JP2018067494A - 金属−空気二次電池用の空気極触媒 - Google Patents

金属−空気二次電池用の空気極触媒 Download PDF

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Abstract

【課題】酸素発生及び酸素還元反応の両方について高い活性を有する金属−空気二次電池用の空気極触媒を提供する。
【解決手段】窒素添加グラフェンナノシート上に担持された遷移金属窒化物ナノシートを含む金属−空気二次電池用の空気極触媒。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属−空気二次電池用の空気極触媒に関し、より詳細には、窒素添加グラフェンナノシート上に担持された遷移金属窒化物ナノシートを含む金属−空気二次電池用の空気極触媒に関するものである。さらに本発明は、前記空気極触媒を用いた金属−空気二次電池用の空気極及び金属−空気二次電池に関する。
酸素発生及び酸素還元反応(OER/ORR)は、太陽エネルギーに基づく環境発電システム、金属−空気電池及び燃料電池を含む多くのエネルギー変換及び貯蔵技術においてきわめて重要である。それらの中でも、亜鉛−空気二次電池は、エネルギー比率、亜鉛の豊富な産出量及び安全性の点で、リチウムイオン二次電池を凌ぐ有望なエネルギー貯蔵方法の1つとして期待されている。
金属空気電池の金属負極に亜鉛を用いた亜鉛空気電池を例に挙げると、電池反応は(1)〜(3)式:
(負極) Zn+2OH → ZnO+HO+2e (1)
(正極) O+2HO+4e → 4OH (2)
(全反応)Zn+1/2O → ZnO (3)
と示すことができる。各反応式において、右向きは放電反応、左向きは充電反応である。
つまり、金属空気電池における空気正極側の反応は式(2)に示す通りであり、放電時には酸素還元反応、充電時には酸素発生反応となる。この酸素還元反応と酸素発生反応はともに過電圧が大きく、可逆性が非常に乏しい。そのため、充放電に必要な過電圧が高くなり、金属空気電池のエネルギー効率を低下させる主たる要因となっている。白金(Pt)、イリジウム(Ir)及びルテニウム(Ru)を含む貴金属触媒が酸素発生反応又は酸素還元反応のための基準触媒として広く受け入れられているが、その大量使用は、経済的な事情から非現実的である。そこで、金属空気電池の空気極開発に対する最大の課題として、貴金属触媒を使用することなく、アルカリ電解液中での酸素還元及び酸素発生の両反応に対して高活性な二機能性触媒の開発が求められている。
このため、CoO/NiO、Mn/Co、Li1−xCoO、CoMn3−x及びBa0.5Sr0.5Co0.8Fe0.23−δのような3d遷移金属の酸化物、並びにNiNのような遷移金属窒化物が電気化学的触媒として検討されている。しかしながら、上記遷移金属酸化物は、その多くが絶縁体であるか又は半導体であるため、触媒表面から電極への電子伝達を阻害する。
一方、遷移金属窒化物は、高い電気伝導度と腐食に対する抵抗性を有するため電気化学触媒としてはより適していると思われる。窒化物を形成することにより、水の触媒的酸化還元反応において電子の移動を容易にすると考えられる。これまで、NiNやCoNをはじめとする多くの遷移金属窒化物が酸素発生又は水素発生触媒として報告されている。非特許文献1及び2には、NiFe層状複水酸化物ナノシートから調製したNiFeNナノ粒子が、水分解における酸素発生(OER)及び水素発生反応(HER)における優れた触媒活性を示すことが報告されている。
さらに、特許文献1及び非特許文献3には、鉄とニッケルの層状複水酸化物(LDH)ナノシートと酸化グラフェン(GO)との複合体が、酸素発生反応及び/又は酸素還元反応の活性を有することが報告されている。
中国公開特許公報CNA−105251489
Xiaodan Jia et al., Adv. Energy Mater, 2016, 1502585 Yanyong Wang et al., ACS Appl. Mater, Interfaces 2916, 8, 18652-18657 Yang Li et al., Particle & Particle Systems Characterization, Volume 33, Issue 3, pages 158-166, March 2016
