JP2018044665A - ガス絶縁機器のガスリーク補修工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来工法に比べて特殊な技能を必要とせず、労力が大幅に削減できると共に、施工困難な箇所においても機能を維持した閉塞が容易となるガス絶縁機器のガスリーク補修工法を提供する。
【解決手段】リーク箇所R周囲の塗装部分のサビ・汚れ・古い塗膜を落とすケレン処理工程Aと、フランジナット12のナット穴12bがリークパスとなってフランジナット12のフランジ部12aがリーク箇所Rに当接し固定されるようコーキング材11をリーク箇所R周囲の所定範囲にわたって接着する接着工程Bと、コーキング材11の硬化後においてシールワッシャ14を介してフランジナット12のナット穴12bにボルト13をトルク締結しナット穴12bを封鎖するボルト締結工程Cとから成る。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガス絶縁機器の経年劣化によるフランジ部パッキンのシール性能低下や溶接部のひび割れ等による絶縁ガスのリークを補修するためのガス絶縁機器のガスリーク補修工法に関する。
従来から、ガス絶縁機器(ガス絶縁開閉装置:GIS)が経年劣化するとフランジ部パッキンのシール性能低下や溶接部のひび割れ等により、機器内部の絶縁ガスがリークしてしまう不具合が発生する。リークが継続するとタンク内部の絶縁ガスが失われ絶縁性能が低下し設備事故に至る可能性があるため、早急にリークを閉塞する処置を施す必要がある。
ガス絶縁機器(ガス絶縁開閉装置:GIS)は、遮断器・断路器・母線電線路・避雷器・計器用変成器・作業用接地装置等を、絶縁性の高い六フッ化硫黄(SF6)が充填されている単一の接地容器内に収めている縮小形開閉設備である。六フッ化硫黄(SF6)は、絶縁性が高く、その絶縁耐力は空気の3倍にも及ぶ。また、不活性で熱伝導性も高いことから、アーク放電によって過熱した電極を、速やかに冷却することができる。
このガス絶縁機器は、点検や、不具合が生じたときの対処を考慮して、複数のガス区画を設けており、機器全体を分割した状態で管理している。そして、各ガス区画には、バルブにより開閉可能なガス給排口が設けられている。このガス給排口には、異物の侵入を防止するために、所定の給排口カバーが取り付けられている。
このようなガス絶縁機器において、複数のガス区画内に充填されている六フッ化硫黄(SF6)は、何らかの事故や装置の故障等を原因として部分的な放電現象が生じた場合、フッ化スルフリル(SO2F2)等の分解ガスが生じる。そのため、何らかの事故や装置の故障等が生じた場合、該当するガス区画を特定して必要な措置を施すために、個々のガス区画において、分解ガスの有無を検知する作業が実施されている。
また、前記したリーク閉塞処置のための抜本的な対策としては、ガス絶縁機器のタンク交換やフランジパッキン取替が必要となるが、長期的な設備停止により電力の安定供給に支障を来すと共に、修理費用が高額となる。
そのため、近年においては、設備を運転し続けた状態(絶縁ガスが定格圧力に充填された状態)のまま外部からコーキング処置を施してガスリークを閉塞する手法が一般的に採用されている。
具体的には、全周に渡りコーキング処置を施し、最終的にリークパスを1点に限定させて閉塞する様々な工法がある。
このような工法としては、例えば、特許文献1に開示されているように、各種金属配管の腐食、磨耗などによる破損部を補修するための金属パイプの補修用セットと、該補修用セットを用いた補修方法が存在する。
すなわち、マスキングテープ、繊維テープ、エポキシ樹脂を主体とする補修材および金属製ワイヤをセットした金属パイプの補修セットを使用し、金属パイプに生じた孔をマスキングテープで塞ぎ、その上に繊維テープを、補修材を塗布しながら複数回巻き付けた後、巻き付けた繊維テープの表面に金属製ワイヤを複数回巻き付け、さらにその表面に補修材を塗布し、補修材を硬化させることによって、孔の周辺の金属パイプに硬化物を形成している。
また、特許文献2に開示されているように、損傷部を有した管を簡単かつ短時間のうちに補修できるようにする管の補修方法が存在する。
