JP2018071650A - 作業車両 - Google Patents

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拓人 澤木
Takuto Sawaki
拓人 澤木
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Abstract

【課題】適切な速度範囲内で変速すること。
【解決手段】実施形態に係る作業車両1は、変速操作具の操作量に応じて油圧式無段変速装置のトラニオン軸角度を変更して変速制御を行う作業車両1において、アクチュエータ52と、制御部3とを備える。アクチュエータ52は、トラニオン軸角度を変更する。制御部3は、アクチュエータ52を駆動制御するとともに、変速操作具の操作量に対応するアクチュエータ52の駆動量の組み合わせを変更可能に設定する。
【選択図】図9

Description

本発明は、作業車両に関する。
従来、トラクタなどの作業車両において、変速操作具の操作量に応じて油圧式無段変速装置の出力を制御して走行速度を調節するものがある。油圧式無段変速装置は、例えば、可変容量型の油圧ポンプと、固定容量型の油圧モータとを備え、油圧ポンプの可動斜板に連結されたトラニオン軸を回動して可動斜板の傾きを変えることで、油圧モータの回転を変更(変速)する。
また、このような作業車両において、車両を組み立てた後、例えば制御装置によって、油圧式無段変速装置の出力値を測定しつつ駆動電流値を調整し、最大出力となる電流値から所定の割合を低下させた最大出力付近電流値と車両が動き始める出力開始時の駆動電流値とを記憶し、記憶した駆動電流値に基づいて変速操作具の操作量に対応する駆動電流値を制御する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−024403号公報
ところで、トラクタなどの作業車両は、作業内容が異なれば必要となる速度範囲が異なる場合がある。しかしながら、上記した従来技術では、作業内容に対応する速度範囲内で走行速度を微調節することが難しい。したがって、上記した従来技術は、適切な速度範囲内で変速するという点について改善の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、適切な速度範囲内で変速することができる作業車両を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の作業車両は、変速操作具(30)の操作量に応じて油圧式無段変速装置(8)のトラニオン軸角度を変更して変速制御を行う作業車両(1)において、前記トラニオン軸角度を変更するアクチュエータ(52)と、前記アクチュエータ(52)を駆動制御するとともに、前記変速操作具(30)の操作量に対応する前記アクチュエータ(52)の駆動量の組み合わせを変更可能に設定する制御部(3)とを備えることを特徴とする。
請求項2に記載の作業車両は、請求項1に記載の作業車両において、前記変速操作具(30)の操作量を検出する変速操作センサ(35)と、前記アクチュエータ(52)がシリンダであり、前記シリンダ(52)を駆動制御するシリンダバルブ(142)とをさらに備え、前記制御部(3)は、前記変速操作センサ(35)の検出値に基づいて前記シリンダバルブ(142)に対する出力を制御し、前記変速操作センサ(35)の検出値に対応する前記シリンダバルブ(142)への出力値の組み合わせを変更可能に設定することを特徴とする。
請求項3に記載の作業車両は、請求項2に記載の作業車両において、前記制御部(3)は、前記変速操作センサ(35)の検出値に対応する前記シリンダバルブ(142)への出力値の組み合わせを異なる分解能で複数有し、前記複数の組み合わせから1つを選択して当該選択された組み合わせを設定することを特徴とする。
請求項4に記載の作業車両は、請求項3に記載の作業車両において、前記選択された組み合わせを報知することを特徴とする。
請求項5に記載の作業車両は、請求項4に記載の作業車両において、操縦席(12)付近に設けられ、各種情報を表示する表示部(25)をさらに備え、前記表示部(25)は、前記選択された組み合わせを表示して当該選択された組み合わせを報知することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、変速操作具の操作量に対するトラニオン軸角度を任意に変更することができる。これにより、適切な速度範囲内で変速することができる。これにより、例えば、作業内容に対応する速度範囲内で走行速度を微調節することができる。より具体的には、例えば、中立位置を操作量ゼロとして変速操作具の操作量最大の走行速度(最高速度)を低く設定すれば、中立から最高速度までの速度範囲内で細かく変速することができるため、走行速度の微調節を行い易くなる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、変速操作センサの検出値に基づいてシリンダバルブに対する出力を制御することで、変速操作具の操作量に対するトラニオン軸角度を変更可能とする構成を容易に実現することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加えて、変速操作具の操作量に対するトラニオン軸角度の組み合わせ、すなわち、変速操作具による操作に対する変速パターンを複数有してこのうちの1つを選択可能とすることで、例えば作業内容が変更された場合に、適切な変速パターンを設定することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明の効果に加えて、複数の変速パターン(変速操作具の操作量に対するトラニオン軸角度の組み合わせ)のうちいずれの変速パターンが選択されているかを、作業者が容易に確認することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加えて、作業者(操縦者)は、例えば、操縦席に着いたまま表示部の表示を見ることで、いずれの変速パターンが選択されているかを容易に確認することができる。
