JP6311473B2 - 圧力センサ装置 - Google Patents

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本発明は、導線や薄膜トランジスタに欠陥が生じた場合であっても、圧力を検出することが可能な圧力センサ装置に関する。
従来から、付与される圧力に応じて電気抵抗を変化させ、圧力を検出する圧力センサ装置が知られている。具体的には、絶縁性樹脂に導電性粒子を分散させた感圧部材を電極間に配置し、当該電極間に圧力を付与することにより、感圧部材中に分散した導電性粒子同士が接触して、感圧部材の面抵抗を低下させるという原理に基づいた圧力センサ装置が知られている。例えば、特許文献1には、圧力センサ装置の表面に、異なる抵抗特性を有する感圧導電体を複数積層させた圧力センサ装置が開示されている。また、特許文献2には、圧力センサ装置の表面に感圧導電体および押圧シートを形成し、上記感圧導電体と上記押圧シートとの一部を非接触とした圧力センサ装置が開示されている。
図8(a)は、従来の圧力センサ装置の一例を示す概略平面図であり、図8(b)は、図8(a)の圧力センサ装置100’の一つの測定単位Dを拡大した概略平面図であり、図8(c)は、図8(b)のA’−A’線断面図である。図8(a)〜(c)に示すように、従来の圧力センサ装置2は、基板3上に配列され、互いに交差するm本(但し、mは2以上の自然数)のデータ線X1〜Xmおよびn本(但し、nは2以上の自然数)の走査線Y1〜Ynと、上記データ線X1〜Xmおよび上記走査線Y1〜Ynの交点に設けられ、上記データ線X1〜Xmおよび上記走査線Y1〜Ynと電気的に接続された複数の薄膜トランジスタと、上記複数の薄膜トランジスタ上に形成された感圧部材8と、上記感圧部材8を介して薄膜トランジスタに対向する共通電極9とを有する。通常、m本のデータ線およびn本の走査線は選択駆動され、その選択駆動されたデータ線と走査線との交点に設けられた薄膜トランジスタに信号が供給される。したがって、例えば図8(a)においては、データ線X1および走査線Y1が選択駆動された場合、薄膜トランジスタ(X1、Y1)に信号が供給される。なお、上述のように、データ線および走査線の交点に設けられた薄膜トランジスタの位置を、それぞれデータ線および走査線の符号を用いて表すこととする。なお、図8(a)では、図面を簡単に示すためにゲート絶縁層、半導体層、パッシベーション層および共通電極を省略し、図8(b)では、ゲート絶縁層、パッシベーション層および共通電極を省略している。また、以後、薄膜トランジスタをTFTと略して説明する場合がある。
また、圧力センサ装置は、一つのTFTと、上記TFT上に形成された感圧部材と、上記感圧部材を介して上記TFTと接続される共通電極とを、一つの測定単位とする。ここで、圧力センサ装置における測定単位について、図を用いて説明する。図8(b)、(c)に示すように、圧力センサ装置100’の測定単位Dは、基板3上に形成されたゲート電極4、ゲート絶縁層5、上記ゲート電極4と上記ゲート絶縁層5を介して形成されたソース電極6Sおよびドレイン電極6D、ならびに上記ソース電極6Sおよび上記ドレイン電極6D間に形成された半導体層7により構成されるTFTを有する。このとき、TFTにおけるゲート電極4は、走査線12に電気的に接続され、ソース電極6Sはデータ線11に電気的に接続され、ドレイン電極6Dはパッシベーション層14に形成されたスルーホールを介して露出する。
このような圧力センサ装置における測定単位では、圧力が付与されると、感圧部材8が撓んで導電性粒子同士が接触する。これにより、感圧部材8の面抵抗が低下してTFTと共通電極9とが導通する。この導通変化を利用して、圧力が検出される。
特開2013−68562号公報 特開2013−68563号公報
圧力センサ装置は、例えば、当該圧力センサ装置を足裏に装着し、足裏の着床および離床の状態を感知する歩行補助装置として、リハビリの分野で好適に用いられている。一方、このような圧力センサ装置においては、使用する過程で、付与される圧力により、データ線や走査線等の導線が断線し、断線した導線に対応するTFTへの信号の供給が滞ってしまうことにより、圧力センサ装置としての機能が低下してしまうという問題がある。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、データ線または走査線が断線した場合であっても、断線した導線に対応するTFTへ信号を供給することが可能であり、長期間にわたり正確な検出が可能な圧力センサ装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、基板と、上記基板上に配列された複数のデータ線と、上記基板上に、上記複数のデータ線と交差して配置された複数の走査線と、上記データ線および上記走査線と電気的に接続され、上記複数のデータ線および上記複数の走査線が交差する複数の交点に配置された複数のTFTと、上記TFT上に配置され、導電性粒子が分散された感圧部材と、上記感圧部材を介して、上記TFTと接続された共通電極とを有し、上記複数のデータ線のうち、隣接する2本以上が上記データ線の両末端部分で導通しており、かつ、上記複数の走査線のうち、隣接する2本以上が上記走査線の両末端部分で導通していることを特徴とする圧力センサ装置を提供する。
