JP2018075545A - 被膜形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、大小様々な凹凸が混在する凹凸模様を効率的に形成できる方法を提供する。【解決手段】本発明の被膜形成方法は、基材に対し、(1)粒径0.05〜5mm、比重1.0以上の粉粒体、及び樹脂成分を含み、当該粉粒体100重量部に対する当該樹脂成分の固形分比率が3〜50重量部であり、加熱残分が70〜95重量%である被覆材を塗付した時、ないし塗付した後に、その塗面に凹凸を付与する工程、(2)上記塗面が未乾燥のうちに、多孔質ローラーを上記塗面に接触転動させる工程、(3)上記塗面を乾燥させる工程、を順に行い、上記被覆材における粉粒体として、その粒径が、上記多孔質ローラーの孔径よりも小さいものを含むことを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、新規な被膜形成方法に関するものである。
従来、建築物に対する塗装仕上げにおいて、スプレー、ローラー、刷毛等を用いた工法が一般的に行われている。このような工法は、作業性、作業効率等を考慮して選択される場合もあるが、意匠性付与を主眼として選択される場合もある。このうち、スプレーを使用した場合では、例えば、リシン、タイル、スタッコ等の意匠が得られる。ローラーについては、ローラー表面に種々の凹凸を有するものを使用することで、凹凸模様を形成することができる。
特許文献1には、上塗り塗料を塗装後、その塗膜が乾燥する前に、表面に凹凸を有するローラーで塗膜を部分的に掻き取ることによって、意匠性塗膜を形成することが記載されている。
特開2004−122052
しかしながら、上記特許文献1の方法では、ローラー表面の凹部で塗膜を掻き取るため、その凹部の形状、配置等に応じた比較的単純な形状の凹凸模様しか形成することができない。また、上記特許文献1の方法では、作業の進行とともにローラー表面の凹部が塗料で埋まってくるため、連続的に作業を行うことが困難である。
本発明は、このような問題点に鑑みなされたもので、大小様々な凹凸が混在する凹凸模様を効率的に形成できる方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明者は鋭意検討の結果、特定の被覆材及びローラーを用いた方法に想到し、本発明の完成に到った。
すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.凹凸模様を有する被膜の形成方法であって、基材に対し、
(1)粒径0.05〜5mm、比重1.0以上の粉粒体、及び樹脂成分を含み、当該粉粒体100重量部に対する当該樹脂成分の固形分比率が3〜50重量部であり、加熱残分が70〜95重量%である被覆材を塗付した時、ないし塗付した後に、その塗面に凹凸を付与する工程、
(2)上記塗面が未乾燥のうちに、多孔質ローラーを上記塗面に接触転動させる工程、
(3)上記塗面を乾燥させる工程、
を順に行い、
上記被覆材における粉粒体として、その粒径が、上記多孔質ローラーの孔径よりも小さいものを含むことを特徴とする被膜形成方法。
本発明の被膜形成方法によれば、大小様々な凹凸が混在する凹凸模様を効率的に形成することができる。
図1は、多孔質ローラーの一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
本発明は、主に建築物の内外壁面等における被膜形成方法として有用であり、これらを構成する各種基材表面に適用することができる。具体的に基材としては、例えば、天然平板、合板、石膏ボード、コンクリート、モルタル、繊維混入セメント板、セメント珪酸カルシウム板、スラグセメントパーライト板、ALC板、サイディング板、押出成形板、鋼板、プラスチック板等が挙げられる。これら基材の表面は、何らかの表面処理(例えば、パテ処理、シーラー処理、サーフェーサー処理、フィラー処理等)が施されたものや、予め着色塗料等で着色されたものでもよく、既に被膜が形成されたものや、壁紙が貼り付けられたもの等であってもよい。