一般に、酸素発生及び酸素還元は全くメカニズムの異なる反応であり、一方の活性が高い触媒が他方の活性が高いとは限らない。また、電気化学システムにおいて、複数の成分を適切に組み合わせた場合は、単一成分の場合よりも優れた性能を発揮することがあるが、炭素のように酸化されやすい成分は酸素発生反応に対して耐久性が低いため、酸素発生及び酸素還元のための二機能性触媒の探索は極めて難しいと考えられる。本発明は、酸素発生及び酸素還元反応の両方について高い活性を有する金属−空気二次電池用の空気極触媒を提供することを課題とする。
本発明の1つの実施形態にかかる金属−空気二次電池用の空気極触媒は、窒素添加グラフェンナノシート上に担持された遷移金属窒化物ナノシートを含むことを最も主要な特徴とする。
本発明の他の実施形態では、上記空気極触媒を用いた金属−空気二次電池用空気極、及び金属−空気二次電池が提供される。
さらに他の実施形態は、(a)鉄、コバルト及びニッケルからなる群より選択される少なくとも1種の遷移金属の層状複水酸化物から遷移金属水酸化物層を剥離して、10nmより薄い遷移金属水酸化物ナノシートを調製する工程と、(b)前記遷移金属水酸化物ナノシートと酸化グラフェンとを混合する工程と、(c)前記混合物をアンモニアガス中で加熱して、前記遷移金属と前記酸化グラフェンの両方を同時に窒化する工程と、そして
(d)窒素添加グラフェンナノシート上に担持された遷移金属窒化物ナノシートを回収する工程と、を含む、金属−空気二次電池用空気極触媒の製造方法である。
本発明の金属−空気二次電池用の空気極触媒は、酸素発生及び酸素還元反応の両方について高い活性と安定性を有するという利点がある。
本発明の1つの実施形態にかかる金属−空気二次電池用空気極触媒の積層構造を示す模式図である。 合成例1で調製した、層間アニオンの異なるNi−FeLDHのXRDパターンである。 合成例1で調製したNi−Fe水酸化物ナノシートの、(A)原子間力顕微鏡観察イメージ、及び(B)厚さプロフィールを示す。 合成例2で調製したNiFeN/NRGOハイブリッド触媒の(A)XRDパターン、(B)NRGO上に担持されたNiFeNナノシートの原子間力顕微鏡イメージ、及び(C)HAADF−STEMイメージを示す。破線は、NiFeNナノシートのファセット(切子面)を示す。 回転リング・ディスク電極(RRDE)で測定した酸素発生の分極曲線を示す(試験例2)。i)NiFeN/NRGOハイブリッド、ii)バルクNiFeN、iii)NiN/RGOハイブリッド、iv)バルクNiN及びv)IrOである。矢印は、各触媒の開始電位を示す。 回転リング・ディスク電極(RRDE)で測定した酸素発生の分極曲線を示す(試験例2)。i)種々の材料の活性(1600rpm)、ii)異なるスキャンレート下での充電電流、iii)10mA/cmでの電極過電圧、iV)電極反応のインピーダンスプロットを示す。 0.1MのKOH電極における各種触媒の酸素還元能を示す(試験例2)。(A)1600rpmでの走査速度10mV/sで測定した酸素還元分極曲線;(B)電流密度50μA/cmにおける酸素還元分極曲線から得られた過電圧;(C)1600rpmでのRRDEボルタモグラム、リングはRHEに対する一定電圧1.2Vで設定した。(D)(C)におけるリング電流及びディスク電流から計算したHの発生量と移動電子数。 (A)基準20%Pt/C+IrO触媒との比較でのGDE試験による、NiFeN/NRGOハイブリッド触媒の酸素発生及び酸素還元の分極曲線を示す(試験例3)。(B)空気極触媒としてNiFeN/NRGOハイブリッド触媒を用い、10mA/cmで5分ごとに充放電を繰り返したときの亜鉛−空気二次電池のサイクル特性(試験例4)。 バルクNiFeN、バルクNiN及びNiN/RGOハイブリッドのXRDパターンを示す(合成比較例1)。
1.金属−空気二次電池用の空気極触媒
本発明の1つの実施形態である金属−空気二次電池用の空気極触媒は、酸素発生及び酸素還元のための二機能性触媒であり、窒素添加グラフェンナノシート上に遷移金属窒化物ナノシートが担持されたものである。本明細書における用語「担持される」とは、窒素添加グラフェンナノシートの表面に遷移金属窒化物ナノシートが何らかの力によって付着していることを意味し、そのメカニズムは特に限定されず、化学吸着や静電吸着等の物理吸着などによる付着を含む。このようなナノレベルでの積層構造を形成することによって、十分に還元された窒素添加グラフェンナノシートと遷移金属窒化物ナノシートとの密着性が向上する。これにより、両者の間で電荷移動が生じて遷移金属窒化物が形成する活性中心の電気的特性が酸素発生反応に適した構造に変化したものと推測される。また、本実施形態ではこのような窒素添加グラフェンナノシートと、遷移金属窒化物ナノシートとの積層構造が、酸素還元反応の活性にも相乗効果を発揮することが見出された。以下、これら各成分について詳細に説明する。