図1Aは、作業車両の概略平面図(その1)である。 図1Bは、作業車両の概略平面図(その2)である。 図2は、作業車両の概略左側面図である。 図3は、ミッションケース内の伝動線図である。 図4は、油圧式無段変速装置の説明図である。 図5は、主変速レバーの説明図である。 図6は、ミッションケース内の伝動構成の一部を示す平面図である。 図7Aは、油圧式無段変速装置の前進位置を示す平面図である。 図7Bは、油圧式無段変速装置の中立位置を示す平面図である。 図7Cは、油圧式無段変速装置の後進位置を示す平面図である。 図8は、作業車両の油圧回路図である。 図9は、作業車両の機能ブロック図である。 図10は、主変速モードの概要説明図である。 図11は、変速パターンの一例を示すグラフである。 図12は、表示部の一例を示す図である。 図13は、表示画面の一例を示す図である。 図14は、変速指示値設定処理手順の説明図である。
以下、添付図面を参照して本願の開示する作業車両の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1Aおよび図1Bは共に、作業車両1の概略平面図である。このうち、図1Bには、作業車両1の下部に設けられるミッションケース40を示している。また、図1Bでは、後述する操縦席12やステアリングホイール13などを省略している。図2は、作業車両1の概略左側面図である。なお、図1A、図1Bおよび図2は、作業車両1の概要説明のための図である。このため、図1Aおよび図1Bと、図2とは、要部以外の部分において一致しない場合がある。また、以下では、作業車両1としてトラクタを例に説明する。
作業車両としてのトラクタ1は、自走しながら圃場などで作業を行う農用トラクタである。なお、以下の説明において、前後方向とは、作業車両、すなわち、トラクタ1の直進時における進行方向であり、進行方向前方側を「前」、後方側を「後」と規定している。なお、トラクタ1の進行方向とは、トラクタ1の直進時において、操縦席12からステアリングホイール13へ向かう方向である(図1A参照)。
また、左右方向とは、前後方向に対して水平に直交する方向である。以下では、「前」側へ向けて左右を規定している。すなわち、操縦者が操縦席12に着席して前方を向いた状態で、左手側が「左」、右手側が「右」である。また、上下方向とは、鉛直方向である。したがって、前後方向、左右方向および上下方向は、互いに直交している。
図1A、図1Bおよび図2に示すように、トラクタ1は、機体2前部のボンネット6内にエンジン7が搭載されている。エンジン7からの回転動力は、ミッションケース40内の走行伝達装置15(図3参照)へ伝達され、走行伝達装置15において減速され、走行車輪、すなわち、トラクタ1の前輪4や後輪5へ伝達される。また、ボンネット6内には、後述するチェックヒューズ81を内部に有するヒューズボックス80が設けられている。
機体2後部には操縦席12が設けられている。操縦席12の前方には前輪4を操舵するステアリングホイール13が設けられている。ステアリングホイール13の前方には表示部(メータパネル)25が設けられている。また、トラクタ1は、機体2後部にロータリ作業機などの作業機が連結される。作業機は、ミッションケース40から後方へ突出しているPTO(Power Take-Off)出力軸11の回転動力によって駆動される。なお、機体2後部には、PTO出力軸11の他、機体2に作業機を連結するリフトアーム17やロワリンク18などが設けられている。
例えば、操縦席12の左方には、変速操作具として、主変速レバー30、副変速レバー31およびPTO変速レバー32が設けられている。例えば、操縦席12の右方にはポジションレバー33、ステアリングホイール13の左方には前後進切替レバー27、ステアリングホイール13の右方にはアクセルレバー16が設けられている。また、例えば、ステアリングホイール13の下方には、左方にクラッチペダル20、右方にブレーキペダル21などの各種操作ペダルが設けられている。なお、ブレーキペダル21は、左右一対(左側のブレーキペダル21Lおよび右側のブレーキペダル21R)で構成されている。
前後進切替レバー27は、トラクタ1(機体2)の前進および後進を切り替えるための操作レバーである。前後進切替レバー27は、トラクタ1を前進させる場合は前側へ傾倒し、トラクタ1を後進させる場合は後側に傾倒することで、エンジン7からの回転動力による機体2の前進および後進を切り替える。
また、前後進切替レバー27は、「前進位置」と「後進位置」との間に「中立位置」を有している。「中立位置」は、トラクタ1が前方にも後方にも進まない位置(すなわち、ニュートラル位置)である。前後進切替レバー27は、図示しない前後進レバー位置センサによって前後進切替レバー27の操作位置(前進位置、後進位置および中立位置)が検出される。前後進レバー位置センサは、検出結果を制御部3(図9参照)へ出力する。
