JP2018074710A - モータの駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】逆起電圧が生じる期間が比較的長くなった場合でも、ロータの回転位置が誤検出されるのを抑制することが可能なモータの駆動装置を提供する。【解決手段】このモータ200の駆動装置100は、複数相の巻線211に、順次、通電相の切り替えを行いながら電力を供給する電源部1と、誘起電圧Viを検出する電圧検出部2と、位置検出タイミングに基づいて、電源部1の通電相の切り替えを制御する制御部3と、通電相の巻線211に流れる電流値Iを検出する電流値検出部4とを備える。制御部3は、電流値検出部4により検出された電流値Iに基づいて、通電相の切り替えによる巻線211の逆起電圧Zの検出を行わないマスク期間を決定する制御を行うように構成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、モータの駆動装置に関する。
従来、ロータの回転位置を取得する制御部を備えるモータの駆動装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、誘起電圧に基づいてロータの回転位置を取得する位置検出部を備えるモータの駆動装置が開示されている。このモータの駆動装置は、3相の巻線に通電相を切り替えながら電力を供給するインバータ回路と、通電相の切替タイミングを設定する通電タイミング回路とを備える。そして、位置検出部は、3相の巻線に生じる誘起電圧と基準電圧とを比較して、比較結果を位置信号として出力するように構成されている。また、通電タイミング回路は、位置検出部により位置信号が出力されたタイミング(以下「位置検出タイミング」)に基づいて、ロータが60度回転するのに要した時間である周期時間を取得するように構成されている。そして、通電タイミング回路は、位置検出タイミングから周期時間の半分の長さの期間である遅延時間後に、インバータ回路により通電相を切り替える制御を行うとともに、位置検出タイミングから周期時間の4分の3の長さの期間であるマスク時間を設定するように構成されている。そして、位置検出部は、マスク時間中に位置検出を休止することにより、通電相の切り替えにより巻線に生じる逆起電圧に起因する誤ったロータの回転位置が検出されるのを抑制するように構成されている。
ここで、上記特許文献1では、マスク時間は、位置検出タイミングから周期時間の4分の3の長さの期間に設定されるように構成されている。しかしながら、上記特許文献1に記載のような従来のモータの駆動装置では、モータの負荷変動などに起因して、逆起電圧が生じる期間が比較的長くなり、マスク時間を超える場合がある。この場合、マスク時間を超えた時間に残存する逆起電圧に起因して位置検出タイミングが誤検出される場合があるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、逆起電圧が生じる期間が比較的長くなった場合でも、ロータの回転位置が誤検出されるのを抑制することが可能なモータの駆動装置を提供することである。
本願発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、通電相の切り替えによる巻線の逆起電圧が生じる期間は、直前に巻線に流れた電流値の大きさに比例し、この電流値が大きい場合に、逆起電圧が生じる期間がマスク期間を超える場合があり、この場合、ロータの回転位置が誤検出されるという知見を得た。この知見に基づき、以下の発明を想到するに至った。すなわち、この発明の一の局面におけるモータの駆動装置は、複数相の巻線を含むステータおよびロータを備えるモータの駆動装置であって、複数相の巻線に、順次、通電相の切り替えを行いながら電力を供給する電源部と、複数相の巻線のうちの通電相とは異なる巻線に誘起される誘起電圧が基準電圧を通過する通過タイミングを検出する通過タイミング検出部と、通過タイミング検出部により検出された通過タイミングに基づいて、電源部の前記通電相の切り替えを制御する制御部と、通電相の巻線に流れる電流値を検出する電流値検出部とを備え、制御部は、電流値検出部により検出された電流値に基づいて、通電相の切り替えによる巻線の逆起電圧の検出を行わないマスク期間を決定する制御を行うように構成されている。
この発明の一の局面によるモータの駆動装置では、上記のように、制御部を、電流値検出部により検出された電流値に基づいて、通電相の切り替えによる巻線の逆起電圧の検出を行わないマスク期間を決定する制御を行うように構成する。これにより、モータの負荷変動等に起因して、逆起電圧が生じる期間が比較的長くなった場合でも、電流値に基づいた逆起電圧が生じる期間に合わせてマスク期間を決定することができるので、逆起電圧が生じる期間がマスク期間を超えないように、マスク期間を決定することができる。その結果、逆起電圧が生じる期間が比較的長くなった場合でも、ロータの回転位置が誤検出されるのを抑制することができる。これにより、ロータの回転位置の誤検出によりモータが脱調状態になることを抑制することができる。
上記一の局面によるモータの駆動装置において、好ましくは、制御部は、検出された電流値に基づいて、逆起電圧が発生する期間に対応した期間であるマスク決定用期間を取得して、マスク決定用期間の長さと通過タイミングの周期である通過タイミング周期の長さとに基づいて、マスク期間を決定する制御を行うように構成されている。
ここで、通過タイミング周期は、通電相の切替えを行うタイミングである切替タイミングを決定する際に参照される。また、逆起電圧は、切替タイミングの直後から発生する。この点を考慮して、本発明では上記のように、逆起電圧が発生する期間に対応した期間であるマスク決定用期間に加えて、通過タイミング周期の長さに基づいて、マスク期間を決定することにより、逆起電圧が発生する期間と切替タイミングとの両方が考慮されたマスク期間を用いることにより、逆起電圧に起因したロータの回転位置の誤検出を、より確実に抑制することができる。
