JP2018075975A - 鞍乗型車両 - Google Patents

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純 由井薗
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仁 香山
耕輔 太田
Kosuke Ota
耕輔 太田
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Nobuyuki Mitsuyoshi
伸幸 三吉
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Abstract

【課題】ユニットスイング式エンジン内に十分なオイルを供給することが可能であるとともにコンパクトなユニットスイング式エンジンを備えた鞍乗型車両を提供する。【解決手段】ユニットスイング式エンジン6のクランクケース61の前半部には、クランクシャフトCSの下方の空間を右流路空間610と左流路空間620とに区画する隔壁310が設けられる。隔壁310には、右流路空間610および左流路空間620をつなぐ複数の連通孔が形成されている。クランクケース61のクランク室CR内が負圧となるように、クランク室CR内のオイルがスカベンジポンプSPにより回収される。回収されたオイルは、複数の連通孔を通して右流路空間610および左流路空間620を流通する。右流路空間610および左流路空間620を流通したオイルがフィードポンプFPによりユニットスイング式エンジン6の各部に供給される。【選択図】図4

Description

本発明は、スカベンジポンプを含むユニットスイング式エンジンを備える鞍乗型車両に関する。
スクータ等の自動二輪車には、ドライサンプ式潤滑装置を有するユニットスイング式エンジン(パワーユニット)が用いられる場合がある。例えば、特許文献1には、ドライサンプ式潤滑装置を有するユニットスイング式パワーユニットが記載されている。そのパワーユニットにおいては、スカベンジポンプにより回収されるオイルおよび気体がオイルタンクに導かれることによりオイルと気体とが分離される。オイルタンクに貯留されたオイルは、フィードポンプによりクランクシャフト等のエンジン内の各部に供給される。
特許第4467377号公報
特許文献1に記載されたパワーユニットにおいては、クランクシャフトの後方にオイルタンクが設けられている。それにより、パワーユニットの前後方向の寸法が大きくなる。オイルタンクの後方には、駆動輪(後輪)が設けられる。この場合、駆動輪とオイルタンクとの干渉を防止するために、駆動輪の外径を小さくする必要がある。または、クランクシャフトと駆動輪の支持軸との間の距離をより大きくする必要がある。そのため、自動二輪車の設計の自由度が制限される。
クランクシャフトと駆動輪との間の距離を小さくしつつ駆動輪の外径をより大きく設定するために、オイルタンクをクランクシャフトの下方に設けることが考えられる。この場合、ユニットスイング式エンジンの上下方向の寸法が大きくなるため、シート等の他の部材の高さが高くなる。その結果、自動二輪車が上下方向に大型化する。ユニットスイング式エンジンの上下方向の寸法の増加を抑制する場合、オイルタンクの上下方向の寸法を大きくすることは難しい。それにより、オイルタンク内でスカベンジポンプにより回収されるオイルと気体とを分離することが困難となる。その結果、ユニットスイング式エンジン内の各部に十分なオイルを供給することができない。
本発明の目的は、ユニットスイング式エンジン内に十分なオイルを供給することが可能であるとともにコンパクトなユニットスイング式エンジンを備えた鞍乗型車両を提供することである。
(1)本発明に係る鞍乗型車両は、車体フレームと、後輪と、後輪とともに上下方向に揺動可能に車体フレームに支持されるユニットスイング式エンジンとを備え、ユニットスイング式エンジンは、クランクシャフトを収容するクランクケースと、クランクケースのクランク室内が負圧となるようにクランク室内のオイルを回収するスカベンジポンプと、スカベンジポンプにより回収されたオイルをクランクシャフトに供給するフィードポンプとを含み、スカベンジポンプおよびフィードポンプは、クランクケース内に配置され、後輪は、車両の前後方向においてクランクシャフトよりも後方に設けられ、クランクケースは、スカベンジポンプのオイル吐出口から吐出されるオイルをフィードポンプのオイル吸入口へ導くオイル流路を形成する流路形成部を含み、流路形成部は、クランクシャフトの下方の空間を第1の流路空間と第2の流路空間とに区画する隔壁を含むとともに、クランクシャフトよりも下方に設けられ、隔壁は、第1の流路空間と第2の流路空間とが車両幅方向の左右に配置されるように形成され、隔壁には、オイル流路の一部を形成する一または複数の連通孔が設けられる。
その鞍乗型車両においては、車体フレームにユニットスイング式エンジンが支持される。この状態で、ユニットスイング式エンジンは、後輪とともに上下方向に揺動可能である。ユニットスイング式エンジンの動力により後輪が回転する。ユニットスイング式エンジンにおいては、クランクケースのクランク室内が負圧となるようにクランク室内のオイルがクランクケース内のスカベンジポンプにより回収される。それにより、ユニットスイング式エンジンにおけるポンピングロスの発生が抑制される。
スカベンジポンプによりオイルが回収される際には、クランク室内の気体がオイルとともに吸引される。そのため、スカベンジポンプのオイル吐出口から吐出されるオイルには気体が含まれる。スカベンジポンプのオイル吐出口から吐出されるオイルは、クランクケース内でクランクケースの流路形成部により形成されるオイル流路を通してフィードポンプのオイル吸入口に導かれる。
回収されたオイル内の気体は、オイル流路を流れるにつれてオイルから分離される。上記のオイル流路は、クランクシャフトの下方で隔壁により区画された第1の流路空間および第2の流路空間と、隔壁に形成された一または複数の連通孔とにより形成される。この場合、スカベンジポンプのオイル吐出口からフィードポンプのオイル吸入口までのオイル流路の長さを、隔壁が存在しない場合に比べて十分に長くすることができる。また、第1の流路空間と第2の流路空間とは隔壁を挟んで車両幅方向の左右に配置される。この場合、第1の流路空間と第2の流路空間との間のオイルの流れが車両幅方向への鞍乗型車両の傾斜の影響を受けにくい。そのため、鞍乗型車両の走行状態によらずオイル流路内のオイルの流れが安定化する。それにより、オイル流路内で、回収されたオイル内の気体をオイルから十分に分離することができる。したがって、十分な量のオイルがフィードポンプにより効率よくクランクシャフトに供給される。
このように、上記の構成によれば、クランクシャフトの下方または後方に気液分離用のオイルタンクを設ける必要がなく、流路形成部がクランクシャフトよりも下方に位置する。そのため、クランクシャフトと後輪との間の距離を小さくしつつ後輪の外径をより大きく設定することができる。また、ユニットスイング式エンジンの上下方向の寸法が大きくなることを抑制することができる。
これらの結果、ユニットスイング式エンジン内に十分なオイルを供給することが可能になるとともにユニットスイング式エンジンのコンパクト化が実現される。
