JP2018074060A - 積層型熱交換器、および積層型熱交換器の製造方法 - Google Patents

積層型熱交換器、および積層型熱交換器の製造方法 Download PDF

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【課題】積層型冷却器1のろう付け部の品質を向上することができる。【解決手段】積層型冷却器1では、アウタープレート27a、27bは、それぞれの外縁部275a、275bがろう付け部40a、40bにて接合されている。インナーフィン29a、29bのうち、アウタープレート29a、29bに最も近い幅方向一方側端部のろう付け部をろう付け部41a、41bとする。中間プレート28のうちろう付け部40a、40bとろう付け部41a、41bとの間にはスリット282a、282bが設けられている。このため、ろう付け部41a、41bとろう付け部40a、40bとの間でろう材が流通することを阻止することができる。【選択図】図6

Description

本発明は、積層型熱交換器、および積層型熱交換器の製造方法に関するものである。
従来の積層型熱交換器では、複数本の冷却管と被冷却対象とを備え、冷却管と被冷却対象とが交互に積層方向に並ぶように複数本の冷却管と被冷却対象とが積層されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
複数本の冷却管は、第1アウタープレートと、この第1アウタープレートに対して積層方向一方側に配置されている第2アウタープレートと、第1、第2アウタープレートの間に配置されている中間プレートとをそれぞれ備える。
第1アウタープレートと中間プレートとの間には、第1冷媒流路が形成されている。第1冷媒流路には、被冷却対象と冷媒との間の熱交換を促進する第1インナーフィンが設けられている。第2アウタープレートと中間プレートとの間には、第2冷媒流路が形成されている。第2冷媒流路には、被冷却対象と冷媒との間の熱交換を促進する第2インナーフィンが設けられている。
第1アウタープレートおよび第2アウタープレートは、それぞれの外縁部が合わさった状態でろう付けにて接合されている。第1インナーフィンは、第1アウタープレートと中間プレートとに対してろう付けにて接合されている。第2インナーフィンは、第2アウタープレートと中間プレートとに対してろう付けにて接合されている。
特開2015−50232号公報
本発明者等は、上記特許文献1の積層型熱交換器において、アウタープレート27a、27b、中間プレート28、インナーフィン29a、29bとしてアルミニウム合金からなる部品を採用して、ろう付けの品質の向上について検討した。
本発明者等の検討によれば、積層型熱交換器のろう付け工程において、複数のろう付け箇所は、それぞれ、凝固するタイミングが相違する。
例えば、図12に示すように、アウタープレート27aの外縁部275aと中間プレート28とを接合するろう付け部Rbよりも、アウタープレート27aとインナーフィン29aを接合するろう付け部Raの方がろう材の凝固するタイミング(以下、凝固タイミングという)が早い場合には、ろう付け部Raの凝固に伴ってろう付け部Rbからろう材が矢印Gaの如く、ろう付け部Raに引きつけられる。このため、ろう材がろう付け部Rbから、アウタープレート27a、中間プレート28、およびインナーフィン29aを経由してろう付け部Raに流通する。このため、ろう付け部Rbにおいて、ろう材が不足してろう付け不良が生じる恐れがある。
本発明は上記点に鑑みて、ろう付け部の品質を向上するようにした積層型熱交換器、および積層型熱交換器の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、複数本の冷却管(2)と被冷却対象(4)とを備え、冷却管と被冷却対象とが交互に積層方向に並ぶように複数本の冷却管と被冷却対象とが積層されている積層型熱交換器であって、
複数本の冷却管は、
第1アウタープレート(27a)と、第1アウタープレートに対して積層方向一方側に配置されている第2アウタープレート(27b)と、第1アウタープレートおよび第2アウタープレートの間に配置されて、第1アウタープレートとの間に冷媒を流通させる第1冷媒流路(2d)と第2アウタープレートとの間に冷媒を流通させる第2冷媒流路(2e)とを形成する中間プレート(28)とをそれぞれ備え、
第1冷媒流路に収納されて、被冷却対象と冷媒との間の熱交換を促進する第1インナーフィン(29a)と
第2冷媒流路に収納されて、被冷却対象と冷媒との間の熱交換を促進する第2インナーフィン(29b)とを備え、
第1アウタープレートおよび第2アウタープレートは、それぞれの幅方向一方側の外縁部(275a、275b)が中間プレートを挟んで合わさった状態で第1ろう付け部(40a、40b)にて接合された状態になっており、
第1インナーフィンおよび第2インナーフィンのうち一方のインナーフィンは、第1アウタープレートおよび第2アウタープレートのうち一方のインナーフィンに対応するアウタープレートと中間プレートとに対してろう付け部にて接合された状態になっており、
一方のインナーフィンのうち、一方のインナーフィンに対応するアウタープレートに最も近い幅方向一方側の端部のろう付け部を第2ろう付け部(41a、41b)とし、
中間プレートのうち第1ろう付け部と第2ろう付け部との間には、第1スリット(282a)が設けられている。
請求項1に記載の発明によれば、第1アウタープレートの幅方向一方側の外縁部と第2アウタープレートの幅方向一方側の外縁部とが合わさった部位と第1、第2インナーフィンとの間でろう材が流通することが抑制される。したがって、ろう付け部でろう材が不足することが未然に抑制されるため、ろう付け部の品質を向上するようにした積層型熱交換器を提供することができる。
請求項3に記載の発明では、複数本の冷却管(2)と被冷却対象(4)とを備え、冷却管と被冷却対象とが交互に積層方向に並ぶように複数本の冷却管と被冷却対象とが積層されている積層型熱交換器であって、
複数本の冷却管は、
第1アウタープレート(27a)と、第1アウタープレートに対して積層方向一方側に配置されている第2アウタープレート(27b)と、第1アウタープレートおよび第2アウタープレートの間に配置されて、第1アウタープレートとの間に冷媒を流通させる第1冷媒流路(2d)と第2アウタープレートとの間に冷媒を流通させる第2冷媒流路(2e)とを形成する中間プレート(28)とをそれぞれ備え、
第1冷媒流路に収納されて、被冷却対象と冷媒との間の熱交換を促進する第1インナーフィン(29a)と
第2冷媒流路に収納されて、被冷却対象と冷媒との間の熱交換を促進する第2インナーフィン(29b)とを備え、
第1アウタープレートおよび第2アウタープレートは、それぞれの幅方向一方側の外縁部が合わさった状態で第1ろう付け部(40e)にて接合された状態になっており、
第1インナーフィンおよび第2インナーフィンのうち一方のインナーフィンは、第1アウタープレートおよび第2アウタープレートのうち一方のインナーフィンに対応するアウタープレートと中間プレートとに対してろう付け部にて接合された状態になっており、
一方のインナーフィンのうち、一方のインナーフィンに対応するアウタープレートに最も近い幅方向一方側の端部のろう付け部を第2ろう付け部(41a、41b)とし、
中間プレートと第1ろう付け部との間には第1間隔(290a)が設けられており、
第1間隔は、第1ろう付け部と第2ろう付け部との間に配置されている。
請求項3に記載の発明によれば、第1アウタープレートの幅方向一方側の外縁部と第2アウタープレートの幅方向一方側の外縁部とが合わさった部位と第1、第2インナーフィンとの間でろう材が流通することが抑制される。したがって、ろう付け部でろう材が不足することが未然に抑制されるため、ろう付け部の品質を向上するようにした積層型熱交換器を提供することができる。
請求項5に記載の発明では、複数本の冷却管(2)と被冷却対象(4)とを備え、冷却管と被冷却対象とが交互に積層方向に並ぶように複数本の冷却管と被冷却対象とが積層されており、
