JP2018076042A - ルーフ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ルーフの上方向から荷重がかかった際に、荷重を分散させる。【解決手段】ルーフ構造10は、後端が前端よりも車両の高さ方向における上方に位置するルーフ100と、ルーフ100の後端から車両の高さ方向における下方に向かって延伸して設けられている補強部材101と、補強部材101に設けられている脆弱部200と、を有する。また、脆弱部200は、車両の高さ方向と直交する方向に形成された溝部210を有する。また、溝部210は、補強部材101における車両の前方側の面に形成された第1の溝211を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、車両のルーフ構造に関する。
車両には、ルーフ補強部材が設けられている。特許文献1には、ルーフパネルとサイドパネルに接合されている補強部材がキャブを補強する補強構造が開示されている。
特開2008−126981号公報
従来は、ルーフの前端と後端の高さが同一である車両が想定されていた。しかし、ルーフの後端が前端よりも高い位置にある場合、ルーフに上方向からルーフ荷重がかかったときに、荷重が、ルーフの背面に設けられている補強部材に集中してかかってしまう。その結果、ルーフの背面側の部材が大きく変形してしまい、キャブの室内空間を必要な大きさに維持できなくなってしまうという問題が生じていた。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、ルーフの上方向から荷重がかかった際に、荷重を分散させることができるルーフ構造を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様においては、後端が前端よりも車両の高さ方向における上方に位置するルーフと、前記ルーフの後端から前記車両の高さ方向における下方に向かって延伸して設けられている補強部材と、前記補強部材に設けられている脆弱部と、を有することを特徴とするルーフ構造を提供する。
また、前記脆弱部は、前記車両の高さ方向と直交する方向に形成された溝部を有していてもよい。また、前記溝部は、前記補強部材における前記車両の前方側の面に形成された第1の溝を有していてもよい。
また、前記溝部は、前記補強部材における前記車両の後方側の面に形成された第2の溝をさらに有していてもよい。また、前記溝部は、前記補強部材における前記車両の後方側の面に形成され、前記車両の高さ方向における前記第1の溝の両側の位置に形成された複数の前記第2の溝を有していてもよい。
本発明によれば、ルーフの上方向から荷重がかかった際に、荷重を分散させることができるという効果を奏する。
本実施形態に係るルーフ構造10が車両に設けられている構成を示す。 本実施形態に係るルーフ構造10にルーフ荷重がかかった状態を示す。 補強部材101の構成を示す。 図3の補強部材101をAの向きから見た構成を示す。 補強部材101にルーフ荷重がかかった状態から補強部材101の脆弱部200が壊れる状態の一例を示す。
図1は、本実施形態に係るルーフ構造10が車両に設けられている構成を示す図である。
車両は、キャブ1、キャブロック2、リアマウント3、サイドフレーム4、及びフロントマウント5を有する。車両は、例えばトラックである。キャブ1は、運転席のある箱形状の部分である。
キャブ1は、ルーフ構造10、フレーム11、フレーム12、フレーム13、フレーム14、フレーム15、フレーム16、フレーム17、及びフレーム18を有する。ルーフ構造10は、ルーフ100、補強部材101、及び脆弱部200を有する。ルーフ100は、キャブ1の天井の部分である。ルーフ100は、例えば、長方形状の平面を有する板部である。
補強部材101は、例えば、L字形状の部材である。補強部材101は、ルーフ100の後端から車両の高さ方向における下方に向かって延伸して設けられている。補強部材101は、上端がルーフ100の底面における後端部と接続されており、下端がフレーム11に接続されている。フレーム11は、車両の左右方向に延伸している部材である。フレーム11の長手方向は、車両の左右方向と同じ方向である。複数の補強部材101がルーフ100の後端部に設けられている。
脆弱部200は、補強部材101に設けられており、補強部材101における他の部分と比べて、強度が弱く、壊れやすい部分である。脆弱部200の詳細は後述する。
フレーム12は、ルーフ100の車両の左右方向における側端部から車両の高さ方向における下方に向かって延伸して設けられている。フレーム12は、ルーフ100の車両の左右方向における両端部に、それぞれ設けられている。フレーム12は、上端がルーフ100の底面における側端部と接続されており、下端がフレーム13に接続されている。フレーム13は、車両の前後方向に延伸している部材である。フレーム13の長手方向は、車両の前後方向と同じ方向である。フレーム13は、フレーム11の長手方向における両端部に接続されている。フレーム11とフレーム13は、同一平面内に配置されている。