本発明においては、上記複数のデータ線のうち、隣接する2本以上が上記データ線の両末端部分で導通しており、かつ、上記複数の走査線のうち、隣接する2本以上が上記走査線の両末端部分で導通している。これにより、上記データ線または上記走査線が断線した場合であっても、断線した導線に対応するTFTへ信号を供給することが可能となる。なお、以後、データ線または走査線を導線と略して説明する場合がある。
本発明によれば、上記TFTが、有機半導体層を有する有機TFTであることが好ましい。フレキシブル性に優れたTFTとすることができるため、圧力センサ装置が、付与される圧力により破損するという問題を抑制することができ、信頼性の高いものとすることができる。
本発明においては、データ線または走査線が断線した場合であっても、断線した導線に対応するTFTへ信号を供給することが可能であり、長期間にわたり正確な検出が可能な圧力センサ装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明の圧力センサ装置の一例を示す概略平面図である。 本発明の圧力センサ装置の他の例を示す概略平面図である。 本発明に用いられるフレキシブルプリント配線版を説明するための概略模式図である。 本発明の圧力センサ装置の他の例を示す概略模式図である。 本発明の圧力センサ装置の他の例を示す概略模式図である。 実施例1における、本発明の圧力センサ装置の製造工程を示す概略工程図である。 実施例1における、本発明の圧力センサ装置の製造工程を示す概略工程図である。 実施例2における、本発明の圧力センサ装置の製造工程を示す概略工程図である。 従来の圧力センサ装置の一例を示す概略平面図である。
以下、本発明の圧力センサ装置について説明する。
本発明の圧力センサ装置は、基板と、上記基板上に配列された複数のデータ線と、上記基板上に、上記複数のデータ線と交差して配置された複数の走査線と、上記データ線および上記走査線と電気的に接続され、上記複数のデータ線および上記複数の走査線が交差する複数の交点に配置された複数のTFTと、上記TFT上に配置され、導電性粒子が分散された感圧部材と、上記感圧部材を介して、上記TFTと接続された共通電極とを有し、上記複数のデータ線のうち、隣接する2本以上が上記データ線の両末端部分で導通しており、かつ、上記複数の走査線のうち、隣接する2本以上が上記走査線の両末端部分で導通していることを特徴とする装置である。
本発明の圧力センサ装置について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の圧力センサ装置の一例を示す概略平面図であり、図1(b)は、図1(a)の圧力センサ装置100を拡大した概略平面図であり、図1(c)は、図1(b)のA−A線断面図である。図1(a)に示すように、本発明の圧力センサ装置100は、基板と、上記基板上に配列されたm本(但し、mは2以上の自然数)のデータ線X1〜Xmと、上記基板上に、上記データ線X1〜Xmと交差して配置されたn本(但し、nは2以上の自然数)の走査線Y1〜Ynと、上記データ線X1〜Xmおよび上記走査線Y1〜Ynが交差する複数の交点に配置され、上記データ線X1〜Xmおよび走査線Y1〜Ynと電気的に接続された複数のTFTとを有する。
また、図1に示す圧力センサ装置100は、データ線X1〜X3およびデータ線X4〜X6が、それぞれ導線の両末端部分で導通しており、さらに、走査線Y1〜Y3および走査線Y4〜Y6が、それぞれ導線の両末端部分で導通している。そのため、データ線X1〜X3および走査線Y1〜Y3に対応する9つのTFT(X1〜X3、Y1〜Y3)、データ線X1〜X3および走査線Y4〜Y6に対応する9つのTFT(X1〜X3、Y4〜Y6)、データ線X4〜X6および走査線Y1〜Y3に対応する9つのTFT(X4〜X6、Y1〜Y3)、およびデータ線X4〜X6および走査線Y4〜Y6に対応する9つのTFT(X4〜X6、Y4〜Y6)は、それぞれ1つの測定単位Dとして機能する。なお、図1(a)〜(b)において説明していない符号については、図8と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
従来の圧力センサ装置では、例えば、図2(a)に示すように、データ線X3が断線した場合、データ線X1〜Xmを駆動するデータ線駆動部Cからの信号が、データ線X3の断線箇所にて滞ってしまい、当該データ線X3に対応するTFT(X3、Y2)やTFT(X3、Y1)の駆動が困難になるという問題がある。また、走査線Y2が断線した場合も、データ線X3が断線したときと同様に、走査線Y1〜Ynを駆動する走査線駆動部Cからの信号が、走査線Y2の断線箇所にて滞ってしまい、当該走査線Y2に対応するTFT(X6、Y2)の駆動が困難になるという問題がある。
一方、本発明においては、例えば、図2(b)に示すように、データ線X1〜X3およびデータ線X4〜X6が、それぞれ導線の両末端部分で導通しており、さらに、走査線Y1〜Y3および走査線Y4〜Y6が、それぞれ導線の両末端部分で導通している。そのため、図1と同様に、9つのTFT(X1〜X3、Y1〜Y3)、9つのTFT(X1〜X3、Y4〜Y6)、9つのTFT(X4〜X6、Y1〜Y3)、および9つのTFT(X4〜X6、Y4〜Y6)を、それぞれ1つの測定単位として機能させることができる。
また、図2(b)に示すように、各導線が両末端部分で導通していることにより、データ線X3が断線している場合でも、データ線駆動部Cからの信号は、データ線X3と導通するデータ線X1、X2から、データ線X3の断線箇所に対応するTFT(X3、Y2)およびTFT(X3、Y1)に回り込み供給される。走査線Y2が断線している場合も同様に、走査線駆動部Cからの信号は、走査線Y2と導通する走査線Y1、Y3から、走査線Y2の断線箇所に対応するTFT(X6、Y2)に回り込み供給される。したがって、データ線または走査線が断線した場合であっても、断線した導線に対応するTFTに信号を供給することが可能になる。
