JP2018073860A - 薄膜トランジスタアレイ基板、薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法及び画像表示装置 - Google Patents

薄膜トランジスタアレイ基板、薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法及び画像表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018073860A
JP2018073860A JP2016207739A JP2016207739A JP2018073860A JP 2018073860 A JP2018073860 A JP 2018073860A JP 2016207739 A JP2016207739 A JP 2016207739A JP 2016207739 A JP2016207739 A JP 2016207739A JP 2018073860 A JP2018073860 A JP 2018073860A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
thin film
gate
film transistor
transistor array
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016207739A
Other languages
English (en)
Inventor
薫 八田
Kaoru Hatta
薫 八田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2016207739A priority Critical patent/JP2018073860A/ja
Publication of JP2018073860A publication Critical patent/JP2018073860A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

【課題】機械強度が高く、欠陥が少ない薄膜トランジスタアレイ基板及びその製造方法を提供する。【解決手段】薄膜トランジスタアレイ基板は、絶縁基板と、絶縁基板上に積層されたゲート電極及びキャパシタ電極と、ゲート絶縁層と、ソース電極、ゲート電極、画素電極及び半導体層とを含む薄膜トランジスタを、マトリクス状に複数配置し、複数のゲート配線により複数の前記ゲート電極を接続し、複数のキャパシタ配線により複数のキャパシタ電極を接続し、複数のソース配線により複数のソース電極を接続した薄膜トランジスタアレイ基板であって、ゲート配線、ゲート電極、キャパシタ配線及びキャパシタ電極を含む下層電極領域は、他の領域より膜厚が薄い薄膜領域を有し、薄膜領域は、少なくとも、平面視において、ソース配線、ソース電極、ドレイン電極及び画素電極を含む上層電極領域と重なる。【選択図】図2

Description

本発明は、反転オフセット印刷を用いたパターン形成方法を用いて製造される薄膜トランジスタアレイ基板及びこれを用いた画像表示装置に関する。
現在半導体材料の主流はシリコン系(Si系)である。シリコン系材料を用いて半導体層を形成する方法としては、シリコンをスパッタやCVD等のドライ法で成膜した後、フォトリソグラフィーを用いてパターニングする方法が一般的である。
一方で、フレキシブル化、軽量化、低コスト化などの観点から有機半導体を用いたトランジスタ(有機トランジスタ)の研究が盛んになっている。一般に有機半導体を用いる場合、ウェット法である印刷プロセスが可能となる。この印刷技術を用いることで、フォトリソグラフィーよりも装置や製造上のコストが下がり、また、真空や高温を必要としないことから、プラスチック基材が利用できるなどのメリットが挙げられる。
印刷技術を用いて製造された有機トランジスタの応用分野は広く、薄型、軽量の電子ペーパーのようなフレキシブルディスプレイに限らず、RFID(Radio Frequency Identification)タグやセンサーなどへの応用も見込まれている。
このような理由により、現在では印刷を用いた有機薄膜トランジスタのパターン形成方法が注目されている。しかしながら、印刷法はフォトリソグラフィーと比較すると、概して解像性が悪く、微細なパターニングが困難であるという課題がある。
この課題を解決する印刷方法として反転オフセット印刷法がある(特許文献1参照)。
従来技術に係る反転オフセット印刷法について図8A〜図8Fを用いて説明する。
(インク膜形成工程)