(2)スカベンジポンプは、車両側面視においてクランクシャフトよりも下方に配置されてもよい。
この場合、クランク室内でクランクシャフトの下方に流れるオイルを、スカベンジポンプにより容易に回収することができる。
(3)流路形成部には、クランク室内のオイルをスカベンジポンプのオイル吸入口に案内する第1の案内流路が設けられ、クランクケースには、クランクシャフトの下方においてクランク室内のオイルを第1の案内流路に案内する案内面が設けられ、案内面は、車両幅方向に垂直な断面において傾斜するように形成されてもよい。
この場合、クランク室内でクランクシャフトから飛散するオイルが、案内面および第1の案内流路を通してスカベンジポンプのオイル吸入口に円滑に案内される。
(4)第1の案内流路は、車両平面視でクランク室に重なるように、クランク室の下方に位置してもよい。
この場合、第1の案内流路がクランク室の後方に位置しないので、クランクシャフトと後輪との間の距離を小さくしつつ後輪の外径をより大きく設定することができる。
(5)流路形成部は、クランク室と第1の案内流路との境界に配置された平板状のストレーナをさらに含んでもよい。
この場合、簡単かつコンパクトな構成でスカベンジポンプに案内されるオイル内の異物を除去することができる。
(6)流路形成部は、スカベンジポンプから吐出されたオイルを跳ね返して落下させる跳ね返し部を含んでもよい。
この場合、オイルが跳ね返し部に衝突する際およびオイルが跳ね返し部から落下する際に、オイル内の気体がオイルから分離される。したがって、簡単な構成で、スカベンジポンプから吐出されたオイル内の大部分の気体を分離することができる。
(7)第1の流路空間は、複数の第1の流路室を含み、第2の流路空間は、複数の第2の流路室を含み、オイル流路は、複数の第1の流路室および複数の第2の流路室をつなぐように形成されてもよい。
この場合、スカベンジポンプのオイル吐出口からフィードポンプのオイル吸入口までのオイル流路の長さをより長くすることができる。したがって、回収されたオイル内の気体をオイル流路内でオイルから十分に分離することができる。
(8)流路形成部は、第1の流路空間内を複数の第1の流路室に区画する一または複数の第1の仕切り部と、第2の流路空間内を複数の第2の流路室に区画する一または複数の第2の仕切り部とをさらに含み、少なくとも一部の第1の仕切り部に少なくとも一部の複数の第1の流路室間を連通させる少なくとも1つの第1の孔が形成され、少なくとも一部の第2の仕切り部に少なくとも一部の複数の第2の流路室間を連通させる少なくとも1つの第2の孔が形成され、一または複数の連通孔は、少なくとも一部の第1の流路室と少なくとも一部の第2の流路室とを連通させる少なくとも1つの第3の孔を含み、オイル流路は、複数の第1の流路室、複数の第2の流路室、第1の孔、第2の孔および第3の孔により形成されてもよい。
この場合、簡単な構成でスカベンジポンプのオイル吐出口からフィードポンプのオイル吸入口までのオイル流路の長さをより長くすることができる。
(9)流路形成部には、一または複数の連通孔を通って第1の流路空間と第2の流路空間との間を流通したオイルをフィードポンプのオイル吸入口へ案内する第2の案内流路がさらに設けられ、第2の案内流路の上流端は、車両平面視でクランク室に重なるように、クランク室の下方に位置してもよい。
この場合、隔壁の一または複数の連通孔を通過することにより気体が分離されたオイルが第2の案内路を通してフィードポンプのオイル吸入口に案内される。それにより、気体が分離されたオイルがフィードポンプによりクランクシャフトに供給される。また、第2の案内流路の上流端がクランク室の後方に位置しないので、クランクシャフトと後輪との間の距離を小さくしつつ後輪の外径をより大きく設定することができる。
(10)ユニットスイング式エンジンは、クーリングポンプをさらに含み、スカベンジポンプ、フィードポンプおよびクーリングポンプは、車両側面視で互いに重なるように設けられ、クランクシャフトの回転力を受けて回転する共通の駆動軸により駆動されてもよい。
この場合、スカベンジポンプ、フィードポンプおよびクーリングポンプにそれぞれ対応する駆動系を個別に用意する必要がない。したがって、ユニットスイング式エンジンの部品点数が低減されるとともに、スカベンジポンプ、フィードポンプおよびクーリングポンプをコンパクトに配置することができる。
本発明によれば、ユニットスイング式エンジン内に十分なオイルを供給することが可能になるとともにユニットスイング式エンジンのコンパクト化が実現される。
本発明の一実施の形態に係る自動二輪車の概略構成を示す模式的側面図である。 ユニットスイング式エンジンの構成の概略を説明するための平面図である。 図2のユニットスイング式エンジンの前半部の右側面図である。 主としてクランク室と流路空間との位置関係を説明するためのユニットスイング式エンジンの一部拡大平面図である。 図2の発電機カバーの左側面図である。 図2の右クランク室ケースの右側面図である。 図2の右クランク室ケースの左側面図である。 図2の左クランク室ケースの前半部を示す右側面図である。 図3のユニットスイング式エンジンのA−A線断面図である。 図3のユニットスイング式エンジンのB−B線断面図である。 図3のユニットスイング式エンジンのC−C線断面図である。
以下、本発明の一実施の形態に係る鞍乗型車両について図面を参照しつつ説明する。以下の説明においては、鞍乗型車両の一例として自動二輪車を説明する。
[1]自動二輪車の概略構成
図1は、本発明の一実施の形態に係る自動二輪車の概略構成を示す模式的側面図である。図1では、自動二輪車100が路面に対して垂直に起立した状態が示される。図1以降の一部の図面においては、自動二輪車100の前後方向L、幅方向Hおよび上下方向Vが適宜矢印で示される。以下の説明では、前後方向Lにおいて矢印が向かう方向を前方と呼び、その逆の方向を後方と呼ぶ。また、幅方向Hにおいて矢印が向かう方向を左方と呼び、その逆の方向を右方と呼ぶ。また、上下方向Vにおいて矢印が向かう方向を上方と呼び、その逆の方向を下方と呼ぶ。
図1の自動二輪車100は車体フレーム1を備える。車体フレーム1は、主としてヘッドパイプ11、上部フレーム12および下部フレーム13を含む。上部フレーム12は、ヘッドパイプ11の上端部近傍から上下方向Vに湾曲しつつ後方に延びるように形成されている。下部フレーム13は、上部フレーム12よりも下方の位置でヘッドパイプ11の下端部近傍から後方に向かって延びる。より具体的には、下部フレーム13の前半部は、ヘッドパイプ11の下端部近傍から後方に向かって斜め下方に一定距離延びるとともに後方に向かって湾曲している。下部フレーム13の後半部は、下部フレーム13の前半部から後方に向かって斜め上方に延び、上部フレーム12の後端部に接続されている。
ヘッドパイプ11には、フロントフォーク2が幅方向Hに揺動可能に設けられる。フロントフォーク2の上端部にハンドル3が取り付けられ、フロントフォーク2の下端部に前輪4が回転可能に取り付けられている。
