JP2018044146A - ビニル・シス−ポリブタジエンゴム - Google Patents
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Abstract
Description
シス−1,4−ポリブタジエンゴムからなるマトリックス中に、補強成分となるシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂が分散しており、架橋体を作製した時に補強されたゴム(界面相)が形成される、その課題を解決し得るビニル・シス−ポリブタジエンゴムが得られることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
[1]
シス−1,4−ポリブタジエンゴムとシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂で構成されるビニル・シス−ポリブタジエンゴムであって、
ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの架橋体のAFM観察により得たヤング率マッピング像の解析の結果、シス−1,4−ポリブタジエンゴムを示す低ヤング率部とシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを示す高ヤング率部と補強されたゴムを示す中ヤング率部の主に3成分で構成されていて、中ヤング率部の面積率(φIF)が0.05以上0.50以下であることを特徴とするビニル・シス−ポリブタジエンゴム、
[2]
前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの架橋体のAFM観察により得たヤング率マッピング像の解析の結果、中ヤング率部面積率と高ヤング率部面積率(φSPB)の比(φIF/φSPB)が1.0以上3.0以下であることを特徴とする前記項1に記載のビニル・シス−ポリブタジエンゴム、
[3]
前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの架橋体のAFM観察により得たヤング率マッピング像の解析の結果、ヤング率ヒストグラムのメインピークの半値幅が0.5MPa以上5MPa以下であることを特徴とする前記項1又は前記項2に記載のビニル・シス−ポリブタジエンゴム、
[4]
前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの架橋体に200%歪みを与えて伸張させた状態でAFM観察して得たヤング率マッピング像の解析の結果、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを示す高ヤング率部が伸張方向に伸びた形状を示し、高ヤング率部のアスペクト比が未伸張状態と比較して1.5倍以上であることを特徴とする前記項1〜前記項3にいずれかに記載のビニル・シス−ポリブタジエンゴム、
[5]
前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの架橋体のAFM観察により得たヤング率マッピング像の解析の結果、「低ヤング率部+中ヤング率部」の平均ヤング率と「低ヤング率部」の平均ヤング率の差が0.5MPa以上10MPa以下であることを特徴とする前記項1又は前記項2に記載するビニル・シス−ポリブタジエンゴム、
を提供するものである。
まず、製造工程1は、1,3−ブタジエンをシス−1,4−重合する工程であり、1,3−ブタジエンと炭化水素を主成分とする不活性有機溶媒に溶解させた混合溶液を調製し、当該混合溶液に水、有機アルミニウム化合物及び可溶性コバルト化合物からなる触媒を添加して、1,3−ブタジエンをシス−1,4−重合する。
次に、製造工程2は、製造工程1で得られた重合反応混合物中の1,3−ブタジエンを、1,2−重合する工程である。製造工程1で得られた重合体溶液中に二硫化炭素、一般式AlR3で表せる有機アルミニウム化合物及び可溶性コバルト化合物からなる触媒を添加して、1,3−ブタジエンを1,2−重合する。その際に、製造工程1で得られた重合体溶液中に1,3−ブタジエンを添加しても添加しなくてもよい。一般式AlR3で表せる有機アルミニウム化合物としてはトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリフェニルアルミニウムなどを好適に挙げることができる。有機アルミニウム化合物は1,3−ブタジエン1モル当たり0.1ミリモル以上、特に0.5〜50ミリモル以上である。二硫化炭素は特に限定されないが水を含まないものであることが好ましい。二硫化炭素の濃度は20ミリモル/L以下、特に好ましくは0.01〜10ミリモル/Lである。二硫化炭素の代替として公知のイソチオシアン酸フェニルやキサントゲン酸化合物を使用してもよい。また、二硫化炭素は製造工程1で予め加えておいても良い。
本発明において、ビニル・シス−ポリブタジエンゴムをAFM観察する際に、目的のゴムの架橋体を作製する必要がある。架橋体とは、ゴムに対して、架橋剤および通常ゴム工業界で用いられる各種薬品、例えば、加硫促進剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸などを配合し、所望の温度、圧力で加熱加圧して架橋させたゴム組成物を指す。架橋体を作製することで、1,4−シスポリブタジエンゴムのみならず、1,4−シスポリブタジエンゴムとシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂の界面で共架橋されることで、補強されたゴム(界面相)が生成され、高強度が発現する。また、架橋体を作製することは、AFM観察のしやすさの観点からも必要な工程である。