さらに、本発明においては、各導線を両末端部分で導通させ、複数のTFTを1つの測定単位として機能させることができる。ここで、1つの測定単位として機能させるとは、1つの測定単位に圧力が付与された際、当該測定単位に含まれる複数のTFTにより得られた各測定データから、当該測定単位に付与された圧力を検出することをいう。そのため、仮に、1つの測定単位に含まれるいずれかのTFTに欠陥が生じ、当該TFTでの圧力測定が困難となっても、1つの測定単位に含まれる他のTFTにより得られた測定データから、当該測定単位に付与された圧力を検出することが可能になる。
ここで、「上記基板上に配列された複数のデータ線と、上記基板上に、上記複数のデータ線と交差して配置された複数の走査線」とは、図1に示すように、複数のデータ線11および複数の走査線12が、格子状になるように、それぞれ交差しながら配列していることを指す。
また、「上記複数のデータ線および上記複数の走査線が交差する複数の交点」とは、データ線および走査線が交差した点だけでなく、上記データ線と上記走査線とが交差してなす角の近傍の領域までをも含む。
さらに、「上記データ線および上記走査線と電気的に接続され、上記複数のデータ線および上記複数の走査線が交差する複数の交点に配置された複数のTFT」とは、例えば、データ線とソース電極とが電気的に接続されており、走査線とゲート電極とが電気的に接続されており、さらに共通電極とドレイン電極とが感圧部材を介して配置された状態であって、データ線と走査線との交点にTFTが配置された状態を指す。
さらにまた、「両末端部分」とは、データ線または走査線の両端の領域を指しており、必ずしもデータ線および走査線の両端の最先端部分である必要はない。
以下、本発明の圧力センサ装置における各構成について説明する。
1.感圧部材
本発明の感圧部材は、後述するTFT上に形成され、導電性粒子が分散された部材である。
本発明における感圧部材は、導電性粒子が分散されており、付与される圧力に応じて面抵抗が変化するものであれば特に限定されない。具体的には、無圧下では電気絶縁性を示し、所定の圧力が付与されたときに、絶縁性樹脂内で導電性粒子同士が接触し、感圧部材の電気抵抗を低下させることができるものであれば、特に限定されない。例えば、対応するTFTのオン抵抗とマッチがとれていることが好ましい。
感圧部材としては、付与される圧力に応じて、感圧部材と、感圧部材に接触して配置される電極との導通抵抗が良好に変化する程度の弾性率を有することが好ましい。例えば、弾性率が高い感圧部材では、大きい圧力が付与されたときに感圧部材が撓み、導電性粒子同士が接触して抵抗が低下する。よって、弾性率が高い感圧部材を用いた場合には、高い感圧範囲をカバーすることが可能となる。一方、弾性率が低い感圧部材では、小さい圧力が付与されたときに感圧部材が撓み、導電性粒子同士が接触して抵抗が低下する。よって、弾性率が低い感圧部材を用いた場合には、低い感圧範囲をカバーすることが可能となる。
感圧部材の厚みとしては、圧力センサ装置の構造や具体的な用途等に応じて適宜調整される。例えば、0.1μm〜10mmの範囲内であることが好ましく、中でも1μm〜1mmの範囲内であることが好ましく、特に5μm〜500μmの範囲内であることが好ましい。上記感圧部材を圧力センサ装置に用いた際に、付与される圧力に応じて、感圧部材と、感圧部材に接触して配置される電極との導通抵抗を、良好に変化させることができるからである。
なお、感圧部材の厚みとは、感圧部材のTFT側の表面から加圧側の表面までの距離のうち最大の距離を指す。
感圧部材に用いられる絶縁性樹脂としては、所定の電気絶縁性を有する樹脂であれば特に限定されない。また、後述する導電性粒子を分散することができ、本発明の圧力センサ装置に対して加えられた圧力に応じて変形する弾性を有し、絶縁樹脂内において導電性粒子同士が接触し、感圧部材内の電気抵抗を低下させることができるものであれば特に限定されるものではなく、圧力センサ装置に一般的に用いられるものを使用することができる。例えば、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−エチレン共重合体、ブチレン−オレフィン共重合体、オレフィン−エチレン共重合体およびブチレン・オレフィン共重合体等が挙げられる。中でも、シリコーン樹脂を用いることが好ましい。優れた絶縁性を有し、経時安定性に優れているからである。また、上記絶縁性樹脂は、2種以上の材料を混合させて用いても良い。
感圧部材に用いられる導電性粒子としては、所望の導電性を有するものであれば良く、圧力センサ装置に一般的に用いられるものを使用することができる。例えば、グラファイト、導電性カーボン、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄粉、金属酸化物である導電性酸化スズや導電性酸化チタン、有機樹脂の炭化物等の炭素系粒子が挙げられる。中でも、グラファイトを用いることが好ましい。また、上記導電性粒子は、2種以上を組み合わせて用いても良い。