本発明では、工程(1)として、特定の粉粒体、及び樹脂成分を含み、当該粉粒体の比率、加熱残分がそれぞれ特定比率である被覆材を塗付し、凹凸を有する塗面を形成させる。凹凸の付与は、このような被覆材を塗付した時、ないし塗付した後に行う。本発明では、上記物性値を備えた被覆材を用いることにより、工程(1)において比較的大きな凹凸模様が形成できる。このような被覆材は、後述の工程(2)における模様形成性、作業効率化等にも寄与するものである。なお、本発明において「塗面」とは、乾燥前の被膜表面のことを意味する。
本発明における被覆材では、粉粒体として、粒径0.05〜5mm、比重1.0以上の粉粒体を使用する。粉粒体としては、例えば、無機質粉粒体、有機質粉粒体等が挙げられる。このうち、無機質粉粒体としては、例えば、寒水石、珪砂、砂利、ガラスビーズ、金属粒、あるいはガラス、陶磁器、貝殻、焼結体、岩石(例えば、大理石、御影石、蛇紋岩、花崗岩、蛍石、長石、珪石等)等の破砕品等が挙げられる。有機質粉粒体としては、例えば、樹脂ビーズ(樹脂粒子)、樹脂粉砕物、ゴム類、プラスチック類、植物繊維、植物片等が挙げられる。これらは、顔料、染料、釉薬等を用いて着色されたものであってもよい。このような粉粒体は、1種または2種以上で使用することができる。粉粒体としては、特に無機質粉粒体が好適である。
粉粒体の粒径は、通常0.05〜5mm、好ましくは0.08〜4mmである。そして、当該粉粒体としては、少なくとも、その粒径が後述の多孔質ローラーの孔径よりも小さいものを含む。なお、粉粒体の粒径は、粉粒体を水平面に安定に静置させ、上から観察したときの最大直径のことである。被覆材がこのような粒径の粉粒体を含まない場合は、本発明の効果が得られ難い。粉粒体の粒径が小さすぎる場合は、工程(2)において模様形成性が不十分となり、また工程(2)での作業性に支障をきたすおそれがある。粉粒体の粒径が大きすぎる場合は、工程(2)において、塗面に多孔質ローラーが食い込みにくく、塗面全体が押さえられた状態となる。
粉粒体の比重は、通常1.0以上、好ましくは1.5〜5.0、より好ましくは2.0〜4.0である。粉粒体の比重が小さすぎる場合は、工程(2)での作業性に支障をきたすおそれがある。
樹脂成分は、結合材として作用するものである。樹脂の種類としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体等、あるいはこれらの複合物等が挙げられる。このような樹脂成分は、被膜形成後に架橋反応を生じる性質を有するものであってもよい。樹脂成分としては、水分散性樹脂(樹脂エマルション)及び/または水溶性樹脂が好ましい。
粉粒体100重量部に対する樹脂成分の固形分比率は、通常3〜50重量部、好ましくは5〜30重量部である。樹脂成分の比率が小さすぎる場合は、被膜の割れや剝れ、粉粒体の脱落等が生じるおそれがある。樹脂成分の比率が大きすぎる場合は、工程(1)及び(2)における模様形成性、工程(2)における作業性等に支障をきたすおそれがある。
被覆材の加熱残分は、通常70〜95重量%、好ましくは75〜90重量%ある。なお、加熱残分は、JIS K5601−1−2の方法にて測定される値であり、加熱温度は105℃、加熱時間は60分である。加熱残分が少なすぎる場合は、工程(1)及び(2)における模様形成性、工程(2)における作業性等に支障をきたすおそれがある。加熱残分が多すぎる場合は、工程(1)における作業性等が確保できないおそれがある。
本発明における被覆材は、上記特性を満たす範囲内であれば、上記成分の他、体質顔料、着色顔料等を含むものであってもよい。体質顔料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、軽微性炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、カオリン、陶土、チャイナクレー、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、ホワイトカーボン、珪藻土、中空ビーズ等が挙げられる。体質顔料の粒径は、好ましくは50μm未満、より好ましくは0.5〜45μmである。
