JP2018044442A - エジェクタ - Google Patents

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大介 中島
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Abstract

【課題】冷媒通路の通路断面積を変更可能に構成されたエジェクタの昇圧性能の低下を抑制する。
【解決手段】ボデー30の内部にノズル通路13aおよびディフューザ通路13cを形成する通路形成部材35と、通路形成部材35を変位させるための駆動力を出力する駆動機構37と、通路形成部材35に対して荷重を作用させるコイルバネ40と、通路形成部材35を摺動可能に支持するガイド部材39と、を備え、ガイド部材39を通路形成部材35の冷媒流れ上流側から通路形成部材35に向かって延びるように配置し、通路形成部材35の内部に形成された収容空間35a内に、ガイド部材39の一部、コイルバネ40、および荷重調整ねじ41を配置する。これにより、冷媒がディフューザ通路13cよりも下流側にコイルバネ40や荷重調整ねじ41が配置されない構成を実現する。
【選択図】図2

Description

本発明は、流体を減圧するとともに、高速度で噴射される噴射流体の吸引作用によって流体を吸引するエジェクタに関する。
従来、特許文献1に、蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置に適用されたエジェクタが開示されている。この特許文献1のエジェクタでは、冷媒を減圧させるノズル通路から噴射される高速度の噴射冷媒の吸引作用によって、ボデーに形成された冷媒吸引口から蒸発器から流出した冷媒を吸引する。そして、ディフューザ通路にて、噴射冷媒と吸引冷媒(すなわち、蒸発器出口側冷媒)との混合冷媒を昇圧させて、圧縮機の吸入側へ流出させる。
より詳細には、特許文献1のエジェクタでは、ボデーの内部に略円錐形状の弁体部である通路形成部材を配置し、ボデーの内側面と通路形成部材の円錐状側面との間に断面円環状の冷媒通路を形成している。そして、この冷媒通路のうち、冷媒流れ最上流側の部位をノズル通路として利用し、ノズル通路の冷媒流れ下流側の部位をディフューザ通路として利用している。
さらに、特許文献1のエジェクタは、通路形成部材を変位させるための駆動力を出力する駆動機構を備えている。これにより、特許文献1のエジェクタでは、適用された冷凍サイクル装置の負荷変動に応じて、冷媒通路の通路断面積を変化させてエジェクタを適切に作動させようとしている。
特開2013−177879号公報
ところで、本発明者等は更なるエジェクタの作動効率の向上のために、特許文献1のエジェクタについて検討を進めたところ、特許文献1のエジェクタでは、所望の昇圧量を得られないことがあった。そこで、本発明者等がその原因について調査したところ、特許文献1のエジェクタでは、ディフューザ通路にて昇圧された冷媒がエジェクタの内部を流通する際に、冷媒に圧力損失が生じてしまうことが原因であると判った。
より詳細には、特許文献1のエジェクタでは、ディフューザ通路の下流側に、ディフューザ通路から流出した冷媒の気液を分離する気液分離空間を配置している。さらに、この気液分離空間内に通路形成部材を支持するための支持部材等を配置している。このため、ディフューザ通路にて昇圧された冷媒が、気液分離空間内で支持部材等の隙間を流通する際に、冷媒に圧力損失が生じ易くなっていた。
また、特許文献1のエジェクタは、気液分離空間内に配置される部材の1つとして、通路形成部材に対して荷重を作用させる弾性部材であるコイルバネを有している。このコイルバネは、通路形成部材の振動を抑制する機能や、駆動機構から通路形成部材に作用する駆動力を調整する機能を有している。このため、コイルバネは、エジェクタの性能ばらつきを抑制する機能も果たしている。
従って、エジェクタの昇圧性能の低下を抑制するためにコイルバネの配置態様等を変更してしまうと、エジェクタの性能ばらつきを増加させてしまうおそれもある。
本発明は、上記点に鑑み、冷媒通路の通路断面積を変更可能に構成されたエジェクタの昇圧性能の低下を抑制することを第1の目的とする。
また、本発明は、冷媒通路の通路断面積を変更可能に構成されたエジェクタの性能ばらつきの増加を抑制することを第2の目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置(10)に適用されるエジェクタであって、
冷媒を流入させる流入空間(30a)、流入空間から流出した冷媒を減圧させる減圧用空間(30b)、減圧用空間の冷媒流れ下流側に連通して冷媒吸引口(31b)から吸引した冷媒を流通させる吸引用通路(13b)、および減圧用空間から噴射された噴射冷媒と吸引用通路を介して吸引された吸引冷媒とを流入させる昇圧用空間(30e)が形成されたボデー(30)と、少なくとも一部が減圧用空間の内部、および昇圧用空間の内部に配置された通路形成部材(35)と、通路形成部材を変位させる駆動力を出力する駆動機構(37)と、ボデーに固定されて通路形成部材を摺動可能に支持するガイド部材(39)と、通路形成部材に対して荷重を作用させる弾性部材(40)と、荷重を調整する荷重調整部(41)と、を備え、
ボデーのうち減圧用空間を形成する部位の内周面と通路形成部材の外周面との間に形成される冷媒通路は、冷媒を減圧させて噴射するノズルとして機能するノズル通路(13a)であり、ボデーのうち昇圧用空間を形成する部位の内周面と通路形成部材の外周面との間に形成される冷媒通路は、噴射冷媒および吸引冷媒を混合させて昇圧させる昇圧部として機能するディフューザ通路(13c)であり、
ガイド部材は、通路形成部材の変位方向に延びる形状に形成されているとともに、一方の端部側がボデーのうち通路形成部材よりも冷媒流れ上流側の部位に固定されており、通路形成部材には、ガイド部材が摺動可能に嵌め込まれる挿入穴(35b)、およびガイド部材の一部を収容する収容空間(35a)が形成されており、弾性部材は、収容空間内に配置されており、荷重調整部は、ガイド部材に取り付けられているエジェクタである。
これによれば、駆動機構(37)を備えているので、冷凍サイクル装置(10)の負荷変動に応じて、通路形成部材(35)を変位させてノズル通路(13a)およびディフューザ通路(13c)の通路断面積を変化させることができる。
さらに、ガイド部材(39)が、ボデー(30)のうち通路形成部材(35)よりも冷媒流れ上流側の部位から通路形成部材へ向かって延びるように配置され、弾性部材(40)が、収容空間(35a)内に配置されている。これに加えて、荷重調整部(41)がガイド部材(39)に取り付けられている。
従って、通路形成部材(35)よりも冷媒流れ下流側に、すなわちディフューザ通路(13c)の下流側に、弾性部材(40)および荷重調整部(41)が配置されない構成を実現することができる。その結果、冷媒がディフューザ通路(13c)よりも下流側を流通する際に生じる圧力損失が増加してしまうことを抑制することができる。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、ノズル通路(13a)およびディフューザ通路(13c)といった冷媒通路の通路断面積を変更可能に構成されたエジェクタの昇圧性能の低下を抑制することができる。
また、請求項5に記載の発明は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置(10)に適用されるエジェクタであって、