導電性粒子の平均粒径としては、当該感圧部材を用いて、本発明の圧力センサ装置を圧力センサ装置として用いた際に、所望の感圧性が得られれば特に限定されるものではなく、導電性粒子の種類や求められる感度等に応じて適宜調整される。例えば、平均粒径が大きい導電性粒子を有する感圧部材では、小さい圧力が付与されて感圧部材が僅かに撓んだときでも、導電性粒子同士が接触して抵抗が低下する。よって、平均粒径が大きい導電性粒子を有する感圧部材を用いた場合には、比較的低い感圧範囲をカバーすることが可能となる。一方、平均粒径が小さい導電性粒子を有する感圧部材では、大きい圧力が付与されて感圧部材が激しく撓んだときに、導電性粒子同士が接触して抵抗が低下する。よって、平均粒径が小さい導電性粒子を有する感圧部材を用いた場合には、比較的高い感圧範囲をカバーすることが可能となる。
感圧部材に含まれる導電性粒子の具体的な平均粒径としては、例えば、0.1μm〜500μmの範囲内であることが好ましく、中でも、10μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、特に、15μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。
なお、平均粒子径は、顕微鏡観察による平均粒子径である。顕微鏡観察による平均粒子径は、例えば、100倍で顕微鏡観察を行い、画像処理ソフト等により任意の導電性粒子の粒径を100個測定して個数平均することにより得られる。なお、粒径とは導電性粒子の長軸径と短軸径の平均値を指す。
また、感圧部材における導電性粒子の含有量としては、当該感圧部材を用いて、本発明の圧力センサ装置を圧力センサ装置として用いた際に、所望の感圧性が得られれば特に限定されるものではなく、導電性粒子の種類や求められる感度等に応じて適宜調整される。例えば、導電性粒子の含有量が多い感圧部材では、小さい圧力が付与されて感圧部材が僅かに撓んだときでも、導電性粒子同士が接触して抵抗が低下する。よって、導電性粒子の含有量が多い感圧部材を用いた場合には、比較的低い感圧範囲をカバーすることが可能となる。一方、導電性粒子の含有量が少ない感圧部材では、大きい圧力が付与されて感圧部材が激しく撓んだときに、導電性粒子同士が接触して抵抗が低下する。よって、導電性粒子の含有量が少ない感圧部材を用いた場合には、比較的高い感圧範囲をカバーすることが可能となる。
感圧部材における導電性粒子の含有量としては、例えば、1質量%〜99質量%の範囲内であることが好ましく、中でも、10質量%〜70質量%の範囲内であることが好ましく、特に、20質量%〜60質量%の範囲内であることが好ましい。
感圧部材は、上述した絶縁性樹脂および導電性粒子の他にも、必要に応じて加硫促進剤、充填剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤等、従来から樹脂部材の添加剤として用いられるものを適宜含有していても良い。
感圧部材の形成方法としては、絶縁性樹脂に導電性粒子を分散させることができる方法であれば特に限定されない。例えば、次のような形成方法が挙げられる。すなわち、まず、絶縁性樹脂および導電性粒子を、混練機を用いて混合し、続いて、押出成形、射出成形またはプレス成形等を行うことにより、所望の形状に成形する。その後、加熱または冷却により加硫することで、感圧部材を得ることができる。また、本発明に用いられる感圧部材は、後述するTFT上に直接形成しても良く、予め形成した感圧部材を後述するTFT上に配置しても良い。
上記感圧部材の平面視形状としては、ドレイン電極および共通電極を接続可能な形状であれば特に限定されるものではなく、四角形等の矩形状であっても、円形状であっても良い。また、上記感圧部材としては、例えば、図5、7(a)〜(c)に示すように、データ線Xに沿って帯状に配置されていても良く、あるいは、図示はしないが走査線に沿って帯状に配置されていても良い。さらに、上記感圧部材としては、図4、6(a)〜(c)に示すように、各感圧領域に個々に配置されていても良い。
2.データ線および走査線
本発明におけるデータ線および走査線は、基板上に配列され、互いに交差し、また、上記複数のデータ線のうち、隣接する2本以上が上記データ線の両末端部分で導通しており、かつ、上記複数の走査線のうち、隣接する2本以上が上記走査線の両末端部分で導通している。
本発明においては、上記複数のデータ線のうち、隣接する2本以上が上記データ線の両末端部分で導通しており、かつ、上記複数の走査線のうち、隣接する2本以上が上記走査線の両末端部分で導通していれば特に限定されるものではない。データ線および走査線のいずれで断線が生じた場合であっても、当該データ線または当該走査線と導通する導線から信号が回り込むので、断線した導線に対応する各TFTに信号を供給することが可能になる。
また、複数のデータ線および複数の走査線は、隣接する2本以上が導通していれば特に限定されるものではなく、圧力センサ装置の用途等により適宜調整されるものである。複数のデータ線および複数の走査線が2本以上導通していることにより、データ線または走査線が断線した場合であっても、当該導線に導通する他の導線が存在することになり、断線した導線に対応する各TFTまで信号を回り込ませることができる。これにより、各TFTを十分に駆動させることができる。
データ線および走査線の材料としては、例えば、Al、Cu、Ta、Mo、AgおよびAu等の金属材料が挙げられる。データ線および走査線の形成方法としては、例えば、基板上に、スパッタリング法、真空蒸着法、およびCVD法等により金属層を形成し、その後、当該金属層を所望のパターンにエッチングする方法が挙げられる。また、マスクを用いて、所望のパターンに金属材料を蒸着する方法が挙げられる。
