JP2010507223A - 薄膜トランジスタ - Google Patents

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Abstract

低温で高分子基板材料に完全に適合する高分子膜上の薄膜トランジスタ装置の製造。この工程は、インクジェット及び他の標準的な印刷技術を用いて製造することができるミクロンサイズのゲート長の構造を生成する。この工程は、電界放出装置における表面伝導放出配置用に開発された微小クラック技術に基づく。

Description

ほとんどの市販のフラットパネルディスプレイは、現在、ガラス基板上に作られる。ガラス基板は、それらが多くの工程技術と適合性を有するので、ディスプレイの製造において多くの利点を提供する。使用者の観点からは、ガラス基板は多くの欠点を有する:それらが重く、硬く、機械的な衝撃で破壊する傾向にあり、平坦ではない形状に適合するのが困難である。シートガラスではなくフレキシブル基板を用いることによって、これらの問題は、大幅に減少し又は完全に取り除かれる。このため、フレキシブルなディスプレイ及び電子機器(RFIDタグなど)は、軍事用に非常に望まれており、使用者の環境が厳しく、減少した電力及び重量、及び改善した耐久性が望まれる特性である。
液晶表示ディスプレイ(LCD)技術に基づいて既に構築された大きな商業的な産業がある。このディスプレイ構造は、携帯可能な軍事用途に望まれない;LCDは、一般にバックライトが必要で、色を生成するためのカラーフィルターの使用が電力効率を大幅に低下させる。新規なLEDエッジライトがこの状況を改善するかもしれないが、標準的な冷陰極蛍光ランプ(CCFL)のエッジライトのバックライト技術は、フレキシブルディスプレイ概念に反する。有機LED(OLED)技術などのフレキシブルな反射性または放出性のディスプレイが好ましい。残念ながら、これらのディスプレイ技術でさえ、必要な均一性、寿命、輝度及び効率を達成するために能動回路バックプレーンを必要とする。
フレキシブル基板上に能動回路を置くことにおける最初の試みは、ガラス基板において既に開発された既存の工程を変更することであった。アモルファスシリコン(a−Si)薄膜トランジスタ(TFT)は、アクティブマトリクス液晶ディスプレイ(AM−LCD)産業で幅広く使用されている。a−Si−TFT−LCDの製造は、Gen7ガラス基板サイズ(1870×2200mm)を既に超えている。残念ながら、電圧駆動技術であるLCD技術におけるものは、電流駆動技術であるOLED技術において良好に動作しない。a−Si−TFTは、LCDにおいて良好に動作するが、OLED用途においてその可動性は低く、安定性が乏し過ぎる。表1は、AM−LCD及びAM−OLED用途の両方における能動回路素子に対する一般的な仕様を示す。
a−Si−TFTの移動度を改善するために、それらは、多結晶Siを形成するためにSi層を焼きなますレーザー光線を用いた熱処理にさらされる。この工程で得られる材料は、一般的に、低温ポリ−SiまたはLTPSと称される。LTPS−TFTは、より高い移動度を有するが、ディスプレイの不均一性(一般的にムラと称される)をもたらす閾値電圧(Vth)における、より高い変動を有する傾向もある。この工程がフレキシブル基板に移される場合に、これは特に事実である。a−Siトランジスタは、プラスチック基板上に直接成功裏に処理されるが(N.D.Young,et al., “Thin−Film−Transistor and Diode−Addressed AMLCDs on Polymer Substrates,” J.SID,Vol.5−3,pp.275−281,1997)、この技術は未だ研究段階である。a−Si及びLTPS技術に関する問題は、低下したトランジスタ性能をもたらす、プラスチック基板が劣化することを防止するために十分に低い温度において高品質の層を形成することの困難性を含む(G.H.Gelinck et al., “Rollable QVGA AM Displays Based on Organic Electronics,” SID ‘05 Digest,p.6,2005)。大きな工程温度の振れの結果として高分子膜の柔軟性と膨張/収縮は、フォトリソグラフィ工程及び高分子膜の取り扱いにおけるマスクの位置合わせに関する問題も導入する。高温工程処理は、しばしば高分子膜を不均一に収縮し、膜の整経(ワーピング)をもたらし、後続の層の不整合の一因となる。高温で処理された堆積された層からの圧力は、膜の巻き(カーリング)をもたらす。
これらの問題を解決するためのいくつかの手法がある。第1の手法では、シリコンベースのトランジスタが第1に硬質基板上に製造され、次いでプラスチック基板に移動される基板移動技術が試された。これは、高品質のトランジスタ装置を可能にしたが、信頼性の無い接触に悩まされた(S.Inoue et al., IEEE Trans. Electron Devices, Vol.49,pp.1353−60,2002)。次の手法では、ナノ粒子ベースのTFT技術を形成するための試みにおいて、いくつかグループでカーボンナノチューブ並びに他の半導体ナノワイヤー及びナノ粒子が使用された。ナバル調査研究所(Naval Research Lab:NRL)(E.S.Snow et al., “Random Networks of Carbon Nanotubes as an Electronic Material,” APL.,82,p.2145,2003)における早期の研究及びアプライドナノテック社(Applied Nanotech,Inc.:ANI)(J.P.Novak et al., “Flexible Carbon Nanotube Thin−film Transistors,” IDW/AD ’05,p.257,2005)における研究によって引き続き行われた研究によって、CNTベースのTFTが印刷技術を用いて堆積することができることが実証された。