すなわち、管の損傷部の表面に硬化性樹脂を盛り、この樹脂を硬化させることにより、損傷部を覆うことが可能な補修用部材を形成する。そして、補修用部材と損傷部の周囲における管の表面との間に、シール材を挟み込んだ状態で補修用部材を管に固定しているのである。
特開2000−55288号公報 特開2008−121878号公報
しかしながら、上記した特許文献1および特許文献2の補修方法では、タンク全周に渡りコーキング処置を施した後の、最終閉塞の施工には高度な技能が必要になると共に、内部のガス圧が高ければ高いほど最終閉塞が困難となるため、補修が不完全となる場合が多く、再リークに至る可能性がある。
因みに、特許文献2の場合、管の損傷部の表面に盛られた硬化性樹脂の硬化によって損傷部を覆う補修用部材を形成する際に、補修用部材と損傷部の周囲における管の表面との間にシール材を挟み込んでだとしても、当該シール材自体、ガス圧に対する耐力性が乏しいのであり、補修用部材と管の表面との間に隙間が生じ易くなることから、ガスリークを完全に閉塞することは困難である。
しかも、再施工するには既設のコーキング材を全て除去しなければならず、初回施工よりも多大な労力を要することとなる。また、溶接部やベローズ部等のピンホールリークにおいても全周をコーキング処置する必要がある。これらの部位は他の部材との干渉がある箇所や狭隘な箇所が多く、十分な性能の施工することが非常に困難であるため、より再リークが発生しやすいという懸念がある。
そこで、本発明は叙上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、その目的は、従来工法に比べて特殊な技能を必要とせず、労力が大幅に削減できると共に、施工困難な箇所においても機能を維持した閉塞が容易となるガス絶縁機器のガスリーク補修工法を提供することにある。
本発明に係る請求項1の発明は、リーク箇所周囲の塗装部分のサビ・汚れ・古い塗膜を落とすケレン処理工程と、フランジナットのナット穴がリークパスとなってフランジナットのフランジ部が前記リーク箇所に当接し固定されるようコーキング材をリーク箇所周囲の所定範囲にわたって接着する接着工程と、コーキング材の硬化後においてシールワッシャを介して前記フランジナットのナット穴にボルトをトルク締結しナット穴を封鎖するボルト締結工程とから成ることで、上述した課題を解決した。
この請求項1に係るガス絶縁機器のガスリーク補修工法によれば、ピンホールリークに対しては全周をコーキングする必要が無く少ない範囲での施工で閉塞が可能となる。
また、特許文献1に示されるような従来工法に比べて特殊な技能を必要としないことから労力が大幅に削減できると共に、溶接部やベローズ部等のように他の部材との干渉がある箇所や狭隘な箇所等の施工困難な箇所においても機能を維持したリーク閉塞が容易となる。
しかも、施工後のコーキング用のエポキシ系接着材の除去も容易にできるため、再施工の必要が生じた際にも労力を大幅な削減できる。
また、本発明に係る請求項2の発明は、前記接着工程において、前記フランジナットの長さ寸法を大きくして、硬化後のコーキング材からナット穴の上端開口位置を所定長さ分だけ突出できるようにすることで、同じく、上述した課題を解決した。
この請求項2に係るガス絶縁機器のガスリーク補修工法によれば、前記ボルト締結工程において、シールワッシャを介して前記フランジナットのナット穴にボルトを、例えば六角トルクレンチ等を使ってトルク締結する際に、コーキング材から突出しているフランジナット部位をスパナで保持しておくことで、トルクがフランジナットに及ばず、これによって硬化後のコーキング材の破断を防止することができる。
本発明に係る請求項3の発明は、前記コーキング材が硬化剤とエポキシ樹脂との二材混合型のクイックスチール(米国製、国内代理店:ジャパンゼネラル貿易株式会社の商品名)であることで、同じく、上述した課題を解決した。
この請求項3に係るガス絶縁機器のガスリーク補修工法によれば、クイックスチールの鉄に匹敵する強度となる硬化性および他の類似製品に比べて非常に強固な金属に対する接着強度により、溶接部やベローズ部等のように他の部材との干渉がある箇所や狭隘な箇所等の施工困難な箇所においても、機能を維持したリーク閉塞が容易となる。