複数本の冷却管は、
第1アウタープレート(27a)と、第1アウタープレートに対して積層方向一方側に配置されている第2アウタープレート(27b)と、第1アウタープレートおよび第2アウタープレートの間に配置されて、第1アウタープレートとの間に冷媒を流通させる第1冷媒流路(2d)と第2アウタープレートとの間に冷媒を流通させる第2冷媒流路(2e)とを形成する中間プレート(28)とをそれぞれ備え、
第1冷媒流路に収納されて、被冷却対象と冷媒との間の熱交換を促進する第1インナーフィン(29a)と
第2冷媒流路に収納されて、被冷却対象と冷媒との間の熱交換を促進する第2インナーフィン(29b)とを備える積層型熱交換器の製造方法であって、
第1アウタープレート、第2アウタープレート、中間プレート、第1インナーフィン、および第2インナーフィンを組み立てる組み立て工程(S110)と、
第1アウタープレートの外縁部と第2アウタープレートの外縁部とを中間プレートを挟んだ状態でろう付け部にて接合しつつ、第1インナーフィンおよび第2インナーフィンのうち一方のインナーフィンと、第1アウタープレートおよび第2アウタープレートのうち一方のインナーフィンに対応するアウタープレートと、中間プレートとをろう付け部にて接合するろう付け工程(S120)と、を備え、
第1アウタープレートの幅方向一方側の外縁部と第2アウタープレートの幅方向一方側の外縁部とを中間プレートを挟んだ状態で接合したろう付け部を第1ろう付け部(40a、40b)とし、
第1インナーフィンおよび第2インナーフィンのうち一方のインナーフィンのうち、一方のインナーフィンに対応するアウタープレートに最も近い幅方向一方側の端部のろう付け部を第2ろう付け部(41a、41b)とし、
ろう付け工程では、中間プレートのうち第1ろう付け部および第2ろう付け部の間に設けられた第1スリット(282a)が第1ろう付け部と第2ろう付け部との間でろう材の流通を抑制した状態で、第1アウタープレート、第2アウタープレート、中間プレート、第1インナーフィン、および第2インナーフィンを接合する。
請求項5に記載の発明によれば、第1合わさせ部と第1、第2インナーフィンとの間でろう材が流通することが抑制される。したがって、ろう付け部でろう材が不足することが未然に抑制されるため、ろう付け部の品質を向上するようにした積層型熱交換器の製造方法を提供することができる。
請求項7に記載の発明では、複数本の冷却管(2)と被冷却対象(4)とを備え、冷却管と被冷却対象とが交互に積層方向に並ぶように複数本の冷却管と被冷却対象とが積層されており、
複数本の冷却管は、
第1アウタープレート(27a)と、第1アウタープレートに対して積層方向一方側に配置されている第2アウタープレート(27b)と、第1アウタープレートおよび第2アウタープレートの間に配置されて、第1アウタープレートとの間に冷媒を流通させる第1冷媒流路(2d)と第2アウタープレートとの間に冷媒を流通させる第2冷媒流路(2e)とを形成する中間プレート(28)とをそれぞれ備え、
第1冷媒流路に収納されて、被冷却対象と冷媒との間の熱交換を促進する第1インナーフィン(29a)と
第2冷媒流路に収納されて、被冷却対象と冷媒との間の熱交換を促進する第2インナーフィン(29b)とを備える積層型熱交換器の製造方法であって、
第1アウタープレート、第2アウタープレート、中間プレート、第1インナーフィン、および第2インナーフィンを組み立てる組み立て工程(S110)と、
第1アウタープレートの外縁部と第2アウタープレートの外縁部とを合わせた状態でろう付け部にて接合しつつ、第1インナーフィンおよび第2インナーフィンのうち一方のインナーフィンと、第1アウタープレートおよび第2アウタープレートのうち一方のインナーフィンに対応するアウタープレートと、中間プレートとをろう付け部にて接合するろう付け工程(S120)と、を備え、
第1アウタープレートの幅方向一方側の外縁部と第2アウタープレートの幅方向一方側の外縁部とを接合したろう付け部を第1ろう付け部(40e)とし、
第1インナーフィンおよび第2インナーフィンのうち一方のインナーフィンのうち、一方のインナーフィンに対応するアウタープレートに最も近い幅方向一方側の端部のろう付け部を第2ろう付け部(41a、41b)とし、
第1アウタープレートの幅方向一方側の外縁部と第2アウタープレートのうち幅方向一方側の外縁部とが合わさる部分を第1合わさせ部(400a)とし、
組み立て工程では、第1合わさせ部に対して第1間隔(282a)を開けて中間プレートを配置し、
ろう付け工程では、第1間隔が第1ろう付け部と第2ろう付け部との間でろう材の流通を抑制した状態で、第1アウタープレート、第2アウタープレート、中間プレート、第1インナーフィン、および第2インナーフィンを接合する。
請求項7に記載の発明によれば、第1合わさせ部と第1、第2インナーフィンとの間でろう材が流通することが抑制される。したがって、ろう付け部でろう材が不足することが未然に抑制されるため、ろう付け部の品質を向上するようにした積層型熱交換器を提供することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態における冷却器の全体構成を示す断面図である。 図1の冷却器の冷却管をチューブ積層方向一方側から観た上面図である。 図2中III-III断面図である。 図1の冷却管の供給ヘッダ付近の内部構造を示す断面図である。 図4中の中間プレートをチューブ積層方向一方側から観た上面図である。 図3中A1部分の拡大図である。 図3中A2部分の拡大図である。 第1実施形態における冷却器の製造工程を示すフローチャートである。 変形前の図1の供給ヘッダ付近を示す断面図である。 本発明の第2実施形態における冷却管の部分拡大図であって、図6に相当する図である。 第2実施形態における冷却管の部分拡大図であって、図7に相当する図である。 本発明の課題を説明するための冷却管の部分断面図である。 本発明の課題を説明するための冷却管の部分断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1は、本発明の本実施形態における積層型冷却器1の全体構成を示した図である。図2は積層型冷却器1をチューブ積層方向DRstの一方側から視た図である。
この積層型冷却器1は、その内部を循環する冷媒と熱交換対象とを熱交換させることによりその熱交換対象を冷却する積層型熱交換器である。具体的には、その熱交換対象、すなわち被冷却対象は、板状に形成された複数の電子部品4であり、積層型冷却器1は、その電子部品4をその両面から冷却する。積層型冷却器1の冷媒としては、例えばエチレングリコール系の不凍液が混入した水すなわち冷却水が用いられる。
なお、図1のチューブ積層方向DRst、チューブ長手方向DRtb、および後述の図2のチューブ幅方向DRwは何れも互いに直交する方向である。
上記被冷却対象としての電子部品4は、具体的には、大電力を制御するパワー素子などを収容しており、扁平な直方体形状に形成されている。そして、電子部品4は、その一方の長辺側外周面から電力用電極が延び出し、その他方の長辺側外周面から制御用電極が延びだしている。
詳細には、電子部品4は、半導体スイッチ素子とダイオードとを内蔵した半導体モジュールである。そして、その半導体モジュールは、自動車の走行用電動機用の電力変換装置を構成している。電力変換装置は、直流電力を交流電力に変換して走行用電動機に出力する回路である。
図1に示すように、積層型冷却器1は、複数本の冷却管2(流路管)がチューブ積層方向DRstへ積層されることによって構成されている。そして、個々の冷却管2は、そのチューブ長手方向DRtbの一方側に供給ヘッダ構成部2aを有すると共に、チューブ長手方向DRtbの他方側に排出ヘッダ構成部2bを有している。そして、供給ヘッダ構成部2aと排出ヘッダ構成部2bとの間に、それらをつなぐと共に、冷媒が流れるチューブ冷媒流路2d、2e(図3参照)を形成している扁平形状の熱交換チューブ2cを有している。