冷媒を流入させる流入空間(30a)、流入空間から流出した冷媒を減圧させる減圧用空間(30b)、減圧用空間の冷媒流れ下流側に連通して冷媒吸引口(31b)から吸引した冷媒を流通させる吸引用通路(13b)、および減圧用空間から噴射された噴射冷媒と吸引用通路を介して吸引された吸引冷媒とを流入させる昇圧用空間(30e)が形成されたボデー(30)と、少なくとも一部が減圧用空間の内部、および昇圧用空間の内部に配置された通路形成部材(35)と、通路形成部材を変位させる駆動力を出力する駆動機構(37)と、駆動力を通路形成部材に伝達するシャフト(38)と、ボデーに固定されて通路形成部材を摺動可能に支持するガイド部材(39)と、通路形成部材に対するシャフトの通路形成部材側の先端部の位置を調整する位置調整部(42)と、を備え、
ボデーのうち減圧用空間を形成する部位の内周面と通路形成部材の外周面との間に形成される冷媒通路は、冷媒を減圧させて噴射するノズルとして機能するノズル通路(13a)であり、ボデーのうち昇圧用空間を形成する部位の内周面と通路形成部材の外周面との間に形成される冷媒通路は、噴射冷媒および吸引冷媒を混合させて昇圧させる昇圧部として機能するディフューザ通路(13c)であり、
ガイド部材は、通路形成部材の変位方向に延びる筒状に形成されているとともに、一方の端部がボデーのうち通路形成部材よりも冷媒流れ上流側の部位に固定されており、通路形成部材には、ガイド部材が摺動可能に嵌め込まれる挿入穴(35b)が形成されており、シャフトは、ガイド部材を貫通するように配置されており、位置調整部は、通路形成部材に取り付けられているエジェクタである。
これによれば、駆動機構(37)およびシャフト(38)を備えているので、冷凍サイクル装置(10)の負荷変動に応じて、通路形成部材(35)を変位させてノズル通路(13a)およびディフューザ通路(13c)の通路断面積を変化させることができる。
さらに、位置調整部(42)を備えているので、通路形成部材(35)に対するシャフト(38)の先端部の位置を調整することができる。従って、シャフト(38)の軸方向長さのばらつきによって、駆動機構(37)から通路形成部材(35)へ伝達される駆動力が変化してしまうことを抑制することができる。その結果、エジェクタ13全体としての性能ばらつきの増加を抑制することができる。
すなわち、請求項5に記載の発明によれば、ノズル通路(13a)およびディフューザ通路(13c)といった冷媒通路の通路断面積を変更可能に構成されたエジェクタの性能ばらつきの増加を抑制することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの全体構成図である。 第1実施形態のエジェクタの軸方向断面図である。 図2のIII−III断面図である。 図2のIV部の模式的な拡大断面図である。 図4のV−V断面の一部拡大断面図である。 第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルにおける冷媒の状態の変化を示すモリエル線図である。 第2実施形態の位置調整部および荷重調整ねじの模式的な拡大断面図である。 図7のVIII−VIII断面図である。 第3実施形態の位置調整部および荷重調整ねじの模式的な拡大断面図である。 図9のX−X断面図である。
(第1実施形態)
図1〜図6を用いて、本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態のエジェクタ13は、図1に示すように、冷媒減圧装置としてエジェクタを備える蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置、すなわち、エジェクタ式冷凍サイクル10に適用されている。このエジェクタ式冷凍サイクル10は、車両用空調装置に適用されており、空調対象空間である車室内へ送風される送風空気を冷却する機能を果たす。従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10の冷却対象流体は、送風空気である。
また、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、冷媒として、R134aを採用しており、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルを構成している。この冷媒には、圧縮機11を潤滑するための冷凍機油が混入されており、冷凍機油の一部は冷媒とともにサイクルを循環している。
エジェクタ式冷凍サイクル10の構成機器のうち、圧縮機11は、冷媒を吸入して高圧冷媒となるまで昇圧して吐出するものである。圧縮機11は、車両走行用の駆動力を出力するエンジン(内燃機関)とともにエンジンルーム内に配置されている。さらに、圧縮機11は、プーリ、ベルト等を介してエンジンから出力される回転駆動力によって駆動されるエンジン駆動式の圧縮機である。
より具体的には、本実施形態では、圧縮機11として、吐出容量を変化させることによって冷媒吐出能力を調整可能に構成された斜板式の可変容量型圧縮機を採用している。この圧縮機11では、吐出容量を変化させるための図示しない吐出容量制御弁を有している。吐出容量制御弁は、後述する制御装置から出力される制御電流によって、その作動が制御される。
圧縮機11の吐出口には、放熱器12の凝縮部12aの冷媒入口側が接続されている。放熱器12は、圧縮機11から吐出された高圧冷媒と冷却ファン12dによって送風される車室外空気(外気)を熱交換させることによって、高圧冷媒を放熱させて冷却する放熱用熱交換器である。放熱器12は、エンジンルーム内の車両前方側に配置されている。
より具体的には、放熱器12は、凝縮部12a、レシーバ部12b、および過冷却部12cを有する、いわゆるサブクール型の凝縮器として構成されている。
凝縮部12aは、圧縮機11から吐出された高圧気相冷媒と冷却ファン12dから送風された外気とを熱交換させ、高圧気相冷媒を放熱させて凝縮させる凝縮用の熱交換部である。レシーバ部12bは、凝縮部12aから流出した冷媒の気液を分離して余剰液相冷媒を蓄える冷媒容器である。過冷却部12cは、レシーバ部12bから流出した液相冷媒と冷却ファン12dから送風される外気とを熱交換させ、液相冷媒を過冷却する過冷却用の熱交換部である。
冷却ファン12dは、制御装置から出力される制御電圧によって回転数(すなわち、送風空気量)が制御される電動式送風機である。放熱器12の過冷却部12cの冷媒出口側には、エジェクタ13の冷媒流入口31aが接続されている。
エジェクタ13は、放熱器12から流出した過冷却状態の高圧液相冷媒を減圧させて下流側へ流出させる冷媒減圧装置としての機能を果たすものである。さらに、エジェクタ13は、高速度で噴射される噴射冷媒の吸引作用によって後述する蒸発器14から流出した冷媒(すなわち、蒸発器14出口側冷媒)を吸引して輸送する冷媒輸送装置としての機能を果たす。
これに加えて、本実施形態のエジェクタ13は、減圧させた冷媒の気液を分離する気液分離器の機能も兼ね備えている。換言すると、本実施形態のエジェクタ13は、エジェクタと気液分離器とを一体化(すなわち、モジュール化)させた、気液分離機能付きエジェクタとして構成されている。エジェクタ13は、圧縮機11および放熱器12とともに、エンジンルーム内に配置されている。
エジェクタ13の具体的構成については、図2〜図5を用いて説明する。図2、図3は、エジェクタ13の軸方向断面図であり、図2は、図3のII−II断面図であり、図3は、図2のIII−III断面図である。また、図3における上下の各矢印は、エジェクタ13を車両に搭載した状態における上下の各方向を示している。
