JP2008282969A - 冷却器及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子部品を効率良く冷却することが可能で、製造時において冷媒の漏洩を防止するための処置に必要な工数を小さくすることができる冷却器及び電子機器を提供する。
【解決手段】冷却器10は、有底四角箱状の本体11aと、本体11aの開口を覆う蓋体11bとで構成された容器11内に金属板接合体12が収容されている。金属板接合体12は、多数の孔15aが所定間隔で形成された複数枚の金属板15が、隣接する金属板15に形成された孔15aの中心が1/2ピッチずれる状態で積層されるとともに、隣接する金属板15の重なり部分が接合されて構成されている。金属板接合体12はその一面が容器11に接合された状態で入口部13及び出口部14の間に孔15aが冷媒流路となるように収容されており、容器11の金属板接合体12が接合された面の外面に被冷却体を装着可能に構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】冷却器10は、有底四角箱状の本体11aと、本体11aの開口を覆う蓋体11bとで構成された容器11内に金属板接合体12が収容されている。金属板接合体12は、多数の孔15aが所定間隔で形成された複数枚の金属板15が、隣接する金属板15に形成された孔15aの中心が1/2ピッチずれる状態で積層されるとともに、隣接する金属板15の重なり部分が接合されて構成されている。金属板接合体12はその一面が容器11に接合された状態で入口部13及び出口部14の間に孔15aが冷媒流路となるように収容されており、容器11の金属板接合体12が接合された面の外面に被冷却体を装着可能に構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、冷却器及び電子機器に係り、詳しくは冷却媒体が流れる冷媒流路を備えた冷却器及び冷却器を備えた電子機器に関する。
インバータ装置等の電子機器のように発熱素子の発熱量が大きな電子機器では、冷却水等の冷却媒体を用いた強制冷却が必要となる。この種の強制冷却に使用する冷却器として、従来、図6及び図7(a),(b)に示すように、複数枚の中間プレート51(51A,51B)と2枚の外側プレート52とを積層してろう付けし、一組のパイプ53を組付けた積層冷却器50が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。中間プレート51は、図7(a),(b)に示すように、プレス加工によって製造された異なる2種類のスリットパターン54が存在し、異なるスリットパターン54の中間プレート51A,51Bが交互に積層されている。中間プレート51A,51Bはブレージングシートで形成されるとともに、ろう付けされている。また、発熱部品55はそれぞれ2本のボルト56で積層冷却器50に固定されている。
また、吸収冷凍機の溶液熱交換器として、組み立て作業時に発生する蛇腹状フィンの歪みを防止し、各フィン間の流路を均一化し、熱交換効率を向上させることができる吸収冷凍機の溶液熱交換器が提案されている(特許文献2参照。)。この溶液熱交換器は、図8に示すように、薄板を連続的に折り曲げて形成された波形状の蛇腹状フィン61の各フィン間にエキスパンドメタル、金網等の金属製の網状部材62が充填されている。そして、網状部材62が充填された蛇腹状フィン61の端面にシールプレート63a,63bが接合される。
特開2002−162187号公報
実開平5−71677号公報
特許文献1の積層冷却器50は、一般の強制冷却式の冷却器のように冷却器の冷媒流路に単なるフィンが設けられた構成の冷却器に比較して、冷媒流路を流れる冷媒が乱流を起こすため、冷媒による冷却効率が向上する。しかし、積層される中間プレート51A,51Bに形成されるスリットがプレス加工による打ち抜きで形成されている。そのため、単にプレス加工を行っただけでは、スリットの周囲に発生したバリが、中間プレート51A,51Bをろう付けする際に支障となる。そのため、各スリットの周囲に存在するバリを完全に除去しないと、ろう付けされた中間プレート51A,51B間から冷却媒体が漏洩するという問題がある。また、スリットのように細長い孔が多数隣接して存在する中間プレート51A,51Bをプレス加工で形成するのは難しく、例えば、スリットの幅が1mm程度以下の場合はより難しい。