その供給ヘッダ構成部2aは、チューブ積層方向DRstへ積層され、それにより、チューブ冷媒流路2d、2eへ冷媒を供給する供給ヘッダ11を構成している。すなわち、その供給ヘッダ11は、複数の供給ヘッダ構成部2aから構成され、複数の熱交換チューブ2cの一端がそれぞれ接続されている。
排出ヘッダ構成部2bは、チューブ積層方向DRstへ積層され、それにより、チューブ冷媒流路2d、2eから排出された冷媒が流入する排出ヘッダ12を構成している。すなわち、その排出ヘッダ12は、複数の排出ヘッダ構成部2bから構成され、複数の熱交換チューブ2cの他端がそれぞれ接続されている。
熱交換チューブ2cは、その一方の扁平面(冷却面)において電子部品4の一方の主平面に接し、他方の扁平面(冷却面)において別の電子部品4の他の主平面にも接するように配置されている。
すなわち、チューブ積層方向DRstにおいて、複数の電子部品4と複数の熱交換チューブ2cとが交互に積層配置されている。そして、その複数の電子部品4と複数の熱交換チューブ2cとを積層配置した組み立て体におけるチューブ積層方向DRstの両端には更に熱交換チューブ2cが配置されている。このような積層配置により、熱交換チューブ2cは、チューブ冷媒流路2d、2eを流れる冷媒と電子部品4とを熱交換させ、複数の電子部品4を両面から冷却する。
次に、本実施形態の積層型冷却器1を構成する冷却管2の構造の詳細について説明する。
冷却管2は、例えばアルミニウム合金などの高い熱伝導性をもつ金属製のプレートを積層し、これらプレートをろう付けなどの接合技術により接合して構成されている。
具体的には、図2および図3に示すように、冷却管2は、一対のアウタープレート27a、27bと、中間プレート28とから構成されている。その一対のアウタープレート27a、27bは、冷却管2のアウターを成しチューブ積層方向DRstに並んで配置されている。中間プレート28は、その一対のアウタープレート27a、27bの間に配置されている。
言い換えれば、熱交換チューブ2cは、チューブ積層方向DRstに並べられた一対のアウタープレート27a、27bと中間プレート28とから構成されている。
アウタープレート27aと中間プレート28との間には、冷媒を流通させるチューブ冷媒流路2dを構成する。アウタープレート27bと中間プレート28との間にも、冷媒を流通させるチューブ冷媒流路2eを構成する。チューブ冷媒流路2d内にはインナーフィン29aが配置されている。チューブ冷媒流路2e内にはインナーフィン29bが配置されている。インナーフィン29a、29bは、波形状に成形されて冷媒の熱交換を促進する。
なお、本実施形態のアウタープレート27a、27b、中間プレート28、及びインナーフィン29a、29bは、それぞれアルミニウム合金からなる。アウタープレート27a、27b、中間プレート28、及びインナーフィン29a、29bは、互いにろう付け接合されることにより、冷却管2を構成している。
一対のアウタープレート27a、27bは、供給ヘッダ構成部2aと排出ヘッダ構成部2bとを構成している。そして、中間プレート28は、熱交換チューブ2c内から供給ヘッダ構成部2a内および排出ヘッダ構成部2b内へそれぞれ延設されている。
アウタープレート27a、27bは、チューブ積層方向DRst一方側(およびチューブ積層方向DRst他方側)へ突き出るように設けられた突出管部22を、供給ヘッダ構成部2aおよび排出ヘッダ構成部2bを構成する部位に設けられている。
このことにより、1本の冷却管2(すなわち、一対のアウタープレート27a、27b)には、4つの突出管部22が設けられていることになる。以下、説明の便宜上、4つの突出管部22を第1突出管部22、第2突出管部22、第3突出管部22、および第4突出管部22とする。
ここで、第1突出管部22は、供給ヘッダ構成部2aに連通して、かつチューブ積層方向DRst一方側に突出している。第2突出管部22は、排出ヘッダ構成部2bに連通して、かつチューブ積層方向DRst一方側に突出している。第3突出管部22は、供給ヘッダ構成部2aに連通して、かつチューブ積層方向DRst他方側に突出している。第4突出管部22は、排出ヘッダ構成部2bに連通して、かつチューブ積層方向DRst他方側に突出している。
第1突出管部22および第2突出管部22は、それぞれ、チューブ積層方向DRst一方側へ開口している。第3突出管部22および第4突出管部22は、それぞれ、チューブ積層方向DRst他方側へ開口している。
そして、複数本の冷却管2は、突出管部22が互いに接合されることにより、複数本の冷却管2がチューブ積層方向DRstへ連結され、供給ヘッダ11及び排出ヘッダ12がそれぞれ構成される。
また、アウタープレート27a、27bは、図4に示すように、突出管部22の付け根部周辺、すなわち突出管部22の基部側に、所定の径方向幅をもって環状に形成されたダイアフラム部23を有している。すなわち、ダイアフラム部23は、冷却管2のうち突出管部22の基部側に形成されている。
そのダイアフラム部23は、供給ヘッダ構成部2aおよび排出ヘッダ構成部2bにおいて、そのヘッダ構成部2a、2bの内部にそれぞれ窪んでいる。
本実施形態のダイアフラム部23は、積層型冷却器1の組み立て時にてチューブ積層方向DRstへの押圧力により容易に変形可能に形成されている容易変形部を構成している。ダイアフラム部23は、供給ヘッダ11(或いは、排出ヘッダ12)のうちダイアフラム部23以外の部位に比べて剛性が小さくなっている。つまり、ダイアフラム部23は、突出管部22の先端側や冷却器2に比べて剛性が小さくなっている。
また、アウタープレート27a、27bの突出管部22は、インロー接続されている。すなわち、チューブ積層方向DRstに接続されている2つの突出管部22のうち、一方の突出管部22は、インロー接続において外側に配置される段付き外側突出管部223となっており、他方の突出管部22は、その外側突出管部223の内側に挿入配置される内側突出管部222となっている。
そして、供給ヘッダ11および排出ヘッダ12の各々において、内側突出管部222が外側突出管部223へ嵌合されることにより、その内側突出管部222および外側突出管部223は、1つの管路形成部224を構成している。その管路形成部224は、各ヘッダ11、12において冷媒をチューブ積層方向DRstへ流す円管状のヘッダ管路224aを形成している。
すなわち、複数本の冷却管2において隣り合う2本の冷却管のうちチューブ長手方向DRtbの一方側は、前記隣り合う2本の冷却管毎に1つの管路形成部224を介して接続されて供給ヘッダ11を構成している。
具体的には、冷却管2の第1突出管部22は内側突出管部222であり、冷却管2の第2突出管部22は外側突出管部223である。冷却管2の第3突出管部22は外側突出管部223であり、冷却管2の第4突出管部22はで内側突出管部222である。
複数の冷却管2のうちチューブ積層方向DRstの一方側の冷却管2(すなわち、図1中最上側冷却管2)の第1突出管部22には、冷媒導入パイプ31が嵌め込まれている。複数の冷却管2のうちチューブ積層方向DRstの一方側の冷却管2(すなわち、図1中最上側冷却管2)の第2突出管部22には、冷媒排出パイプ32が嵌め込まれている。
複数の冷却管2のうちチューブ積層方向DRstの他方側の冷却管2(すなわち、図1中最下側冷却管2)には、第3突出管部22および第4突出管部22が設けられていなく、当該他方側の冷却管2のうち第3突出管部22および第4突出管部22に相当箇所は、閉じられている。
複数本の冷却管2において隣り合う2本の冷却管のうちチューブ長手方向DRtbの他方側は、前記隣り合う2本の冷却管毎に1つの管路形成部224を介して接続されて排出ヘッダ12を構成している。
図3に示すように、外側突出管部223は、その内部に内側突出管部222を受け容れる。外側突出管部223内に形成された段部は、内側突出管部222の挿入長さを規制するための規制部分として機能する。内側突出管部222の先端は段部に当接して、軸方向すなわちチューブ積層方向DRstへの内側突出管部222の挿入長さが規制される。外側突出管部223の内面と、内側突出管部222の外面との間には、その組み付け過程では挿入可能な程度の隙間があるが、両者はろう付けにより接合され、隙間は閉じられ、密封される。