この場合、好ましくは、制御部は、マスク決定用期間と電流値とが関連付けられたマスク用マップデータ、または、マスク決定用期間と電流値とが関連付けられた関数式のうちのいずれか一方と、検出された電流値とに基づいて、検出された電流値に対応するマスク決定用期間を取得する制御を行うように構成されている。
このように構成すれば、マスク用マップデータまたは関数式を用いることにより、容易に検出された電流値に対応するマスク決定用期間を取得することができる。
上記マスク決定用期間を取得する制御部を備えるモータの駆動装置において、好ましくは、制御部は、通過タイミング周期の2分の1以下の長さと、マスク決定用期間の長さを加えた長さの期間を、マスク期間として決定する制御を行うように構成されている。
ここで、たとえば、モータを台形波駆動させる場合には、制御部は、通過タイミングから通過タイミング周期の2分の1以下の長さの期間(以下、「切替期間」)の経過後に、巻線の通電相を切り替える制御を行うように構成される。この点に着目して、本発明では上記のように構成することにより、マスク期間を、切替期間にマスク決定用期間を加えた長さの期間として決定することができるので、巻線の通電相が切り替えられた時点から生じる逆起電圧に起因するロータの回転位置の誤検出をより効果的に抑制することができる。
上記マスク決定用期間を取得する制御部を備えるモータの駆動装置において、好ましくは、制御部は、取得したマスク決定用期間が通過タイミング周期の2分の1の長さ以下の場合に、通過タイミング周期の2分の1の長さと、マスク決定用期間の長さを加えた長さの期間を、マスク期間として決定するとともに、取得したマスク決定用期間が通過タイミング周期の2分の1の長さよりも大きい場合に、通過タイミング周期の長さをマスク期間として決定する制御を行うように構成されている。
このように構成すれば、取得したマスク決定用期間が通過タイミング周期の2分の1の長さよりも大きい場合でも、決定されるマスク期間が、通過タイミング周期よりも大きい長さに決定されないので、決定されたマスク期間が、次回以降に決定される通過タイミング周期およびマスク期間に重複するのを抑制することができる。
この場合、好ましくは、制御部は、マスク期間を通過タイミング周期の長さに決定した場合に、直前の通過タイミングからマスク期間が経過後、直前の通過タイミングと直前の通過タイミングの1つ前の通過タイミングとに基づいて、通過タイミング周期を決定する制御を行うように構成されている。
このように構成すれば、取得したマスク決定用期間が通過タイミング周期の2分の1の長さよりも大きい場合にマスク期間が通過タイミング周期の長さに決定されることにより、通過タイミング周期中に通過タイミングを取得できない場合でも、直前の通過タイミングと直前の通過タイミングの1つ前の通過タイミングとに基づいて、モータの駆動を継続させることができる。
[付記項]
なお、本出願では、上記一の局面によるモータの駆動装置とは別に、以下のような他の構成も考えられる。
なお、本出願では、上記一の局面によるモータの駆動装置とは別に、以下のような他の構成も考えられる。
(付記項1)
すなわち、上記一の局面によるモータの駆動装置において、制御部は、電源部の通電相の切り替えを制御するごとに、マスク期間の決定を行うように構成されている。
すなわち、上記一の局面によるモータの駆動装置において、制御部は、電源部の通電相の切り替えを制御するごとに、マスク期間の決定を行うように構成されている。
このように構成すれば、電源部の通電相の切り替えを制御する毎に、マスク期間を更新することができるので、モータの負荷変動が繰り返し生じた場合でも、逆起電圧に起因したロータの回転位置の誤検出を効果的に抑制することができる。
(付記項2)
すなわち、上記マスク決定用期間を取得するモータの駆動装置において、制御部は、マスク用マップデータと検出された電流値とに基づいて、検出された電流値に対応するマスク決定用期間を取得するように構成されている。
すなわち、上記マスク決定用期間を取得するモータの駆動装置において、制御部は、マスク用マップデータと検出された電流値とに基づいて、検出された電流値に対応するマスク決定用期間を取得するように構成されている。
このように構成すれば、比較的複雑な関数式によりマスク決定用期間を算出する場合に比べて、複雑な計算をする必要がない分、制御部の制御負担を軽減することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[モータの駆動装置の構成]
図1〜図4を参照して、一実施形態によるモータ200の駆動装置100の構成について説明する。
図1〜図4を参照して、一実施形態によるモータ200の駆動装置100の構成について説明する。
図1に示すように、駆動装置100は、モータ200を駆動させるとともに、モータ200の駆動を制御する機能を有する。モータ200は、複数相(たとえば、U−V相、V−W相、および、W−U相の3相)の巻線211を含むステータ210と、複数の磁極対を有するロータ220とを含む。
(モータの構成)
モータ200は、いわゆるセンサレスブラシレスモータとして構成されている。すなわち、モータ200には、ブラシが設けられていないとともに、ロータ220の回転位置を検出するための回転位置検出用素子が設けられていない。また、モータ200は、たとえば、車両に搭載される電動オイルポンプの一部を構成する。なお、一般的に電動オイルポンプの負荷変動は、一般的な水ポンプの負荷変動に比べて大きくなる。また、オイルが低温の状態で電動オイルポンプが駆動される場合に、負荷が大きくなる。