主変速レバー30は、トラクタ1(機体2)の走行時における変速に関する操作を行い、例えば、前後方向に傾倒することで、例えば1速から8速まで油圧式無段変速装置8を変速する。副変速レバー31は、機体2の走行速度を、例えば低速、中速、高速の3段に副変速装置9(図3参照)を変速する。なお、副変速装置9は、低速、中速、高速の状態で互いにギヤ比が異なる。すなわち、副変速装置9は、選択的に設定可能な複数のギヤ比を有している。副変速装置9のギヤ比(の値)は、副変速装置9の状態が低速、中速、高速の順で(すなわち、ギヤ段が高くなるほど)小さくなる。
また、副変速レバー31は、複数の位置に変位可能であり、各位置に対応する副変速装置9のギヤ比を設定する。具体的には、副変速レバー31は、副変速装置9を低速に設定する「低速位置」と、副変速装置9を中速に設定する「中速位置」と、副変速装置9を高速に設定する「高速位置」とに変位可能である。なお、副変速レバー31が変速する低速および中速は、圃場内で作業する場合の作業走行速度範囲であり、副変速レバー31が変速する高速は、圃場間の移動などで路上走行する場合の路上走行速度範囲である。PTO変速レバー32は、機体2後部に装着される作業機を駆動するPTO出力軸11の回転駆動を断続する。
図1Aに示すように、ステアリングホイール13の前方にはダッシュボードカバー14が設けられている。ダッシュボードカバー14には、操縦席12の操縦者から見えるように、機体2や作業機、作業状況などの各種情報が表示される表示部(メータパネル)25が設けられている。なお、表示部(メータパネル)25の詳細については、図12および図13を用いて後述する。
また、図1Aに示すように、例えば、ダッシュボードカバー14においてステアリングホイール13を支持する支持部の右方には、主変速モード切替スイッチ36が設けられている。主変速モード切替スイッチ36が操作されると、主変速レバー30による変速が、複数の変速パターンの中から選択された変速パターンで制御される。なお、主変速モードや変速パターンについては、図10および図11を用いて後述する。
また、機体2下部にはミッションケース40が設けられている。次に、図3を参照してミッションケース40内における動力伝達について説明する。図3は、ミッションケース40内の伝動線図である。図3に示すように、ミッションケース40内には走行伝達装置15が設けられている。走行伝達装置15は、油圧式無段変速装置8と、副変速装置9と、前輪増速切替機構10と、を備えている。
トラクタ1のエンジン7の回転動力は、ミッションケース40などを介して増減速され、前輪4、後輪5およびPTO出力軸11へ伝達される。なお、ミッションケース40は、前ケース41(図6参照)および他の4つのケースが一体的に連結され、操縦席12の下方において機体2のメインフレームとしても機能している。
走行伝達装置15は、エンジン7で発生した回転動力を、油圧式無段変速装置8および副変速装置9で適宜減速(変速)して、後輪5へ伝達する。後輪5は、伝達された動力によって駆動される。また、走行伝達装置15は、エンジン7で発生し、かつ、油圧式無段変速装置8および副変速装置9で減速した動力を、前輪増速切替機構10を介して前輪4へも伝達することができる。
なお、トラクタ1は、前輪増速切替機構10が動力を伝達すると、エンジン7から伝達される回転動力によって左右の前輪4および後輪5の四輪が駆動され、前輪増速切替機構10が動力の伝達を遮断すると、エンジン7から伝達される回転動力によって後輪5のみの二輪が駆動される。すなわち、トラクタ1(走行伝達装置15)は、エンジン7の回転動力を左右の前輪4および後輪5へ伝達する四輪駆動状態と、エンジン7の動力を左右の前輪4および左右の後輪5のうちの一方へ伝達する二輪駆動状態とに切り替える。
また、走行伝達装置15では、エンジン7の出力軸の回転動力(駆動力)が、クラッチペダル20(図1A参照)によって断続されるメインクラッチ42を介してミッションケース40の入力軸43へ伝達される。入力軸43の回転は、増速ギア44,45で増速されて油圧式無段変速装置8の入力軸46へ伝達される。このように、油圧式無段変速装置8にはエンジン7の回転動力が入力される。
油圧式無段変速装置8は、HST(Hydro Static Transmission)と呼ばれる静油圧式の無段変速機であり、エンジン7からの駆動力を後輪5などの駆動輪へ伝達する。油圧式無段変速装置8は、可変容量型の油圧ポンプ47と、固定容量型の油圧モータ49とを備え、油圧ポンプ47の可動斜板48の傾きを変えることで、油圧モータ49の回転を変更する。
ここで、図4を参照して油圧式無段変速装置8について説明する。図4は、油圧式無段変速装置8の説明図である。なお、図4には、油圧式無段変速装置8の一例を示すとともに、油圧式無段変速装置8の概略平(底)断面を示している。図4に示すように、油圧ポンプ47において可動斜板48の傾きは、主変速レバー30および前後進切替レバー27(いずれも、図1A参照)の操作量に基づいてアクチュエータ52(図6参照)によって変更される。なお、アクチュエータ52としては、油圧シリンダ(以下、「HSTシリンダ」という)が用いられる。可動斜板48の傾きが変更されることで、油圧ポンプ47の容量が変わり、油圧モータ49の回転数が変化する。