また、特許文献2には、吸収冷凍機の溶液熱交換器に、エキスパンドメタルを利用することが開示されている。しかし、エキスパンドメタルは、蛇腹状フィン61の各フィン間の間隔を一定に保つためと、各フィン間の流路で流体の乱流を起こすための網状部材62として用いられている。そして、特許文献2には、エキスパンダメタルを積層して用いることや、特許文献1の積層冷却器に適用することを示唆する記載はない。
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、電子部品を効率良く冷却することが可能で、製造時において冷媒の漏洩を防止するための処置に必要な工数を小さくすることができる冷却器及び電子機器を提供することにある。
前記の目的を達成するため請求項1に記載の発明は、プレス加工を含む機械加工により多数の孔が所定間隔で形成された複数枚の金属板が、隣接する金属板に形成された前記孔の中心がずれる状態で積層されるとともに、隣接する金属板の重なり部分が接合されて構成された金属板接合体と、前記金属板接合体が収容されるとともに入口部及び出口部を備えた容器とを備えている。そして、前記金属板接合体はその少なくとも一面が前記容器に接合された状態で前記入口部及び前記出口部の間に前記孔が冷媒流路となるように収容されており、前記容器の前記金属板接合体が接合された面の外面に被冷却体を装着可能に構成されている。ここで、「金属板の重なり部分が接合される。」とは、金属板の重なり部分が単なる接触ではなく、ろう付け、半田付けあるいは熱間圧着等により、金属板の重なり部分に隙間が殆どない状態で接合されることを意味する。
この発明では、容器内に収容された金属板接合体により、複雑な流路が構成される。したがって、被冷却体が容器の外面に搭載された状態で使用されると、容器の入口部から供給された冷媒が出口部から出るまでに、被冷却体の冷却を、単純なフィンを備えた冷却器に比較して効率良く行うことができる。また、金属板接合体は、従来技術と異なりそれ自体が冷却器の外壁を構成する必要がないため、製造時において冷媒の漏洩を防止するための処置に必要な工数を小さくすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記金属板接合体は、前記金属板としてエキスパンドメタルが使用されている。ここで、「エキスパンドメタル」とは金属板に細かい切れ目を交互に入れたものを引っ張り、金網状に広げたものを意味する。
金属板に多数の孔をパンチングで形成する場合は、孔の大きさが1mm程度より小さな場合は形成が難しくなる。しかし、この発明では、金属板としてエキスパンドメタルが使用されるため、パンチングの場合に比較して、小さな孔を容易に形成することができる。
請求項3に記載の発明の電子機器は、請求項1又は請求項2に記載の発明の冷却器を冷却部として備えている。この発明では、冷却を必要とする電子部品を備えた電子機器において、電子部品を効率良く冷却することができるとともに、請求項1又は請求項2のうち対応する構成の作用効果を奏する。
本発明によれば、電子部品を効率良く冷却することが可能で、製造時において冷媒の漏洩を防止するための処置に必要な工数を小さくすることができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。
図1(a)〜(c)に示すように、冷却器10は、有底四角箱状の本体11aと、本体11aの開口を覆う蓋体11bとで構成された容器11内に金属板接合体12が収容されている。本体11aには長手方向の第1端部に入口部13が、第2端部に出口部14が形成されている。入口部13及び出口部14はパイプで形成されている。
図1(a)〜(c)に示すように、冷却器10は、有底四角箱状の本体11aと、本体11aの開口を覆う蓋体11bとで構成された容器11内に金属板接合体12が収容されている。本体11aには長手方向の第1端部に入口部13が、第2端部に出口部14が形成されている。入口部13及び出口部14はパイプで形成されている。
金属板接合体12は、多数の孔15aが所定間隔で形成された複数枚の金属板15が、各金属板15に形成された孔15aの中心がずれる状態で積層されるとともに、図1(c)に示すように、各金属板15の重なり部分が接合されて構成されている。この実施形態では、金属板15にはエキスパンドメタルが使用されるとともに、図2(b)に示すように、隣接する金属板15は、孔15aが1/2ピッチずれた状態で各金属板15の重なり部分がろう付けにより接合されている。なお、ろうは、図示を省略している。その結果、金属板接合体12は、各金属板15に形成された孔15aが、金属板15の厚さ方向に単純に連続(連通)するのではなく、同じ金属板15における隣の孔15aに連続(連通)することにより、金属板接合体12全体に流路が複雑な形状で拡がった構成になっている。孔15aは、例えば、図2(a),(b)に示すように、菱形状に形成されている。孔15aの大きさは、サブミリ〜ミリ程度、例えば、500μm〜2mmに形成されている。
