JP2018054081A - リングの製造方法 - Google Patents

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崇士 尾林
Takashi Obayashi
崇士 尾林
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Abstract

【課題】レーザ切断によりリング体に生じる熱影響部を効率的に除去し、リングの製造効率を高める。【解決手段】 複数のエレメントを無端金属のリングで結束して構成される伝達ベルトを用いた無段変速機におけるリングを製造するものにおいて、無端の筒状体を形成する溶接工程と、溶接した筒状体を溶体化処理する第1溶体化工程と、溶体化処理した筒状体をレーザを用いて所定幅のリング体に切断するリング切断工程と、切断したリング体の幅方向端部を砥石により研磨してR状に成形すると共にリング切断工程より生じた熱影響部を除去する研磨・R付け工程と、を備える。【選択図】図6

Description

本明細書において開示する本開示の発明は、リングの製造方法に関する。
従来より、多数のエレメントをリングで結束して構成される環状の伝達ベルトを用いたベルト式無段変速機におけるリングの製造方法としては、帯状の金属板の端部同士を突き合わせて溶接して無端の筒状体を形成する溶接工程と、溶接した筒状体を溶体化処理(焼鈍処理)する溶体化工程と、溶体化処理した筒状体をレーザ光によって所定幅に切断してリング体を形成する切断工程とを含むものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−248522号公報
上述したリングの製造方法において、筒状体の切断をレーザ光によって行なうものとすると、リング体がレーザ光の熱によって組織変化(熱影響部)し、以降のリング体の塑性加工性に影響を与える。例えば、レーザ切断したリング体を圧延する圧延工程を実行する際や、リング体を径方向に複数枚積層して積層リングを形成するためにリング体を必要な周長に調整する周長調整工程を実行する際に、リング体が破断したり、所望の寸法に成形できない場合が生じ、レーザ切断後に溶体化処理を再実行する必要が生じてしまう。
本開示の発明は、レーザ切断によりリング体に生じる熱影響部を効率的に除去し、リングの製造効率を高めることを主目的とする。
本開示の発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本開示のリングの製造方法は、複数のエレメントを無端金属のリングで結束して構成される伝達ベルトを用いた無段変速機における該リングを製造するリングの製造方法であって、帯状の金属板の端部同士を突き合わせて溶接し無端の筒状体を形成する溶接工程と、溶接した筒状体を溶体化処理する溶体化工程と、溶体化処理した筒状体をレーザを用いて所定幅のリング体に切断する切断工程と、切断したリング体の幅方向端部を砥石により研磨して前記切断工程より生じた熱影響部を除去すると共にR状に成形する研磨工程と、を備えることを要旨とする。
この本開示のリングの製造方法では、無端の筒状体を形成する溶接工程と筒状体を溶体化する第1溶体化工程と筒状体をレーザ切断によりリング体に切断する切断工程とを実行した後、研磨・R付け工程によりリング体の幅方向端部をR状に成形する際に、レーザ切断により生じた熱影響部もあわせて除去する。この結果、研磨・R付け工程を実行した後のリング体には、硬度が高い熱影響部が残存しないため、その後に第1溶体化工程を再実行する必要をなくすことできる。この結果、リングの製造効率を向上させることができる。また、レーザを用いて切断工程を実行した後、レーザ切断によってリング体の幅方向端部に生じた熱影響部を、研磨工程で当該幅方向端面をR状に加工する際にあわせて除去するため、切断工程で用いる切断機を、カッタ切断機などの他の切断機からレーザ切断機へ切り替える場合でも、既存設備を有効利用することができ、製造設備の追加・変更を最小限とすることができる。