このとき、可動斜板48が油圧式無段変速装置8の入力軸46と共に回転することで、各ピストン470が可動斜板48の表面を滑ることで動き、作動油がメタル8a内に形成された油路を流れて油圧モータ49へ供給される。また、油圧モータ49は、油圧ポンプ47とは逆の要領で、供給された作動油によって動かされた各ピストン490が斜板49a上を滑ることでモータ出力軸50を回転させる。
これにより、油圧モータ49のモータ出力軸50の回転が変速される。なお、油圧ポンプ47に直接接続されたポンプ出力軸51の回転は、入力軸46の回転数と同じである。また、油圧ポンプ47において可動斜板48の傾斜角度が油圧式無段変速装置8の入力軸46に対して垂直になると、油圧ポンプ47の容量が「0」となり、油圧モータ49が回転しなくなる。このように、油圧モータ49が回転しないことを「中立(ニュートラル)」という場合がある。
図3に戻り、ポンプ出力軸51の回転は、PTO正逆クラッチ53を介して、PTO第1中間軸54からPTO第2中間軸55へ伝達され、さらに、PTO変速クラッチ56を介して最終的にPTO出力軸11によってミッションケース40の外部へ取り出されて、ロータリ作業機などの作業機を駆動する。
また、油圧モータ49のモータ出力軸50は、副変速装置9を介して前輪4および後輪5を駆動し、さらに、副変速装置9に加えて、前輪増速切替機構10を介して前輪4を駆動する。
また、ミッションケース40内の走行伝達装置15の油圧式無段変速装置8は、主変速レバー30(図1A参照)によって変速される。ここで、図5を参照して主変速レバー30を例に各種操作レバーの構成について説明する。図5は、主変速レバー30の説明図である。なお、図5には、主変速レバー30を左方から見た場合を示している。
図5に示すように、主変速レバー30は、ミッションケース40(図1B参照)の側面に設けられたピン60を中心として、例えば8箇所で係止されて、操縦者が変速段を8段階に感じるように回転自在に支持されている。また、主変速レバー30は、回動(傾倒)位置が変速操作センサである主変速レバー位置センサ35によって検出され、検出結果が制御部3(図9参照)へ出力される。
また、図6は、ミッションケース40内の伝動構成の一部を示す平面図である。図7Aは、油圧式無段変速装置8の前進位置を示す平面図である。図7Bは、油圧式無段変速装置8の中立位置を示す平面図である。図7Cは、油圧式無段変速装置8の後進位置を示す平面図である。また、図8は、作業車両(トラクタ)1の油圧回路図である。
図6に示すように、油圧式無段変速装置8は、ミッションケース40を構成する前ケース41内に設けられている。前ケース41内には、可動斜板48に連結されたトラニオン軸61およびトラニオンアーム62を「中立位置」に保持する中立保持機構63が設けられている。トラニオン軸61およびトラニオンアーム62と可動斜板48とは、互いに連動し、トラニオン軸61およびトラニオンアーム62の回動角度(位置)と可動斜板48の傾斜角度とは、互いに対応して変化する。
図7A、図7Bおよび図7Cに示すように、トラニオンアーム62は、「前進位置」と、「中立位置」と、「後進位置」とに変位可能である。油圧式無段変速装置8は、トラニオンアーム62が「前進位置」に位置する場合にエンジン7の動力を機体2を前進させる力として出力し、トラニオンアーム62が「後進位置」に位置する場合にエンジン7の動力を機体2を後進させる力として出力する。また、油圧式無段変速装置8は、トラニオンアーム62が「中立位置」に位置する場合にエンジン7の動力を機体2を前進および後進させる力として出力しない。
トラニオンアーム62は、油圧シリンダであるHSTシリンダ52によって駆動される。なお、HSTシリンダ52は、トラニオン軸角度の変更のためにトラニオンアーム62を駆動するアクチュエータの一例である。
図8に示すように、HSTシリンダ52には、サブポンプ143からシリンダバルブ(以下、「HSTシリンダバルブ」という)142を介して作動油が供給される。HSTシリンダバルブ142は、例えばソレノイドバルブであり、前進側ソレノイド142aと、後進側ソレノイド142bと、を備えている。このような構成では、HSTシリンダバルブ142の前進側ソレノイド142aおよび後進側ソレノイド142bを制御することで、HSTシリンダ52の駆動を制御することができる。また、HSTシリンダバルブ142の前進側ソレノイド142aおよび後進側ソレノイド142bに対する出力値(電流値)を制御部3によって制御することで、HSTシリンダ52の駆動量、すなわち、トラニオン軸角度を変更することができる。
なお、HSTシリンダ52の作動速度は、例えば、基準速度と、基準速度よりも速い高速度と、基準速度よりも遅い低速度とに選択的に設定可能である。HSTシリンダ52の基準速度は、例えば、路上走行時の状態、すなわち、副変速装置9が高速度、かつ、走行伝達装置15が二輪駆動状態の場合に、衝撃の発生が少ない、または、衝撃の発生が無いように、比較的スムーズに機体2の停止や発進が可能な速度であればよい。
図7A、図7Bおよび図7Cに示すように、中立保持機構63は、油圧式無段変速装置8の上面において、油圧ポンプ47および油圧モータ49を内装しているケース64の内部から突出したトラニオン軸61にカムプレート65(図6参照)を固定し、カムプレート65の周縁カム部にリターンバネ66aによって付勢された筒体66によりローラ67を図7A〜図7Cの図中右下へ向けて押し付けている。
