピーク値を検出する。続くステップS82では、一次電圧V1のピーク値に基づいて、放電伸び量Lを推定する。
上述した図8に示したように、一次電圧V1と放電伸び量Lには相関があり、一次電圧V1が大きいほど放電伸び量Lは長くなる。図14に波形例を示すように、時刻0で点火用開閉素子5がオフとなることにより、一次電圧V1が上昇した後急減し、再び徐々に上昇する。このとき、二次コイル42に発生する二次電圧V2及び二次電流I2が徐々に上昇し、放電電圧に達すると火花ギャップGに放電が発生して、二次電圧V2及び二次電流I2が急減する(すなわち、図中の時刻t)。一次コイル41に発生する一次電圧V1にも同様の増減が見られるので、そのピーク値を検出することで、放電伸び量Lを推定することができる。
ステップS83では、上述した図9に示した関係を用いて、放電伸び量Lとエンジン負荷等から、放電効率ηを算出する。放電伸び量Lは、軸方向Xの電極間距離である火花ギャップGの大きさに対応しており、放電伸び量Lが大きいほど放電効率ηは大きな値となる。これは、火花ギャップGが拡大して放電が伸びやすくなると、放電が火花ギャップGを形成する電極から離れて、熱損失が減少するためである。
ステップS84では、このようにして算出した放電効率ηを、前回値として記憶されていた放電効率ηと置き換えて、放電効率ηを更新し、この処理を終了する。これにより、放電効率ηを火花ギャップGの変化に応じて随時更新され、更新された放電効率ηを用いて必要点火エネルギE2を算出することができる。したがって、運転状態に応じて算出される所定の放電期間Tdcの間に投入されるエネルギを減少させて、火花放電DCを維持しながら、より高効率な火花点火が実現できる。
なお、経年による火花ギャップGの変化は、徐々に拡大する方向に、極めてゆっくりと進むので、ステップS8で算出した放電効率ηを更新値として、次回の点火制御処理に用いることで、十分制御性よく点火制御処理を実施することができる。また、必ずしも点火制御処理を実施する度に放電効率ηを算出しなくてもよい。その場合は、例えば、所定の点火回数ごとに放電効率ηを算出する処理を実施するようにしてもよい。
(実施形態2)
点火制御装置1に係る実施形態2について、図15〜図17を参照して説明する。
上記実施形態1では、点火プラグPに火花ギャップGの変化に応じた必要点火エネルギE2を投入するために、一定の放電期間Tdcに補助電源3から投入されるエネルギを可変させたが、これに限らず、放電期間Tdcを可変させることもできる。電源部11、点火コイル4、点火制御部6を含む装置の基本構成は、上記実施形態1と同様であり、説明を省略する。
なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
図15に示すように、複数の空燃比条件を満足する火花ギャップGと放電期間Tdcの関係を調べたところ、火花ギャップGの拡大に伴い、必要な放電期間Tdcは小さくなることが判明した。特に、理論空燃比(すなわち、ストイキA/F14.7)よりリーン側の空燃比(例えば、A/F26.7〜27.4)では、空燃比が大きくなるほど、必要な放電期間Tdcは小さくなる。例えば、空燃比27.4までのエンジン運転を可能とするためには、火花ギャップGが1.1mmでは5.5ms程度の放電期間Tdcが必要となるのに対して、火花ギャップGが1.2mmでは5ms程度、1.3mmでは3ms程度に減少する。つまり、エンジンEの運転時間の経過に伴う火花ギャップGの拡大に合わせて、放電期間Tdcを可変させることで、最小限の点火エネルギでより効率よく放電を維持できる。
この場合の点火制御装置1の作動について、図16のタイムチャートを参照しながら説明する。本形態において、放電期間Tdcを短縮させる場合には、図中に実線で示す点火信号IGtのオン期間に対して、点線で示すように点火信号IGtのオン期間を短縮することができる。また、ディレイ時間TDは一定とし、必要点火エネルギE2を満たすように、エネルギ投入期間Twを短縮させる。具体的には、図16において、点火信号IGtがハイレベルに立ち上がる時刻t1を、時刻t11に遅らせる。点火信号IGtがローレベルに立ち下がる時刻t2は一定とする。