なお、データ線および走査線の線幅等については、一般的なデータ線および走査線の線幅と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
隣接する2本以上のデータ線または走査線を、導線の両末端部分で導通させる方法としては特に限定されないが、例えば、導線の両末端部分に、フレキシブルプリント配線板を貼りつけて導通させる方法や、導線の両末端部分に、金属材料を用いて印刷法等により導通部分を形成する方法が挙げられる。
本発明においては、例えば、図3(a)に示すように、絶縁シート1の表面に、導電性を有する配線部2が形成されたフレキシブルプリント配線版10を用いることができる。具体的には、例えば、図3(b)に示すように、基板3上に配列されたデータ線X1〜X3の末端部分に、フレキシブルプリント配線版10を、配線部2が対向するように貼りつけることにより、導通させることができる。図3(a)、(b)は、本発明に用いられるフレキシブルプリント配線版を説明するための概略模式図である。なお、以後、フレキシブルプリント配線版をFPCと略して説明する場合がある。
FPCにおける配線部としては、導電性を有する材料から構成されていれば特に限定されない。通常は、データ線を導通させるために用いられるFPCにおいては、データ線と同一の材料から構成された配線部を有することが好ましく、走査線を導通させるために用いられるFPCにおいては、走査線と同一の材料から構成された配線部を有することが好ましい。具体的な材料については、上述したデータ線および走査線の材料と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
また、FPCにおける絶縁シートとしては、所望の絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、厚み25μm程度の可撓性のポリイミドフィルム等が挙げられる。
3.TFT
本発明におけるTFTは、通常、ゲート電極、ゲート絶縁層、ソース電極、ドレイン電極、および半導体層により構成される。本発明においては、半導体層として有機半導体層を用いた有機TFTであることが好ましい。フレキシブル性に優れたTFTとすることができる。したがって、圧力センサ装置が、付与される圧力により破損するという問題を抑制することができ、信頼性の高いものとすることができる。
本発明におけるTFTは、例えば、図1(a)〜(c)に示すように、基板3上に形成されたゲート電極4、ゲート絶縁層5、上記ゲート電極4と上記ゲート絶縁層5を介して形成されたソース電極6Sおよびドレイン電極6D、ならびに上記ソース電極6Sおよび上記ドレイン電極6D間に形成された半導体層7により構成される。また、ゲート電極4は走査線12に電気的に接続され、ソース電極6Sはデータ線11に電気的に接続される。
TFTの構造としては、上記基板上に形成されたゲート電極、上記ゲート電極上に形成された上記ゲート絶縁層、上記ゲート絶縁層上に形成された上記ソース電極および上記ドレイン電極を有するボトムゲート型であっても良く、上記基板上に形成された上記ソース電極および上記ドレイン電極、上記ソース電極および上記ドレイン電極上に形成された上記ゲート絶縁層、および上記ゲート絶縁層上に形成された上記ゲート電極を有するトップゲート型であっても良い。
(1)ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極
本発明におけるソース電極およびドレイン電極は、ゲート電極とゲート絶縁層を介して形成されるものである。
ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極を構成する材料としては、所望の導電性を備えるものであれば特に限定されるものではなく、一般的にTFTに用いられる導電性材料を用いることができる。具体的な導電性材料としては、例えば、Ta、Ti、Al、Zr、Cr、Nb、Hf、Mo、Au、Ag、Pt、Mo−Ta合金、W−Mo合金、ITO、IZO等の無機材料、およびPEDOT/PSS等の導電性を有する有機材料が挙げられる。
また、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極はそれぞれ異なる材料から構成されるものであっても良く、全てが同一材料から構成されるものであっても良いが、通常、ソース電極およびドレイン電極は同一材料から構成される。さらに、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極は、それぞれ電気的に接続されるデータ線、走査線および共通電極と同一材料から構成されるものであっても良く、それぞれ異なる材料から構成されるものであっても良いが、通常、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極は、それぞれ電気的に接続されるデータ線、走査線および共通電極と同一材料から構成される。なお、以後、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極を、単に電極と略して説明する場合がある。
本発明における電極の厚みとしては、所望の電極特性を備える電極とすることができれば特に限定されないが、それぞれ、50nm〜500nmの範囲内であることが好ましい。上記厚みが上述の範囲内であることにより、上記電極を所望の電極特性を有するものとすることができるからである。