この実施形態では、容器11及び金属板15はアルミニウム系金属製である。アルミニウム系金属とはアルミニウム又はアルミニウム合金を意味する。
金属板接合体12は、金属板15の積層方向の片側が、即ち金属板接合体12の一方の外側に配置された金属板15が、蓋体11bにろう付けで接合されている。金属板接合体12は、入口部13が設けられた側壁と、出口部14が設けられた側壁との間にそれぞれスペースSが設けられ、かつ、幅方向の両側壁との間にはスペースを設けない状態となる大きさに形成されている。蓋体11bは、本体11aとの間に図示しないシール部材が介在する状態で、ねじ16により水密状態で固定されている。即ち、金属板接合体12は、その一面が容器11に接合された状態で入口部13及び出口部14の間に孔15aが冷媒流路となるように収容されている。この実施形態では、蓋体11bの外面が被冷却体を装着(搭載)する搭載部17になっている。即ち、容器11の金属板接合体12が接合された面の外面に被冷却体が装着可能に構成されている。
金属板接合体12は、金属板15の積層方向の片側が、即ち金属板接合体12の一方の外側に配置された金属板15が、蓋体11bにろう付けで接合されている。金属板接合体12は、入口部13が設けられた側壁と、出口部14が設けられた側壁との間にそれぞれスペースSが設けられ、かつ、幅方向の両側壁との間にはスペースを設けない状態となる大きさに形成されている。蓋体11bは、本体11aとの間に図示しないシール部材が介在する状態で、ねじ16により水密状態で固定されている。即ち、金属板接合体12は、その一面が容器11に接合された状態で入口部13及び出口部14の間に孔15aが冷媒流路となるように収容されている。この実施形態では、蓋体11bの外面が被冷却体を装着(搭載)する搭載部17になっている。即ち、容器11の金属板接合体12が接合された面の外面に被冷却体が装着可能に構成されている。
次に前記のように構成された冷却器10の製造方法を説明する。本体11a及び蓋体11bは公知の方法により製造され、側壁の四隅部にねじ穴を備えた本体11aと、ねじ16の挿通孔を四隅部に備えた蓋体11bとが準備される。金属板接合体12は、金属板15として、一定の厚みを有するアルミニウム板の表面(片面)にろう材層を具備したブレージングシートに、エキスパンド加工を施して製造されたエキスパンドメタルを使用して形成される。複数枚の金属板15を、隣接する金属板15の孔15aの中心が1/2ピッチずれる状態で積層して、加圧状態で加熱してろう付けを行うことにより、各金属板15の重なり部分が接合された金属板接合体12が形成される。
次に金属板接合体12が蓋体11bの所定の位置にろう付けされる。ろう付けは、例えば、アルミ接合用ろう材層を蓋体11bの所定位置に設け、金属板接合体12の片側の金属板15をそのろう材層に押圧した状態で加熱して金属板接合体12を蓋体11bにろう付けする。次に金属板接合体12が接合された蓋体11bを、本体11aとの間にシール部材を介在させた状態でねじ16により締め付け固定すると冷却器10が完成する。
前記のように構成された冷却器10には、図3に示すように、蓋体11bの外面の搭載部17に冷却すべき被冷却体としての電子部品18が搭載される。搭載部17上には表面に金属回路19を有するセラミック絶縁体としてのセラミック基板20が金属層21を介して一体化されている。セラミック基板20は、搭載部17上の金属板接合体12と対応する位置に配置されている。電子部品18は、金属回路19に半田を介して接合(半田付け)されている。電子部品18としては、例えば、インバータのスイッチング素子を構成するIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor )やダイオード等がある。即ち、冷却器10の搭載部17にセラミック基板20等を介して電子部品18が装着されて、冷却器10を冷却部として備える電子機器22が構成されている。
金属回路19は、例えば、アルミニウムや銅等で形成されている。セラミック基板20は、例えば、窒化アルミニウム、アルミナ、窒化ケイ素等により形成されている。金属層21は、セラミック基板20と冷却器10とを接合する接合層として機能し、例えば、アルミニウムや銅などで形成されている。
