JP2018065817A - 抗ウイルス活性を有するメタンチオン化合物 - Google Patents

抗ウイルス活性を有するメタンチオン化合物 Download PDF

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Abstract

【課題】ウイルス感染症、特にインフルエンザ感染症を効果的に治療又は予防する抗ウイルス化合物、これらの化合物を含有する製剤、該化合物を作製する方法、及び該化合物を使用する方法の提供。【解決手段】好ましくは下記式で例示される(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジンメタンチオン化合物、及びそれを含有する製剤。【効果】ウイルス感染症、特にインフルエンザ感染症を効果的に治療又は予防する抗ウイルス化合物、これらの化合物を含有する製剤、該化合物を作製する方法、及び該化合物を使用する方法が提供できる。【選択図】なし

Description

本発明は、抗ウイルス活性を特にインフルエンザウイルスに対して有するチオ誘導体に、そのような化合物を含んでなる組成物に、そしてこれらの誘導体を製造する方法とそれらを使用する方法に関する。
本発明に至る研究は、欧州連合第7次研究枠組み計画(FP7/2007−2013)より委託研究契約番号:259972の下で資金提供を受けた。
インフルエンザは、オルトミクソウイルス科のRNAウイルスによって引き起こされる。インフルエンザウイルスは、核タンパク質とマトリックスタンパク質における抗原性の差異に基づいて、3つの型(A、B、及びC)へ分類することができる。インフルエンザAウイルスは、哺乳動物(例、ヒト、ブタ、フェレット、ウマ)と鳥類に対して強病原性であって、全世界で重大な健康への懸念を招いている。1900年以来、5千万を超える人々がインフルエンザで亡くなっている。
WO2011/015037として公開された、国際特許出願番号:PCT/CN2010/001187は、特にインフルエンザウイルスに対して抗ウイルス活性を示す化合物へ向けられている。1つの態様において、該化合物は、ピペラジン環とイソオキサゾール環を含有して1以上の置換基で置換されていてもよい、複素環式アミドである。1つの態様において、その出願において記載された化合物は、式:
[式中、X、Y、及びZは、独立して、非存在であるか又は−C(=O)−、−S(=O)−、−SO−、−N(R12)−、−C(R13)=C(R14)−、及び−C(R1516−からなる群より選択され、n、g、及びmは、独立して、0〜6であり;QとTは、窒素又はCR17より独立して選択され;そしてR〜R17は、水素、ハロ、ヒドロキシル、直鎖又は分岐鎖C−Cアルキル、直鎖又は分岐鎖C−Cアルケニル、直鎖又は分岐鎖C−Cアルキニル、又は直鎖及び分岐鎖C−Cアルコキシ、アミノ、アジド、シアノ、ニトロ、ニトリル、イソニトリル、アミド、カルボキシレート、尿素、グアニジン、イソシアネート、イソチオシアネート、及びチオエステルより独立して選択される]によって表される。
WO/2012/044531として公開された、国際特許出願番号:PCT/US2011/052965は、インフルエンザウイルスの予防及び治療用の組成物に有用な、式:
[式中、Hetは、N、O、又はSがAr置換基の隣りにあるか又はAr置換基の付加点の隣りにある、5若しくは6員の複素環であり;Arは、アリール又はヘテロアリールであり;Rは、CH、CHF、CHF、又はCH=CHであり;Vは、H、CH、又は=Oであり;Wは、NO、Cl、Br、CHOH、又はCNであり;Xは、Cl、Br、F、CH、OCH、又はCNであり;Yは、CH又はNであり;そしてZは、CH又はNである]の化合物を開示する。
ウイルス感染症、特にインフルエンザウイルスによる感染症のより優れた治療への喫緊のニーズが依然として残っている。故に、ウイルス感染症、特にインフルエンザ感染症を効果的に治療又は予防するさらなる抗ウイルス化合物、これらの化合物を含有する製剤、該化合物を作製する方法、及び該化合物を使用する方法を提供することが本発明の目的である。
第一の側面では、式(I):
[式中:
Uは、C又はNであり;
Wは、C又はNであり;
Xは、N、CH、O、又はNHであり;
Yは、N、CH、O、又はNHであり;
Zは、C又はNであり;
環A:
は、6員のアリール又はヘテロアリールであり;
nは、0〜3の整数であり;
mは、0〜2の整数であり;
pは、0〜3の整数であり;
それぞれのRは、C1−C6アルキル;C1−C6アルコキシ;OH;ハロゲン;及
びRNより独立して選択され;
は、HとC1−C6アルキルより選択され;
それぞれのRは、C1−C6アルキルより独立して選択され;
それぞれのRは、NO;ハロゲン;C1−C6アルキル、及びC1−C6アルコキシより独立して選択され;
とRは、HとC1−C6アルキルより独立して選択され;
ここでどのアルキルも、1個又は数個のハロゲン原子で置換されていてもよい]の化合物、又はその医薬的に許容される塩を提供する。
別の側面では、本明細書の上記に定義されるような式(I)の化合物を、療法における使用に、例えば、インフルエンザウイルスによる感染症のようなウイルス感染症の治療における使用に提供する。
なお別の側面では、本明細書の上記に定義されるような化合物又はその医薬的に許容される塩と少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤を含んでなる、医薬組成物を提供する。
なお別の態様では、本明細書の上記に定義されるような医薬組成物を、インフルエンザウイルスによる感染症のようなウイルス感染症の治療における使用に提供する。
別の側面では、式(I):
[式中:
Uは、C又はNであり;
Wは、C又はNであり;
Xは、N、CH、O、又はNHであり;
Yは、N、CH、O、又はNHであり;
Zは、C又はNであり;
環A:
は、6員のアリール又はヘテロアリールであり;
nは、0〜3の整数であり;
mは、0〜2の整数であり;
pは、0〜3の整数であり;
それぞれのRは、C1−C6アルキル;C1−C6アルコキシ;OH;ハロゲン;及びRNより独立して選択され;
は、HとC1−C6アルキルより選択され;
それぞれのRは、C1−C6アルキルより独立して選択され;
それぞれのRは、NO;ハロゲン;C1−C6アルキル、及びC1−C6アルコキシより独立して選択され;
それぞれのRとRは、HとC1−C6アルキルより独立して選択され;
ここでどのアルキルも、1個又は数個のハロゲン原子で置換されていてもよい]の化合物、又はその医薬的に許容される塩を製造するための方法を提供し;
該方法は、式(II):
[式中、X、Y、Z、U、W、環A、n、m、p、R、R、R、及びRは、本明細書の上記に定義される通りである]の化合物を硫化剤としてのP・2CNと液体溶媒媒体中で反応させる工程を含んでなり;そして、式(I)の化合物の医薬的に許容される塩を製造する工程を含んでもよい。
図面1は、(A)テキサス(Texas)インフルエンザウイルス、(B)H1N1インフルエンザウイルス、及び(C)小疱性口内炎ウイルスに関して実施した阻害実験を示す棒グラフ図である。 図面2は、(A)テキサスインフルエンザウイルス、(B)H1N1インフルエンザウイルスに関して実施した阻害実験を示す棒グラフ図である。
他に示さなければ、又は文脈から明らかでなければ、本明細書において言及されるどのアルキル基も、分岐鎖又は非分岐鎖であってよい。このことは、アルコキシ基のような部分に存在する場合の前記基にも適用される。
本明細書に利用する「アルキル」という用語は、単独で、又は別の基の一部として、他に特定されなければ、1、2、3、4、5、又は6個の炭素を直鎖(normal chain)中に含有する、非環式の直鎖又は分岐鎖アルキル鎖の残基を意味し、これには、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、及びn−ヘキシルが含まれる。分岐鎖残基の例は、言及されない可能な異性体のいずれも除外せずに、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、3−メチルペンチル、等である。
他に示さなければ、又は文脈から明らかでなければ、「どのアルキルも1個又は数個のハロゲン原子で置換されていてもよい」という表現において、「どのアルキル」への言及には、Rにおけるように、残基それ自体を構成するアルキルも、ある官能基(例、アルコキシ残基)の一部であるアルキルも含まれる。
他に示さなければ、又は文脈から明らかでなければ、「C1−C6アルキル部分」は、アルキル残基それ自体、又はある官能基(例、アルコキシ残基)の一部であるアルキル残基を意味する。
「6員アリール」という用語は、フェニルを意味する。
「6員ヘテロアリール」という用語は、その環中に6個の原子を含有して、そのうちの少なくとも1個(例、1〜3個、又は1〜2個、例えば、1個)がヘテロ原子(例、N)である芳香族環を意味する。6員ヘテロアリールの例は、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、及びトリアジニルである。
「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを意味し、ここで好ましいハロゲン残基は、フルオロとクロロである。
アルコキシという用語は、
[式中、Rは、アルキル部分である]タイプの残基を意味する。
ニトロという用語は、残基:−NOを意味する。
インフルエンザウイルスという用語は、本明細書に使用するように、哺乳動物のインフルエンザウイルス、例えば、哺乳動物インフルエンザAウイルス(例、H3N2、HlNl、H2N2、H7N7)とH5N1(トリインフルエンザウイルス)の株とその変異株を概して意味する。
式(I)の化合物において、X、Y、Z、U、及びWを含有する5員環(「5−環」)は、式(III):
[式中、
Uは、C又はNであり;
Wは、C又はNであり;
Xは、CH、N、NH、又はOであり;
Yは、CH、N、NH、又はOであり;そして
Zは、C又はNである]によって表され得る芳香族複素環である。
式(I)の化合物のいくつかの態様では、UがCである。式(I)の化合物の他の態様では、UがNである。
式(I)の化合物のいくつかの態様では、WがCである。式(I)の化合物の他の態様では、WがNである。
式(I)の化合物のいくつかの態様では、ZがCである。式(I)の化合物の他の態様では、ZがNである。