中立保持機構63は、カムプレート65の周縁カム部の凹部65aにローラ67を落ち込ませるように付勢してトラニオン軸61およびトラニオンアーム62が「中立位置」(図7B参照)に戻るように構成されている。なお、トラニオンアーム62が「中立位置」にあるときはHSTシリンダ52がフリーであり、ローラ67が中立保持機構63(カムプレート65)を押圧することで、トラニオンアーム62、すなわち、トラニオン軸61を「中立位置」に保持する。
図7A、図7Bおよび図7Cに示すように、カムプレート65には、トラニオンアーム62の一端部が回転自在に連結し、トラニオンアーム62の他端部がリンク68を介してHSTシリンダ52のロッド69に連結されている。HSTシリンダ52のロッド69を伸縮させると、リンク68、トラニオンアーム62、カムプレート65を介してトラニオン軸61が回動して油圧式無段変速装置8の変速を行うことができる。
なお、図6に示すように、HSTシリンダ52は、前ケース41に取り付けられたブラケット70に支持されている。また、油圧式無段変速装置8は、トラニオンアーム62の回動角(トラニオン軸角度)を検出するトラニオンアーム角度センサ71を備えている。
図8に示すように、HSTシリンダ52に作動油を供給する油圧系統では、トラクタ1は、機体2の走行制御と作業機の制御に使うメインポンプ140と、油圧式無段変速装置8およびパワーステアリング144の作動油を送るサブポンプ143と、を備えている。サブポンプ143からの作動油は、HSTシリンダバルブ142へ供給され、HSTシリンダバルブ142からトラニオン軸61を回動するHSTシリンダ52へ供給されるため、作動圧が安定している。また、サブポンプ143からの作動油は、パワーステアリング144へ供給された後、例えば、リリーフバルブ145およびオイルクーラ146を流れて、油圧式無段変速装置8へ供給される。
なお、メインポンプ140からの作動油は、メインリリーフバルブ151を介して走行バルブ147を流れてメインクラッチ42を制御するとともに、ブレーキバルブ148を介して左右のブレーキシリンダ150L,150Rを制御し、分流した作動油が作業機関係の制御のために供給される。
作業機関係に供給された作動油は、分流バルブ152から水平シリンダ154とメイン昇降シリンダ157とへ供給される。水平シリンダ154は、水平バルブ153によって制御され、メイン昇降シリンダ157は電子油圧バルブ155とスローリターンチェックバルブ156とによって制御され、作動油がセーフティリリーフバルブ158を流れてミッションケース40内へ戻される。
次に、図9を参照して制御部3による「主変速制御」および「主変速モード制御」について説明する。図9は、作業車両(トラクタ)1の機能ブロック図である。図9において示す「主変速制御」は、変速操作具の1つである主変速レバー30(図1A参照)の操作量に対するアクチュエータ(HSTシリンダ)52の駆動量を制御して、トラニオン軸角度を変更する制御である。「主変速モード」は、主変速レバー30の操作量に対するトラニオン軸角度を所定の変速パターンで変更して、適切な速度範囲内での変速を可能とする制御モードであり、「主変速モード制御」は「主変速モード」を実行する制御である。
図9に示すように、トラクタ1は、「主変速制御」および「主変速モード制御」を行うために、制御部3と、変速操作センサ(主変速レバー位置センサ)35と、主変速モード切替スイッチ36と、トラニオン軸アーム角度センサ71と、HSTシリンダバルブ142と、トラニオン軸角度を変更するためのアクチュエータであるHSTシリンダ52と、を備えている。
図9に示すように、制御部3は、機体2(図1A参照)の走行に関する制御を行う走行系ECU(Electronic Control Unit)3aを備えている。また、制御部3は、走行系ECU3aの他、エンジン7(図1A参照)を制御するエンジンECUと、作業機の昇降などを制御する作業機昇降系ECUと、を備えている。なお、各コントローラ(ECU)は、例えばCAN(Controller Area Network)通信によって制御信号の交信を行う。
「主変速制御」においては、走行系ECU3aには、走行系ECU3aに接続された変速操作センサ35からの出力信号が入力される。変速操作センサ35は、主変速レバー30(図1A参照)の位置(操作量)を検出する主変速レバー位置センサであり、主変速レバー30の操作量に対応する検出値を出力する。変速操作センサである主変速レバー位置センサ35では、主変速レバー30が中立位置の場合に操作量ゼロ(検出値=0)とする。
走行系ECU3aは、主変速レバー位置センサ35による検出値に基づいて、また、トラニオン軸角度の目標値、すなわちトラニオンアーム角度センサ71検出値の目標値を設定し、実際の検出値と目標値との差分のフィードバックに基づいて、HSTシリンダバルブ142における前進側ソレノイド142aまたは後進側ソレノイド142bの電流値を制御して、HSTシリンダ52を駆動制御する。このような制御を行うことで、主変速レバー30の操作量に応じてトラニオン軸角度を変更することができる。