無段変速機1の構成の概略を示す構成図である。 伝達ベルト10の構成の概略を示す構成図である。 リングの製造工程の一例を示す説明図である。 リング体23の幅方向断面におけるレーザ切断部を拡大して示す部分拡大図である。 リング体23のレーザ切断面からの幅方向の距離と硬度との関係を示す説明図である。 研磨・R付け工程を説明する説明図である。 研磨装置30の構成の概略を示す構成図である。 外周側研磨ロール41を用いてリング体23の端部外周側を研磨・R付けする様子を示す説明図である。 内周側研磨ロール46を用いてリング体23の端部内周側を研磨・R付けする様子を示す説明図である。 比較例の研磨ロール41Bを用いてリング体23の幅方向端部を研磨・R付けする様子を示す説明図である。 他の実施形態における研磨装置130の構成の概略を示す構成図である。 研磨ロール141を用いてリング体23の幅方向端部を研磨・R付けする様子を示す説明図である。
次に、図面を参照しながら、本開示の発明を実施するための形態について説明する。
図1は、無段変速機1の構成の概略を示す構成図である。無段変速機1は、エンジン等の動力源を備える車両に搭載され、図示するように、駆動側回転軸としてのプライマリシャフト2と、当該プライマリシャフト2に設けられたプライマリプーリ3と、プライマリシャフト2と平行に配置される従動側回転軸としてのセカンダリシャフト4と、当該セカンダリシャフト4に設けられたセカンダリプーリ5と、プライマリプーリ3のプーリ溝(V字溝)とセカンダリプーリ5のプーリ溝(V字溝)とに巻き掛けられる伝達ベルト10とを備える。無段変速機1は、プライマリプーリ3とセカンダリプーリ5の溝幅を変更することにより、プライマリプーリ3の動力を無段階に変速してセカンダリプーリ5へ伝達する。
図2は、伝達ベルト10の構成の概略を示す構成図である。伝達ベルト10は、図2に示すように、多数(例えば数百個)のエレメント11と、積層リング12と、を備え、多数のエレメント11を積層リング12で環状に結束することにより構成される。エレメント11は、例えば、プレス加工により鋼板から打ち抜かれて形成されたものである。エレメント11は、左右の側面でプーリ(プライマリプーリ3,セカンダリプーリ5)からの挟圧力を受けつつ、プーリとの接線方向の摩擦力によってベルト進行方向の前方のエレメント11を押し出すことによって動力を伝達する。
積層リング12は、周長が少しずつ異なる複数枚の無端金属のリング20(単リング)が径方向に層状に積層されたものであり、図3に例示する製造工程によって製造される。
リング20の製造工程は、図3に示すように、(a)帯板切断工程と、(b)曲げ工程と、(c)溶接前洗浄工程と、(d)溶接工程と、(e)第1溶体化工程(焼鈍工程)と、(f)リング切断工程と、(g)研磨・R付け工程と、(h)圧延前洗浄工程と、(i)圧延工程と、(j)圧延後洗浄工程と、(k)第2溶体化工程と、(l)周長調整工程と、(m)時効・窒化工程とにより構成される。
(a)帯板切断工程は、ドラムに巻回された所定厚さ(例えば、0.4〜0.5mm)の帯状の鋼板(マルエージング鋼板)を幅方向に切断することにより所定サイズの帯板21を切り出す工程である。帯板切断工程は、切れ刃を備えたカッタ切断機やレーザ切断機などを用いて行なうことができる。(b)曲げ工程は、帯板21の端部同士を互いに突き合わせるように筒状に曲げて筒状体22を成形する工程である。曲げ工程は、ロールや金型を用いて行なうことができる。
(c)溶接前洗浄工程は、筒状体22の突き合わせ部を溶接する前に、筒状体22の脱脂洗浄を行なう工程である。溶接前洗浄工程は、例えば、シャワー洗浄や超音波洗浄などを用いて行なうことができる。(d)溶接工程は、筒状体22の突き合わせ部を溶接する突き合わせ溶接を行なう工程である。溶接工程は、例えば、レーザ溶接やプラズマ溶接などを用いて行なうことができる。(e)第1溶体化工程(焼鈍工程)は、溶接工程で変化した溶接部周辺の硬度分布を平準化させ、展延性を向上させるための工程である。
(f)リング切断工程は、筒状体22を所定幅の複数のリング体23に切断する工程であり、レーザ切断機を用いて行なわれる。図4は、リング体23の幅方向断面におけるレーザ切断部を拡大して示す部分拡大図である。レーザ切断部は、図示するように、レーザ光による熱で金属が溶けて固まった凝固組織と、熱により組織変化の生じた熱影響部(HAZ)とを含む。図5は、リング体23のレーザ切断面からの幅方向の距離と硬度との関係を示す説明図である。熱影響部は、図示するように、レーザ切断面から遠く、熱の影響がほとんどない部位に対して、大きな硬度差が生じていることがわかる。リング体23に熱影響部が残存している状態で(i)圧延工程が実行されると、硬度の高い熱影響部から破断が生じたり、変形抵抗の相違から狙った寸法に成形できない場合が生じる。