(窒素添加グラフェンナノシート)
本実施形態において、窒素添加グラフェンナノシートは、担体としての役割、すなわち触媒の安定化に寄与するとともに、電荷移動を通して、NiFeNの電子状態を変化させ、酸素発生反応及び酸素還元反応の両方の反応を促進する効果も有する。
本明細書において、用語「グラフェンナノシート」とは、sp結合した炭素原子の1つまたはいくつかの原子単一層を含むグラフェン生成物を指す。グラフェンナノシートは、平均厚みが、約0.3nm〜約15nm、又は約0.3nm〜約10nm、又は約0.3nm〜約6nmの範囲であってもよい。または、これらのグラフェンナノシートは、約1個のグラフェン層〜約30個のグラフェン層、又は約1〜約20個のグラフェン層、又は約1〜約10個のグラフェン層を有していてもよい。減圧誘導加熱法やHummer法のような従来法によってグラフェン又はグラフェンナノシートを作製することができる。
いくつかの実施形態では、減圧誘導加熱によって作られるグラフェンナノシートは、実質的に炭素で構成されることが可能で、例えば、少なくとも約98重量%、または少なくとも約99重量%(約99重量%〜約99.99重量%を含む)の炭素を含む。ある実施形態にしたがって調製されたグラフェンナノシートは、実質的に、O、S、Cl、Nなどの不純物種を実質的に含まない状態にすることができるが、グラフェンナノシートは、例えば、その後に表面改質などで改質することができ、その結果、改質グラフェンは、酸化グラフェンのように酸素原子を含んでいてもよい。
本実施形態において、「窒素添加」とは、グラフェンナノシートを構成する炭素の一部が窒素で置換されているか、グラフェンナノシートのエッジ(末端6員環と共有している辺上の原子を含む)及び/又は基底面に窒素含有官能基が結合しているか、又は、グラフェンナノシートの表面又はシート間に窒素含有化合物が吸着していることをいう。
グラフェンナノシートに導入された窒素は、置換、結合又は吸着のいずれか1種の形態で存在していても良く、あるいは、2種以上の形態で存在していても良い。また、窒素含有グラフェンナノシートは、これらのいずれか1種の窒素含有官能基又は窒素含有化合物が置換、結合又は吸着しているものでも良く、あるいは、2種以上が置換、結合又は吸着しているものでも良い。
好ましい実施形態では、酸化グラフェン(GO)を単独で、あるいは後述する遷移金属窒化物ナノプレートとともに、アンモニアガス中で加熱することにより、窒素添加還元型酸化グラフェンナノシートを作製することができる。酸化グラフェンを還元した還元型酸化グラフェンは、還元により電気伝導度が上昇するものの、残存する欠陥の存在により電子物性としてはグラフェンと全く同じではない。しかしながら、酸化グラフェンは出発原料として極めて安価な天然グラファイトが使用でき、容易に大量合成できる実用化に適した材料である。また、還元型酸化グラフェンには、グラフェンにはない化学的機能が発見されてきており、グラフェンと同様に有用な材料である。以下の明細書において、このような「窒素添加還元型酸化グラフェンナノシート」のことを、「NRGO」と称する場合があり、「窒素添加グラフェンナノシート」の好ましい実施形態であるか、あるいはこれと互換的に使用されるものである。
本実施形態の金属−空気二次電池用の空気極触媒において、窒素添加グラフェンナノシートの含有量は、金属−空気二次電池用の空気極触媒の総重量を100重量%として、導電性、酸素還元活性及び酸素発生活性の観点から、10〜90重量%が好ましく、20〜60重量%がより好ましい。
(遷移金属窒化物ナノシート)
本実施形態において、遷移金属窒化物ナノシートは、主に酸素発生反応の触媒活性を担っているが、窒素添加グラフェンナノシート上に担持させることにより、酸素還元反応を促進するという意外な効果を有する。
遷移金属としてNi、Co、Fe、Pt、Pd、Ag、Au、Cu、Ir、Mn、V、Mo、W、Ta、Nb、Ce、Crのうち1以上を含んでいるものが好ましい。これらの中で、Pt、Pd、Ag、Au及びIrは貴金属として酸素発生/還元反応活性を有することが予想され、Cu、Mn、Cr、Ceについては、従来から酸化物として良い性質が得られており、Mo、V、Mo、W、Ta及びNbについてはすでにNiをベースにしたナノ粒子が作製されており本発明に使用できる可能性が高い。例えば、遷移金属窒化物としては、NiN、CoN、CoMoN、NiMoN、FeNiN、NiFeN、NiCoNなどが挙げられ、このうちFe、Co、及びNiからなる群より選択される少なくとも1種を含むものがより好ましい。