モータ200は、いわゆるセンサレスブラシレスモータとして構成されている。すなわち、モータ200には、ブラシが設けられていないとともに、ロータ220の回転位置を検出するための回転位置検出用素子が設けられていない。また、モータ200は、たとえば、車両に搭載される電動オイルポンプの一部を構成する。なお、一般的に電動オイルポンプの負荷変動は、一般的な水ポンプの負荷変動に比べて大きくなる。また、オイルが低温の状態で電動オイルポンプが駆動される場合に、負荷が大きくなる。
モータ200の巻線211は、Δ結線により互いに接続されている。具体的には、巻線211は、U相端子212uおよびV相端子212vに接続されたUV間巻線211aと、V相端子212vおよびW相端子212wに接続されたVW間巻線211bと、W相端子212wおよびU相端子212uに接続されたWU間巻線211cとを含む。なお、以下の記載では、U相端子212u、V相端子212v、および、W相端子212wを特に区別しない場合には、「動力端子212」として記載する。
そして、モータ200は、ステータ210の巻線211に、順次、通電相の切り替えが行われながら電力を供給することにより、ロータ220を回転させるように構成されている。なお、本願明細書では、「通電相の切り替え」とは、U相端子212u、V相端子212v、および、W相端子212wに通電する状態(後述する電圧E固定状態、ハイインピーダンス状態、および、ゼロ電圧拘束状態)を切り替えることにより、巻線211に流れる電流の相を切り替えることを意味するものとして記載している。
また、ロータ220は図示しない負荷に接続されている。そして、モータ200は、ロータ220を回転させることにより、負荷に回転運動を伝達するように構成されている。
(駆動装置の構成)
駆動装置100は、図1に示すように、電源部1と、電圧検出部2(通過タイミング検出部の一例)と、制御部3と、電流値検出部4と、記憶部5とを備える。詳細には、電源部1は、モータ200の巻線211に、順次、通電相の切り替えを行いながら電力を供給するように構成されている。これにより、駆動装置100は、モータ200を台形波駆動する装置として構成されている。電圧検出部2は、複数相の巻線211のうちの通電相とは異なる巻線211に誘起される誘起電圧Vi(Viu、Viv、および、Viw)を検出するように構成されている。
駆動装置100は、図1に示すように、電源部1と、電圧検出部2(通過タイミング検出部の一例)と、制御部3と、電流値検出部4と、記憶部5とを備える。詳細には、電源部1は、モータ200の巻線211に、順次、通電相の切り替えを行いながら電力を供給するように構成されている。これにより、駆動装置100は、モータ200を台形波駆動する装置として構成されている。電圧検出部2は、複数相の巻線211のうちの通電相とは異なる巻線211に誘起される誘起電圧Vi(Viu、Viv、および、Viw)を検出するように構成されている。
制御部3は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)を含み、記憶部5に記憶されたプログラム51に基づいて、駆動装置100の各部を制御するように構成されている。たとえば、制御部3は、電圧検出部2の検出結果に基づいて、パルス幅変調信号(以下、PWM:Pulse Width Modulation信号)を電源部1に伝達することにより電源部1の動作を制御するように構成されている。
電源部1は、直流電源部1aとインバータ回路10とを含む。直流電源部1aは、たとえば、バッテリを含み、所定の直流電圧E(以下、「電源電圧E」)をインバータ回路10に印加するように構成されている。インバータ回路10は、たとえば、3相ブリッジ回路により構成されている。そして、直流電源部1aは、インバータ回路10の3相の共通の入力端子11p、および、接地端子11nに接続されている。
インバータ回路10は、3相の各相に上側アーム部を構成するスイッチング素子12と下側アーム部を構成するスイッチング素子13とを含む。たとえば、スイッチング素子12および13は、それぞれ、電界効果トランジスタ(FET)により構成されている。
また、3相のスイッチング素子12は、入力端子11pに接続されている。また、3相のスイッチング素子13は、接地端子11nに接続されている。そして、各相において、スイッチング素子12とスイッチング素子13とは直列に接続されており、スイッチング素子12および13の間に動力端子212が配線を介して接続されている。すなわち、U相のスイッチング素子12および13の間にU相端子212uが接続されており、V相のスイッチング素子12および13の間にV相端子212vが接続されており、W相のスイッチング素子12および13の間にW相端子212wが接続されている。
また、スイッチング素子12および13は、それぞれ、スイッチング部14とダイオード部15とを含む。スイッチング部14とダイオード部15とは、電気的に並列に接続されている。スイッチング部14は、制御部3からのPWM信号に基づいて、両端間を導通させる導通状態(オン状態)と、両端間を遮断する遮断状態(オフ状態)とを切り替え可能に構成されている。
スイッチング素子12のダイオード部15は、動力端子212(巻線211)に生じた逆起電圧Zを入力端子11p側に通電するように構成されている。また、スイッチング素子13のダイオード部15は、接地端子11nから動力端子212(巻線211)に通電するように構成されている。