これにより、時刻t11から時刻t2までの間、点火用開閉素子5がオンとなり、一次コイル41に一次電流I1が通電される。また、点火信号IGtがハイレベルとなっている間に、昇圧用ドライバ22から昇圧用開閉素子21に駆動パルスが印加される。これにより、点線で示されるように、より短い所定の期間、所定の周期で昇圧用開閉素子21のオンオフが切り換えられる。この間、エネルギ投入期間信号IGwはローレベルであり、補助電源3は駆動されない。キャパシタ23の電圧はステップ状に上昇し、昇圧用開閉素子21のオンオフ回数に応じたエネルギが蓄積される。
時刻t2にて点火信号IGtがローレベルになると、点火用開閉素子5がオフとなり、一次コイル41の一次電流I1が遮断される。このとき、一次コイル41に自己誘電作用による一次電圧V1が発生し、二次コイル42の二次電圧V2が上昇する。この二次電圧V2が、点火プラグ7の火花ギャップGに印加されて、火花放電DCが発生し、二次コイル42に二次電流I2が流れる。
その後、所定のディレイ時間TDが経過した時刻t3にて、エネルギ投入期間信号IGwがハイレベルに立ち上がると、補助用ドライバ31から補助用開閉素子30に駆動パルスが印加される。これにより、点線で示されるように、より短い所定のエネルギ投入期間Twの間、所定の周期で補助用開閉素子30のオンオフが切り換えられ、一次コイル41の接地側に、キャパシタ23に蓄積されたエネルギが投入される。この投入エネルギによる一次コイル41の通電に伴い、一次電流I1が流れ、二次コイル42の二次電流I2が重畳される。これにより、時刻t2で放電が開始してから時刻t41で終了するまでの放電期間Tdcの間、放電を継続するためのエネルギを効率よく投入することができる。
このとき、点火制御部6で実行される点火制御処理を、図17のフローチャートを用いて説明する。図17のステップS101〜ステップS103では、エンジンEの運転状態と点火プラグPの放電伸び量Lに対して必要点火エネルギE2が算出される。ステップS101〜ステップS103の処理は、上記実施形態1のステップS1〜ステップS3の処理と同じであり、詳細な説明を省略する。
ステップS104では、ステップS103で算出された必要点火エネルギE2に基づいて、放電期間Tdcが算出される。これに応じて、点火信号IGtがハイレベルとなる点火用開閉素子5のオン時間、エネルギ投入期間信号IGwがハイレベルとなる補助用開閉素子30のオン時間、目標放電回数が決定される。このとき、上記した図16に点線で示すように、ディレイ時間TDは一定であり、エネルギ投入期間Twが短くなることで、短縮された放電期間Tdcに投入される総エネルギを減少させるように設定する。
そして、ステップS105で、所定のタイミングで点火信号IGtを発信し、点火用開閉素子5をオンすると共に、昇圧回路2の昇圧用開閉素子21をオンとする。これにより、一次コイル41が通電されると共に、昇圧回路2のキャパシタ23にエネルギが蓄積される。次いで、ステップS106で、点火信号IGtがローレベルとなって点火用開閉素子5がオフされると、一次電流I1が遮断されて二次コイル42に発生する高い二次電圧V2が、点火プラグPに印加されて火花放電DCが開始される。
その後、ステップS107で、所定のディレイ時間TDが経過したらステップS108へ進む。ステップS108では、放電効率ηの更新処理を行い、また、ステップS109へ進んで、エネルギ投入期間信号IGwをハイレベルとし、補助電源3からのエネルギ投入を開始する。ステップS108の処理は、上記実施形態1のステップS8の処理と同じであり、説明を省略する。所定のエネルギ投入期間Twが経過したら、ステップS110へ進んで、エネルギ投入期間信号IGwをローレベルとし、補助用開閉素子30をオフする。
このように、点火信号IGtのオン期間が可変されることで、必要点火エネルギE2を満たす放電期間Tdcになるようにしても、同様の効果が得られ、高効率な火花点火が実現できる。