上部フレーム12の後半部上で前後方向Lに延びるようにシート5が設けられる。車体フレーム1の後端部近傍の位置で、下部フレーム13の後半部からさらに後方に延びるようにユニットスイング式エンジン6が設けられている。ユニットスイング式エンジン6上にエアクリーナ7が設けられている。ユニットスイング式エンジン6の後端部近傍に後輪8が回転可能に取り付けられている。後輪8は、ユニットスイング式エンジン6により発生される動力により回転する。
ユニットスイング式エンジン6は、ピボット軸9を介して車体フレーム1に支持される。この状態で、ユニットスイング式エンジン6は、ピボット軸9を中心として後輪8とともに上下方向Vに揺動可能となっている。
図2は、ユニットスイング式エンジン6の構成の概略を説明するための平面図である。図2では、主としてユニットスイング式エンジン6および後輪8の平面図が示される。また、図2では、自動二輪車100の後半部の外観が一点鎖線で示される。
図2に示すように、ユニットスイング式エンジン6は、クランクケース61、シリンダ62、シリンダヘッド63およびヘッドカバー64を含む。クランクケース61は、後輪8よりも前方の位置で幅方向Hに延びるとともに後輪8よりも左方の位置で前後方向Lに延びるように、略L字状に形成されている。
クランクケース61の前端部にシリンダ62が設けられている。また、シリンダ62の前端部にシリンダヘッド63が設けられている。さらに、シリンダヘッド63の前端部にヘッドカバー64が設けられている。
クランクケース61においては、後輪8よりも前方の部分にクランクシャフトCSが収容される。クランクケース61内でクランクシャフトCSは幅方向Hに延びる。クランクケース61には、クランクシャフトCSのクランクウェブCWおよびクランクピンCPならびに後述するバランサ120(図3)を収容するクランク室CRが形成されている。クランク室CRは、シリンダ62のシリンダ室SRと連通している。クランクケース61のうち後輪8よりも左方に位置する部分には、ベルト式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)TRが収容される。
クランクケース61の右端部には、後輪8よりも右方の位置で前後方向Lに延びるようにスイングアーム71が接続されている。クランクケース61の後端部とスイングアーム71の後端部との間に後輪8を支持する支持軸81が設けられている。シリンダヘッド63には、排気管72の一端部が接続されている。排気管72は、シリンダヘッド63から右後方に延びている。排気管72の他端部はサイレンサ73に接続されている。
クランクケース61は、主として発電機カバー200、右クランク室ケース300、左クランク室ケース400および変速機カバー500から構成される。発電機カバー200は、クランクケース61の最も右に位置し、クランクシャフトCSの右端部とともに後述する発電機GN(図4)を右方から覆うように設けられる。変速機カバー500は、クランクケース61の最も左に位置し、クランクシャフトCSの左端部とともにベルト式無段変速機TRを左方から覆うように設けられる。右クランク室ケース300および左クランク室ケース400は、発電機カバー200と変速機カバー500との間に位置し、クランク室CRを形成する。
上記のユニットスイング式エンジン6には、後述するスカベンジポンプSP(図4)およびフィードポンプFP(図4)を含むオイル供給システムが採用されている。
[2]ユニットスイング式エンジンの前半部の概略構成
図3は図2のユニットスイング式エンジン6の前半部の右側面図である。図3に示すように、クランクケース61の前端かつ上端部には、懸架部61Sが設けられている。懸架部61Sの孔hには、図1のピボット軸9が挿入される。クランクケース61における懸架部61Sの近傍部分にスタータモータ110が設けられている。
クランクケース61の前半部内には、主としてクランクシャフトCS、バランサ120、スカベンジポンプSPおよびフィードポンプFPが設けられる。クランクシャフトCSは、上下方向Vにおけるクランクケース61の略中央部に設けられている。車両側面視で、クランクシャフトCSの斜め後方かつ上方の位置にバランサ120が設けられている。クランクシャフトCSのクランクピンCPは、シリンダ62のシリンダ室SR内に設けられるピストンPIとコンロッド(コネクティングロッド)RDを介して連結されている。
上記のように、クランクケース61内には、クランクシャフトCSのクランクウェブCWおよびクランクピンCPとともにバランサ120を収容するクランク室CRが形成されている。クランクシャフトCSよりも後方の位置では、クランク室CRの後端を形成するクランクケース61の背面部分に対向するように、後輪8が設けられている。
車両側面視でクランク室CRよりも下方の位置には、ユニットスイング式エンジン6内でオイルOLを循環させる流路空間600が形成されている。流路空間600においては、スカベンジポンプSPのオイル吐出口から吐出されるオイルOLをフィードポンプFPのオイル吸入口へ導くオイル流路が形成されている。
図3では、シリンダ室SR、クランク室CRおよび流路空間600の外形が太い一点鎖線で示される。スカベンジポンプSPおよびフィードポンプFPは、クランクシャフトCSよりも下方に位置するように流路空間600内に設けられている。本実施の形態では、スカベンジポンプSPおよびフィードポンプFPは、共通の駆動軸D1(図9)を有し、車両側面視で互いに重なるように配置される。クランクケース61の右側部には、車両側面視でスカベンジポンプSPおよびフィードポンプFPに重なる位置にウォーターポンプWPが設けられている。ウォーターポンプWPは、ユニットスイング式エンジン6と図示しないラジエターとの間で冷却水を循環させる。
図4は、主としてクランク室CRと流路空間600との位置関係を説明するためのユニットスイング式エンジン6の一部拡大平面図である。図4では、ユニットスイング式エンジン6の各部および後輪8の外観が点線で示される。
図4にハッチングで示すように、クランク室CRは幅方向Hにおけるクランクケース61の略中央部に位置する。流路空間600は、車両平面視でクランク室CRに重なるように、クランク室CRの下方に位置する。
右クランク室ケース300および左クランク室ケース400には、それぞれ幅方向Hに直交する隔壁310,410が設けられる。流路空間600は、発電機カバー200と左クランク室ケース400の隔壁410との間に形成される。右クランク室ケース300の隔壁310は、上記の流路空間600を右流路空間610と左流路空間620とに区画する。右流路空間610および左流路空間620は幅方向Hの左右に配置される。スカベンジポンプSPおよびフィードポンプFPは、右流路空間610内に位置する。
以下、上記のクランク室CR、右流路空間610および左流路空間620を形成する発電機カバー200、右クランク室ケース300および左クランク室ケース400の構成の詳細を説明する。
[3]発電機カバー
図5は、図2の発電機カバー200の左側面図である。図5に示すように、発電機カバー200は、上下方向Vに延びる右外壁210を有する。右外壁210の外縁には、右外壁210を取り囲むように右外壁210から左方に延びる周壁220が形成されている。周壁220の左端面が図2の右クランク室ケース300に接続される接続面290となる。図5では、接続面290の形状の理解を容易にするために、接続面290にハッチングが付される。また、発電機カバー200の形状の理解を容易にするために、右外壁210のうち幅方向Hに貫通する部分にドットパターンが付される。