動力端子212は、図2に示すように、スイッチング素子12および13がオンオフ制御されることにより、3つの状態を構成する。この3つの状態は、3相各相で同様であるため、以下、U相端子212uについて説明する。U相端子212uは、スイッチング素子12が導通状態で、かつ、スイッチング素子13が遮断状態の場合、電源電圧Eに固定された状態(図2の期間Tu1参照)になる。また、U相端子212uは、スイッチング素子12が遮断状態で、かつ、スイッチング素子13が導通状態の場合、ゼロ電圧(略接地電位)に固定された状態(図2の期間Tu3参照)になる。また、U相端子212uは、スイッチング素子12および13がともに遮断状態の場合、ハイインピーダンス状態(図2の期間Tu2およびTu4参照)になる。なお、図2では、デューティ100%の状態を図示しているが、デューティ100%未満の場合、デューティオフの期間は、電源電圧Eに固定された状態(電圧E固定状態)、または、ハイインピーダンス状態であっても、電圧がゼロとなる。
また、図2に示すように、ハイインピーダンス状態のU相端子212uには、U相誘起電圧Viuが誘起される。U相誘起電圧Viuは、U相端子212uに接続されたUV間巻線211aおよびWU間巻線211cにロータ220の磁極対からの磁束が鎖交することにより発生する。したがって、U相誘起電圧Viuは、UV間巻線211aおよびWU間巻線211cとロータ220との相対回転位置関係に対応して変化する。また、以下の記載では、U相誘起電圧Viu、V相誘起電圧Viv、および、W相誘起電圧Viwを特に区別しない場合には、誘起電圧Viと記載する。
また、制御部3は、誘起電圧Viが基準電圧Vcを通過した通過タイミングに基づいてロータ220の回転位置(位置検出タイミングt1)を取得して、取得したロータ220の回転位置に基づいて、通電相の切り替えを制御するように構成されている。以下、具体的に説明する。
電圧検出部2は、図1に示すように、U相比較回路20uと、V相比較回路20vと、W相比較回路20wとを含む。すなわち、電圧検出部2および制御部3は、いわゆる、3相独立形式のロータ220の回転位置の検出回路として構成されている。なお、図1では、ロータ220の回転位置の検出回路を3相独立形式として図示しているが、ロータ220の回転位置の検出回路は、3相独立形式に限らず、3相合成形式であってもよい。
U相比較回路20uの正側入力端子21uは、抵抗器R1を介して、U相端子212uが接続されている。V相比較回路20vの正側入力端子21vは、抵抗器R2を介して、V相端子212vが接続されている。W相比較回路20wの正側入力端子21wは、抵抗器R3を介して、W相端子212wが接続されている。
また、U相比較回路20uの負側入力端子22u、V相比較回路20vの負側入力端子22v、および、W相比較回路20wの負側入力端子22wには、たとえば、電源電圧Eが複数の抵抗器R4およびR5により2分の1に分圧された基準電圧Vc(E/2)が入力されている。
そして、U相比較回路20u、V相比較回路20vおよびW相比較回路20wは、それぞれ、動力端子212の電圧と基準電圧Vcとの大小を比較して、比較結果信号CSu、CSv、および、CSwを制御部3に出力するように構成されている。たとえば、U相比較回路20uは、U相端子212uの電圧が基準電圧Vcよりも大きい場合には、ハイレベル(図2では「H」と記載)の比較結果信号CSuを出力し、U相端子212uの電圧が基準電圧Vc以下の場合には、ローレベル(図2では「L」と記載)の比較結果信号CSuを出力する。
そして、制御部3は、U相比較回路20u、V相比較回路20v、および、W相比較回路20wからの比較結果信号CSu、CSv、および、CSwを取得することにより、誘起電圧Viが基準電圧Vcを通過した通過タイミングを取得するように構成されている。すなわち、制御部3は、ゼロクロスの時点である、比較結果信号CSu、CSv、および、CSwがハイレベルからローレベルに変化した時点、および、ローレベルからハイレベルに変化した時点を、ロータ220の回転位置(位置検出タイミングt1)として取得するように構成されている。なお、この場合の「通過タイミング」を「有効な通過タイミング」とする。
また、図2に示すように、検出されるロータ220の回転位置(位置検出タイミングt1)は、電気角の360度内(期間Tu1〜Tu4)に、各相2個ずつの合計6個ある。すなわち、電気角の60度間隔で位置検出タイミングt1が制御部3により取得される。
また、制御部3は、PWM制御に起因した比較結果信号CSu、CSv、および、CSwのゼロクロス信号を、ロータ220の回転位置(位置検出タイミングt1)としては取得しないように構成されている。すなわち、制御部3は、電圧E固定状態またはハイインピーダンス状態において、デューティオンの期間からデューティオフの期間またはデューティオフの期間からデューティオンの期間に切り替わることにより、電圧が基準電圧Vcを通過する通過タイミングを位置検出タイミングt1として取得しないように構成されている。なお、この場合の「通過タイミング」を「有効でない通過タイミング」とする。
また、制御部3は、取得した位置検出タイミングt1に基づいて、動力端子212(巻線211)の通電相を切り替える切替タイミングt2を設定する制御を行うように構成されている。
具体的には、図2に示すように、制御部3は、直前の2回の有効な通過タイミングである位置検出タイミングt1(たとえば、位置検出タイミングt11およびt12)から電気角の60度に対応する周期期間TM1(通過タイミング周期の一例)を設定する。そして、制御部3は、周期期間TM1の2分の1の長さの切替期間TM2を設定する。なお、制御部3は、進角が設定されている場合には、進角に対応した電気角分、周期期間TM1の2分の1よりも小さく切替期間TM2が設定されるように構成されている。