例えば、式(I)の化合物のいくつかの態様では、UがCであり、WがCであり、そしてZがC又はNである;そしていくつかの他の態様では、UがCであり、WがC又はNであり、そしてZがCである。
なお他の態様では、U、W、及びZがすべてCである。
式(I)の化合物のいくつかの態様では、Xが、N、NH、又はOである;例えば、X
がNH又はOである;又はXがOである。いくつかの他の態様では、XがNH又はNである、例えば、XがNである。いくつかの態様では、XがNHである。
式(I)の化合物のいくつかの態様では、Yが、N、NH、又はOである;例えば、YがNH又はOである;又はYがOである。いくつかの他の態様では、YがNH又はNである、例えば、YがNである。いくつかの態様では、YがNHである。
式(III)の環は、以下の選択肢のいずれにも対応し得る:
[5−環が式(IIIa)の環である場合、Xは、NH又はOであり;そしてYは、N又はCHである。
5−環が式(IIIb)の環である場合、Xは、N又はCHであり;そしてYは、NH又はOである。
5−環が式(IIIc)の環である場合、Xは、N又はCHであり;そしてYは、N又はCHである。
5−環が式(IIId)の環である場合、Xは、N又はCHであり;そしてYは、N又はCHである。
5−環が式(IIIe)の環である場合、Xは、N又はCHであり;そしてYは、N又はCHである]。
いくつかの態様では、5−環が式(IIIa)の環であって、このとき式(I)の化合物は、式(Ia):
[式中、Xは、NH又はOであり;Yは、N又はCHであり;そして
n、m、p、環A、R、R、R、及びRは、本明細書の上記に定義される通りである]によって表され得る。
式(Ia)の化合物のいくつかの態様では、XがNH又はOであって、YがNである;例えば、XがNHであってYがNである;又は、XがOであってYがNである。
いくつかの態様では、5−環が式(IIIb)の環であって、このとき式(I)の化合物は、式(Ib):
[式中、Xは、N又はCHであり;Yは、NH又はOであり;そして
n、m、p、環A、R、R、R、及びRは、本明細書に定義される通りである]によって表され得る。
式(Ib)の化合物のいくつかの態様では、XがNであって、YがNH又はOである;例えば、XがNであってYがNHである;又はXがNであってYがOである。
いくつかの態様では、5−環が式(IIIc)の環であって、このとき式(I)の化合物は、式(Ic):
[式中、Xは、N又はCHであり;Yは、N又はCHであり;そして
n、m、p、環A、R、R、R、及びRは、本明細書の上記に定義される通りである]によって表され得る。
式(Ic)の化合物のいくつかの態様では、XがNであって、YがN又はCHである;例えば、XがNであってYがNである;又はXがNであってYがCHである。
いくつかの態様では、5−環が式(IIId)の環であって、このとき式(I)の化合物は、式(Id):
[式中、Xは、N又はCHであり;Yは、N又はCHであり;そして
n、m、p、環A、R、R、R、及びRは、本明細書の上記に定義される通りである]によって表され得る。
式(Id)の化合物のいくつかの態様では、XがNであって、YがN又はCHである;例えば、XがNであってYがNである;又はXがNであってYがCHである。
いくつかの態様では、5−環が式(IIIe)の環であって、このとき式(I)の化合
物は、式(Ie):
[式中、Xは、N又はCHであり;Yは、N又はCHであり;そして
n、m、p、環A、R、R、R、及びRは、本明細書の上記に定義される通りである]によって表され得る。
式(Ie)の化合物のいくつかの態様では、XがNであって、YがN又はCHである;例えば、XがNであってYがNである;又はXがNであってYがCHである。
いくつかの態様において、式(I)の化合物は、式(Ia)、(Ib)、(Ic)又は(Id)の化合物である。
いくつかの態様において、式(I)の化合物は、式(Ia)又は(Ib)の化合物である。
いくつかの態様において、式(I)の化合物は、式(Ic)又は(Id)の化合物である。
いくつかの態様では、式(I)の化合物が式(Ic)又は(Id)の化合物である場合、XとYがともにNであって;そしてWがCであってZがNである;又はWがNであってZがCであり、即ち、該化合物は、式(Ic1):
又は式(Id1):
のトリアゾール誘導体である。
式(I)の化合物において、環A(本明細書の以下では、単に「A」と言及する)は、6員の芳香族環又は芳香族複素環であり、即ちAは、フェニル又は6員ヘテロアリール、
例えば、1〜3個のN(1又は2個のN、例えば、1個のNのような)を含有する6員ヘテロアリールである。いくつかの態様では、Aがピリジルである、例えば、Aが3−ピリジル又は4−ピリジルである。いくつかの態様では、Aがフェニルであって、このとき式(I)の化合物は、式(If):
によって表され得る。
式(If)の化合物のいくつかの態様では、この5員環が、X、Y及びWがNであってUとZがCであるトリアゾール環であって、このとき該化合物は、式(Id1f):
によって表され得る。
式(Id1f)の化合物のいくつかの態様では、Rがメチルである。
式(I)の化合物のいくつかの態様では、Aが、少なくとも1つの置換基をオルト位又はパラ位に有するフェニルであって、このとき式(I)の化合物は、式(If1):
[式中、qは、1、2又は3であり;そして
それぞれのR1’は、フェニル環上でオルト位又はパラ位にある]によって表され得る。
式(If1)の化合物のいくつかの態様において、この5員環は、X、Y及びWがNであってUとZがCであるトリアゾール環であって、このとき該化合物は、式(Id1f1):
によって表され得る。
式(If1)の化合物のいくつかの態様では、例えば、式(Id1f1)の化合物では、それぞれのR1’が、C1−C6アルコキシ、OH、及びハロゲンより、例えば、C1−C3アルコキシ、OH、及びハロゲンより、例えば、メトキシ、OH、及びハロゲン(メトキシ、OH、及びFのような)より独立して選択される。
式(Id1f1)の化合物のいくつかの態様では、Rがメチルである。
いくつかの他の態様では、Aが、6員ヘテロアリール、例えば、1〜3個のN(1又は2個のN、例えば、1個のNのような)を含有する6員ヘテロアリールである。いくつかの態様では、Aがピリジルである、例えば、Aが3−ピリジル又は4−ピリジルである。
いくつかの態様では、Aがフェニル又は3−ピリジルであって、このとき式(I)の化合物は、式(Ig):
[式中、Bは、CH又はNである。例えば、Bは、Nである]によって表され得る。
式(I)において、
nは、0〜3、例えば、0〜2(0又は1、例えば、1のような)の整数であり;
mは、0〜2、例えば、0又は1(例えば、0)の整数であり;そして
pは、0〜3、例えば、1又は2の整数である。
いくつかの態様では、nが0〜2の整数である。いくつかの他の態様では、nが0又は1である。いくつかの特別な態様では、nが0である。
いくつかの態様では、mが0〜2の整数である。いくつかの他の態様では、mが0又は1、例えば1である。いくつかの特別な態様では、mが0である。
いくつかの態様では、pが1〜3の整数である。いくつかの他の態様では、pが1又は2、例えば2である。いくつかの特別な態様では、pが1である。
例えば、いくつかの態様では、nとmがともに0又は1であり、例えば、ともに0であり、そしてpが1〜3の整数、例えば1又は2である。
式(I)において、それぞれのRは、C1−C6アルキル;C1−C6アルコキシ;OH;ハロゲン;及びRNより独立して選択される。いくつかの態様では、それぞれのRが、C1−C6アルキル;OH;ハロゲン;及びRNより独立して選択される。いくつかの他の態様では、それぞれのRが、C1−C6アルキルとハロゲン、例
えば、メチル、フルオロ、及びクロロのような、C1−C3アルキル、フルオロ、及びクロロより独立して選択される。RNにおいて、RとRは、HとC1−C6アルキルより、例えば、Hとメチルのような、HとC1−C3アルキル、特に、Hより独立して選択される。
は、HとC1−C6アルキルより選択される。いくつかの態様では、Rが、C1−C6アルキル、例えば、メチルのようなC1−C3アルキルより選択される。いくつかの他の態様では、RがHとメチルより選択される。
それぞれのRは、C1−C6アルキルより独立して選択される。いくつかの態様では、それぞれのRがC1−C3アルキルより独立して選択され、例えば、それぞれのRがメチルである。
それぞれのRは、NO;ハロゲン;C1−C6アルキル、及びC1−C6アルコキシより独立して選択される。いくつかの態様では、それぞれのRが、NO;ハロゲン;及びC1−C6アルキルより、例えば、NO;ハロゲン;及びC1−C3アルキルより、又はNO;ハロゲン;及びC1−C3アルキルより、例えば、NO;ハロゲン;及びメチルより独立して選択される。Rがハロゲンである場合、それは、例えば、Clである。
いくつかの態様において、式(I)の化合物は、式(Ih):
[式中、環A、X、Y、Z、U、W、n、m、R、R、R、及びRは、本明細書の上記に定義される通りであり;
qは、0〜2の整数であり;そして
それぞれのRは、NO;ハロゲン;C1−C6アルキル、及びC1−C6アルコキシより独立して選択される]によって表され得る。
いくつかの態様では、それぞれのRが、ハロゲンとC1−C6アルキル、例えばハロゲンのような、ハロゲン;C1−C6アルキル、及びC1−C6アルコキシより独立して選択される。Rがハロゲンである場合、それは、例えば、Clである。
いくつかの態様において、整数qは、0と1より選択される。
いくつかの態様では、式(I)、特に式(Ih)の化合物において、Rが、NOとC1−C6アルキル、例えば、NOとメチルのような、NOとC1−C3アルキルより選択され;ここでどのアルキルも、少なくとも1つのハロゲン、例えば、CFにおけるように、少なくとも1つのフルオロで置換されていてもよい。
いくつかの態様では、式(Ih)の化合物において、RがNOである。
いくつかの態様では、式(Ih)の化合物において、qが1であり、そしてRがフェニル環上のオルト位に位置し、即ち、該化合物は、式(Ij):
[式中、A、X、Y、Z、U、W、n、m、R、R、R、R、及びRは、本明細書の上記に定義される通りである]によって表され得る。
いくつかの他の態様では、式(Ih)の化合物において、qが0であり、そして該化合物は、式(Ik):
[式中、A、X、Y、Z、U、W、n、m、R、R、R、及びRは、本明細書の上記に定義される通りである]によって表され得る。
式(Ik)の化合物のいくつかの態様では、RがCFである。