ANIは、オン状態における装置を通る電流及び材料の移動度が、大きなLCDのセグメント化されたディスプレイ画素及びLED装置を駆動するために十分であるが、オン/オフ電流比がほんの10であることを実証した。この比を改善することは、半導体単一壁ナノチューブのみを含有するインクを要求するだろう。多くのグループは、これについて研究しており、成功した場合、これと他の印刷可能なマイクロエレクトロニクス用途における重大な飛躍的進歩をもたらすことができる。ライス大学は、半導体がリッチ化されたCNTのインクを生成するために電気泳動技術を用いて重大な進展を実証している(Haiqing Peng et al., “Dielectrophoresis Field Flow Fractionation of SWNT,” JACS Comm. web 06/09/2006)。このリッチ化された溶液は、本発明で使用される手法の一部である。
他の手法は、Si、Geまたは他の半導体化合物のナノワイヤーであろう。チャールズリーバー(Charles Lieber)とその会社であるナノシス社(Nanosys)は、Si基板及びPEEK高分子シート上のSiナノワイヤー及びCdSなのリボンから作られたTFTを実証した(X.Duan et al., “High−performance TFTs using Semiconductor Nanowires,” Nature,425,274,(2003))。これらの装置は、Si及び高分子基板の両方において優れたTFT性能を示した(Vth〜3.0V;高分子基板における10を超えるオン/オフ比;500−800mV/十年の閾値下の振れ;123cm/Vsecと測定されたホール移動度)。これらの装置のチャネル長は、5μmであった。相対的に大きなチャネル長のために、これらの優れた特性は、Siナノワイヤーが位置合わせされた場合にのみ達成された。高分子基板が55mmの半径まで屈曲された際に特性の小さな変化が観察され、それによって基板の屈曲を可能にするためのナノワイヤーの十分な接着性及び柔軟性を示した。Si及びGaNナノワイヤーの使用は、ランダムに配向されたナノワイヤーを堆積するためのインクジェット技術及び位置合わせされたナノワイヤーを堆積するための交流バイアス電気泳動と共に本発明でも利用される。
最も重要なことに、CNTまたは半導体ナノワイヤーの製造以外、他の工程段階は、全く低温であり、高分子基板と完全に適合可能である。
高分子半導体手法は、いくつかの企業(ポリマービジョン社(Polymer Vision)、プラスチックロジック社(Plastic Logic)など)及び研究センター(キュンヒー大学(Kyung Hee University)、ミシガン大学(University of Michigan)など)で調査されている。現在では多様なこれらの材料がある。表2は、いくつかのより幅広く使用される材料の特性を示す。ペンタセンは、これらの材料で最も評判が良い。それは、シャドーマスクを用いた真空蒸着または溶液を用いた印刷の何れによっても堆積することができる。この材料の特性は、真空蒸着を用いて堆積した場合、より非常に良好である。高分子半導体は、高い閾値電界(30V)及び低い移動度(a−Siと同等の1cm/Vsec)に悩まされるが、優れた均一性を示した。工程温度は、130℃未満であり、高分子基板に適合可能である。表3は、有機TFTを用いたディスプレイの試作品(J.Jang and S.H.Han, “High−Performance OTFTs on Flexible Substrates,” SID 06 Digest,p.10,2005)を纏める。電子ペーパー(E−paper)及びLCDは、有機TFTマトリクスアレイを用いて作られ、AM−OLEDは、ドットパターンを用いて作られた。AM−OLEDは、主に多結晶有機半導体の粒径分布による重大な輝度不均一性に悩まされた。一方、LCD及び電子ペーパーディスプレイは、高いオン/オフ電流比のみを必要とし、オン状態においてTFT電流の差に一般に影響されない。
要約すれば、OLEDなどのプラスチック基板に組み立てることができる放出ディスプレイ技術において、画素から画素まで均一である高いオン電流レベルを有するTFT装置が要求される。a−Si及びLPTS−TFT手法がガラス基板において良好に動作するが、それらは、標準的な高分子基板材料において高過ぎる工程温度を要求する。これは、乏しいTFT性能、基板材料の整経及び巻き、及び、レベル毎のパターンの不整合をもたらす。
N.D.Young, et al., "Thin−Film−Transistor and Diode−Addressed AMLCDs on Polymer Substrates,"J.SID, Vol 5−3,pp 275−281 1997) G.H.Gelinck et al., "Rollable QVGA AM Displays Based on Organic Electronics," SID ‘05 Digest,p.6,2005 S.Inoue et al., IEEE Trans. Electron Devices,Vol.49,pp.1353−60,2002。 E.S.Snow et al., "Random Networks of Carbon Nanotubes as an Electronic Material," APL.,82,p.2145,2003 J.P.Novak et al., "Flexible Carbon Nanotube Thin−film Transistors," IDW/AD ’05,p.257,2005 Haiqing Peng et al., "Dielectrophoresis Field Flow Fractionation of SWNT," JACS Comm. web 06/09/2006) X.Duan et al., "High−performance TFTs using Semiconductor Nanowires," Nature,425,274,(2003) J.Jang and S.H.Han, "High−Performance OTFTs on Flexible Substrates," SID 06 Digest,p.10,2005