しかも、施工後のクイックスチールの除去も容易にできるため、再施工の必要が生じた際にも労力を大幅な削減できる
本発明は以上説明したように構成されているため、従来工法に比べて特殊な技能を必要とせず、労力が大幅に削減できると共に、施工困難な箇所においても機能を維持した閉塞が容易となる。
本発明を実施するための一形態におけるガスリーク補修工法の工程図である。 ガスリーク補修後の状態を示す斜視図である。 ガスリーク補修に使用されるボルトと、シールワッシャと、フランジナットとの各部材を示す分解斜視図である。 図4中、(a)乃至(d)は、二材混合型のエポキシ系接着材によるコーキング材を使ったフランジナットの接着工程の具体的な手順を説明するための斜視図である。 接着工程でのリークパスとなってリーク箇所に接着されたナットの一例を示し、(a)はナット周辺の斜視図、(b)はナット周辺の断面図である。 図6中、(a)は接着工程でのリークパスとなってリーク箇所にコーキング材で接着されたナットによるリーク状態を示す断面図、(b)はリーク箇所にコーキング材のみを接着し、コーキング材が硬化する前にリーク箇所からのガス圧によってコーキング材が膨張し剥離した状態の断面図である。 ボルト締結工程でのフランジナットのナット穴にシールワッシャを介してボルトをトルク締結する前の各部材が分解された状態を示し、(a)はナット周辺の斜視図、(b)はナット周辺の断面図である。 ボルト締結工程でのボルトを、六角トルクレンチを使ってトルク締結する状態を示し、(a)はナット周辺の斜視図、(b)はナット周辺の断面図である。 ボルト締結工程でのボルトをトルク締結した状態を示し、(a)はナット周辺の斜視図、(b)はナット周辺の断面図である。 フランジナットの変形例を示し、図10中、(a)は硬化後のコーキング材から突出したフランジナットのナット穴にシールワッシャを介してボルトをトルク締結した状態の斜視図、(b)は硬化後のコーキング材から突出したフランジナットのナット穴をスパナで保持しながら六角トルクレンチを使ってトルク締結する状態を示す斜視図である。 ガス絶縁機器のフランジ部と配管との溶接箇所に本発明の工法を採用した場合の斜視図である。 図12中、(a)乃至(e)はガス絶縁機器のフランジ部と配管との溶接箇所に本発明の工法を採用した場合における各作業工程の手順を示す斜視図である。
以下に、図面を参照して、本発明の一実施の形態について説明する。
本発明に係るガス絶縁機器のガスリーク補修工法は、図2、図5(a)、および図5(b)、図7(a)、図9(a)に示すように、ガス絶縁機器(ガス絶縁開閉装置:GIS)のフランジ部2によって接続されている配管1の全周にわたる溶接部分2b(配管1同士の溶接部分2b)において発生したリーク箇所R(図5(b)、図6(a)、図7(b)、図8(b)、図9(b)参照)に、硬化剤とエポキシ樹脂との二材混合型の強力なエポキシ系接着材をコーキング材11として採用し、最終閉塞にシールワッシャ14を併用したボルト13およびフランジナット12を用いた新たな工法である。
すなわち、コーキング材11として使用されるエポキシ系接着材は、本実施形態においては、硬化剤とエポキシ樹脂との二材構成としてなる「クイックスチール」(米国製、国内代理店:ジャパンゼネラル貿易株式会社の商品名)を使用する。「クイックスチール」は、耐熱性(260℃)、耐水性、耐酸性を有し、その構造は、硬化剤を中心にしてその周囲にエポキシ樹脂が被覆されて成る。この「クイックスチール」を手指で練りこんで硬化剤とエポキシ樹脂とを混合させると、約5分程度で硬化が開始し、硬化後約1時間で鉄と同等の強度を有するものとなる。
フランジナット12は、この一端に形成されているフランジ部12aがリーク箇所Rに当接してナット穴12b(雌ネジ)がリークパスとなるように配置され、前記エポキシ系接着材によるコーキング材11をリーク箇所R周囲の所定範囲にわたって被覆して、フランジナット12を接着している。
シールワッシャ14は、フランジナット12に対するボルト13のトルク締結によって圧潰されることで、シールパッキンとしての気密性が発揮されるようにしている。
本実施形態における具体的な工法手順は、以下の通りである。