接合後の突出管部22は、それらの軸方向すなわちチューブ積層方向DRstにおいて、ダイアフラム部23が塑性変形する程度の加圧力を受けても坐屈しない程度の剛性を提供する。
アウタープレート27a、27bの外縁部(すなわち、外周部)には、図4に示すように、チューブ積層方向DRstに立ち上がる外周壁面274と、その外周壁面274から外側へ広がる細い幅のフランジ部275とが形成されている。フランジ部275は、外縁部に沿って環状に形成されている。
一対のアウタープレート27a、27bは、それぞれのフランジ部275を相対向させ、そのフランジ部275で中間プレート28の縁部を挟むようにして配置されている。そして、その一対のアウタープレート27a、27bおよび中間プレート28は、ろう付けにより接合されている。
上述のごとく、隣り合う冷却管2の突出管部22同士が嵌合されその突出管部22の側壁同士が接合されることにより、互いの供給ヘッダ構成部2a同士が連通し、互いの排出ヘッダ構成部2b同士が連通する。
ここで、中間プレート28のうち供給ヘッダ構成部2aを構成する箇所には、チューブ積層方向DRstに貫通する貫通穴281aが設けられている。中間プレート28のうち排出ヘッダ構成部2bを構成する箇所には、チューブ積層方向DRstに貫通する貫通穴281bが設けられている。これにより、供給ヘッダ11及び排出ヘッダ12が形成されている。
本実施形態の中間プレート28のうちチューブ幅方向DRw一方側には、チューブ長手方向DRtbに延びるスリット282aが形成されている。スリット282aは、中間プレート28の厚み方向(すなわち、チューブ積層方向DRst)に貫通している長細い開口部である。
スリット282aは、貫通穴281a、281bと中間プレート28のうちチューブ幅方向DRw一方側の外縁部との間に配置されている。本実施形態のスリット282aは、後述するように、ろう付け時にろう材が流通することを防止する役割を果たす。
中間プレート28のうちチューブ幅方向DRw他方側には、チューブ長手方向DRtbに延びるスリット282bが形成されている。スリット282bは、中間プレート28の厚み方向(すなわち、チューブ積層方向DRst)に貫通している長細い開口部である。
スリット282bは、貫通穴281a、282bと中間プレート28のうちチューブ幅方向DRw他方側の外縁部との間に配置されている。本実施形態のスリット282bは、後述するように、ろう付け時にろう材が流通することを防止する役割を果たす。
次に、本実施形態の積層型冷却器1の作動について説明する。
まず、冷媒導入パイプ31からの冷媒が供給ヘッダ11に供給される。この供給された冷媒は、供給ヘッダ11から複数の熱交換チューブ2cのそれぞれに分配される。この分配された冷媒は、複数の熱交換チューブ2cをそれぞれ通過した後、排出ヘッダ12に回収される。この回収された冷媒は、冷媒排出パイプ32に排出される。このように冷媒が流れることにより、複数の電子部品4は、それぞれ、複数の熱交換チューブ2cのうち対応する2本の熱交換チューブ2c内の冷媒により冷却される。
次に、本実施形態の積層型冷却器1の組み立てについて図8を参照して説明する。
まず、第1の工程(ステップ100)において、複数対のアウタープレート27a、27b、複数枚の中間プレート28、複数対のインナーフィン29a、29b、冷媒導入パイプ31、冷媒排出パイプ32、および複数の電子部品4を別々に用意する。
次に、第2の工程(ステップ110)において、アウタープレート27a、27bのそれぞれの間に、インナーフィン29a、一枚の中間プレート28、およびインナーフィン29bを挟んだ状態でアウタープレート27a、27bを複数対、積層する。
この際に、チューブ長手方向DRtbの一方側において、隣り合う2本の突出管部毎に前記隣り合う2本の突出管部のうち一方の突出管部(すなわち、第1突出管部)22を他方の冷却管2の突出管部(すなわち、第3突出管部)22に嵌め込む。
複数本の冷却管2のそれぞれのチューブ長手方向DRtbの他方側において、隣り合う2本の突出管部毎に隣り合う2本の突出管部のうち一方の突出管部22(すなわち、第2突出管部22)を他方の冷却管2の突出管部(すなわち、第4突出管部)22に嵌め込む。
複数本の冷却管2のうちチューブ積層方向DRst一方側の冷却管2の第1突出管部22を冷媒導入パイプ31に嵌め込むとともに、複数本の冷却管2のうちチューブ積層方向DRst一方側の冷却管2の第3突出管部22を冷媒排出パイプ32に嵌め込む。
次に、第3の工程(ステップ120)において、ろう付けなどの接合技術により、複数対のアウタープレート27a、27b、一枚の中間プレート28、複数対のインナーフィン29a、29b、冷媒導入パイプ31、冷媒排出パイプ32が一体化される。本実施形態のろう材としては、アルミニウムとシリコンとを含むものが用いられる。
ここで、アウタープレート27a、27bの外縁部が中間プレート28の外縁部を挟んだ状態でろう材によって接合される。
具体的には、アウタープレート27aの外縁部275aと中間プレート28の外縁部とがろう材によって接合される。アウタープレート27bの外縁部275bと中間プレート28の外縁部とがろう材によって接合される。アウタープレート27a、27bの外縁部は、アウタープレート27a、27bの外周部を構成している。
さらに、アウタープレート27aの内表面とインナーフィン29aとがろう材によって接合される。中間プレート28とインナーフィン29aとがろう材によって接合される。アウタープレート27bの内表面とインナーフィン29bとがろう材によって接合される。中間プレート28とインナーフィン29bとがろう材によって接合される。
以下、説明の便宜上、図6に示すように、アウタープレート27aのうちチューブ幅方向DRw一方側の外縁部275aと中間プレート28のうちチューブ幅方向DRw一方側の外縁部とがろう付け接合される部位をろう付け部40a(第1ろう付け部)とする。
アウタープレート27bのうちチューブ幅方向DRw一方側の外縁部275bと中間プレート28のうちチューブ幅方向DRw一方側の外縁部とがろう付け接合される部位をろう付け部40b(第1ろう付け部)とする。
インナーフィン29aのうち、アウタープレート27aに最も近いチューブ幅方向DRw一方側の端部のろう付け部をろう付け部41a(第2ろう付け部)とする。
インナーフィン29bのうち、アウタープレート27bに最も近いチューブ幅方向DRw一方側端部のろう付け部をろう付け部41b(第2ろう付け部)とする。
ここで、ろう付け部40aでろう材が凝固するタイミングとろう付け部41aでろう材が凝固するタイミングとが異なる。ろう付け部40bでろう材が凝固するタイミングとろう付け部41bでろう材が凝固するタイミングとが異なる。
このため、スリット282a、282bが設けられていない中間プレート28を用いた場合において、ろう材が溶融状態であるときには、アウタープレート27a、27bの合わせ部400aとインナーフィン29a、29bとの間で中間プレート28の表面(或いは、裏面)を経由してろう材が流通する。
合わせ部400aとは、アウタープレート27aのうちチューブ幅方向DRw一方側の外縁部275aとアウタープレート27bのうちチューブ幅方向DRw一方側の外縁部275bとが合わさる部分である。中間プレート28の表面は、中間プレート28のうちアウタープレート27aに向いている面である。中間プレート28の裏面は、中間プレート28のうちアウタープレート27bに向いている面である。
例えば、ろう付け部41aの方が、ろう付け部40aよりもろう材の凝固タイミングが早い場合、ろう付け部41aのろう材の表面張力によって、ろう材がろう付け部40aから、アウタープレート27aの内壁、中間プレート28の表面およびインナーフィン29aを経由してろう付け部41aに流通する。