上記電極の幅としては、所望の電極特性を備える電極とすることができれば特に限定されなく、本発明の圧力センサ装置の用途等に応じて適宜設定されるものである。
上記電極の形成方法としては、所望の電極特性、パターン形状、および厚みを有するように電極を形成することが可能な方法であれば特に限定されず、一般的な電極の形成方法と同様とすることができる。具体的には、金属マスクを用いて、蒸着法、スパッタ法等を用いて直接パターン状に形成する方法や、蒸着法、スパッタ法等を用いて導電材料膜を形成し、導電材料膜上に感光性樹脂層をフォトリソグラフィー法を用いてパターニングした後、エッチングすることによりパターン状に形成する方法や、印刷法を用いる方法等が挙げられる。
(2)半導体層
本発明における半導体層は、上記ソース電極および上記ドレイン電極間に形成されるものである。また、ゲート電極とゲート絶縁層を介して形成されるものである。
半導体層を構成する材料としては、所望のスイッチング特性を示すものであれば特に限定されるものではなく、例えば、シリコン、酸化物半導体、有機半導体を用いることができる。中でも、有機半導体であること、すなわち、上記半導体層が有機半導体層であることが好ましい。フレキシブル性に優れたTFTとすることができる。したがって、圧力センサ装置が、付与される圧力により破損するという問題を抑制することができ、信頼性の高いものとすることができる。
有機半導体としては、例えば、π電子共役系の芳香族化合物、鎖式化合物、有機顔料、有機ケイ素化合物等を挙げることができる。より具体的には、ペンタセン、テトラセン、チオフェンオリゴマ誘導体、フェニレン誘導体、フタロシアニン化合物、ポリアセチレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、シアニン色素等が挙げられる。
シリコーンとしては、ポリシリコン、アモルファスシリコンを用いることができる。
酸化物半導体としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化チタン(TiO)、酸化マグネシウム亜鉛(MgxZn1−xO)、酸化カドミウム亜鉛(CdxZn1−xO)、酸化カドミウム(CdO)、酸化インジウム(In2O3)、酸化ガリウム(Ga2O3)、酸化スズ(SnO2)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化タングステン(WO)、InGaZnO系、InGaSnO系、InGaZnMgO系、InAlZnO系、InFeZnO系、InGaO系、ZnGaO系、InZnO系を用いることができる。
半導体層の厚みとしては、所望のスイッチング特性を示すことができるものであれば特に限定されるものではなく、半導体層を構成する材料の種類等に応じて異なるものであるが、例えば、上記半導体層が有機半導体層である場合には、1nm〜1000nmの範囲内とすることができる。なお、半導体層の厚みとは、半導体層の基板側表面から、上記半導体層の基板とは反対側の表面までの距離のうち最大の距離をいうものである。
半導体層の形成方法としては、一般的な半導体層の形成方法と同様とすることができ、半導体層を構成する材料の種類等に応じて異なるものであるが、例えば、上記半導体層が有機半導体層である場合には、インクジェット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法等の種々の印刷法が挙げられる。
(3)ゲート絶縁層
本発明におけるゲート絶縁層は、上記ゲート電極と、上記ソース電極、上記ドレイン電極および上記半導体層との間に形成されるものである。
ゲート絶縁層を構成する材料としては、所望の絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではなく、一般的な半導体層の形成方法と同様とすることができる。具体的には、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の絶縁性無機材料、および、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ系樹脂、カルド系樹脂、ビニル系樹脂、イミド系樹脂、ノボラック系樹脂等の絶縁性有機材料が挙げられる。中でも、絶縁性有機材料を用いることが好ましい。付与される圧力により破損するという問題を抑制することができ、信頼性の高いものとすることができるからである。
ゲート絶縁層の厚みとしては、上記ゲート電極と、上記ソース電極等との間を安定的に絶縁することができるものであれば良く、一般的な半導体層の形成方法と同様とすることができる。
(4)TFT
本発明におけるTFTは、ゲート電極、ゲート絶縁層、ソース電極、ドレイン電極および半導体層を有するものであるが、必要に応じて他の構成を有するものであっても良い。具体的には、本発明におけるTFTがボトムゲート構造である場合、半導体層を覆うように形成され、空気中に存在する水分や酸素の作用による上記半導体層の劣化を防止するパッシベーション層や、基板上に形成され、電極が形成される基板表面を平坦面とするオーバーコート層等が挙げられる。
(i)パッシベーション層
パッシベーション層を構成する材料としては、空気中の水分や酸素を透過しにくく、上記半導体層の劣化を所望の程度に防止できるものであれば特に限定されるものではない。例えば、上記「(3)ゲート絶縁層」の項に記載の絶縁性有機材料を用いることができる。
パッシベーション層は遮光性を有していることが好ましい。半導体層への光の入射による誤作動を抑制でき、TFTのスイッチ特性に優れたものとすることができるからである。