そして、制御部3は、位置検出タイミングt1から切替期間TM2が経過した時に、切替タイミングt2とするように構成されている。そして、制御部3が、切替期間TM2に基づいて通電相を切り替える制御を行うことにより、各相の動力端子212では、電気角120度の電圧E固定状態(図2の期間Tu1)、60度のハイインピーダンス状態(図2の期間Tu2)、120度のゼロ電圧固定状態(図2の期間Tu3)、および、60度のハイインピーダンス状態(図2の期間Tu4)が繰り返される。これにより、モータ200は、台形波駆動される。また、動力端子212は、各相同士において、電気角の120度分ずれるように制御されている。
電流値検出部4は、図1に示すように、たとえば、カレントトランス等の電流検出器を含み、電源部1からモータ200の巻線211(動力端子212)に供給される電力の電流値Iを検出するように構成されている。具体的には、電流値検出部4は、電源部1と各動力端子212との間を接続する配線の近傍に配置され、通電相の巻線211に流れる電流値Iを検出するように構成されている。電流値検出部4は、電流値Iの情報を随時、制御部3に伝達するように構成されている。
記憶部5は、たとえば、不揮発性メモリを含む。そして、記憶部5には、制御部3が制御処理を行うためのプログラム51と、後述するマスク用マップデータ52とが記憶されている。
(マスク期間の決定に関する構成)
図2に示すように、動力端子212の電圧の波形には、通電相の切り替えにより生じる逆起電圧Zの波形が重畳している。ここで、逆起電圧Zの波形は、切替タイミングt2の直後に発生する。なお、本願明細書では、「逆起電圧」を、通電相が切り替えられる際に、巻線211の自己誘導作用により生じた電圧のみを意味するものではなく、巻線211から自己誘導作用により生じた電圧(電流)が、駆動装置100の回路(ダイオード部15等)を還流することにより、電圧値が変化した状態の電圧をも含む、広い概念を意味するものとして記載している。
図2に示すように、動力端子212の電圧の波形には、通電相の切り替えにより生じる逆起電圧Zの波形が重畳している。ここで、逆起電圧Zの波形は、切替タイミングt2の直後に発生する。なお、本願明細書では、「逆起電圧」を、通電相が切り替えられる際に、巻線211の自己誘導作用により生じた電圧のみを意味するものではなく、巻線211から自己誘導作用により生じた電圧(電流)が、駆動装置100の回路(ダイオード部15等)を還流することにより、電圧値が変化した状態の電圧をも含む、広い概念を意味するものとして記載している。
ここで、図3(a)に示すように、逆起電圧Zが継続する長さ(逆起電圧Zが終了するまでの期間:逆起電圧期間Tz)と、通電相の巻線211の電流値Iとは、比例関係を有する。すなわち、モータ200に接続されている負荷が大きく、巻線211に流れていた電流の電流値Iが大きい場合、逆起電圧期間Tzが長くなり、モータ200の負荷が小さく、巻線211に流れていた電流の電流値Iが小さい場合、逆起電圧期間Tzが短くなる。
そこで、本実施形態では、制御部3は、電流値検出部4により検出された電流値Iに基づいて、逆起電圧Zにより位置検出タイミングt1(通過タイミング)を誤検出するのを抑制するためのマスク期間TM3を決定する(設定する)ように構成されている。
具体的には、本実施形態では、制御部3は、電流値検出部4から電流値Iを取得して、取得した電流値Iに基づいて、マスク用マップデータ52を参照して、電流値Iに基づいたマスク決定用期間Tdを取得する制御を行うように構成されている。そして、制御部3は、取得したマスク決定用期間Tdに基づいて、マスク期間TM3を決定するように構成されている。
詳細には、制御部3は、マスク期間TM3の決定を行う直前の周期期間TM1に通電相の巻線211に流れた電流値Iを電流値検出部4から取得するように構成されている。また、図4に示すように、記憶部5に記憶されているマスク用マップデータ52は、マスク決定用期間Tdと電流値Iとが関連付けられて構成されている。たとえば、マスク用マップデータ52は、電流値I1に関連付けられたマスク決定用期間Tdとしての期間Td1を含む。同様に、たとえば、マスク用マップデータ52は、電流値I2〜I5に関連付けられたマスク決定用期間Tdとして期間Td2〜Td5を含む。
また、マスク決定用期間Tdは、逆起電圧期間Tzに対応した長さの期間である。たとえば、マスク決定用期間Tdは、予め実験的にモータ200が駆動されて測定された逆起電圧期間Tzに対応する期間とするか、または、駆動装置100に接続されるモータ200の逆起電圧期間Tzに対応する期間に応じて同定された期間として記憶されている。
また、マスク決定用期間Tdは、逆起電圧期間Tzと略同一の長さの期間(Td≒Tz)か、または、逆起電圧期間Tzよりも大きい長さを有する期間(Td>Tz)として構成されている。言い換えると、マスク決定用期間Tdは、逆起電圧期間Tzと同一(Td=Tz:図3の(b)の実線C1)として構成されていてもよいし、逆起電圧期間Tzにマージン(モータ200の個体ばらつき等に起因する期間Ter)を加えたもの(Td=Tz+Ter:図3の(b)の点線C2)、または、マージンを考慮した乗数A(>1)を乗算したもの(Td=A×Tz:図3の(b)の点線C3)として構成されていてもよい。
そして、本実施形態では、取得したマスク決定用期間Tdの長さと通過タイミングの周期である周期期間TM1とに基づいて、マスク期間TM3を決定する制御を行うように構成されている。具体的には、本実施形態では、制御部3は、周期期間TM1の2分の1以下の長さに、マスク決定用期間Tdの長さを加えた長さの期間を、マスク期間TM3として設定する制御を行うように構成されている。
また、制御部3は、進角が設定されていない場合(進角が0度の場合)、周期期間TM1の2分の1の長さに、マスク用マップデータ52を参照して取得されたマスク決定用期間Tdの長さを加えた長さ(Td+(TM1)/2)のマスク期間TM3を設定するように構成されている。