まず、剥離性表面を有するブランケット21(図8A)に、転写物を含むインク31を塗布する(図8B)。その後、インク31に含まれる溶剤の少なくとも一部を乾燥させ、ブランケット21表面に転写物32を形成する(図8C)。
(除去工程)
次に、転写物32を除去版35に密着させ、転写物32の不要な部分34を除去版35に付着させることでブランケット21から除去し、ブランケット21上に残った転写物33からなるパターンを形成する(図8D)。
(転写工程)
次に、転写物33を基材13に密着させ離すことで、転写物33を基材13に転写しパターンを形成する(図8E、8F)。
ここで、除去工程において、除去版35上に転写する転写物34とブランケット21に残る転写物33とが上手く分離できずにパターン不良となってしまうことを防ぐため、転写物32は薄膜である必要がある。
しかしながら、反転オフセット印刷法により形成されたパターンが薄膜の場合、パターンの強度は低下する。特に、反転オフセット印刷法により薄膜トランジスタアレイ基板の電極配線パターンを形成した場合、電極配線の電気的特性の評価のために、パッド部分を設け、パッド部分にプローブを接触させ、電圧、電流等を印加し電極配線のオープンやショートの評価を行う。
その場合、反転オフセット印刷で形成した薄膜のパターンでは、プロービングの際に電極が削れたり、剥がれたりすることで、電極配線が破損してしまうことがある。
このようにして、電極配線パターンに断線が生じた薄膜トランジスタアレイ基板を画像表示装置に用いた場合、断線したラインが線欠陥となってしまう問題がある。
また、電極配線パターンの膜厚を厚くし、薄膜トランジスタアレイ基板を作製した場合、断線が減少する傾向は見られるが、絶縁膜層を介した上下の電極間でショートが発生しやすくなる問題がある。
ショートが発生した薄膜トランジスタアレイ基板を画像表示装置に用いた場合も、線欠陥または点欠陥が発生するという問題ある。
また、この上下の電極間でのショート改善のために絶縁膜層の膜厚を厚くすることが考えられるが、薄膜トランジスタの特性を低下させてしまうので、好ましくない。
特公昭60−29358号公報
このように、反転オフセット印刷を用いてパターンを形成する場合、また、反転オフセット印刷により電極配線パターンを形成する場合、形成した電極配線の電気的特性測定のためのプロービングにおいて、電極配線の剥れや破壊による測定不良、異物の発生等の問題がある。また、薄膜トランジスタ基板の製造においては下層の電極配線と上層の電極配線との間でショートしてしまうことがあり、特に下層の電極配線の膜厚が厚い場合ショートが起きやすいという問題がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、機械的強度が高く、欠陥が少ない薄膜トランジスタアレイ基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一局面は、絶縁基板と、絶縁基板上に積層されたゲート電極及びキャパシタ電極と、絶縁基板、ゲート電極及びキャパシタ電極上に積層されたゲート絶縁層と、ゲート絶縁層上に積層されたソース電極、ゲート電極、画素電極及び半導体層とを含む薄膜トランジスタを、マトリクス状に複数配置し、複数のゲート配線により複数の前記ゲート電極を接続し、複数のキャパシタ配線により複数のキャパシタ電極を接続し、複数のソース配線により複数のソース電極を接続した薄膜トランジスタアレイ基板であって、ゲート配線、ゲート電極、キャパシタ配線及びキャパシタ電極を含む下層電極領域は、他の領域より膜厚が薄い薄膜領域を有し、薄膜領域は、少なくとも、平面視において、ソース配線、ソース電極、ドレイン電極及び画素電極を含む上層電極領域と重なる、薄膜トランジスタアレイ基板である。
また、薄膜領域は、平面視において、上層電極領域の端縁から5μm以上伸長する領域を有する、請求項1に記載の薄膜トランジスタアレイ基板である。
また、本発明の他の局面は、上述の薄膜トランジスタアレイ基板のパターン形成方法であって、ブランケット表面にインク膜を形成する工程と、除去版の凸部をインク膜に接触させてインク膜の一部を除去する工程と、ブランケット表面に残ったインク膜の一部からなる第一パターンを基材に接触させて基材上に転写する工程と、ブランケット表面に残ったインク膜の少なくとも一部からなる第二パターンを第一パターン上に転写する工程とを含む、薄膜トランジスタアレイ基板のパターン形成方法である。
また、本発明の他の局面は、上述の薄膜トランジスタアレイ基板と、画像表示媒体とを含む、画像表示装置である。
また、画像表示媒体が電気泳動体であってもよい。