AFMは、走査型プローブ顕微鏡の一種であって、試料とプローブ(探針)間の原子間力を利用して、試料表面の情報を得る走査型プローブ顕微鏡であり、試料とカンチレバーに備えられたプローブとの距離を変えながら、プローブに働く力(カンチレバーのたわみ量)を測定して、試料表面の形状や弾性率など様々な物理化学的特性を評価することができる。
AFMによる測定は、走査型プローブ顕微鏡(NanoScopeV、BrukerA
XS社製)を用い、ピークフォースQNMモードで測定した。AFMのカンチレバーは、OMCL−TR800PSA(ばね定数公称値0.57N/m、オリンパス社製)を用いた。また、測定サイズは3×3μm、測定点数は1辺当たり256点で、全サイズの合計点数を65536点とした。ポアソン比は0.5と仮定し、全フォースカーブを解析することで、ヤング率を算出し、ヤング率マッピング像およびヤング率ヒストグラムを得た。ヤング率マッピング像において、低ヤング率部を灰色、中ヤング率部を白、高ヤング率部を黒で示した。また、伸張状態でのAFM観察は、200%歪みを与えた状態で試料を固定して実施した。高ヤング率部のアスペクト比は、複数個ある高ヤング率部の縦、横の長さを測定し、その平均の値から求めた。
引張応力(M100);JIS K6251に従い、架橋体の100%歪みにおける引張応力を測定した。数値が大きい程引張応力が高いことを示す。
ヘリカル羽根を備えチッソ置換を終えた1.9Lステンレス製オートクレーブに、1,3−ブタジエン、2−ブテン及びシクロヘキサンの重量比が39:24:37からなる混合液(FB)を1.0L導入した。撹拌スピードは500回転/分とした。水31mgを添加し、25℃で30分間保持した。次に二硫化炭素(CS2)のシクロヘキサン溶液(0.25M)1.0ml、1,5−シクロオクタジエン(COD)2.1ml、及びジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(2.0M)1.5mlを添加し、25℃で5分間反応させた。その後、溶液を45℃に昇温し、直ちにオクテン酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(10.0mM)0.5mlを添加して、45℃で20分間シス−1,4−重合を行った。次に、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2.0M)1.95ml、オクテン酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(0.1M)0.36mlを添加し、45℃で20分間1,2−重合を行った。反応停止は、「イルガノックス」(登録商標)1076(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を0.2wt%含有するn−ヘプタンとエタノールの1:1混合溶液を2.0ml、及びナフトキノンのエタノール溶液(0.2M)を2.0ml加えて行った。次にオートクレーブを氷水で冷やしながら放圧し、圧力が常圧に戻った後、重合物をバットに回収し、100℃で3時間真空乾燥し、ビニル・シス−ポリブタジエンゴムを得た。沸騰n−ヘキサン不溶分の割合(HI)は11.5%であった。
ヘリカル羽根を備えチッソ置換を終えた1.9Lステンレス製オートクレーブに、1,3−ブタジエン、2−ブテン及びシクロヘキサンの重量比が39:24:37からなる混合液(FB)を1.0L導入した。撹拌スピードは500回転/分とした。水31mgを添加し、25℃で30分間保持した。次に二硫化炭素(CS2)のシクロヘキサン溶液(0.25M)1.0ml、1,5−シクロオクタジエン(COD)2.1ml、及びジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(2.0M)1.5mlを添加し、25℃で5分間反応させた。その後、溶液を45℃に昇温し、直ちにオクテン酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(10.0mM)0.5mlを添加して、45℃で20分間シス−1,4重合を行った。次に、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2.0M)1.95ml、オクテン酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(0.1M)0.3mlを添加し、45℃で20分間1,2−重合を行った。反応停止は、「イルガノックス」(登録商標)1076(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を0.2wt%含有するn−ヘプタンとエタノールの1:1混合溶液を2.0ml、及びナフトキノンのエタノール溶液(0.2M)を2.0ml加えて行った。次にオートクレーブを氷水で冷やしながら放圧し、圧力が常圧に戻った後、重合物をバットに回収し、100℃で3時間真空乾燥し、ビニル・シス−ポリブタジエンゴムを得た。沸騰n−ヘキサン不溶分の割合(HI)は18.0%であった。