本発明の目的は、フレキシブルな電子機器用の印刷可能な薄膜トランジスタ及びその製造方法を提供することである。
この目的は、請求項1に記載の薄膜トランジスタ及び請求項8に記載の方法によって達成される。
高分子基板において、できるだけフォトリソグラフィ技術を避けて印刷技術を用いてアクティブマトリクスアレイが製造することができることは大きな利点である。ロールトゥロール及びビルボードほどの大きさの表面に対して行うことができる。印刷は追加的な工程であるが、製造コストは、低い材料コストと少ない工程段階の結果として低下することができる。
電界放出モードにおける表面伝導放出配置を示す。 電子電界放出用途において使用される微小クラック構造を示す。 トップゲート構造を用いてTFT用途に使用される微小クラック構造を示す。 本発明の一実施形態を製造する段階的な工程を示す。 本発明の一実施形態を製造する段階的な工程を示す。 本発明の一実施形態を製造する段階的な工程を示す。 本発明の一実施形態を製造する段階的な工程を示す。 本発明の一実施形態を製造する段階的な工程を示す。 SCE電界放出カソード構造のSEM画像を示す。 裸基板上のPdO層の画像を示す。 還元されたPdO膜の微小クラック構造の減少を示す。 交流バイアス電気泳動を用いて2つの電極間に堆積されたSWNTの高度の直接配置を表すAFM画像を示す。 PPSQの化学構造を示す。
本発明の実施形態は、図面を参照して以下に記載される。
本発明は、低温であり、完全に高分子基板材料に適合可能である、高分子基板膜上にTFT装置を製造するための手法を用いて前述の要求を解決する。この手法は、インクジェット及び他の標準的な印刷技術を用いて組み立てられることができるミクロンサイズのゲート長の構造体も可能にする。この手法は、表面伝導型電子放出(SCE)ディスプレイを作ることを目的としてキヤノン株式会社によって開発された微小クラック技術に基づく(K.Yamamoto et al., “Fabrication and Characterization of SCE Emitters,” SID 05 Digest, p. 1933; and T. Oguchi et al., “A 36−inch Surface−Conduction Electron−Emitter Display (SED),” SID 05 Digest,p.1929)。この工程において、キャノン株式会社は、それが、印刷技術を用いて組み立てられる構造体にミクロンサイズのクラックの大きな配列を形成することを示した。この微小クラックは、PdO層をPd金属に還元することによって形成される。この工程中、この層内の局所的な圧力は、この層を横切ってクラックに加わる。本発明は、ソース及びドレイン電極間のギャップとしてこれらの微小クラックを使用する。この工程は、この構造体にゲート電極を導入するために修正される。以前に記載した低温半導体手法の何れか1つ(カーボンナノチューブ、半導体ナノワイヤーまたは有機半導体)は、自ら形成した微小クラックのTFT手法の能動半導体層として使用されてもよい。それは、それらが、印刷または溶液ベースの技術を用いて低温で堆積することができるからである。この手法の詳細は以下の通りである。
(本発明のTFT工程と比較したキヤノン株式会社のSCE微小クラック工程の詳細)
キヤノン株式会社は、電界放出ディスプレイ用途向けに表面伝導型電子放出(SCE)技術を開発した。ほとんどの電界放出構造は、線形の積層体にカソード、ゲート、フォーカス及びアノード電極を有して垂直である。キヤノン株式会社のSCE手法は、カソード及びゲート構造をガラス基板上に形成される垂直な構造体から水平な構造体に変化させる。図1は、電界放出用途向けの配置を示す。微小クラックは、図1に示される文字SCE上の2つの電極の間に位置する。微小クラックで生成する自由電子は、アノードに向かって加速される。
この電界放出手法では、微小クラックは、2つの電極の間に形成される。クラックの何れかの側で2つの電極の間に十分な電圧が印加されると、電子は、ギャップの一側から抽出され、ギャップの他側に引き付けられる。クラックを飛び越える電子のほとんどは、他方の電極に吸収されるが、いくらか(約3%)は、逃がれて、それに印加される10kVのポテンシャルを有するアノードに向かって加速される。このアノードは、電子が蛍光体に当ると光が放出されるような蛍光体材料でコーティングされる。
本発明は、放出型のOLEDまたは高分子基板上における他のディスプレイ技術におけるTFT構造の一部として、SCEの電界放出装置として使用される微小クラック構造を使用する。形成される(以下に記載される)微小クラックは、ミクロン未満の幅である。それは、TFTのソースとドレインとの間にチャネルを形成する。図2A及び2Bは、電界放出に使用される構造とTFT用途向けに使用される同様の構造との一致点及び相違点を示す。
