JP2018080683A - エンジンの潤滑装置、エンジン及び車両 - Google Patents

エンジンの潤滑装置、エンジン及び車両 Download PDF

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Abstract

【課題】オイル回収効率の向上を図りつつ、ポンプの保護を図ることも可能なエンジンの潤滑装置を提供する。【解決手段】エンジンの潤滑装置は、エンジンのクランクケース内に区画されたクランク室内のオイルが流れ込む、前記クランクケースにより少なくとも一部が形成されたオイル通路と、前記クランクケース内に収容され、前記オイル通路からオイルを吸い上げるスカベンジポンプと、前記スカベンジポンプにより吸い上げられたオイルを貯留するオイルタンクと、前記オイルタンクに貯留されたオイルを前記エンジンに供給するフィードポンプと、を備える。【選択図】図11

Description

本発明は、エンジンの潤滑装置、エンジン及び車両に関する。
エンジンの潤滑方式として、ドライサンプ方式が知られている。ドライサンプ方式は、ウェットサンプ方式のようにオイルを溜めるための比較的大きなオイルパンを必要としないため、エンジンの小型化を図ることができるという利点を有する。
特許文献1には、多気筒型のエンジンにおいて、クランク室の数よりも少ない数のポンプをエンジンの外部に設け、少なくとも1つのポンプに、クランク室毎に設けられるオイル回収通路のうちの所定数を合流させて接続することで、オイル回収を円滑に行うことが記載されている。
特開2009−203960号公報
しかしながら、特許文献1のようにエンジンの外部にポンプが設けられる場合、石等の飛来物から保護するため、更にはオイルの漏れを防止するために、ポンプを堅固に形成する必要がある。特に、ROV(Recreational Off-highway Vehicle)等の不整地走行用の車両では、ポンプを石等の飛来物から保護する必要性が一般的な乗用車と比べて高い。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、オイル回収効率の向上を図りつつ、ポンプの保護を図ることも可能なエンジンの潤滑装置、エンジン及び車両を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のエンジンの潤滑装置は、エンジンのクランクケース内に区画されたクランク室内のオイルが流れ込む、前記クランクケースにより少なくとも一部が形成されたオイル通路と、前記クランクケース内に収容され、前記オイル通路からオイルを吸い上げるスカベンジポンプと、前記スカベンジポンプにより吸い上げられたオイルを貯留するオイルタンクと、前記オイルタンクに貯留されたオイルを前記エンジンに供給するフィードポンプと、を備える。
また、本発明のエンジンは、クランクケースと、前記クランクケース内に区画されたクランク室内のオイルが流れ込む、前記クランクケースにより少なくとも一部が形成されたオイル通路と、前記クランクケース内に収容され、前記オイル通路からオイルを吸い上げてオイルタンクに供給するスカベンジポンプと、を備える。
また、本発明の車両は、クランクケース内に区画されたクランク室内のオイルが流れ込む、前記クランクケースにより少なくとも一部が形成されたオイル通路を備えるエンジンと、前記オイル通路からオイルを吸い上げるスカベンジポンプと、前記エンジン外に配置され、前記スカベンジポンプにより吸い上げられたオイルを貯留するオイルタンクと、前記オイルタンクに貯留されたオイルを前記エンジンに供給するフィードポンプと、車両左右方向に並ぶ複数のシートと、を備え、前記エンジンの少なくとも一部は、平面視で前記複数のシートの間に位置し、側面視で前記複数のシートよりも下方に位置する。
本発明によると、クランク室内のオイルが流れ込むオイル通路からオイルを吸い上げるので、オイル回収効率の向上を図ることが可能である。また、スカベンジポンプがクランクケース内に収容されるので、ポンプの保護を図ることも可能である。
なお、スカベンジポンプがクランクケース内に収容されることで、スカベンジポンプがエンジンの外部に配置される場合と比べてオイル通路を短縮できるので、吸入抵抗を低減してオイル回収効率を向上させることができる。
実施形態に係る車両の左側面図である。 前列シート及びその周辺の背面図である。 エンジンユニットの左側面図である。 エンジンユニットの展開断面図である。 下部クランクケースの上面図である。 下部クランクケースの左側面図である。 下部クランクケースの右側面図である。 下部クランクケースの下面図である。 オイルパンが取り付けられた下部クランクケースの下面図である。 オイルパンのカバーで覆われる部分を拡大した下面図である。 オイルパンが取り付けられた下部クランクケースの断面図である。 ポンプユニットの断面図である。 エンジンの要部を拡大した断面図である。 エンジンのオイル潤滑経路を示す模式図である。 オイル潤滑経路のオイル回収部分を拡大した模式図である。 オイル回収部分の変形例を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る車両100の左側面図である。図2は、前列シート110及びその周辺の背面図である。本実施形態において、車両100は、例えばROV(Recreational Off-highway Vehicle)と呼ばれる不整地走行用の四輪駆動車両である。又は、車両100は、例えばATV(All Terrain Vehicle)と呼ばれる、ステアリングバーを備える鞍乗り型の四輪駆動車両であってもよい。
図1中の矢印Fは、車両100の前方向を表している。以下の説明において、前方向、後方向、上方向、下方向、左方向及び右方向とは、ステアリングホイール103に向かって前列シート110に座った運転者から見た前方向、後方向、上方向、下方向、左方向及び右方向を指す。
車両100の前後左右方向の中央付近にはエンジンユニット10が配置されている。エンジンユニット10から前方にはフロントプロペラシャフト122が延びており、エンジンユニット10から出力される回転動力はフロントプロペラシャフト122を介して前輪120に伝達される。エンジンユニット10から後方にはリアプロペラシャフト132が延びており、エンジンユニット10から出力される回転動力はリアプロペラシャフト132を介して後輪130に伝達される。フロントプロペラシャフト122とリアプロペラシャフト132とは、エンジンユニット10を前後方向に貫通するプロペラシャフト50(詳細は後述する)にそれぞれ連結されている。