また、「主変速モード制御」においては、走行系ECU3aには、主変速レバー位置センサ35からの信号に加えて、走行系ECU3aに接続された主変速モード切替スイッチ36からの出力信号が入力される。走行系ECU3aは、主変速レバー30の操作量に対応するHSTシリンダ52の駆動量、すなわちトラニオンアーム角度センサ71検出値の目標値の組み合わせを変速パターンとして設定するとともに、変速パターンを変更可能とする。
走行系ECU3aは、主変速モード切替スイッチ36が操作されると、走行系ECU3aの例えば記憶部に記憶された変速パターンが選択され、選択された変速パターンに基づいて、HSTシリンダバルブ142における前進側ソレノイド142aまたは後進側ソレノイド142bの駆動電流値を制御(調節)して、HSTシリンダ52を駆動制御する。このような制御を行うことで、主変速レバー30の操作量に対するトラニオン軸角度を変更することができる。
ここで、図10を参照して「主変速モード」の概要について説明する。図10は、「主変速モード」の概要説明図である。なお、図10には、主変速レバー30によって8段階に変速する場合を示している。また、図10には、2つの変速パターンP0,P1を例示し、それぞれの変速パターンP0,P1において、主変速レバー30の位置(中立〜8速)すなわち主変速レバー30の操作量と、主変速レバー30の操作量に対応する主変速レバー位置センサ35(図9参照)による検出値に対応するトラニオンアーム角度センサ71検出値の目標値(「トラニオン目標値」ともいう)と、を示している。
トラクタなどの作業車両において、作業内容が異なれば、必要となる走行速度範囲が異なる場合がある。「主変速モード」は、例えば作業内容に応じた変速パターンP0,P1を用いて、適切な走行速度範囲内で変速するために設けたものである。
図10に示すように、変速パターンP0は、主変速レバー30の操作量における分解能(すなわち、1変速あたりの変速量)を所定値として設定している。図10に示す例では、主変速レバー位置センサ35による検出値によって1変速あたりの変速量を決めている。変速パターンP0では、主変速レバー30の操作によって1速変化するごとに、主変速レバー位置センサ35による検出値に対応するトラニオンアーム角度センサ71検出値の目標値を「±100」として積算するように制御する。なお、図10に示す例の場合、主変速レバー30が「4速」の場合に、主変速レバー位置センサ35による検出値が「400」で出力され、検出値「400」に対応するトラニオン軸角度となる。
例えば、低速で走行することが好ましいような作業内容の場合、図10に示すように、変速パターンP0から変速パターンP1に変更する。変速パターンP1では、主変速レバー30の操作によって1速変化するごとに、主変速レバー位置センサ35による検出値に対応するトラニオンアーム角度センサ71検出値の目標値を、変速パターンP0の半分となる「±50」として積算するように制御する。なお、図10に示す例の場合、主変速レバー30が「4速」の場合に、主変速レバー位置センサ35による検出値に対応するトラニオンアーム角度センサ71検出値の目標値が「200」で出力され、検出値「200」に対応するトラニオン軸角度となる。
このような構成によれば、主変速レバー30の操作量に対するトラニオン軸角度を、主変速レバー30の操作量に対する主変速レバー位置センサ35の検出値に対応するトラニオンアーム角度センサ71検出値の目標値を変更することで、任意に変更することができる。これにより、適切な速度範囲内で変速することができる。これにより、例えば、作業内容に対応する速度範囲内で走行速度を微調節することができる。より具体的には、例えば、中立位置を操作量ゼロとして主変速レバー30の操作量最大(例えば、8速)の走行速度(最高速度)を低く設定すれば、中立から最高速度までの速度範囲内で細かく変速することができ、走行速度の微調節を行い易くなる。
なお、変速パターンP0,P1は、上記したように、主変速レバー30の操作量に対応するHSTシリンダ52の駆動量の組み合わせである。具体的には、変速パターンP0,P1を、主変速レバー位置センサ35による検出値に対応するHSTシリンダバルブ142(前進側ソレノイド142aおよび後進側ソレノイド142b)への出力値(電流値)の組み合わせと言い換えてもよい。
このような構成によれば、主変速レバー位置センサ35による検出値に基づいてHSTシリンダバルブ142に対する出力を制御することで、主変速レバー30の操作量に対するトラニオン軸角度を変更可能とする構成を容易に実現することができる。
また、トラクタ1は、制御部3(走行系ECU3a)の例えば記憶部に複数の変速パターンが記憶されている。ここで、図11を参照して複数の変速パターンPa,Pb,Pcについて説明する。図11は、変速パターンPa,Pb,Pcの一例を示すグラフである。なお、図11には、主変速レバー30の位置(操作量)とトラニオン軸角度との関係に基づいて、様々なバリエーションの変速パターンPa,Pb,Pcを示している。また、図11において、縦軸は、トラニオン軸角度の開度を示し、上側ほどトラニオン軸角度が開いて車速が上がる。なお、トラニオン軸開度を「速度」と言い換えてもよい。横軸は、主変速レバー30の位置(操作量)を示し、右側ほど高速段側(例えば、1〜8段階の変速であれば8速側)となる。