本実施形態のエジェクタ13は、図2、図3に示すように、複数の構成部材を組み合わせることによって形成されたボデー30を備えている。ボデー30は、アッパーボデー311、ロワーボデー312、気液分離ボデー313等を有している。アッパーボデー311、ロワーボデー312、気液分離ボデー313は、エジェクタ13の外殻を形成するとともに、内部に他の構成部材を収容するハウジングとしての機能を果たす。
アッパーボデー311、ロワーボデー312、気液分離ボデー313は、金属製(本実施形態では、アルミニウム合金製)の中空部材で形成されている。アッパーボデー311、ロワーボデー312、気液分離ボデー313は、樹脂にて形成されていてもよい。
アッパーボデー311とロワーボデー312とを組み合わせることによって形成される内部空間には、後述するノズルボデー32、ディフューザボデー33等のボデー30の構成部材が固定されている。
アッパーボデー311には、冷媒流入口31a、冷媒吸引口31bといった複数の冷媒流入口が形成されている。冷媒流入口31aは、放熱器12から流出した高圧冷媒を流入させる冷媒流入口である。冷媒吸引口31bは、蒸発器14から流出した低圧冷媒を吸引する冷媒流入口である。
気液分離ボデー313には、液相冷媒流出口31c、気相冷媒流出口31dといった複数の冷媒流出口が形成されている。液相冷媒流出口31cは、気液分離ボデー313の内部に形成された気液分離空間30fにて分離された液相冷媒を蒸発器14の冷媒入口側へ流出させる冷媒流出口である。気相冷媒流出口31dは、気液分離空間30fにて分離された気相冷媒を圧縮機11の吸入口側へ流出させる冷媒流出口である。
ノズルボデー32は、金属製(本実施形態では、ステンレス製)の円筒状部材で形成されている。ノズルボデー32は、図2、図3に示すように、アッパーボデー311のうちロワーボデー312側の底面に配置されている。ノズルボデー32は、アッパーボデー311に形成された固定穴に圧入にて固定されている。従って、アッパーボデー311とノズルボデー32との隙間から冷媒が漏れることはない。
ノズルボデー32の内部には、冷媒流入口31aから流入した冷媒を流入させる流入空間30aが形成されている。流入空間30aは、略円柱状の回転体形状に形成されている。流入空間30aの中心軸は、後述する通路形成部材35の中心軸CLと同軸上に配置されている。さらに、図3から明らかなように、本実施形態の中心軸CLは、略水平方向に延びている。なお、回転体形状とは、平面図形を同一平面上の1つの直線(中心軸)周りに回転させた際に形成される立体形状である。
また、アッパーボデー311には、冷媒流入口31aから流入した高圧冷媒を流入空間30a内へ導く冷媒流入通路31eが形成されている。冷媒流入通路31eは、流入空間30aの軸方向から見たときに、径方向に延びる形状に形成され、流入空間30aへ流入する冷媒を、流入空間30aの中心軸に向かって流入させるように形成されている。
ノズルボデー32の内部であって、流入空間30aの冷媒流れ下流側には、流入空間30aに連続するように形成されて、流入空間30aから流出した冷媒を減圧させて下流側へ流出させる減圧用空間30bが形成されている。
減圧用空間30bは、2つの円錐台形状の空間の頂部側同士を結合させた回転体形状に形成されている。減圧用空間30bの中心軸は、通路形成部材35の中心軸CLと同軸上に配置されている。ノズルボデー32には、減圧用空間30b(具体的には、後述するノズル通路13a)の冷媒通路断面積を最も縮小させる喉部30mが形成されている。
また、減圧用空間30bの内部には、円錐状に形成された通路形成部材35の頂部側が配置されている。通路形成部材35は、中心軸CL方向に変位することによって、エジェクタ13の内部に形成される冷媒通路の通路断面積を変化させる弁体部である。通路形成部材35は、減圧用空間30bから離れるに伴って(すなわち、冷媒流れ下流側へ向かって)、外径が拡大する円錐状に形成されている。
このため、ノズルボデー32の減圧用空間30bを形成する部位の内周面と通路形成部材35の頂部側の部位の外周面との間には、軸方向垂直断面の形状が円環状となる冷媒通路が形成される。この冷媒通路は、冷媒を減圧させて噴射するノズルとして機能するノズル通路13aである。なお、通路形成部材35の詳細構成については後述する。
ノズル通路13aでは、流入空間30a側から喉部30mへ向かって通路断面積が減少して、喉部30mから冷媒流れ下流側に向かって通路断面積が再び拡大する。つまり、本実施形態のノズル通路13aでは、冷媒流れ方向に向かって、いわゆるラバールノズルと同様に通路断面積が変化する。これにより、ノズル通路13aでは、冷媒を減圧させるとともに、冷媒の流速を超音速となるまで増速させて噴射することができる。
ディフューザボデー33は、アッパーボデー311の内部であって、ノズルボデー32よりも冷媒流れ下流側に配置されている。ディフューザボデー33は、金属製(本実施形態では、アルミニウム合金性)の円筒状部材で形成されている。
ディフューザボデー33は、その外周側がアッパーボデー311の内周側面に圧入されて、アッパーボデー311に固定されている。ディフューザボデー33の外周面とアッパーボデー311の内周面との間には、図示しないシール部材としてのO−リングが配置されている。従って、ディフューザボデー33とアッパーボデー311との隙間から冷媒が漏れることはない。
ディフューザボデー33の中心部には、軸方向に貫通する貫通穴33aが形成されている。貫通穴33aの中心軸は、通路形成部材35の中心軸CLと同軸上に配置されている。貫通穴33aは、冷媒流れ下流側に向かって断面積が拡大する略円錐台形状に形成されている。
さらに、本実施形態では、ノズルボデー32の冷媒噴射口側の先端部が、ディフューザボデー33の貫通穴33aの内部まで延びている。そして、ディフューザボデー33の貫通穴33aの内周面とノズルボデー32の筒状の先端部の外周面との間には、冷媒吸引口31bから吸引された冷媒を流通させて、減圧用空間30b(すなわち、ノズル通路13a)の冷媒流れ下流側へ導く吸引用通路13bの下流側が形成されている。
このため、軸方向から見たときに、吸引用通路13bの最下流部となる吸引冷媒出口は、冷媒噴射口の外周側に円環状に開口している。
ディフューザボデー33の貫通穴33aのうち、吸引用通路13bの冷媒流れ下流側には、冷媒流れ方向に向かって徐々に広がる略円錐台形状に形成された昇圧用空間30eが形成されている。昇圧用空間30eは、上述したノズル通路13aから噴射された噴射冷媒と吸引用通路13bから吸引された吸引冷媒とを流入させる空間である。
昇圧用空間30eの内部には、通路形成部材35の頂部よりも冷媒流れ下流側が配置されている。このため、ディフューザボデー33の昇圧用空間30eを形成する部位の内周面と通路形成部材35の冷媒流れ下流側の外周面との間には、軸方向垂直断面の形状が円環状となる冷媒通路が形成される。
この冷媒通路は、噴射冷媒と吸引冷媒とを混合させて昇圧させる昇圧部として機能するディフューザ通路13cである。ディフューザ通路13cでは、冷媒流れ下流側に向かって通路断面積を徐々に拡大させる。これにより、ディフューザ通路13cでは、噴射冷媒と吸引冷媒との混合冷媒の速度エネルギを圧力エネルギに変換することができ、混合冷媒を昇圧させることができる。