(実施形態3)
点火制御装置1に係る実施形態3について、図18〜図20を参照して説明する。
上記実施形態2では、必要点火エネルギE2を火花ギャップGの変化に応じて可変させるために、放電期間Tdcを可変させたが、このとき、火花放電DCが効果的に行われるように、点火時期を、燃焼質量割合(以下、MFBと称する)に基づいて決定することがより望ましい。MFB(単位:%)は、例えば、燃焼圧センサの検出結果から知られる燃焼室101の熱発生量等に基づいて、図3に示したクランク角センサS1により検出されるクランク角度ごとに算出される。本形態における点火制御装置1の基本構成及び作動は、上記実施形態2と同様であり、以下、相違点を中心に説明する。
図18に示すフローチャートにおいて、ステップS201〜ステップS204の処理は、上記実施形態2のステップS101〜ステップS104の処理と同じであり、説明を省略する。続くステップS205では、MFB0%位置をエンジンの運転条件と前サイクルの燃焼から推定し、ステップS206では、推定した位置から逆算して点火時期を補正する。ここで、MFB0%位置は、0%燃焼、すなわち、燃焼開始点となるクランク角度であり、これに先立つ所定の点火時期に点火動作が開始される。このとき、放電期間Tdcの終了位置は、MFB0%近傍の所定位置とし、好ましくは、MFB0%〜2%位置までに放電期間Tdcが終了することが望ましく、これに応じて、点火時期を可変させることが望ましい。
具体的には、図19に示すように、火花ギャップGの拡大に伴い、放電期間Tdcが短縮された場合に、その終了位置(例えば、MFB0%位置)を基準として、点火時期を遅角させる。図中上段は、放電期間Tdcが短縮されない基準の点火時期(例えば、BTDC70deg)を示しており、火花ギャップGは基準の1.1mmである。中段、下段に示すように、火花ギャップGが1.2mm、1.3mmと拡大した場合には、MFB0%位置が終了位置となるように、点火時期を、例えば、BTDC50deg、BTDC30degと、放電期間Tdcの短縮分に相当するクランク角度だけ遅角させる。
図20に示すように、放電期間Tdcが増減すると(例えば、6ms、4ms、2.5m)、対応するクランク角度範囲(すなわち、点火時期SA〜MFB0%)も増減するが、以降の燃焼期間には影響しない。例えば、図中のMFB0%〜2%、2%〜5%、5%〜10%、10%〜90%に相当するクランク角度範囲は、放電期間Tdcによらずほぼ一定で、燃焼速度に影響していない。したがって、ステップS205、206のように、MFB0%位置を推定し、点火時期を補正して、MFB0%位置までに必要点火エネルギE2を投入することが有効であることがわかる。
ステップS207では、ステップS206で補正した点火時期に応じて、所定のタイミングとなるように、点火信号IGtを発信する。そして、点火用開閉素子5をオンすると共に、昇圧回路2の昇圧用開閉素子21をオンとする。以降のステップS208〜ステップS212の処理は、上記実施形態2のステップS106〜ステップS110の処理と同じであり、説明を省略する。
なお、本形態では、放電期間Tdcの終了位置を所定のMFB位置としたが、この時期に火炎が点火プラグPに到達して燃焼によるイオンが発生するので、エンジンEの燃焼状態を知るための指標として、イオンの検出状態に利用することもできる。例えば、点火制御装置1にイオン検出装置を付設して、燃焼室101内のイオン検出時期を基準に、放電期間Tdcの終了位置を設定する。この場合にも、火炎が点火プラグPに到達するまでに必要なエネルギが投入され、火炎中に火花放電DCを継続することがないので、高効率な点火制御を行うことができる。
(実施形態4)
点火制御装置1の実施形態4について、図21〜22を参照しながら説明する。上記各実施形態では、点火コイル4へ電源部11のバッテリ10と補助電源3とから電源を供給する構成としたが、点火プラグPの火花放電を繰り返し行うことが可能であれば、どのように構成されていてもよい。例えば、電源部11に補助電源3を設けない構成とし、あるいは、複数のバッテリ10や昇圧回路2を設けることもできる。