遷移金属窒化物の製造方法としては、アンモニアガス中で試料を加熱する方法、必要な全ての反応種を含む原料物質をCVD反応器に供給し、殆ど熱分解する点まで加熱する化学気相堆積法(CVD)など従来から公知の方法で製造することができる。
触媒活性を高めるためには、遷移金属窒化物の活性表面をできるだけ露出させることが好ましく、このため遷移金属窒化物をナノ粒子、ナノプレート又はナノシート状に形成することが好ましい。このようなナノ形状の遷移金属窒化物を得る1つの方法として、最初に、層状復水酸化物(LDH:layered double hydroxide)を調製し、これを熱的加アンモニア分解(thermal ammonolysis)する方法がある。
用語「層状複水酸化物」とは、2種(3種以上も含まれることがある)の金属水酸化物が複合して生成した高次化合物である復水酸化物が規則的に配列して二次元的広がりを有する板状の結晶になり、かつ、当該板状の結晶が2以上積層した高次化合物のことである。層状複水酸化物は、層状構造を有し、当該層間にアニオンを取り込む性質(いわゆる、インターカレーション)を持つ。当該層状構造のうち、水酸化物基本層は、2価金属イオンの一部を3価金属イオンが置換(固溶)することにより正電荷を持ち、その電荷を補うために中間層へ陰イオンを取り込んで電気的中性を保つ働きがある。
なお、典型的には2価金属イオン及び3価金属イオンを1種類ずつ有する層状複水酸化物が挙げられるが、この他、例えば、1価金属イオン及び2価金属イオンを1種類ずつ有する層状複水酸化物であってもよいし、2価金属イオンを1種類及び4価金属イオンを2種類有する層状複水酸化物であってもよい。すなわち、互いに価数の異なる金属イオンを1種類以上ずつ有していれば、本発明において層状複水酸化物として採用することができる。なお、価数が互いに異なれば、同じ元素の金属イオンを含んでいてもよい。
層状複水酸化物は、個々の材料によって差はあるものの、一般的に、粒子の平均径が0.1μmのオーダーから数μmのオーダーであり、層間の間隔はnm(ナノメートル)オーダーである。本実施形態においては、きわめて薄い触媒層を形成するため、層状複水酸化物の水酸化物基本層のみを剥離し、上述したグラフェンナノシート上に担持させることが好ましい。したがって、遷移金属窒化物ナノシートの厚さは、10nm以下であり、5nm以下が好ましく、1〜1.5nm程度が最も好ましい。
本実施形態の金属−空気二次電池用の空気極触媒において、遷移金属窒化物ナノシートの含有量は、導電性、酸素還元活性及び酸素発生活性の観点から、金属−空気二次電池用の空気極触媒の総重量を100重量%として、10〜90重量%が好ましく、20〜60重量%がより好ましい。
(その他の構成成分)
本実施形態の金属−空気二次電池用の空気極触媒は、上記2成分のみから構成されていてもよいが、その触媒活性に悪影響を与えない範囲内でその他の成分、例えば、カーボンナノチューブ等の炭素質材料及びより触媒活性を高めるための貴金属材料を含んでいてもよい。
2.金属−空気二次電池用の空気極触媒の製造方法
本発明の別の実施形態である金属−空気二次電池用の空気極触媒の製造方法は、特に制限されることはなく、例えば、窒素添加グラフェンナノシート及び遷移金属窒化物ナノシートを分散媒中に分散させ、分散媒中において両者の相互作用による吸着を生じせしめ、後に分散媒を除去することによって、遷移金属窒化物ナノシートを担持した窒素添加グラフェンナノシートを得ることができる。しかしながら、最終産物中における遷移金属窒化物ナノシートの相分離を抑制するため、あらかじめ遷移金属の層状複水酸化物から剥離した単分子層の遷移金属復水酸化物ナノシートと、酸化グラフェンとを別々に調製し、これらを混合した後にアンモニアガス中で加熱して窒化物とすることが好ましい。単分子層の遷移金属復水酸化物ナノシートを調製する方法としては、公知のトップダウン法、ボトムアップ法及びマイクロエマルジョン法などを用いることができ、典型的には、窒素パージしたホルムアミドに分散した遷移金属の層状複水酸化物のコロイド懸濁液を機械的に攪拌することで、単一層からなる遷移金属復水酸化物ナノシートを調製することができる。加アンモニア分解反応における加熱温度は、400〜1000℃、好ましくは500〜800℃、最も好ましくは約700℃である。