エンジンユニット10は、後部にエンジン20を備えており、前部にギア式の変速機40を備えている。エンジン20は、例えば水冷式4サイクル並列2気筒エンジンであり、シリンダブロック23とシリンダヘッド25が後斜め上方を向くように傾斜した姿勢で配置されている。エンジン20は、例えばドライサンプ式エンジンであり、エンジン20と不図示のパイプを介して連結された別体のオイルタンク90がエンジン20の後方に配置されている。
エンジンユニット10の上方には、左右方向に並ぶ複数の前列シート110が配置されている。前列シート110の前方にはステアリングホイール103が配置されている。前列シート110の後方には、左右方向に並ぶ複数の後列シート115も配置されている。前列シート110、後列シート115及びステアリングホイール103を含む乗員のための空間を囲むようにキャビンフレーム105が配置されている。後列シート115の後方かつ後輪130の上方には荷台107が配置されている。後列シート115は設けられなくてもよい。
エンジンユニット10は、その少なくとも一部が前列シート110と後列シート115との間に位置するように配置されている。前列シート110は着座部111と背もたれ部112とを備えており、後列シート115は着座部116と背もたれ部117とを備えている。具体的には、エンジン20の少なくとも一部、例えばシリンダブロック23とシリンダヘッド25が、前列シート110の背もたれ部112と後列シート115の着座部116との間に位置している。
また、エンジンユニット10は、その少なくとも一部が前列シート110の下方に位置するように配置されている。具体的には、変速機40が前列シート110の着座部111の下方に位置している。エンジンユニット10のシリンダブロック23とシリンダヘッド25を除く部分は、前列シート110の着座部111よりも下方に位置している。また、エンジンユニット10は、自身を前後方向に貫通するプロペラシャフト50(詳細は後述する)が左右方向の中央付近に位置するように配置されている。なお、エンジンユニット10は、後列シート115の下方に配置されてもよい。
図3は、エンジンユニット10の左側面図である。同図では、プロペラシャフト50及びその周辺を、プロペラシャフト50の軸心を通るように上下方向に切断している(すなわち、図4のIII−III線で切断している)。
図4は、エンジンユニット10を図3のIV−IV線で切断したときの展開断面図である。IV−IV線は、クランクシャフト27、セカンダリシャフト43、変速シャフト45、出力シャフト47をこの順に結んだ折れ線である。図4中の矢印X1は左方向を表し、矢印X2は右方向を表している。
エンジンユニット10は、左右方向に延び且つ互いに平行なクランクシャフト27、セカンダリシャフト43、変速シャフト45及び出力シャフト47を備えている。クランクシャフト27は、エンジン20のクランクケース21に収容されている。セカンダリシャフト43、変速シャフト45及び出力シャフト47は、変速機40を収容する変速機ケース41に収容されている。クランクケース21と変速機ケース41とは、アダプタ60を介して互いに連結されている。
また、エンジンユニット10は、前後方向に延びるプロペラシャフト50を備えている。プロペラシャフト50は、クランクシャフト27、セカンダリシャフト43及び変速シャフト45の下方に配置されており、平面視で直交している。プロペラシャフト50は、クランクケース21を前後方向に貫通する後部シャフト52と、変速機ケース41を前後方向に貫通する前部シャフト54とを含んでおり、後部シャフト52と前部シャフト54とが互いに連結されている。
クランクケース21は、クランクシャフト27の軸心を通る水平面を境界として上下方向(軸心に対して垂直方向)に分割可能な上部クランクケース21Aと下部クランクケース21Bとを備えている。クランクケース21の上部にはシリンダブロック23が接合されており、シリンダブロック23の上部にはシリンダヘッド25が連結されている。クランクケース21の下部にはオイルパン29が連結されている。
シリンダブロック23には、2つのシリンダボア23a,23bが左右方向に並んで形成されている。シリンダボア23a,23bの内部には、ピストン24,24がそれぞれ挿入されている。ピストン24,24は、コンロッド26,26を介してクランクシャフト27にそれぞれ連結されている。
クランクシャフト27は、コンロッド26,26がそれぞれ連結される左右のクランクピン71a,71bと、左右のクランクピン71a,71bをそれぞれ挟むように連結されるクランクウェブ73と、クランクウェブ73にそれぞれ連結されるクランクジャーナル75,76,77とを備えている。
クランクケース21内には、左右方向に並ぶ2つのクランク室7a,7bが区画されている。クランクケース21は、左右方向に並ぶ3つの支持壁部215,216,217を備えており、左の支持壁部215と中の支持壁部216との間に左のクランク室7aが形成され、中の支持壁部216と右の支持壁部217との間に右のクランク室7bが形成されている。
左のクランクピン71a及びこれを挟む一対のクランクウェブ73は左のクランク室7aに収容され、右のクランクピン71b及びこれを挟む一対のクランクウェブ73は右のクランク室7bに収容されている。左のクランクジャーナル75は左の支持壁部215に支持され、中のクランクジャーナル76は中の支持壁部216に支持され、右のクランクジャーナル77は右の支持壁部217に支持されている。
クランクシャフト27は、クランクケース21の右の支持壁部217から右方に延び出た右延出部79をさらに備えている。右延出部79には発電機11が取り付けられている。クランクケース21の右側面には発電機カバー12が取り付けられており、発電機11を収容する発電機室13が区画されている。
クランクシャフト27の右延出部79のうち、支持壁部217と発電機11の間には、シリンダヘッド25に設けられたカム252をカムチェーン15を介して駆動するギア16と、不図示のポンプユニットをポンプチェーン18を介して駆動するギア19とが設けられている。