他に特定されなければ、又は文脈から明らかでなければ、式(I)へのどの言及も、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ij)及び(Ik)によって表されるような、前記式の態様のいずれへの言及としても意味されると理解されたい。同様に、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)又は(Ie)によって表されるような特別な態様の、式(If)又は(Ig)によって表されるような特別な態様との、及び/又は式(Ih)、(Ij)又は(Ik)によって表されるような特別な態様とのどの組合せも、本発明の範囲内で考慮される。
例えば、式(If)の化合物のいくつかの態様において、該化合物は、式(Ij)の化合物であり、即ち、該化合物は、式(Ifj):
によって表され得る。
式(Ifj)の化合物のいくつかの態様において、該化合物は、式(Ia)の化合物であり、即ち、該化合物は、式(Iafj):
によって表され得る。
式(Ifj)の化合物のいくつかの他の態様において、該化合物は、式(Id)の化合物であり、即ち、該化合物は、式(Idfj):
によって表され得る。
同様の命名システムを採用すると、他の特別な態様は、式(Ibfj)、(Icfj)、(Iagj)、(Iafk)、(Iagk)、等の化合物である。
本発明の化合物の例は、
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(5−メチル−3−フェニルイソオキサゾール−4−イル)メタンチオン;
(5−メチル−3−フェニルイソオキサゾール−4−イル)(4−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)メタンチオン;
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(4−(2−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタンチオン;
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(4−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタンチオン;
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(4−(2,6−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタンチオン;
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(1−(2−メトキシフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタンチオン;
(4−(2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)(1−(2−メトキシフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタンチオン;
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(1−(2,4−ジメトキシフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタンチオン;及び
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(1−(2,6−ジメトキシフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタンチオンである。
いくつかの態様では、式(I)の化合物の医薬的に許容される塩を提供する。本発明の医薬組成物における使用のための医薬的に許容される塩の例には、塩酸、臭化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸、及び硫酸のような鉱酸と、酒石酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、安息香酸、グリコール酸、グルコン酸、コハク酸、及びアリールスルホン酸のような有機酸より誘導されるものが含まれる。
「医薬的に許容される」は、本明細書において一般的に使用されるように、健全な医学的判断の範囲内で、妥当な利益/リスク比と釣り合った、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、又は他の問題又は合併症を伴わない、ヒト及び動物の組織と接触した使用に適している、化合物、材料、組成物、及び/又は剤形に関連する。
本明細書に記載するような式(I)の化合物は、ウイルス感染症、特にインフルエンザの予防及び治療に有用である。いくつかの態様では、式(I)の化合物を使用して、インフルエンザAウイルス感染症を治療するか又は予防する。本明細書において定義されるような製剤及び化合物で予防するか又は治療することができるインフルエンザAウイルスには、H1N1、H2N2、H3N2、H5N1、H7N7、H1N2、H9N2、H7N2、H7N3、及びH10N7が含まれる。いくつかの態様において、式(I)の化合物は、H1N1又はH3N2によって引き起こされるインフルエンザA株感染症の治療に有用である。
従って、1つの側面において、式(I)の化合物と少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤を含有する医薬製剤を提供する。本発明において使用し得る医薬的に許容される
賦形剤には、例えば、当業者に公知であって一般人に容易に入手可能である、媒体(vehicles)、アジュバント、担体、又は希釈剤が含まれる。医薬的に許容される担体は、活性化合物に対して化学的に不活性であって、使用の条件の下で有害な副作用も毒性も有さないものであり得る。医薬製剤については、「レミントン製薬科学(Remington's Pharmaceutical Sciences)」第20版、リッピンコット・ウィリアムズ・アンド・ウィルキンス、
メリーランド州ボルチモア(2000)704 頁に見出される。
式(I)の化合物は、本明細書に記載されるいずれの使用のために、どの好適な手段によっても、例えば、錠剤又はカプセル剤の形態におけるように経口的に、又は、例えば静脈内注射又は注入の技術による(例えば、無菌の注射可能な水性又は非水性溶液剤又は懸濁液剤として)ように非経口的に投与することができる。非経口投与では、発熱性物質が除去されて、必須のpH、等張性、及び安定性を有する、非経口的に許容される水溶液剤が利用される。当業者には、好適な溶液剤を調製することが十分に可能であって、数多くの方法が文献に記載されている。科学文献[例、Langer, Science 249: 1527-1533 (1990)]には、薬物送達の方法についての概説も見出される。経鼻又は直腸投与も、可能なも
のとして考慮される。
経口投与用の例示組成物には、例えば、嵩を付与するための微結晶性セルロース、懸濁液剤としてのアルギン酸又はアルギン酸ナトリウム、粘度増強剤としてのメチルセルロース、及び当該技術分野で知られるような甘味剤又は香味剤を含有し得る懸濁剤;並びに、例えば、微結晶性セルロース、リン酸二カルシウム、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、及び/又は乳糖、及び/又は当該技術分野で知られているような他の賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、希釈剤、及び滑沢剤を含有し得る即時放出錠剤が含まれる。式(I)の化合物はまた、舌下及び/又は頬内投与によって口腔を介して送達することができる。湿製錠剤、圧縮錠剤、又は凍結乾燥錠剤は、使用し得る例示の形態である。例示の組成物には、本発明の化合物(複数)をマンニトール、乳糖、スクロース、及び/又はシクロデキストリン類のような速溶解性の希釈剤とともに製剤化するものが含まれる。このような製剤にまた含まれるのは、セルロース(アビセル)又はポリエチレングリコール(PEG)のような高分子量の賦形剤であり得る。このような製剤には、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(SCMC)、無水マレイン酸共重合体(例、Gantrez)のような、粘膜付着に役立つ賦形剤と、ポリアクリル酸共重合体(例、Carbopol
934)のような、放出を制御するための薬剤も含めることができる。製造及び使用を容易にするために、滑沢剤、滑り剤、香味剤、着色剤、及び安定化剤も加えてよい。
非経口投与用の例示組成物には、例えば、マンニトール、1,3−ブタンジオール、水、リンゲル液、等張塩化ナトリウム溶液のような好適な無害の非経口的に許容される希釈剤又は溶媒、又は他の好適な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤(合成モノ若しくはジグリセリド、及びオレイン酸が含まれる脂肪酸、又はCremaphorが含まれる)を含有し得る、注射可能な溶液剤又は懸濁液剤が含まれる。直腸投与用の例示組成物には、例えば、好適な非刺激性の賦形剤(ココア脂、合成グリセリドエステル類、又はポリエチレングリコール類のような)を含有し得る、常温で固体であるが、直腸腔内では液化及び/又は溶解して薬物を放出する、坐剤が含まれる。
局所投与用の例示組成物には、Plastibase(ポリエチレンとともにゲル化した鉱油)のような局所用担体が含まれる。
本発明の文脈において、脊椎動物の被験者、例えば、哺乳動物(特に、ヒト)へ投与される用量は、該哺乳動物において抗ウイルス性の治療応答を妥当な時間枠にわたってもたらすのに十分であるべきである。当業者は、特定化合物の効力、患者の年齢、状態、及び体重、治療される病態の本質及び程度、治療担当医の推奨事項、及び投与のために選択さ
れる治療薬剤又は治療薬剤の組合せ、並びにウイルス感染の段階及び重症度が含まれる、多様な要因に投与量が依存するものであることを認められよう。用量は、投与の経路(投与形式)、時期、及び頻度によっても決定される。経口投与の場合、投与量は、1日に付き約0.01mg〜約1000mgの式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩の対応量で変動する可能性がある。
本発明の化合物はまた、1以上の追加の治療有効成分、例えば、ウイルス感染症の治療に、又はそのような感染症に付随する症状を緩和することに有用な1以上の物質(例、鎮痛薬、解熱薬、等)と組み合わせて使用又は投与してよい。