また、インナーフィン29aとアウタープレート27aとを接合するろう付け部42の方が、ろう付け部40aのろう材の表面張力によって、ろう付け部40aよりもろう材の凝固タイミングが早い場合、ろう材がろう付け部40aから、アウタープレート27aの内壁、中間プレート28の表面、およびインナーフィン29aの表面を経由してろう付け部42に流通する。
この場合、ろう付け部40aにおいて、ろう材が不足してろう付け不良が生じる恐れがある。
この際に、例えば、ろう材に含まれるアルミニウムがろう付け部40aからろう付け部42(或いは、41a)に引きつけられて、ろう付け部40aにおいてろう材に含まれるシリコンの含有量の割合が増加する場合がある。
この場合、アウタープレート27aと中間プレート28とが合わさる部位400において、アウタープレート27aや中間プレート28のアルミニウム成分(すなわち、母材)を分解して穴Ka(図13参照)を開ける現象(すなわち、ディソリューション)が生じる恐れがある。図13は、アウタープレート27aにおいてアルミニウム成分の分解により内壁に穴Kaが形成された例を示す。
これに対して、本実施形態では、スリット282aがろう付け部40a、41aの間に配置されている。このため、ろう付け部40a、41aの間でろう材が流通することが抑制される。ろう付け部40b、41bの間でろう材が流通することが抑制される。したがって、アウタープレート27a、27bの合わせ部400a(図6参照)とインナーフィン29a、29bとの間で、アウタープレート27a、27bの内壁や中間プレート28の表面(或いは、裏面)を経由してろう材が流通することが抑制される。
図7に示すように、アウタープレート27aのうちチューブ幅方向DRw他方側の外縁部275aと中間プレート28のうちチューブ幅方向DRw他方側の外縁部とがろう付け接合される部位をろう付け部40c(第3ろう付け部)とする。
アウタープレート27bのうちチューブ幅方向DRw他方側の外縁部275bと中間プレート28のうちチューブ幅方向DRw他方側の外縁部とがろう付け接合される部位をろう付け部40d(第3ろう付け部)とする。
インナーフィン29aのうち、アウタープレート27a、27bのうちインナーフィン29aに対応するアウタープレート27aに最も近いチューブ幅方向DRw他方側の端部のろう付け部をろう付け部41c(第4ろう付け部)とする。
インナーフィン29bのうち、アウタープレート27a、27bのうちインナーフィン29bに対応するアウタープレート27bに最も近いチューブ幅方向DRw他方側の端部のろう付け部をろう付け部41d(第4ろう付け部)とする。
ここで、ろう材が溶融状態であるときには、ろう付け部40cでろう材が凝固するタイミングと、ろう付け部41cでろう材が凝固するタイミングとが異なる。ろう付け部40dでろう材が凝固するタイミングとろう付け部41dでろう材が凝固するタイミングとが異なる。このため、ろう材の表面張力によって、ろう付け部40c、41cの間でろう材が流通したり、ろう付け部40d、41dの間でろう材が流通したりする恐れがある。
これに対して、本実施形態では、スリット282bがろう付け部40c、41cの間に配置されている。このため、ろう付け部40c、41cの間でろう材が流通することが抑制される。ろう付け部40d、41dの間でろう材が流通することが抑制される。したがって、アウタープレート27a、27bの合わせ部400b(図7参照)とインナーフィン29a、29bとの間で、アウタープレート27a、27bの内壁や中間プレート28の表面(或いは、裏面)を経由してろう材が流通することが抑制される。
合わせ部400bとは、アウタープレート27aのうちチューブ幅方向DRw他方側の外縁部275aとアウタープレート27bのうちチューブ幅方向DRw他方側の外縁部275bとが合わさる部分である。
以上のように、アウタープレート27a、27bの外縁部と中間プレート28の外縁部とがろう付け部によって接合される。アウタープレート27aの内表面とインナーフィン29aとがろう付け部によって接合される。中間プレート28とインナーフィン29aとがろう付け部によって接合される。アウタープレート27bの内表面とインナーフィン29bとがろう付け部によって接合される。中間プレート28とインナーフィン29bとがろう付け部によって接合される。
例えば、複数本の冷却管2のそれぞれのチューブ長手方向DRtbの一方側において、前記隣り合う2本の冷却管毎に隣り合う2本の冷却管の突出管部22同士をろう付けなどの接合技術により接合する。このことにより、供給ヘッダ11が構成される。
複数本の冷却管2のそれぞれのチューブ長手方向DRstの他方側において、前記隣り合う2本の冷却管毎に隣り合う2本の冷却管の突出管部22同士をろう付けなどの接合技術により接合する。このことにより、排出ヘッダ12を構成される。ここで、説明の便宜上、複数本の冷却管2のうちチューブ積層方向DRstの一方側の冷却管2(図1中最も上側の冷却管2)を以下、冷却管2Xともいう。
冷却管2Xの第1突出管部22と冷媒導入パイプ31とをろう付けなどの接合技術により接合する。さらに、冷却管2Xの第2突出管部22と冷媒排出パイプ32とをろう付けなどの接合技術により接合する。
以上により、ダイアフラム部23が変形する前の複数本の冷却管2、冷媒導入パイプ31、および冷媒排出パイプ32が一体化される。
次に、第4の工程(ステップ130)において、積層型冷却器1の複数本の熱交換チューブ2cのうち隣り合う2本の熱交換チューブ2c毎に前記隣り合う2本の熱交換チューブ2cの間に電子部品4を配置する。
次に、第5の工程(ステップ130)において、治具等によって積層型冷却器1に対してチューブ積層方向DRstに押圧力を与える。この押圧力は、積層型冷却器1をチューブ積層方向DRstに圧縮する。具体的には、押圧力は、突出管部22を通じてアウタープレート27a、27b毎のダイアフラム部23に付与される。このため、押圧力により、アウタープレート27a、27b毎のダイアフラム部23は、供給ヘッダ構成部2aおよび排出ヘッダ構成部2bにおいて、そのヘッダ構成部2a、2bの内部に窪む。
例えば、複数本の冷却管2のうち隣り合う2本の冷却管2のそれぞれのチューブ長手方向DRtbの一方側において、突出管部22毎に突出管部22の基部側に形成されているダイアフラム部23は、上記特許文献1と同様、押圧力によって、図9の状態から図3の状態に変形して、冷却管2の内側に窪む。
同様に、複数本の冷却管2のうち隣り合う2本の冷却管2のそれぞれのチューブ長手方向DRtbの他方側において、突出管部22毎に突出管部22の基部側に形成されているダイアフラム部23は、押圧力によって、図9の状態から図3の状態に変形して、冷却管2の内側に窪む。このとき、複数本の冷却管2のうち隣り合う2本の冷却管2の間の間隔が狭められる。このため、前記隣り合う2本の熱交換チューブ2cと電子部品4とが密着する(ステップ130)。以上により、積層型冷却器1の組み立てが終了する。
以上説明した本実施形態によれば、積層型冷却器1は、複数本の冷却管2と電子部品(被冷却対象)4とを備え、冷却管2と電子部品4とが交互に積層方向に並ぶように複数本の冷却管2ととが積層されている。複数本の冷却管2は、アウタープレート27aと、アウタープレート27aに対して積層方向DRstの一方側に配置されているアウタープレート27bと、アウタープレート27a、27bの間に配置されて、アウタープレート27aとの間に冷媒を流通させる冷媒流路2dとアウタープレート27bとの間に冷媒を流通させる冷媒流路2eとを形成する中間プレート28とをそれぞれ備える。
積層型冷却器1は、冷媒流路2dに収納されて電子部品4と冷媒との間の熱交換を促進するインナーフィン29aと、冷媒流路2eに収納されて電子部品4と冷媒との間の熱交換を促進するインナーフィン29bとを備える。
アウタープレート27a、27bは、それぞれの幅方向DRw一方側の外縁部が合わさった状態でろう付け部40a、40bにて接合された状態になっている。インナーフィン29aは、アウタープレート27a、27bのうちインナーフィン29aに対応するアウタープレート27aと中間プレート28とに対してろう付け部にて接合された状態になっている。インナーフィン29bは、アウタープレート27a、27bのうちインナーフィン29bに対応するアウタープレート27bと中間プレート28とに対してろう付け部にて接合された状態になっている。