(g)研磨・R付け工程は、図6に示すように、研磨ロールを用いてリング体23の幅方向端部(レーザ切断部)を研磨して熱影響部を除去すると共にR状に加工する工程であり、図7に例示する研磨装置30を用いて行なわれる。研磨装置30は、図7に示すように、リング体23が架け渡される駆動ローラ31aおよび従動ローラ31bを有する回転ユニット31と、リング体23を内周側からバックアップする内周側バックアップローラ33と、内周側バックアップローラ33と対峙しリング体23の幅方向端部の外周側(端部外周側)をR状に研磨する外周側研磨ユニット40と、リング体23を外周側からバックアップする外周側バックアップローラ34と、外周側バックアップローラ34と対峙しリング体23の幅方向端部の内周側(端部内周側)をR状に研磨する内周側研磨ユニット45と、を備える。回転ユニット31は、駆動ローラ31aがリング体23の内周面に従動ローラ31bと離間する方向に圧接されており、駆動ローラ31aを回転駆動することにより、リング体23に張力を付与した状態で当該リング体23を周方向に回転(周回)することができる。なお、回転ユニット31は、リング体23に張力を付与するためのテンションローラを別途備えるものとしてもよい。外周側研磨ユニット40は、回転ユニット31にセットされたリング体23の板厚方向に平行な方向に延びる回転軸を有する外周側研磨ロール41と、外周側研磨ロール41の回転方向と外周側研磨ロール41の回転軸の軸方向(図中、前後方向)とその軸方向に直交し且つリング体23の幅方向に平行な方向(図中、上下方向)とに外周側研磨ロール41を回転および移動可能な回転・移動ユニット43と、を備える。内周側研磨ユニット45は、外周側研磨ユニット40と同様の外周側研磨ロール46と回転・回転ユニット48とを備える。
図8は外周側研磨ロール41を用いてリング体23の端部外周側を研磨・R付けする様子を示す説明図であり、図9は内周側研磨ロール46を用いてリング体23の端部内周側を研磨・R付けする様子を示す説明図である。なお、図8および図9では、説明の都合上、外周側研磨ロール41,内周側研磨ロール46におけるL字溝42,47を誇張して示した。外周側研磨ロール41および内周側研磨ロール46は円柱形状の部材であり、その外周面の先端部にはL字溝42,47が周方向に全周に亘って形成されている。L字溝42,47は、溝底が外周側研磨ロール41,内周側研磨ロール46の軸方向に沿って直線状に延びる直線部42b,47bにより形成され、溝底隅部が約90度の円弧角θとリング体23の板厚tの約1/2の曲率半径rをもつ凹状円弧部42a,47aにより形成されている。L字溝42,47には砥粒が固着された砥粒層が形成されている。こうした外周側研磨ロール41および内周側研磨ロール46を用いたリング体23の研磨・R付けは、以下のようにして行なわれる。即ち、まず、外周側研磨ロール41を回転させながらリング体23の幅方向一端側から他端側へ向かう方向(図中、下方向)に移動させると共に内周側研磨ロール46を回転させながらリング体23の幅方向一端側から他端側へ向かう方向(図中、下方向)に移動させることにより、直線部42b,47bをそれぞれリング体23の幅方向一端部の端面に押し付けて、リング体23の幅方向一端部の熱影響部を除去する(図8(a),図9(a)参照)。そして、外周側研磨ロール41を回転させながらリング体23の板厚方向の外周側から内周側(図中、左方向)へ移動させて凹状円弧部42aをリング体23の幅方向一端部の外周側(端部外周側)に押し付けることにより、リング体23の端部外周側をR状に成形する(図8(b),(c)参照)。同時に、内周側研磨ロール46を回転させながらリング体23の板厚方向の内周側から外周側(図中、右方向)へ移動させて凹状円弧部47aをリング体23の幅方向一端部の内周側(端部内周側)に押し付けることにより、リング体23の端部内周側をR状に成形する(図9(b),(c)参照)。なお、リング体23の端部外周側の加工と端部内周側の加工は、同じタイミングで行なうものに限られず、それぞれ異なるタイミングで行なうものとしてもよい。即ち、リング体23の端部外周側を加工した後、端部内周側を加工してもよいし、リング体23の端部内周側を加工した後、端部外周側を加工してもよい。また、外周側研磨ロール41および内周側研磨ロール46の回転方向は、リング体23との接触点において、リング体23の周回方向と同一方向としてもよいし、逆方向としてもよい。こうしてリング体23の幅方向一端部を研磨すると、回転ユニット31からリング体23を取り外し、その幅方向一端側と幅方向他端側とを入れ替えてから回転ユニット31に再度取り付けて、リング体23の幅方向他端部に対して同様の研磨を行なう。これにより、リング体23の幅方向両端部は、熱影響部が除去され、且つ、角部のほとんどない半円状に成形される。なお、外周側研磨ユニット40および内周側研磨ユニット45を、リング体23の幅方向一端側と幅方向他端側とに一対ずつ設けて、それぞれリング体23の幅方向一端部と幅方向他端部とを研磨するものとしてもよい。