本発明によれば、機械的強度が高く、欠陥が少ない薄膜トランジスタアレイ基板及びその製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板の平面図 本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタの平面図 本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタの断面図 本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタの断面図 本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板の電極配線パターン形成方法を示す図 本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板の電極配線パターン形成方法を示す図 本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板の電極配線パターン形成方法を示す図 本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板の電極配線パターン形成方法を示す図 本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板の電極配線パターン形成方法を示す図 本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板の電極配線パターン形成方法を示す図 本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板の電極配線パターン形成方法を示す図 本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板の電極配線パターン形成方法を示す図 本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板の電極配線パターン形成方法を示す図 第一パターンを示す図 第二パターンを示す図 第一パターン上に形成された第二パターンを示す図 比較例に係る薄膜トランジスタを示す平面図 比較例に係る薄膜トランジスタの断面図 比較例に係る薄膜トランジスタの断面図 反転オフセット印刷の工程を説明するための断面図 反転オフセット印刷の工程を説明するための断面図 反転オフセット印刷の工程を説明するための断面図 反転オフセット印刷の工程を説明するための断面図 反転オフセット印刷の工程を説明するための断面図 反転オフセット印刷の工程を説明するための断面図
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて詳細に説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施形態)
図1に、本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板100の平面図を示す。また、図2に薄膜トランジスタアレイ基板100の1画素を構成する薄膜トランジスタ200の平面図を、そして図3Aにa−b線で切断した断面図を、図3Bにc−d線で切断した断面図を示す。
薄膜トランジスタ200は、絶縁性を有する基板13と、基板13上に形成されたゲート電極1及びキャパシタ電極3と、基板13、ゲート電極1及びキャパシタ電極3上に形成されたゲート絶縁層12と、ゲート絶縁層12上に形成されたソース電極5、ドレイン電極7、画素電極8及び図示しない半導体層10と、半導体層10上に形成された保護層11とを含む。薄膜トランジスタアレイ基板100は、薄膜トランジスタ200をマトリクス状に複数配置し、複数のゲート配線2により複数のゲート電極1を接続し、複数のキャパシタ配線4により複数のキャパシタ電極3を接続し、複数のソース配線6により複数のソース電極5を接続して形成される。ゲート配線2、ゲート電極1、キャパシタ配線4及びキャパシタ電極3を含む下層電極領域は、他の領域より膜厚が薄い薄膜領域9を有する。図1及び図2では、薄膜領域9を、ハッチングを付して示す。ソース配線6、ソース電極5、ドレイン電極7及び画素電極8を含む上層電極領域は、少なくとも、平面視において、薄膜領域9と重なるように形成される。なお、便宜上、平面図において、半導体層10及び保護層11は点線で示し、基板13とゲート絶縁層12とは記載を省略する。
<ゲート・キャパシタ電極パターン方法>
図4A〜図4Iは、薄膜トランジスタ200のゲート電極1、ゲート配線2、キャパシタ電極3およびキャパシタ配線4の形成に用いることのできる電極の形成方法について示す図である。なお、以下の説明では、便宜上電極の形成方法について説明するが、本方法は配線の形成にも用いることができる。