図2Aは、電子電界放出用途において使用される微小クラック構造の図である。図2Bは、トップゲート構造を用いてTFT用途に使用される微小クラック構造の図である。
キヤノン株式会社が微小クラックを形成するために使用する工程段階は、以下に記載される。図4は、どのようにこれらの層が組み立てられるかを示すために使用されるキヤノン株式会社のSCEカソードのSEM画像である。
図3Aを参照すると、第1に、白金電極301が、薄膜蒸着及びフォトリソグラフィを用いてガラス基板302上にパターニングされる。白金電極301は、対でパターニングされる。TFT構造において、この対の半分はソースであり、他の半分はドレイン電極である。白金電極を銀電極に置き換えてもよい。さらに、これらの電極301は、薄膜及びフォトリソグラフィを用いる代わりに印刷されてもよい。
このディスプレイにおいて、次の段階は、Pt電極301を行及び列のワイヤーにスクリーン印刷またはインクジェット印刷技術を用いて接続することである。また、絶縁層が、互いにこれらのワイヤーが短絡することを防止するために堆積される。TFTの場合、要求される駆動電圧及び配置に依存して、ワイヤーの1つはソースに接続され、ワイヤーの他の1つはゲートに接続される。ドレインは、共通グランドラインに接続される。図4は、キヤノン株式会社のSEDにおいてこれらの要素を特定する;それらは、TFT配置においても同様である。マトリクス供給ライン構造は、TFTに対するこの手法の実現可能性を示すために重要ではなく、任意でありえる。
次に、図3Bを参照すると、PdOの層が、ソース−ドレイン電極対301の上と、その対の間のギャップに堆積される。キヤノン株式会社のSED装置のこのPdO膜は、図4の指図に示され、図5に拡大図が示される。図5(a)は、裸基板上のPdO層の画像である。図5(b)は、白金電極上及びそれらの電極間のギャップ上にPdO層の画像である。TFT装置のPdO層は、約0.1μmの厚さまたはそれ未満であってもよい。
次に、図3Cを参照すると、PdO層303は、水素、及び、窒素またはアルゴンなどの不活性ガスの分圧などの還元雰囲気に基板を配置することによって還元される。この環境中に、白金電極301間に電圧がパルス印加され、ギャップを横切る電流を強制する。最初に、この電流は小さいが、PdOは、Pd金属に還元され始め、電流が増加する。最終的には、PdOが還元し続けると、微小クラック305がPdO膜303の全幅においてギャップを横切って形成される。
キヤノン株式会社は、クラック305にカーボン層を堆積し、それによってSCE電界放出ディスプレイにおける駆動電圧を低下させることによって、さらに微小クラックをナノメートル寸法まで還元する方法を開発した。本発明の一実施形態では、微小クラック形成工程は、微小クラック305上に延長されない。キヤノン株式会社によって記載されたカーボン堆積工程を用いて微小クラックをより小さくすること(例えば、米国特許第6,992,434号明細書)は、TFTの利益にならないかもしれず、高分子基板に適合しないかもしれない。
SEDにはこれ以上の工程が必要とされないが、TFT用途においては、この工程は、能動半導体を適用し(図3D)、ゲート構造を完成する(図3E)ことによって続けられる。
図3Dを参照すると、既に言及した3つの低温半導体溶液306(半導体カーボンナノチューブ、半導体ナノワイヤー、または、ペンタセンなどの有機半導体)は、微小クラックに付けられ、TFTを形成する。半導体ナノワイヤーまたは半導体リッチのカーボンナノチューブが考えられる実施形態である。半導体ナノワイヤーは、様々な手法を用いて高分子基板上のTFTにおいて良好な性能を示しており、同様の結果がこの手法でも予期される。それは、低温工程であり、印刷手法を用いて施される。Si、GaN及び他の半導体ナノワイヤー材料は、ルーイビル大学を含むいくつかの研究グループによって開発されている(M.K.Sunkara et al., “Bulk Synthesis of Si Nanowires Using Low−Temperature VLS Method,” APL,79,p.1546,2001;H.Li et al., “Direction−Dependent Homoepitaxial Growth of GaN Nanowires,” Adv. Mater.,18,p.216,2006)。ライス大学からの半導体リッチのCNTも使用されるかもしれない(Haiqing Peng et al., “Dielectrophoresis Field Flow Fractionation of SWNT,” JACS Comm. web 06/09/2006)。CNTは、フレキシブルで、表面に良好に付着し、良好なオーミック接触を形成する。
ペンタセンが使用されてもよいが、この材料のスイッチング電圧は大きく(30V)、この材料の最適な移動度は、この材料がCVDまたは蒸着工程を用いて基板に成長された場合のみに実現される。この材料を印刷することが示されているが、10倍ほど小さい低い移動度を生じさせる。ペンタセン及び他の有機半導体は、湿度及び酸素に対して非常に敏感でもあり、従って取り扱うのが非常に困難である。
図3Eを参照すると、ゲート誘電体307及びゲート電極308が堆積される。本発明の実施形態は、印刷可能な放出型のOLED技術に相応しい薄膜トランジスタを製造し、200℃以下の工程温度を要求し、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)または同等物などのプラスチック基板と完全に適合する。