次に前記のように構成された冷却器10の作用を説明する。冷却器10は、図示しない冷却媒体循環路に対して入口部13及び出口部14において連結されて使用される。冷却媒体循環路にはポンプ及びラジエータが設けられている。冷却媒体(冷媒)として、例えば、水や不凍液の混合された水が使用される。
冷却器10に搭載された電子部品18が駆動されると、電子部品18から熱が発生する。電子部品18から発生した熱は、金属回路19、セラミック基板20、金属層21及び搭載部17を介して冷却器10の蓋体11bに伝導される。蓋体11bに伝導された熱は、冷却器10を流れる冷媒に伝導されるとともに持ち去られる。即ち、蓋体11bは、本体11aを流れる冷媒によって強制冷却されるため、電子部品18から冷却器10に至る熱の伝導経路における温度勾配が大きくなり、電子部品18で発生した熱がセラミック基板20等を介して効率良く除去される。本体11aの冷媒流路を通過する間に電子部品18を冷却することで加熱された冷媒は、ポンプによりラジエータへ送られ、ラジエータで冷却された後、再び入口部13から冷却器10に供給されて電子部品18の冷却に使用される。
入口部13から容器11の入口部13側スペースS内に導入された冷媒は、金属板接合体12を構成する積層された金属板15の孔15aにより構成され、複雑な流路形状の冷媒流路を経て出口部14側スペースSに至り、出口部14から排出される。略網状の金属板15の重なり部がろう付けされることで形成された金属板接合体12は、その一方の面において蓋体11bにろう付けされているため、蓋体11bから複雑な形状のフィンが本体11a内に突出している状態と同じになる。そして、冷媒が金属板接合体12を通過する際、冷媒が乱流状態で移動するため、蓋体11bから熱量が効率良く除去され、電子部品18が効率良く冷却される。
したがって、この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)多数の孔15aが所定間隔で形成された複数枚の金属板15が、隣接する金属板15に形成された孔15aの中心がずれる状態で積層されるとともに、隣接する金属板15の重なり部分が接合されて構成された金属板接合体12と、金属板接合体12が収容されるとともに入口部13及び出口部14を備えた容器11とを備えている。そして、金属板接合体12はその一面が容器11に接合された状態で入口部13及び出口部14の間に孔15aが冷媒流路となるように収容されており、容器11の金属板接合体12が接合された面の外面に被冷却体を装着可能に構成されている。したがって、被冷却体(電子部品18)が容器11の外面に搭載された状態で使用されると、容器11の入口部13から供給された冷媒が出口部14から出るまでに、電子部品18の冷却を、単純なフィンを備えた冷却器に比較して効率良く行うことができる。また、金属板接合体12は、従来技術と異なりそれ自体が冷却器10の外壁を構成する必要がないため、製造時において冷媒の漏洩を防止するための処置に必要な工数を小さくすることができる。
(1)多数の孔15aが所定間隔で形成された複数枚の金属板15が、隣接する金属板15に形成された孔15aの中心がずれる状態で積層されるとともに、隣接する金属板15の重なり部分が接合されて構成された金属板接合体12と、金属板接合体12が収容されるとともに入口部13及び出口部14を備えた容器11とを備えている。そして、金属板接合体12はその一面が容器11に接合された状態で入口部13及び出口部14の間に孔15aが冷媒流路となるように収容されており、容器11の金属板接合体12が接合された面の外面に被冷却体を装着可能に構成されている。したがって、被冷却体(電子部品18)が容器11の外面に搭載された状態で使用されると、容器11の入口部13から供給された冷媒が出口部14から出るまでに、電子部品18の冷却を、単純なフィンを備えた冷却器に比較して効率良く行うことができる。また、金属板接合体12は、従来技術と異なりそれ自体が冷却器10の外壁を構成する必要がないため、製造時において冷媒の漏洩を防止するための処置に必要な工数を小さくすることができる。
(2)金属板接合体12は、金属板15としてエキスパンドメタルが使用されている。金属板15に多数の孔15aをパンチングで形成する場合は、孔15aの大きさが1mm程度より小さな場合は形成が難しくなる。しかし、金属板15としてエキスパンドメタルが使用されるため、パンチングの場合に比較して、小さな孔15aを容易に形成することができる。
(3)容器11は、箱状の本体11aと、本体11aの開口を覆う蓋体11bとで構成され、金属板接合体12は蓋体11bに接合されている。したがって、金属板接合体12を有底箱状の本体11aの底部に接合するのに比較して金属板接合体12を容易に接合することができる。