まず、剥離性表面を有するブランケット21(図4A)に、インク31を塗布する(図4B)。その後、インク31に含まれる溶剤の少なくとも一部を乾燥させ、ブランケット21表面に転写物32を形成する(図4C)。
ブランケット21の材料は、インク31の一部を乾燥させた転写物32の形成、後述する除去版による非画像部の転写物32の除去、後述する基材13への転写物32の転写が可能なものが用いられる。また、変形の少ない材料が好ましいが、ある程度の柔軟性が求められる。このような材料として、シリコーン系エラストマー、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴムなどを用いることが出来る。また、ブランケット21表面の濡れ性を調製するため、ブランケット21表面にフッ素樹脂およびシリコーンの塗布、プラズマ処理、UVオゾン洗浄処理などの表面処理を施しても良い。
ブランケット21は通常可撓性を有する板として供給されるので、これを円筒形の版胴に巻きつけて用いたり、強度のある平板に固定して用いたりすることができる。
反転オフセット印刷法に用いられるインク31は、製造する印刷物の種類に応じて調整すればよく、金、銀、銅、ニッケル、白金、パラジウム、ロジウムなどの金属微粒子分散液に必要に応じて各種添加剤を加えた導電性インクなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。ブランケット21の材料の膨潤などを考慮すると、水またはアルコール系溶媒を用いて調整することが好ましい。
ブランケット21へのインク31の塗布方法は、均一なインク膜が形成できればよく、バーコート、ダイコート、キャップコート、スピンコート、スリットコート法等を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
次に、第一電極パターン42を形成するために、ブランケット21表面の転写物32の一部分に第一電極パターン42に対応する凹凸の形成された第一電極パターン用除去版41を密着させた後、これを剥離する(図4C)。これにより、第一電極パターン用除去版41の凸部に転写物32が付着するため、第一電極パターン42が形成されたブランケット21を得ることができる(図4D)。次に、第二電極パターン44形成のため、ブランケット21に残った転写物32に第二電極パターン44に対応する凹凸の形成された第二電極パターン用除去版43を密着させた後、これを剥離する。これにより、第一電極パターン42の形成と同様に、第二電極パターン用除去版43の凸部に転写物32が付着するため、第一電極パターン42及び第二電極パターン44が形成されたブランケット21を得ることができる(図4E)。
次に、ブランケット21の第一電極パターン42のみに基材13を密着させた後(図4F)、基材13を剥離することで、基材13上に第一電極パターン42のみを転写する(図4G)。
次に、ブランケット21の第二電極パターン44に基材13を密着させた後(図4H)、基材13を剥離することで、基材13上に第二電極パターン44を転写する(図4I)。この際、第二電極パターン44は、既に基材13に転写された第一電極パターン42の一部に重なるように転写される。この結果、基材13上には、第一電極パターン42のみからなる電極パターンと、第一電極パターン42上に第二電極パターン44が積層された電極パターンとが形成される。このため、第一電極パターン42及び第二電極パターン44からなる電極パターンの膜厚は、第一電極パターン42のみからなる電極パターンよりも厚く形成される。
除去版41の材料は、ガラス、ステンレスなどの金属、各種レジスト材料などが用いられるが、これらに限定されるものではない。また、除去版41へのパターン形成方法としては、サンドブラスト、フォトリソグラフィー、エッチング、FIB(収束イオンビーム)、ナノインプリンティング法などがある。
基材13の材料は、目的とする印刷物に応じて適宜選択することができる。電子部品を製造する場合は通常、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネートなどのフレキシブルなプラスチック材料、石英などのガラス基板やシリコンウェハーなどを挙げることができる。印刷物が使用される環境に合わせてフィルム等のフレキシブルな基材を選択することも可能であり、この場合は生産効率の向上のために長尺の基材を用い、連続して印刷を行うことが好ましい。
薄膜トランジスタアレイ基板100のゲート電極1、ゲート配線2およびキャパシタ電極3、キャパシタ配線4は上述の電極パターン形成方法により形成することができる。図5A〜図5Cを用いて、上述の電極パターン形成方法を用いた下層電極領域の形成方法を説明する。