図10は、比較例の研磨ロール41Bを用いてリング体23の幅方向端部を研磨・R付けする様子を示す説明図である。なお、比較例の研磨ロール41Bは、その外周面の軸方向中央に約180度の円弧角θとリング体23の板厚tの約1/2の曲率半径rをもつ半円状の凹溝42Bが全周に亘って形成されたものである。比較例では、研磨ロール41Bを回転させながらリング体23の幅方向に移動させてリング体23の幅方向端部の端面に研磨ロール41Bの凹溝42Bを押し付けることにより、リング体23の幅方向端部を研磨しながらR状に成形する。こうした変形例の研磨ロール41Bを用いてリング体23を研磨・R付けする場合、凹溝42Bの曲率半径rに対してリング体23の板厚tがt=2・rの関係を満たしていれば、リング体23の幅方向端部を角部のほとんどない半円状に成形することができるが、実際にはリング体23の板厚にはバラツキが生じ、リング体23の板厚tがt<2・rのときには、リング体23の端面における板厚方向両端部に角部が残存する場合があり(図10(a)参照)、リング体23の板厚tがt>2・rのときには、リング体23の端面における板厚方向両端部が凹溝42Bでない研磨ロール41Bの外周面で研磨されてアンダーカットが生じる場合がある(図10(b)参照)。本実施形態では、研磨ロールを外周側研磨ロール41と内周側研磨ロール46とに分割し、それぞれでリング体23の幅方向端部の外周側と内周側とをR状に研磨するため、リング体23の板厚のバラツキに拘わらず、その幅方向両端部を角部のほとんどない半円状に成形することができる。
(h)圧延前洗浄工程は、リング体23を圧延する前に、研磨・R付け工程でリング体23に付着した研磨屑などを除去する工程であり、(i)圧延工程は、圧延ローラを用いてリング体23を必要な板厚に圧延してリング体24とする工程である。上述したように、リング体23はリング切断工程の後、研磨・R付け工程(g)によって硬度の高い熱影響部が除去されているから、圧延工程(i)によって破断を生じることなく、所望の板厚に圧延することができる。(j)圧延後洗浄工程は、圧延によってリング体24に付着した圧延油などを除去する工程である。(k)第2溶体化工程は、圧延したリング体24を加熱して、圧延により変形された金属組織の再結晶化を行なう工程である。
(l)周長調整工程は、圧延したリング体24を複数枚径方向に積層できるように周長を微調整する工程である。(m)時効・窒化工程は、周長調整したリング体24を時効処理した後、窒化処理することによりリング体24の表面を強化する工程である。
以上説明した本実施形態のリングの製造方法によれば、複数のエレメントを無端金属リングで結束して構成される伝達ベルトを用いた無段変速機におけるリングを製造するものにおいて、帯板21の端部同士を突き合わせて溶接し無端の筒状体22を形成する(d)溶接工程と、溶接した筒状体22を溶体化処理(焼鈍処理)する(e)第1溶体化工程と、溶体化処理した筒状体22をレーザを用いて所定幅のリング体23に切断する(f)リング切断工程と、切断したリング体23の幅方向端部を砥石により研磨して(f)リング切断工程より生じた熱影響部を除去すると共にR状に成形する(g)研磨・R付け工程と、を備える。これにより、(g)研磨・R付け工程の実行後のリング体23には、硬度が高い熱影響部が残存しないため、その後に第1溶体化工程を再実行する必要をなくすことできる。この結果、リングの製造効率を向上させることができる。
また、レーザ切断機を用いて(f)リング切断工程を実行した後、レーザ切断によってリング体23の幅方向端部に生じた熱影響部を、(g)研磨・R付け工程で当該幅方向端面をR状に加工する際にあわせて除去するため、(f)リング切断工程で用いる切断機を、カッタ切断機などの他の切断機からレーザ切断機へ切り替える場合でも、(g)研磨・R付け工程においてレーザ切断により生じた熱影響部を除去する処理を追加するだけでよく、既存設備を有効利用することができ、製造設備の追加・変更を最小限とすることができる。即ち、レーザ切断に伴って生じる熱影響部を溶体化によって除去する場合、溶体化をリング体23で行なうための設備が必要となるが、(g)研磨・R付け工程によって熱影響部を除去することで、こうした設備の追加を不要とすることができる。