図11に示すように、複数(3つ)の変速パターンのうち、変速パターンPaは、主変速レバー30の操作量に対してトラニオン軸角度が比例開放され、例えば、工場において組み立て後に設定されるような基準となる変速パターン(以下、「基準変速パターン」ともいう)である。また、変速パターンPbは、変速パターンPaと同様、主変速レバー30の操作量に対してトラニオン軸角度が比例開放されるが、変速パターンPaよりも緩やかに変速するように設定された変速パターンである。変速パターンPbは、例えば、低速で走行するような作業向けの変速パターンである。また、変速パターンPcは、主変速レバー30による所定の操作量までは変速パターンPaよりも急な変速幅に設定され、所定の操作量以上の操作において緩やかに変速するように設定された変速パターンである。この場合、例えば、中立から2速までを急な変速とし、3速から8速までを緩やかに変速する。
このように、制御部3の走行系ECU3aは、異なる分解能の変速パターンを複数有し、複数の変速パターンPa,Pb,Pcから1つを選択して、選択された変速パターンを設定する。このような構成によれば、例えば作業内容が変更された場合に、適切な変速パターンを設定することができる。また、例えば、分解能を上げることで、すなわち、1変速あたりの変速量の幅をより小さくすることで、より細かな変速が可能となる。なお、上記したように、変速パターンの切り替えを主変速モード切替スイッチ36の操作で行うため、作業者(操縦者)は作業内容に必要な速度範囲にあわせた変速設定を容易に行うことができ、これにより、作業適応性を向上させることができる。
また、図9に戻り、制御部3の走行系ECU3aには、ステアリングホイール13(図1A参照)の前方に設けられた表示部であるメータパネル25と接続されている。走行系ECU3aとメータパネル25との間には、例えばCAN通信で制御信号を交信可能な通信ユニット120が設けられている。このため、走行系ECU3aからの出力信号(変速パターンに関する情報)は、メータパネル25に表示されるとともに、通信ユニット120を介して、作業者が個別に所持する外部通信端末であるモバイル端末130にも表示させることができる。
このように、トラクタ1は、走行系ECU3aにおいて選択された変速パターンを、例えば表示することで、作業者や周囲へ報知する。ここで、図12および図13を参照して表示部であるメータパネル25に表示される変速パターンPa,Pb,Pcの表示例について説明する。図12は、表示部(メータパネル)25の一例を示す図である。図13は、表示画面(変速指示値設定画面)26の一例を示す図である。
図12に示すように、メータパネル25には、例えば、エンジン回転計(タコメータ)250、左右のウィンカーパイロットランプ251、各種表示部252などが設けられている。また、メータパネル25における例えば中央部には、例えば液晶モニタによる表示画面26が設けられている。表示画面26は、例えば、所定の表示画面に切り替え可能に構成されている。なお、図12には、例えば図11に示すような複数の変速パターンPa,Pb,Pcがグラフ表示される表示画面(この場合は、変速パターン表示画面)26を示している。図12に示すように、変速パターン表示画面26には、例えば、現在選択されている変速パターン(図示の例では、変速パターンPb)が実線表示、選択されていない変速パターン(図示の例では、変速パターンPa,Pc)が破線表示される。
このような構成によれば、複数の変速パターンPa,Pb,Pcのうちいずれの変速パターンが選択されているかを、作業者が容易に確認することができる。また、作業者は、例えば、操縦席12に着いたままメータパネル25の変速パターン表示画面26を見ることで、いずれの変速パターンが選択されているかが一目でわかる。すなわち、選択されている変速パターンを容易に確認することができる。
また、図12に示すように、メータパネル25は、主変速モード表示部253を備えている。主変速モード表示部253には、例えば、LEDランプによって、現在選択されている変速パターン(図示の例では、変速パターンPb)が点灯表示される。なお、図12に示す例では、メータパネル25において、複数の変速パターンPa,Pb,Pcをそれぞれ「丸1、丸2、丸3」などの記号で示している。このような構成によれば、作業者は、操縦席12に着いたままいずれの変速パターンが選択されているかが一目でわかり、選択されている変速パターンを容易に確認することができる。
また、図13に示すように、表示画面26は、例えば作業者(操縦者)が任意に変速指示値(変速パターン)を設定する変速指示値設定画面に切り替えることができる。かかる表示画面、すなわち、変速指示値設定画面26では、作業者は、例えば、画面のカーソルCにて選択するなどして、変速先ごとに変速指示値を入力して変速パターンを設定する。なお、図13には、1速から4速までの速度が設定された状態を示している。
また、図13に示すように、基準変速パターンPaを例えば破線で表示することで、設定した変速パターンPcを基準変速パターンPaと対比させることができる。このような構成によれば、作業者が主に利用する速度範囲で変速パターンを設定することで、実作業時に、より細かい変速が可能となり、例えば、圃場の隅々まで作業が行き届くようになる。これにより、これまで人手で作業していた場所も機械による作業が可能となり、作業範囲を拡大することができる。また、作業に際して作業者の経験による速度範囲内の変速設定が可能となり、作業性を向上させることができる。