下層電極領域の形成にあたり、ゲート配線2にゲート電極1が接続されたパターンと、キャパシタ配線4にキャパシタ電極3が接続されたパターンとを第一パターン42とする(図5A)。また、薄膜領域9を除いた下層電極領域を第二パターン44とする(図5B)。これらを基材13である薄膜トランジスタアレイ基板100の基板13上に転写する際には、初めに、第一パターン42を転写し、その後、第二パターン44を第一パターン42上に積層するように転写する(図5C)。このようにしてゲート電極1及びゲート配線2、キャパシタ電極3及びキャパシタ配線4を形成することで、下層電極領域の上層電極領域と重なる領域薄くして、薄膜領域9を形成することができる。
次に、基材13上のゲート電極1及びゲート配線2と、キャパシタ電極3及びキャパシタ配線4とを覆うようにゲート絶縁材料を用いてゲート絶縁層12を形成する。そして、フォトリソグラフィー及びエッチングによってソース電極5、ドレイン電極7を形成する。ソース電極5及びドレイン電極7は銀インクなどの導電材料を用いて、凸版印刷法、反転オフセット印刷法、インクジェット印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法により形成することも可能である。上述のように、上層電極領域は、少なくとも、平面視において、薄膜領域9と重なるように形成される。したがって、上層電極領域と薄膜領域9とのアライメントをする必要がある。このため、図1、2に示すように、薄膜領域9は、上層電極領域との重なり領域より広くしておくとよい。この場合、薄膜領域9は、平面視において、上層電極領域の端縁から5μm以上伸長する領域を有することが好ましい。
次に、ゲート絶縁層12、ソース電極5及びドレイン電極7上に半導体層10を形成する。半導体層10に用いられる材料は特に限定されるものではないが、反転オフセット印刷による形成を考慮すると有機半導体材料や酸化物半導体材料を用いることが望ましい。有機半導体材料としては、ポリチオフェン、ポリアリルアミン、フルオレンビチオフェン共重合体、およびそれらの誘導体のような高分子有機半導体材料、およびペンタセン、テトラセン、銅フタロシアニン、ペリレン、6,13−ビス(トリイソプロピルシリルエチニル)ペンタセン(TIPS−ペンタセン)、およびそれらの誘導体のような低分子有機半導体材料や加熱処理などで有機半導体に変換される前駆体を用いることができる。また、カーボンナノチューブあるいはフラーレンなどの炭素化合物や半導体ナノ粒子分散液なども半導体層37の材料として用いることができる。また、亜鉛やインジウム、ガリウムなどの金属塩化物、金属アセテート、金属硝酸塩などを用いることも出来る。また、半導体層10の形状は特に限定されるものではなく、ドットなどの島状形状であっても、ソース配線6に平行な向きのストライプ形状であっても良い。
次に、少なくとも、半導体層10を覆うように保護層11を形成する。保護層11に用いる材料は特に限定されるものではないが、一般的に用いられるフッ素系樹脂が好ましい。この場合、フッ素系樹脂の溶液に用いられるフッ素系溶媒が、有機半導体に与える影響が小さいため好ましい。
保護層11の形成方法は、凸版印刷法、反転オフセット印刷法、インクジェット印刷法、スクリーン印刷法、スプレーコート法、スピンコート法等公知の方法を好適に用いることができるが、工程が低温で、工程数が少なく、安価な印刷法で形成することが好ましい。特にスクリーン印刷はインク粘度の適用範囲が広く、インク材料選択性が高く、インク使用効率が高く、また、大面積化が容易であり好ましい。また、フレキソ印刷も、大面積化が容易であるので好ましい。また、保護層11の形状は特に限定されるものではなく、ドットなどの島状形状であっても、ソース配線に平行な向きのストライプ形状であっても良い。
<画像表示装置>
薄膜トランジスタアレイ基板100は、画像表示媒体と組み合わせて画像表示装置に用いることができる。画像表示媒体としては、電気泳動型反射表示装置、透過型液晶表示装置、反射型液晶表示装置、半透過型液晶表示装置、有機EL表示装置及び無機EL表示装置等の各画像表示媒体を用いることができる。画像表示装置としては電子ペーパー、有機EL表示装置または液晶表示装置に用いることができる。
実施例及び比較例に係る薄膜トランジスタアレイ基板を作製して評価を行った。
(実施例)
実施例に係る薄膜トランジスタアレイ基板の作製には、上述の実施形態に係る電極パターン形成方法を用いた。
(印刷工程(インク膜形成、除去、および転写工程))
はじめに、基材13として、300mm×300mmのポリイミドフィルム(宇部興産製)を準備し、この上にゲート配線1及びゲート電極2と、キャパシタ配線3及びキャパシタ電極4とを反転オフセット印刷により、形成した。方法は以下に示す。