上述した実施形態では、(g)研磨・R付け工程において、研磨ロールを、リング体23の端部外周側を研磨する外周側研磨ロール41と、リング体23の端部内周側を研磨する内周側研磨ロール46とに分割するものとしたが、図10に示した比較例の研磨ロール41Bを用いてリング体23の幅方向端部を研磨・R付けするものとしてもよい。また、図11に示すように一体型の研磨ロール141を用いてリング体23の端部外周側と端部内周側とを研磨・R付けするものとしてもよい。図11は、他の実施形態における研磨装置130の構成の概略を示す構成図である。他の実施形態に係る研磨装置130は、図示するように、駆動ローラ31aおよび従動ローラ31bを有する回転ユニット31と、リング体23の端部外周側と端部内周側とを研磨・R付けする研磨ユニット140と、研磨ユニット140に対してリング体23の送り方向の前後に設けられリング体23を内周側からバックアップする内周側バックアップローラ133a,133bと、研磨ユニット140に対してリング体23の送り方向の前後に設けられリング体23を外周側からバックアップする外周側バックアップローラ134a,134bと、を備える。研磨ユニット140は、回転ユニット31にセットされたリング体23の板厚方向に平行な方向に延びる回転軸を有する研磨ロール141と、研磨ロール141の回転方向と研磨ロール141の回転軸の軸方向(図中、前後方向)とその軸方向に直交し且つリング体23の幅方向に平行な方向(図中、上下方向)とに研磨ロール141を回転および移動可能な回転・移動ユニット143と、を備える。
図12は研磨ロール141を用いてリング体23の幅方向端部を研磨・R付けする様子を示す説明図である。なお、図12では、説明の都合上、研磨ロール141における凹溝142を誇張して示した。研磨ロール141は、円柱形状の部材であり、外周面の軸方向中央に凹溝142が周方向に全周に亘って形成されている。凹溝142は、溝底がロールの軸方向に沿って直線状に延びる直線部142bにより形成され、溝底の両隅部が約90度の円弧角θとリング体23の板厚tの約1/2の曲率半径rをもつ凹状円弧部142a,142cにより形成されている。凹溝142には砥粒が固着された砥粒層が形成されている。こうした研磨ロール141を用いたリング体23の研磨・R付けは、以下のようにして行なわれる。即ち、まず、研磨ロール141を回転させながらリング体23の幅方向一端側から他端側へ向かう方向(図中、下方向)に移動させ、直線部142bをリング体23の幅方向一端部の端面に押し付けて、リング体23の幅方向一端部の熱影響部を除去する(図12(a)参照)。次に、研磨ロール141を回転させながらリング体23の板厚方向の外周側から内周側(図中、左方向)へ移動させて凹状円弧部142aをリング体23の幅方向一端部の外周側(端部外周側)に押し付けることにより、リング体23の端部外周側をR状に成形する(図12(b)参照)。そして、研磨ロール141を回転させながらリング体23の板厚方向の内周側から外周側(図中、右方向)へ移動させて凹状円弧部142cをリング体23の幅方向端部の内周側(端部内周側)に押し付けることにより、リング体23の端部内周側をR状に成形する(図12(c)参照)。こうしてリング体23の幅方向一端部を研磨すると、回転ユニット31からリング体23を取り外し、その幅方向一端側と幅方向他端側とを入れ替えてから回転ユニット31に再度取り付けて、リング体23の幅方向他端部に対して同様の研磨を行なう。これにより、リング体23の幅方向両端部は、熱影響部が除去され、且つ、角部のほとんどない半円状に成形される。なお、研磨ユニット140を、リング体23の幅方向一端側と幅方向他端側とにそれぞれ設けて、それぞれリング体23の幅方向一端部と幅方向他端部とを研磨するものとしてもよい。また、この他の実施形態においては、リング体23の端部外周側を加工した後、端部内周側を加工するものとしたが、リング体23の端部内周側を加工した後、端部外周側を加工してもよい。また、研磨ロール141の軸方向への往復動を繰り返すことにより、リング体23の端部外周側と端部内周側とを交互に少しずつ加工していくものとしてもよい。