本形態では、電源部11に、それぞれ昇圧回路2を備えた複数の電源11A、11Bを設けると共に、点火プラグPに接続される複数の点火コイル4A、4Bを設けて、点火プラグPへの点火エネルギの供給を交互に行うようにする。このような構成においても、火花ギャップGの変化に応じて、投入するエネルギを可変させ、あるいは、放電期間Tdcを可変させることで、効率よく必要点火エネルギE2を点火プラグPに供給することができる。その具体的な例を次に示す。
図21に示すように、点火制御装置11は、第1点火コイル4Aと第2点火コイル4Bとを備え、これら第1、第2点火コイル4A、4Bに接続された点火プラグPを有している。第1、第2点火コイル4A、4Bは、それぞれ一次コイル41及び二次コイル42を備え、一次コイル41が点火用開閉素子5で開閉される構成は、上記各実施形態と同様である。電源部11は、第1電源11Aと第2電源11Bを備え、これら第1、第2電源11A、11Bは、それぞれバッテリ10と、バッテリ10の電圧を昇圧させてキャパシタ23に蓄積する昇圧回路2とから構成されている。
キャパシタ23は、一次コイル41の両端のうちの一端側に接続されており、キャパシタ23の両端のうちの他端側は、点火用開閉素子5に接続されている。点火用開閉素子5は、コレクタが一次コイル41に接続され、エミッタが接地される。点火用開閉素子5は、図示しないECUの点火制御部からの点火信号IGt1、IGt2により駆動される。点火制御部の点火エネルギ補正部7には、第1、第2点火コイル4A、4Bの一次コイル41に発生する一次電圧V1を検出する一次電圧検出回路71が設けられる。点火エネルギ補正部7の構成は、上記各実施形態と同様で、放電伸び量推定部72、放電効率算出部73、必要点火エネルギ算出部を備えており、算出される必要点火エネルギE2に基づいて、点火信号IGt1、IGt2を交互に出力する。
本形態における点火制御装置1の作動について、図22のタイムチャートを参照しながら説明する。点火制御部6は、予め電源部11に指令信号を出力して、第1電源11Aと第2電源11Bの昇圧回路2をそれぞれ作動させる。これにより、バッテリ10の電圧が昇圧されてキャパシタ23にそれぞれ蓄積される。図22の時刻t21において、点火信号IGt1がハイレベルとなると、まず、第1点火コイル4Aに接続される点火用開閉素子5がオンとなる。これにより、第1電源11Aのキャパシタ23に蓄積されたエネルギが、第1点火コイル4Aの一次コイル41に投入され、一次電流I1Aが上昇する。次に、時刻t22において、点火信号IGt2がハイレベルとなると、第2電源11Bに接続される点火用開閉素子5がオンとなる。そして、第2電源11Aのキャパシタ23に蓄積されたエネルギが、第2点火コイル4Bの一次コイル41に投入され、一次電流I1Bが上昇する。
次に、時刻t23において、点火信号IGt1がローレベルとなると、第1点火コイル4Aに接続される点火用開閉素子5がオフとなり、一次コイル41への通電が遮断される。これに伴い、二次コイル42に高い二次電圧V2が発生し、点火プラグ7の火花ギャップGに印加されて、火花放電DCが発生する。時刻t24において、点火信号IGt1がハイレベルとなると、再び点火用開閉素子5がオンとなり、第1点火コイル4Aへ通電される。同時に、点火信号IGt2がローレベルになり、第2点火コイル4Bに接続される点火用開閉素子5がオフとなる。これに伴い、二次コイル42に発生する二次電圧V2が、点火プラグ7の火花ギャップGに印加されて、火花放電DCが継続される。
時刻t25において、点火信号IGt2がハイレベルとなると、再び点火用開閉素子5がオンとなり、第2点火コイル4Bへ通電される。同時に、点火信号IGt1がローレベルとなって、第1点火コイル4Aの二次コイル42に発生する二次電圧V2が点火プラグ7の火花ギャップGに印加されて、火花放電DCが継続される。これを繰り返すことにより、所望の点火期間Tdc、放電回数で点火制御を行うことができる。