(4)金属板接合体12は、金属板接合体12の片側の金属板15において蓋体11bに接合されている。したがって、金属板接合体12を金属板15の端部において蓋体11bに接合する構成に比較して接合が容易になるとともに、金属板15の積層数が少なくて所定の大きさの金属板接合体12を形成することができる。
(5)電子機器22は、前記構成の冷却器10を冷却部として備えている。したがって、冷却を必要とする電子部品18を備えた電子機器22において、電子部品18を効率良く冷却することができるとともに、冷却器10の製造が容易になる。
(6)金属板接合体12を構成する金属板15はアルミニウム系金属製である。したがって、金属板15を鉄製や銅製にした場合に比較して軽量化を図ることができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 金属板15に設けられる孔15aの形状は、菱形に限らず、正方形や図4に示すような六角形(亀甲形)としてもよい。
○ 金属板接合体12は、複数枚の金属板15が、隣接する金属板15に形成された孔15aの中心がずれる状態で積層されるとともに、隣接する金属板15の重なり部分が接合されていればよく、孔15aのずれは1/2ピッチに限らない。例えば、孔15aのずれを1/3ピッチや1/4ピッチにしてもよい。
○ 金属板接合体12は、複数枚の金属板15が、隣接する金属板15に形成された孔15aの中心がずれる状態で積層されるとともに、隣接する金属板15の重なり部分が接合されていればよく、孔15aのずれは1/2ピッチに限らない。例えば、孔15aのずれを1/3ピッチや1/4ピッチにしてもよい。
○ 金属板接合体12を構成する金属板15は、プレス加工を含む機械加工により多数の孔15aが所定間隔で形成されたものであればよく、金属板15はエキスパンドメタルに限らず、孔15aをプレス加工で打ち抜いて形成した金属板15であってもよい。しかし、エキスパンドメタルの方が小さな孔15aを容易に形成することができる。
○ 金属板15はアルミニウム系金属製に限らず、プレス加工を含む機械加工により多数の孔15aが所定間隔で形成可能な金属であればよく、例えば、金属板15を鉄製や銅製にしてもよい。金属板15を銅製にした場合は、軽量化の点ではアルミニウム系金属製に劣るが、熱伝導性はアルミニウム系金属製の場合より優れる。
○ 冷却器10の搭載部17に電子部品18を、セラミック基板20等を介して搭載する場合、セラミック基板20と蓋体11bとの間に存在する金属層21を省略して蓋体11bに直接、セラミック基板20が接合された構成としてもよい。
○ 冷却器10の搭載部17に電子部品18を、セラミック基板20等を介して搭載する場合、搭載部17との間にグリース層を介在させて、セラミック基板20等をねじにより搭載部17に固定して搭載するようにしてもよい。
○ 電子機器22として、図5に示すように、半導体装置等の電子部品23が実装された金属基板24を、蓋体11b上にねじ25により固定してもよい。金属基板24は、アルミニウム製のコア24a上に樹脂製の絶縁層24bが設けられるとともに、絶縁層24b上に図示しない回路パターンが形成され、パワー素子やチップ部品等が実装される。金属基板24の裏面と蓋体11bとの間に生じる微細な空隙を埋め、熱伝導性を確保するために、両者間にシリコーングリース26が塗布される。
○ 容器11に設けられる入口部13及び出口部14の位置は、容器11の長手方向の両側の側壁の中央に限らない。例えば、容器11のほぼ対角線上に位置するように設けたり、一方を底壁に設け他方を蓋体11bに設けたりしてもよい。
○ 金属板接合体12と本体11aとの間のスペースSを省略して、金属板接合体12が本体11aの内面に当接する状態で設けてもよい。金属板接合体12は、積層された金属板15の孔15aにより、どの方向にも冷媒が通過可能な経路が存在するため、スペースSを設けなくても、入口部13から本体11aに導入された冷媒は本体11a全体に拡がるように流れる。
○ 金属板接合体12は、金属板接合体12の片側の金属板15において蓋体11bに接合される構成に限らず、金属板接合体12を金属板15の端部において蓋体11bに接合する構成としてもよい。しかし、この場合、金属板15の積層数を多くする必要がある。