式(I)の化合物は、対応する式(II)のオキソ誘導体を、好ましくは結晶性の1,1’−[チオビス(メルカプトホスフィノチオイリデン)]ビス−,ビス−ピリジニウムと、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、国際特許出願番号:PCT/EP2012/051864(WO2012/104415として公開)に開示されて特許請求された硫化法を使用して、例えば、反応スキーム1に表されるような硫化反応において反応させることによって製造し得る:
式(II)の化合物の合成については、例えば、その文書がその全体において参照により本明細書に組み込まれる、WO/2011/015037とWO/2012/044531に記載されている;例えば、WO2011/015037の39〜42頁の一般的な記載と46〜56頁の実施例1〜5;並びに、WO/2012/044531の19〜25頁と実施例を参照のこと。さらに、式(II)の化合物は、反応スキーム2:
において表されるような方法によって、即ち、カルボン酸誘導体(a)をSOClのような塩素化剤と反応させて、塩化カルボニル誘導体(b)を入手する工程と、(b)を置換ピペラジン(c)と反応させる工程によって製造し得る。反応成分の(a)及び(c)は、市販されているか又は例えば、WO2011/015037中の一般的な記載に従うことによって、不当な困難無しに製造し得る。
また、トリアゾール誘導体を製造するために、反応スキーム2による反応中の出発材料(a)は、Kolb et al. への米国特許第6,642,390号に記載されるような反応によるか、又は Cheng, H. et al. J. Med Chem. 2012; 55; 2144-2153 に記載されるよう
な方法において製造してよい。いずれの文書も、その全体において参照により本明細書に組み込まれる。
本発明でまた提供するのは、式(Id1f)[式中、Rは、メチルである]の化合物を製造するための新規な方法である。反応スキーム3に例示されるように、式(a’)[式中、Rとnは、式(I)に関して定義される通りである]の化合物は、化合物1のトリメチルシリルメチルアジドとの銅媒介性の付加環化を含んでなる反応において化合物2を得て、これよりTMS基の除去によって(3)だけを得て、製造する。低温(−70℃)で(3)をリチウム化してリチウム化した(3)を二酸化炭素でクエンチすることによってカルボキシ基を導入して、所望されるカルボン酸(a’)を得る。
次いで、化合物(a’)を反応スキーム1及び2に一般的に例示されるようにさらに反応させて、Rがメチルである式(Id1f)の化合物を提供することができる。
いくつかの態様において、反応スキーム3中の化合物1は、化合物1’:
[式中、nとRは、式(I)に関して定義される通りであり、qは、1、2又は3であり、そしてそれぞれのR1’は、C1−C6アルコキシ、OH、及びハロゲン(例えば、C1−C3アルコキシ、OH、及びハロゲン)より、又はメトキシ、OH、及びハロゲン(メトキシ、OH、及びFのような)より独立して選択される;又は、式中、それぞれのR1’は、C1−C6アルコキシとハロゲン(例えば、C1−C3アルコキシとハロゲン)より、又はメトキシとハロゲン(メトキシとFのような)より独立して選択される]である。
反応スキーム4に例示されるように、化合物1’は、アセチレンの亜鉛有機試薬を使用する、化合物4の Negishi(根岸)カップリング反応(Negishi, E-I.; Kotora, M.; Xu,
C.; J. Org. Chem. 1997; 62; 8957-8960)によって製造し得る。あるいは、反応スキーム4にまた例示されるように、化合物1’は、エチニルトリメチルシランとの Sonogashira(薗頭)カップリング反応(Huang, Q.; Larock, R. C. J. Org. Chem. 2003; 68; 980-988)によって化合物5を得て、次いでこれをTHF中のフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(TBAF)と反応させて化合物1’を得て、製造し得る。
当業者に明らかであるように、上記に例示した方法に対しては、様々な修飾を施すことができる。
本発明を以下の非限定的な実施例において例証する。
実施例1
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(5−メチル−3−フェニルイソオキサゾール−4−イル)メタンチオン
1.1 5−メチル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−カルボニルクロリドの合成
5−メチル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−カルボン酸(1.0g,4.9ミリモル、市販されている)と塩化チオニル(5ml)の混合物を還流下に3時間加熱した。過剰の揮発物質の蒸発による除去によって5−メチル−3−フェニル−イソオキサゾール−4−カルボニルクロリド(1.01g,93%)を黄色のオイルとして得て、これをさらに精製せずに次の反応に使用した。
1.2 (4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(5−メチル−3−フェニルイソオキサゾール−4−イル)メタノン(ヌクレオジン)の合成
ジオキサン(25ml,無水)中に1−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)−ピペラジン(1.3g,5.37ミリモル)とピリジン(0.81ml,0.01モル)を含有する冷却混合物(0℃)へ5−メチル−3−イソオキサゾール−4−カルボニルクロリド
(1.19g,5.37ミリモル)のジオキサン(15ml,無水)溶液を滴下した。この反応溶液をそのまま周囲温度へ達せしめた。この溶液へ水を加えて、油状の橙色の残渣を得た。水分を除去して、油状の残渣をMeOH/アセトニトリル(2:1)の混合物に溶かして、結晶性のヌクレオジン(1.74g,76%)を得た。
1.3 (4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(5−メチル−3−フェニルイソオキサゾール−4−イル)メタンチオンの合成
ヌクレオジン(0.2g,0.47ミリモル)と1,1’−[チオビス(メルカプトホスフィノチオイリデン)]−ビス−,ビス−ピリジニウム(0.38g,1ミリモル)の混合物をジメチルスルホン(1g)とともに120℃で10〜15分間加熱した。この融成物へ水を加えて、この反応溶液をそのまま10〜15分間沸騰させた。冷却後、沈殿を濾過によって単離して、粗製の材料(0.2g,96%)を得た。MeOH/アセトニトリル(2:1)に溶かすことによって再結晶を実施して、結晶性の硫化ヌクレオジンを得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.21 (d, 1H, J = 2.5 Hz), 8.14 (dd, 1H, J = 9.0, 2.2 Hz), 7.64-7.63 (m, 2H), 7.53-7.52 (m, 2H), 7.15 (d, 1H, J = 9.3 Hz), 4.50 (br, 1H), 4.35 (br, 1H), 3.69 (br, 1H), 3.50 (br, 1H), 3.39 (br, 1H), 3.18 (br, 1H), 3.08 (br, 1H), 2.48 (br, 1H), 2.47 (s, 3H)。
13C-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 188.0(s), 167.3(s), 157.7(s), 153.5(s), 142.0(s), 130.4(d), 129.3(d, 2C), 127.9(s), 127.4(d, 2C), 126.2(s), 126.0(d), 123.8(d), 120.5(d), 117.4(s), 50.6(t), 49.2(t), 48.6(t), 47.8(t), 10.9(q)。
実施例2
(5−メチル−3−フェニルイソオキサゾール−4−イル)(4−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)メタンチオン
2.1 (5−メチル−3−フェニル−4−イソオキサゾリル)[4−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−ピペラジニル]−メタノンの合成
ジオキサン(25ml,無水)中に1−(4−トリフルオロ−メチルフェニル)−ピペラジン(1.24g,5.38ミリモル、市販されている)とピリジン(0.81ml,0.01モル)を含有する冷却混合物(0℃)へ5−メチル−3−イソオキサゾール−4−カルボニルクロリド(1.19g,5.37ミリモル)のジオキサン(15ml,無水)溶液を滴下した。この反応溶液をそのまま周囲温度へ達せしめた。この溶液へ水を加えて沈殿を得て、これを濾過によって単離した。MeOH/アセトニトリル(2:1)の混合物からの再結晶によって、白色の結晶性化合物(1.74g,75%)を得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.61-7.60 (m, 2H), 7.49-51 (m, 5H), 7.01-6.99 (m,
2H), 3.75 (br, 2H), 3.32 (br, 4H), 2.94 (br, 2H), 2.48 (s, 3H)。
13C-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 169.6(s), 162.4(s), 160.5(s), 153.6(s), 131.0(d), 129.8(d, 2H), 129.1(s), 128.2(d, 2C), 127.0 (q, 4J CF = 3.7 Hz, CCF3, 2C), 125.8 (q, 1J CF = 270.1 Hz, CCF3), 119.6 (q, 2J CF = 32.0 Hz, CCF3),115.4(d, 2C), 1
12.0(s), 48.0 (t, 4CH2), 12.1(q)。
2.2 (5−メチル−3−フェニル−4−イソオキサゾリル)[4−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−ピペラジニル]−メタノンの硫化