次に、通路形成部材35の詳細構成について説明する。通路形成部材35は、金属製(本実施形態では、ステンレス製)の円錐状部材で形成されている。通路形成部材35の内部には、その底面側から略円錐台状の収容空間35aが形成されている。つまり、通路形成部材35は、杯状(すなわち、カップ状)に形成されている。
さらに、通路形成部材35の頂部には、収容空間35aに連通するように形成された挿入穴35bが形成されている。挿入穴35bの内部空間は、円柱状に形成されている。収容空間35aおよび挿入穴35bは、いずれも中心軸が通路形成部材35の中心軸CLと同軸上に配置されるように形成されている。
挿入穴35bには、ガイド部材39の細径部39aが摺動可能に嵌め込まれている。ガイド部材39は、ボデー30(具体的には、アッパーボデー311)に固定されて通路形成部材35を摺動可能に支持するものである。ガイド部材39は、通路形成部材35と同じ材質で筒状に形成されている。
ガイド部材39は、細径部39aおよび太径部39bを有している。細径部39aは、円筒状に形成されている。細径部39aの中心軸は、通路形成部材35の中心軸CLと同軸上に配置されている。そして、細径部39aが通路形成部材35の挿入穴35bに摺動可能に嵌め込まれていることによって、通路形成部材35がガイド部材39に摺動可能に支持されている。
より詳細には、細径部39aの外径寸法と挿入穴35bの内径寸法は、隙間バメの寸法関係になっている。細径部39aの外周面と挿入穴35bの内周面との間には、シール部材としてのO−リングが配置されている。従って、細径部39aの外周面と挿入穴35bの内周面との隙間から冷媒が漏れることはない。
さらに、円筒状の細径部39aが円柱状の内部空間を形成する挿入穴35bに摺動可能に支持されていることによって、通路形成部材35の変位方向が減圧用空間30bの中心軸方向に対して傾いてしまうことが抑制されている。
太径部39bは、ガイド部材39の一方の端部(具体的には、通路形成部材35側の反対側の端部)に形成されている。太径部39bは、細径部39aよりも外径の大きい円筒状に形成されている。太径部39bは、アッパーボデー311に形成された固定穴に圧入にて固定されている。従って、太径部39bは、ボデー30のうち通路形成部材35よりも冷媒流れ上流側の部位に固定されている。
ガイド部材39の他方の端部(具体的には、細径部39aの通路形成部材35側の端部)は、通路形成部材35の収容空間35a内に位置付けられている。さらに、収容空間35a内であって、ガイド部材39の細径部39aの外周側には、コイルバネ40が配置されている。コイルバネ40は、通路形成部材35に対して喉部30mの通路断面積を縮小させる方向の荷重を作用させる弾性部材である。
細径部39aの他方の端部の外周側には、ねじ部が形成されている。このねじ部には、荷重調整ねじ41が螺合されている(すなわち、ねじ締結によって取り付けられている)。従って、荷重調整ねじ41は、収容空間35a内に配置されている。
荷重調整ねじ41は、コイルバネ40が通路形成部材35に対して作用させる荷重を調整する荷重調整部である。荷重調整ねじ41は、円板状の金属(本実施形態では、ステンレス)で形成されている。荷重調整ねじ41の中心部には、表裏を貫通する貫通穴が形成されており、この貫通穴の内周側にねじ部が形成されている。
筒状に形成されたガイド部材39の内部には、シャフト38が軸方向に変位可能に配置されている。シャフト38は、後述する駆動機構37から出力される駆動力を通路形成部材35に伝達するものである。シャフト38は、ガイド部材39と同じ材質で形成された棒状部材(円柱状部材)である。
より詳細には、シャフト38の外径寸法はガイド部材39の内径寸法よりも小さく形成されている。また、シャフト38の外周面とガイド部材39の太径部39bの内周面との間には、シール部材としてのO−リングが配置されており、シャフト38の外周面とガイド部材39の内周面との隙間から冷媒が漏れることはない。
シャフト38の両端部は、ガイド部材39の両端部から突出している。シャフト38の一方の先端部(具体的には、通路形成部材35側の反対側の先端部)は、駆動機構37に連結されている。シャフト38の他方の先端部(具体的には、通路形成部材35側の端部)は、収容空間35a内に位置付けられている。
さらに、シャフト38の他方の先端部は、図4に示すように、位置調整部42に当接している。これにより、通路形成部材35に対するシャフト38の他方の先端部の中心軸CL方向の位置が規制されている。換言すると、シャフト38の他方の先端部が位置調整部42に当接していることによって、通路形成部材35に対するシャフト38の相対位置が決定されている。
位置調整部42は、当接部42aおよび位置調整ねじ部42bを有している。当接部42aおよび位置調整ねじ部42bは、互いに別部材で形成されている。当接部42aおよび位置調整ねじ部42bは、いずれも金属(本実施形態では、ステンレス)で形成されている。
当接部42aは、中心軸CLに対して垂直に広がる底面を有し、この底面にはシャフト38の先端部が当接している。さらに、当接部42aは、底面側から通路形成部材35の頂部側であって、かつ、中心軸CL方向へ延びる側面を有し、この側面の内周側には、荷重調整ねじ41の外周側が当接している。すなわち、当接部42aは、荷重調整ねじ41およびシャフト38の双方に当接している。
ここで、前述した荷重調整ねじ41の外周側には、図5に示すように、互いに平行に配置され、かつ、中心軸CLに平行に配置された2つの平面411(いわゆる二面幅を形成する2つの平面)が形成されている。さらに、当接部42aの筒状部の内周側には、荷重調整ねじ41の2つの平面411に平行に配置され、それぞれの面に当接する2つの平面421が形成されている。
このため、当接部42aを中心軸CL周りに回転させると、荷重調整ねじ41が当接部42aとともに回転して中心軸CL方向に変位する。これにより、コイルバネ40が通路形成部材35に作用させる荷重を変化させることができる。
位置調整ねじ部42bは、金属製(本実施形態では、ステンレス製)の円板状部材で形成されている。位置調整ねじ部42bの外周側には、ねじ部が形成されている。位置調整ねじ部42bは、当接部42aの底面と接触した状態で通路形成部材35の収容空間35a側に、ねじ締結によって取り付けられている。
前述の如く、位置調整ねじ部42bと当接部42aは、別部材として形成されている。このため、六角レンチ等を用いて位置調整ねじ部42bを中心軸CL周りに回転させると、当接部42aは、位置調整ねじ部42bとともに回転することなく、中心軸CL方向に変位する。これにより、シャフト38の他方の先端部の位置を調整することができる。
また、位置調整ねじ部42bの中心部には、その表裏を貫通する貫通穴が形成されている。この貫通穴は、六角レンチ等を用いて、当接部42aを中心軸CL周りに回転させるために設けられたものである。
次に、駆動機構37は、図2、図3に示すように、アッパーボデー311の外側であって、シャフト38の軸方向の一方側の延長線上に配置されている。駆動機構37は、通路形成部材35を変位させるための駆動力を出力するものである。
駆動機構37は、ダイヤフラム371、アッパーカバー372、ロワーカバー373等を有している。アッパーカバー372は、ダイヤフラム371とともに、封入空間37aの一部を形成する封入空間形成部材である。アッパーカバー372は、金属(本実施形態では、ステンレス)で形成されたカップ状部材である。