○ 金属板接合体12は、その少なくとも一面が容器11に接合された状態で入口部13及び出口部14の間に孔15aが冷媒流路となるように収容されていればよく、蓋体11bの裏面に接合される構成に限らない。例えば、金属板接合体12を本体11aの底壁に接合したり、本体11aの側壁に接合したりしてもよい。それらの場合、容器11の金属板接合体12が接合された面の外面に被冷却体が装着される。
○ 蓋体11bを本体11aにねじ16で締め付け固定する代わりに、溶接やろう付けで密閉状態に接合してもよい。この場合、本体11aと蓋体11bとの間にシール部材を介在させる必要はない。
○ 容器11は、本体11a及び蓋体11bの両者を金属製にする必要はない。例えば、金属板接合体12が蓋体11bに接合された構成の場合、本体11aを樹脂製や繊維強化樹脂(FRP)製にしてもよい。そして、蓋体11bを本体11aにねじ16で締結するため、本体11aにはねじ穴を形成する金属部材がインサート成形により一体成形されたものを使用する。この場合、本体11aの熱伝導性が低くなるため、使用環境が冷媒の温度より高い温度環境において本体11aが金属製の場合に比較して有利となる。
○ 本体11aの開口側外周縁にフランジ部を設けるとともに、そのフランジ部に挿通孔を形成し、蓋体11bの挿通孔と本体11aの挿通孔とを一致させた状態でボルト及びナットで本体11aと蓋体11bとを締め付け固定してもよい。
○ 金属板15同士、あるいは金属板接合体12と蓋体11bとを半田で接合してもよい。ただし、その半田には、溶融温度が、電子部品18を半田で金属回路19に接合する際に、冷却器10や金属板接合体12に加わる温度より高い半田を使用する必要がある。この場合、各金属板15の重なり部同士や金属板接合体12と蓋体11bとの接合部に半田ペーストを塗布した状態で加熱することにより、ろう付けより簡単に金属板15同士あるいは蓋体11bと金属板接合体12とを接合することができる。
○ 金属板15同士を接合する前に、所定の枚数を積層した状態でプレス加工により直方体(四角柱)以外の形状に変形させた後、接合して金属板接合体12を形成してもよい。この場合、金属板接合体12の形状、即ち冷媒流路全体としての形状を直方体以外の形状に変更することができ、冷却器10の形状を設置箇所のスペースに合わせた形状にすることができる。例えば、直方体以外の四角柱や、三角柱あるいは五角柱等の多角柱や、直方体の一部が切り欠かれた角柱状や、円柱状や半円柱状、楕円柱状等にしてもよい。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記容器は箱状の本体と、前記本体の開口を覆う金属製の蓋体とで構成され、前記金属板接合体は前記蓋体の裏面に接合されている。
(1)請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記容器は箱状の本体と、前記本体の開口を覆う金属製の蓋体とで構成され、前記金属板接合体は前記蓋体の裏面に接合されている。
(2)前記技術的思想(1)に記載の発明において、前記蓋体は締結具(ねじ、ボルト及びナット)により前記本体に締め付け固定されている。
(3)前記技術的思想(1),(2)に記載の発明において、前記本体は樹脂又は繊維強化樹脂で形成されている。
(3)前記技術的思想(1),(2)に記載の発明において、前記本体は樹脂又は繊維強化樹脂で形成されている。
10…冷却器、11…容器、12…金属板接合体、13…入口部、14…出口部、15…金属板、15a…孔。
Claims (3)
- プレス加工を含む機械加工により多数の孔が所定間隔で形成された複数枚の金属板が、隣接する金属板に形成された前記孔の中心がずれる状態で積層されるとともに、隣接する金属板の重なり部分が接合されて構成された金属板接合体と、
前記金属板接合体が収容されるとともに入口部及び出口部を備えた容器とを備え、
前記金属板接合体はその少なくとも一面が前記容器に接合された状態で前記入口部及び前記出口部の間に前記孔が冷媒流路となるように収容されており、前記容器の前記金属板接合体が接合された面の外面に被冷却体を装着可能に構成されていることを特徴とする冷却器。 - 前記金属板接合体は、前記金属板としてエキスパンドメタルが使用されている請求項1に記載の冷却器。
- 請求項1又は請求項2に記載の冷却器を冷却部として備えていることを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007125577A JP2008282969A (ja) | 2007-05-10 | 2007-05-10 | 冷却器及び電子機器 |
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