クランクシャフト27は、クランクケース21の左の支持壁部215から左方に延び出た左延出部78をさらに備えている。左延出部78の先端部には遠心クラッチ80が配置されている。すなわち、遠心クラッチ80は、クランクシャフト27と同軸上に配置されている。クランクケース21の左の支持壁部215と遠心クラッチ80との間には、プロペラシャフト50の後部シャフト52を配置するための隙間が形成されている。
左延出部78の左方にはプライマリシャフト28が配置されており、左延出部78とプライマリシャフト28とは遠心クラッチ80を介して連結されている。遠心クラッチ80はクラッチインナー81とクラッチアウター83とを備えており、クラッチインナー81が左延出部78に取り付けられ、クラッチアウター83がプライマリシャフト28に取り付けられている。遠心クラッチ80は、クランクシャフト27の回転に伴う遠心力によりクラッチインナー81の外周面がクラッチアウター83の内周面に押し付けられることにより、クランクシャフト27の回転動力をプライマリシャフト28に伝達する。
クランクケース21の左側面にはクラッチカバー85が取り付けられており、遠心クラッチ80を収容するクラッチ室87が区画されている。クランクケース21の左側面には、左延出部78を囲んで左方に延びる環状の縁部289が設けられており、縁部289にクラッチカバー85が接合されることでクラッチ室87が形成されている。プライマリシャフト28は、クラッチカバー85から左方に延び出している。プライマリシャフト28とクラッチカバー85との隙間はシール部材88で密閉されている。クラッチアウター83と連結されるプライマリシャフト28の基端部は、軸受89を介してクラッチカバー85に支持されている。
エンジン20と変速機40の左方には、エンジン20からの回転動力を変速機40に伝達するベルト式無段変速機(CVT)30が配置されている。エンジン20のクランクシャフト27に遠心クラッチ80を介して連結されたプライマリシャフト28の回転動力は、ベルト式CVT30によって無段階に変速された上で、変速機40に設けられたセカンダリシャフト43に伝達される。ベルト式CVT30は、プライマリシャフト28に取り付けられる駆動プーリ33と、セカンダリシャフト43の左端部に取り付けられる従動プーリ35と、駆動プーリ33と従動プーリ35とに巻かれるゴム製のベルト37とを備えている。ベルト37は金属製もしくは樹脂製であってもよい。
ベルト式CVT30は、クランクケース21及び変速機ケース41とは別体のCVTケース31に収容されている。CVTケース31は、左右方向に分割可能な左部CVTケース31Aと右部CVTケース31Bとを備えている。クランクケース21の左側面には、クラッチ室87を形成する縁部289を囲んで左方に延びる環状の縁部239が設けられており、縁部239にCVTケース31の後部が接合されている。変速機ケース41の左側面にも、セカンダリシャフト43を囲んで左方に延びる縁部419が形成されており、縁部419にCVTケース31の前部が接合されている。
駆動プーリ33は、プライマリシャフト28に固定される固定シーブ331と、プライマリシャフト28に軸方向に移動可能に設けられた可動シーブ333とを備えている。可動シーブ333と、プライマリシャフト28に固定されたカムプレート34との間には、プライマリシャフト28の回転に伴う遠心力によって可動シーブ333を軸方向に移動させるウェイト36が配置されている。プライマリシャフト28の先端部は、CVTケース31の内側にあるハウジング32に軸受39を介して支持されている。
従動プーリ35も、セカンダリシャフト43に固定される固定シーブ351と、セカンダリシャフト43に軸方向に移動可能に設けられた可動シーブ353とを備えている。可動シーブ353は、コイルばね38により固定シーブ351に向かう方向の圧力を受けている。
変速機40は、セカンダリシャフト43の回転動力をハイ、ロー及びリバースの何れかのモードに変速して変速シャフト45に伝達するとともに、変速シャフト45に伝達された回転動力を出力シャフト47からプロペラシャフト50に伝達する。変速機40は、クランクケース21及びCVTケース31とは別体の変速機ケース41に収容されている。変速機ケース41は、左右方向(軸心方向)に分割可能な左部変速機ケース41Aと右部変速機ケース41Bとを備えている。
セカンダリシャフト43には、ロー駆動ギア43a、ハイ駆動ギア43b及びリバース駆動ギア43cが一体的に形成されている。変速シャフト45には、ロー従動ギア45a、ハイ従動ギア45b及びリバース従動ギア45cが相対回転可能に装着されている。ロー駆動ギア43aとロー従動ギア45aとが噛み合い、ハイ駆動ギア43bとハイ従動ギア45bとが噛み合っている。また、リバース駆動ギア43cとリバース従動ギア45cとは、不図示のカウンタシャフトに形成されたギアとそれぞれ噛み合っている。
変速シャフト45には、ドグクラッチ451,453が軸方向に相対移動可能に装着されている。また、変速シャフト45には、駆動ギア45dがスプライン結合されている。ドグクラッチ451がロー従動ギア45aと噛み合うとき、変速シャフト45はロー従動ギア45aと一緒に回転する。ドグクラッチ453がハイ従動ギア45bと噛み合うとき、変速シャフト45はハイ従動ギア45bと一緒に回転する。ドグクラッチ451がリバース従動ギア45cと噛み合うとき、変速シャフト45はリバース従動ギア45cと一緒に回転する。
出力シャフト47には、変速シャフト45の駆動ギア45dと噛み合う従動ギア47dがスプライン結合されており、変速シャフト45の回転動力は出力シャフト47に伝達される。また、出力シャフト47には、ベベルギア47eがスプライン結合されている。変速機ケース41に設けられたプロペラシャフト50の前部シャフト54には、出力シャフト47のベベルギア47eと噛み合うベベルギア54eがスプライン結合されており、出力シャフト47の回転動力は前部シャフト54に伝達される。
変速機ケース41には前後方向に貫通する前部シャフト54が設けられており、クランクケース21には前後方向に貫通する後部シャフト52が設けられている。前部シャフト54と後部シャフト52とが互いに連結されることでプロペラシャフト50を構成している。具体的には、変速機ケース41から後方に突出した前部シャフト54の後端部に、クランクケース21から前方に突出した後部シャフト52の前端部が挿入され、スプライン結合されている。