発電機カバー200においては、車両側面視で、発電機カバー200の中央部よりもやや上方の位置にクランクシャフトCSの右端部および発電機GNが配置される。右外壁210には、車両側面視でクランクシャフトCSおよび発電機GNよりも下方かつクランクシャフトCSよりも前方の位置に貫通孔211が形成されている。右外壁210の外面(右面)には、貫通孔211に重なるようにウォーターポンプWPが設けられる。貫通孔211には、ウォーターポンプWPを駆動するための後述する駆動軸D2(図9)が挿入される。
右外壁210には、車両側面視でクランクシャフトCSおよび発電機GNよりも下方かつ貫通孔211よりも後方の位置にオイル窓212が設けられている。発電機カバー200と図2の右クランク室ケース300とが互いに接続された状態で、発電機カバー200と右クランク室ケース300とにより図4の右流路空間610が形成される。右流路空間610はクランクシャフトCSの下方に位置する。右流路空間610においては、ユニットスイング式エンジン6内のオイルOLが略一定量貯留されつつ流通する。図5および後述する図6では、右流路空間610およびオイル油面OSが二点鎖線で示される。
周壁220の下端部近傍には、上仕切部230および下仕切部240が形成されている。上仕切部230は下仕切部240の上方に位置する。下仕切部240と周壁220の下端部との間に左方に開口する空間が形成され、下仕切部240と上仕切部230との間に左方に開口する空間が形成されている。
[4]右クランク室ケース
図6は、図2の右クランク室ケース300の右側面図である。図6に示すように、右クランク室ケース300は、上下方向Vに延びる隔壁310を有する。隔壁310の上端部から上方かつ前方に延びるように懸架部61Sが形成されている。隔壁310の前端部から前方に突出するようにシリンダ接続部399が形成されている。
隔壁310の外縁には、隔壁310を取り囲むように隔壁310から右方に延びる右周壁320が形成されている。右周壁320の右端面が図2の発電機カバー200に接続される右接続面380となる。図5および図6に示すように、発電機カバー200の接続面290と右クランク室ケース300の右接続面380とは一部を除いてほぼ同じ形状を有する。図6では、右接続面380の形状の理解を容易にするために、右接続面380にハッチングが付される。また、右クランク室ケース300の形状の理解を容易にするために、隔壁310のうち幅方向Hに貫通する部分にドットパターンが付される。
車両側面視で隔壁310の略中央の位置にクランクシャフト挿入孔319が形成されている。クランクシャフト挿入孔319には、クランクシャフトCSのクランクジャーナルが挿入される。
上記のように、発電機カバー200と右クランク室ケース300とが互いに接続された状態でクランクシャフトCSの下方に右流路空間610が形成される。隔壁310には、複数(本例では4つ)の連通孔311が形成されている。複数の連通孔311は、右流路空間610と図4の左流路空間620との間でオイルOLを流通させるオイル流路を形成する。
隔壁310の一部には、車両側面視でクランクシャフト挿入孔319よりも下方かつ前方の位置で右流路空間610に重なるようにポンプ取付部312が形成されている。ポンプ取付部312にスカベンジポンプSPおよびフィードポンプFPが取り付けられる。
スカベンジポンプSPは、図2および図3のクランク室CR内が負圧となるように、クランク室CR内のオイルOLを回収し、回収したオイルOLを右流路空間610に吐出する。吐出されたオイルOLは、右流路空間610および図4の左流路空間620を流通する。フィードポンプFPは、右流路空間610および左流路空間620を流通したオイルOLをクランクシャフトCSを含むユニットスイング式エンジン6内の各部に供給する。
ポンプ取付部312には、吸入孔341、吐出溝342、通路開口352および吐出孔353が形成されている。吸入孔341は、隔壁310の左側の位置でクランク室CRから導かれるオイルOLをスカベンジポンプSPのオイル吸入口に案内するように形成される。
右流路空間610においては、オイル油面OSよりも上方に位置するように、右周壁320の前端部内面に跳ね返し部343が形成されている。吐出溝342は、スカベンジポンプSPのオイル吐出口から吐出されるオイルOLを跳ね返し部343に導くように形成されている。跳ね返し部343は、吐出溝342から導かれるオイルOLを跳ね返して落下させるように形成されている。
隔壁310の内部には、ポンプ取付部312の下端部から下方に延びるようにオイル流路の一部として案内通路350が形成されている。通路開口352は、案内通路350の下流端として形成され、右流路空間610の後述する右流路室RR3内のオイルOLをフィードポンプFPのオイル吸入口に案内するように形成される。吐出孔353は、フィードポンプFPのオイル吐出口から吐出されるオイルOLを後述するフィルタ装置700(図11)に導くように形成される。
右周壁320の下端部近傍には、上仕切部330が形成されている。上仕切部330は、発電機カバー200の上仕切部230(図5)と接続可能に形成される。右クランク室ケース300において、発電機カバー200の下仕切部240に対応する部分には、平板状のストレーナSTが設けられる。
このような構成により、発電機カバー200と右クランク室ケース300とが互いに接続された状態で、2つの上仕切部230,330(図5および図6)と周壁220(図5)および右周壁320(図6)の下端部との間には、上下方向Vに並ぶ2つの右流路室RR2,RR3が形成される。また、2つの上仕切部230,330(図5および図6)の上方に右流路室RR1が形成される。右流路室RR2は、右流路室RR3の下方に位置する。右流路室RR2と右流路室RR3との間のストレーナSTの設置部分は、右流路室RR2と右流路室RR3との間でオイルOLを流通させるための孔331(図6)として機能する。
隔壁310のうち右流路室RR1を形成する部分に、複数の連通孔311のうちの一部(本例では3つ)の連通孔311が設けられている。また、隔壁310のうち右流路室RR2を形成する部分に、複数の連通孔311のうちの残り(本例では1つ)の連通孔311が設けられている。隔壁310のうち右流路室RR3を形成する部分には、フィードポンプFPにオイルOLを案内する案内通路350の上流端として通路開口351が設けられている。
図7は、図2の右クランク室ケース300の左側面図である。図7に示すように、隔壁310の外縁のうちシリンダ接続部399を除く部分には、隔壁310から左方に延びる左周壁385が形成されている。シリンダ接続部399の下端部から左周壁385の後端部内面の略中央部まで前後方向Lに延びるようにクランク室仕切壁360が形成されている。左周壁385の左端面およびクランク室仕切壁360の左端面が図2の左クランク室ケース400に接続される左接続面390となる。図7では、左接続面390の形状の理解を容易にするために、左接続面390にハッチングが付される。また、図7においても右クランク室ケース300の形状の理解を容易にするために、隔壁310のうち幅方向Hに貫通する部分にドットパターンが付される。