インナーフィン29aのうち、対応するアウタープレート27aに最も近い幅方向一方側の端部のろう付け部をろう付け部41aとする。インナーフィン29bのうち、このインナーフィン29bに対応するアウタープレート27bに最も近い幅方向一方側の端部のろう付け部をろう付け部41bとする。中間プレート28のうちろう付け部40a(或いは、40b)とろう付け部41a(或いは、41b)との間には、ろう材の流通を抑制するろう材流通抑制部としてのスリット282aが設けられている。
したがって、アウタープレート27a、27bの合わせ部400aとインナーフィン29a、29bとの間でろう材が流通することが抑制される。
本実施形態では、アウタープレート27a、27bは、それぞれの幅方向他方側の外縁部275a、275bが合わさった状態でろう付け部40c、40dにて接合された状態になっている。インナーフィン29aのうち、このインナーフィン29aに対応するアウタープレート27aに最も近い幅方向DRw他方側端部のろう付け部をろう付け部41cとする。
インナーフィン29bのうち、このインナーフィン29bに対応するアウタープレート27bに最も近い幅方向DRw他方側の端部のろう付け部をろう付け部41dとする。中間プレート28のうちろう付け部40c(或いは、40d)とろう付け部41c(或いは、41d)との間には、ろう材の流通を抑制する第2ろう材流通抑制部としてのスリット282bが設けられている。したがって、アウタープレート27a、27bの合わせ部400bとインナーフィン29a、29bとの間でろう材が流通することが抑制される。
以上により、アウタープレート27a、27bの合わせ部400a、400bとインナーフィン29a、29bとの間でろう材が流通することが抑制される。よって、ろう付け部でろう材が不足することが未然に抑制されるため、ろう付け部の品質を向上するようにした積層型熱交換器1、および積層型熱交換器1の製造方法を提供することができる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、中間プレート28にろう材流通抑制部としてのスリット282a、282bを設けた例について説明したが、これに代えて、中間プレートおよびろう付け部300の間にろう材流通抑制部として間隔を設けた本第2実施形態について図10、図11を参照して説明する。
図10に本実施形態における冷却管2のうちチューブ幅方向DRw一方側の部分拡大図である。図11に本実施形態における冷却管のうちチューブ幅方向DRw他方側の部分拡大図である。
本実施形態と上記第1実施形態とでは、冷却管2のうちろう材流通抑制部が相違するだけでその他の構成は、同様であるため、以下、本実施形態の冷却管2のろう材流通抑制部について説明する。
まず、図10、図11に示すように、アウタープレート27aの外縁部275aとアウタープレート27bの外縁部275bとが全周に亘ってろう付け部にて直接接合されている。
ここで、アウタープレート27a、27bの合わせ部400cと中間プレート28との間には、ろう材流通抑制部としての間隔290aが設けられている。合わせ部400cは、アウタープレート27aのうちチューブ幅方向DRw一方側の外縁部275aとアウタープレート27bのうちチューブ幅方向DRw一方側の外縁部275bとが合わさる部位である。
ここで、アウタープレート27a、27bの合わせ部400dと中間プレート28との間には、ろう材流通抑制部としての間隔290bが設けられている。合わせ部400dは、アウタープレート27aのうちチューブ幅方向DRw他方側の外縁部275aとアウタープレート27bのうちチューブ幅方向DRw他方側の外縁部275bとが合わさる部位である。
アウタープレート27a、27bのうちチューブ幅方向DRw他方側の外縁部275a、275bと中間プレート28との間には、ろう材流通抑制部としての間隔290bが設けられている。
次に、本実施形態の積層型冷却器1の組み立てについて説明する。
第1の工程(ステップ100)において、上記第1実施形態と同様に、複数対のアウタープレート27a、27b、複数枚の中間プレート28、複数対のインナーフィン29a、29b、冷媒導入パイプ31、冷媒排出パイプ32、および複数の電子部品4を別々に用意する。
次に、第2の工程(ステップ110)において、アウタープレート27a、27bの間に、インナーフィン29a、一枚の中間プレート28、およびインナーフィン29bを挟んだ状態でアウタープレート27a、27bを複数対、積層する。
このとき、アウタープレート27aの外縁部とアウタープレート27bの外縁部とを直接合わせる。
この際に、アウタープレート27a、27bのうちチューブ幅方向DRw一方側の外縁部275a、275bと中間プレート28との間に間隔290aを開ける。さらに、アウタープレート27a、27bのうちチューブ幅方向DRw他方側の外縁部275a、275bと中間プレート28との間に間隔290bを開ける。
次に、第3の工程(ステップ120)において、ろう付けなどの接合技術により、複数対のアウタープレート27a、27b、一枚の中間プレート28、複数対のインナーフィン29a、29b、冷媒導入パイプ31、冷媒排出パイプ32が一体化される。
具体的には、アウタープレート27aのうちチューブ幅方向DRw一方側の外縁部275aとアウタープレート27bのうちチューブ幅方向DRw一方側の外縁部275bとをろう材によって接合する。
アウタープレート27aのうちチューブ幅方向DRw他方側の外縁部275aとアウタープレート27bのうちチューブ幅方向DRw他方側の外縁部275bとをろう材によって接合する。
さらに、上記第1実施形態と同様に、アウタープレート27aの内表面とインナーフィン29aとをろう材によって接合する。中間プレート28とインナーフィン29aとをろう材によって接合する。アウタープレート27bの内表面とインナーフィン29bとをろう材によって接合する。中間プレート28とインナーフィン29bとをろう材によって接合する。
ここで、アウタープレート27aのうちチューブ幅方向DRw一方側の外縁部275aとアウタープレート27bのうちチューブ幅方向DRw一方側の外縁部275bとがろう材によって接合するろう付け部をろう付け部40eとする。
インナーフィン29aのうち、このインナーフィン29aに対応するアウタープレート27aに最も近いチューブ幅方向DRw一方側の端部のろう付け部をろう付け部41aとする。
インナーフィン29bのうち、このインナーフィン29bに対応するアウタープレート27bに最も近いチューブ幅方向DRw他方側の端部のろう付け部をろう付け部41bとする。
本実施形態では、アウタープレート27a、27bの合わせ部400cと中間プレート28との間に間隔290aが設けられている。このため、ろう付け部40eとろう付け部41a、41bとの間でろう材がろう材が移動することが抑制される。
図11に示すように、アウタープレート27aのうちチューブ幅方向DRw他方側の外縁部275aとアウタープレート27bのうちチューブ幅方向DRw他方側の外縁部275bとがろう材によって接合されるろう付け部をろう付け部40fとする。
インナーフィン29aのうち、このインナーフィン29aに対応するアウタープレート27aに最も近いチューブ幅方向DRw他方側の端部のろう付け部をろう付け部41cとする。
インナーフィン29bのうち、このインナーフィン29bに対応するアウタープレート27bに最も近いチューブ幅方向DRw他方側の端部のろう付け部をろう付け部41dとする。
本実施形態では、アウタープレート27a、27bの合わせ部400dと中間プレート28との間に間隔290bが設けられている。このため、ろう付け部40fとろう付け部41c、41dとの間でろう材がろう材が移動することが抑制される。