パッシベーションの厚みは、パッシベーション層を構成する材料等に依存して決定されるものであるが、通常、0.1μm〜100μmの範囲内とすることができる。
(ii)オーバーコート層
オーバーコート層は基板上に平坦面を形成するものである。オーバーコート層を構成する材料としては、所望の平坦面を形成できるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、上記「(3)ゲート絶縁層」の項に記載の絶縁性有機材料を用いることができる。
オーバーコート層の厚みは、基板表面の段差を平坦化することが可能な厚みであればよく、0.5μm〜100μmの範囲内とすることができる。オーバーコート層の形成方法としては、上述した材料を含むオーバーコート層形成用塗工液を、スピンコート、ロールコート、キャストコート等の方法で塗布して成膜し、上記材料が光硬化型樹脂の場合は紫外線照射後に必要に応じて光硬化させ、熱硬化型樹脂の場合は成膜後そのまま熱硬化させる方法が挙げられる。
4.共通電極
本発明における共通電極は、TFT上に形成される。
本発明の圧力センサ装置は、上述したデータ線および走査線に加え、複数の共通電極のうち隣接する2つ以上が、導通していることが好ましい。具体的な導通方法については、上記「2.データ線および走査線」の項に記載した内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
なお、共通電極の材料および厚み等については、上述した「3.TFT (1)ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極」の項に記載した内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
5.圧力センサ装置
本発明においては、圧力センサ装置を足裏に装着することにより、足裏の着床および離床の状態を感知することができ、歩行補助装置を用いたリハビリの分野で用いることができる。本発明の圧力センサ装置は、データ線や走査線等の導線が断線した場合であっても、断線した導線と導通する他の導線から、断線した導線に対応するTFTに信号を供給することができる。したがって、圧力センサ装置を上述した歩行補助装置を用いたリハビリ等に用いた際には、長期間にわたり正確な検出が可能な耐久性に優れた圧力センサ装置とすることができる。以下、圧力センサ装置の構造、およびその他の構成について説明する。
(1)構造
圧力センサ装置の構造について、図を参照しながら説明する。図4(a)、(b)は、本発明の圧力センサ装置、の一例を示す概略模式図である。また、図4(a)は、圧力センサ装置におけるTFTの一例を示す概略平面図であり、図4(b)は、図4(a)のB−B線断面図である。なお、図4(a)では、簡単に図示するために、ゲート絶縁層および共通電極は省略する。
圧力センサ装置は、図4(a)、(b)に示すように、基板3上のTFTが形成された側の表面上に、感圧部材8を有する。具体的には、ドレイン電極6Dと接触するように感圧部材8が形成され、上記感圧部材8を介してドレイン電極6Dと接続するように共通電極9が形成された構造を有する。このように、感圧部材を介してドレイン電極と共通電極とが接続していることにより、共通電極側から感圧部材に圧力が付与された際に、加圧領域の抵抗が低下し、ドレイン電極と共通電極とが電気的に接続されるため、圧力を検出できる。なお、図4(a)、(b)において説明していない符号については、図1(a)、(b)と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
また、本発明においては、圧力センサ装置における感圧部材が、ドレイン電極および共通電極を接続するように形成されていることが好ましい。具体的には、図5(a)、(b)に示すような構造を有することが好ましい。図5(a)、(b)は、本発明の圧力センサ装置の他の例を示す概略模式図である。また、図5(a)は、圧力センサ装置におけるTFTの一例を示す概略平面図であり、図5(b)は、図5(a)のC−C線断面図である。なお、図5(a)では、簡単に図示するために、ゲート絶縁層は省略する。
圧力センサ装置は、図5(a)、(b)に示すように、共通電極9がゲート絶縁層5上に形成されたソース電極6Sおよびドレイン電極6Dと同一平面上に形成され、かつ共通電極9およびドレイン電極6Dが感圧部材8を介して接続された構造を有していても良い。このように、感圧部材を介して共通電極とドレイン電極とが接続していることにより、感圧部材表面に圧力が付与された際に、加圧領域の面抵抗が低下し、共通電極とドレイン電極とが電気的に接続されるため、圧力を検出できる。なお、図5(a)、(b)において説明していない符号については、図1(a)、(b)と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明の圧力センサ装置が、図5(a)、(b)に示すような構造を有することにより、共通電極をソース電極やドレイン電極と同時に形成することが可能になる。このため、共通電極を形成する工程、感圧部材および共通電極間を接着する工程やパッシベーション層をパターニングしてドレイン電極を露出させるためのスルーホール等を形成する工程が不要になり、製造工程数の削減が可能になる。また、感圧部材に直接圧力を付与することが可能になるため、安定的に圧力を伝達することができ、信頼性を向上させることができる。