キヤノン株式会社による表面伝導放出における電界放出装置として本来開発された微小クラック構造は、放出型のOLEDまたは高分子基板上の他の能動回路要求におけるTFT構造の一部として使用される。この手法の利点の1つは、技術的な目的が、いくつかの能動半導体材料(CNT、半導体ナノワイヤーまたは有機半導体膜)の1つまたはそれらの組み合わせを用いて、これらの装置を製造するために低温印刷を用いて達成することができるということである。
本発明は、トランジスタのソース及びドレイン電極を形成するためにインクジェット印刷されたPdOインクを採用する、SED電界放出用にキヤノン株式会社によって開発された方法を使用する。この方法では、鹸化されたポリビニルアルコール(鹸化度:88%)、イソプロパノール、エチルグリコール及びパラジウムプロリン複合体(0.10Pd重量%)の溶液(Masahiro Terada et al., “Electron−Emitting Device Having a Fissure,” U.S. Patent 6,992,434 and Taiko Motoi et al., “Electron−Emitting Device…”, U.S. Patent Publication 2002/0096986)がインクジェット印刷を用いて堆積され、ソース及びドレイン供給電極に橋を架ける。このインクは、溶剤を除去し、Pd元素を酸化するために硬化される。これによって、0.1μmのオーダーの厚さまたはそれ未満の厚さのPdO膜が形成される。水素ガスを含有する還元雰囲気でPdO膜にパルス化された電流を流すことによって、PdO膜が還元される。これによって、徐々にPdO膜の抵抗が減少するが、それは、その膜上の内部圧力も引き起こす。幾つかの点で、この膜は、実際にはクラックが生じ、この膜を横切る抵抗は、劇的に増加する。このクラックは、PdO膜に使用され、それは、TFTのチャネル幅として、0.1μmの幅またはそれ未満の幅であると期待される。チャネルの長さは、PdOの印刷されたドットの幅であり、50から100μmのオーダーである。図6は、キヤノン株式会社の特許(米国特許第6,992,434号明細書の図13Aを参照)から引用した微小クラック(亀裂)の描写である。
Siナノワイヤー、GaNナノワイヤー及び半導体リッチにされたSWNTは、TFTの導電要素として使用される。これらの材料は、インクジェット印刷及び交流バイアス電気泳動(L.A.Nagahara et al., “Direct Placement of Suspended CNTs,” Appl.Phys.Lett.,Vol.80,p.3826,2002)を用いて堆積される。インクジェット印刷によって、ナノワイヤーのランダムな配向が与えられる。チャネル長がサブミクロンであり、その長さが50から100μmなので、チャネルを横切ってナノワイヤーの位置合わせをする必要がないかもしれない。一方、電気泳動手法によって、位置合わせされたナノワイヤー及びカーボンナノチューブが堆積され、改善された装置性能を可能にする。
トップゲート電極手法は、ボトムゲート電極とは対照的に好まれる。このように、ゲート構造は、微小クラック形成技術によって危険にさらされない。
表4は、フレキシブルな電子機器として一般に使用される4つの異なる高分子材料の特性を比較する。PENは、それがPET材料より高いガラス転移温度を有し、より強度が高く、PECまたはPAR材料より低いTCEを有するように選択される。
この手法の利点は、以下の通りである。
1.低コスト:全ての印刷技術が、供給ライン及びTFT構成要素を形成するために使用される。インクジェット印刷及び他の印刷手法が使用されてもよい。印刷は、付加的な手法であり、減ずべきではなく、従って、一般に、この材料コストはより安価である。さらに、印刷装置における資本投資は、アモルファスシリコンTFT技術または高性能なペンタセントランジスタで必要とされるCVDまたは気相堆積装置より非常に安価である。
2.低温:製造工程は、200℃以下である。
3.フレキシブル基板との適合性:この製造工程は、PEN基板と完全に整合する。
4.大面積への拡大可能性:インクジェット印刷は、現在、広告用掲示板を印刷するために使用される。100”対角でも問題がない。キヤノン株式会社がそれらのSEDの36”対角(それ以上)のディスプレイにおいてこの微小クラックの手法を使用しているという事実も、サブミクロンのチャネルTFTのアレイが信頼性をもって大面積で製造することができることを実証している。
5.放出技術における性能仕様:このTFT構造からの駆動電流がOLEDを駆動するために十分である。
製造工程は、以下のような作業に分割されてもよい。
(1)マスク及びレイアウトの設計:
供給ラインパターンは、インクジェット印刷を用いて印刷されてもよい。
層1:この層は、ソース及びドレイン電極301、供給ライン及び接触パッド、続いて形成される層のためのアライメントマークを含む。この層は、市販され、シーマナノテック社(Cima NanoTech)または他の販売者から購入されるAg導電性インクを用いてインクジェット印刷されてもよい。ライン幅は、100μm未満の幅である。
層2:これは、PdO層303である。この層もインクジェット印刷されてもよい。
層3:この層は、半導体ナノワイヤー層306である。2つの手法が、この層を施すために使用されてもよい。1つの手法は、インクジェット印刷である。他の手法は、電気泳動を用いてナノワイヤーを堆積することである。Si及びGaN半導体ナノワイヤーは、ルーイビル大学から購入してもよい。このSi及びGaNナノワイヤーは、インクとして有機溶媒内に提供される。濃度は、必要に応じて希釈される。このGaNは、室温において空気に対して不活性であり;このSiナノワイヤーは、水素終端を有し、従って比較的不活性である(M.K.Sunkara et al., “Bulk Synthesis of Si Nanowires Using Low−Temperature VLS Method,” APL,79,p.1546,2001;H.Li et al., “Direction−Dependent Homoepitaxial Growth of GaN Nanowires,” Adv.Mater.,18,p.216,2006)。この電気泳動工程は、フォトマスクを必要としてもよい。