(5−メチル−3−フェニル−4−イソオキサゾリル)[4−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−ピペラジニル]−メタノン(0.2g,0.48ミリモル)と1,1’−[チオビス(メルカプトホスフィノチオイリデン)]ビス−,ビスピリジニウム(0.38g,1ミリモル)の混合物をジメチルスルホン(1g)とともに120℃で10〜15分間加熱した。この融成物へ水を加えて、この反応溶液をそのまま10〜15分間沸騰させた。冷却後、水分を濾過によって除去すると、黄色の沈殿(0.19g,92%)が残った。MeOH/アセトニトリル(2:1)の混合物からの再結晶によって、結晶性の硫化(5−メチル−3−フェニル−4−イソオキサゾリル)[4−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−ピペラジニル]−メタノン化合物を得た。
H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.63-7.62 (m, 2H), 7.47-52 (m, 5H), 7.00-6.94 (m, 2H), 4.5 (br, 1H), 4.20 (br, 1H), 3.63 (br, 2H), 3.47 (br, 1H), 3.27 (br, 2H), 2.54 (br, 1H), 2.45 (s, 3H)。
13C-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 187.5 (s), 167.5(s), 157.6(s), 152.1(s), 130.4 (d), 129.3(d, 2C), 127.9(s), 127.3(d, 2C), 126.3(q, 4J CF = 3.2 Hz, CCF3, 2C), 122.3(q, 1J CF = 270.4 Hz, CCF3) 118.0 (q, 2J CF = 32.7 Hz, CCF3), 117,3(s) 114.2 (d, 2C), 50.4(t), 48.0(t), 46.4(t), 45.6(t), 11.4(q)。
実施例3
一般手順(反応スキーム4)
適正に置換されたヨードベンゼン(4)(1当量)、エチニルトリメチルシラン(1,2当量)、トリエチルアミン(2.5mL/1gのヨードベンゼン)、THF(2.5mL/1gのヨードベンゼン)の混合物を不活性雰囲気下に室温でPd(PPhCl(0.025当量)とCuI(0.1当量)へ加えた。この反応混合物を室温で3日間撹拌した。この反応物へ飽和NHCl(水溶液)(10mL/1gのヨードベンゼン)を加えた。この水溶液を酢酸エチル(2x10mL/1gのヨードベンゼン)で抽出した。有機層を食塩水(10%)で洗浄し、乾燥(NaSO)させて、SiOのプラグに通して濾過した。溶媒を除去して、オイルの形態をした化合物5を次の工程に直接使用した。
2−(トリメチルシリル)エチニル−ベンゼン誘導体5(1当量)、水(2当量)、及びTHF(5mL/1gの2−(トリメチルシリル)エチニル−ベンゼン誘導体5)の溶液へTHF(1M)中のTBAF(1.2当量)を0℃で加えた。この反応物をそのまま室温へ達せしめた。この反応物を、出発材料がTLC分析(約30分)によって判定して検出され得なくなるまで、室温で撹拌した。この反応物へ食塩水(10%)溶液(10mL/1gの2−(トリメチルシリル)エチニル−ベンゼン誘導体5)を加えた。水相を酢酸エチル(10mL/1gの2−(トリメチルシリル)エチニル−ベンゼン誘導体5)で2回抽出した。合わせた有機相を食塩水(10%)で洗浄し、乾燥(NaSO)させて真空で濃縮して、暗色のオイルを、酢酸エチルと石油エーテル(60〜80℃)を使用するクロマトグラフィーによって精製して、化合物1’を得た。
実施例4
一般手順(反応スキーム4)
臭化エチニルマグネシウムのTHF溶液(0.5M,75mL)へZnBrのTHF(25mL)溶液をアルゴン下に室温で加えた。この混合物をアルゴン下にさらに1.5
時間撹拌した後で、化合物4(1当量)を加えた。このスラリーへPd(PPh(0.05当量)の溶液を加えて、この反応物を室温でさらに17時間撹拌した。この反応混合物へNHClを加えて、相を分離させた。水相をエチルエーテル(2x40mL)で抽出し、NaSOで乾燥させた。溶媒を減圧下の蒸発によって除去した。SiOと(1:9)酢酸エチル/石油エーテルでのクロマトグラフィーに続く、酢酸エチル/石油エーテル(0:1、次いで徐々に石油エーテル中2%酢酸エチル)での第二のクロマトグラフィーによって、化合物1’を得た。
実施例3と実施例4のいずれかに従うことによって製造される化合物1’の例は:
1−フルオロ−3−メトキシ−2−エチニルベンゼン
IR νmax: 3265, 3021, 2842, 1608, 1472, 1242, 774, 721 cm-1; δH(CDCl3): 7.28 (1H, td), 6.74 (2H, m), 3.94 (3H, s), 3.55 (1H, s); 及び
1−メトキシ−2−エチニルベンゼン
IR νmax: 3285, 2943, 2836, 1595, 1489, 1249, 748 cm-1; δH (CDCl3): 7.49 (1H, dd), 7.34 (1H, dt), 6.93 (2H, m), 3.93 (3H, s), 3.33 (1H, s) である。
実施例5
一般手順(反応スキーム3)
化合物1(1当量)、硫酸銅(0.05当量)、及びアスコルビン酸ナトリウム(0.15当量)へトリメチルシリルメチルアジド(2当量)と酢酸(0.3当量)、水(5mL/1gの化合物1)、及びt−ブタノール(10mL/1gの化合物1)の溶液を加えた。この反応物を、残存する化合物1がTLC分析(約1〜2時間)によって判定して検出され得なくなるまで、50℃で加熱した。この反応混合物を室温へ冷やした。この水溶液をジエチルエーテル(20mL/1gの化合物)で2回抽出した。合わせたエーテル相を食塩水(10%)で洗浄し、乾燥(NaSO)させて真空で濃縮して、暗色のオイルを、酢酸エチルと石油エーテル(60〜80℃)を使用するクロマトグラフィーによって精製して、化合物2を得た。
(2)(1当量)、水(2当量)、及びTHF(5mL/1gの(2))の溶液へTHF(1M)中のTBAF(1.2当量)を0℃で加えた。この反応物をそのまま室温へ達せしめた。この反応物を、出発材料がTLC分析(約30分)によって判定して検出され得なくなるまで、室温で撹拌した。この反応物へ食塩水(10%)溶液(10mL/1gの(2))を加えた。水相を酢酸エチル(10mL/1gの(2))で2回抽出した。合わせた有機相を食塩水(10%)で洗浄し、乾燥(NaSO)させて真空で濃縮して、暗色のオイルを、酢酸エチルと石油エーテル(60〜80℃)を使用するクロマトグラフィーによって精製して、(3)を得た。
(3)のTHF溶液へLDA(2M)のTHF(1.25当量)溶液をアルゴン下に−75℃で20分間加えた。このスラリーを−75℃で1時間撹拌した。二酸化炭素をこの溶液に−75℃で10分間泡立てて通した後で、二酸化炭素をこの反応混合物に泡立てて通しながら、この反応混合物をそのまま室温へ達せしめた。水(15mL/1gの(3))を加えた。THFを減圧下の蒸発によって除去した。この水溶液を酢酸エチル(15mL/1gの(3))で2回洗浄した。水相を塩酸(36%)で酸性化すると、数分の撹拌後に固形物を生成した。この固形物を濾過によって単離して水(5mL/1gの(3))で3回洗浄して乾燥させて、化合物a’を得た。
実施例5の一般手順において製造される中間化合物2の例は:
1−[(トリメチルシリル)メチル]−4−(6−フルオロ−2−メトキシフェニル)−[1,2,3]トリアゾール
収率:75% (黄色のオイル). IR νmax: 2955, 2840, 1581, 1476, 1231, 844, 781 c
m-1; δH(CDCl3): 7.74 (1H, s), 7.28 (1H, td), 6.81 (2H, m), 3.99 (2H, s), 3.90 (3H, s), 0.20 (9H, s) である。
実施例5の一般手順に従うことによって製造される化合物a’の例は、以下である:
1−メチル−4−(2−メトキシフェニル)−[1,2,3]トリアゾール−5−カルボン酸
収率:83% (白色の固形物). Mp: 178℃; IR νmax: 1701, 1459, 1246, 1170, 1023,
769, 747, 731 cm-1; δH (CDCl3): 7.42 (1H, dd), 7.29 (1H, m), 6.94 (1H, m), 6.86 (1H, d), 4.23 (3H, s), 3.69 (3H, s); 及び
1−メチル−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−[1,2,3]トリアゾール−5−カルボン酸
収率:48% (白色の固形物). Mp: 205℃; IR νmax: 1704, 1610, 1472, 1251, 1107,
775, 739, 717 cm-1; δH (CDCl3): 7.20 (1H, t), 6.50 (2H, d), 4.22 (3H, s), 3.61
(6H, s); δC:。
実施例6
一般手順(反応スキーム2)
カルボン酸a(1当量)と塩化チオニル(10当量)の混合物を還流で5時間加熱した。この反応物へトルエン(3x20mL/1gのカルボン酸)を加えて、溶媒を減圧下の蒸発によって除去した。その場で生成した酸クロリド(b)をジクロロメタン(10mL/1gのカルボン酸)に溶かした。この溶液を、ピペラジン(c)(1.2当量)、トリエチルアミン(3当量)、及びジクロロメタン(10mL/1gのカルボン酸)の混合物へ室温でゆっくり加えた。この反応物を室温で12〜24時間撹拌した。この反応混合物を水、水酸化ナトリウム溶液(1M)、及び食塩水溶液(10%)で洗浄し、乾燥(NaSO)させて真空で濃縮して、この固形物を、酢酸エチルと石油エーテル(60〜80℃)又はメタノールとジクロロメタンを使用するクロマトグラフィーによって精製して、式(II)の化合物を得た。
実施例6の一般手順に従うことによって製造される式(II)の化合物の例は、以下である:
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(4−(2−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタノン(VNFC 040)