右クランク室ケース300と図2の左クランク室ケース400とが互いに接続された状態で、右クランク室ケース300と左クランク室ケース400とにより図4のクランク室CRが形成される。上記のクランク室仕切壁360は、クランク室CRの底部を構成する。また、クランク室CRの下方に図4の左流路空間620が形成される。左流路空間620においては、右流路空間610と同様に、ユニットスイング式エンジン6内のオイルOLが略一定量貯留されつつ流通する。図7および後述する図8では、左流路空間620およびオイル油面OSが二点鎖線で示される。
車両側面視で隔壁310のうちクランク室CRを形成する部分に重なるように、クランクシャフトCSのクランクウェブCWおよびクランクピンCPがギアG1とともに設けられる。また、車両側面視で隔壁310のうちクランク室CRを形成する部分に重なるように、バランサ120がギアG2とともに設けられる。
隔壁310の上端部近傍にバランサ支持部318が設けられている。バランサ120の右端部は、バランサ支持部318に回転可能に支持される。ユニットスイング式エンジン6の動作時には、クランクシャフトCSの回転力がギアG1およびギアG2を通してバランサ120に伝達される。それにより、バランサ120とクランクシャフトCSとが回転する。
クランク室仕切壁360は、前後方向Lにおける隔壁310の前端部から隔壁310の中央部よりもやや後方の位置にかけて、斜め下方に延びるように形成されている。そのため、クランク室仕切壁360の上面は幅方向Hに垂直な面において傾斜している。クランク室仕切壁360の傾斜する上面を案内面361と呼ぶ。案内面361は、クランク室CR内でバランサ120およびクランクシャフトCSから飛散するオイルOLを後述する案内流路450(図9)に案内するために形成されている。案内流路450(図9)は、クランク室CR内のオイルOLを、隔壁310の右側のスカベンジポンプSPに案内するオイル流路である。
前後方向Lにおけるクランク室仕切壁360の中央部には、後述する案内流路450(図9)の一部を構成する案内流路溝370が形成されている。案内流路溝370の前端部に上記の吸入孔341が形成されている。
左周壁385の下端部近傍には、仕切部335が形成されている。仕切部335と左周壁385の下端部との間に左方に開口する空間が形成されている。仕切部335の後端部には、孔形成部336が形成されている。孔形成部336は、左方に向かって凹状に形成されている。
[5]左クランク室ケース
図8は、図2の左クランク室ケース400の前半部を示す右側面図である。図8に示すように、左クランク室ケース400は、上下方向Vに延びる隔壁410を有する。隔壁410の上端部から上方かつ前方に延びるように懸架部61Sが形成されている。隔壁410の前端部から前方に突出するようにシリンダ接続部499が形成されている。隔壁410の後端部からさらに後方に延びるように変速機右カバー部490が形成されている。
隔壁410の外縁のうちシリンダ接続部499を除く部分には、隔壁410から右方に延びる右周壁420が形成されている。シリンダ接続部499の下端部から右周壁420の後端部内面の略中央部まで前後方向Lに延びるように、クランク室仕切壁460が形成されている。右周壁420の右端面およびクランク室仕切壁460の右端面が図2の右クランク室ケース300に接続される右接続面480となる。図8では、右接続面480の形状の理解を容易にするために、右接続面480にハッチングが付される。また、左クランク室ケース400の形状の理解を容易にするために、隔壁410のうち幅方向Hに貫通する部分にドットパターンが付される。
隔壁410には、車両側面視で隔壁410の略中央の位置にクランクシャフト挿入孔419が形成されている。クランクシャフト挿入孔419には、クランクシャフトCSのクランクジャーナルが挿入される。隔壁410の上端部近傍にバランサ支持部418が設けられている。バランサ120の左端部は、バランサ支持部418に回転可能に支持される。この状態で、クランクシャフトCSのクランクウェブCWおよびクランクピンCPとギアG1とが車両側面視で隔壁410のうちクランク室CRを形成する部分に重なる。また、バランサ120およびギアG2が車両側面視で隔壁410のうちクランク室CRを形成する部分に重なる。
上記のように、右クランク室ケース300と左クランク室ケース400とが互いに接続された状態で、図4のクランク室CRが形成される。上記のクランク室仕切壁460は、図7の右クランク室ケース300のクランク室仕切壁360とともにクランク室CRの底部を構成する。また、クランク室CRの下方に図4の左流路空間620が形成される。
クランク室仕切壁460の前部は、前後方向Lにおける隔壁410の前端部から中央部にかけて、斜め下方に延びるように形成されている。そのため、クランク室仕切壁460の上面は、図7の右クランク室ケース300のクランク室仕切壁360と同様に、幅方向Hに垂直な面において傾斜している。クランク室仕切壁460の傾斜する上面を案内面461と呼ぶ。また、クランク室仕切壁460後部は、隔壁410の後端部内面の略中央部から前方かつ斜め下方に延びるように形成されている。
前後方向Lにおけるクランク室仕切壁460の中央には、クランク室CR内で下方に流れるオイルOLを受け止めるとともに、受け止めたオイルOLを後述する案内流路450(図9)に案内する開口部462が形成されている。さらに、開口部462の下方に案内流路溝470が形成されている。
上記の構成によれば、図7の右クランク室ケース300と図8の左クランク室ケース400とが互いに接続された状態で、2つの案内流路溝370,470により案内流路450(図9)が形成される。上記の開口部462においては、クランク室CRと案内流路450(図9)との境界に位置するように、平板状のストレーナSTが設けられている。
左流路空間620を形成する隔壁410の部分には、図4のフィードポンプFPから図6の吐出孔353を通して吐出されるオイルOLを後述するフィルタ装置700(図11)に導くためのオイル供給孔453が形成されている。
右周壁420の下端部近傍には、仕切部435が形成されている。仕切部435は、右クランク室ケース300の仕切部335(図7)と接続可能に形成される。また、仕切部435の後端部には、仕切部335(図7)に形成された孔形成部336に対応する孔形成部436が形成されている。孔形成部436は、右方に向かって凹状に形成されている。
このような構成により、右クランク室ケース300と左クランク室ケース400とが互いに接続された状態で、2つの仕切部335,435(図7および図8)と左周壁385(図7)および右周壁420(図8)の下端部との間には、左流路室RL2が形成される。また、2つの仕切部335,435(図7および図8)の上方に左流路室RL1が形成される。
さらに、左流路空間620内で、2つの左流路室RL1,RL2の間に、上記の2つの孔形成部336,436(図7および図8)により後述する孔36H(図11)が形成される。
右クランク室ケース300の隔壁310のうち右流路室RR2(図6)を形成する部分に設けられる連通孔311(図6)は、右流路空間610および左流路空間620のそれぞれの最下端に位置する右流路室RR2(図6)と左流路室RL2(図7)とを連通させる。