層4:この層は、ゲート誘電体層307である。PMMA(インクジェット印刷)及びPPSQ(スクリーン印刷)を使用してもよい。両方の材料が市販されている(以下のさらなる検討を参照)。
層5:この層は、ゲート電極308及び電極接触パッドを備えてもよい。
材料:シリコンナノワイヤー材料は、ルーイビル大学に発注してもよい。半導体リッチにされたSWNTは、ライス大学から入手してもよい。銀インクは、シーマナノテック社に発注してもよい。フォトレジスト、PMMA、PPSQ及び他の工程化学薬品は、スペクトラム社または他の一般的な化学薬品の供給者に発注してもよい。PEN高分子シートは、シグマアルドリッジ社(Sigma Aldridge)及びシェルダール社(Sheldahl)から購入してもよい。
(2)供給ライン、ソース及びドレイン電極301、PdO層303を印刷する:これは、インクジェット印刷を用いて達成される。
このタスクは、いくつかのサブタスクを有する。第1の3つのサブタスクは、TFT製造の一部である。
サブタスク2a:シーマナノテック社のAgナノ材料インクを用いて10×10のアレイのTFT装置用のソース及びドレイン電極を印刷する。インクを硬化する。最も高い工程温度は、200℃であってもよい。高分子基板上のナノ材料インクの硬化を可能にするナノテクノロジー社のフォトニック硬化システムモデルPCS1100(Photonic Curing System Model PCS 1100)を購入することによって、ナノテクノロジー社(K.A.Schroder et al., “Broadcast Photonic Curing of Metallic Nanoparticle Films,” NSTI Nanotech 2006,Boston)によって開発された独特のフォトニックフラッシュ工程が使用されてもよい。これによって高温工程が避けられる。
サブタスク2b:キヤノン株式会社によって特許(Part ccp4230 from Okuno Pharmaceuticals as documented in Japan Patent Abstract Publication 09−035620)に記載された方法を用いて堆積用のPdOインクを用意する。これは、鹸化されたポリビニルアルコール(鹸化度:88%)、イソプロパノール、エチレングリコール及びパラジウム−プロリン複合体(0.10Pd重量%)(Part ccp4230 from Okuno Pharmaceuticals as documented in Japan Patent Abstract Publication 09−035620)の単純な溶液である。
サブタスク2c:上記で形成されたソース及びドレイン電極上にPdOドットをインクジェット印刷する。印刷及び乾燥後、再びフォトフラッシュ工程を用いてその部分が硬化される。
次の4つのサブタスクは、PEN基板を変形することなく、供給ラインが印刷され、200℃未満で硬化されてもよいことを示す。
サブタスク2d:5つのPENシート上に2.5mmピッチで一方向に32個の平行なラインを印刷する。ラインは、100μmの幅であってもよく、100mmの長さであってもよく、ナノAgインクを用いてインクジェット印刷してもよい。インクは硬化されてもよい。最も高い工程温度は、200℃であってもよい。再び、工程温度を低く維持するためにPCS1100を用いてフォトニック硬化工程を使用してもよい。このラインに加えて、位置合わせマークとして及び収縮を測定するための基準として角部に×印が配置されてもよい。
サブタスク2e:Ag供給ラインを覆うようにPMMAをインクジェット印刷する。200℃以下の標準的な硬化工程を使用する。
サブタスク2f:反対方向においてPMMAでサブタスク2dを繰り返す。再び、この工程を200℃以下に維持するために低温及びフォトニックフラッシュを用いてAgインクを硬化してもよい。フォトニックフラッシュ工程は、以前の層に損傷を与えない。
サブタスク2g:高分子シートの整経及び巻きを探すことによって圧力及び収縮についてPEN基板を試験してもよい。基板上に位置する位置合わせマーク間の距離を測定し、これと、ガラス上の位置合わせマークの距離及び設計された距離とを比較することによって高分子シートの収縮について試験してもよい。
(3)PdO膜に微小クラックを形成する:
自己形成技術を用いて狭いチャネルを形成すること。既に説明したように、SCE電界放出用途向けにキヤノン株式会社によって初めに開発された技術を使用してもよい。これは、PdO層303をPd金属に還元することによって達成されてもよい。還元工程中、酸素原子は、格子構造を去り、その材料に収縮をもたらす。材料が収縮すると、それは、局所的に膜に応力を与え、最終的には、クラック305をこの膜を横切って形成させる。このクラック305は、TFT構造におけるチャネルであってもよい。