さらに、上記第1実施形態と同様に、複数本の冷却管2のそれぞれのチューブ長手方向DRtbの一方側、および他方側において、前記隣り合う2本の冷却管毎に隣り合う2本の冷却管の突出管部22同士をろう付けなどの接合技術により接合する。このことにより、供給ヘッダ11、排出ヘッダ12を構成される。
冷却管2Xの第1突出管部22と冷媒導入パイプ31とをろう付けなどの接合技術により接合する。さらに、冷却管2Xの第2突出管部22と冷媒排出パイプ32とをろう付けなどの接合技術により接合する。
以上により、ダイアフラム部23が変形する前の複数本の冷却管2、冷媒導入パイプ31、および冷媒排出パイプ32が一体化される。
次に、第4の工程(ステップ130)と第5の工程(ステップ130)とを、上記第1実施形態と同様に実施する。以上により、積層型冷却器1の組み立てが終了する。
以上説明した本実施形態によれば、積層型冷却器1は、アウタープレート27aの外縁部275aとアウタープレート27bの外縁部275bとがろう付け部にて接合された状態になっている。中間プレート28は、合わせ部400c、400dに対して間隔290a、290bを開けて配置されている。
このため、間隔290aは、ろう材が溶融した状態では、ろう付け部41a、41bとろう付け部40eとの間でろう材が移動することが抑制することができる。間隔290bは、ろう材が溶融した状態では、ろう付け部41c、41dとろう付け部40fとの間でろう材が移動することが抑制することができる。よって、上記第1実施形態と同様に、アウタープレート27a、27bの合わせ部400c、400dとインナーフィン29a、29bとの間でろう材が流通することが抑制される。したがって、ろう付け部でろう材が不足することが未然に抑制されるため、ろう付け部の品質を向上するようにした積層型熱交換器1、および積層型熱交換器1の製造方法を提供することができる。
(他の実施形態)
(1)上記第1、第2実施形態では、本発明の電子部品4によって、直流電力を交流電力に変換する電力変換装置を構成する例について説明したが、これに代えて、交流電力を直流電力に変換する電力変換装置を本発明の電子部品4によって構成してもよい。
(2)上記第1、第2実施形態では、本発明の被冷却対象として電子部品4を用いた例について説明したが、電子部品以外の他の対象(例えば、各種部品や流体)を本発明の被冷却対象としてもよい。
(3)上記第1実施形態では、中間プレート28に2つのスリット282a、282bを設けた例について説明したが、これに限らず、2つのスリット282a、282bのうち一方のスリットを中間プレート28に設けてもよい。
(4)上記第2実施形態では、2つの間隔290a、290bを設けるように中間プレート28を配置した例について説明したが、これに限らず、2つの間隔290a、290bのうち一方の間隔を設けるように中間プレート28を配置してもよい。
(5)なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
1 積層型冷却器
2 冷却管
4 電子部品(被冷却対象)
27a、27b アウタープレート(第1、第2アウタープレート)
28 中間プレート
29a、29b インナーフィン
282a、282b スリット
40a、40b、40c、40d ろう付け部(第1ろう付け部)
40e、40f ろう付け部(第1ろう付け部)
41a、41b、41c、41d ろう付け部(第2ろう付け部)

Claims (8)

  1. 複数本の冷却管(2)と被冷却対象(4)とを備え、前記冷却管と前記被冷却対象とが交互に積層方向に並ぶように前記複数本の冷却管と前記被冷却対象とが積層されている積層型熱交換器であって、
    前記複数本の冷却管は、
    第1アウタープレート(27a)と、前記第1アウタープレートに対して前記積層方向一方側に配置されている第2アウタープレート(27b)と、前記第1アウタープレートおよび前記第2アウタープレートの間に配置されて、前記第1アウタープレートとの間に冷媒を流通させる第1冷媒流路(2d)と前記第2アウタープレートとの間に冷媒を流通させる第2冷媒流路(2e)とを形成する中間プレート(28)とをそれぞれ備え、
    前記第1冷媒流路に収納されて、前記被冷却対象と前記冷媒との間の熱交換を促進する第1インナーフィン(29a)と
    前記第2冷媒流路に収納されて、前記被冷却対象と前記冷媒との間の熱交換を促進する第2インナーフィン(29b)とを備え、
    前記第1アウタープレートおよび前記第2アウタープレートは、それぞれの幅方向一方側の外縁部(275a、275b)が前記中間プレートを挟んで合わさった状態で第1ろう付け部(40a、40b)にて接合された状態になっており、
    前記第1インナーフィンおよび前記第2インナーフィンのうち一方のインナーフィンは、前記第1アウタープレートおよび前記第2アウタープレートのうち一方のインナーフィンに対応するアウタープレートと前記中間プレートとに対してろう付け部にて接合された状態になっており、
    前記一方のインナーフィンのうち、前記一方のインナーフィンに対応するアウタープレートに最も近い前記幅方向一方側の端部の前記ろう付け部を第2ろう付け部(41a、41b)とし、
    前記中間プレートのうち前記第1ろう付け部と前記第2ろう付け部との間には、第1スリット(282a)が設けられている積層型熱交換器。
  2. 前記第1アウタープレートおよび前記第2アウタープレートは、それぞれの幅方向他方側の外縁部が前記中間プレートを挟んで合わさった状態で第3ろう付け部(40c、40d)にて接合された状態になっており、
    前記第1インナーフィンおよび前記第2インナーフィンのうち一方のインナーフィンのうち、前記一方のインナーフィンに対応するアウタープレートに最も近い前記幅方向他方側の端部の前記ろう付け部を第4ろう付け部(41c、41d)とし、
    前記中間プレートのうち前記第3ろう付け部と前記第4ろう付け部との間には、第2スリット(282b)が設けられている請求項1に記載の積層型熱交換器。
  3. 複数本の冷却管(2)と被冷却対象(4)とを備え、前記冷却管と前記被冷却対象とが交互に積層方向に並ぶように前記複数本の冷却管と前記被冷却対象とが積層されている積層型熱交換器であって、
    前記複数本の冷却管は、
    第1アウタープレート(27a)と、前記第1アウタープレートに対して前記積層方向一方側に配置されている第2アウタープレート(27b)と、前記第1アウタープレートおよび前記第2アウタープレートの間に配置されて、前記第1アウタープレートとの間に冷媒を流通させる第1冷媒流路(2d)と前記第2アウタープレートとの間に冷媒を流通させる第2冷媒流路(2e)とを形成する中間プレート(28)とをそれぞれ備え、
    前記第1冷媒流路に収納されて、前記被冷却対象と前記冷媒との間の熱交換を促進する第1インナーフィン(29a)と
    前記第2冷媒流路に収納されて、前記被冷却対象と前記冷媒との間の熱交換を促進する第2インナーフィン(29b)とを備え、
    前記第1アウタープレートおよび前記第2アウタープレートは、それぞれの幅方向一方側の外縁部が合わさった状態で第1ろう付け部(40e)にて接合された状態になっており、
    前記第1インナーフィンおよび前記第2インナーフィンのうち一方のインナーフィンは、前記第1アウタープレートおよび前記第2アウタープレートのうち前記一方のインナーフィンに対応するアウタープレートと前記中間プレートとに対してろう付け部にて接合された状態になっており、
    前記一方のインナーフィンのうち、前記一方のインナーフィンに対応するアウタープレートに最も近い前記幅方向一方側の端部の前記ろう付け部を第2ろう付け部(41a、41b)とし、
    前記中間プレートと前記第1ろう付け部との間には第1間隔(290a)が設けられており、
    前記第1間隔は、前記第1ろう付け部と前記第2ろう付け部との間に配置されている積層型熱交換器。
  4. 前記第1アウタープレートおよび前記第2アウタープレートは、それぞれの幅方向他方側の外縁部が合わさった状態で第3ろう付け部(40f)にて接合された状態になっており、