封入空間37aは、温度変化に伴って圧力変化する感温媒体が封入された空間である。より詳細には、封入空間37aは、エジェクタ式冷凍サイクル10を循環する冷媒と同等の組成の感温媒体が予め定めた封入密度となるように封入された空間である。
従って、本実施形態の感温媒体としては、R134aを主成分とする媒体(例えば、R134aとヘリウムとの混合媒体)を採用することができる。さらに、感温媒体の封入密度は、後述するようにサイクルの通常作動時に通路形成部材35を適切に変位させることができるように設定されている。
ロワーカバー373は、ダイヤフラム371とともに、導入空間37bを形成する導入空間形成部材である。ロワーカバー373は、アッパーカバー372と同様の金属部材で形成されている。導入空間37bは、アッパーボデー311に形成された図示しない連通路を介して、冷媒吸引口31bから吸引された吸引冷媒を導入させる空間である。
アッパーカバー372およびロワーカバー373は、かしめ等により外周縁部同士が固定されている。さらに、ダイヤフラム371の外周側部は、アッパーカバー372とロワーカバー373との間に挟持されている。これにより、ダイヤフラム371が、アッパーカバー372とロワーカバー373との間に形成される空間を封入空間37aと導入空間37bとに仕切っている。
ダイヤフラム371は、封入空間37aの内圧と吸引用通路13bを流通する吸引冷媒の圧力との圧力差に応じて変位する圧力応動部材である。従って、ダイヤフラム371は弾性に富み、かつ耐圧性および気密性に優れる材質で形成されていることが望ましい。そこで、本実施形態では、ダイヤフラム371として、ステンレス(SUS304)製の金属薄板を採用している。
ダイヤフラム371の導入空間37b側には、金属(本実施形態では、アルミニウム合金)で形成された円板状のプレート部材374が、ダイヤフラム371に、接触するように配置されている。さらに、プレート部材374には、シャフト38の一方の先端部が連結されている。
このため、シャフト38および通路形成部材35は、駆動機構37(具体的には、ダイヤフラム371)から受ける荷重とコイルバネ40から受ける荷重が釣り合うように変位する。
より詳細には、蒸発器14出口側冷媒の温度(過熱度SH)が上昇すると、封入空間37aに封入された感温媒体の飽和圧力が上昇し、封入空間37a内の内圧から導入空間37b内の内圧を差し引いた圧力差が大きくなる。このため、ダイヤフラム371が導入空間37b側へ変位することによって合計荷重が釣り合う。
従って、蒸発器14出口側冷媒の温度(過熱度SH)が上昇すると、通路形成部材35は、喉部30mにおける通路断面積を拡大させる方向に変位する。
一方、蒸発器14出口側冷媒の温度(過熱度SH)が低下すると、封入空間37aに封入された感温媒体の飽和圧力が低下し、封入空間37a内の内圧から導入空間37b内の内圧を差し引いた圧力差が小さくなる。このためダイヤフラム371が封入空間37a側へ変位することによって合計荷重が釣り合う。
従って、蒸発器14出口側冷媒の温度(過熱度SH)が低下すると、通路形成部材35は、喉部30mにおける通路断面積を縮小させる方向に変位する。
つまり、本実施形態の駆動機構37は、機械的機構で構成されて、蒸発器14出口側冷媒の過熱度SHに応じて、ダイヤフラム371が通路形成部材35を変位させる。そして、蒸発器14出口側冷媒の過熱度SHが予め定めた基準過熱度KSHに近づくように、喉部30mにおける通路断面積を調整する。
この基準過熱度KSHは、荷重調整ねじ41によって、通路形成部材35がコイルバネ40から受ける荷重を調整することによって、変更することができる。さらに、本実施形態のコイルバネ40は、外部から伝達される振動によって通路形成部材35が振動してしまうことを抑制する振動抑制部材としての機能も果たしている。
また、本実施形態のエジェクタ13では、図2、図3に示すように、駆動機構37の外周側に、駆動機構37を覆うカバー部材375を配置している。これにより封入空間37a内の感温媒体がエンジンルーム内の外気温の影響を受けてしまうことを抑制している。
次に、ロワーボデー312の冷媒流れ下流側には、混合冷媒流出口31gが形成されている。混合冷媒流出口31gは、ディフューザ通路13cから流出した気液混合状態の冷媒を気液分離ボデー313内に形成された気液分離空間31f側へ流出させる冷媒流出口である。混合冷媒流出口31gの通路断面積は、ディフューザ通路13cの最下流部の通路断面積よりも小さく形成されている。
気液分離ボデー313は、円筒状に形成されている。気液分離ボデー313の内部には、気液分離空間30fが形成されている。気液分離空間30fは、略円筒状の回転体形状の空間として形成されている。気液分離ボデー313および気液分離空間30fの中心軸は上下方向に延びている。このため、気液分離ボデー313の中心軸および気液分離空間30fの中心軸は、中心軸CLに直交している。
さらに、気液分離ボデー313は、ロワーボデー312の混合冷媒流出口31gから気液分離空間30f内へ流入した冷媒が、気液分離空間30fの外周側の壁面に沿って流入するように配置されている。これにより、気液分離空間30fでは、冷媒が中心軸周りに旋回することで生じる遠心力の作用によって、冷媒の気液を分離している。
気液分離ボデー313の軸中心部には、気液分離空間30fに対して同軸上に配置されて、上下方向へ延びる円筒状のパイプ313aが配置されている。そして、気液分離ボデー313の底面側の筒状側面には、気液分離空間30fにて分離された液相冷媒を気液分離空間30fの外周側壁面に沿って流出させる液相冷媒流出口31cが形成されている。パイプ313aの下方側端部には、気液分離空間30fにて分離された気相冷媒を流出させる気相冷媒流出口31dが形成されている。
さらに、気液分離空間30f内のパイプ313aの根元部(すなわち、気液分離空間30f内の最下方側の部位)には、気液分離空間30fとパイプ313a内に形成された気相冷媒通路とを連通させるオイル戻し穴313bが形成されている。オイル戻し穴313bは、液相冷媒に溶け込んだ冷凍機油を、僅かな量の液相冷媒とともに気相冷媒通路を介して圧縮機11内へ戻すための連通穴である。
また、図1に示すように、エジェクタ13の液相冷媒流出口31cには、蒸発器14の冷媒入口側が接続されている。蒸発器14は、エジェクタ13にて減圧された低圧冷媒と送風ファン14aから車室内へ送風される送風空気とを熱交換させることによって、低圧冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用熱交換器である。
送風ファン14aは、制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。蒸発器14の冷媒出口側には、エジェクタ13の冷媒吸引口31bが接続されている。さらに、エジェクタ13の気相冷媒流出口31dには圧縮機11の吸入口側が接続されている。
次に、図示しない制御装置は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。この制御装置は、そのROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行う。そして、上述の各種電気式のアクチュエータ11、12d、14a等の作動を制御する。
また、制御装置には、内気温センサ、外気温センサ、日射センサ、蒸発器温度センサ、吐出圧力センサ等の複数の空調制御用のセンサ群が接続され、これらのセンサ群の検出値が入力される。