したがって、上記実施形態と同様に、点火エネルギ補正部7において、基準点火エネルギE2baseに基づき必要点火エネルギE2を算出し、これを満たすように点火期間Tdc、放電回数を決定することで、必要な点火エネルギを投入することができる。点火補正部7では、第1、第2点火コイル4A、4Bの一次コイル41の一次電圧V1から、火花ギャップに応じた放電伸び量Lを算出し、さらに放電効率ηを算出する。そして、点火制御部6からの基準点火エネルギE2baseに基づき、必要点火エネルギE2を算出する。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。例えば、内燃機関は、車両用ガソリンエンジンに限らず、また、エンジン各部の構成は適宜変更することができる。
P 点火プラグ
G 火花ギャップ
1 点火制御装置
11 電源部
2 昇圧回路
3 補助電源
4 点火コイル
5 点火用開閉素子
6 点火制御部
7 点火エネルギ補正部

Claims (7)

  1. 電源部(11)に接続され、一次コイル(41)の電流の増減により二次コイル(42)に点火エネルギを発生させる点火コイル(4)と、
    上記点火エネルギの投入により、火花ギャップ(G)に火花放電(DC)を発生させる点火プラグ(P)と、
    上記点火プラグの点火動作を制御する点火制御部(6)と、を備える点火制御装置(1)であって、
    上記点火制御部は、内燃機関(E)の運転状況に応じた基準点火エネルギ(E2base)を、上記火花ギャップにおける放電伸び量(L)に応じて補正し、放電期間(Tdc)に投入される必要点火エネルギ(E2)を算出する、点火エネルギ補正部(7)を備える、点火制御装置。
  2. 上記放電伸び量は、上記火花ギャップの軸方向(X)の中点と上記火花放電の先端との距離であり、上記点火エネルギ補正部は、上記放電伸び量が大きいほど、上記必要点火エネルギを小さくする補正を行う、請求項1に記載の点火制御装置。
  3. 上記点火エネルギ補正部は、上記一次コイルを流れる一次電圧(V1)を検出する一次電圧検出部(71)と、上記一次電圧から上記放電伸び量を推定する放電伸び量推定部(72)と、推定された上記放電伸び量から放電効率(η)を算出する放電効率算出部(73)と、上記基準点火エネルギと上記放電効率とから上記必要点火エネルギ(E2)を算出する必要点火エネルギ算出部(74)とを備える、請求項1又は2に記載の点火制御装置。
  4. 上記電源部は、バッテリ(10)と、上記バッテリの電圧を昇圧させてキャパシタ(23)に蓄積する昇圧回路(2)と、上記キャパシタに蓄積されたエネルギを上記点火コイルに投入する補助電源(3)とを備え、
    上記一次電圧検出部は、上記バッテリから上記一次コイルへの通電及び遮断により上記二次コイルに発生する二次電圧(V2)を上記点火プラグに印加した後、上記補助電源からのエネルギ投入を行うまでの間において、上記一次電圧のピーク値を検出する、請求項3に記載の点火制御装置。
  5. 上記点火制御部は、上記必要点火エネルギに応じて上記電源部の駆動を制御し、上記放電期間における上記補助電源からのエネルギ投入期間、又は上記放電期間を可変させる、請求項4に記載の点火制御装置。
  6. 上記電源部は、バッテリ(10)と上記バッテリの電圧を昇圧させてキャパシタ(23)に蓄積する昇圧回路(2)とからなる複数の電源(11A、11B)を備え、
    上記点火制御部は、上記必要点火エネルギに応じて上記複数の電源を交互に駆動して、上記放電期間を可変させる、請求項3に記載の点火制御装置。
  7. 上記放電期間の終了位置を、上記内燃機関の燃焼状態から算出される燃焼質量割合位置、又は燃焼によって発生するイオンの検出状態に応じて設定し、設定された上記終了位置に対応させて、点火時期を決定する、請求項5又は6に記載の点火制御装置。
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