1)350mm×700mmのブランケット21に導電性インク31を700mmの方向にスリットダイコーターを用いて塗布した後、室温で乾燥させることで、ブランケット21上にインク膜32を形成した。
2)インク膜32が形成されたブランケット21に、300本の配線幅20μmのゲート配線1及びこれに対応するゲート電極2と、300本の配線幅20μmのキャパシタ配線3及びこれに対応するキャパシタ電極4とからなる第一パターン42が形成された350mm×350mmの第一パターン用除去版41を密着させ、凸部に対応する領域の転写物32をブランケット21から除去し、第一パターン42が形成されたブランケット21を得た。
3)続いて、2)と同様に薄膜領域9を除く350mm×350mmの第二パターン用除去版43を用い、ブランケット21の第一パターン42の形成されていない部分に第二パターン44を形成し、第一パターン42と第二パターン44とが形成されたブランケット21を得た。
4)次に、ブランケット21上の第一パターン42を基材13へ転写し、続いて、ブランケット21上の第二パターン44を基材13に既に転写された第一パターン42へ積層するように転写した。このようにしてゲート電極1及びゲート配線2、キャパシタ電極3及びキャパシタ配線4を形成することで、上層電極領域のソース電極5およびソース配線6、ドレイン電極7、画素電極8と重なる領域のゲート電極1およびゲート配線2、キャパシタ電極3およびキャパシタ配線4の膜厚を薄くした薄膜領域9を形成できる。
5)印刷工程でパターンを形成した基板13を、オーブンを用いて180℃で60分間、加熱、焼成した。なお、ゲート配線2には、評価のために電極パッドを形成した。
続いて、ダイコーターにより、ポリイミド(三菱ガス化学製ネオプリム)をゲート電極1、ゲート配線2、キャパシタ電極3及びキャパシタ配線4を備えた基板13上に塗布し、180℃で1時間乾燥させた後、この上にゲート絶縁層12を形成した。
続いて、ゲート絶縁層12上に銀をスパッタ法により100nm成膜し、ポジレジストを用いたフォトリソ、エッチング、レジスト剥離によりソース電極5、ソース配線6、ドレイン電極7及び画素電極8を形成した。なお、ソース配線6には、評価のために電極パッドを形成した。
(印刷物の評価)
その後、日置電機株式会社製X−Y C HiTESTERを用いて、すべてのゲート配線2とソース配線6との間におけるショートの有無を評価した。同様の方法で作製した基板13を5枚作製し、評価を実施した。この結果、ゲート配線2及びソース配線6のそれぞれに形成した電極パッド部の剥れもなく、また、ゲート配線2とソース配線6との間のショートの発生が無いことが確認できた。また、複数回測定を実施しても、電極の大きな削れや剥れは生じず、安定して測定が可能であった。
その後、6,13−ビス(トリイソプロピルシリルエチニル)ペンタセン(TIPS−ペンタセン)(Aldrich製)を用いて半導体層11を形成した。半導体層11は、テトラリン(関東化学製)に2重量%で溶解させたものをインクとして用い、フレキソ印刷法にて形成した。
保護層12は、フッ素系材料を用い、インクジェット印刷法にて形成した。
次に、製造した薄膜トランジスタアレイ基板100により、対向電極との間に挟んだ電気泳動方式の画像表示媒体を駆動したところ、線欠陥は発生せず、良好に表示可能であることが確認された。
(比較例)
比較例に係る薄膜トランジスタアレイ基板を構成する薄膜トランジスタ210の平面図を図6に、薄膜トランジスタ210のe−f線で切断した断面図を図7Aに、g−h線で切断した断面図を図7Bに示す。比較例に係る薄膜トランジスタアレイ基板は、薄膜領域9がないこと以外は実施例と同様に作製した。
実施例と同様に、比較例に係る薄膜トランジスタアレイ基板の評価を実施した。
比較例に係る薄膜トランジスタアレイ基板は、複数個所でゲート配線とソース配線との間にショートの発生が確認され、良品を得ることができなかった。
比較例に係る薄膜トランジスタアレイ基板により、対向電極との間に挟んだ電気泳動方式の画像表示媒体を駆動したところ、ゲート配線とソース配線との間ショートが存在するため、線欠陥が発生した。
実施例1及び比較例における、ゲート配線、ソース配線間のショート発生数を表1に示す。
Figure 2018073860
以上説明したように、本発明によれば、ゲート配線2、ゲート電極1、キャパシタ配線4及びキャパシタ電極3を含む下層電極領域の、少なくとも、平面視において、ソース配線6、ソース電極5、ドレイン電極7及び画素電極8を含む上層電極領域と重なる領域に膜厚の薄い薄膜領域9を形成することで、機械的強度が高く、欠陥が少ない薄膜トランジスタアレイ基板200及びその製造方法を提供することができる。