[6]ユニットスイング式エンジン内部におけるオイルの流れ
図9は図3のユニットスイング式エンジン6のA−A線断面図であり、図10は図3のユニットスイング式エンジン6のB−B線断面図であり、図11は図3のユニットスイング式エンジン6のC−C線断面図である。
図9に示すように、スカベンジポンプSPおよびフィードポンプFPは、クランクシャフトCSの回転力を受けて回転する共通の駆動軸D1により駆動される。したがって、ユニットスイング式エンジン6においては、クランクシャフトCSが回転することにより、オイル供給システムが作動する。
ここで、駆動軸D1は、隔壁310のポンプ取付部312から右方に延びるように設けられている。スカベンジポンプSPおよびフィードポンプFPの駆動軸D1をさらに右方へ延長するように、駆動軸D1の右端部にウォーターポンプWPの駆動軸D2が接続されている。この場合、駆動軸D1,D2がクランクシャフトCSの回転力を受けて一体的に回転することにより、スカベンジポンプSP、フィードポンプFPおよびウォーターポンプWPにそれぞれ対応する駆動系を個別に用意する必要がない。したがって、ユニットスイング式エンジン6の部品点数が低減されるとともに、スカベンジポンプSP、フィードポンプFPおよびウォーターポンプWPをコンパクトに配置することができる。
クランク室CRからフィードポンプFPに至るオイルOLの流れについて、図6〜図11に示される太い実線および太い点線の矢印を参照しつつ説明する。まず、図7、図8および図9に矢印a1で示すように、クランク室CR内でクランクシャフトCSおよびバランサ120から飛散するオイルOLが、図7の左周壁385の内面および案内面361ならびに図8の右周壁420の内面および案内面461を流れ、図8および図9の開口部462に導かれる。また、開口部462に導かれたオイルOLがストレーナSTを通して図9の案内流路450に流れ込む。
この場合、案内面361,461が幅方向Hに垂直な面において傾斜しているので、クランク室CR内のオイルOLが案内流路450に円滑に導かれる。このとき、オイルOL内の異物が、簡単かつコンパクトな構成を有するストレーナSTにより除去される。
続いて、案内流路450に案内されたオイルOLは、図6、図7、図8および図9に矢印a2で示すように、案内流路450(図9)および右クランク室ケース300の吸入孔341(図6、図7および図9)を通してスカベンジポンプSPのオイル吸入口に案内される。このとき、スカベンジポンプSPにおいては、クランク室CR内のオイルOLとともにクランク室CR内の気体が吸引される。
ここで、図9に示すように、案内流路450は、上流から下流にかけて断面が漸次小さくなるように形成されている。それにより、案内流路450内に案内されたオイルOLは、より円滑にスカベンジポンプSPへ導かれる。また、クランク室CRからスカベンジポンプSPに多量の気体が流れ込むことが抑制される。
スカベンジポンプSPのオイル吸入口に導かれたオイルOLは、スカベンジポンプSPのオイル吐出口から気体とともに吐出される。吐出されたオイルOLは、図6および図9に矢印a3で示すように、右クランク室ケース300の吐出溝342により跳ね返し部343に導かれる。また、跳ね返し部343に導かれたオイルOLは、跳ね返し部343において右周壁320の内面に衝突し、右流路空間610の右流路室RR1内に落下する。
この場合、オイルOLが跳ね返し部343で右周壁320の内面に衝突する際およびオイルOLが跳ね返し部343から落下する際に、オイルOL内の気体がオイルOLから分離される。これにより、簡単な構成で、スカベンジポンプSPから吐出されたオイルOL内の大部分の気体をオイルOLから分離させることができる。
次に、跳ね返し部343から右流路室RR1に導かれたオイルOLは、図6および図10に矢印a4で示すように、右流路室RR1と左流路室RL1とを連通する連通孔311に流れ込む。連通孔311に流れ込むオイルOLは、図7および図10に矢印a5で示すように、左流路空間620の左流路室RL1内に流れ出る。
続いて、左流路室RL1内に導かれたオイルOLは、図7、図8および図11に矢印a6で示すように、孔形成部336,436(図7および図8)により形成される孔36H(図11)を通して左流路室RL2内に流れ込む。また、左流路室RL2に流れ込んだオイルOLは、さらに左流路室RL2と右流路室RR2とを連通する連通孔311に流れ込む。その後、連通孔311に流れ込むオイルOLは、図6および図11に矢印a7で示すように、右流路空間610の右流路室RR2からストレーナSTを通して右流路室RR3内に流れ込む。
次に、右流路室RR3に流れ込んだオイルOLは、図6および図11に矢印a8で示すように、通路開口351、案内通路350および通路開口352を通してフィードポンプFPのオイル吸入口に案内される。
なお、フィードポンプFPから吐出されるオイルOLは、図11に矢印a9で示すように、ポンプ取付部312に形成された吐出孔353および左クランク室ケース400に形成されたオイル供給孔453を通してフィルタ装置700に導かれる。フィルタ装置700を透過したオイルOLは、上記のクランクシャフトCSおよびバランサ120を含むユニットスイング式エンジン6内の各部に供給される。
[7]効果
(1)上記のユニットスイング式エンジン6においては、クランクケース61のクランク室CR内が負圧となるように、クランク室CR内のオイルOLがスカベンジポンプSPにより回収される。それにより、ユニットスイング式エンジン6におけるポンピングロスの発生が抑制される。スカベンジポンプSPによりオイルOLが回収される際には、クランク室CR内の気体がオイルOLとともに吸引される。そのため、スカベンジポンプSPから吐出されるオイルOLには気体が含まれる。
上記のように、流路空間600内には、隔壁310および上仕切部230,330、下仕切部240および仕切部335,435により複数の流路室(右流路室RR1,RR2,RR3および左流路室RL1,RL2)が形成されている。
複数の流路室をつなぐように複数の連通孔311および複数の孔36H,331が形成されている。複数の流路室、複数の連通孔311および複数の孔36H,331により、スカベンジポンプSPからフィードポンプFPまでのオイル流路が構成される。オイル流路は、流路空間600内で、上下方向V、幅方向Hおよび前後方向Lに屈曲または湾曲している。それにより、スカベンジポンプSPからフィードポンプFPまでのオイル流路の長さを十分に長くすることができる。
スカベンジポンプSPから吐出されるオイルOLは、クランクケース61内で右流路室RR1,RR2,RR3および左流路室RL1,RL2により形成されるオイル流路を通してフィードポンプFPに導かれる。このとき、スカベンジポンプSPにより回収されたオイルOL内の気体は、オイル流路を流れるにつれてオイルOLから分離される。
それにより、オイル流路内で、スカベンジポンプSPにより回収されたオイルOL内の気体をオイルOLから十分に分離することができる。したがって、十分な量のオイルOLが、フィードポンプFPにより効率よくユニットスイング式エンジン6内の各部に供給される。