したがって、好ましい実施形態における金属−空気二次電池用空気極触媒の製造方法は、(a)鉄、コバルト及びニッケルからなる群より選択される少なくとも1種の遷移金属の層状複水酸化物から遷移金属水酸化物層を剥離して、10nmより薄い遷移金属水酸化物ナノシートを調製する工程と、(b)前記遷移金属水酸化物ナノシートと酸化グラフェンとを混合する工程と、(c)前記混合物をアンモニアガス中で加熱して、前記遷移金属と前記酸化グラフェンの両方を同時に窒化する工程と、そして
(d)窒素添加グラフェンナノシート上に担持された遷移金属窒化物ナノシートを回収する工程と、を含む。
このようにして製造された触媒の典型的な構造を、図1を参照して説明すると、金属−空気二次電池用空気極触媒30は、窒素添加グラフェンナノシート20の上に、遷移金属窒化物ナノシート10が担持されたものである。これらのナノシートが積層構造を有することが好ましい。積み重なる層数は特に限定されないが、通常は1〜10層程度であり、1〜5層又は2〜3層程度が好ましいが、10層以上であってもよい。後述する実施例で詳細に説明するように、これを用いて空気極を構成したときの充放電サイクル特性は、300サイクルを超える高い安定性を示したことから、金属−空気電池の実用的な空気極として繰り返し使用できると考えられる。
3.空気極及び金属−空気二次電池
本発明の空気極は、上記した本発明の金属−空気二次電池用の空気極触媒を用いた金属空気電池用の空気極である。
このような空気極は、触媒として本発明の金属−空気二次電池用の空気極触媒を用いること以外は従来の空気極と同様とすることができるが、例えば、本発明の空気極は、空気極触媒層を有し得る。
空気極触媒層の厚さについては特に限定的ではないが、通常、0.1〜100μm程度とすることができる。また、触媒量としても特に制限はないが、例えば、0.01〜20mg/cm程度とすることができる。
このような空気極触媒層の形成方法としては、特に制限されないが、ガス拡散層、集電体等に、本発明の金属−空気二次電池用の空気極触媒と樹脂溶液とを混合して作製した触媒インクを塗布及び乾燥する方法等によって空気極触媒層を作製し得る。
その他の空気極の構成については公知の空気極と同様にし得る。例えば、空気極の触媒層側にカーボンペーパー、カーボンクロス、金属メッシュ、金属焼結体、発泡金属板、金属多孔体等の集電材を配置し、撥水性膜、拡散膜、空気分配層等を配置した構造ともし得る。
空気極の上には、電解液であるアルカリ水溶液を介して、金属空気電池においては金属負極が設置される。電解液として用いられるアルカリ水溶液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリを含む水溶液を用い得る。アルカリ水溶液の濃度については特に限定的ではないが、例えば、アルカリ水溶液の総重量を100重量%として、アルカリ金属水酸化物を0.1〜40重量%程度とすることができる。
金属空気電池における金属負極としては、亜鉛、アルミニウム、マグネシウム、鉄等の金属を使用し得る。具体的な金属負極の構造は、公知の金属空気電池と同様とすることができる。
[合成例1]Ni−Fe水酸化物ナノシート
公知の方法(Song F & Hu XL. Nat Commun 2014; 5.)を修正し、Ni−Fe層状複水酸化物(LDH)を剥離することによりNi−Fe水酸化物ナノシートを作製した。硝酸ニッケル(Ni(NO・6HO)及び硝酸鉄(Fe(NO・9HO)を、50mlのトリエチルアミン(TEA)添加イオン交換水に溶解し、総金属イオン濃度が2mMの溶液を調製した。最終溶液中のNi2+とFe3+の比率は3:1であり、TEAの濃度はFe3+濃度の2.5倍であった。この溶液に、7.0mmolの尿素と50mlの脱イオン水を加え、1時間磁気的に攪拌した。上記溶液100mlをステンレス製のテフロン(登録商標)加工されたオートクレーブに移した。150℃で予熱したオーブンに48時間保持した後、室温まで自然放熱した。その結果得られた黄色がかった粉末は、4000rpmで5分間遠心分離することにより回収した。
水及びエタノールで3回洗浄し室温で乾燥後、Ni−Fe層状複水酸化物(LDH)の黄色がかった粉末を取得した。過剰量の目的アニオンを含む溶液中でアニオン交換を行った。塩素イオンと交換するために、1MのNaCl及び4mMの塩酸(HCl)を用いた。標準的な方法では、約50mgの粉末を50mlの窒素パージした溶液に加え、窒素雰囲気下で24時間機械的に攪拌した。黄色がかった粉末を4000rpmで5分間遠心分離することにより回収し、窒素パージした脱イオン水及びエタノールで洗浄し、最終的に室温にて乾燥した。Ni−FeLDH−ClOを得るために、上記で得たNi−FeLDH−Cl粉末をさらに2.5M過塩素酸ナトリウム(NaClO・HO)及び2.5mM塩酸中でさらにアニオン交換した。アニオン交換したそれぞれの粉末は、Cu−KαX線によるX線回折装置(Rigaku Rint-2500)により解析した。ClO、Cl及びCO 2−の3種のアニオンで置換したNi−Fe層状複水酸化物のXRDパターンを図2に示す。すべてのピークはNiFeNに帰属でき、結晶性の良いNiFeNの合成が行われていることが分かった。