本発明に係る薄膜トランジスタアレイ基板は、各種画像表示装置やセンサー等に有用である。
1 ゲート電極
2 ゲート配線
3 キャパシタ電極
4 キャパシタ配線
5 ソース電極
6 ソース配線
7 ドレイン電極
8 画素電極
9 薄膜領域
10 半導体層
11 保護層
12 ゲート絶縁層
13 基板
21 ブランケット
31 インク
32 予備乾燥した転写物(インク膜)
33 ブランケット上に残った転写物
34 除去版に除去された転写物
35 除去版
41 第一パターン用除去版
42 第一パターン
43 第二パターン用除去版
44 第二パターン
100 薄膜トランジスタアレイ基板
200、210 薄膜トランジスタ

Claims (5)

  1. 絶縁基板と、
    前記絶縁基板上に積層されたゲート電極及びキャパシタ電極と、
    前記絶縁基板、前記ゲート電極及び前記キャパシタ電極上に積層されたゲート絶縁層と、
    前記ゲート絶縁層上に積層されたソース電極、ゲート電極、画素電極及び半導体層とを含む薄膜トランジスタをマトリクス状に複数配置し、
    複数のゲート配線により複数の前記ゲート電極を接続し、
    複数のキャパシタ配線により複数の前記キャパシタ電極を接続し、
    複数のソース配線により複数の前記ソース電極を接続した薄膜トランジスタアレイ基板であって、
    前記ゲート配線、前記ゲート電極、前記キャパシタ配線及びキャパシタ電極を含む下層電極領域は、他の領域より膜厚が薄い薄膜領域を有し、
    前記薄膜領域は、少なくとも、平面視において、前記ソース配線、前記ソース電極、前記ドレイン電極及び前記画素電極を含む上層電極領域と重なる、薄膜トランジスタアレイ基板。
  2. 前記薄膜領域は、平面視において、前記上層電極領域の端縁から5μm以上伸長する領域を有する、請求項1に記載の薄膜トランジスタアレイ基板。
  3. 請求項1に記載の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法であって、
    ブランケット表面にインク膜を形成する工程と、
    除去版の凸部を前記インク膜に接触させて前記インク膜の一部を除去する工程と、
    前記ブランケット表面に残った前記インク膜の一部からなる第一電極パターンを基材に接触させて基材上に転写する工程と、
    前記ブランケット表面に残った前記インク膜の少なくとも一部からなる第二の電極パターンを前記第一電極パターン上に転写する工程とを含む、薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法。
  4. 請求項1または2に記載の薄膜トランジスタアレイ基板と、画像表示媒体とを含む、画像表示装置。
  5. 前記画像表示媒体が電気泳動体である、請求項4に記載の画像表示装置。
JP2016207739A 2016-10-24 2016-10-24 薄膜トランジスタアレイ基板、薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法及び画像表示装置 Pending JP2018073860A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016207739A JP2018073860A (ja) 2016-10-24 2016-10-24 薄膜トランジスタアレイ基板、薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法及び画像表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016207739A JP2018073860A (ja) 2016-10-24 2016-10-24 薄膜トランジスタアレイ基板、薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法及び画像表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018073860A true JP2018073860A (ja) 2018-05-10

Family

ID=62114434

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016207739A Pending JP2018073860A (ja) 2016-10-24 2016-10-24 薄膜トランジスタアレイ基板、薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法及び画像表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018073860A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102019108145A1 (de) 2018-04-06 2019-10-10 Shimano Inc. Komponente eines mit menschenkraft angetriebenen fahrzeugs