前部シャフト54の後端部は、変速機ケース41の後壁に設けられた環状の軸支持部413に軸受493を介して支持されている。前部シャフト54の後端部と軸支持部413との隙間はシール部材495によって密閉されている。一方、後部シャフト52の前端部は、クランクケース21の前壁に設けられた環状の軸支持部211に軸受283を介して支持されている。後部シャフト52の前端部と軸支持部211との隙間はシール部材285によって密閉されている。
変速機ケース41の前壁には前方に突出した環状の軸支持部411が設けられており、軸支持部411の内側には環状のキャップ481が嵌められている。前部シャフト54の前端部は、軸支持部411に嵌められたキャップ481に軸受483を介して支持されている。前部シャフト54の前端部とキャップ481との隙間はシール部材485によって密閉されている。前部シャフト54の前端部には連結部材541が取り付けられている。連結部材541にはフロントプロペラシャフト122(図1を参照)が連結される。
クランクケース21の後壁には後方に突出した環状の軸支持部213が設けられている。後部シャフト52の後端部は、軸支持部213に軸受293を介して支持されている。後部シャフト52の後端部と軸支持部213との隙間はシール部材295によって密閉されている。後部シャフト52の後端部には連結部材521が取り付けられている。連結部材521にはリアプロペラシャフト132(図1を参照)が連結される。
図5〜図8は、下部クランクケース21Bの上面図、左側面図、右側面図及び下面図である。図8では、下部クランクケース21Bにポンプユニット700を配置した状態を示している。図9は、オイルパン29とカバー290が取り付けられた下部クランクケース21Bの下面図である。
図10は、オイルパン29のカバー290で覆われる部分を拡大した下面図である。同図では、当該部分のみを図示し、その以外の図示を省略している。図11は、オイルパン29とカバー290が取り付けられた下部クランクケース21Bを図9のXI−XI線で切断したときの断面図である。
図12は、ポンプユニット700を図5のXII−XII線で切断したときの断面図である。図13は、エンジン20を図3のXIII−XIII線で切断したときの発電機室13及びその周辺を拡大した断面図である。
図5に示されるように、下部クランクケース21Bには、左右方向に並ぶ3つの支持壁部215,216,217が設けられている。左の支持壁部215と中の支持壁部216との間には左のクランク室7aが形成され、中の支持壁部216と右の支持壁部217との間には右のクランク室7bが形成される。
左の支持壁部215と中の支持壁部216との間に形成される左のクランク室7aの下方には、下壁221が設けられている。下壁221は前下方に向かって傾斜しており、その前端部には上下方向に貫通する貫通孔22aが形成されている。左のクランク室7a内のオイルは、下壁221の傾斜によって貫通孔22aに向けて集められ、貫通孔22aを通って下方に流れ込む。
中の支持壁部216と右の支持壁部217との間に形成される右のクランク室7bの下方にも、下壁222が設けられている。下壁222は前下方に向かって傾斜しており、その前端部には上下方向に貫通する貫通孔22bが形成されている。右のクランク室7b内のオイルは、下壁222の傾斜によって貫通孔22bに向けて集められ、貫通孔22bを通って下方に流れ込む。
クランク室7a,7bの前方には、上壁227が設けられている。上壁227は、後述するポンプユニット700を収容する中継室205(図11等を参照)を覆う。上壁227には、左右方向に離れた2つの取付部227a,227bが設けられている。取付部227a,227bには、オイルタンク90(図1を参照)に繋がるパイプ98,99がそれぞれ取り付けられている。
図5及び図6に示されるように、下部クランクケース21Bの左側面には、クラッチ室87を形成する縁部289が左の支持壁部215から左方に延びている。左の支持壁部215の前部かつ縁部289の内側には、左右方向と上下方向に貫通する貫通孔25aが形成されている。クラッチ室87内のオイルは、貫通孔25aを通って、左の支持壁部215の右方かつ上壁227の下方に形成された中継室205に流れ込む。
図5及び図7に示されるように、下部クランクケース21Bの右側面には、発電機室13を形成する縁部229が右の支持壁部217から右方に延びている。右の支持壁部217の前部かつ縁部229の内側には、左右方向に貫通する貫通孔27aが形成されている。発電機室13内のオイルは、貫通孔27aを通って、右の支持壁部217の左方かつ上壁227の下方に形成された中継室205に流れ込む。
また、右の支持壁部217の前部かつ縁部229の内側であって貫通孔27aより前方には、左右方向に貫通する軸支孔27cが形成されている。軸支孔27cには、後述するポンプユニット700を駆動するための軸部134(図13を参照)が挿入される。
図8に示されるように、下部クランクケース21Bの下面には、オイルパン29の周縁と接合される環状の下縁219が設けられている。下部クランクケース21Bの下面にはさらに、下方に向かって開いた半筒状の通路形成部224,225が設けられている。通路形成部224,225は、オイルパン29と接合されることでオイル通路(第1の通路)91a,91bを形成する。通路形成部224,225は、環状の下縁219の内側において前後方向の中央部分を横切るように左右方向に並んでいる。
左右方向に並ぶ通路形成部224,225の間には、オイル通路91a,91bを仕切るための仕切部226が設けられている。なお、仕切部226は設けられなくてもよい。
通路形成部224,225の前方には中継室205が形成され、中継室205にはポンプユニット700が配置される。本実施形態において、ポンプユニット700は、2つのスカベンジポンプ701,702と、1つのフィードポンプ704とを含んでいる。スカベンジポンプ701,702とフィードポンプ704とは、フィードポンプ704が最も右方に位置するように左右方向に並んでいる。
左の通路形成部224の中途には、左のクランク室7aに繋がる貫通孔22aが形成されている。左のクランク室7aのオイルは、貫通孔22aを通って、左の通路形成部224によって形成される左のオイル通路91aに流れ込み、左のオイル通路91aを右方に向かって流れる。