Ni−Fe層状複水酸化物の単一層を剥離するため、20mgの粉体(Ni−FeLDH−ClO)を40mlの脱気したホルムアミド中に分散させ、30分間超音波処理にを行った。剥離したNi−Fe水酸化物ナノシートの厚さを、原子間力顕微鏡(AFM;Seiko, Nanocute)で測定した。その結果を図3に示す。図3(B)のデータより、剥離したNi−Fe水酸化物ナノシートは極めて薄く、1.5nm程度であることが分かった。
[合成例2]Ni−Fe窒化物と窒素添加還元型酸化グラフェン(NRGO)との複合体の調製
あらかじめグラファイトから酸化グラフェンを以下のように調製した。氷浴中3.5gのKMnOを25mlのHSOに添加し、そこに1gのグラファイトを添加して2時間攪拌した。5mlの過酸化水素で中和し、ろ過した後、1Mの塩酸500mlで洗浄した。ろ過して収集した試料を200mlの蒸留水に入れて超音波処理し、60℃の蒸留水中で透析して酸化グラフェンのコロイドを調製した。
合成例1で得られたNi−Fe水酸化物ナノシートコロイド(20mL)を、ホルムアミド中に分散された酸化グラフェンコロイド(100mL)に滴下し、これらの複合体を徐々に凝集させたのち遠心分離により回収した。純水にて3回洗浄し遠心分離後、Ni−Fe水酸化物と酸化グラフェンとの複合体を一晩凍結乾燥した。得られた粉末は、純アンモニア中にて700℃、2時間熱処理し、Ni−Fe窒化物/窒素添加還元型酸化グラフェン(NRGO)複合体(以下、これを「NiFeN/NRGOハイブリッド触媒」と称する。)を取得した。最終産物を分析した結果を図4に示す。図4(A)に示したX線RDパターンによると、主相であるNiFeN(PDF card; 00-050-1434)と、熱処理によるNRGOのグラファイト化に由来する26°付近の幅広いピークが認められる。図4(B)は、原子間力顕微鏡で観察した結果を示す。NiFeN/NRGOハイブリッド触媒の単層の厚さが2〜3nmであることから、2〜3層程度のナノシートが積層されていると推定される。高分解能透過型電子顕微鏡(HRTEM)では、可撓性のあるNRGOの上に担持されたNiFeN粒子のきわめて薄いプレート様の形態が観察された。NiFeNナノシートは極めて薄く、数nm程度の台形状の形状からなる。透過型電子顕微鏡で観察すると、NiFeNナノシートを通して下のRNGOが認められるほど非常に薄く、原子状の台形をしていると思われる(図4(C))。
[合成比較例1]
上記で合成したNRGOハイブリッド触媒の比較例として、バルクNiFeN、バルクNiN及びNiN/RGOハイブリッドを、合成例2と同様の方法で調製した。ただし、バルクNiN及びNiN/RGOハイブリッドは、NiNが高温では分解しやすいため、アンモニア中、360℃で熱処理した。したがって、用語「RGO」は、窒素添加量の少ない酸化グラフェンを意味する。本比較例で合成したバルクNiFeN、バルクNiN及びNiN/RGOハイブリッドのXRDパターンを図9に示す。
[試験例1]構造解析
剥離したナノシートの厚さは、原子間力顕微鏡(AFM;Seiko, Nanocute)で測定した。合成例1及び2で調製したNi−FeLDH及びその他の触媒は、Cu−KαX線によるX線回折装置(Rigaku Rint-2500)により解析した。X線光電子分光(XPS)測定は、PHI 5000 VersaProbe II(Ulvac-Phi)により行った。
[試験例2]電気化学的試験
典型的な方法として、合成例2で調製した2mgの触媒と17.5μlの5重量%ナフィオン溶液とを1mlの水−イソプロパノール溶液(容量比2:1)に分散させ、30分間超音波処理して均一なインクを作製した。この分散液10μlを、直径5mmのガラス状炭素電極又は白金リング/ガラス状炭素電極上に負荷した(負荷量:0.1mg/cm)。
電気分解試験は、三電極電気化学測定システム(北斗電工製)を用いて行った。白金の対電極は多孔性のカバーで溶液から隔離し、この組立全体をセルの片方に挿入した。作用電極(RRDE/RDE)は、セルの他の片方に挿入した。電気化学的試験は、0.1MのKOHからなる電解質溶液内で行った。0.1MのKOH溶液を満たした可逆水素電極(RHE)をすべての試験を通して参照電極とした。移動電子数(n)及びHの発生量を測定したリング電流値及びディスク電流値から、次の式に基づいて計算した。