フレーム14は、車両の高さ方向において延伸している。フレーム14は、上端がフレーム11と接続されており、下端がフレーム15に接続されている。フレーム14の上端は、補強部材101の下端の下方に配置されている。フレーム15は、車両の左右方向において延伸している。フレーム15は、フレーム15の下面が複数のキャブロック2によって、リアマウント3に固定されている。キャブロック2は、キャブ1をリアマウント3に固定するための部材である。
リアマウント3は、キャブ1の後端側の部分を、キャブロック2を介してサイドフレーム4に対して固定するための部材である。サイドフレーム4は、車両の前後方向に延伸する部材である。車両には、互いに平行な複数のサイドフレーム4が設けられており、複数の補強部材101のそれぞれが、複数のサイドフレーム4のそれぞれの上部に設けられている。
フレーム16は、車両の高さ方向において延伸している。フレーム16の上端は、フレーム11の長手方向における端部及びフレーム13の長手方向における端部と接続されている。また、フレーム16の下端は、フレーム15の長手方向における端部と接続されている。複数のフレーム16がフレーム15の長手方向における両端部に設けられている。
フレーム17は、車両の高さ方向において延伸している。フレーム17は、キャブ1の車両の左右方向における両側に設けられている。フレーム17は、上端がフレーム13に接続されている。フレーム17は、複数のフレーム18によってフレーム16に対して固定されている。
フロントマウント5は、キャブ1の前端側の部分をサイドフレーム4に対して固定するための部材である。キャブ1の前端は、フロントマウント5によってサイドフレーム4に対して固定されている。
図2は、本実施形態に係るルーフ構造10にルーフ荷重がかかった状態を示す図である。図2に示されるように、ルーフ100の後端が前端よりも車両の高さ方向における上方に位置する。このため、図2に示されるようなルーフ荷重がルーフ100の上方からかかると、フレーム12にかかる荷重と比べて、複数の補強部材101に荷重が集中してかかる。
しかし、ルーフ構造10は、補強部材101が脆弱部200を有するので、補強部材101に荷重が集中してかかると、補強部材101の脆弱部200が壊れて、車両の高さ方向における補強部材101の上端の位置が、フレーム12の上端の位置とほぼ同じ位置となる。この結果、ルーフ構造10は、ルーフ100に荷重がかかった際の荷重を補強部材101とフレーム12に分散させることができる。
図3は、補強部材101の構成を示す図である。図4は、図3の補強部材101をAの向きから見た構成を示す図である。
補強部材101は、前述したように脆弱部200を有する。また、補強部材101は、横板部201と縦板部202とを有する。横板部201は、ルーフ100の底面と接する面を有する。横板部201は、ルーフ100と平行な面を有する。縦板部202は、横板部201の端部から湾曲部を介して横板部201と直交して下方に延伸している。縦板部202は、横板部201と直交する面を有する。
補強部材101は、底板部203、左側面板部204、右側面板部205、左上面板部206、右上面板部207、及び脆弱部200を有する。底板部203は、車両の高さ方向において延伸する。左側面板部204及び右側面板部205は、底板部203の左右両側の端部から底板部203に対して所定の角度に傾斜して設けられている。左側面板部204及び右側面板部205と底板部203の交差する角度は、任意である。
左上面板部206は、左側面板部204の底板部203側の端部とは反対側の端部に接続されている。右上面板部207は、右側面板部205の底板部203側の端部とは反対側の端部に接続されている。左上面板部206と右上面板部207は、底板部203と平行である。左上面板部206と右上面板部207は、同一の平面内に位置する。
脆弱部200は溝部210を有する。溝部210は、車両の高さ方向と直交する方向に形成された複数の溝を有している。補強部材101にこのような溝部210が設けられていると、補強部材101は、溝部210の位置において、車両の高さ方向における剛性が小さくなり、屈曲しやすくなる。
溝部210は、第1の溝211と第2の溝212とを有する。第1の溝211は、補強部材101における車両の前方側の面に形成されている。具体的には、第1の溝211は、底板部203に設けられている。第1の溝211は、底板部203における車両の前方側に湾曲した凹部を有し、底板部203における車両の後方側に湾曲した凸部を有する形状である。補強部材101は、このような第1の溝211を有するので、補強部材101は、第1の溝211の位置において、補強部材101における第1の溝211よりも上方の部分が、車両の前方側に向かって屈曲しやすくなる。
第2の溝212は、補強部材101における車両の後方側の面に形成されている。補強部材101が、このような第2の溝212を有するので、第2の溝212の位置において、第2の溝212よりも上方の部分が、車両の後方側に向かって屈曲しやすくなる。