左の通路形成部224の左端部は、中継室205に向けて開いた開口224cを有している。開口224cの近傍には、クラッチ室87に繋がる貫通孔25aが形成されている。クラッチ室87のオイルは、貫通孔25aを通って中継室205に流れ込むとともに、貫通孔25aの近傍に形成された開口224cから左のオイル通路91aにも流れ込み、左のオイル通路91aを右方に向かって流れる。
右の通路形成部225の中途には、右のクランク室7bに繋がる貫通孔22bが形成されている。右のクランク室7bのオイルは、貫通孔22bを通って、右の通路形成部225によって形成される右のオイル通路91bに流れ込み、右のオイル通路91bを左方に向かって流れる。
右の通路形成部225の右端部は、前方に折れ曲がっており、中継室205に向けて開いた開口225cを有している。開口225cの近傍には、発電機室13に繋がる貫通孔27aが形成されている。発電機室13のオイルは、貫通孔27aを通って中継室205に流れ込むとともに、貫通孔27aの近傍に形成された開口225cから右のオイル通路91bにも流れ込み、右のオイル通路91bを左方に向かって流れる。
クラッチ室87から貫通孔25aを通って中継室205に流れ込んだオイルと、発電機室13から貫通孔27aを通って中継室205に流れ込んだオイルとは、中継室205に一時的に溜まるが、最終的には開口224c,225cからオイル通路91a,91bに流れ込む。ポンプユニット700から染み出したオイルも同様に、開口224c,225cからオイル通路91a,91bに流れ込む。
図9に示されるように、下部クランクケース21Bの下面にはオイルパン29が取り付けられる。オイルパン29は概略板状に形成されており、オイルパン29自体でオイルを貯留する構造にはなっていない(図11を参照)。また、オイルパン29の下面の一部にはカバー290が取り付けられる。
図8〜図11に示されるように、オイルパン29のカバー290で覆われる部分には、複数の貫通孔29a〜29dが形成されている。カバー290は凹みを有する皿状に形成されており、オイルパン29と接合されることでオイル通路(第2の通路)93a,93bを形成する。
具体的には、オイルパン29とカバー290とが接合されることによって、4つの貫通孔29a〜29dのうち、左後の貫通孔29aと左前の貫通孔29cとの間に左のオイル通路93aが形成され、右後の貫通孔29bと右前の貫通孔29dとの間に右のオイル通路93bが形成される。
左のオイル通路93aは、下部クランクケース21Bの左の通路形成部224とオイルパン29とによって形成される左のオイル通路91aの下流側に連結される。左後の貫通孔29aは左のオイル通路91aの右端部に繋がる。左のオイル通路93aの下流側には、パイプ707を介して左のスカベンジポンプ701が連結される。
オイルパン29は、左前の貫通孔29cが形成された上方に延びる筒部295を有している(図11を参照)。パイプ707の上部が左のスカベンジポンプ701の吸入口731に挿入され、パイプ707の下部が筒部295に挿入される。左前の貫通孔29cは左のスカベンジポンプ701の吸入口731の真下に位置し、パイプ707は上下方向に延びる。右前の貫通孔29dについても同様である。
左のオイル通路91aを右方に向かって流れるオイルは、仕切部226の手前で貫通孔29aから左のオイル通路93aに流れ込み、さらに左のオイル通路93aからパイプ707を通じて左のスカベンジポンプ701に吸い上げられる。
右のオイル通路93bは、下部クランクケース21Bの右の通路形成部225とオイルパン29とによって形成される右のオイル通路91bの下流側に連結される。右後の貫通孔29bは右のオイル通路91bの左端部に繋がる。右のオイル通路93bの下流側には、パイプ708を介して右のスカベンジポンプ702が連結される。
右のオイル通路91bを左方に向かって流れるオイルは、仕切部226の手前で貫通孔29bから右のオイル通路93bに流れ込み、さらに右のオイル通路93bからパイプ708を通じて右のスカベンジポンプ702に吸い上げられる。
オイルパン29の左前の貫通孔29cと右前の貫通孔29dの両方を含む範囲には凹部291が形成されている。凹部291の内側にはストレーナ92が配置されており、2つの貫通孔29c,29dを覆っている。オイル通路93a,93bを流れるオイルは、ストレーナ92で濾過された上でスカベンジポンプ701,702に吸い上げられる。
図12に示されるように、ポンプユニット700は、2つのスカベンジポンプ701,702と1つのフィードポンプ704とを左からこの順に含んでいる。スカベンジポンプ701,702とフィードポンプ704とは、共通のハウジング730によって一体に形成されるとともに、共通のポンプ駆動シャフト709によって駆動される。
左のスカベンジポンプ701は、ポンプ駆動シャフト709に固定されたインナーロータ711と、ハウジング730に保持されたアウタ−ロータ713とを有している。左のスカベンジポンプ701は、インナーロータ711とアウタ−ロータ713との相対回転によって、吸入口731から吸入室715にオイルを吸入し、吸入室715のオイルを排出室737に送り、排出室737のオイルを排出口733から排出する。
右のスカベンジポンプ702は、ポンプ駆動シャフト709に固定されたインナーロータ721と、ハウジング730に保持されたアウタ−ロータ723とを有している。右のスカベンジポンプ702は、インナーロータ721とアウタ−ロータ723との相対回転によって、吸入口732から吸入室725にオイルを吸入し、吸入室725のオイルを排出室737に送り、排出室737のオイルを排出口733から排出する。
上述したように、左のスカベンジポンプ701の吸入口731には、左のオイル通路93aに連結されたパイプ707が挿入される(図8〜図11を参照)。また、右のスカベンジポンプ702の吸入口732には、右のオイル通路93bに連結されたパイプ708が挿入される。
スカベンジポンプ701,702は、共通の排出室737と排出口733とを有している。すなわち、左のスカベンジポンプ701の吸入室715から送り出されるオイルと、右のスカベンジポンプ702の吸入室725から送り出されるオイルとは、排出室737において合流し、排出口733から排出される。