そして、制御部3は、切替タイミングt2からマスク期間TM3が経過するまで(マスク期間TM3の間)、位置検出タイミングt1(通過タイミング)を取得しない制御を行うように構成されている。すなわち、マスク期間TM3中の通過タイミングは、有効でない通過タイミングとなる。
また、本実施形態では、制御部3は、取得したマスク決定用期間Tdが周期期間TM1の2分の1の長さ以上(Td≧(TM1)/2)である場合に、マスク期間TM3を、周期期間TM1の長さに決定する制御を行うように構成されている。たとえば、図2に示すマスク決定用期間Tda(点線)は、周期期間TM1の2分の1よりも長い期間であるとする。この場合、制御部3は、マスク期間TM3a(点線)を、周期期間TM1の長さに決定する制御を行うように構成されている。
また、本実施形態では、制御部3は、マスク期間TM3を周期期間TM1の長さに決定した場合に、直前の有効な通過タイミングである位置検出タイミングt1(以下、「位置検出タイミングt11」)からマスク期間TM3が経過後、位置検出タイミングt11と位置検出タイミングt11の1つ前の有効な通過タイミングである位置検出タイミングt1(以下、「位置検出タイミングt12」)とに基づいて、周期期間TM1を決定する制御を行うように構成されている。
すなわち、制御部3は、マスク期間TM3を周期期間TM1の長さに決定した場合(マスク期間TM3aの場合)、マスク期間TM3aが経過した時点で周期期間TM1が経過しているため、位置検出タイミングt1は取得されない。そこで、制御部3は、過去直近2回分の位置検出タイミングt1を用いて、モータ200の駆動を継続するように構成されている。この後、たとえば、制御部3により、マスク期間TM3が周期期間TM1未満に更新された後に、再び位置検出タイミングt1を取得して、取得した位置検出タイミングt1に基づいて、周期期間TM1および切替期間TM2が更新されるように構成されている。
また、制御部3は、マスク期間TM3の決定(設定)を、電源部1の通電相の切り替えを制御する際に、繰り返し行うように構成されている。すなわち、制御部3は、周期期間TM1ごとに、マスク期間TM3を繰り返し更新するように構成されている。
(モータの駆動装置の制御処理)
次に、図5を参照して、本実施形態によるモータ200の駆動装置100の制御処理について説明する。なお、駆動装置100の制御処理は、制御部3により実行される。
次に、図5を参照して、本実施形態によるモータ200の駆動装置100の制御処理について説明する。なお、駆動装置100の制御処理は、制御部3により実行される。
まず、ステップS1において、周期期間TM1が設定される。たとえば、図2に示すように、直前の有効な通過タイミングである位置検出タイミングt11と、位置検出タイミングt11の1つ前に有効な通過タイミングとして取得された位置検出タイミングt12との間隔が周期期間TM1として設定される。その後、ステップS2に進む。
ステップS2において、切替期間TM2が設定される。たとえば、周期期間TM1の2分の1の長さの期間が切替期間TM2として設定される。なお、進角が設定されている場合には、進角分、周期期間TM1の2分の1の長さよりも小さい期間が切替期間TM2として設定される。その後、ステップS3に進む。
ステップS3において、電流値検出部4から取得された電流値Iに基づいて、マスク用マップデータ52から、マスク決定用期間Tdが参照される。具体的には、電流値Iは、直前の周期期間TM1に通電相の巻線211に流れた電流値として検出された電流値である。その後、ステップS4に進む。
ステップS4において、マスク決定用期間Tdが周期期間TM1の2分の1より大きいか否かが判断される。すなわち、ステップS1において取得された周期期間TM1の2分の1と、ステップS4において取得されたマスク決定用期間Tdとの比較が行われる。そして、マスク決定用期間Tdが周期期間TM1の2分の1より大きい場合、ステップS6に進み、マスク決定用期間Tdが周期期間TM1の2分の1以下の場合、ステップS5に進む。
マスク決定用期間Tdが周期期間TM1の2分の1以下の場合に進むステップS5において、マスク期間TM3が周期期間TM1の2分の1にマスク決定用期間Tdを加えた長さに設定される。すなわち、マスク期間TM3の決定が行われる。その後、ステップS7に進む。
マスク決定用期間Tdが周期期間TM1の2分の1より大きい場合(たとえば、図2のTda参照)に進むステップS6において、マスク期間TM3が周期期間TM1の長さ(たとえば、図2のTM3a参照)に設定される。すなわち、マスク期間TM3の決定が行われる。その後、ステップS7に進む。
ステップS7において、切替期間TM2が経過したか否かが判断される。切替期間TM2が経過するまでこの判断は繰り返され、切替期間TM2が経過した場合、ステップS8に進む。
ステップS8において、通電相が切り替えられる。すなわち、電源部1からの各相の動力端子212に印加される電圧の状態(電圧E固定状態、ハイインピーダンス状態、および、ゼロ電圧固定状態)が切り替えられる。その後、ステップS8に進む。
ステップS9において、マスク期間TM3が経過したか否かが判断される。マスク期間TM3が経過するまでこの判断は繰り返され、マスク期間TM3が経過した場合、ステップS10に進む。
ステップS10において、マスク決定用期間Tdが周期期間TM1の2分の1より大きいか否かが判断される。そして、マスク決定用期間Tdが周期期間TM1の2分の1より大きい場合、ステップS1に戻る。すなわち、この場合、ステップS6においてマスク期間TM3が周期期間TM1の長さに設定されているので、マスク期間TM3(TM3a)が経過した時点で周期期間TM1が経過している。このため、マスク期間TM3が経過した時点で新たな有効な通過タイミング(位置検出タイミングt1)を取得することはできないので、ステップS1に戻り、直前の位置検出タイミングt11と直前よりも1つ前の位置検出タイミングt12とに基づいて周期期間TM1および切替期間TM2が設定される。