より具体的には、内気温センサは、車室内温度を検出する内気温検出部である。外気温センサは、外気温を検出する外気温検出部である。日射センサは、車室内の日射量を検出する日射量検出部である。蒸発器温度センサは、蒸発器14の吹出空気温度(蒸発器温度)を検出する蒸発器温度検出部である。吐出圧力センサは、放熱器12出口側冷媒の圧力を検出する出口側圧力検出部である。
さらに、制御装置の入力側には、車室内前部の計器盤付近に配置された図示しない操作パネルが接続される。そして、この操作パネルに設けられた各種操作スイッチからの操作信号が制御装置へ入力される。操作パネルに設けられた各種操作スイッチとしては、車室内空調を行うことを要求する空調作動スイッチ、車室内温度を設定する車室内温度設定スイッチ等が設けられている。
なお、本実施形態の制御装置は、その出力側に接続された各種の制御対象機器の作動を制御する制御部が一体に構成されたものであるが、制御装置のうち、各制御対象機器の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)が各制御対象機器の専用の制御部を構成している。
例えば、本実施形態では、圧縮機11の吐出容量制御弁の作動を制御することによって、圧縮機11の冷媒吐出能力を制御する構成が吐出能力制御部を構成している。もちろん、吐出能力制御部を、制御装置に対して別体の制御装置で構成してもよい。
次に、上記構成における本実施形態の作動を図6のモリエル線図を用いて説明する。まず、操作パネルの作動スイッチが投入(ON)されると、制御装置が圧縮機11の吐出容量制御弁、冷却ファン12d、送風ファン14a等を作動させる。これにより、圧縮機11が冷媒を吸入し、圧縮して吐出する。この際、制御装置は、エジェクタ式冷凍サイクル10の熱負荷の増加に伴って、圧縮機11の冷媒吐出能力を増加させる。
圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒(図6のa点)は、放熱器12の凝縮部12aへ流入し、冷却ファン12dから送風された外気と熱交換し、放熱して凝縮する。凝縮部12aにて凝縮した冷媒は、レシーバ部12bにて気液分離される。レシーバ部12bにて気液分離された液相冷媒は、過冷却部12cにて冷却ファン12dから送風された外気と熱交換し、さらに放熱して過冷却液相冷媒となる(図6のa点→b点)。
放熱器12の過冷却部12cから流出した過冷却液相冷媒は、エジェクタ13の減圧用空間30bの内周面と通路形成部材35の外周面との間に形成されるノズル通路13aにて等エントロピ的に減圧されて噴射される(図6のb点→c点)。この際、減圧用空間30bの喉部30mにおける通路断面積は、蒸発器14出口側冷媒(図6のh点)の過熱度が基準過熱度KSHに近づくように調整される。
さらに、ノズル通路13aから噴射された噴射冷媒の吸引作用によって、蒸発器14から流出した冷媒(図6のh点)が、冷媒吸引口31bおよび吸引用通路13bを介して吸引される。ノズル通路13aから噴射された噴射冷媒および吸引用通路13bを介して吸引された吸引冷媒は、ディフューザ通路13cへ流入して合流する(図6のc点→d点、h1点→d点)。
ここで、本実施形態の吸引用通路13bの最下流部は、冷媒流れ方向に向かって通路断面積が徐々に縮小する形状に形成されている。このため、吸引用通路13bを通過する吸引冷媒は、その圧力を低下させながら(図6のh点→h1点)、流速を増加させる。これにより、吸引冷媒と噴射冷媒との速度差を縮小し、ディフューザ通路13cにて吸引冷媒と噴射冷媒が混合する際のエネルギ損失(混合損失)を減少させている。
ディフューザ通路13cでは通路断面積の拡大により、冷媒の運動エネルギが圧力エネルギに変換される。これにより、噴射冷媒と吸引冷媒が混合されながら混合冷媒の圧力が上昇する(図6のd点→e点)。ディフューザ通路13cから流出した冷媒は気液分離空間30fにて気液分離される(図6のe点→f点、e点→g点)。
気液分離空間30fにて分離された液相冷媒は、エジェクタ13から蒸発器14へ至る冷媒流路を流通する際に圧力損失を伴って蒸発器14へ流入する(図6のg点→g1点)。蒸発器14へ流入した冷媒は、送風ファン14aによって送風された送風空気から吸熱して蒸発する(図6のg1点→h点)。これにより、送風空気が冷却される。
一方、気液分離空間30fにて分離された気相冷媒は気相冷媒流出口31dから流出して、圧縮機11へ吸入され再び圧縮される(図6のf点→a点)。
本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10は、以上の如く作動して、車室内へ送風される送風空気を冷却することができる。
この際、エジェクタ式冷凍サイクル10では、ディフューザ通路13cにて昇圧された冷媒を圧縮機11へ吸入させている。従って、エジェクタ式冷凍サイクル10によれば、蒸発器における冷媒蒸発圧力と圧縮機吸入冷媒の圧力が略同等となる通常の冷凍サイクル装置よりも、圧縮機11の消費動力を低減させて、サイクルの成績係数(COP)を向上させることができる。
また、本実施形態のエジェクタ13では、駆動機構37を備えているので、エジェクタ式冷凍サイクル10の負荷変動に応じて通路形成部材35を変位させて、ノズル通路13aの通路断面積(喉部30mにおける通路断面積)、およびディフューザ通路13cの通路断面積を調整することができる。
これにより、エジェクタ式冷凍サイクル10の負荷変動に応じて、内部に形成された冷媒通路(具体的には、ノズル通路13aおよびディフューザ通路13c)の通路断面積を変化させて、エジェクタ式冷凍サイクル10を循環する循環冷媒流量に応じて、エジェクタ13を適切に作動させることができる。
さらに、本実施形態のエジェクタ13によれば、ガイド部材39が、ボデー30のうち通路形成部材35よりも冷媒流れ上流側の部位から通路形成部材へ向かって延びるように配置され、コイルバネ40が収容空間35a内でガイド部材39の外周側に配置されている。これに加えて、荷重調整ねじ41が、収容空間35a内でガイド部材39に取り付けられている。
従って、通路形成部材35よりも冷媒流れ下流側に、すなわちディフューザ通路13cの下流側に、通路形成部材35を支持するためのコイルバネ40や荷重調整ねじ41が配置されない構成とすることができる。その結果、冷媒がディフューザ通路13cよりも下流側を流通する際に生じる圧力損失が増加してしまうことを抑制することができる。
すなわち、本実施形態のエジェクタ13によれば、ノズル通路13aおよびディフューザ通路13cといった冷媒通路の通路断面積を変更可能に構成されたエジェクタの昇圧性能の低下を抑制することができる。
また、本実施形態のエジェクタ13によれば、位置調整部42を備えているので、通路形成部材35に対するシャフト38の先端部の位置を調整することができる。従って、シャフト38の中心軸CL方向の長さのばらつきによって、駆動機構37から通路形成部材35へ伝達される駆動力が変化してしまうことを抑制することができる。その結果、エジェクタ13全体としての性能ばらつきの増加を抑制することができる。
すなわち、本実施形態のエジェクタ13によれば、ノズル通路13aおよびディフューザ通路13cといった冷媒通路の通路断面積を変更可能に構成されたエジェクタの性能ばらつきの増加を抑制することができる。
さらに、本実施形態の位置調整部42は通路形成部材35に固定されて、収容空間35a内でシャフト38の先端部に当接することによって、シャフト38の先端部の位置を調整している。従って、確実に、位置調整部42が、ディフューザ通路13cの下流側に配置されない構成を実現することができる。