PdOの還元は、酸素の分圧からなる還元ガス雰囲気にPdO膜がある際に、PdO膜303を横切る電気パルスを用いて強制されてもよい。キヤノン株式会社は、10Vのオーダーのピーク値まで電圧を増加させながら100msec間隔の三角波または方形波のパルスの0.1msecの長さが、PbO303を還元し、クラック305を形成するために十分であることを実証している(M. Yasuko and Y Masato, Inventors; Japan Patent Abstract Publication 09−035620, published 07/02/1997)。この形成工程における結果として、ソース及びドレイン間にクラック305が形成されるだけではなく、PdO層が、ここで十分に還元され、導電性となり、ここで、それがソース及びドレイン電極301の電気的な部分となる。キヤノン株式会社は、パイロットライン製造における1280×768×3の画素カウント(約2.95M画素)を用いたHDTVスクリーン上でこの工程を実施することを続けており、これが信頼性のある製造をもたらすことができる工程であることを示している。さらに、その水素センサ開発の一部として、ANIは、水素ガスにPdを露出させることでPdの膨張の実際の使用を行っている。水素の放出において、Pdは収縮し、数桁の大きさのPd膜の抵抗変化をもたらすナノクラックを形成する。
電気的なパルスを印加するために、既存の電気試験及び測定装置を使用してもよい。それは、この作業を行うために要求されるものよりかなり高い、20μsecほど短く20KVまでのパルスを印加する既存の装置(電界放出用途向けに設計され組み立てられた)を既に有する。形成するパルスの間に、リアルタイムで工程を監視するためにソースとドレインとの間の抵抗を測定するために試験パルスが印加されてもよい。
(4)能動半導体ナノワイヤーの堆積
微小クラックチャネル構造を形成した後、次の段階では、能動半導体層を堆積する。この微小クラック手法は、ペンタセンなどの有機半導体、炭層カーボンナノチューブ(SWNT)、及び、Si、GaN、GaAsなどの半導体ナノワイヤーを含む、いくつかの半導体材料を用いて動作してもよい。有機半導体材料は、動作してもよいが、スイッチ電圧は非常に高く(Siナノワイヤーでは3V、ペンタセンでは30V以下)、この伝導度は、より低く(1cm/V・sec未満)、この装置は、湿度及び他の周囲の汚染物から劣化されることが証明されている。
Si及びGaNナノワイヤーのインクは、ルーイビル大学から入手してもよい(M.K.Sunkara et al., “Bulk Synthesis of Si Nanowires Using Low−Temperature VLS Method,” APL, 79, p.1546, 2001; H. Li et al., “Direction−Dependent Homoepitaxial Growth of GaN Nanowires,” Adv.Mater.,18,p.216,2006)。それらの堆積には、2つの方法が使用されてもよい。1つの方法は、インクジェット印刷を用いてナノワイヤーインクを印刷する;この方法は、ランダムな位置合わせのナノワイヤーを堆積する。他の方法は、位置合わせされたナノワイヤーを堆積するために電気泳動を使用する。
サブタスク4a:Si及びGaNナノワイヤーのインクは、ルーイビル大学から入手してもよい。インク材料のドットのみがTFTチャネルにおいて要求されるので、ANIは、ハンドヘルドのディスペンシング技術を使用してもよい。このインクは、ナノワイヤーと、蒸発することができる溶媒とからなる。インクが室温で非常に急速に蒸発しないように、オクタノールなどの長鎖アルコールがこのインクに加えられる。硬化中におけるナノワイヤーの劣化を防止するために、ANIは、真空炉または窒素パージ炉においてこの溶媒を蒸発させてもよい。
サブタスク4b:インクジェット印刷を用いていくつかの装置上に半導体インクの各々を印刷する。圧電型の印刷ヘッドを有する既存の装備を使用する。
サブタスク4c:交流バイアス電気泳動を用いて半導体ナノチューブ及びナノワイヤーを堆積してもよい。位置合わせされたカーボンナノチューブの堆積は、モトローラ社(Motorola)における研究によって示された(L.A.Nagahara et al., “Direct Placement of Suspended CNTs,” Appl.Phys.Lett.,Vol.80,p.3826,2002)。図7は、交流バイアス電気泳動を用いて2つの電極の間に堆積されたSWNTの高度の直接配置を示すAFM画像を示す。長原らは、1から30秒間にわたって0.5から2.5Vの5MHzの信号を印加した電極対上に50μLの液滴を単に配置することによってこの工程を例証した。フォトレジストパターンは必要とされなかった。堆積領域をより良好に画定するためにレジスト層をフォトパターニングしてもよい。モトローラ社の工程に従い、大きなウエハから実行された単一のTFT構造上に一滴のナノワイヤーインクを配置し、電極に接触し、ナノワイヤー層を鍍金してもよい。様々な交流信号レベル及び周波数を用いて調査してもよい。Siナノワイヤー堆積速度のリアルタイム測定として微小クラックチャネルを横切る抵抗を測定してもよい。
両方の手法において、どれだけ多くの材料が堆積されたかを実証することをこの堆積が完了した後に、SEM画像は、選択されたTFT装置から取られてもよい。
サブタスク4d:ゲートなしで装置のいくつかを電気的に試験し、次いで、誘電体がコーティングされた金属ピンまたはワイヤーを取り付けることによって物理的に付けられたゲート絶縁体及びゲート電極を有して装置のいくつかを電気的に試験してもよい。これは、(5)に移動する前の装置の中間試験として使用してもよい。ゲートがこの装置に直接堆積されないので、ゲート電圧はより高くてもよいが、最終的な装置に期待されるものに近いものであってもよい、オン状態電流レベルなどの他のレベルの性能が測定されてもよい。この点において、最終的なゲート製造を続けるために使用される半導体材料をダウンセレクトしてもよい。