体質顔料を使用する場合、体質顔料と上記粉粒体との重量比(体質顔料/上記粉粒体)は、好ましくは0.8/1以下、より好ましくは0.05/1〜0.5/1である。このような重量比で体質顔料を使用すれば、工程(1)における凹凸模様に適度な滑らかさを付与することができ、工程(2)における模様形成性、作業効率化等を確保することもできる。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化第二鉄(ベンガラ)、黄色酸化鉄、酸化鉄、酸化珪素、群青、コバルトグリーン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化インジウム、アルミナ等の無機着色顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンゾイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機着色顔料、パール顔料、アルミニウム顔料、蛍光顔料等が挙げられる。着色顔料の粒径は、好ましくは3μm以下、より好ましくは0.01〜2μmである。着色顔料を使用した場合は、所望の色調を表出することができる。
被覆材が着色顔料を含む場合、着色顔料と上記粉粒体との重量比(着色顔料/上記粉粒体)は、好ましくは0.3/1以下、より好ましくは0.01/1〜0.1/1である。
被覆材が、上記粉粒体として、異なる色調の粉粒体を2種以上含む場合は、多色感を表出することができ、また並置混色による色調を付与することも可能となる。この場合、着色顔料は併用しないことが望ましく、併用したとしてもその含有比率は低く抑えることが望ましい。なお、並置混色とは、観察者が一定距離以上離れて色を見た場合に、並置させた複数の色が個々に識別されずに混じり合って見えることである。
被覆材は、上記成分の他、例えば、希釈剤、造膜助剤、硬化剤、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、増粘剤、消泡剤、レベリング剤、界面活性剤、分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、湿潤剤、触媒、硬化促進剤、消泡剤、艶消剤、凍結防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤等を含むものであってもよい。また、被覆材は、必要に応じ粒径5mmを超える粉粒体を含むこともできる。
工程(1)では、上記被覆材を基材に塗付する。被覆材の塗付方法としては、例えば、吹付け塗装、ローラー塗装、コテ塗り等の方法を採用することができる。被覆材の塗付け量は、好ましくは0.2〜8kg/m(より好ましくは0.5〜6kg/m)である。
工程(1)では、上記被覆材を塗付した時、ないし塗付した後に、塗面に凹凸を付与する。このような凹凸の付与は、塗装器具、塗付方法等を適宜選定して行うことができる。このうち、被覆材塗付時に凹凸を付与する方法としては、例えば、被覆材を玉状に吹付け塗装する方法、配りローラーや多孔質ローラー等を用いて塗装する方法等が挙げられる。このうち、吹付け塗装は、大きな凹凸模様が得られやすい点で好適である。
被覆材塗付後における凹凸の付与は、例えば、デザインローラー、コテ、刷毛、櫛、へら等から選ばれる1種以上を用いて、塗面を処理することによって行うことができる。このような処理は、例えば、所望の凹凸模様に応じて、未乾燥の被覆材を部分的に押圧したり、引き上げたり、除去したりすること等によって行われる。
工程(1)によって形成される凹凸模様の種類としては、例えば、スタッコ状、さざ波状、凹凸状、こぶ出し状、月面状、櫛引状等が挙げられる。凹凸模様の高低差は、好ましくは0.3〜10mm、より好ましくは0.5〜8mmである。凹凸模様を構成する一つの凸部は、その大きさ(凸部における一方の縁から他方の縁までの最大距離)が、後述の多孔質ローラーの孔径よりも大きいことが望ましい。
本発明における工程(2)は、上記塗面が未乾燥のうちに、上記塗面に多孔質ローラーを接触転動させる工程である。この工程(2)では、工程(1)で形成された凹凸模様の塗面に対し、その塗面を撫でるように多孔質ローラーを転がすことによって、模様付けを行う。このような操作により、上記塗面に多孔質ローラーが食い込んで、塗面が凹み、多孔質ローラーが塗面から離れた後も、その凹みが保持される。そのため、工程(1)で形成した凹凸模様の中に、多孔質ローラーの孔径や形状等に応じた小さな凹凸模様を形成することができる。すなわち、大小様々な凹凸が混在する凹凸模様が形成できる。また、このような工程により、凹凸模様を保ちつつ、被膜表面の触感に適度な滑らかさを付与することもできる。