マスク決定用期間Tdが周期期間TM1の2分の1以下の場合に進むステップS11において、位置検出タイミングt1が取得されたか否かが判断される。位置検出タイミングt1が取得されるまでこの判断は繰り返され、位置検出タイミングt1が取得された場合、ステップS1に戻る。すなわち、上記のステップS1〜S11が繰り返されることにより、周期期間TM1、切替期間TM2、および、マスク期間TM3が繰り返し更新されながら、モータ200の駆動が行われる。
[本実施形態の効果]
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、制御部3を、電流値検出部4により検出された電流値Iに基づいて、通電相の切り替えによる巻線211の逆起電圧Zの検出を行わないマスク期間TM3を決定する制御を行うように構成する。これにより、モータ200の負荷変動等に起因して、逆起電圧期間Tzの長さが比較的長くなった場合でも、電流値Iに基づいた逆起電圧期間Tzに合わせてマスク期間TM3を決定することができるので、逆起電圧期間Tzがマスク期間TM3を超えないように、マスク期間を決定することができる。その結果、逆起電圧期間Tzが比較的長くなった場合でも、ロータ220の回転位置が誤検出されるのを抑制することができる。これにより、位置検出タイミングt1の誤検出によりモータ200が脱調状態になることを抑制することができる。また、モータ200の負荷が変動しても(比較的長くなった場合でも)ロータ220の回転位置が誤検出されるのを抑制することができるので、たとえば、モータ200を電動ポンプの一部として構成する際に、作動温度幅を、特に低温側に、拡張することができる。そして、モータ200を駆動する際に、駆動装置100の負荷および指令電流値における範囲の幅(制御幅)を拡張することができる。
また、本実施形態では、上記のように、逆起電圧期間Tzに対応した期間であるマスク決定用期間Tdに加えて、周期期間TM1の長さに基づいて、マスク期間TM3を決定することができるので、逆起電圧期間Tzと切替タイミングt2との両方が考慮されたマスク期間TM3を用いることにより、逆起電圧Zに起因したロータ220の回転位置の誤検出を、より確実に抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、マスク用マップデータ52を用いることにより、容易に検出された電流値Iに対応するマスク決定用期間Tdを取得することができる。また、比較的複雑な関数式によりマスク決定用期間Tdを算出する場合に比べて、複雑な計算をする必要がない分、制御部3の制御負担を軽減することができる。
また、本実施形態では、上記のように、マスク期間TM3を、切替期間TM2(TM1の2分の1の長さ)にマスク決定用期間Tdを加えた長さの期間として決定することができるので、巻線211の通電相が切り替えられた時点である切替タイミングt2から生じる逆起電圧Zに起因するロータ220の回転位置の誤検出をより効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、取得したマスク決定用期間Tdが周期期間TM1の2分の1の長さよりも大きい場合でも、決定されるマスク期間TM3が、周期期間TM1よりも大きい長さに決定されないので、決定されたマスク期間TM3が、次回以降に決定される周期期間TM1およびマスク期間TM3に重複するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、取得したマスク決定用期間Tdが周期期間TM1の2分の1の長さよりも大きい場合にマスク期間TM3が周期期間TM1の長さに決定されることにより、周期期間TM1中に通過タイミングを取得できない場合でも、直前の位置検出タイミングt11と直前の位置検出タイミングt11の1つ前の位置検出タイミングt12に基づいて、モータ200の駆動を継続させることができる。これにより、不必要なモータ200の駆動の停止を抑制することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、モータをPWM信号に基づいてPWM制御するように駆動装置を構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、モータをPWM制御せずに(デューティ100%の状態で)駆動するように駆動装置を構成してもよい。
また、上記実施形態では、モータを台形波駆動させるように駆動装置を構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、モータを矩形波駆動させるように駆動装置を構成してもよい。
また、上記実施形態では、動力端子(巻線)に電源電圧Eとゼロ電圧との間の電圧を印加するように電源部を構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、動力端子(巻線)に電源電圧Eと−Eとの間の電圧を印加するように電源部を構成してもよい。
また、上記実施形態では、電流値検出部にカレントトランスを含む例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、電流値検出部に電流値検出用抵抗器を設けてもよいし、電流値検出用磁気センサを設けてもよい。