従って、本実施形態のエジェクタ13によれば、ノズル通路13aおよびディフューザ通路13cといった冷媒通路の通路断面積を変更可能に構成されたエジェクタの昇圧性能の低下を招くことなく、エジェクタ13の性能ばらつきの増加を抑制することができる。
また、本実施形態のエジェクタ13では、荷重調整ねじ41が、ねじ締結によってガイド部材39に取り付けられている。従って、通路形成部材35がコイルバネ40から受ける荷重を容易に調整することができる。また、位置調整部42の位置調整ねじ部42bが、ねじ締結によって通路形成部材35に取り付けられている。従って、通路形成部材35に対するシャフト38の相対位置を容易に調整することができる。
また、本実施形態の位置調整部42は、位置調整ねじ部42bに対して中心軸CL周りに回転可能に配置された当接部42aを有し、当接部42aの回転に伴って荷重調整ねじ41を回転させるようにしている。これにより、位置調整ねじ部42bの取付位置によらず、荷重調整ねじ41の取付位置を変化させることができる。
従って、位置調整部42は、荷重調整ねじ41による荷重調整の影響を受けることなく、シャフト38の位置を調整することができる。一方、荷重調整ねじ41は、位置調整部42による位置調整の影響を受けることなく、コイルバネ40の荷重を調整することができる。換言すると、本実施形態の荷重調整ねじ41および位置調整部42では、それぞれ独立して荷重調整および位置調整を行うことができる。
また、本実施形態のエジェクタ13では、振動抑制部材として機能するコイルバネ40を備えているので、外部から伝達される振動や冷媒が減圧される際の圧力脈動に起因する通路形成部材35の振動を減衰させることができる。これにより、エジェクタ13全体としての防振性能を向上させることができる。
(第2実施形態)
本実施形態のエジェクタ13では、第1実施形態にして、図7、図8に示すように、荷重調整ねじ41および位置調整部42の構成を変更した例を説明する。なお、図7、図8では、第1実施形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付している。このことは、以下の図面でも同様である。また、図7、図8は、それぞれ第1実施形態で説明した図4、図5に対応する図面である。
具体的には、本実施形態の位置調整部42の当接部42aは、底面から荷重調整ねじ41側へ向かって、中心軸CL方向に延びる複数(本実施形態では、4本)の円柱状のピン422を有している。また、荷重調整ねじ41には、ピン422が摺動可能に嵌め込まれるピン穴412が形成されている。
このため、本実施形態においても、当接部42aを中心軸CL周りに回転させると、荷重調整ねじ41が当接部42aとともに回転して中心軸CL方向に変位する。従って、当接部42aを回転させることによって、コイルバネ40による荷重を調整することができる。その他のエジェクタ13の構成は、第1実施形態と同様である。従って、本実施形態のエジェクタ13においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
本実施形態のエジェクタ13では、第1実施形態にして、図9、図10に示すように、荷重調整ねじ41および位置調整部42の構成を変更した例を説明する。なお、図9、図10は、それぞれ第1実施形態で説明した図4、図5に対応する図面である。
具体的には、本実施形態の位置調整部42の当接部42aは、第2実施形態と同様に、底面から中心軸CL方向に延びる複数(本実施形態では、2本)の円柱状のピン422を有している。また、荷重調整ねじ41には、外周側から内周側へ凹んで、ピン422が摺動可能に支持される溝部413が形成されている。
このため、本実施形態においても、当接部42aを中心軸CL周りに回転させると、荷重調整ねじ41が当接部42aとともに回転して中心軸CL方向に変位する。従って、当接部42aを回転させることによって、コイルバネ40による荷重を調整することができる。その他のエジェクタ13の構成は、第1実施形態と同様である。従って、本実施形態のエジェクタ13においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、弾性部材であるコイルバネ40、および荷重調整部材である荷重調整ねじ41を、通路形成部材35の収容空間35a内に収容した例を説明したが、このことは、位置調整部42によるエジェクタ13の性能ばらつき低減効果を得るために必須の構成ではない。
例えば、エジェクタ13の昇圧性能の低下を招く原因とならない程度の小型なコイルバネ40、荷重調整ねじ41等を採用可能であれば、これらを収容空間35aの外部に配置してもよい。
(2)上述の実施形態では、位置調整部として、ねじ締結によって通路形成部材35に取り付けられる位置調整ねじ部42bを有するものを採用した例を説明したが、位置調整部はこれに限定されない。通路形成部材35に対するシャフト38の先端部の位置を調整可能であれば、位置調整部は、圧入、かしめ、溶接、接着といった手段で通路形成部材35に固定されていてもよい。
(3)エジェクタ13の構成は、上述の実施形態に開示されたものに限定されない。
例えば、上述の実施形態では、通路形成部材35として金属製のものを採用した例を説明したが、エジェクタ13全体の軽量化のために樹脂製のものを採用してもよい。通路形成部材35として樹脂製のものを採用する場合には、温度変化等によって、ガイド部材39との摺動性や位置調整ねじ部42bの取付性が変化しない材質が採用されていることが望ましい。
また、上述の実施形態では、駆動機構37の圧力応動部材として、金属薄板を採用した例を説明したが、圧力応動部材としてゴム製のものを使用してもよい。ゴム製のダイヤフラムとしては、HNBR(水素添加ニトリルゴム)で形成されたものを採用してもよい。さらに、駆動機構として、電動モータやソレノイド等の電気的機構によって、通路形成部材35を変位させる駆動力を出力し、その駆動力がシャフト38を介して通路形成部材35に伝達されるものを採用してもよい。
また、上述の実施形態では、駆動機構37が、蒸発器14出口側冷媒の温度および圧力に応じて通路形成部材35を変位させることによって、蒸発器14出口側冷媒の過熱度SHが基準過熱度KSHに近づくように、ノズル通路13aの通路断面積を調整した例を説明したが、駆動機構37による通路断面積の調整はこれに限定されない。
例えば、放熱器12出口側冷媒の温度および圧力に応じて通路形成部材35を変位させることによって、放熱器12出口側冷媒の過冷却度が予め定めた基準過冷却度に近づくように、ノズル通路13aの通路断面積を調整してもよい。
また、上述の各実施形態では、エジェクタ13の通路形成部材35の中心軸CLを水平方向に配置した例を説明したが、エジェクタ13の配置はこれに限定されない。例えば、通路形成部材35の中心軸を鉛直方向に配置してもよい。この場合は、液相冷媒流出口31cが気液分離ボデーの最下方側に配置されていることが望ましい。
(4)エジェクタ式冷凍サイクル10を構成する各構成機器は、上述の実施形態に開示されたものに限定されない。
例えば、上述の実施形態では、圧縮機11として、エンジン駆動式の可変容量型圧縮機を採用した例を説明したが、圧縮機11として、電磁クラッチの断続により圧縮機の稼働率を変化させて冷媒吐出能力を調整する固定容量型圧縮機を採用してもよい。さらに、固定容量型圧縮機構と電動モータとを備え、電力を供給されることによって作動する電動圧縮機を採用してもよい。電動圧縮機では、電動モータの回転数を調整することによって、冷媒吐出能力を制御することができる。