補強部材101には、複数の第2の溝212が形成されている。複数の第2の溝212は、補強部材101における車両の後方側の面に形成され、車両の高さ方向における第1の溝211の両側の位置に形成されている。具体的には、複数の第2の溝212が、左上面板部206と右上面板部207とに設けられている。第2の溝212は、左上面板部206及び右上面板部207における車両の後方側に湾曲した凹部を有し、左上面板部206及び右上面板部207における車両の前方側に湾曲した凸部を有する形状である。
補強部材101が、このような第2の溝212を有するので、補強部材101は、第2の溝212の位置において、補強部材101における第2の溝212よりも上方の部分が、車両の後方側に向かってより屈曲しやすくなる。
なお、第1の溝211及び第2の溝212の形状は、図3及び図4に示されるように、例えば、湾曲形状を有するが、溝部210の形状は任意である。溝部210は、例えば、屈曲形状を有していてもよい。
図5は、補強部材101にルーフ荷重がかかった状態から補強部材101の脆弱部200が壊れる状態の一例を示す図である。図5(a)は、補強部材101の上方からルーフ荷重がかかった状態を示す図である。図5(b)は、補強部材101が第1の溝211の位置において屈曲した状態を示す図である。図5(c)は、補強部材101が第2の溝212の位置において屈曲した状態を示す図である。
図5(a)に示されるように、補強部材101に上方からルーフ荷重がかかると、図5(b)に示されるように、例えば、補強部材101は、第1の溝211の位置において屈曲する。そして、さらに補強部材101に上方から荷重がかかると、図5(c)に示されるように、例えば、補強部材101は、第2の溝212の位置において屈曲する。このようにして、補強部材101は、車両の高さ方向における長さが短くなることで、補強部材101の上端の位置が、フレーム12に上端の位置と、車両の高さ方向においてほぼ同じ位置となる。
なお、補強部材101の形状は、横板部201と縦板部202とを有するL字形状であるとしたが、補強部材101の形状は任意である。補強部材101は、例えば、平板形状を有していてもよい。また、脆弱部200は、補強部材101に設けられているが、脆弱部200が設けられる位置は、任意である。脆弱部200は、例えば、フレーム14に設けられていてもよい。
[本実施形態に係るルーフ構造10による効果]
本実施形態に係るルーフ構造10は、後端が前端よりも車両の高さ方向における上方に位置するルーフ100と、ルーフ100の後端から車両の高さ方向における下方に向かって延伸して設けられている補強部材101と、補強部材101に設けられている脆弱部200と、を有する。
本実施形態に係るルーフ構造10は、このような構成を有するので、ルーフ100の上方向から荷重がかかった際に、荷重を分散させることができる。その結果、キャブ1の後方が大きく破壊して、キャブ1の室内空間が小さくなり過ぎてしまうことを防止することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1・・・キャブ
10・・・ルーフ構造
100・・・ルーフ
101・・・補強部材(レインフォースルーフバック)
200・・・脆弱部
201・・・横板部
202・・・縦板部
203・・・底板部
204・・・左側面板部
205・・・右側面板部
206・・・左上面板部
207・・・右上面板部
210・・・溝部
211・・・第1の溝
212・・・第2の溝
11・・・フレーム(レインフォースバックフレーム)
12・・・フレーム(レインフォースルーフサイド)
13・・・フレーム(レインフォースサイドフレーム)
14・・・フレーム(レインフォースバック)
15・・・フレーム(フレームリア)
16・・・フレーム(フレームサイド)
17・・・フレーム(レインフォースボディサイド)
18・・・フレーム(接続フレーム)
2・・・キャブロック
3・・・リアマウント
4・・・サイドフレーム
5・・・フロントマウント

Claims (5)

  1. 後端が前端よりも車両の高さ方向における上方に位置するルーフと、
    前記ルーフの後端から前記車両の高さ方向における下方に向かって延伸して設けられている補強部材と、
    前記補強部材に設けられている脆弱部と、
    を有することを特徴とするルーフ構造。
  2. 前記脆弱部は、前記車両の高さ方向と直交する方向に形成された溝部を有することを特徴とする、
    請求項1に記載のルーフ構造。
  3. 前記溝部は、前記補強部材における前記車両の前方側の面に形成された第1の溝を有することを特徴とする、
    請求項2に記載のルーフ構造。
  4. 前記溝部は、前記補強部材における前記車両の後方側の面に形成された第2の溝をさらに有することを特徴とする、
    請求項3に記載のルーフ構造。
  5. 前記溝部は、前記補強部材における前記車両の後方側の面に形成され、前記車両の高さ方向における前記第1の溝の両側の位置に形成された複数の前記第2の溝を有することを特徴とする、
    請求項4に記載のルーフ構造。
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