また、上記実施形態では、制御部を、マスク用マップデータを参照することにより、マスク決定用期間Tdを取得するように構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図1に示す一実施形態の変形例のように、制御部303を、マスク決定用期間Tdと電流値Iとが関連付けられた以下の関数式(1)を用いて、マスク決定用期間Tdを取得するように構成してもよい。ここで、定数Bは、たとえば、予め逆起電圧期間Tzが実験的に測定されることにより取得された値である。また、関係式(1)での電流値Iは、絶対値の大きさを示している。
Td = B × I ・・・ (1)
Td = B × I ・・・ (1)
また、上記実施形態では、図2に示すように、マスク期間TM3を位置検出タイミングt1から開始させる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、マスク期間TM3を切替タイミングt2から開始させてもよい。この場合、制御部を、マスク決定用期間Tdと一致したマスク期間TM3を設定(決定)するように構成することが好ましい。
また、上記実施形態では、電流値Iを、マスク期間を決定する直前の周期期間TM1において検出された電流値とする例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、電流値Iを、マスク期間を決定する直前の複数の周期期間TM1の間に検出された電流値を平均化させた電流値としてもよい。
また、上記実施形態では、図1に示すように、ロータの回転位置の検出を3相独立形式により行うように駆動装置を構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、ロータの回転位置の検出を3相合成形式により行うように駆動装置を構成してもよい。
1 電源部
2 電圧検出部(通過タイミング検出部)
3、303 制御部
4 電流値検出部
100 駆動装置
200 モータ
210 ステータ
211 巻線
220 ロータ
2 電圧検出部(通過タイミング検出部)
3、303 制御部
4 電流値検出部
100 駆動装置
200 モータ
210 ステータ
211 巻線
220 ロータ
Claims (6)
- 複数相の巻線を含むステータおよびロータを備えるモータの駆動装置であって、
前記複数相の巻線に、順次、通電相の切り替えを行いながら電力を供給する電源部と、
前記複数相の巻線のうちの前記通電相とは異なる前記巻線に誘起される誘起電圧が基準電圧を通過する通過タイミングを検出する通過タイミング検出部と、
前記通過タイミング検出部により検出された前記通過タイミングに基づいて、前記電源部の前記通電相の切り替えを制御する制御部と、
前記通電相の前記巻線に流れる電流値を検出する電流値検出部とを備え、
前記制御部は、前記電流値検出部により検出された前記電流値に基づいて、前記通電相の切り替えによる前記巻線の逆起電圧の検出を行わないマスク期間を決定する制御を行うように構成されている、モータの駆動装置。 - 前記制御部は、検出された前記電流値に基づいて、前記逆起電圧が発生する期間に対応した期間であるマスク決定用期間を取得して、前記マスク決定用期間の長さと前記通過タイミングの周期である通過タイミング周期の長さとに基づいて、前記マスク期間を決定する制御を行うように構成されている、請求項1に記載のモータの駆動装置。
- 前記制御部は、前記マスク決定用期間と前記電流値とが関連付けられたマスク用マップデータ、または、前記マスク決定用期間と前記電流値とが関連付けられた関数式のうちのいずれか一方と、検出された前記電流値とに基づいて、検出された前記電流値に対応する前記マスク決定用期間を取得する制御を行うように構成されている、請求項2に記載のモータの駆動装置。
- 前記制御部は、前記通過タイミング周期の2分の1以下の長さと、前記マスク決定用期間の長さを加えた長さの期間を、前記マスク期間として決定する制御を行うように構成されている、請求項2または3に記載のモータの駆動装置。
- 前記制御部は、取得した前記マスク決定用期間が前記通過タイミング周期の2分の1の長さ以下の場合に、前記通過タイミング周期の2分の1の長さと、前記マスク決定用期間の長さを加えた長さの期間を、前記マスク期間として決定するとともに、取得した前記マスク決定用期間が前記通過タイミング周期の2分の1の長さよりも大きい場合に、前記通過タイミング周期の長さを前記マスク期間として決定する制御を行うように構成されている、請求項2〜4のいずれか1項に記載のモータの駆動装置。
- 前記制御部は、前記マスク期間を前記通過タイミング周期の長さに決定した場合に、直前の前記通過タイミングから前記マスク期間が経過後、前記直前の通過タイミングと前記直前の通過タイミングの1つ前の前記通過タイミングとに基づいて、前記通過タイミング周期を決定する制御を行うように構成されている、請求項5に記載のモータの駆動装置。
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JP2016210679A JP2018074710A (ja) | 2016-10-27 | 2016-10-27 | モータの駆動装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020188579A (ja) * | 2019-05-14 | 2020-11-19 | アイシン精機株式会社 | モータ制御装置、及び電動ポンプ |
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-
2016
- 2016-10-27 JP JP2016210679A patent/JP2018074710A/ja active Pending
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