本発明における工程(2)では、このような模様付けの作業を効率的に行うことができる。このような効果は、被覆材が上記特性を有するため、その塗面に多孔質ローラーが接触しても、多孔質ローラー内に被覆材が入り込んだままとなったり、付着したままとなったりする現象が生じ難いことによって奏されるものである。すなわち、模様付けの作業の途中で、ローラーを洗浄(ローラーに付着した被覆材を除去)したりする手間を省き、連続的に模様付け作業を行うことができる。被覆材が上記特性を満足しない場合は、多孔質ローラーが塗面に接触した後、多孔質ローラー内に被覆材が入り込んだままの状態、あるいは付着したままの状態となりやすく、連続的な模様付け作業を行うことは困難である。
多孔質ローラーは、通常、被覆材の塗付に用いる塗装器具である。その使用方法としては、多孔質ローラーに被覆材を含ませた後、そのローラーを被塗面(基材)に押し当てながら転がし、被覆材を被塗面に塗りつけるのが一般的である。
これに対し、本発明では、予め被覆材を含ませることなく、模様付けのために多孔質ローラーを用いる。この際、多孔質ローラーは、前処理等を行うことなく、そのまま用いることができる。例えば前処理として、多孔質ローラーの表面を予め水や溶剤等で濡らしておく必要はない。多孔質ローラーの表面を予め水や溶剤等で濡らしておくと、その水や溶剤等によって被覆材塗面の粘度が低下しやすく、本発明の模様形成には不利となる。
多孔質ローラーを上記塗面に接触転動させるタイミングは、被覆材が未乾燥状態である時間内であれば特に限定されず、好ましくは被覆材の塗付直後から塗付後1時間以内である。
本発明で使用する多孔質ローラーは、例えば、図1に示すように、筒状の芯材の外表面に多孔質層が備わったものであり、筒状の芯材は、軸を備えたハンドルを装着できるように空洞となっており、該空洞にハンドル軸を装着して使用することができるものである。
筒状の芯材としては、特に限定されず、例えば、プラスチック製、木製、金属製、紙製等の芯材を用いることができ、また、ハンドル軸と芯材との密着性を高めるために、ハンドル軸と芯材の間に、例えば、プラスチック製、ゴム製、ガラス製、金属製、繊維製等の補強材を用いることもできる。補強材は、ハンドル軸と一体化されたものであってもよい。
本発明で用いる多孔質ローラーとしては、例えば、スポンジ状の多孔質層を有するローラーが好ましく、また多孔質層としては、連通孔を有するものが好ましい。
このような多孔質層の孔径は、上記被覆材に含まれる上記粉粒体の粒径よりも大きいことが好ましく、好ましくは0.5〜10mm、より好ましくは1〜9mm、さらに好ましくは2〜8mmである。なお、各孔の孔径は、各孔の重心からの最大距離×2で算出すればよい。多孔質層の孔径は、10か所の孔の平均値を算出すればよい。
多孔質層の材質としては、特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エステル樹脂、エチレン樹脂等の樹脂等が挙げられ、これらをスポンジ状に多孔化したものである。
多孔質層の厚みは、好ましくは1〜25mm、より好ましくは2〜20mmである。多孔質ローラーの幅(長さ)は、好ましくは50〜300mm程度である。また、多孔質ローラーの直径(多孔質層を含む筒径)は、好ましくは15〜100mm程度である。
工程(3)では、上記被覆材の塗面を乾燥させる。乾燥は、好ましくは常温(0〜40℃)で行えばよい。
本発明では、上記工程(1)〜(3)を順に行うことによって、大小様々な凹凸が混在する凹凸模様を有する被膜が形成できる。すなわち、工程(1)による大きな凹凸と、工程(2)による小さな凹凸が複合化された凹凸模様が形成できる。これらに加え、被覆材中の粉粒体による、さらに小さな凹凸を複合化することもできる。このような凹凸模様は、例えば、光の当たり具合(照射角度等)によって、様々な陰影感、立体感が現れ、表情の豊かさを備えたものとなる。また、被膜表面には、適度な滑らかさが付与され、触感も優しくなる。本発明方法によれば、補修部分の仕上り外観におけるムラ等を十分に抑制することもできる。
本発明では、上記工程の後、必要に応じ仕上材を塗付することができる。このような仕上材としては、例えば、透明仕上材、着色仕上材等が使用できる。このうち、着色仕上材を用いた場合は、所望の色調に仕上げることが可能となる。着色仕上材としては、例えば、合成樹脂エマルションペイント、つや有り合成樹脂エマルションペイント、非水分散形樹脂エナメル、多彩模様塗料等が挙げられる。