スカベンジポンプ701,702の排出口733は、中継室205を覆う上壁227に設けられた取付部227aに取り付けられ、パイプ98と連結される。排出口733から排出されるオイルは、パイプ98を通じてオイルタンク90(図1を参照)に到達し、貯留される。
フィードポンプ704は、ポンプ駆動シャフト709に固定されたインナーロータ741と、ハウジング730に保持されたアウタ−ロータ743とを有している。フィードポンプ704は、インナーロータ741とアウタ−ロータ743との相対回転によって、吸入口734から吸入室745にオイルを吸入し、吸入室745のオイルを排出室747に送り、排出室747のオイルを排出口736から排出する。
フィードポンプ704の吸入口734は、中継室205を覆う上壁227に設けられた取付部227bに取り付けられ、パイプ99と連結される。オイルタンク90(図1を参照)に貯留されたオイルは、パイプ99を通じてフィードポンプ704により吸い上げられる。
図13に示されるように、ポンプ駆動シャフト709には、クランクシャフト27の回転動力が伝達される。発電機室13には、クランクシャフト27の右延出部79と、軸支孔27cに回転可能に支持された軸部134とが配置されている。
軸部134の左端部は、中継室205の内側に侵入し、ポンプユニット700のポンプ駆動シャフト709の右端部709cと連結されている。軸部134の右端部は、発電機カバー12に回転可能に支持された軸部137と連結されている。軸部134の中途部にはギア135が設けられている。
クランクシャフト27の右延出部79に設けられたギア19と、ポンプ駆動シャフト709に連結された軸部134に設けられたギア135とにポンプチェーン18が巻かれている。これにより、クランクシャフト27の回転動力がポンプ駆動シャフト709に伝達される。
図14は、エンジン20のオイル潤滑経路(すなわち、エンジンの潤滑装置200)を示す模式図である。図15は、エンジン20のオイル潤滑経路のうち、オイル回収部分を拡大した模式図である。
図15に示されるように、左のクランク室7aのオイルは、貫通孔22aから左の通路形成部224とオイルパン29とによって形成される左のオイル通路91a(第1の通路)に流れ込む。左のオイル通路91aに流れ込んだオイルは、さらに、オイルパン29とカバー290とによって形成される左のオイル通路93a(第2の通路)に流れ込む。左のオイル通路93aに流れ込んだオイルは、パイプ707を通じて左のスカベンジポンプ701に吸い上げられる。
また、右のクランク室7bのオイルは、貫通孔22bから右の通路形成部225とオイルパン29とによって形成される右のオイル通路91b(第1の通路)に流れ込む。右のオイル通路91bに流れ込んだオイルは、さらに、オイルパン29とカバー290とによって形成される右のオイル通路93b(第2の通路)に流れ込む。右のオイル通路93bに流れ込んだオイルは、パイプ708を通じて右のスカベンジポンプ702に吸い上げられる。
また、クラッチ室87のオイルは、貫通孔25aから中継室205に流れ込む。貫通孔25aから中継室205に流れ込んだオイルは、主に、左のオイル通路91a(第1の通路)に吸い込まれて、左のオイル通路93a(第2の通路)からパイプ707を通じて左のスカベンジポンプ701に吸い上げられる。貫通孔25aから中継室205に流れ込んだオイルは、右のオイル通路91bに吸い込まれることもある。
また、発電機室13のオイルは、貫通孔27aから中継室205に流れ込む。貫通孔27aから中継室205に流れ込んだオイルは、主に、右のオイル通路91b(第1の通路)に吸い込まれて、右のオイル通路93b(第2の通路)からパイプ708を通じて右のスカベンジポンプ702に吸い上げられる。貫通孔27aから中継室205に流れ込んだオイルは、左のオイル通路91aに吸い込まれることもある。
なお、この態様に限られず、例えば図16に示されるように、クラッチ室87の貫通孔25aと左のオイル通路91aとを繋げて、クラッチ室87のオイルが左のオイル通路91aに直接的に流れ込むようにしてもよいし、発電機室13の貫通孔27aと右のオイル通路91bとを繋げて、発電機室13のオイルが右のオイル通路91bに直接的に流れ込むようにしてもよい。
図14に示されるように、スカベンジポンプ701,702は、吸い上げたオイルを、パイプ98を通じて、エンジン20の外部に配置されたオイルタンク90に送り込む。
一方、フィードポンプ704は、オイルタンク90に貯留されたオイルを吸い上げる。フィードポンプ704と並列にリリーフバルブ901が設けられており、フィードポンプ704の下流には逆止弁902が設けられている。フィードポンプ704から排出されたオイルは、オイルクリーナ903とオイルクーラー904とを通過した後、エンジン20の各部に送り込まれる。
具体的には、フィードポンプ704から排出されたオイルは、クランクシャフト27のクランクジャーナル75〜77に供給されるとともに、クランク室7a,7bに配置されたクランクピン71a,71bやシリンダボア23a,23b、バランサシャフト907、カムシャフト908,909等にも供給される。さらに、発電機室13に配置された発電機11と、クラッチ室87に配置された遠心クラッチ80とにも供給される。
以上に説明したように、本実施形態では、クランク室7a,7bのオイルが流れ込む、下部クランクケース21Bにより少なくとも一部が形成されたオイル通路91a,91bからオイルを直接的に吸い上げるので、オイル回収効率の向上を図ることが可能である。
また、本実施形態では、ポンプユニット700がクランクケース21に収容されるので、ポンプユニット700の保護を図ることが可能である。また、ポンプユニット700を外部に配置する場合と比べて、クランク室7a,7bからスカベンジポンプ701,702までの経路長の短縮を図り、吸入抵抗を低減してオイル回収効率を向上させることも可能である。
また、本実施形態では、クラッチ室87と発電機室13とから流れ込んだ中継室205のオイルもオイル通路91a,91bに流れ込むので、オイル回収効率の更なる向上を図ることが可能である。
また、本実施形態では、ポンプユニット700が中継室205に収容される。一般に、オイル漏れを防ぐためにシール性を優先するとポンプの大型化が避けられないが、本実施形態では、ポンプユニット700が中継室205に収容されることで多少のオイル漏れを許容できるため、ポンプユニット700の小型化を図ることが可能である。