図1に示すように、先ず、ケレン処理工程Aにおいて、リーク箇所R周囲の塗装部分のサビ・汚れ・古い塗膜を落とす作業を行う。
次の図1に示す接着工程Bにおいては、フランジナット12のナット穴12bがリークパスとなってフランジ部12aが前記リーク箇所Rに当接し固定されるよう、「クイックスチール」と称するエポキシ系接着材によるコーキング材11をリーク箇所Rの、例えば周囲直径5cm以上の範囲にわたって接着する。
この場合、図3(a)に示すように、コーキング材11である「クイックスチール」を手指で練りこんで硬化剤とエポキシ樹脂とを混合させ、図4(b)に示すように、所定の太さとなるようロープ状に引き伸ばしておく。
そして、図4(c)に示すように、フランジナット12のフランジ部12a周囲にコーキング材11を巻き込み、この状態で図4(d)に示すように、フランジ部12aをリーク箇所Rに当接し、コーキング材11をリーク箇所Rの、例えば周囲直径5cm以上の範囲にわたって手指で押圧しながら引き伸ばし接着する。このとき、コーキング材11は、フランジナット12のナット穴12bを塞がない程度に、上端面すれすれまで覆う状態となるようにする。
そして、コーキング材11のエポキシ系接着材を完全硬化させるため、例えば1昼夜静置する。これによって、図5(a)および図5(b)に示すように、フランジナット12のナット穴12bがリークパスとなって、リーク箇所Rにフランジナット12が、硬化したコーキング材11によって強固に接着固定される。
また、図6(a)に示すように、コーキング材11が完全に硬化するまでの間は、フランジナット12のナット穴12bがリークパスとなっていることから、配管1内のガス圧はナット穴12bを通って外部に放出され、これによってコーキング材11と配管1(リーク箇所R)との間がガス圧で剥離して、隙間を生じさせてしまう事態の発生を防止している。
因みに、図6(b)は、リーク箇所Rにコーキング材11のみを接着した場合であり、コーキング材11が硬化する前にリーク箇所Rからのガス圧によってコーキング材11が膨張し剥離した状態を示す。
コーキング材11の硬化後の図1に示すボルト締結工程Cにおいては、図7(a)および図7(b)に示すように、シールワッシャ14を介して、フランジナット12のナット穴12bにボルト13をトルク締結し、ナット穴12bを封鎖する。
この場合、図8(a)および図8(b)に示すように、ボルト13の頭部13aに被冠されるジョイント部15aが回転軸15bの一端に設けられ、回転軸15bの他端に直角配置となってハンドル15cが設けられて成る、ラチェット式の六角トルクレンチ15を使用する。
ジョイント部15aは、内側が六角状の凹溝となった円筒型に形成されており、ジョイント部15aをボルト13の頭部13aに被冠してハンドル15cを往復回動させることで、ボルト13はフランジナット12のナット穴12bにねじ込まれる(図9(a)および図9(b)参照)。
図10は、フランジナット12の変形例を示している。本変形例では、前記フランジナット12(ナット穴12bを含む)の長さ寸法を、硬化後のコーキング材11から所定長さ分だけ突出できるように大きくしてある。
すなわち、図10(b)に示すように、硬化後のコーキング材11から突出したフランジナット12部位をスパナ16等で保持しながら、前記六角トルクレンチ15を使ってトルク締結できるようにしている。
図10(a)は、硬化後のコーキング材11から突出したフランジナット12のナット穴12bに、シールワッシャ14を介してボルト13をトルク締結した状態を示している。これによりボルト13に掛かるトルクがフランジナット12に及ばず、硬化後のコーキング材11の破断を防止することとなる。
図11および図12は、ガス絶縁機器の配管1同士を接続するためのフランジ部2の狭隘なフランジ溶接箇所2aに発生したリーク箇所Rに、本発明の工法を採用した場合を示している。
この場合の作業工程の手順としては、図12(a)に示すように、フランジ部2の狭隘な環状となったフランジ溶接箇所2aの一部にリーク箇所Rが発見されると、図12(b)に示すように、上記と同様にして、フランジナット12のナット穴12bがリークパスとなってフランジ部12aが前記リーク箇所Rに当接し固定されるよう、「クイックスチール」と称するエポキシ系接着材によるコーキング材11をリーク箇所Rに接着する。