ここで、N=0.47は、収集効率である。
回転リング・ディスク電極(RRDE)により酸素発生反応の開始電位を測定した。合成例2及び比較合成例1で調製したすべての触媒について、ディスクから外部に向けて発生する酸素ガスを減らすために一定電位を白金リングに負荷しながら、ディスク上で直線走査ボルタンメトリー(LSV)を行った。その結果を図5に示す。すべての触媒は、Ni及びFeの酸化状態の変化のため開始ディスク電流の近傍にアノードピークを示した。しかし、NiFeN/NRGOハイブリッド触媒及びバルクNiFeNのアノードピークは、バルクNiN及びNiN/RGOハイブリッドに比べて明らかに上昇するディスク電流と相関性を有した。
これに対し、リング電流から測定された開始電位は明確であった。図5に示したように、NiFeN/NRGOハイブリッド触媒は、可逆水素電極(RHE)に対して1.38Vの開始電位を示す。これは、バルクNiFeN、NiN及びNiN/RGOハイブリッドによる1.46Vの開始電位よりも顕著に低い。
この極めて低い開始電位は、過電圧(η)がわずかに150mVであることを表しており、これは基準触媒であるIrOの過電圧(η=220mV)だけでなく、Niフォーム上のNi(η=157mV)や銅箔膜状のCo(η=240mV)のような多くの最先端の触媒よりも優れている。
酸素の還元活性は、金属触媒のd軌道の空軌道が重要な関与をすると言われており、NiFeNをNRGO上に高分散させることで、NiFeNからNRGOへの電荷移行を生じ、NiFeNの電子状態が変化する。この結果、NiFeN/NRGOハイブリッド触媒は優れた酸素の還元活性と放出活性を示すようになる。電荷の移動にはNiFeNとNRGOとの大きな接触面積が重要で、接触面積が大きく、表面への露出面積が大きいナノシート状の形態を有するNiFeNを作成することが、優れた活性を達成するためには重要である。またこの際の電荷移動とはNiは酸化状態に、Feは還元状態に、RNGOは還元状態になることを指す。
酸素発生反応速度論のさらなる解析のため、電気化学インピーダンス法(EIS)による測定を、ソーラトロン1260/1287インピーダンスアナライザを用いて、Hg/HgO参照電極に対して0.7Vで上記3種類の電極システムについて行った。周波数範囲は100KHzから0.1Hz及び印加電圧幅20mVである。また、同じ作用電極を用いてECSAを測定した。
その結果を図6(D)に示した。ナイキストプロットの結果は、NiFeN/NRGOハイブリッド中の電荷移動抵抗が最も低く、バルクNiFeN中の70%のみであり、一方、NiN及びNiN/RGOハイブリッド中の電荷移動抵抗はほぼ同程度であった。この結果は、NiFeN/NRGOハイブリッドの内部及び表面の両方で、迅速な電子移動が起こることを明確に示している。
これに対し、不十分な還元によるRGOの低い伝導度は、金属性のNiN表面と電極の間の電荷移動を危うくし、多重成分と大きなインピーダンスに要約されるかなり複雑なEISとなっている(図6(D))。
優れた酸素発生活性に加えて、ハイブリッド触媒は良好な酸素還元活性も有している。LSV測定の結果である図7A及びBに示すように、NiFeN/NRGOハイブリッド触媒は、RHE(η=330mV)に対し、0.9Vの酸素還元開始電位を示す。この値は、他の卑金属触媒にくらべて顕著に優れているが、それでもなお、基準20%Pt/C触媒(η=260mV)に比べては劣っている。興味深いことに、バルクNiFeN及びバルクNiNはともに極めて小さいORR活性しか示さないが、それらとグラフェンナノシートとのハイブリッド触媒は、開始過電圧が大きく減少することからRGO及びNRGOがこれらのハイブリッド触媒において重要な役割は果たしていると推定される。窒素添加炭素材料がきわめて高いORR触媒能を有することが知られているが、図7Cに示すように、窒素添加量の多いNRGOでさえ、低いディスク電流とともに高い環電流を有することからORRの効率は低く、満足できるものではない。したがって、NRGO単独では、比較的低い過電圧(η=630mV)での約3.8個の電子移動と10%より低いHの発生によって示されるNiFeN/NRGOハイブリッド触媒の高いORR効率を説明することはできない(図7D参照)。したがって、NiFeN/NRGOハイブリッド触媒の高いORR活性は鉄−ニッケル/炭素触媒との相乗効果により得られたものであり、NiFeN/NRGO中の鉄−ニッケル/炭素触媒のヘテロ構造がORRの真の活性部位であると推定される。