仕上材の塗付においては、公知の器具を用いることができる。このような器具としては、例えば、スプレー、ローラー、刷毛、コテ等を使用することができる。仕上材の塗付け量は、使用する仕上材の種類、器具の種類等に応じて適宜設定すればよい。仕上材の乾燥は、好ましくは常温(0〜40℃)で行えばよい。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
(実施例1)
粉粒体1(寒水石、粒径0.1〜0.4mm、比重2.6)20重量部、粉粒体2(着色珪砂、淡黄色と褐色の混合物、粒径0.1〜0.4mm、比重2.6)80重量部、水性樹脂(アクリル樹脂エマルション、固形分50重量%、最低造膜温度12℃)40重量部(固形分換算で20重量部)、造膜助剤2重量部、水5重量部、増粘剤(固形分20重量%)1重量部、消泡剤(固形分30重量%)1重量部を常法により均一に混合して被覆材1を製造した。この被覆材1の加熱残分は81重量%であった。
[工程(1)]予め下塗り塗装が施されたスレート板に対し、被覆材1を3kg/mにて吹付け塗装し、吹き放しによる凹凸状模様(高低差1〜2mm、大きさ15〜30mm)を形成させた。
[工程(2)]その直後、この凹凸状模様の表面を撫でるように多孔質ローラーを転がすことによって、模様付けを行った。多孔質ローラーとしては、ウレタン樹脂製スポンジ状の多孔質層(連通孔)を有する多孔質ローラー(孔径4mm、厚み14mm、直径70mm、幅230mm)を用いた。
[工程(3)]その後、24時間乾燥させた。
なお、以上の工程は、全て気温23℃・相対湿度50%の環境下で行った。
以上より、大きな凹凸模様の中に、小さな凹凸模様が複合化された凹凸模様が得られた。多孔質ローラーによる模様付けの際には、洗浄等を行うことなく、連続して作業を行うことができた。
(実施例2)
粉粒体1(同上)100重量部、水性樹脂(同上)20重量部(固形分換算で10重量部)、着色顔料(酸化チタン、平均粒径0.3μm)2重量部、体質顔料(重質炭酸カルシウム、平均粒径10μm)20重量部、造膜助剤1重量部、水8重量部、増粘剤(固形分20重量%)1重量部、消泡剤(固形分30重量%)1重量部を常法により均一に混合して被覆材2を製造した。この被覆材2の加熱残分は87重量%であった。
被覆材1に代えて被覆材2を用いた以外は、実施例1と同様の方法で工程(1)〜(3)を行った。その結果、大きな凹凸模様の中に、小さな凹凸模様が複合化された凹凸模様が得られた。多孔質ローラーによる模様付けの際には、洗浄等を行うことなく、連続して作業を行うことができた。
(比較例1)
粉粒体1(同上)100重量部、水性樹脂(同上)110重量部(固形分換算で55重量部)、着色顔料(同上)10重量部、体質顔料(同上)100重量部、造膜助剤6重量部、水30重量部、増粘剤(固形分20重量%)3重量部、消泡剤(固形分30重量%)2重量部を常法により均一に混合して被覆材3を製造した。この被覆材3の加熱残分は74重量%であった。
被覆材1に代えて被覆材3を用いた以外は、実施例1と同様の方法で工程(1)〜(3)を行った。しかし、得られた模様は、単調なゆず肌模様であり、実施例1、2のような凹凸模様を得ることはできなかった。また、多孔質ローラーによる模様付けの際には、被覆材がローラーに付着したため、作業の途中で洗浄作業が必要であった。






Claims (1)

  1. 凹凸模様を有する被膜の形成方法であって、基材に対し、
    (1)粒径0.05〜5mm、比重1.0以上の粉粒体、及び樹脂成分を含み、当該粉粒体100重量部に対する当該樹脂成分の固形分比率が3〜50重量部であり、加熱残分が70〜95重量%である被覆材を塗付した時、ないし塗付した後に、その塗面に凹凸を付与する工程、
    (2)上記塗面が未乾燥のうちに、多孔質ローラーを上記塗面に接触転動させる工程、
    (3)上記塗面を乾燥させる工程、
    を順に行い、
    上記被覆材における粉粒体として、その粒径が、上記多孔質ローラーの孔径よりも小さいものを含むことを特徴とする被膜形成方法。
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