CN113687550A (zh) * 2021-08-25 2021-11-23 福州京东方光电科技有限公司 阵列基板及其制备方法、电子纸显示装置
WO2022127396A1 (zh) * 2020-12-18 2022-06-23 京东方科技集团股份有限公司 显示基板及其制备方法、显示装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102019108145A1 (de) 2018-04-06 2019-10-10 Shimano Inc. Komponente eines mit menschenkraft angetriebenen fahrzeugs
WO2022127396A1 (zh) * 2020-12-18 2022-06-23 京东方科技集团股份有限公司 显示基板及其制备方法、显示装置
CN113687550A (zh) * 2021-08-25 2021-11-23 福州京东方光电科技有限公司 阵列基板及其制备方法、电子纸显示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8785939B2 (en) Transparent and conductive nanostructure-film pixel electrode and method of making the same
JP5200443B2 (ja) 有機トランジスタ及びアクティブマトリックス基板
JP4466763B2 (ja) パターン形成方法、半導体装置の製造方法、および表示装置の製造方法
JP2007273957A (ja) 有機薄膜トランジスタの製造方法及び有機薄膜トランジスタ
JP2007311377A (ja) 薄膜トランジスタの製造方法および薄膜トランジスタならびに表示装置
JP2007201418A (ja) 有機半導体用組成物、トランジスタの製造方法、アクティブマトリクス装置の製造方法、電気光学装置の製造方法および電子機器の製造方法
KR20170020652A (ko) 유기발광소자 및 그 제조 방법
JP2018073860A (ja) 薄膜トランジスタアレイ基板、薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法及び画像表示装置
US20090261332A1 (en) Thin film transistor array panel, fabricating method thereof and flat panel display having the same
JP2010507223A (ja) 薄膜トランジスタ
JP2011210972A (ja) 電界効果型トランジスタ及びその製造方法並びに画像表示装置
JP6043295B2 (ja) 電子デバイス
JP5549171B2 (ja) 反転オフセット印刷用除去版及びその製造方法、並びに印刷物の製造方法
JP2009129949A (ja) 有機tftの製造方法、及び有機tft
JP2010135584A (ja) 薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタの製造方法、表示装置、および電子機器
JP6724548B2 (ja) 薄膜トランジスタアレイ基板のパターン形成方法
JP5987274B2 (ja) アクティブマトリクス基板
JP2012068573A (ja) 薄膜トランジスタアレイ及び画像表示装置並びに薄膜トランジスタアレイの製造方法
JP2007087976A (ja) 多孔薄膜堆積基板、その製造方法及びスイッチング素子
JP6311473B2 (ja) 圧力センサ装置
JP2006261528A (ja) 有機薄膜トランジスタ、それを備えた表示装置および有機薄膜トランジスタの製造方法。
JP2012209465A (ja) 電界効果トランジスタの製造方法及びそれに用いる製造装置
JP2020088225A (ja) 薄膜トランジスタ、画像表示装置、センサー装置および薄膜トランジスタの製造方法
JP2008078281A (ja) 有機薄膜トランジスタの製造方法及び有機薄膜トランジスタ
JP6435651B2 (ja) 有機半導体素子