このように、上記の構成によれば、クランクシャフトCSの下方または後方に気液分離用のオイルタンクを設ける必要がなく、クランクシャフトCSの下方の位置でオイルOLの回収および供給が行われる。そのため、クランクシャフトCSと後輪8との間の距離を小さくしつつ後輪8の外径をより大きく設定することができる。また、ユニットスイング式エンジン6の上下方向の寸法が大きくなることを抑制することができる。
これらの結果、ユニットスイング式エンジン6内に十分なオイルを供給することが可能になるとともにユニットスイング式エンジン6のコンパクト化が実現される。
(2)また、上記の構成では、右流路空間610と左流路空間620が隔壁310を挟んで幅方向Hの左右に配置される。この場合、右流路空間610と左流路空間620との間のオイルOLの流れが幅方向Hへの自動二輪車100の傾斜の影響を受けにくい。そのため、自動二輪車100の走行状態によらずオイル流路内のオイルOLの流れが安定化する。
(3)スカベンジポンプSPは、車両側面視においてクランクシャフトCSよりも下方に配置されている。それにより、クランク室CR内でクランクシャフトCSの下方に流れるオイルOLをスカベンジポンプSPにより容易に回収することができる。
(4)図4、図7および図8に示すように、クランク室CR内のオイルOLをスカベンジポンプSPに案内する案内流路450は、車両平面視でクランク室CRに重なるように、クランク室CRの下方に位置する。
この場合、案内流路450がクランク室CRの後方に位置しないので、クランクシャフトCSと後輪8との間の距離を小さくしつつ後輪8の外径をより大きく設定することができる。
(5)図4および図6に示すように、右流路室RR3内のオイルOLをフィードポンプFPのオイル吸入口に案内する案内通路350およびその通路開口351は、車両平面視でクランク室CRに重なるように、クランク室CRの下方に位置する。
この場合、案内通路350およびその通路開口351がクランク室CRの後方に位置しないので、クランクシャフトCSと後輪8との間の距離を小さくしつつ後輪8の外径をより大きく設定することができる。
[8]他の実施の形態
(1)上記実施の形態では、右流路室RR1と左流路室RL1とを連通する連通孔311の数は3であり、右流路室RR2と左流路室RL2とを連通する連通孔311の数は1であるが、本発明はこれに限定されない。
右流路室RR1と左流路室RL1とを連通する連通孔311の数は、1または2であってもよいし、4以上であってもよい。また、右流路室RR2と左流路室RL2とを連通する連通孔311の数は、2以上であってもよい。
(2)上記実施の形態では、右流路空間610内に形成される右流路室RR1,RR2,RR3の数は3であり、左流路空間620内に形成される左流路室RL1,RL2の数は2であるが、本発明はこれに限定されない。右流路空間610に形成される右流路室の数は、1または2であってもよいし、4以上であってもよい。また、左流路空間620に形成される左流路室の数は、1または3以上であってもよい。この場合、各右流路空間610,620に形成される流路室の数を多くする程、スカベンジポンプSPからフィードポンプFPまでのオイル流路の長さをさらに長くすることができる。
(3)右流路室RR1,RR2,RR3および左流路室RL1,RL2のうち少なくとも一部の流路室内に、当該流路室を補強するとともに当該流路室内のオイルOLの流れを規制するリブが形成されてもよい。この場合、リブが設けられた流路室においては、オイル流路の長さがより長くなる。したがって、スカベンジポンプSPからフィードポンプFPまでのオイル流路の長さをさらに長くすることができる。
(4)上記実施の形態では、ウォーターポンプWPがスカベンジポンプSPおよびフィードポンプFPの駆動軸D1と一体的に設けられた駆動軸D2により駆動されるが、本発明はこれに限定されない。ウォーターポンプWPの駆動軸D2を駆動軸D1から分離された位置に設けるとともに、駆動軸D2とクランクシャフトCSとの間に回転力の伝達経路を設けてもよい。この場合、車両側面視でスカベンジポンプSPおよびフィードポンプFPに重なるようにウォーターポンプWPを設ける必要がない。したがって、ウォーターポンプWPのレイアウトの自由度が向上する。
なお、ユニットスイング式エンジン6の冷却方式として空冷式が採用されてもよい。この場合、ユニットスイング式エンジン6にウォーターポンプWPは設けられない。
(5)上記実施の形態は、本発明を自動二輪車に適用した例であるが、これに限らず、自動四輪車、自動三輪車もしくはATV(All Terrain Vehicle;不整地走行車両)等の他の車両に本発明を適用してもよい。
(6)上記実施の形態においては、後輪8を中心として右にサイレンサ73が配置され、左にクランクケース61の後半部およびベルト式無段変速機TRが設けられるが、本発明はこれに限定されない。上記のユニットスイング式エンジン6は、幅方向Hに直交しかつ自動二輪車100の中心を通る鉛直面を基準として反転した構成を有してもよい。この場合、後輪8を中心として左にサイレンサ73が配置され、右にクランクケース61の後半部およびベルト式無段変速機TRが設けられる。このような構成においても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
[9]請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各構成要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記の実施の形態においては、車体フレーム1が車体フレームの例であり、後輪8が後輪の例であり、ユニットスイング式エンジン6がユニットスイング式エンジンの例であり、クランクシャフトCSがクランクシャフトの例であり、クランクケース61がクランクケースの例であり、スカベンジポンプSPがスカベンジポンプの例であり、フィードポンプFPがフィードポンプの例である。
また、右流路室RR1,RR2,RR3、左流路室RL1,RL2、複数の連通孔311および複数の孔36H,331により形成されるオイル流路がオイル流路の例であり、クランクケース61の前半部が流路形成部の例であり、流路空間600がクランクシャフトの下方の空間の例であり、右流路空間610が第1の流路空間の例であり、左流路空間620が第2の流路空間の例であり、隔壁310が隔壁の例であり、連通孔311が連通孔の例である。
また、案内流路450が第1の案内流路の例であり、案内面361,461が案内面の例であり、左クランク室ケース400の開口部462に設けられるストレーナSTがストレーナの例であり、跳ね返し部343が跳ね返し部の例であり、右流路室RR1,RR2,RR3が複数の第1の流路室の例であり、左流路室RL1,RL2が複数の第2の流路室の例である。
また、発電機カバー200の上仕切部230および下仕切部240と右クランク室ケース300の上仕切部330とが第1の仕切り部の例であり、右クランク室ケース300の仕切部335が第2の仕切り部の例であり、孔331が第1の孔の例であり、孔36Hが第2の孔の例であり、連通孔311が第3の孔の例である。