ヘリカル羽根を備えチッソ置換を終えた1.9Lステンレス製オートクレーブに、1,3−ブタジエンを0.45L、シクロヘキサンを0.55L導入した。撹拌スピードは500回転/分とした。水31mgを添加し、25℃で30分間保持した。次に1,5−シクロオクタジエン(COD)2.3ml、及びジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(2.0M)1.5mlを添加し、25℃で5分間反応させた。その後、溶液を45℃に昇温し、直ちにオクテン酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(10.0mM)0.4mlを添加して、45℃で20分間シス−1,4重合を行った。次に、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2.0M)2.0ml加え、溶液を60℃に昇温し、二硫化炭素(CS2)のシクロヘキサン溶液(0.25M)1.0ml、オクテン酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(10.0mM)1.0mlを添加し、60℃で20分間1,2−重合を行った。反応停止は、「イルガノックス」(登録商標)1076(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を0.2wt%含有するn−ヘプタンとエタノールの1:1混合溶液を2.0ml、及びナフトキノンのエタノール溶液(0.2M)を2.0ml加えて行った。次にオートクレーブを氷水で冷やしながら放圧し、圧力が常圧に戻った後、重合物をバットに回収し、100℃で3時間真空乾燥し、ビニル・シス−ポリブタジエンゴムを得た。沸騰n−ヘキサン不溶分の割合(HI)は9.9%であった。
ヘリカル羽根を備えチッソ置換を終えた1.9Lステンレス製オートクレーブに、1,3−ブタジエンを0.45L、シクロヘキサンを0.55L導入した。撹拌スピードは500回転/分とした。水31mgを添加し、25℃で30分間保持した。次に1,5−シクロオクタジエン(COD)2.3ml、及びジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(2.0M)1.5mlを添加し、25℃で5分間反応させた。その後、溶液を45℃に昇温し、直ちにオクテン酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(10.0mM)0.4mlを添加して、45℃で20分間シス−1,4重合を行った。次に、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2.0M)2.0ml加え、溶液を60℃に昇温し、二硫化炭素(CS2)のシクロヘキサン溶液(0.25M)1.0ml、オクテン酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(0.1M)0.3mlを添加し、60℃で20分間1,2−重合を行った。反応停止は、「イルガノックス」(登録商標)1076(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を0.2wt%含有するn−ヘプタンとエタノールの1:1混合溶液を2.0ml、及びナフトキノンのエタノール溶液(0.2M)を2.0ml加えて行った。次にオートクレーブを氷水で冷やしながら放圧し、圧力が常圧に戻った後、重合物をバットに回収し、100℃で3時間真空乾燥し、ビニル・シス−ポリブタジエンゴムを得た。沸騰n−ヘキサン不溶分の割合(HI)は14.5%であった。
ヘリカル羽根を備えチッソ置換を終えた1.9Lステンレス製オートクレーブに、1,3−ブタジエンを0.45L、シクロヘキサンを0.55L導入した。撹拌スピードは500回転/分とした。水31mgを添加し、25℃で30分間保持した。次に1,5−シクロオクタジエン(COD)2.3ml、及びジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(2.0M)1.5mlを添加し、25℃で5分間反応させた。その後、溶液を45℃に昇温し、直ちにオクテン酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(10.0mM)0.4mlを添加して、45℃で20分間シス−1,4重合を行った。次に、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2.0M)2.0ml加え、溶液を60℃に昇温し、二硫化炭素(CS2)のシクロヘキサン溶液(0.25M)2.0ml、オクテン酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(0.1M)0.8mlを添加し、60℃で25分間1,2−重合を行った。反応停止は、「イルガノックス」(登録商標)1076(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を0.2wt%含有するn−ヘプタンとエタノールの1:1混合溶液を2.0ml、及びナフトキノンのエタノール溶液(0.2M)を2.0ml加えて行った。次にオートクレーブを氷水で冷やしながら放圧し、圧力が常圧に戻った後、重合物をバットに回収し、100℃で3時間真空乾燥し、ビニル・シス−ポリブタジエンゴムを得た。沸騰n−ヘキサン不溶分の割合(HI)は22.2%であった。