また、本実施形態では、スカベンジポンプ701,702とフィードポンプ704とがポンプユニット700に含まれる。これによっても、ポンプユニット700の小型化を図ることが可能である。
また、本実施形態では、スカベンジポンプ701,702とフィードポンプ704とが共通のポンプ駆動シャフト709により駆動される。これによっても、ポンプユニット700の小型化を図ることが可能である。
また、本実施形態では、2気筒に対応する2つのクランク室7a,7bと、2つのクランク室7a,7bに対応する2つのオイル通路91a,91bとが設けられる。これによると、ピストン24の位相差によるクランク室7a,7bの気圧差の影響を抑制することが可能である。また、クランク室7a,7bからスカベンジポンプ701,702までの経路長の短縮を図ることが可能である。
また、本実施形態では、2つのオイル通路91a,91bに対応する2つのスカベンジポンプ701,702が設けられる。これによると、ピストン24の位相差によるクランク室7a,7bの気圧差の影響を抑制することが可能である。これに限られず、オイル通路91a,91bは一体的に設けられてもよいし、スカベンジポンプ701,702は1つであってもよい。
また、本実施形態では、オイル通路91a,91bは、下部クランクケース21Bとその下面に取り付けられるオイルパン29とにより形成される。これによると、オイル通路91a,91bをより低い位置に形成することが可能である。
また、本実施形態では、下部クランクケース21Bとオイルパン29とにより形成されるオイル通路91a,91bと、その下流側に連結される、オイルパン29とカバー290とにより形成されるオイル通路93a,93bとを備えている。これによると、オイルパン29からカバー290を取り外すだけで、オイル通路91a,91b,93a,93bのメンテナンスが可能である。
また、本実施形態では、スカベンジポンプ701,702はオイル通路93a,93bからオイルを吸い上げる。これによると、上流側のオイル通路91a,91bよりも低い位置からオイルを吸い上げるので、オイル回収効率の向上を図ることが可能である。
また、本実施形態では、オイル通路93a,93bとスカベンジポンプ701,702とを繋ぐパイプ707,708が配置される。これによると、オイル通路93a,93bからオイルを直接的に吸い上げるので、オイル回収効率の向上を図ることが可能である。
また、本実施形態では、オイルパン29に形成された貫通孔29a〜29dを覆うストレーナ92が配置される。これによると、オイルパン29からカバー290を取り外すだけで、ストレーナ92に詰まったゴミを取り除くことが可能である。
また、本実施形態では、エンジン20の少なくとも一部が、平面視で前列シート110の間に位置し、側面視で前列シート110よりも下方に位置している(図1及び図2を参照)。図示の例では、エンジン20のクランクケース21が、平面視で前列シート110の間に位置し、側面視で前列シート110よりも下方に位置している。具体的には、クランクケース21は、前列シート110の間に配置されるセンターコンソール119の下方に位置している。また、クランクケース21は、前列シート110の着座部111よりも下方に位置している。本実施形態では、エンジン20がドライサンプ式エンジンであり、別体のオイルタンク90が設けられることでエンジン20の小型化が可能である。このため、エンジン20の少なくとも一部が、平面視で前列シート110の間に位置し、側面視で前列シート110よりも下方に位置するレイアウトであっても、車両100の最低地上高を確保しやすい。
また、本実施形態では、スカベンジポンプ701,702とフィードポンプ704とがエンジン20内に収容されている。これによると、上述したようにスカベンジポンプ701,702とフィードポンプ704とを保護し、小型化することが可能であるため、その結果、エンジン20の小型化も可能である。したがって、エンジン20の少なくとも一部が、平面視で前列シート110の間に位置し、側面視で前列シート110よりも下方に位置するレイアウトであっても、車両100の最低地上高を確保しやすい。
また、本実施形態では、エンジン20が車両100の車両左右方向の中央を跨ぐように配置されている(図2を参照)。車両100の車両左右方向の中央は、例えば前列シート110の間に位置している。また、エンジン20は車両100の車両前後方向の中央を跨ぐように配置されてもよい(図1を参照)。車両100の車両前後方向の中央は、例えば前輪120と後輪130との間に位置している。前列シート110の間かつ前輪120と後輪130との間にはセンターコンソール119が配置されており、エンジン20はセンターコンソール119の下方に配置されている。これによると、クランクケース21の上方への張り出しや上方に配置される吸気管などの構造物があっても、センターコンソール119の下面の形状によってそれを避けることが可能である。
また、本実施形態では、オイルタンク90がエンジン20の側方に配置されている(図1を参照)。ここで、側方とは、水平方向の意味であり、左右方向だけでなく前後方向なども含んでいる。図示の例では、オイルタンク90はエンジン20の後方に配置されている。又は、オイルタンク90はエンジン20の前方に配置されてもよい。このようにオイルタンク90をエンジン20の側方に配置することで、エンジン20とオイルタンク90とを含む潤滑装置全体の上下方向の長さを小さくすることができ、これにより最低地上高や居室空間への張り出しを抑制することが可能である。さらに、オイルタンク90をエンジン20の前方又は後方に配置することで、エンジン20とオイルタンク90とを含む潤滑装置全体の左右方向の幅も小さくすることができ、車両100の左右方向の中央付近に配置することが可能である。
また、本実施形態では、エンジン20がドライサンプ式エンジンであり、別体のオイルタンク90が設けられることでエンジン20の小型化が可能であるので、エンジン20が並列2気筒エンジンであったとしても、エンジン20の大型化を抑制することが可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が当業者にとって可能であるのはもちろんである。