    前記第1インナーフィンおよび前記第2インナーフィンのうち一方のインナーフィンは、前記一方のインナーフィンに対応するアウタープレートに最も近い前記幅方向他方側の端部の前記ろう付け部を第4ろう付け部(41c、41d)とし、
    前記中間プレートと前記第3ろう付け部との間には第2間隔(290b)が設けられており、
    前記第2間隔は、前記第3ろう付け部と前記第4ろう付け部との間に配置されている請求項3に記載の積層型熱交換器。
  5. 複数本の冷却管(2)と被冷却対象(4)とを備え、前記冷却管と前記被冷却対象とが交互に積層方向に並ぶように前記複数本の冷却管と前記被冷却対象とが積層されており、
    前記複数本の冷却管は、
    第1アウタープレート(27a)と、前記第1アウタープレートに対して前記積層方向一方側に配置されている第2アウタープレート(27b)と、前記第1アウタープレートおよび前記第2アウタープレートの間に配置されて、前記第1アウタープレートとの間に冷媒を流通させる第1冷媒流路(2d)と前記第2アウタープレートとの間に冷媒を流通させる第2冷媒流路(2e)とを形成する中間プレート(28)とをそれぞれ備え、
    前記第1冷媒流路に収納されて、前記被冷却対象と前記冷媒との間の熱交換を促進する第1インナーフィン(29a)と
    前記第2冷媒流路に収納されて、前記被冷却対象と前記冷媒との間の熱交換を促進する第2インナーフィン(29b)とを備える積層型熱交換器の製造方法であって、
    前記第1アウタープレート、前記第2アウタープレート、前記中間プレート、前記第1インナーフィン、および前記第2インナーフィンを組み立てる組み立て工程(S110)と、
    前記第1アウタープレートの外縁部と前記第2アウタープレートの外縁部とを前記中間プレートを挟んだ状態でろう付け部にて接合しつつ、前記第1インナーフィンおよび前記第2インナーフィンのうち一方のインナーフィンと、前記第1アウタープレートおよび前記第2アウタープレートのうち前記一方のインナーフィンに対応するアウタープレートと、前記中間プレートとをろう付け部にて接合するろう付け工程(S120)と、を備え、
    前記第1アウタープレートの幅方向一方側の外縁部と前記第2アウタープレートの幅方向一方側の外縁部とを前記中間プレートを挟んだ状態で接合した前記ろう付け部を第1ろう付け部(40a、40b)とし、
    前記第1インナーフィンおよび前記第2インナーフィンのうち一方のインナーフィンのうち、前記一方のインナーフィンに対応するアウタープレートに最も近い前記幅方向一方側の端部の前記ろう付け部を第2ろう付け部(41a、41b)とし、
    前記ろう付け工程では、前記中間プレートのうち前記第1ろう付け部および前記第2ろう付け部の間に設けられた第1スリット(282a)が前記第1ろう付け部と前記第2ろう付け部との間でろう材の流通を抑制した状態で、前記第1アウタープレート、前記第2アウタープレート、前記中間プレート、前記第1インナーフィン、および前記第2インナーフィンを接合する積層型熱交換器の製造方法。
  6. 前記第1アウタープレートの幅方向他方側の外縁部と前記第2アウタープレートの幅方向他方側の外縁部とを前記中間プレートを挟んだ状態で接合した前記ろう付け部を第3ろう付け部(40c、40d)とし、
    前記第1インナーフィンおよび前記第2インナーフィンのうち一方のインナーフィンのうち、前記一方のインナーフィンに対応するアウタープレートに最も近い前記幅方向他方側の端部の前記ろう付け部を第4ろう付け部(41c、41d)とし、
    前記ろう付け工程では、前記中間プレートのうち前記第3ろう付け部および前記第4ろう付け部の間に設けられた第2スリット(282b)が前記第3ろう付け部と前記第4ろう付け部との間でろう材の流通を抑制した状態で、前記第1アウタープレート、前記第2アウタープレート、前記中間プレート、前記第1インナーフィン、および前記第2インナーフィンを接合する請求項5に記載の積層型熱交換器の製造方法。
  7. 複数本の冷却管(2)と被冷却対象(4)とを備え、前記冷却管と前記被冷却対象とが交互に積層方向に並ぶように前記複数本の冷却管と前記被冷却対象とが積層されており、
    前記複数本の冷却管は、
    第1アウタープレート(27a)と、前記第1アウタープレートに対して前記積層方向一方側に配置されている第2アウタープレート(27b)と、前記第1アウタープレートおよび前記第2アウタープレートの間に配置されて、前記第1アウタープレートとの間に冷媒を流通させる第1冷媒流路(2d)と前記第2アウタープレートとの間に冷媒を流通させる第2冷媒流路(2e)とを形成する中間プレート(28)とをそれぞれ備え、
    前記第1冷媒流路に収納されて、前記被冷却対象と前記冷媒との間の熱交換を促進する第1インナーフィン(29a)と
    前記第2冷媒流路に収納されて、前記被冷却対象と前記冷媒との間の熱交換を促進する第2インナーフィン(29b)とを備える積層型熱交換器の製造方法であって、
    前記第1アウタープレート、前記第2アウタープレート、前記中間プレート、前記第1インナーフィン、および前記第2インナーフィンを組み立てる組み立て工程(S110)と、
    前記第1アウタープレートの外縁部と前記第2アウタープレートの外縁部とを合わせた状態でろう付け部にて接合しつつ、前記第1インナーフィンおよび前記第2インナーフィンのうち一方のインナーフィンと、前記第1アウタープレートおよび前記第2アウタープレートのうち前記一方のインナーフィンに対応するアウタープレートと、前記中間プレートとをろう付け部にて接合するろう付け工程(S120)と、を備え、
    前記第1アウタープレートの幅方向一方側の外縁部と前記第2アウタープレートの幅方向一方側の外縁部とを接合した前記ろう付け部を第1ろう付け部(40e)とし、
    前記第1インナーフィンおよび前記第2インナーフィンのうち一方のインナーフィンのうち、前記一方のインナーフィンに対応するアウタープレートに最も近い幅方向一方側の端部の前記ろう付け部を第2ろう付け部(41a、41b)とし、
    前記第1アウタープレートの幅方向一方側の前記外縁部と前記第2アウタープレートのうち幅方向一方側の前記外縁部とが合わさる部分を第1合わさせ部(400a)とし、
    前記組み立て工程では、前記第1合わさせ部に対して第1間隔(282a)を開けて前記中間プレートを配置し、
    前記ろう付け工程では、前記第1間隔が前記第1ろう付け部と前記第2ろう付け部との間でろう材の流通を抑制した状態で、前記第1アウタープレート、前記第2アウタープレート、前記中間プレート、前記第1インナーフィン、および前記第2インナーフィンを接合する積層型熱交換器の製造方法。
  8. 前記第1アウタープレートの幅方向他方側の外縁部と前記第2アウタープレートの幅方向他方側の外縁部とを接合した前記ろう付け部を第3ろう付け部(40f)とし、
    前記第1インナーフィンおよび前記第2インナーフィンのうち一方のインナーフィンのうち、前記一方のインナーフィンに対応するアウタープレートに最も近い幅方向他方側の端部の前記ろう付け部を第4ろう付け部(41c、41d)とし、
    前記第1アウタープレートの幅方向他方側の前記外縁部と前記第2アウタープレートのうち幅方向他方側の前記外縁部とが合わさる部分を第2合わさせ部(400b)とし、
    前記組み立て工程では、前記第2合わさせ部に対して第2間隔(282b)を開けて前記中間プレートを配置し、
    前記ろう付け工程では、前記第1間隔が前記第3ろう付け部と前記第4ろう付け部との間でろう材の流通を抑制した状態で、前記第1アウタープレート、前記第2アウタープレート、前記中間プレート、前記第1インナーフィン、および前記第2インナーフィンを接合する請求項7に記載の積層型熱交換器の製造方法。
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