JP6311473B2 - 圧力センサ装置 - Google Patents
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このような圧力センサ装置における測定単位では、圧力が付与されると、感圧部材8が撓んで導電性粒子同士が接触する。これにより、感圧部材8の面抵抗が低下してTFTと共通電極9とが導通する。この導通変化を利用して、圧力が検出される。
本発明の圧力センサ装置は、基板と、上記基板上に配列された複数のデータ線と、上記基板上に、上記複数のデータ線と交差して配置された複数の走査線と、上記データ線および上記走査線と電気的に接続され、上記複数のデータ線および上記複数の走査線が交差する複数の交点に配置された複数のTFTと、上記TFT上に配置され、導電性粒子が分散された感圧部材と、上記感圧部材を介して、上記TFTと接続された共通電極とを有し、上記複数のデータ線のうち、隣接する2本以上が上記データ線の両末端部分で導通しており、かつ、上記複数の走査線のうち、隣接する2本以上が上記走査線の両末端部分で導通していることを特徴とする装置である。
図1は、本発明の圧力センサ装置の一例を示す概略平面図であり、図1(b)は、図1(a)の圧力センサ装置100を拡大した概略平面図であり、図1(c)は、図1(b)のA−A線断面図である。図1(a)に示すように、本発明の圧力センサ装置100は、基板と、上記基板上に配列されたm本(但し、mは2以上の自然数)のデータ線X1〜Xmと、上記基板上に、上記データ線X1〜Xmと交差して配置されたn本(但し、nは2以上の自然数)の走査線Y1〜Ynと、上記データ線X1〜Xmおよび上記走査線Y1〜Ynが交差する複数の交点に配置され、上記データ線X1〜Xmおよび走査線Y1〜Ynと電気的に接続された複数のTFTとを有する。
また、「上記複数のデータ線および上記複数の走査線が交差する複数の交点」とは、データ線および走査線が交差した点だけでなく、上記データ線と上記走査線とが交差してなす角の近傍の領域までをも含む。
さらに、「上記データ線および上記走査線と電気的に接続され、上記複数のデータ線および上記複数の走査線が交差する複数の交点に配置された複数のTFT」とは、例えば、データ線とソース電極とが電気的に接続されており、走査線とゲート電極とが電気的に接続されており、さらに共通電極とドレイン電極とが感圧部材を介して配置された状態であって、データ線と走査線との交点にTFTが配置された状態を指す。
さらにまた、「両末端部分」とは、データ線または走査線の両端の領域を指しており、必ずしもデータ線および走査線の両端の最先端部分である必要はない。
本発明の感圧部材は、後述するTFT上に形成され、導電性粒子が分散された部材である。
なお、感圧部材の厚みとは、感圧部材のTFT側の表面から加圧側の表面までの距離のうち最大の距離を指す。
感圧部材に含まれる導電性粒子の具体的な平均粒径としては、例えば、0.1μm〜500μmの範囲内であることが好ましく、中でも、10μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、特に、15μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。
なお、平均粒子径は、顕微鏡観察による平均粒子径である。顕微鏡観察による平均粒子径は、例えば、100倍で顕微鏡観察を行い、画像処理ソフト等により任意の導電性粒子の粒径を100個測定して個数平均することにより得られる。なお、粒径とは導電性粒子の長軸径と短軸径の平均値を指す。
感圧部材における導電性粒子の含有量としては、例えば、1質量%〜99質量%の範囲内であることが好ましく、中でも、10質量%〜70質量%の範囲内であることが好ましく、特に、20質量%〜60質量%の範囲内であることが好ましい。
本発明におけるデータ線および走査線は、基板上に配列され、互いに交差し、また、上記複数のデータ線のうち、隣接する2本以上が上記データ線の両末端部分で導通しており、かつ、上記複数の走査線のうち、隣接する2本以上が上記走査線の両末端部分で導通している。
なお、データ線および走査線の線幅等については、一般的なデータ線および走査線の線幅と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
本発明においては、例えば、図3(a)に示すように、絶縁シート1の表面に、導電性を有する配線部2が形成されたフレキシブルプリント配線版10を用いることができる。具体的には、例えば、図3(b)に示すように、基板3上に配列されたデータ線X1〜X3の末端部分に、フレキシブルプリント配線版10を、配線部2が対向するように貼りつけることにより、導通させることができる。図3(a)、(b)は、本発明に用いられるフレキシブルプリント配線版を説明するための概略模式図である。なお、以後、フレキシブルプリント配線版をFPCと略して説明する場合がある。
本発明におけるTFTは、通常、ゲート電極、ゲート絶縁層、ソース電極、ドレイン電極、および半導体層により構成される。本発明においては、半導体層として有機半導体層を用いた有機TFTであることが好ましい。フレキシブル性に優れたTFTとすることができる。したがって、圧力センサ装置が、付与される圧力により破損するという問題を抑制することができ、信頼性の高いものとすることができる。
本発明におけるソース電極およびドレイン電極は、ゲート電極とゲート絶縁層を介して形成されるものである。