2軸ロールを用いて、製造例1で得たビニル・シス−ポリブタジエンゴム100部に対し、亜鉛華3部、ステアリン酸2部、老化防止剤としてN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(商品名「ノクラック6C」、大内新興化学工業社製)1部、硫黄1.5部、加硫促進剤としてN−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(商品名「ノクセラーNS」、大内新興化学工業社製)1部を添加し、50℃で5分間混練した。この混練物を160℃にて40分プレス加硫し、2mm厚シートの架橋体を作製した。2mm厚シートから試料片を切り出し、クライオミクロトームを用いて試料片の先端を切削することで、AFM観察用の平滑表面を作製した。この試料片をAFM内に設置して観察することで、ヤング率マッピング像およびヤング率ヒストグラムを取得した。結果を表1、図1および図2に示す。また200%歪みを与えた状態でAFM観察したヤング率マッピング像を図3に示す。200%歪みにおけるSPBのアスペクト比に対する未伸張のSPBのアスペクト比は2.5倍であった。
製造例2で得たビニル・シス−ポリブタジエンゴムを用いた以外は、実施例1と同様に架橋体およびその試料片を作製し、AFM観察により、ヤング率マッピング像およびヤング率ヒストグラムを取得した。結果を表1、図4および図5に示す。また200%歪みを与えた状態でAFM観察したヤング率マッピング像を図6に示す。200%歪みにおけるSPBのアスペクト比に対する未伸張のSPBのアスペクト比は2.0倍であった。
製造例3で得たビニル・シス−ポリブタジエンゴムを用いた以外は、実施例1と同様に架橋体およびその試料片を作製し、AFM観察により、ヤング率マッピング像およびヤング率ヒストグラムを取得した。結果を表1に示す。
製造例4で得たビニル・シス−ポリブタジエンゴムを用いた以外は、実施例1と同様に架橋体およびその試料片を作製し、AFM観察により、ヤング率マッピング像およびヤング率ヒストグラムを取得した。結果を表1に示す。
製造例5で得たビニル・シス−ポリブタジエンゴムを用いた以外は、実施例1と同様に架橋体およびその試料片を作製し、AFM観察により、ヤング率マッピング像およびヤング率ヒストグラムを取得した。結果を表1に示す。
宇部興産(株)製ブタジエンゴム「UBEPOL BR14H」を用いた以外は、実施例1と同様に架橋体およびその試料片を作製し、AFM観察により、ヤング率ヒストグラムを取得した。結果を表1および図7に示す。
JSR(株)製イソプレンゴム「IR2200」を用いた以外は、実施例1と同様に架橋体およびその試料片を作製し、AFM観察により、ヤング率ヒストグラムを取得した。結果を表1および図8に示す。
Claims (5)
- シス−1,4−ポリブタジエンゴムとシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂で構成されるビニル・シス−ポリブタジエンゴムであって、
ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの架橋体のAFM観察により得たヤング率マッピング像の解析の結果、シス−1,4−ポリブタジエンゴムを示す低ヤング率部とシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを示す高ヤング率部と補強されたゴムを示す中ヤング率部の主に3成分で構成されていて、中ヤング率部の面積率(φIF)が0.05以上0.50以下であることを特徴とするビニル・シス−ポリブタジエンゴム。 - 前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの架橋体のAFM観察により得たヤング率マッピング像の解析の結果、中ヤング率部面積率と高ヤング率部面積率(φSPB)の比(φIF/φSPB)が1.0以上3.0以下であることを特徴とする請求項1に記載するビニル・シス−ポリブタジエンゴム。
- 前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの架橋体のAFM観察により得たヤング率マッピング像の解析の結果、ヤング率ヒストグラムのメインピークの半値幅が0.5MPa以上5MPa以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載するビニル・シス−ポリブタジエンゴム。
- 前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの架橋体に200%歪みを与えて伸張させた状態でAFM観察して得たヤング率マッピング像の解析の結果、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを示す高ヤング率部が伸張方向に伸びた形状を示し、高ヤング率部のアスペクト比が未伸張状態と比較して1.5倍以上であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載するビニル・シス−ポリブタジエンゴム。
- 前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの架橋体のAFM観察により得たヤング率マッピング像の解析の結果、「低ヤング率部+中ヤング率部」の平均ヤング率と「低ヤング率部」の平均ヤング率の差が0.5MPa以上10MPa以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載するビニル・シス−ポリブタジエンゴム。
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