以上説明したように、本開示のリングの製造方法は、複数のエレメント(11)を無端金属のリング(20)で結束して構成される伝達ベルトを用いた無段変速機(1)における該リングを製造するリングの製造方法であって、帯状の金属板(21)の端部同士を突き合わせて溶接し無端の筒状体(22)を形成する溶接工程(d)と、溶接した筒状体(22)を溶体化処理する溶体化工程(e)と、溶体化処理した筒状体(22)をレーザを用いて所定幅のリング体(23)に切断する切断工程(f)と、切断したリング体(23)の幅方向端部を砥石(41,46)により研磨して前記切断工程(f)より生じた熱影響部を除去すると共にR状に成形する研磨工程(g)と、を備えることを要旨とする。
この本開示のリングの製造方法では、無端の筒状体(22)を形成する溶接工程(d)と筒状体(22)を溶体化する第1溶体化工程(e)と筒状体(22)をレーザ切断によりリング体(23)に切断する切断工程(f)とを実行した後、研磨工程(g)によりリング体(23)の幅方向端部をR状に成形する際に、レーザ切断により生じた熱影響部もあわせて除去する。この結果、研磨工程(g)を実行した後のリング体(23)には、硬度が高い熱影響部が残存しないため、その後に第1溶体化工程(e)を再実行する必要をなくすことできる。この結果、リングの製造効率を向上させることができる。また、レーザを用いて切断工程(f)を実行した後、レーザ切断によってリング体(23)の幅方向端部に生じた熱影響部を、研磨工程(g)で当該幅方向端面をR状に加工する際にあわせて除去するため、切断工程(f)で用いる切断機を、カッタ切断機などの他の切断機からレーザ切断機へ切り替える場合でも、既存設備を有効利用することができ、製造設備の追加・変更を最小限とすることができる。
こうした本開示のリングの製造方法において、幅方向端部を研磨したリング体(23)を圧延する圧延工程(i)と、圧延したリング体(24)を溶体化処理する第2溶体化工程(k)と、溶体化処理したリング体(24)の周長を調整する周長調整工程(l)と、周長を調整したリング体(24)を時効処理および窒化処理する時効・窒化工程(m)と、を更に備えるものとしてもよい。上述した切断工程(f)により生じる熱影響部は、研磨工程(g)により除去されるため、その後に溶体化工程(e)を再度実行することなく、圧延工程(i)によりリング体(23)を圧延する際または周長調整工程(l)によりリング体(23)を周長調整する際に、リング体(23)が破断するのを抑制し、加工精度を良好なものとすることができる。
また、本開示のリングの製造方法において、前記研磨工程(g)は、リング体(23)に張力を付与した状態で該リング体(23)を周方向に回転させ、前記リング体(23)の幅方向端部に対して該リング体(23)の板厚方向の外周側から内周側へ向かって凹弧状の第1研磨部(42a,142a)を押し当てることにより前記リング体(23)の幅方向端部の外周側をR状に研磨し、前記リング体(23)の幅方向端部に対して該リング体(23)の板厚方向の内周側から外周側へ向かって凹弧状の第2研磨部(47a,142c)を押し当てることにより前記リング体(23)の幅方向端部の内周側をR状に研磨するものとしてもよい。これにより、リング体(23)の板厚にバラツキが生じるものとしても、その幅方向端部(端部外周側および端部内周側)を角部のほとんどない半円状に成形することができる。
以上、本開示の発明の実施の形態について説明したが、本開示の発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本開示の発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本開示の発明は、無段変速機に用いられる伝達ベルトの製造産業に利用可能である。
1 無段変速機、2 プライマリシャフト、3 プライマリプーリ、4 セカンダリシャフト、5 セカンダリプーリ、10 伝達ベルト、11 エレメント、12 積層リング、20 リング、21 帯板、22 筒状体、23 リング体、24 リング体、30 研磨装置、31 回転ユニット、31a 駆動ローラ、31b 従動ローラ、33 内周側バックアップローラ、34 外周側バックアップローラ、40 外周側研磨ユニット、41 外周側研磨ロール、42,47 L字溝、42a,47a 凹状円弧部、42b,47b 直線部、43,48,143 回転・移動ユニット、45 内周側研磨ユニット、46 内周側研磨ロール、130 研磨装置、133a,133b 内周側バックアップローラ、134a,134b 外周側バックアップローラ、140 研磨ユニット、141 研磨ロール、142 凹溝、142a,142c 凹状円弧部、142b 直線部、41B 研磨ロール、42B 凹溝。