(5)ゲート構造を形成する:
(4)でダウンセレクトされた装置を取り出し、それらを用いてゲート構造を完成する。ゲート絶縁体の選択は、能動半導体に使用される材料の選択と同じほど重要である。多くの材料は、無機材料(SiO、SiN、Alなど)及び有機材料(ポリビニルフェナル(poly vinilphenal)、ポリイミド、PMMAなど)を使用している。ジャング(Jang)とハン(Han)による再検討は、これらの材料のまとめを提供し、事前の作業のための多くの参照を含む。彼らは、無機材料が使用されているが、基板とその上のTFT層との間の熱膨張係数に適合するためにプラスチックディスプレイにおいて有機ゲート誘電体を使用することが適切であると結論付けている。一方で、高分子材料もヒストレシス(historesis)に関する多くの問題をもたらす電荷を捕獲することが知られている。
2つの材料を使用してもよい。高分子基板(Y.Jin et al., Appl.Phys.Lett.,Vol.85,p.4406,2003)上のゲート誘電体として示されているPMMAと、フェニル基が付けられた主鎖のシロキサン結合を特徴とする、熱的に安定で真空適合性のある材料であるPPSQ(ポリビニルシルセスキオキサン)である。PPSQは、それがSiO骨格を有する高分子であるという点で独特の手法である(図8参照)。それは、ゲート誘電体として多くの利点を与える:それが、200℃以下で印刷し、硬化することができ、焼きなましの際に低い収縮を有し、高い誘電体降伏電圧を有し、SiO骨格は、電荷を捕獲するのを避けるのに役立つ。ゲート誘電体は、スピンコーティングされる。ゲート誘電体にフォトレジストを使用してもよい。これは、ソース及びドレイン電極に対する接触を形成するためのビアを形成するためにパターニングされてもよい。
サブタスク5a:タスク2aと同一の工程を用いて、PMMAを用いてゲート誘電体構造をインクジェット印刷する。次いで、PMMAを硬化する。
サブタスク5b:PPWQを用いてPPSQゲート誘電体構造をスクリーン印刷してもよい。
サブタスク5c:ゲート電極は、次いで、Ag金属の電子ビーム蒸着を用いてシャドーマスクを介して蒸着される。ソース/ドレイン層がタスク2で行われたようにインクジェット印刷によってこの層を堆積することも可能である。できるだけ速く装置の試験を始めるための速い転換を得るためにシャドーマスク蒸着手法を使用してもよい。
301 ソース/ドレイン電極
302 ガラス基板
303 PdO層
305 微小クラック
306 半導体ナノワイヤー層
307 ゲート誘電体層
308 ゲート電極

Claims (9)

  1. 基板;
    前記基板上のソース電極;
    前記ソース電極から所定の距離だけ離れて位置する、前記基板上のドレイン電極;
    前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の前記基板上に堆積される金属酸化物層であって、前記金属酸化物層が、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の前記層に微小クラックを形成するために還元され、前記微小クラックが、前記ソース電極に接触する前記金属層の第1部分を前記ドレイン電極に接触する前記金属層の第2部分から分離する金属酸化物層;
    前記微小クラックに橋を架け、前記金属層の第1部分及び第2部分の両方に接触するように堆積される能動半導体材料;
    前記能動半導体材料上に堆積されるゲート誘電体材料;及び
    前記ゲート誘電体材料上に堆積され、前記金属層または前記能動半導体材料に接触しないゲート電極;
    を備える薄膜トランジスタ。
  2. 前記微小クラックにカーボン層をさらに備える、請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  3. 前記能動半導体材料は、カーボンナノチューブを含む、請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  4. 前記能動半導体材料は、半導体ナノワイヤーを含む、請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  5. 前記能動半導体材料は、有機半導体を含む、請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  6. 前記基板は、プラスチックを含む、請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  7. 前記金属酸化物は、PdOである、請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  8. 前記金属層は、Pdである、請求項7に記載の薄膜トランジスタ。
  9. 互いに分離されたソース電極及びドレイン電極を形成するために基板上に導電性インクをインクジェット印刷し、
    前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の前記基板上にPdO層をインクジェット印刷し、
    前記PdO層をPd金属に還元し、前記PdO層に微小クラックの形成をもたらし、
    前記微小クラックを横切って前記還元されたPbO層上に能動半導体をインクジェット印刷し、
    前記能動半導体上にゲート誘電体をインクジェット印刷し、
    前記ゲート誘電体上にゲート電極をインクジェット印刷する、ことを含む薄膜トランジスタの製造方法。
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