収率:99% (黄色の固形物). Mp: 126℃; IR νmax: 1652, 1515, 1340, 1231, 1019,
755, 703 cm-1; δH(CDCl3): 8.25 (1H, d), 8.10 (1H, dd), 7.83 (1H, dd), 7.43 (1H, m), 7,13 (1H, t), 7.00 (1H, m), 6.85 (1H, d), 4.20 (3H, s), 3.94 (2H, m), 3.82
(3H, s), 3.24 (2H, m), 3.15 (2H, m), 2.55 (2H, br s), 1.76 (2H, br s);
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(4−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタノン(VNFC 050)
収率: 90% (黄色の固形物). Mp: 148℃; IR νmax: 1650, 1513, 1471, 1340, 1232, 1080, 1020, 786, 766, 744, 704 cm-1; δH(DMSO-d6): 8.23 (1H, d), 8.15 (1H, dd), 7.51 (1H, td), 7.10 (1H, d), 7.00 (2H, m), 4.12 (3H, s), 3.74 (3H, s), 3.70 (2H, m), 3.18 (2H, m), 3.08 (2H, m), 2.54 (2H, m);
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(4−(2,6−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタノン(VNFC 044)
収率:84% (黄色の固形物). Mp: 188℃; IR νmax: 1642, 1582, 1473, 1331, 1255, 1107, 1014, 785, 761 cm-1; δH (CDCl3): 8.25 (1H, d), 8.10 (1H, dd), 7.39 (1H, t), 6.78 (1H, d), 6.68 (1H, d), 4.23 (3H, s), 3.80 (8H, m), 3.33 (2H, m), 3.0 (2H,
m), 2.25 (2H, m);
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(1−(2−メトキシフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタノン(VNFC 025)
収率: 74% (黄色の固形物). Mp: 186℃; IR νmax: 1636, 1506, 1450, 1333, 1227, 1015, 763, 747 704 cm-1; δH (CDCl3): 8.28 (1H, d), 8.13 (1H, dd), 7.55 (1H, dd),
7.50 (1H, m), 7,15 (1H, m), 7.08 (1H, d), 7.00 (1H, d), 3.87 (5H, br s), 3.49
(2H, m), 3.15 (2H, m), 2.95 (2H, m), 2.50 (3H, s);
(4−(2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)(1−(2−メトキシフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタノン(VNFC 042)
収率: 82% (白色の固形物). Mp: 166℃; IR νmax: 1650, 1504, 1446, 1325, 1268, 1107, 1019, 820, 749, 698 cm-1; δH (CDCl3): 7.65 (1H, d), 7.56 (1H, dd), 7.50 (2H, m), 7.15 (1H, t), 7.08 (1H, d), 7.01 (1H, d), 3.84 (5H, br s), 3.49 (2H, m), 3.07 (2H, m), 2.95 (2H, m), 2.51 (3H, s);
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(1−(2,4−ジメトキシフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタノン(VNFC 027)
収率:58% (黄色の固形物). Mp: 115℃; IR νmax: 2926, 2852, 1643, 1510, 1336, 1209, 1011, 886, 789, 770, 746, 694 cm-1; δH(CDCl3): 8.30 (1H, d), 8.14 (1H, dd), 7.57 (1H, s), 7.04 (1H, d), 6.61 (1H, s), 3.99 (3H, s), 3.85 (5H, m), 3.60 (2H, m), 3.21 (2H, m), 3.13 (2H, m), 2.48 (3H, s);及び
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(1−(2,6−ジメトキシフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタノン(VNFC 047)
収率: 72% (黄色の固形物). Mp: 188℃; IR νmax: 2931, 2834, 1649, 1509, 1441, 1336, 1224, 1133, 1041, 1011, 881, 823, 774, 747, 705 cm-1; δH (CDCl3): 8.28 (1H, d), 8.12 (1H, dd), 7.14 (1H, d), 7.02 (3H, m), 3.82 (5H, m), 3.77 (3H, s), 3.54 (2H, m), 3.19 (2H, m), 3.05 (2H, m), 2.49 (3H, s)。
実施例7
一般手順(反応スキーム1)
式(II)の化合物のジメチルスルホン(4g/1gの式(II)の化合物)溶液へ五硫化二リン・ジピリジニウム錯体(3当量)を120〜145℃で加えた。TLC分析が出発材料の残っていないことを示したとき、この融成物を室温へ冷やした。水(40mL/1gの式(II)の化合物)を加えて、この混合物を還流で5〜10分間加熱した。このように生成した固形物を濾過によって単離して、水で洗浄した。この粗生成物を、酢酸エチルと石油エーテル(60〜80℃)又はメタノールとジクロロメタンを使用するクロマトグラフィーによって精製して、再結晶させて、式(I)の化合物を得た。
実施例7の一般手順に従うことによって製造される式(I)の化合物の例は、以下である:
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(4−(2−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタンチオン(VNFC 041)
収率:78% (橙色の固形物). Mp: 188℃; IR νmax: 1583, 1474, 1433, 1336, 1227, 1013, 827, 755, 743, 698 cm-1; δH (CDCl3): 8.26 (1H, d), 8.10 (1H, dd), 7.72 (1H, dd), 7.43 (1H, td), 7.10 (1H, t), 6.98 (1H, d), 6.82 (1H, d), 4.70 (1H, m), 4.24 (4H, m), 3.80 (3H, s), 3.50 (2H, m), 3.42 (1H, m), 2.99 (1H, m), 2.81 (1H, m), 2.12 (1H, m);
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(4−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタンチオン(VNFC 051)
収率:53% (橙色の固形物). Mp: 213℃; IR νmax: 1623, 1582, 1434, 1336, 1228, 1978, 1014, 784, 743, 698 cm-1; δH: 8.27 (1H, d), 8.11 (1H, dd), 7.39 (1H, td), 6.83 (3H, m), 4.70 (1H, m), 4.23 (3H, s), 3.78 (3H, s), 3.60 (2H, m), 3.39 (1H, m), 2.98 (2H, m), 2.26 (1H, m);
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(4−(2,6−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタンチオン(VNFC 045)
収率:39% (橙色の固形物). Mp: 230℃; IR νmax: 1583, 1471, 1327, 1226, 1103, 1009, 790, 769, 743, 681 cm-1; δH (CDCl3): 8.27 (1H, d), 8.11 (1H, dd), 7.38 (1H, t), 6.79 (1H, d), 6.66 (2H, m), 4.86 (1H, m), 4.28 (3H, s), 3.92 (1H, m), 3.75
(7H, m), 3.46 (2H, m), 2.87 (1H, m), 2.74 (1H, m), 1.89 (1H, m);
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(1−(2−メトキシフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタンチオン(VNFC 026)
収率:16% (黄色の固形物) Mp: ; IR νmax: cm-1; δH(CDCl3): 8.30 (1H, s), 8.15 (1H, dd), 7.52 (2H, m), 7.14 (1H, td), 7.07 (1H, d), 6.99 (1H, d), 4.48 (1H, m),
4.30 (1H, m), 3.80 (4H, m), 3.59 (1H, m), 3.25 (1H, m), 3.16 (2H, m), 2.85 (1H,