次に、図12(c)に示すように、コーキング材11の硬化後において、シールワッシャ14を介してフランジナット12のナット穴12bにボルト13を装着し、図12(d)に示すように、六角トルクレンチ15によってボルト13をトルク締結しナット穴12bを封鎖する。
こうして図11および図12(e)に示すように、ガス絶縁機器の配管1同士を接続するためのフランジ部2の狭隘なフランジ溶接箇所2aに発生したリーク箇所Rの如き、施工困難な箇所においても機能を維持した閉塞が可能となる。
本実施形態において、コーキング材11として使用されるエポキシ系接着剤である「クイックスチール」に対して接着強度測定を実施し、実質的なガス絶縁機器の内部圧力に対して十分な耐力があることを確認するとともに、閉塞時のボルト締結トルクに対して十分な耐力を得るために必要な接着範囲を明確にした。
すなわち、上記コーキング材11が締結トルクに耐え得る強度かを確認するため、せん断接着強度試験(JIS−K6850準拠)を実施した。この場合、試験体は、ガス絶縁開閉装置(GIS)のタンクを想定して鉄およびアルミを使用した。その結果、7N/mm2以上の接着強度があることを確認した(平均:約10N/mm2)。
この結果を考察すると、ボルト13の締結時に補修材(コーキング材11)に掛かる力(K)を「締結トルク(N・m)/ボルトネジ半径(m)」と定義すれば、接着力が締結トルクを上回るためには、接着面積(S)(mm2)≧K(N)/7(N/mm2)となることを満たす必要がある。以上より、必要な接着面積Sおよび等価円直径φを求めたものを下表に示す。
このように本実施形態では、接触面積S〔投下円直径ファイ〕がこの値以上であれば締結トルクに耐えうることとなる。尚、接触面積Sおよび等価円直径φはフランジナット12分のフランジ部12aの面積を除外して算出する。
本実施形態においては、本発明に係るガス絶縁機器のガスリーク補修工法の施工箇所を上記した図2に示す配管1同士の溶接部分2bまたは図11に示すフランジ2と配管1とのフランジ溶接箇所2aに適用しているが、これに限らず、例えば図2のボルト止めした対向するフランジ2相互間の外周部分にも適用可能である。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
本発明は、ガス絶縁機器の経年劣化によるフランジ部パッキンのシール性能低下や溶接部のひび割れ等による絶縁ガスのリークを補修するためのガス絶縁機器のガスリーク補修工法として、種々の作業現場において、幅広く利用されるものである。
A…ケレン処理工程
B…接着工程
C…ボルト締結工程
R…リーク箇所
S…接触面積
φ…等価円直径

1…配管
2…フランジ部
2a…フランジ溶接箇所
2b…配管同士の溶接部分
11…コーキング材
12…フランジナット
12a…フランジ部
12b…ナット穴
13…ボルト
14…シールワッシャ
15…六角トルクレンチ
15a…ジョイント部
15b…回転軸
15c…ハンドル
16…スパナ

Claims (3)

  1. リーク箇所周囲の塗装部分のサビ・汚れ・古い塗膜を落とすケレン処理工程と、フランジナットのナット穴がリークパスとなってフランジナットのフランジ部が前記リーク箇所に当接し固定されるようコーキング材をリーク箇所周囲の所定範囲にわたって接着する接着工程と、コーキング材の硬化後においてシールワッシャを介して前記フランジナットのナット穴にボルトをトルク締結しナット穴を封鎖するボルト締結工程とから成ることを特徴としたガス絶縁機器のガスリーク補修工法。
  2. 前記接着工程において、前記フランジナットの長さ寸法を大きくして、硬化後のコーキング材からナット穴の上端開口位置を所定長さ分だけ突出できるようにした請求項1記載のガス絶縁機器のガスリーク補修工法。
  3. 前記コーキング材が硬化剤とエポキシ樹脂との二材混合型のクイックスチールである請求項1または2記載のガス絶縁機器のガスリーク補修工法。
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