また、上記した変速指示値設定画面26は、所定の手順によってのみ切り替わる構成としてもよい。例えば、ボンネット6内に配置されたヒューズボックス80のチェックヒューズ81(図2参照)を抜いて(チェックオンにして)、主変速モード切替スイッチ36(図1A参照)を押したまま、エンジン7を始動させた場合に、変速指示値設定画面26に切り替わるように構成されることが好ましい。このように構成することで、誤操作を防止することができる。
ここで、図14を参照して変速指示値設定画面26における変速指示値設定の処理手順について説明する。図14は、変速指示値設定処理手順の説明図である。なお、以下で説明する処理手順は一例であり、変速指示値設定の処理手順はこれに限定されない。また、変速指示値設定は例えば制御部3(走行系ECU3a)によって処理される。図14に示すように、変速指示値を設定する場合、まず、主変速モード切替スイッチ36のオン操作が検出されると、例えば記憶部に主変速レバー30の現在位置(第1の位置)を記憶する。なお、図示の例では、主変速レバー30の第1の位置として「2速」の位置を記憶する。
次いで、主変速レバー30を操作した後に主変速モード切替スイッチ36のオン操作が再度検出されると、主変速レバー30の操作後の位置(第2の位置)を記憶する。なお、図示の例では、主変速レバー30の第2の位置として「6速」の位置を記憶する。そして、例えば制御部3は、第1の位置(2速)と第2の位置(6速)との間の速度範囲を変速に関する速度範囲として設定する。
このような構成によれば、設定後の速度範囲は狭くなり、狭い速度範囲内で変速することができるため、より細かい変速設定が可能となる。これにより、作業の内容にあわせて適切な変速範囲を設定できるようになり、作業時の速度調節が容易となる。
また、例えば制御部3は、第1の位置(2速)と第2の位置(6速)との間の速度範囲を8等分して、8段階の変速(1速から8速)に割り当てるようにしてもよい。このような構成によれば、より細かい変速設定が可能となる。これにより、作業時の速度調節が容易となる。
なお、制御部3は、4段変速の場合には、第1の位置と第2の位置との間の速度範囲を4等分して1速から4速に割り当てる。また、制御部3は、6段変速の場合には、第1の位置と第2の位置との間の速度範囲を6等分して1速から6速に割り当てる。
また、上記した変速指示値設定処理では、主変速レバー30の位置(第1の位置、第2の位置)を例えば記憶部において記憶することとしているが、かかる記憶部は制御部3に内蔵のものを用いてもよいし、これとは別に外部メモリなどを用いてもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 作業車両(トラクタ)
2 機体
3 制御部
3a 走行系ECU
4 前輪
5 後輪
6 ボンネット
7 エンジン
8 油圧式無段変速装置
9 副変速装置
10 前輪増速切替機構
11 PTO出力軸
12 操縦席
13 ステアリングホイール
15 走行伝達装置
25 表示部(メータパネル)
26 表示画面
30 主変速レバー
35 変速操作センサ(主変速レバー位置センサ)
36 主変速モード切替スイッチ
40 ミッションケース
47 (可変容量型の)油圧ポンプ
48 可動斜板
49 (固定容量型の)油圧モータ
49a 斜板
50 モータ出力軸
51 ポンプ出力軸
52 アクチュエータ(HSTシリンダ)
61 トラニオン軸
62 トラニオンアーム
63 中立保持機構
71 トラニオンアーム角度センサ
120 通信ユニット
130 外部通信端末(モバイル端末)
140 メインポンプ
142 シリンダバルブ(HSTシリンダバルブ)
143 サブポンプ

Claims (5)

  1. 変速操作具の操作量に応じて油圧式無段変速装置のトラニオン軸角度を変更して変速制御を行う作業車両において、
    前記トラニオン軸角度を変更するアクチュエータと、
    前記アクチュエータを駆動制御するとともに、前記変速操作具の操作量に対応する前記アクチュエータの駆動量の組み合わせを変更可能に設定する制御部と
    を備えることを特徴とする作業車両。
  2. 前記変速操作具の操作量を検出する変速操作センサと、
    前記アクチュエータがシリンダであり、前記シリンダを駆動制御するシリンダバルブと
    をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記変速操作センサの検出値に基づいて前記シリンダバルブに対する出力を制御し、前記変速操作センサの検出値に対応する前記シリンダバルブへの出力値の組み合わせを変更可能に設定すること
    を特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記制御部は、
    前記変速操作センサの検出値に対応する前記シリンダバルブへの出力値の組み合わせを異なる分解能で複数有し、前記複数の組み合わせから1つを選択して当該選択された組み合わせを設定すること
    を特徴とする請求項2に記載の作業車両。
  4. 前記選択された組み合わせを報知すること
    を特徴とする請求項3に記載の作業車両。
  5. 操縦席付近に設けられ、各種情報を表示する表示部
    をさらに備え、
    前記表示部は、
    前記選択された組み合わせを表示して当該選択された組み合わせを報知すること
    を特徴とする請求項4に記載の作業車両。
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