m), 2.48 (3H, s);
(4−(2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)(1−(2−メトキシフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタンチオン(VNFC 043)
収率: 83% (黄色の固形物). Mp: 163℃; IR νmax: cm-1; δH (CDCl3): 7.66 (1H, d), 7.51 (3H, m), 7.12 (1H, td) 7.07 (1H, d), 7.00 (1H, d), 4.46 (1H, m), 4.31 (1H, m), 3.82 (3H, s), 3.78 (1H, m), 3.58 (1H, m), 3.17 (1H, m), 3.07 (2H, m), 2.75
(1H, m), 2.46 (1H, s);
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(1−(2,4−ジメトキシフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタンチオン(VNFC 028)
収率:50% (黄色の固形物). Mp: 199℃; IR νmax: 1584, 1512, 1490, 1337, 1229, 1210, 1020, 818, 769, 746, 712 cm-1; δH(CDCl3): 8.31 (1H, d), 8.15 (1H, dd), 7.52 (1H, s), 7.04 (1H, d), 6.59 (1H, s), 4.63 (1H, m), 4.25 (1H, m), 3.98 (3H, s),
3.82 (3H, s), 3.62 (1H, m), 3.30 (3H, m), 3.08 (1H, m), 2.43 (3H, s);
(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(1−(2,6−ジメトキシフェニル)−4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタンチオン(VNFC 046)
収率: 62% (橙色の固形物). Mp: 195℃; IR νmax: 1582, 1508, 1479, 1335, 1225, 1018, 802, 746, 705 cm-1; δH(CDCl3): 8.31 (1H, d), 8.15 (1H, dd), 7.12 (1H, d), 7.01 (3H, m), 4.50 (1H, m), 4.34 (1H, m), 3.78 (7H, m), 3.63 (1H, m), 3.22 (3H, m), 2.90 (1H, m), 2.45 (3H, s)。
生物学的試験
材料と方法
ウイルス感染の1日前に約80%の細胞集密度に達するように調製した、24ウェルプレート中のMDCK細胞
Pen/Stepと10%胎仔ウシ血清を含有するDMEM(Invitrogen)
0.3% BSAを含むOptiMEM(Invitrogen)
補充薬剤無しのPBS
トリプシン 1μg/μl
0.1% BSA含有DMEM中のVSV血清型インディアナ
0.1% BSA含有DMEM中のインフルエンザA/テキサス/91(H1N1)
ウイルス抑制アッセイ
ウイルス抑制アッセイ(VRA)を使用して、化合物の阻害効果を Mardin-Darby イヌ腎臓(MDCK)細胞で判定した。感染に先立つ1日前に、24ウェル細胞培養プレートに蒔いたMDCK細胞を、10%胎仔ウシ血清、グルタミン、及びPen/Stepを含有するDMEM培地において5% CO中37℃で80%の集密度へ増殖させた。感染に先立って、この培地を除去して、この細胞をPBSで1回洗浄した。使用の直前に、ウイルスストックを、0.3% BSAを含有する無血清の最小必須培地(OptiMEM,Invitrogen)に希釈した。感染は、ウェルに付き200μlの容量において0.01の感染多重度(MOI)で、室温で1時間実施した。次いで、この細胞をPBSで1回洗浄して、0.1% BSAと10μMの化合物を含有する新鮮なDMEM培地をその細胞へ加えた。インフルエンザAウイルスの場合、その培地は、0.5μg/mlのトリプシンをさらに含有した。24時間後に被感染ウェルからの培地を回収して、ウイルス複製について評価するまで−80℃で保存した。
ウイルス複製の分析
ウイルス感染の1日前に約80%の細胞集密度に達するように調製した、12ウェルプレート中のMDCK細胞
0.3% BSAを含有するOptiMEM(Invitrogen)
アビセル培地(トリプシンを含む)
各プレートに必要とされる12ml:
12ml DMEM 2X(ペニシリン−ストレプトマイシン)
12μl トリプシン(μg/μl)
12mlアビセル(HO中3%)
使用の直前に混合する
PBS中4%ホルムアルデヒド
20% EtOH/水中0.5%クリスタルバイオレット
MDCK細胞でのプラークアッセイによってウイルス力価を評価した。0.3% BSAを含有するOptiMEMにおいてウイルス調製物の10倍系列希釈液(10−2〜10−7,それぞれ500μl容量)を調製した。この細胞をPBSで1回洗浄した後で、このウイルス希釈液(500μl)を加えて、この細胞を室温で1時間インキュベートした。次いで、この接種液を除去して、2mlアビセル培地と交換した後で、このプレートを5% CO中37℃で72時間インキュベートした。VSVの力価測定には、トリプシンフリーのアビセル培地を使用した。ウイルスプラークを可視化するために、アビセル培地を除去して、この細胞を4%ホルムアルデヒド/PBSで10分間固定した。次いで、残存する細胞を0.5%クリスタルバイオレットで10分間染色した。最後に、このプレートを水道水で洗浄してそのまま乾燥させた後で、5個より多くて50個より少ないプラークを含有するウェルのプラークを計数した。これらの数値を使用して力価を計算した。本アッセイの検出限界は、1mlの試料に付き200PFUである。
被験化合物
化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶かして20mMストック溶液を得て、これを使用まで室温で保存した。使用の直前に、このストック溶液を0.1% BSA含有DMEM培地に希釈した。化合物を含まない20mM DMSOの希釈液を陰性対照として役立てた。試験した化合物(表1参照)は、実施例1と実施例2において製造した本発明の化合物、即ち、それぞれ(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(5−メチル−3−フェニルイソオキサゾール−4−イル)メタンチオン(VNFC 009と呼称される)と(5−メチル−3−フェニルイソオキサゾール−4−イ
ル)(4−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)メタンチオン(VNFC 0015と呼称される)である。比較目的のために、(4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(5−メチル−3−フェニルイソオキサゾール−4−イル)メタンチオン(VNFC 007と呼称される)と(5−メチル−3−フェニルイソオキサゾール−4−イル)(4−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)メタノン(VNFC 0014と呼称される)も製造して試験した。市販されているヌクレオジンを参照物として使用した。この結果を図面1と図面2に示す。
表1
この試験結果より、本発明の化合物は、特にインフルエンザウイルスに対して、ウイルス阻害剤として有効であるように見える。
さらに、実施例6において製造した化合物(本発明によるものではない)と実施例7において製造した化合物(本発明の化合物)のインフルエンザウイルスに対する抗ウイルス活性について、本明細書の上記に記載したようなウイルスアッセイおいて検査した。この結果を表2に要約する(ここで化合物は、前記実施例において確定した呼称によって言及される)。
表2
Caco2透過性アッセイ
本発明の化合物:VNFC 0009、並びにヌクレオジンを使用して、Caco2透過性アッセイを実施した。このアッセイは、ヌクレオジンに比較した、VNFC 0009の良好なバイオアベイラビリティを示した:頂端膜側から基底膜側への方向のCaco2透過性は、ヌクレオジンのそれより約30%高くて、同時に、VNFC 0009の基底膜側から頂端膜側へのCaco2透過性は、ヌクレオジンのそれよりほぼ7倍低かったのである。
1.式(I):
[式中:
Uは、C又はNであり;
Wは、C又はNであり;
Xは、N、CH、O、又はNHであり;
Yは、N、CH、O、又はNHであり;
Zは、C又はNであり;
環A:
は、6員のアリール又はヘテロアリールであり;
nは、0〜3の整数であり;
mは、0〜2の整数であり;
pは、0〜3の整数であり;
それぞれのRは、C1−C6アルキル;C1−C6アルコキシ;OH;ハロゲン;及びRNより独立して選択され;
は、HとC1−C6アルキルより選択され;
それぞれのRは、C1−C6アルキルより独立して選択され;
それぞれのRは、NO;ハロゲン;C1−C6アルキル、及びC1−C6アルコキシより独立して選択され;
とRは、HとC1−C6アルキルより独立して選択され;
ここでどのアルキルも、1個又は数個のハロゲン原子で置換されていてもよい]の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
2.それぞれのRが、C1−C6アルキル;OH;ハロゲン;及びRNより独立して選択され;
がHとC1−C6アルキより選択され;
それぞれのRがC1−C6アルキルより独立して選択され;
それぞれのRが、NO;ハロゲン;及びC1−C6アルキルより独立して選択され;
それぞれのRとRは、HとC1−C6アルキルより独立して選択され;
ここでどのアルキルも、1個又は数個のハロゲン原子で置換されていてもよい、1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
3.どのC1−C6アルキル部分もC1−C3アルキルより選択される、1又は2に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