また、圧力センサ装置が、図5(a)、(b)に示すような構造を有する場合、共通電極9は、ライン状に形成される。例えば、図1に示す各データ線X1〜Xmと平行し、かつ各走査線Y1〜Ynと交差するように形成される。このときの共通電極の材料および厚みについては、上記「3.TFT (1)ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極」の項に記載した内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。また、ライン状に形成された共通電極の線幅については、所望の導電性を示すことができる程度であれば特に限定されるものではなく、圧力センサ装置の用途等に応じて適宜調整される。
(2)その他の構成
圧力センサ装置は、基板、TFT、共通電極および感圧部材を有するものであるが、必要に応じて他の構成を有していても良い。他の構成としては、例えば、TFTや共通電極、感圧部材を覆うように形成され、これらの構成を保護する保護層が挙げられる。
保護層の材料としては、絶縁性を有し、TFT等を保護することができるものであれば特に限定されない。例えば、上記「3.TFT (3)ゲート絶縁層」の項に記載の絶縁性有機材料を用いることができる。
保護層の厚みとしては、所望の保護機能を有する程度であれば特に限定されないが、例えば、100μm〜1mmの範囲内とすることができる。
また、本発明における保護層としては、TFTがボトムゲート構造である場合、パッシベーション層と兼用するものであっても良い。この場合、遮光性を有することが好ましい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
まず、図4(a)、(b)に示すように、基板3上にTFT、感圧部材8および共通電極9を有する圧力センサ装置を形成した。このとき、データ線11をm本(但し、mは2以上の自然数)、および走査線12をn本(但し、nは2以上の自然数)を、互いに交差させて形成した。
次に、図6−1(a)に示すように、基板のTFTが形成された側の最表面に、保護層16を形成した。続いて、保護層16の、データ線11の両末端部分、走査線12の両末端部分、および共通電極9部分に、それぞれ開口部H11、H12、H13を形成した。
その後、図6−1(b)に示すように、それぞれの開口部H11、H12から露出したデータ線11および走査線12に、データ線11と同一の材料から構成された配線部2および走査線12と同一の材料から構成された配線部2を有するFPCを貼り合せた。なお、このとき、図3(a)に示すようなFPC10を用いたが、図を簡単にするために、FPC10における絶縁シート1については省略し、配線部2のみを図示した。
続いて、図6−2(c)に示すように、開口部H13から露出した共通電極9上に、共通電極9と同一の材料から構成された配線部2を有するFPCを貼り合せた。なお、このときは、図6−1(b)のときと同様に、図3(a)に示すようなFPC10を用いたが、図を簡単にするために、FPC10における絶縁シート1については省略し、配線部2のみを図示した。
[実施例2]
まず、図5(a)、(b)に示すように、基板3上にTFT、感圧部材8および共通電極9を有する圧力センサ装置を形成した。このとき、データ線11をm本(但し、mは2以上の自然数)、および走査線12をn本(但し、nは2以上の自然数)を、互いに交差させて形成した。
次に、図7(a)に示すように、基板のTFTが形成された側の最表面に、共通電極9を覆うように保護層16を形成した。
その後、図7(b)に示すように、データ線11および走査線12の両末端部分に、データ線11と同一の材料から構成された配線部2および走査線12と同一の材料から構成された配線部2を有するFPCを貼り合せた。なお、このとき、図3(a)に示すようなFPC10を用いたが、図を簡単にするために、FPC10における絶縁シート1については省略し、配線部2のみを図示した。
1 … 絶縁シート
2 … 配線部
3 … 基板
4 … ゲート電極
5 … ゲート絶縁層
6S … ソース電極
6D … ドレイン電極
7 … 半導体層
8 … 感圧部材
9 … 共通電極
10 … フレキシブルプリント配線版(FPC)
11、X… データ線
12、Y… 走査線
100 … 圧力センサ装置
… データ線駆動部
… 走査線駆動部

Claims (2)

  1. 基板と、
    前記基板上に配列された複数のデータ線と、
    前記基板上に、前記複数のデータ線と交差して配置された複数の走査線と、
    前記データ線および前記走査線と電気的に接続され、前記複数のデータ線および前記複数の走査線が交差する複数の交点に配置された複数の薄膜トランジスタと、
    前記薄膜トランジスタ上に配置され、導電性粒子が分散された感圧部材と、
    前記感圧部材を介して、前記薄膜トランジスタと接続された共通電極とを有し、
    前記複数のデータ線のうち、隣接する2本以上が前記データ線の両末端部分で導通しており、かつ、前記複数の走査線のうち、隣接する2本以上が前記走査線の両末端部分で導通していることを特徴とする圧力センサ装置。
  2. 前記薄膜トランジスタが、有機半導体層を有する有機薄膜トランジスタであることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ装置。
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