本開示のリングの製造方法は、複数のエレメントを無端金属のリングで結束して構成される伝達ベルトを用いた無段変速機における該リングを製造するリングの製造方法であって、帯状の金属板の端部同士を突き合わせて溶接し無端の筒状体を形成する溶接工程と、溶接した筒状体を溶体化処理する溶体化工程と、溶体化処理した筒状体をレーザを用いて所定幅のリング体に切断する切断工程と、切断したリング体の幅方向端部砥石を押し当てることにより前記切断工程より生じた熱影響部を除去すると共に該幅方向端部を凸弧状に成形する幅方向端部処理工程と、幅方向端部を処理したリング体を所定の板厚に調整する圧延工程と、を備えることを要旨とする。
この本開示のリングの製造方法では、無端の筒状体を形成する溶接工程と筒状体を溶体化する第1溶体化工程と筒状体をレーザ切断によりリング体に切断する切断工程とを実行した後、幅方向端部処理工程によりリング体の幅方向端部を凸弧状に成形する際に、レーザ切断により生じた熱影響部もあわせて除去する。この結果、幅方向端部処理工程を実行した後のリング体には、硬度が高い熱影響部が残存しないため、その後に第1溶体化工程を再実行する必要をなくすことできる。この結果、リングの製造効率を向上させることができる。また、レーザを用いて切断工程を実行した後、レーザ切断によってリング体の幅方向端部に生じた熱影響部を、幅方向端部処理工程で当該幅方向端凸弧状に加工する際にあわせて除去するため、切断工程で用いる切断機を、カッタ切断機などの他の切断機からレーザ切断機へ切り替える場合でも、既存設備を有効利用することができ、製造設備の追加・変更を最小限とすることができる。
(g)研磨・R付け工程は、図6に示すように、研磨ロールを用いてリング体23の幅方向端部(レーザ切断部)を研磨して熱影響部を除去すると共に凸弧状(R状に加工する工程であり、図7に例示する研磨装置30を用いて行なわれる。研磨装置30は、図7に示すように、リング体23が架け渡される駆動ローラ31aおよび従動ローラ31bを有する回転ユニット31と、リング体23を内周側からバックアップする内周側バックアップローラ33と、内周側バックアップローラ33と対峙しリング体23の幅方向端部の外周側(端部外周側)をR状に研磨する外周側研磨ユニット40と、リング体23を外周側からバックアップする外周側バックアップローラ34と、外周側バックアップローラ34と対峙しリング体23の幅方向端部の内周側(端部内周側)をR状に研磨する内周側研磨ユニット45と、を備える。回転ユニット31は、駆動ローラ31aがリング体23の内周面に従動ローラ31bと離間する方向に圧接されており、駆動ローラ31aを回転駆動することにより、リング体23に張力を付与した状態で当該リング体23を周方向に回転(周回)することができる。なお、回転ユニット31は、リング体23に張力を付与するためのテンションローラを別途備えるものとしてもよい。外周側研磨ユニット40は、回転ユニット31にセットされたリング体23の板厚方向に平行な方向に延びる回転軸を有する外周側研磨ロール41と、外周側研磨ロール41の回転方向と外周側研磨ロール41の回転軸の軸方向(図中、前後方向)とその軸方向に直交し且つリング体23の幅方向に平行な方向(図中、上下方向)とに外周側研磨ロール41を回転および移動可能な回転・移動ユニット43と、を備える。内周側研磨ユニット45は、外周側研磨ユニット40と同様の外周側研磨ロール46と回転・回転ユニット48とを備える。
以上説明したように、本開示のリングの製造方法は、複数のエレメント(11)を無端金属のリング(20)で結束して構成される伝達ベルトを用いた無段変速機(1)における該リングを製造するリングの製造方法であって、帯状の金属板(21)の端部同士を突き合わせて溶接し無端の筒状体(22)を形成する溶接工程(d)と、溶接した筒状体(22)を溶体化処理する溶体化工程(e)と、溶体化処理した筒状体(22)をレーザを用いて所定幅のリング体(23)に切断する切断工程(f)と、切断したリング体(23)の幅方向端部砥石(41,46)を押し当てることにより前記切断工程(f)より生じた熱影響部を除去すると共に該幅方向端部を凸弧状に成形する幅方向端部処理工程(g)と、幅方向端部を処理したリング体(23)を所定の板厚に調整する圧延工程(i)と、を備えることを要旨とする。