また、上述の実施形態では、放熱器12として、サブクール型の熱交換器を採用した例を説明したが、凝縮部12aのみからなる通常の放熱器を採用してもよい。さらに、通常の放熱器とともに、この放熱器にて放熱した冷媒の気液を分離して余剰液相冷媒を蓄える受液器(レシーバ)を一体化させたレシーバ一体型の凝縮器を採用してもよい。
また、上述の実施形態では、冷媒としてR134aを採用した例を説明したが、冷媒はこれに限定されない。例えば、R1234yf、R600a、R410A、R404A、R32、R407C、等を採用することができる。または、これらの冷媒のうち複数種を混合させた混合冷媒等を採用してもよい。さらに、冷媒として二酸化炭素を採用して、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となる超臨界冷凍サイクルを構成してもよい。
(5)上述の実施形態では、本発明に係るエジェクタ式冷凍サイクル10を、車両用空調装置に適用した例を説明したが、エジェクタ式冷凍サイクル10の適用はこれに限定されない。例えば、据置型空調装置、冷温保存庫、自動販売機用冷却加熱装置等に適用してもよい。
また、上述の実施形態では、本発明に係るエジェクタ13を備えるエジェクタ式冷凍サイクル10の放熱器12を冷媒と外気とを熱交換させる室外側熱交換器とし、蒸発器14を送風空気を冷却する利用側熱交換器としている。これに対して、蒸発器14を外気等の熱源から吸熱する室外側熱交換器として用い、放熱器12を空気あるいは水等の被加熱流体を加熱する利用側熱交換器として用いてもよい。
10 エジェクタ式冷凍サイクル(冷凍サイクル装置)
13 エジェクタ
13c ディフューザ通路
30 ボデー
35 通路形成部材
37 駆動機構
38 シャフト(伝達用部材)
39 ガイド部材
40 コイルバネ(弾性部材)
41 荷重調整部
42 位置調整部

Claims (6)

  1. 蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置(10)に適用されるエジェクタであって、
    冷媒を流入させる流入空間(30a)、前記流入空間から流出した冷媒を減圧させる減圧用空間(30b)、前記減圧用空間の冷媒流れ下流側に連通して冷媒吸引口(31b)から吸引した冷媒を流通させる吸引用通路(13b)、および前記減圧用空間から噴射された噴射冷媒と前記吸引用通路を介して吸引された吸引冷媒とを流入させる昇圧用空間(30e)が形成されたボデー(30)と、
    少なくとも一部が前記減圧用空間の内部、および前記昇圧用空間の内部に配置された通路形成部材(35)と、
    前記通路形成部材を変位させる駆動力を出力する駆動機構(37)と、
    前記ボデーに固定されて前記通路形成部材を摺動可能に支持するガイド部材(39)と、
    前記通路形成部材に対して荷重を作用させる弾性部材(40)と、
    前記荷重を調整する荷重調整部(41)と、を備え、
    前記ボデーのうち前記減圧用空間を形成する部位の内周面と前記通路形成部材の外周面との間に形成される冷媒通路は、冷媒を減圧させて噴射するノズルとして機能するノズル通路(13a)であり、
    前記ボデーのうち前記昇圧用空間を形成する部位の内周面と前記通路形成部材の外周面との間に形成される冷媒通路は、前記噴射冷媒および前記吸引冷媒を混合させて昇圧させる昇圧部として機能するディフューザ通路(13c)であり、
    前記ガイド部材は、前記通路形成部材の変位方向に延びる形状に形成されているとともに、一方の端部側が前記ボデーのうち前記通路形成部材よりも冷媒流れ上流側の部位に固定されており、
    前記通路形成部材には、前記ガイド部材が摺動可能に嵌め込まれる挿入穴(35b)、および前記ガイド部材の一部を収容する収容空間(35a)が形成されており、
    前記弾性部材は、前記収容空間内に配置されており、
    前記荷重調整部は、前記ガイド部材に取り付けられているエジェクタ。
  2. 前記駆動力を前記通路形成部材に伝達するシャフト(38)と、
    前記通路形成部材に対する前記シャフトの前記通路形成部材側の先端部の位置を調整する位置調整部(42)と、を備え、
    前記ガイド部材は筒状に形成されており、
    前記シャフトは、前記ガイド部材を貫通するように配置されており、
    前記位置調整部は、前記通路形成部材に取り付けられている請求項1に記載のエジェクタ。
  3. 前記位置調整部は、前記先端部に当接することによって、前記先端部の位置を調整するものであり、
    前記先端部は、前記収容空間内に位置付けられている請求項2に記載のエジェクタ。
  4. 前記荷重調整部は、前記ガイド部材にねじ締結されたねじ部を有し、
    前記位置調整部は、前記荷重調整部および前記シャフトの双方に当接する当接部(42a)、並びに、前記通路形成部材にねじ締結された位置調整ねじ部(42b)を有し、
    前記当接部は、前記位置調整ねじ部に対して回転可能に配置されており、
    前記荷重調整部は、前記当接部が回転した際に、前記当接部とともに回転するものである請求項2または3に記載にエジェクタ。
  5. 蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置(10)に適用されるエジェクタであって、
    冷媒を流入させる流入空間(30a)、前記流入空間から流出した冷媒を減圧させる減圧用空間(30b)、前記減圧用空間の冷媒流れ下流側に連通して冷媒吸引口(31b)から吸引した冷媒を流通させる吸引用通路(13b)、および前記減圧用空間から噴射された噴射冷媒と前記吸引用通路を介して吸引された吸引冷媒とを流入させる昇圧用空間(30e)が形成されたボデー(30)と、
    少なくとも一部が前記減圧用空間の内部、および前記昇圧用空間の内部に配置された通路形成部材(35)と、
    前記通路形成部材を変位させる駆動力を出力する駆動機構(37)と、
    前記駆動力を前記通路形成部材に伝達するシャフト(38)と、
    前記ボデーに固定されて前記通路形成部材を摺動可能に支持するガイド部材(39)と、
    前記通路形成部材に対する前記シャフトの前記通路形成部材側の先端部の位置を調整する位置調整部(42)と、を備え、
    前記ボデーのうち前記減圧用空間を形成する部位の内周面と前記通路形成部材の外周面との間に形成される冷媒通路は、冷媒を減圧させて噴射するノズルとして機能するノズル通路(13a)であり、
    前記ボデーのうち前記昇圧用空間を形成する部位の内周面と前記通路形成部材の外周面との間に形成される冷媒通路は、前記噴射冷媒および前記吸引冷媒を混合させて昇圧させる昇圧部として機能するディフューザ通路(13c)であり、
    前記ガイド部材は、前記通路形成部材の変位方向に延びる筒状に形成されているとともに、一方の端部が前記ボデーのうち前記通路形成部材よりも冷媒流れ上流側の部位に固定されており、
    前記通路形成部材には、前記ガイド部材が摺動可能に嵌め込まれる挿入穴(35b)が形成されており、
    前記シャフトは、前記ガイド部材を貫通するように配置されており、
    前記位置調整部は、前記通路形成部材に取り付けられているエジェクタ。
  6. 前記位置調整部は、前記通路形成部材にねじ締結された位置調整ねじ部(42b)を有している請求項5に記載のエジェクタ。
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