4.どのC1−C6アルキル部分もメチルである、3に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
5.nが0である、1〜4のいずれか1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
6.mが0である、1〜5のいずれか1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
7.UがCである、1〜6のいずれか1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
8.YがNである、1〜7のいずれにも記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
9.YがNHである、1〜7のいずれか1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
10.YがOである、1〜7のいずれか1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
11.XがNである、1〜10のいずれか1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
12.XがNHである、1〜10のいずれか1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
13.XがOである、1〜10のいずれか1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
14.WがNである、1〜13のいずれか1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
15.WがCである、1〜13のいずれか1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
16.ZがNである、1〜15のいずれか1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
17.ZがCである、1〜15のいずれか1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
18.環Aがフェニルである、1〜17のいずれか1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
19.療法における使用のための、1〜18のいずれか1に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
20.1〜18のいずれか1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩と、少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤を含んでなる医薬組成物。
21.ウイルス感染症の治療における使用のための、20に記載の医薬組成物。
22.ウイルス感染症がインフルエンザである、21に記載の医薬組成物。
23.ウイルス感染症の治療における使用のための、1〜18のいずれか1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩。
24.ウイルス感染症がインフルエンザである、23に記載の化合物。
25.式(I):
[式中:
Uは、C又はNであり;
Wは、C又はNであり;
Xは、N、CH、O、又はNHであり;
Yは、N、CH、O、又はNHであり;
Zは、C又はNであり;
環A:
は、6員のアリール又はヘテロアリールであり;
nは、0〜3の整数であり;
mは、0〜2の整数であり;
pは、0〜3の整数であり;
それぞれのRは、C1−C6アルキル;C1−C6アルコキシ;OH;ハロゲン;及びRNより独立して選択され;
は、HとC1−C6アルキルより選択され;
それぞれのRは、C1−C6アルキルより独立して選択され;
それぞれのRは、NO;ハロゲン;C1−C6アルキル、及びC1−C6アルコキシより独立して選択され;
とRは、HとC1−C6アルキルより独立して選択され;
ここでどのアルキルも、1個又は数個のハロゲン原子で置換されていてもよい]の化合物、又はその医薬的に許容される塩を製造する方法であって:
式(II):
[式中、環A、X、Y、Z、U、W、n、m、p、R、R、R、及びRは、本明細書の上記に定義される通りである]の化合物を硫化剤(a thionating agent)としてのP・2CNと液体溶媒媒体中で反応させる工程を含んでなる、前記方法。
26.ウイルス感染症の治療の必要な脊椎動物の患者へ1〜18のいずれか1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩の治療有効量を投与することを含んでなる、その治療の方法。
27.ウイルス感染症がインフルエンザである、26に記載の方法。

Claims (14)

  1. 化合物であって、式(I):
    [式中:
    Uは、Cであり;
    Wは、C又はNであり;
    Xは、N、O、又はNHであり;
    Yは、Nであり;
    Zは、Cであり;
    環A:
    は、フェニルであり;
    nは、0〜3の整数であり;
    mは、0〜2の整数であり;
    pは、1又は2であり;
    それぞれのRは、C1−C3アルキル;C1−C3アルコキシ;及びハロゲンより独立して選択され;
    は、C1−C3アルキルより選択され;
    それぞれのRは、C1−C3アルキルより独立して選択され;そして
    それぞれのRは、NO;ハロゲン;及びC1−C3アルキルより独立して選択され、ここで、該アルキルは、1個又は数個のフッ素原子で置換されていてもよい]の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  2. 請求項1に記載の化合物であって、どのC1−C3アルキル部分もメチルである化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  3. 請求項1又は2に記載の化合物であって、nが0である化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物であって、mが0である化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物であって、XがNである化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物であって、XがNHである化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物であって、XがOである化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物であって、WがNである化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  9. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物であって、WがCである化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  10. 請求項1に記載の化合物であって、
    (4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(5−メチル−3−フェニルイソオキサゾール−4−イル)メタンチオン;
    (5−メチル−3−フェニルイソオキサゾール−4−イル)(4−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)メタンチオン;
    (4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(4−(2−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタンチオン;
    (4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(4−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタンチオン;及び
    (4−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)(4−(2,6−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)メタンチオン
    から選択される化合物、又はその医薬的に許容される塩。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩と、少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤を含んでなる医薬組成物。
  12. 請求項11に記載の医薬組成物であって、ウイルス感染症の治療における使用のための組成物。
  13. 請求項12に記載の医薬組成物であって、該ウイルス感染症がインフルエンザである組成物。
  14. 式(I):
    [式中:
    Uは、Cであり;
    Wは、C又はNであり;
    Xは、N、O、又はNHであり;
    Yは、Nであり;
    Zは、Cであり;
    環A:
    は、フェニルであり;
    nは、0〜2の整数であり;
    mは、0〜2の整数であり;
    pは、1又は2であり;
    それぞれのRは、C1−C3アルキル;C1−C3アルコキシ;及びハロゲンより独立して選択され;
    は、C1−C3アルキルより選択され;
    それぞれのRは、C1−C3アルキルより独立して選択され;そして
    それぞれのRは、NO;ハロゲン;及びC1−C3アルキルより独立して選択され、ここで、該アルキルは、1個又は数個のフッ素原子で置換されていてもよい]の化合物、又はその医薬的に許容される塩を製造する方法であって:
    式(II):
    [式中、環A、X、Y、Z、U、W、n、m、p、R、R、R、及びRは、上で定義した通りである]の化合物を硫化剤(a thionating agent)としてのP・2CNと反応させる工程を含んでなる方法。
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