10 エンジンユニット、11 発電機、20 エンジン、21 クランクケース、21B 下部クランクケース、215〜217 支持壁部、27 クランクシャフト、28 プライマリシャフト、30 ベルト式無段変速機、40 変速機、41 変速機ケース、43 セカンダリシャフト、45 変速シャフト、47 出力シャフト、50 プロペラシャフト、52 後部シャフト、54 前部シャフト、60 アダプタ、73 クランクウェブ、80 遠心クラッチ、90 オイルタンク、100 車両、110 前列シート、115 後列シート、7a,7b クランク室、13 発電機室、87 クラッチ室、205 中継室、91a,91b,93a,93b オイル通路、700 ポンプユニット、701,702 スカベンジポンプ、704 フィードポンプ、707,708 パイプ、709 ポンプ駆動シャフト、91a,91b,93a,93b オイル通路、92 ストレーナ。

Claims (23)

  1. エンジンのクランクケース内に区画されたクランク室内のオイルが流れ込む、前記クランクケースにより少なくとも一部が形成されたオイル通路と、
    前記クランクケース内に収容され、前記オイル通路からオイルを吸い上げるスカベンジポンプと、
    前記スカベンジポンプにより吸い上げられたオイルを貯留するオイルタンクと、
    前記オイルタンクに貯留されたオイルを前記エンジンに供給するフィードポンプと、
    を備えるエンジンの潤滑装置。
  2. 前記エンジン内に発電機が収容される発電機室が区画され、
    前記オイル通路には、前記発電機室内のオイルも流れ込む、
    請求項1に記載のエンジンの潤滑装置。
  3. 前記エンジン内に遠心クラッチが収容されるクラッチ室が区画され、
    前記オイル通路には、前記クラッチ室内のオイルも流れ込む、
    請求項1に記載のエンジンの潤滑装置。
  4. 前記エンジン内に、発電機が収容される発電機室と、前記発電機室内のオイルが流れ込む中継室と、が区画され、
    前記オイル通路には、前記中継室内のオイルも流れ込む、
    請求項1に記載のエンジンの潤滑装置。
  5. 前記エンジン内に、遠心クラッチが収容されるクラッチ室と、前記クラッチ室内のオイルが流れ込む中継室と、が区画され、
    前記オイル通路には、前記中継室内のオイルも流れ込む、
    請求項1に記載のエンジンの潤滑装置。
  6. 前記エンジン内に、発電機が収容される発電機室と、遠心クラッチが収容されるクラッチ室と、前記発電機室内のオイルと前記クラッチ室内のオイルとが流れ込む中継室と、が区画され、
    前記オイル通路には、前記中継室内のオイルも流れ込む、
    請求項1に記載のエンジンの潤滑装置。
  7. 前記スカベンジポンプは、前記中継室内に収容される、
    請求項4ないし6の何れかに記載のエンジンの潤滑装置。
  8. 前記スカベンジポンプと前記フィードポンプとは、ポンプユニットに含まれる、
    請求項1に記載のエンジンの潤滑装置。
  9. 前記スカベンジポンプと前記フィードポンプとは、共通のシャフトにより駆動される、
    請求項1に記載のエンジンの潤滑装置。
  10. 前記エンジンの複数の気筒に対応する複数の前記クランク室と、複数の前記クランク室に対応する複数の前記オイル通路と、が設けられる、
    請求項1に記載のエンジンの潤滑装置。
  11. 複数の前記オイル通路に対応する複数の前記スカベンジポンプが設けられる、
    請求項10に記載のエンジンの潤滑装置。
  12. 前記オイル通路は、前記クランクケースと、前記クランクケースの下面に取り付けられるオイルパンと、により少なくとも一部が形成される、
    請求項1に記載のエンジンの潤滑装置。
  13. 前記オイル通路は、
    前記クランクケースと、前記クランクケースの下面に取り付けられるオイルパンとにより形成される第1の通路と、
    前記オイルパンと、前記オイルパンに形成された開口を覆うカバーとにより形成され、前記第1の通路の下流側に連結される第2の通路と、
    を備える、
    請求項1に記載のエンジンの潤滑装置。
  14. 前記スカベンジポンプは、前記第2の通路からオイルを吸い上げる、
    請求項13に記載のエンジンの潤滑装置。
  15. 前記第2の通路と前記スカベンジポンプとを繋ぐパイプをさらに備える、
    請求項14に記載のエンジンの潤滑装置。
  16. 前記オイルパンの前記開口を覆うストレーナをさらに備える、
    請求項13に記載のエンジンの潤滑装置。
  17. クランクケースと、
    前記クランクケース内に区画されたクランク室内のオイルが流れ込む、前記クランクケースにより少なくとも一部が形成されたオイル通路と、
    前記クランクケース内に収容され、前記オイル通路からオイルを吸い上げてオイルタンクに供給するスカベンジポンプと、
    を備えるエンジン。
  18. クランクケース内に区画されたクランク室内のオイルが流れ込む、前記クランクケースにより少なくとも一部が形成されたオイル通路を備えるエンジンと、
    前記オイル通路からオイルを吸い上げるスカベンジポンプと、
    前記エンジン外に配置され、前記スカベンジポンプにより吸い上げられたオイルを貯留するオイルタンクと、
    前記オイルタンクに貯留されたオイルを前記エンジンに供給するフィードポンプと、
    車両左右方向に並ぶ複数のシートと、
    を備え、
    前記エンジンの少なくとも一部は、平面視で前記複数のシートの間に位置し、側面視で前記複数のシートよりも下方に位置する、
    車両。
  19. 前記スカベンジポンプと前記フィードポンプとは、前記エンジン内に収容される、
    請求項18に記載の車両。
  20. 前記エンジンは、前記車両の車両左右方向の中央を跨ぐように配置される、
    請求項18に記載の車両。
  21. 前記オイルタンクは、前記エンジンの側方に配置される、
    請求項18に記載の車両。
  22. 前記オイルタンクは、前記エンジンの後方または前方に配置される、
    請求項21に記載の車両。
  23. 前記エンジンは、並列2気筒エンジンである、
    請求項18に記載の車両。
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