本発明における半導体層は、上記ソース電極および上記ドレイン電極間に形成されるものである。また、ゲート電極とゲート絶縁層を介して形成されるものである。
シリコーンとしては、ポリシリコン、アモルファスシリコンを用いることができる。
酸化物半導体としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化チタン(TiO)、酸化マグネシウム亜鉛(MgxZn1−xO)、酸化カドミウム亜鉛(CdxZn1−xO)、酸化カドミウム(CdO)、酸化インジウム(In2O3)、酸化ガリウム(Ga2O3)、酸化スズ(SnO2)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化タングステン(WO)、InGaZnO系、InGaSnO系、InGaZnMgO系、InAlZnO系、InFeZnO系、InGaO系、ZnGaO系、InZnO系を用いることができる。
本発明におけるゲート絶縁層は、上記ゲート電極と、上記ソース電極、上記ドレイン電極および上記半導体層との間に形成されるものである。
本発明におけるTFTは、ゲート電極、ゲート絶縁層、ソース電極、ドレイン電極および半導体層を有するものであるが、必要に応じて他の構成を有するものであっても良い。具体的には、本発明におけるTFTがボトムゲート構造である場合、半導体層を覆うように形成され、空気中に存在する水分や酸素の作用による上記半導体層の劣化を防止するパッシベーション層や、基板上に形成され、電極が形成される基板表面を平坦面とするオーバーコート層等が挙げられる。
パッシベーション層を構成する材料としては、空気中の水分や酸素を透過しにくく、上記半導体層の劣化を所望の程度に防止できるものであれば特に限定されるものではない。例えば、上記「(3)ゲート絶縁層」の項に記載の絶縁性有機材料を用いることができる。
オーバーコート層は基板上に平坦面を形成するものである。オーバーコート層を構成する材料としては、所望の平坦面を形成できるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、上記「(3)ゲート絶縁層」の項に記載の絶縁性有機材料を用いることができる。
本発明における共通電極は、TFT上に形成される。
本発明においては、圧力センサ装置を足裏に装着することにより、足裏の着床および離床の状態を感知することができ、歩行補助装置を用いたリハビリの分野で用いることができる。本発明の圧力センサ装置は、データ線や走査線等の導線が断線した場合であっても、断線した導線と導通する他の導線から、断線した導線に対応するTFTに信号を供給することができる。したがって、圧力センサ装置を上述した歩行補助装置を用いたリハビリ等に用いた際には、長期間にわたり正確な検出が可能な耐久性に優れた圧力センサ装置とすることができる。以下、圧力センサ装置の構造、およびその他の構成について説明する。
圧力センサ装置の構造について、図を参照しながら説明する。図4(a)、(b)は、本発明の圧力センサ装置、の一例を示す概略模式図である。また、図4(a)は、圧力センサ装置におけるTFTの一例を示す概略平面図であり、図4(b)は、図4(a)のB−B線断面図である。なお、図4(a)では、簡単に図示するために、ゲート絶縁層および共通電極は省略する。
圧力センサ装置は、基板、TFT、共通電極および感圧部材を有するものであるが、必要に応じて他の構成を有していても良い。他の構成としては、例えば、TFTや共通電極、感圧部材を覆うように形成され、これらの構成を保護する保護層が挙げられる。
まず、図4(a)、(b)に示すように、基板3上にTFT、感圧部材8および共通電極9を有する圧力センサ装置を形成した。このとき、データ線11をm本(但し、mは2以上の自然数)、および走査線12をn本(但し、nは2以上の自然数)を、互いに交差させて形成した。
まず、図5(a)、(b)に示すように、基板3上にTFT、感圧部材8および共通電極9を有する圧力センサ装置を形成した。このとき、データ線11をm本(但し、mは2以上の自然数)、および走査線12をn本(但し、nは2以上の自然数)を、互いに交差させて形成した。
2 … 配線部
3 … 基板
4 … ゲート電極
5 … ゲート絶縁層
6S … ソース電極
6D … ドレイン電極
7 … 半導体層
8 … 感圧部材
9 … 共通電極
10 … フレキシブルプリント配線版(FPC)
11、X… データ線
12、Y… 走査線
100 … 圧力センサ装置
CX … データ線駆動部
CY … 走査線駆動部
Claims (2)
- 基板と、
前記基板上に配列された複数のデータ線と、
前記基板上に、前記複数のデータ線と交差して配置された複数の走査線と、
前記データ線および前記走査線と電気的に接続され、前記複数のデータ線および前記複数の走査線が交差する複数の交点に配置された複数の薄膜トランジスタと、
前記薄膜トランジスタ上に配置され、導電性粒子が分散された感圧部材と、
前記感圧部材を介して、前記薄膜トランジスタと接続された共通電極とを有し、
前記複数のデータ線のうち、隣接する2本以上が前記データ線の両末端部分で導通しており、かつ、前記複数の走査線のうち、隣接する2本以上が前記走査線の両末端部分で導通していることを特徴とする圧力センサ装置。 - 前記薄膜トランジスタが、有機半導体層を有する有機薄膜トランジスタであることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ装置。
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