[試験例3]ガス拡散電極による測定
ガス拡散電極を用いて測定するため、10mgの触媒(ハイブリッド触媒又はPt/C+IrO)をエタノール分散液から、ハイブリッド触媒、デンカブラック及びPTFEを5:1:1の割合で、5cmのカーボンファイバーペーパー上に負荷して作用電極を作製した。デンカブラック及びPTFEは、空気極における三相界面を形成しやすくするために用いた。イオン交換フィルムを、触媒を含むカーボンペーパー上にホットプレスした。測定中、4MのKOH溶液を、発生したガスが電極上に噴き出すように小さな回転式ポンプで循環した。ガス拡散電極テストのための参照電極として、Hg/HO電極を用いた。
図8に示すように、アノード側においてNiFeN/NRGOハイブリッド触媒は、IrO及び20%Pt/C(1:1)からなる標準混合物に対し圧倒的に低い過電圧を示し、この触媒のすぐれたOER活性を再現した。カソード側では、Pt/C−IrO混合物が最初は低い過電圧を示すが電流密度が50mA/cmより高くなるとNiFeN/NRGOハイブリッド触媒の方が優れており、このことはORRに対するIrOの悪影響と二機能性触媒としてのNiFeN/NRGOハイブリッドのすぐれた活性を反映している。
[試験例4]亜鉛−空気電池による測定
亜鉛−空気電池による測定では、触媒の塊をカーボンファイバーペーパーの代わりにステンレススチールメシュの集電体に接着させることを除き、上記ガス拡散電極テストと同様の組成にて空気極を作製した。電池は、純酸素で満たされたジャー様セル内に封入した。
空気極内の活性物質としてNiFeN/NRGOハイブリッド触媒を用いた場合、10mA/cmにおいて、1.17Vの放電電圧と1.94Vの充電電圧を達成した。これは、亜鉛−空気電池として0.77Vの過電圧に相当する。この低い全体の過電圧に基づき、連続試験の結果、セルは少なくとも180サイクル(30時間)の間、安定して稼働した(図8B)これは、電気化学的測定の安定性の結果とも一致する。
実際、180サイクル経過後に負極を構成する亜鉛薄片を交換してメカニカルチャージすると、320サイクルまで安定して稼働することが確認され、劣化がほとんど認められないことから、さらに、長期にわたるサイクルも行える。亜鉛−空気二次電池の空気極として安定性が高く、耐久性に優れた二次電池を構成することができる。
10 遷移金属窒化物ナノシート
20 窒素添加グラフェンナノシート
30 金属−空気二次電池用空気極触媒

Claims (8)

  1. 窒素添加グラフェンナノシート上に担持された遷移金属窒化物ナノシートを含む金属−空気二次電池用の空気極触媒。
  2. 酸素発生及び酸素還元の両反応を繰り返し触媒しうる請求項1に記載の空気極触媒。
  3. 前記遷移金属窒化物が、鉄、コバルト、ニッケル、白金、パラジウム、銀、金、銅、イリジウム、マンガン、バナジウム、モリブデン、タングステン、タンタル、ニオブ、セリウム及びクロムからなる群より選択される少なくとも1種の遷移金属の窒化物である請求項1又は2に記載の空気極触媒。
  4. 前記遷移金属窒化物がNiFeNである請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気極触媒。
  5. 前記遷移金属窒化物ナノシートの厚さが10nm以下であり、好ましくは1〜5nmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の空気極触媒。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の空気極触媒を含む金属−空気二次電池用空気極。
  7. 請求項6に記載の空気極を正極として用いた繰り返し充放電可能な金属−空気二次電池。
  8. (a)鉄、コバルト及びニッケルからなる群より選択される少なくとも1種の遷移金属の層状複水酸化物から遷移金属水酸化物層を剥離して、10nmより薄い遷移金属水酸化物ナノシートを調製する工程と、
    (b)前記遷移金属水酸化物ナノシートと酸化グラフェンとを混合する工程と、
    (c)前記混合物をアンモニアガス中で加熱して、前記遷移金属と前記酸化グラフェンの両方を同時に窒化する工程と、
    (d)窒素添加グラフェンナノシート上に担持された遷移金属窒化物ナノシートを回収する工程と、
    を含む、金属−空気二次電池用空気極触媒の製造方法。
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