この本開示のリングの製造方法では、無端の筒状体(22)を形成する溶接工程(d)と筒状体(22)を溶体化する第1溶体化工程(e)と筒状体(22)をレーザ切断によりリング体(23)に切断する切断工程(f)とを実行した後、幅方向端部処理工程(g)によりリング体(23)の幅方向端部を凸弧状に成形する際に、レーザ切断により生じた熱影響部もあわせて除去する。この結果、幅方向端部処理工程(g)を実行した後のリング体(23)には、硬度が高い熱影響部が残存しないため、その後に第1溶体化工程(e)を再実行する必要をなくすことできる。この結果、リングの製造効率を向上させることができる。また、レーザを用いて切断工程(f)を実行した後、レーザ切断によってリング体(23)の幅方向端部に生じた熱影響部を、幅方向端部処理工程(g)で当該幅方向端凸弧状に加工する際にあわせて除去するため、切断工程(f)で用いる切断機を、カッタ切断機などの他の切断機からレーザ切断機へ切り替える場合でも、既存設備を有効利用することができ、製造設備の追加・変更を最小限とすることができる。
こうした本開示のリングの製造方法において、所定の板厚に調整したリング体(24)を溶体化処理する第2溶体化工程(k)と、溶体化処理したリング体(24)の周長を調整する周長調整工程(l)と、周長を調整したリング体(24)を時効処理および窒化処理する時効・窒化工程(m)と、を更に備えるものとしてもよい。上述した切断工程(f)により生じる熱影響部は、研磨工程(g)により除去されるため、その後に溶体化工程(e)を再度実行することなく、圧延工程(i)によりリング体(23)を圧延する際または周長調整工程(l)によりリング体(23)を周長調整する際に、リング体(23)が破断するのを抑制し、加工精度を良好なものとすることができる。
また、本開示のリングの製造方法において、前記幅方向端部処理工程(g)は、リング体(23)に張力を付与した状態で該リング体(23)を周方向に回転させ、前記リング体(23)の幅方向端部に対して該リング体(23)の板厚方向の外周側から内周側へ向かって凹弧状の砥石(42a,142a)を押し当てることにより前記リング体(23)の幅方向端部の外周側を凸弧状に成形し、前記リング体(23)の幅方向端部に対して該リング体(23)の板厚方向の内周側から外周側へ向かって凹弧状の砥石(47a,142c)を押し当てることにより前記リング体(23)の幅方向端部の内周側を凸弧状に成形するものとしてもよい。これにより、リング体(23)の板厚にバラツキが生じるものとしても、その幅方向端部(端部外周側および端部内周側)を角部のほとんどない半円状に成形することができる。

Claims (3)

  1. 複数のエレメントを無端金属のリングで結束して構成される伝達ベルトを用いた無段変速機における該リングを製造するリングの製造方法であって、
    帯状の金属板の端部同士を突き合わせて溶接し無端の筒状体を形成する溶接工程と、溶接した筒状体を溶体化処理する溶体化工程と、溶体化処理した筒状体をレーザを用いて所定幅のリング体に切断する切断工程と、切断したリング体の幅方向端部を砥石により研磨して前記切断工程より生じた熱影響部を除去すると共にR状に成形する研磨工程と、
    を備えるリングの製造方法。
  2. 請求項1記載のリングの製造方法であって、
    幅方向端部を研磨したリング体を圧延する圧延工程と、圧延したリング体を溶体化処理する第2溶体化工程と、溶体化処理したリング体の周長を調整する周長調整工程と、周長を調整したリング体を時効処理および窒化処理する時効・窒化工程と、
    を更に備えるリングの製造方法。
  3. 請求項1または2記載のリングの製造方法であって、
    前記研磨工程は、前記リング体に張力を付与した状態で該リング体を周方向に回転させ、前記リング体の幅方向端部に対して該リング体の板厚方向の外周側から内周側へ向かって凹弧状の第1研磨部を押し当てることにより前記リング体の幅方向端部の外周側をR状に研磨し、前記リング体の幅方向端部に対して該リングの板厚方向の内周側から外周側へ向かって凹弧状の第2研磨部を押し当てることにより前記リング体の幅方向端部の内周側をR状に研磨する、
    リングの製造方法。
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