また、案内通路350が第2の案内流路の例であり、案内通路350の通路開口351が第2の案内流路の上流端の例であり、ウォーターポンプWPがクーリングポンプの例であり、駆動軸D1および駆動軸D2が一体的に接続された構成が共通の駆動軸の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の構成要素を用いることもできる。
本発明は、エンジンを備える種々の鞍乗型車両に有効に利用することができる。
1 車体フレーム
2 フロントフォーク
3 ハンドル
4 前輪
5 シート
6 ユニットスイング式エンジン
7 エアクリーナ
8 後輪
9 ピボット軸
11 ヘッドパイプ
12 上部フレーム
13 下部フレーム
36H,331,h 孔
61 クランクケース
61S 懸架部
62 シリンダ
63 シリンダヘッド
64 ヘッドカバー
71 スイングアーム
72 排気管
73 サイレンサ
81 支持軸
100 自動二輪車
110 スタータモータ
120 バランサ
200 発電機カバー
210 右外壁
211 貫通孔
212 オイル窓
220 周壁
230,330 上仕切部
240 下仕切部
290 接続面
300 右クランク室ケース
310,410 隔壁
311 連通孔
312 ポンプ取付部
318,418 バランサ支持部
319,419 クランクシャフト挿入孔
320,420 右周壁
335,435 仕切部
336,436 孔形成部
341 吸入孔
342 吐出溝
343 跳ね返し部
350 案内通路
351,352 通路開口
353 吐出孔
360,460 クランク室仕切壁
361,461 案内面
370,470 案内流路溝
380,480 右接続面
385 左周壁
390 左接続面
399,499 シリンダ接続部
400 左クランク室ケース
450 案内流路
453 オイル供給孔
462 開口部
490 変速機右カバー部
500 変速機カバー
600 流路空間
610 右流路空間
620 左流路空間
700 フィルタ装置
a1,a2,a3,a4,a5,a6,a7,a8,a9 矢印
CP クランクピン
CR クランク室
CS クランクシャフト
CW クランクウェブ
D1,D2 駆動軸
FP フィードポンプ
G1,G2 ギア
GN 発電機
L 前後方向
OL オイル
OS オイル油面
PI ピストン
RD コンロッド
RL1,RL2 左流路室
RR1,RR2,RR3 右流路室
SP スカベンジポンプ
SR シリンダ室
ST ストレーナ
V 上下方向
WP ウォーターポンプ

Claims (10)

  1. 車体フレームと、
    後輪と、
    前記後輪とともに上下方向に揺動可能に前記車体フレームに支持されるユニットスイング式エンジンとを備え、
    前記ユニットスイング式エンジンは、
    クランクシャフトを収容するクランクケースと、
    前記クランクケースのクランク室内が負圧となるように前記クランク室内のオイルを回収するスカベンジポンプと、
    前記スカベンジポンプにより回収されたオイルを前記クランクシャフトに供給するフィードポンプとを含み、
    前記スカベンジポンプおよび前記フィードポンプは、前記クランクケース内に配置され、
    前記後輪は、車両の前後方向において前記クランクシャフトよりも後方に設けられ、
    前記クランクケースは、前記スカベンジポンプのオイル吐出口から吐出されるオイルを前記フィードポンプのオイル吸入口へ導くオイル流路を形成する流路形成部を含み、
    前記流路形成部は、前記クランクシャフトの下方の空間を第1の流路空間と第2の流路空間とに区画する隔壁を含むとともに、前記クランクシャフトよりも下方に設けられ、
    前記隔壁は、前記第1の流路空間と前記第2の流路空間とが車両幅方向の左右に配置されるように形成され、
    前記隔壁には、前記オイル流路の一部を形成する一または複数の連通孔が設けられた、鞍乗型車両。
  2. 前記スカベンジポンプは、車両側面視において前記クランクシャフトよりも下方に配置される、請求項1記載の鞍乗型車両。
  3. 前記流路形成部には、前記クランク室内のオイルを前記スカベンジポンプのオイル吸入口に案内する第1の案内流路が設けられ、
    前記クランクケースには、前記クランクシャフトの下方において前記クランク室内のオイルを前記第1の案内流路に案内する案内面が設けられ、
    前記案内面は、車両幅方向に垂直な断面において傾斜するように形成された、請求項1または2記載の鞍乗型車両。
  4. 前記第1の案内流路は、車両平面視で前記クランク室に重なるように、前記クランク室の下方に位置する、請求項3記載の鞍乗型車両。
  5. 前記流路形成部は、前記クランク室と前記第1の案内流路との境界に配置された平板状のストレーナをさらに含む、請求項3または4記載の鞍乗型車両。
  6. 前記流路形成部は、前記スカベンジポンプから吐出されたオイルを跳ね返して落下させる跳ね返し部を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。
  7. 前記第1の流路空間は、複数の第1の流路室を含み、
    前記第2の流路空間は、複数の第2の流路室を含み、
    前記オイル流路は、前記複数の第1の流路室および前記複数の第2の流路室をつなぐように形成される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。
  8. 前記流路形成部は、前記第1の流路空間内を前記複数の第1の流路室に区画する一または複数の第1の仕切り部と、
    前記第2の流路空間内を前記複数の第2の流路室に区画する一または複数の第2の仕切り部とをさらに含み、
    少なくとも一部の第1の仕切り部に少なくとも一部の複数の第1の流路室間を連通させる少なくとも1つの第1の孔が形成され、
    少なくとも一部の第2の仕切り部に少なくとも一部の複数の第2の流路室間を連通させる少なくとも1つの第2の孔が形成され、
    前記一または複数の連通孔は、少なくとも一部の第1の流路室と少なくとも一部の第2の流路室とを連通させる少なくとも1つの第3の孔を含み、
    前記オイル流路は、前記複数の第1の流路室、前記複数の第2の流路室、前記第1の孔、前記第2の孔および前記第3の孔により形成される、請求項7記載の鞍乗型車両。
  9. 前記流路形成部には、前記一または複数の連通孔を通って前記第1の流路空間と前記第2の流路空間との間を流通したオイルを前記フィードポンプのオイル吸入口へ案内する第2の案内流路がさらに設けられ、
    前記第2の案内流路の上流端は、車両平面視で前記クランク室に重なるように、前記クランク室の下方に位置する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。
  10. 前記ユニットスイング式エンジンは、クーリングポンプをさらに含み、
    前記スカベンジポンプ、前記フィードポンプおよび前記クーリングポンプは、車両側面視で互いに重なるように設けられ、前記クランクシャフトの回転力を受けて回転する共通の駆動軸により駆動される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の鞍乗型車両。
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